JP2001003147A - 金属−セラミックス複合材料の製造方法 - Google Patents

金属−セラミックス複合材料の製造方法

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JP2001003147A
JP2001003147A JP17346799A JP17346799A JP2001003147A JP 2001003147 A JP2001003147 A JP 2001003147A JP 17346799 A JP17346799 A JP 17346799A JP 17346799 A JP17346799 A JP 17346799A JP 2001003147 A JP2001003147 A JP 2001003147A
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metal
composite material
powder
preform
aln powder
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JP17346799A
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English (en)
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Tamotsu Harada
保 原田
Hiroyuki Tsuto
宏之 津戸
Tatsuya Shiogai
達也 塩貝
Yoshibumi Takei
義文 武井
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Taiheiyo Cement Corp
Original Assignee
Taiheiyo Cement Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複合材料中に未含浸部分が発生しないAlN
粉末を強化材とする金属−セラミックス複合材料の製造
方法を提供すること。 【解決手段】 基材である金属に強化材であるセラミッ
クス粉末または繊維を複合させる金属−セラミックス複
合材料の製造方法において、該金属がAl合金であり、
該セラミックス粉末または繊維が10μm以下の粒子を
10重量%以下含むAlN粉末であり、該複合させる方
法が、そのAlN粉末を成形して40体積%以上の粉末
充填率を有するプリフォームを形成し、その形成したプ
リフォームに溶融したAl合金を非加圧の窒素雰囲気中
で700〜1000℃の温度で浸透させる方法であるこ
ととする金属−セラミックス複合材料の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属に強化材を複
合させる金属−セラミックス複合材料の製造方法に関
し、特に強化材にAlN粉末を用いた金属−セラミック
ス複合材料の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、金属材料の高靭性、高熱伝導性と
セラミックスの高剛性、低熱膨張性を兼ね備えた材料と
して金属−セラミックス複合材料が注目されている。こ
の複合材料の製造方法としては、粉末冶金法、高圧鋳造
法、真空鋳造法などが従来から知られている。
【0003】しかし、この複合材料は、強化材であるセ
ラミックスの含有量が制御できない、あるいは大型の加
圧装置が必要である、もしくはニアネット成形が困難で
あるなどの理由により、いずれも満足できず、またコス
トもかかるものであった。
【0004】これら問題を解決する複合材料の製造方法
として注目されているのが、米国ランクサイド社が開発
した非加圧浸透法(PrimexTM)による製造方法で
ある。この方法は、SiCやAl23などのセラミック
ス強化材から形成されたプリフォームにアルミニウム合
金を接触させ、これをN2雰囲気中で700〜900℃
の温度で加熱して溶融したアルミニウム合金をプリフォ
ーム中に含浸させる方法である。
【0005】この方法は化学反応を利用してセラミック
スと溶融金属との濡れ性を改善することにより、機械的
加圧を行わなくても溶融金属を含浸させることができる
という特徴があるので、加圧装置が不要である。また、
本方法によればプリフォームの形状自由度が高いので、
かなり複雑な形状をニアネットで作ることも可能であ
る。さらに、高価な加圧装置が不要なので、設備費が少
なくて済み、しかもニアネットシェイプに成形して加工
部分を減らせることができるので、コストも大幅に下げ
ることができる方法である。
【0006】しかし、こうした製造方法で得られた複合
材料は、強化材としてSiC粉末やAl23粉末を用い
た場合には、プラズマガスのような腐食ガス雰囲気下に
おいては、SiC粉末ではプラズマガスに反応してしま
うという問題点があり、A2lO3粉末では熱伝導率が低
いという問題点がある。そこで前記したような環境下で
は、強化材としてプラズマガスに対して強く、熱伝導率
も高いAlN粉末が使われるようになってきた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このA
lN粉末を用いた場合には、作製した複合材料中にアル
ミニウム合金が十分に行き渡らない、いわゆる未含浸部
分が発生するという問題があった。
【0008】本発明は、上述した金属−セラミックス複
合材料の製造方法が有する課題に鑑みなされたものであ
って、その目的は、複合材料中に未含浸部分が発生しな
いAlN粉末を強化材とする金属−セラミックス複合材
料の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成するため鋭意研究した結果、AlN粉末に適切な
AlN粉末を用いて製造すれば、未含浸部分が発生しな
い複合材料が得られるとの知見を得て本発明を完成する
に至った。
【0010】即ち本発明は、基材である金属に強化材で
あるセラミックス粉末または繊維を複合させる金属−セ
ラミックス複合材料の製造方法において、該金属がAl
合金であり、該セラミックス粉末または繊維が10μm
以下の粒子を10重量%以下含むAlN粉末であり、該
複合させる方法が、そのAlN粉末を成形して40体積
%以上の粉末充填率を有するプリフォームを形成し、そ
の形成したプリフォームに溶融したAl合金を非加圧の
窒素雰囲気中で700〜1000℃の温度で浸透させる
方法であることを特徴とする金属−セラミックス複合材
料の製造方法とすることを要旨とする。以下さらに詳細
に説明する。
【0011】上記で述べたように本発明の複合材料の製
造方法としては、複合材料中の金属をAl合金とし、セ
ラミックス粉末または繊維を10μm以下の粒子を10
重量%以下含むAlN粉末とし、複合させる方法を、そ
のAlN粉末を成形して40体積%以上の粉末充填率を
有するプリフォームを形成し、その形成したプリフォー
ムに溶融したAl合金を非加圧の窒素雰囲気中で700
〜1000℃の温度で浸透させる方法とする金属−セラ
ミックス複合材料の製造方法とした。
【0012】この製造方法は、適切なAlN粉末を用い
て適切なプリフォームを形成し、そのプリフォームに溶
融したAl合金を非加圧で浸透させるものである。その
適切なAlN粉末としては、10μm以下の粒子を10
重量%以下含むAlN粉末とすることが好ましく、10
μm以下の粒子を10重量%より多く含むAlN粉末で
は、未含浸部分が発生するので、好ましくない。
【0013】また、適切なプリフォームとしては、40
体積%以上の粉末充填率を有するプリフォームとするの
が好ましく、粉末充填率が40体積%より低いプリフォ
ームでは、作製した複合材料の剛性が低くなりすぎ、必
要とされる100GPa以上の剛性が得られないので、
好ましくない。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法をさらに詳しく
述べると、先ず強化材として10μm以下の粒子を10
重量%以下含むAlN粉末を用意し、これにバインダー
を添加して成形する。成形する方法としては、慣用の方
法を用いることができる。すなわち、AlN粉末にバイ
ンダーを添加しプレスにより乾式成形する方法、あるい
はAlN粉末にAlN粉末と反応を起こさない有機溶媒
とバインダーを添加してスラリーとし、これをフィルタ
ープレスなどにより湿式成形する方法が挙げられる。
【0015】得られた成形体はそのままプリフォームと
してもよいし、必要があれば1000℃程度の温度で加
熱処理してプリフォームを形成する。得られたプリフォ
ームとMgを含むAl合金のインゴットとを接触させ、
非加圧の窒素雰囲気炉中で700〜900℃の温度で加
熱処理してアルミニウム合金を溶融し、プリフォーム中
に浸透させ、冷却することにより金属ーセラミックス複
合材料を作製する。この際、複合材料の特性を改善する
目的でプリフォーム、あるいはアルミニウム合金中に他
の金属を添加しても差し支えなく、これも本発明に含ま
れる。
【0016】以上の方法で金属−セラミックス複合材料
を作製すれば、複合材料中に未含浸部分が発生しないA
lN粉末を強化材とする金属−セラミックス複合材料を
作製することができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と共に具体的
に挙げ、本発明をより詳細に説明する。
【0018】(実施例1) (1)複合材料の作製 強化材として東洋アルミニウム社の市販AlN粉末(R
15、平均粒径15μm)を用い、これを分級機(TU
RBO CLASSIFIER、NISSINENGI
NEERING社製)によって10μm以下の粒子が5
重量%となるよう分級した。この粉末100重量部にバ
インダーとして積水化学社製のPVB(ポリビニルブチ
ラール)を5重量部添加し、混合し、これを金型に充填
して50kg/cm2の圧力でプレスして形状が100
×50×20mmで表1の粉末充填率を有するプリフォ
ームを形成した。
【0019】得られたプリフォームとプリフォームの2
倍の重量を有するAl95%−Mg5%合金とを組み合
わせて電気炉に入れ、N2気流中で850℃の温度で1
2時間加熱処理し、冷却して複合材料を作製した。
【0020】(2)評価 得られたプリフォームの粉末充填率をプリフォームの寸
法と重量で求めた。また、得られた複合材料を切断し、
その切断面を目視で観察してアルミニウム合金の浸透状
態を調べた。さらに、複合材料から3×4×40mmの
試験片を切り出し、共振法によりその試験片のヤング率
を測定した。それらの結果を表1に示す。
【0021】(実施例2)プレスの加圧力を100kg/
cm2にした他は実施例1と同様に複合材料を作製し、
評価した。その結果も表1に示す。
【0022】(比較例1、2)比較のために比較例1で
は、AlN粉末中の10μm以下の粒子の割合を10重
量%より多くした他は、比較例2では、粉末充填率を4
0体積%より低くした他は実施例1と同様に複合材料を
作製し、評価した。それらの結果も表1に示す。
【0023】表1から明らかなように、実施例1、2で
は、AlN粉末中の10μm以下の粒子の割合が10重
量%以下にあるので、アルミニウム合金の浸透状態も特
に欠陥はなく、良好であった。また、粉末充填率が40
体積%以上であるので、ヤング率が100GPa以上と
剛性が高かった。このことは、強化材がAlN粉末であ
っても、金属の未含浸部分がなく、剛性の高い複合材料
を作製できることを示している。
【0024】これに対して比較例1では、10μm以下
の粒子の割合が本発明の範囲外にあるので、未含浸部分
が認められた。また、比較例2では、粉末充填率が本発
明の範囲外にあるので、ヤング率が100GPaを大き
く下回っていた。
【0025】
【発明の効果】以上の通り、本発明の金属−セラミック
ス複合材料の製造方法であれば、強化材がAlN粉末で
あっても、金属の未含浸部分のない金属−セラミックス
複合材料を作製することができるようになった。このこ
とにより、欠陥の無い、組織、特性の均一性に優れた金
属−セラミックス複合材料を提供できるようになった。
整理番号 TKS267 化学式等を記載した書面
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武井 義文 東京都江東区清澄1−2−23 太平洋セメ ント株式 会社 研究本部 清澄研究所 Fターム(参考) 4K020 AA05 AA22 AC01 BA02 BB02 BB22

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材である金属に強化材であるセラミッ
    クス粉末または繊維を複合させる金属−セラミックス複
    合材料の製造方法において、該金属がAl合金であり、
    該セラミックス粉末または繊維が10μm以下の粒子を
    10重量%以下含むAlN粉末であり、該複合させる方
    法が、そのAlN粉末を成形して40体積%以上の粉末
    充填率を有するプリフォームを形成し、その形成したプ
    リフォームに溶融したAl合金を非加圧の窒素雰囲気中
    で700〜1000℃の温度で浸透させる方法であるこ
    とを特徴とする金属−セラミックス複合材料の製造方
    法。
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