JP5055922B2 - 多層中空成形体 - Google Patents
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Description
1.下記(A)樹脂組成物からなる外層と下記(B)ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物からなる内層から構成される2層以上の多層中空成形体、
(A):(a)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対し、(b)ポリアミド樹脂および/または飽和ポリエステル樹脂を5〜300重量部を少なくとも含む樹脂組成物、
(B):(a)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対し、(c)ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂から選ばれる少なくとも1種の非晶性樹脂1〜70重量部を少なくとも含むポリフェニレンスルフィド樹脂組成物であって、(a)ポリフェニレンスルフィド樹脂が海相、(c)非晶性樹脂が島相を形成しており、前記(c)非晶性樹脂の数平均分散粒子径が1000nm以下であることを特徴とするポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
2.(A)樹脂組成物が、(a)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対し、(b)ポリアミド樹脂および/または飽和ポリエステル樹脂を110〜280重量部を含む樹脂組成物であって、(b)ポリアミド樹脂および/または飽和ポリエステル樹脂を海相とする樹脂組成物であることを特徴とする上記1記載の多層中空成形体、
3.(b)ポリアミド樹脂および/または飽和ポリエステル樹脂が、アミド基1個当たりの炭素数が8〜15の範囲であるポリアミド樹脂であることを特徴とする上記1〜2いずれか記載の多層中空成形体、
4.(b)ポリアミド樹脂が、ポリドデカンアミド(ナイロン12)および/またはポリウンデカンアミド(ナイロン11)であることを特徴とする上記3記載の多層中空成形体、
5.(A)樹脂組成物が(a)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対し、さらに(d)エポキシ基、酸無水物基、カルボキシル基およびその塩から選ばれる少なくとも1種の官能基を含有する樹脂を1〜200重量部含有することを特徴とする上記1〜4いずれか記載の多層中空成形体、
6.(d)エポキシ基、酸無水物基、カルボキシル基およびその塩から選ばれる少なくとも1種の官能基を含有する樹脂が、(d1)エポキシ基含有オレフィン系共重合体を必須成分として含有することを特徴とする上記5記載の多層中空成形体、
7.(d)エポキシ基、酸無水物基、カルボキシル基およびその塩から選ばれる少なくとも1種の官能基を含有する樹脂が、(d1)エポキシ基含有オレフィン系共重合体と(d2)酸無水物基含有オレフィン系共重合体を必須成分として含有し、(d1)と(d2)の重量比が(d1):(d2)=1〜99:99〜1であることを特徴とする上記6記載の多層中空成形体、
8.(A)樹脂組成物が、更に(e)エポキシ基、酸無水物基、カルボキシル基およびその塩から選ばれる官能基のいずれも含有しないエラストマーを、(a)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対し、1〜200重量部含有することを特徴とする上記1〜7いずれか記載の多層中空成形体、
9.(e)エポキシ基、酸無水物基、カルボキシル基およびその塩から選ばれる官能基のいずれも含有しないエラストマーが、密度が880kg/m3以下のオレフィン系共重合体を含むことを特徴とする上記8記載の多層中空成形体、
10.(A)樹脂組成物が、更に(f)可塑剤を含むことを特徴とする上記1〜9いずれか記載の多層中空成形体、
11.(B)ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物が、(a)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対し、さらに(g)エポキシ基、アミノ基およびイソシアネート基から選ばれる少なくとも一種の官能基を有する化合物を、0.1〜10重量部配合してなることを特徴とする上記1〜10いずれか記載の多層中空成形体、
12.(g)エポキシ基、アミノ基およびイソシアネート基から選ばれる少なくとも一種の基を有する化合物が、イソシアネート基を1個以上含む化合物またはエポキシ基を2個以上含む化合物である上記11記載の多層中空成形体、
13.(A)樹脂組成物、(B)ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物のいずれも体積固有抵抗が1012Ω・cm以上の非導電性樹脂組成物である上記1〜12のいずれかに記載の多層中空成形体、
14.(a)ポリフェニレンスルフィド樹脂の溶融粘度が80Pa・s(310℃、剪断速度1000/sの条件下)を越えることを特徴とする上記1〜13のいずれかに記載の多層中空成形体、
15.前記(A)樹脂組成物からなる外層と前記(B)ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物からなる内層の更に内側に(C)体積固有抵抗が100Ω・cmを越え、1010Ω・cm以下である導電性熱可塑性樹脂組成物からなる層が存在する3層以上の上記1〜14のいずれかに記載の多層中空成形体、
16.(C)導電性熱可塑性樹脂組成物が、熱可塑性樹脂100重量部に対して、(h)導電性フィラーを1〜70重量部配合してなる樹脂組成物である上記15に記載の多層中空成形体、
17.(C)導電性熱可塑性樹脂組成物が(a)ポリフェニレンスルフィド樹脂を含む樹脂組成物である上記15〜16いずれかに記載の多層中空成形体、
18.共押出成形法により製造された上記1〜17いずれかに記載の多層中空成形体、および
19.多層中空成形体が、自動車燃料チューブ、フューエルフィラーホース、およびLLC(ロングライフクーラント)用チューブから選ばれるいずれかである上記1〜18いずれかに記載の多層中空成形体。
本発明で(A)層を構成する必須成分である(a)PPS樹脂は、下記構造式(I)で示される繰り返し単位を有する重合体であり、
ポリハロゲン化芳香族化合物とは、1分子中にハロゲン原子を2個以上有する化合物をいう。具体例としては、p−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、1,3,5−トリクロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼン、1,2,4,5−テトラクロロベンゼン、ヘキサクロロベンゼン、2,5−ジクロロトルエン、2,5−ジクロロ−p−キシレン、1,4−ジブロモベンゼン、1,4−ジヨードベンゼン、1−メトキシ−2,5−ジクロロベンゼンなどのポリハロゲン化芳香族化合物が挙げられ、好ましくはp−ジクロロベンゼンが用いられる。また、異なる2種以上のポリハロゲン化芳香族化合物を組み合わせて共重合体とすることも可能であるが、p−ジハロゲン化芳香族化合物を主要成分とすることが好ましい。
スルフィド化剤としては、アルカリ金属硫化物、アルカリ金属水硫化物、および硫化水素が挙げられる。アルカリ金属硫化物の具体例としては、例えば硫化リチウム、硫化ナトリウム、硫化カリウム、硫化ルビジウム、硫化セシウムおよびこれら2種以上の混合物を挙げることができ、なかでも硫化ナトリウムが好ましく用いられる。これらのアルカリ金属硫化物は、水和物または水性混合物として、あるいは無水物の形で用いることができる。
重合溶媒としては有機極性溶媒を用いるのが好ましい。具体例としては、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドンなどのN−アルキルピロリドン類、N−メチル−ε−カプロラクタムなどのカプロラクタム類、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミド、ジメチルスルホン、テトラメチレンスルホキシドなどに代表されるアプロチック有機溶媒、およびこれらの混合物などが挙げられ、これらはいずれも反応の安定性が高いために好ましく使用される。これらのなかでも、特にN−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと略記することもある)が好ましく用いられる。
生成する(a)PPS樹脂の末端を形成させるか、あるいは重合反応や分子量を調節するなどのために、モノハロゲン化合物(必ずしも芳香族化合物でなくともよい)を、上記ポリハロゲン化芳香族化合物と併用することができる。
比較的高重合度の(a)PPS樹脂をより短時間で得るために重合助剤を用いることも好ましい態様の一つである。ここで重合助剤とは得られる(a)PPS樹脂の粘度を増大させる作用を有する物質を意味する。このような重合助剤の具体例としては、例えば有機カルボン酸塩、水、アルカリ金属塩化物、有機スルホン酸塩、硫酸アルカリ金属塩、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ金属リン酸塩およびアルカリ土類金属リン酸塩などが挙げられる。これらは単独であっても、また2種以上を同時に用いることもできる。なかでも、有機カルボン酸塩、水、およびアルカリ金属塩化物が好ましく、さらに有機カルボン酸塩としてはアルカリ金属カルボン酸塩が、アルカリ金属塩化物としては塩化リチウムが好ましい。
重合反応系を安定化し、副反応を防止するために、重合安定剤を用いることもできる。重合安定剤は、重合反応系の安定化に寄与し、望ましくない副反応を抑制する。副反応の一つの目安としては、チオフェノールの生成が挙げられ、重合安定剤の添加によりチオフェノールの生成を抑えることができる。重合安定剤の具体例としては、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属水酸化物、およびアルカリ土類金属炭酸塩などの化合物が挙げられる。そのなかでも、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、および水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物が好ましい。上述のアルカリ金属カルボン酸塩も重合安定剤として作用するので、重合安定剤の一つに入る。また、スルフィド化剤としてアルカリ金属水硫化物を用いる場合には、アルカリ金属水酸化物を同時に使用することが特に好ましいことを前述したが、ここでスルフィド化剤に対して過剰となるアルカリ金属水酸化物も重合安定剤となり得る。
(a)PPS樹脂の製造方法において、スルフィド化剤は通常水和物の形で使用されるが、ポリハロゲン化芳香族化合物を添加する前に、有機極性溶媒とスルフィド化剤を含む混合物を昇温し、過剰量の水を系外に除去することが好ましい。
有機極性溶媒中でスルフィド化剤とポリハロゲン化芳香族化合物とを200℃以上290℃未満の温度範囲内で反応させることにより(a)PPS樹脂を製造する。
(A)ポリハロゲン化芳香族化合物をアルカリ金属硫化物に対しモル比で過剰に添加した場合
転化率=〔PHA仕込み量(モル)−PHA残存量(モル)〕/〔PHA仕込み量(モル)−PHA過剰量(モル)〕
(B)上記(A)以外の場合
転化率=〔PHA仕込み量(モル)−PHA残存量(モル)〕/〔PHA仕込み量(モル)〕
(a)PPS樹脂の製造方法においては、重合終了後に、重合体、溶媒などを含む重合反応物から固形物を回収する。(a)PPS樹脂は、公知の如何なる回収方法を採用しても良い。
(a)PPS樹脂は、上記重合、回収工程を経て生成した後、酸処理、熱水処理または有機溶媒による洗浄を施されたものであってもよい。
ロリドン、アセトン、ジメチルホルムアミドおよびクロロホルムなどの使用が特に好ましい。また、これらの有機溶媒は、1種類または2種類以上の混合で使用される。
い。
本発明で(A)層を構成する必須成分である(b)ポリアミド樹脂および/または飽和ポリエステル樹脂のうち、まずポリアミド樹脂について説明する。
かかるオレフィン系共重合体に用いられるα−オレフィン(1)とα,β−不飽和酸のグリシジルエステル(2)の詳細は上記エポキシ基含有ポリオレフィン系重合体と同様である。
かかる官能基含有シリコーンゴムの具体例としては、東レ・ダウコーニングシリコーン社製、“トレフィル”E−601などが例示できる。
される。
住友−ネスタール射出成形機SG75を用い、樹脂温度310℃、金型温度150℃で(B)ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物のASTM4号ダンベル片を成形した。ASTM4号ダンベル試験片の中央部を樹脂の流れ方向に対して直角方向に切断し、その断面の中心部から、−20℃で0.1μm以下の薄片を切削し、日立製作所製H−7100型透過型電子顕微鏡(分解能(粒子像)0.38nm、倍率50〜60万倍)にて、1万〜2万倍に拡大して(b)非晶性樹脂成分の分散粒径を測定した。 [チューブ引張伸び]
測定にはテンシロンUTA2.5T引張試験機を用い、チャック間距離100mm、引張速度10mm/minで測定を行った。なお、試験片としては、140mmにカットしたチューブを用いた。
チューブを短冊状にカットし、短冊の端部の内層と外層を剥離させ、各層を引張試験機のチャックに挟み、下記条件で180度剥離強さ(N/cm)を測定した。引張速度10mm/min、テストピースサイズ:幅10mm,長さ:100mm、20mm間の平均剥離力を層間密着力とした。
チューブを半径Rmmの円筒に巻き付け、その際チューブが折れず、かつ扁平したチューブの短径が元の50%以上である、最小円筒半径Rをもって評価した。最小円筒半径Rが小さいほどチューブとしての柔軟性に優れていることを示す。
サンプルを340℃でホットプレスし、厚み約0.1mmのフィルムを作り、円盤状試験片(直径6cm)を切り出した。得られた試験片をGTR−30XATK(GTRテック社製)に取り付けて、試験片上部のセルにモデルガソリン((イ)トルエンとイソオクタンの体積比50/50の混合物と(ロ)エタノールを90対10体積比に混合したアルコールガソリン混合物)を仕込み、JIS K7126 A法(差圧法)に従って、測定温度60℃で測定した。
導電性樹脂組成物ペレットを用い、樹脂温度320℃、金型温度150℃の条件下、厚み0.3cm、直径100mmの成形体を射出成形にて成形し、これをサンプルとした。測定には、タケダ理研工業(株)製 TR6877 Computing Digital Multimeterを用いた。
撹拌機付きの70リットルオートクレーブに、47.5%水硫化ナトリウム8267.37g(70.00モル)、96%水酸化ナトリウム2957.21g(70.97モル)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)11434.50g(115.50モル)、酢酸ナトリウム861.00g(10.5モル)、及びイオン交換水10500gを仕込み、常圧で窒素を通じながら245℃まで約3時間かけて徐々に加熱し、水14780.1gおよびNMP280gを留出した後、反応容器を160℃に冷却した。仕込みアルカリ金属硫化物1モル当たりの系内残存水分量は、NMPの加水分解に消費された水分を含めて1.06モルであった。また、硫化水素の飛散量は、仕込みアルカリ金属硫化物1モル当たり0.02モルであった。
撹拌機付きの70リットルオートクレーブに、47.5%水硫化ナトリウム8267.37g(70.00モル)、96%水酸化ナトリウム2957.21g(70.97モル)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)11434.50g(115.50モル)、酢酸ナトリウム1639.99g(20.0モル)、及びイオン交換水10500gを仕込み、常圧で窒素を通じながら245℃まで約3時間かけて徐々に加熱し、水14780.1gおよびNMP280gを留出した後、反応容器を160℃に冷却した。仕込みアルカリ金属硫化物1モル当たりの系内残存水分量は、NMPの加水分解に消費された水分を含めて1.06モルであった。また、硫化水素の飛散量は、仕込みアルカリ金属硫化物1モル当たり0.02モルであった。
b−1:ナイロン11(相対粘度2.2)
b−2:ナイロン12(相対粘度2.2)
b−3:ナイロン6(東レ(株)“アミラン”CM1046X04)
b−4:ポリブチレンテレフタレート(東レ(株)PBT 1400S)
c−1:ポリエーテルイミド (PEI):“ウルテム” 1010 GE社製
c−2:ポリエーテルスルホン(PES):“スミカエクセル” 3600G 住友化学工業社製
d−1:α−オレフィンおよびα,βー不飽和酸のグリシジルエステルを主構成成分とするオレフィン系共重合体。エチレン/グリシジルメタクリレ−ト=88/12(重量%)共重合体。
d−2:無水マレイン酸(0.5wt%)グラフト変性エチレン−ブテン共重合体
e−1:エチレン/ブテン−1=88/12 MFR=0.5 密度885kg/m3
e−2:エチレン/ブテン−1=81/19 MFR=0.5 密度865kg/m3(重量%)共重合体
f−1:N−ブチルベンゼンスルホンアミド
g−1:3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン(信越シリコーン社製 KBE9007)
g−2:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越シリコーン社製 KBM403)
h−1:導電性フィラー:カーボンブラック(ケッチェン・ブラック・インターナショナル(株)社製EC600JD、DBP吸油量495ml/100g、BET法表面積1270m2 /g、平均粒径30nm、灰分0.2%
表1に示す各1段目配合材料を表1に示す割合でドライブレンドし、タンブラーにて2分間予備混合した後、日本製鋼所社製TEX30α型2軸押出機(L/D=45.5、ニーディング部2箇所)を用い、スクリュー回転数300rpmにて、ダイス出樹脂温度が310℃となるようにシリンダー温度を設定して溶融混練し、ストランドカッターによりペレット化し、120℃で1晩乾燥した。次にかかるペレットと2段目配合物をタンブラーにて2分間予備混合した後、シリンダー温度300〜320℃に設定した日本製鋼所社製TEX30α型2軸押出機(L/D=45.5、ニーディング部2箇所)を用い、スクリュー回転数300rpmにて、ダイス出樹脂温度が310℃となるようにシリンダー温度を設定して溶融混練し、ストランドカッターによりペレット化し、120℃で1晩乾燥した。
表2に示す各成分を表2に示す割合でドライブレンドした後、日本製鋼所社製TEX30α型2軸押出機(L/D=45.5、ニーディング部3箇所)を用い、スクリュー回転数300rpmにて、ダイス出樹脂温度が320℃となるようにシリンダー温度を設定して溶融混練し、ストランドカッターによりペレット化し、120℃で一晩乾燥した。一部のペレットを射出成形に供し、各成形片の島成分の分散径を測定した。
表2に示す各成分を表2に示す割合でドライブレンドした後、溶融混練を、田辺プラスチックス機械(株)社製、40mmφ単軸押出機を用い、設定温度320℃、スクリュー回転数80rpmで溶融混練し、ストランドカッターによりペレット化し、120℃で一晩乾燥した。一部のペレットを射出成形に供し、各成形片の島成分の分散径を測定した。
次に、外層に表1の樹脂組成物ペレットを用い、内層に表2のペレットを用い、表3の組み合わせで、外径:8mm、内径:6mm、外層厚み:0.8mm、内層厚み:0.2mmの2層チューブを成形した。成形装置としては、65mmの2台の単軸押出機を用い、この2台の押出機から吐出された樹脂をアダプターによって集めてチューブ状に成形するダイス、チューブを冷却し寸法制御するサイジングダイ、および引取機からなるものを使用、引き取り速度50cm/分でチューブ成形を行い、各種評価用のサンプルを採取した。評価結果を表3に示す。
PPS(a−2)100重量部に対し、(d−1)を8.3重量部、(d−2)を17.3重量部、(e−2)17.3重量部、(h−1)7.5重量部をドライブレンドした後、日本製鋼所社製TEX30α型2軸押出機(L/D=45.5、ニーディング部3箇所)を用い、スクリュー回転数300rpmにて、ダイス出樹脂温度が320℃となるようにシリンダー温度を設定して溶融混練し、ストランドカッターによりペレット化し、120℃で一晩乾燥した。体積固有抵抗を測定したところ、6×103Ω・cmであった。
Claims (19)
- 下記(A)樹脂組成物からなる外層と下記(B)ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物からなる内層から構成される2層以上の多層中空成形体。
(A):(a)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対し、(b)ポリアミド樹脂および/または飽和ポリエステル樹脂を5〜300重量部を少なくとも含む樹脂組成物、
(B):(a)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対し、(c)ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂から選ばれる少なくとも1種の非晶性樹脂1〜70重量部を少なくとも含むポリフェニレンスルフィド樹脂組成物であって、(a)ポリフェニレンスルフィド樹脂が海相、(c)非晶性樹脂が島相を形成しており、前記(c)非晶性樹脂の数平均分散粒子径が1000nm以下であることを特徴とするポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。 - (A)樹脂組成物が、(a)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対し、(b)ポリアミド樹脂および/または飽和ポリエステル樹脂を110〜280重量部を含む樹脂組成物であって、(b)ポリアミド樹脂および/または飽和ポリエステル樹脂を海相とする樹脂組成物であることを特徴とする請求項1記載の多層中空成形体。
- (b)ポリアミド樹脂および/または飽和ポリエステル樹脂が、アミド基1個当たりの炭素数が8〜15の範囲であるポリアミド樹脂であることを特徴とする請求項1〜2いずれか記載の多層中空成形体。
- (b)ポリアミド樹脂が、ポリドデカンアミド(ナイロン12)および/またはポリウンデカンアミド(ナイロン11)であることを特徴とする請求項3記載の多層中空成形体。
- (A)樹脂組成物が(a)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対し、さらに(d)エポキシ基、酸無水物基、カルボキシル基およびその塩から選ばれる少なくとも1種の官能基を含有する樹脂を1〜200重量部含有することを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の多層中空成形体。
- (d)エポキシ基、酸無水物基、カルボキシル基およびその塩から選ばれる少なくとも1種の官能基を含有する樹脂が、(d1)エポキシ基含有オレフィン系共重合体を必須成分として含有することを特徴とする請求項5記載の多層中空成形体。
- (d)エポキシ基、酸無水物基、カルボキシル基およびその塩から選ばれる少なくとも1種の官能基を含有する樹脂が、(d1)エポキシ基含有オレフィン系共重合体と(d2)酸無水物基含有オレフィン系共重合体を必須成分として含有し、(d1)と(d2)の重量比が(d1):(d2)=1〜99:99〜1であることを特徴とする請求項6記載の多層中空成形体。
- (A)樹脂組成物が、更に(e)エポキシ基、酸無水物基、カルボキシル基およびその塩から選ばれる官能基のいずれも含有しないエラストマーを、(a)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対し、1〜200重量部含有することを特徴とする請求項1〜7いずれか記載の多層中空成形体。
- (e)エポキシ基、酸無水物基、カルボキシル基およびその塩から選ばれる官能基のいずれも含有しないエラストマーが、密度が880kg/m3以下のオレフィン系共重合体を含むことを特徴とする請求項8記載の多層中空成形体。
- (A)樹脂組成物が、更に(f)可塑剤を含むことを特徴とする請求項1〜9いずれか記載の多層中空成形体。
- (B)ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物が、(a)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対し、さらに(g)エポキシ基、アミノ基およびイソシアネート基から選ばれる少なくとも一種の官能基を有する化合物を、0.1〜10重量部配合してなることを特徴とする請求項1〜10いずれか記載の多層中空成形体。
- (g)エポキシ基、アミノ基およびイソシアネート基から選ばれる少なくとも一種の基を有する化合物が、イソシアネート基を1個以上含む化合物またはエポキシ基を2個以上含む化合物である請求項11記載の多層中空成形体。
- (A)樹脂組成物、(B)ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物のいずれも体積固有抵抗が10 12 Ω・cm以上の非導電性樹脂組成物である請求項1〜12のいずれかに記載の多層中空成形体。
- (a)ポリフェニレンスルフィド樹脂の溶融粘度が80Pa・s(310℃、剪断速度1000/sの条件下)を越えることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の多層中空成形体。
- 前記(A)樹脂組成物からなる外層と前記(B)ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物からなる内層の更に内側に(C)体積固有抵抗が100Ω・cmを越え、10 10 Ω・cm以下である導電性熱可塑性樹脂組成物からなる層が存在する3層以上の請求項1〜14のいずれかに記載の多層中空成形体。
- (C)導電性熱可塑性樹脂組成物が、熱可塑性樹脂100重量部に対して、(h)導電性フィラーを1〜70重量部配合してなる樹脂組成物である請求項15に記載の多層中空成形体。
- (C)導電性熱可塑性樹脂組成物が(a)ポリフェニレンスルフィド樹脂を含む樹脂組成物である請求項15〜16いずれかに記載の多層中空成形体。
- 共押出成形法により製造された請求項1〜17いずれかに記載の多層中空成形体。
- 多層中空成形体が、自動車燃料チューブ、フューエルフィラーホース、およびLLC(ロングライフクーラント)用チューブから選ばれるいずれかである請求項1〜18いずれかに記載の多層中空成形体。
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