JP2001003791A - 燃料噴射装置 - Google Patents
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Abstract
料噴射ポンプに吸入される燃料量を調量することにより
制御する燃料噴射装置において、制御の安定性及び制御
の応答性を共に確保する。 【解決手段】 燃料噴射ポンプからの吐出燃料を蓄える
コモンレール内の圧力を目標圧に制御するために、燃料
噴射ポンプへの燃料の吸入通路に設けられた調量弁の開
口面積を、ソレノイド電流のデューティ制御によって制
御する、蓄圧式燃料噴射装置において、定常時には、制
御の安定性を重視して設定した制御周波数にて、ソレノ
イド電流をデューティ制御し、制御目標である目標コモ
ンレール圧等の変化量から、制御の過渡時を判定する
と、その後、コモンレール圧が目標圧に達するまでの間
の一定時間だけ、制御周波数を、定常時よりも低い低周
波数に変更する。この結果、過渡時には、調量弁の弁体
の挙動が不安定になるものの、弁体自体の動きは速くな
るため、制御の応答性を高めることができる。
Description
同期して燃料の吸入・吐出を行う燃料噴射ポンプからの
燃料の吐出状態を、該燃料噴射ポンプに吸入される燃料
量を調量することにより制御する燃料噴射装置に関す
る。
この種の燃料噴射装置では、例えば特開昭59−655
23号公報に開示されているように、燃料タンクから燃
料を汲み出すフィードポンプから燃料噴射ポンプに至る
燃料供給経路に調量弁を設け、この調量弁を周期的に開
閉させると共に、その開閉時間を制御することにより、
燃料噴射ポンプへの吸入燃料量を調量している。
全閉状態から全開状態或いはその逆方向へと調量弁を開
閉させるため、開弁時間の変化に対する吸入燃料量の変
化量が大きくなる。このため、調量弁の開弁時間を変化
させることにより調量可能な吸入燃料量の変化幅が大き
くなり、燃料噴射ポンプへの吸入燃料量を高精度に制御
することができないといった問題があった。
の吸入燃料量(延いては燃料噴射ポンプからの燃料の吐
出量)を高精度に制御するために、調量弁の制御を、上
述した従来の開閉制御から、開口面積の制御に変更する
ことを提案した(特願平10−104714号)。
て、ソレノイドへの通電電流量に応じて開口面積が変化
する電磁弁を使用し、調量弁のソレノイドへの通電電流
量を制御することにより、調量弁の開口面積、延いて
は、燃料噴射ポンプへの吸入燃料量を、内燃機関の運転
状態に応じて緻密に制御できるようにしている。
流量を制御する際には、通常、一制御周期当たりのソレ
ノイドへの通電時間割合(デューティ比)を設定し、そ
の設定したデューティ比に基づき、予め設定された制御
周期毎に、所定時間、ソレノイドへの通電を行う、デュ
ーティ制御(換言すればPWM制御)が利用される。
て調量弁の開口面積を制御するに当たっては、デューテ
ィ制御の制御周波数を低く設定し過ぎると(換言すれば
制御周期を長くし過ぎると)、下記,の問題が生
じ、逆に、制御周波数を高く設定し過ぎると(換言すれ
ば制御周期を短くし過ぎると)、下記,の問題が発
生する。
数に設定した低周波数制御の場合(図6(a)参照)に
は、制御周波数を高周波数に設定した高周波数制御(図
6(b)参照)の場合に比べて、ソレノイドへの通電電
流(ソレノイド電流)の振幅が大きくなる。このため、
図6(c),(d)から明らかなように、低周波数制御
の場合には、高周波数制御の場合に比べて、調量弁にお
いてソレノイド電流に応じて変位する弁体の動きが不安
定となり、延いては、燃料噴射ポンプからの燃料の吐出
量がばらつくことになる。従って、デューティ制御の制
御周波数を低く設定し過ぎると、燃料噴射ポンプからの
燃料の吐出量を安定させることができなくなる。
たりのソレノイドへの通電時間(デューティ比)を制御
することにより、ソレノイドに流れる電流の平均値(平
均電流)を制御し、調量弁の弁体の位置を制御するもの
であるが、制御装置側での演算によってデューティ比
(Duty)が変化してから、そのデューティ比が実際
に制御に反映されるのは、デューティ制御の一制御周期
が完了して、次の制御周期に移行してからである。つま
り、制御装置側での演算によってデューティ比が変化し
てから、そのデューティ比がソレノイド電流に反映され
るまでには応答遅れがある。そして、図7(a)に示す
ように、低周波数制御の場合には、図7(b)に示す高
周波数制御の場合に比べて、一制御周期の時間が長くな
るので、応答遅れ時間も長くなり易い。このため、デュ
ーティ制御の制御周波数を低く設定し過ぎると、制御の
応答性が低下し、燃料噴射ポンプからの燃料の吐出量を
内燃機関の運転状態に応じて速やかに制御することがで
きなくなる。
期当たりのソレノイドへの通電時間(デューティ比)を
制御することにより、ソレノイド電流を制御するが、こ
うしたデューティ制御のための駆動信号(駆動パルス)
を、マイクロコンピュータ等のデジタル回路からなる制
御装置から出力するよう構成した場合には、駆動パルス
の最小変化量が、制御装置のパルス出力分解能に依存す
ることになる。そして、この場合には、デューティ制御
の制御周波数を高くすればするほど(換言すれば制御周
期を短くすればするほど)、制御可能なデューティ比の
分解能が荒くなり、制御精度が低下する。
解能が1msec.である場合、デューティ制御の制御周期
を10msec.に設定すると、ソレノイド電流を10%の
分解能でデューティ制御できることになるが、同じ制御
装置を使って、5msec.の制御周期でソレノイド電流を
デューティ制御するようにすると、デューティ制御の分
解能は20%となり、ソレノイド電流の制御精度が低下
する。
射装置で用いられているマイクロコンピュータを使用す
る場合には、デューティ制御の制御周波数を高く設定し
過ぎると、ソレノイド電流(延いては燃料噴射ポンプか
らの燃料の吐出量)の制御精度が低下する。
ーティ制御する場合、制御周波数を高くすると、図8
(b)に示すように、調量弁開弁時のデューティ比(D
uty)変化に対する弁開度(リフト量)の増加特性
と、調量弁閉弁時のデューティ比(Duty)変化に対
する弁開度(リフト量)の低下特性とが異なる、所謂ヒ
ステリシス現象が発生し、デューティ比が同じであって
も、調量弁の開弁時と閉弁時とで、その開口面積(延い
ては燃料噴射ポンプの燃料の吐出量)を一義的に制御す
ることができなくなる。
御によって調量弁のソレノイド電流(延いては調量弁の
開口面積)を高精度に制御するには、図8(a)に示す
ように、弁体の開・閉弁特性にヒステリシスが発生しな
い程度の低周波数制御にて、ソレノイド電流をデューテ
ィ制御する必要がある。
にソレノイド電流をデューティ制御するに当たっては、
デューティ制御の制御周波数を、上記各問題〜が発
生しないように設定する必要があり、実際に、デューテ
ィ制御によって調量弁のソレノイドへの通電電流量を制
御する際には、制御対象となる燃料噴射装置の動作特性
に適合した最適値となるように、デューティ制御の制御
周波数を設定することになる。
数を、制御対象となる燃料噴射装置の全運転条件下で最
適値に適合させることは困難であり、設計者が制御周波
数を設定する際に、定常時の制御性(換言すれば制御の
安定性)を重視するか、過渡時の制御性(換言すれば制
御の応答性)を重視するかで、制御特性が異なることに
なる。つまり、制御の安定性を重視して制御周波数を設
定した場合には、制御の応答性が悪くなり、逆に、制御
の応答性を重視して制御周波数を設定した場合には、制
御の安定性が悪くなるという問題が発生する。
精度の低下を防止するための技術として、特開昭57−
157878号公報,特開昭62−165083号公報
等には、ソレノイド電流をデューティ制御する際に、駆
動パルスのデューティ比に応じて制御周波数を変化させ
る(具体的には、デューティ比が小さい場合や大きい場
合には、制御周波数を低くする)ことにより、一制御周
期当たりのソレノイドへの通電時間或いは通電停止時間
を確保し、上述したヒステリシス現象の発生を防止する
ことが開示されているが、こうした制御周波数の可変制
御では、制御が定常状態であっても過渡状態であっても
制御周波数がデューティ比に応じて一義的に設定される
ので、制御の応答性と安定性とを共に確保することはで
きない。
のであり、燃料噴射ポンプからの燃料の吐出状態を、燃
料噴射ポンプに吸入される燃料量を調量することにより
制御する燃料噴射装置において、定常時の制御性(制御
の安定性)及び過渡時の制御性(制御の応答性)を共に
確保し、燃料噴射ポンプからの燃料の吐出状態を常に最
適に制御できるようにすることを目的とする。
めになされた請求項1記載の燃料噴射装置においては、
燃料噴射ポンプへの吸入燃料量を調量する調量弁とし
て、ソレノイドへの通電電流量に応じて開口面積が変化
する電磁弁が使用され、制御手段が、この調量弁のソレ
ノイドへの通電電流量をデューティ制御することによ
り、燃料噴射ポンプからの燃料吐出状態が内燃機関の運
転状態に応じた目標状態となるように、燃料噴射ポンプ
への吸入燃料量を制御する。そして、制御手段がデュー
ティ制御によって燃料噴射ポンプからの燃料吐出状態を
大きく変化させる、制御の過渡時には、制御周波数変更
手段が、その旨を判定して、その後、所定時間、制御手
段によるデューティ制御の制御周波数を定常時よりも低
い周波数に変更する。
御周波数を低く設定した場合(換言すれば制御周期を長
くした場合)には、ソレノイド電流の振幅が大きくなっ
て、電磁弁における弁体の動きは不安定になるものの、
ソレノイドへの通電時間及び非通電時間が共に長くなる
ので、弁体の動きそのものは速くなる、といった点に着
目し、制御の過渡時には、一時的にデューティ制御の制
御周波数を低くすることにより、過渡時の応答性を確保
するようにしているのである。
周波数を制御の安定性を重視して設定しておけば、定常
時の制御の安定性と過渡時の制御の応答性とを共に満足
できることになり、燃料噴射ポンプからの燃料吐出状態
を常時最適に制御することができるようになる。
際に、その後所定時間だけ、制御周波数を定常時よりも
低い周波数に変更するようにしていることから、過渡時
に制御周波数を低周波数に切り換えることによって、上
記で説明したように応答性が低下する、といったこと
はない。
期間としては、制御の過渡時を判定してから、制御手段
の制御動作によって燃料噴射ポンプからの燃料吐出状態
が目標状態に達するまでの時間内であればよいが、この
期間を長く設定し過ぎると、燃料吐出状態が目標状態に
達してから、燃料吐出状態が目標状態から大きくオーバ
シュート或いはアンダシュートしてしまい、燃料吐出状
態が目標状態に収束するのに時間がかかるといったこと
も考えられる。
安定性を確保するには、請求項2に記載のように、制御
周波数変更手段を、制御の過渡時を判定してから、制御
手段の制御動作によって燃料噴射ポンプからの燃料吐出
状態が目標状態に達するのに要する時間よりも短い所定
時間だけ、制御周波数を定常時よりも低い周波数に変更
するように構成するとよい。
に変更する期間を、制御の過渡時を判定してから、燃料
噴射ポンプからの燃料吐出状態が目標状態に達するのに
要する時間よりも短い時間に設定しておけば、燃料噴射
ポンプからの燃料吐出状態が目標状態に達する手前で、
制御周波数が定常時の高周波数に戻されることになるの
で、燃料噴射ポンプからの燃料吐出状態が目標状態に達
する時点では、弁体の挙動が安定し、燃料噴射ポンプか
らの燃料吐出状態が速やかに目標状態に収束することに
なる。
特開昭59−65523号公報に開示されたような、デ
ィーゼル機関に設けられた燃料噴射弁に高圧燃料を直接
供給する燃料噴射ポンプへの吸入燃料量を制御する燃料
噴射装置に適用できるのは勿論のこと、請求項3に記載
のように、内燃機関の各気筒に設けられた燃料噴射弁に
供給するための高圧燃料を蓄える蓄圧室に燃料を供給す
るように構成された燃料噴射ポンプを備えた、所謂蓄圧
式の燃料噴射装置にも適用できる。
本発明を適用する場合、制御手段は、請求項3に記載の
ように、蓄圧室内の実燃料圧力と、燃料噴射弁から内燃
機関に噴射供給する際の目標燃料噴射量及び目標燃料圧
力と、内燃機関の回転速度とに基づき、燃料噴射ポンプ
からの燃料吐出状態が蓄圧室内の実燃料圧力を目標燃料
圧力に制御するのに必要な目標状態となるように、調量
弁のソレノイドへの通電電流量をデューティ制御するよ
うに構成すればよい。
制御周波数を定常時よりも低い周波数に変更するには、
制御手段によるデューティ制御の過渡時を判定する必要
がある。そして、この過渡判定には、例えば、制御手段
においてソレノイドへの通電電流量を制御するのに設定
されたデューティ比(又はデューティ比に対応した通電
時間等のパラメータ)の変化量を用い、その変化量が所
定値以上であるとき、制御の過渡時を判定するようにし
てもよい。
を実際にデューティ制御するためのデューティ比(又は
デューティ比に対応したパラメータ)の変化量から判定
するようにしていると、制御周波数を低周波数に変更し
てから、その変更後の制御周波数でデューティ制御が実
行されるまでに、応答遅れが生じることになる。
制御の過渡時を判定する際には、制御手段にて設定され
たデューティ比(又はデューティ比に対応したパラメー
タ)を用いるのではなく、このデューティ比を決定する
のに使用される制御目標を用いるようにするとよい。つ
まり、制御目標の変化から、制御の過渡時を判定して、
制御周波数を低周波数に変更するようにすれば、制御目
標が過渡的に変化した直後から、制御目標の変化に対応
したデューティ比で、低周波数のデューティ制御を開始
することができるようになり、過渡時の応答性を確保す
ることができる。
装置において、実際に制御目標の変化から制御の過渡時
を判定するには、請求項4記載のように、制御周波数変
更手段を、目標燃料噴射量,目標燃料圧力,及び内燃機
関の回転速度の少なくとも一つの変化量が予め設定され
た過渡判定値を越えたときに、制御の過渡時を判定し
て、制御周波数を定常時よりも低い周波数に変更するよ
うに構成すればよい。
ィーゼル機関に設けられた燃料噴射弁からの燃料噴射量
を制御するための燃料噴射装置に適用できるのはいうま
でもないが、例えば、ガソリンを内燃機関の気筒内に直
接噴射する直噴式のガソリンエンジン等、ディーゼル機
関以外の内燃機関に燃料を噴射供給するための燃料噴射
装置にも適用できる。
に説明する。まず図1は実施例の蓄圧式燃料噴射装置全
体の構成を表す概略構成図である。図1に示す如く本実
施例の蓄圧式燃料噴射装置1は、6気筒のディーゼル機
関2の各気筒に燃料を噴射供給する燃料噴射弁(インジ
ェクタ)3と、インジェクタ3に供給する高圧燃料を蓄
える蓄圧室(コモンレール)4と、コモンレール4に高
圧燃料を圧送する燃料供給装置5と、これらを制御する
電子制御装置(ECU)6とを備える。
中心とするマイクロコンピュータからなり、回転速度セ
ンサ7,アクセルセンサ8等にて検出されたディーゼル
機関2の運転状態を表す各種パラメータ(回転速度N
E,アクセル開度ACC等)を取り込み、ディーゼル機関
2の燃焼状態をこの検出された運転状態に応じた最適状
態に制御するための目標燃料圧力(目標コモンレール圧
PFIN )を算出し、コモンレール4に設けられたコモン
レール圧センサ9にて検出された実燃料圧力(実コモン
レール圧Pc)が目標コモンレール圧PFIN と一致する
ように燃料供給装置5を駆動制御する、コモンレール圧
のフィードバック制御を行う。
の制御指令に従って、燃料タンク10に蓄えられた燃料
を汲み出すフィードポンプ11からの低圧燃料を吸入す
ると共に、この吸入した燃料を高圧に加圧し、加圧後の
高圧燃料を給油配管12を介して、コモンレール4に圧
送する。
って、高圧燃料を蓄圧したコモンレール4と連結されて
いる。そして、各インジェクタ3に配設されたコントロ
ール弁14を開閉動作することで、このコモンレール4
にて蓄圧されて目標コモンレール圧PFIN となった高圧
燃料が、ディーゼル機関2の各気筒の燃焼室へ噴射され
る。
閉動作は、ECU6からのインジェクタ制御指令に基づ
いて実行される。このインジェクタ制御指令は、燃料噴
射量や燃料噴射時期を調節するためのものであって、回
転速度センサ7やアクセルセンサ8等からの検出信号に
基づいて算出され、回転速度センサ7や図示しない気筒
判別センサ等からの検出信号に基づく所定のタイミング
でECU6から出力される。
き説明する。図2に示す如く、本実施例の燃料供給装置
5は、本発明の燃料噴射ポンプとしてのロータリポンプ
20と、ロータリポンプ20に吸入される燃料量(吸入
燃料量)を調量する調量弁40とから構成される。
の回転軸に連結された駆動軸22と、この駆動軸22の
周囲に120度間隔で放射状に配置された3個のシリン
ダ24a,24b,24cと、各シリンダ内24a〜2
4c内に摺動自在に設けられたプランジャ26a,26
b,26cとを備える。
動軸22側には、ロッド28a,28b,28cが突設
され、各ロッド28a〜28cの先端には、駆動軸22
の周囲に偏心して設けられた偏心カム30に当接される
当接部32a,32b,32cが設けられ、更に、各当
接部32a〜32cと各シリンダ24a〜24cとの間
には、プランジャ26a〜26cを駆動軸22方向に付
勢するスプリング34a,34b,34cが設けられて
いる。
は、ディーゼル機関2が1回転する度に、駆動軸22,
延いては偏心カム30が1回転し、各プランジャ26a
〜26cが各シリンダ24a〜24c内を1往復するこ
とになる。また、各シリンダ24a〜24cは120度
間隔で放射状に配置されているため、各シリンダ24a
〜24c内での各プランジャ24a〜24cの移動は、
ディーゼル機関2の120℃A分、位相がずれることに
なる。
2とは反対側端部には、夫々、プランジャ26a〜26
cが駆動軸22側に移動したときに、シリンダ24a〜
24c内に燃料を吸入するための吸入孔H1と、プラン
ジャ26a〜26cが駆動軸22とは反対側に移動した
ときに、シリンダ24a〜24c内の燃料を加圧して吐
出するための排出孔H2とが夫々形成されている。
の排出孔H2は、夫々、シリンダ24a〜24cへの燃
料の逆流を阻止する逆止弁36a,36b,36cを介
して、給油配管12に接続されている。このため、燃料
供給装置5からコモンレール4には、ディーゼル機関2
の1回転当たりに3回の割で、高圧燃料が供給されるこ
とになる。
の各プランジャ26a〜26cが駆動軸22側に移動し
て各シリンダ24a〜24c内に燃料を吸入する際に、
各シリンダ24a〜24c内に流入する燃料量(吸入燃
料量)を調量するためのものであり、ロータリポンプ2
0への燃料供給通路の一部を形成するシリンダ42と、
このシリンダ42内に摺動自在に設けられて、シリンダ
42を通過する燃料量を調量するための弁体44と、こ
の弁体44のシリンダ42内での摺動位置を電磁力によ
り変化させるソレノイド46とを備える。
摺動面となる側壁には、フィードポンプ11から供給さ
れた燃料をシリンダ42内に導く吸入孔42aが形成さ
れ、弁体44のソレノイド46とは反対側の端面には、
吸入孔42aを通ってシリンダ42内に流入してきた燃
料をロータリポンプ20側に排出する排出孔42bが形
成されている。そして、この排出孔42bは、ロータリ
ポンプ20側に排出した燃料がシリンダ42内に逆流す
るのを阻止する逆止弁48a,48b,48cを介し
て、ロータリポンプ20側の各シリンダ24a〜24c
に形成された吸入孔H1に連通されている。
体44は、シリンダ42内で側壁に当接して摺動する一
対の摺動部44a,44bと、これら各摺動部44a,
44bをシリンダ42の吸入孔42aの開口径と略同じ
間隔にて連結する連結部44cとから構成されている。
そして、通電によりソレノイド46が発生する電磁力に
よって、弁体44がシリンダ42の排出孔42bとは反
対側の最後端位置に移動した状態では、排出孔42b側
の摺動部44aが吸入孔42aを閉塞して、フィードポ
ンプ11からロータリポンプ20に至る燃料供給通路を
遮断できるようにされている。
摺動部44aとには、吸入孔42aからシリンダ42内
に流入した燃料を排出孔42b側に導く導孔44dが穿
設されている。このため、弁体44が、吸入孔42aを
閉塞する最後端位置よりも排出孔42b側に位置する際
には、フィードポンプ11から供給された燃料が、吸入
孔42a,導孔44d,及び排出孔42bを通って、ロ
ータリポンプ20側に供給されることになる。
44の位置に応じて変化することから、シリンダ42内
での弁体44の摺動位置をソレノイド46を介して制御
することにより、調量弁40を通ってロータリポンプ2
0の各シリンダ24a〜24cに吸入される吸入燃料量
を調量することができる。
位置をソレノイド46が発生する電磁力(換言すれば、
ソレノイド46に流す電流量)にて制御できるようにす
るために、弁体44のソレノイド46側摺動部44bに
は、ソレノイド46が発生した電磁力を受けて弁体44
をソレノイド46側に変位させるためのロッド44eが
設けられ、更に、このロッド44eの端部には、弁体4
4を、シリンダ42の排出孔42b側に付勢するスプリ
ング44fが設けられている。
は、ソレノイド46への通電を遮断すれば、スプリング
44fの付勢力により、弁体44の摺動部44aがシリ
ンダ42の排出孔42b側内壁面に当接されて、吸入孔
42aの開口面積が最大となり、ロータリポンプ20へ
の吸入燃料量を最大にすることができる。また、ソレノ
イド46への通電時には、ソレノイド46が発生する電
磁力によって、弁体44がソレノイド46側に移動する
ので、吸入孔42aがソレノイド46への通電電流量に
応じて徐々に閉じられることになる。従って、ソレノイ
ド46への通電電流量を多くすればするほど、ロータリ
ポンプ20への吸入燃料量を少なくすることができる。
置5を制御することによりコモンレール圧を制御するた
めにECU6(詳しくはCPU)にて実行されるコモン
レール圧制御処理について、図3に示すフローチャート
に沿って説明する。尚、この処理は、コモンレール圧セ
ンサ9にて検出された実コモンレール圧Pcが目標コモ
ンレール圧PFIN となるように、調量弁40の開口面積
(具体的には調量弁40のソレノイド46に流す電流)
をフィードバック制御するための処理であり、ECU6
において、ロータリポンプ20の燃料吐出周期に同期し
て、ディーゼル機関2の120℃A毎に実行される。
は、図示しないソレノイド46への駆動パルス出力処理
にて、ソレノイド46への通電経路に設けられたスイッ
チング素子をオン・オフさせてソレノイド電流をデュー
ティ制御するのに必要な制御量である、ソレノイド46
の駆動周期(換言すれば、ソレノイド電流をデューティ
制御するための制御周期)FREと、その一周期当たり
のソレノイド46への通電時間(最終通電時間)IDUTY
F とを、夫々算出する。
理が開始されると、まずS110〜S130(Sはステ
ップを表す)の判定処理にて、コモンレール圧制御の過
渡時を判定する過渡判定処理を実行する。即ち、まずS
110にて、制御目標である目標コモンレール圧PFIN
の今回の値PFIN(i)と前回の値PFIN(i-1)との偏差の絶
対値(換言すれば目標コモンレール圧PFIN の変化量)
が、予め設定された過渡判定値「KPRAPID」 以上である
か否かを判定する。
の変化量が過渡判定値「KPRAPID」未満であると判定さ
れた場合には、S120にて、インジェクタ3からの目
標噴射量QFIN の今回の値QFIN(i)と前回の値QFIN(i-
1)との偏差の絶対値(換言すれば目標噴射量QFIN の変
化量)が、予め設定された過渡判定値「KQRAPID」 以上
であるか否かを判定する。
の変化量が過渡判定値「QPRAPID」未満であると判定さ
れた場合には、S130にて、ディーゼル機関2の回転
速度NEの今回の値NE(i) と前回の値NE(i-1) との
偏差の絶対値(換言すれば回転速度NEの変化量)が、
予め設定された過渡判定値「NEPRAPID」以上であるか否
かを判定する。
化量が過渡判定値「NEPRAPID」未満であると判定された
場合には、現在、制御の過渡時ではないと判断して、続
くS150に移行し、逆に、S110〜S130のいず
れかで、目標コモンレール圧PFIN ,目標噴射量QFIN
,或いは回転速度NEの変化量が、過渡判定値以上で
あると判定された場合には、現在、制御の過渡時である
と判断して、S140に移行する。
判定に用いられる目標噴射量QFIN及び目標コモンレー
ル圧PFIN は、図示しない制御量演算処理にてディーゼ
ル機関2の回転速度NEやアクセル開度ACC等に基づき
算出された、インジェクタ制御及びコモンレール圧制御
のための制御目標値である。
コモンレール圧PFIN と、S130にて制御の過渡判定
に用いられる回転速度NEは、後述するように、本実施
例のコモンレール圧制御処理において、ソレノイド46
をデューティ制御するための制御量(駆動周期FRE及
び最終通電時間IDUTYF )を設定するのに使用されるパ
ラメータである。
定処理では、デューティ制御のための制御量(駆動周期
FRE及び最終通電時間IDUTYF )の変化量から制御の
過渡時を判定するのではなく、その制御量を設定するの
に使用されるパラメータの変化量から、制御の過渡時を
判定することにより、過渡判定を応答遅れなく速やかに
行うことができるようにしているのである。
て制御の過渡時が判定された際に実行されるS140で
は、ソレノイド電流をデューティ制御する際の制御周波
数を定常時よりも低い低周波数に変更する旨を表す制御
切換フラグXRAPID をセットすると共に、デューティ制
御の制御周期を定常時よりも長くする(換言すればデュ
ーティ制御の制御周波数を定常時よりも低くする)ため
の周期補正係数GFREとして、予め設定された値「KGFR
E」 (本実施例では1より小さい値;例えば、0.5)
をセットし、更に、制御周波数を定常時よりも低い低周
波数に変更する期間を表す制御切換時間TFRE として、
予め設定された時間「KTFRE」 (例えば、75msec.)
をセットし、その後、S150に移行する。
る時間「KTFRE」 には、制御の過渡判定後、当該コモン
レール圧制御処理を実行することにより、実コモンレー
ル圧Pcが目標コモンレール圧PFIN に達するのに要す
る時間よりも短い時間が、予め設定されている。
グXRAPID がセットされているか否かを判断する。そし
て、制御切換フラグXRAPID がセットされている場合に
は、続くS160に移行して、S140にて制御切換フ
ラグXRAPID がセットされてから、制御切換時間TFRE
が経過したか否かを判断し、制御切換時間TFRE が経過
していないと判断すると、S180に移行する。
PID がセットされていないと判断されるか、或いは、S
160にて、制御切換フラグXRAPID がセットされてか
ら制御切換時間TFRE が経過したと判断された場合に
は、S170に移行して、デューティ制御の制御周期を
定常時の値に戻すために、周期補正係数GFRE に値
「1」をセットすると共に、制御切換フラグXRAPID を
リセットし、その後、S180に移行する。
量QFIN と目標コモンレール圧PFIN とに基づき、RO
Mに格納された図4(a)に示す如き基本電流量算出用
マップを用いて、調量弁40のソレノイド46に流す基
本電流量IBAS を算出する。この基本電流量算出用マッ
プは、目標噴射量QFIN が小さい程、また、目標コモン
レール圧PFIN が小さい程、基本電流量IBAS が大きく
なるように予め設定されている。これは、インジェクタ
3からディーゼル機関2の各気筒に供給する燃料量(目
標噴射量QFIN )が少ない程、或いは、目標コモンレー
ル圧PFIN が小さい程、コモンレール4に供給すべき燃
料量が少なくなり、調量弁40の開口面積を小さくする
必要があるためである。
補正電流量算出用マップを用いて、ディーゼル機関2の
回転速度NEから、基本電流量IBAS に対する補正電流
量INPを算出する。この補正電流量INPは、ソレノイド
46に流れる電流量が一定であっても、ロータリポンプ
20に供給される燃料量は、ディーゼル機関2の回転速
度NEに応じて変化する(回転速度NEが高い程、ロー
タリポンプ20への供給燃料量が少なくなるため、ソレ
ノイド46への通電電流量を小さくして開口面積を大き
くする必要がある)ことから、S180にて算出された
基本電流量IBAS を、ディーゼル機関2の回転速度NE
に応じて補正するためのものである。
ように、回転速度NEが基本電流量算出用マップ設定時
の回転速度(基準回転速度NE0)よりも高い領域で
は、回転速度NEが高い程小さくなるように負の値が設
定され、回転速度NEが基準回転速度NE0よりも低い
領域では、回転速度NEが低い程大きくなるように正の
値が設定される。
正電流量INPが算出されると、続くS200にて、これ
ら各値IBAS ,INPを加算することにより、ソレノイド
46に流すべき目標電流量IFIN (=IBAS +INP)を
算出し、更に、続くS210にて、この目標電流量IFI
N を、ソレノイド46に流れる電流をパルス幅変調信号
(PWM信号)にてデューティ制御するための駆動パル
ス幅である、予め設定された一制御周期当たりのソレノ
イド46への通電時間IDUTYF に変換する。
リからソレノイド46に至る通電経路にスイッチング素
子を設け、このスイッチング素子を、PWM信号にて駆
動することにより、ソレノイド46に流れる電流(換言
すれば調量弁40の開口面積)をデューティ制御するよ
うにされており、S210では、このデューティ制御の
ための一制御周期当たりの通電時間IDUTYを算出するの
である。尚、この通電時間IDUTYの算出には、図4
(c)に示す如き通電時間算出用マップが使用され、通
電時間IDUTYは、目標電流量IFIN とバッテリ電圧VB
とに基づき設定される。つまり、通電時間IDUTYは、目
標電流量IFIN が大きく、バッテリ電圧VBが小さい
程、大きくなるように設定される。
た一制御周期当たりにスイッチング素子をオンしてソレ
ノイド46への通電を行う通電時間IDUTYが設定される
と、今度は、続くS220に移行して、目標コモンレー
ル圧PFIN と実コモンレール圧Pcとの油圧偏差△Pに
基づき、この油圧偏差△Pを零にするための通電時間補
正量IFBK を算出する。
0にて算出された通電時間IDUTYに対するフィードバッ
ク補正量であり、S220では、例えば、上記油圧偏差
△Pに比例定数Kpを乗じた値と、上記油圧偏差△Pの
積分値に積分定数Kiを乗じた値と、上記油圧偏差△P
の微分値に微分定数Kdを乗じた値とを加算し、この加
算値にて通電時間補正量IFBK を更新する、といった手
順で、通電時間補正量IFBK を算出する。
40又はS170にて設定された最新の周期補正係数G
FRE を用いて、ソレノイド電流をデューティ制御するた
めのソレノイドの駆動周期FRE、及び、その駆動周期
FREに同期して実際にスイッチング素子をオンしてソ
レノイド46への通電を行うための最終通電時間IDUTY
F を算出する。
視して設定された制御周波数(例えば200Hz)でソ
レノイド電流をデューティ制御するための駆動周期の基
準値「KFRE 」を、S140又はS170にて設定され
た周期補正係数GFRE (0.5又は1)にて除算するこ
とにより、ソレノイド46の駆動周期FRE(=KFRE/
GFRE )を算出し、更に、S210,S220にて算出
された、駆動周期の基準値「KFRE 」に対応したソレノ
イド46の一制御周期(=KFRE )当たりの通電時間ID
UTY及びその補正量IDFBKの和を、S140又はS17
0にて設定された周期補正係数GFRE (0.5又は1)
にて除算することにより、ソレノイド46の実際の駆動
周期当たりの通電時間である最終通電時間IDUTYF (=
(IDUTY+IDFBK)/GFRE)を算出するのである。
処理にて、制御の過渡時が判定されてから、制御切換時
間TFRE が経過するまでの間は、ソレノイド46の駆動
周期FRE及びその一周期当たりの最終通電時間IDUTY
F が、定常時の駆動周期である駆動周期基準値KFRE 及
び最終通電時間「IDUTY+IDFBK」よりも長く(本実施
例では2倍)なり、制御周波数が定常時よりも低い低周
波数(例えば、100Hz)に変更されることになる。
6の駆動周期FRE及び最終通電時間IDUTYは、前述し
たように、ソレノイド46への駆動パルス出力処理に
て、ソレノイド46への通電経路に設けられたスイッチ
ング素子をオン・オフさせて、ソレノイド電流をデュー
ティ制御するのに使用される。また、本実施例において
は、上記のように、制御量算出処理,コモンレール圧制
御処理,及び駆動パルス出力処理を実行するECU6
が、本発明の制御手段として機能し、ECU6にて実行
される処理の内、上記コモンレール圧制御処理における
S110〜S130の過渡判定処理、並びに、制御の過
渡時を判定した際に、一定時間(制御切換時間TFRE )
だけ、ソレノイド46の駆動周期FRE及び最終通電時
間IDUTYFを定常時よりも長い時間に変更するためにな
される、S140〜S170及びS230の処理によっ
て、本発明の制御周波数変更手段としての機能が実現さ
れる。
料噴射装置1においては、実コモンレールPcを目標コ
モンレール圧PFIN に制御するために、調量弁40のソ
レノイド46への通電電流をデューティ制御することに
より、調量弁40の開口面積を制御する。そして、この
デューティ制御のためのソレノイド46の駆動周期FR
Eとして、定常時には、予め設定された駆動周期基準値
KFRE をそのまま使用するが、調量弁40の開口面積を
大きく変化させる制御の過渡時には、一定時間(制御切
換時間TFRE )だけ、駆動周期FRE及びその一周期当
たりのソレノイド46の最終通電時間IDUTYF を、定常
時の2倍の時間に変更して、デューティ制御の制御周波
数を、定常時の2分の1の周波数に切り換える。
時には、調量弁40の弁体44を速やかに移動させ、過
渡時に要求される制御の応答性を確保することができ
る。例えば、図5は、目標コモンレール圧をステップ的
に大きく変化させた際の実際のコモンレール圧の挙動
を、制御の過渡時にソレノイド46の駆動電流の制御周
波数を200Hzから100Hzへと変化させる本実施
例の周波数可変制御の場合と、ソレノイド46の駆動電
流の制御周波数を200Hzに固定した従来の周波数一
定制御の場合とで、夫々測定した測定結果を表す。
数可変制御では、目標コモンレール圧が時点t1で変化
すると、その後、制御の過渡時が判定されて、制御周波
数が低周波数に変更されるため、図5(b)に示す周波
数一定制御の場合に比べて、ソレノイド46の駆動電流
の振幅が大きくなり、これに伴い、調量弁40の弁体4
4のリフト量(弁リフト量)も大きく変動し、不安定と
なる(図5(c)参照)。しかしながら、調量弁40に
おける弁体44の移動速度自体は、周波数一定制御の場
合よりも速くなるため、コモンレール圧は、目標コモン
レール圧により速く近づき、過渡時の応答性を改善でき
ることがわかる。
後に、制御周波数を低周波数に切り換える制御切換時間
TFRE には、予め設定された時間「KTFRE」 を使用する
ようにしているが、この時間「KTFRE」 には、制御の過
渡判定後、上述したコモンレール圧制御処理を実行する
ことにより実コモンレール圧Pcが目標コモンレール圧
PFIN に達するのに要する時間よりも短い時間を設定し
ていることから、実コモンレール圧Pcが目標コモンレ
ール圧PFIN に達するまでに、制御周波数が、低周波数
から定常時の周波数に切り換えられ、実コモンレール圧
Pcが目標コモンレール圧PFIN に対してオーバシュー
ト或いはアンダシュートするのを防止できる。尚、この
ことは、図5(d)に示す、周波数可変制御におけるコ
モンレール圧の挙動からも明らかである。
が、本発明は、こうした実施例に限定されることはな
く、種々の態様を採ることができる。例えば、上記実施
例では、ディーゼル機関に対して燃料供給を行なう蓄圧
式燃料噴射装置について説明したが、本発明は、ディー
ゼル機関の各気筒に設けられたインジェクタに直接高圧
燃料を供給する分配型燃料噴射ポンプへの吸入燃料量を
調量することにより、各気筒への燃料噴射量を制御する
燃料噴射装置であっても、或いは、直噴式のガソリンエ
ンジンの各気筒に設けられたインジェクタに高圧燃料を
直接或いは蓄圧室(コモンレール)を介して供給する燃
料噴射装置であっても、適用できる。
0の過渡判定処理にて制御の過渡時を判定した際には、
周期補正係数GFRE 及び制御切換時間TFRE に、予め設
定された固定値「KGFRE:例えば0.5」,「KTFRE:例
えば75msec.」をセットするものとして説明したが、
これらの制御周波数及び周波数変更時間を決定するパラ
メータについては、目標コモンレール圧PFIN ,目標噴
射量QFIN ,回転速度NE等、過渡判定に用いたパラメ
ータの変化量の大きさに応じて、段階的に設定するよう
にしてもよい。つまり、このようにすれば制御の過渡状
態の程度に応じて、定常時よりも低周波数側に切り換え
る際の制御周波数及びその切換時間を設定できることに
なり、制御の応答性をより最適に設定することが可能に
なる。
す構成図である。
ある。
理を表すフローチャートである。
制御量演算用のマップを表す説明図である。
定制御によるコモンレール圧の制御動作を比較して表す
タイムチャートである。
ノイド電流及び弁体の挙動の違いを説明する説明図であ
る。
の応答性の違いを説明する説明図である。
現象を説明する説明図である。
ンジェクタ、4…コモンレール、5…燃料供給装置、6
…ECU、7…回転速度センサ、9…コモンレール圧セ
ンサ、10…燃料タンク、11…フィードポンプ、20
…ロータリポンプ、22…駆動軸、24a〜24c…シ
リンダ、H1…吸入孔、H2…排出孔、26a〜26c
…プランジャ、30…偏心カム、36a〜36c…逆止
弁、40…調量弁、42…シリンダ、42a…吸入孔、
42b…排出孔、44…弁体、44a,44b…摺動
部、44c…連結部、44d…導孔、44f…スプリン
グ、46…ソレノイド、48a〜48c…逆止弁。
Claims (4)
- 【請求項1】 内燃機関の回転に同期してフィードポン
プから供給された燃料を吸入すると共に、該吸入した燃
料を内燃機関に噴射供給可能な高圧に加圧して吐出する
燃料噴射ポンプと、 ソレノイドへの通電電流量に応じて開口面積が変化する
電磁弁からなり、前記フィードポンプから前記燃料噴射
ポンプへの燃料供給経路に設けられて、前記燃料噴射ポ
ンプに吸入される燃料を調量するための調量弁と、 前記燃料噴射ポンプからの燃料吐出状態が内燃機関の運
転状態に応じた目標状態となるように、前記調量弁のソ
レノイドへの通電電流量をデューティ制御することによ
り、前記燃料噴射ポンプへの吸入燃料量を制御する制御
手段と、 を備えた燃料噴射装置において、 前記制御手段が前記デューティ制御によって前記燃料噴
射ポンプからの燃料吐出状態を大きく変化させる制御の
過渡時を判定し、過渡時判定後は、所定時間、前記制御
手段による前記デューティ制御の制御周波数を定常時よ
りも低い周波数に変更する制御周波数変更手段を設けた
ことを特徴とする燃料噴射装置。 - 【請求項2】 前記制御周波数変更手段は、前記制御の
過渡時を判定してから、前記制御手段の制御動作によっ
て前記燃料噴射ポンプからの燃料吐出状態が目標状態に
達するのに要する時間よりも短い所定時間だけ、前記制
御周波数を定常時よりも低い周波数に変更することを特
徴とする請求項1記載の燃料噴射装置。 - 【請求項3】 前記燃料噴射ポンプは、内燃機関の各気
筒に設けられた燃料噴射弁に供給するための高圧燃料を
蓄える蓄圧室に燃料を供給するよう構成され、 前記制御手段は、前記蓄圧室内の実燃料圧力と、前記燃
料噴射弁から内燃機関に噴射供給する際の目標燃料噴射
量及び目標燃料圧力と、内燃機関の回転速度とに基づ
き、前記燃料噴射ポンプからの燃料吐出状態が前記蓄圧
室内の実燃料圧力を前記目標燃料圧力に制御するのに必
要な目標状態となるように、前記ソレノイドへの通電電
流量をデューティ制御することを特徴とする請求項1又
は請求項2記載の燃料噴射装置。 - 【請求項4】 前記制御周波数変更手段は、前記目標燃
料噴射量,目標燃料圧力,及び内燃機関の回転速度の少
なくとも一つの変化量が予め設定された過渡判定値を越
えたときに、制御の過渡時を判定して、前記制御周波数
を定常時よりも低い周波数に変更することを特徴とする
請求項3記載の燃料噴射装置。
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