JP2013213149A - 付着物除去用組成物及び付着物除去方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 凹凸のある場所や電源を確保できない場所であっても、固体表面に付着した付着物を除去することのできる付着物除去用組成物を提供すること。
【解決手段】 本発明の付着物除去用組成物は、固体表面に付着した付着物を除去するための組成物であって、ゴムラテックス及び/又は樹脂エマルジョンと、界面活性剤とを含む。
【選択図】 なし
【解決手段】 本発明の付着物除去用組成物は、固体表面に付着した付着物を除去するための組成物であって、ゴムラテックス及び/又は樹脂エマルジョンと、界面活性剤とを含む。
【選択図】 なし
Description
本発明は、固体に付着した付着物を除去するための組成物、該組成物を用いる、付着物除去方法に関する。
喘息やアトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎等アレルギー性疾患には、多くの人が悩まされており、特に近年においては増加する傾向である。これらのアレルギー性疾患の原因としては、環境中に存在する種々のアレルゲンであり、それらの中でも屋内に棲息するダニやペットの毛、花粉、カビ、ハウスダスト、煤塵は代表的な吸入性のアレルゲンとして知られている。
一方、放射性物質の人体や生態系に与える影響は、従来より知られている。種々の放射性物質が知られているが、特に半減期の長い放射性核種は環境に蓄積し、吸入や食物連鎖を通じて人体や動物に与える影響が懸念される。
一方、放射性物質の人体や生態系に与える影響は、従来より知られている。種々の放射性物質が知られているが、特に半減期の長い放射性核種は環境に蓄積し、吸入や食物連鎖を通じて人体や動物に与える影響が懸念される。
上述したような、花粉を代表とするアレルゲンや放射性物質のような汚染物質が建築物等の人工的な固形物質に付着した場合、人体に対し健康被害を及ぼす可能性があるため、このようなアレルゲンや放射性物質を除去することが好ましい。従来は、掃除機や高圧水洗浄、洗剤の擦り付け、不織布等による吸着等によって上記汚染物質の除去を行っていた。また、アルコールやアセトン等の溶媒をひたした布きれで汚染物質を拭き取る方法も提案されている(例えば、特許文献1)。しかし、このような方法では、粒径の小さい微粉末としての汚染物質を除去することは困難であり、単に他の場所へ移動させている可能性がある。特に、凹凸のある場所に汚染物質が付着した場合には、そのような汚染物質を除去することは困難である。また、掃除機や高圧水洗浄は電源を必要とするものであるが、電源を確保することができない場所で実施することはできない。
従って、本発明は、凹凸のある場所や電源を確保できない場所であっても、固体表面に付着した付着物を除去することのできる付着物除去用組成物を提供することを目的とする。
また、本発明は、凹凸のある場所や電源を確保できない場所であっても、表面に付着した付着物を除去することのできる、付着物除去方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、凹凸のある場所や電源を確保できない場所であっても、表面に付着した付着物を除去することのできる、付着物除去方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明者らは鋭意検討し、ゴムラテックス及び/又は樹脂エマルジョンと、界面活性剤とを用いることにより、上記目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、固体表面に付着した付着物を除去するための組成物であって、ゴムラテックス及び/又は樹脂エマルジョンと、界面活性剤とを含む、付着物除去用組成物を提供するものである。
本発明の付着物除去用組成物において、前記ゴムラテックスとしては、天然ゴム又はイソプレンゴムが挙げられる。
本発明の付着物除去用組成物は接着剤成分を含んでいてもよい。
前記接着剤成分としては、ポリビニルアルコールが挙げられる。
本発明の付着物除去用組成物は、無機多孔質体又は放射性物質吸着材を含んでいてもよい。
前記無機多孔質体としてはゼオライトが挙げられる。
本発明の付着物除去用組成物において、前記ゴムラテックスとしては、天然ゴム又はイソプレンゴムが挙げられる。
本発明の付着物除去用組成物は接着剤成分を含んでいてもよい。
前記接着剤成分としては、ポリビニルアルコールが挙げられる。
本発明の付着物除去用組成物は、無機多孔質体又は放射性物質吸着材を含んでいてもよい。
前記無機多孔質体としてはゼオライトが挙げられる。
また、本発明は、固体表面に付着した付着物を除去する方法であって、ゴムラテックス及び/又は樹脂エマルジョンと、界面活性剤とを含む、付着物除去用組成物を固体表面に塗布する工程、前記固体表面に塗布した付着物除去用組成物を乾燥して固化させる工程;及び固化した付着物除去用組成物を除去し、前記固体表面に付着した付着物を除去する工程を含む、付着物除去方法を提供する。
本発明の付着物除去方法において、ワイプ基材に含ませた付着物除去用組成物を用いてもよい。
本発明の付着物除去方法において、ワイプ基材に含ませた付着物除去用組成物を用いてもよい。
本発明によれば、凹凸のある場所や電源を確保できない場所であっても、固体表面に付着した付着物を除去することのできる付着物除去用組成物が提供される。
また、本発明によれば、凹凸のある場所や電源を確保できない場所であっても、表面に付着した付着物を除去することのできる、付着物除去方法が提供される。
また、本発明によれば、凹凸のある場所や電源を確保できない場所であっても、表面に付着した付着物を除去することのできる、付着物除去方法が提供される。
以下、まず本発明の付着物除去用組成物について説明する。
本発明の付着物除去用組成物は、ゴムラテックス及び/又は樹脂エマルジョンと、界面活性剤とを含む。
本発明の付着物除去用組成物は、固体表面に付着した付着物を除去するための組成物である。本発明の付着物除去用組成物を用いて、表面に付着した付着物を除去するための、固体としては、例えば、人工的な固形物質であり、このようなものとしては、建築物の屋根、外壁、雨樋、塀など、その他の遊具、道具、道路、橋梁、車両、信号機、電柱、交通標識、自然界に存在する・また人工的に加工された石材や金属類など、花粉や放射性物質が飛散し、付着する可能性のある場所全てを含むものとする。また、除去しようとする付着物としては、上述したものに付着した、放射性物質、塵や埃、汚れ、黄砂、花粉、コケ、ダニや蚤等の微生物の死骸、人間を含む動物の毛、煤塵等が含まれる。
本発明の付着物除去用組成物は、ゴムラテックス及び/又は樹脂エマルジョンと、界面活性剤とを含む。
本発明の付着物除去用組成物は、固体表面に付着した付着物を除去するための組成物である。本発明の付着物除去用組成物を用いて、表面に付着した付着物を除去するための、固体としては、例えば、人工的な固形物質であり、このようなものとしては、建築物の屋根、外壁、雨樋、塀など、その他の遊具、道具、道路、橋梁、車両、信号機、電柱、交通標識、自然界に存在する・また人工的に加工された石材や金属類など、花粉や放射性物質が飛散し、付着する可能性のある場所全てを含むものとする。また、除去しようとする付着物としては、上述したものに付着した、放射性物質、塵や埃、汚れ、黄砂、花粉、コケ、ダニや蚤等の微生物の死骸、人間を含む動物の毛、煤塵等が含まれる。
本発明の付着物除去用組成物に含まれるゴムラテックス及び樹脂エマルジョンについて説明する。
本発明の付着物除去用組成物において用いられるゴムラテックス及び/又は樹脂エマルジョンとしては、ゴムの水分散系であれば特に制限なく用いることができる。具体例としては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、クロロプレンゴム(CP)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブチルゴム(IIR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、水素化ニトリルゴム(H−NBR)、スチレン−ブタジエン−アクリル共重合体等の、主鎖に不飽和炭素結合を有するゴムのラテックス、アクリルゴム(ACM)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、エチレン−プロピレン共重合体(EPM)等の、ポリメチレン型の飽和主鎖を有するゴムのラテックス、エチレンオキシド−エピクロロヒドリン共重合体(ECO)等の主鎖に炭素と酸素を有するゴムのラテックス、シリコーンゴム(VMQ)等の主鎖にケイ素と酸素をもつゴムのラテックス、ポリエステルウレタン(AU)、ポリエーテルウレタン(EU)等の主鎖に炭素、酸素及び窒素を有するゴムのラテックス等が挙げられる。
本発明の付着物除去用組成物において用いられるゴムラテックス及び/又は樹脂エマルジョンとしては、ゴムの水分散系であれば特に制限なく用いることができる。具体例としては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、クロロプレンゴム(CP)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブチルゴム(IIR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、水素化ニトリルゴム(H−NBR)、スチレン−ブタジエン−アクリル共重合体等の、主鎖に不飽和炭素結合を有するゴムのラテックス、アクリルゴム(ACM)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、エチレン−プロピレン共重合体(EPM)等の、ポリメチレン型の飽和主鎖を有するゴムのラテックス、エチレンオキシド−エピクロロヒドリン共重合体(ECO)等の主鎖に炭素と酸素を有するゴムのラテックス、シリコーンゴム(VMQ)等の主鎖にケイ素と酸素をもつゴムのラテックス、ポリエステルウレタン(AU)、ポリエーテルウレタン(EU)等の主鎖に炭素、酸素及び窒素を有するゴムのラテックス等が挙げられる。
本発明の付着物除去用組成物において用いられる樹脂エマルジョンとしては樹脂の水分散系であれば特に制限なく用いることができる。具体例としては、アクリル樹脂、アクリル−スチレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、酢酸ビニル−アクリル共重合体、ポリエーテルウレタン樹脂、ポリエステルウレタン樹脂等のエマルジョンが挙げられる。
本発明のゴムラテックス及び/又は樹脂エマルジョンは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の付着物除去用組成物においては、ゴムラテックス/樹脂エマルジョンとして、天然ゴム(ラテックス、天然イソプレンゴム)を用いることが好ましい。主成分として天然ゴムを用いることにより、環境(動植物、水質、大気など)に優しいものとなる。
しかしながら、本発明の付着物除去用組成物においては、天然ゴム以外の、上述したようなゴムラテックス/樹脂エマルジョンを用いることもできる。本発明の付着物除去用組成物は、付着物を除去した場所で用い(塗布し)、溶媒を乾燥させて固化させた後に、容易に剥がすことができ、かつ固化した付着物除去用組成物に、固体表面に付着している付着物が付着し、固体表面から除去することが可能である。
なお、ゴムラテックス/樹脂エマルジョンとして天然ゴムを用いる場合、原料に含まれている、ゴム樹脂、タンパク質、アルカロイド、糖、油分、タンニン等の成分が、付着物除去用組成物に含まれる場合があるが、使用に際し、支障がなければ除去する必要はない。これらの物質は、付着物除去用組成物を安定化させるからである。本発明の付着物除去用組成物を用いる場所に、このようなタンパク質が残留し、そこに近づいた人がアレルギー反応を示すような場合には、タンパク質分解酵素及び界面活性剤等を用い、分解してもよい。
本発明のゴムラテックス及び/又は樹脂エマルジョンは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の付着物除去用組成物においては、ゴムラテックス/樹脂エマルジョンとして、天然ゴム(ラテックス、天然イソプレンゴム)を用いることが好ましい。主成分として天然ゴムを用いることにより、環境(動植物、水質、大気など)に優しいものとなる。
しかしながら、本発明の付着物除去用組成物においては、天然ゴム以外の、上述したようなゴムラテックス/樹脂エマルジョンを用いることもできる。本発明の付着物除去用組成物は、付着物を除去した場所で用い(塗布し)、溶媒を乾燥させて固化させた後に、容易に剥がすことができ、かつ固化した付着物除去用組成物に、固体表面に付着している付着物が付着し、固体表面から除去することが可能である。
なお、ゴムラテックス/樹脂エマルジョンとして天然ゴムを用いる場合、原料に含まれている、ゴム樹脂、タンパク質、アルカロイド、糖、油分、タンニン等の成分が、付着物除去用組成物に含まれる場合があるが、使用に際し、支障がなければ除去する必要はない。これらの物質は、付着物除去用組成物を安定化させるからである。本発明の付着物除去用組成物を用いる場所に、このようなタンパク質が残留し、そこに近づいた人がアレルギー反応を示すような場合には、タンパク質分解酵素及び界面活性剤等を用い、分解してもよい。
また、本発明の付着物除去用組成物において用いられるゴムラテックス/樹脂エマルジョン中のゴム/樹脂の固形分は、特に限定されないが、好ましくは30〜70質量%であり、更に好ましくは40〜60質量%である。
本発明の付着物除去用組成物中のゴムラテックス/樹脂エマルジョンの含有量は、固形分換算で、組成物の全質量に対し、好ましくは20〜70質量%であり、更に好ましくは25〜55質量%であり、更に好ましくは35〜45質量%である。ゴムラテックス/樹脂エマルジョンの含有量が上記範囲より少ないと、乾燥させて固化するのに時間が掛かる、また安定的な乳化状態が崩れてしまう場合がある。また、上記範囲よりも多いと、極めて狭い凹面内や固体表面に付着した付着物を十分に吸着できない場合がある。
本発明の付着物除去用組成物中のゴムラテックス/樹脂エマルジョンの含有量は、固形分換算で、組成物の全質量に対し、好ましくは20〜70質量%であり、更に好ましくは25〜55質量%であり、更に好ましくは35〜45質量%である。ゴムラテックス/樹脂エマルジョンの含有量が上記範囲より少ないと、乾燥させて固化するのに時間が掛かる、また安定的な乳化状態が崩れてしまう場合がある。また、上記範囲よりも多いと、極めて狭い凹面内や固体表面に付着した付着物を十分に吸着できない場合がある。
本発明の付着物除去用組成物は、液状であり、固体表面に付着した付着物を除去する際に、固体表面に塗布して、乾燥して固化させて用いる。固化した後に、固化した付着物除去用組成物を除去するので、溶媒としては、水以外の各種有機溶媒を用いて液化又は乳化させた場合には揮発性がよくなり、短時間で固化することとなる。しかし、揮発性のよい物質は、毒性や引火性の問題、爆発の危険性を伴うことが多いので、有機溶媒を溶媒として用いる場合には、作業環境を安全に維持する必要がある。例えば、局所廃棄装置を設置し、十分な換気を行い、作業員は防毒マスクや保護めがね等を使用し、更に作業員以外の動物(人間を含む)を近づけないようにするなどの措置が必要である。本発明の付着物除去用組成物の溶媒としては、水の他、メタノール等のアルコールが挙げられる。但し、水以外の溶媒を加えると、付着物除去用組成物の乳化状態が崩れる場合がある。従って、アルコールを含有させる場合、その含有量は3質量%以下とし、界面活性剤を加えた場合でも、合計7質量%以下とすることが好ましい。アルコールを用いない場合、水の含有量は、付着物除去用組成物の全質量の40質量%以下とすることが好ましい。水の含有量が上記範囲を超えると、乳化状態が崩れ、混合液中のママコ状態の固体が発生する場合がある。
本発明の付着物除去用組成物には、界面活性剤が含まれる。界面活性剤を含ませることにより、付着物除去用組成物の表面張力を低下させ、固体表面に付着した付着物を吸着する性能が向上する。
界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられ、これらのいずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられ、これらのいずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
アニオン系界面活性剤としては、従来から洗剤に使用されているものであれば、特に限定されることなく、各種のアニオン系界面活性剤を使用することができる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、脂肪酸石鹸、N−アシルアミノ酸又はその塩、アルキルエーテルカルボン酸塩等のカルボン酸塩、ジスルホコハク酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩、アルキルスルホ酢酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩等のスルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、第二級高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩等の硫酸エステル塩、アルキルエーテルリン酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩等のリン酸エステル塩等が挙げられる。
これらのアニオン系界面活性剤は、ナトリウム、カリウムといったアルカリ金属塩や、アミン塩、アンモニウム塩等として用いてもよい。また、これらのアニオン系界面活性剤は、いずれか2種以上を混合し、混合物として用いてもよい。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、脂肪酸石鹸、N−アシルアミノ酸又はその塩、アルキルエーテルカルボン酸塩等のカルボン酸塩、ジスルホコハク酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩、アルキルスルホ酢酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩等のスルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、第二級高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩等の硫酸エステル塩、アルキルエーテルリン酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩等のリン酸エステル塩等が挙げられる。
これらのアニオン系界面活性剤は、ナトリウム、カリウムといったアルカリ金属塩や、アミン塩、アンモニウム塩等として用いてもよい。また、これらのアニオン系界面活性剤は、いずれか2種以上を混合し、混合物として用いてもよい。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンドデシルエーテル、ポリオキシエチレンヘキサデシルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアートエーテル、モノデカノイルショ糖等が挙げられる。
カチオン系界面活性剤としては、例えば、ドデシルアンモニウムクロライド、ドデシルアンモニウムブロマイド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ドデシルピリジニウムクロライド、ドデシルピリジニウムブロマイド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイド等が挙げられ、アニオン系界面活性剤としては、例えば、ステアリン酸ナトリウム、ドデカン酸ナトリウム、等の脂肪酸石けん、硫酸ドデシルナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム等が挙げられる。
カチオン系界面活性剤としては、例えば、ドデシルアンモニウムクロライド、ドデシルアンモニウムブロマイド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ドデシルピリジニウムクロライド、ドデシルピリジニウムブロマイド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイド等が挙げられ、アニオン系界面活性剤としては、例えば、ステアリン酸ナトリウム、ドデカン酸ナトリウム、等の脂肪酸石けん、硫酸ドデシルナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、アルキルベタイン、アミンオキシド、イミダゾリウムベタイン等が挙げられる。
本発明の付着物除去用組成物において用いられる界面活性剤としては、上述したものに限定されず、その他の公知の界面活性剤を用いることができる。界面活性剤は、1種を単独で用いてもよく、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、ゴムラテックス及び/又は樹脂エマルジョンとして、天然ゴムを用いる場合、界面活性剤としてはアニオン系界面活性剤を用いることが好ましい。
本発明の付着物除去用組成物には界面活性剤が含まれているので、表面張力が低下し、例えば、付着物を除去しようとする場所が凹凸のある場所や多孔質の場所であっても、固体表面から付着物を除去することが容易である。
本発明の付着物除去用組成物において用いられる界面活性剤としては、上述したものに限定されず、その他の公知の界面活性剤を用いることができる。界面活性剤は、1種を単独で用いてもよく、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、ゴムラテックス及び/又は樹脂エマルジョンとして、天然ゴムを用いる場合、界面活性剤としてはアニオン系界面活性剤を用いることが好ましい。
本発明の付着物除去用組成物には界面活性剤が含まれているので、表面張力が低下し、例えば、付着物を除去しようとする場所が凹凸のある場所や多孔質の場所であっても、固体表面から付着物を除去することが容易である。
界面活性剤の含有量は、付着物除去用組成物の全固形分に対し、固形分換算で、好ましくは0.05〜5質量%であり、更に好ましくは0.08〜3質量%である。界面活性剤の含有量が0.05質量%未満であると、表面張力の低下が十分でなく、固体表面に付着した付着物の除去が不十分になる場合がある。一方、界面活性剤を5質量%を超えて含有すると、粘度が高くなったり、動植物や環境に悪影響な物質を放出したりする恐れがある。
本発明の付着物除去用組成物は、接着剤成分を含んでいてもよい。接着剤成分を含有させることにより、固体表面に付着している付着物が、強固なイオン結合により固体表面に付着しているような場合に、除去することが容易になる。すなわち、付着物除去用組成物中に含まれる接着剤成分と、固体表面に付着している付着物との吸着力が向上するためである。このような接着剤成分としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリオレフィン樹脂等が挙げられる。接着剤成分としてポリビニルアルコールを用いる場合、その重合度は、250〜1000であることが好ましい。水溶液として取り扱いやすく、接着剤としての作用を十分に発揮するからである。本発明の付着物除去用組成物に接着剤成分を含ませる場合、含有量は、付着物除去用組成物の全固形分に対し、固形分換算で、好ましくは0.05〜2質量%であり、更に好ましくは0.1〜0.8質量%であり、更に好ましくは0.2〜0.5質量%である。接着剤成分の含有量が0.05質量%未満であると、上記効果が不十分な場合があり、一方、接着剤成分を0.8質量%以上含ませた場合には、後述するように、本発明の付着物除去用組成物を固化して付着物を除去しようとする際に、剥がした時に接着剤成分がかなり残留し、結果として付着物の除去ができなくなる場合がある。またポリビニルアルコールの粘度は、傾斜のない平面で使用する際は粘性が限りなく低い方が好ましい。一方、傾斜のある例えば壁や屋根瓦で使用する際は、液だれを防止する為、粘度の高いものを用いることが好ましい。粘度範囲は、例えば、好ましくは500〜3000mPa・sであり、更に好ましくは700〜2500mPa・sであり、更に好ましくは1000〜2000mPa・sであり、粘度を上記範囲とすることにより、チクソトロピー性を向上させるとよい。
本発明の付着物除去用組成物は、無機多孔質体又は放射性物質吸着材を含んでいてもよい。本発明の付着物除去用組成物は、後述するように、付着物を除去しようとする固体表面に塗布し、乾燥させて固化させた後に、固化した付着物除去用組成物を除去することにより、固体表面に付着した付着物を除去するものである。無機多孔質体を含ませることにより、固化時間を短縮することが可能になる。また、無機多孔質体は、例えば、放射性物質とイオン結合を形成し得る物質であることから、除去しようとする付着物が放射性物質である場合には、除染率及び固定化の向上が期待できる。用いられる無機多孔質体としては、例えば、ゼオライト、活性炭、シリカゲル、ハイドロタルサイト、ハイドロキシアパタイト、粘土鉱物類等が挙げられ、この中でも、汎用性が広いゼオライトが好ましい。これらの無機多孔質体は単独で用いてもよく、又は2種以上を混合して用いてもよい。
また、除去しようとする付着物が放射性物質である場合には、放射性物質吸着材を含んでいてもよく、このような放射性物質吸着材としては、例えば、紺青(プルシアンブルー)を含有させてもよい。
本発明の付着物除去用組成物に無機多孔質体又は放射性物質吸着材を含ませる場合、含有量は、付着物除去用組成物の全固形分に対し、固形分換算で、好ましくは0.1〜5質量%であり、更に好ましくは0.5〜4質量%であり、更に好ましくは1〜2質量%である。
また、除去しようとする付着物が放射性物質である場合には、放射性物質吸着材を含んでいてもよく、このような放射性物質吸着材としては、例えば、紺青(プルシアンブルー)を含有させてもよい。
本発明の付着物除去用組成物に無機多孔質体又は放射性物質吸着材を含ませる場合、含有量は、付着物除去用組成物の全固形分に対し、固形分換算で、好ましくは0.1〜5質量%であり、更に好ましくは0.5〜4質量%であり、更に好ましくは1〜2質量%である。
本発明の付着物除去用組成物は乳化状態で安定して存在している。
なお、本発明の付着物除去用組成物の主成分のゴムラテックスとしての天然ゴム(天然ゴムラテックス)は、ゴム樹から採液することができる。ゴム樹は植樹してから6〜7年で採取可能となり12〜14年で最も多くの樹液を産出する。その後25〜30年で産出が少なくなり植え替え時期となる。近年では(2012年4月時点)、クローン技術により、収量の多い新種のゴム樹も増えてきた。
天然ゴムは、ゴム樹の幹を専用のナイフで切り付け、流出した樹液を収集する。得られた樹液には25〜30質量%程度のゴム分が含まれている。これに、凝固を防ぐためアンモニアを加え、遠心分離機にかけ濃度を60質量%程度に引き上げる。その濃縮された液状のゴムがラテックスである。なお、このようにして得られたラテックス中には、通常、タンパク質等の非ゴム成分が0.5〜3質量%程度含まれている。
なお、乳化状態の安定を維持するために、付着物除去用組成物を塩基性に維持することが好ましい。安定を維持するためには、付着物除去用組成物のpHを7.4〜11程度に維持することが好ましい。このため、本発明の付着物除去用組成物に塩基を加えることが好ましい。塩基としては、例えば、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、そして乳化安定用の界面活性剤等が挙げられる。含有量は、上述の通り、付着物除去用組成物のpHが7.4〜11程度に維持される量である。
なお、本発明の付着物除去用組成物の主成分のゴムラテックスとしての天然ゴム(天然ゴムラテックス)は、ゴム樹から採液することができる。ゴム樹は植樹してから6〜7年で採取可能となり12〜14年で最も多くの樹液を産出する。その後25〜30年で産出が少なくなり植え替え時期となる。近年では(2012年4月時点)、クローン技術により、収量の多い新種のゴム樹も増えてきた。
天然ゴムは、ゴム樹の幹を専用のナイフで切り付け、流出した樹液を収集する。得られた樹液には25〜30質量%程度のゴム分が含まれている。これに、凝固を防ぐためアンモニアを加え、遠心分離機にかけ濃度を60質量%程度に引き上げる。その濃縮された液状のゴムがラテックスである。なお、このようにして得られたラテックス中には、通常、タンパク質等の非ゴム成分が0.5〜3質量%程度含まれている。
なお、乳化状態の安定を維持するために、付着物除去用組成物を塩基性に維持することが好ましい。安定を維持するためには、付着物除去用組成物のpHを7.4〜11程度に維持することが好ましい。このため、本発明の付着物除去用組成物に塩基を加えることが好ましい。塩基としては、例えば、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、そして乳化安定用の界面活性剤等が挙げられる。含有量は、上述の通り、付着物除去用組成物のpHが7.4〜11程度に維持される量である。
本発明の付着物除去用組成物は、上記成分が水や他の溶媒に乳化状態で懸濁ないし溶解しているものであり、それらの水分が揮発した後に残る固形物の含有量は、好ましくは30〜70質量%程度であり、更に好ましくは40〜50質量%程度である。
本発明の付着物除去用組成物は、溶媒が蒸発すると固化するので、保存する際には、溶媒が蒸発しないように密閉して保存する必要がある。
本発明の付着物除去用組成物は、溶媒が蒸発すると固化するので、保存する際には、溶媒が蒸発しないように密閉して保存する必要がある。
次に、本発明の付着物除去方法について説明する。
固体表面に付着した付着物を除去する方法であって、ゴムラテックス及び/又は樹脂エマルジョンと、界面活性剤とを含む、付着物除去用組成物を固体表面に塗布する工程、前記固体表面に塗布した付着物除去用組成物を乾燥して固化させる工程;及び固化した付着物除去用組成物を除去し、前記固体表面に付着した付着物を除去する工程を含む。
すなわち、本発明の付着物除去方法は、上述した本発明の付着物除去用組成物を用いることを特徴とする。本発明の付着物除去方法は、まず、固体表面に付着した付着物を除去する方法であって、本発明の付着物除去用組成物を固体表面に塗布する工程を含む。
固体表面に付着した付着物を除去する方法であって、ゴムラテックス及び/又は樹脂エマルジョンと、界面活性剤とを含む、付着物除去用組成物を固体表面に塗布する工程、前記固体表面に塗布した付着物除去用組成物を乾燥して固化させる工程;及び固化した付着物除去用組成物を除去し、前記固体表面に付着した付着物を除去する工程を含む。
すなわち、本発明の付着物除去方法は、上述した本発明の付着物除去用組成物を用いることを特徴とする。本発明の付着物除去方法は、まず、固体表面に付着した付着物を除去する方法であって、本発明の付着物除去用組成物を固体表面に塗布する工程を含む。
固体表面に付着物除去用組成物を塗布する方法としては特に制限はなく、液状の付着物除去用組成物を固体表面に注いで塗布してもよく、刷毛などを用いて塗布してもよい。塗布する固体表面は、水平面のみでなく、垂直面に用いてもよい。また、塗布量は、固体表面に付着した付着物を除去し得る量であれば特に制限はないが、水平面に塗布する場合は、好ましくは、1m2あたり0.5〜1.0kgであり、更に好ましくは0.6〜0.8kgである。垂直面に塗布する場合は、好ましくは、1m2あたり0.7〜1.5kgであり、更に好ましくは1m2あたり0.8〜1.3kgである。塗布量が上記範囲より少ないと、付着物を除去する効果が低下する場合があると共に、除去(剥がす)する作業が困難になる場合があり、一方、上記範囲を超えて塗布しても、付着物を除去する効果はそれ以上に向上しない場合がある。また、付着物除去用組成物を塗布した場合、塗膜の(固形分の)厚みが500μm±100μmになっていることが好ましい。塗膜の厚みがそれ以下であると、固化した後に剥がすのが困難になる場合がある。またそれ以上になると、揮発性が悪くなり、1000μmを超えると、大気と接している場所だけが時間経過と共に固化し、内部は液体のままである。この様になってしまった場合は、乾いている表面だけを剥がし、その後にもう一度乾燥させて固化するのを待たなければならない。従って、膜厚は、1000μmを超えないようにすることが好ましい。
次いで、固体表面に塗布した付着物除去用組成物を乾燥して固化させる。固化に際しては、付着物除去用組成物を固体表面に塗布し、そのまま静置することにより乾燥させることが最善である。時間的な都合などで止むを得えない場合は、熱風を軽くあてることにより乾燥させてもよい。但しこの場合、接合部にかなりの水分が残り、そこに微粉塵が残留する恐れがあるので、その点は留意する必要がある。
自然に乾燥させる場合は、夏場で約2〜8時間、冬場は約10〜20時間程度静置する必要がある。
自然に乾燥させる場合は、夏場で約2〜8時間、冬場は約10〜20時間程度静置する必要がある。
次いで、固化した付着物除去用組成物を除去して、固体表面に付着した付着物を除去する。固体表面に付着した、放射性物質や花粉などの付着物は、固体表面に付着物除去用組成物が塗布されると、付着物除去用組成物に吸着され、その状態で固化するので、固化した付着物除去用組成物を除去(剥がす)することにより、付着物が固体表面から除去される。
なお、塗布の際に、吸水性のあるワイプ基材に含ませた付着物除去用組成物を用いてもよい。ワイプ基材に含ませた付着物除去用組成物を用いる事とは、ワイプ基材を付着物除去用組成物のエマルジョン中に浸漬させた後に使用すること、固体表面に付着物除去用組成物を塗布した後にワイプ基材を被せること、ワイプ基材を固体表面に被せた後に付着物除去用組成物を注ぐなどして用いることのいずれでもよい。ワイプ基材とは、例えば、吸水性のあるガーゼやサラシ等の綿が多く含まれる物質が挙げられる。また、パルプ、合成繊維、セルロース、再生セルロース等から製造される吸水性のある不織布等を用いてもよい。このように、ワイプ基材を用いることにより、付着物除去用組成物が固化した後に、ワイプ基材を少しずつ剥がすようにすることによって、第一に付着物除去用組成物が固化した物を剥がし易くし、第二に少量の降雨または降雪時にその水分を分散させて付着物除去用組成物の性能を維持し、第三に付着物の固体表面への残存量を少なくすることができる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。なお、本発明の範囲は、かかる実施例に限定されないことはいうまでもない。
表1に示す組成の付着物除去用組成物を、以下の方法にて作成した。
表1に示す組成の付着物除去用組成物を、以下の方法にて作成した。
表1中、以下の化合物としては以下に示すように市販のものを用いた。
(1)ラテックス(天然イソプレンラバー+非ゴム成分+アンモニア+水27.84%):レジテックス社製『URACOL』
(2)ポリビニルアルコール:日本合成化学社製『ゴーセノール』(水平使用時:『KL−03』、傾斜使用:『KH−17』)
(3)ゼオライト:サン・ゼオライト社製『微粉』
(4)界面活性剤:レジテックス社製『WET−15P』
なお、上記(1)のURACOLは、天然イソプレンラバー、天然ラバー以外のタンパク質(非ゴム成分)、アンモニア及び水を、質量比で43.965:1.095:0.1:27.84の量で含む。また、上記(4)のWET−15Pは、(ジスルホコハク酸ナトリウム、メタノール及び水を、質量比で0.09:0.072:1.638の量で含む。
調整法は以下の通りである。
2個の攪拌機付きの槽を用意し、1個の槽には加温装置を設置する。以下、加温装置付きの槽を第一槽とし、加温装置のない槽を第二槽とする。
調合量の23%の常温水を第一槽に入れ、撹拌しながら日本合成化学社製ゴーセノール(傾斜のない場所に使用する際の付着物除去用組成物を調合する際は、ゴーセノールKL−03(粘度:2.8〜3.4mPa・s、20℃、4%水溶液の場合)、傾斜のある場所に使用する際の付着物除去用組成物を調合する際は、ゴーセノールKH−17(粘度:32〜38mPa・s、20℃、4%水溶液の場合))を投入する。投入後撹拌を続けながら、水温を70℃〜75℃に昇温する。ゴーセノールが完全に溶解した後、撹拌を続けながらサン・ゼオライト社製微粉ゼオライトを徐々に投入する。
次に第二槽にラテックス(レジテックス社製URACOL)を入れ、撹拌しながらレジテックス社製WET−15Pを少しずつ投入する(約3分)。
その後、ゼオライトが均一に分散された第一槽の液を第二槽に撹拌しながら徐々に入れる。以上により、付着物除去用組成物を得た。得られた付着物除去用組成物のpHは7.8〜8.4であった。
(1)ラテックス(天然イソプレンラバー+非ゴム成分+アンモニア+水27.84%):レジテックス社製『URACOL』
(2)ポリビニルアルコール:日本合成化学社製『ゴーセノール』(水平使用時:『KL−03』、傾斜使用:『KH−17』)
(3)ゼオライト:サン・ゼオライト社製『微粉』
(4)界面活性剤:レジテックス社製『WET−15P』
なお、上記(1)のURACOLは、天然イソプレンラバー、天然ラバー以外のタンパク質(非ゴム成分)、アンモニア及び水を、質量比で43.965:1.095:0.1:27.84の量で含む。また、上記(4)のWET−15Pは、(ジスルホコハク酸ナトリウム、メタノール及び水を、質量比で0.09:0.072:1.638の量で含む。
調整法は以下の通りである。
2個の攪拌機付きの槽を用意し、1個の槽には加温装置を設置する。以下、加温装置付きの槽を第一槽とし、加温装置のない槽を第二槽とする。
調合量の23%の常温水を第一槽に入れ、撹拌しながら日本合成化学社製ゴーセノール(傾斜のない場所に使用する際の付着物除去用組成物を調合する際は、ゴーセノールKL−03(粘度:2.8〜3.4mPa・s、20℃、4%水溶液の場合)、傾斜のある場所に使用する際の付着物除去用組成物を調合する際は、ゴーセノールKH−17(粘度:32〜38mPa・s、20℃、4%水溶液の場合))を投入する。投入後撹拌を続けながら、水温を70℃〜75℃に昇温する。ゴーセノールが完全に溶解した後、撹拌を続けながらサン・ゼオライト社製微粉ゼオライトを徐々に投入する。
次に第二槽にラテックス(レジテックス社製URACOL)を入れ、撹拌しながらレジテックス社製WET−15Pを少しずつ投入する(約3分)。
その後、ゼオライトが均一に分散された第一槽の液を第二槽に撹拌しながら徐々に入れる。以上により、付着物除去用組成物を得た。得られた付着物除去用組成物のpHは7.8〜8.4であった。
得られた付着物除去用組成物について以下の評価を行った。
なお以下の検体は(瓦、プラスチックの板、鉄板、木片、塩化ビニル製雨樋)、福島第一原子力発電所事故により放射線物質が付着された物であり、それらは福島県福島市、およびホットスポットである茨城県取手市にて収集した物である。検体には、それぞれ1cm2の面積に対し、上述のようにして得られた付着物除去用組成物7g(固形分換算3.15g)の塗布量で塗布し、吸水性のあるガーゼを被せた。塗布した後の厚みは400μm以上であった。室温で5時間静置し、付着物除去用組成物を乾燥させ、固化させた。固化した付着物除去用組成物を徐々に剥がした。
次いで、上記と同じ操作を再度行った。
付着物除去用組成物を剥がした後、瓦、プラスチック、鉄板、木片、塩化ビニル製雨樋について以下のようにして放射線量を測定した。
検体の放射線量は、日立アロカ製TGS−133又はTGS−136にて測定した。まず検体の放射線量を測定する(除染前の放射線量確認)。そして検体に付着物除去用組成物を塗布し、乾燥させた後に固化した付着物除去用組成物を除去し、検体の放射線量を測定する(1回目の除染後の放射線量確認、および2回目の除染前の放射線量確認)。その後再度、付着物除去用組成物を塗布し、固化後に付着物除去用組成物を除去し、放射線量を測定する(2回目の除染後の放射線量確認)。またそれぞれの測定では空間線量も併せて測定し、それをバックグラウンドとし、検体の放射線量から、バックグラウンドの値を引いた値を各検体の放射線量とした。その値から、以下の式により、除去率を算出した。
除染率(%) = 100%−100×(除染後の放射線量−除染後のバックグラウンド)÷100×(除染前の放射線量−除染前のバックグラウンド)
その結果を表2に示す。表2には、放射性物質の除染率を示す。
なお以下の検体は(瓦、プラスチックの板、鉄板、木片、塩化ビニル製雨樋)、福島第一原子力発電所事故により放射線物質が付着された物であり、それらは福島県福島市、およびホットスポットである茨城県取手市にて収集した物である。検体には、それぞれ1cm2の面積に対し、上述のようにして得られた付着物除去用組成物7g(固形分換算3.15g)の塗布量で塗布し、吸水性のあるガーゼを被せた。塗布した後の厚みは400μm以上であった。室温で5時間静置し、付着物除去用組成物を乾燥させ、固化させた。固化した付着物除去用組成物を徐々に剥がした。
次いで、上記と同じ操作を再度行った。
付着物除去用組成物を剥がした後、瓦、プラスチック、鉄板、木片、塩化ビニル製雨樋について以下のようにして放射線量を測定した。
検体の放射線量は、日立アロカ製TGS−133又はTGS−136にて測定した。まず検体の放射線量を測定する(除染前の放射線量確認)。そして検体に付着物除去用組成物を塗布し、乾燥させた後に固化した付着物除去用組成物を除去し、検体の放射線量を測定する(1回目の除染後の放射線量確認、および2回目の除染前の放射線量確認)。その後再度、付着物除去用組成物を塗布し、固化後に付着物除去用組成物を除去し、放射線量を測定する(2回目の除染後の放射線量確認)。またそれぞれの測定では空間線量も併せて測定し、それをバックグラウンドとし、検体の放射線量から、バックグラウンドの値を引いた値を各検体の放射線量とした。その値から、以下の式により、除去率を算出した。
除染率(%) = 100%−100×(除染後の放射線量−除染後のバックグラウンド)÷100×(除染前の放射線量−除染前のバックグラウンド)
その結果を表2に示す。表2には、放射性物質の除染率を示す。
表2に示すように、本発明の付着物除去用組成物を用いることにより、瓦、プラスチック、鉄板、木片、塩化ビニル製雨樋の表面に付着した放射性物質を除去し得ることが分かった。本発明の付着物除去用組成物の塗布を繰り返すことにより、除去率が向上することが分かった。特に、凹凸のある瓦などにおいても、表面に付着している放射性物質の除去が可能であった。
Claims (13)
- 固体表面に付着した付着物を除去するための組成物であって、
ゴムラテックス及び/又は樹脂エマルジョンと、界面活性剤とを含む、付着物除去用組成物。 - 前記ゴムラテックスが、天然ゴム又はイソプレンゴムである、請求項1記載の付着物除去用組成物。
- 接着剤成分を含む、請求項1又は2記載の付着物除去用組成物。
- 前記接着剤成分がポリビニルアルコールである、請求項3記載の付着物除去用組成物。
- 無機多孔質体又は放射性物質吸着材を含む、請求項1〜4のいずれか1項記載の付着物除去用組成物。
- 前記無機多孔質体がゼオライトである、請求項5記載の付着物除去用組成物。
- 固体表面に付着した付着物を除去する方法であって、
ゴムラテックス及び/又は樹脂エマルジョンと、界面活性剤とを含む、付着物除去用組成物を固体表面に塗布する工程、
前記固体表面に塗布した付着物除去用組成物を乾燥して固化させる工程;及び
固化した付着物除去用組成物を除去し、前記固体表面に付着した付着物を除去する工程を含む、付着物除去方法。 - ワイプ基材に含ませた付着物除去用組成物を用いる、請求項7記載の付着物除去方法。
- 前記ゴムラテックスが、天然ゴム又はイソプレンゴムである、請求項8又は9記載の付着物除去方法。
- 前記付着物除去用組成物が接着剤成分を含む、請求項7〜9のいずれか1項記載の付着物除去方法。
- 前記接着剤成分がポリビニルアルコールである、請求項10記載の付着物除去方法。
- 前記付着物除去用組成物が、無機多孔質体又は放射性物質吸着材を含む、請求項7〜11のいずれか1項記載の付着物除去方法。
- 前記無機多孔質体がゼオライトである、請求項12記載の付着物除去方法。
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CN104588368A (zh) * | 2014-12-26 | 2015-05-06 | 杨素环 | 一种纺织物除尘器 |
KR20160072421A (ko) * | 2014-12-15 | 2016-06-23 | (주)에이앤티 | 실리콘을 이용한 이물 포집용 점착 롤러 및 이물 포집용 점착 매트 |
-
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