JP2001011078A - 7−オキソ−2,3,7,14−テトラヒドロ−1H−ベンゾ〔b〕ピラノ〔3,2−h〕アクリジンカルボキシラートの新しい化合物、これらの製造方法及びこれらを含む医薬組成物 - Google Patents

7−オキソ−2,3,7,14−テトラヒドロ−1H−ベンゾ〔b〕ピラノ〔3,2−h〕アクリジンカルボキシラートの新しい化合物、これらの製造方法及びこれらを含む医薬組成物

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    • C07D491/04Ortho-condensed systems
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 7−オキソ−2,3,7,14−テトラヒド
ロ−1H−ベンゾ〔b〕ピラノ〔3,2−h〕アクリジ
ンカルボキシラートの新規化合物の提供。 【解決手段】 一般式: 【化65】 〔式中、X及びYは、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロ
キシ基、メルカプト基、シアノ基、ニトロ基、アルキル
基、アルコキシ基、トリハロアルキル基、場合により置
換されたアミノ基、メチレンジオキシ基、エチレンジオ
キシ基などを表し、R1は、水素原子又はアルキル基を
表し、R2は、水素原子、ヒドロキシ基、アルキル基、
アルコキシ基、アルキルカルボニルオキシ基、場合によ
り置換されたアミノ基などを表し、R3及びR4は、水素
原子又はアルキル基を表し、R5及び/又はR6は、式−
O−CO−U−V(式中、U及びVは、明細書に定義さ
れた通りである)の基などを表す〕で示される化合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、7−オキソ−2,
3,7,14−テトラヒドロ−1H−ベンゾ〔b〕ピラ
ノ〔3,2−h〕アクリジンカルボキシラートの新規化
合物、これらの製造方法及びこれらを含む医薬組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】本発明
の化合物は、実験モデルにおいて証明されてきた、抗腫
瘍性を有するアルカロイドである、アクロナイシン(ac
ronycine)の誘導体である(J. Pharm.Sci., 1966, 55
(8), 758-768)。しかし広い活性スペクトルにもかかわ
らず、アクロナイシンは溶解性が低く、そしてこのこと
が、その生物学的利用性と、注射投与用の医薬組成物に
おけるその使用を制限している。
【0003】J. Med. Chem., 1996, 39, 4762-4766に記
載されたもののように、種々の修飾がこの分子に加えら
れ、そしてこれらの化合物の溶解性の問題に関連する障
害のいくつかを解決することができた。それにもかかわ
らず、抗癌療法の必要性のため、同時により活性であり
かつ許容性が良好な医薬を入手することを目的とする、
新しい抗腫瘍剤の絶え間ない開発が求められている。特
に、固形腫瘍は、現存製品に対するそれらの内因性及び
/又は獲得性の耐性による、抗癌化学療法における主要
な問題を提起している。
【0004】本発明の化合物は、新しいという事実に加
えて、これまでに観察されたものよりも優れた、驚くべ
きインビボ及びインビトロ活性を有する。更に、本化合
物は、溶解度に関する有用な性質があり、これによって
本化合物が、液体剤型での化合物の投与に適したものに
なっている。即ち出願人らによって発見された本化合物
は、癌、特に固形腫瘍の処置において、特にこれらを有
用にせしめる抗腫瘍性を有する。
【0005】
【課題を解決するための手段】特に本発明は、式
(I):
【0006】
【化33】
【0007】〔式中、X及びYは、同一であっても、又
は異なっていてもよく、各々他から独立して、水素原
子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、メルカプト基、シア
ノ基、ニトロ基、直鎖又は分枝の(C1−C6)アルキル
基、直鎖又は分枝の(C1−C6)アルコキシ基、トリハ
ロ−(C1−C6)アルキル基(ここで、アルキル部分
は、直鎖又は分枝である)、及びアミノ基〔場合によ
り、1個又は2個の同一又は異なる直鎖又は分枝の(C
1−C6)アルキル基{これら自体、直鎖もしくは分枝の
(C1−C6)アルコキシ基又は式:−NR78(式中、
7及びR8は、同一であっても、又は異なっていてもよ
く、各々他から独立して、水素原子、直鎖もしくは分枝
の(C1−C6)アルキル基、アリール基又はアリール−
(C1−C6)アルキル基<ここで、アルキル部分は、直
鎖又は分枝である>を表す)の基により置換されていて
もよい}により置換されている〕から選択される基を表
すか、あるいはX及びYは、一緒に、メチレンジオキシ
又はエチレンジオキシ基を形成し(ここで、置換基X及
びYは、2個の隣接するベンゼン環の一方又は他方に存
在してもよいと理解される)、R1は、水素原子又は直
鎖もしくは分枝の(C1−C6)アルキル基を表し、R2
は、 −水素原子、 −ヒドロキシ基、 −直鎖又は分枝の(C1−C6)アルキル基、 −直鎖又は分枝の(C1−C6)アルコキシ基{場合によ
り、以下: *式:NR910(式中、R9及びR10は、同一であって
も、又は異なっていてもよく、各々他から独立して、水
素原子、直鎖もしくは分枝の(C1−C6)アルキル基、
又は直鎖もしくは分枝の(C1−C6)ヒドロキシアルキ
ル基を表す)の基、並びに *酸素、窒素及び硫黄から選択される1個又は2個のヘ
テロ原子を含む、5〜7個の環員を有する、飽和又は不
飽和の単環又は二環式複素環から選択される基により置
換されている}、 −直鎖又は分枝の(C1−C6)アルキルカルボニルオキ
シ基、あるいは −アミノ基〔場合により、以下: *1個又は2個の、同一又は異なる、直鎖もしくは分枝
の(C1−C6)アルキル基、アリール基又はアリール−
(C1−C6)アルキル基(ここで、アルキル部分は、直
鎖又は分枝である)、 *直鎖又は分枝の(C1−C6)アルキルカルボニル基
{場合により、−NR 78基(式中、R7及びR8は、前
記と同義である)により置換されている}、 *式:−R11−NR910(式中、R11は、直鎖又は分
枝の(C1−C6)アルキレン基を表し、そしてR9及び
10は、同一であっても、又は異なっていてもよく、各
々他から独立して、水素原子、直鎖もしくは分枝の(C
1−C6)アルキル基、又は直鎖もしくは分枝の(C1
6)ヒドロキシアルキル基を表す)の基、 *酸素、窒素及び硫黄から選択される1個又は2個のヘ
テロ原子を含む、5〜7個の環員を有する、飽和又は不
飽和の単環又は二環式複素環により置換されている、直
鎖又は分枝の(C1−C6)アルキレン基、あるいは *式:−R11−CO−R12(式中、R11は、前記と同義
であり、そしてR12は、ヒドロキシ基又は直鎖もしくは
分枝の(C1−C6)アルコキシ基を表す)の基、により
置換されている〕を表し、R3及びR4は、同一であって
も、又は異なっていてもよく、各々他から独立して、水
素原子又は直鎖もしくは分枝の(C1−C6)アルキル基
を表し、R5及び/又はR6は、式:−O−CO−U−V
〔式中、 −Uは、直鎖又は分枝の(C1−C8)アルキレン鎖(ア
リール、ヒドロキシ及び直鎖又は分枝の(C1−C6)ア
ルコキシから選択される、1個以上の同一又は異なる基
により、場合により置換されている)を表し、 −Vは、以下: *カルボキシ、 *−CO213{式中、R13は、直鎖もしくは分枝の
(C1−C6)アルキル基(1個以上のヒドロキシ基によ
り、場合により置換されている)、アリール基又はアリ
ール−(C1−C6)アルキル基(ここで、アルキル部分
は、直鎖又は分枝である)を表す}、 *ヒドロキシ、 *直鎖又は分枝の(C1−C6)アルコキシ、 *−NR78(式中、R7及びR8は、同一であっても、
又は異なっていてもよく、前記と同義である)、 *−NR7−CO213(式中、R7及びR13は、前記と
同義である)、 *−NR7−COR13(式中、R7及びR13は、前記と同
義である)、 *−COR13(式中、R13は、前記と同義である)、及
び *−CO−NR78(式中、R7及びR8は、同一であっ
ても、又は異なっていてもよく、前記と同義である)、
から選択される基を表す〕の基を表し、そして2個の
基:R5及びR6の一方だけが、式:−O−CO−U−V
の基を表すとき、該R5及びR6基のもう一方は、以下: −ヒドロキシ、 −直鎖又は分枝の(C1−C6)アルコキシ、 −直鎖又は分枝の(C1−C6)アルキルカルボニルオキ
シ、 −アリールカルボニルオキシ、 −アリール−(C1−C6)アルキルカルボニルオキシ
(ここで、アルキル部分は、直鎖又は分枝である)、及
び −場合により1個又は2個の同一又は異なる直鎖又は分
枝の(C1−C6)アルキル基により置換されているアミ
ノから選択されるZ基を表す〕で示される化合物、その
異性体、N−オキシド、及び薬剤学的に許容し得る酸又
は塩基とのその付加塩に関する。
【0008】「アリール」は、フェニル又はナフチル基
{これらは、場合により、ヒドロキシ、ハロゲン、カル
ボキシ、ニトロ、アミノ、(C1−C6)アルキルアミノ
又はジ−(C1−C6)アルキルアミノ(ここで、(各)
アルキル部分は、直鎖又は分枝である)、直鎖又は分枝
の(C1−C6)アルコキシ、直鎖又は分枝の(C1
6)アシル、及び直鎖又は分枝の(C1−C6)アルキ
ルカルボニルオキシから選択される、1個以上の同一又
は異なる置換基を含む}を意味するものと理解される。
【0009】薬剤学的に許容し得る酸としては、非限定
的な例として、塩酸、臭化水素酸、硫酸、ホスホン酸、
酢酸、トリフルオロ酢酸、乳酸、ピルビン酸、マロン
酸、コハク酸、グルタル酸、フマル酸、酒石酸、マレイ
ン酸、クエン酸、アスコルビン酸、シュウ酸、メタンス
ルホン酸、ショウノウ酸、リジンなどを言及することが
できる。
【0010】薬剤学的に許容し得る塩基としては、非限
定的な例として、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
トリエチルアミン、tert−ブチルアミンなどを言及する
ことができる。
【0011】本発明の好ましいR3及びR4置換基は、直
鎖又は分枝の(C1−C6)アルキル基(ここで、R3
びR4は、同一であっても、又は異なっていてもよい)
である。R3及びR4は、好ましくは同一であり、そして
それぞれメチル基を表す。
【0012】本発明の好ましいR2置換基は、直鎖もし
くは分枝の(C1−C6)アルコキシ基、又は式(I)と
同義の1個もしくは2個の置換基により、場合により置
換されているアミノ基である。
【0013】有利な実施態様では、本発明の好ましい化
合物は、R5が、式:−O−CO−U−V(式中、U及
びVは、式(I)と同義である)を表し、そしてR
6が、式(I)と同義のZ基を表すものである。
【0014】別の有利な実施態様では、本発明の好まし
い化合物は、R6及びR5が、それぞれ式:−O−CO−
U−V(式中、U及びVは、式(I)と同義である)と
同一の基を表すものである。
【0015】本発明の好ましいR5置換基は、式:−O
−CO−U−V{式中、Uは、直鎖(C1−C4)アルキ
レン鎖を表し、そしてVは、カルボキシ、−NR78
−NR7−CO213及び−NR7−COR13(式中、
7、R8及びR13は、同一であっても、又は異なってい
てもよく、水素原子又は直鎖もしくは分枝の(C1
6)アルキル基を表す)から選択される基を表す}の
基である。
【0016】本発明の好ましいR6置換基は、直鎖又は
分枝の(C1−C6)アルキルカルボニルオキシ基であ
る。
【0017】本発明の好ましい化合物は、(±)−cis
−4−{〔1−(アセチルオキシ)−6−メトキシ−
3,3,14−トリメチル−7−オキソ−2,3,7,
14−テトラヒドロ−1H−ベンゾ〔b〕ピラノ〔3,
2−h〕アクリジン−2−イル〕オキシ}−4−オキソ
ブタン酸、(±)−cis−4−({1−〔(3−カルボ
キシプロパノイル)オキシ〕−6−メトキシ−3,3,
14−トリメチル−7−オキソ−2,3,7,14−テ
トラヒドロ−1H−ベンゾ〔b〕ピラノ〔3,2−h〕
アクリジン−2−イル}オキシ)−4−オキソブタン
酸、(±)−cis−5−{〔1−(アセチルオキシ)−
6−メトキシ−3,3,14−トリメチル−7−オキソ
−2,3,7,14−テトラヒドロ−1H−ベンゾ
〔b〕ピラノ〔3,2−h〕アクリジン−2−イル〕オ
キシ}−5−オキソペンタン酸、cis−〔1−(アセチ
ルオキシ)−6−メトキシ−3,3,14−トリメチル
−7−オキソ−2,3,7,14−テトラヒドロ−1H
−ベンゾ〔b〕ピラノ〔3,2−h〕アクリジン−2−
イル〕(ジメチルアミノ)アセテート、及びcis−〔1
−(アセチルオキシ)−6−メトキシ−3,3,14−
トリメチル−7−オキソ−2,3,7,14−テトラヒ
ドロ−1H−ベンゾ〔b〕ピラノ〔3,2−h〕アクリ
ジン−2−イル〕4−(ジメチルアミノ)ブタノアート
である。
【0018】好ましい化合物の異性体、N−オキシド、
及び薬剤学的に許容し得る酸又は塩基との付加塩は、本
発明の不可欠な部分である。
【0019】本発明はまた、式(I)の化合物の製造方
法に関するものであり、この方法は、 ・3−アミノ−2−ナフタレンカルボン酸化合物(I
I):
【0020】
【化34】
【0021】〔式中、X及びYは、式(I)と同義であ
る〕を、式(III):
【0022】
【化35】
【0023】〔式中、Rは、水素原子、ヒドロキシ基又
は直鎖もしくは分枝の(C1−C6)アルキル基を表す〕
で示されるフロログルシノール(phloroglucinol)と反
応させて、式(IV):
【0024】
【化36】
【0025】〔式中、X、Y及びRは、前記と同義であ
る〕で示される化合物を得、次にこれを塩基性条件下
で、例えばジメチルホルムアミドのような非プロトン性
溶媒中で、式(V):
【0026】
【化37】
【0027】〔式中、Halは、ハロゲン原子を表し、
そしてR3及びR4は、式(I)と同義である〕で示され
るアルキンで処理して、式(VI):
【0028】
【化38】
【0029】〔式中、X、Y、R、R3及びR4は、前記
と同義である〕で示される化合物を得るか、 ・又は、式(VII):
【0030】
【化39】
【0031】〔式中、X及びYは、式(I)と同義であ
り、そしてHalは、塩素又は臭素のような、ハロゲン
原子を表す〕で示される3−ハロ−2−ナフタレンカル
ボン酸化合物を、式(VIII):
【0032】
【化40】
【0033】〔式中、R3及びR4は、式(I)と同義で
あり、そしてRは、前記と同義である〕で示されるアミ
ノ−クロメン(amino-chromene)化合物と反応させて、
また、式(VI):
【0034】
【化41】
【0035】〔式中、X、Y、R、R3及びR4は、前記
と同義である〕で示される化合物を得、これら式(VI)
の化合物の窒素原子は、非プロトン性極性溶媒中で、水
素化ナトリウムのような脱プロトン化剤の存在下で、ア
ルキルハロゲン化物又は硫酸ジアルキルの作用により、
場合により置換して、式(IX):
【0036】
【化42】
【0037】〔式中、X、Y、R、R3及びR4は、前記
と同義であり、そしてR′1は、直鎖又は分枝の(C1
6)アルキル基を表す〕で示される化合物を得、この
式(IX)の化合物を、硫酸ジアルキルのようなアルキル
化剤、又はアシル化剤の作用に付して、式(X):
【0038】
【化43】
【0039】〔式中、X、Y、R′1、R3及びR4は、
前記と同義であり、そしてR′2は、アルコキシ基{場
合により、式:NR910(式中、R9及びR10は、式
(I)と同義である)の基により置換されている}、又
は直鎖もしくは分枝の(C1−C6)アルキルカルボニル
オキシ基を表す〕で示される化合物を得、この式(X)
の化合物は、R′2が、例えばアルコキシ基を表すと
き、式(XI): HNRaRb (XI) 〔式中、Raは、水素原子、直鎖もしくは分枝の(C1
−C6)アルキル基、アリール基、又はアリール−(C1
−C6)アルキル基(ここで、アルキル部分は、直鎖又
は分枝である)を表し、そしてRbは、水素原子、直鎖
もしくは分枝の(C 1−C6)アルキル基、アリール基、
アリール−(C1−C6)アルキル基(ここで、アルキル
部分は、直鎖又は分枝である)、式:−R11−NR9
10(式中、R1 1、R10及びR9は、式(I)と同義であ
る)の基、直鎖もしくは分枝の(C1−C6)アルキルカ
ルボニル基(ここで、アルキル部分は、場合により、式
(I)と同義のNR78基により置換されている)、ヘ
テロシクロアルキレン基(「アルキレン」及び「複素
環」という用語は、式(I)と同義である)又は式:−
11−CO−R12(式中、R11及びR12は、式(I)と
同義である)の基を表す〕で示される化合物で処理し
て、式(XII):
【0040】
【化44】
【0041】〔式中、X、Y、R′1、R3、R4、Ra
及びRbは、前記と同義である〕で示される化合物を得
るが、式(VI)、(IX)、(X)及び(XII)の化合物
の全体は、式(XIII):
【0042】
【化45】
【0043】〔式中、X、Y、R1、R2、R3及びR
4は、式(I)の一般的な定義と同義である〕で示され
る化合物を構成しており、この式(XIII)の化合物を、 a)⇒極性媒体中、及び4−メチルモルホリン−N−オ
キシドの存在下で四酸化オスミウムの作用に付して、式
(XIV/a)及び(XIV/b):
【0044】
【化46】
【0045】〔式中、X、Y、R1、R2、R3及びR
4は、前記と同義である〕で示される化合物を得る{ま
た、式(XIV/a)及び(XIV/b)の化合物は、キラル合
成、及び、特に、ジヒドロキニーネ(dihydroquinine)
及びその右旋性ジアステレオ異性体(dextrorotary dia
stereoisomer)であるジヒドロキニジン(dihydroquini
dine)のようなシンコナ(Cinchona)アルカロイドによ
り二置換されているピリジン又はフタラジン(phthalaz
ine)型のキラルリガンドを使用する、化合物(XIII)
から出発する不斉cisジヒドロキシ化(asymmetric cis
dihydroxylation)により、別々に入手することも可能
である}か、 b)⇒又は、式(XIII)の化合物を、極性媒体中で過マ
ンガン酸カリウムの作用に付して、式(XV):
【0046】
【化47】
【0047】〔式中、X、Y、R1、R2、R3及びR
4は、前記と同義である〕で示される化合物を得、この
式(XV)の化合物を、例えばNaBH4の存在下で還元
条件に付して、式(XIV/c):
【0048】
【化48】
【0049】〔式中、X、Y、R1、R2、R3及びR
4は、前記と同義である〕で示される化合物を得るが、
式(XIV/a)、(XIV/b)及び(XIV/c)の化合物の全
体は、式(XIV):
【0050】
【化49】
【0051】〔式中、X、Y、R1、R2、R3及びR
4は、前記と同義である〕で示される化合物を構成して
おり、この式(XIV)の化合物を: ※式:R20−OH(式中、R20は、直鎖又は分枝の(C
1−C6)アルキル基を表す)のアルコールの作用に付し
て、式(XVI/a):
【0052】
【化50】
【0053】〔式中、X、Y、R1、R2、R3、R4及び
20は、前記と同義である〕で示される化合物を得、こ
の式(XVI/a)の化合物のアルコール官能基を、下記
式:
【0054】
【化51】
【0055】〔式中、U及びVは、式(I)と同義であ
り、そしてWは、脱離基を表す〕で示される化合物の存
在下でエステル化して、式(I)の化合物の特定のケー
スである、式(I/a):
【0056】
【化52】
【0057】〔式中、X、Y、R1、R2、R3、R4、R
20、U及びVは、前記と同義である〕で示される化合物
を得るか、 ※又は、式(XIV)の化合物を、銀塩の存在下で、式:
R′20−I(式中、R′2 0は、直鎖又は分枝の(C1
6)アルキル基を表す)のヨウ化アルキルの作用に付
して、式(I)の化合物の特定のケースである、式(XV
I/b):
【0058】
【化53】
【0059】〔式中、X、Y、R1、R2、R3、R4及び
R′20は、前記と同義である〕で示される化合物を得、
この式(XVI/b)の化合物のアルコール官能基を、前記
と同義の下記式:
【0060】
【化54】
【0061】で示される化合物の存在下でエステル化し
て、式(I)の化合物の特定のケースである、式(I/
b):
【0062】
【化55】
【0063】〔式中、X、Y、R1、R2、R3、R4
R′20、U及びVは、前記と同義である〕で示される化
合物を得るか、 ※又は、式(XIV)の化合物を、トリエチルアミンもし
くは4−ジメチルアミノピリジンのような塩基の存在下
で、前記と同義の下記式:
【0064】
【化56】
【0065】で示される化合物の直接作用に付して、式
(I)の化合物の特定のケースである、式(I/c):
【0066】
【化57】
【0067】〔式中、X、Y、R1、R2、R3、R4、U
及びVは、前記と同義である〕で示される化合物を得、
この式(I/c)の化合物を再度、同じ操作条件下で、
式:(R30CO)2O{式中、R30は、直鎖もしくは分枝
の(C1−C6)アルキル基、アリール基又はアリール−
(C1−C6)アルキル基(ここで、アルキル部分は、直
鎖又は分枝である)を表す}の無水物の作用に付すこと
ができ、式(I/d):
【0068】
【化58】
【0069】〔式中、X、Y、R1、R2、R3、R4、R
30、U及びVは、前記と同義である〕で示される化合物
を得るか、又は、この式(I/c)の化合物を再度、前
記と同義の下記式:
【0070】
【化59】
【0071】で示される化合物で処理することができ、
式(I)の化合物の特定のケースである、式(I/
e):
【0072】
【化60】
【0073】〔式中、X、Y、R1、R2、R3、R4、U
及びVは、式(I)と同義である(ここで、2個のU基
及び2個のV基は、それぞれ同一であっても、又は異な
っていてもよいと理解される)〕で示される化合物を得
るか、 c)⇒又は、式(XIII)の化合物を、m−クロロ過安息
香酸のような過酸の作用に付して、式(XVII):
【0074】
【化61】
【0075】〔式中、X、Y、R1、R2、R3及びR
4は、前記と同義である〕で示される化合物を得、この
式(XVII)の化合物を、場合により、アンモニウム性又
は第1級もしくは第2級アミンで処理して、試薬の性質
に応じて式(XVIII/a)及び/又は(XVIII/b):
【0076】
【化62】
【0077】〔式中、X、Y、R1、R2、R3及びR
4は、前記と同義であり、そしてRc及びRdは、水素原
子又は直鎖もしくは分枝の(C1−C6)アルキル基を表
す〕で示される化合物を得、この式(XVIII/a)及び
(XVIII/b)の化合物を、前記と同義の下記式:
【0078】
【化63】
【0079】で示される化合物で処理して、式(I)の
化合物の特定のケースである、それぞれ、式(I/f)
及び(I/g):
【0080】
【化64】
【0081】〔式中、X、Y、R1、R2、R3、R4、R
c、Rd、U及びVは、前記と同義である〕で示される化
合物を得るが、これら化合物(I/a)〜(I/g)は、
本発明の化合物の全体を構成しており、必要であれば、
これらを従来の精製方法により精製し、必要に応じて、
従来の分離法によりその種々の異性体に分離し、そし
て、必要に応じて、これらをそのN−オキシドに変換
し、そして適宜、薬剤学的に許容し得る酸又は塩基との
その付加塩に変換することができることを特徴とする。
【0082】式(II)、(III)、(V)、(VII)、
(VIII)及び(XI)の化合物は、市販化合物であるか、
又は有機合成の従来法により得られる。式(VIII)の化
合物は、例えば、Chem. Ber. 1978, 191, 439に記載さ
れている条件により得られる。式(VII)の化合物と式
(VIII)の化合物との間の縮合反応は、例えば、雑誌の
Heterocycles, 1992, 34(4), 799-806に記載されてい
る。
【0083】式(I)の化合物は、特に有用な抗腫瘍性
を有する。これらは、細胞周期の特異的なブロッキング
のため、マウス及びヒト腫瘍からの細胞株に対して優れ
たインビトロ細胞毒性を有しており、そしてこれらは、
マウスにおいて、マウス及びヒトの移植可能な腫瘍に対
するインビボ活性を有する。これらの化合物の特性によ
って、これらを抗腫瘍剤として治療的に使用することが
できる。
【0084】本発明はまた、活性成分として、少なくと
も1種の式(I)の化合物、その光学異性体、N−オキ
シド又は薬剤学的に許容し得る酸もしくは塩基とのその
付加塩を、単独で、又は1種以上の不活性な非毒性の薬
剤学的に許容し得る賦形剤もしくは担体と組合せて、含
むことを特徴とする医薬組成物に関する。
【0085】本発明の医薬組成物としては、経口、非経
口(静脈内、筋肉内又は皮下)、経皮(per- or trans-
cutaneous)、鼻内、直腸内、経舌、眼内又は呼吸器内
投与に適したもの、そして特に錠剤又は糖衣錠、舌下
錠、ゼラチンカプセル剤、カプセル剤、坐剤、クリーム
剤、軟膏剤、皮膚用ゲル剤、注射用又は飲用製剤、エー
ロゾル、点眼又は点鼻剤などが特に言及される。
【0086】有用な用量は、患者の年齢と体重、投与の
経路、疾患の性質と重篤度及び何らかの併用療法がとら
れるかどうかにより変化し、そして1日に1回以上の投
与で0.5mg〜500mgの範囲である。
【0087】以下の実施例により本発明を説明するが、
これらは本発明を何ら限定するものではない。
【0088】使用される出発物質は、既知の製品である
か、又は既知の手順により調製された。
【0089】
【実施例】実施例及び調製に記載される化合物の構造
は、通常の分光光度法(赤外吸収、核磁気共鳴など)に
より決定した。
【0090】調製A:(±)−cis−1,2−ジヒドロ
キシ−6−メトキシ−3,3,14−トリメチル−2,
3,7,14−テトラヒドロ−1H−ベンゾ〔b〕ピラ
ノ〔3,2−h〕アクリジン−7−オン 工程A:1,3−ジヒドロキシ−5,12−ジヒドロ−
ベンゾ〔b〕アクリジン−12−オン 1,3,5−トリヒドロキシベンゼン3.5g及びパラ
−トルエンスルホン酸62.5mgを、ヘプタン−1−オ
ール50ml中の3−アミノ−2−ナフタレンカルボン酸
5gの溶液に加えた。その混合物を、デーン・シュター
ク(Dean Stark)器具を使用して48時間撹拌還流し、
次に反応混合物を真空で濃縮した。残渣をシリカゲルの
クロマトグラフィー(溶離液:シクロヘキサン/アセト
ン:90/10)に付した。単離した生成物をシクロヘ
キサン/アセトン混合物から結晶化して、目的生成物
5.2gを得た。
【0091】工程B:6−ヒドロキシ−3,3−ジメチ
ル−7,14−ジヒドロ−3H−ベンゾ〔b〕ピラノ
〔3,2−h〕アクリジン−7−オン 無水炭酸カリウム2gを、不活性雰囲気下、無水ジメチ
ルホルムアミド50ml中の工程Aの生成物2gの溶液に
加えた。65℃で15分間撹拌後、無水ヨウ化カリウム
2.4g及び3−クロロ−3−メチル−1−ブチン4.
4gを加え、反応混合物を65℃で24時間、そして次
に130℃で1時間30分間維持した。冷却後、溶液を
加水分解して、次にジクロロメタンで抽出した。合わせ
た有機相を水、及び次に1M水酸化カリウム溶液で洗浄
し、硫酸ナトリウムで乾燥して、次に溶媒を留去した。
シリカゲルのクロマトグラフィー(シクロヘキサン/ア
セトン:90/10)によって、目的生成物1.10g
を得た。 融点:225℃
【0092】工程C:6−メトキシ−3,3,14−ト
リメチル−7,14−ジヒドロ−3H−ベンゾ〔b〕ピ
ラノ〔3,2−h〕アクリジン−7−オン 水素化ナトリウム0.16g、及び次に15分後、硫酸
ジメチル0.65ml(6当量)を、0℃で不活性雰囲気
下、無水ジメチルホルムアミド20ml中の工程Bの生成
物0.5gの溶液にゆっくり加えた。1時間後、反応混
合物を氷で加水分解し、次に酢酸エチルで抽出した。有
機相を水酸化ナトリウム水性溶液で洗浄後、有機相を硫
酸ナトリウムで乾燥し、次に真空で溶媒を留去した。シ
リカゲルのクロマトグラフィー(シクロヘキサン/アセ
トン:98/2)によって、目的生成物0.42gを単
離できた。 融点:188℃
【0093】工程D:(±)−cis−1,2−ジヒドロ
キシ−6−メトキシ−3,3,14−トリメチル−2,
3,7,14−テトラヒドロ−1H−ベンゾ〔b〕ピラ
ノ〔3,2−h〕アクリジン−7−オン 2−メチル−2−プロパノール中の四酸化オスミウムの
2.5%溶液3.8mlを、tert−ブタノール/テトラヒ
ドロフラン/水混合物(10/3/1)40ml中の工程
Cの生成物2g及び4−メチルモルホリン−N−オキシ
ド一水和物0.9gの溶液に加えた。室温で2日後、飽
和NaHSO3溶液105mlを加え、反応混合物を1時
間撹拌し、次にジクロロメタンで抽出した。合わせた有
機相を硫酸ナトリウムで乾燥して、真空で濃縮した。シ
リカゲルのクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタ
ノール:95/5)によって、目的生成物1.3gを単
離できた。 融点:194℃
【0094】調製B:(±)−cis−1,2−ジヒドロ
キシ−6−(ジメチルアミノエチルアミノ)−3,3,
14−トリメチル−2,3,7,14−テトラヒドロ−
1H−ベンゾ〔b〕ピラノ〔3,2−h〕アクリジン−
7−オン 工程A:6−(ジメチルアミノエチルアミノ)−3,
3,14−トリメチル−7,14−ジヒドロ−3H−ベ
ンゾ〔b〕ピラノ〔3,2−h〕アクリジン−7−オン N,N−ジメチルエチレンジアミン4mlを、調製Aの工
程Cで得られた生成物0.15gに加えた。70℃で不
活性雰囲気下5日間の反応後、反応混合物から減圧下で
溶媒を留去した。生じた残渣をシリカゲルのクロマトグ
ラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル:80/20)
に付すことによって、目的生成物を単離できた。 融点:油状物 質量スペクトル:(DIC/NH3):m/z:428
(M+H)+
【0095】工程B:(±)−cis−1,2−ジヒドロ
キシ−6−(ジメチルアミノエチルアミノ)−3,3,
14−トリメチル−2,3,7,14−テトラヒドロ−
1H−ベンゾ〔b〕ピラノ〔3,2−h〕アクリジン−
7−オン 前工程で得られた生成物を基質として使用して、調製A
の工程Dと同じ手順をとった。
【0096】調製C:(±)−cis−1,2−ジヒドロ
キシ−6−(ジエチルアミノプロピルアミノ)−3,
3,14−トリメチル−2,3,7,14−テトラヒド
ロ−1H−ベンゾ〔b〕ピラノ〔3,2−h〕アクリジ
ン−7−オン 工程Aにおける試薬としてN,N−ジエチルプロピルジ
アミンを使用して、調製B、工程A及びBと同じ手順を
とった。
【0097】調製D:cis−6−〔(2−モルホリン−
4−イル)エチルアミノ〕−1,2−ジヒドロキシ−
3,3,14−トリメチル−2,3,7,14−テトラ
ヒドロ−1H−ベンゾ〔b〕ピラノ〔3,2−h〕アク
リジン−7−オン 工程Aにおける試薬として4−(2−アミノエチル)モ
ルホリンを使用して、調製B、工程A及びBと同じ手順
をとった。
【0098】調製E:cis−10,11−ジクロロ−
1,2−ジヒドロキシ−6−メトキシ−3,3,14−
トリメチル−2,3,7,14−テトラヒドロ−1H−
ベンゾ〔b〕ピラノ〔3,2−h〕アクリジン−7−オ
ン 工程Aにおける基質として3−アミノ−6,7−ジクロ
ロ−2−ナフタレンカルボン酸を使用して、調製A、工
程A〜Dと同じ手順をとった。
【0099】調製F:cis−1,2−ジヒドロキシ−
6,9,12−トリメトキシ−3,3,14−トリメチ
ル−2,3,7,14−テトラヒドロ−1H−ベンゾ
〔b〕ピラノ〔3,2−h〕アクリジン−7−オン 工程Aにおける基質として3−アミノ−5,8−ジメト
キシ−2−ナフタレンカルボン酸を使用して、調製A、
工程A〜Dと同じ手順をとった。
【0100】調製G:cis−1,2−ジヒドロキシ−6
−メトキシ−3,3−ジメチル−2,3,7,14−テ
トラヒドロ−1H−ベンゾ〔b〕ピラノ〔3,2−h〕
アクリジン−7−オン 工程A:3−〔(7−メトキシ−2,2−ジメチル−2
H−クロメン−5−イル)アミノ〕−2−ナフトエ酸 5−アミノ−6−メトキシ−2,2−ジメチルクロメン
1.2mmol、2−ブロモ−3−安息香酸1.2mmol、酢
酸カリウム0.327g、及び酢酸銅12mgの混合物
を、2−プロパノール8ml及びトリエチルアミン0.2
5mlに懸濁し、次に24時間加熱還流した。次に反応混
合物を減圧下で濃縮し、CH2Cl2/1NHCl混合物
にとり、ジクロロメタンで抽出し、乾燥して溶媒を留去
した。残渣のシリカゲルでのクロマトグラフィー(シク
ロヘキサン/酢酸エチル:1/1)によって、目的生成
物を単離できた。 質量スペクトル(DIC/NH3):376〔M+H〕+
【0101】工程B:6−メトキシ−3,3−ジメチル
−3,14−ジヒドロ−7H−ベンゾ〔b〕ピラノ
〔3,2−h〕アクリジン−7−オン ジクロロメタン14ml中の工程Aで得られた化合物1.
02mmolを、トリフルオロ酢酸1mlで処理した。室温で
2時間後、反応混合物から溶媒を留去した。残渣をジク
ロロメタンと飽和NaHCO3溶液との混合物にとり、
ジクロロメタンで抽出し、10%水酸化ナトリウム溶液
で洗浄し、次に再度ジクロロメタンで抽出した。通常の
処理後、残渣のシリカゲルでのクロマトグラフィー(ジ
クロロメタン/メタノール:98/2)によって、目的
生成物を単離できた。 質量スペクトルE.I.:m/z:357(M+);3
42(M−15)+
【0102】工程C:cis−1,2−ジヒドロキシ−6
−メトキシ−3,3−ジメチル−2,3,7,14−テ
トラヒドロ−1H−ベンゾ〔b〕ピラノ〔3,2−h〕
アクリジン−7−オン 工程Bで得られた化合物0.279mmol、2−メチル−
2−プロパノール3.8ml中の四酸化オスミウムの2.
5%溶液及び4−メチルモルホリンN−オキシド60mg
の混合物を、tert−BuOH/テトラヒドロフラン/H
2Oの10/3/1混合物5mlに溶解した。室温で24
時間撹拌後、飽和NaHSO4溶液5mlを加えた。1時
間撹拌後、反応混合物をジクロロメタンで抽出した。次
に有機相を乾燥し、次いで減圧下で濃縮した。残渣のシ
リカゲルでのクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メ
タノール:97/3)によって、目的生成物を単離でき
た。 質量スペクトル(DIC/NH3):392〔M+H〕+
【0103】実施例1:(±)−cis−4−{〔1−
(アセチルオキシ)−6−メトキシ−3,3,14−ト
リメチル−7−オキソ−2,3,7,14−テトラヒド
ロ−1H−ベンゾ〔b〕ピラノ〔3,2−h〕アクリジ
ン−2−イル〕オキシ}−4−オキソブタン酸 無水コハク酸5当量及びジメチルアミノピリジン1mg
を、無水ピリジン7ml中の調製Aの化合物0.74mmol
の溶液に加えた。室温及び暗所で17時間撹拌後、無水
酢酸25mlを加えた。反応混合物を−15℃に冷却し、
撹拌を1時間30分間続けた。次に反応混合物を減圧下
で濃縮した。シリカゲルのクロマトグラフィー(ジクロ
ロメタン/メタノール)によって、目的生成物を単離で
きた。 質量スペクトル:(FAB):m/z=548〔M+
H〕+ 融点:154℃
【0104】実施例2:(±)−cis−4−{〔1−
(アセチルオキシ)−6−{〔2−(ジメチルアミノ)
エチル〕アミノ}−3,3,14−トリメチル−7−オ
キソ−2,3,7,14−テトラヒドロ−1H−ベンゾ
〔b〕ピラノ〔3,2−h〕アクリジン−2−イル〕オ
キシ}−4−オキソブタン酸 調製Bの化合物を基質として使用して、実施例1と同じ
手順をとった。
【0105】実施例3:(±)−cis−5−{〔1−
(アセチルオキシ)−6−メトキシ−3,3,14−ト
リメチル−7−オキソ−2,3,7,14−テトラヒド
ロ−1H−ベンゾ〔b〕ピラノ〔3,2−h〕アクリジ
ン−2−イル〕オキシ}−5−オキソペンタン酸 無水コハク酸の代わりにグルタル酸無水物を試薬として
使用して、実施例1と同じ手順をとった。 質量スペクトル:(DIC/NH3):m/z=562
〔M+H〕+ 融点:155℃
【0106】実施例4:(±)−cis−1−(アセチル
オキシ)−6−メトキシ−3,3,14−トリメチル−
7−オキソ−2,3,7,14−テトラヒドロ−1H−
ベンゾ〔b〕ピラノ〔3,2−h〕アクリジン−2−イ
ル 2,3−ジヒドロキシプロパノアート 工程A:(±)−cis−1−(アセチルオキシ)−6−
メトキシ−3,3,14−トリメチル−7−オキソ−
2,3,7,14−テトラヒドロ−1H−ベンゾ〔b〕
ピラノ〔3,2−h〕アクリジン−2−イル アクリラ
ート 塩化アクリロイル0.6mmolを、無水ピリジン3ml中の
調製Aの化合物0.5mmolの溶液に加えた。室温及び暗
所で2.5日間撹拌後、無水酢酸2mlを加え、撹拌を4
8時間続けた。次に反応混合物を減圧下で濃縮した。シ
リカゲルのクロマトグラフィー(ジクロロメタン)によ
って、目的生成物を単離できた。 質量スペクトル:(DIC/NH3):m/z=502
〔M+H〕+
【0107】工程B:(±)−cis−1−(アセチルオ
キシ)−6−メトキシ−3,3,14−トリメチル−7
−オキソ−2,3,7,14−テトラヒドロ−1H−ベ
ンゾ〔b〕ピラノ〔3,2−h〕アクリジン−2−イル
2,3−ジヒドロキシプロパノアート tert−ブタノール中の2.5%四酸化オスミウム溶液1
ml及び4−メチルモルホリン−N−オキシド一水和物
4.4mmolを、tert−ブタノール/テトラヒドロフラン
/水混合物(10/3/1 容量対容量)5ml中の工程
Aで得られた化合物0.4mmolの懸濁液に加えた。室温
で2日間の撹拌後、飽和NaHCO3水性溶液50mlを
加えた。1時間の撹拌、ジクロロメタンでの抽出及び減
圧下での濃縮後、シリカゲルのクロマトグラフィー(ジ
クロロメタン/メタノール:96/4)によって、目的
生成物を単離できた。 質量スペクトル:(DIC/NH3):m/z=536
〔M+H〕+
【0108】実施例5:(±)−cis−1−(アセチル
オキシ)−6−メトキシ−3,3,14−トリメチル−
7−オキソ−2,3,7,14−テトラヒドロ−1H−
ベンゾ〔b〕ピラノ〔3,2−h〕アクリジン−2−イ
ル 2−〔(tert−ブトキシカルボニル)アミノ〕アセ
テート ジシクロヘキシルカルボジイミド0.6mmolを、ジメチ
ルホルムアミド10ml中の調製Aの化合物0.5mmol及
び2−〔(tert−ブトキシカルボニル)アミノ〕酢酸
0.5mmolの、0℃に冷却した溶液に、ゆっくり加え
た。反応混合物を0℃で5時間及び室温で16時間維持
した。濾過及び減圧下での溶媒の留去後、残渣を無水ピ
リジン2mlに溶解し、無水酢酸2mlを加え、この混合物
を室温及び暗所で48時間撹拌した。減圧下での反応混
合物の濃縮後、残渣のシリカゲルでのクロマトグラフィ
ー(ジクロロメタン)によって、目的生成物を単離でき
た。 質量スペクトル:(DIC/NH3):m/z=605
〔M+H〕+
【0109】実施例6:(±)−cis−1−(アセチル
オキシ)−6−メトキシ−3,3,14−トリメチル−
7−オキソ−2,3,7,14−テトラヒドロ−1H−
ベンゾ〔b〕ピラノ〔3,2−h〕アクリジン−2−イ
ル 2−アミノアセテート ヨードトリメチルシラン0.14μlを、クロロホルム
1ml中の実施例5の化合物0.1mmolの溶液に室温で加
えた。反応混合物を室温で5分間撹拌し、次に減圧下で
蒸発乾固した。シリカゲルのクロマトグラフィー(ジク
ロロメタン/メタノール:85/15)によって、目的
生成物を単離できた。 質量スペクトル:(DIC/NH3):m/z=505
〔M+H〕+
【0110】実施例7:(±)−cis−4−({1−
〔(3−カルボキシプロパノイル)オキシ〕−6−メト
キシ−3,3,14−トリメチル−7−オキソ−2,
3,7,14−テトラヒドロ−1H−ベンゾ〔b〕ピラ
ノ〔3,2−h〕アクリジン−2−イル}オキシ)−4
−オキソブタン酸 実施例1の化合物のクロマトグラフィーの過程で、生成
物を単離した。 質量スペクトル(FAB):m/z:606〔M+H〕
+ 融点:128℃
【0111】実施例8:cis−4−{〔1−(アセチル
オキシ)−10,11−ジクロロ−6−メトキシ−3,
3,14−トリメチル−7−オキソ−2,3,7,14
−テトラヒドロ−1H−ベンゾ〔b〕ピラノ〔3,2−
h〕アクリジン−2−イル〕オキシ}−4−オキソブタ
ン酸 調製Eの化合物を基質として使用して、実施例1と同じ
手順をとった。
【0112】実施例9:cis−4−{〔1−(アセチル
オキシ)−6,9,12−トリメトキシ−3,3,14
−トリメチル−7−オキソ−2,3,7,14−テトラ
ヒドロ−1H−ベンゾ〔b〕ピラノ〔3,2−h〕アク
リジン−2−イル〕オキシ}−4−オキソブタン酸 調製Fの化合物を基質として使用して、実施例1と同じ
手順をとった。
【0113】実施例10:cis−4−〔(1−(アセチ
ルオキシ)−6−{〔3−(ジエチルアミノ)プロピ
ル〕アミノ}−3,3,14−トリメチル−7−オキソ
−2,3,7,14−テトラヒドロ−1H−ベンゾ
〔b〕ピラノ〔3,2−h〕アクリジン−2−イル)オ
キシ〕−4−オキソブタン酸 調製Cの化合物を基質として使用して、実施例1と同じ
手順をとった。
【0114】実施例11:cis−4−〔(1−(アセチ
ルオキシ)−3,3,14−トリメチル−6−{〔2−
(4−モルホリニル)エチル〕アミノ}−7−オキソ−
2,3,7,14−テトラヒドロ−1H−ベンゾ〔b〕
ピラノ〔3,2−h〕アクリジン−2−イル)オキシ〕
−4−オキソブタン酸 調製Dの化合物を基質として使用して、実施例1と同じ
手順をとった。
【0115】実施例12:cis−4−{〔6−メトキシ
−3,3,14−トリメチル−7−オキソ−1−(プロ
ピオニルオキシ)−2,3,7,14−テトラヒドロ−
1H−ベンゾ〔b〕ピラノ〔3,2−h〕アクリジン−
2−イル〕オキシ}−4−オキソブタン酸 無水酢酸の代わりにプロピオン酸無水物を試薬として使
用して、実施例1と同じ手順をとった。
【0116】実施例13:cis−4−{〔1−(イソブ
チリルオキシ)−6−メトキシ−3,3,14−トリメ
チル−7−オキソ−2,3,7,14−テトラヒドロ−
1H−ベンゾ〔b〕ピラノ〔3,2−h〕アクリジン−
2−イル〕オキシ}−4−オキソブタン酸 無水酢酸の代わりにイソ酪酸無水物を試薬として使用し
て、実施例1と同じ手順をとった。
【0117】実施例14:cis−4−{〔1−(ベンゾ
イルオキシ)−6−メトキシ−3,3,14−トリメチ
ル−7−オキソ−2,3,7,14−テトラヒドロ−1
H−ベンゾ〔b〕ピラノ〔3,2−h〕アクリジン−2
−イル〕オキシ}−4−オキソブタン酸 無水酢酸の代わりに安息香酸無水物を試薬として使用し
て、実施例1と同じ手順をとった。
【0118】実施例15:cis−4−{〔6−メトキシ
−3,3,14−トリメチル−7−オキソ−1−(ペン
タノイルオキシ)−2,3,7,14−テトラヒドロ−
1H−ベンゾ〔b〕ピラノ〔3,2−h〕アクリジン−
2−イル〕オキシ}−4−オキソブタン酸 無水酢酸の代わりに吉草酸無水物を試薬として使用し
て、実施例1と同じ手順をとった。
【0119】実施例16:cis−〔1−(アセチルオキ
シ)−6−メトキシ−3,3,14−トリメチル−7−
オキソ−2,3,7,14−テトラヒドロ−1H−ベン
ゾ〔b〕ピラノ〔3,2−h〕アクリジン−2−イル〕
(ジメチルアミノ)アセテート 調製Aの化合物300mgを、0℃で無水物ジメチルホル
ムアミド4mlに溶解した。4−ジメチルアミノピリジン
90mg及びN,N−ジメチルグリシン152mgを、この
混合物に加えた。0℃で5分間の後、塩酸1−(3−ジ
メチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド1
42mgを加えた。反応混合物を4時間撹拌し、次に氷冷
水2mlを加えた。混合物をジクロロメタンで抽出した。
有機溶液を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾
過して、次に減圧下で蒸留した。生じた残渣をシリカゲ
ルのクロマトグラフィー(CH2Cl/MeOH:85
/15)に付して、目的生成物を得た。 質量スペクトル(DIC/NH3):533〔M+H〕+
【0120】実施例17:cis−〔1−(アセチルオキ
シ)−6−メトキシ−3,3,14−トリメチル−7−
オキソ−2,3,7,14−テトラヒドロ−1H−ベン
ゾ〔b〕ピラノ〔3,2−h〕アクリジン−2−イル〕
4−(ジメチルアミノ)ブタノアート N,N−ジメチルグリシンの代わりに4−ジメチルアミ
ノ酪酸を試薬として使用して、実施例16と同じ手順を
とった。
【0121】実施例18:cis−〔1−(アセチルオキ
シ)−6−メトキシ−3,3,14−トリメチル−7−
オキソ−2,3,7,14−テトラヒドロ−1H−ベン
ゾ〔b〕ピラノ〔3,2−h〕アクリジン−2−イル〕
(アセチルアミノ)アセテート N,N−ジメチルグリシンの代わりにN−アセチルグリ
シンを試薬として使用して、実施例16と同じ手順をと
った。 質量スペクトル(DIC/NH3)547〔M+H〕+
【0122】実施例19:cis−4−{〔1−(アセチ
ルオキシ)−6−メトキシ−3,3−ジメチル−7−オ
キソ−2,3,7,14−テトラヒドロ−1H−ベンゾ
〔b〕ピラノ〔3,2−h〕アクリジン−2−イル〕オ
キシ}−4−オキソブタン酸 調製Gの化合物を基質として使用して、実施例1と同じ
手順をとった。
【0123】実施例20:(±)−cis−4−{〔1−
(アセチルオキシ)−6−メトキシ−3,3,14−ト
リメチル−7−オキソ−2,3,7,14−テトラヒド
ロ−1H−ベンゾ〔b〕ピラノ〔3,2−h〕アクリジ
ン−2−イル〕オキシ}−4−オキソブタン酸のリジン
塩 実施例1の化合物0.1gを、リジン水和物1当量の存
在下でエタノール20mlに溶解した。この溶液を30分
間撹拌し、次に溶媒を留去し、減圧下で濃縮することに
よって、塩の形で目的生成物を単離できた。
【0124】実施例21:(±)−cis−4−({1−
〔(3−カルボキシプロパノイル)オキシ〕−6−メト
キシ−3,3,14−トリメチル−7−オキソ−2,
3,7,14−テトラヒドロ−1H−ベンゾ〔b〕ピラ
ノ〔3,2−h〕アクリジン−2−イル}オキシ)−4
−オキソブタン酸のリジン塩 基質として実施例7の化合物、及びリジン2当量を使用
して、実施例20と同じ手順をとった。
【0125】実施例22:cis−5−({1−〔(4−
カルボキシブタノイル)オキシ〕−6−メトキシ−3,
3,14−トリメチル−7−オキソ−2,3,7,14
−テトラヒドロ−1H−ベンゾ〔b〕ピラノ〔3,2−
h〕アクリジン−2−イル}オキシ)−5−オキソペン
タン酸 実施例3の化合物のクロマトグラフィーの過程で、生成
物を単離した。 質量スペクトル(DIC/NH3):634〔M+H〕+ 融点:118℃
【0126】実施例23:cis−5−{〔1−(アセチ
ルオキシ)−6−メトキシ−3,3,14−トリメチル
−7−オキソ−2,3,7,14−テトラヒドロ−1H
−ベンゾ〔b〕ピラノ〔3,2−h〕アクリジン−2−
イル〕オキシ}−2,4−ジメチル−5−オキソペンタ
ン酸 無水コハク酸の代わりに2,4−ジメチルグルタル酸を
試薬として使用して、実施例1と同じ手順をとった。
【0127】実施例24:cis−5−{〔1−(アセチ
ルオキシ)−6−メトキシ−3,3,14−トリメチル
−7−オキソ−2,3,7,14−テトラヒドロ−1H
−ベンゾ〔b〕ピラノ〔3,2−h〕アクリジン−2−
イル〕オキシ}−3−ヒドロキシ−3−メチル−5−オ
キソペンタン酸 無水コハク酸の代わりに3−ヒドロキシ−3−メチルグ
ルタル酸を試薬として使用して、実施例1と同じ手順を
とった。
【0128】実施例25:cis−1−(アセチルオキ
シ)−6−メトキシ−3,3,14−トリメチル−7−
オキソ−2,3,7,14−テトラヒドロ−1H−ベン
ゾ〔b〕ピラノ〔3,2−h〕アクリジン−2−イル
5−(ベンジルアミノ)−5−オキソペンタノアート 無水コハク酸の代わりにベンジルグルタル酸(benzylgl
utaramic acid)を試薬として使用して、実施例1と同
じ手順をとった。
【0129】実施例26:cis−1−(アセチルオキ
シ)−6−メトキシ−3,3,14−トリメチル−7−
オキソ−2,3,7,14−テトラヒドロ−1H−ベン
ゾ〔b〕ピラノ〔3,2−h〕アクリジン−2−イル
5−(4−メトキシフェニル)−5−オキソペンタノア
ート 無水コハク酸の代わりに5−(4−メトキシフェニル)
−5−オキソ吉草酸を試薬として使用して、実施例1と
同じ手順をとった。
【0130】本発明の化合物の薬理学的試験 実施例27:インビトロ活性 マウス白血病L1210及びヒト結腸癌HT−29をイ
ンビトロで使用した。細胞は、10%ウシ胎児血清、2
mMグルタミン、50U/mlのペニシリン、50μg/mlのス
トレプトマイシン及び10mMヘペス(Hepes)(pH:
7.4)を含む完全RPMI1640培地で培養した。
細胞をマイクロプレートに分配して、倍加時間の4倍
(4 doubling period)、即ち、48時間(L121
0)又は96時間(HT−29)、細胞毒性化合物に暴
露した。次に生存細胞の数を比色分析法のマイクロカル
チャー・テトラゾリウム測定法(Microculture Tetrazo
lium Assay)(J. Carmichaelら, Cancer Res., 47, 93
6-942, (1987))により定量した。結果は、処置細胞の
増殖を50%阻害する細胞毒性濃度である、IC50値と
して表した。
【0131】一例として、実施例1及び7の化合物は、
それぞれ2μM及び2.3μMのIC 50を示したが、この
ことは即ち、これらの活性が参照化合物のアクロナイシ
ン(acronycine)よりも高いことを証明している。
【0132】実施例28:インビボ活性 1.白血病P388に及ぼす抗腫瘍活性 細胞株P388(マウス白血病)は、国立癌研究所(Na
tional Cancer Institute)(フレデリック(Frederic
k)、米国)から供給を受けた。腫瘍細胞(10 6細胞)
は、0日目にメスのB6D2F1マウス(イッファ・ク
レド(Iffa Credo)、フランス)の腹腔に接種した。1
8〜20gの体重のマウス6匹を、実験群ごとに使用し
た。化合物は、1日目に腹腔内経路により投与した。
【0133】抗腫瘍活性は、T/Cの%として表され
る:
【0134】
【数1】
【0135】アクロナイシンは、わずかに活性を示すだ
けであるのに対して、本発明の化合物は、このモデルに
おいて非常に活性であり、そして100mg/kg未満の用
量でT/C>150%を誘導した。
【0136】2.結腸腺癌C38に及ぼす抗腫瘍活性 約30mgの重量の結腸腺癌C38の腫瘍断片を、0日目
にB6D2F1マウス(イッファ・クレド(Iffa Cred
o)、フランス)の皮膚の下に移植した。
【0137】腫瘍の増殖後、群が腫瘍サイズについて均
質になるように、マウスを対照群(18匹)と処置群
(6〜7匹)に分けた。化合物は、その最大耐量(MT
D)、MTD/2及びMTD/4で、1週間に1回3週
間(10、17及び24日目に)静脈内投与した。
【0138】腫瘍は、1週間に2回測定し、そして腫瘍
の容量は、式:容量(mm3)=長さ(mm)×幅(mm2)/
2により計算した。
【0139】抗腫瘍活性は、T/Cの%として表され
る:
【0140】
【数2】
【0141】〔式中、V0及びVtは、それぞれ腫瘍の
初期容量、及び測定時tのその容量である〕。
【0142】適量は、毒性(早期の死又は20%を超え
る体重減少)なしに、最も低いT/Cを与える用量であ
る。
【0143】本発明の化合物は、このモデルにおいて、
アクロナイシンという参照化合物よりも活性が高いこと
が証明され、そのためこれらの強力な治療可能性が立証
された。
【0144】実施例29:医薬組成物:注射用液剤 実施例1の化合物 10mg 注射製剤用蒸留水 25ml
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 シルヴィ・ミッシェル フランス国、75002 パリ、リュ・マンダ ール 3 (72)発明者 ガーナム・アタシィ フランス国、92210 サン・クルド、リ ュ・ミシェル・サル 8 (72)発明者 アラン・ピエール フランス国、78580 レ・ザ・リュエッ ト・ル・ロワ、シマン・デ・ボワ・ジャノ ード 9 (72)発明者 ピエール・レナール フランス国、78150 ル・シェスネイ、ア ヴニュ・デュ・パルク 3 (72)発明者 ブルーノ・ファイファ フランス国、95320 サン・リュ・ラ・フ ォレ、リュ・エルネスト・ルナン 47

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I): 【化1】 〔式中、 X及びYは、同一であっても、又は異なっていてもよ
    く、各々他から独立して、水素原子、ハロゲン原子、ヒ
    ドロキシ基、メルカプト基、シアノ基、ニトロ基、直鎖
    又は分枝の(C1−C6)アルキル基、直鎖又は分枝の
    (C1−C6)アルコキシ基、トリハロ−(C1−C6)ア
    ルキル基(ここで、アルキル部分は、直鎖又は分枝であ
    る)、及びアミノ基〔場合により、1個又は2個の同一
    又は異なる直鎖又は分枝の(C1−C6)アルキル基{こ
    れら自体、直鎖もしくは分枝の(C1−C6)アルコキシ
    基又は式:−NR78(式中、R7及びR8は、同一であ
    っても、又は異なっていてもよく、各々他から独立し
    て、水素原子、直鎖もしくは分枝の(C1−C6)アルキ
    ル基、アリール基又はアリール−(C1−C6)アルキル
    基<ここで、アルキル部分は、直鎖又は分枝である>を
    表す)の基により置換されていてもよい}により置換さ
    れている〕から選択される基を表すか、あるいはX及び
    Yは、一緒に、メチレンジオキシ又はエチレンジオキシ
    基を形成し(ここで、置換基X及びYは、2個の隣接す
    るベンゼン環の一方又は他方に存在してもよいと理解さ
    れる)、 R1は、水素原子又は直鎖もしくは分枝の(C1−C6
    アルキル基を表し、 R2は、 −水素原子、 −ヒドロキシ基、 −直鎖又は分枝の(C1−C6)アルキル基、 −直鎖又は分枝の(C1−C6)アルコキシ基{場合によ
    り、以下: *式:NR910(式中、R9及びR10は、同一であって
    も、又は異なっていてもよく、各々他から独立して、水
    素原子、直鎖もしくは分枝の(C1−C6)アルキル基、
    又は直鎖もしくは分枝の(C1−C6)ヒドロキシアルキ
    ル基を表す)の基、並びに *酸素、窒素及び硫黄から選択される1個又は2個のヘ
    テロ原子を含む、5〜7個の環員を有する、飽和又は不
    飽和の単環又は二環式複素環から選択される基により置
    換されている}、 −直鎖又は分枝の(C1−C6)アルキルカルボニルオキ
    シ基、あるいは −アミノ基〔場合により、以下: *1個又は2個の、同一又は異なる、直鎖もしくは分枝
    の(C1−C6)アルキル基、アリール基又はアリール−
    (C1−C6)アルキル基(ここで、アルキル部分は、直
    鎖又は分枝である)、 *直鎖又は分枝の(C1−C6)アルキルカルボニル基
    {場合により、−NR 78基(式中、R7及びR8は、前
    記と同義である)により置換されている}、 *式:−R11−NR910(式中、R11は、直鎖又は分
    枝の(C1−C6)アルキレン基を表し、そしてR9及び
    10は、同一であっても、又は異なっていてもよく、各
    々他から独立して、水素原子、直鎖もしくは分枝の(C
    1−C6)アルキル基、又は直鎖もしくは分枝の(C1
    6)ヒドロキシアルキル基を表す)の基、 *酸素、窒素及び硫黄から選択される1個又は2個のヘ
    テロ原子を含む、5〜7個の環員を有する、飽和又は不
    飽和の単環又は二環式複素環により置換されている、直
    鎖又は分枝の(C1−C6)アルキレン基、あるいは *式:−R11−CO−R12(式中、R11は、前記と同義
    であり、そしてR12は、ヒドロキシ基又は直鎖もしくは
    分枝の(C1−C6)アルコキシ基を表す)の基、により
    置換されている〕を表し、 R3及びR4は、同一であっても、又は異なっていてもよ
    く、各々他から独立して、水素原子又は直鎖もしくは分
    枝の(C1−C6)アルキル基を表し、 R5及び/又はR6は、式:−O−CO−U−V〔式中、 −Uは、直鎖又は分枝の(C1−C8)アルキレン鎖(場
    合により、アリール、ヒドロキシ及び直鎖又は分枝の
    (C1−C6)アルコキシから選択される、1個以上の同
    一又は異なる基により置換されている)を表し、 −Vは、以下: *カルボキシ、 *−CO213{式中、R13は、直鎖もしくは分枝の
    (C1−C6)アルキル基(場合により、1個以上のヒド
    ロキシ基により置換されている)、アリール基又はアリ
    ール−(C1−C6)アルキル基(ここで、アルキル部分
    は、直鎖又は分枝である)を表す}、 *ヒドロキシ、 *直鎖又は分枝の(C1−C6)アルコキシ、 *−NR78(式中、R7及びR8は、同一であっても、
    又は異なっていてもよく、前記と同義である)、 *−NR7−CO213(式中、R7及びR13は、前記と
    同義である)、 *−NR7−COR13(式中、R7及びR13は、前記と同
    義である)、 *−COR13(式中、R13は、前記と同義である)、及
    び *−CO−NR78(式中、R7及びR8は、同一であっ
    ても、又は異なっていてもよく、前記と同義である)、
    から選択される基を表す〕の基を表し、そして2個の
    基:R5及びR6の一方だけが、式:−O−CO−U−V
    の基を表すとき、該R5及びR6基のもう一方は、以下: −ヒドロキシ、 −直鎖又は分枝の(C1−C6)アルコキシ、 −直鎖又は分枝の(C1−C6)アルキルカルボニルオキ
    シ、 −アリールカルボニルオキシ、 −アリール−(C1−C6)アルキルカルボニルオキシ
    (ここで、アルキル部分は、直鎖又は分枝である)、及
    び −場合により1個又は2個の同一又は異なる直鎖又は分
    枝の(C1−C6)アルキル基により置換されているアミ
    ノから選択されるZ基を表す〕で示される化合物、その
    異性体、N−オキシド、又は薬剤学的に許容し得る酸若
    しくは塩基とのその付加塩。
  2. 【請求項2】 R3及びR4が、同一であっても、又は異
    なっていてもよく、直鎖又は分枝の(C1−C6)アルキ
    ル基を表すことを特徴とする、請求項1記載の式(I)
    の化合物、その異性体、N−オキシド、又は薬剤学的に
    許容し得る酸若しくは塩基とのその付加塩。
  3. 【請求項3】 R3及びR4が、同一であり、それぞれメ
    チル基を表すことを特徴とする、請求項1又は2のいず
    れか1項記載の式(I)の化合物、その異性体、N−オ
    キシド、又は薬剤学的に許容し得る酸若しくは塩基との
    その付加塩。
  4. 【請求項4】 R2が、直鎖もしくは分枝の(C1
    6)アルコキシ基、又は式(I)と同義の、場合によ
    り置換されているアミノ基を表すことを特徴とする、請
    求項1記載の式(I)の化合物、その異性体、N−オキ
    シド、又は薬剤学的に許容し得る酸若しくは塩基とのそ
    の付加塩。
  5. 【請求項5】 R5が、式:−O−CO−U−V(式
    中、U及びVは、式(I)と同義である)の基を表し、
    そしてR6が、式(I)と同義のZ基を表すことを特徴
    とする、請求項1記載の式(I)の化合物、その異性
    体、N−オキシド、又は薬剤学的に許容し得る酸若しく
    は塩基とのその付加塩。
  6. 【請求項6】 R6及びR5が、同一であり、それぞれ
    式:−O−CO−U−V(式中、U及びVは、式(I)
    と同義である)の基を表すことを特徴とする、請求項1
    記載の式(I)の化合物、その異性体、N−オキシド、
    又は薬剤学的に許容し得る酸若しくは塩基とのその付加
    塩。
  7. 【請求項7】 R5が、式:−O−CO−U−V{式
    中、Uは、直鎖(C1−C4)アルキレン鎖を表し、そし
    てVは、カルボキシ、−NR78、−NR7−CO213
    及び−NR7−COR13(式中、R7、R8及びR13は、
    同一であっても、又は異なっていてもよく、水素原子又
    は直鎖もしくは分枝の(C1−C6)アルキル基を表す)
    から選択される基を表す}の基を表すことを特徴とす
    る、請求項1又は5のいずれか1項記載の式(I)の化
    合物、その異性体、N−オキシド、又は薬剤学的に許容
    し得る酸若しくは塩基とのその付加塩。
  8. 【請求項8】 R6が、直鎖又は分枝の(C1−C6)ア
    ルキルカルボニルオキシ基を表すことを特徴とする、請
    求項1記載の式(I)の化合物、その異性体、N−オキ
    シド、又は薬剤学的に許容し得る酸若しくは塩基とのそ
    の付加塩。
  9. 【請求項9】 (±)−cis−4−{〔1−(アセチル
    オキシ)−6−メトキシ−3,3,14−トリメチル−
    7−オキソ−2,3,7,14−テトラヒドロ−1H−
    ベンゾ〔b〕ピラノ〔3,2−h〕アクリジン−2−イ
    ル〕オキシ}−4−オキソブタン酸、 (±)−cis−4−({1−〔(3−カルボキシプロパ
    ノイル)オキシ〕−6−メトキシ−3,3,14−トリ
    メチル−7−オキソ−2,3,7,14−テトラヒドロ
    −1H−ベンゾ〔b〕ピラノ〔3,2−h〕アクリジン
    −2−イル}オキシ)−4−オキソブタン酸、 (±)−cis−5−{〔1−(アセチルオキシ)−6−
    メトキシ−3,3,14−トリメチル−7−オキソ−
    2,3,7,14−テトラヒドロ−1H−ベンゾ〔b〕
    ピラノ〔3,2−h〕アクリジン−2−イル〕オキシ}
    −5−オキソペンタン酸、 cis−〔1−(アセチルオキシ)−6−メトキシ−3,
    3,14−トリメチル−7−オキソ−2,3,7,14
    −テトラヒドロ−1H−ベンゾ〔b〕ピラノ〔3,2−
    h〕アクリジン−2−イル〕(ジメチルアミノ)アセテ
    ート、又はcis−〔1−(アセチルオキシ)−6−メト
    キシ−3,3,14−トリメチル−7−オキソ−2,
    3,7,14−テトラヒドロ−1H−ベンゾ〔b〕ピラ
    ノ〔3,2−h〕アクリジン−2−イル〕4−(ジメチ
    ルアミノ)ブタノアートである、請求項1記載の式
    (I)の化合物、その異性体、N−オキシド、又は薬剤
    学的に許容し得る酸若しくは塩基とのその付加塩。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の式(I)の化合物の製
    造方法であって、 ・3−アミノ−2−ナフタレンカルボン酸化合物(I
    I): 【化2】 〔式中、X及びYは、式(I)と同義である〕を、式
    (III): 【化3】 〔式中、Rは、水素原子、ヒドロキシ基又は直鎖もしく
    は分枝の(C1−C6)アルキル基を表す〕で示されるフ
    ロログルシノール(phloroglucinol)化合物と反応させ
    て、式(IV): 【化4】 〔式中、X、Y及びRは、前記と同義である〕で示され
    る化合物を得、 次にこれを塩基性条件下で非プロトン性溶媒中で、式
    (V): 【化5】 〔式中、Halは、ハロゲン原子を表し、そしてR3
    びR4は、式(I)と同義である〕で示されるアルキン
    で処理して、式(VI): 【化6】 〔式中、X、Y、R、R3及びR4は、前記と同義であ
    る〕で示される化合物を得るか、 ・又は、式(VII): 【化7】 〔式中、X及びYは、式(I)と同義であり、そしてH
    alは、ハロゲン原子を表す〕で示される3−ハロ−2
    −ナフタレンカルボン酸化合物を、式(VIII): 【化8】 〔式中、R3及びR4は、式(I)と同義であり、そして
    Rは、前記と同義である〕で示されるアミノ−クロメン
    化合物と反応させて、また、式(VI): 【化9】 〔式中、X、Y、R、R3及びR4は、前記と同義であ
    る〕で示される化合物を得、 これら式(VI)の化合物の窒素原子は、非プロトン性極
    性溶媒中で、脱プロトン化剤の存在下で、アルキルハロ
    ゲン化物又は硫酸ジアルキルの作用により、場合により
    置換して、式(IX): 【化10】 〔式中、X、Y、R、R3及びR4は、前記と同義であ
    り、そしてR′1は、直鎖又は分枝の(C1−C6)アル
    キル基を表す〕で示される化合物を得、 この式(IX)の化合物を、硫酸ジアルキルのようなアル
    キル化剤、又はアシル化剤の作用に付して、式(X): 【化11】 〔式中、X、Y、R′1、R3及びR4は、前記と同義で
    あり、そしてR′2は、アルコキシ基{場合により、
    式:NR910(式中、R9及びR10は、式(I)と同義
    である)の基により置換されている}、又は直鎖もしく
    は分枝の(C1−C6)アルキルカルボニルオキシ基を表
    す〕で示される化合物を得、 この式(X)の化合物は、R′2が、例えばアルコキシ
    基を表すとき、式(XI): HNRaRb (XI) 〔式中、Raは、水素原子、直鎖もしくは分枝の(C1
    −C6)アルキル基、アリール基、又はアリール−(C1
    −C6)アルキル基(ここで、アルキル部分は、直鎖又
    は分枝である)を表し、そしてRbは、水素原子、直鎖
    もしくは分枝の(C 1−C6)アルキル基、アリール基、
    アリール−(C1−C6)アルキル基(ここで、アルキル
    部分は、直鎖又は分枝である)、式:−R11−NR9
    10(式中、R1 1、R10及びR9は、式(I)と同義であ
    る)の基、直鎖もしくは分枝の(C1−C6)アルキルカ
    ルボニル基(ここで、アルキル部分は、式(I)と同義
    のNR78基により、場合により置換されている)、ヘ
    テロシクロアルキレン基(「アルキレン」及び「複素
    環」という用語は、式(I)と同義である)又は式:−
    11−CO−R12(式中、R11及びR12は、式(I)と
    同義である)の基を表す〕で示される化合物で処理し
    て、式(XII): 【化12】 〔式中、X、Y、R′1、R3、R4、Ra及びRbは、
    前記と同義である〕で示される化合物を得るが、 式(VI)、(IX)、(X)及び(XII)の化合物の全体
    は、式(XIII): 【化13】 〔式中、X、Y、R1、R2、R3及びR4は、式(I)の
    一般的な定義と同義である〕で示される化合物を構成し
    ており、 この式(XIII)の化合物を、 a)⇒極性媒体中、及び4−メチルモルホリン−N−オ
    キシドの存在下で四酸化オスミウムの作用に付して、式
    (XIV/a)及び(XIV/b): 【化14】 〔式中、X、Y、R1、R2、R3及びR4は、前記と同義
    である〕で示される化合物を得る{また、式(XIV/a)
    及び(XIV/b)の化合物は、キラル合成、及び特にキラ
    ルリガンドを使用する化合物(XIII)から出発する不斉
    cisジヒドロキシル化(asymmetric cis dihydroxylatio
    n)により、別々に入手することも可能である}か、 b)⇒又は、式(XIII)の化合物を、極性媒体中で過マ
    ンガン酸カリウムの作用に付して、式(XV): 【化15】 〔式中、X、Y、R1、R2、R3及びR4は、前記と同義
    である〕で示される化合物を得、 この式(XV)の化合物を、例えばNaBH4の存在下で
    還元条件に付して、式(XIV/c): 【化16】 〔式中、X、Y、R1、R2、R3及びR4は、前記と同義
    である〕で示される化合物を得るが、 式(XIV/a)、(XIV/b)及び(XIV/c)の化合物の全
    体は、式(XIV): 【化17】 〔式中、X、Y、R1、R2、R3及びR4は、前記と同義
    である〕で示される化合物を構成しており、 この式(XIV)の化合物を、 ※式:R20−OH(式中、R20は、直鎖又は分枝の(C
    1−C6)アルキル基を表す)のアルコールの作用に付し
    て、式(XVI/a): 【化18】 〔式中、X、Y、R1、R2、R3、R4及びR20は、前記
    と同義である〕で示される化合物を得、 この式(XVI/a)の化合物のアルコール官能基を、下記
    式: 【化19】 〔式中、U及びVは、式(I)と同義であり、そしてW
    は、脱離基を表す〕で示される化合物の存在下でエステ
    ル化して、式(I)の化合物の特定のケースである、式
    (I/a): 【化20】 〔式中、X、Y、R1、R2、R3、R4、R20、U及びV
    は、前記と同義である〕で示される化合物を得るか、 ※又は、式(XIV)の化合物を、銀塩の存在下で、式:
    R′20−I(式中、R′20は、直鎖又は分枝の(C1
    6)アルキル基を表す)のヨウ化アルキルの作用に付
    して、式(I)の化合物の特定のケースである、式(XV
    I/b): 【化21】 〔式中、X、Y、R1、R2、R3、R4及びR′20は、前
    記と同義である〕で示される化合物を得、 この式(XVI/b)の化合物のアルコール官能基を、前記
    と同義の下記式: 【化22】 で示される化合物の存在下でエステル化して、式(I)
    の化合物の特定のケースである、式(I/b): 【化23】 〔式中、X、Y、R1、R2、R3、R4、R′20、U及び
    Vは、前記と同義である〕で示される化合物を得るか、 ※又は、式(XIV)の化合物を、塩基の存在下で、前記
    と同義の下記式: 【化24】 で示される化合物の直接作用に付して、式(I)の化合
    物の特定のケースである、式(I/c): 【化25】 〔式中、X、Y、R1、R2、R3、R4、U及びVは、前
    記と同義である〕で示される化合物を得、 この式(I/c)の化合物を再度、同じ操作条件下で、
    式:(R30CO)2O{式中、R30は、直鎖もしくは分
    枝の(C1−C6)アルキル基、アリール基又はアリール
    −(C1−C6)アルキル基(ここで、アルキル部分は、
    直鎖又は分枝である)を表す}の無水物の作用に付すこ
    とができ、式(I/d): 【化26】 〔式中、X、Y、R1、R2、R3、R4、R30、U及びV
    は、前記と同義である〕で示される化合物を得るか、 又は、この式(I/c)の化合物を再度、前記と同義の
    下記式: 【化27】 で示される化合物で処理することができ、式(I)の化
    合物の特定のケースである、式(I/e): 【化28】 〔式中、X、Y、R1、R2、R3、R4、U及びVは、式
    (I)と同義である(ここで、2個のU基及び2個のV
    基は、それぞれ同一であっても、又は異なっていてもよ
    いと理解される)〕で示される化合物を得るか、 c)⇒又は、式(XIII)の化合物を、過酸の作用に付し
    て、式(XVII): 【化29】 〔式中、X、Y、R1、R2、R3及びR4は、前記と同義
    である〕で示される化合物を得、 この式(XVII)の化合物を、場合により、アンモニウム
    性又は第1級もしくは第2級アミンで処理して、試薬の
    性質に応じて式(XVIII/a)及び/又は(XVIII/b): 【化30】 〔式中、X、Y、R1、R2、R3及びR4は、前記と同義
    であり、そしてRc及びRdは、水素原子又は直鎖もしく
    は分枝の(C1−C6)アルキル基を表す〕で示される化
    合物を得、 この式(XVIII/a)及び(XVIII/b)の化合物を、前記
    と同義の下記式: 【化31】 で示される化合物で処理して、式(I)の化合物の特定
    のケースである、それぞれ、式(I/f)及び(I/
    g): 【化32】 〔式中、X、Y、R1、R2、R3、R4、Rc、Rd、U及
    びVは、前記と同義である〕で示される化合物を得る
    が、 これら化合物(I/a)〜(I/g)は、本発明の化合物
    の全体を構成しており、必要であれば、これらを従来の
    精製方法により精製し、必要に応じて、従来の分離法に
    よりその種々の異性体に分離し、そして、必要に応じ
    て、これらをそのN−オキシドに、そして適宜、薬剤学
    的に許容し得る酸又は塩基とのその付加塩に変換するこ
    とができることを特徴とする方法。
  11. 【請求項11】 活性成分として、請求項1〜9のいず
    れか1項記載の、少なくとも1種の化合物を、単独で、
    又は1種以上の不活性な非毒性の薬剤学的に許容し得る
    賦形剤もしくは担体と組合せて、含むことを特徴とす
    る、医薬組成物。
  12. 【請求項12】 癌の処置において使用するための、請
    求項1〜9のいずれか1項記載の、少なくとも1種の活
    性成分を含むことを特徴とする、請求項11記載の医薬
    組成物。
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