JP2000515735A - 肝細胞成長因子レセプターアゴニスト - Google Patents

肝細胞成長因子レセプターアゴニスト

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Abstract

(57)【要約】 肝細胞成長因子(HGF)レセプターアゴニストが提供される。該HGFレセプターアゴニストはHGFレセプター抗体とそれのフラグメントを含む。該HGFレセプターアゴニストはHGFレセプター活性化を実質的に増強することに使用することができる。該HGFレセプターアゴニストは製薬的な組成物、製造物又はキット中に含めて良い。該HGFレセプターアゴニストを用いた治療又は診断の方法もまた、提供される。

Description

【発明の詳細な説明】 肝細胞成長因子レセプターアゴニスト 発明の分野 本発明は、アゴニストの抗体を含む肝細胞成長因子レセプターアゴニストに関 する。本発明はまた、哺乳動物における特別な病的状態の治療又は診断における アゴニストの使用に関する。 発明の背景 肝細胞成長因子("HGF")は特別な組織と細胞タイプのための成長因子として 作用する。HGFは肝細胞のマイトジェンとして最初に同定された[Michalopou losら,Cancer Res.,44:4414-4419(1984);Russelら,J.Cell.Physiol.,119: 183-192(1984);Nakamuraら,Biochem.Biophys.Res.Comm.,122:1450-1459(198 4)]。Nakamuraら,(前記)は部分的に肝切除したラットの血清からのHGFの精 製化を報告した。続いて、HGFはラット血小板から精製され、そしてそれのサ ブユニット構造が決定された[Nakamuraら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,83:6 489-6493(1986);Nakamuraら,FEBS Letters,224:311-316(1987)]。ヒト血漿か らのヒトHGF("huHGF")の精製はGohdaら,J.Clin.Invest.,81:414-41 9(1988)によって最初に記載される。 ラットHGFとhuHGFの両方は、"デルタ5HGF"[Miyazawaら,Bioche m.Biophys.Res.Comm.,163:967-973(1989);Nakamuraら,Nature,342:440-44 3(1989);Sekiら,Biochem.Biophys.Res.Commun.,172:321-327(1990);Tashir oら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,87:3200-3204(1990);Okajimaら,Eur.J.B iochem.,193:375-381(1990)]で表される5アミノ酸を欠く自然に発生した変異 のクローン化と配列決定を含む、分子のクローン化がなされている。 ヒト血漿から精製した主要な形態に一致する、huHGFの成熟形態は、アミ ノ酸R494とV495の間のヒトのプロ-ホルモンの蛋白分解性の開裂によっ て誘導されるジスルフィド結合したヘテロダイマーである。この開裂システムは 、 440アミノ酸(Mr69kDa)のα-サブユニット及び234アミノ酸(Mr34 kDa)のβ-サブユニットから構成される分子を生成する。huHGF c-DN Aの核酸配列は、そのα-及びβ-鎖がプレ-プロ前駆体タンパク質をコード化す る単一のオープン読み枠(single open reading frame)中に含まれることを明ら かにする。成熟huHGFの予測された最初の構造において、内部鎖S-S架橋 は、α-鎖のCys487とβ-鎖中のCys604の間に形成される[Nakamura ら,Nature,(前記)参照]。そのα-鎖のN-末端は、メチオニン基で開始される、 54アミノ酸によって先行される。このセグメントは特異的な31残基の疎水性 のリーダー(シグナル)配列とそのプロ配列を含む。そのα-鎖はアミノ酸(aa)5 5で始まり、且つ4つのクリングルドメインを含む。そのクリングル1ドメイン はα-鎖の、約aa128から約aa206まで延在し、クリングル2ドメインは約a a211から約aa288の間であり、クリングル3ドメインは約aa303から約a a383間に延在するとして表され、さらにクリングル4ドメインは約aa391 から約aa464まで延在する。 各種のクリングルドメインの定義は、他のタンパク質(プロトロンビンとプラ スミノーゲンのような)のクリングル様ドメインとのそれの相同性に基づき、そ れ故に、上記の限定は、概略に過ぎない。これまで、これらのクリングルの機能 は測定されていなかった。huHGFのβ-鎖はセリンプロテアーゼの触媒的ド メインと高い相同性を示す(プラスミノーゲンセリンプロテアーゼドメインに対 し38%の相同性)。しかしながら、セリンプロテアーゼの触媒的な三組みの形 態である3つの残基の2つは,huHGF中に保存されていない。それ故に、そ れがセリンプロテアーゼ様ドメインであるにもかかわらず、huHGFはタンパ ク質加水分解活性を有することがないと表され、且つそのβ-鎖の正確な役割は 不明のままである。HGFはα-鎖の位置294と402、及びβ-鎖の位置56 6と653に配置された、4つの推定上のグリコシル化サイトを含む。 ラットHGFのアミノ酸配列とhuHGFのそれとの対比は、その2つの配列 が高度に保存され且つ同じ特徴的な構造的特色を有することを明らかにしている 。ラットHGF中の4つのクリングルドメインの長さは、huHGFにおけると 正確に同じである。さらにまた、そのシステイン残基は正確に同じ位置に、同様 の 3次元構造の徴候で配される[Okajimaら,(前記);Tashiroら,(前記)]。 ヒト白血球から分離した部分において、15塩基対のイン-フレーム欠落が観 測される。COS-1細胞中のcDNA配列の移行発現は、クリングル1ドメイ ン中の5アミノ酸を欠いたコード化HGF分子(デルタ5HGF)が完全に機能的 であることを明らかにする[Sekiら,(前記)]。 自然発生的なhuHGF変異形は、N-末端フィンガーと成熟huHGFの最 初の二つのクリングルドメインのためのコード化配列を含むhuHGF転写体の 代替の切り接ぎ形に一致するものと同定されている[Chanら,Science,254:138 2-1385(1991);Miyazawaら,Eur.J.Biochem.,197:15-22(1991)]。HGF/NK 2で表されたこの変異形は、成熟huHGFの拮抗アンタゴニストとされるため のいずれかの研究者によって提案されている。Hartmannらは、しかしながらその HGF/NK2は散乱するMDCK細胞を生じる能力を保有することを報告した [Hartmannら,Proc.Natl.Acad.Sci.,89:11574-11578(1992)]。 HGF/NK1で表される別なHGF変異体もまた、HGFの拮抗アンタゴニ ストとして作用することが報告される[Lokkerら,J.Biol.Chm.,268:17145-1 7150(1993);Lokkerら,EHBO J.,11:2503-2510(1992)]。N-末端ヘアピンと第1 のクリングルドメインを含むそのHGF/NK1分子は、A549ヒト肺ガン腫 細胞上のHGFレセプターのブロック結合が見出された。また、しかしながら、 HGF/NK1のある濃度が、いずれかのアゴニスト的な活性を示唆する、A5 49細胞中のレセプター中のチロシンのリン酸化を検出可能に増加することを誘 発することも見出された。従って、HGF/NK1のアゴニストまたはアンタゴ ニスト作用は細胞タイプに依存するであろうことが確信される。 HGFとHGF変異形は、米国特許第5,227,158号、同5,316,921号及び同5,32 8,837号中にさらに記載される。 HGFのための高い親和性はc-Metプロト-腫瘍細胞の生産として同定され ている[Bottaroら,Science,251:802-804(1991);Naldiniら,Oncogene,6:501- 504(1991);1992年8月6日公開のWO92/13097;1993年8月19日公開のW O93/15754]。このレセプターは「c-Met」又は「p190MET」と して通例関連し、典型的に固有の形態中に、190-kDaヘテロダイマーの(ジ ス ルフィド結合した50-kDa α-鎖と145-kDa β-鎖)膜-スパンニングチ ロシンキナーゼタンパク質を備える[Parkら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,84:6 379-6383(1987)]。c-Metレセプターの幾つかの端を切り取った形もまた、記 載されている[WO92/20792;Pratら,Mol.Cell.Biol.,11:5954-5962 (1991)]。 c-Metに対するHGFの結合活性は、最初の二つのクリングルを含む、H GF分子のN-末端部分中に配された機能ドメインによって搬送されるものと推 定される[Hatsumotoら,Biochem.Biophys.Res.Commun.,181:691-699(1991) ;Hartmannら,Proc.Natl.Acad.Sci.,89:11574-11578(1992);Lokkerら,EMBO J.,11:2503-2510(1992);LokkerとGodowski,J.Biol.Chem.,268:17145-1715 0(1991)]。そのc-Metタンパク質はHGF結合における145-kDa β- サブユニットのチロシン残基をリン酸化することになる。 このHGFレセプターに対するある種の抗体は、文献中に報告されている。そ のような幾つかの抗体が以下に記される。 Pratら,Mol.Cell.Biol.,(前記)は、c-Met遺伝子によってコード化したβ- 鎖の細胞外ドメインのための特異的な幾つかのモノクローナル抗体を記載する[ WO92/20792参照]。モノクローナル抗体は、Metタンパク質で過剰 発現した全生存GTL-16細胞(ヒト胃ガン細胞系)によってBalb/cマウスの免 疫化の後に選択される。免疫化したマウスから得た脾臓細胞は、Ag8.653ミエ ローマ細胞と融合され、そしてハイブリッド上澄みはGTL-16細胞への結合 でスクリーンされる。DL-21、DN-30、DN-31とDO-24として関係 のある、4つのモノクローナル抗体が選択される。 Pratら,Int.J.Cancer,49:323-328(1991)は、ヒトの通常の及び新生物性組 織中のc-Metタンパク質の分布を検出するために抗-c-Metモノクローナ ル抗体DO-24を用いることを記載する[Yamadaら,Brain Research,637:308 -312(1994)も参照]。ネズミのモノクローナル抗体DO-24は、IgG2aア イソタイプ抗体であることが報告される。 Crepaldiら,J.Cell Biol.,125:313-320(1994)は、上皮組織中及びMDCK 細胞単層中のHGFレセプターの細胞下の分布を同定するために、モノクローナ ル抗体DO-24とDN-30[Pratら,Mol.Cell.Biol.,(前記)中に記載され た]及びモノクローナル抗体DQ-13を用いることを報告する。Crepaldiらに 従うモノクローナル抗体DQ-13は、ヒトc-Met配列の19COOH-末端 アミノ酸(Ser1372からSer1390まで)に相当するペプチドに対して生起され る。 ヒトc-Metの細胞質ドメインに特異的なモノクローナル抗体もまた記載さ れている[Bottaroら,(前記)]。 Silvagnoら,Arterioscler.Throm.Vasc.Biol.,15:1857-1865(1995)は、マ トリゲルプラグ(Matrigel plugs)中の欠陥形成誘発を開始するためにインビボで c-Metアゴニストの抗体を用いることを記載する。 上記に参照として挙げたモノクローナル抗体の幾つかは、アップステートバイ オテクノロジー社(Upstate Biotechnology Incorporated,Lake Placid,New Yo rk)からの市販として利用できる。c-Metの細胞外エピトープに特異的な、モ ノクローナル抗体DO-24とDL-21はアップステートバイオテクノロジー社 からのものを利用し得る。c-Metの細胞内エピトープのために特有のモノク ローナル抗体DQ-13もまたアップステートバイオテクノロジー社からのもの を利用し得る。 c-Metへの結合に加え、HGFは、細胞の表面上に又は細胞外マトリック ス中に存在する幾つかのヘパリンとヘパラン硫酸プロテオグリカンに結合するこ とが認められる[Ruoslahtiら,Cell,64:867-869(1991);Lyonら,J.Biol.Che m.,269:11216-11223(1994)]。ヘパラン硫酸はヘパリンに構成と構造が類似し たグリコサミノグリカンであり且つ多くの哺乳動物細胞の表面に見出される。各 種の仮説が、ある種の成長因子活性の調整におけるヘパリンとヘパラン硫酸プロ テオグリカン("HPSGs")の役割を説明するために提案されている。例えば、 結合ヘパリン又はHSPGsについて、ある種の成長因子がそれらの各々の高度 親和性レセプターに結合するためのより有益な構造を有するであろうことが説明 されている[Lindahlら,Annual Rev.Biochem.,47:385-417(1995)];そのHS PGsは、その高い親和性レセプターに対するリガンドの表現を容易にするある 成長ファクターのためのドッキングサイトとして利用でき[Yayonら,Cell,64: 841-848(1991);Moscatelliら,J.Biol.Chem.267:25803-25809(1992);Nugent ら, Biochemistry,31:8876-8883(1992)];さらにそのHSPGsは、レセプター活 性を促進するリガンドの二量重合を促進することができる[Ornitzら,Mol.Cel l.Biol.,12:240-247(1992);Spivak-Kroizmanら,Cell,79:1015-1024(1994)] 。ある成長因子が蛋白分解の活性に対して安定又は耐え得ること[Damonら,J. Cell.Physiol.,138:221-226(1989);Muellerら,J.Cell.Physiol.,140:439- 448(1989);Rosengartら,Biochem.Biophys.Res.Commun.,152:432-440(1988) ]及びヘパリンに結合する場合の変成[Copelandら,Arch.Biochem.Biophys. ,289:53-61(1994)]がさらに主張されている。HGFと可溶ヘパリン及び他の ヘパリン様分子との共インキュベーションは、HGFと相乗的なHGF分裂促進 活性の二量重合化/オリゴ重合化を促進することが報告されている[例えば1995 年3月16日公開のWO94/09969;Zioncheckら,J.Biol.Chem.,270:16 871-16878(1995)を参照]。 Mizunoらは、HGF分子内のヘパリン-結合サイトに配置することを試みる幾 つかの実験を記載する[Mizunoら,J.Biol.Chem.,269:1131-1136(1994)]。M izunoらは各種の検出した変異体HGFs[d-K1(第1のクリングルドメイン の削除);d-K2(第2のクリングルドメインの削除);d-K3(第3のクリング ルドメインの削除);d-K4(第4のクリングルドメインの削除);d-beta(ベー タ鎖の削除);d-H(N−末端ヘアピンループの削除);及びHK1K2(N-末端 ヘアピン鎖と第1及び第2のクリングルドメインからなる)]を構築し、そして 固定化ヘパリンアフィニティーカラムに対するそれら各々の結合性を実験した。 d-Hとd-K2変異体がヘパリンアフィニティーカラムに対して減じられた結合 性を示したその参考の報告では、その一方で本来のHGFとその他の構築された HGF変異体とがヘパリンカラムに緊密に結合した。種々の生物学的活性がHG Fとそのc-Metレセプターのための要望されている[一般に、Chanら,Hepat ocyte Growth Factor-Scatter Factor(HGF-SF)and the C-Met Receptor,Goldbe rgとRosen,eds.,Birkhauser Verlag-Basel(1993),pp.67-79]。HGFのレベ ルが肝臓の障害を持つ患者の血漿中[Gohdaら,(前記)]、及び肝臓にダメージを 誘発する実験動物の血漿中[Lindroosら,Hepatol.,13:743-750(1991)]又は血 清中[Asamiら,J.Biochem.,109:8-13(1991)]で増加することが観測されてい る。 この応答の速度論は、通例は急激であり、且つ肝臓再生化の間のDNA合成の第 1段階に優先する。HGFはまた、シュワン細胞、メラノサイト、腎細管細胞、 ケラチノサイト、ある種の内皮細胞及び上皮起源の細胞を含む、ある種の細胞タ イプのための分裂促進因子として示されている[Matsumotoら,Biochem.Biophy s.Res.Commun.,176:45-51(1991);Igawaら,Biochem.Biophys.Res.Commun. ,174:831-838(1991);Hanら,Biochem.,30:9768-9780(1991);Rubinら,Proc.N atl.Acad.Sci.USA,88:415-419(1991);Krasnoselskyら,J.Neuroscience,1 4:7284-7290(1994)]。HGFとc-Metプロトオンコジーンの両方は、CNS 障害に対し小膠的反応の役割を演じることが主張されている[DiRenzoら,Oncog ene,8:219-222(1993)]。 HGFはまた、インビトロで上皮の及び血管内皮細胞の分離を促進する活性、 「散乱因子(scatter factor)」としても作用することができる[Stokerら,Natu re,327:239-242(1987);Weidnerら,J.Cell Biol.,111:2097-2108(1990);Nald iniら,EMBO J.,10:2867-2878(1991);Giordanoら,Proc.Natl.Acad.Sci.US A,90:649-653(1993)]。その上、HGFは上皮形態形成因子として記載されて いる[Montesanoら,Cell,67:901-908(1991)]。それ故に、HGFは、腫瘍転 化において重視すべきことが主張されている[Comoglio,Hepatocyte Growth Fa ctor-Scatter Factor(HGF-SF)and the C-Met Receptor,GoldbergとRosen,eds. ,Birkhauser Verlag-Basel(1993),pp.131-165]。Bellusciら,Oncogene,2:1 091-1099(1994)は、HGFがNBT-II膀胱癌腫細胞の運動性と侵略的な特性を 促進できることを報告する。 c-MetRNAは幾つかのマウス骨髄前駆腫瘍細胞中で検出されている[Iye rら,Cell Growth and Differentiation,1:87-95(1990)]。さらにc-Metは 各種のヒト固体腫瘍において発現される[Pratら,Int.J.Cancer,(前記)]。 c-Metオンコジーンの過剰発現は、濾胞上皮から誘導したチロイド腫瘍の病 因及び生殖における役割を演じることも示唆されている[DiRenzoら,Oncogene ,7:2549-2553(1992)]。慢性のc-Met/HGFレセプター活性化はまた、あ る種の悪性疾患において観測されている[Cooperら,EMBO J.,5:2623-2628(198 6);Giordanoら,Nature,339:155-156(1989)]。 発明の概要 本発明はHGFレセプターに特異的に結合するHGFレセプターアゴニストを 提供する。精製したHGFレセプターアゴニストは、マイトジェンの、モトジェ ニック(motogenic)又はHGF又はHGFレセプター活性化の他の生物学的活性 を実質的に増強することができ、またかくして、肝臓の病的な状態を含む各種の 疾患と病的状態の治療において有用である。本発明の一つの実施態様において、 該HGFレセプターアゴニストは抗体である。好ましくは、このアゴニストはモ ノクローナル抗体である。 本発明はまた、HGFレセプターアゴニストモノクローナル抗体を生産するハ イブリドーマ細胞系(hybridoma cell line)を提供する。 本発明はまた、1種又はそれ以上のHGFレセプターアゴニストと製薬的に許 容される媒体を備える組成物を提供する。一つの実施態様において、そのような 組成物は製造物(article of manufacture)またはキット中に含めてよい。 本発明はまた、肝細胞の増殖を刺激するためにHGFレセプターアゴニストの 有効な量に肝細胞をさらすこと及び増殖している肝細胞内に望ましい遺伝物質を 導入することを備える遺伝子治療方法を提供する。 本発明は、HGFレセプターアゴニストの有効な量を哺乳動物に投与すること を備える病的肝臓状態を治療するための方法をさらに提供する。該HGFレセプ ターアゴニストは単独で哺乳動物に投与してよく、又は代替的に、別の治療薬と の組み合わせにおいて哺乳動物に投与してよい。 該アゴニストは、治療の、同じく診断の薬剤として使用可能であると確信され る。例えば、肝細胞増殖を刺激するためのモノクローナル抗体3D6(ここに記 載される)の能力が与えられ、該抗体アゴニストは急性感不全のための治療とし て利用してよい。診断薬として、そのようなアゴニストは、例えば哺乳動物の組 織中のc-Metの過剰発現を検出するために使用してよい。 図面の簡単な説明 図1Aと1Bは3D6モノクローナル抗体に対応するミンク肺細胞のインビボ 増殖アッセイの結果を示す。 図2は6E10と3D6抗体と共にインキュベートされ且つフローサイトメト リーによって分析された肝細胞の平均蛍光強度を説明するグラフを示す。 図3はフェレット中3D6抗体(2mg/kg単独投与)の薬物速度論(血清濃度/時 間曲線)を説明するグラフを示す。 図4A−4Cは:肝細胞増殖指数の平均(4A);LW/BW比平均パーセンテージ( 4B);及び3D6と6E10抗体で治療したフェレット中の24,48及び7 2時間での平均血清アルブミン濃度(4C)を示す。 図5A−5Cは:6E10又は3D6抗体治療24時間後のフェレット肝臓中 の標識化BrdU(5Aと5B)を示す;図5Bの高い数値、分割した肝細胞を示 す(5C)。 図6A−6Cは:3D6抗体治療の48時間後でのフェレットからの膵臓組織 のH&E染色した断面(6A);3D6抗体治療の48時間後でのフェレットから の膵臓組織のBrdU染色断面(6B);6E10と3D6抗体治療の24,48 及び72時間での腺房細胞増殖指数を説明するグラフ、を示す。 図7A−7Bは:3D6抗体治療の48時間後でのフェレットからの自律神経 組織のH&E染色した断面(7A);3D6抗体治療の48時間後でのフェレット からの自律神経組織のBrdU染色断面(7B)を示す。 図8は、フェレット肝臓c-Metのチロシンリン酸化のために試験したフェ レットのサンプルのSDS−PAGEゲルの写真を示す。全てのサンプルはウサ ギ抗-ホスホチロシンでブロットされる。レーン1と5は単独で賦形剤を受容し た;レーン2と6-HGF処理したサンプル;レーン3と7-3D6処理したサン プル;レーン4と8-6E10処理したサンプル。対をなすサンプルの各々は単 一の動物を表す。レーン1−4はウサギ抗-c-Metで免疫沈降され且つレーン 5−8は抗-ホスホチロシン(4G10)で免疫沈降される。 図9は、サンドウィッチELISA中で測定された、A549上の3D6抗体 によるc-Metリン酸化の誘導を示す。 発明の詳細な説明 1. 定義 ここで使用したなような、用語「肝細胞成長因子」と「HGF」は、6つのド メイン(フィンガー、クリングル1、クリングル2、クリングル3、クリングル 4及びセリンプロテアーゼドメイン)を持った構造を典型的に有し、且つ後述す るように、HGFレセプターへの結合の特性を有する成長因子に関する。用語「 肝細胞成長因子」と「HGF」は、ヒト("huHGF")及びヒトでない哺乳動物 の種からの肝細胞成長因子、さらに特にラットHGFを包含する。ここに用いら れるような用語は、成熟した、プレ(pre)、プレ-プロ(pre-pro)、及びプロ形態 、天然ソースから精製又は分離した、化学的に合成した又は組換えにより作製し たものを包含する。ヒトHGFは、Miyazawaら,1989,(前記),又はNakamuraら ,1989,(前記),によって公知のcDNA配列によってコード化される。Miyazawa らとNakamuraらによって報告された配列は14アミノ酸において異なる。その相 違の理由は完全に明確ではなく;多型性又はクローン化アーチファクトの可能性 がある。両方の配列は、前述の用語によって特に包含される。各個のアミノ酸配 列における1つ又はそれ以上のアミノ酸の相違によって示される通り、天然の対 立遺伝子のバリエーションは個人の中で存在し且つ起こり得るものと解されるで あろう。本発明のHGFは、好ましくは固有の哺乳動物のHGFとの少なくとも 約80%の配列相同性を、より好ましくは約90%の配列相同性を、さらにより 好ましくは少なくとも約95%の配列相同性を有する。用語「肝細胞成長因子」 と「HGF」は、Sekiら、(前記)によって開示されたようなデルタ5huHGF を特に含む。 ここで用いる場合、用語「HGFレセプター」と「c-Met」は、細胞外ド メイン、膜内外ドメイン及び細胞内ドメイン、同様にHGFに結合するための能 力を保有するそれらの変異体とフラグメントを典型的に包含する、HGFのため の細胞のレセプターに関する。用語「HGFレセプター」と「c-Met」は、 p190METとして各種知られる遺伝子によってコード化される、完全な長さの 、固有アミノ酸配列を備えるポリペプチド分子を包含する。本定義は、HGFレ セプターの可溶化形、及び天然ソースから、インビトロで合成的に作製された又 は組換えDNA技術の方法を含む遺伝子操作によって得られたHGFレセプター を特に 包含する。該HGFレセプター変異体又はフラグメントは、Rodriguesら,Mol. Cell.Biol.,11:2962-2970(1991);Parkら,Proc.Natl.Acad.Sci.,84:6379- 6383(1987);又はPonzettoら,Oncogene,6:553-559(1991)において公知のヒトc -Metアミノ酸配列のいずれかのドメインとの、少なくとも約65%の配列相 同性を、より好ましくは少なくとも75%の配列相同性を共有する。 ここに開示された各種のポリペプチドを記載するために用いる場合、「分離し た」は、その自然な環境からの成分から、同定され且つ分離され及び/又は回復 されているポリペプチドを意味する。その自然な環境の不純成分は、ポリペプチ ドを診断又は治療に用いることに典型的な悪影響を及ぼすであろう物質であり、 酵素、ホルモン、及び他の蛋白様の又は非蛋白様の溶質を包含してよい。好適な 実施態様において、ポリペプチドは、(1)回転カップシークェネーター(spinning cup sequenator)の使用によってN-末端又は内部のアミノ酸配列の少なくとも 15残基を得るために十分な程度の、又は(2)クマシンブルー又は好ましくは銀 染色を用い非-還元又は還元雰囲気下でのSDS−PAGEによって均質化によ って純化されるであろう。HGFレセプターアゴニストの少なくとも1つの成分 は自然環境には存在しないであろうことから、分離したポリペプチドは組換え細 胞内のポリペプチドの元の位置に含まれる。しかしながら通常は、分離したポリ ペプチドは少なくとの1つの純化工程によって調整されるだろう。ここでの均質 性は、他のソースタンパク質とポリペプチドによって5%より少ない汚染を意味 する。 「分離した」HGFレセプターアゴニスト核酸分子は、HGFレセプターアゴ ニスト核酸の天然ソースにおいて通例関係付けられる少なくとも1種の不純物核 酸分子から同定され且つ分離された核酸分子である。分離したHGFレセプター アゴニスト核酸分子は、天然において見出されるそれの形又はセッティングにお いて別なものである。分離したHGFレセプターアゴニスト核酸分子は、それ故 に、それが天然細胞中に存在するようなHGFレセプターアゴニスト核酸分子と 区別される。しかしながら、分離したHGFレセプターアゴニスト核酸分子は、 例えばその核酸分子が天然細胞のそれとは異なる染色体位置にあるように、HG Fレセプターアゴニストが通常に発現した細胞中に含まれる。 用語「アミノ酸」はすべて自然に生じるL-α-アミノ酸に関連する。この定義 は、ノルロイシン、オルニチン、及びホモシステインを含むことを意味する。そ のアミノ酸はシングル-レター又はスリー-レター記号のいずれか一方によって表 される: Asp D アスパラギン酸 Ile I イソロイシン Thr T スレオニン Leu L ロイシン Ser S セリン Tyr Y チロシン Glu E グルタミン酸 Phe F フェニルアラニン Pro P プロリン His H ヒスチジン Gly G グリシン Lys K リシン Ala A アラニン Arg R アルギニン Cys C システイン Trp W トリプトファン Val V バリン Gln Q グルタミン Met M メチオニン Asn N アスパラギン 用語「ヘパリン」は、広い概念において使用され、且つしばしばグリコサミノ グリカンとして関係する、硫酸化した、直鎖のアニオン性ムコポリサッカリドの 不均一群に関する。たとえその他が存在してよいとしても、ヘパリン中の主な糖 は:α-L-イズロン酸2-硫酸塩、2-デオキシ-2-スルファミノ-α-グルコース6- 硫酸塩、β-D-グルクロン酸,2-アセタミド-2-デオキシ-α-D-グルコース、及び L-イズロン酸である。これらと任意の他の糖は、グリコシド結合によって典型的 に接合される。ヘパリンの分子量は、分子量測定のソースと方法に基づいて典型 的には約6,000から約20,000Daまで変化する。ヘパリンは、各種の細胞と組織 、特に、幾つかの哺乳動物種において、肝臓と肺の固有の構成物である。 ここで用いる場合、用語「ヘパリン-独立」は、ヘパリンに結合する能力が実 質的に減じられた或いはヘパリン、又はヘパラン硫酸とプロテオグリカンを含む ヘパリン様グリコサミノグリカンに結合することができない、HGFレセプター アゴニストを表す。HGFレセプターアゴニストがヘパリン-独立かどうかの測 定は、適当でない実験を除き熟練した研究者によって測定され得る。 ここで用いる場合、用語「アゴニスト」と「アゴニスト的な」は、HGF生物 学的活性又はHGFレセプター活性化を直接的に又は非直接的に、実質的に誘発 、促進又は増大することができる分子に関し又は表現する。 ここで用いる場合、用語「アンタゴニスト」と「アンタゴニスト的な」は、直 接又は間接的に、実質的にHGF生物学的活性又はHGFレセプター活性化に反 作用すること、減じること又は阻害することができる分子に関し又は表現する。 ここで用いる場合、用語「HGF生物学的活性」は、HGFのいずれかの分裂 促進性(mitogenic)、モトジェニック(motogenic)又は形態形成(morphogenic)活 性又は結果としてHGFレセプターへのHGF結合を生じるいずれかの活性に関 する。用語「HGFレセプター活性化」は、HGFレセプタ−二量重合化または HGF-誘発チロシンキナーゼ活性に関する。HGFレセプター活性化は、HG FレセプターへのHGFの結合の結果として生じてよいが、しかしHGFレセプ ターへのいずれかのHGF結合の独立を代替的に生じてもよい。HGF生物学的 活性は、例えば肝細胞成長促進のインビトロ又はインビボアッセイにおいて測定 されてよい。最初の培養において成熟ラット肝細胞は肝細胞増殖についてHGF の影響を試験するために使用されている。従って、HGFレセプターアゴニスト の影響は、最初の培養中のラット肝細胞のDNA合成を誘発するHGFの能力を 試験するための好適なアッセイにおいて測定され得る。ヒト又はフェレット肝細 胞は、通常のラット肝細胞の最初の培養を調整するために確立された方法と同様 に培養され得る。代替的に、HGFレセプターアゴニストの影響は、後述の実施 例中に記したミンク肺細胞又はフェレット肝細胞のような、HGFレセプターを 発現する細胞の別なタイプにおけるDNA合成を誘導するためのHGFの能力を 試験するのに好適なアッセイにおいて測定され得る。DNA構成は、例えばDN A中の3H-チミジンの混入を測定することによって分析され得る。HGFレセプ ターアゴニストの効果は、それの増殖の促進又は増大の能力又はDNA内の3H- チミジンの混入によって測定することができる。HGFレセプターアゴニストの 効果はまた、動物モデルにおけるインビボで試験することもできる。 用語「抗体」は、ここでは広い概念において使用され、且つ完全な免疫グロブ リン又はh抗体分子、ポリクローナル抗体、多特異的抗体(すなわち、少なくと も2つの完全な抗体から形成された二特異的抗体)、それらがここに記載したい ずれ かの望ましいアゴニスト的な特性を示す限りの免疫グロブリンフラグメント(F ab、F(ab')2、又はFvのような)を含む。抗体は、特異的な抗原に対し結 合特異性を示す典型的なタンパク質又はポリペプチドである。固有の抗体は通例 、2つの同一の軽い(L)鎖と2つの同一の重い(H)鎖から構成されるヘテロ四量 体グリコプロテインである。典型的には、それぞれの軽鎖は一つの共有ジスルフ ィド結合によって重鎖に結合され、ジスルフィド結合の数は異なる免疫グロブリ ンアイソタイプの重鎖間で変化する。それぞれの重鎖と軽鎖はまた、鎖間のジス ルフィド架橋を調整する間隔を有する。それぞれの重鎖は一端で、定常ドメイン の数に従う可変ドメイン(VH)を有する。それぞれの軽鎖は、一端に可変ドメイ ン(VL)、またそれの他端に定常ドメインを有し;該軽鎖の定常ドメインは重鎖 の第1の定常ドメインとともに整列され、また軽鎖可変ドメインは重鎖の可変ド メインとともに整列される。特別のアミノ酸残基が軽鎖と重鎖の可変ドメインの 間に界面を形成するものと思われる[Chothiaら,J.Mol.Biol.,186:651-663( 1985);NovotnyとHaber,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,82:4592-4596(1985)]。 何れかの脊椎動物の種からの抗体の軽鎖は、それら定常ドメインのアミノ酸配列 に基づき、いわゆるカッパ(κ)とラムダ(λ)の二つの明確に異なるタイプの1つ に割り当てることができる。それら重鎖の定常ドメインのアミノ酸配列に基づい て、免疫グロブリンは異なるクラスに割り当てることができる。免疫グロブリン には五つの主要なクラスがある:IgA、IgD、IgE、IgGとIgM、そ してこれらの幾つかは、例えばIgG-1、IgG-2、IgG-3、及びIgG- 4;IgA-1とIgA-2のようなサブクラス(アイソタイプ)内にさらに分割す ることができる。免疫グロブリンの異なるクラスに相当する重鎖定常ドメインは 、それぞれα、デルタ、エプシロン、γ、及びμと称される。 「抗体フラグメント」は完全な抗体、一般的に完全な抗体の抗原結合性又は可 変領域を含む。抗体フラグメントの実施例は、Fab、Fab'、F(ab')2、 及びFvフラグメント、ディアボディ(diabodies)、単鎖抗体分子、及び抗体フ ラグメントから形成される多特異性抗体を含む。 用語「可変」は、抗体の中の配列の異なる可変ドメインのある部分を表すため にここで用いられ、且つそれの特別な抗原のためのそれぞれ特異的な抗体の結合 性と特異性において用いられる。しかしながら、その可変性は抗体の可変ドメイ ンを経て通例平等には分配されない。それは、相補決定領域(CDRs)と称され る三つのセグメントまたは軽鎖と重鎖の可変ドメイン中の中の高度可変領域に典 型的に濃縮される。該可変ドメインのより高度に保存された部分は、フレームワ ーク(FR)と称される。固有の重鎖と軽鎖の可変ドメインは、それぞれβ-シー ト構造を大部分採用する、ループ接合を形成する3つのCDRsによって接続さ れる4つのFR領域を、及び幾つかのケースにおいて部分的に形成するβ-シー ト構造を備える。各鎖中のCDRsは、FR領域と、抗体の抗原結合サイトの形 成に寄与する他の鎖からのCDRsとによって互いに密接した中に保持される[ Kabatら,Sequences of Proteins of Immunological Interest,National Inst itutes of Health,Bethesda,MD(1987)参照]。定常ドメインは抗原への抗体の 直接結合において含まれないが、しかし抗原-依存の細胞毒性における抗原の酸 化のような各種の効果的機能を呈する。 ここで用いるような用語「モノクローナル抗体」は、抗体の実質的に均質な対 象物から得られた抗体、すなわち、少量で存在するであろう変異を本質的に生じ る可能性を除いて同じである対象物を備える個々の抗体に関する。ここでのモノ クローナル抗体は、別な種の又は別の抗体クラス又はサブクラスに属するもの、 それらが望ましいアゴニスト活性を示す限りは、同様にそのような抗体のフラグ メントから誘導される抗体中の一致する配列と同じか又は同種である鎖の残留物 と同じく、特別な種或いは特別な抗体クラス又はサブクラスに属するものから誘 導される抗体中の一致する配列と同じか又は同種である重鎖及び/又は軽鎖の部 分における「キメラ」抗体を特に含む[米国特許第4,816,567;Morrisonら,Pro c.Natl.Acad.Sci.USA,81:6851-6855(1984)]。 ここで用いるような用語「処理、治療(treating)」、「処理、治療(treatment )」及び「治療(therapy)」は、治癒的な治療(curative therapy)、予防的治療(p rophylactic therapy)、及び予防的治療(preventative therapy)に関する。 ここで用いるような用語「哺乳動物」は、ヒト、ウシ、ウマ、イヌ及びネコを 含む哺乳動物として分類される何れかの動物に関する。本発明の好適な実施態様 においては、その哺乳動物はヒトである。 II 本発明の組成物と方法 本発明の一つの実施態様において、HGFレセプターアゴニストが提供される 。HGFレセプターアゴニストの非限定的な実施例は、抗体、タンパク質、糖タ ンパク質、糖ペプチド、糖脂質、ポリサッカリド、オリゴサッカリド、核酸、生 物有機分子、模擬ペプチド、製薬学的剤及びそれの代謝産物、転写及び翻訳制御 配列、及び類似物を含む。本発明の別の好適な実施態様において、本発明のHG FレセプターアゴニストHGFレセプター抗体である。例えば、該アゴニスト抗 体はポリクローナル抗体でよい。ポリクローナル抗体の調整方法は、熟練した研 究者に知られている。ポリクローナル抗体は、例えば免疫化剤、もし望むのなら アジュバントの1度又はそれ以上の注射によって、哺乳動物中に生起することが できる。典型的には、その免疫化剤及び/又はアジュバントは複数回の皮下又は 腹腔内注射によって哺乳動物中に注射されるだろう。好適には、その免疫化剤は c-Metポリペプチド又はそれの融合タンパク質を含む。それを免疫化される 哺乳動物において免疫するために周知のタンパク質に免疫化剤を共役するのに利 用してよい。利用してよいそのような免疫タンパク質の実施例は、鍵穴リンペッ トヘモシアニン、血清アルブミン、ウシのサイログロブリン、及び大豆のトリプ シンインヒビターを含むがそれらに限定されるものではない。使用してよいアジ ュバントの実施例は、完全フロイントアジュバント及びMPL-TDMアジュバ ント(モノホスホリル脂質A、合成トレハロースジコリノミコラート)を含む。そ の免疫化プロトコールは、更なる実験を要せずに当業者によって選択されること ができる。哺乳動物は次いで採血され、その血清はHGFレセプター抗体価が分 析される。もし望むのなら、哺乳動物は、抗体価増加又はプラトーとなるまで増 加させることができる。 本発明のアゴニスト抗体は、代替的にモノクローナル抗体でもよい。本発明の アゴニストモノクローナル抗体は、KohlerとMilstein,Nature,256:495-497(19 75)によって記載されたそれらのような、ハイブリドーマ法を用いて調整してよ い。ハイブリドーマ法において、マウス又はその他の適当な宿主動物は、典型的 には、免疫化剤に特異的に結合するであろう抗体を生産をする又は生産の可能な 誘因リ ンパ球に対し免疫化剤によって免疫化(上述したように)される。代替的に、その リンパ球はインビトロで免疫化してよい。 好ましくは、その免疫化剤はc-Metポリペプチド又はそれの融合タンパク 質を含む。その免疫化剤は代替的に、そのレセプターへのHGFの結合中に酸化 する1又はそれ以上のアミノ酸残基を有するHGF又はHGFレセプターのフラ グメント又は部分を備える。より好適な実施態様において、該免疫化剤は、実施 例1中に記載するような、IgG配列に融合したc-Metの細胞外ドメインを 備える。 一般に、もしヒト由来の細胞が望ましいならば末梢血液リンパ球(PBLs)が 用いられ、もし非-ヒト哺乳動物ソースが望ましいならば脾臓細胞又はリンパ節 細胞が用いられる。そのリンパ球は、ハイブリドーマ細胞を形成するために、ポ リエチレングリコールのような適当な融合剤を用いて不朽化細胞系と融合される [Goding,Monoclonal Antibodies:Principles and Practice,Academic Press ,(1986)pp.59-103]。不朽化細胞系は、哺乳動物細胞、特に齧歯類動物、ウシ 及びヒト由来の骨髄腫細胞を通例は形質転換させる。通例、ラット又はマウス骨 髄種細胞系が用いられる。そのハイブリドーマ細胞は、融合しない不朽化細胞の 成長又は生存を阻害する1種又はそれ以上の物質を好適に含む適当な培地中で培 養してよい。例えば、もしその親細胞が酵素ヒポキサンチングアニンホスホリボ シルトランスフェラーゼ(HGPRT又はHPRT)を欠いているならば、そのハイブリド ーマ用の培地は、HGPRT-欠損細胞の成長を実質的に防ぐ、ヒポキサンチン、アミ ノプテリン、及びチミジン(HAT培地)を典型的には含むであろう。 好適な不朽化細胞系は、効率的に融合し、選択した抗体-生産細胞によって抗 体の安定な高レベルの発現を支持するそれらであり、且つHAT培地のような培 地に感受性である。より好適な不朽化細胞系は、例えば、Salk Institute Cell Distribution Center,San Diego,California及びAmerican Type Culture Coll ection,Rockville,Harylandから得ることができるネズミ骨髄腫系である。そ のようなネズミ骨髄腫細胞系の実施例は、下記の実施例1中に記載したP3X63AgU .1である。ヒト骨髄腫及びマウス-ヒト異種骨髄腫細胞系もまた、ヒトモノクロ ーナル抗体の生産のために記載されている[Kozbor,J.Immunol.,133:3001-30 05(198 4);Brodeurら,Monoclonal Antibody Production Techniques and Applications ,Marcel Dekker,Inc.,New York,(1987)pp.51-63]。 ハイブリドーマ細胞は培地中で培養され、HGFレセプターに対して影響を与 えるモノクローナル抗体の存在によって分析することができる。好ましくは、ハ イブリドーマによって生産されるモノクローナル抗体の結合特異性は、免疫沈降 によって、或いはラジオイムノアッセイ(RIA)又は酵素-結合免疫吸着法(EL ISA)のようなインビトロ結合アッセイによって測定される。そのような技術 とアッセイは、当該分野で周知であり、また下記の実施例中でさらに記載される 。モノクローナル抗体の結合親和性は、例えば、MunsonとPollard,Anal.Bioch em.,107:220-239(1980)のスキャッチャード分析によって測定することができる 。 望ましいハイブリドーマ細胞が同定された後、そのクローンは、制限希釈法に よってサブクローン化され且つ標準的な方法によって成長される[Goding,(前記 )]。この目的のために好適な培地は、例えばDulbeccoの修正イーグル培地とRPM I-1640培地を含む。代替的に、そのハイブリドーマ細胞は哺乳動物中の腹水のよ うなインビボで成長させてよい。 サブクローンによって分泌されるモノクローナル抗体は、例えば、プロテイン A-セファロース、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィー、ゲル電気泳動 、透析、またはアフィニティークロマトグラフィーのような通常の免疫グロブリ ン純化手法によって培地又は腹水液から分離又は純化することができる。 そのモノクローナル抗体はまた、米国特許第4,816,567号中に記載されたそれ らのように、組換えDNA法によって作製してもよい。本発明のモノクローナル 抗体をコード化するDNAは、通常の手法を用いて容易に分離及び配列決定する ことができる(例えば、ネズミ抗体の重鎖と軽鎖をコード化する遺伝子に対し特 異的に結合することができるオリゴヌクレオチドプローブを用いることによって )。本発明のハイブリドーマ細胞は、そのようなDNAの好適なソースとして保 存する。一度の分離で、そのDNAは、組換え宿主細胞中にモノクローナル抗体 の合成を得るための、サルCOS細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細 胞、または免疫グロブリンタンパク質を他の方法では誘導できない骨髄腫細胞の ような宿主細胞内にトランスフェクションされるように、発現ベクター内に配置 してよい。 そのDNAはまた、例えば同種ネズミ配列の代わりにヒトの重鎖と軽鎖の定常ド メインのためのコード化配列で置換することによって[米国特許第4,816,567号 ;Morrisonら,(前記)]または非-免疫グロブリンポリペプチドのためのコード化 配列の全て又は一部をコード化する免疫グロブリンへの共有結合化によって、修 正してもよい。そのような非-免疫グロブリンポリペプチドは、本発明の抗体の 定常ドメインで置換することができ、又はHGFレセプターのための特異性を有 する1つの抗原-結合サイトと、異なる抗原のための特異性を有する別の抗原-結 合サイトを備えるキメラ二価抗体を創作するために、本発明の抗体の1つの抗原 結合サイトの可変領域で置換することができる。 より好適な実施態様において、モノクローナル抗体はAmerican Type Culture Collection Accession No.ATCC HB-12093の下に寄託したハイブリドーマ細胞系 によって分泌されるモノクローナル抗体と同じ生物学的特徴を有する。用語「生 物学的特徴」は、c-Metへの特異的な結合又はc-Met活性化の実質的な誘 発又は増大の能力のような、そのモノクローナル抗体のインビトロ及び/又はイ ンビボでの活性又は特性に関する。本明細書中に開示した通り、3D6モノクロ ーナル抗体(ATCC HB-12093)は、インビボでの相対的に長い血清半減期を有し、 ヘパリン-独立であり、且つ肝細胞増殖と肝臓成長の誘導に重要な影響を及ぼす ように特徴付けされる。そのモノクローナル抗体はまた、ここに開示された3D 6抗体と実質的に同じエピトープに好適に結合するであろう。これは、ここでの 及び実施例中に記載したような、各種のアッセイの誘導によって測定することが できる。例えば、特に開示した3D6抗体と同じ特異性を有するモノクローナル 抗体かどうかを測定するために(すなわち、ATCC寄託No.HB-12093を有する抗体) 、一つには下記の実施例中に記載したような、c-Metチロシンリン酸化アッ セイにおいて活性を比較できる。 本発明のアゴニスト抗体はまた、一価抗体を含んでもよい。一価抗体の調製方 法は、当該分野において周知である。例えば、一つの方法は免疫グロブリン軽鎖 と修正した重鎖の組み換え体発現を含む。その重鎖は普通、重鎖架橋化を防止す るためにFc領域中の何れかの点で端切りされる。代替的に、相当するシステイ ン残基は別のアミノ酸残基で置換され又は架橋を防止するために削除される。 インビトロでの方法は一価抗体を調製するためにも好適である。それのフラグ メント、特にFabフラグメントを製作するための抗体の消化は、当該分野で周 知のルーチーンの技術を用いて達成し得る。例えば、消化はパパインを用いて実 行できる。パパイン消化の実施例は、1994年12月22日公開のWO94/2934 8及び米国特許第4,342,566号中に記載される。抗体のパパイン消化は、Fab フラグメントと称される、単一抗原結合サイトをそれぞれ持った、2つの同じ抗 原結合性フラグメント、及び残余のFcフラグメントが典型的に生成する。ペプ シン処理は2つの抗原結合サイトを持ち且つ抗原架橋化をさらに可能とするF( ab')2フラグメントを生じる。 抗体消化において生じるFabフラグメントはまた、軽鎖の定常ドメインと重 鎖の第1の定常ドメイン(CH1)をも含む。Fab'フラグメントは、抗体ヒンジ 領域から1又はそれ以上のシステインを含む重鎖CH1ドメインのカルボキシ終 端での幾つかの残基の付加によってFabフラグメントと異なる。Fab'-SH は遊離チオール基を生じる定常ドメインのシステイン残基によってFab'のた めのここでの定義である。F(ab')2抗体フラグメントは、それらの間にヒンジ システインを有するFab'フラグメントの対として本来は生産される。抗体フ ラグメントの別の化学的カップリングは周知である。 上述したアゴニスト抗体に加え、キメラ又はハイブリッドアゴニスト抗体は、 架橋剤を含むそれらを含んだタンパク質の化学的な合成における周知の方法を用 いてインビトロで調製してよいことが考慮される。例えば、イムノトキシンはジ スルフィド交換反応を用いて又はチオエーテル結合を形成することによって構築 してよい。この目的のために好適な試薬の実施例は、イミノチオラートとメチル -4-メルカプトブチルイミダートである。 本発明のアゴニスト抗体はヒト化抗体又はヒト抗体をさらに備えてよい。非- ヒト(例えばネズミ)抗体のヒト化形態は、キメラ免疫グロブリン、免疫グロブリ ン鎖又は非-ヒト免疫グロブリンから誘導した最小配列を含むそれのフラグメン ト(Fv、Fav、Fav'、F(ab')2又は抗体の別な抗原-結合サブ配列のよ うな)である。ヒト化抗体は、望ましい特異性、親和性及び能力を有するマウス 、ラット又はウサギのような非-ヒト種(ドナー抗体)のCDRからの残基で置換 したレシ ピエントの相補決定領域(CDR)からの残基中にヒト免疫グロブリン(レシピエ ント抗体)を含む。幾つかの例示において、ヒト免疫グロブリンのFvフレーム ワーク残基は相当する非-ヒト残基で置換される。ヒト化抗体はまた、レシピエ ント抗体中或いは移入したCDR又はフレームワーク配列中でも見出されない残 基をも備えてよい。一般に、ヒト化抗体は、非-ヒト免疫グロブリンのそれらと 一致するCDR領域の全て又は実質的に全て、及びヒト免疫グロブリンコンセン サス配列のそれらであるFR領域の全て又は実質的に全てにおいて、少なくとも 一方、典型的には両方の可変領域の実質的に全てを備えるであろう。ヒト化抗体 はまた、免疫グロブリン定常領域(Fc)、典型的にはヒト免疫グロブリンのそれ の少なくとも一部を任意に備えるであろう[Jonesら、Nature,321:522-525(198 6);Riechmannら,Nature,332:323-329(1988);及びPresta,Curr.Op.Struct. Biol.2:593-596(1992)]。 非-ヒト抗体のヒト化のための方法は、当該分野で周知である。一般に、ヒト 化抗体は非-ヒトであるソースからその中に導入される1又はそれ以上のアミノ 酸残基を有する。これらの非-ヒトアミノ酸残基はしばしば「移入」可変領域か ら典型的に得られる、「移入」残基として関係する。ヒト化はウィンターら(Win ter and co-workers)の方法[Jonesら,Nature,321:522-525(1986);Riechmann ら,Nature,332:323-327(1988);Verhoeyenら,Science,239:1534-1536(1988)] に続いて、ヒト抗体の相当する配列と齧歯類動物のCDRsまたはCDR配列と の置換によって、必須に実行できる。従って、そのような「ヒト化」抗体はキメ ラ抗体であり(米国特許第4,816,567号)、この点で非-ヒト種からの相当する配列 によって置換されている完全なヒト可変ドメインよりも実質的に劣る。実際に、 ヒト化抗体は、齧歯類動物抗体中の類似サイトからの残基によって置換される何 れかのCDR残基及び可能性のある何れかのFR残基においては、典型的なヒト 抗体である。 ヒト化抗体の作製において用いるべき軽鎖と重鎖の両方の、ヒト可変ドメイン の選択は、抗原性を現実ために非常に重要である。「ベスト-フィット」法に従 って、齧歯類動物抗体の可変ドメインの配列は、周知のヒト可変ドメイン配列の 全体のライブラリーに対してスクリーンされる。齧歯類動物のそれに閉じ込める ヒ ト配列は、ヒト化抗体のためのヒトのフレームワーク(FR)として受け取られる [Simsら,J.Immunol.,151:2296-2308(1993);ChothiaとLesk,J.Mol.Biol. ,196:901-917(1987)]。別な方法は、軽鎖と重鎖の特別のサブグループの全て のヒト抗体のコンセンサス配列から誘導される特別なフレームワークを用いる。 同じフレームワークを、幾つかの異なるヒト化抗体のために使用してよい[Cart erら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,89:4285-4289(1992);Prestaら,J.Immuno l.,151:2623-2632(1993)]。 抗体が、抗原への高い親和性の及びその他の有利な生物学的特性を保持しつつ ヒト化することがさらに重要である。この目的達成のため、好適な方法に従い、 ヒト化抗体は、親とヒト化配列の3次元モデルを用いて親配列と各種の概念的な ヒト化した生成物の分析方法の手法によって調製される。3次元免疫グロブリン モデルが普通に利用でき、当業者にとって普通のものである。コンピュータープ ログラムは、免疫グロブリン配列の選択した候補の有望な3-次元組織的構造を 図示及びディスプレイするのに利用できる。これらのディスプレイの調査は、免 疫グロブリン配列候補の機能性におけるその残基の可能性のある役割の分析、す なわち、それが抗原に結合するために免疫グロブリン候補の能力に影響を及ぼす 残基の分析を可能にする。この方法において、一致し且つ重要な配列から選択さ れ及び結合することができるFR残基を、標的抗原への親和性を増加するような 望ましい抗体特性とすることが達成される。一般に、CDR残基は、直接的であ り抗原結合性の感化において最も実質的に包含される[1994年3月3日公開のWO 94/04679参照]。 免疫化に関して、内因性の免疫グロブリン生成の不在においてヒト抗体の完全 なレパートリーを生産することができるトランスジェニック動物(例えばマウス) を利用することができる。例えば、キメリックで生殖系変異マウス中の抗体重鎖 接合領域(JH)遺伝子のホモ接合削除は、内因性抗体生産の完全な阻害の結果を生 じる。そのような生殖系変異マウスにおけるヒト生殖系免疫グロブリン遺伝子の 転移は、抗原チャレンジについてヒト抗体の生産を生ずるであろう[例えば、Ja kobovitsら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,90:2551-2555(1993);Jakobovitsら ,Nature,362:255-258(1993);Bruggemannら,Year in Immuno.,7:33-40(1993) 参照]。ヒト抗体はまた、ファージディスプレイライブラリーにおいて生産する こともできる[HoogenboomとWinter,J.Mol.Biol.,227:381-388(1991);Marks ら,J.Mol.Biol.,222:581-597(1991)]。Coleら及びBoernerらの技法もまた 、ヒトモノクローナル抗体の調製のために利用できる[Coleら,Monoclonal Ant ibodies and Cancer Therapy,Alan R.Liss,p.77-96(1985)とBoernerら,J.Im munol.,147(1):86-95(1991)]。 本発明の別な実施態様において、肝臓の病的状態を治療するための方法が提供 される。本発明によって考慮される病的肝臓状態は、急性肝不全、アルコール性 肝炎、及び急性又は慢性肝炎(肝硬変の不在が好ましい)を含む。そのような状態 の診断は医療の開業医又は臨床医のルーチンスキルの範囲内である。その方法に おいて、HGFレセプターアゴニストが単独で又は他の治療技術とさらに組み合 わせてにおいて、哺乳動物に投与される。 該アゴニストは好ましくは製薬的に許容される担体において哺乳動物に投与さ れる。好適な担体及びそれの調剤は、Remingtons' Pharmaceutical Sciences,1 6th ed.,1980,Mack Publishing Co.,edited by Oslo et al.中に記載される 。典型的には、製薬的に許容される塩の適当な量が調剤等張を行うために調剤中 に使用される。製薬的に許容される担体の実施例は、生理食塩水、リンゲル液及 びデキストロース液を含む。その溶液のpHは好ましくは約5から約8まで、よ り好適には約7から約7.5までである。さらに担体は、例えばマトリックスが フィルム、リポソーム又はミクロ粒子のような形状物である、アゴニスト含有固 形疎水性ポリマーの半透性マトリックスのような持続解放製剤を含む。例えば投 与のルート及び投与されているアゴニストの濃度がより好適となるであろうある 種の担体について当業者はそれを予測するであろう。 該アゴニストは注射によって(例えば、静脈内、腹腔内、皮下、筋肉内、門脈 内)、又は有効な形態においてそれを血流に搬送させる温浸法のような他の方法 によって哺乳動物に投与することができる。該アゴニストはまた、局所治療効果 を出すために、分離した肝臓灌流のような分離灌流技術によって投与してもよい 。局部又は静脈内注射が好適である。 該アゴニストの投与のための有効な投薬量とスケジュールは、経験的なもので あり、そのような決定の作製は当該分野の技量の範囲内である。当業者であれば 、例えば該アゴニストを受ける哺乳動物への、投与ルート、使用するアゴニスト の特有の型及び哺乳動物に投与されている他の薬剤に基づいて投与する必要のあ るアゴニストの投与量を変えるであろうことを理解するであろう。抗体アゴニス トのための適切な投与量の選択におけるガイダンスは、例えば、Handbook of Mo noclonal Antibodies,Ferroneら,eds.,Noges Publications,Park Ridge,N. J.,(1985)ch.22 and pp.303-357;Smithら,Antibodies in Human Diagnosis a nd Therapy,Haberら,eds.,Raven Press,New York(1977)pp.365-389のような 抗体の治療的使用に関する文献中に見出される。単独で使用するアゴニストの典 型的な一日当たり投与量は、約1μg/体重kgから100mg/体重kgまで の範囲としてよく、又は上述したファクターに基づいて一日当たりそれ以上とし てよい。 該アゴニストはまた、1種それ以上の他の治療薬の有効量と組み合わせて哺乳 動物に投与してもよい。該アゴニストは、1種又はそれ以上の治療薬と逐次的に 又は同時に投与されてよい。アゴニストと治療薬の量は、例えば使用する薬剤の タイプ、治療するべき病状、及びスケジュール及び投与ルートなどに基づくが、 しかし一般には、各々が患者に用いられる場合よりも少ないであろう。 哺乳動物へのアゴニストの投与に続いて、その哺乳動物の生理的状態は、熟練 した開業医に周知の各種の方法においてモニターすることができる。その方法に おいて、哺乳動物の肝細胞は肝細胞増殖を刺激するためにHGFレセプターアゴ ニストの有効量にさらされ、且つ望ましい遺伝物質が増殖している肝細胞内に導 入される。その肝細胞は生体内又は生体外でHGFレセプターアゴニストにさら される。好適な実施態様において、肝細胞は3D6抗体の有効量にさらされる。 典型的には、その望ましい遺伝物質は臨床上重要なポリペプチド又はタンパク質 をコード化する核酸であろう。望ましい遺伝物質は、例えば哺乳動物が必要とす る又は不足しているタンパク質をコード化する遺伝子であってよい。本発明によ って考慮されるその遺伝子治療法は、しかしながら、肝臓細胞又は組織の生理又 は健康に直接的又は間接的に影響を与える遺伝物質を導入することに限定するこ とを意図するものではない。実施例のために、その遺伝物質はLDLレセプター コード化核酸及びLDLレセプター欠損を有する哺乳動物の増殖している肝細胞 内に導入することができるような核酸でよい。哺乳動物の肝細胞内に遺伝物質( 典型的にはベクター中に含む)を搬送するための2つの主要なアプローチ-インビ ボ及びインビトロ、がある。インビボ搬送では、その遺伝物質は哺乳動物内、好 適には肝臓組織内に、直接注入又は搬送されてよい。HGFレセプターアゴニス トは、上述したような各種の方法を通してその哺乳動物に投与してよい。インビ トロ搬送では、その哺乳動物の肝細胞又は肝臓組織が、部分的肝切除術のように 、哺乳動物から外科的に取り出され、その肝細胞は細胞増殖を刺激するためにH GFレセプターアゴニストにさらされ、そして遺伝物質がその肝細胞内に導入さ れる。そのインビトロで治療された肝細胞は、哺乳動物に投与され又は元に移入 される。 増殖している肝細胞内に該望ましい遺伝物質を導入するために、利用し得る技 術は各種あり、またそれは当該分野においては周知である。その技術は、例えば 該遺伝物質がインビボかインビトロのいずれかで肝細胞内に搬送されるかによっ て変更されるであろう。インビトロで肝細胞内への遺伝物質の転移するための好 適な技術は、ベクター、リポソーム、電気泳動、ミクロインジェクション、細胞 融合、DEAE-デキストリン、及びリン酸カルシウム析出の使用を含む。遺伝 物質のインビトロ搬送のために普通に用いるベクターは、レトロウイルスである 。インビボ遺伝子搬送技術は、ウイルスベクター(アデノウイルスのような)と脂 質-ベース系とのトランスフェクションを含む。リポソームが用いられる場合、 エンドサイトーシスと結合した細胞表面タンパク質に結合するタンパク質が標的 化及び/又は取り込みのために使用され得る。幾つかの遺伝子搬送プロトコール のレビューのため、Andersonら,Sciece,256:808-813(1992);WO93/256 73を参照。 本発明のさらに別な実施態様において、診断アッセイにおけるアゴニストの利 用のための方法が提供される。例えば、該アゴニストは、特異的な細胞と組織中 のHGFレセプターの過剰発現を検出するための診断アッセイにおいて用いるこ とができる。当該分野において周知の各種の診断アッセイ、インビボイメージン グアッセイ、インビトロ競合結合アッセイ、直接又は間接サンドウィッチアッセ イ及び異種又は同種相のいずれかで誘導される免疫沈降アッセイのような方法を 使用してよい[Zola,Monoclonal Antibodies:A Manual of Techniques,CRC Pr ess,Inc.(1987)pp.147-158]。該診断アッセイにおいて用いるアゴニストは、 検出可能な成分で標識することができる。その検出可能な成分は、直接又は間接 のいずれかの検出可能な信号を生成することが可能とすべきである。例えば、そ の検出可能な成分は、3H、14C、32P、35S、又は125Iのようなラジオアイソ トープ、フルオレセインイソチオシアナート、ローダミン、又はルシフェリンの ような蛍光体又は化学発光物質、又はアルカリホスファターゼ、ベータガラクト シダーゼ又はホースラディッシュペルオキシダーゼのような酵素としてよい。該 検出可能な成分へのアゴニストの接合化のためには当該分野で周知のいずれかの 方法が使用でき、Hunterら,Nature,144:945(1962);Davidら,Biochemistry,1 3:1014-1021(1974);Painら,J.Immunol.Meth.,40:219-230(1981);and Nygren ,J.Histochem.and Cytochem.,30:407-412(1982)によって記載されたそれら の方法を含む。 加えて、本発明のアゴニスト抗体は、HGFレセプターの免疫純化のために使 用できる。 本発明の更なる実施態様において、遺伝子治療、病的肝臓状態の治療又はHG Fレセプターの検出又は純化のために使用する材料を含む製作物またはキットが 提供される。その製作物は、標識を持った容器を備える。好適な容器は、例えば ボトル、バイアル及び試験管を含む。該容器はガラス又はプラスチックのような 各種の材料で形成することができる。該容器は、遺伝子治療、病的肝臓状態の治 療又はHGFレセプターの検出又は純化のために有効である活性剤を有する組成 物を保持する。該組成物中の活性剤は、HGFレセプターアゴニストであり、好 適にはc-Met用の特異的なモノクローナル抗体を備える。さらにより好まし くは、該活性剤は3D6モノクローナル抗体を含む。容器上の標識は、該組成物 が遺伝子治療、病的肝臓状態の治療又はHGFレセプターの検出又は純化のため に使用されることを示し、且つ上述したそれらのような、インビボ又はインビト ロでの使用のいずれかの指示もまた表示することもできる。 本発明のキットは、上述した容器と、緩衝液を含む第2の容器とを備える。そ れは、他の緩衝液、希釈剤、フィルター、針、シリンジ、及び使用のための器具 とともに挿入するパッケージを含む、市販及びユーザーの立場から望まれる他の 材料をさらに含めることができる。 本発明は以下の実施例を参照することによってより完全に理解されるであろう 。それらは、しかしながら本発明の範囲を限定するために説明するものではない 。ここで引用する全ての参考文献は参考によって併合される。 実施例1 モノクローナル抗体3D6の調製 Balb/cマウス(Charles River Laboratoriesより入手)は、各後脚パッド 内に5回、2.5μg/50μlのc-Met-IgG融合タンパク質(Ribi Immu nochemical Research Inc.,Hamilton,HTから購入したMPL-TDMアジュバン ト中で希釈した)の注射によって免疫化される。注射は0日及び56,63,6 6及び73日に投与される。該c-Met-IgG融合タンパク質(ヒトIgG1 重鎖に融合したc-Metの細胞外ドメインを含む)は、Markら,J.Biol.Chem. ,267:26166-26171(1992)によって記載されたように必須的に構成され且つチャ イニーズハムスター卵巣(CHO)細胞中で生産される。該c-Met-IgGは、 Chamowら,J.Immunol.,153:4268-4280(1994)からの修正された溶出スキームを 用いた固定化プロテインA(Bioprocessing,Inc.,Princeton,NJ)上のアフィニ ティクロマトグラフィーを用いた単一工程で続いて純化される。培養上澄みはプ ロテインAカラムにかけられ、20mMトリス,pH7.4、0.15M Na Cl中で平衡化される。該カラムは、非-特異的結合タンパク質を除去するため に、最初に平衡化緩衝液で、次いで0.5Mの塩酸テトラメチルアンモニウムを 含む平衡化緩衝液で洗浄される。c-Met-IgGは20mMトリス、pH7. 4、3.5M MgCl2液で溶出される。このc-Met-IgG溶出物は濃縮さ れ、そして約2-4mg/mlの最終濃度に、セファデックスG25上のゲル濾 過によって20mMトリス、pH7.4,0.15M NaClに交換される。 77日に、膝窩リンパ節が該マウスから除去され、単細胞懸濁液が、1%ペニ シリン-ストレプトマイシンを補足したDMEM培地(Biowhitakker社から入手) 中 に調製される。該リンパ節細胞は、次いで35%ポリエチレングルコールを用い てネズミ骨髄腫細胞P3X63AgU.1(ATCC CRL 1597)と融合され、さらに96穴培養 プレート中で培養される。融合で生じたハイブリドーマはHAT培地中で選択さ れる。融合の10日後、ハイブリドーマ培養上澄みが、c-Met融合タンパク 質に結合するモノクローナル抗体の存在用の試験のため、ELISA中でスクリ ーニングされる。 ELISA中、96穴ミクロタイタープレート(Nunc)は、各穴毎に2μg/m lヤギ抗-ヒトIgGFc(Cappel Laboratoriesより購入)の50μlを加えるこ とによりコートされる。そのプレートは、次いで蒸留水で3回洗浄される。ミク ロタイター中の穴は2%ウシ血清アルブミンの200μ1でブロックされ、室温 で1時間インキュベートされる。プレートは次いで、再度蒸留水で3回洗浄され る。 洗浄工程の後、0.4μg/mlのc-Met-IgG融合タンパク質が各穴に加 えられる。該プレートは震とう装置上、室温で1時間インキュベートされ、続い て蒸留水で3回洗浄する。 次いで、ハイブリドーマ上澄みの100μlが指定した穴に加えられる。P3X6 3AgU.1ネズミ骨髄腫細胞調製培地がコントロールとして他の指定した穴に加えら れる。該プレートは震とう装置上、室温で1時間インキュベートされ、次いで蒸 留水で3回洗浄される。 次に、アッセイ緩衝液(PBS中、0.5%ウシ血清アルブミン、0.05%Tween-20 、0.01%チマーソル)で1:1000に希釈された50μlHRP-接合したヤギ 抗-マウスIgG Fc(Cappel Laboratoriesから購入)が各穴に加えられ、該プ レートは震とう装置上、室温で1時間インキュベートされる。該プレートは蒸留 水で3回洗浄され、続いて各穴毎に基質(5mgOPD、12.5mlPBS、5μlH2 2)の50μlを加えた後、室温で10分間インキュベーションされる。該反応 は各穴毎に2N硫酸アンモニウム50μlの添加によって停止され、そして49 0nmでの吸光度が自動ミクロタイタープレートリーダーで測定される。 ELISA中でスクリーニングしたOf912ハイブリドーマ上澄みは、24 の上澄みが陽性の試験をした(上記バックグラウンドでほぼ2回計測)。ELIS A中で陽性試験した上澄みはさらに、ヒトc-Metを発現するBAF3移入細 胞を用いてFACS分析によって分析される。その移入BAF3細胞は、次のよ うに構築される。発現プラスミドは、pRK5.tk.neoベクター内にヒトc-Metの ための完全長cDNA(pOK met cDNAとしてRodriguesら(前記)中に記載 される)の挿入によって調製される[de Sauvageら,Nature,369:533-538(1994) ;Gorman,DNA Cloning:A New Approach,2:143-190(IRL Washington 1985)]。 得られたプラスミドは線状化され且つエレクトロポレーション(800マイクロ ファラッド、250V、BRLエレクトロポレーター)によって、IL-3従属細 胞系、BaF3[Palaciosら,Cell,41:727-734(1985)]内に移入される。移入 体の選択は、2mg/mlG418の存在において2-3週間細胞を培養するこ とによって実行される。BaF3-hmet.8として関連する、選択した移入体細胞の一 つは、c-Metの発現をウエスタンブロッティングによって確認される。BaF3- hmet.8はまた、3H-チミジンの混入を測定する増殖アッセイにおいてHGFへの 応答についての陽性をも試験した。親BaF3細胞とpRK5.tk.neoベクターの移 入によって誘導したいずれかの細胞のいずれもが、発現c-Met又は増殖アッ セイにおいてHGFへの応答を見出すことはなかった。 そのBaF3-hmet.8細胞は、10%胎児ウシ血清、5%WEHI-調製培地(IL-3 のソースとして)及び2mMグルタミンによって補足したRPMI培地中で培養 される。該分析を行う前に、その細胞はアッセイ培地(10%胎児ウシ血清で補 足したRPMI培地)で2度洗浄され、5×104細胞/mlの濃度となるようア ッセイ培地中に懸濁させる。 そのハイブリドーマは制限希釈法によって2度クローン化され、次いでアゴニ スト特性を特徴付けされる。3D6モノクローナル抗体が選択され、プロテイン Gアフィニティーカラムを用いて腹水から純化され、滅菌濾過され、使用の前に 4℃で保存される。リムルスアメボサイト溶解産物アッセイによって測定される ような内毒素活性(EU)は、1EU/mgより小さい。 実施例2 ミンク肺細胞系を用いるインビトロアッセイ ミンク肺細胞(Mv1Lu,ATCC CC1 64)は、10%胎児ウシ血清 、2mMグルタミン、100U/mlペニシリン、100μg/mlストレプト マイシンを補足したHEM中で培養される。アッセイの実行の前に、該ミンク肺 細胞はトリプシン-EDTA(シグマ社)によって培養フラスコから解放され、ア ッセイ培地(1mg/mlBSAと2mMグルタミンで補足したDME/F12 培地)で2度洗浄し、1×105細胞/mlの濃度にアッセイ培地中に再懸濁され 、96穴プレートに移植される。 組換えヒトHGF(rhuHGF)が、Nakaら,J.Biol.Chem.,267:20114-20119 (1992)からの変法を用いてCHO細胞内に生成される。rhuHGF-移入細胞は、 培養槽内の2%胎児ウシ血清を含む400Lの培地中で8日間培養される。rhu HGFを含む培養上澄みは濃縮され且つ清澄化され、次いで0.3モルとなる固 形NaClの添加で調整される。rhuHGFはカチオン交換クロマトグラフィー を用いる単一工程において純化される。調整され、濃縮された上澄みは、20m Mトリス、pH7.5,0.3MNaCl中で平衡化したS-セファロース高速 流のカラムにかけられる。非結合タンパク質洗浄後、rhuHGFは、20mMト リス、pH7.5,0.3MNaClから、20mMトリス、pH7.5,1. 2MNaCl間での直線的濃度勾配において溶出される。rhuHGF含有フラクシ ョンは、SDS-PAGE分析に基づいてプールされる。そのSセファロース高 速流プールは濃縮され、約3−5mg/mlの最終濃度に、セファデックスG2 5によるゲル濾過によって、20mMトリス、pH7.5,0.5MNaClに 交換される。rhuHGF保存溶液は、10μg/mlの濃度となるようアッセイ 緩衝液(PBS中、0.5%ウシ血清アルブミン、0.05%Tween-20、0.01%チマーソ ル)でrhuHGFを希釈することによって調整される。アッセイ緩衝液中のc-M et-IgG(実施例1中に記載した)は、20μg/mlの濃度に調製される。 ヒトc-Metを認識するがしかしミンクc-Metはしない、IgG1マウス モノクローナル抗体3C1(ジェネンテック社)が、陰性コントロールとして使用 される。3D6(実施例1中に記載の通り)と3C1抗体は、変化させた濃度でア ッセイ培地中に希釈され、且つ抗体調製物の100μl(又はrhuHGF又はc-M et-IgGの100μl)が、図1Aと1B中に示す最終濃度を生じるように9 6穴プレート中の指定した穴に加えられる。そのプレートは5%CO2中で16 時間インキュベートされる。 次に、1μCi3H-チミジンが各穴に加えられ、さらに該プレートは37℃且 つ5%CO2中で24時間インキュベートされる。その細胞は細胞ハーベスター( Packard Filtermate 196 cell harvestor)によってプレート(Packerd Unifilter GF/B plates)上に収穫される。DNA内に混入した放射能の量は、シンチレー ションカウンター(Packard Top-Count microplate scintillation countor)にお いて定量化される。 図1Aと1Bはその結果を示す。統計上の分析は、分散の分析によって試験さ れる("ANOVA")。DNA合成は、HGFと3D6においてベースライン上に 有意に増加した(p<0.05)。最大の応答は、10ng/mlの濃度での3D6に よって達成された。HGFと3D6の刺激効果は、可溶化c-Met-IgGによ る投与量一従属手法において特に示される。細胞がコントロール抗体、3C1の 存在において培養される場合、DNA合成においてバックグラウンドを越える増 加はなかった。c-Met−IgGによるミンク肺細胞の増殖のベースライン阻 害は、ミンク肺細胞によってオートクライン手法において分泌した、培養におけ る少量のHGFの阻害の結果となる(データは示さない)。 実施例3 最初のフェレット肝細胞を用いるインビトロアッセイ 若いオスのフェレット(450-920g)は、Marshall farms,Syracuse,New York から入手した。その全部の動物は、発送の前に去勢され且つ下降(descented)さ れる。その動物は12時間、明/暗の下で群収容され且つ標準実験フェレット食 を給餌させる。全ての実験は一般に知られ、且つACUC規格によって推奨され るガイドラインに基づいて実行される。 最初のフェレット肝細胞は、アールの緩衝塩溶液中、0.05%コラゲナーゼタイ プIVを用い、修正した再循環2-段階in situコラゲナーゼ灌流技法[Seglen,M eth.Cell Biol.,13:29-83(1976)]により分離される。肝臓は25ml/分で1 0-15分間灌流される。除去後、肝臓は鋏で細分し、ガーゼを通して濾過し、且つ その細胞懸濁液は35ミクロンのナイロンメッシュ(Small Parts,Inc.,Miami Lakes,FLから入手)を通過させる。使用の前に、細胞は洗浄し、且つレイボビッ ッ15培地(Gibco)中で3度、50gでペレット化される。 分離した肝細胞(1×106/ml)は、10μ/m13D6抗体(実施例1中に 記載した)又は6E10(陰性コントロールとして用いる、HIV1のgp120 グリコプロテインを認識するIgG1マウスモノクローナル抗体;ジェネンテッ ク社)の存在又は不在において、室温で1時間、胎児ウシ血清を含むL15培地 中でインキュベートされる。その細胞は次いで3回洗浄し、R-フィコエリスリ ン接合ヤギ抗-マウス抗体(Jacson Immunoresearch Laboratories社,West Grove ,PA)(1μg/ml)とともに1時間インキュベートされる。洗浄後、ヨウ化プ ロビジウムが死滅細胞の除外をさせるために加えられる。一貫して80-90%であ る細胞生活能力、及び肝細胞への抗体結合性がフローサイトメトリーによって分 析される。 図2中に示す通り、3D6によるインキュベーション、しかし6E 10とではない、は、3D6抗体がc-Metレセプターを認識し且つ結合する ことを指示する平均蛍光強度におけるログシフトを誘導した。 実施例4 フェレットを用いるインビボアッセイ 若いオスのフェレット(450-920g)は、Marshall farms,Syracuse,New York から入手した。その全部の動物は、発送の前に去勢され且つ下降(descented)さ れる。その動物は12時間明/暗の下で群収容され且つ標準実験フェレット食を 給餌させる。全ての実験は一般に知られ、且つACUC規格によって推奨される ガイドラインに基づいて実行される。 A. 薬物速度論 内在ポリエチレンカテーテル(Becton Dickinson,Sparks,MDから市販品を利 用)が、投与の5日前、2匹のフェレットの頸動脈に麻酔下に移植される。3D 6又は6E10抗体(実施例1に記載の通りで且つ3,2mg/kg)のボーラス注入の後 、1mlの血液サンプルが、0.033,1,4,7,24,48及び123.5時間で捕 集さ れる。血清は分析される前まで−20℃で保存される。 フェレット血清中の3D6と6E10抗体の濃度が、サンドウィッチELIS A技法を用いて測定される。そのプレートは、c-Met-IgG(実施例1中に 記載の通り調製された2μg/ml)によって4℃で一晩、コートされる。その ブロック化の後、該プレートは希釈したフェレット漿液と共にインキュベートさ れる。抗体のFc部分が、1:1000に希釈したHRP-接合ヤギ抗-マウスF c(Amersham社)により検出される。 各フェレットからのデータは、時間データに対する秤量していない血清濃度の 2つの指数の合計を合わせることによって分析される。導かれた薬物速度論パラ メータは、計数と指数から算出される[Wagner,Parmacokin.Biopharm.,4:443 -467(1976)]。 一般に、3D6抗体は血清中で良好な耐性及び安定性がある。3D6単独(2mg /kg)静脈内投与後の一匹のフェレットからの血清濃度一時間曲線を図3に示す。 その循環は血清濃度データを表し、その実線は、データ−Ct=20.6exp (-0.082t)+11.9exp(-0.0143t)と記載の薬物速度論機能を表す。3D6 抗体は両方の動物において相対的に緩やかであることが明らかにされた(平均血 清クリアランス=2ml/hr)。最初の半減期は1.8及び8.5時間であり 、かつ最後の半減期はそれぞれ34.7及び48.5時間であった。曲線の下方 のエリアの大部分は最後の半減期と結び付けられる(76.8-96.5%)。分散の最初の 量は相対的に小さく(62-69ml/kg)、血清量に近い;分散の定常状態量 は、ほぼ1.7から2.5倍大きい。血清中の平均滞在時間は53時間である。 完全な3D6抗体の血清レベルは5日間、1μg/mlの濃度以上に保持される ;上に開示したようなレベルはインビトロでのミンク肺細胞の増殖の最大レベル を誘導する。 図4Aは平均肝細胞増殖指数(±S.E.)を示す。図4BはLW/BW比平均パ ーセンテージ(±S.E.)を示す。図4Cは3D6と6E10で治療した動物にお ける24,48及び72時間での平均血清アルブミン濃度(±S.E.)を示す。3 D6処理動物において、肝細胞増殖指数は24及び48時間で有意に増加し、ま た48時間と72時間で体重及び血清アルブミン濃度がそれに従い増加した。統 計的に有意の変化(p<0.05)は図4A−4C中の*によって示した。 B. 肝細胞増殖における効果 意識のある動物に、0.9%塩溶液中、3D6又は6E10のいずれか一方の 2mg/kgを単独静脈内ボーラスで橈側皮静脈内に受容させた。トータルで2 3の動物が実験に含まれる。全ての動物は機敏な動作と3D6又は6E10の投 与の後の活性を残している。 動物は、抗体の注入後、24(3D6,n=3;6E10,n=2)、48(3D6,n=6;6E10,n=6) 、及び72(3D6,n=3;6E10,n=3)時間で安楽死させる。3D6処理動物は実存の 肝臓重量(データは示さず)の増加があり、肝臓重量は体重のパーセンテージとし て表した(図4B)。以下の表1中に示した通り、活性とプラシーボ処理群との間 で、体重のパーセンテージとして表した場合、腎臓、脾臓、心臓又は脳の重量に 差異は無かった。表1のデータは、3D6と6E10処理動物における脾臓、腎 臓、心臓及び脳の重量を、体重のパーセンテージとして表した。該データは平均 値±S.E.として与える。 3D6処理動物において、血清アルブミン(図4C)、トリグリセリド及びコレ ステロールレベルは統計的に有意に増加し、一方ASTとALTレベルは落下し た。以下の表2中に示した通り、アルカリホスファターゼ、ガンマ-GT及びビ リルビンレベルは変化がないことが観測された。結果は平均値士S.E.として表 される。3D6処理動物におけるレベル中の有意な減少(p<0.05)は**によって 示される。 赤血球細胞、白血球細胞又は血小板数における有意なシフトはなかった(デー タは示さず)。 C. 組織学 ブロモデオキシウリジン(BrdU)が安楽死させる2時間前に全ての動物に腹 腔内投与される。動物は心臓穿刺による感覚喪失下で放血させ、血清とEDTA 処理全血サンプルは生化学及び血液学的実験のために捕集した。組織(肝臓、膵 臓、皮膚、食道、胃、小腸、結腸、心臓、肺、腎臓、副腎、甲状腺、リンパ節、 胸腺、脾臓、骨格筋、座骨神経、骨及び骨髄)を採取し、4%緩衝化ホルマリン 中で固定し、パラフィン包埋用に処理される。3ミクロン厚切片が各々から切り 出され、ヘマトキシリン又はエオシン("H&E")で染色され又は免疫化学用に処 理される。 肝臓、膵臓、座骨神経、腎臓、副腎と小腸の切片は、1:20に希釈したモノ クローナル抗-BrdU抗体(Dako)を用い、BrdUの結合性を測定するた めに染色される。切片はキシレン中で脱ワックスされ続いてアルコールで脱水さ れる。内因性ペルオキシダーゼが、蒸留水中1%過酸化水素中に切片を30分間 浸漬することによってブロック化される。リンス後、切片は20分間37℃でト リプシン(0.05%)化され、次いで1時間、70℃で0.15Mクエン酸三ナトリウム中 95%ホルムアミド中で変成せしめ、洗浄し、TBSで希釈した10%ヤギ血清 中でブロック化し、次いで4℃で一晩、最初の抗体とともにインキュベートさせ る。最初の抗体は、キット(Vectastain elite ABC kit)によって測定される。標 識化サイトは3,3ジアミノベンジジン四塩酸(DAB;シグマ)中でのインキュ ベートによって視覚化される。切片はメイヤーのヘマトキシン(シグマ)中で対比 染色され、高純度アルコールを通して脱水され、キシレン中で清浄化され次いで 載置される。 各切片中の15の分離フィールドの最小値から、1000の肝細胞又は膵臓腺 房細胞核の最小値が計測される。パーセンテージとして表されるBrdU指数は 肝細胞又は膵臓腺房細胞核のそれぞれのトータルの数によって除された陽性の標 識された核の数として計算される。明瞭に染色された核のみが陽性としてカウン トされる。 図5Aと5Bは、6E10(図5A)又は3D6(図5B)投与後24時間の肝臓 中の標識化BrdUを示す。陽性の標識化肝細胞における有意の増加が、3D6 処理動物において観測される。THVは末端肝細静脈を示す。肝臓の構造は実験 した全ての動物において通常であった。3D6を受けた動物において、24と4 8時間で肝細胞の増殖があった。増殖肝細胞の大部分は、肝腺房のゾーン2と3 中に位置する。図5Cは肝細胞の分割を説明するための、図5Bからの高い拡大 化を示す。BrdUの結合によって測定した通りの肝細胞中のDNA合成に一致 する増加があり、一方、経時的なDNA合成に変化がないことが、コントロール 抗体、6E10で処理した動物において観測された。 3D6処理動物における肝細胞BrdU標識化指数(平均値±S.E.)は、24 時間で13.8(±1.6)%のピークに達し、そして48時間で3.9(±0. 8)%に、72時間で2.1(±0.9)に落下した。24と48時間でのBrd U指数は、コントロール6e10処理動物のそれらよりも有意に大きかった(p <0.05)。図4A参照。 図6は、3D6投与48時間後の動物からの膵臓(図6A)のH&E染色した切 片と、BrdU(図6B)のための染色した相対エリアを示す。図6Aの有糸分裂 細胞と図6B中のBrdU陽性細胞が矢示される。増加した標識は腺房細胞での み観測された。6E10と3D6処理動物の腺房細胞増殖指数が図6Cに示され る。標識した腺房細胞中の有意な増加(p<0.05)は3D6処理動物において48 と72時間で観測された。 膵外分泌の腺房細胞の増加した増殖は処理の48と72時間後に観察され、こ れら細胞中の増加したDNA合成と関係があった(図6Aと6B)。膵臓は通常の 外観であり、2つの群の間にランゲルハンス島中のDNA合成における相違は無 かった。膵臓腺房細胞における標識BrdUにおいて、6E10処理したコント ロールとの比較として、3D6処理動物は48時間と72時間とで有意に増加し たが、24時間ではなかった(図6C参照)。 図7は3D6投与48時間の動物からの、自律神経のH&E染色切片(図7A) とBrdUの一致するエリア(図7B)とを示し、図7Aの有糸分裂細胞と図7B のBrdU陽性細胞が矢示される。陽性の標識細胞の形態学は、それらがシュヴ ァン細胞であることを示唆する。増殖とDNA合成の増加はまた、末梢神経と自 律神経中の細胞における48と72時間でも観測された(図7Aと7B)。延在し たスピンドル細胞形態学を有する細胞はシュヴァン細胞の特徴を表している。 皮膚、食道、胃、小腸、結腸、心臓、肺、腎臓、副腎、甲状腺、リンパ節、胸 腺、脾臓、脳、骨格筋、骨及び骨髄は両方の群において形態学的に通常であり、 細胞増殖の証拠の無いことが示された。 D. c-Metのチロシンリン酸化における効果 c-Metレセプターを刺激する又はc-Met活性化を誘導するための3D6 の能力は、c-Metチロシンリン酸化を測定することによって実験される。c- Metのリン酸化は、(1)インビボでの3D6投与後のフェレット肝細胞;及び( 2)3D6抗体の存在中で培養したA549細胞を試験したSadickらの方法に基づ くサンドウィッチELISA[Sadickら,Anal.Biochem.,235:207-214(1996)] において測定される。 (1)フェレット肝臓c-Metリン酸化実験のため、麻酔した動物には、橈側皮 静脈内に、rhuHGF(500μg/ml)、3D6(2mg/kg)、6E10(2mg/kg)又は0.9 %塩溶液コントロールのいずれかの1mlが注射される。動物は注射の5分後に 安楽死させ、その肝臓が免疫沈降実験のために採取された。 免疫沈降のための操作は4℃で実行される。フェレット肝臓は、10mMのC HAPS、1mMのEGTA、1mMのPMSF、10μg/mlのアプロトニ ン、10μg/mlのロイペプシン、1mMのNa3VO4、100μMのモリブ デン酸Na、及び1mMのNaFを含むトリス-緩衝化塩溶液中でホモジナイズ( 10%W/v)される。ホモジネートは小片をペレット化するため3000gで5分間回転 させる。上澄みは、15,000gで30分間遠心分離によって清澄化し、デカ ンテーションされ、次いでプロテインAセファロースビーズと共に15分間イン キュベートされる。遠心分離によるプロテインAセファロースビーズの除去後、 それぞれの上澄み1mlは、チロシンリン酸化タンパク質用に、アガロース-付 加4G10ビーズ(Upstate Biotechnology,Lake Placid,NY)の25μl、又は 全c-Met用に、ウサギ抗-c-Metの10μgとのいずれかと、2時間イン キュ ベートされる。プロテインAアガロースビーズの25μlが、抗体の添加の90 分後にウサギ-抗-c-Met沈殿に加えられる。該ビーズはペレット化され、免疫 沈降緩衝液1mlで4回洗浄される。ビーズは、2XLaemmliサンプル緩衝液5 0μl中に懸濁し、5分間沸騰させる。該ビーズのペレット化の後、上澄みがデ カンテーションされ、5%ベータ-メルカプトエタノールが加えられ、タンパク 質がさらに5分間煮沸することによって除去される。各サンプルの10μlは7 .5%SDS-PAGE上に1時間100ボルトで移動され(図8参照)、そして 1時間ニトロセルロース膜上に移送される。 移送したタンパク質は化学蛍光キット(Boehringer Mannheim)、製造者の説明 書に従い検出される。ブロック化の後、その膜はウサギ抗-ホスホチロシン抗体( 1:2000;Zymed,South San Francisco,CA)と共に1時間、次いでペルオキシダ ーゼ接合抗-ウサギ抗体(1:2000)と共に1時間、インキュベートされる。 インビボにおいて、フェレット肝臓中のc-Metのチロシンリン酸化は、H GFと3D6の両方の注射5分後に増加した(図8参照)。6E10又は賦形剤に よる注射に従うチロシンリン酸化に変化はなかった。 (2)ミクロタイタープレートは4℃で一晩、5μg/mlウサギ抗-c-Metポ リクローナルIgGでコートされ、次いで非-特異的結合がブロック化される。 ミクロタイタープレートのコート化と同時に、A549細胞(c-Met発現、ヒ ト類表皮細胞系)はPBSで2回洗浄され、3D6又は6E10抗体又は0.1 %BSA、2mMグルタミン及びペニシリン/ストレプトマイシンを補足したR PMI培地で希釈したrhuHGFと37℃で10分間インキュベートされる。該 細胞はPBSで2度洗浄し、次いで室温でオービタルシェーカー上、30分間、 1ml溶解緩衝液(PBS、0.2%Triton X-100、10μg/mlアプロトニン、5mMNa F、2mMオルトバナジン酸ナトリウム、及び0.2mMPMSF)中で溶解した。その 溶解物は10分間遠心分離し、100μlの上澄みはブロック化したミクロタイタ ープレートに分注によって移した。23℃で2時間のインキュベーションの後、 チロシンリン酸化が、ビオチン-抗-P-Try(Upstate Biotech,Lake Placid,NY )、続いてHRP-ストレプトアビジンと23℃で2時間インキュベーションによ って測定される。次いで、TMBペルオキシダーゼ基質(KPL,Gaiyhersburg ,MD)が加えら れる。反応はリン酸で停止され、ODが自動プレートリーダー中、450nmで 測定される。トータルc-Metは、検出がビオチン化ウサギ抗-c-Metポリ クローナルIgG(NIHSビオチン、Pierce Chemical)を除き、上述の通りに インキュベートされた平行な穴内で測定される。 溶解物はチロシンリン酸化c-Metと全c-Metの相対量として分析される 。図9に示すように、HGFと3D6は、c-Metの全量の変更させることな く、A549細胞中にチロシンリン酸化を誘導した。 材料の寄託 以下のカルチャーは、American Type Culture Collection,12301 Parklawn D rive,Rockville,MD,USA(ATCC)に寄託されている: ハイブリドーマ ATCC番号 寄託日 3D6.16.1 HB-12093 1996年4月30日 この寄託は特許手続上の微生物の寄託の国際的承認に関するブタペスト条約の 規定に基づいてなされた。これは寄託の日から30年間生存可能な培養が維持さ れる。微生物はブタペスト条約の期間の元でATCCによって生存され、関連す る米国特許の許可による公開又はいずれかの米国又は外国の特許出願の公表に培 養物の子孫の恒久的且つ非制限的な利用を保証する、ジェネンテック社とATC Cとの間の同意を条件として、最初に所有され及び米国特許法§122及びそれ に応じるコミッショナーの役割に従うそれによって権利付与される特許及び商標 の米国コミッショナーによって決定される一つの利用性を保証する(8860G 638に特別の関係を持つ37CFR§1.14を含む)。 特許出願人の譲受人はもし寄託した培養物が適当な条件の元で培養した場合に 死滅又は紛失又は破損する場合に、それらを同じ培養物の生存している標本と速 やかに交代するとの通知を了解する。寄託した株の生存性はその特許法に従うい ずれかの政府の権限の元に与えられた権利の違反における発明の実施に対するラ イセンスとして構成されるべきではない。 上述に記された明細書は本発明の実施について当業者が十分に可能であると確 信される。本発明は、寄託物の実施態様が本発明の態様の説明を意図し且つ機能 的な均等物であるいずれかの培養物はこの発明の範囲内であることから、寄託し た培養物によって範囲を制限されるものではない。ここでの材料の寄託は、それ のベストモードを含む本発明のいずれかの態様の実施を可能とするために不適切 なここでの明細書の記載に許可を与えるためのものではなく、それを表現する特 別な説明に請求される範囲の制限として解釈するべきでない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 1/16 A61P 1/16 13/12 13/12 C07K 16/28 C07K 16/28 C12N 5/10 C12P 21/08 15/02 G01N 33/53 D C12P 21/08 33/577 B G01N 33/53 C12N 15/00 C 33/577 5/00 B (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 テイボー,ケリー エイチ アメリカ合衆国 カリフォルニア 94010 ヒルズボロー ラ クエスタ 1053

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. HGFレセプターに特異的に結合する肝細胞成長因子(HGF)レセプター アゴニスト。 2. 抗体である請求項1のアゴニスト。 3. モノクローナル抗体である請求項2の抗体。 4. c-Metレセプターに結合する抗体である請求項2の抗体。 5. American Type Culture Collection Accession Number ATCC HB-12093の 下に寄託したハイブリドーマ細胞系によって作られるモノクローナル抗体の生物 学的特徴を有する請求項2の抗体。 6. American Type Culture Collection Accession Number ATCC HB-12093 bi ndsの下に寄託したハイブリドーマ細胞系によって作られるモノクローナル抗体 に対するエピトープと実質的に同じエピトープに結合する抗体である請求項2の 抗体。 7. American Type Culture Collection Accession Number ATCC HB-12093の 下に寄託したハイブリドーマ細胞系によって作られるモノクローナル抗体。 8. 請求項1のHGFレセプターアゴニストをコード化する分離した核酸。 9. 上記アゴニストがAmerican Type Culture Collection Accession Number ATCC HB-12093の下に寄託したハイブリドーマ細胞系によって作られるモノクロ ーナル抗体である請求項8の核酸。 10. 請求項3の抗体を作るハイブリドーマ細胞系。 11. American Type Culture Collection Accession Number ATCC HB-12093 の下に寄託したハイブリドーマ細胞系。 12. 請求項1のアゴニストと製薬的に許容される媒体とを備える組成物。 13. 上記アゴニストが、American Type Culture Collection Accession Num ber ATCC HB-12093の下に寄託したハイブリドーマ細胞系によって作られるモノ クローナル抗体である請求項12の組成物。 14. 哺乳動物にHGFレセプターアゴニストの有効な量を投与することを備 える、哺乳動物における病的肝臓状態の治療方法。 15. 上記アゴニストが、American Type Culture Collection Accession Num ber ATCC HB-12093の下に寄託したハイブリドーマ細胞系によって作られるモノ クローナル抗体である請求項14の方法。 16. 上記病的肝臓状態が急性腎不全である請求項14の方法。 17. 肝細胞増殖を刺激するためのHGFレセプターアゴニストの有効な量に 肝細胞をさらすこと及び増殖している肝細胞内に望ましい遺伝物質を導入するこ とを備える、遺伝子治療方法。 18. 上記肝細胞がインビボでHGFレセプターアゴニストにさらされる請求 項17の方法。 19. 容器; 上記容器上の標識;及び 上記容器内に包含された組成物; ここで該組成物は病的肝臓状態を治療するために有効であり、 上記容器上の標識は、該組成物が病的肝臓状態の治療のために用いるこ とができることを表示し、 該組成物における活性剤はHGFレセプターアゴニストを含む、 を備える製造物。 20. 上記アゴニストが抗体である請求項19の製造物。 21. 哺乳動物にHGFレセプターアゴニストを投与するための指示をさらに 備えた請求項19の操作装置。 22. 第1の容器、該容器上の標識、及び該容器内に包含された組成物; ここで該組成物は病的肝臓状態を治療するために有効であり、 上記容器上の標識は、該組成物が病的肝臓状態の治療のために用いる ことができることを表示し、及び 該組成物における活性剤はHGFレセプターアゴニストを含む; 製薬的に許容される緩衝液を備える第2の容器;及び 病的肝臓状態を治療するためにHGFレセプターアゴニストを用いるための指示 とを備えるキット。 23. 容器; 上記容器上の標識;及び 上記容器内に包含された組成物; ここで該組成物はHGFレセプターの検出又は純化のために有効であり 、該容器上の標識は該組成物がHGFレセプターの検出又は純化のため に使用できることを示し、且つ上記組成物中の活性剤はHGFレセプタ ーアゴニストを含む とを備える製造物。 24. 上記アゴニストが抗体である請求項23の製造物。 25. 第1の容器、上記容器上の標識、及び 上記容器内に収容された組成物; ここで該組成物はHGFレセプターの検出又は純化のために有効であ り、該容器上の標識は該組成物がHGFレセプターの検出又は純化の ために使用できることを示し、且つ上記組成物中の活性剤はHGFレ セプターアゴニストを含む; 製薬上許容される緩衝液を備える第2の容器;及び HGFレセプターを検出又は純化するためにHGFレセプターアゴニス トを用いるための指示 とを備えるキット。
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