JP2001011023A - 芳香族カルボン酸エステルの製造方法 - Google Patents
芳香族カルボン酸エステルの製造方法Info
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- JP2001011023A JP2001011023A JP11188764A JP18876499A JP2001011023A JP 2001011023 A JP2001011023 A JP 2001011023A JP 11188764 A JP11188764 A JP 11188764A JP 18876499 A JP18876499 A JP 18876499A JP 2001011023 A JP2001011023 A JP 2001011023A
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- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 芳香族アルデヒドとアルコールとを反応させ
て、芳香族カルボン酸エステルを生産性良く、高選択率
および高収率に製造する方法を提供する。 【解決手段】 芳香族アルデヒドとアルコールとを、気
相反応させることを特徴とする。
て、芳香族カルボン酸エステルを生産性良く、高選択率
および高収率に製造する方法を提供する。 【解決手段】 芳香族アルデヒドとアルコールとを、気
相反応させることを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、芳香族アルデヒド
とアルコールから芳香族カルボン酸エステルを気相一段
で製造する方法に関する。
とアルコールから芳香族カルボン酸エステルを気相一段
で製造する方法に関する。
【0002】代表的な芳香族カルボン酸エステルである
安息香酸メチルは香料、エステル樹脂あるいはゴム等の
溶剤として、工業的に有用な化合物である。
安息香酸メチルは香料、エステル樹脂あるいはゴム等の
溶剤として、工業的に有用な化合物である。
【0003】
【従来の技術】従来、芳香族カルボン酸エステルの製造
法は、芳香族カルボン酸を硫酸、P-トルエンスルホン酸
等の酸性触媒の存在下、アルコールを用いてエステル化
する方法が一般に知られている。
法は、芳香族カルボン酸を硫酸、P-トルエンスルホン酸
等の酸性触媒の存在下、アルコールを用いてエステル化
する方法が一般に知られている。
【0004】しかしこの方法は、エステル化が平衡反応
であるため、平衡転化率を高めるためには副生する水を
反応系外に留出除去することが必須であり、アルコール
を過剰に用いたり、共沸剤を併用するなど操作は煩雑で
あり、経済的でない。さらに強酸を用いるため、装置の
腐食などの問題点も有している。
であるため、平衡転化率を高めるためには副生する水を
反応系外に留出除去することが必須であり、アルコール
を過剰に用いたり、共沸剤を併用するなど操作は煩雑で
あり、経済的でない。さらに強酸を用いるため、装置の
腐食などの問題点も有している。
【0005】一方、芳香族アルデヒドとアルコールから
分子状酸素およびパラジウム系の触媒の存在下、液相で
一段で芳香族カルボン酸エステルを製造する方法が開示
されている(特開平9−255626号公報、特開平1
0−158214号公報)。
分子状酸素およびパラジウム系の触媒の存在下、液相で
一段で芳香族カルボン酸エステルを製造する方法が開示
されている(特開平9−255626号公報、特開平1
0−158214号公報)。
【0006】しかしながら、貴金属の一種であるパラジ
ウムは高価であり、液相で用いる場合溶出や凝集等によ
り、触媒活性が低下するばかりでなく、回収が困難とな
ることや、さらには生産性が低いため、気相法に比べ経
済的に不利であるという問題点を有している。また、イ
ソブチルアルデヒドやメタクロレイン等の脂肪族アルデ
ヒドとアルコールとを、銀-カドミウム-亜鉛-ジルコニ
ウム系の複合酸化物を用いて酸素の非存在下に気相反応
を行いカルボン酸エステルを製造する方法(USP444
0946)が知られている。この反応は、ヘミアセター
ルの単純脱水素を経ているものと推定される(下式
(I))。
ウムは高価であり、液相で用いる場合溶出や凝集等によ
り、触媒活性が低下するばかりでなく、回収が困難とな
ることや、さらには生産性が低いため、気相法に比べ経
済的に不利であるという問題点を有している。また、イ
ソブチルアルデヒドやメタクロレイン等の脂肪族アルデ
ヒドとアルコールとを、銀-カドミウム-亜鉛-ジルコニ
ウム系の複合酸化物を用いて酸素の非存在下に気相反応
を行いカルボン酸エステルを製造する方法(USP444
0946)が知られている。この反応は、ヘミアセター
ルの単純脱水素を経ているものと推定される(下式
(I))。
【0007】
【化1】
【0008】(式中、R及びR‘は有機残基を表す。) しかしながら、前記公報には芳香族アルデヒドとアルコ
ールとの気相反応により芳香族カルボン酸エステルを製
造する方法については開示がなかった。
ールとの気相反応により芳香族カルボン酸エステルを製
造する方法については開示がなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な状況に鑑みてなされたものであり、芳香族アルデヒド
とアルコールとから、気相で一段階の反応で高選択率お
よび高収率で芳香族カルボン酸エステルを製造する方法
を提供することを本発明の目的とする。
な状況に鑑みてなされたものであり、芳香族アルデヒド
とアルコールとから、気相で一段階の反応で高選択率お
よび高収率で芳香族カルボン酸エステルを製造する方法
を提供することを本発明の目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討するなかで、芳香族アルデヒドと
アルコールとを気相で反応させて、高い選択率および収
率で芳香族カルボン酸エステルを製造できることを見出
した。
を解決すべく鋭意検討するなかで、芳香族アルデヒドと
アルコールとを気相で反応させて、高い選択率および収
率で芳香族カルボン酸エステルを製造できることを見出
した。
【0011】すなわち本発明は、芳香族アルデヒドとア
ルコールとを気相反応させることを特徴とする芳香族カ
ルボン酸エステルの製造方法に関する。
ルコールとを気相反応させることを特徴とする芳香族カ
ルボン酸エステルの製造方法に関する。
【0012】前記反応は、酸素の存在下に反応させるこ
とが好ましい。
とが好ましい。
【0013】前記反応は、 周期律表 Ia族、IIIa
族、IVa族、Va族、Vb族およびVIb族の元素、チタ
ン並びに鉄からなる群より選ばれる1種以上の元素を含
有する酸化物を含有してなる触媒の存在下に行うことが
好ましい。
族、IVa族、Va族、Vb族およびVIb族の元素、チタ
ン並びに鉄からなる群より選ばれる1種以上の元素を含
有する酸化物を含有してなる触媒の存在下に行うことが
好ましい。
【0014】本発明の他の発明は、芳香族アルデヒドと
アルコールとを気相反応させて芳香族カルボン酸エステ
ルを製造する際に使用される触媒であって、該触媒が、
周期律表 Ia族、IIIa族、IVa族、Va族、Vb族お
よびVIb族の元素、チタン並びに鉄からなる群より選
ばれる1種以上の元素を含有する酸化物を含有してなる
ことを特徴とする芳香族カルボン酸エステル製造用触媒
に関する。
アルコールとを気相反応させて芳香族カルボン酸エステ
ルを製造する際に使用される触媒であって、該触媒が、
周期律表 Ia族、IIIa族、IVa族、Va族、Vb族お
よびVIb族の元素、チタン並びに鉄からなる群より選
ばれる1種以上の元素を含有する酸化物を含有してなる
ことを特徴とする芳香族カルボン酸エステル製造用触媒
に関する。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の方法における一方の原料
である芳香族アルデヒドとしては、特に限定されない
が、例えばベンズアルデヒド、メチルベンズアルデヒ
ド、メトキシベンズアルデヒド、ニトロベンズアルデヒ
ド等が挙げられる。
である芳香族アルデヒドとしては、特に限定されない
が、例えばベンズアルデヒド、メチルベンズアルデヒ
ド、メトキシベンズアルデヒド、ニトロベンズアルデヒ
ド等が挙げられる。
【0016】本発明の他方の原料であるアルコールとし
ては、特に限定されないが、一価の脂肪族アルコールが
反応性の点で好ましく、その例としてメタノール、エタ
ノール、n−プロピルアルコール、iso−プロピルア
ルコール、n−ブチルアルコール、iso−ブチルアル
コール、2−エチルヘキシルアルコール等が挙げられ
る。
ては、特に限定されないが、一価の脂肪族アルコールが
反応性の点で好ましく、その例としてメタノール、エタ
ノール、n−プロピルアルコール、iso−プロピルア
ルコール、n−ブチルアルコール、iso−ブチルアル
コール、2−エチルヘキシルアルコール等が挙げられ
る。
【0017】本発明の方法に用いる触媒は、周期律表
Ia族、IIIa族、IVa族、Va族、Vb族およびVIb
族の元素、チタン並びに鉄からなる群より選ばれる1種
以上の元素を含有する酸化物を含有してなる触媒であれ
ば特に限定されないが、例えば、Ia族元素としては、
Li,Na、K,Rb、Cs等;IIIa族元素として
は、B、Al、Ga、In、Tl等;IVa族元素とし
てはSi、Ge、Sn、Pb等;Va族元素としては、
P、As、Sb、Bi等;Vb族元素としてはV、N
b、Ta等;VIb族元素としては、Cr、Mo、W
等;である。中でも元素としてリン(P)を含有する酸
化物触媒が好ましい。
Ia族、IIIa族、IVa族、Va族、Vb族およびVIb
族の元素、チタン並びに鉄からなる群より選ばれる1種
以上の元素を含有する酸化物を含有してなる触媒であれ
ば特に限定されないが、例えば、Ia族元素としては、
Li,Na、K,Rb、Cs等;IIIa族元素として
は、B、Al、Ga、In、Tl等;IVa族元素とし
てはSi、Ge、Sn、Pb等;Va族元素としては、
P、As、Sb、Bi等;Vb族元素としてはV、N
b、Ta等;VIb族元素としては、Cr、Mo、W
等;である。中でも元素としてリン(P)を含有する酸
化物触媒が好ましい。
【0018】触媒の原料としては、酸化物、水酸化物、
ハロゲン化物、塩類(硝酸塩、炭酸塩、カルボン酸塩、
リン酸塩、硫酸塩等)および金属などが用いられる。
ハロゲン化物、塩類(硝酸塩、炭酸塩、カルボン酸塩、
リン酸塩、硫酸塩等)および金属などが用いられる。
【0019】本発明に用いる触媒の調製法としては、特
に限定されるものでなく、従来公知のあらゆる方法が適
用できる。例えば触媒原料を水中に溶解もしくは懸濁
させ、攪拌下加熱濃縮し、乾燥、焼成を経て触媒とする
方法触媒原料を水中に溶解させ、適当な沈殿剤、例え
ば酸性水溶液の場合には、アンモニア水などのアルカリ
性の沈殿剤を加え、得られた加水分解物をろ過、洗浄
後、乾燥、焼成を経て触媒とする方法等が挙げられる。
に限定されるものでなく、従来公知のあらゆる方法が適
用できる。例えば触媒原料を水中に溶解もしくは懸濁
させ、攪拌下加熱濃縮し、乾燥、焼成を経て触媒とする
方法触媒原料を水中に溶解させ、適当な沈殿剤、例え
ば酸性水溶液の場合には、アンモニア水などのアルカリ
性の沈殿剤を加え、得られた加水分解物をろ過、洗浄
後、乾燥、焼成を経て触媒とする方法等が挙げられる。
【0020】尚、乾燥および焼成は、酸化物触媒の種類
や組成にもよるが、温度100〜120゜Cの範囲内の
空気中で乾燥後、温度300〜1000゜Cの範囲内の
空気中、より好ましくは温度400〜800゜Cの範囲
内の空気中で焼成して行う。さらに、必要に応じて、成
型もしくは粒子径を揃える前処理を行うことがより好ま
しい。
や組成にもよるが、温度100〜120゜Cの範囲内の
空気中で乾燥後、温度300〜1000゜Cの範囲内の
空気中、より好ましくは温度400〜800゜Cの範囲
内の空気中で焼成して行う。さらに、必要に応じて、成
型もしくは粒子径を揃える前処理を行うことがより好ま
しい。
【0021】また、触媒は、公知の担体(例えばシリ
カ、アルミナ、チタニア、酸化ニオブ、珪藻土、シリコ
ンカーバイド等)に担持または混合して用いることがで
きる。
カ、アルミナ、チタニア、酸化ニオブ、珪藻土、シリコ
ンカーバイド等)に担持または混合して用いることがで
きる。
【0022】好ましい触媒であるリンを含有する酸化物
触媒について、さらに詳しく述べる。リンを含有する酸
化物触媒は、特に限定されるものではなく、種々のもの
が使用できるが、その中でも金属リン酸塩及びリン含有
ヘテロポリ酸が好ましい。
触媒について、さらに詳しく述べる。リンを含有する酸
化物触媒は、特に限定されるものではなく、種々のもの
が使用できるが、その中でも金属リン酸塩及びリン含有
ヘテロポリ酸が好ましい。
【0023】上記金属リン酸塩の金属としては、リン酸
塩を形成する、周期律表Ia族、IIIa族、IVa族、
Va族、Vb族およびVIb族の元素、チタン並びに鉄か
らなる群より選ばれる1種以上の元素であれば、特に限
定されない。例えば、アルカリ金属、B、Al、Sn、
Pb、Sb、Bi、Ti、V、Nb、Ta、Cr、M
o、W、Fe等が挙げられる。金属リン酸塩の金属は、
一種類だけではなく、二種以上を組み合わせることもで
きる。つまり、二種類以上の金属を含有する金属リン酸
塩を使用することもできる。また、金属リン酸塩は、互
いに異なる金属を含有する金属リン酸塩を二種類以上混
合してなる混合物であってもよい。さらには、金属リン
酸塩を触媒層として反応器に充填する際に、ガス入口側
とガス出口側とで、互いに異なる金属リン酸塩を充填
(積層する)こともできる。
塩を形成する、周期律表Ia族、IIIa族、IVa族、
Va族、Vb族およびVIb族の元素、チタン並びに鉄か
らなる群より選ばれる1種以上の元素であれば、特に限
定されない。例えば、アルカリ金属、B、Al、Sn、
Pb、Sb、Bi、Ti、V、Nb、Ta、Cr、M
o、W、Fe等が挙げられる。金属リン酸塩の金属は、
一種類だけではなく、二種以上を組み合わせることもで
きる。つまり、二種類以上の金属を含有する金属リン酸
塩を使用することもできる。また、金属リン酸塩は、互
いに異なる金属を含有する金属リン酸塩を二種類以上混
合してなる混合物であってもよい。さらには、金属リン
酸塩を触媒層として反応器に充填する際に、ガス入口側
とガス出口側とで、互いに異なる金属リン酸塩を充填
(積層する)こともできる。
【0024】上記金属リン酸塩における金属とリンとの
モル比は、オルトリン酸塩の量論比からずれていてもよ
く、具体的には金属/P=1/0.5〜1/2の範囲であ
る。
モル比は、オルトリン酸塩の量論比からずれていてもよ
く、具体的には金属/P=1/0.5〜1/2の範囲であ
る。
【0025】上記金属リン酸塩触媒の調製方法は、特に
限定されるものではなく、例えば金属塩とリン酸源とを
混合・溶解してなる水溶液から金属リン酸塩を共沈させ
る共沈法;金属塩とリン酸源とを混合し、スラリー状に
した後、混練して金属リン酸塩を得る混練法;等の、公
知の種々の方法を採用することができる。または、上記
金属リン酸塩として、市販の試薬をそのまま用いること
もできる。該金属塩としては、例えば金属の硝酸塩、炭
酸塩、硫酸塩、シュウ酸塩、水酸化物、ハロゲン化物等
が挙げられるが、特に限定されるものではない。これら
金属塩は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以
上を併用してもよい。該リン酸源としては、具体的に
は、例えば、オルトリン酸、リン酸アンモニウム、リン
酸一水素アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム等の
リン酸塩が挙げられるが、特に限定されるものではな
い。これらリン酸源は、一種類のみを用いてもよく、ま
た、二種類以上を併用してもよい。さらに、金属塩とリ
ン酸源の組み合わせは、特に限定されるものではなく、
種々の組み合わせを採用することができる。
限定されるものではなく、例えば金属塩とリン酸源とを
混合・溶解してなる水溶液から金属リン酸塩を共沈させ
る共沈法;金属塩とリン酸源とを混合し、スラリー状に
した後、混練して金属リン酸塩を得る混練法;等の、公
知の種々の方法を採用することができる。または、上記
金属リン酸塩として、市販の試薬をそのまま用いること
もできる。該金属塩としては、例えば金属の硝酸塩、炭
酸塩、硫酸塩、シュウ酸塩、水酸化物、ハロゲン化物等
が挙げられるが、特に限定されるものではない。これら
金属塩は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以
上を併用してもよい。該リン酸源としては、具体的に
は、例えば、オルトリン酸、リン酸アンモニウム、リン
酸一水素アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム等の
リン酸塩が挙げられるが、特に限定されるものではな
い。これらリン酸源は、一種類のみを用いてもよく、ま
た、二種類以上を併用してもよい。さらに、金属塩とリ
ン酸源の組み合わせは、特に限定されるものではなく、
種々の組み合わせを採用することができる。
【0026】そして、金属リン酸塩の種類や組成にもよ
るが、該金属リン酸塩は、温度100〜120゜Cの範
囲内の空気中で乾燥後、温度300〜1000゜Cの範
囲内の空気中、より好ましくは温度400〜800゜C
の範囲内の空気中で焼成し、さらに、必要に応じて、成
型もしくは粒子径を揃える前処理を行うことがより好ま
しい。尚、金属リン酸塩は、上記前処理を行わなくと
も、そのまま触媒として使用することができる。
るが、該金属リン酸塩は、温度100〜120゜Cの範
囲内の空気中で乾燥後、温度300〜1000゜Cの範
囲内の空気中、より好ましくは温度400〜800゜C
の範囲内の空気中で焼成し、さらに、必要に応じて、成
型もしくは粒子径を揃える前処理を行うことがより好ま
しい。尚、金属リン酸塩は、上記前処理を行わなくと
も、そのまま触媒として使用することができる。
【0027】その上、金属リン酸塩は、無機酸化物が添
加された混合物の状態で触媒として使用することがさら
に好ましい。該無機酸化物としては、具体的には、例え
ば、シリカ、チタニア、酸化ニオブ、珪藻土等が挙げら
れるが、特に限定されるものではない。上記のチタニア
は、アナターゼ型であってもよく、ルチル型であっても
よい。これら無機酸化物は、一種類のみを用いてもよ
く、また、二種類以上を併用してもよい。金属リン酸塩
に対する無機酸化物の添加量は、金属リン酸塩の種類や
組成、無機酸化物の種類にもよるが、両者の合計量にお
ける無機酸化物の割合が、1重量%〜90重量%の範囲
内、よる好ましくは10重量%〜60重量%の範囲内と
なるようにすればよい。なお、金属リン酸塩は、上記混
合物の状態にしなくとも、そのまま触媒として使用する
ことができる。
加された混合物の状態で触媒として使用することがさら
に好ましい。該無機酸化物としては、具体的には、例え
ば、シリカ、チタニア、酸化ニオブ、珪藻土等が挙げら
れるが、特に限定されるものではない。上記のチタニア
は、アナターゼ型であってもよく、ルチル型であっても
よい。これら無機酸化物は、一種類のみを用いてもよ
く、また、二種類以上を併用してもよい。金属リン酸塩
に対する無機酸化物の添加量は、金属リン酸塩の種類や
組成、無機酸化物の種類にもよるが、両者の合計量にお
ける無機酸化物の割合が、1重量%〜90重量%の範囲
内、よる好ましくは10重量%〜60重量%の範囲内と
なるようにすればよい。なお、金属リン酸塩は、上記混
合物の状態にしなくとも、そのまま触媒として使用する
ことができる。
【0028】また、上記リン含有ヘテロポリ酸は、特に
限定されるものではないが、下記一般式;
限定されるものではないが、下記一般式;
【0029】
【化2】
【0030】(式中、Mはタングステン、モリブデン及
びバナジウムからなる群より選ばれる一種以上の元素を
表し、aはMにより定まる数値であり、nは0または正
数である)で表されるケギン型ヘテロポリ酸が、優れた
触媒性能を備えているので特に好ましい。
びバナジウムからなる群より選ばれる一種以上の元素を
表し、aはMにより定まる数値であり、nは0または正
数である)で表されるケギン型ヘテロポリ酸が、優れた
触媒性能を備えているので特に好ましい。
【0031】また、ケギン型ヘテロポリ酸を構成する水
素原子の一部又は全部が、周期律表Ia族、IIIa族、
IVa族、Va族、Vb族およびVIb族の元素、チタン並
びに鉄からなる群より選ばれる1種以上の元素で置き換
えられた化合物、即ち、下記一般式;
素原子の一部又は全部が、周期律表Ia族、IIIa族、
IVa族、Va族、Vb族およびVIb族の元素、チタン並
びに鉄からなる群より選ばれる1種以上の元素で置き換
えられた化合物、即ち、下記一般式;
【0032】
【化3】
【0033】(式中、Mはタングステン、モリブデン及
びバナジウムからなる群より選ばれる一種以上の元素を
表し、M‘は、周期律表Ia族、IIIa族、IVa族、
Va族、Vb族およびVIb族の元素、チタン並びに鉄か
らなる群より選ばれる1種以上の元素を表し、aはMに
より定まる数値であり、bは0<b≦aを満たす任意の
数値であり、nは0または正数である)で表されるヘテ
ロポリ酸を用いることもできる。ケギン型ヘテロポリ酸
やヘテロポリ酸塩の調製方法、つまり、上記リン含有ヘ
テロポリ酸の調製方法は、特に限定されるものではな
く、公知の種々の方法を採用することができる。
びバナジウムからなる群より選ばれる一種以上の元素を
表し、M‘は、周期律表Ia族、IIIa族、IVa族、
Va族、Vb族およびVIb族の元素、チタン並びに鉄か
らなる群より選ばれる1種以上の元素を表し、aはMに
より定まる数値であり、bは0<b≦aを満たす任意の
数値であり、nは0または正数である)で表されるヘテ
ロポリ酸を用いることもできる。ケギン型ヘテロポリ酸
やヘテロポリ酸塩の調製方法、つまり、上記リン含有ヘ
テロポリ酸の調製方法は、特に限定されるものではな
く、公知の種々の方法を採用することができる。
【0034】そして、リン含有ヘテロポリ酸の種類や組
成によるが、該リン含有ヘテロポリ酸は、空気中で乾燥
した後、反応温度よりも高温の空気中で焼成する前処理
する方が好ましい。尚、リン含有ヘテロポリ酸は上記前
処理を行わなくとも、そのまま触媒として使用すること
ができる。
成によるが、該リン含有ヘテロポリ酸は、空気中で乾燥
した後、反応温度よりも高温の空気中で焼成する前処理
する方が好ましい。尚、リン含有ヘテロポリ酸は上記前
処理を行わなくとも、そのまま触媒として使用すること
ができる。
【0035】その上、リン含有ヘテロポリ酸は、担体に
担持した状態で使用することがより好ましい。該担体と
しては、特に限定されないが、反応に悪影響を与えず、
かつリン含有ヘテロポリ酸に対して安定な物質であれば
よい。具体的には、例えば、シリカ、チタニア、酸化ニ
オブ、珪藻土等が挙げられるが、特に限定されるもので
はない。上記のチタニアは、アナターゼ型であってもよ
く、ルチル型であってもよい。これら無機酸化物は、一
種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を併用して
もよい。担体にリン含有ヘテロポリ酸を担持する担持方
法としては、特に限定されないが、具体的には、混練法
や含浸担持法を採用することができる。尚、リン含有ヘ
テロポリ酸は、担体に担持しなくとも、そのまま触媒と
して使用することができる。
担持した状態で使用することがより好ましい。該担体と
しては、特に限定されないが、反応に悪影響を与えず、
かつリン含有ヘテロポリ酸に対して安定な物質であれば
よい。具体的には、例えば、シリカ、チタニア、酸化ニ
オブ、珪藻土等が挙げられるが、特に限定されるもので
はない。上記のチタニアは、アナターゼ型であってもよ
く、ルチル型であってもよい。これら無機酸化物は、一
種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を併用して
もよい。担体にリン含有ヘテロポリ酸を担持する担持方
法としては、特に限定されないが、具体的には、混練法
や含浸担持法を採用することができる。尚、リン含有ヘ
テロポリ酸は、担体に担持しなくとも、そのまま触媒と
して使用することができる。
【0036】本発明の製造法は、気相反応で行なうこと
ができれば、固定床流通型、流動床型いずれの型の反応
器も使用できる。
ができれば、固定床流通型、流動床型いずれの型の反応
器も使用できる。
【0037】本発明の製造法における原料の芳香族アル
デヒドおよびアルコールは、通常芳香族アルデヒドとア
ルコールとのモル比が1:1〜20、好ましくは1:1
〜10であるような割合で、使用される。
デヒドおよびアルコールは、通常芳香族アルデヒドとア
ルコールとのモル比が1:1〜20、好ましくは1:1
〜10であるような割合で、使用される。
【0038】また反応は、必要に応じて、酸素の存在下
で行うことができる。これにより、芳香族カルボン酸エ
ステルの収率をより一層向上させることができる。
で行うことができる。これにより、芳香族カルボン酸エ
ステルの収率をより一層向上させることができる。
【0039】酸素の存在下に行う場合の反応の機構は、
ヘミアセタールの酸化脱水素(下式(2))又は芳香族カルボ
ン酸のアルコールによるエステル化(下式(3))を経
ているものと推定される。
ヘミアセタールの酸化脱水素(下式(2))又は芳香族カルボ
ン酸のアルコールによるエステル化(下式(3))を経
ているものと推定される。
【0040】
【化4】
【0041】(式中、R及びR‘は有機残基を表す。)
【0042】
【化5】
【0043】(式中、R及びR‘は有機残基を表す。)
芳香族アルデヒドと酸素との比は、特に限定されない。
酸素としては、分子状酸素含有ガスを用いることができ
る。分子状酸素含有ガスとしては、酸素、空気、それら
を窒素やヘリウム等の不活性ガスで希釈してなる混合ガ
ス等の通常の分子状酸素含有ガスを用いることができる
が、工業的には、空気、または、空気と不活性ガスとの
混合ガスを用いることが安価であるので好ましい。
芳香族アルデヒドと酸素との比は、特に限定されない。
酸素としては、分子状酸素含有ガスを用いることができ
る。分子状酸素含有ガスとしては、酸素、空気、それら
を窒素やヘリウム等の不活性ガスで希釈してなる混合ガ
ス等の通常の分子状酸素含有ガスを用いることができる
が、工業的には、空気、または、空気と不活性ガスとの
混合ガスを用いることが安価であるので好ましい。
【0044】供給原料ガス、つまり、芳香族アルデヒ
ド、アルコールおよび酸素(酸素ガス)の組成は、特に限
定されるものではないが、該供給ガスにおける芳香族ア
ルデヒド、アルコールおよび酸素(酸素ガス)の割合は、
この順に1容量%〜10容量%、1容量%〜20容量
%、および0容量%〜10容量%(残りは不活性ガスで
あり、合計は100容量%である)であることが好まし
い。供給原料ガスの組成が、上記範囲から外れると、芳
香族カルボン酸エステルを高い収率で製造できなくなる
おそれや、アルコールの回収量が多くなるおそれがあ
る。尚、供給原料ガスの調製方法は、特に限定されるも
のではない。
ド、アルコールおよび酸素(酸素ガス)の組成は、特に限
定されるものではないが、該供給ガスにおける芳香族ア
ルデヒド、アルコールおよび酸素(酸素ガス)の割合は、
この順に1容量%〜10容量%、1容量%〜20容量
%、および0容量%〜10容量%(残りは不活性ガスで
あり、合計は100容量%である)であることが好まし
い。供給原料ガスの組成が、上記範囲から外れると、芳
香族カルボン酸エステルを高い収率で製造できなくなる
おそれや、アルコールの回収量が多くなるおそれがあ
る。尚、供給原料ガスの調製方法は、特に限定されるも
のではない。
【0045】本発明の製造法においては、原料芳香族ア
ルデヒドおよびアルコールが、気相状態を維持し得る反
応温度および反応圧力が採用される。反応圧力は通常、
常圧であるが、減圧または加圧も可能である。反応温度
は、原料芳香族アルデヒドおよびアルコールの種類、お
よび他の反応条件によっても異なるが、150〜500
℃の範囲内が好ましく、180〜400℃の範囲内がさ
らに好ましい。反応温度が150℃より低いと原料芳香
族アルデヒドの転化率が大幅に低下し、反応温度が50
0℃より高いと燃焼などの副反応が増加し、生成物芳香
族カルボン酸エステルの選択率が著しく低下する。ま
た、空間速度(GHSV)は、原料の種類および他の反
応条件によっても異なるが、100hr-1〜10,00
0hr-1の範囲内が好ましく、500hr-1〜5,00
0hr-1の範囲内がさらに好ましい。
ルデヒドおよびアルコールが、気相状態を維持し得る反
応温度および反応圧力が採用される。反応圧力は通常、
常圧であるが、減圧または加圧も可能である。反応温度
は、原料芳香族アルデヒドおよびアルコールの種類、お
よび他の反応条件によっても異なるが、150〜500
℃の範囲内が好ましく、180〜400℃の範囲内がさ
らに好ましい。反応温度が150℃より低いと原料芳香
族アルデヒドの転化率が大幅に低下し、反応温度が50
0℃より高いと燃焼などの副反応が増加し、生成物芳香
族カルボン酸エステルの選択率が著しく低下する。ま
た、空間速度(GHSV)は、原料の種類および他の反
応条件によっても異なるが、100hr-1〜10,00
0hr-1の範囲内が好ましく、500hr-1〜5,00
0hr-1の範囲内がさらに好ましい。
【0046】尚、上記空間速度とは、1時間当たりの供
給ガス量(L/hr)を、触媒量(L)で除した値であっ
て、標準状態(N.T.P)に換算した値である。
給ガス量(L/hr)を、触媒量(L)で除した値であっ
て、標準状態(N.T.P)に換算した値である。
【0047】
【実施例】以下、実施例により、本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらにより何等限定されるものでは
ない。なお、生成物の分析はガスクロマトグラフィーに
よって行った。また、実施例中の転化率、選択率、およ
び単流収率は、次の定義に従った。
するが、本発明はこれらにより何等限定されるものでは
ない。なお、生成物の分析はガスクロマトグラフィーに
よって行った。また、実施例中の転化率、選択率、およ
び単流収率は、次の定義に従った。
【0048】
【数1】
【0049】
【数2】
【0050】
【数3】
【0051】
【数4】
【0052】
【数5】
【0053】実施例1 (触媒調製)リン酸第二鉄(FePO4・4H2O、片山
化学製試薬)20gを水20gで調湿し、ステンレス製
バットに入れて、空気中120゜Cで20時間乾燥後、
空気中490゜Cで3時間焼成した。焼成後得られた固
体を9〜20メッシュに粒径を揃え触媒とした。
化学製試薬)20gを水20gで調湿し、ステンレス製
バットに入れて、空気中120゜Cで20時間乾燥後、
空気中490゜Cで3時間焼成した。焼成後得られた固
体を9〜20メッシュに粒径を揃え触媒とした。
【0054】(反応)この触媒10mlを、内径10m
mのステンレス製反応管に充填した後、400℃の溶融
塩浴に浸漬し、該反応管内にベンズアルデヒドとメタノ
ールの混合液(モル比1:3)を定量ポンプにて送液し
混合ガス10容量%、酸素4容量%、残りは窒素からな
る原料ガスを、空間速度1500h-1 で供給し、常圧
で反応を行った。供給開始1時間後の反応生成物を、ガ
スクロマトグラフにより分析した結果、ベンズアルデヒ
ドの転化率23.5モル%、安息香酸メチル選択率8
0.8モル%(単流収率19.0モル%)、安息香酸選
択率12.5モル%(単流収率2.9モル%)、残りは
炭酸ガス等の燃焼物であった。
mのステンレス製反応管に充填した後、400℃の溶融
塩浴に浸漬し、該反応管内にベンズアルデヒドとメタノ
ールの混合液(モル比1:3)を定量ポンプにて送液し
混合ガス10容量%、酸素4容量%、残りは窒素からな
る原料ガスを、空間速度1500h-1 で供給し、常圧
で反応を行った。供給開始1時間後の反応生成物を、ガ
スクロマトグラフにより分析した結果、ベンズアルデヒ
ドの転化率23.5モル%、安息香酸メチル選択率8
0.8モル%(単流収率19.0モル%)、安息香酸選
択率12.5モル%(単流収率2.9モル%)、残りは
炭酸ガス等の燃焼物であった。
【0055】実施例2 (反応)実施例1の触媒を用い、ベンズアルデヒドとメ
タノール混合ガスの濃度を6容量%に、酸素2容量%
に、原料ガスの空間速度1000h-1を変えた他は実施
例1と同じ条件で反応を行った。供給開始1時間後の反
応生成物を、ガスクロマトグラフにより分析した結果、
ベンズアルデヒドの転化率32.2モル%、安息香酸メ
チル選択率62.7モル%(単流収率20.2モル
%)、安息香酸選択率23.4モル%(単流収率7.5
モル%)、残りは炭酸ガス等の燃焼物であった。
タノール混合ガスの濃度を6容量%に、酸素2容量%
に、原料ガスの空間速度1000h-1を変えた他は実施
例1と同じ条件で反応を行った。供給開始1時間後の反
応生成物を、ガスクロマトグラフにより分析した結果、
ベンズアルデヒドの転化率32.2モル%、安息香酸メ
チル選択率62.7モル%(単流収率20.2モル
%)、安息香酸選択率23.4モル%(単流収率7.5
モル%)、残りは炭酸ガス等の燃焼物であった。
【0056】実施例3 (反応)実施例1の触媒を用い、ベンズアルデヒドとメ
タノール混合ガスの濃度を6容量%に、酸素0容量%
に、原料ガスの空間速度1000h-1を変えた他は実施
例1と同じ条件で反応を行った。供給開始1時間後の反
応生成物を、ガスクロマトグラフにより分析した結果、
ベンズアルデヒドの転化率5.6モル%、安息香酸メチ
ル選択率84.9モル%(単流収率4.8モル%)、安
息香酸選択率15.1モル%(単流収率0.8モル%)
であった。
タノール混合ガスの濃度を6容量%に、酸素0容量%
に、原料ガスの空間速度1000h-1を変えた他は実施
例1と同じ条件で反応を行った。供給開始1時間後の反
応生成物を、ガスクロマトグラフにより分析した結果、
ベンズアルデヒドの転化率5.6モル%、安息香酸メチ
ル選択率84.9モル%(単流収率4.8モル%)、安
息香酸選択率15.1モル%(単流収率0.8モル%)
であった。
【0057】実施例4 (反応)実施例1の触媒を用い、ベンズアルデヒドとメ
タノール混合液のモル比を1:1に、その混合ガスの濃
度を3容量%に、酸素2容量%に、原料ガスの空間速度
1000h-1に、反応温度を360℃に変えた他は実施
例1と同じ条件で反応を行った。供給開始1時間後の反
応生成物を、ガスクロマトグラフにより分析した結果、
ベンズアルデヒドの転化率21.8モル%、安息香酸メ
チル選択率69.2モル%(単流収率15.1モル
%)、安息香酸選択率19.8モル%(単流収率4.3
モル%)、残りは炭酸ガス等の燃焼物であった。
タノール混合液のモル比を1:1に、その混合ガスの濃
度を3容量%に、酸素2容量%に、原料ガスの空間速度
1000h-1に、反応温度を360℃に変えた他は実施
例1と同じ条件で反応を行った。供給開始1時間後の反
応生成物を、ガスクロマトグラフにより分析した結果、
ベンズアルデヒドの転化率21.8モル%、安息香酸メ
チル選択率69.2モル%(単流収率15.1モル
%)、安息香酸選択率19.8モル%(単流収率4.3
モル%)、残りは炭酸ガス等の燃焼物であった。
【0058】実施例5 (触媒調製)リン酸第二鉄(FePO4・4H2O、片山
化学製試薬)20gに水10g、メタタングステン酸ア
ンモニウム水溶液(WO3として50重量%含量、日本
無機化学工業製)20.8gを加え良く混練し、ステン
レス製バットに入れて、空気中120゜Cで20時間乾
燥後、空気中490゜Cで3時間焼成した。焼成後得ら
れた固体を9〜20メッシュに粒径を揃え、酸素を除く
原子比でFe1P1W0.5なる組成の触媒を調製し
た。
化学製試薬)20gに水10g、メタタングステン酸ア
ンモニウム水溶液(WO3として50重量%含量、日本
無機化学工業製)20.8gを加え良く混練し、ステン
レス製バットに入れて、空気中120゜Cで20時間乾
燥後、空気中490゜Cで3時間焼成した。焼成後得ら
れた固体を9〜20メッシュに粒径を揃え、酸素を除く
原子比でFe1P1W0.5なる組成の触媒を調製し
た。
【0059】(反応)この触媒を用い、ベンズアルデヒ
ドとメタノール混合ガスの濃度を6容量%に、酸素2容
量%に、原料ガスの空間速度1000h-1に、反応温度
を340℃に変えた他は実施例1と同じ条件で反応を行
った。供給開始1時間後の反応生成物を、ガスクロマト
グラフにより分析した結果、ベンズアルデヒドの転化率
52.9モル%、安息香酸メチル選択率78.2モル%
(単流収率41.4モル%)、安息香酸選択率18.5
モル%(単流収率14.5モル%)、残りは炭酸ガス等
の燃焼物であった。
ドとメタノール混合ガスの濃度を6容量%に、酸素2容
量%に、原料ガスの空間速度1000h-1に、反応温度
を340℃に変えた他は実施例1と同じ条件で反応を行
った。供給開始1時間後の反応生成物を、ガスクロマト
グラフにより分析した結果、ベンズアルデヒドの転化率
52.9モル%、安息香酸メチル選択率78.2モル%
(単流収率41.4モル%)、安息香酸選択率18.5
モル%(単流収率14.5モル%)、残りは炭酸ガス等
の燃焼物であった。
【0060】実施例6 (触媒調製)リン酸第二鉄(FePO4・4H2O、片山
化学製試薬)20gに水10g、メタタングステン酸ア
ンモニウム水溶液(WO3として50重量%含量、日本
無機化学工業製)8.3gを加え良く混練し、ステンレ
ス製バットに入れて、空気中120゜Cで20時間乾燥
後、空気中490゜Cで3時間焼成した。焼成後得られ
た固体を9〜20メッシュに粒径を揃え、酸素を除く原
子比でFe1P1W0.2なる組成の触媒を調製した。
化学製試薬)20gに水10g、メタタングステン酸ア
ンモニウム水溶液(WO3として50重量%含量、日本
無機化学工業製)8.3gを加え良く混練し、ステンレ
ス製バットに入れて、空気中120゜Cで20時間乾燥
後、空気中490゜Cで3時間焼成した。焼成後得られ
た固体を9〜20メッシュに粒径を揃え、酸素を除く原
子比でFe1P1W0.2なる組成の触媒を調製した。
【0061】(反応)この触媒を用い、ベンズアルデヒ
ドとメタノール混合液のモル比を1:1に、その混合ガ
スの濃度を3容量%に、酸素2容量%に、原料ガスの空
間速度1000h-1に、反応温度を340℃に変えた他
は実施例1と同じ条件で反応を行った。供給開始1時間
後の反応生成物を、ガスクロマトグラフにより分析した
結果、ベンズアルデヒドの転化率37.0モル%、安息
香酸メチル選択率64.7モル%(単流収率23.9モ
ル%)、安息香酸選択率29.3モル%(単流収率1
0.8モル%)、残りは炭酸ガス等の燃焼物であった。
ドとメタノール混合液のモル比を1:1に、その混合ガ
スの濃度を3容量%に、酸素2容量%に、原料ガスの空
間速度1000h-1に、反応温度を340℃に変えた他
は実施例1と同じ条件で反応を行った。供給開始1時間
後の反応生成物を、ガスクロマトグラフにより分析した
結果、ベンズアルデヒドの転化率37.0モル%、安息
香酸メチル選択率64.7モル%(単流収率23.9モ
ル%)、安息香酸選択率29.3モル%(単流収率1
0.8モル%)、残りは炭酸ガス等の燃焼物であった。
【0062】実施例7 (触媒調製)硝酸鉄(III)九水和物(Fe(NO3)3・9H2O、
和光純薬製)97gを水200gに溶解し、そこに85
%リン酸水溶液(H3PO4、和光純薬製)33.2gを水
30gに希釈した水溶液を加えた。この溶液を攪拌しな
がら、アナターゼ型二酸化チタン(TiO2、和光純薬製)
45gを添加した。添加後加温開始し、還流下22時間
攪拌した。得られた乳白色のスラリーを室温まで自然冷
却後、25%アンモニア水(和光純薬製)を滴下し、溶
液のpHが7になった時点で滴下を終了した。得られたス
ラリーを湯浴上で濃縮し、実施例1と同様に乾燥、焼成
し、粒径を揃え触媒とした。尚、リンと鉄との比は1.
2:1である。また、二酸化チタンの添加量は、出来上
がり触媒の全体量に対して約50重量%となるようにし
た。
和光純薬製)97gを水200gに溶解し、そこに85
%リン酸水溶液(H3PO4、和光純薬製)33.2gを水
30gに希釈した水溶液を加えた。この溶液を攪拌しな
がら、アナターゼ型二酸化チタン(TiO2、和光純薬製)
45gを添加した。添加後加温開始し、還流下22時間
攪拌した。得られた乳白色のスラリーを室温まで自然冷
却後、25%アンモニア水(和光純薬製)を滴下し、溶
液のpHが7になった時点で滴下を終了した。得られたス
ラリーを湯浴上で濃縮し、実施例1と同様に乾燥、焼成
し、粒径を揃え触媒とした。尚、リンと鉄との比は1.
2:1である。また、二酸化チタンの添加量は、出来上
がり触媒の全体量に対して約50重量%となるようにし
た。
【0063】(反応)この触媒を用い、ベンズアルデヒ
ドとメタノール混合液のモル比を1:1に、その混合ガ
スの濃度を3容量%に、酸素2容量%に、原料ガスの空
間速度1000h-1に、反応温度を380℃に変えた他
は実施例1と同じ条件で反応を行った。供給開始1時間
後の反応生成物を、ガスクロマトグラフにより分析した
結果、ベンズアルデヒドの転化率23.4モル%、安息
香酸メチル選択率64.9モル%(単流収率15.2モ
ル%)、安息香酸選択率25.5モル%(単流収率1
6.5モル%)、残りは炭酸ガス等の燃焼物であった。
ドとメタノール混合液のモル比を1:1に、その混合ガ
スの濃度を3容量%に、酸素2容量%に、原料ガスの空
間速度1000h-1に、反応温度を380℃に変えた他
は実施例1と同じ条件で反応を行った。供給開始1時間
後の反応生成物を、ガスクロマトグラフにより分析した
結果、ベンズアルデヒドの転化率23.4モル%、安息
香酸メチル選択率64.9モル%(単流収率15.2モ
ル%)、安息香酸選択率25.5モル%(単流収率1
6.5モル%)、残りは炭酸ガス等の燃焼物であった。
【0064】実施例8 (触媒調製)12-モリブドリン酸(H4PMo12O4
0・nH2O、日本無機化学工業製)を、水に溶解した。
触媒担体として球状シリカ(フジシリシア社製、商品名
キャリアクトQ-50、粒径9〜20メッシュ)を用い
た。このシリカ担体を先のヘテロポリ酸水溶液に加え、
湯浴上で濃縮し担持、さらに空気中で120゜Cで20
時間乾燥し、シリカ担持12-モリブドリン酸触媒とし
た。ヘテロポリ酸の担持率は35重量%(無水物換算)で
あった。
0・nH2O、日本無機化学工業製)を、水に溶解した。
触媒担体として球状シリカ(フジシリシア社製、商品名
キャリアクトQ-50、粒径9〜20メッシュ)を用い
た。このシリカ担体を先のヘテロポリ酸水溶液に加え、
湯浴上で濃縮し担持、さらに空気中で120゜Cで20
時間乾燥し、シリカ担持12-モリブドリン酸触媒とし
た。ヘテロポリ酸の担持率は35重量%(無水物換算)で
あった。
【0065】(反応)この触媒を用い、ベンズアルデヒ
ドとメタノール混合液のモル比を1:1に、その混合ガ
スの濃度を3容量%に、酸素2容量%に、原料ガスの空
間速度1000h-1に、反応温度を250℃に変えた他
は実施例1と同じ条件で反応を行った。供給開始1時間
後の反応生成物を、ガスクロマトグラフにより分析した
結果、ベンズアルデヒドの転化率80.1モル%、安息
香酸メチル選択率44.7モル%(単流収率35.8モ
ル%)、安息香酸選択率52.3モル%(単流収率4
1.9モル%)、残りは炭酸ガス等の燃焼物であった。
ドとメタノール混合液のモル比を1:1に、その混合ガ
スの濃度を3容量%に、酸素2容量%に、原料ガスの空
間速度1000h-1に、反応温度を250℃に変えた他
は実施例1と同じ条件で反応を行った。供給開始1時間
後の反応生成物を、ガスクロマトグラフにより分析した
結果、ベンズアルデヒドの転化率80.1モル%、安息
香酸メチル選択率44.7モル%(単流収率35.8モ
ル%)、安息香酸選択率52.3モル%(単流収率4
1.9モル%)、残りは炭酸ガス等の燃焼物であった。
【0066】実施例9 (反応)実施例1の触媒を用い、ベンズアルデヒドにか
えてパラメトキシベンズアルデヒドを用い、このパラメ
トキシベンズアルデヒドとメタノール混合液のモル比を
1:6に、その混合ガスの濃度を20容量%に、酸素4
容量%に、原料ガスの空間速度1000h-1に、反応温
度を380℃に変えた他は実施例1と同じ条件で反応を
行った。供給開始1時間後の反応生成物を、ガスクロマ
トグラフにより分析した結果、パラメトキシベンズアル
デヒドの転化率37.6モル%、パラメトキシ安息香酸
メチル選択率82.3モル%(単流収率30.9モル
%)、パラメトキシ安息香酸選択率5.2モル%(単流
収率2.0モル%)、残りは炭酸ガス等の燃焼物であっ
た。
えてパラメトキシベンズアルデヒドを用い、このパラメ
トキシベンズアルデヒドとメタノール混合液のモル比を
1:6に、その混合ガスの濃度を20容量%に、酸素4
容量%に、原料ガスの空間速度1000h-1に、反応温
度を380℃に変えた他は実施例1と同じ条件で反応を
行った。供給開始1時間後の反応生成物を、ガスクロマ
トグラフにより分析した結果、パラメトキシベンズアル
デヒドの転化率37.6モル%、パラメトキシ安息香酸
メチル選択率82.3モル%(単流収率30.9モル
%)、パラメトキシ安息香酸選択率5.2モル%(単流
収率2.0モル%)、残りは炭酸ガス等の燃焼物であっ
た。
【0067】実施例10 (触媒調製)85%リン酸水溶液(H3PO4、和光純薬
製)1.92gを水50gに溶かした溶液中に、球状シ
リカ(フジシリシア社製、商品名キャリアクトQ-30、
粒径9−20メッシュ)30gを2時間浸漬した。その
後、湯浴上で加熱乾燥し、空気中120℃で20時間乾
燥し、空気中500℃で2時間焼成することによって、
酸素を除く原始比でSi30P1なる組成の触媒を調製
した。
製)1.92gを水50gに溶かした溶液中に、球状シ
リカ(フジシリシア社製、商品名キャリアクトQ-30、
粒径9−20メッシュ)30gを2時間浸漬した。その
後、湯浴上で加熱乾燥し、空気中120℃で20時間乾
燥し、空気中500℃で2時間焼成することによって、
酸素を除く原始比でSi30P1なる組成の触媒を調製
した。
【0068】(反応)この触媒を用い、ベンズアルデヒ
ドにかえてパラメトキシベンズアルデヒドを用い、この
パラメトキシベンズアルデヒドとメタノール混合液のモ
ル比を1:6に、その混合ガスの濃度を20容量%に、
酸素4容量%に、原料ガスの空間速度1000h-1に、
反応温度を380℃に変えた他は実施例1と同じ条件で
反応を行った。供給開始1時間後の反応生成物を、ガス
クロマトグラフにより分析した結果、パラメトキシベン
ズアルデヒドの転化率18.9モル%、パラメトキシ安
息香酸メチル選択率58.6モル%(単流収率11.1
モル%)、パラメトキシ安息香酸選択率3.0モル%
(単流収率0.6モル%)、残りは炭酸ガス等の燃焼物
であった。
ドにかえてパラメトキシベンズアルデヒドを用い、この
パラメトキシベンズアルデヒドとメタノール混合液のモ
ル比を1:6に、その混合ガスの濃度を20容量%に、
酸素4容量%に、原料ガスの空間速度1000h-1に、
反応温度を380℃に変えた他は実施例1と同じ条件で
反応を行った。供給開始1時間後の反応生成物を、ガス
クロマトグラフにより分析した結果、パラメトキシベン
ズアルデヒドの転化率18.9モル%、パラメトキシ安
息香酸メチル選択率58.6モル%(単流収率11.1
モル%)、パラメトキシ安息香酸選択率3.0モル%
(単流収率0.6モル%)、残りは炭酸ガス等の燃焼物
であった。
【0069】実施例11 (触媒調製)シュウ酸ニオブ(Nb2O5として20.
5重量%含有、CBMM製)10.8gをシュウ酸(和
光純薬製)2.0g、水75gからなるシュウ酸水溶液
に加え、湯浴上完全に溶解した。この溶液中に、球状シ
リカ(フジシリシア社製、商品名キャリアクトQ-30、
粒径9−20メッシュ)30gを2時間浸漬した。その
後、湯浴上で加熱乾燥し、空気中120℃で20時間乾
燥し、空気中500℃で2時間焼成することによって、
酸素を除く原始比でSi30Nb1なる組成の触媒を調
製した。
5重量%含有、CBMM製)10.8gをシュウ酸(和
光純薬製)2.0g、水75gからなるシュウ酸水溶液
に加え、湯浴上完全に溶解した。この溶液中に、球状シ
リカ(フジシリシア社製、商品名キャリアクトQ-30、
粒径9−20メッシュ)30gを2時間浸漬した。その
後、湯浴上で加熱乾燥し、空気中120℃で20時間乾
燥し、空気中500℃で2時間焼成することによって、
酸素を除く原始比でSi30Nb1なる組成の触媒を調
製した。
【0070】(反応)この触媒を用い、ベンズアルデヒ
ドにかえてパラメトキシベンズアルデヒドを用い、この
パラメトキシベンズアルデヒドとメタノール混合液のモ
ル比を1:6に、その混合ガスの濃度を20容量%に、
酸素4容量%に、原料ガスの空間速度1000h-1に、
反応温度を380℃に変えた他は実施例1と同じ条件で
反応を行った。供給開始1時間後の反応生成物を、ガス
クロマトグラフにより分析した結果、パラメトキシベン
ズアルデヒドの転化率13.7モル%、パラメトキシ安
息香酸メチル選択率61.5モル%(単流収率8.4モ
ル%)、パラメトキシ安息香酸選択率5.5モル%(単
流収率0.8モル%)、残りは炭酸ガス等の燃焼物であ
った。
ドにかえてパラメトキシベンズアルデヒドを用い、この
パラメトキシベンズアルデヒドとメタノール混合液のモ
ル比を1:6に、その混合ガスの濃度を20容量%に、
酸素4容量%に、原料ガスの空間速度1000h-1に、
反応温度を380℃に変えた他は実施例1と同じ条件で
反応を行った。供給開始1時間後の反応生成物を、ガス
クロマトグラフにより分析した結果、パラメトキシベン
ズアルデヒドの転化率13.7モル%、パラメトキシ安
息香酸メチル選択率61.5モル%(単流収率8.4モ
ル%)、パラメトキシ安息香酸選択率5.5モル%(単
流収率0.8モル%)、残りは炭酸ガス等の燃焼物であ
った。
【0071】実施例12 (触媒調製)メタタングステン酸アンモニウム水溶液
(WO3として50重量%含量、日本無機化学工業製)
7.7gを水50gに溶かした溶液中に、球状シリカゲ
ル(フジシリシア社製、商品名キャリアクトQ-30、粒
径9−20メッシュ)30gを2時間浸漬した。その
後、湯浴上で加熱乾燥し、空気中120℃で20時間乾
燥し、空気中500℃で2時間焼成することによって、
酸素を除く原始比でSi30W1なる組成の触媒を調製
した。
(WO3として50重量%含量、日本無機化学工業製)
7.7gを水50gに溶かした溶液中に、球状シリカゲ
ル(フジシリシア社製、商品名キャリアクトQ-30、粒
径9−20メッシュ)30gを2時間浸漬した。その
後、湯浴上で加熱乾燥し、空気中120℃で20時間乾
燥し、空気中500℃で2時間焼成することによって、
酸素を除く原始比でSi30W1なる組成の触媒を調製
した。
【0072】(反応)この触媒を用い、ベンズアルデヒ
ドにかえてパラメトキシベンズアルデヒドを用い、この
パラメトキシベンズアルデヒドとメタノール混合液のモ
ル比を1:6に、その混合ガスの濃度を20容量%に、
酸素4容量%に、原料ガスの空間速度1000h-1に、
反応温度を380℃に変えた他は実施例1と同じ条件で
反応を行った。供給開始1時間後の反応生成物を、ガス
クロマトグラフにより分析した結果、パラメトキシベン
ズアルデヒドの転化率16.7モル%、パラメトキシ安
息香酸メチル選択率84.7モル%(単流収率14.1
モル%)、パラメトキシ安息香酸選択率2.8モル%
(単流収率0.5モル%)、残りは炭酸ガス等の燃焼物
であった。
ドにかえてパラメトキシベンズアルデヒドを用い、この
パラメトキシベンズアルデヒドとメタノール混合液のモ
ル比を1:6に、その混合ガスの濃度を20容量%に、
酸素4容量%に、原料ガスの空間速度1000h-1に、
反応温度を380℃に変えた他は実施例1と同じ条件で
反応を行った。供給開始1時間後の反応生成物を、ガス
クロマトグラフにより分析した結果、パラメトキシベン
ズアルデヒドの転化率16.7モル%、パラメトキシ安
息香酸メチル選択率84.7モル%(単流収率14.1
モル%)、パラメトキシ安息香酸選択率2.8モル%
(単流収率0.5モル%)、残りは炭酸ガス等の燃焼物
であった。
【0073】実施例13 (触媒調製)硝酸アルミニウム九水和物(Al(NO3)3・9H
2O、和光純薬製)200gを水1000gに溶解し、そ
こに85%リン酸水溶液(H3PO4、和光純薬製)61.
5gを水50gに希釈した水溶液を加えた。この溶液を
攪拌しながら、25%アンモニア水(和光純薬製)を滴
下し、溶液のpHが7になった時点で滴下を終了した。得
られたスラリーをろ過し、水1000gで洗浄後、得ら
れたケーキを実施例1と同様に乾燥、焼成し、粒径を揃
えた。この焼成品5gに、別に調製した炭酸セシウム
(Cs2CO3、三津和化学製)0.61g、85%リン酸
水溶液(H3PO4、和光純薬製)0.22g、水7gから
なる水溶液を含浸担持し、室温で1時間放置後、空気中
120℃で20時間乾燥し、空気中500℃で2時間焼
成することによって、酸素を除く原子比でAl1P1.05Cs0.
09なる組成の触媒を調製した。
2O、和光純薬製)200gを水1000gに溶解し、そ
こに85%リン酸水溶液(H3PO4、和光純薬製)61.
5gを水50gに希釈した水溶液を加えた。この溶液を
攪拌しながら、25%アンモニア水(和光純薬製)を滴
下し、溶液のpHが7になった時点で滴下を終了した。得
られたスラリーをろ過し、水1000gで洗浄後、得ら
れたケーキを実施例1と同様に乾燥、焼成し、粒径を揃
えた。この焼成品5gに、別に調製した炭酸セシウム
(Cs2CO3、三津和化学製)0.61g、85%リン酸
水溶液(H3PO4、和光純薬製)0.22g、水7gから
なる水溶液を含浸担持し、室温で1時間放置後、空気中
120℃で20時間乾燥し、空気中500℃で2時間焼
成することによって、酸素を除く原子比でAl1P1.05Cs0.
09なる組成の触媒を調製した。
【0074】(反応)この触媒を用い、ベンズアルデヒ
ドにかえてパラメトキシベンズアルデヒドを用い、この
パラメトキシベンズアルデヒドとメタノール混合液のモ
ル比を1:6に、その混合ガスの濃度を20容量%に、
酸素4容量%に、原料ガスの空間速度1000h-1に、
反応温度を380℃に変えた他は実施例1と同じ条件で
反応を行った。供給開始1時間後の反応生成物を、ガス
クロマトグラフにより分析した結果、パラメトキシベン
ズアルデヒドの転化率35.2モル%、パラメトキシ安
息香酸メチル選択率52.9モル%(単流収率18.6
モル%)、パラメトキシ安息香酸選択率4.0モル%
(単流収率1.4モル%)、残りは炭酸ガス等の燃焼物
であった。
ドにかえてパラメトキシベンズアルデヒドを用い、この
パラメトキシベンズアルデヒドとメタノール混合液のモ
ル比を1:6に、その混合ガスの濃度を20容量%に、
酸素4容量%に、原料ガスの空間速度1000h-1に、
反応温度を380℃に変えた他は実施例1と同じ条件で
反応を行った。供給開始1時間後の反応生成物を、ガス
クロマトグラフにより分析した結果、パラメトキシベン
ズアルデヒドの転化率35.2モル%、パラメトキシ安
息香酸メチル選択率52.9モル%(単流収率18.6
モル%)、パラメトキシ安息香酸選択率4.0モル%
(単流収率1.4モル%)、残りは炭酸ガス等の燃焼物
であった。
【0075】
【発明の効果】上記した実施例から明らかなように、本
発明の方法を用いれば、芳香族アルデヒドとアルコール
とから気相で一段階の反応で芳香族カルボン酸エステル
を収率よく製造することができる。従って本発明の方法
は芳香族カルボン酸エステルを工業的に製造する方法と
して優れたものであると言える。また上記した実施例か
ら明らかなように、本発明の触媒を用いれば、芳香族ア
ルデヒドとアルコールとから気相で一段階の反応で芳香
族カルボン酸エステルを収率よく製造することができ
る。
発明の方法を用いれば、芳香族アルデヒドとアルコール
とから気相で一段階の反応で芳香族カルボン酸エステル
を収率よく製造することができる。従って本発明の方法
は芳香族カルボン酸エステルを工業的に製造する方法と
して優れたものであると言える。また上記した実施例か
ら明らかなように、本発明の触媒を用いれば、芳香族ア
ルデヒドとアルコールとから気相で一段階の反応で芳香
族カルボン酸エステルを収率よく製造することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 23/08 B01J 23/08 Z 23/14 23/14 Z 23/16 23/16 Z 23/30 23/30 Z 23/745 27/14 Z 27/14 27/185 Z 27/185 27/19 Z 27/19 C07C 67/39 C07C 67/39 C07B 61/00 300 // C07B 61/00 300 B01J 23/74 301Z Fターム(参考) 4G069 AA02 AA03 BA02B BA04B BC01A BC15A BC16B BC49A BC50A BC50B BC53A BC55B BC57A BC59B BC60B BC66A BC66B BD07A BD07B CB07 CB66 CB75 4H006 AA02 AC48 BA02 BA08 BA10 BA12 BA13 BA19 BA30 BA35 BA55 BA75 BE30 BP30 BT32 KA36 4H039 CA66 CC30
Claims (3)
- 【請求項1】 芳香族アルデヒドとアルコールとを気
相反応させることを特徴とする、芳香族カルボン酸エス
テルの製造方法。 - 【請求項2】 酸素の存在下に反応させることを特徴と
する請求項1に記載の製造方法。 - 【請求項3】 前記反応を、周期律表 Ia族、III
a族、IVa族、Va族、Vb族およびVIb族の元
素、チタン並びに鉄からなる群より選ばれる1種以上の
元素を含有する酸化物を含有してなる触媒の存在下で行
う、請求項1または2に記載の芳香族カルボン酸エステ
ルの製造方法。 【請求項3】 芳香族アルデヒドとアルコールとを気
相反応させて芳香族カルボン酸エステルを製造する際に
使用される触媒であって、該触媒が、周期律表 Ia
族、IIIa族、IVa族、Va族、Vb族およびVIb
族の元素、チタン並びに鉄からなる群より選ばれる1種
以上の元素を含有する酸化物を含有してなることを特徴
とする芳香族カルボン酸エステル製造用触媒。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11188764A JP2001011023A (ja) | 1999-07-02 | 1999-07-02 | 芳香族カルボン酸エステルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11188764A JP2001011023A (ja) | 1999-07-02 | 1999-07-02 | 芳香族カルボン酸エステルの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001011023A true JP2001011023A (ja) | 2001-01-16 |
Family
ID=16229377
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11188764A Pending JP2001011023A (ja) | 1999-07-02 | 1999-07-02 | 芳香族カルボン酸エステルの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001011023A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008513197A (ja) * | 2005-05-19 | 2008-05-01 | エルジー・ケム・リミテッド | メチルベンゼン類の部分酸化用触媒の製造方法 |
-
1999
- 1999-07-02 JP JP11188764A patent/JP2001011023A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008513197A (ja) * | 2005-05-19 | 2008-05-01 | エルジー・ケム・リミテッド | メチルベンゼン類の部分酸化用触媒の製造方法 |
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