JP2001007674A - 弾性表面波デバイス - Google Patents

弾性表面波デバイス

Info

Publication number
JP2001007674A
JP2001007674A JP11177617A JP17761799A JP2001007674A JP 2001007674 A JP2001007674 A JP 2001007674A JP 11177617 A JP11177617 A JP 11177617A JP 17761799 A JP17761799 A JP 17761799A JP 2001007674 A JP2001007674 A JP 2001007674A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aluminum
film
films
electrode
piezoelectric substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11177617A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshitaka Ido
祥隆 井戸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Communication Equipment Co Ltd
Original Assignee
Toyo Communication Equipment Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Communication Equipment Co Ltd filed Critical Toyo Communication Equipment Co Ltd
Priority to JP11177617A priority Critical patent/JP2001007674A/ja
Publication of JP2001007674A publication Critical patent/JP2001007674A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Surface Acoustic Wave Elements And Circuit Networks Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高耐電力特性を有するSAWデバイスを得
る。 【解決手段】 圧電基板上にアルミニウム膜とアルミニ
ウム酸化膜とを交互に複数層積層し、該膜をIDT電
極、グレーティング反射器に形成したする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は弾性表面波デバイス
に関し、特に電極膜の耐電力性を強化した弾性表面波デ
バイスに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、弾性表面波デバイス(以下、SA
Wデバイスと称す)は通信分野で広く利用され、高性
能、小型、量産性等の優れた特徴を有することから特に
携帯電話等に多く用いられている。携帯電話等の小型化
のために、送受信分波回路(デュープレクサ)として長
い間使われてきた誘電体フィルタに代わって、SAWデ
バイスが用いられるようになった。そのため、特に送受
信分波回路の送信最終段のSAWフィルタの耐電力性改
善が強く要望されている。また、携帯電話の需要の増加
に対応するため900MHz帯の周波数に加えて1.5GHz帯も利
用されるようになり、キャリアー周波数の高周波化で、
送受信分波回路に用いられるSAWフィルタの電極指の
線幅が1μm以下と微細電極となってきている。このた
め、表面波デバイスの動作時に自身が励起する表面波振
動変位が圧電基板上に形成されたアルミニウム電極膜に
内部応力を発生させ、電極膜にマイグレーション(通称
ストレスマイグレーション)を引き起こしている。この
マイグレーションが発生すると電気的特性の劣化(例え
ば、SAWフィルタでは挿入損失の増加等)や電気的シ
ョートが生じ、SAWデバイスとしての機能が著しく損
なわれる。
【0003】SAWデバイスの振動変位はそれに印加さ
れる電圧に比例するため、高電圧が印加される程、電極
内部の応力は大きくなり、ストレスマイグレーションが
発生し易くなりなる。ストレスマイグレーションの原因
は、電極膜に加わる内部応力により電極膜の原子が結晶
粒界から拡散移動するためであると解釈されている。従
って、ストレスマイグレーションを防止するには電極膜
の原子の移動を防ぐ必要がある。
【0004】上記のストレスマイグレーションを防止す
る、即ち耐電力性を改善するためにこれまでにも種々の
研究がなされており例えば、「1.5GHz帯PDC用SAW分波
器の耐電力特性の検討」(柴垣他、'95年電子情報通信学
会基礎・境界ソサイエティ大会、A−149)には、電極
膜をアルミニウム−銅合金膜(Al-Cu)を使用すれば、
純Al膜の場合に比べ1000倍、即ち3万時間の動作が保証
できると記述されている。また、「高配向Al−SAW
デバイス電極の耐電力性」(松倉他、'96年電子情報通信
学会総合大会、A−307)には、イオンビームスパッタ
用いて銅の極薄膜金属下地(0.4nm−Cu膜)を成膜し、
その上にスパッタを使い、アルミニウム−銅合金膜(Al
−0.5wt%Cu)を成膜すると、「111」方向に高配向のアル
ミニウム膜が形成されることが開示されている。該成膜
を130度の高温槽の中で、周波数900MHz帯、30dBmの電力
を印加して試験したところ、従来のアルミニウム多結晶
電極に比べ、3000倍以上の高耐電力特性が得られたと報
告している。
【0005】また、「RFSAWデバイス用高耐電力・低
損失Al/Ti電極膜の開発」(木村他、'98年電子情報通信
学会基礎・境界ソサイエティ大会、A-11-1)には、圧電
基板上にバッファー層として5nmのチタン(Ti)膜を
設け、その上にアルミニウム膜を成膜する、所謂Al/Ti
構造とし、この成膜を原子間力顕微鏡(AFM)で観察し
たところ、アルミニウムの単結晶膜が形成されているこ
とを確認した。この電極膜を用いてRFSAWデバイスを
構成し、内部温度80度の恒温槽に入れて、900MHz帯の周
波数にて28dBmの電力を印加して寿命試験をしたとこ
ろ、従来のアルミニウム多結晶電極膜に比べて、およそ
20,000倍の耐電力電極材料が得られたと報告している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
アルミニウム−銅合金膜(Al-Cu)を用いるSAWデバ
イスに900MHz〜1.5GHz帯で、30dBmの高耐圧を印加して
試験したところ、SAWデバイスの品質寿命が短すぎて
要求を満足できないという問題があった。また、イオン
ビームスパッタを用いて銅下地膜を形成する方法及びチ
タン下地膜を形成する方法では、成膜のために装置の価
格及び運用コストが高価であるという問題があった。本
発明は上記問題を解決するためになされたものであっ
て、従来の装置を用いて圧電基板上に高耐電力の電極膜
を形成したSAWデバイスを提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る弾性表面波デバイスの請求項1記載の発
明は、圧電基板上にアルミニウム膜とアルミニウム酸化
膜とを交互に複数層積層した成膜を用いてIDT電極及
びグレーティング反射器を形成したことを特徴とする弾
性表面波デバイスである。請求項2記載の発明は、アル
ミニウムの代わりにアルミニウムと銅の合金を用いたこ
と特徴とする請求項1記載の弾性表面波デバイスであ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本発明を図面に示した実施の
形態に基づいて詳細に説明する。図1(a)は本発明に
係るSAWデバイスの構成の一部を示した平面図であっ
て、圧電基板1の主面上に表面波の伝搬方向に沿って配
設したIDT電極2の一部である。そして、同図(b)
はA−Aにおける断面図で、それぞれの電極指3、3・・
が多層の電極膜4、5、4、5・・で形成されている様子を
示すため膜厚を誇張して描いてある。本発明の特徴はI
DT電極2の電極膜の積層構にあり、図2の101〜105を
用いて成膜工程を参照しつつ説明する。始めに圧電基板
1を真空装置の中に設置し、高真空に保ちながら図2の
101に示すように第1層のアルミニウム膜4−1を形成
する。そして、真空装置の中に少量の酸素を導入し、10
2に示すように第1層のアルミニウム成膜4−1の表層部一
面に酸化膜5−1を形成する。
【0009】次に、前記導入した少量の酸素を排気して
高真空に排気して、図2の103に示すように第1層のアル
ミニウム酸化膜5−1の上に第2層のアルミニウム膜4−
2を形成する。再び少量の酸素を導入し、第2層のアル
ミニウム膜4−2の上層部一面に104に示すように、アル
ミニウム酸化膜5−2を形成する。このようにアルミニウ
ム膜とその酸化膜を交互に形成した後、第n層のアルミ
ニウム膜4−nを形成して成膜工程を終了する。なお、上
記多層構造の電極膜からSAWデバイス用の電極パター
ンを形成する手段として、フォトエッチング法、リフト
オフ法が適用できる。つまり、本発明になる電極膜は主
成分がアルミニウムであるため、ウエットエッチングと
ドライエッチングのいずれも通常のエッチング液または
エッチングガスを用いることができる。
【0010】以上のようにアルミニウム膜とアルミニウ
ム酸化膜との多層構造とすることにより、結晶粒界の成
長を防ぎ、アルミニウム原子の拡散を防止することが可
能となる。以上では電極材料としてアルミニウムのみを
用いて多層膜を形成する場合を説明したが、アルミニウ
ムと銅との合金を用いてAl−Cu膜とAl-Cu酸化膜との多
層構造を形成してもほぼ同等の特性が得られる。以上に
説明したアルミニウム膜とアルミニウム酸化膜との多層
構造の電極膜をSAWデバイスの電極に用いると、成膜
に使用する設備も従来のものでよく、しかも高耐電力性
の電極膜を形成することが可能であり、送受信分波回路
等のSAWデバイスの品質寿命を大幅に伸ばすことがで
きる。
【0011】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成した
ので、高耐電力性のSAWデバイスを製造することが可
能となった。本発明になるSAWデバイスを携帯電話の
送受信分波器に用いればその品質寿命を大幅にのばすこ
とができるという優れた効果を奏す。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明に係るSAWデバイスの構成を
示す平面図、(b)はその断面図である。
【図2】本発明に係る多層電極膜の形成プロセスを順を
追って説明する図である。
【符号の説明】
1・・圧電基板 2・・IDT電極 3・・電極指 4・・アルミニウム膜 5・・アルミニウム酸化膜

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電基板上にアルミニウム膜とアルミニ
    ウム酸化膜とを交互に複数層積層し、該膜をIDT電
    極、グレーティング反射器に形成したことを特徴とする
    弾性表面波デバイス。
  2. 【請求項2】 アルミニウムの代わりにアルミニウムと
    銅の合金を用いたこと特徴とする請求項1記載の弾性表
    面波デバイス。
JP11177617A 1999-06-24 1999-06-24 弾性表面波デバイス Pending JP2001007674A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11177617A JP2001007674A (ja) 1999-06-24 1999-06-24 弾性表面波デバイス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11177617A JP2001007674A (ja) 1999-06-24 1999-06-24 弾性表面波デバイス

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001007674A true JP2001007674A (ja) 2001-01-12

Family

ID=16034148

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11177617A Pending JP2001007674A (ja) 1999-06-24 1999-06-24 弾性表面波デバイス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001007674A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1305171C (zh) * 2002-08-08 2007-03-14 松下电器产业株式会社 表面声波滤波器、天线双工器和通信设备
JP2012186696A (ja) * 2011-03-07 2012-09-27 Murata Mfg Co Ltd 弾性波装置およびその製造方法
WO2012169452A1 (ja) * 2011-06-09 2012-12-13 株式会社村田製作所 弾性波装置及びその製造方法
CN109660225A (zh) * 2018-12-18 2019-04-19 北方民族大学 设置铍铝合金膜的多层压电基片及其制备方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1305171C (zh) * 2002-08-08 2007-03-14 松下电器产业株式会社 表面声波滤波器、天线双工器和通信设备
JP2009189071A (ja) * 2002-08-08 2009-08-20 Panasonic Corp 弾性波フィルタ、及びそれを用いたアンテナ共用器
JP2012186696A (ja) * 2011-03-07 2012-09-27 Murata Mfg Co Ltd 弾性波装置およびその製造方法
WO2012169452A1 (ja) * 2011-06-09 2012-12-13 株式会社村田製作所 弾性波装置及びその製造方法
JPWO2012169452A1 (ja) * 2011-06-09 2015-02-23 株式会社村田製作所 弾性波装置及びその製造方法
CN109660225A (zh) * 2018-12-18 2019-04-19 北方民族大学 设置铍铝合金膜的多层压电基片及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101635151B1 (ko) 압전 디바이스 및 압전 디바이스의 제조방법
KR100295072B1 (ko) 탄성표면파소자및그제조방법
US6657366B2 (en) Surface acoustic wave element
JP2005518127A (ja) 改善された出力許容性を有する電極構造体及び製造法
JP4060090B2 (ja) 弾性表面波素子
JP2006513649A (ja) 改善された温度特性を有するsaw素子
US8829762B2 (en) Surface acoustic wave device
KR20010093798A (ko) 표면 음향파 장치의 고전력 핸들링을 위한 금속화 및 이를제공하는 방법
WO2024032440A1 (zh) 声表面波谐振装置及其形成方法
JP4064208B2 (ja) 弾性表面波素子及びその製造方法
JP3764450B2 (ja) 表面弾性波素子、表面弾性波装置、表面弾性波デュプレクサ、及び表面弾性波素子の製造方法
JP2001007674A (ja) 弾性表面波デバイス
JP2002026685A (ja) 弾性表面波素子
JP2020057952A (ja) 弾性表面波装置およびその製造方法
JP2001094382A (ja) 弾性表面波装置およびその製造方法
JP3386999B2 (ja) 弾性表面波装置
JP2006333296A (ja) 弾性表面波デバイス
US20220208852A1 (en) Structure of semiconductor device and method for fabricating the same
JP3884729B2 (ja) 表面弾性波素子の製造方法及び電極膜の評価方法
JP2003115742A (ja) 弾性表面波変換器
CN115664374A (zh) 声表面波谐振装置及其形成方法
CN114884483A (zh) 一种saw和baw的混合层叠滤波器芯片及其制造工艺
JP3631228B2 (ja) 弾性表面波素子
CN117498826A (zh) 一种声波谐振器、滤波器及通信器件
JP2003209455A (ja) 電子部品素子