JP2006075823A - 床ワックス剥離廃液処理方法 - Google Patents

床ワックス剥離廃液処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 環境に負荷をかけずに床ワックス剥離廃液を処理する方法を提供すること。
【解決手段】 床面の剥離洗浄で排出された剥離廃液は、回収し、廃液処理剤を投入した後、乾燥用トレー上で強制乾燥または自然乾燥させる。乾燥後に得られる固形物は、産業廃棄物として処分するか、廃プラスチック発電やセメント工場の燃料として利用する。また、剥離廃液から蒸発したアルカリ性の水分は、回収して洗剤の原料として再利用することができる。
【選択図】 図6

Description

本発明は、床ワックスの剥離清掃洗浄の際に生じる剥離廃液の処理方法に係り、より詳細には、低コスト且つ作業が容易で、河川や土壌を汚染することのない剥離廃液処理方法に関する。
オフィスビルや店舗等の床は、一般にシリコンや合成樹脂を成分とするワックス(フロアポリッシュとも称する)を塗布してコーティングされている。このコーティングは、ワックスの艶出し効果や汚れ防止効果により美観を保つほか、滑り止め効果により安全性が増すという利点を持つ。しかし、こうした効果は時間の経過につれて次第に薄れてしまう。したがって、定期的に新たなワックスを塗布する必要がある。
新しいワックスを塗布するには、事前に床面の剥離洗浄を実施し、汚れやワックス成分を取り除かなければならない。しかし、一般に用いられる樹脂系ワックスは架橋剤として亜鉛等の金属を含んでおり、日常的な清掃に用いる洗剤や水では除去することが難しい。そこで、この金属架橋の結合を解くことのできる剥離剤を使用する。
剥離剤の多くは強アルカリ性で、中にはモノエタノールアミンのように劇物に指定されている成分を含むものもある。すなわち、剥離剤及び剥離剤を用いたワックス剥離作業により発生する汚水(以下剥離廃液と称す)は、人体にとっても自然環境にとっても有害なものである。さらに、剥離廃液には床から取り除いたワックスくずや、事前の清掃では除去し切れなかった細かいごみ・埃等も含まれている。ところが、当初この剥離廃液は何等の処理を施すことなくそのまま下水や河川に放流されるか、あるいは地表に撒かれて、環境汚染の一因となっていた。
近年、環境問題に対する社会的関心の高まりに伴い、ビルメンテナンス業界やワックス製造会社も剥離廃液の有害性を認識し、対策に乗り出した。また、廃棄物に関する法令の整備が進み、適切な処理が義務付けられたことも、こうした動きを促進した。しかし、剥離廃液を排水処理場へ運搬して所定の処理を施すという方法は、コストが嵩み、小規模な業者では実施が困難である。特許文献1乃至5に記載の発明は、このような背景のもとに考案された床ワックス剥離廃液処理方法の例である。
図10は、特許文献1乃至5に記載の床ワックス剥離廃液処理方法を概略的に示したものである。
特許文献1乃至5の剥離廃液処理方法においては、床面を予め掃除機や箒等で清掃し、ごみ・埃を取り除いた後(S101)、ワックスの剥離作業及び床面洗浄作業を行う(S102)。このとき、発生した汚水、すなわち剥離廃液を回収する。
剥離廃液には凝集剤を加え、ごみなどの固体と液体とに分離させる(S103)。次に、中和剤を混入して強アルカリの剥離廃液を中和する(S104)。続いて、清掃現場に持ち込んだ小型の濾過装置を用いて濾過を行い(S105)、残渣は産業廃棄物として処理する(S108)。特許文献1、2及び5に記載の発明では、ここで、濾液を下水に放流する(S107)。また、特許文献3及び4に記載の発明では、活性炭を利用してさらに濾液の吸着処理を行った後(S106)、下水に放流する(S107)。
剥離廃液は一般的に暗灰色の懸濁液であるが、特許文献1乃至5の処理方法を用いることで、見た目には無色透明になるまで浄化することが可能になった。こうして、剥離廃液による環境汚染が大幅に軽減された。さらに、これらの方法によれば、残渣を産業廃棄物として処理する点を除けば全ての処理を清掃現場で行うことが可能であるため、排水処理施設を利用した処理に比べて手間及びコストが軽減されるようになった。
特開2000−301162号公報 特開2001−276843号公報 特開2001−212598号公報 特開2002−45868号公報 特開2003−88706号公報
しかし、凝集・中和・濾過・吸着処理を経た廃液は、見た目には清澄な水のようであっても実際のところ無害化されてはいない。したがって、たとえ自治体の定める排水基準値を満たしていても、有害物質を排出していることには変わりなく、環境には少なからぬ負荷がかかってしまう。発明者も凝集・中和・濾過による処理方法を独自に考案し、研究を重ねて優れた結果を得たが、それでも処理後の廃液を完全に無害化するには至らなかった。
また、濾過装置・凝集剤・中和剤・活性炭の購入費用や、濾過による大量の残渣を産業廃棄物(油泥)として処理する費用、さらに清掃現場での手間など、特に小規模のビルメンテナンス業者には負担が大きく、実施が困難である。
本発明はこうした実情に鑑み、低コスト且つ実施が容易で、河川や土壌を汚染することなく床ワックス剥離廃液を処理する方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために本発明が提供する床ワックス剥離廃液処理方法は、剥離剤を用いて床ワックスを剥離し、剥離廃液を回収する段階と、前記回収した剥離廃液に廃液処理剤を加えて攪拌する段階と、前記廃液処理剤を加えて攪拌した剥離廃液を一定時間放置して半固形化させる段階と、前記半固形化した剥離廃液を乾燥により固形化させる段階と、からなる。
廃液処理剤は、おがくず、セルロース、吸水ポリマーのうちいずれか1つまたは2つ以上の組み合わせから成る。
また、本発明が提供する床ワックス剥離廃液処理方法は、剥離廃液を乾燥させた固形物を燃料またはリサイクル資源として使用する段階を含む。さらに、本発明が提供するワックス剥離廃液処理方法は、乾燥による蒸発後に回収されたアルカリ性排水を洗剤原料として再利用する段階を含んでもよい。
本発明の床ワックス剥離廃液処理方法によれば、廃液を放流・撒布せずに乾燥させるので、剥離廃液により河川や土壌を汚染することがない。また、従来用いられていた凝集剤や中和剤、活性炭、濾過装置が不要である上、使用する道具や廃液処理剤等が安価であるため、初期費用及び維持費用も低く抑えることが可能である。
一連の作業には高度な技能も熟練も不要で、重労働もない。しかも、短時間で実施可能である。さらに、乾燥後の固形物は扱いやすく、燃料やリサイクル資源として利用することができる。また、蒸発後に回収されるアルカリ性排水も、洗剤原料として利用することができ、従来の廃液処理方法に比べて環境への負荷を大幅に軽減することが可能である。
[実施例1]
本発明の第一の実施例について図1乃至5を参照して説明する。
図1に本実施例による床ワックス剥離廃液処理方法を概略的に示す。
まず、掃除機や箒等を用いて床面を清掃し、ごみや埃を取り除く(S11)。
次に、塗布されているワックスの厚さ、汚れ、劣化の具合に応じて剥離剤を水または湯で5乃至10倍に希釈し、剥離用洗剤塗布機又はモップにより床面全体に塗布する。通常、この状態で10乃至15分程度放置し、剥離剤がワックス塗膜に湿潤、浸透して金属架橋を破壊し、ワックスが床面から離脱するのを待つ。続いて、床面に水を撒きながら、ポリッシャを使用してワックス塗膜成分、剥離剤及び汚れを除去する。ここで排出される剥離廃液は、フロアスクイジー及びウェットバキュームを用いて、図2に示すバケツ1に回収する。廃液の回収が終了したら床面に水を撒き、再度ポリッシャで床面を洗浄する。廃液は1回目の洗浄と同様バケツ1に回収する(S12)。
図2(a)に示すように、回収容器2には、後の作業を簡便に進めるために、予めポリエチレンシート3を敷いておく。回収容器及びポリエチレンシートは市販のものを利用し、回収容器は同形・同容量のものを複数個、ポリエチレンシートは回収容器と同数用意する。後の作業段階を考慮すると、回収容器の大きさは運搬可能な程度であるのがよい。この回収容器2に、バケツ1に回収した剥離廃液を流し込む。次いで、廃液の量に応じて廃液処理剤を投入し、混合棒4で攪拌する(S13)。図2(b)にこれを示す。
廃液処理剤は、おがくず、あるいはセルロース、吸水ポリマーのうちいずれか1つまたは2つ以上を組み合わせて成る。この廃液処理剤は、剥離廃液を半固形化できる程度の吸水力を有し、一定時間放置後に得られる半固形化物の変形が容易で、且つ完全乾燥後に燃料として使用するのに十分な火力を提供できるものでなければならない。
廃液処理剤を混入した剥離廃液は、半固形化するまでに30分乃至1時間程度の時間を要する。したがって、回収容器2に入れたまま暫時放置する。一方、この間に、剥離洗浄を実施した床面が乾燥するので、新たなワックスの塗布作業を行う。
ワックス塗布作業の終了時には、放置しておいた剥離廃液は半固形化している。ここで、図2(c)に示すように、回収容器2に中敷したポリエチレンシート3の上部の余った部分を畳んで閉じ、回収容器ごと車に積み込んで乾燥場へ運搬する。なお、ここで「乾燥場」とは、清掃現場以外の場所で、例えばビルメンテナンス業者の所在地など、乾燥作業を行うのに十分な空間を確保できる場所を指す。
乾燥場では、まず半固形化した廃液をポリエチレンシート3ごと回収容器2から取り出し、乾燥用トレー51に移す。ローラ式コテ6を用いて、図2(d)に示すように半固形化物を均等に平らに延ばす。これにより、半固形化物の乾燥を促進する。乾燥用トレー51は、1つの回収容器2から取り出した半固形化物を薄く延ばしたときにちょうど収まる大きさを有するのが望ましい。
図3はローラ式コテ6の断面図である。図示するように、ローラ式コテ6は、滑車6aと、ローラ6bと、付着除け6cとを備える。付着除け6cは、ローラ式コテ6が半固形化物を延ばす際に、この半固形物がローラ6cに付着して不均一に広がるのを防止することができる。ローラ式コテ6は、半固形化物を乾燥用トレー51上に満遍なく延ばすことができるよう、乾燥用トレー51と同一の幅を有するのが望ましい。
次に、乾燥用トレー51を収納棚71に収納し、乾燥設備(扇風機9、除湿機及び排水ホース10)付きのビニルハウス81の内部で強制乾燥させる(S14)。図4及び図5にそれぞれ示すのは、本発明による収納棚71及びビニルハウス81である。図から明らかなように、収納棚71には複数の乾燥用トレー51を収納することができる。また、収納棚71の各脚部にはキャスタを取り付けると移動に便利である。
ビニルハウス81は、扇風機9と、除湿機及び排水ホース10と、空気遮断シート11と、ファスナ12と、紐13と、を備える。扇風機9、除湿機及び排水ホース10は乾燥を促進するためのものであり、それぞれ市販の扇風機、除湿機及び排水ホースを利用することが可能である。また、ファスナ12を開閉することにより、収納棚71及び乾燥状況を確かめる人物の出入口を確保する。ファスナ12は接着布であってもよい。半固形化物が完全に乾燥し固形化したら、この固形物は燃料として使用するか、場合によっては産業廃棄物(廃プラスチック)として処理する(S15)。
なお、本実施例においては半固形化物を強制乾燥させたが、これを自然乾燥させた場合には、完全に乾燥するまでに通常約5週間を要する。乾燥後の固形物は、強制乾燥の場合と同様、燃料として使用するか、または産業廃棄物として処理する(S15)。
乾燥によって、半固形化物が含有していた水分は蒸発する。したがって、完全乾燥後の固形物の厚さは、半固形化物を乾燥用トレー51に延ばした当初の10分の1程度となる。よって、この固形物は、保管する場合にも場所を取らず、また扱いが容易である。
[実施例2]
次に、図6乃至9を参照して本発明の第二の実施例を説明する。本実施例は、前述した第一の実施例について研究を重ね、これを改良したものである。
図6は、本実施例の床ワックス剥離廃液処理方法を概略的に示す図である。第一の実施例と同様、床面を清掃した後(S21)、塗布されているワックスの状態に応じて剥離剤を用いた剥離作業および剥離廃液の回収が行われる(S22)。図7(a)に示すように、バケツ1に回収した剥離廃液は回収用蓋付ポリ容器14に移される。ポリ容器14は市販されている同形・同容量のものを複数個利用する。廃液入りのポリ容器14は、運搬中に倒れて飛散することのないよう固定可能な棚を備えた運搬専用車両によって乾燥場に運搬される(S23)。
乾燥場では、図7(b)に示すような乾燥用トレー52を用いて剥離廃液の乾燥を行う。この乾燥用トレー52には、予め付着防止処理(S24)を施しておく。ここで、付着防止処理とは、乾燥用トレー52の内側にポリエチレンシートを敷くか、またはプラスチック容器を配置することをいう。これにより、乾燥後の取り出し作業が容易になり、また、使用済みの乾燥用トレー52の清掃が不要になる。なお、ポリエチレンシートまたはプラスチック容器は燃料として使用できるものを用いる。
付着防止処理済の乾燥用トレー52には、回収用蓋付ポリ容器14から剥離廃液を流し込む。この際、剥離廃液中のゴミなどの固形異物は、メッシュフィルタを用いて除去する(S25)。本実施例の場合、乾燥用トレー52は深さ5cm程度のものを利用し、ここに深さ2cm程度まで剥離廃液を注ぐものとする。図7(b)の左側の図は、剥離廃液を注いだ状態を示すものである。トレー52の上面は底面よりも長手方向に大きく、その差は例えば図7(b)の右側の図に示すように、側面から見たときに45度を形成するのが好適である。こうした形状を有することにより、剥離廃液の表面を空気が流れやすくなる。この点については後述する。
次に、乾燥用トレー52に移した剥離廃液に廃液処理剤を投入する。廃液処理剤は、剥離廃液を半固形化できる程度の吸水力を有し、且つ完全乾燥後に燃料として使用するのに十分な火力を提供できるものでなければならず、おがくず、セルロース、吸水ポリマーのうちいずれか1つ、または2つ以上を組み合わせて成る。廃液処理剤混入後の剥離廃液は、30分から1時間程度経過すると半固形化する(S26)。廃液処理剤は、乾燥を遅らせる原因となる油膜の発生を抑え、表面から内部までを均一に乾燥させる効果を有する。また、有害物質を乾燥固形物に取り込む効果もある。
廃液処理剤を投入したら、乾燥用トレー52を収納棚72に収納する。本実施例においては、図9に示すような、送風機15や除湿機17等の乾燥設備を備えた乾燥室82の内部で強制乾燥させる(S27)。この際、室内の温度が上昇すると油分が分離してしまうため、室内空気冷却用室外機18により送風温度を常温に保つことが肝要である。
図8から明らかなように、収納棚72は複数の乾燥用トレー52を収納可能な構造を有する。送風機15は、トレー52が収納棚72の上段・下段のいずれにあっても均一に空気を流すことができるように、複数設置されてもよい。前述したとおり、トレー52の端部は45度に形成されている。複数のトレー52を棚72に収納したときにはこの形状により剥離廃液の表面上に空気が送り込まれやすくなり、乾燥が促進される。
収納棚72の各脚部には、図示するように車輪が取り付けられる。また、乾燥室82の床面には、収納棚72の移動に利用するレールが設置されてもよい。収納棚72を可動式にすることにより、乾燥トレー52の乾燥室82への出し入れを容易にし、乾燥作業の手間を軽減することができる。
乾燥室82は、送風機15および除湿機17の他に乾燥風ダクト16を備える。また、乾燥室82の外部には、除湿機17と接続した室内空気冷却用室外機18、排水管19および貯水槽20が設置される。ここで、剥離廃液から蒸発した水分はアルカリ性であることから、除湿機17には耐アルカリのコーティングを施して、腐食による故障を防止する。また、一端を除湿機17に接続した排水管19は他端を貯水槽20に接続し、蒸発後のアルカリ性の水分はこの貯水槽20に貯留する。
送風機15、乾燥風ダクト16、除湿機17により乾燥室82内部の空気を循環させると、1日で剥離廃液が完全に乾燥し固形化する。この固形物は、剥離廃液を乾燥用トレー52に注いだ当初の10分の1程度の厚さを有し、産業廃棄物(廃プラスチック)として処理する(S28)か、または燃料として使用する(S29)。燃焼時に発生する塩素が少量で、しかも十分な発熱量を提供可能であるため、この固形物は廃プラスチック発電やセメント工場において燃料として利用することができる。
また、貯水槽20に回収された無色透明のアルカリ性排水は、床用洗剤の原料として再利用可能である。
段階S27において剥離廃液が完全に乾燥し固形化するまでの時間は、トレー52上の廃液の量、廃液処理剤の組合せ、送風機の風量、乾燥室82内の温度など、さまざまな条件により変化する。発明者が実験を重ねた結果、乾燥後に燃料として最も好適な固形物を得られる廃液処理剤はセルロースとおがくずの混合剤であり、送風温度は常温が良い。
また、乾燥時間を早めるには、トレー52に浅く剥離廃液を注いで収納棚72の送風量の最も多い位置に収納した場合であった。この条件下では、乾燥前の剥離廃液の重量の10%になった時点を乾燥終了の目安とすると、1日で乾燥後の好適な固形物を得ることができた。
なお、廃液処理剤を投入した剥離廃液について温風での乾燥を試みたところ、廃液が完全に乾燥する前に固形物表面に油分が滲み出し、その後2ヶ月間放置しても完全には乾燥しなかった。油分が分離した固形物は燃料として使用することができないため、本実施例においては温風による乾燥は適当でない。さらに、剥離廃液に吸水ポリマーを単独で投入すると、乾燥後の固形物に粘着性が残ったり、油分がにじみ出ることがあり、やはり適当でない。逆に、おがくずのみを投入した場合には、乾燥後の固形物に粘着性は残らないが崩れやすくなってしまう。また、剥離廃液に何も加えず乾燥させた場合にも、油膜が発生し、燃料に適した固形物は得られないことがわかった。
本実施例においては剥離廃液を強制乾燥したが、廃液の入ったトレー52を収納棚72に収納し、屋外で自然乾燥させてもよい。その場合、完全に乾燥するまでには強制乾燥よりも長い時間がかかり、例えば、強制乾燥では1日で固形物を得られたものが5週間を要することになる。
以上、本発明の第一および第二の好適な実施例を説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されることはなく、例えばトレーの形状、風量、温度等の条件を様々に組み合わせることにより、剥離廃液の乾燥具合を調整することが可能である。
本発明の剥離廃液処理方法によって得られた乾燥固形物は燃料として、アルカリ性排水は洗剤原料として利用することができる。
本発明の床ワックス剥離廃液処理方法の第一の実施例を説明する図。 (a),(b),(c)および(d)は本発明の第一の実施例を示す図。 本発明の第一の実施例において使用するローラ式コテの断面図。 本発明の第一の実施例において使用する乾燥用トレーおよびその収納棚を示す図。 本発明の第一の実施例において使用するビニルハウスを説明する図。 本発明の床ワックス剥離廃液処理方法の第二の実施例を説明する図。 (a)は本発明の第二の実施例を示す図、(b)および(c)は本発明の第二の実施例において使用する乾燥用トレーを示す図。 本発明の第二の実施例において使用する収納棚を示す図。 本発明の第二の実施例において使用する乾燥室を説明する図。 従来の床ワックス剥離廃液処理方法を説明する図。
符号の説明
1 バケツ
2 回収容器
3 ポリエチレンシート
4 混合棒
51・52 乾燥用トレー
6 ローラ式コテ
6a 滑車
6b ローラ
6c 付着除け
71・72 収納棚
81 ビニルハウス
82 乾燥室
9 扇風機
10 除湿機及び排水ホース
11 空気遮断シート
12 ファスナ
13 紐
14 蓋付ポリ容器
15 送風機
16 乾燥風ダクト
17 除湿機
18 室内空気冷却用室外機
19 排水管
20 貯水槽

Claims (4)

  1. 床ワックス剥離廃液の処理方法であって、
    剥離剤を用いて床ワックスを剥離し、剥離廃液を回収する段階と、
    前記回収した剥離廃液に廃液処理剤を混入して半固形化させる段階と、
    前記半固形化した剥離廃液を乾燥により固形化させる段階と、
    からなることを特徴とする床ワックス剥離廃液の処理方法。
  2. 請求項1に記載の床ワックス剥離廃液の処理方法において、
    前記廃液処理剤は、おがくず、セルロース、吸水ポリマーのうちいずれか1つまたは2つ以上の組み合わせから成ることを特徴とする床ワックス剥離廃液の処理方法。
  3. 請求項1に記載の床ワックス剥離廃液の処理方法において、
    前記乾燥により固形化させた剥離廃液を燃料またはリサイクル資源として使用する段階を含むことを特徴とする床ワックス剥離廃液の処理方法。
  4. 請求項3に記載の床ワックス剥離廃液の処理方法において、
    前記乾燥による蒸発後に回収されたアルカリ性排水を洗剤原料として再利用する段階をさらに含むことを特徴とする床ワックス剥離廃液の処理方法。
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