JPH11201959A - Hplc用円二色性検出器 - Google Patents

Hplc用円二色性検出器

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JPH11201959A
JPH11201959A JP10205821A JP20582198A JPH11201959A JP H11201959 A JPH11201959 A JP H11201959A JP 10205821 A JP10205821 A JP 10205821A JP 20582198 A JP20582198 A JP 20582198A JP H11201959 A JPH11201959 A JP H11201959A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 HPLC用に適し、迷光の影響がなく、好感
度に円二色性信号を取り出すことができる円二色性検出
器を提供すること 【構成】 光源10としてHgXeランプ等の紫外領域
に放射強度が大きいランプを用い、その光源から出射さ
れた光を、回折格子Gに照射し、そこにおいて波長分散
した光を偏光子12に通過させて直線偏光を生成し、そ
れをPEM13を通過させることにより、変調をかけて
左円偏光と右円偏光を交互に生成し、その円偏光をフロ
ーセル15内の試料に照射して吸光させる。そして、吸
光度の相違を後段のフォトダイオード19で検出し、円
二色性を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、HPLC用円二色
性検出器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】よく知られているように、光学異性体の
分離分析を行う際に最も有効な手法としてHPLC(高
速液体クロマトグラフ)がある。そして、従来から行わ
れているHPLCでは、検出手法として物質の旋光性を
検出する旋光検出器が実用化されている。すなわち旋光
性は、直線偏光が物質を通過する際に、その偏光面が所
定角度だけ回転する現象をいう。そこで、その回転角度
を測定し、物質の特性を検出するようにしている。
【0003】しかし、旋光性は分析される光学活性な物
質のもつ円複屈折性(右円偏光と左円偏光に対する屈折
率の差)によって生じる直線偏光の偏光方同が回転する
現象であるので、複屈折を利用した偏光子の温度変化に
より生じるベースラインドリフトや、フローセル圧の変
化により生じるセル内液相の屈折率変動や、窓に加わる
応力や、セル窓に付着する気泡や塵の散乱による偏光解
消によりベースライン変動が大きくなる。このため、周
囲温度変化を±0.5℃以内にコントロールする必要が
ある。またセル内を流れる流量が変化すると、ベースラ
インが大きく変化する。さらにセル窓板を強く固定する
と旋光性が測定できなくなるなどの問題もある。
【0004】一方、光学活性な物質の性質として、円二
色性がある。これは、物質が示す光吸収が右円偏光と左
円偏光に対する異なる現象で、その吸光度の差に基づい
て測定するようになっている。このように、吸収の差を
検出するため、外気温度の変化やセル内の圧力変動やセ
ル窓に付着する気泡や塵等の外的要因は相殺されるの
で、安定な測定ができる。このため高圧下での光学活性
の検出も可能となる。
【0005】そして、従来一般に用いられる円二色性を
測定するための検出器としては、例えば図1に示すもの
があった。同図に示すように、光源1としてXeランプ
を用い、光源1から出射された光を楕円鏡M1で光路を
変換するとともに入射スリットS1に集光させる。入射
スリットS1を通過した光を、4つのミラーM2〜M5
と2つの反射型複屈折プリズムP1,P2を所定の位置
関係で配置したダブルモノクロメータに与えて波長方向
に分散させる。このダブルモノクロメータは、中間にス
リットS2を設置している。そして、最終段のミラーM
5にて出射スリットS3の位置に集光されるので、その
出射スリットS3からは所定波長の完全な直線偏光が出
射される。
【0006】この出射スリットS3から出射された直線
偏光は、後段のPEM(PhotoElastic M
odulator)3に通過させる。このPEM3は、
通過する光の偏光状態を、直線偏光→右円偏光→直線偏
光→左円偏光と変え、直線偏光と円偏光との間は楕円率
角が徐々に変わる楕円偏光となる。そして、従来から一
般に用いられているファラデーセルに比べ、変調角を非
常に大きくすることができるという特徴を有している。
従って、PEM3からは、左円偏光と右円偏光が交互に
出力されることになる。
【0007】そして、係る円偏光が、レンズ1で平行光
束にされるとともに、レンズL2で集光されフローセル
5に照射される。そのフローセル5内を流れる試料6で
光の一部が吸収され、残りがフローセル5が出射され、
レンズL3にて平行光束にされて光検出器7としての光
電子増倍管に受光させる。そして、PEM3の変調信号
を検出することで、PEM3を通過した光が何時右円偏
光になっており、何時左円偏光になったかはわかるの
で、各円偏光の時の受光した光強度の差から円二色性を
求めることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の装置は以下に示す各種の問題を有している。ま
ず、上記した円二色性検出器は、HPLC専用ではな
く、円二色性スペクトルを得る目的で作られているた
め、光学系は極力迷光を小さくして波長分解能が2nm
以下が必要になりその結果、装置全体が大きくなり、大
きな設置空間を必要とし、扱いにくいものとなってい
る。一例を示すと、大きさは1250(W)×650
(D)×405(H)mm、重さは100Kg以上のも
のとなる。
【0009】さらに、複屈折プリズムを使用してた光学
系の場合、プリズムの屈折率が常光と異常光に対し少し
違うことを利用して常光,異常光2つの成分を分離分散
するようにしている。その結果、従来のダブルモノクロ
メータの構造では、波長幅が2nmまでしか対応できな
い。それは、仮にスリット幅を2nmより広げると異常
光と常光の分散光が重なってしまうためである。そし
て、スリット幅2nmでも光路長は3000mm以上と
なってしまう。このように、迷光の抑制と構造上の要請
から上記のような寸法が決定される。
【0010】また、近赤外部ではプリズムの分散が小さ
いため、係る波長領域での測定を行うためには、光路長
をさらに伸ばす必要があり、これは光学系をさらに巨大
化することになり素子も大きくなり価格もさらに高価に
なる。
【0011】さらに、プリズムの場合には、波長によっ
て分散が大きく変化するため、スリット幅を可変にする
ことが必須条件となり、そして、温度変化も受けやすい
ので、温度調整や断熱構造が必須となる。その結果、構
造の複雑化並びにコスト高を招く。
【0012】また、従来の装置では、正確な円二色性ス
ペクトル測定をする点では効果的であるが、光学系とし
てダブルモノクロメータを使用することも相俟って、光
検出器7にて受光する光強度が弱く、高感度で円二色性
信号を取り出したいというHPLC用としては、十分で
はなかった。
【0013】さらに、従来の装置では受光する光強度が
弱いため、光検知器7として光電子増倍管を使用してい
る。しかし、光電子増倍管は大変高価であるだけでな
く、大きいため装置の小型化を阻害する。すなわち、従
来のように光学系が非常に大きい場合には、装置全体に
おける光電子増倍管の占有率はさほど大きくないが、本
発明のように光学系の構造を変更し、設置面積を小さく
した場合には、光電子増倍管の占有面積も無視できなく
なる。さらに、光電子増倍管はガラスチューブに複雑な
構造の電極を封じ込む構造のため、光電子増倍管の光入
射窓に歪応力が残り、そのため偏光特性を示すので、係
る偏光特性が試料の測定結果に影響を与える。また、受
光部のローカリティがあること、磁気,電磁波等の影響
を受け易くシールドを十分にする必要があるなど色々と
問題があった。そして、受光面積も大きいので、迷光が
入りやすいという問題もある。
【0014】本発明は、上記した背景に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、上記した問題を解決
し、HPLC用に適し、迷光の影響がなく、大きな円二
色性信号を取り出すことができ、耐久性の高いHPLC
用円二色性検出器を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明に係るHPLC用円二色性検出器では、
紫外領域の放射強度が、他の領域に比べて相対的に大き
い光源と、その光源から出射された光を波長分散する1
枚の回折格子と、その回折格子で分散された光の光路上
に配置された偏光子と、その偏光子から出射された直線
偏光を変調し、左円偏光と右円偏光を交互に生成可能な
変調手段と、その変調手段で変調された光の光路上に配
置されたフローセルと、そのフローセルを透過した光を
受光する光検知手段とを備えて構成した(請求項1)。
これを実現したのが第1の実施の形態である。
【0016】また、別の構成としては、紫外領域の放射
強度が、他の領域に比べて相対的に大きい光源と、その
光源から出射された光を直線偏光にする偏光子と、その
偏光子から出射される直線偏光を波長分散する1枚の回
折格子と、その回折格子で分散された直線偏光を変調
し、左円偏光と右円偏光を交互に生成可能な変調手段
と、その変調手段で変調された光の光路上に配置された
フローセルと、そのフローセルを透過した光を受光する
光検知手段とを備えて構成してもよい(請求項2)。こ
れを実現したのが第2の実施の形態である。この発明で
は、請求項1の発明と相違して、波長分散する前に直線
偏光を生成しているのが特徴である。
【0017】そして、このように直線偏光を先に生成す
る場合において、請求項2の回折格子は、格子面が凹面
状の凹面回折格子とし、前記光源から出射された光は、
収束されることなく前記偏光子を経て前記凹面回折格子
に照射され、その凹面回折格子にて、光を波長分散する
とともに収束させるようにしてもよい(請求項3)。こ
れを実現したのが第3の実施の形態である。そして、本
発明では、レンズなどで光を集光したり、平行光束にす
る手段が不要となり、部品点数の削減に伴うコストの低
下を図るばかりでなく、装置の小型化や、光学系内での
損失が少なくなり、高感度となる。
【0018】また、分散素子である前記回折格子に替え
て、紫外領域の所定波長を通過するバンドパスフィルタ
を設けるようにしてもよい(請求項4)。これを実現し
たのが第4の実施の形態である。
【0019】さらに、前記回折格子の格子面に保護板
(実施の形態では、石英板に対応)を取り付け、前記格
子面を外気と遮断するようにしてもよい(請求項5)。
これにより、回折格子の劣化が抑制され、耐久性が向上
する。
【0020】また、前記光検知手段は、フォトダイオー
ドを用いることができる(請求項6)。係る構成にする
と、安価かつ小型であるばかりでなく、受光強度が大き
くても、精度よく感知できる。さらに、フォトダイオー
ドは、構造上安定で窓の偏光特性も少なく、さらに強い
エネルギーを入射しても光電子増倍管のように破損する
心配もなくローカリティも小さく大変安定で使用が容易
となる。さらに、光電子増倍管に比べ受光面積も小さい
ので、迷光が入り難い。
【0021】さらに、前記光源は、HgXeランプ,H
gランプ,重水素ランプのいずれかのものを用いること
ができる(請求項7)。図3に示すように、それらのラ
ンプはいずれも紫外領域で相対的に放射強度が大きいの
で、ランプ単体で請求項1〜3に規定する光源の要求を
満たす。特に、Hgを含むランプの場合には、強度が大
きいので好ましく、実施の形態でも説明するように、従
来弊害とされていた輝線スペクトルの部分も積極的に利
用することにより、受信信号強度を大きくすることがで
きる。
【0022】なお、相対的に大きくするためには、ラン
プ自体の放射強度は平坦であったり、紫外領域以外の方
が大きい場合であっても、バンドパスフィルタ或いはハ
イパスフィルタ等を用いることにより、光学系、特に分
散素子に入射する前に紫外領域以外を遮断するようにし
たものでもよい。
【0023】分散素子に回折格子を使用すると、回折格
子は分散が大きく波長により余り変化しないので、波長
駆動系が簡単ですみ、また、光路長も例えば350nm
程度と小さくて済むので、プリズムを用いる場合に比べ
て、光学系が小型化し、使用する光学素子の数も少なく
できる。また、スリット幅も固定にしたままで一定のス
ペクトル幅が得られるので、スリット幅を可変にしなく
ても良くなり、係る点でも装置全体の小型化が図れる。
【0024】一方、回折格子を使用すると、迷光の問題
が発生する。回折格子の迷光は、可視領域の散乱光が紫
外領域に現れることにより発生する。そこで、請求項1
〜3等に規定するように、紫外領域で光量の大きな光源
を用いることにより、迷光の問題が解決できた。
【0025】また、請求項7のうちHgXeランプとH
gランプは、紫外領域に強い輝線を有する。係る場合に
は、その強い輝線の影響を受けないようにするためにバ
ンド幅を従来より広くすることが考えられる。そうする
と、光量が大きくなるので、従来のように光検知器とし
て光電子増倍管を用いると、動作異常となるおそれがあ
る。極端なケースでは、破損するおそれもある。そこ
で、係る場合には請求項6に規定するように、光検知手
段としてフォトダイオードを使用すると良い。すなわ
ち、フォトダイオードは、光電子増倍管に比べて偏光特
性が小さく、強い光が入射しても動作が安定で破損する
こともない。
【0026】なお、実施の形態の各図で示したように、
入射光と回折光の角度を90度にすることによっても多
重回折による迷光がカットされる。
【0027】さらにまた、請求項2に記載の発明を前提
とし、前記偏光子を回転させる回転手段をさらに設け
る。そして、その回転手段は前記偏光子を光軸周りに回
転させて偏光方向を回転させるようにしてもよい(請求
項8)。また、前記回折格子を回転させる回転手段をさ
らに設け、その回転手段は前記回折格子をその法線方向
を中心として回転させて前記偏光子を通過した直線偏光
の偏光方向と前記回折格子の相対角度位置を調整可能と
してもよい(請求項9)。
【0028】この様に構成すると、偏光子を通過した直
線偏光が回折格子で波長分散する際に、楕円偏光にな
る。別の言い方をすれば、右円偏光と左円偏光との位相
がずれる。この位相のずれ量は、直線偏光が回折格子に
照射される際の角度位置により異なる。従って、直線偏
光の偏光方向を回転させて回折格子で波長分散する際に
生じる位相のずれ量を、光学系の偏光特性から生じる右
円偏光と左円偏光との位相差と逆にすることにより相殺
させることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】図2は、本発明に係るHPLC用
円二色性検出器の第1の実施の形態を示している。同図
に示すように、光源10に紫外部に強い輻射強度をもつ
HgXeランプ又はHgランプを用いている。そして、
その光源10から出た光は、レンズL1で平行光に集光
されて回折格子Gに照射される。そして、その照射され
た光は回折格子Gにて、波長方向に分散され、その分散
された光が偏光子12に入射され、偏光子12の透過容
易軸方向に偏光面を有する直線偏光だけが偏光子12を
通り抜け、次のPEM13に入射する。このPEM13
で光は右円偏光と左円偏光と交互に位相変調される。
【0030】そして、PEM13から出射された円偏光
は、次のレンズL2でフローセル15に集光される。フ
ローセル15は、軸方向に貫通する試料室16と、その
試料室16に対して試料を供給したり、試料室16から
排出するための配管路17と、試料室16の開口部を閉
塞するように取り付けられた光学的に透明な窓板18と
を備えている。そして、試料室16の内部形状は、光の
進行方向に沿って細くなった円錐状となっている。
【0031】上記レンズL2で集光された光は、この試
料室16内を通過した後、フォトダイオードからなる光
検出器19に照射される。測定中は試料室16内を配管
路17を介して試料が流れているので、試料の円二色性
に応じて右円偏光と左円偏光は、所定量だけ吸光された
後出射される。そして、フォトダイオード19では、受
光された光の光強度に応じた電気信号に変換され、図示
省略するCPUに送られ、そこにおいて演算処理され円
二色性信号として取り出される。なお、係るCPUにお
ける演算処理は、従来のものを用いることができるの
で、ここでは詳細な説明を省略する。
【0032】上記したように、本発明の第1の特徴は、
光源10として紫外領域に強い放射強度を用いること
と、光を波長分散させるための光学系として、1枚の回
折格子Gを用いることにある。さらに光検出器19とし
てフォトダイオードを用いるのが第2の特徴である。そ
こで、係る特徴的事項を中心にさらに詳述する。
【0033】*光源にHgXeランプやHgランプを使
用 従来技術の欄でも説明したように、一般に従来の円二色
性検出器は正確な円二色性スペクトル測定を目的として
作られているため、光源には放射エネルギーレベルが図
3に示すように紫外部で比較的フラットなXeランプが
使用されてきた。
【0034】一方、本発明では、円二色性信号を可能な
限り強い信号として取り出すことを目的としたため、H
gランプやHgXeランプを光源として使用した。Hg
Xeランプの放射強度特性は、例えば図3に示すように
なっており、全体として強度が大きいものの、所定の波
長において強いHgの輝線スぺクトルが出現する。従っ
て、これまでこれらのHgXeランプ等は、円二色性ス
ペクトル測定の場合には、その強い輝線の波長の影響を
受け、スペクトルが乱れてしまうという障害があるの
で、実際に使用されておらず、また、使用しようという
考えすらなかった。
【0035】しかし、本発明ではスペクトルバンド幅を
輝線スペクトルよりも十分大きくするので輝線スペクト
ルの影響はあまりない。そして、HgXeランプは紫外
領域に特に強いエネルギー分布を示すため、回折格子を
使用した場合に問題となる長波長側の成分が散乱により
迷光として紫外領域の設定波長領域に現れる量を相対的
に小さくすることができる。つまり、1枚の回折格子G
を用いた光学系でも、迷光の影響は可及的に抑制でき
る。
【0036】なお、このことはHgXeランプに限るこ
とはなく、Hgランプでもよい。また、重水素ランプの
ように、紫外部での絶対的な放射量は小さくても、紫外
部以外の長波長側領域での放射量がさらに小さいと、迷
光の影響は可及的に抑制される。つまり、本発明でいう
ところの紫外部で強い放射強度をもつランプとは、絶対
量が大きいのはもちろんであるが、それ以外の波長領域
(長波長側)における放射強度に比べて相対的に大きい
場合も含む。
【0037】また、重水素ランプのように絶対的な放射
強度が小さくても、本実施の形態では1枚の回折格子G
にて分散光学系が形成されるため、従来のダブルモノク
ロメータなどに比べて光学系内での損失が少なく、フロ
ーセル15に照射される際の光強度は比較的強くでき
る。
【0038】*強い放射光源による回折格子の劣化対策 紫外領域に強いHgの輝線をもつHgXeランプを用い
た場合、係る光を長時間回折格子Gに照射すると、回折
格子の格子面が曇って劣化する。これは、紫外線が照射
されることにより、空気中の酸素がオゾンとなって活性
化されるので、そのオゾンが回折格子の表面に蒸着され
ているアルミを腐食するために生じる。そして、格子面
が曇ると効率が低下して、使用領域の波長で迷光が増加
する。そのようになると回折格子の交換時期となるが、
本形態では、以下のように工夫することにより、回折格
子の寿命を長期化するようにした。
【0039】すなわち、図4に示すように、回折格子G
の格子面上に、厚さ0.5mmの石英板20を置き周囲
を接着剤22で密封シールした。これにより、格子面の
周囲は接着剤22及び石英板20で閉塞された密閉空間
が形成される。そして、本形態では、この密閉空間を真
空にしたり、或いは窒素ガスなどの不活性ガスを封入す
ることにより、格子面の周囲に酸素を存在させないよう
にした。これにより、上記した酸素がオゾン化する問題
がなくなり、回折格子の寿命が延びる。すなわち、装置
内部には空気は残るが回折格子の格子面上には少なくと
も酸素は存在しない。従って、少なくとも格子面上には
オゾンの発生はないからである。そして、実際に数千時
間強い紫外光を連続照射しても、格子面の曇りは認めら
れなくなった。
【0040】そして、上記した保護板としての石英板付
きの回折格子は、例えば、図4(A)に示すように、水
平に置いた回折格子面上の4隅に点状にシリコン接着剤
23を付け、回折格子Gと同じ大きさの石英板20をそ
っと載せて凝固するまで放置する。次に回折格子Gの周
囲に沿ってシリコン剤を塗布しシールする。このような
方法により製造するので、格子面と石英板20との隙間
が小さくなり、多重回折の影響がでなくなる。シリコン
剤が完全に凝固するまでは少し隙間を残しておき十分凝
固したあと残してあった隙間を完全にシールする。これ
により回折格子Gと石英板20の間に残る残留ガスを最
小にとどめる。そして、係る処理を真空中或いは所定の
不活性ガスの雰囲気下で行うことにより、上記した構造
の石英板付き回折格子を製造できる。
【0041】ところで、回折格子の場合、格子面の散乱
による長波長の迷光の影響を考慮しなければならない
が、上記したように光源10に使用波長領域の紫外領域
に強烈なエネルギーをもつHgXeランプを使用し、さ
らに光学系を単純な構造としたため、係る点からも迷光
の発生を可及的に抑制した。
【0042】さらに、回折格子の効率はプリズムに比べ
少し劣るが装置のコンパクト化で光学系の効率はあが
り、結局プリズムとの違いはなくなる。また波長制御の
簡単さ等プリズムでは困難なことが簡単にできるため回
折格子を使用できる効果は大きくなる。
【0043】*偏光子 本形態では、偏光子12にグランテーラプリズム等のよ
うに全反射を利用して異常光と常光のうちどちらか一方
の光を取り出す方式のものが使用される。そして材質は
一般に方解石の結晶が使用される。そして、方解石の透
過波長範囲は220nmより長波長である。
【0044】光学系の損失を少なくするには、使用する
レンズの枚数を少なくし光源から光検知器(フォトダイ
オード)19までの距離を小さくすればよい。光源10
から回折格子Gまでの距離は170mm、回折格子Gか
ら光検知器19までの距離は180mmとなっており、
全光路長350mmで光学系が構成される。なお、光路
長を更に短くすると、分散素子の散乱による迷光が増加
する。
【0045】*スペクトルバンド幅 従来の装置では、スペクトルバンド幅を1,2nm程度
としていたが、本形態では40nm程度にしている。そ
のため、光検出器19へ入射する光のエネルギーは40
0倍となり、フォトダイオードで検知するために十分な
光強度が確保できる。さらに、係るバンド幅は、Hgの
輝線スペクトルのスペクトル幅に比べて十分大きいの
で、輝線スペクトルの影響も抑制される。
【0046】なお、バンド幅は10nm,20nm,4
0nmと変化させ、多くのサンプルを測定してみた結
果、10nmに比べ20nmではS/N比で2倍、40
nmでは4倍となることがわかった。但し、バンド幅を
広げるほどS/N比が増すというわけではなく、例えば
バンド幅が300nmでは信号が小さくなってS/N比
は極端に悪くなる。そこで本形態では、40nmに設定
した。
【0047】図5は、本発明の第2の実施の形態を示し
ている。上記した第1の実施の形態では、偏光子12に
グランテーラプリズムを用いたことから、220nm以
上が測定可能波長となる。そこで、220nmより短い
波長での円二色性を測定する場合は、偏光子に石英のロ
ーションプリズムを使用することにより対応できる。そ
して、具体的な構成は図5に示すようにすることであ
る。
【0048】すなわち、石英のローションプリズムは、
透過波長範囲が160〜1000nmと広いが、常光と
異常光間の変位角が1°〜2°と小さい。従って、偏光
子25を光源10に近い位置において異常光と常光が完
全に分離する様に配置する。そして、光源10から出射
した光を2枚のレンズL1a,L1bを組み合わせることに
より、平行光束にして偏光子25に照射させる。そし
て、この偏光子25を通過することにより、直線偏光が
出射される。この時、常光と異常光に分離されるが、そ
のうちの一方が最終的に回折格子Gで波長分散された
後、フローセル15に照射される。係る照射される光
が、常光か異常光かは、各光学部品の相対的な位置関係
に基づいて決定される。
【0049】上記したように、第1の実施の形態と第2
の実施の形態は、測定可能な波長が異なることと、波長
分散させた光のうち直線偏光のみを透過させるか、予め
直線偏光を形成し、その直線偏光を波長分散させるかが
異なるだけで、その他の構成並びに作用効果は同様であ
る。よって、図5では、第1の実施の形態に対応するも
のは同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。そ
して、両構成のものを製造し、実際に同一サンプルにつ
いて円二色性を測定したところ、測定結果に差異はみら
れなかった。よって、偏光子を回折格子の前に配置する
構成でも問題ないことが確認できた。また、本実施の形
態では、2枚のレンズL1a,L1bの間に入射スリットS
1を配置したが、光源10が点光源の場合には、必ずし
も設ける必要はない。
【0050】図6は、本発明の第3の実施の形態を示し
ている。本実施の形態は第2の実施の形態を基本とし、
レンズの機能も回折格子にさせている。すなわち、第2
の実施の形態で用いた回折格子Gは、一般的に用いられ
る格子面が平面のものであったが、本形態では、格子面
が凹面となった凹面回折格子を用いている。
【0051】そして、第2の実施の形態で入射側に設け
た平行光束にするための2枚のレンズL1a,L1bを設け
ないため、光源10から出射された光は、広がりながら
凹面回折格子Gに照射される。すると、その光はそこに
おいて波長分散されるとともに、格子面が凹面鏡として
作用し、光は収束される。そして、その凹面回折格子の
曲率半径を適宜に設定することにより、フローセル15
で集光する。係る構成を採ることにより、レンズが不要
となり、部品点数の削減とさらに小型化が図れる。
【0052】なお、図示した例では、フローセル15に
形成する試料室16の形状が円筒状となっているが、上
記した各実施の形態のように光の進行方向に沿って細く
なる円錐状としてももちろんよい。
【0053】図7は、本発明の第4の実施の形態を示し
ている。本実施の形態では、上記した各実施の形態と相
違して、光源から出射された光の中から、所定の波長成
分を取り出す機構を変えている。すなわち、第1〜第3
の実施の形態では、回折格子を用いて波長分散している
が、本実施の形態では、限定された波長を通過させるバ
ンドパスフィルタ28と、平面鏡29を用いて光学系を
構成している。本実施の形態では、Hgの輝線に応じて
その中心波長が254、313、365、436nmで
バンド幅40nmの4個のフィルタが、回転板の上に所
定の角度間隔で固定され、回転板を手動または電動で回
転して4つの波長が選択できる構造になっている。
【0054】係る構成を採ると、放射強度の大きいHg
の輝線スペクトル部分を選択的に取り出して試料に照射
でき、しかも、その他の波長範囲はバンドパスフィルタ
28でカットされているので、迷光のおそれもない。よ
って、強い円二色性信号を取り出すことができる。
【0055】なお、平面鏡29は、光路を変換するため
であるので、必ずしも設ける必要はない。また、フロー
セル15の試料室16の内形状は、光の進行方向に沿っ
て広くなる円錐状としているため、その出射側にレンズ
L3を設けて光検出器19上に集光させているが、上記
した各実施の形態に示したフローセルを用いることがで
きる。なお、その他の構成並びに作用効果は、上記した
各実施の形態と同様であるので、同一符号を付しその詳
細な説明を省略する。
【0056】なお、上記した各実施の形態では、変調手
段としてPEMを用いたが、本発明はこれに限ることは
なくポッケルスセルなどを用いてもよい。但し、本発明
では紫外領域の光を使用するため、取り扱いの容易さ並
びに耐久性等を考慮するとPEMの方が好ましい。
【0057】*実験結果 図1に示した従来の円二色性検出器を用い、波長210
nmで試料dl−DOPA(dopamine(C8
11NO2 ))をHPLC法で測定したら、図8に示すよ
うなクロマトグラムが得られた。同様に、第1の実施の
形態の装置を用い、波長230nmでdl−DOPAを
HPLC法で測定した結果、図9に示すようなデータが
得られた。図8,図9とも上段がCDクロマトグラムを
示し、下段がUVクロマトグラムを示している。図から
明らかなように、S/Nで比較すると従来に比べ10倍
以上の感度が得られている。
【0058】dl−DOPAは、円二色性信号が強く現
れる波長領域は200nm近傍にあるため、従来の装置
では200nm近傍に波長を設定したときに最高のS/
Nが得られる。そして、本発明では、HgXeランプを
光源に使用しているため230nmで最高のS/Nが得
られる。本発明の光学系でも200nm近傍にした時が
最もCD感度がよくなるはずであるが、現実的にはHg
Xeランプの輝線の強度が254nmと313nm近傍
で特に強くなることと、HPLCの移動相は230nm
より短波長では透過度が悪くなるなどの理由から230
nmで最も感度がよくなったものと考えられる。移動相
の吸収の大きい波長ではベースラインが変化し易いの
で、本発明のように移動相の吸収を避けた波長で最も感
度がよくなるのは、実用上非常に大きな効果となる。
【0059】図10は、Flavanoneを、液化炭
酸を使用した超臨界状態でのHPLC法により測定して
得られたクロマトグラムである。フローセルには300
Kg/cm2 以上の圧力が加えられている状態で測定し
た。従来の円二色性検出器や、旋光度計では測定するこ
とはできないといわれているものであるが、本発明によ
って、それを初めて測定することができた。
【0060】図11は、本発明の第5の実施の形態を示
している。本実施の形態では、図5に示す第2の実施の
形態を基本とし、偏光子25を光軸周りに回転自在とし
ている。具体的には、光源10から回折格子Gに至る光
路の途中に、その光路を遮るように取付板30を配置す
る。この取付板30には、その光路に貫通孔30aを設
けて軸受け31を構成する。そして、偏光子25を両端
開口した筒状のホルダ32に装着し、そのホルダ32
を、軸受け31に回転自在に取り付ける。また、ホルダ
32の上端には、第1ギヤ33が取り付けられている。
もちろん、第1ギヤ33の中央も貫通孔が設けられ、光
源10からの光は通過できるようにしている。
【0061】一方、取付板30には、上記の光路から離
れた位置に貫通孔30bを設け、その貫通孔30b内に
ベアリング35を装着する。このベアリング35に回転
軸36を挿入し、回転軸36の一端(図11では上方)
近傍をベアリング35により回転自在に保持させる。そ
して、回転軸36の一端に第2ギヤ37を取り付け、こ
の第2ギヤ37と第1ギヤ33とを連結する。
【0062】また、回転軸36の他端(図11では下
方)は、ベースプレート38に設けたベアリング39内
を貫通させるとともに、その端部に第1プーリ40が取
り付けられる。そして、この第1プーリ40が、ベルト
41を介してモータ42の出力軸に装着された第2プー
リ43と連係される。これにより、モータ42が回転す
ると、ベルト41を介して回転力が回転軸36に伝達さ
れるので、それに追従して第2ギヤ37さらには第1ギ
ヤ33が回転する。これにより、偏光子25も光軸周り
に回転する。従って、モータ42にステッピングモータ
などの回転角度の制御ができ、任意の角度で停止するこ
とのできるものを用いると、偏光子25を回転させ、偏
光面の向きの調整が簡単に行える。そして、この偏光子
25を回転させる際の回転範囲は、±45°程度とし、
精度は±1°程度で十分調整可能である。
【0063】なお、この偏光子25を通過した光は、図
5に示す第2の実施の形態と同様に、回折格子Gで波長
分散された後、PEM13に入射し、そこを通過するこ
とにより位相変調されて交互に右円偏光と左円偏光にな
る。そして、PEM13から出射された円偏光が、レン
ズL2により集光されてフローセル15に照射され、そ
のフローセル15内を通過した光が、フォトダイオード
19に受光される。すると、上記した各実施の形態と同
様に、フローセル15内を流れる試料の円二色性から右
円偏光と左円偏光の吸収特性が異なるので、フォトダイ
オード19に受光される光強度が変わる。従って、フォ
トダイオード19から出力される電気信号に基づいて、
図外のCPUにて係る光強度の差を認識し、試料の特性
を求める。
【0064】さらに本形態では、レンズL1と偏光子2
5の間にソレノイド44で開閉するシャッタ45を設け
ている。このシャッタ45により、光源10からの光を
遮光可能としている。
【0065】次に、本形態の動作原理について説明す
る。まず、フローセル15にH2 O等の円二色性をもた
ない溶液を流した状態でモータ42を動作させて偏光子
32を回転させる。この時、フォトダイオード19の出
力を監視し、円二色性が零となる位置でモータ42の回
転を停止する。つまり、左円偏光と右円偏光の出力が等
しくなるときに停止する。この停止したときは、円二色
性を持たない試料についての検出結果が、「円二色性が
ない」であるので、光学系における偏光特性がなく、初
期設定が完了したことになる。
【0066】すなわち、フローセル15の内壁における
反射や、窓板等の偏光特性によって、たとえ円二色性を
有しない試料を用いて測定しても、円二色性があるとい
うような測定結果が得られることがある。つまり、右円
偏光と左円偏光の位相がずれて出力に差が出る。従っ
て、そのように光学系の偏光特性に基づく偽の円二色性
の出力信号(出力差)が存在すると、測定精度の低下を
招くので、できるだけ零に近づける補正を行いたい。
【0067】そこで、上記したように回折格子Gより光
源10側に設置した偏光子25を回転させることによ
り、補正ができる。これは、回折格子Gのもつ偏光特性
を積極的に利用し、偏光子25を通過した直線偏光を回
折格子Gで波長分散する際に、その直線偏光の対称性を
崩す。つまり、右円偏光と左円偏光との位相をずらす。
そして、この位相のずれ量は、直線偏光が回折格子Gに
照射される際の角度位置により異なる。従って、直線偏
光の偏光方向を回転させて回折格子Gで波長分散する際
に生じる位相のずれ量を、光学系の偏光特性から生じる
右円偏光と左円偏光との位相差と逆にすることにより相
殺させ、上記のように補正ができるのである。
【0068】換言すると、偏光子25を透過した光は、
右円偏光と左円偏光の位相が一致した(ずれが零)光で
ある。この光を僅かに偏光特性をもつ回折格子Gを通す
と位相のズレが現われる。PEM13を透過する前に左
右円偏光間の位相がずれている為、PEM変調角が「最
初の位相のズレ角±PEM変調角」となる。これにより
変調位相角の異なる左右楕円偏光となる。フローセル1
5内で生じる反射及び偏光の作用がこの変調位相の異な
る楕円偏光を変調位相角の等しい楕円偏光または円偏光
に戻すように作用することで偽円二色性が完全に除去さ
れるものと考えられる。
【0069】さらに、補正すべき偽円二色性に基づく出
力信号を正確に測定しCPUに呼び込むため、本形態で
は、レンズL1と偏光子25の間にシャッター45を挿
入して光を遮断した状態での出力信号を読み込み、その
出力信号のベースラインを求める。次いでシャッター4
5を開いた状態で測定し、その出力信号から右円偏光と
左円偏光の位相差のズレが零になる様に偏光子を回転す
る。
【0070】なお、偏光子25をモータ42で回転する
ようにしているが、手動で回転させるようにしてもよ
い。また、直線偏光の偏光方向と回折格子Gの相対角度
が変更できればよいので、本形態のように偏光子を回転
させるのではなく、回折格子Gをその法線方向を中心と
して回転させるようにしてもよい。但し、偏光子を回転
させる方が機構並びに制御が簡単で好ましい。
【0071】図12は、上記した第5の実施の形態の効
果を実証するクロマトグラムである。すなわち、同一濃
度のD−Tryptophan L−Tryptoph
anのを同一注入量注入したクロマトグラムを示す。Tr
yptophanは280nmにおいて吸収が強く円二色性の信
号が小さく更に強い蛍光を示すため光学系に小さな偏光
特性があってもクロマトグラムの対象性を大きく崩して
しまうおそれがある。しかし、本形態では、係る条件の
下でも対称なクロマトグラムが得られた。
【0072】図13は、Flavanoneの円二色性
のスペクトルの測定結果である。つまり、図13(A)
は、従来の円二色性測定装置(J−725:日本分光
(株)製)を使用し、10mmの円筒セルで測定した例
であり、図13(B)は、第5の実施の形態の装置を使
用し、5mmのフローセルで使用して測定したデータで
ある。両図を比較すると明らかなように、ほぼ同等の測
定結果が得られているので、本発明で十分な精度で測定
できることが確認できる。
【0073】図14は、第5の実施の形態の検出器に接
続される信号処理装置の具体的なブロック図を示してい
る。同図に示すように、光源10から出た光はレンズL
で集光され透過軸が回転可能な偏光子25に進む。偏光
子25を透過した光は回折格子Gに入射し、そこにおい
て回折された光のうち決められた波長の光だけが次のP
EM13に向かう。PE13で位相変調された光はフロ
ーセル15を透過しフォトダイオード19に進む。フォ
トダイオード19で光信号は電気信号に変換され電圧と
して出力され、後段の信号処理装置50に至る。なお、
回折格子Gは、モータ49の出力を受けて回転し、ある
設定された波長の光がフォトダイオード19に入るよう
に作動する。
【0074】フォトダイオード19から出力される信号
は、第1アンプ51で増幅された後、第1差動アンプ5
2の入力と第1サンプルホルド回路53に与えられる。
この第1サンプルホルド回路53の出力は、積分回路5
4に与えられ、ここで積分される。この積分回路54の
出力が、フォトダイオード19から出力される検出信号
のうち、直流信号に対応するものである。そして、この
積分回路54の出力が、上記の第1差動アンプ52の入
力に与えられる。
【0075】これにより、第1差動アンプ52の出力
は、直流信号を除去した交流信号(PEM変調周波数)
となる。この交流信号は第2アンプ55で約百倍以上に
増幅され次の第2サンプルホルド回路56に与えられる
とともに第3サンプルホルド回路57にも与えられる。
そして、それらこのサンプルホルド回路56,57で
は、右円偏光と左円偏光の変調時間に同期する信号とし
てサンプルホルドされ、第2差動アンプ58にて両サン
プルホルド回路56,57の出力の差、つまり、右円偏
光と左円偏光の差信号VDIFFが得られる。
【0076】この差信号VDIFFと、積分回路54の出力
がインタフェース59を介してCPU60に与えられ
る。そして、CPU60では、差信号VDIFFを積分回路
54の出力である直流信号Vdで割り算し、係数を掛け
る演算を行い、円二色性信号を算出する。同時に直流信
号VdをCPU60でLOG変換してUV吸収信号を算
出する。なお、これらの算出結果は、インタフェース5
9でD/A変換され、出力端子61に出力される。
【0077】このVdはPEN変調の位相差零の位置に
同期してサンプルホルドされた信号であるので正確には
直線偏光の強度でありLOG変換は直線偏光の吸収を算
出することになるが普通の分光器による吸収スペクトル
と同じように利用できる。これにより本発明のCD検出
器ではCD信号と同時にUV吸収の測定が可能となっ
た。この装置では回折格子Gをモータ49で回転するこ
とにより波長をスキャンしてCDスペクトルとUVスペ
クトルを同時に計算して内部メモリーに保存したり出力
端子61に出力できるようになっている。
【0078】波長スキャンに要する時間は30秒であ
る。この時間は通常のHPLC用UV検出器のスキャン
時間に較べて10倍程度長い。CD信号は左右円偏光の
吸収差であるので、UV信号よりもノイズが大きい。そ
こで、時間積算しながらスキャンする必要があるため、
時間がかかる。
【0079】一般に光学異性体はUV吸収をもつものが
多くUV吸収端の位置近傍にCD信号が強く現れること
が多い。このためCD信号を探す最初の目標はUV吸収
を測定してUV吸収の強い波長位置でCD信号を測定す
ることが行われている。それ故一台の装置でUV吸収信
号とCD信号が同時に測定できることは限られた空間の
有効利用の面だけでなく装置のコスト低減の面で大変効
果が大きい。なおまた、図14中各点A〜Dの信号波形
は、図15のようになる。
【0080】また、図16,図17は、偏光子25を±
45°回転した時の第1アンプ51の出力信号を示した
ものである。円二色性のないH2 Oをフローセルに流し
た状態でも、右円偏光と左円偏光の出力差が生じること
がわかる。そして、偏光子を回転させて補正をすること
により、図18に示すように、円二色性がない状態にす
ることができた。
【0081】すなわち、従来はフローセルから光検知器
(フォトマル)をできるだけ離すとともにマスクをして
偽の円二色性信号を小さくしていた。この為装置は長大
で便利の悪いものであった。しかし本形態では、偏光子
を回転する方法で図18に示すように偽円二色性信号を
完全に消去することが可能となり、窓板の締め付けやフ
ローセル内壁の反射等による円二色性信号の対称性の崩
れを除去できるためフローセルの交換や窓板の交換のた
びに行なわれていた光学系を再調整する必要がなくな
る。
【0082】特に、超臨界クロマトではフローセル窓板
に300kg/cm2 の応力が加わる為、偽円二色性信
号は極端に大きく偏光子の回転角は40°近くまでにな
る。これら偏光子を回転する方式とフォトマル等を回転
したり傾けたりする方式の原理的違いは、次のように推
測できる。
【0083】偏光子回転による偽信号消去の原理を図1
9のポアンカレ球表示を使って説明する。ここでは、偏
光子の透過軸の方向をポアンカレ球表示の水平軸方位に
とる。すなわち、偏光子の回転でポアンカレ球表示は変
化しない。更に偏光子、回折格子、PEMの透過率は1
00%と仮定する。ポアンカレ球の意味を直感的にイメ
ージするためにはこの球の半径Sが光のエネルギーを
表わしていること、PEMで±δの位相変調される状態
をこの球の中心に一端を固定された長さSのベクトル
(太矢印)が図の変調角方向に50kHzの早さで往復
回転運動を繰り返す状態をイメージすればわかりやす
い。
【0084】右円偏光として観測される信号の大きさは
このベクトルがδまで回転する間のS軸へ射影される
長さになり、左円偏光として観測される信号の大きさは
ベクトルが−δまで回転する間にS軸へ射影される長
さになる。光学系が左右円偏光に対して完全に対称であ
れば右円偏光信号と左円偏光信号の強度は±δの瞬間に
最大になり、その大きさは等しい。レンズLと回折格子
Gの間に偏光子25を置いて回転する操作は、PEM変
調の基準軸がポアンカレ球上で傾くくことを意味する。
その状態を図20に示す。
【0085】ここで現われる変化がフローセル透過後に
フォトダイオードから得られる電気信号による光の偽円
二色性信号と大きさが等しく符号が逆であれば偽円二色
性信号が除去されることになる。
【0086】簡単に言えば、偏光子を透過した直後の光
は右円偏光と左円偏光の位相が一致した光であり偏光子
の次に回折格子など偏光特性を持つ素子を置くことによ
り右円偏光と左円偏光間の位相をずらすことが可能であ
る。これを利用して偽円二色性信号をキャンセルする様
に左右円偏光の位相をずらせば良い。具体的には偏光子
を回転することにより実現できる。
【0087】次に、円二色性信号を実際にミューラマト
リックスで計算してみた式を示す。光をあらわすストー
クスベクトルは、以下のように定義される。
【0088】
【数1】 次にミューラマトリックスを利用して実際の円二色性の
値を計算する。まず最初に、光源からの自然光を表わす
ストークスベクトルと、偏光子を表わすミューラマトリ
クスから偏光子通過後の光は下記のストークスベクトル
で与えられる。
【0089】
【数2】 PEMの位相変調角を±δとすると、PEMのリタデー
ションγは、 γ=δsin(2πft) となる。PEM通過後の光は下記のストークスベクトル
で与えられる。
【0090】
【数3】 フローセル内の試料の円二色性をΨ、旋光性Δとする
と、フローセル通過後の光は下記のストークスベクトル
で与えられる。
【0091】
【数4】 ストークスベクトルのS成分のみ取り出すと、
【0092】
【数5】 上記の式をフーリエ展開式し、5次の項まで示すと、以
下のようになる。
【0093】
【数6】 ところで、上記した各説明は、Ψは試料の円二色性を表
わすとして解析したが、正確には、偽の円二色性信号Ψ
と偏光子回転による位相ずれφも含まれる。すなわ
ち、上記したフーリエ展開した式中のΨは Ψ=Ψ1 +Ψ+φ と置き換える必要がある。
【0094】これから、Ψ0 +φ=0の条件を満たすよ
うに偏光子を回転すると、真の値Ψ1 が求められる。
【0095】なお、上記した各実施の形態では、光検知
手段としてフォトダイオードを用いた例を説明したが、
本発明はこれに限られるものではもちろんなく、従来の
光電子増倍管その他の光検知手段を用いても良いのは言
うまでもない。
【0096】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るHPLC用
円二色性検出器では、光源としてHgXeランプやHg
ランプなどの紫外領域で相対的に強い放射強度を有する
ものを用い、しかも、光学系としては、1枚の回折格子
やバンドパスフィルタ等を用いることにしたため、迷光
もなくまた光学系での損失も少なくなるので、結果とし
て円二色性信号を大きく採ることができる。そして、回
折格子の格子面に保護板を設けることにより、回折格子
の耐久性も向上させることができる。また、光検知手段
としてフォトダイオードを用いると、強い光を受光して
も破損することがなく、また動作異常を生じることもな
いので好ましい。さらに、小型化が図れ、迷光の侵入を
可及的に抑制できる点でも好ましい。
【0097】さらに、請求項8,9のように構成する
と、回折格子で波長分散する際に積極的にその直線偏光
の対称性を崩し、右円偏光と左円偏光との位相がずらす
ことができる。従って、ここで生じる位相差と、光学系
の偏光特性から生じる右円偏光と左円偏光との位相差と
逆にすることにより相殺させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の装置を示す図である。
【図2】本発明に係るHPLC用円二色性検出器の第1
の実施の形態を示す図である。
【図3】ランプの波長に対する放射特性を示すグラフで
ある。
【図4】回折格子の具体的な構造を示す図である。
【図5】本発明に係るHPLC用円二色性検出器の第2
の実施の形態を示す図である。
【図6】本発明に係るHPLC用円二色性検出器の第3
の実施の形態を示す図である。
【図7】本発明に係るHPLC用円二色性検出器の第4
の実施の形態を示す図である。
【図8】従来の装置を用いた実験結果を示すクロマトグ
ラムである。
【図9】本発明の第1の実施の形態の装置を用いた実験
結果を示すクロマトグラムである。
【図10】本発明の第1の実施の形態の装置を用いた実
験結果を示すクロマトグラムである。
【図11】本発明に係るHPLC用円二色性検出器の第
5の実施の形態を示す図である。
【図12】実験結果を示すクロマトグラムである。
【図13】実験結果を示すスペクトルである。
【図14】信号処理回路のブロック図である。
【図15】図14に示すブロック図中のA〜D点の信号
波形を示す図である。
【図16】偏光子25を右に45°回転した時の第1ア
ンプ51の出力信号を示した図である。
【図17】偏光子25を左に45°回転した時の第1ア
ンプ51の出力信号を示した図である。
【図18】補正後の第2アンプ55の出力信号を示した
図である。
【図19】ポアンカレ球表示を示す図である。
【図20】ポアンカレ球表示を示す図である。
【符号の説明】
10 光源 12 偏光子 13 PEM 15 フローセル 19 光検出器 20 石英板 25 偏光子 28 バンドパスフィルタ 29 平面鏡 G 回折格子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田川 典男 東京都八王子市石川町2967番地の5 日本 分光株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紫外領域の放射強度が、他の領域に比べ
    て相対的に大きい光源と、 その光源から出射された光を波長分散する1枚の回折格
    子と、 その回折格子で分散された光の光路上に配置された偏光
    子と、 その偏光子から出射された直線偏光を変調し、左円偏光
    と右円偏光を交互に生成可能な変調手段と、 その変調手段で変調された光の光路上に配置されたフロ
    ーセルと、 そのフローセルを透過した光を受光する光検知手段とを
    備えたHPLC用円二色性検出器。
  2. 【請求項2】 紫外領域の放射強度が、他の領域に比べ
    て相対的に大きい光源と、 その光源から出射された光を直線偏光にする偏光子と、 その偏光子から出射される直線偏光を波長分散する1枚
    の回折格子と、 その回折格子で分散された直線偏光を変調し、左円偏光
    と右円偏光を交互に生成可能な変調手段と、 その変調手段で変調された光の光路上に配置されたフロ
    ーセルと、 そのフローセルを透過した光を受光する光検知手段とを
    備えたHPLC用円二色性検出器。
  3. 【請求項3】 請求項2の回折格子は、格子面が凹面状
    の凹面回折格子であり、 前記光源から出射された光は、収束されることなく前記
    偏光子を経て前記凹面回折格子に照射され、 その凹面回折格子にて、光を波長分散するとともに収束
    させるようにしたことを特徴とする請求項2に記載のH
    PLC用円二色性検出器。
  4. 【請求項4】 前記回折格子に替えて、紫外領域の所定
    波長を通過するバンドパスフィルタを設けたことを特徴
    とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のHPLC用
    円二色性検出器。
  5. 【請求項5】 前記回折格子の格子面に保護板を取り付
    け、前記格子面を外気と遮断するようにしたことを特徴
    とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のHPLC用
    円二色性検出器。
  6. 【請求項6】 前記光検知手段は、フォトダイオードで
    あることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記
    載のHPLC用円二色性検出器。
  7. 【請求項7】 前記光源は、HgXeランプ,Hgラン
    プ,重水素ランプのいずれかであることを特徴とする請
    求項1〜4のいずれか1項に記載のHPLC用円二色性
    検出器。
  8. 【請求項8】 前記偏光子を回転させる回転手段をさら
    に設け、 その回転手段は前記偏光子を光軸周りに回転させて偏光
    方向を回転させるものであることを特徴とする請求項2
    に記載のHPLC用円二色性検出器。
  9. 【請求項9】 前記回折格子を回転させる回転手段をさ
    らに設け、 その回転手段は前記回折格子をその法線方向を中心とし
    て回転させて前記偏光子を通過した直線偏光の偏光方向
    と前記回折格子の相対角度位置を調整可能としたことを
    特徴とする請求項2に記載のHPLC用円二色性検出
    器。
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