JP3466720B2 - 生分解性シート及びその熱成形物 - Google Patents

生分解性シート及びその熱成形物

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cellulose acetate
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biodegradable sheet
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紀次 斎木
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  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生分解性のシート及び
その熱成型物に関する。更に詳しくは、セルローズアセ
テートとポリオキシエチレングリコールとからなる生分
解性のシート及びこのシートを真空成形などの熱成型を
施してなる成形物に関する。
【0002】
【従来技術】自然界に放置したままで分解する生分解性
のシートとしては、近年澱粉とポリビニルアルコールと
の混合物等によるシートや、脂肪族ポリエステルシート
が知られている。
【0003】しかしこれらは透明性が不充分であった
り、熱成形が困難であったりして好ましくない。
【0004】一方、セルローズアセテートは通常熱可塑
性樹脂として扱うことは困難であり、アセトンなどの溶
媒に溶解して用いられるが、場合によっては、フタル酸
エステルなどを可塑剤として熱可塑性樹脂として用いら
れることもよく知られている。
【0005】ところが、熱可塑性樹脂として用いる際に
使用されるフタル酸エステルは、生分解性が無くセルロ
ーズアセテートの生分解性の良さをなくしてしまってい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、生分
解性であって、且つ透明性を有し、熱成形の容易なシー
トを提供することであり、更にこの熱成型物を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決する方法】この課題を解決する方法とし
て、本発明者らは、研究を重ねた結果、セルローズアセ
テートにポリオキシエチレングリコールを添加したもの
は、透明で生分解の可能なシートが得られること、この
シートは容易に熱成形できることを見いだし本発明に至
ったものである。
【0008】即ち、本発明は、セルローズアセテート1
00重量部当たり、平均分子量300〜30000のポ
リオキシエチレングリコールを20〜120重量部含有
するアセテート組成物よりなる厚さ10〜2000μm
の生分解性シートであり、特にセルローズの持つ水酸基
の60〜95%がアセチル化されているセルローズアセ
テートを用いた場合が好ましい。
【0009】また上記シートを80〜180℃に加熱
し、80℃未満の金型に密着させて成形する生分解シー
トの熱成型法も本発明に含まれる。
【0010】本発明のセルローズアセテートは、セルロ
ーズをアセチル化したものであり、アセチル基の量とし
ては、セルローズの水酸基の60〜95%、好ましくは
70〜90%がアセチル化されたものが用いられる。こ
れは一般的にジアセテートと呼ばれるものである。
【0011】かかるセルローズアセテートに、本発明に
於いてはポリオキシエチレングリコールを添加するので
あるが、このポリオキシエチレングリコールとしては、
平均分子量が300〜30000、好ましくは600〜
20000のものが使用される。特に超微細孔を有する
成型品を得る場合は、6000未満の分子量のもの、水
によって溶出しにくくしたい場合は6000以上のもの
が好ましい。これより分子量が大きい場合は、可塑化効
果が十分ではなく、これより小さい場合は、ブリードア
ウトが大きく好ましくないためである。
【0012】この混合するポリオキシエチレングリコー
ルの量は、セルローズアセテート100重量部当たり2
0〜120部、好ましくは40〜100重量部である。
【0013】ポリオキシエチレングリコールは、いかな
る方法で添加されてもよいが、例えばセルローズアセテ
ートフレークスにポリオキシエチレングリコールを混合
し、溶融押出して混合物とする方法が良く用いられる。
この際の温度は170〜230℃が一般的に使用され、
180〜220℃が好ましい。これより低い温度では、
混合が困難であり、一方高い温度ではポリマーの分解が
起こるためである。
【0014】その他の製造方法としては、例えば、アセ
トン等の溶媒にセルローズアセテートとポリエチレング
リコールを溶解して、溶媒を除去する方法等も使用可能
である。
【0015】かくして得られるセルローズアセテート組
成物をシート化するのであるが、これは通常の溶融押出
法が用いられる。この際の温度は160〜220℃、好
ましくは170〜210℃である。これより高い温度で
は分解による着色があり、低い温度では粘度が高すぎた
りしてきれいなシートが得にくい為である。
【0016】本発明のシートは、滑剤として、一般的に
使用される無機の微粒子例えばカオリン、タルク、シリ
カ、アルミナ等を透明性を損なわない程度に添加するこ
とも可能である。
【0017】かくして得られたシートを、必要により熱
成形するのであるが、この方法として、本発明に於いて
はシートを加熱して、冷たい型に接触賦型する方法を提
示できるものである。
【0018】この方法としては、例えば、シートをヒー
ターにより間接的に加熱し、金型に接触させるとほぼ同
時に金型を真空にしたり、シート側を加圧したりして、
金型によりシートを冷却形状を固定する、いわゆる真空
成形、圧空成形方法が一般に推奨される。
【0019】これらの熱成形に於いて、シートの加熱は
シートの温度が80〜180、好ましくは100〜15
0℃となるようにヒーター温度及び加熱時間を調節し、
加熱された時点で金型に接触成形するのである。この際
の金型温度は、80℃未満、好ましくは70℃未満であ
る。これより金型温度が高いと成形に時間がかかり、場
合によっては金型に付着して好ましくないからである。
【0020】この熱成形に於ける絞り率は、面積倍率で
10倍以下、好ましくは6倍以下で行われる。
【0021】本発明により得られるシート及び熱成型品
は、生分解性を利用し、容器、植木鉢などに使用出来
る。
【0022】
【実施例】以下実施例により本発明を詳述する。なお実
施例中「部」とあるのは「重量部」を示す。
【0023】[実施例1]セルローズアセテートフレー
クス(アセチル化度86%)(100部)を平均分子量
600のポリオキシエチレングリコール(60部)と共
に220℃で押出機により押出し、冷却してチップ化し
た。
【0024】このチップを100℃で乾燥し、200℃
でTダイ付き押出機で押出し、200μmの厚みのシー
トを得た。
【0025】このシートは透明であり、積分球式光度計
により測定した全光線透過率は86%であった。
【0026】得られたシートを真空成型機にセットし、
両面より赤外線ヒーターで加熱(15秒間)し、室温の
金型で、金型側を減圧にして、トレー状に成形した。成
形物(5cm×10cmの面積で、深さ2cm)はトレ
ース性もよく良好であった。この際、成形直前のシート
の温度を非接触温度計で測定したところ125℃であっ
た。
【0027】この成型物を土中に埋め、6カ月後に取出
したところ部分的に崩壊しており、更に1年後に取出そ
うとしたが、ものは見あたらず取出せなかった。
【0028】[実施例2〜5]実施例1に於いて、用い
るポリオキシエチレングリコール(PEG)の分子量と
配合量とを変えたときの熱成形したもののの結果を表1
に示した。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】本発明によれば生分解性を有する熱成形
可能で、透明性のよいシートを得ることが出来る。本発
明のものは他の生分解性ポリマーのシートに比べ、熱成
形が容易である。
【0031】また、本発明のものは他の生分解性シート
に較べ、分解性が遅く、比較的長時間土中で使用できる
特徴がある。
【0032】熱成形に関しては、成形温度幅、絞り率を
比較的高く採ることが可能であり、従来のシートの熱成
形の装置で容易に成形が可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−90367(JP,A) 特開 昭61−124620(JP,A) 特開 平4−363333(JP,A) 特開 平5−57786(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 1/00 - 101/16 C08J 5/18 B29C 51/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルローズアセテート100重量部当た
    り、平均分子量300〜30000のポリオキシエチレ
    ングリコールを20〜120重量部含有するアセテート
    組成物よりなる厚さ10〜2000μmの生分解性シー
    ト。
  2. 【請求項2】 セルローズの持つ水酸基の60〜95%
    がアセチル化されているセルローズアセテートを用いた
    請求項1の生分解シート。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2のシートを80〜180
    ℃に加熱し、80℃未満の金型に密着させて成形してな
    る生分解シートの熱成型物。
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JP3860495B2 (ja) * 2002-03-22 2006-12-20 吉村化成株式会社 ポリ乳酸系生分解性樹脂シートの熱成形方法
WO2022030014A1 (ja) 2020-08-07 2022-02-10 株式会社ダイセル セルロースアセテート樹脂組成物
CN115698159B (zh) 2020-08-07 2023-12-15 株式会社大赛璐 乙酸纤维素树脂组合物

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