JP2001011650A - 人工緑青発生法 - Google Patents

人工緑青発生法

Info

Publication number
JP2001011650A
JP2001011650A JP11185061A JP18506199A JP2001011650A JP 2001011650 A JP2001011650 A JP 2001011650A JP 11185061 A JP11185061 A JP 11185061A JP 18506199 A JP18506199 A JP 18506199A JP 2001011650 A JP2001011650 A JP 2001011650A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
patina
powder
copper
copper material
spraying
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11185061A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4121217B2 (ja
Inventor
Yutaka Matsugu
豊 真次
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
HIRAOKA KANKYO KAGAKU KENKYUSH
HIRAOKA KANKYO KAGAKU KENKYUSHO
Original Assignee
HIRAOKA KANKYO KAGAKU KENKYUSH
HIRAOKA KANKYO KAGAKU KENKYUSHO
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by HIRAOKA KANKYO KAGAKU KENKYUSH, HIRAOKA KANKYO KAGAKU KENKYUSHO filed Critical HIRAOKA KANKYO KAGAKU KENKYUSH
Priority to JP18506199A priority Critical patent/JP4121217B2/ja
Priority to FR0008391A priority patent/FR2795678B1/fr
Priority to US09/607,932 priority patent/US6322636B1/en
Priority to GB0016254A priority patent/GB2354774A/en
Publication of JP2001011650A publication Critical patent/JP2001011650A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4121217B2 publication Critical patent/JP4121217B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24CABRASIVE OR RELATED BLASTING WITH PARTICULATE MATERIAL
    • B24C11/00Selection of abrasive materials or additives for abrasive blasts
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B44DECORATIVE ARTS
    • B44FSPECIAL DESIGNS OR PICTURES
    • B44F9/00Designs imitating natural patterns
    • B44F9/10Designs imitating natural patterns of metallic or oxidised metallic surfaces
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C22/00Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals
    • C23C22/05Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions
    • C23C22/60Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using alkaline aqueous solutions with pH greater than 8
    • C23C22/63Treatment of copper or alloys based thereon

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Treatment Of Metals (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境に配慮しつつ安全かつ短時間で、戸外の
建造物や大型品の銅表面に緑青を均一に発生させる方法
を提供する。 【解決手段】 本発明の人工緑青発生法は、銅材の表面
に炭酸水素ナトリウム粉末を吹き付け、銅材の表面を清
浄化するとともに軽く目粗しし、銅表面を水で湿潤する
とともに炭酸水素ナトリウム粉末を付着させることによ
り緑青を発生させるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は銅材の人工緑青発生
法に関し、特に環境に配慮し短時間でむらなく銅材表面
に緑青を発生させる方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】銅材の
表面に発生する緑青は、その母材の酸化や腐食を防ぎ、
また表面で繁茂するカビ等の発生を抑制する作用を有す
る。その他にも装飾的な色付けとして、銅材の美観を向
上させるという働きもある。そのため、多くの銅製の美
術品、工芸品、彫刻、モニュメント、建築物(屋根や飾
り具)等の表面に緑青が均一に発生するようにされてい
る。また最近では、無菌状態を作る緑青の研究、緑青の
効能を利用した医療用薬品の研究、緑青によるバクテリ
アを殺す効果の研究、動植物の生態に与える緑青の研究
等の研究用材料としても利用されている。
【0003】このような緑青を銅材表面に人工的に発生
させる手段としては、電解法や、酸の塗布による方法等
が知られている。電解法としては、特開昭64-4493 号に
記載されているように、電解液中で銅材を陽極として浸
漬し、電解反応により銅材の表面に人工緑青を発生させ
る方法がある。しかし電解液中で処理するため、モニュ
メントや建築物のような戸外の建造物に施工できない
し、また大型の施工物にも不向きであるという問題があ
る。
【0004】また酸の塗布による方法としては、特開昭
62-99547号に記載されているように、塩酸及び酢酸を主
成分とする人工緑青溶液を施工対象物に塗布し、緑青を
発生させる方法がある。しかし酸を使用するために作業
に危険が伴うだけでなく、酸性ガスの発生など環境に対
しても問題がある。その上、銅像や神社仏閣等の建造物
は文化財であり、僅かな損傷も許されないので、酸を塗
布することは考えられない。
【0005】以上の理由で、電解法及び酸の塗布による
方法のいずれも、戸外の建造物や大型品に対して適用す
ることができない。
【0006】従って本発明の目的は、環境に配慮しつつ
安全かつ短時間で、戸外の建造物や大型品の銅表面に緑
青を均一に発生させる方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者は、銅材の表面に炭酸水素ナトリウム
粉末を吹き付け、表面の付着物やさび等を除去するとと
もに、銅イオンが溶出しやすいように表面に微細な目粗
しを起こし、次いで銅表面を水で湿潤した状態で炭酸水
素ナトリウム粉末を散布して付着させると、表面の銅イ
オンが反応し、緑青が発生すること、また水の噴霧及び
炭酸水素ナトリウム粉末の散布からなる工程を複数回行
うことにより、いっそう均一な緑青が短時間で発生する
ことを発見し、本発明を完成した。
【0008】すなわち、銅材の表面に人工的に緑青を発
生させる本発明の方法において、前記銅材の表面に炭酸
水素ナトリウム粉末を吹き付け、前記銅材の表面を清浄
化するとともに軽く目粗しし、銅表面を水で湿潤すると
ともに炭酸水素ナトリウム粉末を付着させることにより
緑青を発生させることを特徴とする。
【0009】炭酸水素ナトリウム粉末としては、10〜30
0 μmの平均粒径を有する顆粒状であるのが好ましい。
なお、炭酸水素ナトリウム粉末のモース硬度は約2.5 で
あるのが好ましい。また炭酸水素ナトリウム粉末により
銅材の表面を目粗しした後、その表面に水を噴霧すると
ともに炭酸水素ナトリウム粉末を散布して付着させる工
程を複数回行うことにより、均一な緑青の発生を迅速化
することができる。また炭酸水素ナトリウム水溶液で覆
った銅表面を紙、不織布、織布等の多孔質材で覆うこと
により、均一な緑青の発生を確実にすることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の人工緑青発生法は、炭酸
水素ナトリウム粉末を銅材の表面に吹き付けて銅イオン
が溶出しやすい状態にし、その表面に炭酸水素ナトリウ
ム粉末を散布し付着させるものである。以下詳細に説明
する。
【0011】[1] 炭酸水素ナトリウム粉末 銅材の表面に吹き付ける炭酸水素ナトリウム粉末は、
銅材表面に適度の速度で衝突し得る粒径を有するととも
に、銅材表面を微細に目粗しし得る硬さを有する必要
がある。そのためには、炭酸水素ナトリウム粉末は顆粒
状であるのが好ましい。顆粒は炭酸水素ナトリウムの微
粉末を凝集させてなる比較的大きな多孔質の粒子で、銅
材表面への衝突時に部分的に破砕し得るものである。
【0012】炭酸水素ナトリウム顆粒の平均粒径は10〜
300 μmであるのが好ましい。10μm未満では軽すぎ
て、圧縮空気で噴霧させても十分な速度で銅材表面に衝
突しないのみならず、銅材表面に衝突する前に飛散して
しまう割合も多くなる。また衝突速度及びエネルギーが
不十分であるので、銅材表面の酸化膜や、汚れやかび等
の付着物を完全に除去することができないだけでなく、
銅材表面に微細な目粗しをすることもできない。また平
均粒径が300 μmより大きいと、銅材表面への均一な吹
き付けが困難となり、目粗しが荒くなりすぎたり、傷が
付いたりする。炭酸水素ナトリウム顆粒のより好ましい
平均粒径は50〜150 μm、特に75〜100 μmである。
【0013】炭酸水素ナトリウム顆粒の硬さについて
は、モース硬度で約2.5 であるのが好ましい。モース硬
度が2.5 未満では、衝突と同時に破砕してしまうため、
銅材表面の酸化膜や付着物を完全に除去することができ
ないだけでなく、銅材表面に微細な目粗しをすることも
できない。またモース硬度が2.5 より大きいと、銅材表
面に傷が発生する原因となる。
【0014】[2] 炭酸水素ナトリウム粉末の吹き付け 顆粒状炭酸水素ナトリウム粉末を吹き付けるには、圧縮
空気流中に炭酸水素ナトリウム粉末を導入し、吹き付け
装置のノズルから噴射するのが好ましい。炭酸水素ナト
リウム顆粒の吹き付け法には、乾式法と湿式法とがあ
る。
【0015】乾式法とは、炭酸水素ナトリウム顆粒の噴
射の際に圧縮空気のみ使用し、水を全く使用しない方法
である。炭酸水素ナトリウム顆粒の銅材表面への衝突エ
ネルギーは最大であるので、効率よく銅材表面の微細な
目粗しを行なうことができる。しかし、吹き付けた炭酸
水素ナトリウム顆粒は銅材表面に衝突した後飛散するの
で、炭酸水素ナトリウム顆粒の飛散を防止する必要がな
いような環境で行なうのに適する。
【0016】これに対して、湿式法とは、炭酸水素ナト
リウム顆粒の飛散を防止するために、水を噴霧しながら
炭酸水素ナトリウム顆粒の吹き付けを行う方法である。
飛散した炭酸水素ナトリウム顆粒は噴霧状水に捕集され
るので、周囲に炭酸水素ナトリウム顆粒が飛散するのを
防止することができる。従って、湿式法は住宅地にある
寺院や神社の銅製屋根等に対して好適である。
【0017】いずれの場合も、ノズルから噴射する圧縮
空気の圧力は、噴射対象により異なるが、一般に約0.3
〜3kgf/cm 2の範囲内で設定すれば良い。この範囲外の
噴射圧だと、表面の十分な清浄化及び適度な目粗しをす
ることができない。ノズル径は適宜選択できるが、一般
に約5〜15mmである。このノズル径において、圧縮空気
の吐出量は約5m3 /分以下、特に3.5 m3 /分以下が
好ましい。5m3 /分より多いと周りに飛散する炭酸水
素ナトリウム粉末が多すぎるため好ましくない。また炭
酸水素ナトリウム粉末の吹き付け量は、0.5 〜1.0 kg/
分であるのが好ましい。0.5 kg/分より少ないと吹きつ
け時間が長くなりすぎ、また1.0 kg/分より多くてもそ
れに見合った効果の向上はなく、周りに飛散する炭酸水
素ナトリウム粉末の量が増えるだけとなる。
【0018】炭酸水素ナトリウム顆粒を吹き付ける手段
として通常のブラスト装置を使用することができるが、
sxラインブラスト装置「アキュストリップシステム」
(スーパーブラストシステムズ社から入手可能)を使用
するのが好ましい。本装置は、炭酸水素ナトリウム粉末
タンク、タンクの底部の出口に取り付けられたダクトの
途中に設けられた圧縮空気導入口、ダクトに取り付けた
ホース、及びホースの末端に取り付けたノズルからな
る。吹き付けるべき銅材の大きさ、表面状態等に応じ
て、ノズル径、圧縮空気圧力、炭酸水素ナトリウム顆粒
のサイズ及び吐出量等を適宜設定する。
【0019】いずれの吹き付け法でも、噴射された炭酸
水素ナトリウム顆粒の衝突エネルギーによって、銅材表
面の酸化膜や付着物は完全に除去されるのみならず、ミ
クロンオーダーの目粗しをすることができる。これによ
り銅材の表面積が著しく増大し、銅イオンが溶出しやす
い状態となる。従って、炭酸水素ナトリウム顆粒の吹き
付け時間は、銅材表面の微細な目粗しが十分に達成出来
るまでの時間であれば良い。
【0020】[3] 後工程 銅材表面の目粗しの後、必要に応じて銅材表面を軽く洗
い流し、水を噴霧して表面を濡らし、その上に炭酸水素
ナトリウム粉末を散布して付着させる。散布する炭酸水
素ナトリウム粉末は顆粒状に限らず、水に速やかに溶解
して炭酸ガスを発生するものであれば、サイズ及び形状
は限定されない。
【0021】銅材表面に付着した水に炭酸水素ナトリウ
ム粉末が散布されると、炭酸水素ナトリウムは直ちに溶
解し、炭酸水素ナトリウムと水との反応により炭酸イオ
ン又は炭酸ガスが発生する。炭酸水素ナトリウム水溶液
に溶出した銅イオンは炭酸イオンや炭酸ガスと反応し、
炭酸銅の組成を有する緑青が生成する。緑青が一旦生成
すると、水分が蒸発した後でも緑青の成長は進行する。
緑青の発生・成長に要する日数は通常の気候条件では4
〜5日程度である。
【0022】銅材表面に緑青が発生するのを促進するた
めに、水の噴霧/炭酸水素ナトリウム粉末の散布からな
る後工程で緑青の粉末も散布するのが好ましい。緑青粉
末の添加量は、炭酸水素ナトリウム粉末100 重量部に対
して、0.1 〜1.0 重量部程度で良い。
【0023】銅材表面に付着し得る水の量は限られてい
るので、1回の後工程では十分に緑青を生成できない恐
れがある。その場合には、水の噴霧/炭酸水素ナトリウ
ム粉末の散布からなる後工程を複数回繰り返す。これに
より、銅材表面に均一に緑青を生成させることができ
る。後工程は緑青の生成が十分になるまで繰り返す。繰
り返しの回数は対象物の表面状態や、温度、日照、湿度
等の気候条件等により異なるが、真夏や日照りでの作業
でなければ通常4〜5回程度の繰り返しで十分である。
【0024】真夏、日照り、強風等の悪条件下では、銅
材表面の水が短時間のうちに乾燥してしまうので、後工
程の繰り返し回数が多くなりすぎ、作業効率が低下す
る。そのため水分の蒸発を抑制することにより、作業効
率を向上させる必要がある。また1回の後工程での緑青
の発生効率を向上させるのが好ましい。このような目的
のために、銅材表面をできるだけ長期にわたって湿潤状
態に保持する必要があるが、それには表面の水に炭酸水
素ナトリウム粉末の散布後多孔質材で覆うのが好まし
い。
【0025】銅材表面の水溶液から発生する炭酸ガスを
逃がす必要があるので、多孔質材を使用するが、その多
孔質材としては紙、不織布又は織布等が好ましい。織布
としては、綿布、ガーゼ等が挙げられる。多孔質材中に
含まれた水溶液は直ちに乾燥することがないので、より
効率的に緑青発生の反応が持続する。多孔質材で覆った
場合には、毎回多孔質材を交換しても良いが、覆ったま
まで水の噴霧/炭酸水素ナトリウム粉末の散布を繰り返
しても良い。
【0026】
【実施例】本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
【0027】実施例1 カビや錆が発生している30cm×37cmの銅板に、sxライ
ンブラスト装置「アキュストリップシステム」を用い
て、下記条件により炭酸水素ナトリウム顆粒の吹き付け
を乾式法により10秒間行なった。 炭酸水素ナトリウム顆粒:粒径75〜100 μm、モース硬
度2.5 、純度99%以上 圧縮空気の吐出量:3.5 m3 /分 吹き付け空気圧力:2.0kgf/cm 2 炭酸水素ナトリウム顆粒の吹き付け量:0.9kg /分
【0028】吹き付け後の銅板の表面を肉眼で観察した
ところ、綺麗な銅色を有するとともに、マット状である
ことが分かった。これにより、銅板の表面からカビや錆
が完全に除去されているとともに、微細な目粗しが行な
われたことが確認された。次いで銅板の表面に水を噴霧
した後、平均粒径100 μmの炭酸水素ナトリウム粉末15
gを散布した。この状態で4日間天日に放置した。
【0029】このようにして得られた銅板の処理面を肉
眼で観察したところ、緑青がほぼ均一に発生しているこ
とが確認された。緑青による銅板表面の隠蔽度は20%程
度であった。
【0030】実施例2 実施例1で得られた緑青付き銅板に対して、実施例1と
同じ条件で水の噴霧/炭酸水素ナトリウム粉末の散布か
らなる後工程を1日1回としてこれを4回(全部で4日
間)行った。得られた緑青面を肉眼で観察したところ、
緑青がほぼ均一に発生していることが確認された。緑青
による銅板表面の隠蔽度はほぼ100 %であった。
【0031】比較例1 実施例1と同様にして炭酸水素ナトリウム顆粒の吹き付
けを乾式法により行い、銅板の表面からカビや錆を完全
に除去するとともに、微細な目粗しを行い、4日間放置
した。このようにして得られた銅板の処理面を肉眼で観
察したところ、部分的に緑青が発生していたが、薄くて
不十分であることが分かった。
【0032】比較例2 炭酸水素ナトリウム顆粒の吹き付けを行なわずに、実施
例1と同じ条件で銅板の表面に水を噴霧した後、炭酸水
素ナトリウム粉末を散布し、天日に放置した。このよう
にして得られた銅板の処理面を肉眼で観察したところ、
部分的に緑青が発生していたが極めて薄く、不十分であ
ることが分かった。また銅板表面の付着物の色と緑青の
色とが混じっているために、綺麗な表面状態とならなか
った。
【0033】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の人工緑青
発生法によれば、銅材表面に短時間で均一な緑青を発生
させることができる。また炭酸水素ナトリウムは水溶性
であるとともに、環境に対して無害であるので、屋外の
建造物に対して本発明の人工緑青発生法を適用しても、
環境に何の害も及ぼさない。このような特徴を有する本
発明の人工緑青発生法は、各種の銅製の美術品、工芸
品、彫刻、モニュメント、建築物等、特に神社仏閣や仏
像のように戸外の建造物に対して好適である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅材の表面に人工的に緑青を発生させる
    方法において、前記銅材の表面に炭酸水素ナトリウム粉
    末を吹き付け、前記銅材の表面を清浄化するとともに軽
    く目粗しし、銅表面を水で湿潤するとともに炭酸水素ナ
    トリウム粉末を付着させることにより緑青を発生させる
    ことを特徴とする人工緑青発生法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の人工緑青発生法におい
    て、前記炭酸水素ナトリウム粉末が10〜300 μmの平均
    粒径を有する顆粒状であることを特徴とする人工緑青発
    生法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の人工緑青発生法
    において、前記銅材の表面の目粗し後、その表面に水を
    噴霧した後で炭酸水素ナトリウム粉末を散布して付着さ
    せる工程を複数回行うことを特徴とする人工緑青発生
    法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の人工緑青発生法におい
    て、水の噴霧及び前記炭酸水素ナトリウム粉末の散布の
    後に、その表面を多孔質材で覆うことを特徴とする人工
    緑青発生法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の人工緑青発生法におい
    て、前記多孔質材が紙、不織布又は織布であることを特
    徴とする人工緑青発生法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の人工緑
    青発生法において、水の噴霧及び前記炭酸水素ナトリウ
    ム粉末の散布の際に、緑青の粉末も散布することを特徴
    とする人工緑青発生法。
JP18506199A 1999-06-30 1999-06-30 人工緑青発生法 Expired - Fee Related JP4121217B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18506199A JP4121217B2 (ja) 1999-06-30 1999-06-30 人工緑青発生法
FR0008391A FR2795678B1 (fr) 1999-06-30 2000-06-29 Methode de formation artificielle de patine sur cuivre
US09/607,932 US6322636B1 (en) 1999-06-30 2000-06-30 Method of artificially forming patina on copper
GB0016254A GB2354774A (en) 1999-06-30 2000-06-30 Forming patina on copper using sodium hydrogen carbonate

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18506199A JP4121217B2 (ja) 1999-06-30 1999-06-30 人工緑青発生法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001011650A true JP2001011650A (ja) 2001-01-16
JP4121217B2 JP4121217B2 (ja) 2008-07-23

Family

ID=16164134

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18506199A Expired - Fee Related JP4121217B2 (ja) 1999-06-30 1999-06-30 人工緑青発生法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US6322636B1 (ja)
JP (1) JP4121217B2 (ja)
FR (1) FR2795678B1 (ja)
GB (1) GB2354774A (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6950713B2 (en) * 2003-07-30 2005-09-27 Greenwood, Inc. Method for creating a three-dimensional engraving in a solid and a product created by said method
GB2468704A (en) * 2009-03-19 2010-09-22 James Craggs Anti-microbial copper or brass surfaces
CN113043780A (zh) * 2020-12-29 2021-06-29 哈尔滨师范大学 雕塑作品着色工艺

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL233553A (ja) * 1957-11-29
FR2064465A5 (en) * 1969-09-12 1971-07-23 Trefimetaux Artificial patina prodn on copper (alloy)objects
JPS53122641A (en) * 1977-04-01 1978-10-26 Mitsubishi Metal Corp Method of electrolytically generating verdigris on surface of copper or copper alloy
JPS6299547A (ja) 1985-10-25 1987-05-09 犬飼 晟 建築付属既製品に対する人工緑青法
JPS644493A (en) * 1987-06-26 1989-01-09 Nippon Mining Co Method for generating artificial patina on copper material
DE19548261A1 (de) * 1995-12-22 1997-06-26 Km Europa Metal Ag Verfahren zur Herstellung einer Bronchantitpatina auf Kupferhalbzeug
US5747439A (en) * 1996-04-02 1998-05-05 Church & Dwight Co, Inc. Aqueous sodium salt metal cleaner
DE19819925A1 (de) * 1998-05-05 1999-11-11 Km Europa Metal Ag Verfahren zur Erzeugung einer Schutzschicht auf der inneren Oberfläche eines Kupferrohrs

Also Published As

Publication number Publication date
FR2795678A1 (fr) 2001-01-05
GB0016254D0 (en) 2000-08-23
GB2354774A (en) 2001-04-04
US6322636B1 (en) 2001-11-27
FR2795678B1 (fr) 2002-07-19
JP4121217B2 (ja) 2008-07-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101883663A (zh) 表面涂布方法和其用途
HUE029323T2 (hu) Bevont szilárd szemcsék
CN108659257A (zh) 一种高强度、耐磨损的超疏水复合材料及其制备方法
JPH01226979A (ja) アスベスト含有物の剥離・飛散防止方法
KR100419165B1 (ko) 제거 가능한 보호 피복재
JP4121217B2 (ja) 人工緑青発生法
CN105251060A (zh) 一种利用真空冷喷涂技术制备药物缓释涂层的方法及其产品
JP2007295943A5 (ja) アスベストを溶解して無害化するための処理水溶液及び処理方法
EP0268880B1 (en) Cleaning pad for the removal of sulfates from frescoed surfaces
US6589911B2 (en) Weeding method with sodium hydrogen carbonate
JPS6036319A (ja) イオン交換金属酸化物の製法
EP1666203A1 (en) A process for removing a coating from a surface
JP3337113B2 (ja) 構造物表面の保護方法
JP3460974B2 (ja) 殺菌作用を有する塗材、該塗材を用いた建築物の改修工法
JP3205896B2 (ja) 種子の発芽改善方法
US5691001A (en) Method for surface treatment of a metallic material
US11247246B1 (en) Systems and methods for cleaning a cooling tower fill with a chemical gel
CN115090111B (zh) 一种家居用甲醛去除剂的制备及应用方法
JP2007113271A (ja) 軟質エポキシ樹脂を用いたアスベスト飛散防止方法
US20030177902A1 (en) Water wash system and process for industrial painting operations
JP2013213149A (ja) 付着物除去用組成物及び付着物除去方法
GB2082087A (en) A process of treating metal handling and shaping devices
PL244908B1 (pl) Sposób otrzymywania kompozycji zawierającej nanocząstki srebra oraz zastosowanie kompozycji otrzymanej tym sposobem
CN115264731A (zh) 室内板材面漆苯系物去除剂及其使用方法
CN108620291A (zh) 一种光触媒的施工方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050603

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051109

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20070315

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20070315

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080423

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080428

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110509

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140509

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees