JP2001017856A - 気流により管内を輸送される粉粒体に接着剤をまぶす方法及び装置 - Google Patents

気流により管内を輸送される粉粒体に接着剤をまぶす方法及び装置

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JP2001017856A
JP2001017856A JP11195177A JP19517799A JP2001017856A JP 2001017856 A JP2001017856 A JP 2001017856A JP 11195177 A JP11195177 A JP 11195177A JP 19517799 A JP19517799 A JP 19517799A JP 2001017856 A JP2001017856 A JP 2001017856A
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transport pipe
pipe
particulate material
transport
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Akihiro Takahashi
昭博 高橋
Hirohide Sakaguchi
博英 坂口
Masanori Sugawara
正紀 菅原
Naohiro Murata
尚洋 村田
Takeshi Ito
武志 伊藤
Kazumasa Shigeta
一誠 重田
Hideki Todoroki
秀樹 轟
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Mitsui Chemicals Inc
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Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】粉粒体の輸送管路内に接着剤を噴出し粉粒体に
接着剤をまぶし付ける方法において、輸送管路の閉塞を
完全に防止し、長時間に亘って連続運転できるようにす
る。 【解決手段】粉粒体輸送管(11)内へ接着剤を霧化し
て注入することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気流により粉粒体
を輸送する輸送管内に接着剤を噴出し、粉粒体に接着剤
をまぶす方法及び装置に関し、最も代表的には、解繊さ
れた木材ファイバーに有機イソシアネート系の接着剤を
まぶし付ける技術に関する。
【0002】
【従来の技術】粉体あるいは粒体(本明細書中におい
て、単に「粉粒体」という。)に接着剤をまぶし付け、
これを所望の形状に圧縮成形してボードなどの製品を製
造する技術は公知である。例えば、中質木質繊維ボード
(MDF)を製造する場合、輸送管中を蒸気等の気体で
輸送される解繊された木材ファイバーの流れの中に、例
えばウレタン系樹脂などの有機イソシアネートや、アミ
ノ系樹脂などの接着剤を噴出して、木材ファイバーの表
面にまぶし付け、これを圧縮成形して所望のボードを得
るものである。然しながら、この種の装置においては、
しばしば輸送管路の閉塞が発生する。
【0003】典型的なまぶし付け装置では、輸送管路は
内径約25〜150mmのステンレス鋼管で、5〜15
0bar、150〜200℃、1〜3t/hrの蒸気流
により、5〜10t/hrのファイバーを輸送し、これ
に約1〜3t/hrの添加速度でウレタン系の接着剤、
例えばMDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)を
添加するようになっているが、このような装置では平均
6時間程度の運転で閉塞が発生する。従って、連続運転
できるのは数時間程度であり、この程度運転した後は装
置の分解清掃又は閉塞部の交換が必要であるため、装置
の運転効率が低下し、コストが嵩むという問題があり、
長時間連続運転できる技術の開発が強く望まれている。
また、このような輸送管路の閉塞はプラント全体の稼働
効率に大きな影響を及ぼすので、完全な予防対策が求め
られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は叙上の問題を
解決するためになされたものであって、その目的とする
ところは、粉粒体の輸送管路の閉塞を完全に防止でき、
長時間に亘って連続運転が可能な方法及び装置を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】粉粒体に接着剤をまぶし
付ける装置の輸送管路に閉塞か発生する原因について先
ず簡単に説明する。一般に、接着剤は口径約6mm程度
のノズルから、輸送管の中心軸へ向けて略直角に噴出さ
れ、これが管内を流れる気流中に飛散し、気流中の木材
ファイバーと接触してまぶし付けが行なわれる。接着剤
が良くまぶされた粉粒体は多少べたべたしているので、
管壁に付着する可能性があるが、その付着力は気流によ
る流体抵抗に比べて極めて小さく、そのため粉粒体その
ものが長く管璧に留まることはない。従って接着剤が完
全に粉粒体にまぶされた後には輸送管路の閉塞は発生し
ない。
【0006】閉塞が発生するのは接着剤噴出部の直後で
あり、そのような場所で閉塞が発生する理由は、輸送管
の中心軸へ向けて略直角に噴出される接着剤の流れが、
輸送管路を流れる蒸気及び粉粒体から成る混合物の流れ
に対し、あたかも輸送管路中に突出する棒状の障害物と
して機能し、その下流域にカルマン渦列を発生させるこ
とにある。このカルマン渦列は、その反作用によって、
噴出される接着剤の流れを激しく蛇行させる。その主た
る蛇行は、輸送管路の中心軸(Z軸)と接着剤の噴出方
向(X軸)によって定められるXZ平面に直角なYZ平
面内に発生するが、副次的な蛇行はXZ平面内にも発生
し、そのため管内壁の一部に接着剤の飛沫が付着するこ
とになる。
【0007】そのように接着剤の液滴が管壁に粘着する
と、その粘着力は気流による流体抵抗より大きいため容
易には剥離せず、その上その粘着物には気流により搬送
される粉粒体が激しく衝突し、管壁の付着物を成長さ
せ、場合によっては長時間高温に曝されるため付着物の
硬化反応が進行し、固形化することになる。このように
固形化した粘着物が管壁に発生すると、接着剤の飛沫の
付着が一層促進されるようになり、また、粉粒体の突き
刺さりも更に助長されるようになる。そのため固形化さ
れた付着物は急速に成長し、一気に輸送管路を閉塞する
ことになる。
【0008】この状態を図3ないし図5に示した公知の
まぶし付け装置を参照しつつ説明する。図3は公知のま
ぶし付け装置の作動を説明する縦断面図であり、図4は
図3に示した装置の一部破断上面図、図5は図3に示し
た装置の軸直角(A−A)断面図である。この公知のま
ぶし付け装置20では、輸送管21内を、解繊された木
材ファイバー等の粉粒体24が高圧の気流によってZ軸
方向、即ち輸送管路の中心軸方向に沿って、図中左側か
ら右側へ矢印の方向に輸送されている。接着剤噴出口2
2からは、輸送管21の中心軸Zに対して略直角なX軸
方向に接着剤23が噴出されるようになっているが、こ
の接着剤23があたかも輸送管内に突出する棒状の障害
物として機能し、その下流域にカルマン渦列25を発生
させる。このカルマン渦列25の作用で、接着剤23の
流れは激しく蛇行し、このとき輸送管21の内壁面が近
接しているため、図3ないし図5に示す位置Cにおい
て、接着剤の液滴が管内壁に接触、粘着することとな
る。一旦このように接着剤の粘着が生じると、その粘着
物に気流中の木材ファイバー又はチップ24が衝突して
突き刺さり、付着物が成長し、場合によっては、長時間
高温に曝されるため、接着剤の固化反応が進行し、半ば
固形化する。このように固形化した突起が生じると、接
着剤23の液滴の付着はますます促進されるので、突起
の成長は一段と加速され、輸送管路は早期に閉塞される
に到るものである。
【0009】従って、このような輸送管路の閉塞を予防
するためには、接着剤の噴出口近傍で接着剤の飛沫が管
壁に接触しないようにすればよく、それには、噴出口か
ら噴射される接着剤の流れが、輸送管路中に突出する棒
状の障害物とならず、その下流域にカルマン渦列を発生
させないようにすればよいことが判明した。
【0010】本発明は、かかる知見に基づいてなされた
ものであり、本発明に係る方法は、粉粒体輸送管内へ接
着剤を霧化して注入することを特徴とするものである。
即ち、接着剤を霧化した状態で注入すれば、従来の如く
輸送管内の気流に対して略直角に液状の接着剤を棒状に
噴出させるのと異なり、カルマン渦列の発生条件が整わ
ないため、明瞭で強力なカルマン渦列は発生せず、更に
また、接着剤は予め霧化した状態で注入され輸送管内に
広く飛散するので、接着剤の液滴が管内壁に付着するの
が有効に防止される。
【0011】なお、接着剤の付着防止効果を一層増大さ
せるため、粉粒体輸送管内の気流と接着剤との混合部付
近の輸送管に超音波等の振動を加えることも推奨され
る。
【0012】本発明方法の最も代表的な形態において
は、輸送管内を搬送される粉粒体は解繊された木材ファ
イバーであり、輸送管内へ噴出される接着剤は有機イソ
シアネートである。
【0013】上記方法を好適に実施するための本発明に
係る装置の一形態のものは、粉粒体輸送管内への接着剤
の注入装置として接着剤霧化器を設けたことを特徴とす
る。
【0014】接着剤霧化器としては、がスプレーガン方
式や、高圧ガン方式、超音波霧化方式等々、各種形態の
ものが利用できる。
【0015】上記各形態の装置において、粉粒体輸送管
内の気流と接着剤の混合部付近の輸送管に振動を加える
装置を設けることが推奨される。更にまた、接着剤の付
着防止効果を一層増大させるため、粉粒体輸送管内の気
流と接着剤の混合部付近の輸送管の内壁面にポリテトラ
フルオルエチレンによるコーティング処理や溶射処理を
施すことも推奨される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明の実施例
について説明する。図1は、本発明に係る粉粒体に接着
剤をまぶす方法を実施する装置の一実施例の基本構成
を、輸送管中心軸及び噴出ノズル中心軸を含む面(ZX
面)に沿って切断した状態において示す縦断面図、図2
は、本発明に係るもう一つの実施例を示す縦断面図であ
る。
【0017】図1に示した本発明に係るまぶし付け装置
10においては、輸送管11内を、解繊された木材ファ
イバー等の粉粒体14が高圧の気流によってZ軸方向、
即ち輸送管路の中心軸方向に沿って、図中左側から右側
へ矢印の方向に輸送されている。管壁に設けたスプレー
ガン12からは、輸送管内へ向けて霧化した接着剤13
が噴出され、管内の気流に乗って下流側へ流され、その
過程で粉粒体14の表面にまぶし付けられる。この場
合、接着剤13は、従来の如く棒状に集中して噴射され
るのではなく、広く霧状に広がって噴霧されるので、下
流域にカルマン渦列が発生することがない。
【0018】スプレーガン12は、溶剤を加えた接着剤
液を供給するノズルの先端を横切るように圧縮空気を吹
き当て、その圧縮空気中に接着剤液を細かく分散させて
吹き出す装置であるが、接着剤液自体を加圧してノズル
先端の細孔から吹き出す高圧ガン方式の霧化器を用いる
ことも可能である。
【0019】なお、図1に示した実施例では、輸送管1
1内の搬送気流と接着剤13とが混合する領域近くの輸
送管部分に振動を加えるため、当該領域の輸送管の外周
壁と図示しない固定部材との間に超音波振動装置17を
介在させて設けてある。超音波振動装置に限らず、それ
より低周波のバイブレーターを取り付けるようにしても
よい。輸送管11にこのような振動が付与されている
と、その内壁面近くの気体も振動し、管内壁に向けて接
近する接着剤の粒子も振動して、それらの粒子の管内壁
面への付着防止効果が一層向上する。
【0020】更にまた、図1に示した実施例において
は、輸送管11内の搬送気流と接着剤13との混合領域
部分の管内壁面に、ポリテトラフルオルエチレン(商標
名「テフロン」)によるコーティング18又は溶射処理
が施してある。ポリテトラフルオルエチレンは、その表
面の摩擦係数が低いため、接着剤の付着防止効果が大き
い。なお、図1に示した実施例では、超音波振動装置1
7及びポリテトラフルオルエチレンによるコーティング
18を併用したが、いずれか一方のみを用いることも自
由である。
【0021】図2は、接着剤霧化器として超音波霧化器
17を用いた実施例を示している。輸送管11の管壁下
面に取り付けた超音波霧化器17内へ、図では省略した
管路を通じて、溶剤を加えた接着剤液が供給され、霧化
器17内の超音波発振子により霧化されて、輸送管11
内へ放出されるようになっている。
【0022】なお、図2に示した実施例においても、図
1の実施例と同様に、振動装置やポリテトラフルオルエ
チレンによるコーティング処理又は溶射処理を施すこと
が可能である。
【0023】また、本発明は、最も代表的には、解繊さ
れた木材ファイバーに有機イソシアネートをまぶし付け
るために好適に利用できるが、これら以外の粉粒体や接
着剤にも適用し得ることは勿論である。
【0024】
【発明の効果】本発明は以上の如く構成されるから、本
発明によるときは、粉粒体の輸送管路の内壁面に接着剤
が付着することがなく、このため輸送管路の閉塞を防止
又は著しく遅延させることができ、まぶし付け装置を長
時間に亘って連続運転し得る方法及び装置を提供し得る
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る粉粒体に接着剤をまぶす方法を実
施する装置の一実施例の基本構成を、輸送管中心軸及び
噴出ノズル中心軸を含む面に沿って切断した状態におい
て示す縦断面図である。
【図2】本発明に係るもう一つの実施例を示す縦断面図
である。
【図3】公知のまぶし付け装置の作動を説明する縦断面
図である。
【図4】図3に示した公知のまぶし付け装置の一部破断
上面図である。
【図5】図3に示した公知のまぶし付け装置の軸直角
(A−A)断面図である。
【符号の説明】
10 本発明に係る接着剤まぶし付け装置 11 粉粒体輸送管 12 接着剤霧化用スプレーガン 13 霧化された接着剤 14 粉粒体 15 超音波振動装置 16 コーティング 17 超音波霧化器 20 従来公知の接着剤まぶし付け装置 25 カルマン渦列
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菅原 正紀 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 村田 尚洋 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 伊藤 武志 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 重田 一誠 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 轟 秀樹 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 Fターム(参考) 4G075 AA23 AA27 AA30 BB05 BD05 BD09 BD14 CA23 EB21 EC01 FB12

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粉粒体輸送管(11)内の気流中に接着剤
    (13)を噴射注入し、粉粒体(14)に接着剤(1
    3)をまぶす方法において、粉粒体輸送管(11)内へ
    接着剤を霧化して注入することを特徴とする上記の粉粒
    体に接着剤をまぶす方法。
  2. 【請求項2】粉粒体輸送管内の気流と接着剤の混合部付
    近の輸送管に振動を加える請求項1に記載の粉粒体に接
    着剤をまぶす方法。
  3. 【請求項3】粉粒体(14)が、解繊された木材ファイ
    バーである請求項1又は2に記載の粉粒体に接着剤をま
    ぶす方法。
  4. 【請求項4】接着剤が有機イソシアネートから成る請求
    項1ないし3のいずれか一に記載の粉粒体に接着剤をま
    ぶす方法。
  5. 【請求項5】粉粒体輸送管(11)内の気流中に接着剤
    (13)を噴射注入し、粉粒体(14)に接着剤(1
    3)をまぶす装置において、粉粒体輸送管(11)内へ
    の接着剤の注入装置として接着剤霧化器(12,17)
    を設けたことを特徴とする上記の粉粒体に接着剤をまぶ
    す装置。
  6. 【請求項6】接着剤霧化器(12)がスプレーガン方式
    霧化器である請求項5に記載の粉粒体に接着剤をまぶす
    装置。
  7. 【請求項7】接着剤霧化器(12)が高圧ガン方式霧化
    器である請求項5に記載の粉粒体に接着剤をまぶす装
    置。
  8. 【請求項8】接着剤霧化器(17)が超音波霧化方式霧
    化器である請求項5に記載の粉粒体に接着剤をまぶす装
    置。
  9. 【請求項9】粉粒体輸送管内の気流と接着剤の混合部付
    近の輸送管(11)に振動を加える装置(15)を設け
    た請求項5ないし8のいずれか一に記載の粉粒体に接着
    剤をまぶす装置。
  10. 【請求項10】粉粒体輸送管内の気流と接着剤の混合部
    付近の輸送管(11)の内壁面にポリテトラフルオルエ
    チレンによるコーティング(16)を施した請求項5な
    いし9のいずれか一に記載の粉粒体に接着剤をまぶす装
    置。
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