JP2001011567A - 耐火性と溶接熱影響部靭性に優れた鋼材とその製造方法 - Google Patents

耐火性と溶接熱影響部靭性に優れた鋼材とその製造方法

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JP2001011567A JP18637599A JP18637599A JP2001011567A JP 2001011567 A JP2001011567 A JP 2001011567A JP 18637599 A JP18637599 A JP 18637599A JP 18637599 A JP18637599 A JP 18637599A JP 2001011567 A JP2001011567 A JP 2001011567A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高能率溶接したときにでも、良好なHAZ靭
性を有する耐火性の優れた鋼材を提供する。 【解決手段】 重量%で、C :0.04〜0.15
%、Si:0.6%以下、Mn:0.5〜1.6%、P
:0.015%以下、S :0.006%以下、N
b:0.005〜0.04%、Mo:0.4〜0.7
%、Al:0.001〜0.01%、Ti:0.005
〜0.03%、Mg:0.0001〜0.003%、C
a:0.0005〜0.004%、N :0.0015
〜0.006%、O :0.001〜0.005%を含
有し、残部がFeおよび不可避的不純物から構成され、
MgとAlから成る酸化物を内包する0.01〜0.5
μmのTiNが10000個/mm2以上存在し、さら
に0.5〜10μmの酸化物の重量%組成においてCa
/Alの平均値が1.5以上であることを特徴とする、
耐火性と溶接熱影響部靭性に優れた鋼材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築、土木、海洋
構造物等の分野において、各種構造物に用いる耐火性と
溶接熱影響部(Heat Affected Zon
e:HAZ)靭性に優れた鋼材とその製造方法ある。本
発明によって製造された鋼板は、小入熱溶接から超大入
熱溶接までの広範な溶接条件において良好なHAZ靱性
を有することが特徴である。
【0002】
【従来の技術】昭和62年に建築物の新耐火設計法が規
定され、従来の鋼材の温度制限(火災時に350℃を超
えないこと)から、鋼材の高温強度と建築に実際加わっ
ている荷重によって耐火被覆の能力を決定できるように
なり、場合によっては無被覆で鋼材を使用することも可
能になった。これに歩調を合わせて、例えば特開平2−
77523号のような耐火性の優れた鋼材の製造方法が
発明されるに至った。
【0003】近年、溶接構造物の施工コストを削減する
ために、溶接入熱量の大きな高能率溶接が指向されるよ
うになってきた。このような要求は特に厚手材に対して
強い。しかしながら、多電極サブマージアーク溶接(S
AW)、エレクトロガス溶接(EGW)、エレクトロス
ラグ溶接(ESW)、などの高能率溶接によって作製さ
れた継ぎ手は、高温に長時間さらされるため、結晶粒が
成長してHAZ組織が著しく粗大化してしまい、靭性が
大きく劣化する問題があった。このような問題点を解決
する手段として、特開昭60−245768号公報、特
開昭60−152626号公報、、特開昭63−210
235号公報、特開平2−250917号公報、特願平
1−73320号公報は、粗大なγ(オーステナイト)
粒の内部に、Ti酸化物やTiNとMnSの複合析出物
を核とした粒内変態フェライトを積極的に生成せしめ、
HAZ靭性の向上をはかってきた。しかしながら、これ
らの技術によって製造された鋼も、溶接入熱量が20k
J/mmを超えるような大入熱溶接HAZにおいては十
分な靭性を得ることは困難であった。例えば、高層建築
物に用いられる4面ボックス柱のダイヤフラム溶接には
50〜100kJ/mm程度のESWが適用される。こ
のとき、従来鋼のスキンプレート側HAZの溶融線近傍
は、0℃でのシャルピー吸収エネルギーが27J(建築
構造用圧延鋼材(JIS G 3136)の母材靭性の
下限)をかろうじて満足する程度の靭性である。
【0004】さらに、平成7年の兵庫県南部地震被害か
ら、鋼構造物の柱−梁接合部からの破壊が問題視される
ようになり、溶接部靭性について建設省や日本溶接協会
を中心に盛んな議論が行われており(例えば、「建築鉄
骨の地震被害と鋼材セミナー(社団法人日本溶接協会、
平成9年6月4日)」、「鋼構造骨組みの耐震性と溶接
(社団法人日本溶接協会、平成10年10月29
日)」、など)、大入熱溶接継ぎ手に対しても従来に増
して良好なHAZ靭性が切望されているのが現状であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記現状に鑑
み、高能率溶接したときにでも、良好なHAZ靭性を有
する耐火性の優れた鋼材及びその製造方法を提供するこ
とである。特に、本発明は、溶接入熱量が20kJ/m
mを超えるような大入熱溶接においても良好なHAZ靭
性を有し、引張強度が500〜600MPa級であり、
600℃での降伏強度(耐力)が常温時の70%以上で
ある鋼材とその製造方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、低C−低Mn
鋼をベース成分とし、高温強度を高めること、HAZ靭
性を高めること及び高温強度と酸化物組成の関係につい
て研究し、高温強度とHAZ靭性を両立させることに成
功し、本発明を完成した。
【0007】本発明の要旨は、以下の通りである。
【0008】(1) 重量%で、C :0.04〜0.
15%、Si:0.6%以下、Mn:0.5〜1.6
%、P :0.015%以下、S :0.006%以
下、Nb:0.005〜0.04%、Mo:0.4〜
0.7%、Al:0.001〜0.01%未満、Ti:
0.005〜0.03%、Mg:0.0001〜0.0
03%、Ca:0.0005〜0.004%、N :
0.0015〜0.006%、O :0.001〜0.
005%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物か
ら構成され、MgとAlから成る酸化物を内包する0.
01〜0.5μmのTiNが10000個/mm2以上
存在し、さらに0.5〜10μmの酸化物の重量%組成
においてCa/Alの平均値が1.5以上であることを
特徴とする、耐火性と溶接熱影響部靭性に優れた鋼材。
【0009】(2) 重量%で、C :0.04〜0.
15%、Si:0.6%以下、Mn:0.5〜1.6
%、P :0.015%以下、S :0.006%以
下、Nb:0.005〜0.04%、Mo:0.4〜
0.7%、Al:0.01〜0.05%、Ti:0.0
05〜0.03%、Mg:0.0001〜0.003
%、N :0.0015〜0.006%、O :0.0
01〜0.005%を含有し、残部がFeおよび不可避
的不純物から構成され、MgとAlから成る酸化物を内
包する0.01〜0.5μmのTiNが10000個/
mm2以上存在し、さらに0.5〜10μmの酸化物の
重量%組成においてMg/Alの平均値が0.5以下で
あることを特徴とする、耐火性と溶接熱影響部靭性に優
れた鋼材。
【0010】(3) 重量%で、さらに、Cu:0.0
5〜1.0%、Ni:0.05〜0.5%、Cr:0.
05〜1.0%、V :0.005〜0.1%、B :
0.0003〜0.002%のうち1種または2種以上
を含有することを特徴とする、上記(1)又は(2)項
に記載の耐火性と溶接熱影響部靭性に優れた鋼材。
【0011】(4) 重量%で、さらに、Zr:0.0
005〜0.03%、REM:0.0005〜0.03
%のうち1種または2種以上を含有することを特徴とす
る、上記(1)〜(3)項の内のいずれかに記載の耐火
性と溶接熱影響部靭性に優れた鋼材。
【0012】(5) 重量%で、さらに、Ca:0.0
005〜0.004%を含有することを特徴とする上記
(2)〜(4)項の内のいずれかに記載の耐火性と溶接
熱影響部靭性に優れた鋼材。
【0013】(6) 重量%を用いて下記の(1)〜
(4)式で計算される有効TiN量が、0.007%以
上であることを特徴とする、上記(1)〜(5)項の内
のいずれかに記載の耐火性と溶接熱影響部靭性に優れた
鋼材。 有効O量=O−0.40Ca−0.66Mg−0.17REM −0.18Zr−0.89Al≧0の場合、 有効Ti量=Ti−2×有効O量 ・ ・ ・ (1) 有効O量=O−0.40Ca−0.66Mg−0.17REM −0.18Zr−0.89Al<0の場合、 有効Ti量=Ti ・ ・ ・ (2) 有効Ti量≧3.4Nの場合、有効TiN量=4.4N ・ ・ ・ (3) 有効Ti量<3.4Nの場合、有効TiN量=1.3×有効Ti量 ・ ・ ・ (4)
【0014】(7) 重量%を用いて下記の(5)式で
計算される過剰Ti量が、−0.01〜+0.005%
の範囲であることを特徴とする、上記(1)〜(6)項
の内のいずれかに記載の耐火性と溶接熱影響部靭性に優
れた鋼材。
【0015】 過剰Ti量=有効Ti量−3.4N ・ ・ ・ (5) (8) 0.5〜10μmの酸化物の平均組成におい
て、Ti含有量が20重量%以下であることを特徴とす
る、上記(1)及び(3)〜(7)項の内のいずれかに
記載の耐火性と溶接熱影響部靭性に優れた鋼材。
【0016】(9) 上記(1)〜(8)項の内のいず
れかに記載の成分の鋼片を、1100〜1300℃に加
熱した後、熱間圧延を800〜1000℃で終了するこ
とを特徴とする、耐火性と溶接熱影響部靭性に優れた鋼
材の製造方法。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明は、低C−低Mn鋼をベー
ス成分として、後述する(a)、(b)および(c)に
ついて検討を重ね、高温強度とHAZ靭性を両立させる
ことに成功したものである。本発明の基本思想である
(a)、(b)および(c)について以下に説明する。
【0018】(a)高温強度を高める技術 NbとMoは微細な炭窒化物を形成し、さらに、Moは
固溶強化によって高温耐力を増加させる。600℃の耐
力を常温時の70%以上に高めるには、適量のNbとM
oをバランスさせて複合添加することがきわめて有効で
ある。さらに、鋼片を1100以上に加熱して800℃
以上で圧延を終了することで、NbとMoの存在状態が
適正化され、600℃加熱時の耐力を容易に70%以上
に高めることができる。
【0019】(b)HAZ靭性を高める技術 Al、Ti、Mg、Ca、N、Oを適正化し、鋼中の酸
化物とTiNの分散状態を制御し、溶融線近傍HAZで
のγ(オーステナイト)粒成長を強力に抑制して、高能
率溶接時のHAZ靭性を高める。γ粒成長を抑制するピ
ンニング粒子はAlとMgから成る0.1μm未満の超
微細な酸化物であり、溶融線近傍HAZにおいても熱的
に安定である。これらの超微細酸化物を核にTiNが複
合析出することで、粒子1個あたりのサイズが大きくな
ってピンニング力が高まる。このような複合形態のピン
ニング粒子は、TiNの内部に超微細酸化物が内包され
ており、全体の大きさは0.01〜0.5μmであり、
10000個/mm2以上存在することでHAZ靭性が
顕著に高まる。そして、Alが0.001〜0.01未
満の場合には、AlとMgから成る超微細酸化物を多数
生成させるための条件として、0.5〜10μmの酸化
物の組成のCa/Alの平均値を0.8以上に制御する
必要がある。
【0020】一方、Alが0.01〜0.05%の場合
には、0.5〜10μmの酸化物の組成のMg/Alの
平均値を0.6以下に制御する必要がある。このような
粗大な酸化物中にMgを消費させないことが重要であ
る。粗大な酸化物中にMgが優先して消費されると、ピ
ンニングに効く0.1μm未満の(Mg,Al)酸化物
の生成が妨げられるからである。
【0021】(c)高温強度と酸化物組成の関係 0.5〜10μmの酸化物は鋼中に粗に分散しているた
め、600℃加熱時にNbやMoがこれらの粗大酸化物
を核に析出してしまうと、肝心の高温強度が達成できな
い。そこで、高温強度とこれら粗大酸化物の組成につい
て検討した結果、Alが0.001〜0.01%未満の
場合には、酸化物組成のCa/Alの平均値が1.5以
上であるときに、NbとMoはこれらの酸化物上に析出
することなく地鉄中に微細に析出する傾向を強め、所定
の高温強度が達成できること、一方、Alが0.01〜
0.05%の場合には、酸化物組成のMg/Alの平均
値が0.5以下であるときに、酸化物がNbとMoの析
出サイトとなる傾向を弱め、その反動として地鉄中に微
細にNbとMoの炭窒化物が形成される傾向が強まる。
その結果として、NbとMoが高温強度を有効に高める
ことに寄与できることを見いだした。本知見(c)によ
って上述の(a)と(b)を有機的に結びつけることが
可能となり、本発明を確立するに至った。
【0022】つぎに、化学成分の限定理由について詳細
に説明する。
【0023】Cは母材および溶接部の強度を確保し、さ
らにNbやMoと結びついて炭化物を形成して高温強度
を高めるために0.04%以上必要である。Cが多すぎ
ると母材靭性、HAZ靭性、溶接性を損なうので、0.
15%が上限である。
【0024】Siは脱酸のために鋼に含有されるが、多
すぎると溶接性およびHAZ靭性が劣化するため、上限
を0.6%とする。本発明鋼ではAl、Ti、Mg、C
aによって脱酸が可能であるから、良好なHAZ靭性を
得る観点からSiを0.3%以下にすることが望まし
い。
【0025】Mnは母材及び溶接部の強度と靭性の確保
に不可欠であるから0.5%以上必要である。しかし、
Mnが多すぎると焼入性が増加して溶接性、HAZ靭性
が劣化するだけでなく、目標とする規格に適合する母材
強度を得ることができない。このため、Mnの上限を
1.6%とする。
【0026】PとSは本発明において不純物元素であ
り、母材およびHAZの機械的性質を確保するために、
それぞれ0.015%以下、0.006%以下に低減す
る必要がある。
【0027】NbとMoは本発明に必須の元素であり、
前述の理由から600℃での強度を確保するために、そ
れぞれ0.005%以上、0.4%以上を複合させて添
加する必要がある。しかし、NbとMoが多すぎるとH
AZ靭性が劣化するから、それぞれの上限を0.04
%、0.7%とする。
【0028】Alは本発明で重要な元素であり、主に脱
酸を担う。Alが0.001〜0.01%未満の場合に
は、0.5〜10μm酸化物の組成におけるCa/Al
を介して、ピンニング粒子である0.1μm未満の(M
g,Al)酸化物の個数と、600℃加熱時におけるN
bとMoの存在状態に影響を与える。ピンニング粒子で
ある超微細酸化物の個数を10000個/mm2以上に
するためには、0.001%以上のAlが必要である。
Alが0.01%以上となると、0.5〜10μmの酸
化物の組成におけるCa/Alの平均値を1.5よりも
大きく制御することが難しくなる。その結果、超微細酸
化物の個数が10000個/mm2未満に不足したり、
600℃の強度が常温時の70%未満に低下したりす
る。また、脱酸に寄与した残りのAlは地鉄中に固溶
し、固溶Alが過剰になると地鉄中への単独析出TiN
の微細析出が妨害され、ピンニングに好ましくない。従
って、Alの添加は必要最小限にとどめ、その上限は
0.01%未満とした。
【0029】一方、Alが0.01%〜0.05%の場
合には、0.5〜10μm酸化物の組成におけるMg/
Alを介して、ピンニング粒子である0.1μm未満の
(Mg,Al)酸化物の個数と、600℃加熱時におけ
るNbとMoの存在状態に影響を与える。超微細酸化物
の個数と高温強度を両立するには、0.01%以上のA
lを添加することで0.5〜10μmの酸化物の組成に
おけるMg/Alの平均値を0.5以下に制御する必要
があることを見出した。一方、Alが0.05%を超え
ると、アルミナ系の粗大な酸化物やそのクラスターが生
成し、母材とHAZの機械的性質が損なわれる。従っ
て、Alの上限は0.05%とした。
【0030】Tiは本発明で重要な元素であり、HAZ
靭性を高めるための三つの観点から制御される。第1の
観点は、超微細(Mg,Al)酸化物を内包する複合析
出のピンニング粒子として十分な量のTiNを形成する
ことである。添加されたTiはNと結びついてTiNを
生成する。Tiよりも脱酸力の強いMg、Ca、RE
M、Zr、Alなどが存在すれば、これらがTiに優先
して脱酸に寄与する。Alが0.001〜0.01%未
満の場合、これらの強脱酸元素で脱酸を完了できなけれ
ば、残ったO(有効O量)をTiが脱酸する。Alが
0.01〜0.05%の場合には、全てのOがAlによ
って脱酸されるので、Tiは脱酸に消費されない。脱酸
で消費された残りのTi(有効Ti量)がNと結びつい
てTiNを生成する。このとき、TiとNとの量的バラ
ンスを考慮して化学量論的に生成しうるTiNを計算す
ることができる。このような考えで(1)〜(4)式を
用いて計算されるTiN生成量を「有効TiN量」と定
義する。有効TiN量を0.007%以上に制御するこ
とで、0.01〜0.5μmの複合析出TiNがより安
定に10000個/mm2以上生成し、強力なピンニン
グ力が容易に発現される。第2の観点は、過剰Tiによ
るTiC析出脆化と過剰Nによる固溶N脆化を回避する
ことである。(5)式で計算されるTi量を「過剰Ti
量」と定義する。この値が負であることはTiに対して
Nが過剰であることを意味する。過剰Ti量を−0.0
1〜+0.005%の範囲に制御することで、上述した
HAZ脆化を回避できる。第3の観点は、Alが0.0
01〜0.01%未満の場合に地鉄中に単独析出するT
iNを微細析出させ、これらのピンニング力を最大限に
引き出すことである。このためには、0.5〜10μm
の酸化物のTi含有量を20%未満に抑えて、これらの
粗大酸化物上にTiNを析出させないことが有効であ
る。以上の三つの効果を発揮させるために、0.005
%以上のTiが必要である。Tiが0.03%を超える
と、粗大TiNやTiC析出によって母材とHAZが脆
化する恐れがあるため、これを上限とする。
【0031】Mgは本発明の特徴的な元素であり、非常
に重要な役割を担う。MgはAlおよびOと結合して、
0.1μm未満の大きさの従来にない超微細な酸化物を
形成し、TiNの析出サイトとして機能し、これが複合
形態のピンニング粒子となる。Mgを含むことによって
はじめてこのようなピンニング粒子が鋼中に多量生成
し、溶融線近傍HAZのγ粒成長は強力に抑制されて、
溶接入熱量の大きな高能率溶接HAZの靭性が向上す
る。ピンニング粒子として10000個/mm2以上の
超微細酸化物を形成するためには、0.0001%以上
のMgが必要である。一方で、Mgを0.003%を超
えて増やしてもピンニング粒子の個数は増加しないた
め、これ以上のMgは金属学的に何ら効果をもたらさな
い。Mgは蒸気圧が高くて酸化力が強い非常に活性な元
素であることから、必要以上に鋼中に含有させることは
製造コストの上昇を招き好ましくない。従って、Mgの
上限を0.003%とする。
【0032】Caは本発明で重要な元素であり、Alを
0.001〜0.01%未満含有する場合には、0.5
〜10μm酸化物の組成におけるCa/Alを介して、
HAZ靭性と高温強度に大きく影響する。前述したピン
ニングの観点からは、そのCa/Alを0.8以上にす
れば良いが、さらに、前述した600℃加熱時のNbと
Moの析出形態の観点からは、そのCa/Alを1.5
以上にする必要がある。本発明の0.001〜0.01
%未満のAlの範囲では、0.5〜10μmの酸化物の
組成のCa/Alを1.5以上にするためには、0.0
005%以上のCaを添加する必要がある。一方、Ca
を0.004%を超えて添加してCa/Alをさらに高
めても金属学的効果は飽和する。Caは蒸気圧が高くて
酸化力が強い非常に活性な元素であることから、必要以
上に鋼中に含有させることは製造コストの上昇を招き好
ましくない。従って、Caの上限を0.004%とす
る。
【0033】一方、Alが0.01〜0.05%の範囲
では、CaはMnに優先して硫化物を形成し、熱間圧延
による硫化物の延伸化を軽減する。このような硫化物の
形態制御によって母材とHAZの機械的性質の改善に寄
与する。このためには、0.0005%以上が必要であ
る。しかし、Caは0.004%を超えて含有しても硫
化物の形態制御効果も飽和するため、0.004%を上
限とした。
【0034】Nは、ピンニング粒子である複合析出Ti
Nの個数を確保する観点から(1)〜(4)式で計算さ
れる有効TiN量を介して、またHAZ脆化を回避する
観点から(5)式で計算される過剰Ti量を介して、適
正範囲に限定されなければならない。有効TiN量を
0.007%以上確保するためには、0.0015%以
上のNが必要である。一方、Nが0.006%を超える
と、過剰Ti量がたとえ適正範囲内であっても実質的に
固溶Nが過剰となり、HAZ靭性が低下するため、上限
を0.006%とする。
【0035】Oはピンニング粒子である0.1μm未満
の(Mg,Al)酸化物を10000個/mm2以上形
成するために0.001%以上必要である。一方、Oが
0.005%を超えると、鋼の清浄度が低下して機械的
性質が劣化するため、上限を0.005%とする。
【0036】続いて、Cu、Ni、Cr、V、B、Z
r、REMを添加する理由について説明する。
【0037】Cu、Niは溶接性とHAZ靭性に悪影響
を及ぼすことなく母材の強度、靭性を向上させる。これ
らの効果が得られる下限はともに0.05%である。C
uは1.0%を超えると熱間圧延時にCu割れが生じて
製造が困難になり好ましくない。Niは高価な元素であ
るので、0.5%以上を超えると建築や土木向けの鋼材
として経済性を失い好ましくない。
【0038】Crは0.05%以上で母材および溶接部
の強度を向上させる。しかし、1.0%を超えると溶接
性とHAZ靭性が劣化する。
【0039】Vは0.005%以上で母材の強度を向上
させる。しかし0.1%を超えると溶接性とHAZ靭性
が劣化する。
【0040】Bは0.0003%以上で焼き入れ性を高
めて母材やHAZの強度、靭性を向上させる。しかし、
0.002%を超えるとHAZ靱性や溶接性が劣化す
る。
【0041】ZrとREMは、Mnに優先して硫化物を
形成し、熱間圧延による硫化物の延伸化を軽減する。こ
のような硫化物の形態制御によって母材とHAZの機械
的性質の改善に寄与する。このためには、0.0005
%以上が必要である。しかし、ZrとREMを0.02
%以上を含んでも、硫化物の形態制御効果は飽和するた
め、上限は0.02%である。本発明でのREMとは、
La、Ceなどのランタノイド系の元素をさす。これら
の元素の添加にあたっては、これらの元素が混在したミ
ッシュメタルを用いても、何らその効果は変わるもので
はない。ZrやREMはTiよりも脱酸力が強いので、
0.5〜10μmの酸化物中のTi含有量を低減させ、
これらの粗大酸化物上にTiNが析出するのを防止する
ことに寄与することもできる。
【0042】次に、鋼材の加工熱処理条件について説明
する。高温強度を高めるために、鋼片の加熱時にNbと
Moをいったん溶体化させることが有効である。そのた
めに1100℃以上に鋼片を加熱する必要がある。しか
し、加熱温度が1300℃を超えると、加熱γ粒が著し
く粗大化して母材靭性が劣化してしまう。従って、11
00〜1300℃の加熱温度が適正である。続いて、加
熱した鋼片を熱間圧延する際、800℃以上で圧延する
ことが高温強度を高めることに有効である。その理由
は、圧延中にNbやMoの炭窒化物を析出させないため
である。800℃未満の圧延によってNbやMoの歪み
誘起析出が促され、これらの炭窒化物が析出してしまう
と、そのサイズが比較的大きくなってしまい、高温強度
が低下するためである。一方、結晶粒を微細化して母材
の強度と靭性を確保するためには、1000℃で圧延を
終える必要がある。従って、800〜1000℃で圧延
を終了するのがよい。圧延後の冷却方法は特に限定され
ない。比較的薄い鋼材は圧延ままの空冷で母材の材質を
確保できるが、比較的厚い鋼材は所定の母材材質を確保
するために加速冷却を適用することが好ましい。例え
ば、板厚50mmを境に空冷と加速冷却を使い分けるこ
とが好ましい。本発明は厚板とH形鋼のいづれにも適用
できる。また、強度、靭性、降伏比などを調整するため
に、800℃以下に再加熱しても本発明の特徴は何ら損
なわれることはない。
【0043】本発明で規定した介在物の分散状態は、た
とえば以下のような方法で定量的に測定される。Mgと
Alから成る酸化物を内包する0.01〜0.5μmの
TiNの個数は、母材鋼板の任意の場所から抽出レプリ
カ試料を作製し、これを透過電子顕微鏡(TEM)を用
いて10000〜50000倍の倍率で少なくとも10
00μm2以上の面積にわたって観察し、対象となる大
きさのTiNの個数を測定し、これを単位面積当たりの
個数に換算する。このとき、(Mg,Al)酸化物とT
iNの同定は、TEMに付属のエネルギー分散型X線分
光法(EDS)による組成分析と、TEMによる電子線
回折像の結晶構造解析によって行われる。このような同
定を測定するすべての複合介在物に対して行うことが煩
雑な場合、簡易的には次の手順による。まず、四角い形
状の介在物をTiNとみなし、対象となる大きさのTi
Nの内部に介在物が存在するものの個数を測定する。次
に、このような方法で個数を測定した複合析出TiNの
うち、少なくとも10個以上について上記の要領で詳細
な同定を行い、(Mg,Al)酸化物とTiNが複合的
に存在している割合を算出する。そして、はじめに測定
された複合析出TiNの個数にこの割合を掛け合わせ
る。鋼中の炭化物が以上のTEM観察を邪魔する場合、
500℃以下の熱処理によって炭化物を凝集・粗大化さ
せ、対象となる複合介在物の観察を容易にすることがで
きる。
【0044】次に、本発明で規定した0.5〜10μm
の酸化物の組成は、たとえば以下のような方法で測定さ
れる。母材鋼板の任意の場所から小片試料を切り出し、
これを1400〜1450℃で10分間以上保持するこ
とで酸化物以外の介在物を溶体化させ、その後水冷す
る。これを鏡面研磨し、対象となる大きさの酸化物のう
ち少なくとも10個以上について電子線マイクロアナラ
イザー(EPMA)に付属の波長分散型X線分光法(W
DS)を用いて組成を分析し、酸化物の組成を重量%で
求める。このとき、酸化物組成の分析値に地鉄から検出
されたFeが含まれる場合は、分析値からFeを除外し
て酸化物の組成を求める。
【0045】
【実施例】(実施例1)表1に高炉と転炉を用いて連続
鋳造されたAl含有量0.001〜0.01%未満の範
囲内の本発明鋼1〜18と比較鋼19〜34の化学成分
を示す。表2に本発明鋼と比較鋼における有効O量、有
効Ti量、有効TiN量、過剰Ti量、複合析出TiN
個数、酸化物組成について、(1)〜(5)式による計
算結果と前述した手段による測定結果を一覧する。表3
に本発明鋼と比較鋼の鋼板の製造条件、母材の常温強度
と高温強度、母材の靭性、HAZ靭性を示す。本発明鋼
は 化学成分、酸化物とTiNの分散状態、加熱圧延
条件、が適正であることにより、優れた耐火性と従来に
ない良好な大入熱HAZ靭性とが安定に高い次元で両立
できている。一方、比較鋼は、化学成分、酸化物あ
るいは加熱条件が適当でなく本発明外であるため、耐
火性あるいは大入熱HAZ靭性を安定して高めることが
困難であり、本発明鋼のように工業的に両者を高い次元
でバランスさせることができない。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】(実施例2)表4に高炉と転炉を用いて連
続鋳造されたAl含有量0.01〜0.05%の範囲内
の本発明鋼1〜18と比較鋼19〜32の化学成分を示
す。表5に本発明鋼と比較鋼における有効TiN量、過
剰Ti量、複合析出TiN個数、酸化物組成について、
(1)〜(3)式による計算結果と前述した手段による
測定結果を一覧する。表6に本発明鋼と比較鋼の鋼板の
製造条件、母材の常温強度と高温強度、母材の靭性、H
AZ靭性を示す。本発明鋼は化学成分、酸化物とT
iNの分散状態、加熱圧延条件、が適正であることに
より、優れた耐火性と従来にない良好な大入熱HAZ靭
性とが安定に高い次元で両立できている。一方、比較鋼
は、、あるいはが適当でないため、耐火性あるい
は大入熱HAZ靭性を安定して高めることが困難であ
り、本発明鋼のように工業的に両者を高い次元でバラン
スさせることができない。
【0050】
【表4】
【0051】
【表5】
【0052】
【表6】
【0053】
【発明の効果】本発明により、高能率溶接したときにで
も、良好なHAZ靭性を有する耐火性の優れた鋼材を工
業的に提供することが可能になった。溶接入熱量が20
〜100kJ/mmの大入熱溶接HAZにおいても10
0J以上の高いvE(−20℃)を有し、引張強度が5
00〜600MPa級であり、600℃での降伏強度
(耐力)が常温時の70%以上である鋼材とその製造方
法が安定的に提供可能となった。このことにより、耐火
性に優れた鋼材を高能率溶接することで施工コストを低
減できるとともに、溶接部の破壊抵抗力が増すことで、
構造物の安全性を従来より高めることが可能になった。
フロントページの続き (72)発明者 吉江 淳彦 君津市君津1番地 新日本製鐵株式会社君 津製鐵所内 (72)発明者 植森 龍治 君津市君津1番地 新日本製鐵株式会社君 津製鐵所内 (72)発明者 千々岩 力雄 君津市君津1番地 新日本製鐵株式会社君 津製鐵所内 Fターム(参考) 4K032 AA01 AA02 AA04 AA05 AA08 AA11 AA12 AA14 AA15 AA16 AA19 AA21 AA22 AA23 AA26 AA27 AA29 AA31 AA35 AA36 AA39 AA40 CA02 CA03 CC03 CC04

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、C :0.04〜0.15
    %、Si:0.6%以下、Mn:0.5〜1.6%、P
    :0.015%以下、S :0.006%以下、N
    b:0.005〜0.04%、Mo:0.4〜0.7
    %、Al:0.001〜0.01%未満、Ti:0.0
    05〜0.03%、Mg:0.0001〜0.003
    %、Ca:0.0005〜0.004%、N :0.0
    015〜0.006%、O :0.001〜0.005
    %を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物から構成
    され、MgとAlから成る酸化物を内包する0.01〜
    0.5μmのTiNが10000個/mm2以上存在
    し、さらに0.5〜10μmの酸化物の重量%組成にお
    いてCa/Alの平均値が1.5以上であることを特徴
    とする、耐火性と溶接熱影響部靭性に優れた鋼材。
  2. 【請求項2】 重量%で、C :0.04〜0.15
    %、Si:0.6%以下、Mn:0.5〜1.6%、P
    :0.015%以下、S :0.006%以下、N
    b:0.005〜0.04%、Mo:0.4〜0.7
    %、Al:0.01〜0.05%、Ti:0.005〜
    0.03%、Mg:0.0001〜0.003%、N
    :0.0015〜0.006%、O :0.001〜
    0.005%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純
    物から構成され、MgとAlから成る酸化物を内包する
    0.01〜0.5μmのTiNが10000個/mm2
    以上存在し、さらに0.5〜10μmの酸化物の重量%
    組成においてMg/Alの平均値が0.5以下であるこ
    とを特徴とする、耐火性と溶接熱影響部靭性に優れた鋼
    材。
  3. 【請求項3】 重量%で、さらに、Cu:0.05〜
    1.0%、Ni:0.05〜0.5%、Cr:0.05
    〜1.0%、V :0.005〜0.1%、B :0.
    0003〜0.002%のうち1種または2種以上を含
    有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の耐火
    性と溶接熱影響部靭性に優れた鋼材。
  4. 【請求項4】 重量%で、さらに、Zr:0.0005
    〜0.03%、REM:0.0005〜0.03%のう
    ち1種または2種以上を含有することを特徴とする、請
    求項1〜3の内のいずれかに記載の耐火性と溶接熱影響
    部靭性に優れた鋼材。
  5. 【請求項5】 重量%で、さらに、Ca:0.0005
    〜0.004%を含有することを特徴とする請求項2〜
    4の内のいずれかに記載の耐火性と溶接熱影響部靭性に
    優れた鋼材。
  6. 【請求項6】 重量%を用いて下記の(1)〜(4)式
    で計算される有効TiN量が、0.007%以上である
    ことを特徴とする、請求項1〜5の内のいずれかに記載
    の耐火性と溶接熱影響部靭性に優れた鋼材。 有効O量=O−0.40Ca−0.66Mg−0.17REM −0.18Zr−0.89Al≧0の場合、 有効Ti量=Ti−2×有効O量 ・ ・ ・ (1) 有効O量=O−0.40Ca−0.66Mg−0.17REM −0.18Zr−0.89Al<0の場合、 有効Ti量=Ti ・ ・ ・ (2) 有効Ti量≧3.4Nの場合、有効TiN量=4.4N ・ ・ ・ (3) 有効Ti量<3.4Nの場合、有効TiN量=1.3×有効Ti量 ・ ・ ・ (4)
  7. 【請求項7】 重量%を用いて下記の(5)式で計算さ
    れる過剰Ti量が、−0.01〜+0.005%の範囲
    であることを特徴とする、請求項1〜6の内のいずれか
    に記載の耐火性と溶接熱影響部靭性に優れた鋼材。 過剰Ti量=有効Ti量−3.4N ・ ・ ・ (5)
  8. 【請求項8】 0.5〜10μmの酸化物の平均組成に
    おいて、Ti含有量が20重量%以下であることを特徴
    とする、請求項1及び3〜7の内のいずれかに記載の耐
    火性と溶接熱影響部靭性に優れた鋼材。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8の内のいずれかに記載の成
    分の鋼片を、1100〜1300℃に加熱した後、熱間
    圧延を800〜1000℃で終了することを特徴とす
    る、耐火性と溶接熱影響部靭性に優れた鋼材の製造方
    法。
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WO2006093282A1 (ja) * 2005-03-04 2006-09-08 Nippon Steel Corporation 溶接性およびガス切断性に優れた高張力耐火鋼およびその製造方法
JP2006249467A (ja) * 2005-03-09 2006-09-21 Jfe Steel Kk 溶接熱影響部の靱性に優れた耐火鋼
EP2975149A4 (en) * 2013-03-14 2016-11-16 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp H-SHAPED STEEL AND METHOD FOR PRODUCING THE SAME
US9863022B2 (en) 2011-12-15 2018-01-09 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation High-strength ultra-thick H-beam steel

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