JP2001012785A - 空気調和機の運転制御方法及びその装置 - Google Patents

空気調和機の運転制御方法及びその装置

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JP2001012785A
JP2001012785A JP11182874A JP18287499A JP2001012785A JP 2001012785 A JP2001012785 A JP 2001012785A JP 11182874 A JP11182874 A JP 11182874A JP 18287499 A JP18287499 A JP 18287499A JP 2001012785 A JP2001012785 A JP 2001012785A
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JP11182874A
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English (en)
Inventor
Ryuta Ito
隆太 伊藤
Takehiko Shida
武彦 志田
Kunio Yoshida
邦夫 吉田
Masaki Sankou
昌樹 山向
Satoshi Tokura
聡 十倉
Yuji Inoue
雄二 井上
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空気調和機における圧縮機の運転制御装置に
おいて、消費電力の削減を目的とする。 【解決手段】 室温センサ4で計測された室温と設定手
段5で設定された室温設定温度との偏差を偏差算出手段
9において所定時間毎に算出し、その算出値に基いて周
波数変更量算出手段13が、周波数テーブル15内部に
予め記憶保持しているヒステリシス特性を持つ周波数変
更量テーブルを参照して、圧縮機の運転周波数を決定す
ることにより安定時における運転周波数の振動を防ぎ、
この振動により発生する無駄な消費電力を削減すること
が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気調和機運転制
御方法及びその装置において、特に圧縮機の運転周波数
の制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、空気調和機の運転制御装置は、特
公昭60−12532号公報に記載されたものが知られ
ている。図7は従来の空調調和機の運転制御装置の構成
を示したブロック図である。図7において101は電源
で、この電源101から給電された交流電力は整流回路
102に入力されて、交流電力を直流電力に変換してい
る。整流回路102より出力された直流電力は、周波数
変換装置103に入力される。周波数変換装置103
は、制御装置105から出力されるディジタル信号によ
って出力周波数を約25〜80Hzの範囲で連続的に変
え得るもので、これによって圧縮機104の回転速度を
1400〜4500rpmに範囲で変化させている。
【0003】制御装置105は、表示操作部106より
出力される操作信号と、温度センサ108によって検出
された室温の室温検出信号と、温度センサ109によっ
て検出した冷媒の凝縮温度である冷媒凝縮温度検出信号
とをマイクロプロセッサ(図示せず)へ入力して、予め
設定されたプログラムに従って、論理演算処理を実行し
て四方弁、ファンモータ等の負荷107を動作させると
同時に、周波数変換変換装置103に周波数設定信号を
出力している。表示操作部106は、圧縮機104の回
転数を能力レベルとして表示したり、暖房または冷房運
転なのかの運転モードを表示する。
【0004】また、表示操作部106には、空気調和機
の使用者が室温を設定したり、ファンの強度を変更した
り、空気調和機の運転を停止したり暖房や冷房運転に切
り変えるためのインターフェースが備わっている。この
インターフェースを介して室温が設定された場合は温度
設定信号が、室内ファンの強度を切り換えた場合はファ
ン強度指定信号が、空気調和機の運転を停止させたり運
転モードを切り換えた場合は運転指令信号がそれぞれ表
示操作部106から出力され、これらの全ての信号は制
御装置105に入力される。制御装置105はマイクロ
コンピュータ(以下マイコン)を主体とし、制御内容は
マイコンプログラムによって実現させている。
【0005】次に、マイコンの処理内容について説明す
る。マイコンは、温度センサ108から出力される室温
検出信号と表示操作部106から出力される温度設定信
号とから、両者の偏差を算出する。
【0006】次に、この偏差が、図8に示したような室
温が下り勾配の場合と上がり勾配の場合とで、それぞれ
別々にA〜Fの6ゾーンに分割した領域のどの領域に属
するのかを判定する。A〜Fのゾーンは(表1)に示す
ような各ゾーンと運転周波数を対応付けるテーブルによ
って対応付けられている。
【表1】 例えば偏差がAゾーンにあれば、制御装置105が周波
数変換装置103に対して75Hzの周波数設定信号を
与えることとなる。空気調和機の運転が開始され、ゾー
ンが変更になる度に新しいゾーンに対応する運転周波数
が制御装置105から周波数変換装置103に対し出力
される。
【0007】この従来の技術の特徴は、室温と設定温度
の偏差から直ちに運転周波数値が導かれるということ
と、上がり勾配と下がり勾配のゾーン設定との間に0.
5℃の差を設けることにより、これがヒステリシスとし
て作用し、室温が目標値に到達した後は、圧縮機の運転
周波数の振動を防ぐというものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この空気調和機の運転
制御装置においては、安定運転時の周波数変動によるエ
ネルギーロスを無くすことが要求されている。
【0009】本発明は、安定時における圧縮機の運転周
波数変動を抑えることにより、消費エネルギーの削減を
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、室温設定値と室温の差から、周波数値その
ものではなく周波数の変更量を導くテーブルを設け、さ
らに周波数変更にヒステリシス特性を持たせるために、
そのテーブルを室温の上昇時と下降時に分けて別々の周
波数変更量を与えるように構成したものである。
【0011】これにより、ヒステリシス特性が運転周波
数の振動を抑え、無駄なエネルギー消費を抑えた空気調
和機の運転制御装置が得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、圧縮機の運転周波数の変更量を室温と設定温度との
偏差の絶対値が小さくなるように設定することを特徴と
する空気調和機の運転制御方法であり、外気温等の負荷
条件に合わせた適切な圧縮機の運転周波数が得られると
いう作用を有する。
【0013】請求項2に記載の発明は、室温と設定温度
との偏差の変動範囲を複数の領域に分割し、所定時間毎
に偏差の属する温度偏差領域を検出し、所定時間前と異
なる温度偏差領域に属していた場合は、偏差の絶対値が
小さくなるような周波数の変更量を設定することを特徴
とする空気調和機の運転制御方法であり、温度偏差領域
が変更になった場合のみ運転周波数を変更するので制御
周期を長くでき、処理能力の高いマイコン等を必要とし
ないので、民生品として販売する場合はコストを削減で
きるという作用を有する。
【0014】請求項3に記載の発明は、圧縮機の運転周
波数の変更量をPMV(予測平均温冷感申告:ISO-7730
として国際規格化されている。)と設定PMVとの偏差
の絶対値が小さくなるように設定することを特徴とする
空気調和機の運転制御方法であり、周波数変更量をPM
Vに基いて決定しているので、室温に基いて決定するよ
りも快適性が向上するという作用を有する。
【0015】請求項4に記載の発明は、PMVと設定P
MVとの偏差の変動範囲を複数の領域に分割し、所定時
間毎に偏差の属する温度偏差領域を検出し、所定時間前
と異なる温度偏差領域に属していた場合は、偏差の絶対
値が小さくなるような周波数の変更量を設定することを
特徴とする空気調和機の運転制御方法であり、温度偏差
領域が変更になった場合のみ運転周波数を変更するので
制御の時間間隔を長くでき、民生品として販売する場合
は処理能力の高いマイコン等を必要としないのでコスト
を削減できるという作用と、周波数変更量をPMVに基
いて決定しているので室温に基いて決定するよりも快適
性が向上するという作用を有する 請求項5に記載の発明は、圧縮機の運転周波数の変更量
にヒステリシス特性を持たせた請求項1から4のいずれ
かに記載の空気調和機の運転制御方法であり、ヒステリ
シス特性により運転周波数の振動を抑え、振動による無
駄な消費電力を削減できるという作用を有する。
【0016】請求項6に記載の発明は、入力される交流
電力の電源周波数に応じて運転周波数を可変にできる圧
縮機と、電源装置と、電源装置から供給される交流電力
を直流電力に変換する整流回路と、室外の気温を測定す
る外気温センサと、室内の気温を測定する室温センサ
と、設定温度と暖房、冷房、除湿等の運転モードを設定
する為の設定手段と、前記外気温センサで測定した外気
温計測値と前記室温センサで計測した室温計測値と前記
設定手段で設定された設定温度と運転モードの情報か
ら、予め定めた手順に従って圧縮機の運転周波数を決定
し出力する制御部と、前記整流回路から供給される直流
電力と前記制御部から出力される運転周波数とから前記
圧縮機に与える交流電力の周波数を連続的に変化させる
周波数変換装置とを有する空気調和機の運転制御装置で
あり、制御部での処理手順を変更するだけで様々な周波
数制御方式を実現できるという作用を有する。
【0017】請求項7に記載の発明は、制御部が、室温
センサから出力される室温計測値と設定手段から出力さ
れる設定温度との偏差を算出し室温偏差信号として出力
する偏差算出手段と、空気調和機が起動時であるか否か
を判定しその判定結果によって前記偏差算出手段から出
力される室温偏差信号の出力先を後述する周波数変更量
算出手段と初期周波数設定とに切り換える起動時判定手
段と、前記偏差算出手段から出力される室温偏差信号値
を所定時間だけ記憶保持した後に出力する偏差記憶手段
と、前記起動時判定手段から出力される室温偏差信号値
の変動範囲を複数の領域に分け、所定時間毎に前記室温
偏差信号値の属する温度偏差領域を判定した結果と、前
記偏差記憶手段から出力される室温偏差信号値と前記起
動時判定手段から出力される室温偏差信号値とを比較し
室温が上昇中か下降中かを判定した結果とから領域と室
温の上昇中、下降中のそれぞれについて、室温偏差信号
が属する温度偏差領域に対して予め決められた周波数変
更量を出力する周波数変更量算出手段と、前記周波数変
更量算出手段において所定時間毎に検出される温度偏差
領域を監視し、一定時間以上温度偏差領域が変化しなけ
れば周波数を変更するように前記周波数変更量算出手段
に対して命令する温度偏差領域記憶手段と、前記起動時
判定手段から出力される室温偏差信号値から空気調和機
の起動時の運転周波数を決定する初期周波数設定手段と
を有する請求項6記載の空気調和機の運転制御装置であ
る。
【0018】これにより周波数変更量算出手段の処理内
容を変更するだけで、周波数変更量の調整やヒステリシ
ス特性の強弱を調整することができるので、容易に様々
な処理方法を実現することができる。
【0019】請求項8に記載の発明は、温度偏差領域記
憶手段の監視対象が領域でなく、圧縮機の運転周波数で
ある請求項7記載の空気調和機の運転制御装置であり、
周波数そのものを監視しているので温度偏差領域を監視
するよりも迅速に周波数変更を行うことができるという
作用を有する。
【0020】請求項9に記載の発明は、室温センサをP
MVセンサに置き換え、設定手段に設定PMVを設定で
きる手段を設け、偏差算出手段が前記PMVセンサの計
測値と前記設定手段で設定したPMVとの偏差を算出す
る請求項7または8記載の空気調和機の運転制御装置で
あり、PMVに基いて周波数変更量を算出するので、快
適性を損なわずに無駄な消費電力を削減できるという作
用を有する。
【0021】以下、本発明の実施の形態について、図1
から図6を用いて説明する。 (実施の形態1)図1は、本発明の空気調和機の運転制
御装置の全体構成を示したブロック図である。
【0022】図1において、1は電源装置、2は電源装
置1から供給される交流電力を直流電力に変換する整流
回路、3は室外の気温を測定し、その測定値を外気温信
号Otとして出力する外気温センサ、4は空調機が設置さ
れている部屋の室温を測定し、その測定値を室温信号Rt
として出力する室温センサ、5は空調機の使用者が希望
する室温や冷房、暖房、除湿等の運転モードを空調機に
対して申告するための設定手段であり、この設定手段5
は使用者の申告した設定温度を室温設定信号Rsとして、
また使用者が設定した運転モードを運転モード信号Mと
して出力する。また設定手段5に風向、風量などを設定
するためのインタフェースを設けることも可能である。
【0023】6は外気温センサ3から出力される外気温
信号Otと、室温センサ4から出力される室温信号Rtと、
設定手段5から出力される室温設定信号Rsと運転モード
信号Mとから圧縮機の運転周波数をディジタル制御信号
である指示周波数信号Hzとして出力する制御部、7は整
流装置2から供給される直流電力と制御部6から出力さ
れる指示周波数信号Hzとから圧縮機8のモーターに与え
る交流電力の電源周波数を連続的に変化させる周波数変
換装置である。
【0024】図2は、制御部6の詳細な構成を示したブ
ロック図である。図2において9は室温センサ4から出
力される室温信号Rtと設定手段5から出力される室温設
定信号Rsとの偏差を算出し、その算出値を室温偏差信号
Dtとして出力する偏差算出手段、10は空調機が起動時
であるか否かを判定し、その判定結果によって偏差算出
手段9から出力された室温偏差信号Dtの出力先を切り替
えるスイッチの役割を果たす起動時判定手段、11は偏
差算出手段9から出力される室温偏差信号Dtを所定時間
(例えば30秒間)だけ保持した後、そのまま出力する
偏差記憶手段、15は複数の領域に分けられた温度偏差
領域の各領域に対応する運転周波数を保持し、入力され
た温度偏差領域番号(以下、タップ数)に対する運転周
波数を出力する周波数テーブル、12は起動時判定手段
10から出力される室温偏差信号Dtと現在の空調機の運
転が冷房運転なのか暖房運転なのか除湿運転なのかを示
す運転モード信号Mとから、起動時の圧縮機の運転周波
数を周波数テーブル15に対するタップ数の形式で算出
し、周波数テーブル15によりタップ数を周波数番号信
号Hnに変換して出力する初期周波数設定手段である。
【0025】13は周波数変更量算出手段で、外気温セ
ンサ3から出力される外気温信号Otと、偏差記憶手段1
1から出力される室温偏差信号Dtと、起動時判定手段1
0から出力される室温偏差信号Dtと運転モード信号Mと
周波数テーブル15から出力される現時点の圧縮機の運
転周波数テーブルのタップ数を示すタップ数信号Nhとを
入力信号として受け、室温が上昇中か下降中かを判定す
る。
【0026】その判定結果と起動時判定手段10から出
力される室温偏差信号Dtと運転モード信号Mとから、タ
ップ数の変更量を求める為に予め内部に記憶保持してい
るタップ数変更テーブルに基づいて、周波数テーブル1
5が記憶保持している現時点のタップ数Nhから相対的に
幾つタップを変更するかを算出する。
【0027】周波数変更量算出手段13は、算出したタ
ップ数変更量をタップ数変更量信号Taとして出力した
り、入力信号値の組み合わせが所定の条件に合致した場
合はタップ数変更量ではなく、直接タップ数を算出し周
波数番号信号Hnとして出力する機能を持っている。周波
数変更量算出手段13は内部に記憶保持しているタップ
数変更テーブルにおいて現時点の室温偏差信号Dt値が属
する温度偏差領域を温度偏差領域番号信号Anとして出力
する機能も持っている。14は運転モード信号Mと周波
数変更量算出手段13から出力される温度偏差領域番号
信号Anとから、温度偏差領域番号信号Anの値が運転モー
ド信号Mに応じた所定時間(例えば3分間)変化してい
ないかどうかの判定を行い、変化していない場合はフラ
グ信号Fgを出力する温度領域記憶手段である。
【0028】15は前述した通り、圧縮機の運転周波数
テーブルを記憶保持している周波数テーブルである。周
波数テーブル15は、周波数変更量算出手段13から出
力されるタップ数変更量信号Ta、または周波数番号信号
Hn、または初期周波数設定手段12から出力される周波
数番号信号Hnと運転モード信号Mとを入力信号として受
け、圧縮機の運転周波数を指示するための指示周波数信
号Hzとその時点の周波数テーブルのタップ数であるタッ
プ数信号Nhを出力する。
【0029】以下に、上述したブロック毎の詳細な動作
を説明する。偏差算出手段9は、所定時間毎(例えば5
秒毎)に室温信号Rtをサンプリングし、この室温信号Rt
と室温設定信号Rsとの偏差Dtを Dt = Rt ? Rs で計算し、Dt値を室温偏差信号Dtとして出力する。
【0030】起動時判定手段10は、空調機が起動時の
場合は、偏差算出手段9から出力される室温偏差信号Dt
が初期周波数設定手段12に入力されるように切り換
え、起動時以外は周波数変更量算出手段13に入力され
るように切り換える。初期周波数設定手段12は、起動
時のみ動作し、起動時の圧縮機の運転周波数を算出す
る。ただし初期周波数設定手段12からの出力は周波数
テーブル15が保持している圧縮機の運転周波数テーブ
ルにおけるタップ数の形式で出力する。
【0031】(表2)は周波数テーブル15が保持して
いる圧縮機の運転周波数テーブル例を示したものであ
る。
【0032】
【表2】
【0033】(表2)のHzNoの項に示した0からVがタ
ップ数である。初期周波数設定手段12は例えば(表
3)に示すような運転モード別に室温偏差信号Dt値に対
応した起動時のタップ数を保持しており、周波数テーブ
ル15の入力としてこのタップ数を周波数番号信号Hnと
して出力する。
【0034】
【表3】
【0035】偏差記憶手段11は、室温偏差信号Dtを所
定時間だけ保持したのち、周波数変更量算出手段13に
対し出力する。偏差記憶手段11を設けた理由は、周波
数変更量算出手段13において室温偏差が上昇中なのか
下降中なのかの判定するのに現在の室温偏差信号Dt値と
所定時間前の室温偏差信号Dtとを比較する必要があるか
らである。現在の室温偏差と所定時間前の室温偏差が同
じ場合には、過去にさかのぼって上昇中か下降中かを判
定する。
【0036】周波数変更量算出手段13は、例えば(表
4)に示すような運転モード別のタップ数変更テーブル
を保持しており、室温偏差信号Dt値が属する温度偏差領
域番号(暖房:A1〜A9、冷房:B1〜B8、除湿:
C1〜C12)と室温が上昇中なのか下降中なのかの判
定結果に基づいて、周波数テーブル15が保持している
圧縮機の運転周波数テーブルの現時点でのタップ数Nhを
幾つ変更するかを決定し、その変更量をタップ数変更量
信号Taとして出力する。
【0037】
【表4】
【0038】ただし、(表4)のタップ数変更テーブル
の暖房運転モードにおいて温度偏差領域番号がA1でか
つ室温が上昇中の場合は、タップ数変更量信号Taを出力
する代わりに、タップ数4を周波数番号信号Hnとして周
波数テーブル15に対し出力する。温度偏差領域番号が
A9でかつ室温が下降中の場合もタップ数変更量信号Ta
の代わりに、タップ数Fhを周波数番号信号Hnとして周波
数テーブル15に対し出力する。
【0039】同様に、冷房運転モードにおいて温度偏差
領域番号がB1でかつ室温が上昇中の場合は、タップ数
Fcを温度偏差領域番号がB8で、かつ室温が下降中の場
合はタップ数4を周波数テーブル15に対して出力す
る。同様に除湿運転モードにおいて、温度偏差領域番号
がC1でかつ室温が上昇中の場合はタップ数Fcを、温度
偏差領域番号がC12でかつ室温が下降中の場合はタッ
プ数4を周波数テーブル15に対し出力する。温度偏差
領域番号は、温度偏差領域番号信号Anとして所定時間毎
(例えば30秒毎)に温度偏差領域記憶手段14に対し
出力する。
【0040】温度偏差領域記憶手段14では、所定時間
毎に入力される温度偏差領域番号信号Anを運転モード信
号M値に応じて予め定めた時間(例えば冷暖房時3分
間、除湿時5分間)だけ監視し、その監視時間内に温度
偏差領域番号信号An値に変化がなければ、周波数変更量
算出手段13に対してフラグ信号Fgを出力する。
【0041】周波数変更量算出手段13は、フラグ信号
Fgが入力されるとその時点の温度偏差領域番号に対応す
るタップ変更量を再度、タップ数変更量信号Taとして周
波数テーブル15に対し出力する。ただし、暖房運転モ
ードにおいて温度偏差領域番号がA1でかつ現時点のタ
ップ数を示しているタップ数信号Nhが4でかつ室温が上
昇中の場合はタップ数0を周波数テーブル15に対し出
力する。すなわち圧縮機を停止させる。
【0042】また、温度偏差領域番号がA9でかつ現時
点でのタップ数を示しているタップ数信号NhがFh(=H)で
かつ室温が下降中の場合は、タップ数Fhmax(=V)を周波
数テーブル15に対し出力する。タップ数がFhmax(=V)
になった後、室温偏差信号Dt値が大きくなって温度偏差
領域番号が変更になりタップ数を変更する際は、周波数
変更量算出手段5に予め保持している例えば(表5)に
示すような外気温信号Otに応じたタップ数変更先テーブ
ルによってタップ数の変更先を決定する。
【0043】
【表5】
【0044】同様に、冷房運転モードにおいて温度偏差
領域番号がB1でかつ現時点のタップ数を示しているタ
ップ数信号NhがFc(=C)でかつ室温が上昇中の場合は、タ
ップ数Fcmax(=I)を周波数テーブル15対し出力する。
タップ数がFcmax(=I)になった後、室温偏差信号Dt値が
小さくなって温度偏差領域番号が変更になりタップ数を
変更する場合は、周波数変更量算出手段13に予め保持
している例えば(表6)に示すような外気温信号Otに応
じたタップ数変更先テーブルによってタップ数の変更先
を決定する。
【0045】
【表6】
【0046】温度偏差領域番号がB8でかつ現時点のタ
ップ数を示しているタップ数信号Nhが4でかつ室温が下
降中の場合は、タップ数0(=OFF)を周波数テーブル15
に対し出力する。つまり圧縮機を停止させる。なお、除
湿運転モード時のタップ数変更テーブルの一部に記述し
てある「冷房領域」とは、冷房運転時と同じタップ数変
更量を出力することを示している。
【0047】周波数テーブル15では、周波数変更量算
出手段13から入力されたタップ数変更量信号Ta値に従
って、現時点のタップ数NhからTa値だけタップ数をずら
した新たなタップ数Nhを Nh←Nh+Ta で算出し、Nhに対応する運転周波数を指示周波数信号Hz
として周波数変換装置7に対し出力すると同時に、更新
したタップ数Nhをタップ数信号Nhとして周波数変更量算
出手段13に対し出力する。
【0048】例えば、現時点のタップ数が8であると
し、その時タップ数変更量信号Taが周波数テーブル15
に入力され、そのTa値が+2であった場合、タップ数は
Aとなり周波数変換装置7に対しタップ数Aに対応する
周波数35Hzが指示周波数信号Hzとして出力されると同
時に、現時点のタップ数Aをタップ数信号Nhとして周波
数変更量算出手段13に対し出力する。
【0049】ただし、運転モード別にタップ数の使用範
囲が予め周波数テーブル15内に記憶されており、タッ
プ数変更量信号Ta値によって変更されたタップ数が予め
定められた範囲の最大値を超えた場合には最大値に、最
小値を下回った場合には最小値に設定することによって
範囲内に収まるようにする。例えば、暖房運転モードに
おいて実使用時の周波数タップ数の範囲が4からVに設
定されている場合、タップ数変更量信号Ta値だけタップ
数を変更すると4未満になってしまう場合はタップ数を
4に設定する。
【0050】同様に、冷房運転モードの場合は4からI
に、除湿運転モードの場合は4からAの範囲に設定す
る。ただし、周波数テーブル15にタップ数変更量信号
Taでなく周波数番号信号Hnが入力された場合は範囲外で
あっても周波数番号信号Hn値に対応する指示運転周波数
信号Hzを周波数変換装置7に対し出力する。
【0051】図3、図4、図5は、上述した周波数変更
量算出手段13と温度偏差領域記憶手段14と周波数テ
ーブル15の動作をまとめたフローチャートである。
【0052】図3において、まずフラグ信号Fg値を0に
セットする(S1)。フラグ信号Fgの値が0の場合は温
度偏差領域信号An値が所定の監視時間内(例えば3分
間)に変化したことを示す。次に現時点の温度偏差領域
番号An(n)値と所定時間前(例えば30秒前)の温度偏
差領域番号An(n-1)値とを比較して一致しない場合、図
4のフローチャートに続く(S2)。一致している場合
は、運転モード信号Mが暖房モードでかつ温度偏差領域
番号An(n)が例えば3分間変化しなかったどうかの判定
を行い(S3)、この判定条件に一致したらフラグ信号
Fg値を1にセットし(S4)、図4のフローチャートに
続く。
【0053】この判定条件に一致しない場合は、運転モ
ードが冷房モードでかつ温度偏差領域番号An(n)が例え
ば3分間変化しなかったかどうかの判定を行い(S
5)、この判定条件に一致したらフラグ信号Fg値を1に
セットし(S6)、図4のフローチャートに続く。
【0054】この判定条件に一致しない場合は運転モー
ドが除湿モードでかつ温度偏差領域番号An(n)が例えば
5分間変化しなかったかどうかの判定を行い(S7)、
この判定条件に一致したらフラグ信号Fg値を1にセット
し(S8)、図4のフローチャートに続く。
【0055】この判定条件に一致しない場合、つまり現
時点の温度偏差領域番号と所定時間前の温度偏差領域番
号とが一致し、且つ現時点の温度偏差領域番号の連続継
続時間が所定時間より短い場合は、図3のstartに戻
る。
【0056】以下、図4のフローチャートについて説明
する。運転モードM値が暖房モードかどうか判定し(S
9)、暖房モードの場合は現在のタップ数を示すタップ
数信号Nh値がFhmax(=V)かどうかを判定する(S1
0)。タップ数信号Nh値がFhmax(=V)の場合、次にフラ
グ信号Fgが1にセットされているかどうか判定する(S
11)。フラグ信号Fgが1にセットされている場合は、
図3のstartに戻る。フラグ信号Fgが0の場合は、周波
数変更量算出手段13が記憶保持している例えば(表
4)に示したようなタップ数変更先テーブルに基づいて
周波数番号信号Hn値を決定してその周波数番号信号Hn値
を周波数テーブル15に対して出力し(S12)、図3
のstartに戻る。
【0057】タップ数信号Nh値がFhmax(=V)でない場合
は、起動時判定手段10から出力される室温偏差信号値
Dt(n)と偏差記憶手段11から出力される室温偏差信号
値Dt(n-1)とを比較し(S13)、Dt(n)値がDt(n-1)値
よりも大きい場合、つまり室温が上昇している場合はDt
(n)が周波数変更量算出手段13が記憶保持しているタ
ップ数変更テーブルの温度偏差領域番号A1に属するか
否かを判定する(S14)。温度偏差領域A1に属して
いない場合、図5のフローチャートに続く。
【0058】A1に属している場合、フラグ信号Fg値が
1か否かの判定を行い(S15)、1の場合は周波数番
号信号Hn値に0(=OFF)をセットする(S16)。1でな
い場合(0の場合)は周波数番号信号Hn値に4をセット
する(S17)。Dt(n)値がDt(n-1)値よりも大きくない
場合、つまり室温が下降している場合、タップ数変更テ
ーブルの温度偏差領域番号がA9に属するか否かを判定
する(S18)。温度偏差領域A9に属していない場
合、図5のフローチャートに続く。
【0059】タップ数変更テーブルの温度偏差領域番号
が温度偏差領域番号A9に属している場合、フラグ信号
Fg値が1か否かの判定を行い(S19)、1の場合は周
波数番号信号Hn値にFhmax(=V)をセットする(S2
0)。1でない場合(0の場合)は周波数番号信号Hn値
にFh(=H)をセットする(S21)。
【0060】運転モードM値が暖房モードでない場合、
運転モードM値が冷房運転モードか否かを判定し(S2
2)、冷房運転モードの場合は現在のタップ数を示すタ
ップ数信号Nh値がFcmax(=I)かどうかを判定し(S2
3)、Fcmax(=I)であった場合は、次にフラグ信号Fgが
1にセットされているかどうか判定する(S24)。1
にセットされている場合は図3のstartに戻る。
【0061】フラグ信号Fgが0の場合は、周波数変更量
算出手段13が記憶保持している例えば表5に示したよ
うなタップ数変更先テーブルに基づいて周波数番号信号
Hn値を決定し(S12)、図3のstartに戻る。タップ
数信号Nh値がFcmax(=I)でない場合は、起動時判定手段
10から出力される室温偏差信号値Dt(n)と偏差記憶手
段11から出力される室温偏差信号値Dt(n-1)とを比較
し(S25)、Dt(n)値がDt(n-1)値よりも大きい場合、
つまり室温が上昇している場合にDt(n)が、タップ数変
更テーブルの温度偏差領域番号のB1に属するか否かを
判定する(S26)。温度偏差領域B1に属していない
場合、図5のフローチャートに続く。
【0062】B1に属している場合、フラグ信号Fg値が
1か否かの判定を行い(S27)、1の場合は周波数番
号信号Hn値にFcmax(=I)をセットする(S28)。フラ
グ信号Fg値が1でない場合は周波数番号信号Hn値にFc(=
C)をセットする(S29)。Dt(n)値がDt(n-1)値よりも
大きくない場合、つまり室温が下降している場合には、
Dt(n)が周波数変更量算出手段13が保持しているタッ
プ数変更テーブルにおける温度偏差領域番号がB8に属す
るか否かを判定する(S30)。温度偏差領域B8に属し
ていない場合は図5のフローチャートに続く。
【0063】温度偏差領域B8に属している場合、フラグ
信号Fg値が1か否かの判定を行い(S31)、1の場合
は周波数番号信号Hn値に0をセットする(S32)。1
でない場合は周波数番号信号Hn値に4をセットする(S
33)。
【0064】運転モードM値が冷房モードでない場合、
つまり除湿運転モードの場合は現在のタップ数を示すタ
ップ数信号Nh値がFcmax(=I)かどうかを判定する(S3
4)。次にフラグ信号Fgが1にセットされているかどう
か判定する(S35)。1にセットされている場合は図
3のstartに戻る。
【0065】タップ数信号Nh値がFcmax(=I)であった場
合は周波数変更量算出手段13が保持している表5に示
したような冷房時のタップ数変更先テーブルに基づいて
周波数番号信号Hn値を決定し(S12)、図3のstart
に戻る。
【0066】Fcmax(=I)でない場合は、起動時判定手段
10から出力される室温偏差信号値Dt(n)と偏差記憶手
段11から出力される室温偏差信号値Dt(n-1)とを比較
し(S36)、Dt(n)値がDt(n-1)値よりも大きい場合、
つまり室温が上昇している場合にはDt(n)が周波数変更
量算出手段13が保持しているタップ数変更テーブルの
温度偏差領域番号C1に属するか否かを判定する(S3
7)。温度偏差領域C1に属していない場合は図5のフ
ローチャートに続く。
【0067】温度偏差領域C1に属している場合、フラ
グ信号Fg値が1か否かの判定を行い(S38)、1の場
合は周波数番号信号Hn値にFcmax(=I)をセットする(S
39)。1でない場合は周波数番号信号Hn値にFc(=C)を
セットする(S40)。
【0068】Dt(n)値がDt(n-1)値よりも大きくない場
合、つまり室温が下降している場合には、Dt(n)が周波
数変更量算出手段13が保持しているタップ数変更テー
ブルにおける温度偏差領域番号がC12に属するか否かを
判定する(S41)。温度偏差領域C12に属していない
場合は図5のフローチャートに続く。
【0069】温度偏差領域C12に属している場合、フラ
グ信号Fg値が1か否かの判定を行い(S42)、1の場
合は周波数番号信号Hn値に0(=OFF)をセットする(S4
3)。1でない場合は周波数番号信号Hn値に4をセット
する(S44)。以下に図5のフローチャートについて
説明する。
【0070】図4の*2からジャンプの場合、暖房の場
合は(表5)、冷房の場合は(表6)に示したような外
気温に応じて周波数番号Hn値にセットし出力する(S1
2)。
【0071】図4の*3からのジャンプの場合、すなわ
ち運転モードが暖房で室温偏差信号Dt(n)の属する温度
偏差領域がA1でもA9でもない場合、周波数タップ変
更量テーブル13が内部に保持しているタップ数変更テ
ーブルに基づいてタップ数変更量信号Ta値を決定する
(S45)。次に決定したタップ数変更量信号Ta値と現
時点のタップ数信号Nh値の和から新たに設定するタップ
数信号Nh値を求める(S46)。次に更新したタップ数
Nh値が暖房運転モードで使用するタップ数の範囲である
4からVの間に収まっているか否かを判定する(S4
7)。収まっている場合は、図3のstartへ戻る。
【0072】収まっていない場合、タップ数Nh値が4未
満であるか否かを判定し(S48)、4未満の場合は現
時点のタップ数Nhを4にセットする(S49)。
【0073】また、4未満でない場合はタップ数NhがV
より大きいと判定し、タップ数NhをVにセットする(S
50)。
【0074】図4の*4からのジャンプの場合、すなわ
ち運転モードが冷房で室温偏差信号Dt(n)の属する温度
偏差領域がB1でもB8でもない場合、周波数タップ変
更量テーブル13が内部に保持しているタップ数変更テ
ーブルに基づいてタップ数変更量信号Ta値を決定する
(S51)。次に、決定したタップ数変更量信号Ta値と
現時点のタップ数信号Nh値の和から新たに設定するタッ
プ数信号Nh値を求める(S52)。次に、更新したタッ
プ数Nh値が冷房運転モードのタップ数の使用範囲である
4からIの間に収まっているか否かを判定する(S5
3)。収まっている場合は、そのまま図3のstartへ戻
る。
【0075】収まっていない場合、タップ数Nh値が4未
満であるか否かを判定し(S54)、4未満の場合は現
時点のタップ数Nhを4にセットする(S55)。
【0076】また、4未満でない場合はタップ数NhがI
より大きいと判定し、タップ数NhをIにセットする(S
56)。
【0077】図4の*5からのジャンプの場合、すなわ
ち運転モードMが除湿で室温偏差信号Dt(n)の属する温
度偏差領域がC1でもC12でもない場合、周波数タッ
プ変更量テーブル13が内部に保持しているタップ数変
更テーブルに基づいてタップ数変更量信号Ta値を決定す
る(S57)。次に、決定したタップ数変更量信号Ta値
と現時点のタップ数信号Nh値の和から新たに設定するタ
ップ数信号Nh値を求める(S58)。次に、更新したタ
ップ数Nh値が除湿運転モードのタップ数使用範囲である
4からAの間に収まっているか否かを判定する(S5
9)。収まっている場合はそのまま図3のstartへ戻
る。
【0078】収まっていない場合、タップ数Nh値が4未
満であるか否かを判定し(S60)、4未満の場合は現
時点のタップ数Nhを4にセットする(S61)。
【0079】また、4未満でない場合はタップ数NhがA
より大きいと判定し、タップ数NhをAにセットする(S
62)。
【0080】なお、制御部6は例えばマイクロコンピュ
ータを用いて、上記の制御内容をマイクロコンピュータ
用のプログラムとして実現することが可能である。
【0081】図6は、上述した制御を実現する制御部6
を用いた場合の温度制御がどのように実施されるかを時
間軸に沿って示したものである。図6には暖房運転の場
合を示している。
【0082】時刻0において、空調機の運転を開始した
とする。その時の室温偏差信号Dt値は、−1.75〜−
1.25の範囲に属しているので、(表3)よりタップ
数8となり、(表2)から圧縮機の運転運転周波数は3
0Hzに設定される。
【0083】その後時刻T1において、室温偏差信号Dt
値は、−1.25〜−0.75(温度偏差領域番号:A
7)の範囲に属することになるが、この温度偏差領域の
タップ変更量は表3より0なので、運転周波数は変更さ
れることなくそのままの状態で運転が継続される。時刻
T2、T3でも室温偏差信号Dtの属する温度偏差領域が
変化するが、その時のタップ変更量は同じく表3より0
なので、運転周波数に変更はない。
【0084】時刻T4において、室温偏差信号Dt値が+
0.25〜+0.75の範囲(温度偏差領域番号:A
4)に入るので、(表4)よりタップ数が−1減らされ
て7になる。つまり運転周波数が24Hzに落ちる。そ
の後、室温が下降し時刻T5において室温偏差信号Dt値
が−0.25〜+0.25(温度偏差領域番号:A5)
の範囲に入るが(表4)よりタップ数の変更量は0なの
で、その時点の運転周波数である24Hzを維持し、室
温偏差信号Dt値は−0.25〜+0.25(温度偏差領
域番号:A5)の間で安定する。
【0085】以上のように本発明によれば、室温設定値
と室温の偏差から周波数の変更量を導く相対的なテーブ
ルを保持し、このテーブルにヒステリシス機能を持たせ
たことにより周波数変動を抑えることができる。
【0086】従来技術で記述した制御方法のように偏差
から直ちに運転周波数値そのものを出力した場合、外気
温などの負荷条件によっては最悪、オンとオフを繰り返
してしまう場合が発生する。
【0087】図8において、室温と設定温度の偏差が0
から0.5の範囲に収まるように制御されるのが望まし
いが、例えば冷房で空調負荷が軽い場合、冷房開始から
徐々に室温が下降し偏差が小さくなりCゾーンに入った
としてもゾーンCに対応する運転周波数は負荷条件を考
慮せずに決められているので、負荷が軽い場合は室温が
さらに低下し最悪Fゾーンに入り空気調和機がオフされ
ることも予想される。その後、室温が上昇しEゾーンに
入ると空気調和機の運転が再開され再び室温が下降し、
再びFゾーンに入り空気調和機がオフされるという悪循
環を繰り返すことになる。このオン、オフの繰り返し
は、無駄な消費エネルギーの増大を招く。
【0088】これに対し本発明は、偏差から周波数の変
更量を導く相対テーブルを採用しているので、負荷の大
小に関係なく、室温を設定値付近で安定させることがで
きる。また、この相対テーブルにヒステリシス機能を持
たせているので、周波数振動も防ぐことができ、周波数
振動による無駄な消費エネルギーを削減できるという有
利な効果が得られる。
【0089】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、室温設定
値と室温の偏差から周波数の変更量を導く相対的なテー
ブルを設け、さらに周波数変更にヒステリシス機能を持
たせたことにより、運転周波数の振動を抑制し、無駄な
エネルギー消費を抑えた空気調和機の運転制御装置が実
現でき、その効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による全体構成を示すブ
ロック図
【図2】本発明の一実施の形態における制御部の詳細な
構成を示すブロック図
【図3】本発明の一実施の形態における周波数変更量算
出手段と温度偏差領域記憶手段と周波数テーブルの動作
を説明したフローチャート
【図4】本発明の一実施の形態における周波数変更量算
出手段と温度偏差領域記憶手段と周波数テーブルの動作
を説明したフローチャート
【図5】本発明の一実施の形態における周波数変更量算
出手段と温度偏差領域記憶手段と周波数テーブルの動作
を説明したフローチャート
【図6】本発明の一実施の形態における動作を時間軸に
沿って示したタイムチャート
【図7】従来の空調調和機の運転制御装置の全体構成を
示したブロック図
【図8】従来の技術において、室温と設定温度との偏差
とその偏差が属する温度偏差領域との対応関係を示した
【符号の説明】
1 電源 2 整流回路 3 外気温センサ 4 室温センサ 5 設定手段 6 制御部 7 周波数変更装置 8 圧縮機 9 偏差算出手段 10 起動時判定手段 11 偏差記憶手段 12 初期周波数設定手段 13 周波数変更量算出手段 14 温度偏差領域記憶手段 15 周波数テーブル
フロントページの続き (72)発明者 吉田 邦夫 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番1 号 松下技研株式会社内 (72)発明者 山向 昌樹 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 十倉 聡 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 井上 雄二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3L060 AA03 CC02 CC03 CC19 DD02 EE04

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室温と設定温度との偏差の絶対値が小さ
    くなるように圧縮機の運転周波数の変更量を設定するこ
    とを特徴とする空気調和機の運転制御方法。
  2. 【請求項2】 室温と設定温度との偏差の変動範囲を複
    数の領域に分割したテーブルを持ち、所定時間毎に前記
    温度偏差が属する領域を検出し、所定時間以前と異なる
    領域に属していた場合は、偏差の絶対値が小さくなるよ
    うにあらかじめテーブルに記憶されている圧縮機の運転
    周波数の変更量を設定することを特徴とする請求項1に
    記載の空気調和機の運転制御方法。
  3. 【請求項3】 圧縮機の運転周波数の変更量を観測され
    るPMV(予測平均温冷感申告)と設定PMVとの偏差
    の絶対値が小さくなるように圧縮機の運転周波数の変更
    量を設定することを特徴とする空気調和機の運転制御方
    法。
  4. 【請求項4】 観測されるPMVと設定PMVとの偏差
    の変動範囲を複数の領域に分割したテーブルを持ち、所
    定時間毎に前記PMVの偏差が属する領域を検出し、所
    定時間以前と異なる領域に属していた場合は、偏差の絶
    対値が小さくなるようにあらかじめテーブルに記憶され
    ている圧縮機の運転周波数の変更量を設定することを特
    徴とする請求項3に記載の空気調和機の運転制御方法。
  5. 【請求項5】 圧縮機の運転周波数の変更量にヒステリ
    シス特性を持たせた請求項1から4のいずれかに記載の
    空気調和機の運転制御方法。
  6. 【請求項6】 入力される交流電力の電源周波数に応じ
    て運転周波数を可変にできる圧縮機と、電源装置と、電
    源装置から供給される交流電力を直流電力に変換する整
    流回路と、室外の気温を測定する外気温センサと、室内
    の気温を測定する室温センサと、設定温度と暖房、冷
    房、除湿等の運転モードを設定する為の設定手段と、前
    記外気温センサで測定した外気温計測値と前記室温セン
    サで計測した室温計測値と前記設定手段で設定された設
    定温度と運転モードの情報から、予め定めた手順に従っ
    て圧縮機の運転周波数を決定し出力する制御部と、前記
    整流回路から供給される直流電力と前記制御部から出力
    される運転周波数とから前記圧縮機に与える交流電力の
    周波数を連続的に変化させる周波数変換装置とを有する
    空気調和機の運転制御装置。
  7. 【請求項7】 制御部が、室温センサから出力される室
    温計測値と設定手段から出力される設定温度との偏差を
    算出し室温偏差信号として出力する偏差算出手段と、空
    気調和機が起動時であるか否かを判定しその判定結果に
    よって前記偏差算出手段から出力される室温偏差信号の
    出力先を後述する周波数変更量算出手段と初期周波数設
    定とに切り換える起動時判定手段と、前記偏差算出手段
    から出力される室温偏差信号値を所定時間だけ記憶保持
    した後に出力する偏差記憶手段と、前記起動時判定手段
    から出力される室温偏差信号値の変動範囲を複数の領域
    に分け、所定時間毎に前記室温偏差信号値の属する温度
    偏差領域を判定した結果と、前記偏差記憶手段から出力
    される室温偏差信号値と前記起動時判定手段から出力さ
    れる室温偏差信号値とを比較し室温が上昇中か下降中か
    を判定した結果とから、領域と室温の上昇中、下降中の
    それぞれについて、室温偏差信号が属する温度偏差領域
    に対して予め決められた周波数変更量を出力する周波数
    変更量算出手段と、前記周波数変更量算出手段において
    所定時間毎に検出される温度偏差領域を監視し、一定時
    間以上温度偏差領域が変化しなければ周波数を変更する
    ように前記周波数変更量算出手段に対して命令する温度
    偏差領域記憶手段と、前記起動時判定手段から出力され
    る室温偏差信号値から空気調和機の起動時の運転周波数
    を決定する初期周波数設定手段とを有する請求項6記載
    の空気調和機の運転制御装置。
  8. 【請求項8】 温度偏差領域記憶手段の監視対象が温度
    偏差領域でなく、圧縮機の運転周波数である請求項7記
    載の空気調和機の運転制御装置。
  9. 【請求項9】 室温PMVセンサと、設定手段に設定P
    MVを設定できる手段を設け、偏差算出手段が前記PM
    Vセンサの計測値と前記設定手段で設定したPMVとの
    偏差を算出する請求項7または8記載の空気調和機の運
    転制御装置。
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