JP2001004797A - 放射線像変換パネル - Google Patents

放射線像変換パネル

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JP2001004797A
JP2001004797A JP17649099A JP17649099A JP2001004797A JP 2001004797 A JP2001004797 A JP 2001004797A JP 17649099 A JP17649099 A JP 17649099A JP 17649099 A JP17649099 A JP 17649099A JP 2001004797 A JP2001004797 A JP 2001004797A
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stimulable phosphor
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Hiroshi Ogawa
博 小川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蛍光体層中の蛍光体の充填率を高くし、蛍光
体層の単位厚み当たりの発光量を大きくする。 【解決手段】 輝尽性蛍光体粒子の平均粒子サイズ(d
m)と輝尽性蛍光体粒子の疎充填嵩密度(Da)とが、
Da>0.21×dm+0.10の関係にある輝尽性蛍
光体、または、輝尽性蛍光体粒子の平均粒子サイズ(d
m)と輝尽性蛍光体の最密充填嵩密度(Dt)とが、D
t>0.21×dm+0.90の関係にある輝尽性蛍光
体を用いて放射線像変換パネルを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、輝尽性蛍光体を用
いた放射線像変換パネルに関するもので、詳しくは放射
線像変換パネルに用いられる輝尽性蛍光体の粒子に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来の放射線写真法に代る方法として、
たとえば特開昭55−12145号などに記載されてい
るような輝尽性蛍光体を用いる放射線像変換方法が知ら
れている。この方法は、輝尽性蛍光体を含有する放射線
像変換パネル(蓄積性蛍光体シートとも称する)を利用
するもので、被写体を透過したあるいは被検体から発せ
られた放射線をパネルの輝尽性蛍光体に吸収させ、その
のちに輝尽性蛍光体を可視光線、赤外線などの電磁波
(励起光)で時系列的に励起することにより、輝尽性蛍
光体中に蓄積されている放射線エネルギーを蛍光(輝尽
発光光)として放出させ、この蛍光を光電的に読み取っ
て電気信号を得、得られた電気信号に基づいて被写体あ
るいは被検体の放射線画像を可視像として再生するもの
である。
【0003】この放射線像変換方法によれば、従来の放
射線写真フィルムと増感紙との組合せを用いる放射線写
真法による場合に比較して、はるかに少ない被曝線量で
情報量の豊富な放射線画像を得ることができるという利
点がある。従って、この方法は、特に医療診断を目的と
するX線撮影等の直接医療用放射線撮影において利用価
値の非常に高いものである。
【0004】放射線像変換方法に用いられる放射線像変
換パネルは、蛍光体層が自己支持性である場合は別とし
て、基本構造は、支持体とその片面に設けられた輝尽性
蛍光体層とからなるものである。また、この輝尽性蛍光
体層の支持体とは反対側の表面(支持体に面していない
側の表面)には一般に、透明な保護膜が設けられてい
て、蛍光体層を化学的な変質あるいは物理的な衝撃から
保護している。
【0005】輝尽性蛍光体層は一般に、輝尽性蛍光体と
これを分散状態で含有支持する結合剤とからなるもので
あり、輝尽性蛍光体はX線などの放射線を吸収したのち
励起光の照射を受けると輝尽発光を示す性質を有するも
のである。従って、被写体を透過したあるいは被検体か
ら発せられた放射線は、その放射線量に比例して放射線
像変換パネルの輝尽性蛍光体層に吸収され、パネルには
被写体あるいは被検体の放射線像が放射線エネルギーの
蓄積像として形成される。この蓄積像は、上記励起光を
照射することにより輝尽発光光として放出させることが
でき、この輝尽発光光を光電的に読み取って電気信号に
変換することにより放射線エネルギーの蓄積像を画像化
することが可能となる。
【0006】放射線像変換方法は上述のように非常に有
利な画像形成方法であるが、この方法に用いられる放射
線像変換パネルも従来の放射線写真法に用いられる増感
紙と同様に、高感度であってかつ画質(鮮鋭度、粒状性
など)の良好な画像を与えるものであることが望まれ
る。放射線像変換パネルの感度は、基本的にはパネルに
含有されている輝尽性蛍光体の総輝尽発光量に依存し、
この総発光量は蛍光体自体の発光輝度によるのみなら
ず、蛍光体層における蛍光体の含有量によっても異な
る。蛍光体の含有量が多いことはまたX線等の放射線に
対する吸収も大であることを意味するから、一層高い感
度が得られ、同時に画質(特に、粒状性)が向上する。
一方、蛍光体層における蛍光体の含有量が一定である場
合には、蛍光体粒子が密に充填されているほどその層厚
を薄くすることができるから、散乱による励起光の広が
りを少なくすることができ、相対的に高い鮮鋭度を得る
ことができる。
【0007】蛍光体層を支持体上に形成し、この蛍光体
層を圧縮することにより得られる放射線像変換パネルが
特開昭59−126299号、特開昭59−12630
0号に開示されている。このようにして得られる放射線
像変換パネルは、蛍光体層を圧縮処理することで、蛍光
体層中の蛍光体の密度をそれまでの放射線像変換パネル
よりも高くしたものであった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来公知の
方法によって得られた蛍光体粒子は、そのままの状態で
は反応時の凝集や焼成時の焼結により2次粒子や3次粒
子の凝集塊を含んだものである。このため蛍光体粒子は
そのままでは嵩密度が低い状態、すなわち嵩が大きく充
填されにくい状態となっている。このような蛍光体をバ
インダー等中に分散させて得られる蛍光体層は蛍光体の
充填率が上がりにくいため、蛍光体層の厚み当たりの発
光量が低いことになる。従って、従来の嵩密度が低い状
態の蛍光体粒子を用いて高感度かつ画質の良好な画像を
得ることができる放射線像変換パネルを得るためには、
上述したように、圧縮処理によって蛍光体層の層厚を薄
くすることで蛍光体粒子を密に充填し、散乱による励起
光の広がりを少なくして高い鮮鋭度を得る必要があっ
た。
【0009】しかし、蛍光体層の圧縮処理は、蛍光体層
中の蛍光体の密度を高くして放射線像変換パネルの鮮鋭
度を向上させるという点では効果のある処理技術である
が、反面、この圧縮処理により蛍光体が一部破壊される
ために蛍光体粒子の粒状性という面ではむしろ劣ってし
まう場合があり、圧縮処理のみによっては近年の高画質
化要求に答えることは容易ではない。
【0010】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
り、嵩密度の高い蛍光体粒子の輝尽性蛍光体を提供する
こと、さらに、この蛍光体を用いた、蛍光体の充填率が
高く単位厚み当たりの発光量が大きい放射線像変換パネ
ルを提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の輝尽性蛍光体
は、輝尽性蛍光体粒子の平均粒子サイズ(dm)と該輝
尽性蛍光体粒子の疎充填嵩密度(Da)とが、Da>
0.21×dm+0.10の関係にあることを特徴とす
るものである。
【0012】本発明による輝尽性蛍光体は、1次粒子状
態の蛍光体粒子が凝集や焼結によって2次的に数個くっ
ついた状態の2次粒子を、あるいはさらに2次粒子同
士、2次粒子と1次粒子がいくつかくっついた状態の3
次粒子を解砕処理することにより、1次粒子状態にする
ことにより得られる。すなわち、従来公知の方法で得ら
れた輝尽性蛍光体を公知の粉砕・圧縮機を用いて粉砕・
圧縮を行って2次粒子、3次粒子を1次粒子に解砕する
ことにより得られる。解砕処理を行う処理機には公知の
粉砕・圧縮機が使用できるが、特に、擂潰混合機、フレ
ットミルが効率が良いので好ましい。
【0013】この解砕処理により、輝尽性蛍光体は凝集
・焼結塊が解砕されて処理前より嵩密度が大きくなる。
嵩密度とは空隙や気孔を包合する材料について一様な密
度分布をなすものとみなした場合の密度すなわち見掛密
度を意味する。すなわち、嵩密度と輝尽性蛍光体粒子の
平均粒子サイズ(dm)との関係において、解砕処理後
の輝尽性蛍光体粒子の平均粒子サイズ(dm)と蛍光体
粒子の疎充填嵩密度(Da)とがDa>0.21×dm
+0.10の関係にあることが好ましく、さらには、D
a>0.22×dm+0.17の関係にあることが好ま
しい。
【0014】本発明の輝尽性蛍光体は、輝尽性蛍光体粒
子の平均粒子サイズ(dm)と該輝尽性蛍光体の最密充
填嵩密度(Dt)とが、Dt>0.21×dm+0.9
0の関係にあることを特徴とするものである。
【0015】最密充填とは、振動によって、空隙を包合
する輝尽性蛍光体粒子を最密に充填することを意味し、
その振動は機械的なものであっても、非機械的なものた
とえば手動であってもよい。この解砕処理後の輝尽性蛍
光体粒子の平均粒子サイズ(dm)と最密充填嵩密度
(Dt)とがDt>0.21×dm+0.90の関係に
あることが好ましく、さらには、Dt>0.21×dm
+0.98の関係にあることが好ましい。
【0016】輝尽性蛍光体粒子の平均粒子サイズは1〜
10μmであることが好ましく、より好ましくは2〜1
0μm、さらには2〜8μmが好ましい。
【0017】本発明の放射線像変換パネルは、少なくと
も、輝尽性蛍光体粒子の平均粒子サイズ(dm)と該輝
尽性蛍光体粒子の疎充填嵩密度(Da)とがDa>0.
21×dm+0.10の関係にある輝尽性蛍光体、また
は、輝尽性蛍光体粒子の平均粒子サイズ(dm)と該輝
尽性蛍光体の最密充填嵩密度(Dt)とがDt>0.2
1×dm+0.90の関係にある輝尽性蛍光体、または
Da>0.21×dm+0.10の関係にある輝尽性蛍
光体であって蛍光体粒子の平均粒子サイズが1〜10μ
mである輝尽性蛍光体、またはDt>0.21×dm+
0.90の関係にある輝尽性蛍光体であって蛍光体粒子
の平均粒子サイズが1〜10μmである輝尽性蛍光体を
含んだ蛍光体層を有することを特徴とするものである。
【0018】本発明の放射線像変換パネルは圧縮処理さ
れていることがより好ましい。
【0019】
【発明の効果】本発明の輝尽性蛍光体は、輝尽性蛍光体
粒子の平均粒子サイズ(dm)と輝尽性蛍光体粒子の疎
充填嵩密度(Da)との関係を、Da>0.21×dm
+0.10としたので、蛍光体粒子の嵩密度が高い輝尽
性蛍光体とすることができる。
【0020】また、本発明の輝尽性蛍光体は、輝尽性蛍
光体粒子の平均粒子サイズ(dm)と輝尽性蛍光体の最
密充填嵩密度(Dt)との関係を、Dt>0.21×d
m+0.90としたので、蛍光体粒子の嵩密度が高い輝
尽性蛍光体とすることができる。
【0021】具体的には、これらの蛍光体を含む蛍光体
層は蛍光体の充填率が従来のものよりも高いために、蛍
光体層の蛍光体粒子を密にするために、たとえば放射線
像変換パネルを製造する際に圧縮処理を過度に行う必要
がない。すなわち、従来は蛍光体粒子そのものの嵩密度
が低かったために、放射線像変換パネルの製造の際に
は、圧縮処理などによって蛍光体層内に蛍光体粒子を密
な状態とすることで画像の鮮鋭度を稼いでいたが、本発
明により、過度な圧縮処理を行わなくても画像の鮮鋭度
を上げることが可能となり、また過度な圧縮処理を行わ
ないので蛍光体が破壊されることがないため、画像の粒
状性が損なわれることがなく、結果的に、画像の鮮鋭
度、粒状性が従来よりも向上した放射線画像変換パネル
を得ることができる。
【0022】なお、以下の実施例にも示すように、本発
明の輝尽性蛍光体を用いれば圧縮処理を行わなくても、
従来の放射線像変換パネル並の画像の鮮鋭度、粒状性を
得ることが可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の放射線像変換パネルの蛍
光体層に使用される輝尽性蛍光体について、図1、図2
に示すグラフを参照してさらに詳しく述べる。
【0024】輝尽性蛍光体は、放射線を照射した後、励
起光を照射すると輝尽発光を示す蛍光体であるが、実用
的な面からは波長が400〜900nmの範囲にある励
起光によって300〜500nmの波長範囲の輝尽発光
を示す蛍光体であることが望ましい。本発明の放射線像
変換パネルに用いられる輝尽性蛍光体としては、二価ユ
ーロピウム賦活アルカリ土類金属ハロゲン化物系蛍光
体、セリウム賦活アルカリ土類金属ハロゲン化物系蛍光
体およびセリウム賦活希土類オキシハロゲン化物系蛍光
体が、高輝度の輝尽発光を示すので好ましい。ただし、
本発明に用いられる輝尽性蛍光体は、このような蛍光体
に限られるものではなく、放射線を照射したのちに励起
光を照射した場合に輝尽発光を示す蛍光体であればいか
なるものであってもよい。
【0025】これらの蛍光体の製造法としては、それぞ
れの輝尽性蛍光体の製造法として従来から知られている
製造法を利用することができ、たとえば、希土類賦活ア
ルカリ土類金属フッ化ハロゲン化物系輝尽性蛍光体の製
造法、すなわち、原料化合物のアルカリ土類金属フッ化
物、フッ化物以外のアルカリ土類金属ハロゲン化物、希
土類元素のハロゲン化物、フッ化アンモニウムなどを一
緒に、乾式で混合するか、あるいは水系媒体中に懸濁さ
せて混合したのち、これを必要に応じて焼結防止剤を添
加し、焼成する工程からなる製造方法を利用することが
できる。
【0026】焼成後、蛍光体粒子は2次・3次凝集塊と
なっているので、この焼結した輝尽性蛍光体粒子を、擂
潰混合機またはフレットミルで解砕処理する。解砕処理
後の輝尽性蛍光体粒子の平均粒子サイズ(dm)と輝尽
性蛍光体粒子の疎充填嵩密度(Da)とが、Da>0.
21×dm+0.10の関係、すなわち、図1に示すグ
ラフにおいて、Da=0.21×dm+0.10で表さ
れる線よりもDaが大きい範囲にあるように調整する。
あるいは、輝尽性蛍光体粒子の平均粒子サイズ(dm)
と輝尽性蛍光体の最密充填嵩密度(Dt)とが、Dt>
0.21×dm+0.90の関係、すなわち、図2に示
すグラフにおいて、Dt=0.21×dm+0.90で
表される線よりもDtが大きい範囲となるように調整す
る。蛍光体粒子の2次・3次凝集塊の固さは蛍光体粒子
の組成以外に、粒子作成時の乾燥・焼成条件等の工程条
件の影響を受けるため、解砕処理の程度は蛍光体の一次
粒子が不必要に砕けて発光特性や消去特性が悪化しない
範囲で行うのが好ましい。具体的には、処理後の輝尽性
蛍光体粒子の平均粒子サイズは、1〜10μm、より好
ましくは2〜10μm、さらには2〜8μmとなるよう
に調整するのが好ましい。
【0027】次に、本発明の輝尽性蛍光体を用いた放射
線像変換パネルについて説明する。通常、放射線画像パ
ネルは、支持体と支持体の片面に形成された輝尽性蛍光
体層と、輝尽性蛍光体層が形成された側とは反対側の支
持体表面に形成された保護膜とからなり、さらに、必要
に応じてパネルの帯電を防止するための帯電防止層、光
を反射する光反射層、支持体と輝尽性蛍光体層との結合
を強化する下塗層等、さらに蛍光体層中には、他の輝尽
性蛍光体および/または着色剤などの添加剤が含まれて
いる。ここでは、蛍光体層が輝尽性蛍光体とこれを分散
状態で含有する結合剤とからなる場合を例にとり、本発
明の放射線像変換パネルを製造する方法を説明する。
【0028】上述のような輝尽性蛍光体を用いて蛍光体
層を形成するための塗布液は、輝尽性蛍光体と結合剤と
を適当な溶剤に加え、これを充分に混合して結合剤溶液
中に輝尽性蛍光体が均一に分散することにより調製す
る。使用される結合剤としてはたとえば、30〜150
℃の軟化温度又は融点を有し、且つ0.3kgf/mm2 以下
の弾性率を有する熱可塑性エラストマーであって、結合
剤としてはこの熱可塑性エラストマーを含むエラストマ
ーを主成分(好ましくは結合剤の60%以上)として用
いる。上記特定の熱可塑性エラストマーは、全てのエラ
ストマーに対して30〜100重量%の範囲で使用され
るのが好ましく、さらに60〜100重量%(特に80
〜100重量%)での使用が好ましい。上記熱可塑性エ
ラストマーの軟化温度又は融点は、30〜120℃が好
ましく、さらに30〜100℃が好ましい。ここで言う
軟化温度は、ビカット軟化温度である。弾性率は、0.
1kgf/mm2 以下がより好ましく、さらに0.001〜
0.1kgf/mm2 が好ましい。また、引張り強度は、0.
1〜20kgf/mm2 が一般的であり、1〜15kgf/mm2
好ましく、さらに1〜10kgf/mm2 が好ましい。引張り
伸度は10〜2000%が一般的であり、100〜15
00%が好ましく、さらに200〜1500%が好まし
い。
【0029】上記熱可塑性エラストマーの例としては、
ポリスチレン、ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリエ
ステル、ポリアミド、ポリブタジエン、エチレン酢酸ビ
ニル、ポリ塩化ビニル、天然ゴム、フッ素ゴム、ポリイ
ソプレン、塩素化ポリエチレン、スチレン−ブタジエン
ゴム、シリコンゴムなどを挙げることができる。ポリウ
レタン、ポリエステル及びポリオレフィンが好ましく、
特にポリウレタンが好ましい。中でも、特に弾性率が
0.3kgf/mm2 以下のものが使用される。使用するポリ
マーは、上記弾性率が0.3kgf/mm2 以下の特定の熱可
塑性エラストマー単独であっても良いし、二種以上の混
合物でも良く、またこの熱可塑性エラストマーと、それ
以外のエラストマーとからなる二種以上の混合物でも良
い。また、この熱可塑性エラストマー以外のポリマー
(例、エポキシ樹脂、アクリル樹脂およびポリイミド樹
脂)を、さらに使用しても良い。一般に結合剤の40重
量%未満の量にて使用される。エポキシ樹脂は、通常黄
変防止のために使用される。
【0030】塗布液調製用の溶剤の例としては、メタノ
ール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール
などの低級アルコール;メチレンクロライド、エチレン
クロライドなどの塩素原子含有炭化水素;アセトン、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケト
ン;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの低級脂
肪酸と低級アルコールとのエステル;ジオキサン、エチ
レングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコー
ルモノメチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエー
テル;そして、それらの混合物を挙げることができる。
結合剤溶液中に輝尽性蛍光体が均一に分散した塗布液を
調製する。塗布液における結合剤と輝尽性蛍光体との混
合比は、目的とする放射線像変換パネルの特性、蛍光体
の種類などによって異なるが、一般には結合剤と蛍光体
との混合比は、1重量パーセント(以下wt%と略す)
から100wt%の範囲から選ばれ、そして特に2.5
wt%から12.5wt%の範囲から選ぶことが好まし
い。
【0031】なお、塗布液には、塗布液中における蛍光
体の分散性を向上させるための分散剤、また、形成後の
蛍光体層中における結合剤と蛍光体との間の結合力を向
上させるための可塑剤などの種々の添加剤が混合されて
いてもよい。そのような目的に用いられる分散剤の例と
しては、フタル酸、ステアリン酸、カプロン酸、親油性
界面活性剤などを挙げることができる。また可塑剤の例
としては、リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、
リン酸ジフェニルなどのリン酸エステル;フタル酸ジエ
チル、フタル酸ジメトキシエチルなどのフタル酸エステ
ル;グリコール酸エチルフタリルエチル、グリコール酸
ブチルフタリルブチルなどのグリコール酸エステル;そ
して、トリエチレングリコールとアジピン酸とのポリエ
ステル、ジエチレングリコールとコハク酸とのポリエス
テルなどのポリエチレングリコールと脂肪族二塩基酸と
のポリエステルなどを挙げることができる。
【0032】本発明の放射線像変換パネルは例えば次に
述べるような方法により製造することができる。調製さ
れた蛍光体と結合剤とを含有する塗布液を、シート形成
用の仮支持体の表面に均一に塗布することにより塗布液
の塗膜を形成する。この塗布操作は、通常の塗布手段、
たとえば、ドクターブレード、ロールコーター、ナイフ
コーターなどを用いることにより行なうことができる。
仮支持体は、例えば、ガラス、金属の板、あるいは従来
の放射線写真法における増感紙(または増感用スクリー
ン)の支持体として用いられている各種の材料、あるい
は放射線像変換パネルの支持体として公知の材料から任
意に選ぶことができる。そのような材料の例としては、
セルロースアセテート、ポリエステル、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリアミド、ポリイミド、トリアセテー
ト、ポリカーボネートなどのプラスチック物質のフィル
ム、アルミニウム箔、アルミニウム合金箔などの金属シ
ート、通常の紙、バライタ紙、レジンコート紙、二酸化
チタンなどの顔料を含有するピグメント紙、ポリビニル
アルコールなどをサイジングした紙、アルミナ、ジルコ
ニア、マグネシア、チタニアなどのセラミックスの板あ
るいはシートなどを挙げることができる。仮支持体上に
蛍光体層形成用塗布液を塗布し、乾燥ののち、仮支持体
からはがして放射線像変換パネルの蛍光体層となる蛍光
体シートとする。従って、仮支持体の表面には予め離型
剤を塗布しておき、形成された蛍光体シートが仮支持体
からはがし易くなるようにしておくことが好ましい。
【0033】次に、上記のように形成した蛍光体シート
とは別に、放射線像変換パネルの支持体を用意する。こ
の支持体は、蛍光体シートを形成する際に用いる仮支持
体と同様の材料から任意に選ぶことができる。放射線像
変換パネルにおいては、支持体と蛍光体層の結合を強化
するため、あるいは放射線像変換パネルとしての感度も
しくは画質(鮮鋭度、粒状性)を向上させるために、蛍
光体層が設けられる側の支持体表面にゼラチンなどの高
分子物質を塗布した接着性付与層を形成したり、または
二酸化チタン、酸化ガドリニウムなどの光反射性物質か
らなる光反射層、もしくはカーボンブラックなどの光吸
収性物質からなる光吸収層などを形成することが知られ
ている。本発明において用いられる放射線像変換パネル
についても、これらの各種の層を設けることができ、そ
れらの構成は所望の放射線像変換パネルの目的、用途な
どに応じて任意に選択することができる。さらに、特開
昭58−200200号に記載されているように、得ら
れる画像の鮮鋭度を向上させる目的で、支持体の蛍光体
層側の表面(支持体の蛍光体層側の表面に接着性付与
層、光反射層あるいは光吸収層などが設けられている場
合には、その表面を意味する)には微小の凹凸が形成さ
れていてもよい。
【0034】先に得られた蛍光体シートを、支持体上
に、蛍光体層を載せ、ポリマーの軟化温度または融点以
上の温度で、圧縮しながら支持体上に接着する。本発明
の圧縮処理のために使用される圧縮装置の例としては、
カレンダーロール、ホットプレスなど一般に知られてい
るものを挙げることができる。たとえば、カレンダーロ
ールによる圧縮処理は、支持体上に上記蛍光体シートを
載せ、ポリマーの軟化温度または融点以上に加熱したロ
ーラーの間を一定の速度で通過させることにより行なわ
れる。ただし、本発明に用いられる圧縮装置はこれらの
ものに限られるものではなく、上記のようなシートを加
熱しながら圧縮することのできるものであればいかなる
ものであってもよい。圧縮の際の圧力は、50kgw/cm2
以上が一般的で、100〜1000kgw/cm2 が好まし
い。上下のロール温度は、上記のように軟化温度または
融点以上が一般的であり、軟化温度より10〜50℃高
い温度で行なうことが好ましい。また、上と下のロール
温度は一般に同じ温度で行なうが、上下が異なっていて
もよい。送り速度は0.1〜5.0m/分が好ましい。
【0035】通常の放射線像変換パネルにおいては、前
述のように支持体に接する側とは反対側の蛍光体層の表
面に、蛍光体層を物理的および化学的に保護するための
透明な保護膜が設けられている。このような透明保護膜
は、本発明による放射線像変換パネルについても設置す
ることが好ましい。
【0036】透明保護膜は、たとえば、酢酸セルロー
ス、ニトロセルロースなどのセルロース誘導体;あるい
はポリメチルメタクリレート、ポリビニルブチラール、
ポリビニルホルマール、ポリカーボネート、ポリ酢酸ビ
ニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、フッ素系樹脂
(例、フルオロオレフィン・ビニルエーテル共重合体)
などの合成高分子物質のような透明な高分子物質を適当
な溶媒に溶解して調製した溶液を蛍光体層の表面に塗布
する方法により形成することができる。また適宜、ポリ
イソシアネート等の架橋剤を使用することができる。あ
るいは、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナ
フタレート、ポリエチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
アミドなどからなるプラスチックシート;および透明な
ガラス板などの保護膜形成用シートを別に形成して蛍光
体層の表面に適当な接着剤を用いて接着するなどの方法
によっても形成することができる。保護膜の膜厚は一般
に約0.1〜20μmの範囲が好ましい。
【0037】さらに、得られる画像の鮮鋭度を向上させ
る目的で、上記の少なくともいずれかの層に励起光を吸
収し、輝尽発光光は吸収しないような着色層を加えても
よい(特公昭59−23400号参照)。
【0038】次に本発明の実施例を記載するが、これら
の各実施例は本発明を制限するものではない。なお、輝
尽性蛍光体は、特開平10−088125号の実施例1
に示す製造法に従って得た。解砕時に蛍光体の量と解砕
の時間を適宜変えて蛍光体粒子の嵩密度が所望の値にな
るように調整した。 蛍光体の疎充填嵩密度(Da)
は、蛍光体を1mmメッシュの篩にかけた後、静かにシ
リンダーに入れて100ccの重量を測定して求めた。蛍
光体の最密充填嵩密度(Dt)の測定は、蛍光体を1m
mメッシュの篩にかけてシリンダーに約100cc加えた
後、比容積試験機SK−103((株)石山科学器械製
作所)により10分間タッピングを行い、同試験機でタ
ッピング後の見かけ体積と重量を測定して求めた。
【0039】 (実施例1) [蛍光体層組成] 蛍光体:BaFBr0.85I0.15:Eu2+ 1000部 結合剤:ポリウレタンエラストマー 35部 :エポキシ樹脂 10部 :ポリイソシアネート 5部 蛍光体粒子を(株)吉田製作所製フレットミル1137C
型雷塊機で解砕し、粒子サイズ3.5μm、疎充填嵩密
度(Da)0.90g/cc、最密充填嵩密度(Dt)1.
64g/ccの蛍光体粒子を得た。なお、ポリウレタンエラ
ストマーは大日本インキ化学工業(株)製のパンデクスT5
265H(固形)15%MEK溶液を、エポキシ樹脂は油化シエルエ
ポキシ(株)製のEP1001(固形)を、ポリイソシアネート
は日本ポリウレタン(株)製のコロネートHXを用いた。上
記蛍光体シート組成の材料を、メチルエチルケトンに加
え、ディゾルバーで分散させて、粘度が30Ps(25
℃)の塗布液を調製した。これをシリコン系離型剤が塗
布されているポリエチレンテレフタレート(仮支持体、
厚み180μm)上に塗布し、乾燥した後、仮支持体か
ら剥離して蛍光体シートを形成した。
【0040】 [反射(下塗)層組成] 酸化ガドリニウム(Gd2O3)の微細粒子 30部 結合剤:軟質アクリル樹脂 30部 フタル酸エステル 3.5部 導電剤:ZnOウイスカー 10部 着色剤:群青 0.4部 酸化ガドリニウム(Gd2O3)の微細粒子は全粒子の90
重量%の粒子の粒子径が1〜5μmの範囲にあるものを
用いた。また、軟質アクリル樹脂は、大日本インキ化学
工業(株)製のクリスコートP-1018GS 20%溶液を用い
た。上記組成の材料をメチルエチルケトンに加え、ディ
ゾルバーを用いて分散、混合して、粘度が10Ps(2
0℃)の反射(下塗)層形成用塗布液を調製した。厚さ
300μmのポリエチレンテレフタレート(支持体)を
ガラス板上に水平に置き、上記の下塗層形成用塗布液を
ドクターブレードを用いて支持体上に均一塗布した後、
塗布膜の乾燥を行ない、支持体上に層厚20μmの反射
層を形成した。
【0041】さらに、支持体上に形成された反射層上
に、先に作製しておいた蛍光体シートを上下層合わせて
載せ、圧縮を行った。圧縮は、カレンダーロールを用い
て、500kgw/cm2 の圧力、上ロール温度を90℃、下
ロール温度を75℃、そして送り速度を1.0m/分の
条件にて連続的に行なった。この圧縮により、層蛍光体
シートの上下層および支持体は完全に融着した。
【0042】 [保護膜組成] フッ素系樹脂:フルオロオレフィン・ビニルエーテル共重合体 50部 架橋剤 :ポリイソシアネート 9部 滑り剤 :アルコール変性シリコーン 0.5部 触媒 :ジブチルチンジラウレート 3部 フルオロオレフィン・ビニルエーテル共重合体は旭硝子
(株)製のルミフロンLF-504X(40% 溶液)を、ポリイソ
シアネートは三井東圧(株)製のオレスターNP38-70S(7
0% 溶液)を、アルコール変性シリコーンは信越化学工業
(株)製のX-22-2809(66% 溶液)を、ジブチルチンジラ
ウレートは共同薬品(株)製の KS1260を用いた。上記
組成の材料を、メチルエチルケトン/シクロヘキサン
(2/8、容積比)に溶解して、粘度0.2〜0.3P
Sの塗布液を調製した。この塗布液を厚さ9μmのPE
Tフィルム上に乾燥後で2μmとなるように塗工後12
0℃で3分間熱処理して硬化させるとともに乾燥し、裏
面に軟質ポリエステル(東洋紡績(株),パイロン30S
S)を塗布・乾燥して接着層(接着剤塗布重量2g/
2)を設けた。このPETフィルムを、ラミネートロ
ールを用いて前記蛍光体層上に接着層を介して接着した
後、エンボスパターンをつけ、表面粗さ(Ra=0.2
μm)の保護層を形成した。
【0043】 [縁貼り組成] シリコーン系ポリマー 70部 架橋剤 :ポリイソシアネート 3部 黄変防止剤:エポキシ樹脂 0.6部 滑り剤 :アルコール変性シリコーン 0.2部 シリコーン系ポリマーは、ポリジメチルシロキサン単位
を有するポリウレタンとして、大日精化(株)製のダイ
アロマーSP-3023(15wt% 溶液(溶媒:メチルエチルケト
ンとトルエンの混合溶媒)を、ポリイソシアネートは大
日精化(株)製のクロスネートD-70(50wt% 溶液)を、エ
ポキシ樹脂は油化シエルエポキシ(株)製のEP1001(固
形)を、アルコール変性シリコーンは、信越化学工業
(株)製の X-22-2809(66% 溶液)を用いた。上記組成の
材料をメチルエチルケトン15部に加え、溶解させて、
縁貼り形成用塗布液を調製した。先に作製した支持体、
下塗層、蛍光体層及び保護膜から構成されたパネルの各
側面に塗布し、室温で充分乾燥させて、膜厚25μmの
縁貼り硬化皮膜を形成した。支持体、下塗層、蛍光体
層、保護膜及び縁貼り硬化皮膜から構成された放射線像
変換パネルを製造した。
【0044】(実施例2)蛍光体粒子を(株)吉田製作所
製フレットミル1137C型雷塊機で解砕し、粒子サイ
ズ3.5μm、疎充填嵩密度(Da)1.15g/cc、最
密充填嵩密度(Dt)1.85g/ccの蛍光体粒子を得た
以外は、実施例1と同様に放射線像変換パネルを製造し
た。
【0045】(実施例3)実施例2の蛍光体粒子を用い
て塗布液を調整し、反射下塗り層上に塗布し、乾燥を行
い、厚み250μmの蛍光体シートを得た。得られた蛍
光体シート上に実施例2同様にして保護層を加熱圧着
し、縁張りを塗布して圧縮処理を行わずに放射線像変換
パネルを製造した。
【0046】(実施例4)蛍光体粒子を(株)吉田製作所
製フレットミル1137C型雷塊機で解砕し、粒子サイ
ズ7.0μm、疎充填嵩密度(Da)1.60g/cc、最
密充填嵩密度(Dt)2.40g/ccの蛍光体粒子を得た
以外は、実施例1と同様に放射線像変換パネルを製造し
た。
【0047】(実施例5)蛍光体粒子を(株)吉田製作所
製フレットミル1137C型雷塊機で解砕し、粒子サイ
ズ7.0μm、疎充填嵩密度(Da)1.80g/cc、最
密充填嵩密度(Dt)2.80g/ccの蛍光体粒子を得た
以外は、実施例1と同様に放射線像変換パネルを製造し
た。
【0048】(比較例1)蛍光体粒子を(株)吉田製作所
製フレットミル1137C型雷塊機で解砕し、粒子サイ
ズ3.5μm、疎充填嵩密度(Da)0.80g/cc、最
密充填嵩密度(Dt)1.40g/ccの蛍光体粒子を得た
以外は、実施例1と同様に放射線像変換パネルを製造し
た。
【0049】(比較例2)蛍光体粒子を(株)吉田製作所
製フレットミル1137C型雷塊機で解砕し、粒子サイ
ズ7.0μm、疎充填嵩密度(Da)1.40g/cc、最
密充填嵩密度(Dt)2.20g/ccの蛍光体粒子を得た
以外は、実施例1と同様に放射線像変換パネルを製造し
た。
【0050】放射線像変換パネルの発光強度の測定は、
パネルに管電圧 80kVpのX線を照射したのち、He−Neレ
ーザー光(波長:632.8nm)で励起して、パネルの輝尽発
光量を測定した。輝尽発光量は比較例2のパネルの厚み
当たりの輝尽発光量を100とした相対値で表わした。厚
みの測定は、得られた放射線像変換パネルの全厚みか
ら、支持体、下塗り層、保護膜層の厚みを引いて蛍光体
層の厚みを求めることによった。測定器はアンリツ(株)
製の電子マイクロメータを用いた。結果を表1及び図
1、図2のグラフに示す。図1のグラフ内のAは実施例
1のDa値を、Bは実施例2及び実施例3のDa値を、
Cは実施例4のDa値を、Dは実施例5のDa値を、
E、Fは比較例1、2のそれぞれのDa値を、図2のグ
ラフ内のAは実施例1のDt値を、Bは実施例2及び実
施例3のDt値を、Cは実施例4のDt値を、Dは実施
例5Dt値を、E、Fは比較例1、2のそれぞれのDt
値を示したものである。
【0051】
【表1】
【0052】表1から明らかなように、本発明の放射線
像変換パネルは輝尽発光量が高く、また過度な圧縮処理
を行わないので蛍光体が破壊されることがないため、画
像の粒状性が損なわれることがなく、画像の鮮鋭度、粒
状性が従来よりも向上した放射線画像変換パネルを得る
ことができる。さらに実施例3からも明らかなように、
圧縮処理を全く行わない場合においても、発光量の充分
な放射線像変換パネルを得ることができる。
【0053】すなわち、輝尽性蛍光体粒子の平均粒子サ
イズ(dm)と輝尽性蛍光体粒子の疎充填嵩密度(D
a)との関係が、Da>0.21×dm+0.10であ
る蛍光体粒子を用い、また、輝尽性蛍光体粒子の平均粒
子サイズ(dm)と輝尽性蛍光体の最密充填嵩密度(D
t)との関係が、Dt>0.21×dm+0.90であ
る蛍光体粒子を用いて放射線像変換パネルを製造したの
で、画像の鮮鋭度、粒状性を高くすることができ、発光
量の面内差が少なく、画像ムラを少なくすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】輝尽性蛍光体粒子の平均粒子サイズ(dm)と
輝尽性蛍光体粒子の疎充填嵩密度(Da)との関係を示
すグラフ
【図2】輝尽性蛍光体粒子の平均粒子サイズ(dm)と
輝尽性蛍光体の最密充填嵩密度(Dt)との関係を示す
グラフ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 輝尽性蛍光体粒子の平均粒子サイズ(d
    m)と該輝尽性蛍光体粒子の疎充填嵩密度(Da)と
    が、 Da>0.21×dm+0.10 の関係にあることを特徴とする輝尽性蛍光体。
  2. 【請求項2】 輝尽性蛍光体粒子の平均粒子サイズ(d
    m)と該輝尽性蛍光体の最密充填嵩密度(Dt)とが、 Dt>0.21×dm+0.90 の関係にあることを特徴とする輝尽性蛍光体。
  3. 【請求項3】 前記輝尽性蛍光体粒子の平均粒子サイズ
    が1〜10μmであることを特徴とする請求項1または
    2記載の輝尽性蛍光体。
  4. 【請求項4】 少なくとも、請求項1〜3いずれか1項
    記載の前記輝尽性蛍光体を含んだ蛍光体層を有すること
    を特徴とする放射線像変換パネル。
  5. 【請求項5】 前記放射線像変換パネルが圧縮処理され
    ていることを特徴とする請求項4記載の放射線像変換パ
    ネル。
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