JP2001006115A - 磁気ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

磁気ヘッドおよびその製造方法

Info

Publication number
JP2001006115A
JP2001006115A JP11172127A JP17212799A JP2001006115A JP 2001006115 A JP2001006115 A JP 2001006115A JP 11172127 A JP11172127 A JP 11172127A JP 17212799 A JP17212799 A JP 17212799A JP 2001006115 A JP2001006115 A JP 2001006115A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic head
track
block
magnetic
resistant material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11172127A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshimitsu Ito
敏光 伊藤
Kazuhiro Hoshi
一廣 星
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP11172127A priority Critical patent/JP2001006115A/ja
Publication of JP2001006115A publication Critical patent/JP2001006115A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetic Heads (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 サイドイレーズ等によるS/N比の低下、エ
ラーレートの上昇が無く高密度記録が可能で、かつ耐摩
耗性に優れた磁気ヘッドおよびその製造方法を提供する
こと。 【解決手段】 一対の磁気コア半体ブロック13A、1
3Bがギャップ14を介して突き合わされて接合され、
磁気ヘッド11のテープ摺動部17となるべきブロック
状テープ摺動部7を備えた母材としての磁気ヘッドブロ
ック10について、トラック長さ規制溝25、トラック
幅規制溝26を設けて、トラック15を形成させた後、
磁気ヘッドブロック10のギャップ14の両側にトラッ
ク15を挟むように溝を設けて融着用ガラスと共にブロ
ック状の耐摩耗性材料21を載置し、加熱して融着させ
る。次いで幅出しを行い、テープ摺動部17の表面を円
筒研磨した後、スライスして磁気ヘッド11を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気ヘッドおよびそ
の製造方法に関するものであり、更に詳しくは、例えば
ビデオテープレコーダ(VTR)やデジタルVTR等の
高密度磁気記録再生装置において磁気テープ等の磁気記
録媒体との間でデータを記録再生するための磁気ヘッド
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、VTRにおいては高画質と長時間
記録画が要請されており、次世代のデジタルVTRにお
いても長時間記録画が要請され、かつ高画質を保証しな
ければならない。このような要請に対して次ぎのような
磁気ヘッドが検討されている。
【0003】(従来例1)従来例1の磁気ヘッド61は
図30に示すように構成されている。この磁気ヘッド6
1はフェライト等の磁性材料からなる磁気コア半体63
aと磁気コア半体63bとが突き合わせて接合されてお
り、その上部のテープ摺動部67の上面は円筒面状に研
磨されて磁気テープが走行するテープ摺動面68とされ
ている。そして、テープ摺動部67における磁気コア半
体63aと磁気コア半体63bとの接合の上端部には磁
気テープとの間でデータを記録再生するための磁束を生
ずるギャップ64が形成されている。テープ摺動面68
の拡大平面図である図31に示したように、ギャップ6
4は所定のアジマス角θを有し、かつトラック65は所
定の幅を有するように形成されている。すなわち、トラ
ック65のトラック幅Twはギャップ64の両端からテ
ープ摺動面68の側端にかけて形成されガラスが充填さ
れたトラック幅規制溝66によって設定されている。な
お、磁気コア半体63a、63bの端面には金属磁性膜
72がスパッタリングによって形成され、更にその上へ
図示せずとも極薄で非磁性のギャップ膜が形成されてい
る。
【0004】図30へ戻り磁気ヘッド61のギャップ6
4の直下の接合面には巻線溝73aが設けられ、底面側
には接合用ガラスを挿入し溶融させるガラス溝74aが
設けられいる。更には、接合面と反対側の側面には巻線
を巻回する際のガイド溝75a、75bが設けられてお
り、巻線溝73aとガイド溝75aとによって磁気コア
半体63aに巻線が巻回され、巻線溝73aとガイド溝
75bとによって磁気コア半体63bに巻線が巻回され
る。そして、巻線に電流が流されると、その電流に対応
し、磁気コア半体63a、63bを磁路として循環しギ
ャップ64を通過する磁界が発生する。
【0005】上記のような磁気ヘッド61においては、
トラックのギャップ64はトラック幅規制溝66を設け
た磁気コア半体63a、63bを突き合わせて形成され
るが、図32に示すように、突き合わせ時にトラックが
ギャップ64の幅方向に1〜2μmの位置ずれを生じ易
く、また、スパッタされる金属磁性膜72等は角部にお
いて半径0.5〜2μmの曲面になり易いので、トラッ
ク幅Tw’となって実質幅が減少するほか、ギャップ6
4の両端の近傍の斜線で示す部分に漏れ磁界が発生し、
磁気テープに磁気信号を重ね書きする場合に、漏れ磁界
が既に記録されている磁気信号を消してしまう現象、い
わゆるサイドイレーズが発生する。このサイドイレーズ
は、例えばデジタルVTRの長時間録画におけるように
トラックピッチが10μm以下のように狭い場合には、
S/N比を低下させエラーレートを増大させるので高密
度の記録が困難になる。また、トラック幅規制溝66は
ホイール状砥石によって加工されるが、その加工された
トラック幅規制溝66の端縁にギャップ64と平行な線
分が存在するとクロストーク等の問題を生じて画像の再
生時に乱れを発生し易い。
【0006】(従来例2)上記のようなギャップにおけ
るトラックの位置ずれを避けるものとして、図33に示
すような磁気ヘッド81のテープ摺動部87が開示され
ている。この磁気ヘッド81をスライスする前の磁気ヘ
ッドブロック80を示す図34を参照し、ギャップ84
を介して一対の磁気コア半体ブロック83A、83Bを
突き合わせ接合した角棒状の磁気ヘッドブロック80に
ついて、形成させるトラック85の両側に幅規制溝8
6’を設け、その溝86’へガラスを充填し表面を円筒
研磨した後、そのガラス部分86の両側に台面89を形
成させるように磁気ヘッドブロック80の表面を切り下
げて、トラック85とその両側のガラス部分86からな
る所定の幅のテープ摺動部87を突出させ、テープ摺動
部87の両側で台面89を所定の幅で切断して製造され
る。すなわち、この磁気ヘッド81においては、ギャッ
プ84を形成させた後にトラック85の幅を設定してい
るので、ギャップ84においてトラック85が位置ずれ
することはない。
【0007】(従来例3)トラックの位置ずれを避ける
別なものとして、図35に示すような磁気ヘッド91の
テープ摺動部97が開示されている。この磁気ヘッド9
1は、図36に示すように、ギャップ94を介して磁気
コア半体ブロック93A、93Bを突き合わせ接合した
磁気ヘッドブロック90について、トラック95を間に
挟むように、磁気ヘッドブロック90の両側からトラッ
ク形成溝96’を設け、その溝96’へガラスを充填し
た後、トラック95を中央にして両側にステップ溝99
を形成させるように磁気ヘッドブロック90の表面を切
り下げて所定の幅のテープ摺動部97を突起させ、更に
テープ摺動部97の両側でステップ溝99を所定の幅で
切断して製造される。この磁気ヘッド91においても、
ギャップ94を形成させた後にトラック95の幅を設定
しているので、ギャップ94においてトラック95が位
置ずれすることはない。
【0008】
【発明が解決しようとする問題点】従来例2の磁気ヘッ
ド81は、ギャップ84を形成させた後にトラック85
の幅を設定するので、ギャップ84においてトラック8
5が位置ずれすることはないが、テープ摺動面88に磁
気テープを走行させた時に、トラック85と比べてその
両側で広い面積を占めるガラス部分86が摩耗し易いと
いう弱点を有している。その点、従来例3の磁気ヘッド
91は、同様にギャップ94を形成させた後にトラック
95の幅を設定するので、ギャップ94においてトラッ
ク95が位置ずれすることはないほか、テープ摺動面9
8におけるガラス部分96の領域が狭いので耐摩耗性は
向上したものとなる。しかし、従来例3の磁気ヘッド9
1は機械加工時に複雑で精密な制御を必要とする。
【0009】すなわち、図36を参照し、磁気ヘッドブ
ロック90にトラック形成溝96’を設けるには、一方
の磁気コア半体ブロック93Aにおいて上方からホイー
ル状砥石Wを下降させ上昇させてトラック形成溝96’
を設け、次いでホイール状砥石Wを他方の磁気コア半体
ブロック93Bの上方へ移して上下させてトラック形成
溝96’を設け、更に、磁気ヘッドブロック90の長さ
方向へ移動させて、同様にホイール状砥石Wを上下させ
てトラック形成溝96’を設けるが、ホイール状砥石W
の動きが複雑であり、かつ三方向への移動にそれぞれμ
m単位の精密な制御を必要とする。
【0010】本発明は上述の問題に鑑みてなされ、サイ
ドイレーズやクロストークを発生せず高密度の記録再生
が可能であり、かつテープ摺動面の耐摩耗性が優れてお
り、更に機械加工が容易な磁気ヘッドおよびその製造方
法を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題は請求項1の
構成によって解決されるが、その解決手段を説明すれ
ば、請求項1の磁気ヘッドは、一対の磁気コア半体がギ
ャップを介して突き合わされ接合された磁気ヘッドにお
いて、突き合わせ接合後に所定の長さと幅に設定された
トラックがテープ摺動部に形成されており、かつトラッ
クに接する局限的なガラス領域を残し、ギャップから所
定の間隔をあけて、少なくとも一方の磁気コア半体の上
面に耐摩耗性材料を一体化させてテープ摺動面が形成さ
れているものである。このような磁気ヘッドは、ギャッ
プにおけるトラックの位置ずれ等がないのでサイドイレ
ーズを発生せず、トラック幅規制溝がクロストークを発
生することもない。更には、テープ摺動面が、トラック
とその周囲の局限されたガラス領域を除いて、耐摩耗性
材料によって形成されているので、摩耗が容易には進行
せずギャップ・デプスの寿命が長い。
【0012】請求項1に従属する請求項2の磁気ヘッド
は、耐摩耗性材料が磁気コア半体に対し融着用ガラスに
よって一体化されているものである。このような磁気ヘ
ッドは耐熱性、耐薬品性、耐劣化性に優れており、かつ
融着工程が簡易化されたものとなる。 請求項1に従属
する請求項3の磁気ヘッドは、ギャップから耐摩耗性材
料の端縁までの間隔が5μm以上で200μm以下に設
定されているものである。トラックに接するガラス領域
が局限されているので、ガラスによる耐摩耗性の低下を
極度に避けることができる。請求項1に従属する請求項
4の磁気ヘッドは、耐摩耗性材料として磁性材料である
MnO・ZnO・フェライト単結晶、非磁性材料である
CaO・TiO2 、NiO・CaO・TiO2 、Zn・
フェライトの内の何れか一種が採用されているものであ
る。耐摩耗性材料として硬度、滑り性等から最も効果的
なものが選択され、トラックとテープ摺動面との間で段
差を生じないものとなる。
【0013】また上記の課題は請求項5の構成によって
解決されるが、請求項5の磁気ヘッドの製造方法は、一
対の磁気コア半体ブロックがギャップを介して突き合わ
されて接合され、磁気ヘッドにおいてテープ摺動部とな
るべきブロック状テープ摺動部を備えた母材としての角
棒状の磁気ヘッドブロックに対して、ブロック状テープ
摺動部に磁気ヘッドのトラックの長さを設定する工程
と、ギャップが所定のアジマス角を有するようにブロッ
ク状テープ摺動部に所定のピッチで多数のトラック形成
溝を設けトリミングしてトラックの幅を設定する工程
と、少なくとも一方の磁気コア半体ブロックに耐摩耗性
材料載置溝を設けブロック状の耐摩耗性材料を融着用ガ
ラスと共に載置して加熱溶融させ、トリミングによって
形成された空所に充填すると同時に、耐摩耗性材料を磁
気コア半体ブロックの上面に一体的に融着させる工程
と、耐摩耗性材料が一体化された磁気ヘッドブロックの
上面を円筒面状に研磨する工程と、形成されているトラ
ックを所定の幅で挟みトラックと平行な複数の平面溝を
設けてテープ摺動部を突出させ、続いてトラックと平行
に磁気ヘッドの幅で磁気ヘッドブロックをスライスする
工程とからなる製造方法である。このような磁気ヘッド
の製造方法は、トラックの位置ずれやトラック幅の減少
が皆無で、かつトラックに接するガラス領域の面積が限
定されることに加えて、ギャップの少なくとも片側の磁
気コア半体に一体化された耐摩耗性材料によって耐摩耗
性に優れたテープ摺動面を有する磁気ヘッドを与える。
【0014】また請求項5に従属する請求項6の磁気ヘ
ッドの製造方法は、トラックの長さを設定する工程を、
ブロック状テープ摺動部のギャップの両側にギャップと
平行な2本のトラック長さ規制溝を設けることによって
行い、耐摩耗性材料を融着させる工程を、ギャップの両
側の磁気コア半体ブロックについて行う方法である。こ
のような磁気ヘッドの製造方法は、トラックの位置ずれ
やトラック幅の減少が無く、かつテープ摺動面において
局限されたガラス領域とギャップの両側で一体化された
耐摩耗性材料とによって耐摩耗性に極めて優れたテープ
摺動面を有する磁気ヘッドを与える。
【0015】また請求項5に従属する請求項7の磁気ヘ
ッドの製造方法は、トラックの長さを設定する工程が、
耐摩耗性材料を融着させる工程において一方の磁気コア
半体ブロックの上面にのみ耐摩耗性材料載置溝を設けた
後、ブロック状の耐摩耗性材料を載置する前にトラック
の幅を設定する工程を配して、トラックの幅の設定と同
時にトラックの長さが設定されることによって行われ
る。このような磁気ヘッドの製造方法は、トラックの位
置ずれやトラック幅の減少が無く、かつトラックに接す
るガラス領域の面積が小さいことに加えて、ギャップの
片側で一体化された耐摩耗性材料によって耐摩耗性に優
れたテープ摺動面を有する磁気ヘッドを与える。また請
求項5に従属する請求項8の磁気ヘッドの製造方法は、
ブロック状の耐摩耗性材料として、載置される磁気コア
半体ブロック側の面に融着用ガラスがコーティングされ
た物、または融着用ガラスが象嵌的に埋め込まれた物を
使用する製造方法である。このような磁気ヘッドの製造
方法は、耐摩耗性材料の融着の信頼性を高め、かつ融着
作業を簡易化させ、低コストの磁気ヘッドを与える。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の磁気ヘッドは、上述した
ように、一対の磁気コア半体がギャップを介して突き合
わされ接合された磁気ヘッドにおいて、突き合わせ接合
後に所定の長さと幅に設定されたトラックがテープ摺動
部に形成されており、かつトラックに接する局限的なガ
ラス領域を残し、ギャップから所定の間隔をあけて、少
なくとも一方の磁気コア半体の上面に耐摩耗性材料を一
体化させてテープ摺動面を形成させたものであるが、以
下、実施の形態例によって図面を参照して具体的に説明
する。
【0017】(実施の形態例1)図1は実施の形態例1
による磁気ヘッド11の斜視図である。この磁気ヘッド
11はフェライト等の磁性材料からなる磁気コア半体1
3aと磁気コア半体13bとが突き合わされてガラス3
1によって接合されたものであり、磁気テープが走行す
るテープ摺動部17の上部には耐摩耗性材料21が融着
用ガラスによって一体的に融着されており、その表面は
円筒面状に研磨されて磁気テープが走行するテープ摺動
面18とされている。そして、テープ摺動部17におけ
る磁気コア半体13aと磁気コア半体13bとの接合箇
所の上端部にはギャップ14が形成されている。また接
合面の上部には巻線溝22が設けられ、巻線溝22に対
応する磁気ヘッド11の側面にはガイド溝23a、23
bが設けられている。また、接合面の下端部には後述す
るガラス溝24が切断された凹所が形成されている。
【0018】上記における磁気コア半体13aと磁気コ
ア半体13bとの接合には、製造時における洗浄用薬品
に対する耐性、長期間にわたっての耐劣化性、耐熱性等
の点から500℃以上の温度で溶融するガラス31によ
るものであることが好ましい。それ以外の接合方法とし
て、磁気コア半体13aと磁気コア半体13bとの間に
接合用金属膜、例えば金の膜を挟んで380±10℃の
温度で加熱圧着させることも可能である。
【0019】テープ摺動部17の拡大斜視図である図2
を参照して、テープ摺動部17はその両側の台面19か
ら突出した形状とされ、そのテープ摺動面18の中央部
にはギャップ14を備えたトラック15が形成されてお
り、磁気テープはトラック15と平行な方向に走行され
る。なお、このトラック15は、詳しくは後述するが、
磁気コア半体13a、13bを突き合わせて接合した後
にトラック幅が設定されたものであり、ギャップ14に
おけるトラック15の位置ずれは皆無である。そして、
トラック15の周囲はガラス領域16とされ、ガラス領
域16の左右の両側は耐摩耗性材料21となっている。
耐摩耗性材料21には、磁性材料であるMnO・ZnO
・フェライト単結晶、非磁性材料であるCaO・TiO
2 、NiO・CaO・TiO2 、Zn・フェライト等の
内の何れか一種が硬度および滑り性を考慮して選択され
る。また、テープ摺動部17における耐摩耗性材料21
を磁気コア半体13a、13bに接着させるには、如何
なる接着剤を使用してもよいが、上記の接合の場合と同
様な理由によって、ガラスを介在させて融着させる方法
が最も好ましい。
【0020】また、図3は磁気ヘッド11のテープ摺動
面18の平面図であり、後述する磁気ヘッドブロック1
0を一点鎖線で示している。すなわち、テープ摺動面1
8とその両側の台面19の部分が磁気ヘッド11に相当
する。それより外側は磁気ヘッドブロック10である。
テープ摺動面18の中央にはギャップ14にアジマス角
θを持たせて、所定の長さと幅のトラック15が形成さ
れている。トラック15は、テープ摺動面18よりは下
方にあり、ギャップ14を介して接合された磁気コア半
体13a、13bの先端部から所定の長さと幅に削り出
して形成されている。トラック15の幅は2〜30μm
とされるが、特に高密度記録においては10μm以下と
される。
【0021】また磁気コア半体13a、13bのそれぞ
れには、図示せずとも、金属磁性膜がスパッタリングに
よって形成され、その上へ主としてSiO2 からなる非
磁性のギャップ膜が形成されている。非磁性膜は例えば
民生用デジタルVTRの場合には約0.1μmの厚さに
形成され、ギャップ14の間隔はほぼ0.2μmとされ
る。なお、磁気コア半体13a、13bの先端部の形状
を決めている後述のギャップ幅規制溝6が破線で示され
ている。
【0022】上述したように、トラック15の周囲はガ
ラス領域16となっており、図3においてその左右の両
側は耐摩耗性材料21となっているが、ギャップ14か
ら耐摩耗性材料21の端縁までの間隔dは5〜200μ
mとされる。ガラスは耐摩耗性に劣るのでガラス領域1
6は可及的に小面積とすることが望ましいが、間隔dを
5μm未満とすることは加工が困難であり、間隔dの大
きさを200μm以上とすることは耐摩耗性の点で所期
の目的にそぐわない。なお、図3は磁気ヘッド11の厚
さhが170±10μm、テープ摺動面18の幅tが8
0±10μmであり、トラック幅は12±0.5μmで
ある例が示されている。
【0023】以下、上記のような磁気ヘッド11の製造
方法について説明する。図4は磁性材料のMn・Znフ
ェライトからなる平面上の基板1の斜視図である。磁性
材料としてはMn・Znフェライトに限らず、Ni・Z
nフェライト等の他のフェライトを使用することができ
る。また、基板1は単結晶基板に限らず、多結晶基板、
または単結晶フェライト板と多結晶フェライト板との接
合基板を使用してもよい。続いて図5に示すように、基
板1の長さ方向の両端面に、磁気ヘッド11の製造の途
中においてギャップ14のデプスをモニタリングするた
めの覗き窓となるデプス溝9を形成した後、図6に示す
ように、基板1の上面の長さ方向の両稜線部分、および
デプス溝9の端部を結ぶ中央部分に3本の長溝8を形成
する。
【0024】次に図7に示すように、基板1の上面に長
さ方向に巻線溝3、ガラス溝4を削り込む。その後、図
8に示すように、巻線溝3、ガラス溝4とは直角な方向
に等ピッチでV字形状に多数のギャップ幅規制溝6を削
り込む。図9は図8の丸印で示す部分の拡大側面図であ
り、V字形状のギャップ幅規制溝6と、残された山型部
分5が示されている。この山型部分5のうち、図8にお
いて巻線溝3の中央寄りに形成されている山型部分5t
は後に突き合わされ所定の幅にトリミングされて磁気ヘ
ッド11のトラック15となる部分であり、その頂部が
ギャップ14に面するようになる。このギャップ幅規制
溝6を形成させた後、基板1の上面をポリッシング等に
よって鏡面加工してそれ以前の工程による加工変質層を
除去する。なお、この実施の形態例1においては、ギャ
ップ幅規制溝6を設ける場合を示すが、ギャップ幅規制
溝6を設けることなく、以降の加工を勧めることも可能
である。
【0025】次に図10に示すように、基板1の中央の
長溝8の中心線に沿って切断し、磁気コア半体ブロック
13Aと磁気コア半体ブロック13Bとに分割する。そ
して、各磁気コア半体ブロック13A、13Bを洗浄
し、機械加工中に表面に付着したワックスや汚れを除去
してから、磁気コア半体ブロック13A、13Bの上面
にそれぞれ、図示せずとも、スパッタリング等によって
磁気コアのフェライトよりは飽和磁束密度Bsの大きい
金属磁性膜を形成させ、更にその上へ所定のギャップの
間隔を決める非磁性のギャップ膜を形成させる。このギ
ャップ膜はSiO 2 等の非磁性体の単層膜としてもよい
が、SiO2 膜の上に例えばCr膜、Au膜を設けて2
層膜または多層膜としてもよい。ギャップ膜はトータル
で0.1μm程度とされる。なお、金属磁性膜は省略す
ることも可能であるが、その場合には、磁気コア半体ブ
ロック13A、13Bの面に直接にギャップ膜を形成さ
せることになる。
【0026】その後、磁気コア半体ブロック13Aの上
面、磁気コア半体ブロック13Bの上面をそれぞれ接合
面とし、図11に示すように、山型部分5を互いに向か
い合わせる。図12は図11の丸印で示す部分の拡大斜
視図であり、先に形成させた金属磁性膜12を図示しな
いギャップ膜と共に示している。そして、磁気コア半体
ブロック13A、13Bを突き合わせて角棒状とする。
図13は突き合わせて巻線溝3側を下にした角棒状の磁
気コア半体ブロック13A、13Bの端面を示し、図1
3のAはその巻線溝3とガラス溝4のそれぞれに接合用
のガラス棒32を挿入した状態を示す。これを管状炉や
トンネル炉等の炉内で560±10℃の温度に加熱し
て、図13のBに示すように、ガラス棒32を溶融させ
冷却させることによって磁気コア半体ブロック13A、
13Bが一体的に接合される。なお、図13のBにおい
て、巻線溝3の下部の接合面はギャップ14であり、引
き出し線で示す部分mが最終的にギャップ14のデプス
となる。すなわち、図13のBにおいて、巻線溝3の下
部が磁気ヘッド11においてテープ摺動部17となるブ
ロック状テープ摺動部7である。接合の後、長溝8に対
応する上下の部分が削られて図14に示す磁気ヘッドブ
ロック10が得られる。なお、この実施の形態例1にお
いては、磁気コア半体ブロック13A、13Bをガラス
31によって接合する場合を示すが、上述したように、
磁気コア半体ブロック13A、13Bの接合面に金の膜
を挟んで380±10℃の温度で加熱圧着させることも
可能である。このような場合は、ガラス溝4は当初から
形成されない。
【0027】図14のギャップ14を上側にした角棒状
の磁気ヘッドブロック10に対して、その表面を研磨し
て鏡面化させた後、図15に示すように、ギャップ14
の両側にギャップ14と平行に2本のV字形状のトラッ
ク長さ規制溝25を設けて、形成させるべきトラック1
5の長さを設定する。この溝加工は粒度4000番また
は5000番の砥粒のメタルボンドまたはレジンボンド
による外周刃のホイール状砥石Wによって行う。次い
で、図16に示すように、磁気ヘッドブロック10の幅
方向に、ギャップ14が所定のアジマス角θを有するよ
うに角度を持たせ、所定のピッチで多数本の平面状のト
ラック幅規制溝26を設けて、それらの間にトラック1
5を形成させる。このトラック幅規制溝26は表面から
最大60μmの深さに切り下げるが、同時にトリミング
してトラック15の幅を削り出す。この研削加工は粒度
5000番の砥粒のレジンボンドによる外周刃のホイー
ル状砥石Wによって行う。勿論、トリミング時にトラッ
ク15に欠損を発生させ粗面を与えない限りにおいて砥
石の種類は選ばない。上記のようにして、図3に示した
トラック15が形成される。なお、この場合のホイール
状砥石Wの移動はトラック15の形成方向と磁気ヘッド
ブロック10の長さ方向の二方向であり、かつホイール
状砥石Wの位置決めが単純なので、コストの増大が抑制
される。
【0028】トラック15の形成された磁気ヘッドブロ
ック10について、図17に示すように、2本のトラッ
ク長さ規制溝25の幅をそれぞれ磁気ヘッドブロック1
0の側面に近接するまで幅を拡げ、かつ掘り下げて耐摩
耗性材料載置溝27とし、続いて洗浄した後、図18、
図19に示すように、両側の耐摩耗性材料載置溝27に
ブロック状の耐摩耗性材料21を融着用ガラスを介在さ
せて載置する。ブロック状の耐摩耗性材料21は耐摩耗
性材料載置溝27に接する面に、図20のAに示すよう
に、ガラスのコーティング33を施したものを使用する
と作業が簡便になる。また、図20のBに示すように、
コーティング33に代えて、ガラスの象嵌34を施した
もの使用してもよい。なお、ブロック状の耐摩耗性材料
21が長さ方向の一方の端縁部を鋸歯状とされているの
は、磁気ヘッドブロック10の中心線に沿って形成され
ている複数のトラック15との干渉を避けるためであ
る。更に、図21に示すように、2個のブロック状の耐
摩耗性材料21の中間にガラス棒32を乗せ、520±
20℃の温度に加熱しガラスを溶融させて、トラック1
5のトリミング時に形成された空所を埋めつつ、図22
に示すように、耐摩耗性材料21をガラスで融着させて
磁気ヘッドブロック10と一体化させる。そして、図2
3に示すように、磁気ヘッドブロック10の幅を磁気ヘ
ッド11の正面幅に合わせて両側部を切断する幅出しを
行う。
【0029】続いて、図24に示すように、磁気ヘッド
ブロック10の上面を円筒面状とするように円筒研削盤
等によって円筒研磨し、更に、図25に示すように、両
側面にカイド溝28を形成させてから、ガラス溝4を水
平方向に切断する。勿論、ガイド溝28の形成およびガ
ラス溝4の切断は必ずしも必要ではない。その後、図3
に示すテープ摺動部18を突出させるように、磁気ヘッ
ドブロック10に一定のピッチの多数の平面溝29を形
成させ、続いて図26に示すように、テープ摺動部18
の両側の平面溝29を図3に示す磁気ヘッド11の厚さ
でスライスすることにより、平面溝29を台面19とし
て図1に示す磁気ヘッド11が製造される。
【0030】(実施の形態例2)図27は実施の形態例
2による磁気ヘッド41のテ−プ摺動部47の斜視図で
あり、このテ−プ摺動部47にはギャップ44の片側の
磁気コア半体43bにのみ耐摩耗性材料21’が一体化
されているものであり、磁気テープはトラック45と平
行な方向に走行される。すなわち、磁気ヘッド41は磁
性材料からなる磁気コア半体43aと磁気コア半体43
bとがギャップ44を介しガラス31によって接合され
たものであり、台面49からテ−プ摺動部47が突出さ
れている。そして、円筒面形状のテ−プ摺動面48に
は、磁気コア半体43a、43bが接合された後に所定
の長さと幅に設定されたトラック45が形成されてお
り、トラック45に接してガラス領域46が形成されて
いる。
【0031】上記のようなギャップ44の片側に耐摩耗
性材料21’が一体化されている磁気ヘッド41は次に
述べるようにして製造される。すなわち、図28は磁気
コア半体ブロック43Aと磁気コア半体ブロック43B
とが、巻線溝53において溶融されたガラス31によっ
て接合された磁気ヘッドブロック40に対して、磁気コ
ア半体ブロック43Bに耐摩耗性材料設置溝57を設け
た後、ホイール状砥石Wを上方から所定のストロークで
上下させ、磁気ヘッドブロック40の長さ方向に順次移
動させることにより、形成させるトラック45の幅を設
定するトラック幅規制溝56の複数のペアを一定のピッ
チで形成させた状態を示す。この時、同時にトラック4
5の長さも設定される。すなわち、トラック45の磁気
コア半体ブロック43A側の一端はホイール状砥石Wの
先端によって決められ、磁気コア半体ブロック43B側
の他端は耐摩耗性材料設置溝57のギャップ44側の上
端で決めれれる。
【0032】次いで、耐摩耗性材料設置溝57を洗浄し
た後、図29に示すように、鋸歯状の端縁を持たないブ
ロック状の耐摩耗性材料21’を載置し、その上へガラ
ス棒32を乗せた後、520±20℃の温度に加熱、溶
融させ、トラック幅規制溝56を埋めつつ、耐摩耗性材
料21’を磁気コア半体ブロック43Bと一体化させ
る。その後は、実施の形態例1の場合と同様に、磁気ヘ
ッドブロック40の幅出しを行い、テープ摺動面48の
円筒研磨を行い、ガイド溝を設ける加工を行ってから、
磁気ヘッドブロック40をスライスして磁気ヘッド41
が得られる。
【0033】本発明の実施の形態は以上のように構成さ
れ作用するが、勿論、本発明はこれに限られることな
く、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能で
ある。例えば本実施の形態においては、トラック15
(または45)がテ−プ摺動面18(または48)にお
ける磁気テープの走行方向と平行に形成されている場合
を示したが、本発明は磁気ヘッドおよびその製造方法は
トラックがテ−プ摺動面において磁気テープの走行方向
と平行でない場合にも同様に適用される。また、要すれ
ば、従来例3の磁気ヘッド91に耐摩耗性材料を一体化
させてもよく、この場合も本発明に含まれる。また本実
施の形態においては、テ−プ摺動面18、48が円筒面
状に研磨されている場合を示したが、テ−プ摺動面はフ
ラットな面であってもよい。
【0034】
【発明の効果】本発明は以上に説明したような形態で実
施され、次ぎに記載するような効果を奏する。請求項1
の磁気ヘッドによれば、ギャップにおけるトラックの位
置ずれがないので、サイドイレーズ等によるエラーの発
生がなく高密度の記録が可能で、かつテープ摺動面に耐
摩耗性材料が一体化されているので摩耗し難くギャップ
・デプスの寿命が長い。請求項2の磁気ヘッドによれ
ば、耐摩耗性材料の一体化にガラスが使用されているの
で、耐熱性、耐薬品性、耐劣化性に優れており使用場所
に限定されない。請求項3の磁気ヘッドによれば、耐摩
耗性に劣るガラスの領域が極度に制限されているのでギ
ャップ・デプスの寿命が極めて長い。請求項4の磁気ヘ
ッドによれば、耐摩耗性材料の硬度、滑り性等を比較し
て最適の耐摩耗性材料を選択することにより、トラック
と耐摩耗性材料との間に段差を生じないものとなる。
【0035】請求項5の磁気ヘッドの製造方法によれ
ば、サイドイレーズ等によるエラーの発生がなく高密度
記録の可能で、耐摩耗性に優れギャップ寿命の長い磁気
ヘッドを与える。請求項6の磁気ヘッドの製造方法によ
れば、磁気テープの摺動面のほぼ全面が耐摩耗性材料に
よってカバーされ激しい使用に耐える磁気ヘッドを与え
る。請求項7の磁気ヘッドの製造方法によれば、磁気テ
ープの摺動面のほぼ1/2が耐摩耗性材料によってカバ
ーされるので、局所的に摩耗が発生するような使用に適
した磁気ヘッドを与える。請求項8の磁気ヘッドの製造
方法によれば、ガラスがコーティングまたは象嵌された
耐摩耗性材料を使用するので、その融着作業が簡便化さ
れ製造コストを低減する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態例1の磁気ヘッドの斜視図である。
【図2】同磁気ヘッドのテープ摺動部の斜視図である。
【図3】同磁気ヘッドのテープ摺動部の平面図である。
【図4】製造用の基板の斜視図である。
【図5】デプス溝を付した同基板の斜視図である。
【図6】更に長溝を付した同基板の斜視図である。
【図7】更に巻線溝とガラス溝を付した同基板の斜視図
である。
【図8】更にギャップ幅規制溝を付した同基板の斜視図
である。
【図9】図8の部分拡大側面図である。
【図10】図8の基板を長さ方向に分割したブロックの
斜視図である。
【図11】分割したブロックの対応する部分を突き合せ
た状態を示す斜視図である。
【図12】図11の部分拡大斜視図である。
【図13】突き合わせた分割ブロックの接合プロセスを
示す図であり、Aはガラス棒を挿入した状態の端面図、
Bはガラス棒を溶融させて接合した状態の端面図であ
る。
【図14】接合された母材としての磁気ヘッドブロック
の斜視図である。
【図15】トラック長さ規制溝を付した同磁気ヘッドブ
ロックの斜視図である。
【図16】更にトラック幅規制溝を付した同磁気ヘッド
ブロックの斜視図である。
【図17】更に耐摩耗性材料載置溝を付した同磁気ヘッ
ドブロックの斜視図である。
【図18】一方に耐摩耗性材料を載置した同磁気ヘッド
ブロックの斜視図である。
【図19】他方にも耐摩耗性材料を載置した同磁気ヘッ
ドブロックの斜視図である。
【図20】耐摩耗性材料の斜視図であり、Aは一面にガ
ラスコーティングされたもの、Bは一面にガラスが象嵌
されたものを示す。
【図21】耐摩耗性材料の間にガラス棒を乗せた同磁気
ヘッドブロックの斜視図である。
【図22】耐摩耗性材料を融着させた同磁気ヘッドブロ
ックの斜視図である。
【図23】次いで幅出しを行った同磁気ヘッドブロック
の斜視図である。
【図24】更に表面を円筒研磨した同磁気ヘッドブロッ
クの斜視図である。
【図25】更にガイド溝を付した同磁気ヘッドブロック
の斜視図である。
【図26】最終的に同磁気ヘッドブロックをスライスし
ている状態を示す斜視図である。
【図27】実施の形態例2の磁気ヘッドのテープ摺動部
の斜視図である。
【図28】同磁気ヘッドの母材の磁気ヘッドブロックの
片側に耐摩耗性材料載置溝を付し、更にトラック幅規制
溝を付した状態を示す斜視図である。
【図29】耐摩耗性材料載置しガラス棒をのせた同磁気
ヘッドブロックの斜視図である。
【図30】従来例1の磁気ヘッドの斜視図である。
【図31】同磁気ヘッドのテープ摺動部の平面図であ
り、テープ摺動面を示す。
【図32】同テープ摺動面のギャップを示す部分拡大平
面図である。
【図33】従来例2の磁気ヘッドのテープ摺動部の斜視
図である。
【図34】同磁気ヘッドをスライスする前の磁気ヘッド
ブロックの斜視図である。
【図35】従来例3の磁気ヘッドのテープ摺動部の斜視
図である。
【図36】同磁気ヘッドの母材の磁気ヘッドブロックに
両側からトラック幅規制溝を設けた状態の斜視図であ
る。
【符号の説明】
7……ブロック状テープ摺動部、11……磁気ヘッド、
14……ギャップ、15……トラック、16……ガラス
領域、17……テープ摺動部、18……テープ摺動面、
21……耐摩耗性材料、25……トラック長さ規制溝、
26……トラック幅規制溝、27……耐摩耗性材料載置
溝、32……ガラス棒、41……磁気ヘッド、44……
ギャップ、46……ガラス領域、47……テープ摺動
部、48……テープ摺動面、56……トラック幅規制
溝、57……耐摩耗性材料載置溝。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の磁気コア半体がギャップを介して
    突き合わされ接合された磁気ヘッドにおいて、 突き合わせ接合後に所定の長さと幅に設定されたトラッ
    クがテープ摺動部に形成されており、かつ前記トラック
    に接する局限的なガラス領域を残し、前記ギャップから
    所定の間隔をあけて、少なくとも一方の前記磁気コア半
    体の上面に耐摩耗性材料が一体化されてテープ摺動面が
    形成されていることを特徴とする磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記耐摩耗性材料が前記磁気コア半体に
    対して融着用ガラスを介して一体化されていることを特
    徴とする請求項1に記載の磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記ギャップから前記耐摩耗性材料の端
    縁までの前記間隔が5μm以上で200μm以下に設定
    されていることを特徴とする請求項1に記載の磁気ヘッ
    ド。
  4. 【請求項4】 前記耐摩耗性材料が磁性材料であるMn
    O・ZnO・フェライト単結晶、および非磁性材料であ
    るCaO・TiO2 、NiO・CaO・TiO2 、Zn
    ・フェライトの内の何れか一種であることを特徴とする
    請求項1に記載の磁気ヘッド。
  5. 【請求項5】 一対の磁気コア半体ブロックがギャップ
    を介して突き合わされて接合され、磁気ヘッドにおいて
    テープ摺動部となるべきブロック状テープ摺動部を備え
    た母材としての角棒状の磁気ヘッドブロックに対して、 前記ブロック状テープ摺動部に前記磁気ヘッドのトラッ
    クの長さを設定する工程と、 前記ギャップが所定のアジマス角を有するように前記ブ
    ロック状テープ摺動部に所定のピッチで多数のトラック
    形成溝を設けトリミングして前記トラックの幅を設定す
    る工程と、 少なくとも一方の前記磁気コア半体ブロックに耐摩耗性
    材料載置溝を設け、ブロック状の耐摩耗性材料を融着用
    ガラスと共に載置して加熱溶融させ、トリミングによっ
    て形成された空所に充填すると同時に、前記耐摩耗性材
    料を前記磁気コア半体ブロックの上面に一体的に融着さ
    せる工程と、 前記耐摩耗性材料が一体化された前記磁気ヘッドブロッ
    クの上面を円筒面状に研磨する工程と、 形成されている前記トラックを所定の幅で挟み前記トラ
    ックと平行な複数の平面溝を設けて前記テープ摺動部を
    突出させ、続いて前記トラックと平行に前記磁気ヘッド
    の幅で前記磁気ヘッドブロックをスライスする工程とか
    らなることを特徴とする磁気ヘッドの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記トラックの長さを設定する工程を、
    前記ブロック状テープ摺動部の前記ギャップの両側に前
    記ギャップと平行な2本のトラック長さ規制溝を設ける
    ことによって行い、 前記耐摩耗性材料を融着させる工程を、前記ギャップの
    両側の前記磁気コア半体ブロックについて行なうことを
    特徴とする請求項5に記載の磁気ヘッドの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記トラックの長さを設定する工程が、
    前記耐摩耗性材料を融着させる工程において一方の前記
    磁気コア半体ブロックの上面にのみ耐摩耗性材料載置溝
    を設けた後、前記ブロック状の耐摩耗性材料を載置する
    前に前記トラックの幅を設定する工程を配して、前記ト
    ラックの幅の設定と同時に前記トラックの長さが設定さ
    れることによって行われることを特徴とする請求項5に
    記載の磁気ヘッドの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記ブロック状の耐摩耗性材料として、
    載置される前記磁気コア半体ブロック側の面に前記融着
    用ガラスがコーティングされた物、または前記融着用ガ
    ラスが象嵌的に埋め込まれた物を使用することを特徴と
    する請求項5に記載の磁気ヘッドの製造方法。
JP11172127A 1999-06-18 1999-06-18 磁気ヘッドおよびその製造方法 Pending JP2001006115A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11172127A JP2001006115A (ja) 1999-06-18 1999-06-18 磁気ヘッドおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11172127A JP2001006115A (ja) 1999-06-18 1999-06-18 磁気ヘッドおよびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001006115A true JP2001006115A (ja) 2001-01-12

Family

ID=15936073

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11172127A Pending JP2001006115A (ja) 1999-06-18 1999-06-18 磁気ヘッドおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001006115A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7414520B2 (en) 2003-04-04 2008-08-19 Takata-Petri Ag Steering wheel for motor vehicles

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7414520B2 (en) 2003-04-04 2008-08-19 Takata-Petri Ag Steering wheel for motor vehicles

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS59185015A (ja) 磁気ヘツドおよびその製造方法
JP2004171733A (ja) 磁気ヘッドおよびそれを備えた磁気テープ装置ならびに磁気ヘッドの製造方法
KR100320709B1 (ko) 자기헤드
JPS63146202A (ja) 磁気ヘツド及びその製造方法
JPH0475566B2 (ja)
JPS6331851B2 (ja)
JP2001006115A (ja) 磁気ヘッドおよびその製造方法
JPH0475564B2 (ja)
JP2508731B2 (ja) 複合磁気ヘッド
JPH0546011B2 (ja)
JP2512976B2 (ja) 磁気ヘッド
JP2629244B2 (ja) 磁気ヘッドの製造方法
JP2594168B2 (ja) 浮動型磁気ヘッド
JPH10255218A (ja) 磁気ヘッド及びその製造方法
JPS59201209A (ja) 複合型磁気ヘツド
JPH09212810A (ja) 磁気ヘッド装置及びその製造方法
JPH09219008A (ja) 磁気ヘッド装置及びその製造方法
JPH0778851B2 (ja) 磁気ヘッドの製造方法
JP2001076312A (ja) 磁気ヘッド
JPH01116907A (ja) 磁気ヘッド
JPS6254809A (ja) 複合型消去ヘツド
JPS60217507A (ja) 垂直磁気ヘツド
JPS626415A (ja) 複合磁気ヘツドの製造方法
JP2000182209A (ja) 多トラック磁気ヘッド
JPS6251009A (ja) 磁気コアおよびその製造方法