JP4829437B2 - 靴 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は上部底に下部底を貼着してなる靴底の、下部底に飾り縫いを設けた靴に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、主としてスニーカー、スポーツシューズ等の靴は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(以下EVA)等の発泡体からなる上部底(通常、ミッドソールと呼ばれている。)の底面部に、ゴムやエラストマー等からなる下部底(通常、接地底或いはアウトソールと呼ばれている。)を接着一体化した靴底を、胛被と一体化した構成のものが広く使用されている。この種の靴にあっては、靴底と胛被も接着剤によって接着一体化するのが最近は一般的となっている。
【0003】
上記のような、上部底の底面部に接着剤によって下部底を接着一体化した靴底を有する靴では、激しい運動等に使用した際に下部底が剥がれてくる虞れがあった。このような問題を解決するため、特にスポーツシューズ等の靴の場合には、例えば下部底のつま先側を胛被のつま先部分まで立ち上げて胛被と接着することにより、下部底が剥がれ難くなるように工夫された靴も近年、数多く市販されている。
【0004】
上記したように、近年、スニーカーやスポーツシューズ等の靴にあっては、殆どの部分が接着剤によって接着一体化されており、縫製された部分は非常に少なくなっているのが現状である。しかしながら、このような靴においても、高級な手作り靴の雰囲気を付与する目的で飾り縫いを行うことがあり、例えば下部底のつま先部分を立ち上がり部を設けた靴では、この立ち上がり部の周縁部に飾り縫いを施したものも知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、下部底のつま先部に立ち上がり部を設けてその周縁部に飾り縫いを施した靴等の場合、飾り縫いの始端部と終端部に飾り縫い糸の余剰部は、下部底と上部底との間に挟み込まれるが、この余剰部をある程度の長さに残しておかないと飾り縫いが解れ易くなるという問題があった。しかしながら、この種の飾り縫いには比較的太い糸が使用されているため、飾り縫いの解れを防止する目的で、飾り縫い糸の始端部と終端部とにある程度の長さの余剰部を残した場合、飾り縫い糸の余剰部を挟み込んで接着一体化した部分(一般に、飾り縫いを設けた立ち上がり部)の接着強度が低下して剥離し易くなるという問題があった。
【0006】
本発明は、上記の問題を解決することを目的とするもので、下部底周縁に飾り縫いが施された靴であって、飾り縫いの糸が解れたり下部底が剥がれたりする虞れのない靴を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
即ち本発明の靴は、上部底と、該上部底の底面側に接着一体化された下部底とからなる靴底を有する靴において、下部底の周縁部に飾り縫いが施されているとともに、上部底と下部底の当接面の少なくとも下部底側には、飾り縫いの始端部と終端部における余剰糸を収納するための溝が設けられ、該溝内に長さを25〜30mmとした余剰糸を収納した状態で下部底、上部底及び胛被が一体化されていることを特徴とする。本発明は、下部底のつま先側に立ち上がり部が形成され、該立ち上がり部に飾り縫いが施されている靴を包含する。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1、図2は本発明の靴1の一実施例を示し、図中2は上部底、3は下部底で、上部底2の底面部に下部底3が接着一体化されて靴底4が形成されている。5は胛被で、胛被5と靴底4も、通常、接着剤等によって一体化されている。尚、図2において9は中敷きを示す。
【0009】
下部底3のつま先側の先端部は上方に立ち上がって胛被のつま先部に接着され、立ち上がり部6を形成している。この立ち上がり6には、その周縁部に飾り縫い7が設けられている。
【0010】
靴底4における上部底2の素材としては、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリウレタン(PU)、ポリエチレン(PE)等の発泡体等が用いられる。また下部底3の素材としては、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)等のゴム類、EVA、PU、ポリ塩化ビニル(PVC)等のエラストマー等が用いられる。上部底2、下部底3の成形方法としては、射出成形、コンプレッションモールド法等、従来公知の方法を用いることができる。上部底2と下部底3の接着に用いる接着剤としては、ウレタン系接着剤、合成ゴム系接着剤等が挙げられる。
【0011】
図3は下部底3の上部底2と接着される側の面を示し、同図に示すように、下部底3のつま先側の部分には突出部6aが設けられており、この突出部6aが上方に立ち上げられて靴1における立ち上がり部6を形成するようになっている。下部底3の突出部6a付近には溝条8、8が設けられている。この溝条8、8は溝条形成用の凸条を設けた成形金型によって成形することにより形成することができるし、また成形後に切削加工等によって形成することもできる。この溝条8、8は、後述する飾り縫い7の始端部と終端部における余剰糸を収納するための溝となる。
【0012】
下部底3の突出部6aの周縁部には、図4に示すように飾り縫い7が施されている。飾り縫い7の始端部と終端部には、飾り縫いの糸の余剰部7a、7aが残存し、該余剰部7a、7aが溝条8、8内に収納される。従って溝条8、8の長さは、少なくとも飾り縫い7糸の余剰部7a、7aの長さと略等しい長さとすることが好ましい。
【0013】
飾り縫い7の糸の開端部及び終端部における余剰部7a、7aの長さが短すぎると、飾り縫い7が余剰部7a、7aから解れてくる虞れがある。このため解れを防止する上で、余剰部7a,7aの長さは、25〜30mmとする。また溝条8、8の幅、深さは、飾り縫い7用の糸が収納できる寸法であれば良い。
【0014】
靴底4を形成するために、まず下部底3の突出部6aの周縁部に飾り縫い7が施される。飾り縫い7用の糸は、飾り縫い7の始端部と終端部に溝条8、8内に収まる所定の長さにの余剰部7a、7aが形成されるように切断される。余剰部7a、7aは溝条8、8内に収納されて、上部底2と下部底3とを接着一体化して靴底4が形成され、この靴底4を胛被5と接着一体化する(この際、立ち上がり部6も胛被5と接着一体化する)ことにより本発明の靴1が得られる。
【0015】
上記実施例では飾り縫い7の糸の余剰部7a、7aを収納するための溝条8、8を下部底3側に設けた場合について示したが、余剰部7a、7aを収納するための溝条は、下部底3側のみに設ける場合に限らず、下部底3、上部底2の両方に設けても良い。溝条8、8を下部底3に設けておくと、余剰部7a、7aを容易かつ確実に溝条8、8に収納することができるため好ましい。
【0016】
また上記実施例では飾り縫い7を、つま先部に設けた場合を示したが、踵部やその他の部分に設けることもできる。しかしながら、本発明は特に下部底3のつま先側に設けた立ち上がり部6のような、接着面積の狭い部分に飾り縫い7を設ける場合に好適である。また上記実施例では、下部底3の立ち上がり部6が上部底2のつま先部を超えて、胛被5のつま先部まで達するように形成されている場合を示したが、立ち上がり部6は上部底2のつま先部には達するが、胛被5のつま先部までは達しないように形成されていても良い。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の靴は、周縁部に飾り縫いを設けた下部底を上部底と接着一体化した靴底を有する靴において、上部底と下部底との当接側の面の少なくとも下部底側に溝を設け、該溝内に飾り縫いの始端部と終端部における余剰糸を収納するようにしたため、飾り縫いの糸の両端部に、飾り縫いが解れないような充分な長さの余剰糸を残しておくことができる。しかも充分な長さの余剰糸を残しても、該余剰糸が溝内に収納されるため、下部底の飾り縫いを設けた付近の接着強度が低下する虞れがない。しかして本発明によれば、飾り縫いが容易に解れる虞れがないとともに、下部底の接着性も高く、品質、外観に優れた商品価値の高い靴を提供することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の靴の一実施例を示す斜視図である。
【図2】図1のII−II線に沿う縦断面図である。
【図3】下部底の上部底との接着面側の平面図である。
【図4】下部底の上部底との接着面側の、飾り縫いを施した部分の拡大平面図である。
【符号の説明】
1 靴
2 上部底
3 下部底
4 靴底
5 胛被
6 立ち上がり部
7 飾り縫い
7a 飾り縫い糸の余剰部
8 溝条
Claims (2)
- 上部底と、該上部底の底面側に接着一体化された下部底とからなる靴底を有する靴において、下部底の周縁部に飾り縫いが施されているとともに、上部底と下部底の当接面の少なくとも下部底側には、飾り縫いの始端部と終端部における余剰糸を収納するための溝が設けられ、該溝内に長さを25〜30mmとした余剰糸を収納した状態で下部底、上部底及び胛被が一体化されていることを特徴とする靴。
- 下部底のつま先側に立ち上がり部が形成され、該立ち上がり部に飾り縫いが施されている請求項1記載の靴。
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JP2001263987A JP4829437B2 (ja) | 2001-08-31 | 2001-08-31 | 靴 |
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- 2001-08-31 JP JP2001263987A patent/JP4829437B2/ja not_active Expired - Lifetime
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