JP2001013064A5 - - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、HPLC用円二色性検出器に関するもので、より具体的には光学異性体の存在率をリアルタイムに測定するための装置の改良に関する。
【0002】
【発明の背景】
一般に、医薬品に用いる有機化合物は、有機合成によって得られるが、得られた有機化合物中にどれくらい光学異性体が存在するのか等を調べる必要があるので、従来はその化合物を光学分割して測定してきた。
ところで、このような方法で試料中に含まれる光学異性体の存在率を測定するためには、カラムから溶出された試料をフローセル中に導き、リアルタイムで測定していく。すると、セル中の試料の含量が変化していくことになるので、セル中の試料の円二色性とUV吸収力の両方をできるだけ同時に測定していかなくてはならない。
このような技術的要求を満たす測定器として、特開昭53―116884号公報に開示された発明が提案されている。この発明は、光源,モノクロメータ,偏光子,変調器,試料槽及び検出器からなる円二色性分散測定用光学系を有する。そして、それぞれ独立の電気系を用意して、切り換えスイッチによって光吸収信号と円二色性分散信号を切り換えながら測定をするものである。
理屈上では、ピークの溶出時間よりも充分高速にスイッチ切替を繰返せば紫外可視光(UV)の吸収と円二色性の同時測定は可能となるが、現実的には切替時の過渡現象中は信号が正確には測定できないので、HPLCの様に(最も早い場合には)数秒でピークが溶出してしまう状況にはとても適用出来ない。
同図に示すように、g−factorは、試料の左右円偏光に対する吸収強度の差、つまり円二色性信号(CD信号)を、UVの吸収強度で割り算して求められている。従って、同図中のt1〜t2区間に示すように、試料の溶出が少なくUV吸収が極端に少なかった場合、分母が0に近くなるので、CD信号の変化に対するg−factorの変化量が大きくなる。そして、CD信号側わずかに+になった時にはg−factorは大きな正値をとり、逆にCD信号側わずかに−になった時にはg−factorは大きな負値をとる。よって、CD信号が僅かに±に振れるだけで、その時のg−factorは正負に非常に大きく変化してしまう。
よって測定結果をモニタしながらカラムから溶出された試料を分取しようとした場合、R体とS体がはっきり分離される場所では試料を問題無く分取できるものの、両者が完全分離されずにやや混ざり合って溶出されてきてしまう部分がある場合には、この部分の試料の円二色性は異性体同士で相殺されるため、g−factorはゼロ付近の値を取ることになる。すると、溶出される試料の分離状態をモニタしても、カラムが試料を完全分離がR−体もS−体も殆どなかった為にg−factorが乱れているのか、不完全分離されたR−体、S−体の円二色性がたまたま相殺されてg−factorが乱れているのかと言うことの違いを、表示されるグラフからでは判断しにくくなるという問題がある。
この発明によれば、同一の光検知手段の出力に基づいて円二色性を示す信号と、試料の総量を示す信号とが算出できるので、それら両信号を同時に取得できる。その結果、光学異性体の存在率を示すg−factorを精度よく求めることができる。
そしてユーザーにっては、フローセル中に光学異性体が同量含まれている場合と、単にフローセル中に試料がほとんど含まれていない場合の区別が信号処理手段の出力からはっきりする。そして、この違いは、総量検出手段の出力が所定基準の大きさを超えた時にしか信号処理手段から出力がされないことで区別がつく。
前記光学異性体の存在率を示す出力としては、例えば前記総量検出手段の出力の大きさと前記円二色性検出手段の出力の大きさから求まるように構成することができる。このように構成すると、信号処理手段の出力を、円二色性検出手段の出力の大きさと総量検出手段の出力の大きさの比(割り算処理)で求めることができるので、信号処理手段の出力は光学異性体の存在率の分かりやすい出力となる。もちろん、フローセル中に光学異性体が同量含まれている場合と、単にフローセル中に試料がほとんど含まれていない場合の区別はよりはっきりするようになる。もちろん、これ以外の手法をとることもできる。
このように構成すると、フローセル中に溶出される溶媒組成比が時間とともに変化し、試料の総量(実施の形態では「UV信号」)のベースラインが変化したとしても、そのベースラインの位置を検出し、そのベースラインに基づいて真の総量を求めることにより、最終的に求める光学異性体の存在率も上記ベースラインの変動の影響を受けず、真の値を算出することができる。
そして、上記の光源から出た光は、レンズL1で平行光にされ、偏光子9に照射されるようにしている。偏光子9は、石英のローションプリズムを使用している。この石英のローションプリズムは、透過波長範囲が160〜1000nmと広いが、常光と異常光間の変位角が1°〜2°と小さい。従って、偏光子9を光源2に近い位置において異常光と常光が完全に分離する様に配置する。
この時、フォトダイオード29の出力を監視し、円二色性がゼロとなる位置でモータ22の回転を停止する。この停止したときは、円二色性を持たない試料について検出結果が、「円二色性が無い」であるので、偏光子の初期配置が完了したことになる。
なお、CPU30では差信号VDIFFを、積分回路39の出力である直流信号Vdで割り算し、係数を掛ける演算を行いCD信号を算出する。それと同時に、直流信号VdをCPU30でLOG変換してUV吸収信号も算出する。なおこれらの算出結果はインタフェース44でD/A変換され、出力端子46に出力される。なお、この直流信号Vdは、同期信号の周期(約20μsec)に比べればゆっくりとした変化となり、係る意味で直流信号と称している、厳密に時間的に一定ではない。
同図(b)に示す×.××は点滅中を意味する。この点滅中に、「数値キー」を用いてg−factorの計算を開始するに最適と思われるUV信号を設定する。同図(c)のように、数値キーにて入力が終了したら、再度[EDIT/ENTER]キーにて登録する。同図には、一例としてしきい値を0.08AUとした。
同図から明らかなように、このように、UV吸収信号に0.15AUのしきい値を設け、この値を超えるようなUV吸収信号がCPU30に入力された場合のみg−factorを算出するようにすると、測定結果に含まれるノイズが大幅に小さくなるのがわかる。
つぎに、本発明に係るHPLC用円二色性検出器の第2の実施の形態を説明する。本実施の形態は、基本的に第1の実施の形態と同様の構成であり、異なる点は、g−factorの算出方法である。そして、第1の実施の形態の場合には、その時点の信号だけを処理するために、CPU30としても低速及びまたはメモリー容量も少ないものを用いて実行可能となる。これに対し、本実施の形態では、測定開始から測定終了時までのクロマトグラム全体を記憶し、それらに対してデータ処理をする必要がある。そこで、CPU30として係る演算処理を可能とする高速でメモリー容量も多いものを実装するようにしても良いし、或いは、図8に示したように出力端子46に外部のデータ処理するためのコンピュータ(パソコンやHPLC用のデータ処理装置等)を接続し、そのコンピュータにデータ処理をさせるようにしても良い。
図13は、UV吸収信号を波形処理することにより、ピークの開始点・終了点を正確に求め、さらに、その得られた開始点と終了点を結んだ線(ベースラインB)からUV吸収信号の高さを求め、この大きさとCD信号の大きさよりg−factorを求めた図である。
さらに、図18(a)〜(c)に示されているように、S体が占める割合の
方がR体の割合よりも増えてくると、CD信号のピークはR体の割合が多か
った時と対称的なピークを示すようになっている。もちろん、全ての測定におい
て、UV吸収信号のピーク位置及び高さは同じである。
同図に示すように、存在比1/99の試料のg−factorを測定し、図20の検量線より求めた存在比は0.92/99.08であった。(図中では、g−factor(−)(+)と書いた列を参照)また、同じ試料を光学分割カラムを使用してR体/S体を分離した後、ピーク面積を求めて存在比を求めた結果が1.98/98.02であった。(図中では、UV−1570(−)(+)と書いた列を参照)
この場合、ベースライン付近でg−factorが大きく変化すると見にくくなり、分取時のモニタとして利用できなくなる。一方、本発明の様にUV吸収信号にしきい値を設け、一定値以上の大きさの信号があった時のみg−factorが表示されるようにすると、正負に大きく揺れることもなく、g−factoの利用がし易くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
従来のHPLC用円二色性検出器の出力を示す図である。
【図2】
本発明に係るHPLC用円二色性検出器の第1の実施の形態にある光学系部分の構成を示した断面図である。
【図3】
ランプの波長に対する放射特性を示すグラフである。
【図4】
本発明に係るHPLC用円二色性検出器の第1の実施の形態の構成を示したアナログ処理系のブロック回路図である。
【図5】
受光部からの信号と、同期信号との関係を示した図である。
【図6】
(a)は本発明に係るHPLC用円二色性検出器の第1の実施の形態にある受光部に入力される信号から右偏光時のタイミングでS/Hした信号を示した波形図である。
(b)は本発明に係るHPLC用円二色性検出器の第1の実施の形態にある受光部に入力される信号から左偏光時のタイミングでS/Hした信号を示した波形図である。
【図7】
(a)は本発明に係るHPLC用円二色性検出器の第1の実施の形態にある受光部に入力される信号からUV吸収時のタイミングでS/Hした信号を示した波形図である。
(b)は本発明に係るHPLC用円二色性検出器の第1の実施の形態にある受光部に入力される信号のうちCD信号を示した波形図である。
【図8】
本発明に係るHPLC用円二色性検出器の第1の実施の形態で行われる信号の処理過程を説明するためのブロック回路図である。
【図9】
g−factorを処理するためのフローチャートである。
【図10】
(a)は、初期設定画面の一例を示す図(その1)である。
(b)は、初期設定画面の一例を示す図(その2)である。
(c)は、初期設定画面の一例を示す図(その3)である。
【図11】
本発明に係るHPLC用円二色性検出器の第1の実施の形態からの出力を示す図である。
【図12】
UV信号のベースラインが変化した場合における補正前のg−factorを示す図である。
【図13】
UV信号のベースラインが変化した場合における補正後のg−factorを示す図である。
【図14】
UV信号のベースラインを求めるためピークスタートとピークエンドを検出するアルゴリズムを説明する図である。
【図15】
UV信号のベースラインが変化した場合における補正後のg−factorの算出アルゴリズムを説明する図である。
【図16】
本発明に係るHPLC用円二色性検出器の第2の実施の形態が測定する試料の測定条件を示した図である。
【図17】
(a)はR体,S体の存在比が100/0の時のCD信号とUV信号を示す図である。
(b)はR体,S体の存在比が80/20の時のCD信号とUV信号を示す図である。
(c)はR体,S体の存在比が60/40の時のCD信号とUV信号を示す図である。
(d)はR体,S体の存在比が50/50の時のCD信号とUV信号を示す図である。
【図18】
(a)はR体,S体の存在比が40/60の時のCD信号とUV信号を示す図である。
(b)はR体,S体の存在比が20/80の時のCD信号とUV信号を示す図である。
(c)はR体,S体の存在比が0/100の時のCD信号とUV信号を示す図である。
【図19】
図17,図18に示す各存在比におけるピークトップ付近を拡大してg−factorを並びて示した図である。
【図20】
本発明に係るHPLC用円二色性検出器の第2の実施の形態の出力に適用する検量線である。
【図21】
存在比が未知の試料に対し、本発明と従来方法でそれぞれ存在比を求めた実験結果である。
【図22】
光学分離カラムが溶出する試料のクロマトグラムである。
【図23】
非光学分離カラムが溶出する試料のクロマトグラムである。
【図24】
本発明に係るHPLC用円二色性検出器の第2の実施の形態が非光学分離カラムが溶出する試料を分析したときの出力を示す図である。
【図25】
本発明に係るHPLC用円二色性検出器の第2の実施の形態が光学分離カラムが溶出する試料を分析したときの出力を示す図である。
【符号の説明】
2 光源
6 UV・CD検出装置(光検知部,信号処理手段,総量検出手段,円二色性検出手段)
26 PEM(変調手段)
29 フォトダイオード(光検知部)
30 CPU(信号処理手段)
38 第1サンプルホルド回路(総量検出手段)
39 積分回路(総量検出手段)
41 第2サンプルホルド回路(円二色性検出手段)
42 第3サンプルホルド回路(円二色性検出手段)
43 第2差動アンプ(円二色性検出手段)
47 信号処理回路系(総量検出手段,円二色性検出手段)
51 パーソナルコンピュータ(信号処理手段)
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