JP2001005049A - レンズバリアの駆動機構 - Google Patents

レンズバリアの駆動機構

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JP2001005049A
JP2001005049A JP11174093A JP17409399A JP2001005049A JP 2001005049 A JP2001005049 A JP 2001005049A JP 11174093 A JP11174093 A JP 11174093A JP 17409399 A JP17409399 A JP 17409399A JP 2001005049 A JP2001005049 A JP 2001005049A
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Japan
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lens barrier
lens
link member
arm
drive
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JP11174093A
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English (en)
Inventor
Sadayoshi Narisawa
貞良 成沢
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NIPPON MINI MOTOR KK
Original Assignee
NIPPON MINI MOTOR KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少ない部品点数で効果的にレンズバリアを開
閉駆動することができ、しかも駆動モータの消費電力の
低減化を達成することができて経済性に優れるととも
に、当該駆動モータの小型化、ひいてはカメラ自体の小
型化を実現することが可能になるレンズバリアの駆動機
構を提供する。 【解決手段】 支承軸8に、リンク部材9を回転自在に
設け、このリンク部材9にレンズバリア7を設けること
により、レンズバリア7を、レンズを遮る前方位置とレ
ンズ側方の退避位置との間において移動自在に設け、駆
動モータ11の出力軸15に、駆動アーム10を、出力
軸15を中心として回動自在に設けるとともに、リンク
部材9および駆動アーム10の一方に、その支承軸8ま
たは出力軸15の径方向に延在する凹溝14を形成し、
かつ他方に、凹溝14に係合する凸部16を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラ等の光学機
器において、レンズの前方に移動自在に設けられたレン
ズバリアの駆動機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、各種の光学機器において
は、そのレンズを保護するための様々な形態のレンズバ
リアが設けられている。例えば、近年急速に普及されつ
つあるデジタルカメラにおいては、休止時に、太陽光等
の強力な入射光からCCD撮像素子等を保護するため
に、レンズの前方位置にレンズ入光部を遮蔽するレンズ
バリアが設けられている。このレンズバリアは、内部に
組み込まれた駆動モータによって、レンズを遮る前方位
置と、このレンズから退避する側方位置との間において
回動自在に設けられており、カメラ使用前後に、上記駆
動モータを作動させることにより、レンズの前方を開閉
するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のレン
ズバリアを駆動する駆動機構においては、上記駆動モー
タの回転によってそのままレンズバリヤを回動駆動しよ
うとすると、当該駆動モータのトルクが不足するため
に、一般に上記駆動モータの出力軸に、複数段の減速歯
車列を連結させることにより、所定のトルクに増強した
うえで、上記レンズバリアを回動させる機構が採用され
ている。しかしながら、上記従来のレンズバリアの駆動
機構にあっては、レンズバリアの駆動時に駆動モータに
大きな負荷がかかるため、起動性に劣るとともに、大き
な駆動電圧が必要となる結果、消費電力が大きくなり、
しかも駆動モータに発熱が生じるという問題点があっ
た。
【0004】また、複数段の減速歯車を使用しているた
めに、各歯車毎のバックラッシュが積算されることによ
り、最終段に位置するレンズバリアにおいて、大きな作
動方向のガタが生じ、よってその位置精度を高めること
が難しく、しかも一定の角速度でレンズバリアが駆動さ
れるために、定位置において停止させる際に、当該レン
ズバリアに大きな慣性力(ショック)が生じるという問
題点もあった。さらに、上記減速歯車列を組み込む必要
があるために、部品点数が多くなり、この結果組立にも
多大の手間を要して、全体としての製造費用の高騰化を
招くという欠点もあった。
【0005】加えて、このようなレンズバリアにあって
は、カメラが何等かの衝撃等を受けると、休止中にレン
ズバリアが開いて、レンズから強力な光が入射したり、
あるいは撮影中にレンズバリアが閉じたりして支障をき
たす虞がある。このため、一般に上記従来のレンズバリ
アの駆動機構においては、別途スプリング等の付勢部材
を設け、当該付勢部材によって、レンズバリアをレンズ
の前方位置および側方の退避位置側に向けて付勢するこ
とにより、衝撃等を受けた際にレンズバリアが移動しな
いようにした構造が採用されている。このため、上記付
勢部材を組み込むために、一層部品点数の増加を招来す
るという問題点があった。しかも、駆動モータは、上記
付勢部材の付勢力に抗してレンズバリアを駆動する必要
があるために、その駆動力の一層の増加が要求され、こ
の結果駆動電圧の上昇あるいは、駆動モータの大型化を
招いて経済性に劣るとともに、カメラ自体の小型化を妨
げる一因ともなっていた。
【0006】本発明は、上記従来のレンズバリアの駆動
機構が有する課題を有効に解決すべくなされたもので、
少ない部品点数で効果的にレンズバリアを開閉駆動する
ことができ、しかも駆動モータの消費電力の低減化を達
成することができて経済性に優れるとともに、当該駆動
モータの小型化、ひいてはカメラ自体の小型化を実現す
ることが可能になるレンズバリアの駆動機構を提供する
ことを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
に係るレンズバリアの駆動機構は、支承軸に、リンク部
材を回転自在に設け、このリンク部材にレンズバリアを
設けることにより、レンズバリアを、レンズを遮る前方
位置と当該レンズ側方の退避位置との間において移動自
在に設け、駆動モータの出力軸に、駆動アームを、出力
軸を中心として回動自在に設けるとともに、リンク部材
および駆動アームの一方に、その支承軸または出力軸の
径方向に延在する凹溝を形成し、かつ他方に、凹溝に係
合する凸部を設けたことを特徴とするものである。
【0008】ここで、請求項2に記載の発明は、請求項
1に記載の発明において、上記リンク部材に凹溝を形成
し、上記駆動アームの先端部に上記凹溝と係合する上記
凸部を設けるとともに、凹溝の一端部に、レンズバリア
が前方位置または退避位置に至った際に凸部の移動を係
止する係止部を設け、かつ凸部が係止部にある際に、凹
溝と、上記出力軸と上記凸部とを結ぶ線とが90°以下
の角度をなすようにしたことを特徴とするものである。
ここで、上記角度は、80°〜90°の範囲、望ましく
は85°〜90°の範囲に設定することが好ましい。
【0009】また、請求項3に記載の本発明に係るレン
ズバリアの駆動機構は、支承軸に、リンク部材を回転自
在に設け、このリンク部材にレンズバリアを設けること
により、レンズバリアを、レンズを遮る前方位置と当該
レンズ側方の退避位置との間において移動自在に設け、
かつリンク部材に揺動アームを摺動自在に設けるととも
に、駆動モータの出力軸に、駆動アームを、出力軸を中
心として回動自在に設け、揺動アームの端部を駆動アー
ムの端部に回転自在に連結したことを特徴とするもので
ある。
【0010】さらに、請求項4に記載の発明は、請求項
1〜3のいずれかに記載の発明において、上記リンク部
材には、上記レンズバリアの面方向に対して直交する方
向の長穴が形成されており、かつ上記レンズバリアから
延在する取付アームが上記長穴に移動自在に連結されて
いることを特徴とするものである。
【0011】請求項1または2に記載のレンズバリアの
駆動機構においては、駆動モータによってその出力軸回
りに駆動アームを回動させると、当該駆動アームに設け
られた凸部または凹溝と、リンク部材に形成された凹溝
または凸部とが互いに係合しているために、上記凸部が
凹溝に沿って移動するリンク機構によって、リンク部材
が支承軸回りに回動する。これにより、レンズバリア
が、レンズを遮る前方位置とレンズ側方の退避位置との
間において移動する。したがって、上記駆動機構によれ
ば、従来の駆動機構のように、駆動モータの出力軸に連
なる減速歯車列が不要であるために、部品点数の大幅な
削減と、これによる組立工数の低減化を達成することが
可能になり、よって全体としての製造費用の低減化も可
能となる。
【0012】また、レンズバリアが取り付けられたリン
ク部材と、駆動モータに連結された駆動アームとを、互
いの凸部と凹溝とを係合させることにより、リンク機構
を構成しているので、レンズバリアには上記凸部と凹溝
との間の僅かな誤差によるガタが生じるのみであり、よ
って従来の複数の減速歯車列を使用する機構と比較し
て、当該レンズバリアの位置精度が大幅に向上する。
【0013】さらに、上記凹溝の長さ寸法やその形状を
適宜設定することにより、容易に駆動モータの起動時に
おける負荷状態やリンク部材の回動速度およびその角加
速度を自由に調整することが可能になる。例えば、請求
項2に記載の発明のように、凹溝を直線状に形成し、か
つ凹溝と駆動アームとが90°以下の角度、好ましくは
80°〜90°、より好ましくは85°〜90°をなす
ように設定すれば、駆動モータの起動時には無負荷状態
となるために、起動時に駆動モータに大きな負荷がかか
ることがなく、よって起動性に優れるとともに、駆動電
圧も小さくなるために、消費電力が低減化し、駆動モー
タの発熱量も大幅に抑制することが可能になる。この結
果、上記駆動モータとして、より小型のものを用いるこ
とができ、延いてはカメラ自体の小型化も容易に実現す
ることが可能になる。
【0014】しかも、駆動モータがさらに回動してリン
ク部材が回動を始めることにより、当該駆動モータに実
質的な負荷が作用した後は、駆動アームの回転角度に対
して、これによって駆動されるリンク部材を介したレン
ズバリアの回動速度が正弦関数的に変化する。このた
め、レンズバリヤにおける移動開始時および移動終了時
の速度が極めて小さくなるために、当該レンズバリアに
大きな慣性力(ショック)が作用することがない。
【0015】さらに、上記凹溝の端部に、係止部を形成
しているので、レンズバリアを、レンズの前方位置およ
び退避位置において確実に停止させることができる。加
えて、これらの停止位置において、カメラが何等かの衝
撃等を受けるなどしてレンズバリアが取り付けられたリ
ンク部材側から、回転力が作用した場合においても、凹
溝と駆動アームとが90°以下の角度に設定されている
ために、駆動アームの移動が上記係止部に当接した凸部
によって阻止される。したがって、休止中にレンズバリ
アが開いて、レンズから強力な光が入射したり、あるい
は撮影中にレンズバリアが閉じたりして支障をきたすこ
とが無い。この結果、外力によるレンズバリアの移動を
阻止するために、別途スプリング等の付勢部材を必要と
しないため、この点においても、部品点数を減少させる
ことができる
【0016】また、請求項3に記載のレンズバリアの駆
動機構においては、駆動モータによってその出力軸回り
に駆動アームを回動させると、これに回転自在に連結さ
れた揺動アームがリンク部材に対して摺動しつつこれを
支承軸回りに回動させる。これにより、リンク部材に取
り付けられたレンズバリアは、レンズを遮る前方位置と
レンズ側方の退避位置との間において移動する。したが
って、請求項3に記載の発明によっても、請求項1に記
載の発明と同様の作用効果を得ることができる。
【0017】さらに、請求項4に記載の発明によれば、
上記リンク部材にレンズバリアの面方向に対して直交す
る方向の長穴を形成し、この長穴にレンズバリアから延
在する取付アームを移動自在に連結しているので、カメ
ラの前面においてレンズの周囲が凸状の曲面によって形
成されている場合においても、上記レンズバリアを、当
該凸状の局面に沿って、レンズの前方位置と側方の退避
位置との間を移動させることが可能になる。
【0018】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)図1〜図5は、
本発明に係るレンズバリアの駆動機構を、デジタルカメ
ラのレンズバリアに適用した第1の実施形態を示すもの
であり、図6〜図10は、その各部の変形例を示すもの
である。図4および図5に示すように、このデジタルカ
メラにおいては、カメラ1の撮影レンズ2の周辺部3
が、外装カバー4の周囲の表面よりも僅かに前方に突出
する凸状の曲面によって形成されている。この周辺部3
は、取付板5と前方塞ぎ板6とによって構成されてお
り、これら取付板5および塞ぎ板6の対向面には、それ
ぞれ案内壁5a、6aが突設されている。そして、この
案内壁5a、6b間に、レンズバリア7が、レンズ2を
遮る前方位置と、このレンズ2側方の退避位置との間に
おいて移動自在に設けられている。ここで、案内壁5
a、6aは、レンズバリア7の移動軌跡に沿う円弧状に
形成されており、他方、レンズバリア7は、レンズ開口
部2aよりも僅かに大きな形状に形成されている。な
お、図4においては、便宜上取付板5と塞ぎ板6とを離
間させた状態で示しているが、実際の構造においては、
互いの案内壁5a、6aが接近して、これら案内壁5、
6間にレンズバリア7が組み込まれるようになってい
る。
【0019】そして、図1〜図3に示すように、取付板
5に、レンズバリア7の駆動機構が設けられている。こ
の駆動機構は、上記レンズバリア7、支承軸8、リンク
部材9、駆動アーム10および駆動モータ11によって
概略構成されたものである。ここで、支承軸8は、取付
板5に立設されており、この支承軸8が、リンク部材9
に穿設された貫通孔内に挿通されるとともに、上端部に
スリットワッシャ8aが設けられることにより、リンク
部材9が支承軸8回りに回転自在に設けられている。こ
のリンク部材9は、支承軸8の一方側に、取付板5に対
して直交する方向に延在する長穴12が形成されてい
る。
【0020】これに対して、レンズバリア7の角隅部に
は、これから一体に延出する取付アーム13が形成され
ており、この取付アーム13の先端部には、図3に示す
ように、長穴12の幅寸法よりも小径な軸13aを介し
て、当該長穴12の長さ寸法よりも短く、かつ幅寸法よ
りも長い抜止め板13bが形成されている。そして、レ
ンズバリア7は、抜止め板13bが長穴12に挿入され
て、90°回転されることにより、長穴12に沿って移
動自在となるようにリンク部材9に取り付けられてい
る。また、リンク部材9の他方側には、支承軸8の径方
向に延在するリンク溝(凹溝)14が穿設されている。
【0021】他方、駆動モータ11の本体は、取付板5
の裏面側に固定されており、取付板5に形成された開口
部から突出する出力軸15に、上記駆動アーム10が当
該出力軸15と一体に回動するように設けられている。
そして、この駆動アーム10の先端に、凸部16が形成
され、この凸部16が上記リンク溝14に係合されてい
る。ここで、リンク溝14は、両端部が閉じられた形状
に形成されており、その寸法は、レンズバリア7が上記
前方位置または退避位置に至った際に、凸部16が一端
部の側壁(係止部)14aに当接するように設定されて
いる。さらに、これらリンク部材9および駆動アーム1
0は、凸部が側壁14aに当接した際に、支承軸8を通
るリンク溝14の中心線と、駆動アーム10の凸部16
と出力軸15を結ぶ線とのなす角度θ(図11参照)
が、90°以下の角度となるように設定されている。
【0022】次に、図11〜図16に基づいて、以上の
構成からなるレンズバリアの駆動装置の作用に付いて説
明する。なお、図11〜図16においては、簡略化のた
めに、図1に示したリンク部材9と駆動アーム10の部
分のみを示してある。先ず、図11は、レンズバリア7
がレンズ2を妨げる前方位置にある状態を示すものであ
る。この状態において、例えばカメラ1に衝撃が加わっ
たり、あるいは誤って外部からレンズバリア7を開こう
としたりすることにより、リンク部材9に回転力が作用
した場合には、リンク溝14から凸部16に、当該凸部
16と支承軸8とを結ぶ線に対して直角方向に力Fが作
用する。一方、支承軸8を通るリンク溝14の中心線
と、駆動アーム10と出力軸15とを結ぶ線とのなす角
度θが、90°以下の角度となるように設定されている
ため、上記力Fを出力軸15に向う分力Fmと、当該分
力Fmに直角な分力Frとに分解すると、分力Frは、
駆動アーム10を時計回りに回転させる力となる。
【0023】ところが、凸部16は、リンク溝14の側
壁14aに当接しているために、結局上記分力Frは、
凸部16を側壁14aに押し付ける力になるのみで、リ
ンク部材10が回転することはなく、よってレンズバリ
ア7が開くことはない。次いで、上記レンズバリア7を
開く場合には、図12に示すように、駆動モータ11に
よって駆動アーム10を反時計回り方向に回動させる。
すると、図に示す初期状態においては、凸部16がリン
ク溝14に沿って移動するのみで、駆動モータ11には
大きな負荷が作用しない。
【0024】そして、さらに駆動アーム10を回動させ
ると、図13に示すように、リンク部材9は、時計回り
方向に回動を始め、レンズバリア7が開く方向に移動し
始める。この段階において、リンク部材9と駆動アーム
10とのアーム比L1 /L2は、徐々に増加し、これに
伴って駆動モータ11の負荷が次第に増加して行く。次
いで、図14に示すように、リンク部材9と駆動アーム
10とが直線状に位置した際に、上記アーム比L1 /L
2 が最大となり、駆動モータ11の負荷およびリンク部
材9の回転速度が共に最大になる。
【0025】そして、さらに駆動アーム10を回動させ
ると、図15に示すように、リンク部材9の回転速度お
よび駆動モータ11の負荷が徐々に減少し、最終的に図
16に示すように、凸部16が再びリンク溝14の壁部
14aに当接した状態で、練武バリア7が退避位置に到
達し、動作が終了する。なお、このカメラ1において
は、レンズ2の周辺部3が凸曲面状に形成されているた
め、上記レンズバリア7が案内壁5a、6a間を移動す
るのに伴って、レンズバリア7は、上記凸曲面に沿って
変位する。そして、この変位は、取付アーム13の軸1
3aが、リンク部材9に形成された長穴12内を移動す
ることによって吸収される。
【0026】また、上記レンズバリア7を閉じる際に
は、駆動モータ11によって駆動アーム10を時計回り
方向に回動させることにより、これとは逆の図16から
図11に至る動作が行われることにより、レンズバリア
7が反時計回り方向に回動して、レンズ2の前方位置に
到達する。
【0027】このように、上記構成からなるレンズバリ
アの駆動機構によれば、従来の駆動機構のように、駆動
モータ11の出力軸15に連なる減速歯車列が不要であ
るために、部品点数の大幅な削減と、これによる組立工
数の低減化を達成することができ、よってカメラ1全体
としての製造費用の低減化も達成することができる。ま
た、レンズバリア7が取り付けられたリンク部材9と、
駆動モータ11に連結された駆動アーム10とを、互い
のリンク溝14と凸部16とを係合させることにより、
リンク機構を構成しているので、レンズバリア7にはリ
ンク溝14と凸部16との間の僅かな誤差によるガタが
生じるのみであるために、従来の複数の減速歯車列を使
用する機構と比較して、レンズバリア7の位置精度を大
幅に向上させることができる。
【0028】さらに、リンク溝14を直線状に形成し、
かつリンク溝14と駆動アーム10とのなす角度θが9
0°よりも小さくなるように設定しているので、駆動モ
ータ10の起動時には無負荷状態となるために、起動性
に優れるとともに、駆動電圧も小さくなるために、消費
電力が低減化し、かつ駆動モータ11における発熱量も
大幅に抑制することができる。この結果、上記駆動モー
タ11として、より小型のものを用いることができ、延
いてはカメラ1自体の小型化も容易に実現することが可
能になる。
【0029】しかも、駆動モータ11がさらに回動して
リンク部材9が回動を始めることにより、駆動モータ1
1に実質的な負荷が作用した後は、駆動アーム10の回
転角度に対して、これによって駆動されるリンク部材9
を介したレンズバリア7の回動速度が正弦関数的に変化
するため、レンズバリヤ7における移動開始時および移
動終了時の速度が極めて小さくなり、よってレンズバリ
ア7に大きな慣性力(ショック)が作用することがな
い。
【0030】さらに、リンク溝14の側壁14aによっ
て、レンズバリア7を、確実にレンズ2の前方位置およ
び退避位置において停止させることができ、しかもこれ
らの停止位置において、カメラが何等かの衝撃等を受け
るなどしてレンズバリア7が取り付けられたリンク部材
9側から、回転力Fが作用した場合においても、側壁1
4aに当接した凸部16によって回転が阻止される。し
たがって、休止中にレンズバリア7が開いて、レンズか
ら強力な光が入射したり、あるいは撮影中にレンズバリ
ア7が閉じたりして支障をきたすことが無い。
【0031】なお、上記第1の実施形態においては、取
付アーム13の先端部に、長穴12の幅寸法よりも小径
な軸13aを介して抜止め板13bを形成し、この抜止
め板13bを長穴12に挿入して90°回転させること
により、レンズバリア7をリンク部材9に、長穴12に
沿って移動自在となるように取り付けた場合に付いての
み説明したが、当該構成に限定されるものではなく、例
えば、図6に示すように、レンズバリア7の取付アーム
13の端面に、リベット穴20を形成し、リンク部材9
の長穴12の反対側からリベット21を打設することに
より、上記レンズバリア7を長穴12内において移動自
在となるようにリンク部材9に取り付けてもよい。
【0032】あるいは、図7に示すように、上記取付ア
ーム13の先端部に軸22を一体に形成し、この軸22
を長穴12に挿入して、先端部のスリット23にスリッ
トワッシャ24を嵌合させる構造を採ってもよい。ま
た、駆動アーム10についても、例えば図8に示すよう
に、先端部にリンク溝14内に係合する屈曲部(凸部)
25を形成したスプリング26によって形成してもよ
く、このスプリング(駆動アーム)26によれば、リン
ク部材9側から外力が作用した際に、これを緩衝するこ
とができるという効果が得られる。
【0033】さらに、リンク溝14についても、両端部
が閉じられたものに限らず、図9に示すように、リンク
部材27をフォーク形に形成することにより、先端部が
開放されたリンク溝28を形成してもよい。この場合に
は、駆動アーム10の凸部16の回動軌跡の両端部にピ
ン29a、29bを設け、レンズバリア7が上記前方位
置に至った際に、上記凸部16がピン29aに当接する
ことによりそれ以上の回動が阻止され、レンズバリア7
が退避位置に至った際に、上記凸部16がピン29bに
当接することにより、同様にそれ以上の回動が阻止され
るようにしてもよい。また、第1の実施形態において
は、リンク部材9の上下方向に開口するリンク溝14を
形成した場合に付いてのみ示したが、これに限定される
ものではなく、図10(a)、(b)に示すように、凸
部16に対向する下面側にのみリンク溝14を形成して
もよい。
【0034】(実施の形態2)図17は、本発明に係る
レンズバリアの駆動機構の第2の実施形態の要部を示す
ものであり、図18はその変形例を示すものである。な
お、以下の説明において、第1の実施形態と同一構成部
分に付いては、同一符号を用いてその説明を簡略化す
る。この駆動機構は、支承軸8に、リンク部材30を回
転自在に設け、このリンク部材30に形成された長穴3
1に、レンズバリア7の取付アーム13(図示を略す)
を設けることにより、レンズバリア7を、レンズ2を遮
る前方位置とレンズ側方の退避位置との間において移動
自在に設け、かつリンク部材30に形成した貫通孔に、
平板状の揺動アーム32を摺動自在に設けるとともに、
駆動モータ11の出力軸15に、駆動アーム10を回動
自在に設け、この駆動アーム10の先端に形成した凸部
16を、揺動アーム32の端部に回転自在に連結したも
のである。なお、図中符号33は、揺動アーム32の先
端部に設けられたストッパである。
【0035】また、図18に示す駆動機構は、支承軸8
に、リンク部材40を回転自在に設け、このリンク部材
40に形成された長穴41に、同様にレンズバリア7の
取付アーム13を設けるとともに、このリンク部材40
を、平板状の揺動アーム42に形成された長穴状の開口
部43内に組み込むことにより、揺動アーム42をリン
ク部材40に対して摺動自在に設け、この揺動アー42
の先端部に、駆動アーム10の先端に形成した凸部16
を回転自在に連結したものである。
【0036】図17および図18に示す駆動機構におい
ては、駆動モータ11によってその出力軸15回りに駆
動アーム10を回動させると、これに回転自在に連結さ
れた揺動アーム32、42がリンク部材30、40に対
して摺動しつつこれを支承軸8回りに回動させる。これ
により、リンク部材30、40に取り付けられたレンズ
バリア7は、レンズを遮る前方位置とレンズ側方の退避
位置との間において移動する。そして、レンズバリア7
が上記前方位置に到達した際に、揺動アーム32、42
がストッパ33または開口部43の側壁43aに当接
し、退避位置に到達した際に、同様にストッパ33また
は開口部の側壁43aに当接することにより、それ以上
の移動が阻止される。このように、第2の実施形態に示
した駆動機構によっても、第1の実施形態に示したもの
と同様の作用効果を得ることができる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜4のい
ずれかに記載のレンズバリアの駆動機構によれば、従来
の駆動機構のように、駆動モータの出力軸に連なる減速
歯車列が不要であるために、部品点数の大幅な削減と、
これによる組立工数の低減化を達成することが可能にな
り、よって全体としての製造費用の低減化も可能となる
とともに、レンズバリアの位置精度を大幅に向上させる
ことができる。
【0038】特に、請求項2に記載の発明によれば、起
動時に駆動モータに大きな負荷がかかることがなく、よ
って起動性に優れるとともに、駆動電圧も小さくなるた
めに、消費電力が低減化し、かつ駆動モータの発熱量も
大幅に抑制することが可能になる結果、上記駆動モータ
として、より小型のものを用いることができ、しかもレ
ンズバリヤにおける移動開始時および移動終了時の速度
を極めて小さくすることができるために、レンズバリア
に大きな慣性力が作用することを防止することができ
る。加えて、カメラが何等かの衝撃等を受けるなどした
場合においても、確実にレンズバリヤが移動することを
阻止することができるといった効果も得られる。
【0039】さらに、請求項4に記載の発明によれば、
上記リンク部材に形成した長穴によって、カメラの前面
においてレンズの周囲が凸状の曲面によって形成されて
いる場合においても、上記レンズバリアを、当該凸状の
局面に沿って、レンズの前方位置と側方の退避位置との
間を円滑に移動させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレンズバリアの駆動機構の第1の実施
形態を示す平面図である。
【図2】図1のII−II線視図である。
【図3】図1の取付アームの取付け状態を示す分解斜視
図である。
【図4】カメラのレンズ周辺部を示す断面図である。
【図5】カメラ全体の正面図である。
【図6】図3の取付アームの取付け状態の変形例を示す
分解斜視図である。
【図7】図3の取付アームの取付け状態の他の変形例を
示す分解斜視図である。
【図8】図1の駆動アームの変形例を示す斜視図であ
る。
【図9】図1のリンク溝の変形例を示す平面図である。
【図10】図1のリンク溝の他の変形例を示す平面図で
ある。
【図11】図1の駆動機構における初期状態を示す要部
の平面図である。
【図12】図11の駆動アームが回動し始めた状態を示
す要部の平面図である。
【図13】図12に駆動アームがさらに回動した状態を
示す要部の平面図である。
【図14】図13の状態から駆動アームが回動して最大
負荷となった状態を示す要部の平面図である。
【図15】動作終了直前の状態を示す要部の平面図であ
る。
【図16】動作終了時の状態を示す要部の平面図であ
る。
【図17】本発明の第2の実施形態を示す要部の斜視図
である。
【図18】第2の実施形態の変形例を示す要部の斜視図
である。
【符号の説明】
1 デジタルカメラ 2 レンズ 5 取付板 7 レンズバリア 8 支承軸 9、30、40 リンク部材 10、26 駆動アーム 11 駆動モータ 12、31、41 長穴 13 取付アーム 14 リンク溝(凹溝) 14a 側壁(係止部) 15 出力軸 16 凸部 25 屈曲部(凸部) 26 スプリング(駆動アーム) 32、42 揺動アーム 33 ストッパ 43 開口部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支承軸に、リンク部材を回転自在に設
    け、このリンク部材にレンズバリアを設けることによ
    り、上記レンズバリアを、レンズを遮る前方位置と当該
    レンズ側方の退避位置との間において移動自在に設け、
    駆動モータの出力軸に、駆動アームを、上記出力軸を中
    心として回動自在に設けるとともに、上記リンク部材お
    よび上記駆動アームの一方に、その上記支承軸または上
    記出力軸の径方向に延在する凹溝を形成し、かつ他方
    に、上記凹溝に係合する凸部を設けたことを特徴とする
    レンズバリアの駆動機構。
  2. 【請求項2】 上記リンク部材に直線状の凹溝を形成
    し、上記駆動アームの先端部に上記凹溝と係合する上記
    凸部を設けるとともに、上記凹溝の一端部に、上記レン
    ズバリアが上記前方位置または上記退避位置に至った際
    に上記凸部の移動を係止する係止部を設け、かつ上記凸
    部が上記係止部にある際に、上記凹溝と、上記出力軸と
    上記凸部とを結ぶ線とが90°以下の角度をなすように
    したことを特徴とする請求項1に記載のレンズバリアの
    駆動機構。
  3. 【請求項3】 支承軸に、リンク部材を回転自在に設
    け、このリンク部材にレンズバリアを設けることによ
    り、上記レンズバリアを、レンズを遮る前方位置と当該
    レンズ側方の退避位置との間において移動自在に設け、
    かつ上記リンク部材に揺動アームを摺動自在に設けると
    ともに、駆動モータの出力軸に、駆動アームを、上記出
    力軸を中心として回動自在に設け、上記揺動アームの端
    部を上記駆動アームの端部に回転自在に連結したことを
    特徴とするレンズバリアの駆動機構。
  4. 【請求項4】 上記リンク部材には、上記レンズバリア
    の面方向に対して直交する方向の長穴が形成されてお
    り、かつ上記レンズバリアから延在する取付アームが上
    記長穴に移動自在に連結されていることを特徴とする請
    求項1ないし3のいずれかに記載のレンズバリアの駆動
    機構。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6595702B2 (en) 2001-01-25 2003-07-22 Olympus Optical Co., Ltd. Camera
JP2009162824A (ja) * 2007-12-28 2009-07-23 Nidec Copal Corp カメラ用羽根駆動装置
JP2009271098A (ja) * 2008-04-30 2009-11-19 Nidec Copal Corp カメラ用羽根駆動装置
CN104455282A (zh) * 2014-11-30 2015-03-25 重庆泽田汽车部件有限责任公司 一种碰珠式摆臂
KR101617629B1 (ko) 2010-07-01 2016-05-04 현대모비스 주식회사 후방카메라의 시야확보장치

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