JP2001015362A - ロータリトランスの製造方法 - Google Patents
ロータリトランスの製造方法Info
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- JP2001015362A JP2001015362A JP11181993A JP18199399A JP2001015362A JP 2001015362 A JP2001015362 A JP 2001015362A JP 11181993 A JP11181993 A JP 11181993A JP 18199399 A JP18199399 A JP 18199399A JP 2001015362 A JP2001015362 A JP 2001015362A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ロータやステータのコアを安価に製造し、ロ
ータリトランスの低廉化を達成する。 【解決手段】 フェライト粉をプレス成型して燒成し、
両面研削して素基板20が完成する。素基板20に複数
のコア形成部に対応する環状溝30A〜30Fを形成す
る溝研削加工を行い、その後、各コア形成部を素基板2
0から分離して、1つの素基板20から複数のコアを一
括して製造する。また、環状溝30A〜30Fの同時
に、砥石42に設けた内径加工部42Bと外径加工部4
2Cにより、素基板20に分離用の溝を形成し、外径加
工部42Cで形成した分離用の溝に沿ってコア形成部を
素基板20から分離し、また、内径加工部42Bで形成
した分離用の溝に沿って、各コアの貫通孔を開口する。
ータリトランスの低廉化を達成する。 【解決手段】 フェライト粉をプレス成型して燒成し、
両面研削して素基板20が完成する。素基板20に複数
のコア形成部に対応する環状溝30A〜30Fを形成す
る溝研削加工を行い、その後、各コア形成部を素基板2
0から分離して、1つの素基板20から複数のコアを一
括して製造する。また、環状溝30A〜30Fの同時
に、砥石42に設けた内径加工部42Bと外径加工部4
2Cにより、素基板20に分離用の溝を形成し、外径加
工部42Cで形成した分離用の溝に沿ってコア形成部を
素基板20から分離し、また、内径加工部42Bで形成
した分離用の溝に沿って、各コアの貫通孔を開口する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転体と固定体と
の間で、非接触により電源や信号をやり取りするための
ロータリトランスの製造方法に関する。
の間で、非接触により電源や信号をやり取りするための
ロータリトランスの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えばビデオテープレコーダ
(VTR)やデータストリーマ(DS)等の磁気記録再
生装置において、記録信号等を回転ヘッドに伝達し、ま
た、再生信号を回転ヘッドから再生アンプ等に伝達する
ためのロータリトランスが提供されている。このロータ
リトランスは、ロータとステータの各コアを同心状に対
向配置し、互いの対向面に対称形状の環状溝を複数組み
形成し、各環状溝内にコイルを配置したものであり、大
きく分けて、円板型のコアを有するものと、円筒型のコ
アを有するものがある。
(VTR)やデータストリーマ(DS)等の磁気記録再
生装置において、記録信号等を回転ヘッドに伝達し、ま
た、再生信号を回転ヘッドから再生アンプ等に伝達する
ためのロータリトランスが提供されている。このロータ
リトランスは、ロータとステータの各コアを同心状に対
向配置し、互いの対向面に対称形状の環状溝を複数組み
形成し、各環状溝内にコイルを配置したものであり、大
きく分けて、円板型のコアを有するものと、円筒型のコ
アを有するものがある。
【0003】このうち、円板型のコアを有するものは、
ロータ側とステータ側の各コアを互いにほぼ相似形に形
成したものであり、各コアを軸方向に微小ギャップを隔
てて対向配置し、各コアの対向面に径方向に一定間隔で
複数の環状溝を形成したものである。このようなロータ
リトランスにおいて、各コアの製造コストは、その他の
構成部品のなかでも比較的大きいものとなっており、各
コアの製造コストを低減することは、ロータリトランス
の低廉化を図る上で重要な要素となる。
ロータ側とステータ側の各コアを互いにほぼ相似形に形
成したものであり、各コアを軸方向に微小ギャップを隔
てて対向配置し、各コアの対向面に径方向に一定間隔で
複数の環状溝を形成したものである。このようなロータ
リトランスにおいて、各コアの製造コストは、その他の
構成部品のなかでも比較的大きいものとなっており、各
コアの製造コストを低減することは、ロータリトランス
の低廉化を図る上で重要な要素となる。
【0004】図4は、このような円板状のコアを形成す
る従来の製造工程を示す説明図である。このコアは、完
成品とほぼ等しい直径を有する円板状の燒結フェライト
片に環状溝を切削加工を施すことにより製造される。ま
ず、図4(A)において、フェライト粉をプレス成型す
ることにより、貫通孔12を有する円板状の成型品10
Aを形成する。次に、図4(B)において、この成型品
10Aに対して燒結処理を行い、燒成品10Bを形成す
る。次に、図4(C)において、この燒成品10Bの両
面を両頭研削盤等によって研削し、研削品10Cを形成
する。さらに、図4(D)において、研削品10Cの片
側研削面に対して環状溝14を溝研削により形成する。
この後、外表面に仕上げ加工等を行い、ロータまたはス
テータのコアを完成する。
る従来の製造工程を示す説明図である。このコアは、完
成品とほぼ等しい直径を有する円板状の燒結フェライト
片に環状溝を切削加工を施すことにより製造される。ま
ず、図4(A)において、フェライト粉をプレス成型す
ることにより、貫通孔12を有する円板状の成型品10
Aを形成する。次に、図4(B)において、この成型品
10Aに対して燒結処理を行い、燒成品10Bを形成す
る。次に、図4(C)において、この燒成品10Bの両
面を両頭研削盤等によって研削し、研削品10Cを形成
する。さらに、図4(D)において、研削品10Cの片
側研削面に対して環状溝14を溝研削により形成する。
この後、外表面に仕上げ加工等を行い、ロータまたはス
テータのコアを完成する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例においては、ロータリトランスの大きさにかかわら
ず、1つの燒結フェライト片からは1つのコアしか製造
できず、製造効率が悪いため、コアの製造コストを下げ
ることが困難である。このため、安価なロータリトラン
スを提供する上で、コアの製造コストが障害となってし
まう問題がある。
来例においては、ロータリトランスの大きさにかかわら
ず、1つの燒結フェライト片からは1つのコアしか製造
できず、製造効率が悪いため、コアの製造コストを下げ
ることが困難である。このため、安価なロータリトラン
スを提供する上で、コアの製造コストが障害となってし
まう問題がある。
【0006】そこで本発明の目的は、ロータやステータ
のコアを安価に製造でき、ロータリトランスの低廉化を
達成することが可能な製造方法を提供することにある。
のコアを安価に製造でき、ロータリトランスの低廉化を
達成することが可能な製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するため、それぞれ略円板状に形成されたロータとステ
ータとを同心状に対向配置し、互いの対向面に対称形状
の環状溝を複数組み形成し、各環状溝内にコイルを配置
したロータリトランスの製造方法において、磁性体より
形成された素基板に前記ロータまたはステータとなるコ
アを形成するための複数のコア形成部を確保し、前記素
基板の各コア形成部に対し、それぞれ前記環状溝を形成
した後、前記素基板の各コア形成部を分割することによ
り、前記ロータまたはステータとなるコアを形成するよ
うにしたことを特徴とする。
するため、それぞれ略円板状に形成されたロータとステ
ータとを同心状に対向配置し、互いの対向面に対称形状
の環状溝を複数組み形成し、各環状溝内にコイルを配置
したロータリトランスの製造方法において、磁性体より
形成された素基板に前記ロータまたはステータとなるコ
アを形成するための複数のコア形成部を確保し、前記素
基板の各コア形成部に対し、それぞれ前記環状溝を形成
した後、前記素基板の各コア形成部を分割することによ
り、前記ロータまたはステータとなるコアを形成するよ
うにしたことを特徴とする。
【0008】本発明によるロータリトランスの製造方法
において、まず、複数枚分のコアに対応する面積を有す
る磁性体よりなる素基板を用意する。この素基板は、例
えばフェライト粉等を板状にプレス成型した後、燒成
し、両面を研削して仕上げたものである。そして、この
ような素基板に、ロータまたはステータとなるコアを形
成するための複数のコア形成部を確保し、この素基板の
各コア形成部に対し、それぞれ環状溝を形成する。
において、まず、複数枚分のコアに対応する面積を有す
る磁性体よりなる素基板を用意する。この素基板は、例
えばフェライト粉等を板状にプレス成型した後、燒成
し、両面を研削して仕上げたものである。そして、この
ような素基板に、ロータまたはステータとなるコアを形
成するための複数のコア形成部を確保し、この素基板の
各コア形成部に対し、それぞれ環状溝を形成する。
【0009】このように複数のコアの環状溝を、1つの
素基板に対して行うことができるので、従来のように個
々のコア片に対して1つずつ環状溝を形成する場合に比
べて、個々のコア片に対するプレス成型、燒成、両面研
削等の作業を一括して行うことができ、また、溝加工時
における個々の位置決め作業等を省略できることから、
作業工程数を大幅に削減することができる。次に、素基
板のそれぞれ環状溝を形成した各コア形成部を、コアの
外径に対応して分割することにより、ロータまたはステ
ータとなるコアを形成する。
素基板に対して行うことができるので、従来のように個
々のコア片に対して1つずつ環状溝を形成する場合に比
べて、個々のコア片に対するプレス成型、燒成、両面研
削等の作業を一括して行うことができ、また、溝加工時
における個々の位置決め作業等を省略できることから、
作業工程数を大幅に削減することができる。次に、素基
板のそれぞれ環状溝を形成した各コア形成部を、コアの
外径に対応して分割することにより、ロータまたはステ
ータとなるコアを形成する。
【0010】このようにして、本発明の製造方法では、
1つの素基板から多数のコアを一括して製造することが
できるので、製造作業が容易化され、各コアを安価に製
造できるため、ロータリトランスの低廉化を達成するこ
とが可能となる。なお、上述した環状溝の加工時に、同
時にコアの外径や内径の加工を行うことにより、各コア
形成部を素基板から分割する作業が容易となり、また分
割後のコアの仕上げ加工等も容易となるため、コアの製
造コストをさらに低減することが可能となり、ロータリ
トランスのさらなる低廉化を図ることができる。
1つの素基板から多数のコアを一括して製造することが
できるので、製造作業が容易化され、各コアを安価に製
造できるため、ロータリトランスの低廉化を達成するこ
とが可能となる。なお、上述した環状溝の加工時に、同
時にコアの外径や内径の加工を行うことにより、各コア
形成部を素基板から分割する作業が容易となり、また分
割後のコアの仕上げ加工等も容易となるため、コアの製
造コストをさらに低減することが可能となり、ロータリ
トランスのさらなる低廉化を図ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるロータリトラ
ンスの製造方法の実施の形態について説明する。図1
は、本発明の実施の形態によるロータリトランス用コア
の製造工程を示す説明図であり、図2は、図1に示す製
造工程を実施する場合の加工装置の具体例とその加工作
業の様子を示す斜視図である。また、図3は、図2に示
す加工装置で用いる砥石の具体例を示す断面図である。
ンスの製造方法の実施の形態について説明する。図1
は、本発明の実施の形態によるロータリトランス用コア
の製造工程を示す説明図であり、図2は、図1に示す製
造工程を実施する場合の加工装置の具体例とその加工作
業の様子を示す斜視図である。また、図3は、図2に示
す加工装置で用いる砥石の具体例を示す断面図である。
【0012】本形態で製造するロータリトランスは、円
板型のコアを有するものである。すなわち、ロータ側の
コアとステータ側のコアは、ほぼ相似形の円板状に形成
され、互いに板厚方向(軸方向)に同心状に重ね合わさ
れるようにして、微小ギャップを隔てて対向配置され
る。そして、各コアの対向面に、径方向に一定間隔で複
数の環状溝を形成し、各環状溝に磁界を発生させるため
のコイルを巻装するものである。なお、ロータ側のコア
とステータ側のコアは、組み付け構造や配線構造等にお
いて、互いの形状に若干の差異はあるものの、本発明に
よる製造方法は、ロータ側とステータ側の各コアに同様
に適用し得るものであり、以下の説明では、ロータ側と
ステータ側とを特に区別することなく説明する。
板型のコアを有するものである。すなわち、ロータ側の
コアとステータ側のコアは、ほぼ相似形の円板状に形成
され、互いに板厚方向(軸方向)に同心状に重ね合わさ
れるようにして、微小ギャップを隔てて対向配置され
る。そして、各コアの対向面に、径方向に一定間隔で複
数の環状溝を形成し、各環状溝に磁界を発生させるため
のコイルを巻装するものである。なお、ロータ側のコア
とステータ側のコアは、組み付け構造や配線構造等にお
いて、互いの形状に若干の差異はあるものの、本発明に
よる製造方法は、ロータ側とステータ側の各コアに同様
に適用し得るものであり、以下の説明では、ロータ側と
ステータ側とを特に区別することなく説明する。
【0013】本形態の製造工程では、多数枚のコア(図
示の例では6枚)を一括して製造するための磁性体の素
基板20を用いる。なお、本形態では、素基板20とし
て燒成フェライト基板を用いる。図1(A)〜(C)
は、この素基板20の製造工程を示している。まず、図
1(A)において、フェライト粉をプレス成型し、長方
形板状の成型品20Aを形成する。この成型品20A
は、後述するように、6つのコアを2×3のマトリクス
状に形成するための領域(コア形成部)を確保できるサ
イズを有するものとする。
示の例では6枚)を一括して製造するための磁性体の素
基板20を用いる。なお、本形態では、素基板20とし
て燒成フェライト基板を用いる。図1(A)〜(C)
は、この素基板20の製造工程を示している。まず、図
1(A)において、フェライト粉をプレス成型し、長方
形板状の成型品20Aを形成する。この成型品20A
は、後述するように、6つのコアを2×3のマトリクス
状に形成するための領域(コア形成部)を確保できるサ
イズを有するものとする。
【0014】次に、図1(B)において、成型品20A
を加熱して燒結処理を行い、フェライトの燒成品20B
を形成する。次に、図1(C)において、この燒成品2
0Bの両面を両頭研削盤等によって研削し、研削品20
Cを形成する。この研削工程により、両面が平行で所定
の厚さを有する素基板20が完成する。
を加熱して燒結処理を行い、フェライトの燒成品20B
を形成する。次に、図1(C)において、この燒成品2
0Bの両面を両頭研削盤等によって研削し、研削品20
Cを形成する。この研削工程により、両面が平行で所定
の厚さを有する素基板20が完成する。
【0015】次に、図1(D)において、素基板20の
最初のコア形成部に環状溝30Aを形成する溝研削加工
を行い、次いで図1(E)(F)において、2つ目以降
のコア形成部に環状溝30B〜30Fを順次形成してい
き、素基板20上に合計6つの環状溝30A〜30Fを
2×3のマトリクス状に形成する。このような溝研削加
工は、例えば図2、図3に示すような加工装置によって
行うことができる。この加工装置は、例えばダイヤモン
ド砥石42を用いた環状溝の研削装置40と、素基板2
0を位置決め保持し、X−Y平面上で移送する位置決め
搬送テーブル50とから構成されている。
最初のコア形成部に環状溝30Aを形成する溝研削加工
を行い、次いで図1(E)(F)において、2つ目以降
のコア形成部に環状溝30B〜30Fを順次形成してい
き、素基板20上に合計6つの環状溝30A〜30Fを
2×3のマトリクス状に形成する。このような溝研削加
工は、例えば図2、図3に示すような加工装置によって
行うことができる。この加工装置は、例えばダイヤモン
ド砥石42を用いた環状溝の研削装置40と、素基板2
0を位置決め保持し、X−Y平面上で移送する位置決め
搬送テーブル50とから構成されている。
【0016】図3は、本形態で用いるダイヤモンド砥石
42の断面形状を示している。このダイヤモンド砥石4
2は、加工する環状溝の形状に対応する環状の研磨面を
有するものであり、研削装置40のスピンドルモータ4
4によって回転することにより、各コアの環状溝を研削
するものである。また、本例では、環状溝の加工時に、
コアの内周部と外周部とを同時に加工するものである。
すなわち、完成品のコアは、中心部に貫通孔を有する環
状に形成されるものであり、このようなコアの内周部と
外周部の形状を環状溝の位置に対して高精度に形成する
ことは、ロータリトランスの高特性を得る上で重要であ
る。そこで、本形態では、コアの内周部と外周部の形状
加工を環状溝の加工時に一括して行うことにより、コア
形状を高精度に加工するものである。
42の断面形状を示している。このダイヤモンド砥石4
2は、加工する環状溝の形状に対応する環状の研磨面を
有するものであり、研削装置40のスピンドルモータ4
4によって回転することにより、各コアの環状溝を研削
するものである。また、本例では、環状溝の加工時に、
コアの内周部と外周部とを同時に加工するものである。
すなわち、完成品のコアは、中心部に貫通孔を有する環
状に形成されるものであり、このようなコアの内周部と
外周部の形状を環状溝の位置に対して高精度に形成する
ことは、ロータリトランスの高特性を得る上で重要であ
る。そこで、本形態では、コアの内周部と外周部の形状
加工を環状溝の加工時に一括して行うことにより、コア
形状を高精度に加工するものである。
【0017】このような加工を行うため、本形態で用い
るダイヤモンド砥石42は、コアの環状溝を形成するた
めの溝加工部42Aと、この溝加工部42Aの内側に環
状に形成され、コアの貫通孔の内周部を加工するための
内径加工部42Bと、コアの外周部を加工するための外
径加工部42Cとを有する。内径加工部42Bと外径加
工部42Cは、溝加工部42Aよりもコア側に突出した
状態に設けられており、環状溝の加工時には、内径加工
部42Bと外径加工部42Cとによって、コアの貫通孔
の内周部と外周部とを素基板20の肉厚の途中まで溝状
に加工する。
るダイヤモンド砥石42は、コアの環状溝を形成するた
めの溝加工部42Aと、この溝加工部42Aの内側に環
状に形成され、コアの貫通孔の内周部を加工するための
内径加工部42Bと、コアの外周部を加工するための外
径加工部42Cとを有する。内径加工部42Bと外径加
工部42Cは、溝加工部42Aよりもコア側に突出した
状態に設けられており、環状溝の加工時には、内径加工
部42Bと外径加工部42Cとによって、コアの貫通孔
の内周部と外周部とを素基板20の肉厚の途中まで溝状
に加工する。
【0018】そして、環状溝の加工終了後に、外径加工
部42Cによって形成した溝に沿って各コア形成部を素
基板20より分割するとともに、内径加工部42Bによ
って形成した溝に沿って貫通孔を開口するようになって
いる。このように、コア形成部を素基板20より分割し
てコアを形成し、また、貫通孔を開口する際に、内径加
工部42Bと外径加工部42Cで形成した溝が、溝加工
部42Aによって形成した環状溝と高精度に位置出しさ
れているため、特に他方のコアとの対向面の形状を高精
度に形成することができる。
部42Cによって形成した溝に沿って各コア形成部を素
基板20より分割するとともに、内径加工部42Bによ
って形成した溝に沿って貫通孔を開口するようになって
いる。このように、コア形成部を素基板20より分割し
てコアを形成し、また、貫通孔を開口する際に、内径加
工部42Bと外径加工部42Cで形成した溝が、溝加工
部42Aによって形成した環状溝と高精度に位置出しさ
れているため、特に他方のコアとの対向面の形状を高精
度に形成することができる。
【0019】研削装置40では、このようなダイヤモン
ド砥石42を素基板20に近接する方向(Z方向)に移
動し、一定の加工圧を付与した状態で、例えば3000
回転/分以上で回転することにより、上述した環状溝等
を一括して加工する。位置決め搬送テーブル50では、
素基板20を位置決め保持するとともに、各環状溝30
A〜30Fを加工するための位置に、素基板20をX−
Y平面上で順次移送し、6つのコア形成部を2×3のマ
トリクス状に形成していく。
ド砥石42を素基板20に近接する方向(Z方向)に移
動し、一定の加工圧を付与した状態で、例えば3000
回転/分以上で回転することにより、上述した環状溝等
を一括して加工する。位置決め搬送テーブル50では、
素基板20を位置決め保持するとともに、各環状溝30
A〜30Fを加工するための位置に、素基板20をX−
Y平面上で順次移送し、6つのコア形成部を2×3のマ
トリクス状に形成していく。
【0020】以上のようにして、各環状溝30A〜30
Fを形成した後、例えば素基板20の裏面から切削加工
等を行うことにより、上述した外径加工部42Cで形成
した分離用の溝に沿って6つのコア形成部を素基板20
から分離し、また、内径加工部42Bで形成した分離用
の溝に沿って、各コアの貫通孔を開口する。この後、例
えばつや出し研磨等の仕上げ加工を適宜行い、コアを完
成する。
Fを形成した後、例えば素基板20の裏面から切削加工
等を行うことにより、上述した外径加工部42Cで形成
した分離用の溝に沿って6つのコア形成部を素基板20
から分離し、また、内径加工部42Bで形成した分離用
の溝に沿って、各コアの貫通孔を開口する。この後、例
えばつや出し研磨等の仕上げ加工を適宜行い、コアを完
成する。
【0021】なお、以上の例は、長方形の素基板に6つ
のコア形成部を設け、6つのコアを一括して製造する場
合について説明したが、本発明はこれに限定されないこ
とは勿論である。また、具体的なコアの環状溝形状や加
工装置の構成等は、適宜変形が可能なものである。
のコア形成部を設け、6つのコアを一括して製造する場
合について説明したが、本発明はこれに限定されないこ
とは勿論である。また、具体的なコアの環状溝形状や加
工装置の構成等は、適宜変形が可能なものである。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように本発明のロータリト
ランスの製造方法では、磁性体よりなる素基板に複数の
コア形成部を確保し、各コア形成部に対して環状溝を形
成した後、各コア形成部を分割することにより、ロータ
またはステータとなるコアを形成するようにした。この
ため、1つの素基板から多数のコアを一括して製造する
ことができるので、製造作業が容易化され、各コアを安
価に製造できるため、ロータリトランスの低廉化を達成
することが可能となる。
ランスの製造方法では、磁性体よりなる素基板に複数の
コア形成部を確保し、各コア形成部に対して環状溝を形
成した後、各コア形成部を分割することにより、ロータ
またはステータとなるコアを形成するようにした。この
ため、1つの素基板から多数のコアを一括して製造する
ことができるので、製造作業が容易化され、各コアを安
価に製造できるため、ロータリトランスの低廉化を達成
することが可能となる。
【図1】本発明によるロータリトランスの製造工程の一
例を示す説明図である。
例を示す説明図である。
【図2】図1に示すロータリトランスの製造工程で用い
る加工装置を示す斜視図である。
る加工装置を示す斜視図である。
【図3】図2に示す加工装置で用いる砥石の形状を示す
断面図である。
断面図である。
【図4】従来のロータリトランスの製造工程を示す説明
図である。
図である。
20……素基板、30A〜30F……環状溝、40……
研削装置、42……ダイヤモンド砥石、42A……溝加
工部、42B……内径加工部、42C……外径加工部、
44……スピンドルモータ、50……位置決め搬送テー
ブル。
研削装置、42……ダイヤモンド砥石、42A……溝加
工部、42B……内径加工部、42C……外径加工部、
44……スピンドルモータ、50……位置決め搬送テー
ブル。
Claims (7)
- 【請求項1】 それぞれ略円板状に形成されたロータと
ステータとを同心状に対向配置し、互いの対向面に対称
形状の環状溝を複数組み形成し、各環状溝内にコイルを
配置したロータリトランスの製造方法において、 磁性体より形成された素基板に前記ロータまたはステー
タとなるコアを形成するための複数のコア形成部を確保
し、 前記素基板の各コア形成部に対し、それぞれ前記環状溝
を形成した後、前記素基板の各コア形成部を分割するこ
とにより、ロータまたはステータとなるコアを形成する
ようにした、 ことを特徴とするロータリトランスの製造方法。 - 【請求項2】 前記磁性体より形成された素基板は、フ
ェライト粉を板状にプレス成形した後、燒成し、さらに
両面を研削加工して形成したフェライト基板であること
を特徴とする請求項1記載のロータリトランスの製造方
法。 - 【請求項3】 前記環状溝は、その溝形状に対応する環
状の砥石による研削加工により形成することを特徴とす
る請求項1記載のロータリトランスの製造方法。 - 【請求項4】 前記砥石には、ダイヤモンド砥石を用い
ることを特徴とする請求項3記載のロータリトランスの
製造方法。 - 【請求項5】 前記コアは中心部に貫通孔を有し、前記
砥石は、前記コアの環状溝を形成するための溝加工部
と、前記溝加工部の内側に環状に形成され、前記コアの
貫通孔の内周部を加工するための内径加工部と、前記コ
アの外周部を加工するための外径加工部とを有すること
を特徴とする請求項3記載のロータリトランスの製造方
法。 - 【請求項6】 前記環状溝の加工時に、前記砥石の内径
加工部と外径加工部とによって、前記コアの貫通孔の内
周部と外周部とを前記素基板の肉厚の途中まで溝状に加
工し、前記環状溝の加工後に、前記外径加工部によって
形成した溝に沿って前記各コア形成部を前記素基板より
分割するとともに、前記内径加工部によって形成した溝
に沿って前記貫通孔を開口するようにしたことを特徴と
する請求項5記載のロータリトランスの製造方法。 - 【請求項7】 前記素基板を位置決めテーブル上に設置
するとともに、この設置された素基板に対して前記砥石
を設けた回転駆動装置を対向配置し、前記位置決めテー
ブルと前記回転駆動装置とを3次元方向に相対移動させ
ることにより、前記素基板の各コア形成部に対する環状
溝を順次行うことを特徴とする請求項1記載のロータリ
トランスの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11181993A JP2001015362A (ja) | 1999-06-28 | 1999-06-28 | ロータリトランスの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11181993A JP2001015362A (ja) | 1999-06-28 | 1999-06-28 | ロータリトランスの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001015362A true JP2001015362A (ja) | 2001-01-19 |
Family
ID=16110458
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11181993A Pending JP2001015362A (ja) | 1999-06-28 | 1999-06-28 | ロータリトランスの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001015362A (ja) |
-
1999
- 1999-06-28 JP JP11181993A patent/JP2001015362A/ja active Pending
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