JP2001000209A - 射出成形サンダル並びにその製造方法および製造装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 中敷の剥れや接着剤のハミ出し、バリの発生
等の虞の無い商品価値の高い射出成形サンダル、並び
に、この射出成形サンダルを効率的に製造できる製造方
法および製造装置を提供する。 【解決手段】 中敷７を有する射出成形サンダルの製
造装置であって、ボトムモールド１とサイドモールド２
とラストモールド３から成る射出成形金型を備え、ラス
トモールド３には、中敷７の爪先部先端部７Ａをラスト
モールド３の底面に保持する保持具８が付設されてい
る。この製造装置により製造される射出成形サンダルの
本底１１は、胛被部６の基部周外側面および中敷７の外
周側面に溶着して一体に射出成形される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、本底が胛被部の基
部周外側面に溶着して一体に射出成形される射出成形サ
ンダル並びにその製造方法および製造装置に関し、詳し
くは、本底が溶着される中敷を備えた射出成形サンダ
ル、並びに、この射出成形サンダルを効率的に製造でき
る製造方法および製造装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、本底が胛被部の基部周外側面に溶
着して一体に射出成形された射出成形サンダルが知られ
ている。この射出成形サンダルの製造においては、通
常、ボトムモールドとサイドモールドとラストモールド
とを使用して本底が射出成形される。その際、ラストモ
ールドには、予め中底が縫着された胛被部が装着され、
サイドモールドの閉型によりそのエッジ部が胛被部の基
部周外側面および中底の外側面に圧接される。そして、
ボトムモールドとサイドモールドとラストモールドとの
間に形成されたキャビティ内にポリウレタン等の溶融樹
脂が射出されることにより、本底が中底および胛被部の
基部周外側面に溶着して一体に成形される。また、その
後工程として、本底が溶着された中底の表面に、通常、
中敷が接着される。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このように、前述した
従来の射出成形サンダルにおいては、本底の射出成形工
程とは別工程で中敷を接着する必要があり、その製造効
率が甚だ悪いという問題がある。また、中敷を接着する
接着剤に塗布ムラやハミ出しがあると、中敷が剥がれた
り美観を損なう虞があり、何れの場合にも射出成形サン
ダルとしての商品価値が大幅に低下する。

【０００４】もっとも、本願出願人による先願の特公平
８−４３９号公報に記載のように、胛被部に止着される
中底を厚みのあるものとして中敷の機能を持たせ、本底
を胛被部の基部周外側面および中底の外周側面に溶着す
るように射出成形すれば、中敷の接着工程が不要とな
り、前述した問題を解消することができる。

【０００５】この先願提案の場合、中敷機能を持つ厚み
のある中底が止着された胛被を通常の操作態様でラスト
に装着するのみでは、胛被がラストにしっかりと固定さ
れず、バリ等の不都合が発生することが懸念される。但
し、このような胛被をしっかり固定する手段が、従来
は、存在していなかった。また、従来の中敷機能を持つ
中底では、本底成形時の射出圧に耐えられず、変形が生
じることも懸念されるため、該中底の下面に硬質のシー
ト等を設けて中底を補強する等の工夫が必要であり、工
程の増加や使用材料の増加等も懸念される。加えて、こ
のような硬質のシート等を中底下面に設けたサンダルで
は、履用時の屈曲性が低下し、履用感に優れた中敷機能
を持つ軟質の中底を使用する意義が損なわれる。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の射出成形サンダ
ルは、胛被、中敷、中底および本底から成り、胛被と中
底とが、胛被下周縁と中底外周縁とにおいて止着されて
袋状の胛被部を構成し、該胛被部の中底表面に中敷が敷
設され、本底が、該胛被部基部周外側面および中敷外周
側面に溶着して一体に射出成形されていることを特徴と
する。なお、中敷は、カップインソールタイプのもの
や、アナトミー構造を有するものであってもよい。

【０００７】本発明の射出成形サンダルは、本底が、胛
被と中底とで構成される胛被部の基部周外側面および中
敷の外周側面に溶着して一体に射出成形されているた
め、中敷と本底との強固な一体化が実現でき、中敷の剥
れや接着剤のハミ出し等の虞がなく、商品価値が高い。

【０００８】本発明の射出成形サンダルにおいて、本底
が溶着する胛被部の基部周外側面と中敷の外周側面とは
段差の無い連続面を構成していることが、本底の成形樹
脂のハミ出しによるバリの発生を防止する上で好まし
い。

【０００９】また、本発明の射出成形サンダルにおい
て、胛被の下周縁に止着された中底に、本底を中敷の裏
面に溶着させるための切欠きや穴を設けておくことが、
中敷と中底と本底との強固な一体化を実現する上で好ま
しい。

【００１０】本発明の射出成形サンダルにおいて、中敷
が、補強シートと、この上に設けられた芯材と、少なく
とも芯材を覆うシートとから成り、芯材の硬度がＪＩＳ
Ｃタイプ硬度で３０〜９０度であることが、本底の射
出成形の際にサイドモールドのエッジ部が中敷の外周側
面に確実に圧接できるので好ましい。

【００１１】また、本発明に係る射出成形サンダルの製
造方法は、ボトムモールドとサイドモールドとラストモ
ールドとを使用して本底を射出成形するに当り、胛被部
と共に中敷をラストモールドに装着し、中敷の爪先部の
先端部をラストモールドに保持し、サイドモールドを閉
型してそのエッジ部を胛被部の基部周外側面および中敷
の外周側面に圧接させることを特徴とする。

【００１２】本発明の射出成形サンダルの製造方法は、
本底の射出成形に当たり、中敷の爪先部先端部がラスト
モールドに保持されるため、射出圧によって該部がラス
トモールドから剥がれることはない。従って、本底の成
形樹脂が中敷の爪先部先端部からハミ出すこともなくな
り、該部にバリが発生することが防止される。

【００１３】更に、本発明に係る射出成形サンダルの製
造装置は、ボトムモールドとサイドモールドとラストモ
ールドから成る射出成形金型を備え、前記ラストモール
ドには、中敷の爪先部の先端部をラストモールドに保持
する保持具が付設されていることを特徴とする。

【００１４】本発明の射出成形サンダルの製造装置は、
本底を射出成形するに当たり、ラストモールドに付設さ
れた保持具が中敷の爪先部先端部をラストモールドに保
持するため、上記のように、射出圧により該部がラスト
モールドから剥がれることはなく、成形樹脂が該部の表
面にハミ出さず、該部にバリが発生するのが防止され
る。

【００１５】本発明の射出成形サンダルの製造装置にお
いて、前記保持具は、中敷の爪先部を係止するピンを備
えていてもよく、また、中敷の爪先部に固定された引糸
をラストモールド側へ引付けた状態に保持する糸止め機
構を備えていてもよい。

【００１６】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
る射出成形サンダル並びにその製造方法および製造装置
の一実施の形態を説明する。図１は射出成形サンダルの
製造方法に使用する製造装置としての射出成形金型の縦
断面図、図２は射出成形金型の横断面図、図３は射出成
形金型のラストモールドに付設された保持具の縦断面
図、図４は保持具の底面図、図５は射出成形サンダルを
構成する袋状の胛被部と中敷の分解平面図、図６は中敷
の縦断面図、図７は射出成形サンダルの外観を示す側面
図である。

【００１７】先ず、本発明の射出成形サンダルの製造方
法に使用する製造装置としての射出成形金型を説明す
る。この射出成形金型は、図１および図２に示すよう
に、射出成形サンダルの本底の底面に対応するボトムモ
ールド１と、本底の外周側面に対応する左右一対のサイ
ドモールド２，２と、射出成形サンダルの本底を除く構
成要素が装着されるラストモールド３とで構成されてい
る。

【００１８】前記サイドモールド２，２の上部には、ラ
ストモールド３側に向けて内側に迫り出すエッジ部２
Ａ，２Ａが連続して形成されている。また、ラストモー
ルド３の踵側に位置するサイドモールド２，２の合わせ
面には、キャビティ４に連通するゲート２Ｂおよびスプ
ルー２Ｃが形成されている。

【００１９】ラストモールド３には、射出成形サンダル
の構成要素として、予め胛被下周縁と中底５外周縁とが
縫着された袋状の胛被部６が中敷７と共に装着される。
そして、前記サイドモールド２，２のエッジ部２Ａ，２
Ａは、サイドモールド２，２の閉型時において、ラスト
モールド３に装着された胛被部６の基部周外側面および
中敷７の外周側面に圧接するように位置設定されてい
る。

【００２０】前記ラストモールド３の爪先側には、図３
および図４に示すように、中敷７の爪先部の先端部７Ａ
をラストモールド３の底面に接触する状態に保持する保
持具８が付設されている。保持具８は、ラストモールド
３の爪先部の先端部３Ａの外周面に添う湾曲板状を呈し
ており、止ネジ９によって爪先部先端部３Ａに着脱自在
に固定される。また、保持具８の下縁部には、中敷７の
爪先部の先端部７Ａの上縁部に係合する湾曲断面のガイ
ド面８Ａが形成されると共に、中敷７の爪先部先端部７
Ａの上縁部に突き刺さってこれを係止する複数の係止ピ
ン１０がその先端をガイド面８Ａに臨ませて植設されて
いる。

【００２１】射出成形サンダルを構成する前記中底５
は、メリヤス、パイル布等の織布または不織布から成
り、図５に示すように、爪先部および踵部が切欠かれ、
踵部に舌片５Ａが突出した形状に裁断されている。な
お、中底５には、中敷７に対する本底の溶着面積を拡大
するため、１〜複数個の穴（図示せず）を別途設けても
よい。

【００２２】胛被は、合成皮革や天然皮革等から成り、
爪先部および踵部が開いたバックバンド付きのオープン
トウサンダルを構成する。この胛被は、その下周縁にお
いて、上記中底５の外周縁と、縫着や接着等の適宜の手
段により止着されて、袋状の胛被部６を構成している。

【００２３】一方、中敷７は、図６に示すように、補強
シート７Ｂ上に芯材７Ｃが接合され、その表面が被覆シ
ート７Ｄで覆われた構造を備えている。中敷７の接足面
７Ｅは、アナトミー構造を成している。

【００２４】前記補強シート７Ｂとしては、硬質ボール
紙、圧搾ボード、合成樹脂、合成皮革等から成るものが
好ましく使用できる。芯材７Ｃとしては、サイドモール
ド２，２のエッジ部２Ａ，２Ａを中敷７の外周側面に確
実に圧接させる適度の弾力性が要求されるが、ＪＩＳ
Ｃタイプ硬度が３０〜９０度の範囲であれば、ＥＶＡ
（エチレン−ビニルアセテート）、ラテックスフォー
ム、ウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリプ
ロピレン、ポリオレフィン、一般ゴム、スポンジ、発泡
ＰＶＣ等を使用することができる。このうち、ＪＩＳ
Ｃタイプ硬度が５５度前後のＥＶＡが好適である。被覆
シート７Ｄとしては、本底の成形樹脂との接着性が良
く、しかも足ざわりが良好であって滑り難い材質が好ま
しく、例えば、起毛の合成皮革等が使用される。

【００２５】前記中敷７の外周側面には、図５に示すよ
うに、中敷７を中底５上に重ねた際に胛被部６の基部周
が嵌り込む位置決め用の凹部７Ｆが形成されている。凹
部７Ｆの深さは、胛被の下周縁の厚さに略一致してい
る。このため、中敷７を中底５上に重ねて位置決めする
と、胛被部６の基部周外側面と中敷７の外周側面とは、
段差の無い連続面を構成する。

【００２６】次に、本発明の射出成形サンダルの製造方
法を説明する。この製造方法においては、前述したボト
ムモールド１とサイドモールド２，２とラストモールド
３とを使用して射出成形サンダルの本底を射出成形す
る。

【００２７】射出成形に当たり、例えば、先ず、中敷７
を中底５上に重ね、その凹部７Ｆを胛被部６の基部周に
嵌め込んで中敷７を位置決めしておく。続いて、図１お
よび図２に示すように、位置決めされた中敷７と共に胛
被部６をラストモールド３に装着し、中敷７をラストモ
ールド３の底面に接触させる。そして、ラストモールド
３に固定されている保持具８のガイド面８Ａに中敷７の
爪先部の先端部７Ａの上縁部を係合させ、この上縁部に
複数の係止ピン１０を突き刺し、中敷７の爪先部先端部
７Ａをラストモールド３の底面に保持する。

【００２８】あるいは、先ず、ラストモールド３に中敷
７を載置し、保持具８のガイド面８Ａに中敷７の爪先部
先端部７Ａの上縁部を係合させ、この上縁部に複数の係
止ピン１０を突き刺し、中敷７の爪先部先端部７Ａをラ
ストモールド３の底面に保持する。続いて、中敷７を保
持したラストモールド３に、胛被部６を、その基部周を
中敷７の凹部７Ｆに嵌め込んで装着する。

【００２９】次に、サイドモールド２，２を閉型してそ
のエッジ部２Ａ，２Ａを胛被部６の基部周外側面および
中敷７の外周側面に圧接させる。この場合、上記のよう
に、保持具８により、中敷７の爪先部先端部７Ａがラス
トモールド３の底面に保持されているため、エッジ部２
Ａ，２Ａは、中敷７の爪先部先端部７Ａを撓めることな
く、その外周側面に確実に圧接する。また、胛被部６の
基部周外側面および中敷７の外周側面は、段差の無い連
続面を構成しているため、エッジ部２Ａ，２Ａは、両者
に対して隙間無く圧接することができ、キャビティ４
を、ゲート２Ｂの開口部を除いて、実質的に密閉系にす
ることができる。

【００３０】このようにしてサイドモールド２，２の閉
型後、本底の成形樹脂をスプルー２Ｃからゲート２Ｂを
介してキャビティ４内に射出し、キャビティ４内に本底
を成形する。その際、前述のように、サイドモールド
２，２のエッジ部２Ａ，２Ａは、中敷７の爪先部先端部
７Ａを含む外周側面および胛被部６の基部周外側面に確
実に圧接しているため、本底の成形樹脂のハミ出しに伴
うバリの発生は未然に防止される。なお、本底の成形樹
脂としては、ウレタン、ＰＶＣ、ＴＲ、ポリウレタン等
を使用することができる。

【００３１】こうして本底が射出成形された本発明の射
出成形サンダルは、図７に示すように、本底１１が胛被
部６の基部周外側面および中敷７の外周側面に溶着して
一体に成形されているため、中敷７の剥れや接着剤のハ
ミ出し等の虞がなく、しかも、バリが発生しないので、
商品価値が極めて高い。また、本底１１が中底５の切欠
きを介して中敷７の裏面にも直接溶着しているため、中
敷７の爪先部先端部７Ａや踵部の剥れに対する耐久性は
極めて高い。

【００３２】図８は、図３に示した保持具８とは構造の
異なる他の保持具１２を示している。この保持具１２
は、保持具８と同様にラストモールド３の爪先部の先端
部３Ａの外周面に添う湾曲板状を呈しており、図示省略
した止ネジによって爪先部先端部３Ａに着脱自在に固定
される。また、保持具１２の下縁部には、保持具８のガ
イド面８Ａと同様のガイド面１２Ａが形成されている。
そして、この保持具１２には、中敷７の爪先部に固定さ
れた引糸１３をラストモールド３側へ引付けた状態に保
持する糸止め機構１４が設けられている。

【００３３】前記糸止め機構１４は、相互に対向配置さ
れる一対の逆止部材１４Ａにそれぞれ複数の逆止舌片１
４Ｂが斜め上向きに設けられた構造を備えており、一対
の逆止部材１４Ａの対向する各逆止舌片１４Ｂ間に挿通
された引糸１３を挟持してその戻りを規制する機能を有
する。この糸止め機構１４は、引糸１３の数およびその
引出位置に応じて保持具１２に形成された複数のスリッ
ト１２Ｂ内にそれぞれ配置される。

【００３４】前記引糸１３は、例えば、図９に示すよう
に、その端部を集合して中敷７の爪先部の裏面にテープ
止めすることにより、中敷７の爪先部の先端部７Ａから
放射状に４本引き出される。あるいは、図１０（裏面
図）と図１１（平面図）に示すように、２本の引糸１３
の両端部をそれぞれ中敷７の爪先部の先端部７Ａ近傍の
裏面から表面側に縫い通すことにより、爪先部先端部７
Ａから４本引き出される。

【００３５】前述した保持具１２の各糸止め機構１４
は、中敷７の爪先部に固定された複数本の引糸１３をラ
ストモールド３側へ引付けた状態に保持することができ
るため、ラストモールド３に装着された中敷７の爪先部
の先端部７Ａをラストモールド３の底面に保持すること
ができる。なお、引糸１３は、本底成形後、切断され
る。

【００３６】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の射出成形
サンダルは、本底が胛被部の基部周外側面および中敷の
外周側面に溶着して一体に射出成形されているため、中
敷の剥れや接着剤のハミ出し等の虞がなく、商品価値が
高い。

【００３７】本発明の射出成形サンダルにおいて、本底
が溶着する胛被部の基部周外側面と中敷の外周側面とが
段差の無い連続面を構成している場合には、本底の成形
樹脂のハミ出しによるバリの発生を防止でき、商品価値
を一層高めることができる。

【００３８】また、本発明の射出成形サンダルにおい
て、中底に切欠きや穴が設けられている場合には、この
切欠きや穴を通して本底を中敷の裏面に溶着させること
ができるため、中敷と本底をも強固に一体化することが
できる。

【００３９】本発明の射出成形サンダルにおいて、中敷
の芯材の硬度がＪＩＳ Ｃタイプ硬度で３０〜９０度に
設定されている場合には、本底の射出成形の際にサイド
モールドのエッジ部を中敷の外周側面に確実に圧接させ
ることができ、バリの発生を未然に防止することができ
る。

【００４０】一方、本発明の射出成形サンダルの製造方
法によれば、本底の射出成形に当たり、中敷の爪先部先
端部がラストモールドに保持されるため、本底の射出成
形樹脂が中敷の爪先部の表面にハミ出すことがなく、中
敷の爪先部先端部にバリが発生するのを防止することが
できる。

【００４１】また、本発明の射出成形サンダルの製造装
置によれば、本底を射出成形するに当り、ラストモール
ドに付設された保持具が中敷の爪先部先端部をラストモ
ールドに保持するため、本底の射出成形樹脂が中敷の爪
先部の表面にハミ出すことがなく、中敷の爪先部先端部
にバリが発生するのを防止することができる。

【００４２】本発明の射出成形サンダルの製造装置にお
いて、中敷の爪先部先端部を係止するピンを保持具が備
えている場合、あるいは、中敷の爪先部に固定された引
糸をラストモールド側へ引付けた状態に保持する糸止め
機構を保持具が備えている場合には、極めて簡単かつ確
実に中敷の爪先部先端部をラストモールドに保持するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る射出成形サンダルの製造方法に使
用する製造装置としての射出成形金型の一実施形態の縦
断面図である。

【図２】一実施形態に係る射出成形金型の横断面図であ
る。

【図３】射出成形金型のラストモールドに付設された保
持具の縦断面図である。

【図４】保持具の底面図である。

【図５】射出成形サンダルを構成する胛被部および中底
と中敷の分解平面図である。

【図６】中敷の縦断面図である。

【図７】射出成形サンダルの外観を示す側面図である。

【図８】保持具の他の構造例を示す図３に対応した縦断
面図である。

【図９】引糸の固定例を示す中敷の爪先部の裏面図であ
る。

【図１０】引糸の他の固定例を示す中敷の爪先部の裏面
図である。

【図１１】引糸の他の固定例を示す中敷の爪先部の平面
図である。

【符号の説明】

１ ：ボトムモールド ２ ：サイドモールド ２Ａ：エッジ部 ２Ｂ：ゲート ２Ｃ：スプルー ３ ：ラストモールド ３Ａ：爪先部先端部 ４ ：キャビティ ５ ：中底 ５Ａ：舌片 ６ ：胛被部 ７ ：中敷 ７Ａ：爪先部先端部 ７Ｂ：補強シート ７Ｃ：芯材 ７Ｄ：被覆シート ７Ｅ：接足面 ７Ｆ：凹部 ８ ：保持具 ８Ａ：ガイド面 ９ ：止ネジ １０ ：係止ピン １１ ：本底 １２ ：保持具 １２Ａ：ガイド面 １３ ：引糸 １４ ：糸止め機構 １４Ａ：逆止部材 １４Ｂ：逆止舌片

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 胛被、中敷、中底および本底から成るサ
   ンダルであって、 胛被と中底とが、胛被下周縁と中底外周縁とにおいて止
   着されて袋状の胛被部を構成し、 該胛被部の中底表面に中敷が敷設され、 本底が、該胛被部基部周外側面および中敷外周側面に溶
   着して一体に射出成形されている、 ことを特徴とする射出成形サンダル。
2. 【請求項２】 中底が、本底を中敷の裏面に溶着させる
   切欠きまたは穴を有していることを特徴とする請求項１
   記載の射出成形サンダル。
3. 【請求項３】 中敷が、補強シートと、この上に設けら
   れた芯材と、少なくとも芯材を覆うシートとからなり、
   芯材の硬度がＪＩＳ Ｃタイプ硬度で３０〜９０度であ
   ることを特徴とする請求項１または２に記載の射出成形
   サンダル。
4. 【請求項４】 請求項１〜３の何れかに記載の射出成形
   サンダルの製造方法であって、ボトムモールドとサイド
   モールドとラストモールドとを使用して本底を射出成形
   するに当り、胛被部と共に中敷をラストモールドに装着
   し、中敷の爪先部の先端部をラストモールドに保持し、
   サイドモールドを閉型してそのエッジ部を胛被部の基部
   周外側面および中敷の外周側面に圧接させることを特徴
   とする射出成形サンダルの製造方法。
5. 【請求項５】 請求項４に記載の射出成形サンダルの製
   造方法に使用する製造装置であって、ボトムモールドと
   サイドモールドとラストモールドから成る射出成形金型
   を備え、前記ラストモールドには、中敷の爪先部の先端
   部をラストモールドに保持する保持具が付設されている
   ことを特徴とする射出成形サンダルの製造装置。
6. 【請求項６】 保持具が、中敷の爪先部の先端部を係止
   するピンを備えていることを特徴とする請求項５に記載
   の射出成形サンダルの製造装置。
7. 【請求項７】 保持具が、中敷の爪先部に固定された引
   糸をラストモールド側へ引付けた状態に保持する糸止め
   機構を備えていることを特徴とする請求項５に記載の射
   出成形サンダルの製造装置。