JP2001003120A - 耐熱鋼の溶接方法及び後熱処理方法 - Google Patents

耐熱鋼の溶接方法及び後熱処理方法

Info

Publication number
JP2001003120A
JP2001003120A JP17292699A JP17292699A JP2001003120A JP 2001003120 A JP2001003120 A JP 2001003120A JP 17292699 A JP17292699 A JP 17292699A JP 17292699 A JP17292699 A JP 17292699A JP 2001003120 A JP2001003120 A JP 2001003120A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pipe
welding
heat
resistant steel
tempering
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP17292699A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4015780B2 (ja
Inventor
Yasushi Sato
恭 佐藤
Koichi Mitsuhata
浩一 光畑
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Babcock Hitachi KK filed Critical Babcock Hitachi KK
Priority to JP17292699A priority Critical patent/JP4015780B2/ja
Publication of JP2001003120A publication Critical patent/JP2001003120A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4015780B2 publication Critical patent/JP4015780B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Arc Welding In General (AREA)
  • Butt Welding And Welding Of Specific Article (AREA)
  • Heat Treatment Of Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 容易に施工が可能で、溶接継手の強度を高め
て信頼性を向上させる枝管、鏡板並びに配管の溶接方法
及び後熱処理方法。 【解決手段】 Cr,Mo,Nb,Vを主要添加元素と
して含有する耐熱鋼の母管1と枝管3の溶接において、
母管と同一鋼種の短管6を耐熱鋼と同等組成のCr,M
o,Nb及びV、またはCr,Mo,Nb,V及びWを
添加した溶接材料のいずれかを用いて母管に溶接し、溶
接後に耐熱鋼の焼きならし温度及び焼戻し温度でそれぞ
れ焼きならし及び焼戻し処理を行い、その後、短管の先
端にオーステナイト系耐熱鋼の枝管を溶接すること。ま
た、Cr,Mo,Nb,V及びWを主要添加元素として
含有する耐熱鋼の母管と枝管の溶接において、短管を耐
熱鋼と同等組成のCr,Mo,Nb,V,W及び又はC
oを主要添加元素として添加した溶接材料を用いて上記
と同様に母管に溶接すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱鋼の溶接に係
わり、特にボイラ、化学プラント等、高温あるいは高圧
力の条件下で使用される高強度耐熱鋼に好適な溶接方法
及び後熱処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】発電用ボイラや各種熱交換器等において
は、多数の伝熱管群及び伝熱管を集合する管寄せと配管
が高温、高圧の条件下で使用されている。近年、特に大
容量の発電用ボイラにおいては発電効率向上のため蒸気
条件が高温高圧化しつつあり、伝熱管材や配管材、又は
板材として、従来多用されてきたCr含有量2.25%
以下でフエライト/パーライト組織の耐熱鋼に替わる、
高温強度の高い新しい耐熱鋼が開発されている。
【0003】すなわち、9%Cr鋼に、Mo,Nb及び
Vを添加したものや2.25〜12%Cr鋼にMo,N
b,V及びWを添加したもので、これらは既に製品化さ
れ、実機で使用され始めている。このような新しい耐熱
鋼の特徴は、いずれも1050℃前後の焼ならし及び7
80℃前後の焼戻し処理、すなわち調質処理を行うこと
により、焼戻しマルテンサイト組織(例えば9%Cr
鋼、11%Cr鋼の場合)或いは焼戻しベイナイト組織
(例えば2.25%Cr鋼の場合)として高温強度を高
めたことにある。
【0004】これらの耐熱鋼を実機部材として使用する
ためには溶接で接合する必要がある。それぞれの耐熱鋼
に合わせた共金系の溶接材料が開発されており、従来鋼
と同様に溶接施工し、720〜750℃前後の応力除去
焼鈍を行うのが一般的である。
【0005】ところで、焼戻しマルテンサイト組織の鋼
は、溶接の際に溶接熱影響部(HAZ)においてビッカ
ース硬さで20〜40程度の軟化が生じ、特に大入熱の
溶接では軟化領域が広くなって継手のクリープ破断強度
が母材より低くなることがある。このため溶接部の構造
によっては軟化領域の幅が広くならないように、溶接施
工の際に入熱を小さく抑える等細心の注意が必要であっ
た。
【0006】HAZの軟化を回復させる方法としては、
溶接後に上述の耐熱鋼と同じ条件で焼ならし及び焼戻し
処理を行う必要がある。しかしこの場合、HAZの組織
は溶接前の状態に回復するが、従来の溶接材料では、溶
接後応力除去焼鈍を行って使用することを前提としてお
り、成分元素量を母材より少な目に調整しているため、
溶接金属のクリープ破断強度が低下するという課題が生
じた。
【0007】一方、管寄せのように母管に多数の伝熱管
が枝管として溶接される構造では、図5に示すように、
20cm〜1m程度の長さのレグチューブ2を母管1に
溶接し、その先端に長尺の枝管(伝熱管)3を溶接する
場合が多い。従来技術の手法をこのような管寄せに適用
する場合、レグチューブ2を母管1に溶接した状態で焼
きならし焼戻し処理を行うと、母管とレグチューブの溶
接部4の強度は回復するものの、焼きならし時に1,0
50℃前後の高温から衝風冷却で急冷されるため、熱ひ
ずみによる変形が生じ、図6に示すようにレグチューブ
の取り付け寸法が狂うという問題が生じる。
【0008】レグチューブはフェライト鋼の場合もある
が、特に、レグチューブにオーステナイト鋼伝熱管を使
用している場合は、異材溶接部でより大きな熱ひずみが
生じるため、特に大きな寸法誤差を生じることになる。
またオーステナイト鋼は溶体化処理(1,050〜1,
100℃前後から急冷、通常は水冷)した状態で使用す
るのが原則であり、本発明の対象としているフエライト
系耐熱鋼の焼ならし焼戻し処理の状態で使用するのは材
料特性上好ましくない。
【0009】枝管溶接部は過大な曲げ荷重が作用する場
合もあって重要部位であるにもかかわらず、このように
枝管の取り付け寸法精度や熱処理条件の問題が十分解決
されていないため、従来技術ではHAZの強度低下問題
を解決できなかった。
【0010】また、比較的径の大きい圧力容器は、複数
の鋼板を曲げ加工して溶接により接合した鏡板と胴体及
びこれらに付属する管台類から構成される。圧力容器の
筒状の胴体部分は従来技術の手法をそのまま適用できる
が、複数の鋼板を曲げ加工して溶接する鏡板の製作に関
しては考慮されていなかった。
【0011】従来技術による鏡板の製作手順の一般的な
例を図13に示し、その手順の各工程は図示したとおり
の態様である。鏡板は半球形状でほとんどの溶接線に対
して内圧による周方向応力が作用するため、全ての溶接
部の強度を母材と同等に回復させる必要があり、また複
雑な3次元形状であることから、鏡板の溶接部に従来技
術を適用しようとする場合、溶接後の焼ならし熱処理の
際の熱変形によって、寸法的に円筒状の胴体との接合に
支障をきたすという問題があった。
【0012】また、前記耐熱鋼の材料を配管として用い
る場合は、直管だけでなく曲げ管も必要となる。鋼管の
外径が数百〜1000mm程度の大径の厚肉管では一般
に熱間曲げ加工によって曲げ管を製作するが、曲げ加工
方法としては加熱炉で鋼管を熱した後に曲げ加工する火
曲げ法のほか、高周波誘導加熱を用いた方法も作業性が
よいため広く用いられている。高周波加熱曲げ加工は、
鋼管をクランプで固定し、加熱コイルの中を通して加熱
しながらクランプを低速で回転させて曲げることによ
り、所定の曲げ角度を得るものである。
【0013】従来の比較的強度の低いフェライトパーラ
イト組織鋼は曲げ加工後にも所定の組織と強度が得られ
るので、そのまま加工歪みによる残留応力除去のための
応力除去焼鈍を行って使用するのが一般的であった。し
かし前述の新しいマルテンサイト組織鋼あるいはベイナ
イト組織鋼は調質熱処理で強度を高めた材料であり、曲
げ加工時の加熱によって高温強度の低下する領域が生じ
る場合があった。
【0014】すなわちオーステナイト化温度まで十分に
加熱されずAc1変態点付近に加熱されて金属組織が部
分的に変態を起こしたり、曲げ加工後の冷却速度が遅い
ためにマルテンサイト変態しない領域が残る場合であ
る。
【0015】このため、図22に示すような熱間加工し
た曲げ管1は、曲げ加工後に配管素材を製作した際の最
終熱処理と同じ温度条件にて焼ならし焼戻し処理を行
い、組織と強度を回復させる処理を行うのが一般的であ
った。
【0016】曲げ管の焼ならし焼戻し処理後は、図23
に示すように当該曲げ管1の両端に他の配管4(直管或
いは別の曲げ管)を突き合わせ周溶接し、配管として組
み立てて行く。このような従来技術による製作手順を図
21に示す。
【0017】ところで、曲げ管1自体はこの焼ならし焼
戻し処理によって所定の強度を確保できるものの、他の
配管4との周溶接部3では溶接時の熱によって溶接熱影
響部(HAZ)が軟化する問題があった。これは、熱間
曲げ加工の場合と同様に、Ac1変態点付近に加熱され
て金属組織が部分的に変態を起こすことが主原因であ
る。
【0018】周溶接部におけるHAZの軟化は、内圧に
対しては強度に影響を及ぼさないことが力学的、実験的
に証明されている。しかし配管全体の反力等に起因する
曲げに対しては、HAZ軟化部が曲げ部近傍にあって曲
げ応力が大きくなることから、設計上強度低下を考慮す
る必要があり、ラグにより配管の反力を抑えたり、曲げ
半径を大きくする等、設計上の制約があった。
【0019】このように調質された高強度鋼に対して一
般的な従来技術による方法で配管を製作した場合、曲げ
加工部の両端の周溶接部で強度上の信頼性が低下するこ
とから曲げ配管設計上の制約があり、新しい材料を適用
する上で大きな工業的障害となっていた。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
課題を解決し、容易に施工が可能で、溶接継手の強度を
高めて信頼性を向上させる枝管、鏡板の溶接方法及び後
熱処理方法を提供することにある。
【0021】また、本発明の目的は、配管の溶接の場
合、前記課題を解決し、曲げ加工部近傍の周溶接部の強
度を高めることにより、配管反力等に起因する損傷に対
して信頼性の高い配管の製作方法を提供することにあ
る。
【0022】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は主として次のような構成を採用する。
【0023】Cr,Mo,Nb,Vを主要添加元素とし
て含有する耐熱鋼の母管と枝管の溶接において、前記母
管と同一鋼種の短管を前記耐熱鋼と同等組成のCr,M
o,Nb及びV、またはCr,Mo,Nb,V及びWを
添加した溶接材料のいずれかを用いて前記母管に溶接
し、前記溶接後に前記耐熱鋼の焼きならし温度及び焼戻
し温度でそれぞれ焼きならし及び焼戻し処理を行い、そ
の後、前記短管の先端にフェライト系又はオーステナイ
ト系耐熱鋼の枝管を溶接する溶接方法及び後熱処理方
法。
【0024】また、Cr,Mo,Nb,V及びWを主要
添加元素として含有する耐熱鋼の母管と枝管の溶接にお
いて、前記母管と同一鋼種の短管を当該耐熱鋼と同等組
成のCr,Mo,Nb,V及びW、又はCr,Mo,N
b,V,W及びCoを主要添加元素として添加した溶接
材料を用いて前記母管に溶接し、前記溶接後に前記耐熱
鋼の焼きならし温度及び焼戻し温度でそれぞれ焼きなら
し及び焼戻し処理を行い、その後、前記短管の先端にフ
ェライト系又はオーステナイト系耐熱鋼の枝管を溶接す
る溶接方法及び後熱処理方法。
【0025】また、Cr,Mo,Nb及びVを主要添加
元素として含有する耐熱鋼を溶接して製作する圧力容器
において、鏡板を構成する分割片同士を前記耐熱鋼と同
等組成のCr,Mo,Nb及びV、又はCr,Mo,N
b,V及びWを添加した溶接材料を用いて溶接し、前記
溶接後に前記耐熱鋼の焼ならし温度及び焼戻し温度でそ
れぞれ焼ならし及び焼戻し処理を行う鏡板の溶接方法及
び後熱処理方法。
【0026】また、Cr,Mo,Nb,V及びWを主要
添加元素として含有する耐熱鋼を溶接して製作する圧力
容器において、鏡板を構成する分割片同士を前記耐熱鋼
と同等組成のCr,Mo,Nb,V及びW、又はCr,
Mo,Nb,V,W及びCoを添加した溶接材料を用い
て溶接し、前記溶接後に前記耐熱鋼の焼ならし温度及び
焼戻し温度でそれぞれ焼ならし及び焼戻し処理を行う鏡
板の溶接方法及び後熱処理方法。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態に係る枝管の溶
接、鏡板の溶接、及び配管の溶接について、順に図面を
用いて説明する。
【0028】「枝管の溶接」本発明の実施形態に係る枝
管の溶接の構成例を図1〜図4に示す。本実施形態によ
る一連の製作手順は図1に示す通りである。図1は、従
来技術を表した図5及び図6に開示したものと同様の一
般的な管寄せの構造例に対して、本発明を適用する場合
の説明図である。枝管3の母管1への接続に際して、ま
ず、短管6を母管1に溶接し、この溶接したものに焼な
らし及び焼き戻しの処理を行い、ついで短管6と枝管3
を溶接するものである。
【0029】Cr,Mo,Nb及びV、又はCr,M
o,Nb,V及びWを主要添加元素として含有し、主と
して焼戻しマルテンサイト組織(例えば9%Cr鋼など
の場合)或いは焼戻しベイナイト組織(例えば2.25
%Cr鋼などの場合)からなる耐熱鋼母管1に対して、
母管と同一鋼種の伝熱管材で製作した短管6を、当該耐
熱鋼と同等組成のCr,Mo,Nb,及びV、又はC
r,Mo,Nb,V及びWを添加した溶接材料を用いて
母管1に溶接する。
【0030】この短管6の長さが長いほど熱ひずみが生
じた際の先端の寸法誤差が大きくなるため、短管は短い
ほどよいが、あまり短いとその後の伝熱管との溶接作業
性に支障をきたすため、ある程度の長さが必要である。
許容される変形量と溶接作業性を考慮すると、短管長さ
は短管外径の4倍以下、望ましくは3倍以下とする必要
がある。(発電用ボイラにおける一般的な枝管の外径は
φ45〜φ57mm程度である。) 母管と短管の溶接が終了した後、当該耐熱鋼の焼ならし
温度及び焼戻し温度でそれぞれ焼ならし及び焼戻し処理
を行う。必要に応じてさらに応力除去焼鈍を行っても良
い。この焼ならし及び焼戻し処理により、溶接部4では
母管と同等の強度が得られる。すなわち、HAZの組織
は溶接前の状態に回復し、溶接金属も組成が母材と同等
以上であるので母材と同等以上の強度となっている。
【0031】熱処理後、図3に示すように短管6の先端
に枝管(伝熱管)3を溶接する。短管6と枝管(伝熱
管)3との溶接部(2)5に対しては焼ならし焼戻し処
理を行わないが、過大な曲げ荷重の作用する可能性があ
るのは曲げモーメントが最大となる短管6と母管1との
溶接部(1)4であり、溶接部(2)5では強度低下の
問題は重要ではない。枝管(伝熱管)3は焼ならし及び
焼戻し処理を受けないので、オーステナイト系耐熱鋼で
あっても変形や熱処理の問題は生じない。枝管がフェラ
イト系耐熱鋼の場合でも同様の効果が得られることは勿
論である。
【0032】このように本実施形態で示した溶接部で
は、重要部位のHAZの軟化及び溶接金属の強度低下の
問題が解決され、耐熱鋼母材と同等の信頼性を得ること
ができる。ここで、本実施形態では母管として調質され
た鋼管を素材に用いたが、この製作過程で調質熱処理を
受けることになるので、製管後に調質されていない鋼管
を素材に用いてもよい。この場合は母管の素材費が低減
できるので、経済的な効果も得られる。
【0033】また、Cr,Mo,Nb,V及びWを主要
添加元素として含有した耐熱鋼母管1に対して母管と同
一鋼種の伝熱管材で製作した短管6を、当該耐熱鋼と同
等組成のCr,Mo,Nb,V及びWにさらにCoを添
加した溶接材料を用いて母管に溶接してもよい。この場
合母管と短管の溶接が終了した後、当該耐熱鋼の焼なら
し焼戻し処理を行うことで、溶接部4で母管の強度を改
善できる。
【0034】次に、図4に本実施形態の他の構成例とし
て、母管の素材に、長手溶接部に対して焼ならし焼戻し
処理を行う板曲げ溶接鋼管を用いた場合の適用例を示
す。母管1は半円状に曲げ加工した2枚の鋼板を長手溶
接3及び3’で接合して鋼管にしたものである。短管6
の溶接後に熱処理を行えば、一度の熱処理で、長手溶接
部3,3’と枝管溶接部4に対して強度を回復させるこ
とができ、効率よく製作が進められる。板曲げ溶接鋼管
としては、1枚の鋼板を円筒状に曲げ加工して1箇所を
長手溶接するものにも適用できる。
【0035】「鏡板の溶接」本発明の実施形態に係る鏡
板の溶接の構成例を図7〜図12に示す。本実施形態に
よる一連の製作手順は図7に記述する通りである。図8
は、一般的な鏡板の構造例に対して本実施形態を適用す
る場合の具体的な製作手順の説明図である。
【0036】Cr,Mo,Nb及びV、又はCr,M
o,Nb,V及びWを主要添加元素として含有し、主と
して焼戻しマルテンサイト組織或いは焼戻しベイナイト
組織からなる耐熱鋼板1を必要な寸法形状の分割片2に
切断し、所定の寸法に曲げ加工する。
【0037】次に、当該耐熱鋼と同等組成のCr,M
o,Nb,V、又はCr,Mo,Nb,V、Wを添加し
た溶接材料を用い、これらの分割片2を互いに溶接して
図9に示すような半球状の鏡板3を形成する。さらにこ
の鏡板3の端部に溶接開先を加工し、図10に示すよう
に別工程で製作した円筒状の胴体4と溶接接合する。胴
体4の長手溶接部5及び胴体4と鏡板6の溶接部6は、
鏡板の分割片2の溶接に使用したものと同一のものを用
いる。
【0038】鏡板と胴体の一部との溶接が終了した後、
当該耐熱鋼の焼ならし温度及び焼戻し温度でそれぞれ焼
ならし及び焼戻し処理を行う。必要に応じてさらに応力
除去焼鈍を行ってもよい。熱処理後、図11に示すよう
に別途製作した他の胴体部分4と接合し、圧力容器とす
る。
【0039】このように本実施形態では、焼ならし焼戻
し熱処理を行う前に鏡板部分を胴体部分に接合してある
ので、熱処理による熱変形に特別注意を払う必要がない
上、熱処理時に鏡板に発生する熱ひずみは胴体部分で拘
束されることになり、結果的に熱変形を小さくすること
もできる。また、1回の熱処理で鏡板の分割片の全溶接
部だけでなく、鏡板と胴体の溶接部も母材と同等の強度
とすることができる。
【0040】ここで、本実施形態では鏡板と胴体の一体
化溶接後に焼ならし焼戻し熱処理を行ったが、鏡板の寸
法形状によって熱変形が十分小さい場合には、鏡板だけ
で焼ならし焼戻し熱処理を行ってもよい。また熱処理と
しては、鏡板の寸法が大きくて焼ならしの空冷時に所定
の冷却速度が得られない場合は、焼ならしに替えて焼入
れとしてもとい。
【0041】本実施形態は素材鋼板として一般の調質さ
れた圧延鋼板を適用するものであるが、製作過程で調質
熱処理を受けることになるので、圧延後に調質されてい
ない鋼板を素材に用いてもよい。この場合は鋼板の素材
費が低減できるので、経済的な効果も得られる。
【0042】次に、本発明の他の構成例として、胴体と
鏡板が別部品となるフランジ型の圧力容器の製作に関す
る構成例を図12に示す。この場合は前記構成例と同じ
手順で鏡板6を製作し、リング状のフランジ部品8を鏡
板に溶接した後、焼ならし焼戻し熱処理を行う、フラン
ジ面の機械加工仕上げは全ての熱処理が終了した後に実
施する。
【0043】本発明は、一体溶接構造の圧力容器だけで
なく、本実施形態のようなフランジ分割型の圧力容器に
も適用でき、応用分野が広い。
【0044】「配管の溶接」本発明の実施形態に係る配
管の溶接の構成例を図14〜図20に示す。本実施形態
による一連の製作手順は図14に記述する通りである。
高周波加熱曲げ或いは火曲げ等、従来の曲げ加工法によ
り曲げ管を製作し、両端部に同一鋼種で同一外径及び同
一肉厚の短管を溶接する。その後、この部分全体を管素
材と同一或いは同等の温度条件で焼ならし及び焼戻し処
理を行い、両端部に他の配管部分を溶接するものであ
る。溶接後に焼ならし焼戻し処理を行うと、溶接金属の
高温強度が若干低下するという課題がある。
【0045】図15は曲げ管1及びその両端に短管であ
る直管2及び2’を溶接した状況を示す。この状態では
周溶接部3及び3’のHAZに軟化が生じている。ここ
で前述の条件にて焼ならし焼戻し処理を行うと、HAZ
の組織は回復し、軟化域は消滅する。
【0046】図16は焼ならし焼戻し後、直管2及び
2’の両端に他の配管4及び4’を溶接した状況を示
す。直管2と他の配管4の間の周溶接部3にはHAZの
軟化域が生じたまま残ることになるが、図23に示した
従来の溶接部3と比較すると曲げ部から距離が離れてお
り、溶接部に発生する曲げ応力のレベルは小さくなる。
ここで、本実施形態では曲げ管1の両端に直管2及び
2’を溶接した例を示したが、例えば、片側の曲げ応力
だけが問題になる場合は、曲げ管1の当該片側のみに直
管2を溶接してもよい。
【0047】このように、本実施形態で示した配管製作
方法では、曲げ部近傍の周溶接部におけるHAZの軟化
を短管溶接後の焼ならし−焼戻し処理によって鋼管一般
部と同等に回復させることができ、この周溶接部が特に
損傷を受けることはない。
【0048】焼ならし−焼戻し処理後に溶接する両端部
の他の配管との溶接部には従来と同様のHAZが生じる
が、この部分は曲げ部から離れた距離にあり、配管反力
等に起因する曲げ応力が大幅に低減されるので、この部
分に大きな損傷が作用することもない。
【0049】また、焼ならし−焼戻し処理自体は従来か
ら実施してきた熱処理であり、この熱処理によって製作
費が上昇することもないので経済的にも問題ない。
【0050】次に、本実施形態に係る他の構成例を図1
7及び図18に示す。製作方法の基本的な手順は図16
に示した構成例と同一であるが、本構成例では、2本の
曲げ管1及び1’が連続する場合を対象としたもので、
その両端に直管2及び2’を溶接した状態で焼ならし焼
戻しを行う。その後の手順は図16の構成例と同様で、
図18に示すように他の配管4及び4’を溶接する。
【0051】本構成例では、焼ならし焼戻しの際の配管
寸法が大きくなり、大きな熱処理炉を必要とするが、よ
り複雑な曲げ部を含む配管の製作に適するものである。
本構成例では2本の曲げ管を例示したが、曲げ管の数は
複数でよく、数が多いほど一度の熱処理で多数の曲げ部
を処理できるので、製作効率が向上する。
【0052】次に、本実施形態に係る更に他の構成例を
図19及び図20に示す。製作方法の基本的な手順は図
16の構成例と同一であるが、本構成例では、複数の曲
げ管と直管が連続する場合を対象としたもので、図19
に示した状態で焼ならし焼戻しを行う。その後の手順は
図16の構成例と同様で、図20に示すように他の配管
4及び4’を溶接する。本構成例で得られる効果は図1
8に示す構成例と同様であるが、効果はより大きい。
【0053】以上説明したように、本発明の実施形態
は、次のような構成並びに作用を奏するものを含むもの
である。母管と同一鋼種の短管を当該耐熱鋼と同等組成
のCr,Mo,Nb,V或いはさらにWを添加した溶接
材料を用いて母管に溶接した後、当該耐熱鋼の焼ならし
温度及び焼戻し温度でそれぞれ焼ならし及び焼戻し処理
を行い、その後、短管の先端にオーステナイト系耐熱鋼
の枝管を溶接することにある。
【0054】そして、短管溶接部では焼ならし及び焼戻
し処理の際に生じる変形が小さく、焼ならし及び焼戻し
処理後に長尺の枝管を溶接するので、熱処理条件の異な
るオーステナイト鋼伝熱管に対しても適用できる。
【0055】また、鏡板を構成するための曲げ加工した
分割片を、当該耐熱鋼と同等組成のCr,Mo,Nb,
V或いはさらにWを添加した溶接材料を用いて溶接し、
さらに、同じ溶接材料で胴体の一部と溶接接合した後、
当該耐熱鋼の焼ならし温度及び焼戻し温度でそれぞれ焼
ならし及び焼戻し処理を行うことにある。
【0056】そして、鏡板と円筒状の胴体の一部とを一
体とした後で焼ならし及び焼戻し処理を行うため、熱変
形による両者間の寸法誤差は問題とならない。また、鏡
板を構成する各分割片の溶接部及び鏡板と胴体との溶接
部はすべて焼ならし焼戻し熱処理をうけるので、溶接部
の強度は母材と同等である。
【0057】また、配管を構成する曲げ管の片端或いは
両端に同一鋼種の直管を溶接した後、これらの管素材と
同じ条件で焼ならし及び焼戻し処理を行い、その後当該
配管の両端に他の配管を溶接することにある。
【0058】そして、曲げ部近傍の周溶接部におけるH
AZの組織と強度は溶接後の焼ならし−焼戻し処理によ
って鋼管一般部と同等に回復しており、この周溶接部が
特に損傷を受けることはない。焼ならし−焼戻し処理後
に溶接する両端部の配管との溶接部には従来と同様のH
AZが生じるが、この部分は曲げ部から離れた距離にあ
り、配管反力等に起因する曲げ応力が大幅に低減される
ので、この部分に大きな損傷が作用することもない。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、管寄せの重要部位であ
る枝管溶接部の強度が向上して品質信頼性が向上する。
また伝熱管としてオーステナイト鋼を用いる場合にも適
用でき、工業的に効果が大である。
【0060】また、圧力容器の重要部位である鏡板の溶
接部の強度が向上して品質信頼性が向上する。また、フ
ランジ型の圧力容器の上蓋にも適用でき、応用範囲が広
いので工業的に効果が大である。
【0061】さらに、素材鋼管の製造時には、焼ならし
及び焼戻し処理が不要で素材の製造コストを低減でき、
ひいてはプラントの建設コストを下げることができるの
で経済的な効果も大である。
【0062】また、配管製作方法では、調質された高強
度鋼に対しても曲げ加工部近傍の溶接部における強度低
下を特別に考慮する必要がなく、三次元的な複雑な曲げ
を含む配管の設計も可能になるので、これらの材料の適
用範囲が広がり、工業的に大きな効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る枝管の溶接に関する製
作手順を示す図である。
【図2】本実施形態の母管と短管の溶接構造を示す図で
ある。
【図3】本実施形態の母管と短管と枝管の溶接構造を示
す図である。
【図4】板曲げ溶接鋼管の母管に短管を溶接する構造を
示す図である。
【図5】従来技術による枝管の溶接構造を示す図であ
る。
【図6】熱ひずみによるレグチューブの寸法誤差を示す
図である。
【図7】本発明の実施形態に係る鏡板の溶接に関する製
作手順を示す図である。
【図8】本実施形態に関する鋼板から鏡板を製作する工
程を示す図である。
【図9】本実施形態に関する半球状の鏡板を示す図であ
る。
【図10】本実施形態に関する鏡板と円筒状胴体との溶
接構造を示す図である。
【図11】本実施形態に係る鏡板を備えた圧力容器を示
す図である。
【図12】フランジ型圧力容器の構成例を示す図であ
る。
【図13】従来技術による鏡板の製作手順を示す図であ
る。
【図14】本発明の実施形態に係る配管の溶接に関する
製作手順を示す図である。
【図15】本実施形態に関する曲げ管と直管の溶接構造
を示す図である。
【図16】本実施形態に関する曲げ管と直管と他の配管
の溶接構造を示す図である。
【図17】本実施形態に関する曲げ管と他の曲げ管と直
管の溶接構造を示す図である。
【図18】本実施形態に関する曲げ管と他の曲げ管と直
管と他の配管の溶接構造を示す図である。
【図19】本実施形態に関する曲げ管と直管の他の接続
例の溶接構造を示す図である。
【図20】本実施形態に関する曲げ管と直管の他の接続
例の溶接構造を示す図である。
【図21】従来技術における配管の溶接に関する製作手
順を示す図である。
【図22】従来技術の曲げ管の構造を示す図である。
【図23】従来技術における曲げ管と短管の溶接構造を
示す図である。
【符号の説明】 1 母管(図1〜図6) 2 レグチューブ(図1〜図6) 3 枝管(伝熱管)(図1〜図6) 4 溶接部1(図1〜図6) 5 溶接部2(図1〜図6) 6 短管(図1〜図6) 7 溶接部3(図1〜図6) 1 鋼板(図7〜図13) 2 分割片(図7〜図13) 3 鏡板(図7〜図13) 4 胴体(図7〜図13) 5 長手溶接部(図7〜図13) 6 周溶接部(図7〜図13) 8 フランジ部品(図7〜図13) 1 曲げ管(図14〜図23) 2 直管(図14〜図23) 3 周溶接部(図14〜図23) 4 他の配管(図14〜図23)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B23K 31/00 B23K 31/00 B C21D 9/00 C21D 9/00 L 9/08 9/08 F // B23K 101:04 103:04 Fターム(参考) 4E001 AA03 BB01 BB05 BB06 CA04 CC03 CC04 QA02 4E028 KA04 4E081 YL07 YM00 YX07 4K042 AA06 AA09 AA24 AA25 BA01 BA11 CA06 CA07 CA08 CA09 CA13 CA15 DA02 DA04

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Cr,Mo,Nb,Vを主要添加元素と
    して含有する耐熱鋼の母管と枝管の溶接において、 前記母管と同一鋼種の短管を前記耐熱鋼と同等組成のC
    r,Mo,Nb及びV、またはCr,Mo,Nb,V及
    びWを添加した溶接材料のいずれかを用いて前記母管に
    溶接し、 前記溶接後に前記耐熱鋼の焼きならし温度及び焼戻し温
    度でそれぞれ焼きならし及び焼戻し処理を行い、 その後、前記短管の先端にフェライト系又はオーステナ
    イト系耐熱鋼の枝管を溶接することを特徴とする溶接方
    法及び後熱処理方法。
  2. 【請求項2】 Cr,Mo,Nb,V及びWを主要添加
    元素として含有する耐熱鋼の母管と枝管の溶接におい
    て、 前記母管と同一鋼種の短管を当該耐熱鋼と同等組成のC
    r,Mo,Nb,V及びW、又はCr,Mo,Nb,
    V,W及びCoを主要添加元素として添加した溶接材料
    を用いて前記母管に溶接し、 前記溶接後に前記耐熱鋼の焼きならし温度及び焼戻し温
    度でそれぞれ焼きならし及び焼戻し処理を行い、 その後、前記短管の先端にフェライト系又はオーステナ
    イト系耐熱鋼の枝管を溶接することを特徴とする溶接方
    法及び後熱処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記耐熱鋼の母管は、半円状又は円筒状に曲げ加工した
    鋼板で形成された板曲げ溶接鋼管であることを特徴とす
    る溶接方法及び後熱処理方法。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3において、 前記母管に溶接する前記短管の長さを短管外径の4倍以
    下とすることを特徴とする溶接方法及び後熱処理方法。
  5. 【請求項5】 請求項1、2又は3において、 前記母管の鋼管素材は、最終の調質熱処理をしていない
    鋼管を用いることを特徴とする溶接方法及び後熱処理方
    法。
  6. 【請求項6】 Cr,Mo,Nb及びVを主要添加元素
    として含有する耐熱鋼を溶接して製作する圧力容器にお
    いて、 鏡板を構成する分割片同士を前記耐熱鋼と同等組成のC
    r,Mo,Nb及びV、又はCr,Mo,Nb,V及び
    Wを添加した溶接材料を用いて溶接し、 前記溶接後に前記耐熱鋼の焼ならし温度及び焼戻し温度
    でそれぞれ焼ならし及び焼戻し処理を行うことを特徴と
    する鏡板の溶接方法及び後熱処理方法。
  7. 【請求項7】 Cr,Mo,Nb,V及びWを主要添加
    元素として含有する耐熱鋼を溶接して製作する圧力容器
    において、 鏡板を構成する分割片同士を前記耐熱鋼と同等組成のC
    r,Mo,Nb,V及びW、又はCr,Mo,Nb,
    V,W及びCoを添加した溶接材料を用いて溶接し、 前記溶接後に前記耐熱鋼の焼ならし温度及び焼戻し温度
    でそれぞれ焼ならし及び焼戻し処理を行うことを特徴と
    する鏡板の溶接方法及び後熱処理方法。
  8. 【請求項8】 Cr,Mo,Nb及びVを主要添加元素
    として含有する耐熱鋼を溶接して製作する圧力容器にお
    いて、 鏡板を構成する分割片同士を前記耐熱鋼と同等組成のC
    r,Mo,Nb及びV、又はCr,Mo,Nb,V及び
    Wを添加した溶接材料を用いて溶接し、 続いて、前記鏡板の端部に胴体部分の一部を溶接した後
    に前記耐熱鋼の焼ならし温度及び焼戻し温度でそれぞれ
    焼ならし及び焼戻し処理を行うことを特徴とする鏡板の
    溶接方法及び後熱処理方法。
  9. 【請求項9】 Cr,Mo,Nb,V及びWを主要添加
    元素として含有する耐熱鋼を溶接して製作する圧力容器
    において、 鏡板を構成する分割片同士を前記耐熱鋼と同等組成のC
    r,Mo,Nb,V及びW、又はCr,Mo,Nb,
    V,W及びCoを添加した溶接材料を用いて溶接し、 続いて、前記鏡板の端部に胴体部分の一部を溶接した後
    に前記耐熱鋼の焼ならし温度及び焼戻し温度でそれぞれ
    焼ならし及び焼戻し処理を行うことを特徴とする鏡板の
    溶接方法及び後熱処理方法。
  10. 【請求項10】 Cr,Mo,Nb及びVを主要添加元
    素として含有する耐熱鋼を溶接して製作する圧力容器に
    おいて、 鏡板を構成する分割片同士を前記耐熱鋼と同等組成のC
    r,Mo,Nb及びV、又はCr,Mo,Nb,V及び
    Wを添加した溶接材料を用いて溶接し、 続いて、前記鏡板の端部にフランジを溶接した後に前記
    耐熱鋼の焼ならし温度及び焼戻し温度でそれぞれ焼なら
    し及び焼戻し処理を行うことを特徴とする鏡板の溶接方
    法及び後熱処理方法。
  11. 【請求項11】 Cr,Mo,Nb,V及びWを主要添
    加元素として含有する耐熱鋼を溶接して製作する圧力容
    器において、 鏡板を構成する分割片同士を前記耐熱鋼と同等組成のC
    r,Mo,Nb,V及びW、又はCr,Mo,Nb,
    V,W及びCoを添加した溶接材料を用いて溶接し、 続いて、前記鏡板の端部にフランジを溶接した後に前記
    耐熱鋼の焼ならし温度及び焼戻し温度でそれぞれ焼なら
    し及び焼戻し処理を行うことを特徴とする鏡板の溶接方
    法及び後熱処理方法。
  12. 【請求項12】 請求項6ないし11のいずれか1つの
    請求項において、 鋼板素材として、圧延のまま調質熱処理をしていない鋼
    板を用いることを特徴とする鏡板の溶接方法及び後熱処
    理方法。
  13. 【請求項13】 請求項6ないし12のいずれか1つの
    請求項において、 調質熱処理として、前記焼ならし及び焼戻し処理に代え
    て、焼入れ及び焼戻し処理を行うことを特徴とする鏡板
    の溶接方法及び後熱処理方法。
  14. 【請求項14】 Cr,Mo,Nb及びVを主要添加元
    素として含有する耐熱鋼の配管において、 配管を構成する曲げ管の両端又は片端に同一鋼種の直管
    を、前記配管と同等組成のCr,Mo,Nb及びV、又
    はCr,Mo,Nb,V及びWを添加した溶接材料を用
    いて溶接し、 前記溶接後に管素材と同じ熱処理条件で焼ならし及び焼
    戻し処理を行い、 続いて、前記配管の両端に他の配管を溶接することを特
    徴とする配管の溶接方法及び後熱処理方法。
  15. 【請求項15】 Cr,Mo,Nb、V及びWを主要添
    加元素として含有する耐熱鋼の配管において、 配管を構成する曲げ管の両端又は片端に同一鋼種の直管
    を、前記配管と同等組成のCr,Mo,Nb,V及び
    W、又はCr,Mo,Nb,V,W及びCoを添加した
    溶接材料を用いて溶接し、 前記溶接後に管素材と同じ熱処理条件で焼ならし及び焼
    戻し処理を行い、 続いて、前記配管の両端に他の配管を溶接することを特
    徴とする配管の溶接方法及び後熱処理方法。
  16. 【請求項16】 Cr,Mo,Nb及びVを主要添加元
    素として含有する耐熱鋼の配管において、 配管を構成する複数の曲げ管及び又は直管を、前記配管
    と同等組成のCr,Mo,Nb及びV、又はCr,M
    o,Nb,V及びWを添加した溶接材料を用いて溶接
    し、 前記溶接後に管素材と同じ熱処理条件で焼ならし及び焼
    戻し処理を行い、 続いて、前記配管の両端に他の配管を溶接することを特
    徴とする配管の溶接方法及び後熱処理方法。
  17. 【請求項17】 Cr,Mo,Nb,V及びWを主要添
    加元素として含有する耐熱鋼の配管において、 配管を構成する複数の曲げ管及び又は直管を、前記配管
    と同等組成のCr,Mo,Nb,V及びW、又はCr,
    Mo,Nb,V,W及びCoを添加した溶接材料を用い
    て溶接し、 前記溶接後に管素材と同じ熱処理条件で焼ならし及び焼
    戻し処理を行い、 続いて、前記配管の両端に他の配管を溶接することを特
    徴とする配管の溶接方法及び後熱処理方法。
JP17292699A 1999-06-18 1999-06-18 耐熱鋼の溶接方法及び後熱処理方法 Expired - Lifetime JP4015780B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17292699A JP4015780B2 (ja) 1999-06-18 1999-06-18 耐熱鋼の溶接方法及び後熱処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17292699A JP4015780B2 (ja) 1999-06-18 1999-06-18 耐熱鋼の溶接方法及び後熱処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001003120A true JP2001003120A (ja) 2001-01-09
JP4015780B2 JP4015780B2 (ja) 2007-11-28

Family

ID=15950923

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17292699A Expired - Lifetime JP4015780B2 (ja) 1999-06-18 1999-06-18 耐熱鋼の溶接方法及び後熱処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4015780B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008068262A (ja) * 2006-09-12 2008-03-27 Babcock Hitachi Kk 管寄/スタッブ管溶接構造体ならびにそれを備えたボイラ装置
JP2016090339A (ja) * 2014-10-31 2016-05-23 三菱重工業株式会社 ガイドチューブの製造方法
CN106166652A (zh) * 2015-05-19 2016-11-30 新日铁住金株式会社 奥氏体系耐热合金焊接接头的制法及用其得到的焊接接头
CN106670738A (zh) * 2016-11-14 2017-05-17 上海锅炉厂有限公司 锅炉管道用g115钢的焊接工艺
WO2019076208A1 (zh) * 2017-10-16 2019-04-25 中国电建集团山东电力建设第一工程有限公司 新型cb2耐热钢中大径管道焊接及热处理工艺
US11060156B2 (en) 2016-09-30 2021-07-13 Nippon Steel Corporation Method of manufacturing welded structure of ferritic heat-resistant steel and welded structure of ferritic heat-resistant steel
US11167369B2 (en) 2016-09-30 2021-11-09 Nippon Steel Corporation Method of manufacturing welded structure of ferritic heat-resistant steel and welded structure of ferritic heat-resistant steel

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111136398A (zh) * 2020-01-02 2020-05-12 中国神华能源股份有限公司国华电力分公司 一种锅炉管道对接焊接工艺

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008068262A (ja) * 2006-09-12 2008-03-27 Babcock Hitachi Kk 管寄/スタッブ管溶接構造体ならびにそれを備えたボイラ装置
JP2016090339A (ja) * 2014-10-31 2016-05-23 三菱重工業株式会社 ガイドチューブの製造方法
CN106166652A (zh) * 2015-05-19 2016-11-30 新日铁住金株式会社 奥氏体系耐热合金焊接接头的制法及用其得到的焊接接头
CN106166652B (zh) * 2015-05-19 2018-09-25 新日铁住金株式会社 奥氏体系耐热合金焊接接头的制法及用其得到的焊接接头
US11060156B2 (en) 2016-09-30 2021-07-13 Nippon Steel Corporation Method of manufacturing welded structure of ferritic heat-resistant steel and welded structure of ferritic heat-resistant steel
US11167369B2 (en) 2016-09-30 2021-11-09 Nippon Steel Corporation Method of manufacturing welded structure of ferritic heat-resistant steel and welded structure of ferritic heat-resistant steel
CN106670738A (zh) * 2016-11-14 2017-05-17 上海锅炉厂有限公司 锅炉管道用g115钢的焊接工艺
CN106670738B (zh) * 2016-11-14 2019-08-02 上海锅炉厂有限公司 锅炉管道用g115钢的焊接工艺
WO2019076208A1 (zh) * 2017-10-16 2019-04-25 中国电建集团山东电力建设第一工程有限公司 新型cb2耐热钢中大径管道焊接及热处理工艺

Also Published As

Publication number Publication date
JP4015780B2 (ja) 2007-11-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5320010B2 (ja) 管寄せ管台の溶接構造
JP4015780B2 (ja) 耐熱鋼の溶接方法及び後熱処理方法
CN109609747A (zh) 一种连续油管的均质处理工艺
US4683014A (en) Mechanical stress improvement process
Natesan et al. Preliminary materials selection issues for the next generation nuclear plant reactor pressure vessel.
JP3611434B2 (ja) 板曲げ溶接鋼管およびその製造方法
JPH11290956A (ja) 鋼管の曲げ加工方法及び装置
JP3869576B2 (ja) 耐熱鋼の溶接方法
JP2003105442A (ja) 板曲げ溶接鋼管およびその製造方法
JPS63157769A (ja) クロム−モリブデン鋼の溶接方法
JP2020082147A (ja) 管材の溶接方法
US20230151450A1 (en) Integrated welding and thermal processing joining method for creep strength enhanced ferritic steels
JP3466341B2 (ja) 熱交換器の組立方法
JP2003149366A (ja) 溶接継手付きラッパ管及びその製造方法
CN106480286A (zh) 双相不锈钢焊后性能恢复方法
Moen et al. A consideration on limits of cold working in nuclear construction
CN108941956A (zh) 一种转化器的制造工艺
JPH10323794A (ja) 9%Cr−1%Mo鋼溶接鋼管の製造方法
JPH0576379B2 (ja)
JP2004050286A (ja) 肉厚の異なる鋼管同士の溶接方法と構造
JP3501922B2 (ja) 圧力容器の剥離割れ防止方法
RU2436645C2 (ru) Способ изготовления многослойного сильфона из нержавеющей стали 12х18н10т
JPS6256530A (ja) 大径溶接鋼管用鋼板の製造方法
JPH0578749A (ja) 熱処理による鋼管の変形防止法
JPS5818404B2 (ja) ダイケイウスニクコウカンノヤキイレ ヤキモドシホウホウ

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060110

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060310

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070904

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070914

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100921

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4015780

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110921

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120921

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130921

Year of fee payment: 6

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term