JP2001004083A - Cmp装置における流体用ロータリジョイント - Google Patents

Cmp装置における流体用ロータリジョイント

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JP2001004083A
JP2001004083A JP11176302A JP17630299A JP2001004083A JP 2001004083 A JP2001004083 A JP 2001004083A JP 11176302 A JP11176302 A JP 11176302A JP 17630299 A JP17630299 A JP 17630299A JP 2001004083 A JP2001004083 A JP 2001004083A
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rotary
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Osamu Suzuki
理 鈴木
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康孝 岩本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流動させる流体の性状や流体通路内の圧力モ
ードに拘わらず、相対回転する二つの部材間での流体流
動を長期に亘って円滑且つ良好に行うことができる流体
用ロータリジョイントを提供する。 【解決手段】 両ジョイントケース2,3間には、端面
接触形のダブルシール4によってシールされた連通空間
50とオイルシール61,61によってシールされた潤
滑水供給空間62,62とが形成されている。流体は、
連通空間50と両ジョイントケース2,3に設けた連通
路部分51,52とで構成される一連の連通路5を介し
て、固定側流路10から回転側流路8へと流動される。
メカニカルシール4における各密封環41,42の接触
部分は、潤滑水供給空間62に供給された潤滑水63に
より潤滑され且つ冷却される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、相対回転する二つ
の部材間で液体又は気体を円滑に流動させるための流体
用ロータリジョイントに関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、CMP(Chemical Mechanical P
olishing) 法によるシリコンウエハの表面研磨装置(以
下「CMP装置」という)等にあっては、トップリング
やターンテーブル等の回転側部材に設けた回転側流路と
トップリング軸を軸受支持している装置機枠等の固定側
部材に設けた固定側流路とをロータリジョイントにより
連結することによって、固定側流路から回転側流路に至
る一連の流体通路を形成して、研磨液(例えば、アルカ
リ成分としてKOHを含むシリカスラリにイソプロピル
アルコールを添加したもの)等の液体や圧縮空気等の気
体を当該流体通路からトップリング等に供給したり、当
該流体通路内を正圧モードから負圧モードに切り換え
て、当該流体通路内の残存液(研磨液等)を吸引排出さ
せることが行われている。
【0003】このような場合に使用されるロータリジョ
イントとしては、一般に、回転側部材に取り付けられる
回転側ジョイントケースと、これと同心状をなして固定
側部材に取り付けられる固定側ジョイントケースと、両
ジョイントケースの対向周面間にその相対回転軸線方向
に並列して設けられた一対のシール手段と、両ジョイン
トケースの対向周面間に形成された環状空間であって、
その軸線方向における両端部を上記した一対のシール手
段で密閉された連通空間と、内部ジョイントケースに設
けられており、一端部が回転側流路に接続され且つ他端
部が連通空間に開口された第1連通路部分と、外部ジョ
イントケースに設けられており、一端部が固定側流路に
接続され且つ他端部が連通空間に開口された第2連通路
部分とを具備してなるものが知られており、シール手段
としてオイルシール等のシール部材を使用したもの(以
下「第1従来ジョイント」という)と、シール手段とし
て回転密封環と静止密封環との相対回転摺接作用により
シールするように構成されたメカニカルシールを使用し
たもの(以下「第2従来ジョイント」という)とがあ
る。而して、第1又は第2従来ジョイントによれば、回
転側流路と固定側流路とを、連通空間とこれを介して相
対回転自在に接続された第1及び第2連通路部分とで構
成される連通路により、相対回転自在に連結することが
でき、つまり固定側流路から回転側流路に至る一連の流
体通路を形成することができ、相対回転する二つの部材
間において流体を円滑に流動させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、第1従来ジョ
イントにあっては、連通空間を形成するためのシール手
段としてオイルシール等のシール部材を使用しているた
めに、シール寿命が短く、長期に亘って良好なシール機
能を発揮することができない。特に、流体通路を流動す
る流体が研磨液のような固形分(砥粒等)を含むスラリ
流体である場合、固形分がシール部材のシール面に噛み
込んで、シール部材が短期間のうちに激しく摩耗し、シ
ール機能が喪失する虞れがある。また、流体通路内をド
ライモードとする場合(圧縮空気のような気体を流動さ
せる場合)には、シール面の潤滑不足によりシール面摩
耗量が大きくなり、ジョイント寿命が極めて短くなる。
【0005】一方、第2従来ジョイントは、シール手段
としてメカニカルシールを使用したものであるから、第
1従来ジョイントに比して信頼性や耐久性に優れるが、
程度の差こそあれ、使用条件によっては第1従来ジョイ
ントと同様の問題を生じるものであり、CMP装置等に
おいて好適に使用できるものとはいい難い。例えば、研
磨液等のスラリ流体を流動させる場合には、両密封環の
相対回転摺接部分にスラリ成分が侵入,堆積して、シー
ル機能が低下,喪失する虞れがある。また、気体を流動
させるドライモードの場合には、両密封環の相対回転摺
接部分が潤滑されないことから焼き付きを生じる虞れが
ある。さらに、流体通路内を負圧モードに切り換えた場
合、両密封環間が負圧により開いて、漏れを生じる虞れ
がある。
【0006】本発明は、このような問題を生じることな
く、流動させる流体の性状や流体通路内の圧力モードに
拘わらず、相対回転する二つの部材間での流体流動を長
期に亘って円滑且つ良好に行うことができる流体用ロー
タリジョイントを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この課題を解決した本発
明の流体用ロータリジョイントは、同心状をなして相対
回転する内部ジョイントケース及び外部ジョイントケー
スと、両ジョイントケース間に設けたメカニカルシール
と、両ジョンイトケースに設けられた一連の連通路と、
メカニカルシールのシール部分を潤滑する潤滑機構とを
具備する。而して、メカニカルシールは、内部ジョイン
トケースの外周部にその相対回転軸線方向に所定間隔を
隔てて対峙状に固定された一対の回転密封環と、外部ジ
ョイントケースの内周部に両回転密封環間に位置して相
対回転軸線方向に移動可能に且つ回転不能に保持された
一対の静止密封環と、両静止密封環間に介装されて、両
静止密封環をこれら各々に対向する回転密封環へと接触
させるべく押圧附勢するスプリング部材と、各静止密封
環の外周部に形成された第1環状面とこれに対向して外
部ジョイントケースの内周部に形成された第2環状面と
の間に介装されて、当該静止密封環をその軸線方向移動
を許容しつつ二次シールさせた状態で外部ジョイントケ
ースに保持するOリングと、各第1環状面に突設され
て、スプリング部材による当該静止密封環の押圧方向へ
のOリングの飛び出しを阻止する第1環状係止部と、各
第2環状面に突設されて、上記押圧方向と逆方向へのO
リングの飛び出しを阻止する第2環状係止部と、を具備
し、各回転密封環と静止密封環との対向端部の一方を尖
端形状として、当該両密封環が第2環状面と同一径又は
大径をなす円形状に線接触するように構成されている。
一連の連通路は、両回転密封環と静止密封環との相対回
転摺接部分の内周側空間であって、前記メカニカルシー
ルによって密閉された連通空間と、各ジョイントケース
に形成されて当該連通空間に開口する連通路部分とで構
成されている。潤滑機構は、各回転密封環の外周部に対
向して配置されており、上記各相対回転摺接部分の外周
側空間を閉塞された潤滑水供給空間に形成する一対のシ
ール部材と、一方のジョイントケースに形成されて、両
潤滑水供給空間に潤滑水を供給する潤滑水通路とを具備
する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
〜図5に基づいて具体的に説明する。
【0009】この実施の形態における本発明に係るロー
タリジョイント1は、図1に示す如く、円筒状の内部ジ
ョイントケース2と、内部ジョイントケース2を同心状
に囲繞する円筒状の外部ジョイントケース3と、両ジョ
イントケース2,3の対向周面間に介装されたメカニカ
ルシール4と、両ジョイントケース2,3に形成された
一連の連通路5と、両ジョイントケース2,3間に介装
された潤滑機構6とを具備するものであり、トップリン
グ軸等の回転軸7に形成した回転側流路8と流体制御装
置9から導かれた固定側流路10とを連結している。な
お、以下の説明において、上下とは図1〜図5における
上下を意味するものとする。
【0010】回転軸7は上下方向に延びており、これに
嵌合固定した軸受スリーブ71とCMP装置等の軸受機
枠11との間に介装させたベアリング12により、軸受
機枠11に回転自在に支持されている。回転軸7は適宜
の駆動手段に回転駆動されるものであり、その下部には
研磨パッド等の流体使用部(図示せず)が連結されてい
る。回転側流路8は上下方向に延びており、軸受機枠1
1、ベアリング12及び軸受スリーブ71で構成される
軸受部の下端部から下方に延びる回転軸部分に貫通形成
されている。回転側流路8の上端部は、当該軸受部の下
端近傍位において回転軸7の外周部に開口81されてお
り、その下端部は上記流体使用部に連通されている。流
体制御装置9は、吐出,吸込動作を選択的に行う給排ポ
ンプを備えたものであり、流体通路5,8,10内の圧
力モードを、必要に応じて、研磨液,超純水等の液体を
所定圧で供給する正圧モードと圧縮空気等の加圧気体を
供給するドライモードと残存液体を吸引排出する負圧モ
ードとに切り換えるようになっている。
【0011】内部ジョイントケース2は、図1に示す如
く、回転軸7にその下方から挿通された円筒状のもの
で、軸受スリーブ71とその下方において回転軸7に着
脱自在に嵌合固定された固定スリーブ72との間に挟圧
された状態で回転軸7に相対回転不能に固定されてい
る。内部ジョイントケース2は、図1〜図3に示す如
く、円筒状の本体部21と、本体部21の上下端外周部
から外方に突出する上下一対の円環状の壁部22,22
と、壁部22,22の外周端部から上下対向方向に突設
された、本体部21と同心をなす上下一対の円筒状の密
封環保持部23,23とからなる。
【0012】なお、内部ジョイントケース2は、後述す
るメカニカルシール4の構成部材(密封環41,42
等)の組み込みを容易ならしめるために、三つの部材2
a,2b,2cに分離構成されている。すなわち、内部
ジョイントケース2は、本体部21の内周側部分を構成
する第1部材2aと、本体部21の外周側部分並びに上
位の壁部22及び密封環保持部23を一体構成する第2
部材2bと、本体部21の下端側部分並びに下位の壁部
22及び密封環保持部23を一体構成する第3部材2b
とに分離構成されており、これらの部材2a,2b,2
c相互間を係合ピン26及びボルト27により連結する
と共に、Oリング28,28及び29,29によりシー
ルしている。
【0013】外部ジョイントケース3は、図1〜図3に
示す如く、円筒状の本体部31と、本体部31の内周面
における上下方向中央部に突設された円環状の保持部3
2と、本体部31の上下端面における径方向中間部に突
設された上下一対の円環状の押え部33,33と、本体
部31の上下端面の外周側部分及び押え部33,33の
外周面に係合する断面L字形の円環状をなす上下一対の
シール保持部34,34とからなる。外部ジョイントケ
ース3は、内部ジョイントケース2をこれと同心状をな
して囲繞する状態で、適宜の固定具(ボルト)35aに
より軸受機枠11の下端部に取り付けられている。外部
ジョイントケース3は、内部ジョイントケース2と同様
に、後述するメカニカルシール構成部材(各密封環4
1,42等)及びシール部材61,61の組み込みを容
易ならしめるべく、本体部31、保持部32及び両押え
部33,33を一体構成する第1部材3aと、上位のシ
ール保持部34を構成する第2部材3bと、下位のシー
ル保持部34を構成する第3部材3cとに分離構成され
ており、これらの部材3a,3b,3c相互間の連結
は、外部ジョイントケース3を軸受機枠11に取り付け
る前記固定具35a並びに第1及び第3部材3a,3c
を連結する固定具(ボルト)35bによって行われる。
また、第1部材3aと第2及び第3部材3b,3cとの
衝合部分は、夫々、Oリング36a,36bによりシー
ルされている。
【0014】メカニカルシール4は、図1〜図3に示す
如く、内部ジョイントケース2の上下端部に軸線方向
(ジョイントケース2,3の相対回転軸線方向)に対峙
状に固定された一対の回転密封環41,41と、外部ジ
ョイントケース3の内周部に両回転密封環41,41間
に位置して軸線方向に移動可能に且つ回転不能に保持さ
れた上下一対の静止密封環42,42と、両静止密封環
42,42間に介装されて、各静止密封環42をこれに
対向する回転密封環41へと押圧附勢するスプリング部
材43と、各静止密封環42をその軸線方向移動を許容
しつつ二次シールさせた状態で外部ジョイントケース3
に保持する上下一対のOリング44,44とを具備する
端面接触形のダブルシールに構成されたものであり、両
ジョイントケース2,3の本体部21,31の対向周面
間に、上位の密封環41,42の相対回転摺接作用と下
位の密封環41,42の相対回転摺接作用とによって上
下端部をシールされた連通空間50を形成するものであ
る。
【0015】各回転密封環41は、図2〜図4に示す如
く、内部ジョイントケース2の密封環保持部23の内周
部にOリング44aを介して内嵌保持させると共に当該
ジョイントケース2の壁部22にこれに突設した係止ピ
ン45aを介して回転不能に係合保持させることによ
り、内部ジョイントケース2に固定されている。
【0016】各静止密封環42は、図1〜図4に示す如
く、外部ジョイントケース3の内周部に、Oリング44
及びドライブピン45を介して、軸線方向移動自在に且
つ相対回転不能に内嵌保持されている。
【0017】すなわち、各静止密封環42の外周面は、
図2〜図4に示す如く、他方の静止密封環42に対向す
る側の外周面部分である第1環状面47の直径D1 を回
転密封環41に対向する側の外周面部分である第3環状
面48の直径D3 より小さくした段付形状とされてい
る。また、外部ジョイントケース3の本体部31の内周
面も、図2〜図4に示す如く、上下両端側の内周面部分
である第2環状面37,37の直径D2 を中央内周面部
分である第4環状面38の直径D4 より大きくした段付
形状とされている。第4環状面38の上下方向中央部に
は、前記した円環状の保持部32が突設されている。こ
れらの直径D1 〜D4 の間にはD1 <D4<D3 <D2
の関係があり、第2環状面37と第3環状面48との径
差及び第1環状面47と第4環状面38との径差は微小
とされていて、静止密封環42が、図4に示す如く、第
2及び第4環状面37,38との間に若干の隙間を有し
た状態で、外部ジョイントケース3の内周部に内嵌され
るようになっている。なお、各静止密封環42の内周面
は段付形状とされておらず、その内径Dは一定である。
【0018】而して、各Oリング44は、図4に示す如
く、第1環状面47と第2環状面37との間に挟圧状態
で装填されており、静止密封環42をその軸線方向移動
(上下移動)を許容するシール状態(二次シール状態)
で外部ジョイントケース3の本体部31の内周部に保持
している。また、各Oリング44のスプリング部材43
による静止密封環42の押圧方向への飛び出しは、図4
に示す如く、第1環状面47と第3環状面48との段差
部である第1環状係止部49によって阻止され、各Oリ
ング44の上記押圧方向と逆方向への飛び出しは、図5
に示す如く、第2環状面37と第4環状面38との段差
部である第2環状係止部39によって阻止されるように
工夫されている。また、外部ジョイントケース3の保持
部32に対向する各静止密封環42の端部には、当該保
持部32に突設されたドライブピン45が係合する凹部
46が形成されていて、これら45,46の係合作用に
よって、各静止密封環42をその軸線方向移動を許容す
る状態で相対回転不能に保持している。
【0019】各回転密封環41と静止密封環42との対
向端部の一方は尖端形状とされていて、当該両密封環4
1,42の対向端面たる密封端面41a,42aが円形
状をなして線接触するように構成してある。この例で
は、図4に示す如く、各回転密封環41の端面の略全面
を軸線方向に直交する環状平滑面である回転密封端面4
1aに構成すると共に、各静止密封環42の端部を尖端
形状として、その先端面を微小幅(径方向幅)の環状平
滑面である静止密封端面42aに構成して、両密封端面
41a,42aが円形状をなして線接触するように工夫
してある。また、静止密封端面42aの直径D0 は、第
3環状面48の直径D3 を超えないことを当然の条件と
して、第1環状面47の直径D1 と同一又はこれより大
きく設定されている(D1 ≦D0 ≦D3 )。なお、第1
環状面47の直径D1 に応じて静止密封端面42aの直
径D0 を決定する際において、静止密封端面42aの直
径D 0 は、当該密封端面42aが微小幅であることか
ら、当該密封端面42aの内径であっても外径であって
も何れを基準としてもよいが、D1 =D0 とする場合に
は当該密封端面42aの内径をD0 としておくことが好
ましい。
【0020】スプリング部材43は、図1〜図3に示す
如く、両静止密封環42,42について共通のものであ
り、両静止密封環42,42の上下対向面間に周方向に
等間隔を隔てて介挿させた複数のコイルスプリングで構
成されていて、各静止密封環42を、静止密封端面42
aが回転密封端面41aに押圧接触せしめられるべく、
回転密封環41へと押圧附勢するものである。スプリン
グ部材43を構成する各コイルスプリングは、図2に示
す如く、外部ジョイントケース3の保持部32を上下方
向に貫通するスプリング保持孔32aに挿通保持されて
いる。
【0021】このように構成されたメカニカルシール4
によれば、各密封環41,42の相対回転摺接作用によ
り、その相対回転摺接部分41a,42aにおいて両ジ
ョイントケース2,3間の空間を当該相対回転摺接部分
41a,42aの内周側空間と外周側空間とに区画シー
ルし、当該内周側空間を密閉された連通空間50に形成
する。すなわち、連通空間50の上下端部は、夫々、上
位の密封環41,42の相対回転摺接作用及び下位の密
封環41,42の相対回転摺接作用によってシールされ
る。
【0022】連通路5は、図1及び図3に示す如く、上
記した連通空間50と各ジョイントケース2,3に形成
されて当該連通空間50に開口する第1及び第2連通路
部分51,52とで構成された一連のものである。すな
わち、第1連通路部分51は、内部ジョイントケース2
の本体部21の上下方向中央部にこれを径方向に貫通し
て形成されている。この第1連通路部分51は、その一
端部を連通空間50に開口させると共に、その他端部を
回転側流路8の開口部81に合致する状態で当該本体部
21の内周部に開口53させることにより、連通空間5
0と回転軸7に形成された回転側流路8とを連通接続し
ている。なお、回転側流路8と第1連通路部分51との
接合箇所(流路開口部81と連通路開口部53との接合
箇所)及び第1部材2aと第2部材2bとの境界面によ
る第1連通路部分51の分離箇所は、それらの上下両側
に配したOリング28,28及び29,29によりシー
ルされている。また、第2連通路部分52は、外部ジョ
イントケース3の本体部31及び保持部32にこれらを
径方向に貫通して形成されており、その一端部には固定
側流路10が接続されると共に、その他端部は連通空間
50に開口されている。したがって、回転側流路8と固
定側流路10とは、第1及び第2連通路部分51,52
とこれらの間を接続する連通空間50とからなる一連の
連通路5によって、接続される。
【0023】潤滑機構6は、図1〜図3に示す如く、各
回転密封環41の外周側に配置された上下一対のシール
部材61,61と、各回転密封環41と静止密封環42
との相対回転摺接部分41a,42aの外周側空間であ
って各シール部材61によって閉塞された上下一対の潤
滑水供給空間62,62と、両潤滑水供給空間62,6
2に潤滑水63を循環供給する潤滑水通路64,65,
66とを具備して、各密封環41,42の相対回転摺接
部分41a,42aを潤滑,冷却するように構成されて
いる。
【0024】各シール部材61はオイルシールで構成さ
れており、図1〜図3に示す如く、回転密封環41の外
周部を保持する内部ジョイントケース部分(密封環保持
部23)と径方向においてこれに対向する外部ジョイン
トケース部分(シール保持部33)との間に装填されて
いて、メカニカルシール4の各相対回転摺接部分41
a,42aの外周側空間を密閉シールされた環状の潤滑
水供給空間62に構成する。すなわち、各オイルシール
61は、その内周部(リップ部)を密封環保持部23の
外周面に圧接した状態で、その外周部をシール保持部3
4に嵌合させると共にシール保持部34と押え部33と
で挟圧させることにより、外部ジョイントケース3に固
定されている。
【0025】潤滑水通路64,65,66は外部ジョイ
ントケース3の本体部31に形成されており、図1〜図
3に示す如く、一端部を当該本体部31の外周面に開口
すると共に他端部を一方の潤滑水供給空間(下位の潤滑
水供給空間)62に開口する供給路64と、当該本体部
31を上下方向に貫通して両潤滑水供給空間62,62
を連通させる複数の連通路65…と、一端部を当該本体
部31の外周面に開口すると共に他端部を他方の潤滑水
供給空間(上位の潤滑水供給空間)62に開口する排出
路66とからなる。供給路64の一端部には、潤滑水
(この例では、常温水を使用している)63を連続供給
する潤滑水供給管67が接続されており、排出路66の
一端部には、潤滑水63を排出する潤滑水排出管68が
接続されている。
【0026】ロータリジョイント1の各構成部材は、密
封環41,42及びOリング等のシール部材を除いて、
SUS316又はSUS304で構成されており、各密
封環41,42は炭化珪素(炭化珪素焼結体)で構成さ
れている。なお、連通路5を流動させる流体の性状等に
応じて、各ジョイントケース2,3又はその一部をPE
EK(polyether ether ketone)、PES(polyethersulf
one)及びPC(polycarbonate) 等の機械部品用のプラス
チックやPTFE(polytetrafluoroethylene plastic)
、PFA(tetrafluoroethylene perfluoroalkoxy viny
l ether copolymer) 及びFEP(fluornated ethylene
propylene copolymer plastics)等の耐食性プラスチッ
クで構成しておくことも可能である。
【0027】以上のように構成された流体用ロータリジ
ョイント1によれば、回転側流路8と固定側流路10と
が両ジョイントケース2,3に形成された一連の連通路
5を介して接続されると共に当該連通路5の相対回転部
分である連通空間50がメカニカルシール4によってシ
ールされることから、研磨液等の流体を固定側流路10
から回転側流路8へと良好に流動させることができる。
【0028】このとき、固定側流路10から連通路5を
経て回転側流路8に至る一連の流体通路を流動する流体
が研磨液のようなスラリ流体である場合には、スラリ成
分が密封端面41a,42aに付着,堆積する虞れがあ
るが、静止密封端面42aが微小幅のナイフエッジ形状
とされていることから、このような付着物は静止密封端
面42aにより削り取られて、密封端面41a,42a
間にスラリ成分が付着堆積するようなことがない。した
がって、密封端面41a,42aは常に適正な接触状態
を保つことができ、密封端面41a,42aの接触不足
によりシール機能が低下するようなことがない。また、
静止密封端面42aの径方向幅を小さくしておくと、上
記したように密封端面に付着したスラリ成分を削り取っ
て排除する機能(以下「スラリ成分排除機能」という)
に加えて、密封端面41a,42aの接触による摩耗を
効果的に抑制する機能(以下「摩耗抑制機能」という)
も発揮される。ところで、このようなスラリ成分排除機
能及び摩耗抑制機能を効果的に発揮させるためには、静
止密封端面42aの径方向幅を0.1〜0.8mmに設
定しておくことが好ましい。すなわち、当該径方向幅が
0.8mmを超えると、静止密封端面42aによるスラ
リ成分排除機能が充分に発揮されないし、密封端面41
a,42aの接触による摩耗を効果的に防止できない。
また、当該径方向幅が0.1mm未満であると、静止密
封端面42aの強度上の問題の他、静止密封端面42a
による付着スラリ成分の削り取り力が過大となって、密
封端面41a,42a間に形成される液体潤滑膜までも
破壊されて、密封端面41a,42aが焼き付く虞れが
ある。さらに、密封端面41a,42aの接触圧が必要
以上に高くなるため密封端面41a,42aの接触によ
る摩耗が効果的に抑制されず、摩耗粉の発生が多くな
る。なお、このような静止密封端面42aの径方向幅の
好ましい範囲(上下限値)はシール条件(密封すべき流
体の性状,圧力等)によって多少異なるが、シール条件
に拘わらず潤滑膜の破壊を確実に防止しつつスラリ成分
排除機能及び摩耗抑制機能を充分に発揮させるために
は、当該径方向幅を0.4mm〜0.7mmとしておく
ことがより好ましい。なお、密封環41,42を何れも
超硬質材である炭化珪素で構成しておくと、これらを金
属若しくはカーボンで構成した場合や一般的な端面接触
形メカニカルシールにおける如く炭化珪素等の硬質材か
らなる密封環とカーボン等の軟質材からなる密封環との
組み合わせとした場合と異なって、密封端面41a,4
2aの接触による摩耗を可及的に防止することができ、
上記した摩耗抑制機能をより効果的に発揮させることが
できる。
【0029】また、各潤滑水供給空間62には、循環水
通路64,65,66により潤滑水(常温水)63が充
満され且つ循環流動されることから、流体通路5,8,
10内がドライモードとなる場合にも、密封端面41
a,42aが効果的に潤滑され(適正な潤滑膜が形成さ
れ)、密封端面41a,42aの焼き付きが確実に防止
される。しかも、密封端面41a,42aが潤滑水63
により冷却されることになり、密封端面41a,42a
の発熱が可及的に防止される。
【0030】また、静止密封環42の第1環状面47と
これに対向する外部ジョイントケース3の第2環状面3
7との間に充填したOリング44の軸線方向における飛
び出しを、第1環状面47に突設した第1環状係止部4
9と第2環状面37に突設した第2環状係止部39とで
阻止するようにすると共に、静止密封端面42aの直径
0 を第1環状面47の直径D1 と同一又はこれより大
きくしたことから、流体通路5,8,10内の圧力変化
つまりメカニカルシール4による密封空間である連通空
間50内の圧力変化に拘わらず、密封端面41a,42
aの接触圧が適正に保持されることになり、メカニカル
シール4によるシール機能が良好に発揮される。
【0031】すなわち、連通空間50に作用する流体圧
力Pが正圧である場合には、図4に示す如く、この流体
圧力PによってOリング44が第1環状係止部49に押
し付けられることから、静止密封環42を回転密封環4
1へと押圧させようとする流体圧力Pによる閉力F
1 は、F1 =π((D2 /2)2 −(D/2)2 )Pと
なる。一方、静止密封環42を回転密封環41から離間
させようとする流体圧力Pによる開力F2 は、F2 =π
((D0 /2)2 −(D/2)2 )Pとなる。そして、
2 >D0 であるから、F1 −F2 =π((D2 /2)
2 −(D0 /2)2)P>0となる。したがって、静止
密封環42は、流体圧力Pの変動に拘わらず、常に、回
転密封環41に押圧されることになり、密封端面41
a,42a間が開いて漏れを生じるようなことがない。
0 =D1 である場合には、F1 −F2=π((D2
2)2 −(D1 /2)2 )となり、流体圧力Pによる密
封端面41a,42aの接触力は、Oリング44に作用
する流体圧力Pによる押圧力によって得られることにな
る。なお、密封端面41a,42aの実質的な接触力
は、上記した開閉力差による押圧力(F1 −F2 )とス
プリング部材43による附勢力との合力によって得られ
るものであることはいうまでもない。
【0032】また、流体通路5,8,10内が負圧モー
ドとなり、連通空間50に作用する流体圧力pが負圧と
なる場合には、図5に示す如く、負圧pによりOリング
44が第2環状係止部39に押し付けられることから、
静止密封環42を回転密封環41へと押圧させようとす
る負圧pによる閉力f1 は、第1環状係止部47に作用
する負圧pによるものであり、f1 =π((D3 /2)
2 −(D1 /2)2 )pとなる。一方、静止密封環42
を回転密封環41から離間させようとする負圧pによる
開力f2 は、f2 =π((D3 /2)2 −(D0 /2)
2 )pとなる。そして、D1 ≦D0 であるから、f1
2 =π((D0 /2)2 −(D1 /2)2 )p≧0と
なる。したがって、静止密封環42は、D1 <D0 の場
合には、上記の開閉力差による押圧力(f1 −f2
0)とスプリング部材43による附勢力との合力によっ
て回転密封環41に押圧されることになり、D1 =D0
の場合には、密封端面41a,42aの接触圧は負圧p
の影響を全く受けることなく、スプリング部材43によ
る附勢力のみによって回転密封環41に押圧されること
になる。
【0033】ところで、上記した流体用ロータリジョイ
ント1は、シールの信頼性,耐久性において第1従来ジ
ョイントより優れている第2従来ジョイントを基本構造
として、これに潤滑水供給室62を付加することによっ
て、第2従来ジョイントにおいて課題とされていたメカ
ニカルシール寿命の更なる向上を実現したものである
が、このような潤滑水供給室62を設けておくことは、
これがメカニカルシール4以外のシール手段を必要とす
るため、一般に、ジョイント構造が大型化するといった
新たな問題を生じることになる。
【0034】しかし、本発明に係る流体用ロータリジョ
イント1にあっては、潤滑水供給室62をシールするシ
ール部材(オイルシール)61を、径方向において回転
密封環41に対向する位置に配置していることから、ジ
ョイント構造の大型化(軸線方向における長尺化)を防
止し得て、つまり潤滑水供給室62を有しない第1又は
第2従来ジョントと同等の軸線方向長さを有するものと
でき、第1又は第2従来ジョイントが装着されていた場
所にも容易に装着することができる。すなわち、第1又
は第2従来ジョイントが使用されているCMP装置等に
おいて、これらの従来ジョイントを当該ジョイント1に
置換させることができ、CMP装置等の性能アップのた
めの改造を容易に行うことができる。なお、かかる軸線
方向長さは、メカニカルシール1をダブルシールとし
て、両静止密封環42,42を共通のスプリング部材4
3で附勢するように工夫しておくことによって、より短
縮化することができる。
【0035】また、上記した流体用ロータリジョイント
1は、各ジョイントケース2,3を複数の部材2a〜2
c,3a〜3cに分割したカートリッジ構造をなすもの
であるから、その組み立て,装着を容易に行うことがで
きる。
【0036】なお、本発明は上記した実施の形態に限定
されるものではなく、本発明の基本原理を逸脱しない範
囲において、適宜に改良,変更することができる。例え
ば、本発明に係るロータリジョイント1は、内部ジョイ
ントケース2が回転側部材(トップリング軸の如き回転
軸7等)に取り付けられる場合のみならず、外部ジョイ
ントケース3が回転側部材に取り付けられる場合にも、
上記同様に好適に使用することができる。
【0037】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように、本発
明の流体用ロータリジョイントによれば、第1及び第2
従来ジョイントにおける問題を全て解決して、メカニカ
ルシールの信頼性,耐久性を大幅に向上させることがで
き、研磨液等の液体や圧縮空気等の気体を、その圧力条
件に拘わらず、相対回転する二つの部材間において良好
に流動させることができる。しかも、本発明の流体用ジ
ョイントは、メカニカルシール寿命の向上を図る手段
(潤滑水供給室等)を設けているにも拘わらず、そのた
めのシール部材を回転密封環の外周部に配置したことに
よって、当該手段を有しない第1又は第2従来ジョイン
トに比して大型化することがなく、第1又は第2従来ジ
ョイントを装着しているCMP装置等の改造(流体供給
系におけるロータリジョイント部分の改造)を容易に行
うことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る流体用ロータリジョイントの一例
を示す縦断正面図である。
【図2】図1の左半部の拡大図である。
【図3】図1の右半部の拡大図である。
【図4】図3の要部を拡大して示す詳細図である。
【図5】図4と異なる作用状態を示す図4相当図であ
る。
【符号の説明】
1…流体用ロータリジョイント、2…内部ジョイントケ
ース、3…外部ジョイントケース、4…メカニカルシー
ル、5…連通路、6…潤滑機構、7…回転軸、8…回転
側流路、10…固定側流路、41…回転密封環、41a
…回転密封端面、42…静止密封環、42a…静止密封
端面、43…スプリング部材、50…連通空間、51…
第1連通路部分、52…第2連通路部分、61…オイル
シール(シール部材)、62…潤滑水供給空間、63…
潤滑水。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年8月7日(2000.8.7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 CMP装置における流体用ロータリジ
ョイント
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CMP装置つまり
CMP(Chemical Mechanical Polishing) 法によるシリ
コンウエハの表面研磨装置において、相対回転する二つ
の部材間で液体又は気体を円滑に流動させるための流体
用ロータリジョイントに関するものである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】CMP装置にあっては、トップリングや
ターンテーブル等の回転側部材に設けた回転側流路とト
ップリング軸を軸受支持している装置機枠等の固定側部
材に設けた固定側流路とをロータリジョイントにより連
結することによって、固定側流路から回転側流路に至る
一連の流体通路を形成して、研磨液(例えば、アルカリ
成分としてKOHを含むシリカスラリにイソプロピルア
ルコールを添加したもの)等の液体や圧縮空気等の気体
を当該流体通路からトップリング等に供給したり、当該
流体通路内を正圧モードから負圧モードに切り換えて、
当該流体通路内の残存液(研磨液等)を吸引排出させる
ことが行われている。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】本発明は、このような問題を生じることな
く、CMP装置において、流動させる流体の性状や流体
通路内の圧力モードに拘わらず、相対回転する二つの部
材間での流体流動を長期に亘って円滑且つ良好に行うこ
とができる流体用ロータリジョイントを提供することを
目的とする。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【課題を解決するための手段】この課題を解決した本発
明のCMP装置における流体用ロータリジョイントは、
同心状をなして相対回転する内部ジョイントケース及び
外部ジョイントケースと、両ジョイントケース間に設け
たメカニカルシールと、両ジョンイトケースに設けられ
た一連の連通路と、メカニカルシールのシール部分を潤
滑する潤滑機構とを具備する。而して、メカニカルシー
ルは、内部ジョイントケースの外周部にその相対回転軸
線方向に所定間隔を隔てて対峙状に固定された一対の回
転密封環と、外部ジョイントケースの内周部に両回転密
封環間に位置して相対回転軸線方向に移動可能に且つ回
転不能に保持された一対の静止密封環と、両静止密封環
間に介装されて、両静止密封環をこれら各々に対向する
回転密封環へと接触させるべく押圧附勢するスプリング
部材と、各静止密封環の外周部に形成された第1環状面
とこれに対向して外部ジョイントケースの内周部に形成
された第2環状面との間に介装されて、当該静止密封環
をその軸線方向移動を許容しつつ二次シールさせた状態
で外部ジョイントケースに保持するOリングと、各第1
環状面に突設されて、スプリング部材による当該静止密
封環の押圧方向へのOリングの飛び出しを阻止する第1
環状係止部と、各第2環状面に突設されて、上記押圧方
向と逆方向へのOリングの飛び出しを阻止する第2環状
係止部と、を具備し、各回転密封環と静止密封環との対
向端部の一方を尖端形状として、当該両密封環が第2環
状面と同一径又は大径をなす円形状に線接触するように
構成されている。一連の連通路は、両回転密封環と静止
密封環との相対回転摺接部分の内周側空間であって、前
記メカニカルシールによって密閉された連通空間と、各
ジョイントケースに形成されて当該連通空間に開口する
連通路部分とで構成されている。潤滑機構は、各回転密
封環の外周部に対向して配置されており、上記各相対回
転摺接部分の外周側空間を閉塞された潤滑水供給空間に
形成する一対のシール部材と、一方のジョイントケース
に形成されて、両潤滑水供給空間に潤滑水を供給する潤
滑水通路であって、一方の潤滑水供給空間に開口する供
給路と両潤滑水供給空間を連通させる複数の連通路と他
方の潤滑水供給空間に開口する排出路とからなる潤滑水
通路とを具備する。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】回転軸7は上下方向に延びており、これに
嵌合固定した軸受スリーブ71とCMP装置の軸受機枠
11との間に介装させたベアリング12により、軸受機
枠11に回転自在に支持されている。回転軸7は適宜の
駆動手段に回転駆動されるものであり、その下部には
MP装置の研磨パッド等の流体使用部(図示せず)が連
結されている。回転側流路8は上下方向に延びており、
軸受機枠11、ベアリング12及び軸受スリーブ71で
構成される軸受部の下端部から下方に延びる回転軸部分
に貫通形成されている。回転側流路8の上端部は、当該
軸受部の下端近傍位において回転軸7の外周部に開口8
1されており、その下端部は上記流体使用部に連通され
ている。流体制御装置9は、吐出,吸込動作を選択的に
行う給排ポンプを備えたものであり、流体通路5,8,
10内の圧力モードを、必要に応じて、研磨液,超純水
等の液体を所定圧で供給する正圧モードと圧縮空気等の
加圧気体を供給するドライモードと残存液体を吸引排出
する負圧モードとに切り換えるようになっている。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】しかし、本発明に係る流体用ロータリジョ
イント1にあっては、潤滑水供給室62をシールするシ
ール部材(オイルシール)61を、径方向において回転
密封環41に対向する位置に配置していることから、ジ
ョイント構造の大型化(軸線方向における長尺化)を防
止し得て、つまり潤滑水供給室62を有しない第1又は
第2従来ジョントと同等の軸線方向長さを有するものと
でき、第1又は第2従来ジョイントが装着されていた場
所にも容易に装着することができる。すなわち、第1又
は第2従来ジョイントが使用されているCMP装置に
いて、これらの従来ジョイントを当該ジョイント1に置
換させることができ、CMP装置等の性能アップのため
の改造を容易に行うことができる。なお、かかる軸線方
向長さは、メカニカルシール1をダブルシールとして、
両静止密封環42,42を共通のスプリング部材43で
附勢するように工夫しておくことによって、より短縮化
することができる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように、本発
明の流体用ロータリジョイントによれば、第1及び第2
従来ジョイントにおける問題を全て解決して、メカニカ
ルシールの信頼性,耐久性を大幅に向上させることがで
き、研磨液等の液体や圧縮空気等の気体を、その圧力条
件に拘わらず、相対回転する二つの部材間において良好
に流動させることができる。しかも、本発明の流体用ジ
ョイントは、メカニカルシール寿命の向上を図る手段
(潤滑水供給室等)を設けているにも拘わらず、そのた
めのシール部材を回転密封環の外周部に配置したことに
よって、当該手段を有しない第1又は第2従来ジョイン
トに比して大型化することがなく、第1又は第2従来ジ
ョイントを装着しているCMP装置の改造(流体供給系
におけるロータリジョイント部分の改造)を容易に行う
ことができるものである。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】符号の説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【符号の説明】 1…流体用ロータリジョイント、2…内部ジョイントケ
ース、3…外部ジョイントケース、4…メカニカルシー
ル、5…連通路、6…潤滑機構、7…回転軸、8…回転
側流路、10…固定側流路、41…回転密封環、41a
…回転密封端面、42…静止密封環、42a…静止密封
端面、43…スプリング部材、50…連通空間、51…
第1連通路部分、52…第2連通路部分、61…オイル
シール(シール部材)、62…潤滑水供給空間、63…
潤滑水、64…供給路、65…連通路、66…排出路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同心状をなして相対回転する内部ジョイ
    ントケース及び外部ジョイントケースと、 内部ジョイントケースの外周部にその相対回転軸線方向
    に所定間隔を隔てて対峙状に固定された一対の回転密封
    環と、外部ジョイントケースの内周部に両回転密封環間
    に位置して相対回転軸線方向に移動可能に且つ回転不能
    に保持された一対の静止密封環と、両静止密封環間に介
    装されて、両静止密封環をこれら各々に対向する回転密
    封環へと接触させるべく押圧附勢するスプリング部材
    と、各静止密封環の外周部に形成された第1環状面とこ
    れに対向して外部ジョイントケースの内周部に形成され
    た第2環状面との間に介装されて、当該静止密封環をそ
    の軸線方向移動を許容しつつ二次シールさせた状態で外
    部ジョイントケースに保持するOリングと、各第1環状
    面に突設されて、スプリング部材による当該静止密封環
    の押圧方向へのOリングの飛び出しを阻止する第1環状
    係止部と、各第2環状面に突設されて、上記押圧方向と
    逆方向へのOリングの飛び出しを阻止する第2環状係止
    部と、を具備し、各回転密封環と静止密封環との対向端
    部の一方を尖端形状として、当該両密封環が第2環状面
    と同一径又は大径をなす円形状に線接触するように構成
    したメカニカルシールと、 両回転密封環と静止密封環との相対回転摺接部分の内周
    側空間であって、前記メカニカルシールによって密閉さ
    れた連通空間と、各ジョイントケースに形成されて当該
    連通空間に開口する連通路部分とで構成される一連の連
    通路と、 各回転密封環の外周部に対向して配置されており、上記
    各相対回転摺接部分の外周側空間を閉塞された潤滑水供
    給空間に形成する一対のシール部材と、 一方のジョイントケースに形成されて、両潤滑水供給空
    間に潤滑水を供給する潤滑水通路と、 を具備することを特徴とする流体用ロータリジョイン
    ト。
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