JP2001011306A - 中空成形体用ポリアミド樹脂組成物および中空成形体 - Google Patents

中空成形体用ポリアミド樹脂組成物および中空成形体

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JP2001011306A
JP2001011306A JP11224503A JP22450399A JP2001011306A JP 2001011306 A JP2001011306 A JP 2001011306A JP 11224503 A JP11224503 A JP 11224503A JP 22450399 A JP22450399 A JP 22450399A JP 2001011306 A JP2001011306 A JP 2001011306A
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acid
molded article
polyamide resin
copolymer
resin
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JP11224503A
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English (en)
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Hideyuki Umetsu
秀之 梅津
Koji Tachikawa
浩司 立川
Yoshiki Makabe
芳樹 真壁
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】寸法安定性、耐薬品性、耐ガス透過性、低温靭
性などが均衡して優れる中空成形体用ポリアミド樹脂組
成物に関し、更には単層あるいは多層の中空成形体を提
供する。 【解決手段】ポリアミド樹脂(a)100重量部に対し
て液晶性樹脂(b)0.5〜150重量部含有し、該液
晶性樹脂の数平均分散径が0.05〜1.5μmでかつ
数平均分散径よりプラスマイナス平均分散径×0.3の
分散範囲に60%以上の粒子が存在することを特徴とす
る中空成形体用ポリアミド樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、寸法安定性、耐薬
品性、耐ガス透過性、低温靭性などが均衡して優れる中
空成形体用ポリアミド樹脂組成物に関し、更には単層あ
るいは多層の中空成形体などに関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂の中空成形品は、例えば自
動車のエンジンルーム内のダクト類を中心に、ポリアミ
ド系樹脂を使用したブロー成形によって製造する技術
や、チューブ類に飽和ポリエステル系樹脂、ポリアミド
樹脂、ポリオレフィン樹脂、熱可塑性ポリウレタンを使
用した押出成形によって製造する技術が普及している。
【0003】しかし、従来のポリアミド系樹脂、飽和ポ
リエステル系樹脂、ポリオレフィン樹脂および熱可塑性
ポリウレタン樹脂などの熱可塑性樹脂からなる単層中空
成形品では、寸法安定性、耐薬品性、耐ガス透過性、ま
たは低温などの過酷な条件で中空成形体の割れにより内
容物の漏れ等などが発生し、成形体として十分に機能し
ない、あるいは自動車燃料チューブ用として、ポリアミ
ド樹脂、中でもポリアミド11やポリアミド12などの
柔軟ポリアミド樹脂が広く用いられているが、ポリアミ
ド樹脂を単独で使用した場合、環境汚染問題および燃費
向上から要求されているアルコールガソリンの透過防止
性に対しては十分ではないと言う懸念点が指摘されその
改良が望まれており、上記の問題を改善するために、寸
法安定性、耐薬品性、耐ガス透過性、低温靭性を高めた
製品が要求されている。
【0004】上記問題のうち、寸法安定性および耐ガス
透過性の改良のため液晶性樹脂とポリエステルのブレン
ドを使用した多層チューブについて特開平7−2664
73号公報で提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平7−2
66473号公報の方法では、単層で使用した場合にお
いて寸法安定性は確かに向上するものの、耐ガス透過性
がまだ十分とは言えず、さらには低温時の靭性ばかりか
常温での使用においても靭性が十分でないことがわかっ
た。そこで上述した従来の問題点の改良を課題として検
討した結果、寸法安定性、耐薬品性、耐ガス透過性、低
温靭性などが均衡して優れる中空成形体用ポリアミド樹
脂組成物に関し、更には単層あるいは多層の中空成形体
を課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決するために鋭意検討を重ねた結果、ポリアミド
樹脂と液晶性樹脂を溶融混練し、該液晶性樹脂の分散状
態をコントロールすることで中空成形体に適した材料が
得られ、課題を解決できることを見出し本発明に至っ
た。
【0007】すなわち本発明は、(1)ポリアミド樹脂
(a)100重量部に対して液晶性樹脂(b)0.5〜
150重量部含有し、該液晶性樹脂の数平均分散径が
0.05〜1.5μmでかつ数平均分散径よりプラスマ
イナス平均分散径×0.3の分散範囲に60%以上の粒
子が存在することを特徴とする中空成形体用ポリアミド
樹脂組成物、(2)ポリアミド樹脂(a)および液晶性
樹脂(b)の合計量100重量部に対し、導電性フィラ
ー及び/又は導電性ポリマーを1〜250重量部を添加
してなる上記(1)記載の中空成形体用ポリアミド樹脂
組成物、(3)上記1または2記載の中空成形体用ポリ
アミド樹脂組成物を押出成形してなる中空成形体、
(4)中空成形体が2層以上の熱可塑性樹脂層から構成
される多層中空成形体であって、その少なくとも1層が
上記(1)または(2)記載の中空成形用ポリアミド樹
脂組成物で構成されるものである上記(3)記載の中空
成形体、(5)薬液またはガス搬送用として用いられる
上記(3)または(4)記載の中空成形体、(6)燃料
チューブとして用いられる上記(5)記載の中空成形体
を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。
【0009】ポリアミド樹脂(a)とは、アミノ酸、ラ
クタムあるいはジアミンとジカルボン酸を主たる原料と
するナイロンである。その原料の代表例としては、6−
アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−
アミノドデカン酸、パラアミノメチル安息香酸などのア
ミノ酸、ε−アミノカプロラクタム、ω−ラウロラクタ
ムなどのラクタム、テトラメチレンジアミン、ヘキサメ
チレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、
ノナメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ド
デカメチレンジアミン、2,2,4−/2,4,4−ト
リメチルヘキサメチレンジアミン、5−メチルノナメチ
レンジアミン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレ
ンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキ
サン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、
1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチ
ルシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)
メタン、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシ
ル)メタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシ
ル)プロパン、ビス(アミノプロピル)ピペラジン、ア
ミノエチルピペラジンなどの脂肪族、脂環族、芳香族の
ジアミン、およびアジピン酸、スペリン酸、アゼライン
酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テレフタル酸、イソフ
タル酸、2−クロロテレフタル酸、2−メチルテレフタ
ル酸、5−メチルイソフタル酸、5−ナトリウムスルホ
イソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒド
ロイソフタル酸などの脂肪族、脂環族、芳香族のジカル
ボン酸が挙げられ、本発明においては、これらの原料か
ら誘導されるナイロンホモポリマーまたはコポリマーを
各々単独または混合物の形で用いることができる。
【0010】本発明において、特に有用なポリアミド
は、170℃以上の融点を有する耐熱性や強度に優れた
ポリアミドであり、具体的な例としては、ポリウンデカ
アミド(ナイロン11)、ポリドデカミド(ナイロン1
2)、ポリカプロアミド(ナイロン6)、ポリヘキサメ
チレンアジパミド(ナイロン66)、ポリテトラメチレ
ンアジパミド(ナイロン46)、ポリヘキサメチレンセ
バカミド(ナイロン610)、ポリヘキサメチレンドデ
カミド(ナイロン612)、ポリノナメチレンテレフタ
ルアミド(ナイロン9T)、ポリドデカミド/ポリヘキ
サメチレンテレフタラミドコポリマー(ナイロン12/
6T)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメ
チレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6
T)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリカプ
ロアミドコポリマー(ナイロン6T/6)、ポリヘキサ
メチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンイソフタルア
ミドコポリマー(ナイロン66/6I)、ポリカプロア
ミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミド/ポリヘキ
サメチレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン6/
6I/6T)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘ
キサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンイ
ソフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6T/6
I)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキ
サメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン6T
/6I)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリ
(2−メチルペンタメチレンテレフタルアミド)コポリ
マー(ナイロン6T/M5T)、ポリキシリレンアジパ
ミド(ナイロンXD6)およびこれらの混合物ないし共
重合体などが挙げられる。
【0011】とりわけ好ましいものとしては、ナイロン
11、ナイロン12、ナイロン6、ナイロン66、ナイ
ロン610、ナイロン9T、ナイロン6/66コポリマ
ー、ナイロン66/610、ナイロン6/12コポリマ
ー、ナイロン12/6Tコポリマー、ナイロン6T/6
コポリマー、ナイロン66/6Tコポリマー、ナイロン
6T/6Iコポリマー、ナイロン6T/M5Tコポリマ
ーなどの例を挙げることができ、更にこれらのナイロン
樹脂を成形性、耐熱性、靱性、耐薬品性、真円性などの
必要特性に応じてナフタレンジカルボン酸、ジカルボキ
シビフェニルなどのカルボン酸を少量共重合するかある
いは上記ナイロン樹脂を1種あるいは2種の混合物とし
て用いることも実用上好適である。
【0012】これらポリアミド樹脂の重合度にはとくに
制限がなく、1%の濃硫酸溶液中、25℃で測定した相
対粘度が、2.0〜8.0の範囲のものが好ましく、
3.0〜7.0の範囲のものがより好ましく、さらに
4.0〜6.5の範囲のものが最も好ましい。
【0013】これらポリアミド共重合体は公知の方法で
得られる。例えば重合方法としては溶融重合、界面重
合、溶液重合、塊状重合、固相重合などの方法が利用さ
れ、一般的には溶融重合が最も適当である。さらに前記
のポリアミドを押出機又は射出成形機に投入し、完全又
は部分的に交換反応を行わせることによって共重合体を
得ることができる。
【0014】液晶性樹脂(b)は、異方性溶融相を形成
し得る樹脂であり、エステル結合を有するものが好まし
い。例えば芳香族オキシカルボニル単位、芳香族ジオキ
シ単位、芳香族および/または脂肪族ジカルボニル単
位、アルキレンジオキシ単位などから選ばれた構造単位
からなり、かつ異方性溶融相を形成する液晶性ポリエス
テル、あるいは、上記構造単位と芳香族イミノカルボニ
ル単位、芳香族ジイミノ単位、芳香族イミノオキシ単位
などから選ばれた構造単位からなり、かつ異方性溶融相
を形成する液晶性ポリエステルアミドなどである。
【0015】芳香族オキシカルボニル単位としては、例
えば、p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−
ナフトエ酸などから生成した構造単位、芳香族ジオキシ
単位としては、例えば、4,4´−ジヒドロキシビフェ
ニル、ハイドロキノン、3,3’,5,5’−テトラメ
チル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、t−ブチル
ハイドロキノン、フェニルハイドロキノン、2,6−ジ
ヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
および4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルなど
から生成した構造単位、芳香族および/または脂肪族ジ
カルボニル単位としては、例えば、テレフタル酸、イソ
フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’
−ジフェニルジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキ
シ)エタン−4,4’−ジカルボン酸、1,2−ビス
(2−クロルフェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボ
ン酸および4,4’ジフェニルエーテルジカルボン酸、
アジピン酸、セバシン酸などから生成した構造単位、ア
ルキレンジオキシ単位としてはエチレングリコール、
1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル等から生成した構造単位(なかでもエチレングリコー
ルから生成した構造単位が好ましい。)、芳香族イミノ
オキシ単位としては、例えば、4−アミノフェノールな
どから生成した構造単位が挙げられる。
【0016】液晶性ポリエステルの具体例としては、p
−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位、6−ヒド
ロキシ−2−ナフトエ酸から生成した構造単位からなる
液晶性ポリエステル、p−ヒドロキシ安息香酸から生成
した構造単位、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸から生
成した構造単位、芳香族ジヒドロキシ化合物および/ま
たは脂肪族ジカルボン酸から生成した構造単位からなる
液晶性ポリエステル、p−ヒドロキシ安息香酸から生成
した構造単位、4,4’−ジヒドロキシビフェニルから
生成した構造単位、テレフタル酸および/またはアジピ
ン酸から生成した構造単位からなる液晶性ポリエステ
ル、p−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位、エ
チレングリコールから生成した構造単位、テレフタル酸
から生成した構造単位からなる液晶性ポリエステル、p
−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位、エチレン
グリコールから生成した構造単位、テレフタル酸および
イソフタル酸から生成した構造単位からなる液晶性ポリ
エステル、p−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単
位、エチレングリコールから生成した構造単位、4,
4’−ジヒドロキシビフェニルから生成した構造単位、
テレフタル酸および/またはセバシン酸から生成した構
造単位からなる液晶性ポリエステル、p−ヒドロキシ安
息香酸から生成した構造単位、エチレングリコールから
生成した構造単位、芳香族ジヒドロキシ化合物から生成
した構造単位、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−
ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸から
生成した構造単位からなる液晶性ポリエステルなどが挙
げられる。
【0017】なかでも異方性溶融相を形成する液晶性ポ
リエステルの例としては、下記(I)、(II)、(III)
および(IV)の構造単位からなる液晶性ポリエステル、
または、(I)、(III) および(IV)の構造単位からな
る液晶性ポリエステルなどが好ましく挙げられる。
【0018】特に好ましいのは(I)、(II)、(III)お
よび(IV)の構造単位からなる液晶性ポリエステルであ
る。
【0019】
【化1】
【0020】(ただし式中のR1
【0021】
【化2】
【0022】から選ばれた1種以上の基を示し、R2
【0023】
【化3】
【0024】から選ばれた1種以上の基を示す。ただし
式中Xは水素原子または塩素原子を示す。) 上記構造単位(I)はp−ヒドロキシ安息香酸から生成し
た構造単位であり、構造単位(II)は4,4’−ジヒドロ
キシビフェニル、3,3’,5,5’−テトラメチル−
4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノン、
t−ブチルハイドロキノン、フェニルハイドロキノン、
メチルハイドロキノン、2,6−ジヒドロキシナフタレ
ン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパンおよび4,4’−
ジヒドロキシジフェニルエーテルから選ばれた一種以上
の芳香族ジヒドロキシ化合物から生成した構造単位を、
構造単位(III)はエチレングリコールから生成した構造
単位を、構造単位(IV)はテレフタル酸、イソフタル酸、
4,4’−ジフェニルジカルボン酸、2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−
4,4’−ジカルボン酸、1,2−ビス(2−クロルフ
ェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボン酸および4,
4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸から選ばれた一
種以上の芳香族ジカルボン酸から生成した構造単位を各
々示す。これらのうちR1
【0025】
【化4】
【0026】であり、R2
【0027】
【化5】
【0028】であるものが特に好ましい。
【0029】本発明に好ましく使用できる液晶性ポリエ
ステルは、上記構造単位(I)、(III)、(IV)か
らなる共重合体および上記構造単位(I)、(II)、(III)、
(IV)からなる共重合体から選択される1種以上であり、
上記構造単位(I)、(II)、(III)および(IV)の共重合
量は任意である。しかし、本発明の特性を発揮させるた
めには次の共重合量であることが好ましい。
【0030】すなわち、上記構造単位(I)、(II)、(I
II)、(IV)からなる共重合体の場合は、上記構造単位(I)
および(II)の合計は構造単位(I)、(II)および(III)
の合計に対して30〜95モル%が好ましく、40〜8
5モル%がより好ましい。また、構造単位(III)は構造
単位(I)、(II)および(III)の合計に対して70〜1
0モル%が好ましく、60〜15モル%がより好まし
い。また、構造単位(I)と(II)のモル比[(I)/(II)]は
好ましくは75/25〜95/5であり、より好ましく
は78/22〜93/7である。また、構造単位(IV)は
構造単位(II)および(III)の合計と実質的に等モルであ
ることが好ましい。
【0031】一方、上記構造単位(II)を含まない場合は
流動性の点から上記構造単位(I)は構造単位(I)お
よび(III)の合計に対して40〜90モル%であるこ
とが好ましく、60〜88モル%であることが特に好ま
しく、構造単位(IV)は構造単位(III)と実質的に等
モルであることが好ましい。
【0032】ここで実質的に等モルとは、末端を除くポ
リマー主鎖を構成するユニットが等モルであるが、末端
を構成するユニットとしては必ずしも等モルとは限らな
いことを意味する。
【0033】また液晶性ポリエステルアミドとしては、
上記構造単位(I)〜(IV)以外にp−アミノフェノールか
ら生成したp−イミノフェノキシ単位を含有した異方性
溶融相を形成するポリエステルアミドが好ましい。
【0034】上記好ましく用いることができる液晶性ポ
リエステル、液晶性ポリエステルアミドは、上記構造単
位(I)〜(IV)を構成する成分以外に3,3’−ジフェニ
ルジカルボン酸、2,2’−ジフェニルジカルボン酸な
どの芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、
セバシン酸、ドデカンジオン酸などの脂肪族ジカルボン
酸、ヘキサヒドロテレフタル酸などの脂環式ジカルボン
酸、クロルハイドロキノン、3,4’−ジヒドロキシビ
フェニル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホ
ン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、
4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、3,4’−ジ
ヒドロキシビフェニル等の芳香族ジオール、プロピレン
グリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサ
ンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロ
ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル等の脂肪族、脂環式ジオールおよびm−ヒドロキシ安
息香酸、2,6−ヒドロキシナフトエ酸などの芳香族ヒ
ドロキシカルボン酸およびp−アミノ安息香酸などを液
晶性を損なわない程度の範囲でさらに共重合せしめるこ
とができる。
【0035】本発明において使用する上記液晶性樹脂
(b)の製造方法は、特に制限がなく、公知のポリエス
テルの重縮合法に準じて製造できる。
【0036】例えば、上記液晶性ポリエステルの製造に
おいて、次の製造方法が好ましく挙げられる。 (1)p−アセトキシ安息香酸および4,4’−ジアセ
トキシビフェニル、ジアセトキシベンゼンなどの芳香族
ジヒドロキシ化合物のジアシル化物と2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸などの芳
香族ジカルボン酸から脱酢酸縮重合反応によって液晶性
ポリエステルを製造する方法。 (2)p−ヒドロキシ安息香酸および4,4’−ジヒド
ロキシビフェニル、ハイドロキノンなどの芳香族ジヒド
ロキシ化合物と2,6−ナフタレンジカルボン酸、テレ
フタル酸、イソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸に無
水酢酸を反応させて、フェノール性水酸基をアシル化し
た後、脱酢酸重縮合反応によって液晶性ポリエステルを
製造する方法。 (3)p−ヒドロキシ安息香酸のフェニルエステルおよ
び4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノン
などの芳香族ジヒドロキシ化合物と2,6−ナフタレン
ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸などの芳香
族ジカルボン酸のジフェニルエステルから脱フェノール
重縮合反応により液晶性ポリエステルを製造する方法。 (4)p−ヒドロキシ安息香酸および2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸などの芳
香族ジカルボン酸に所定量のジフェニルカーボネートを
反応させて、それぞれジフェニルエステルとした後、
4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノンな
どの芳香族ジヒドロキシ化合物を加え、脱フェノール重
縮合反応により液晶性ポリエステルを製造する方法。 (5)ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル
のポリマー、オリゴマーまたはビス(β−ヒドロキシエ
チル)テレフタレートなど芳香族ジカルボン酸のビス
(β−ヒドロキシエチル)エステルの存在下で(1)ま
たは(2)の方法により液晶性ポリエステルを製造する
方法。
【0037】また、液晶性樹脂(b)の溶融粘度は特に
限定されないが、本発明の効果をより発揮するために用
いるポリアミド樹脂(a)の融点+25℃で測定した値
が、好ましくは100Pa・s以下であり、より好ましく
は0.1〜50Pa・sであり、最も好ましくは0.5〜
30Pa・sである。
【0038】なお、ここで溶融粘度は、剪断速度1,0
00(1/秒)の条件下でノズル径0.5mmφ、ノズル長1
0mmのノズルを用い高化式フローテスターによって測定
した値である。
【0039】ここで融点とは示差熱量測定において、重
合を完了したポリマーを室温から20℃/分の昇温条件
で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm1 )の
観測後、Tm1 +20℃の温度で5分間保持した後、2
0℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却した後、再度2
0℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピー
ク温度(Tm2)を融点とする。
【0040】また、液晶性樹脂(b)の融点は、特に限
定されないが、本発明の特異的な効果発現は、ポリアミ
ド樹脂との反応性をコントロールすることが重要であ
り、好ましくはポリアミド樹脂(a)単体を加工する温
度より20℃〜100℃低い範囲のもの、より好ましく
は30〜80℃低い範囲のものである。
【0041】液晶性樹脂(b)のポリアミド樹脂(a)
への配合量は、ポリアミドの本来有する特性を損なわ
ず、かつ新規に耐ガス透過性、耐薬品性、低温靱性など
の特性を付与する点からポリアミド樹脂100重量部に
対して0.5〜150重量部、好ましくは1.0〜10
0重量部、より好ましくは2〜50重量部である。
【0042】本発明において、ポリアミド樹脂(a)中
に分散する液晶性樹脂(b)の数平均分散径が本発明の
効果である寸法安定性、耐薬品性、耐ガス透過性、低温
靭性のうち、特に耐ガス透過性、低温靭性を発現するた
めに重要であり、0.05〜1.5μmの範囲であるこ
とが必須であり、好ましくは0.1〜1.2μm、より
好ましくは0.15〜1.0μmである。液晶性樹脂の
数平均分散径が上記の範囲より分散径が小さすぎる場合
には、寸法安定性、耐ガス透過性が改善されず、大きす
ぎる場合、低温靭性、耐ガス透過性が低下し、好ましく
ない。
【0043】また、本発明の効果発現のためには、液晶
性樹脂(b)の分布状態もかなり影響し、本発明の効果
を最大限に引き出すには、数平均分散径よりプラスマイ
ナス平均分散径×0.3の分散範囲に60%以上の粒子
が存在することが必須であり、好ましくは70%以上、
より好ましくは75%以上存在することである。
【0044】上記の分散状態からはずれることは、分散
不良を意味し、特に本発明の効果である低温靭性、耐ガ
ス透過性が損なわれるので好ましくない。
【0045】ポリアミド樹脂(a)中の液晶性樹脂
(b)の数平均分散径の測定方法は、組成物の配向方向
に切削して得られたコア層部分の切片を電子透過型顕微
鏡(TEM)により観察・写真撮影し、分散粒子100
個の平均値をそれぞれ数平均分散径として求めた。な
お、分散粒子径は長径方向で測定した。
【0046】本発明の中空成形体用ポリアミド樹脂組成
物に導電性を付与するために導電性フィラー及び/又は
導電性ポリマーを使用することが可能であり、特に限定
されるものではないが、導電性フィラーとして、通常樹
脂の導電化に用いられる導電性フィラーであれば特に制
限は無く、その具体例としては、金属粉、金属フレー
ク、金属リボン、金属繊維、金属酸化物、導電性物質で
被覆された無機フィラー、カーボン粉末、黒鉛、炭素繊
維、カーボンフレーク、鱗片状カーボンなどが挙げられ
る。
【0047】金属粉、金属フレーク、金属リボンの金属
種の具体例としては銀、ニッケル、銅、亜鉛、アルミニ
ウム、ステンレス、鉄、黄銅、クロム、錫などが例示で
きる。
【0048】金属繊維の金属種の具体例としては鉄、
銅、ステンレス、アルミニウム、黄銅などが例示でき
る。
【0049】かかる金属粉、金属フレーク、金属リボ
ン、金属繊維はチタネート系、アルミ系、シラン系など
の表面処理剤で表面処理を施されていても良い。
【0050】金属酸化物の具体例としてはSnO2 (ア
ンチモンドープ)、In2 3 (アンチモンドープ)、
ZnO(アルミニウムドープ)などが例示でき、これら
はチタネート系、アルミ系、シラン系などの表面処理剤
で表面処理を施されていても良い。
【0051】導電性物質で被覆された無機フィラーにお
ける導電性物質の具体例としてはアルミニウム、ニッケ
ル、銀、カーボン、SnO2 (アンチモンドープ)、I
23 (アンチモンドープ)などが例示できる。また
被覆される無機フィラーとしては、マイカ、ガラスビー
ズ、ガラス繊維、炭素繊維、チタン酸カリウムウィスカ
ー、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化チタン、ホウ酸アル
ミニウムウィスカー、酸化亜鉛系ウィスカー、酸化チタ
ン酸系ウィスカー、炭化珪素ウィスカーなどが例示でき
る。被覆方法としては真空蒸着法、スパッタリング法、
無電解メッキ法、焼き付け法などが挙げられる。またこ
れらはチタネート系、アルミ系、シラン系などの表面処
理剤で表面処理を施されていても良い。
【0052】カーボン粉末はその原料、製造法からアセ
チレンブラック、ガスブラック、オイルブラック、ナフ
タリンブラック、サーマルブラック、ファーネスブラッ
ク、ランプブラック、チャンネルブラック、ロールブラ
ック、ディスクブラックなどに分類される。本発明で用
いることのできるカーボン粉末は、その原料、製造法は
特に限定されないが、アセチレンブラック、ファーネス
ブラックが特に好適に用いられる。またカーボン粉末
は、その粒子径、表面積、DBP吸油量、灰分などの特
性の異なる種々のカーボン粉末が製造されている。本発
明で用いることのできるカーボン粉末は、これら特性に
特に制限は無いが、強度、電気伝導度のバランスの点か
ら、平均粒径が500nm以下、特に5〜100nm、
更には10〜70nmが好ましい。また表面積(BET
法)は10m2 /g以上、更には30m2 /g以上が好
まし。またDBP給油量は50ml/100g以上、特
に100ml/100g以上が好ましい。また灰分は
0.5%以下、特に0.3%以下が好ましい。
【0053】かかるカーボン粉末はチタネート系、アル
ミ系、シラン系などの表面処理剤で表面処理を施されて
いても良い。また溶融混練作業性を向上させるために造
粒されたものを用いることも可能である。
【0054】中空体の最内層または最外層は、しばしば
表面の平滑性が求められる。かかる観点から、本発明で
用いられる導電性フィラーは、高いアスペクト比を有す
る繊維状フィラーよりも、粉状、粒状、板状、鱗片状、
或いは樹脂組成物中の長さ/直径比が200以下の繊維
状のいずれかの形態であることが好ましい。
【0055】本発明で用いられる導電性ポリマーの具体
例としては、ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセチ
レン、ポリ(パラフェニレン)、ポリチオフェン、ポリ
フェニレンビニレンなどが例示できる。
【0056】上記導電性フィラー及び/又は導電性ポリ
マーは、2種以上を併用して用いても良い。かかる導電
性フィラー、導電性ポリマーの中で、特にカーボンブラ
ックが強度、コスト的に特に好適に用いられる。
【0057】本発明で用いられる導電性フィラー及び/
又は導電性ポリマーの含有量は、用いる導電性フィラー
及び/又は導電性ポリマーの種類により異なるため、一
概に規定はできないが、導電性と流動性、機械的強度な
どとのバランスの点から、(a)成分と(b)成分の合
計100重量部に対し、1〜250重量部、好ましくは
3〜100重量部の範囲が好ましく選択される。
【0058】また導電性を付与した場合、十分な帯電防
止性能を得る意味で、その体積固有抵抗が1010Ω・c
m以下であることが好ましい。但し上記導電性フィラ
ー、導電性ポリマーの配合は一般に強度、流動性の悪化
を招きやすい。そのため目標とする導電レベルが得られ
れば、上記導電性フィラー、導電性ポリマーの配合量は
できるだけ少ない方が望ましい。目標とする導電レベル
は用途によって異なるが、通常体積固有抵抗が100Ω
・cmを越え、1010Ω・cm以下の範囲である。
【0059】本発明において中空成形体用ポリアミド樹
脂組成物の機械強度その他の特性を付与するために充填
剤を使用することが可能であり、特に限定されるもので
はないが、繊維状、板状、粉末状、粒状などの充填剤を
使用することができる。具体的には例えば、ガラス繊
維、PAN系やピッチ系の炭素繊維、ステンレス繊維、
アルミニウム繊維や黄銅繊維などの金属繊維、芳香族ポ
リアミド繊維などの有機繊維、石膏繊維、セラミック繊
維、アスベスト繊維、ジルコニア繊維、アルミナ繊維、
シリカ繊維、酸化チタン繊維、炭化ケイ素繊維、ロック
ウール、チタン酸カリウムウィスカー、チタン酸バリウ
ムウィスカー、ほう酸アルミニウムウィスカー、窒化ケ
イ素ウィスカーなどの繊維状、ウィスカー状充填剤、マ
イカ、タルク、カオリン、シリカ、炭酸カルシウム、ガ
ラスビーズ、ガラスフレーク、ガラスマイクロバルー
ン、クレー、二硫化モリブデン、ワラステナイト、酸化
チタン、酸化亜鉛、ポリリン酸カルシウム、グラファイ
トなどの粉状、粒状あるいは板状の充填剤が挙げられ
る。上記充填剤中、ガラス繊維および導電性が必要な場
合にはPAN系の炭素繊維が好ましく使用される。ガラ
ス繊維の種類は、一般に樹脂の強化用に用いるものなら
特に限定はなく、例えば長繊維タイプや短繊維タイプの
チョップドストランド、ミルドファイバーなどから選択
して用いることができる。また、上記の充填剤は2種以
上を併用して使用することもできる。なお、本発明に使
用する上記の充填剤はその表面を公知のカップリング剤
(例えば、シラン系カップリング剤、チタネート系カッ
プリング剤など)、その他の表面処理剤で処理して用い
ることもできる。
【0060】また、ガラス繊維はエチレン/酢酸ビニル
共重合体などの熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬
化性樹脂で被覆あるいは集束されていてもよい。
【0061】上記の充填剤の添加量は、ポリアミド樹脂
(a)、液晶性樹脂(b)の合計100重量部に対し、
通常、0.5〜200重量部であり、好ましくは5〜1
50重量部、より好ましくは10〜110重量部であ
る。
【0062】さらに本発明において中空成形体用ポリア
ミド樹脂組成物からなる中空成形体の耐ガス透過性をさ
らに向上させることが必要な場合、酸無水物あるいは多
価エポキシ化合物を添加することが可能である。酸無水
物の例としては、無水安息香酸、無水イソ酪酸、無水イ
タコン酸、無水オクタン酸、無水グルタル酸、無水コハ
ク酸、無水酢酸、無水ジメチルマレイン酸、無水デカン
酸、無水トリメリト酸、無水1,8−ナフタル酸、無水
フタル酸、無水マレイン酸などが挙げられ、中でも無水
コハク酸、無水1,8−ナフタル酸、無水フタル酸、無
水マレイン酸などが好ましく用いられる。また、多価エ
ポキシ化合物は、分子内に2個以上のエポキシ基を有す
る化合物である。好ましくは多価エポキシ化合物は、エ
ポキシ当量100〜1000の多官能エポキシ化合物から選択
される。そのような多価エポキシ化合物としては、例え
ばノボラック樹脂(フェノールノボラック、クレゾール
ノボラック等)とエピクロルヒドリンとを反応させて得
られるノボラック型エポキシ化合物が挙げられる。また
は、1分子に2個以上の活性水素を有する化合物とエピ
クロルヒドリンまたは2-メチルエピクロルヒドリンとを
反応させて得られる化合物が挙げられる。1分子に2個
以上の活性水素を有する化合物としては、例えば多価フ
ェノール類(ビスフェノールA、ビスヒドロキシジフェ
ニルメタン、レゾルシン、ビスヒドロキシジフェニルエ
ーテル、テトラブロモビスフェノールA等)、多価アル
コール類(エチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリ
スリトール、ジエチレングリコール、ポリプロピレング
リコール、ビスフェノールA‐エチレンオキシド付加
物、トリスヒドロキシエチルイソシアヌレート等)、ア
ミノ化合物(例えばエチレンジアミン、アニリン等)、
多価カルボキシ化合物(例えばアジピン酸、フタル酸、
イソフタル酸等)が挙げられる。そのような多価エポキ
シ化合物の例としては、例えばテレフタル酸ジグリシジ
ルエステル、トリグリシジルシアヌレート、ヒドロキノ
ンジグリシジルエーテル、N,N'- ジグリシジルアニリン
等が挙げられる。その他に、線状脂肪族エポキシ化合
物、例えばブタジエンダイマージエポキシド、エポキシ
化大豆油など、脂環式エポキシ化合物、例えばビニルシ
クロヘキセンジオキシド、ジシクロペンタジエンジエポ
キシド等などが挙げられる。これらを単独でまたは2種
以上組合せて使用する。
【0063】本発明の酸無水物または多価エポキシ化合
物の配合量は、耐ガス透過性改良効果の点からポリアミ
ド樹脂100重量部に対して0.01〜5重量部が好ま
しく、より好ましくは0.05〜3重量部、特に好まし
くは0.1〜2重量部である。酸無水物または多価エポ
キシ化合物を用いることにより、ポリアミド樹脂中に分
散する液晶性樹脂の分散粒子径分布幅が狭くなり、結果
的に液晶性樹脂添加による耐ガス透過性のよりすぐれた
向上効果を得ることが可能である。しかし、添加する酸
無水物量または多価エポキシ化合物量が多すぎるとコン
パウンド時および押出成形時にガス発生あるいは反応過
多によるゲル化が起こり押出時の分解発泡、押出加工不
能、噛み込み不良、成形品のガス焼け等の原因となり、
得られた成形品も表面外観のみならず、機械特性も低下
する傾向にある。
【0064】また、本発明の中空成形体用ポリアミド樹
脂組成物に長期耐熱性を向上させるために銅化合物が好
ましく用いられる。銅化合物の具体的な例としては、塩
化第一銅、塩化第二銅、臭化第一銅、臭化第二銅、ヨウ
化第一銅、ヨウ化第二銅、硫酸第二銅、硝酸第二銅、リ
ン酸銅、酢酸第一銅、酢酸第二銅、サリチル酸第二銅、
ステアリン酸第二銅、安息香酸第二銅および前記無機ハ
ロゲン化銅とキシリレンジアミン、2−メルカプトベン
ズイミダゾール、ベンズイミダゾールなどの錯化合物な
どが挙げられる。なかでも1価の銅化合物とりわけ1価
のハロゲン化銅化合物が好ましく、酢酸第1銅、ヨウ化
第1銅などを特に好適な銅化合物として例示できる。銅
化合物の添加量は、通常ポリアミド樹脂100重量部に
対して0.01〜2重量部であることが好ましく、さら
に0.015〜1重量部の範囲であることが好ましい。
添加量が多すぎると溶融成形時に金属銅の遊離が起こ
り、着色により製品の価値を減ずる傾向にある。本発明
では銅化合物と併用する形でハロゲン化アルカリを添加
することも可能である。このハロゲン化アルカリ化合物
の例としては、塩化リチウム、臭化リチウム、ヨウ化リ
チウム、塩化カリウム、臭化カリウム、ヨウ化カリウ
ム、臭化ナトリウムおよびヨウ化ナトリウムを挙げるこ
とができ、ヨウ化カリウム、ヨウ化ナトリウムが特に好
ましい。
【0065】また本発明の中空成形体用樹脂組成物にア
ルコキシシラン、好ましくはエポキシ基、アミノ基、イ
ソシアネート基、水酸基、メルカプト基、ウレイド基の
中から選ばれた少なくとも1種の官能基を有するアルコ
キシシランの添加は、機械的強度、靱性などの向上に有
効である。かかる化合物の具体例としては、γ−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシ
プロピルトリエトキシシシラン、β−(3,4−エポキ
シシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのエ
ポキシ基含有アルコキシシラン化合物、γ−メルカプト
プロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピル
トリエトキシシランなどのメルカプト基含有アルコキシ
シラン化合物、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシシラン、γ−
(2−ウレイドエチル)アミノプロピルトリメトキシシ
ランなどのウレイド基含有アルコキシシラン化合物、γ
−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、γ−イソ
シアナトプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアナ
トプロピルメチルジメトキシシラン、γ−イソシアナト
プロピルメチルジエトキシシラン、γ−イソシアナトプ
ロピルエチルジメトキシシラン、γ−イソシアナトプロ
ピルエチルジエトキシシラン、γ−イソシアナトプロピ
ルトリクロロシランなどのイソシアナト基含有アルコキ
シシラン化合物、γ−(2−アミノエチル)アミノプロ
ピルメチルジメトキシシラン、γ−(2−アミノエチ
ル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシランなどのアミノ基含有アルコキ
シシラン化合物、γ−ヒドロキシプロピルトリメトキシ
シラン、γ−ヒドロキシプロピルトリエトキシシランな
どの水酸基含有アルコキシシラン化合物などが挙げられ
る。
【0066】本発明においてはさらにオレフィン系
(共)重合体を配合することが可能である。
【0067】特に、優れた多層中空成形体とした場合の
層間接着性、靱性、チューブとしての柔軟性などを得る
意味においてエポキシ基、酸無水物基、カルボキシル基
及びその塩、カルボン酸エステルから選ばれる少なくと
も1種の官能基を含有するオレフィン系共重合体を配合
することが可能である。
【0068】具体的には、エポキシ基含有ポリオレフィ
ン系重合体としては、側鎖にグリシジルエステル、グリ
シジルエーテル、グリシジルジアミンなどを有するオレ
フィン系共重合体や、二重結合を有するオレフィン系共
重合体の二重結合部分を、エポキシ酸化したものなどが
挙げられ、中でもエポキシ基を有するモノマーが共重合
されたオレフィン系共重合体が好適であり、特にα−オ
レフィンおよびα,β−不飽和酸のグリシジルエステル
を主構成成分とするオレフィン系共重合体が好適に用い
られる。
【0069】かかるα−オレフィンの具体例としては、
エチレン、プロピレン、ブテン−1、4−メチルペンテ
ン−1、ヘキセン1、デセン−1、オクテン−1などが
挙げられ、中でもエチレンが好ましく用いられる。また
これらは2種以上を同時に使用することもできる。
【0070】一方、α,β−不飽和酸のグリシジルエス
テルとは、一般式
【0071】
【化6】
【0072】(ここでRは水素原子または低級アルキル
基を示す)で示される化合物であり、具体的にはアクリ
ル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、エタクリル
酸グリシジルなどが挙げられ、中でもメタクリル酸グリ
シジルが好ましく用いられる。
【0073】かかるα−オレフィンおよびα,β−不飽
和酸のグリシジルエステルを主構成成分とするオレフィ
ン系共重合体は、上記α−オレフィンとα,β−不飽和
酸のグリシジルエステルとのランダム、交互、ブロッ
ク、グラフト共重合体いずれの共重合様式であっても良
い。
【0074】α−オレフィンおよびα,β−不飽和酸の
グリシジルエステルを主構成成分とするオレフィン系共
重合体におけるα,β−不飽和酸のグリシジルエステル
の共重合量は、目的とする効果への影響、重合性、ゲル
化、耐熱性、流動性、強度への影響などの観点から、
0.5〜40重量%、特に3〜30重量%が好ましい。
【0075】本発明においてエポキシ基含有オレフィン
系共重合体として、α−オレフィン(1)とα,β−不
飽和酸のグリシジルエステル(2)に加え、更に下記一
般式で示される単量体(3)を必須成分とするエポキシ
基含有オレフィン系共重合体もまた好適に用いられる。
【0076】
【化7】
【0077】(ここで、R3は水素または低級アルキル
基を示し、Xは−COOR2 基、−CN基あるいは芳香
族基から選ばれた1種また2種以上の基。またR2 は炭
素数1〜10のアルキル基を示す)かかるオレフィン系
共重合体に用いられるα−オレフィン(1)とα,βー
不飽和酸のグリシジルエステル(2)の詳細は(B)オ
レフィン系共重合体と同様である。
【0078】一方単量体(3)の具体例としては、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロ
ピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチ
ル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、メ
タクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸
n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル
酸n−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸
イソブチルなどのα,β−不飽和カルボン酸アルキルエ
ステル、アクリロニトリル、スチレン、α−メチルスチ
レン、芳香環がアルキル基で置換されたスチレン、アク
リロニトリル−スチレン共重合体、などが挙げられ、こ
れらは2種以上を同時に使用することもできる。
【0079】かかるオレフィン系共重合体は、α−オレ
フィン(1)とα,β−不飽和酸のグリシジルエステル
(2)と単量体(3)のランダムまたは/および交互ま
たは/およびブロックまたは/およびグラフト共重合
体、いずれの共重合様式であっても良く、例えばα−オ
レフィン(1)とα,β−不飽和酸のグリシジルエステ
ル(2)のランダム共重合体に対し単量体(3)がグラ
フト共重合したような、2種以上の共重合様式が組み合
わされた共重合体であっても良い。
【0080】オレフィン系共重合体の共重合割合は、目
的とする効果への影響、重合性、ゲル化、耐熱性、流動
性、強度への影響などの観点から、α−オレフィン
(1)/α,β−不飽和酸のグリシジルエステル(2)
=60〜99重量%/40〜1重量%の範囲が好ましく
選択される。また単量体(3)の共重合割合は、α−オ
レフィン(1)とα,β−不飽和酸のグリシジルエステ
ル(2)の合計量95〜40重量%に対し、単量体
(3)5〜60重量%の範囲が好ましく選択される。
【0081】また本発明で好適に用いられるカルボキシ
ル基及びその塩、カルボン酸エステル基、酸無水物基を
含有するポリオレフィン系重合体としては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリスチレン、エチレン−プロピ
レン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、ポリブテ
ン、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、スチレン
−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレ
ンブロック共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン
−スチレンブロック共重合体(SIS)、ポリブタジエ
ン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリイソ
プレン、ブテン−イソプレン共重合体、スチレン−エチ
レン・ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEB
S)、スチレン−エチレン・プロピレン−スチレンブロ
ック共重合体(SEPS)などのポリオレフィン系樹脂
にマレイン酸無水物、琥珀酸無水物、フマル酸無水物、
アクリル酸、メタクリル酸、酢酸ビニル及びそのNa、
Zn、K、Ca、Mgなどの塩、アクリル酸メチル、メ
タクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エ
チル、アクリル酸プロピル、メタクリル酸プロピル、ア
クリル酸ブチル、メタクリル酸ブチルなどが共重合され
たオレフィン系共重合体などが挙げられ、より具体的に
はエチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−ア
クリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸n−プ
ロピル共重合体、エチレン−アクリル酸イソプロピル共
重合体、エチレン−アクリル酸n−ブチル共重合体、エ
チレン−アクリル酸t−ブチル共重合体、エチレン−ア
クリル酸イソブチル共重合体、エチレン−メタクリル酸
メチル共重合体、エチレン−メタクリル酸エチル共重合
体、エチレン−メタクリル酸n−プロピル共重合体、エ
チレン−メタクリル酸イソプロピル共重合体、エチレン
−メタクリル酸n−ブチル共重合体、エチレン−メタク
リル酸t−ブチル共重合体、エチレン−メタクリル酸イ
ソブチル共重合体などのオレフィン−(メタ)アクリル
酸エステル共重合体、アクリル酸メチル−アクリロニト
リル共重合体、メタアクリル酸メチル−アクリロニトリ
ル共重合体、アクリル酸プロピル−アクリロニトリル共
重合体、メタアクリル酸プロピル−アクリロニトリル共
重合体、アクリル酸ブチル−アクリロニトリル共重合
体、メタアクリル酸ブチル−アクリロニトリル共重合体
などの、(メタ)アクリル酸エステル−アクリロニトリ
ル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体お
よびそのNa、Zn、K、Ca、Mgなどの金属塩、エ
チレン−マレイン酸無水物共重合体、エチレン−ブテン
−マレイン酸無水物共重合体、エチレン−ブテンーマレ
イン酸無水物共重合体、エチレン−マレイン酸無水物共
重合体、プロピレン−マレイン酸無水物共重合体あるい
は無水マレイン酸変性SBS、SIS、SEBS、SE
PS、エチレン−アクリル酸エチル共重合体などが例示
できる。
【0082】上記エポキシ基、酸無水物基、カルボキシ
ル基及びその塩、カルボン酸エステル基から選ばれる少
なくとも1種の官能基を含有するオレフィン系共重合体
の配合量は、耐ガス透過性、柔軟性、耐衝撃性、チュー
ブ成形性などの点から、ポリアミド樹脂(a)および液
晶性樹脂(b)の合計量100重量部に対し、1〜20
0重量部の範囲が選択され、好ましくは1〜100重量
部、より好ましくは3〜50重量部の範囲が選択され
る。
【0083】また上記エポキシ基、酸無水物基、カルボ
キシル基及びその塩、カルボン酸エステル基から選ばれ
る少なくとも1種の官能基を含有するオレフィン系共重
合体はその2種以上を併用しても良い。
【0084】特に(C1)エポキシ基を含有するオレフ
ィン系共重合体と(C2)酸無水物基を含有するオレフ
ィン系共重合体との少なくとも2種の官能基含有オレフ
ィン系共重合体を併用することはより高い靱性を得る上
で有効である。その際(C1)と(C2)の重量%割合
は(C1):(C2)=1〜99:99〜1(合計10
0重量%)の範囲が選択され、(C1):(C2)=3
0〜70:70〜30(合計100重量%)の範囲がよ
り好ましい。
【0085】また、エポキシ基、酸無水物基、カルボキ
シル基及びその塩、カルボン酸エステル基を含有しない
エラストマーを用いること、特に上記エポキシ基、酸無
水物基、カルボキシル基及びその塩、カルボン酸エステ
ル基から選ばれる少なくとも1種の官能基を含有するオ
レフィン系共重合体と併用して用いることは、優れた平
滑性を有する管状体を得る上で、またより優れた機械的
強度、中空成形体成形性を得る上で有効である。
【0086】かかるエポキシ基、酸無水物基、カルボキ
シル基及びその塩、カルボン酸エステル基を含有しない
エラストマーとしては例えば、ポリオレフィン系エラス
トマ、ジエン系エラストマ、シリコーンゴム、フッ素ゴ
ム、ウレタンゴム、各種熱可塑性エラストマーなどが挙
げられる。ポリオレフィン系エラストマの具体例として
は、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン
共重合体、ポリブテン、エチレン−プロピレン−ジエン
共重合体などが挙げられる。ジエン系エラストマの具体
例としては、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリブタ
ジエン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリ
イソプレン、ブテン−イソプレン共重合体、SBS、S
IS、SEBS、SEPSなどが挙げられる。
【0087】中でもエチレン−プロピレン共重合体、エ
チレン−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエ
ン共重合体が特に好ましい。
【0088】かかるエポキシ基、酸無水物基、カルボキ
シル基を含有しないエラストマーは2種以上を併用して
用いても良い。
【0089】エポキシ基、酸無水物基、カルボキシル基
及びその塩、カルボン酸エステル基を含有しないエラス
トマーを用いる場合、その好適な配合量は、耐ガス透過
性、柔軟性、耐衝撃性、チューブ成形性の点から、ポリ
アミド樹脂(a)および液晶性樹脂(b)の合計量10
0重量部に対し、5〜200重量部の範囲が選択され、
5〜100重量部がより好適であり、10〜80重量部
が更に好適である。
【0090】また、官能基を含有する熱可塑性樹脂と併
用して用いる場合には、特に耐ガス透過性の観点から、
官能基を含有するオレフィン系共重合体とエポキシ基、
酸無水物基、カルボキシル基及びその塩、カルボン酸エ
ステル基を含有しないエラストマーの合計がポリアミド
樹脂(a)および液晶性樹脂(b)の合計量100重量
部に対し、200重量部以下が好ましく、100重量部
以下、更に70重量部以下がより好ましい。
【0091】本発明における組成物中には本発明の効果
を損なわない範囲で他の成分、例えば酸化防止剤や耐熱
安定剤(ヒンダードフェノール系、ヒドロキノン系、ホ
スファイト系およびこれらの置換体等)、耐候剤(レゾ
ルシノール系、サリシレート系、ベンゾトリアゾール
系、ベンゾフェノン系、ヒンダードアミン系等)、離型
剤及び滑剤(モンタン酸及びその金属塩、そのエステ
ル、そのハーフエステル、ステアリルアルコール、ステ
アラミド、各種ビスアミド、ビス尿素及びポリエチレン
ワックス等)、顔料(硫化カドミウム、フタロシアニ
ン、カーボンブラック等)、染料(ニグロシン等)、結
晶核剤(タルク、シリカ、カオリン、クレー等)、可塑
剤(p−オキシ安息香酸オクチル、N−ブチルベンゼン
スルホンアミド等)、帯電防止剤(アルキルサルフェー
ト型アニオン系帯電防止剤、4級アンモニウム塩型カチ
オン系帯電防止剤、ポリオキシエチレンソルビタンモノ
ステアレートのような非イオン系帯電防止剤、ベタイン
系両性帯電防止剤等)、難燃剤(例えば、赤燐、メラミ
ンシアヌレート、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニ
ウム等の水酸化物、ポリリン酸アンモニウム、臭素化ポ
リスチレン、臭素化PPO、臭素化PC、臭素化エポキ
シ樹脂あるいはこれらの臭素系難燃剤と三酸化アンチモ
ンとの組み合わせ等)、他の重合体(ポリエステル、ポ
リカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニ
レンスルフィド、ポリエーテルスルフォン等)を添加す
ることができる。
【0092】本発明の中空成形用ポリアミド樹脂組成物
を得る方法については本発明で規定したポリアミド樹脂
組成物が得られる限り、制限はないが、ポリアミドと液
晶性樹脂の相互作用を向上させ、かつ本発明の特徴であ
る狭い分散径分布を実現するために好ましい方法として
ニーディングディスク等を挿入し、高い剪断力がかかる
スクリューパターンで溶融混練を行うか、あるいは高剪
断力が得られるスクリューパターンがない場合は、2度
練りするなどの方法を用いる。また、押出温度として
は、通常の押出温度(ポリアミドの融点+25℃)でも
かまわないが、ポリアミド樹脂と液晶性樹脂の相互作用
をさらに向上させる必要がある場合には通常の押出温度
より10〜80℃の範囲で高く設定した方が良い。ま
た、充填材およびその他の添加剤を添加する際、前記し
たポリアミド樹脂(a)と液晶性樹脂(b)との好まし
い混練方法におけるいずれの段階で添加してもよい。具
体的には、ポリアミド樹脂および酸無水物あるいは多価
エポキシ化合物、導電性フィラー及び/又は導電性ポリ
マー、官能基を含有するおよび/または官能基を含有し
ないオレフィン系共重合体、その他の添加剤を溶融混練
した後、液晶性樹脂、充填材と混練する方法、全ての成
分を一括混練する方法、一度ポリアミド樹脂と酸無水物
あるいは多価エポキシ化合物、液晶性樹脂とを混練した
後に導電性フィラー及び/又は導電性ポリマー、官能基
を含有するおよび/または官能基を含有しないオレフィ
ン系共重合体、その他の添加剤充填材およびその他の添
加剤を混練する方法、一度ポリアミド樹脂と酸無水物あ
るいは多価エポキシ化合物、液晶性樹脂とを混練し樹脂
組成物(A)とした後、得られた樹脂組成物(A)を用
いて導電性フィラー及び/又は導電性ポリマーの高濃度
組成物(マスター)(B)を作成する等が挙げられ、い
ずれの方法でもかまわない。
【0093】本発明の中空成形体用ポリアミド樹脂組成
物はマスターバッチ法により製造することも可能であ
る。その場合は、ポリアミド樹脂(a)の一部に液晶性
樹脂(b)、さらに必要に応じて導電性フィラー及び/
又は導電性ポリマーや官能基を含有するおよび/または
官能基を含有しないオレフィン系共重合体、その他の添
加剤を溶融混練してなるマスターにポリアミド樹脂
(a)またはポリアミド樹脂(a)および酸無水物ある
いは多価エポキシ化合物の残部を混合して、直接溶融成
形に供することができる。
【0094】本発明の中空成形用ポリアミド樹脂組成物
の成形方法に関しても制限はなく、公知の方法を利用す
ることができる。一般的には、通常の押出成形機を用い
て押出成形により実施することが可能である。また、中
空成形の形態は単層、多層のいずれでもよい。
【0095】次に、多層中空成形体の製造方法の1例で
ある多層管状成形体を例にして説明するが、もちろん下
記に限定されるものではない。即ち、層の数もしくは材
料の数の押出機より押し出された溶融樹脂を、一つの多
層チューブ用ダイスに導入し、ダイス内もしくはダイス
を出た直後に接着せしめることにより、多層チューブを
製造することができる。また、一旦単層チューブを製造
し、その内側あるいは外側に他の層を積層し、多層チュ
ーブを製造する方法によってもよい。 なお、三層以上
の多層構成からなる多層チューブを製造する場合には、
押出機を適宜に増設してそれぞれの押出機を共押出ダイ
に接続し、多層状のパリソンを押出すことにより得られ
る。
【0096】本発明の多層中空成形体における各層の配
置については特に制限はなく、全ての層を本発明の中空
成形用ポリアミド樹脂組成物で構成してもよいし、少な
くとも1層に本発明の中空成形用ポリアミド樹脂組成物
を用い、他の層にその他の熱可塑性樹脂を用いて構成し
てもよい。また導電性を付与する場合はその導電効果を
十分に発揮させる上で、最内層であることが好ましいこ
こで用いられる本発明の中空成形用ポリアミド樹脂組成
物以外の熱可塑性樹脂としては、飽和ポリエステル樹
脂、ポリスルホン樹脂、四フッ化ポリエチレン樹脂、ポ
リエーテルイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリア
ミド樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリイミド樹
脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエーテルケトン樹
脂、ポリチオエーテルケトン樹脂、ポリエーテルエーテ
ルケトン樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂、ポリオレフ
ィン樹脂、ABS樹脂、ポリアミドエラストマ、ポリエ
ステルエラストマなどが例示でき、必要に応じ、これら
の一種以上の熱可塑性樹脂を配合して用いることも、そ
れらに各種添加剤を添加して所望の物性を付与して用い
ることも勿論可能である。
【0097】また本発明における単層中空成形体、多層
中空成形体は、十分な耐薬品性および特にチューブの場
合の柔軟性を得る観点から、その全厚みは0.2mm以
上3mm以下の範囲が好ましく選択される。
【0098】このようにして得られた本発明の中空成形
体は、寸法安定性、耐薬品性、耐ガス透過性、低温靭性
に優れると共に、多層中空成形体とした場合、他の熱可
塑性樹脂層との密着強さが強固で優れかつ帯電防止性に
も優れており、パイプ、チューブなどの押出成形体とし
て、薬液およびガス(例えば、フロン−11、フロン−
12、フロン−21、フロン−22、フロン−113、
フロン−114、フロン−115、フロン−134a、
フロン−32、フロン−123、フロン−124、フロ
ン−125、フロン−143a、フロン−141b、フ
ロン−142b、フロン−225、フロン−C318、
R−502、1,1,1−トリクロロエタン、塩化メチ
ル、塩化メチレン、塩化エチル、メチルクロロホルム、
プロパン、イソブタン、n−ブタン、ジメチルエーテ
ル、ひまし油ベースのブレーキ液、グリコールエーテル
系ブレーキ液、ホウ酸エステル系ブレーキ液、極寒地用
ブレーキ液、シリコーン油系ブレーキ液、鉱油系ブレー
キ液、パワースアリリングオイル、ウインドウオッシャ
液、ガソリン、メタノール、窒素、酸素、二酸化炭素、
メタン、プロパン、アルゴン、ヘリウム、キセノン、医
薬剤等)搬送ライン用に用いる自動車部品、電気・電子
部品、およびカテーテル等の医療器具用途に有効であ
り、具体的にはブレーキホース、ウインドウオッシャー
液用チューブ、エアコン冷媒用チューブ、燃料チュー
ブ、消火器および消火設備用ホース、カテーテル、医療
用冷却機材用チューブ、その他薬液およびガス搬送用チ
ューブに用いるが、特に本発明の中空成形体は、上記特
性を十分に発揮される燃料チューブ用途、特に自動車な
どの内燃機関用途に好ましく適用される。
【0099】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれら実施例の記載に限定される
ものではない。
【0100】参考例1(ポリアミド樹脂) A−1:ε−カプロラクタムを常法により重合して、ナ
イロン6のペレットを得た。このポリアミドの対数粘度
を測定したところ4.20、融点222℃であった。
【0101】A−2:ヘキサメチレンジアミン−アジピ
ン酸の等モル塩20重量%、ε−カプロラクタムを80
重量%の混合水溶液(固形原料濃度60重量%)を加圧
重合缶に仕込み、攪拌下に昇温し、水蒸気圧17kg/cm
2 で1.5時間反応させた後約2時間かけて徐々に放圧
し、更に常圧窒素気流下で約30分反応し、相対粘度
4.25、融点192℃のポリアミド樹脂を得た。
【0102】参考例2(液晶性樹脂) B−1:p−ヒドロキシ安息香酸528重量部、4,4
´−ジヒドロキシビフェニル126重量部、テレフタル
酸112重量部、固有粘度が約0.6dl/gのポリエ
チレンテレフタレ−ト864重量部及び無水酢酸586
重量部を撹拌翼、留出管を備えた反応容器に仕込み、重
合を行った。芳香族オキシカルボニル単位42.5モル
当量、芳香族ジオキシ単位7.5モル当量、エチレンジ
オキシ単位50モル当量、芳香族ジカルボン酸単位5
7.5モル当量からなる融点213℃の液晶性樹脂が得
られた。各温度の溶融粘度は、217℃で33Pa・
s、247℃で17Pa・s(オリフィス0.5φ×1
0mm、ずり速度1,000(1/秒))であった。
【0103】B−2:p−ヒドロキシ安息香酸932重
量部と固有粘度が約0.6dl/gのポリエチレンテレ
フタレ−ト432重量部及び無水酢酸758重量部を撹
拌翼、留出管を備えた反応容器に仕込み、重合を行っ
た。芳香族オキシカルボニル単位75モル当量、エチレ
ンジオキシ単位25モル当量、芳香族ジカルボン酸単位
25モル当量からなる融点242℃の液晶性樹脂が得ら
れた。各温度の溶融粘度は、217℃で53Pa・s、
247℃で34Pa・s(オリフィス0.5φ×10m
m、ずり速度1,000(1/秒))であった。
【0104】参考例3(導電性フィラー及び/又は導電
性ポリマー) C−1:カーボンブラック(ケッチェン・ブラック・イ
ンターナショナル(株)社製EC600JD、DBP吸
油量495ml/100g、BET法表面積1270m
2 /g、平均粒径30nm、灰分0.2%。
【0105】参考例4(外層用樹脂) D−1:ポリオレフィン樹脂(三井石油化学(株)”ハ
イゼックス”3000B)。
【0106】実施例1〜3、6、比較例1〜3 表1に示す配合割合でポリアミド樹脂(A−1、A−
2)100重量部に対し、液晶性樹脂(B−1)および
エピコート191P(油化シェルエポキシ(株))をド
ライブレンドし、シリンダ温度を250℃に設定し、ニ
ーディングディスク(三条ネジタイプ)をスクリューパ
ターンに組み込んだPCM30型二軸押出機(池貝鉄
鋼)で溶融混練し、樹脂組成物を得た。得られた組成物
はペレタイズした後、80℃で10時間真空乾燥し、下
記方法により評価した。
【0107】比較例7 表1に示す配合割合でポリアミド樹脂(A−1)100
重量部に対し、液晶性樹脂(B−1)をドライブレンド
し、シリンダ温度を250℃に設定し、フルフライトの
スクリューパターンのPCM30型二軸押出機(池貝鉄
鋼)で溶融混練し、樹脂組成物を得た。得られた組成物
はペレタイズした後、80℃で10時間真空乾燥し、下
記方法により評価した。
【0108】各評価については、次に述べる方法にした
がって測定した。
【0109】(1)分散径、分散状態 ポリアミド樹脂(a)中の液晶性樹脂(b)の数平均分
散径は、ASTM D256に従って作成したアイゾッ
ト衝撃試験片の中心部を流れ方向に切削して得られた切
片を電子透過型顕微鏡(TEM)により観察・写真撮影
し、分散粒子100個の平均値をそれぞれ数平均分散径
として求めた。なお、分散粒子径は長径方向で測定し
た。また、分散状態は上記で求めた分散粒子の各分散径
から算出した。
【0110】(2)寸法安定性 住友ネスタ−ル射出成形機プロマット40/25(住友
重機械工業(株)製)に供し、シリンダ−温度250
℃、金型温度80℃に設定し、70×70×2mm厚の角
板を成形し、その中心部を流れ方向に幅1mm×長さ10
mm×厚み2mmの試験片を切り出し、TMA(セイコー電
子(株)SSC−5000)を用い、5℃/分の昇温速
度で線膨張係数(0〜60℃)の測定を行った。
【0111】(3)耐薬品性 住友ネスタ−ル射出成形機プロマット40/25(住友
重機械工業(株)製)に供し、シリンダ−温度250
℃、金型温度80℃に設定し、12.7×127×3.2mm厚成形
品を成形し、成形品表面に50%塩化カルシウムを10
点滴下し、表1の温度で30分処理したときの成形品の
ワレを評価した。○:ワレなし、×:ワレあり。
【0112】(4)ガス透過性(アルコールガソリン透
過性) 直径40mmの押出機の先端にチューブ状に成形するダ
イス、チューブを冷却し寸法制御するサイジングダイ、
および引取機からなるものを使用し、外径:8mm、内
径:6mmのチューブを成形した。さらに30cm長に
カットし、チューブの一端を密栓し、内部に市販レギュ
ラーガソリンとメチルアルコールを85対15重量比に
混合したアルコールガソリン混合物を入れ、残りの端部
も密栓した。その後、全体の重量を測定し、試験チュー
ブを40℃の防爆型オーブンにいれ、重量変化によりア
ルコールガソリン透過性を評価した。
【0113】(5)低温靭性 住友ネスタ−ル射出成形機プロマット40/25(住友
重機械工業(株)製)に供し、シリンダ−温度250
℃、金型温度80℃に設定し、ASTM 1号試験を成
形し、−10℃の条件下で引張速度20mm/分で靭性
を評価した。評価は○:延性破壊、×:脆性破壊とし
た。
【0114】
【表1】
【0115】実施例4、比較例4 実施例1の組成に更に導電剤を表2に示したようにドラ
イブレンドし、タンブラーにて2分間予備混合した後、
シリンダ温度を250℃に設定した、実施例1で用いた
二軸押出機で溶融混練し、樹脂組成物を得た。得られた
組成物はペレタイズした後、80℃で10時間真空乾燥
し、実施例1と同様な評価および導電性について評価し
た。 (6)導電性(体積固有抵抗) 住友ネスタ−ル射出成形機プロマット40/25(住友
重機械工業(株)製)に供し、シリンダ−温度250
℃、金型温度80℃に設定し、70×70×2mm厚の角
板を成形し、タケダ理研工業(株)製 TR6877
Computing Digital Multimeterを用いて体積固有抵抗を
測定した。
【0116】
【表2】
【0117】実施例5、比較例5、6 表3に示すように実施例1、比較例1および3の組成物
を内層用材料とし、D−1を外層用材料として2層チュ
ーブを250℃のシリンダー温度で成形した。
【0118】成形装置としては、2台の押出機を有し、
この2台の押出機から吐出された樹脂をアダプターによ
って集めてチューブ状に成形するダイス、チューブを冷
却し寸法制御するサイジングダイ、および引取機からな
るものを使用した。
【0119】得られた2層チューブは、外径:8mm、
内径:6mmで、外層厚み:0.9mm、内層厚み:
0.1mmであった。この2層チューブの接着性の評価
を上記方法にて行った。
【0120】(7)接着強度 上記(3)で作成したチューブを幅10mmの短冊状に
切削し、内外層を互いに180度方向に引張ることによ
り、単位長さ当りの密着強度を測定した。
【0121】
【表3】
【0122】表1の結果から本発明の中空成形体用ポリ
アミド樹脂組成物は、押出成形用に用いた場合、寸法安
定性、耐薬品性、ガス透過性、低温靭性の優れた成形品
を得ることができる。
【0123】更に表2から、導電剤を添加した場合、本
発明の組成物は導電剤の分散性が向上するためと推定さ
れるが、比較例に示したように単に導電剤を添加した系
より、導電性が向上し、かつその他中空成形体で必要な
特性の低下がほとんどないことがわかる。
【0124】表3から、本発明の組成物で多層中空成形
体を得た場合、他の熱可塑性樹脂との層との接着性が良
いことから、中空体層間の剥離がなく、良好な中空成形
体を得られることがわかる。
【0125】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の中空成形
体は、単層で寸法安定性、耐薬品性、耐ガス透過性、低
温靭性などが均衡して優れ、かつ導電性を付与しても特
性低下が無く、かつ多層構造体として用いた場合に層間
接着が改良されることから、薬液、ガスなどの移送用に
適しており、特に自動車などの内燃機関用燃料チューブ
に好ましく適用される。
フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA44 AA54 AA58 AA61 AA69 AB03 AB17 AB20 AB24 AB27 AB28 AB30 AE15 AE17 AF02 AF08 AF12 AF37 AF54 AH05 AH07 BA01 BB05 BB06 BC04 4F207 AA29 AA49 AB13 AC07 AG03 AG07 AG08 AH16 AH63 KA01 KA17 KB22 KK13 4J002 CE003 CF12X CF16X CF18X CL01W CL03W CL05W CM053 CN063 DA016 DA026 DA036 DA076 DA086 DA096 DA106 DA116 DC006 DE096 DE106 DE126 FA016 FA046 FB096 FD010 FD113 FD116 FD200 GN00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリアミド樹脂(a)100重量部に対し
    て液晶性樹脂(b)0.5〜150重量部含有し、該液
    晶性樹脂の数平均分散径が0.05〜1.5μmでかつ
    数平均分散径よりプラスマイナス平均分散径×0.3の
    分散範囲に60%以上の粒子が存在することを特徴とす
    る中空成形体用ポリアミド樹脂組成物。
  2. 【請求項2】ポリアミド樹脂(a)および液晶性樹脂
    (b)の合計量100重量部に対し、導電性フィラー及
    び/又は導電性ポリマーを1〜250重量部を添加して
    なる請求項1記載の中空成形体用ポリアミド樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の中空成形体用ポリ
    アミド樹脂組成物を押出成形してなる中空成形体。
  4. 【請求項4】中空成形体が2層以上の熱可塑性樹脂層か
    ら構成される多層中空成形体であって、その少なくとも
    1層が請求項1または2記載の中空成形用ポリアミド樹
    脂組成物で構成されるものである請求項3記載の中空成
    形体。
  5. 【請求項5】薬液またはガス搬送用として用いられる請
    求項3または4記載の中空成形体。
  6. 【請求項6】燃料チューブとして用いられる請求項5記
    載の中空成形体。
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