JP2001002726A - 吸水性樹脂の製造方法 - Google Patents

吸水性樹脂の製造方法

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JP2001002726A
JP2001002726A JP11170538A JP17053899A JP2001002726A JP 2001002726 A JP2001002726 A JP 2001002726A JP 11170538 A JP11170538 A JP 11170538A JP 17053899 A JP17053899 A JP 17053899A JP 2001002726 A JP2001002726 A JP 2001002726A
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Yoshiaki Mori
義昭 森
Kohei Sawa
幸平 澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 懸濁重合によって得られた吸水性樹脂の懸濁
液から溶媒を除去し、吸水性樹脂のケーキを得るにおけ
る樹脂粒子の凝集、塊状化をなくし、残留溶媒量の低い
所望の樹脂粒子を効率的に得ることができる吸水性樹脂
の製造方法を提供する。 【解決手段】 吸水性樹脂を構成する水溶性モノマーの
水溶液を分散剤を用いて疎水性有機溶媒中に懸濁させ、
水溶性ラジカル重合開始剤の存在下に逆相懸濁重合させ
た後、得られた吸水性樹脂の懸濁液から、重力式濾過
型、真空式濾過型、又は、加圧式濾過型のいずれかの固
液分離機によって溶媒を分離し、吸水性樹脂のケーキを
得る吸水性樹脂の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸水性樹脂の製造
方法に関し、更に詳しくは、懸濁重合によって得られた
吸水性樹脂の懸濁液から溶媒を除去し、吸水性樹脂のケ
ーキを得るにおける樹脂粒子の凝集、塊状化をなくし、
残留溶媒量の低い所望の樹脂粒子を効率的に得ることが
できる吸水性樹脂の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、懸濁重合によって得られた吸
水性樹脂の懸濁液から溶媒を除去し、吸水性樹脂のケー
キを得る方法として、溶媒を留去する方法、或いは、固
液分離する方法が採られており、前者の溶媒を留去する
方法としては、吸水性樹脂粒子の凝集、塊状化を抑制す
べく、吸水性樹脂粒子に含まれる水分を予め溶媒との共
沸により留去した後、溶媒を留去する方法が知られてい
るが、この方法はエネルギー効率が悪く、これに対し
て、吸水性樹脂の懸濁液に乾燥状態の吸水性樹脂を添加
して全吸水性樹脂の含水率を低下させた後、溶媒を留去
する方法が提案されている(例えば、特公平1−474
94号公報参照。)が、この方法は、工程が煩雑となる
ばかりか、生産効率が低いという欠点がある。
【0003】一方、後者の固液分離する方法としては、
吸水性樹脂粒子の凝集、塊状化を抑制すべく、デカンテ
ーションが一般に行われているが、この方法では溶媒の
除去が不充分であり、これに対して、遠心分離機を用い
て固液分離する方法が提案されている(例えば、特開平
8−85709号公報参照。)が、この方法では、溶媒
が分離された吸水性樹脂のケーキに圧がかかり過ぎるこ
とから吸水性樹脂粒子の凝集、塊状化を阻止するのは困
難であり、更に、濾過型の場合には濾材に目詰まりが生
じ、効率的な溶媒の除去が行い難いという欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述の従来
技術に鑑みてなされたもので、従って、本発明は、懸濁
重合によって得られた吸水性樹脂の懸濁液から溶媒を除
去し、吸水性樹脂のケーキを得るにおける樹脂粒子の凝
集、塊状化をなくし、残留溶媒量の低い所望の樹脂粒子
を効率的に得ることができる吸水性樹脂の製造方法を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明等は、前述の課題
を解決すべく鋭意検討した結果、逆相懸濁重合させた吸
水性樹脂の懸濁液を、特定の固液分離機によって溶媒を
分離する方法により、前記目的を達成できることを見出
し本発明を完成させたもので、即ち、本発明は、吸水性
樹脂を構成する水溶性モノマーの水溶液を分散剤を用い
て疎水性有機溶媒中に懸濁させ、水溶性ラジカル重合開
始剤の存在下に逆相懸濁重合させた後、得られた吸水性
樹脂の懸濁液から、重力式濾過型の固液分離機によって
溶媒を分離し、吸水性樹脂のケーキを得る吸水性樹脂の
製造方法、を要旨とする。
【0006】又、本発明は、吸水性樹脂を構成する水溶
性モノマーの水溶液を分散剤を用いて疎水性有機溶媒中
に懸濁させ、水溶性ラジカル重合開始剤の存在下に逆相
懸濁重合させた後、得られた吸水性樹脂の懸濁液から、
真空式濾過型の固液分離機によって溶媒を分離し、吸水
性樹脂のケーキを得る吸水性樹脂の製造方法、を要旨と
する。
【0007】更に、本発明は、吸水性樹脂を構成する水
溶性モノマーの水溶液を分散剤を用いて疎水性有機溶媒
中に懸濁させ、水溶性ラジカル重合開始剤の存在下に逆
相懸濁重合させた後、得られた吸水性樹脂の懸濁液か
ら、加圧式濾過型の固液分離機によって溶媒を分離し、
吸水性樹脂のケーキを得る吸水性樹脂の製造方法、を要
旨とする。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の吸水性樹脂の製造方法
は、吸水性樹脂を構成する水溶性モノマーの水溶液を分
散剤を用いて疎水性有機溶媒中に懸濁させ、水溶性ラジ
カル重合開始剤の存在下に逆相懸濁重合させた後、得ら
れた吸水性樹脂の懸濁液から固液分離機によって溶媒を
分離し、吸水性樹脂のケーキを得る吸水性樹脂の製造方
法である。
【0009】本発明において、吸水性樹脂を構成する水
溶性モノマーとしては、具体的には、例えば、アクリル
酸、メタクリル酸(尚、以降、この両者を纏めて「(メ
タ)アクリル酸」ということがある。)、及び、これら
(メタ)アクリル酸のカルボキシル基を、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金
属水酸化物で中和させて得られた(メタ)アクリル酸ア
ルカリ金属塩等が代表的なものとして挙げられる。尚、
ここで、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩におけるア
ルカリ金属水酸化物としては水酸化ナトリウムが好まし
く、又、中和度は50〜95モル%であるのが好まし
い。中和度が50モル%未満では得られる吸水性樹脂の
吸水能が劣る傾向となり、一方、95モル%超過では重
合速度が極端に遅くなる傾向となる。
【0010】尚、本発明における水溶性モノマーとして
は、得られる吸水性樹脂の吸水性能を損なわない範囲
で、前記(メタ)アクリル酸及び前記(メタ)アクリル
酸アルカリ金属塩以外に、これらと共重合可能な水溶性
モノマー、例えば、マレイン酸及びその塩、イタコン酸
及びその塩、アクリルアミド等が併用されてもよい。
【0011】又、前記水溶性モノマーの水溶液は、吸水
性樹脂の生産性等の面から、モノマー濃度を20重量%
以上とするのが好ましく、30〜60重量%とするのが
更に好ましい。
【0012】又、前記水溶性モノマーの水溶液を懸濁さ
せる媒体としての疎水性有機溶媒としては、脂肪族炭化
水素、又は脂環式炭化水素が好ましく、具体的には、例
えば、n−ブタン、n−ペンタン、n−ヘキサン、シク
ロヘキサン、リグロイン等が代表的なものとして挙げら
れ、中で、n−ヘキサン、シクロヘキサンが好ましく、
これらの疎水性有機溶媒の使用量は、吸水性樹脂の生産
性等の面から、前記水溶性モノマー100重量部に対し
て50〜400重量部とするのが好ましい。
【0013】又、前記水溶性モノマーの水溶液を前記疎
水性有機溶媒に懸濁させる分散剤としては、具体的に
は、例えば、油溶性セルロース、セルロースエーテル、
ソルビタン脂肪酸エステル、モノアルキル燐酸塩、ポリ
オキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル硫酸塩等が代表的なものとして
挙げられ、これらの分散剤の使用量は、懸濁液としての
安定性等の面から、前記水溶性モノマー100重量部に
対して0.01〜10重量部とするのが好ましい。
【0014】又、前記水溶性モノマーを逆相懸濁重合さ
せる水溶性ラジカル重合開始剤としては、具体的には、
例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫
酸塩、アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩等の
アゾ系化合物等が代表的なものとして挙げられ、これら
の水溶性ラジカル重合開始剤の使用量は、前記水溶性モ
ノマー100重量部に対して0.001〜5重量部とす
るのが好ましい。
【0015】尚、本発明において、前記水溶性モノマー
を逆相懸濁重合させるにおいて、前記水溶性モノマーの
水溶液の前記疎水性有機溶媒中の懸濁液には、架橋剤を
存在せしめてもよく、その架橋剤としては、具体的に
は、例えば、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、
N,N’−メチレンビスメタクリルアミド等のビスアク
リルアミド類等の、分子内に重合性不飽和基を2個以上
有する化合物や、ジグリシジルエーテル類等の、分子内
にカルボキシル基と反応し得る官能基を2個以上有する
化合物等が代表的なものとして挙げられ、これらの架橋
剤の使用量は、前記水溶性モノマー100重量部に対し
て5重量部以下とするのが好ましい。
【0016】本発明の吸水性樹脂の製造方法における逆
相懸濁重合は、代表的には、前記水溶性モノマーの水溶
液と前記疎水性有機溶媒とを一括に混合して、該有機溶
媒中に該水溶液が液滴として分散した懸濁液となした
後、加熱してその液滴内で水溶性モノマーを重合させ吸
水性樹脂粒子を得る方法、或いは、前記モノマーの水溶
液を予め加熱した前記疎水性有機溶媒中に滴下し、該有
機溶媒中に該水溶液が液滴として分散した懸濁液となし
つつ、その液滴内で水溶性モノマーを逐次に重合させ吸
水性樹脂粒子を得る方法等によるが、後者の逐次に重合
させる方法が好ましい。
【0017】尚、その際、前記分散剤は、予め前記疎水
性有機溶媒に添加しておくか、予め前記水溶性モノマー
の水溶液に添加しておく等のいずれによって添加しても
よく、又、前記ラジカル重合開始剤は、予め前記水溶性
モノマーの水溶液に添加しておくのが好ましく、又、前
記架橋剤も、必要に応じて、予め前記水溶性モノマーの
水溶液に添加しておくのが好ましい。
【0018】又、前記逆相懸濁重合における重合温度
は、20〜120℃の範囲とするのが好ましく、40〜
100℃の範囲とするのが更に好ましい。重合温度が前
記範囲未満では重合速度が遅すぎる傾向となり、一方、
前記範囲超過では架橋反応が進行し過ぎ、得られる吸水
性樹脂の吸水能が劣る傾向となる。
【0019】本発明の吸水性樹脂の製造方法は、前記逆
相懸濁重合により得られた吸水性樹脂の懸濁液から固液
分離機によって溶媒を分離し、吸水性樹脂のケーキを得
るにおいて、その固液分離機として、重力式濾過型、真
空式濾過型、又は、加圧式濾過型のいずれかの固液分離
機を用いることが必須であり、これら以外の、例えば遠
心式分離型等の固液分離機では、本発明の効果が得られ
ない。尚、これらの固液分離機によって溶媒を分離する
に当たり、予め、吸水性樹脂粒子に含まれる水の一部を
溶媒との共沸により除去しておいてもよい。
【0020】ここで、固液分離機としては、回分式、連
続式を問わず、重力式濾過型のものとしては、例えば、
フィルター、振動スクリーン、ロータリースクリーン、
ベルトストレーナ等が、又、真空式濾過型のものとして
は、例えば、真空ヌッツェ、ロータリードラムフィルタ
ー、ロータリーディスクフィルター、ベルトフィルター
等が、又、加圧式濾過型のものとしては、例えば、加圧
ヌッツェ、フィルタープレス、ピストンプレス、プレー
トプレス、スクリュープレス等が代表的なものとして挙
げられ、それらにおける濾材としては、ステンレス製、
テフロン製等で、通常、50〜200μmの孔径のもの
が用いられる。
【0021】尚、前記固液分離機による処理温度は、1
00℃以下とするのが好ましく、20〜80℃の範囲と
するのが更に好ましい。処理温度が前記範囲超過では吸
水性樹脂粒子の塊状化が生じる傾向となり、前記範囲未
満では作業効率が低下する傾向となる。
【0022】又、本発明において、前記固液分離機によ
って溶媒を分離して吸水性樹脂のケーキを得るにおい
て、該ケーキ相の表面側と裏面側での圧力差を1.5k
gf/cm2 A以下とするのが好ましく、その圧力差を
1.0kgf/cm2 A以下とするのが更に好ましい。
これにより、吸水性樹脂粒子の凝集、塊状化をより確実
に阻止することができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。 実施例1 アクリル酸207.7gを13.5gの水で希釈し、冷
却しながら25重量%濃度の水酸化ナトリウム水溶液3
46.2gを加えて中和した後、ラジカル重合開始剤と
しての過硫酸カリウム0.863gを添加、溶解させる
ことにより、水溶性モノマーの水溶液を調製した。
【0024】一方、攪拌器、還留冷却器、温度計、及び
窒素ガス導入管を備えた容量3リットルの四つ口丸底フ
ラスコに、有機溶媒としてのシクロヘキサン624gを
入れ、これに分散剤としてのヒドロキシエチルセルロー
ス1.56gを添加し攪拌して分散させた後、窒素置換
し、75℃に昇温してシクロヘキサンを還留させなが
ら、前記で調製した水溶性モノマーの水溶液を、46分
にわたって滴下し、滴下完了後も同温度を30分間保持
して逆相懸濁重合させることにより、吸水性樹脂粒子の
懸濁液を得た。
【0025】得られた懸濁液を、140メッシュ(目開
き105μm)のステンレス製フィルターを備えた重力
式濾過型の固液分離機を用いて、溶媒を分離して吸水性
樹脂のケーキを得た。このときのケーキ相の表面側と裏
面側の圧力はそれぞれ1.0kgf/cm2 Aであり、
両者の圧力差は0kgf/cm2 Aであった。又、得ら
れたケーキをステンレスバット上で風乾し、更に、90
℃で減圧乾燥した樹脂粒子を篩い分級したところ、20
メッシュオン(目開き841μm以上)の大きさの塊状
化物は2重量%存在するのみであった。尚、残留溶媒量
は、前記風乾前後の減量から15重量%であることが確
認された。
【0026】実施例2 実施例1と同様の方法で得られた懸濁液を、140メッ
シュ(目開き105μm)のステンレス製濾材を敷いた
ヌッツェを備えた真空式濾過型の固液分離機を用いて、
溶媒を分離して吸水性樹脂のケーキを得た。このときの
ケーキ相の裏面側の圧力を減圧により0.5kgf/c
2 Aとし、表面側の圧力は1.0kgf/cm2 Aで
あり、両者の圧力差は0.5kgf/cm2 Aであっ
た。又、得られたケーキをステンレスバット上で風乾
し、更に、90℃で減圧乾燥した樹脂粒子を篩い分級し
たところ、20メッシュオン(目開き841μm以上)
の大きさの塊状化物は2重量%存在するのみであった。
尚、残留溶媒量は、前記風乾前後の減量から7重量%で
あることが確認された。
【0027】実施例3 実施例1と同様の方法で得られた懸濁液を、140メッ
シュ(目開き105μm)のステンレス製濾材を敷いた
ヌッツェを備えた真空式濾過型の固液分離機を用いて、
溶媒を分離して吸水性樹脂のケーキを得た。このときの
ケーキ相の裏面側の圧力を水循環型アスピレーターによ
りフルバキュームして0.02kgf/cm2 A(20
℃の水の蒸気圧)とし、表面側の圧力は1.0kgf/
cm2 Aであり、両者の圧力差は1.0kgf/cm2
Aである。又、得られたケーキをステンレスバット上で
風乾し、更に、90℃で減圧乾燥した樹脂粒子を篩い分
級したところ、20メッシュオン(目開き841μm以
上)の大きさの塊状化物は4重量%存在するのみであっ
た。尚、残留溶媒量は、前記風乾前後の減量から5重量
%であることが確認された。
【0028】実施例4 実施例1と同様の方法で得られた懸濁液を、140メッ
シュ(目開き105μm)のステンレス製濾材を敷いた
加圧式濾過型の固液分離機(ADVANTEC社製「K
ST−142」)を用いて、溶媒を分離して吸水性樹脂
のケーキを得た。このときのケーキ相の表面側の圧力を
窒素ガスにより加圧して1.5kgf/cm2 Aとし、
裏面側の圧力は1.0kgf/cm2 Aであり、両者の
圧力差は0.5kgf/cm2 Aであった。又、得られ
たケーキをステンレスバット上で風乾し、更に、90℃
で減圧乾燥した樹脂粒子を篩い分級したところ、20メ
ッシュオン(目開き841μm以上)の大きさの塊状化
物は2重量%存在するのみであった。尚、残留溶媒量
は、前記風乾前後の減量から7重量%であることが確認
された。
【0029】実施例5 実施例1と同様の方法で得られた懸濁液を、140メッ
シュ(目開き105μm)のステンレス製濾材を敷いた
加圧式濾過型の固液分離機(ADVANTEC社製「K
ST−142」)を用いて、溶媒を分離して吸水性樹脂
のケーキを得た。このときのケーキ相の表面側の圧力を
窒素ガスにより加圧して2.0kgf/cm2 Aとし、
裏面側の圧力は1.0kgf/cm2 Aであり、両者の
圧力差は1.0kgf/cm2 Aであった。又、得られ
たケーキをステンレスバット上で風乾し、更に、90℃
で減圧乾燥した樹脂粒子を篩い分級したところ、20メ
ッシュオン(目開き841μm以上)の大きさの塊状化
物は4重量%存在するのみであった。尚、残留溶媒量
は、前記風乾前後の減量から5重量%であることが確認
された。
【0030】実施例6 実施例1と同様の方法で得られた懸濁液を、140メッ
シュ(目開き105μm)のステンレス製濾材を敷いた
加圧式濾過型の固液分離機(ADVANTEC社製「K
ST−142」)を用いて、溶媒を分離して吸水性樹脂
のケーキを得た。このときのケーキ相の表面側の圧力を
窒素ガスにより加圧して2.6kgf/cm2 Aとし、
裏面側の圧力は1.0kgf/cm2 Aであり、両者の
圧力差は1.6kgf/cm2 Aであった。又、得られ
たケーキをステンレスバット上で風乾し、更に、90℃
で減圧乾燥した樹脂粒子を篩い分級したところ、20メ
ッシュオン(目開き841μm以上)の大きさの塊状化
物は10重量%と若干多めに存在した。尚、残留溶媒量
は、前記風乾前後の減量から5重量%であることが確認
された。
【0031】比較例1 実施例1と同様の方法で得られた懸濁液を、バスケット
径10cmで、濾過面に140メッシュ(目開き105
μm)のステンレス製濾材を敷いた卓上バスケット型遠
心分離機(KOKUSAN社製「H112」)を用い
て、回転数4000rpm(900G)で溶媒を分離し
て吸水性樹脂のケーキを得た。このときのケーキ相の表
面側の圧力は約2.8kgf/cm2 Aに相当し、裏面
側の圧力は1.0kgf/cm2 Aであり、両者の圧力
差は1.8kgf/cm2 Aであった。又、得られたケ
ーキをステンレスバット上で風乾し、更に、90℃で減
圧乾燥した樹脂粒子を篩い分級したところ、20メッシ
ュオン(目開き841μm以上)の大きさの塊状化物は
20重量%存在した。尚、残留溶媒量は、前記風乾前後
の減量から5重量%であることが確認された。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、懸濁重合によって得ら
れた吸水性樹脂の懸濁液から溶媒を除去し、吸水性樹脂
のケーキを得るにおける樹脂粒子の凝集、塊状化をなく
し、残留溶媒量の低い所望の樹脂粒子を効率的に得るこ
とができる吸水性樹脂の製造方法を提供することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J011 JA06 JA08 JB02 JB11 JB18 JB21 JB25 JB27 JB30 4J100 AJ02P AJ08Q AJ09Q AM15Q CA01 CA04 FA21

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸水性樹脂を構成する水溶性モノマーの
    水溶液を分散剤を用いて疎水性有機溶媒中に懸濁させ、
    水溶性ラジカル重合開始剤の存在下に逆相懸濁重合させ
    た後、得られた吸水性樹脂の懸濁液から、重力式濾過型
    の固液分離機によって溶媒を分離し、吸水性樹脂のケー
    キを得ることを特徴とする吸水性樹脂の製造方法。
  2. 【請求項2】 吸水性樹脂を構成する水溶性モノマーの
    水溶液を分散剤を用いて疎水性有機溶媒中に懸濁させ、
    水溶性ラジカル重合開始剤の存在下に逆相懸濁重合させ
    た後、得られた吸水性樹脂の懸濁液から、真空式濾過型
    の固液分離機によって溶媒を分離し、吸水性樹脂のケー
    キを得ることを特徴とする吸水性樹脂の製造方法。
  3. 【請求項3】 吸水性樹脂を構成する水溶性モノマーの
    水溶液を分散剤を用いて疎水性有機溶媒中に懸濁させ、
    水溶性ラジカル重合開始剤の存在下に逆相懸濁重合させ
    た後、得られた吸水性樹脂の懸濁液から、加圧式濾過型
    の固液分離機によって溶媒を分離し、吸水性樹脂のケー
    キを得ることを特徴とする吸水性樹脂の製造方法。
  4. 【請求項4】 固液分離機におけるケーキ相の表面側と
    裏面側での圧力差を1.5kgf/cm2 A以下とする
    請求項1乃至3のいずれかに記載の吸水性樹脂の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 固液分離機におけるケーキ相の表面側と
    裏面側での圧力差を1.0kgf/cm2 A以下とする
    請求項1乃至3のいずれかに記載の吸水性樹脂の製造方
    法。
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