JP2000515552A - 抗腫瘍アシルフルベンの全合成 - Google Patents

抗腫瘍アシルフルベンの全合成

Info

Publication number
JP2000515552A
JP2000515552A JP10508128A JP50812898A JP2000515552A JP 2000515552 A JP2000515552 A JP 2000515552A JP 10508128 A JP10508128 A JP 10508128A JP 50812898 A JP50812898 A JP 50812898A JP 2000515552 A JP2000515552 A JP 2000515552A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
formula
compound
alkyl
give
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10508128A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4267702B2 (ja
Inventor
シー. マクモーリス,トレバー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
THE REGENTS OF THE UNIVERSITY OF CARIFORNIA
Original Assignee
THE REGENTS OF THE UNIVERSITY OF CARIFORNIA
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by THE REGENTS OF THE UNIVERSITY OF CARIFORNIA filed Critical THE REGENTS OF THE UNIVERSITY OF CARIFORNIA
Publication of JP2000515552A publication Critical patent/JP2000515552A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4267702B2 publication Critical patent/JP4267702B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D493/00Heterocyclic compounds containing oxygen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system
    • C07D493/02Heterocyclic compounds containing oxygen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D493/08Bridged systems
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C35/00Compounds having at least one hydroxy or O-metal group bound to a carbon atom of a ring other than a six-membered aromatic ring
    • C07C35/22Compounds having at least one hydroxy or O-metal group bound to a carbon atom of a ring other than a six-membered aromatic ring polycyclic, at least one hydroxy group bound to a condensed ring system
    • C07C35/37Compounds having at least one hydroxy or O-metal group bound to a carbon atom of a ring other than a six-membered aromatic ring polycyclic, at least one hydroxy group bound to a condensed ring system with a hydroxy group on a condensed system having three rings
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C49/00Ketones; Ketenes; Dimeric ketenes; Ketonic chelates
    • C07C49/587Unsaturated compounds containing a keto groups being part of a ring
    • C07C49/703Unsaturated compounds containing a keto groups being part of a ring containing hydroxy groups
    • C07C49/723Unsaturated compounds containing a keto groups being part of a ring containing hydroxy groups polycyclic
    • C07C49/727Unsaturated compounds containing a keto groups being part of a ring containing hydroxy groups polycyclic a keto group being part of a condensed ring system
    • C07C49/737Unsaturated compounds containing a keto groups being part of a ring containing hydroxy groups polycyclic a keto group being part of a condensed ring system having three rings
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C2603/00Systems containing at least three condensed rings
    • C07C2603/93Spiro compounds
    • C07C2603/94Spiro compounds containing "free" spiro atoms
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/582Recycling of unreacted starting or intermediate materials

Abstract

(57)【要約】 本発明は、式(I)の化合物: 〔上式中、RおよびR’は独立に(C1〜C4)アルキルである〕の合成方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 抗腫瘍アシルフルベンの全合成 発明の背景 植物や微生物からの天然産物が有効な抗癌剤の主要な源であり、癌治療用の化 合物を導くことは証明されている。担子菌鋼のキノコは例外である。それらは広 範囲に存在しており且つ或るものは様々な猛毒物質を含むことが周知であるけれ ども、有望な抗癌化合物を生産することが知られているのはキシメジ科カヤタケ 属のキノコOmphalotus illudens(jack o'lantern)だけである。それらの化合 物はセスキテルペン類のイルジンSとイルジンMである。イルジンは高度に細胞 毒性化合物であるが、特に固形腫瘍系では低い治療指数を有する。しかしながら 、それらの構造の修飾により、大幅に改善された治療指数を有する幾つかの類似 体が生成された。白血病および様々な固形腫瘍のマウス異種移植片での試験にお いて顕著な効果が観察されている。 第一および第二世代類似体、例えばデヒドロイルジンMおよびアシルフルベン が記載されている(WO 91/04754)。有望な化合物は第三世代類似体のヒドロキ シメチルアシルフルベン(HMAF)である。ヌードマウスにおいてMV 522転移性肺 癌異種移植片を使った試験では、全てのマウスにおいて完全な腫瘍後退が観察さ れた。HMAFは乳癌(MX-1)、結腸癌(HT-29)および皮膚癌に対しても著しい活 性を示した。 イルジンSとイルジンMの構造は1963年に初めて発表された〔McMorris他,J .Am.Chem.Soc.85:831(1963)〕。最近まで、それらの化合物の全合成は1 例しか報告されていない〔Matsumoto 他,Tetrahedron Lett.1171(1970)〕。この合成は、適当に置換されたシクロペ ンテノンへのシクロプロパン中間体のマイケル付加を含んだ。次いで得られた生 成物が、アルコール縮合を受けてイルジンの六員環を形成することができる中間 体へと変換された。合成を完結するには更に多数の反応が必要であった。 Padwa他〔J.Am.Chem.Soc.116:2667(1994)〕は、環状カルボニルイリド 双極子とシクロペンテノンとの双極子環付加反応を使って六員環を作製するイル ジン骨格の合成アプローチを発表した。KinderおよびBair〔J.Org.Chem.59:6 955(1994)〕も、イルジンMを合成するのにPadwa方法論を使用した。しかしなが ら、これらの合成は長いので、アシルフルベンを大規模生産するにはあまり適し ていなかった。 従って、アシルフルベンを合成するための改良方法が引き続き必要とされてい る。 発明の要約 本発明は、式(I)の化合物: 〔上式中、RおよびR’は独立に(C1〜C4)アルキル、好ましくはメチルであ る〕の合成方法を提供する。本発明によれば、式(I)の化合物の合成の際の好 ましい中間体である式(V)の化合物: を合成する方法であって、式(II)のシクロペンテノン: 〔上式中、R4は−O−C(R92O(R9)であり、ここでR9は(C1〜C4) アルキル、好ましくはメチルである〕を、式(III)の環状カルボニルイリド双 極子:とカップリングせしめて、式(IV)の化合物: を生成する段階、そして 化合物(IV)を塩基で処理して式(V)のケトンを生成する段階を含んで成る。 本発明の方法は更に、前記ケトンをジヒドロキシル化して、式(VI)の化合物 : を生成する段階、そして式(VI)の化合物を除去可能な1,2−ジオール保護試 薬で処理して式(VII)の中間体: (上式中Xは除去可能な1,2−ジオール保護基である)を生成する段階を更に 含んでもよい。保護基は、アルデヒドまたはケトン、例えばアセトン、ホルムア ルデヒド、アセトアルデヒドまたはベンズアルデヒドでの処理により環状アセタ ールを形成させることによって導入することができる。例えば、アセトンとの反 応によりイソプロピリデン誘導体(アセトニド)を導入することができる。好ま しくは、2,2−ジメトキシプロパンとの酸触媒型交換反応によりイソプロピリ デン基が導入される。 上記方法は更に、化合物(VII)をRMgCl〔ここでRはC1〜C4)アルキ ルである〕で処理して式VIIIのグリニャール生成物: を生成する段階、そしてその酸素ブリッジを開裂せしめて式(IX)のジオール: を生成する段階を更に含んで成る。 上記方法は、ジオール保護基を除去して式(X)のテトラオール を生成する段階を更に含んで成る。 次いで前記テトラオールを式(XI)のオルトエステル:〔上式中、R”は(C1〜C3)アルキルである〕に変換し、そしてシス−ヒドロ キシルを脱離せしめて、式(XII)のジエノン: を生成する。 上記方法は、生成するアルコールを脱水する条件下で式(XII)の化合物を還 元してケトンをアルコールに変換して、式(XIII)のフルベン: を生成する段階を更に含んで成る。 次いで、式(XIII)のフルベンを酸化して式(I)の化合物: を与える。 本発明は、式(XVII)の化合物の合成方法も提供する:〔上式中、R1はOHであり、R2はHであり、そしてR’は(C1〜C4)アルキ ル、好ましくはメチルである〕。 本発明によれば、式(XVII)の化合物の合成の際の好ましい中間体である式 (XIII)のジケトン: を合成する方法が提供され、該方法は、 (a) 式(XIV)の化合物中の酸素ブリッジを開裂せしめて 式(XIII)のジケトンを生成する段階を含んで成る。 上記方法は、 (b) 式(XIII)の化合物中のヒドロキシル基を除去可能なヒドロキシル保護基 Xで保護する段階;そして (C) 五員環中に1つの二重結合を導入して式(XV)の化合物:(上式中R’1とR’2は一緒になってケトであり、そしてXは除去可能なヒドロ キシル保護基である)を生成する段階 を更に含んで成る。除去可能なヒドロキシル保護基は、適当な試薬、例えば式( (C1〜C4)アルキル)3SiClの試薬、例えばトリエチルシリル(TES) クロリド、トリメチルシリル(TMS)ク ロリド、t−ブチルジメチルシリル(TBDMS)クロリド、ジメチル(1,2 ,2−トリメチルプロピル)シリルクロリド、またはトリス(イソプロピル)シ リル;並びにメトキシメチルクロリド、β−メトキシエトキシメチルクロリドお よびイソブチレンとの反応により導入することができる。 上記方法は、 (d) 式(XVI)の化合物を生成する条件下で両方のケト基を還元してヒドロキ シ基を生成する段階; (e) シクロペンテノールヒドロキシル基を脱離せしめる段階;そして (f) シクロヘキサノールヒドロキシル基を酸化しそしてヒドロキシル保護基X を除去して、式(XVII)の化合物:(上式中R1はOHでありそしてR2はHである)を生成する段階を更に含んで成 る。 上記方法は付加的に、 (g) 段階(d)の後に、前記アルコールを塩基の存在下で塩化メシルで 処理して、式(XVIII)のメシレート: (上式中、R”1は−OXであり、R”2は存在せず、そしてRはHである)を生 成する段階を含んで成る。 本発明は更に、式(XXIII)の化合物の合成方法を提供する: 〔上式中、R’1とR’2は一緒になってエチレンジオキシであり、そしてR’は (C1〜C4)アルキル、好ましくはメチルである〕。 本発明方法によれば、式(XIII)の化合物のカルボニル基をアセタール基に 変換して、式(XIX)の化合物を得る。 上記方法は、 (b) 式(XIX)の化合物中のヒドロキシル基を除去可能なヒドロキシル基Xで 保護する段階;そして (C) 五員環中に1つの二重結合を導入して、式(XX)の化合物: (上式中、Xは除去可能なヒドロキシル基である)を生成する段階を更に含んで 成る。 上記方法は、 (d) 式(XXI)の化合物を生成する条件下でケト基を還元してヒドロキシル 基にする段階; (e) シクロペンテノールヒドロキシル基を脱離せしめる段階; (f) ヒドロキシル保護基Xを除去して式(XXII)の化合物を生成する段階;そして (g) シクロヘキサノールヒドロキシル基を酸化して式(XXIII)の化合物を生 成する段階; を更に含んで成る。 上記方法は、 (h) 段階(d)の後で、前記アルコールを塩化メシルで処理して式(XXIV)のメ シレート: を生成する段階を更にを含んで成る。 式(XVIII)およひ式(XXIV)の両メシレートに関しては、これらメシレー トは比較的不安定であるので、放置しておくとフルベンになる。保護基Xの除去 と酸化により、それぞれ式(XVII)および式(XXIII)の化合物が得られる。 本発明は更に式I−XXIVの新規化合物も提供し、これらの化合物は全て、例 えばKelner他の米国特許第5,523,490号明細書に開示されているような6−置換 アシルフルベン類似体(6−置換アシルフルベン)の合成において中間体として 有用であるか、またはそれ自体抗腫瘍活性もしくは細胞毒性活性を有する。 図面の簡単な説明 図1は、式(I)の化合物、特に化合物26の合成を表す略図である。 図2は、式(XV)の化合物、特に化合物35の合成を表す略図である。 図3は、式(XV)の化合物、特に化合物42の合成を表す略図である。 発明の詳細な説明 RおよびR’がメチルである式(I)のイルジン類似体(化合物26)は、図1 を利用することによって合成することができる。指摘した化合物の後の数字は、 スキームI,IIおよびIIIの中の番号を付けた化合物を指す。出発化合物(14) は、フルフラールと塩化メチルマグネシウムから出発した後、酸で触媒される転 位反応により容易に調製される〔Piancatelli他,Tetrahedron Lett.3555(1976 )〕。アセタール誘導体15を形成させた後、例えばイリド5と反応させることに よる14中のヒドロキシルの保護は、付加物16を与える(収率84%)。16の穏和な 塩基処理(KOH-MeOH,室温,1時間)により不飽和ケトン17を得る(95%)。T HF中でOsO4,NMOを使って17をジヒドロキシル化して(室温,24時間)シス− ジヒドロキシ生成物18を与え、次いでジメトキシプロパンとp-TsOHを使ってそれ をアセトニド19に変換する(2段階で87%)。塩化メチルマグネシウムと19との レギオ選択的反応(THF中,−78℃)はグリニャール生成物20を与える。10% KOH-MeOHによる80℃で2時間の20の処理は酸素ブリッジを開裂させてジオール21 を与える(2段階で75%)。X線結晶学分析により構造(21)を確かめると、2 個のヒドロキシルがトランス関係であることを示す。 室温で12時間MeOH中でDowex樹脂(H+型)を使って前記アセトニドを加水分解 することにより、収率95%でテトラオール22を得る。オルト蟻酸トリメチルとp- TsOHを使った室温での処理により22をオルトエステル23に変換した後、23を減圧 下で190℃で加熱すること により、シス−ヒドロキシルの脱離が起こってジエノンを与える。この反応の収 率は低いけれども、無水酢酸を添加することによって改善することができる。良 好な収率でモノアセテートとジアセテート(24a,b)が得られる。NaBH4-CeCl3 を使って前記ケトンを還元すると対応するアルコールが生じるが、それは不安 定であり、放置しておくとフルベンになる。水素化リチウムアルミニウムでの処 理によりアセテート基を除去し、そして生じたフルベン25をデス−マーチン試薬 を使って±アシルフルベン26に酸化する。最後の4段階の総収率は約30%である 。 R’1とR’2が一緒になってエチレンジオキシである式(XV)のアシルフル ベン類似体(化合物35)は、図2に示されるように合成することができる。イソ プロパノール中のK2CO3を使って室温で中間体7中の酸素ブリッジを開裂せしめ て、ジケトン27を得る(収率87%)。レギオ選択的アセタール形成(エチレング リコール,p-TsOH,C6H6,室温)は定量的収率でモノアセタール28を与える。ト リエチルシリルエーテルとしてのヒドロキシルの保護(トリエチルシリルクロリ ド,ピリジン,60℃)は定量的である。95℃でクロロベンゼン中のベンゼンセレ ン酸無水物での処理により化合物29に二重結合を導入して、相互共役ケトン30を 得る(78%)。30の還元(NaBH4,CeCl3・7H2O,MeOH中)はアルコール31を与 える。この化合物をメタンスルホニルクロリドとトリエチルアミンで処理すると フルベン33が得られる(不安定なメシレート32を経由して)。シリル保護基の除 去(p-TsOH,アセトン−水1:1)によりアルコール34を与え、それをジクロロメ タン中で二クロム酸ピリジニウムで酸化するとアシルフルベン35が得られる(4 段階で収率60%)。 R1がOHでありそしてR2がHである別の式(XVII)の類似体(化合物42) が中間体27から合成できる。図3に示されるように、 化合物27をトリエチルシリル(TES)エーテル36に変換する。次いでフェニル セレン酸無水物との反応により五員環に1つの二重結合を導入すると、良好な収 率で37が得られる。このジケトンを水素化ホウ素ナトリウム−塩化セリウムで還 元すると対応するアルコールを与え、それと同時にTES基の転位が起こって化 合物38を生じる。後者の化合物をトリエチルアミンと塩化メシルで処理すると不 安定なメシレート39を与え、それはすぐにフルベン40になる。デス−マーチン( Dess−Martin)試薬での40の酸化とシリル保護基の除去により、±アシルフルベ ン類似体42が得られる。 式(I),(XVII)および(XXIII)の化合物並びにそれらの中間体は抗腫 瘍剤として有用であり、即ち哺乳動物宿主(例えはヒトおよび家畜)において試 験管内でまたは生体内で腫瘍細胞の増殖を抑制するのに有用であり、そして特に 固形腫瘍および多剤耐性腫瘍に対して効果的である。それらの化合物は、比較的 少数の治療法しか利用できない固形腫瘍の治療に特に有用であるだろう。そのよ うな腫瘍としては、類表皮腫および骨髄腫、急性(AML)または慢性(CML )骨髄性白血病、並びに肺癌、卵巣癌、乳癌および結腸癌が挙げられる。それら の化合物は子宮内膜腫、膀胱癌、膵臓癌、リンパ腫、ホジキン病、前立腺癌、肉 腫および精巣癌、並びに中枢神経系の腫瘍、例えば脳腫瘍、神経芽細胞腫および 造血細胞癌、例えばB細胞性白血病/リンパ腫、骨髄腫、T細胞性白血病/リン パ腫および小細胞性白血病/リンパ腫が挙げられる。それらの白血病/リンパ腫 は急性(ALL)または慢性(CLL)のいずれでもよい。 前記化合物は、医薬上許容される担体と共に抗腫瘍活性有効量の1または複数 のイルジン類似体を含んで成る医薬組成物、例えば医薬の単位投与形(剤形)に 配合してもよい。 本発明の方法は、式(I),(XVII)または(XXIII)の化合物の医薬上許 容される塩を製造するためにも適用できる。医薬上許容される塩としては、適用 可能な場合には、アミン酸付加塩並びに遊離ヒドロキシル基の一,二および三リ ン酸塩が挙げられる。アミン塩としては、無機および有機酸の塩、例えば塩酸塩 、硫酸塩、リン酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、炭酸 水素塩などが挙げられる。アルカリ金属アミンまたはアンモニウム塩は、ヒドロ キシアリール基を金属水酸化物、アミンまたはアンモニウムと反応させることに より形成することができる。 上記化合物は医薬組成物として製剤化して哺乳動物宿主、例えばヒト癌患者に 、特定の投与経路に適応した様々な形態で、すなわち経口的にまたは静脈内、腹 腔内、筋肉内もしくは皮下経路により非経口的に、投与することができる。 被検者は感受性の癌腫、すなわち悪性細胞集団または腫瘍を有する任意の哺乳 類であることができる。前記類似体は生体内でヒト腫瘍に対して効果的であり、 且つ試験管内でヒト腫瘍細胞系に対して効果的である。 よって、上記化合物は、例えば医薬上許容される賦形剤、例えば不活性希釈剤 または同化できる食用担体と共に、経口投与することかできる。それらは硬質ま たは軟質ゼラチンカプセル中に封入してもよく、錠剤に圧縮してもよく、または 患者の治療食の食物中に直接配合してもよい。経口治療用投与には、活性化合物 を1または複数の賦形剤と組み合わせることができ、そして摂取可能な錠剤、バ ッカル錠、トローチ剤、カプセル剤、エリキシル剤、懸濁液剤、シロップ剤、カ シェ剤、などの形で使用することができる。そのような組成物および製剤は活性 化合物を少なくとも0.1%含むべきである。もちろん、該組成物および製剤の比 率は異なることができ、便 利には与えられた単位投与形の重量の2%〜約60%であることができる。そのよ うな治療上有用な組成物中の活性化合物の量は、有効な投与レベルが得られるよ うな量である。 錠剤、トローチ剤、丸剤、カプセル剤などは次のものを含んでもよい:結合剤 、例えばトラガカントガム、アラビアガム、コーンスターチまたはゼラチン;賦 形剤、例えばリン酸二カルシウム;崩壊剤、例えばコーンスターチ、ポテトスタ ーチ、アルギン酸など;滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウム;並びに甘味 剤、例えばショ糖、乳糖もしくはサッカリン、または矯味矯臭剤、例えばペパー ミント、ウインターグリーン油もしくはチェリーフレーバリングを添加してもよ い。単位投与形がカプセル剤である時は、上記種類の物質に加えて、液体担体、 例えば植物油またはポリエチレングリコールを含んでもよい。様々な他の物質が コーティングとして存在してもよく、または固形の単位投与形の物理的形態を別 の方法で修飾するために存在してもよい。例えば、錠剤、ピル剤またはカプセル 剤は、ゼラチン、ワックス、シェラックまたは糖などでコーティングすることが できる。シロップ剤またはエリキシル剤は活性化合物、甘味剤としてショ糖、保 存剤としてメチルおよびプロピルパラベン、色素および矯味矯臭剤、例えばチェ リーまたはオレンジフレーバリングを含むことができる。もちろん、どんな単位 投与形を調製するのに使用される材料でも医薬上許容されるものであるべきであ り、且つ使用量で実質的に非毒性であるべきである。加えて、活性化合物は徐放 性製剤や装置に組み込んでもよい。 活性化合物は注入または注射により静脈内にまたは腹腔内に投与することもで きる。活性化合物の溶液は、場合により非毒性界面活性剤と混合した、水溶液と して調製することができる。グリセロール、液体ポリエチレングリコール、トリ アセチンおよびそれらの混 合物中並びに油中の懸濁液を調製することもできる。通常の貯蔵および使用条件 下では、それらの製剤は微生物の増殖を防ぐために保存剤を含有する。 注射または注入用に適した医薬剤形としては、無菌注射可能なもしくは注入可 能な溶液もしくは分散液の即席調製に適合した活性成分を含んで成る、無菌水性 液剤もしくは懸濁液剤または無菌粉剤を挙げることができる。どの場合でも、最 終的な剤形は製造および貯蔵条件下で無菌で、液状で且つ安定でなければならな い。液体担体または賦形剤は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えばグ リセロール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコールなど)、植物 油、非毒性グリセリルエステルおよびそれらの適当な混合物を含んで成る、溶媒 または液体分散媒であることができる。適切な流動性は、例えば、リポソームの 形成により、分散液の場合には必要な粒子サイズの維持により、または界面活性 剤の使用により、維持することができる。微生物の作用の予防は、様々な抗菌剤 および抗真菌剤により、または例えばパラベン、クロロブタノール、フェノール 、ソルビン酸、チメロサールなどにより行うことができる。多くの場合、等張化 剤、例えば糖、緩衝剤または塩化ナトリウムを含むのが好ましいだろう。注射用 組成物の持続性吸収は、吸収を遅らせる剤、例えばモノステアリン酸アルミニウ ムおよびゼラチンの組成物中での使用により達成することができる。無菌注射用 溶液は、必要量の活性化合物を上記に例示した様々な他の成分と共に適当な溶剤 中に混和し、必要ならばその後で濾過滅菌することにより調製される。無菌注射 用溶液の調製に用いる無菌粉剤の場合、好ましい調製方法は、事前に滅菌濾過し た溶液中に存在する任意の追加の所望の成分と活性製剤の粉末を与える、真空乾 燥および凍結乾燥技術である。 本発明の方法に従って製造された化合物の有用な投与量は、その化合物の試験 管内活性および動物モデル(例えばイリジン類似体について教示されているよう なマウスまたはイヌモデル、例えば米国特許第5,439,936号および同第5,523,490 号明細書のもの)での生体内活性を、例えばBorch他(米国特許第4,938,949号明 細書)により教示されているような高等動物(例えば子供および成人)での活性 に関連づけることにより決定することができる。 類似体の治療有効量は、処置すべき被検者および腫瘍によって必然的に異なる 。しかしながら、イルジンSやMに比較して減少した毒性を有するため、比較的 高用量の当該類似体を投与することができる。静脈内投与には30〜112,000μg /kg体重の治療量が特に有効であり、そして腹腔内に投与するならば300〜112,0 00μg/kg体重の量が有効である。当業者は、その量が投与方法によって異なり 得ることを理解している。 本発明を下記の具体例により更に説明することにする。 実施例 実施例I −化合物36の合成 一般法。使用前に溶媒を乾燥しそして蒸留した。THFとジエチルエーテルは ナトリウム−ベンゾフェノンから蒸留し、CH2Cl2とトリエチルアミンはCaH2から 蒸留した。融点は未補正の値である。 1H−および13C−NMRスペクトルはそれぞれ300MHzおよび75MHzで測定した 。高分解能質量スペクトルは、ミネソタ大学の質量分析サービス研究所(Mass S pectrometry Service Laboratory)により70eV(EI)で測定した。カラムクロマト グラフィーはシリカゲル(Davisil 230-425メッシュ、Fisher Scientific)上で 行った。場合により、シリカゲルを中和するために少量のトリエチルアミンを使 用した。化合物15。2−メトキシプロペン(1.55ml,16.2ミリモル)中の14(0.448g, 4ミリモル)の溶液に、アルゴン下で1滴のPOCl3を加えた。生じた溶液を25℃で 12時間攪拌し、次いで3滴のEt3Nによりクエンチングした。揮発性成分を真空中 で留去した後、0℃以下で結晶化する褐色液体として生成物15が得られた(0.69 g,94.3%)。 化合物16。CH2Cl2(50ml)中の15(5.02g,27.3ミリモル)、酢酸ロジウム(1 45mg,0.33ミリモル)およびDMF(500μl)の混合物に、CH2Cl2(50ml)中 の4(6.0g,39.5ミリモル)の溶液を40℃で10分以内で滴下添加した。橙赤色溶 液を40℃で1.5時間還流させ、そして真空中で溶媒を除去した。クロマトグラフ ィー(ヘキサン/EtOAc,10:2)により、白色結晶として生成物16が得られた(7 .10g,84.5%)。m.p.:142-144℃; 化合物17。5%KOH-MeOH(35ml)中の16(594.3mg,1.93ミリモル)の溶液を 室温で1時間攪拌した。生じた赤色溶液を次いで中和し、EtOHで抽出した。合わ せた有機相を飽和食塩水(20ml×2)で洗浄し、そしてNa2SO4上で乾燥した。ク ロマトグラフィー(ヘキサ ン/EtOAc,10:3)により、白色結晶として生成物17が得られた(390.9mg,93% )。m.p.:108.5-109.4℃; 化合物19。THF(17.7ml)とH2O(0.5ml)の中の17(349.4mg,1.60ミリモル) とNMO(355mg)の溶液に、OsO4−THF溶液(2.5重量%,3.5ml)を加えた。25℃ で21時間攪拌した後、水性Na2SO3溶液により反応をクエンチングした。反応混合 物をEtOAcで抽出した。有機相を飽和NaCl溶液で洗浄し、Na2SO4上で乾燥しそし て濃縮した。粗製ジオール生成物18を更に精製せずに次の段階に使用した。少量 の18をクロマトグラフィーにより精製した。 粗製ジオール18を、微量のp-TsOHの存在下でCH3CN(8.0ml)中で2,2−ジメ トキシプロパン(0.8ml,4当量)と反応させた。25℃で10時間攪拌した後、混合 物をCH2Cl2で希釈し、そして飽和NaHCO3溶液とブラインで洗浄した。クロマトグ ラフィー(ヘキサン/EtOAc,10:2)により、白色結晶として生成物19が得られ た(308.5mg,87.3%)。m.p.:178.5-179.5℃; 化合物21。−78℃においてTHF(25ml)中の19(289.5mg,0.99ミリモル)の溶 液に、MeMgCl−THF溶液(3.0M,830μl,2.5当量)をゆっくり加えた。2.5時 間後、その溶液を0℃に温め、飽和NH4Cl溶液でクエンチングした。その溶液をE tOAcで抽出し、そして有機相をブライン溶液で洗浄した。乾燥した有機溶液を濃 縮すると、粗製化合物20が得られた。 粗製化合物20を10%KOH−MeOH溶液に溶かした。赤色混合物を80℃で2時間加 熱し、次いでH2OとCH2Cl2の間に分配させた。有機相をブラインで洗浄し、次い でNa2SO4上で乾燥した。クロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc,10:15)により 、白色結晶として生成物21が得られた(228.0mg,75%)(1H-NMRによると分離 できない異性体混合物を示した)。m.p.:162.0-164.0℃; 化合物22。化合物21(60.9mg,0.20ミリモル)をMeOH(5.0ml)中でDowex 50w -x16樹脂(2.96g)と共に室温で22時間攪拌した。濾過して樹脂を除去し、濾液 を飽和NaHCO3と飽和NaClで洗浄し、次いでNa2SO4上で乾燥した。クロマトグラフ ィー(CH2Cl2/MeOH,10:1)により、白色結晶として生成物が得られた(49.5mg ,93%)。m.p.:149.0-151.0℃; 化合物24aおよび24b。THF(3.0ml)中の22(40.2mg,0.15ミリモル)とp-Ts OH(3.0mg)の溶液に、25℃でHC(OCH3)3(130μl,8当量)を添加した。2時間 後、飽和NaHCO3溶液を加え、混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機相をブラ インで洗浄し、Na2SO4上で洗浄した。濾液を濃縮して、次の反応のための中間体 としてオルトエステル23(46.3mg,100%)を得た。 Ac2O(2.0ml)中のオルトエステル23(35.7mg,0.12ミリモル)を150℃で1時 間加熱した。冷やした反応溶液に、飽和NaHCO3溶液を加え、そしてEtOAcで抽出 した。有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥した。クロマトグラフィー( ヘキサン/EtOAc,10:3→10:7)により、白色結晶としてそれぞれ57.3%(18.2m g)と 9.8%(3.6mg)の収率で生成物24aと24bが得られた。 生成物24a:m.p.:119-121℃; 生成物24b:m.p.:189.3-191.2℃; 24 aからのアシルフルベン化合物26。メタノール(78μl)とTHF(155μl) 中の24a(2.3mg,8.8μモル)とCeCl3・7H2O(24.9mg,8.0当量)の透明溶液に 、0℃において過剰のNaBH4を1度に添加した。0℃で15分後、懸濁液を25℃で3 0分間攪拌した。0℃において、混合物を5%HCl溶液と飽和NH4Clでクエンチン グし、そしてCH2Cl2で抽出した。有機相をH2Oで洗浄し、MgSO4上で乾燥した。濃 縮とクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc,10:5)により、黄色固体として生 成物が得られた(1.8mg,84%)。 次いでこの黄色化合物を無水エタノール(100μl)に溶かし、 そこに微量のKCNを加えた。その溶液を25℃で一晩攪拌すると、TLCは化合物2 5が排他的生成物であることを示した。この溶液をエーテルで希釈し、飽和食塩 水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥した。 濃縮後、得られた粗製ジオール25を、CH2Cl2溶液(1.2ml)中のデス−マーチ ン試薬(11.8mg)により酸化した。25℃で1時間攪拌した後、反応溶液をエーテ ルで希釈し、水性炭酸水素ナトリウムと亜硫酸水素ナトリウムの混合物でクエン チングした。有機相を飽和NaHCO3溶液と飽和NaCl溶液で洗浄し、そしてNa2SO4上 で乾燥した。濃縮とクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc,10:1)により、黄 色ガムとして生成物26のアシルフルベンが得られた(1.1mg,24aから47%)。 24 bからのアシルフルベン化合物26。メタノール(100μl)とTHF(200μl )中の24b(4.1mg,0.013ミリモル)およびCeCl3・7H2O(39.5mg,0.11ミリモ ル)の透明溶液に、0℃において過剰のNaBH4を1度に添加した。0℃で1時間 後、懸濁液を25℃で15分間攪拌した。0℃において、混合物を5%HCl溶液と飽 和NH4Cl溶液でクエンチングし、そしてCH2Cl2で抽出した。有機相をH2Oで洗浄し 、MgSO4上で乾燥した。濃縮とクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc,10:3)に より、黄色固体として生成物が得られた(3.9mg,100%)。 次いでこの黄色固体(3.0mg,0.01ミリモル)をエーテル(0.6 ml)に再溶解し、そしてエーテル(0.4ml)中のLiAlH4(12mg,0.31ミリモル) を入れた反応容器に0℃で添加した。得られた懸濁液を0℃で30分間攪拌し、次 いで20分間に渡り25℃にまで温めた。アセトンで反応液をクエンチングした後、 5%HCl溶液と飽和NH4Cl溶液を加えた。この混合物をエーテルで抽出した。合わ せたエーテル相を飽和NaCl溶液で洗浄し、Na2SO4上で乾燥した。溶媒を除去して 粗製ジオール25を得た。 粗製ジオール25を、CH2Cl2溶液(1.5ml)中のデス−マーチン試薬(70mg)に より酸化した。25℃で1時間攪拌した後、反応溶液をエーテルで希釈し、水性炭 酸水素ナトリウムと亜硫酸水素ナトリウムの混合物でクエンチングした。有機相 を飽和NaCO2溶液と飽和NaCl溶液で洗浄し、そしてNa2SO4上で乾燥した。濃縮と クロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc,10:1)により、黄色ガムとして生成物 アシルフルベン26が得られた(0.7mg,24bから33%)。 実施例II−化合物35の合成 一般法。融点は未補正の値である。1H−および13C−NMRスペクトルはそ れぞれ300MHzおよび75MHzで測定した。高分解能質量スペクトルは、ミネソタ大 学の質量分析サービス研究所(Mass Spectrometry Service Laboratory)により で測定した。全てのクロマトグラフィーはシリカゲル(Davisil 230-425メッシ ュ、Fisher Scientific)を使用し、溶媒は酢酸エチルとヘキサンであった。分 析用TLCはWhatman 4420 222シリカゲルプレート上で行 った。反応は通常TLCによりモニタリングした。収率は出発物質を再使用した 後で計算した。 化合物7。化合物7は文献に従って白色固体として合成した。m.p.134-6℃; 化合物27。7(2.83g,13.7ミリモル)と2−プロパノール(500ml)の攪拌溶 液に25℃でK2CO3(8g,58.0ミリモル)を添加した。混合物を7日間攪拌し、次 いでEtOAcとH2Oの間に分配させた。有機抽出液を飽和NH4Clで洗浄し、そしてMgS O4上で乾燥した。次いで粗生成物を濃縮し、クロマトグラフィーにかけると、1. 88gの7および0.78gの27(82.1%)が得られた。27は白色固体である:mp 183-5 ℃; 化合物28。ベンゼン(10ml)中の27(107mg,0.519ミリモル)とエチレングリ コール(3.04g,49ミリモル)の攪拌溶液に、25℃においてp−トルエンスルホ ン酸(12mg,0.063ミリモル)を加え、次いでそれを24時間攪拌した。混合物をE tOAcと飽和NaHCO3の間に 分配させた。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、MgSO4上で乾燥し、油状物に濃 縮し、それをクロマトグラフィーにかけると、無色油状物として5mgの27と118m gの28(95.3%)が得られた。 化合物29。28(8.0mg,0.032ミリモル)とピリジン(0.5ml)の攪拌溶液に、 N2下でTESCl(0.1ml,0.25ミリモル)を加えた。反応混合物を60℃で30分間攪 拌し、次いで油状物に濃縮した。粗生成物をクロマトグラフィーにより精製する と無色油状物として13mgの29(定量的)が得られた。 化合物30。クロロベンゼン(0.5ml)中の29(13mg,0.0357ミリモル)とフェ ニルセレン酸無水物(13mg,0.0361ミリモル)の溶液をN2下で95℃で0.5時間攪 拌した。この溶液を次いで濃縮しそしてクロマトグラフィーにより処理すると、 無色油状物として4.9mg の29と7.0mgの30(78.2%)が得られた。 化合物34。MeOH(1ml)中の30(20mg,0.055ミリモル)とCeCl3・7H2O(35mg ,0.094ミリモル)の溶液にNaBH4(過剰)を加えた。生じた混合物を25℃で15分 間攪拌し、次いで更にNaBH4を追加した。15分間攪拌した後、混合物をEt2Oと飽 和NH4Clの間に分配させた。エーテル抽出液をMgSO4上で乾燥しそして濃縮すると 、淡黄色油状物として生成物31が得られた。 CH2Cl2(1ml)中の上記粗生成物31の溶液に、Et3N(20ml,0.143ミリモル) とMsCl(20ml,0.258ミリモル)をそれぞれ25℃で添加した。それを5分間攪拌 した。次いで該混合物をEt2Oと飽和NaHCO3の間に分配させた。エーテル抽出液を 食塩水で洗浄し、そしてMgSO4上で乾燥した。濃縮後、それをクロマトグラフィ ーにより処理すると、黄色ガムとして33と34が得られた。 アセトン(2ml)と水(1ml)に溶かした上記化合物33の溶液に、室温で幾ら かのp-TsOHを加えた。その混合物を5分間置いておいた後、Et2Oと飽和NaHCO3の 間に分配させた。次いでエーテル抽出液を食塩水で洗浄しそしてMgSO4で乾燥し た。濃縮とクロマトグラフィーの後、それを上記生成物34と合わせて黄色ガムと して10.5mgの34が得られた。 化合物35。CH2Cl2(1ml)中の34(7.3mg,31ミリモル)と二クロム酸ピリジ ニウム(26mg,69ミリモル)の溶液を25℃で1時間攪拌した。この混合物をEt2O により希釈し、次いで濾過した。濃縮した粗生成物をクロマトグラフィーにかけ ると、黄色結晶として5.2mgの35(71.9%)が得られた。 実施例III−化合物42の合成 化合物36。ピリジン(3ml)中の27(実施例II)(37mg,0.18ミリモル)の溶 液にTESCl(0.25ml,0.624ミリモル)を加えた。この混合物をN2下で60℃にて0 .5時間攪拌した。濃縮とクロマトグラフィーにより、無色油状物として50mgの36 (87%)が得られた。 化合物37。クロロベンゼン(2.5ml)中の36(278mg,0.869ミリモル)とフェ ニルセレン酸無水物(320mg,0.889ミリモル)の溶液を、N2下で95℃で0.5時間 攪拌した。次いで混合物を濃縮しそしてクロマトグラフィーにより処理すると、 無色ガムとして58.7mgの36と131.2mgの37(60.2%)が得られた。 化合物40。MeOH(0.3ml)中の37(9.5mg,0.0299ミリモル)とCeCl3・7H2O(5 8.5mg,0.157ミリモル)の溶液に25℃でNaBH4(過剰)を加えた。それを30分間 攪拌した。次いでその混合物をEt2Oと飽和NH4Clの間に分配させた。エーテル抽 出液をMgSO4で乾燥しそして濃縮すると、淡黄色油状物として生成物38が得られ た。 CH2Cl2(0.2ml)中の上記生成物38の溶液に、Et3N(5ml,0.036ミリモル)とM sCl(5ml,0.965ミリモル)を25℃で添加した。次いでその混合物を5分攪拌し た後、Et2Oと飽和NaHCO3の間に分配させた。エーテル抽出液を食塩水で洗浄し、 そしてMgSO4で乾燥した。 濃縮後、それをクロマトグラフィーにより処理すると、黄色ガムとして8.2mgの4 0(90.3%)が得られた。 化合物41。CH2Cl2(0.2ml)中の40(1.2mg,3.95ミリモル)とデス−マーチン 試薬(2.2mg,5.19ミリモル)の溶液を25℃で30分間攪拌した。この混合物をEt2 Oと10%Na2SO3の間に分配させた。次いでエーテル抽出液を食塩水で洗浄し、そ してMgSO4で乾燥した。濃縮後、それをクロマトグラフィーにより処理すると、 黄色ガムとして1.1mgの41(92.3%)が得られた。 化合物42。アセトン(0.8ml)とH2O(0.4ml)中の41(9.0mg,0.0298ミリモル )の溶液に少量のp-TsOHを添加した。この混合物を30分間攪拌した。次いでそれ をEt2Oと飽和NaHCO3の間に分配させた。 エーテル抽出液を食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥した。濃縮後、それをクロマト グラフィーにより処理すると、黄色ガムとして定量的に42が得られた。 本発明を様々な特定の好ましい態様および技術に関して記載してきたが、本発 明の精神および範囲を保持しながら多数の変更および修正を行い得ることは理解 すべきである。
【手続補正書】 【提出日】平成11年2月10日(1999.2.10) 【補正内容】 請求の範囲 1.下式: 〔上式I中、 (1) R’とR1が独立に(C1〜C4)アルキルであり、R2がOHであり、そ してR3がメチルであるか;または (2) R’が(C1〜C4)アルキルであり、R1がOHであり、そしてR2とR3 がHであるか;または (3) R’が(C1〜C4)アルキルであり、R1とR2が一緒になってエチレン ジオキシであり、そしてR3がHである〕 により表され、R’,R1およびR3が各々メチルでありそしてR2がOHである 式Iの化合物を除く、化合物および医薬上許容されるその塩。 2. R’とR1が独立に(C1〜C4)アルキルであり、R2がOHであり、そし てR3がメチルである、請求項1に記載の式Iの化合物。 3. R’が(C1〜C4)アルキルであり、R1がOHであり、そしてR2とR3 がHである、請求項1に記載の式Iの化合物。 4. R’が(C1〜C4)アルキルであり、R1とR2が一緒になってエチレンジ オキシであり、そしてR3がHである、請求項1に記載の式Iの化合物。 5. 医薬上許容される担体と共に、請求項1〜4のいずれか一項に記載の式I の化合物または医薬上許容されるその塩を含んで成る医薬組成物。 6. 腫瘍細胞の増殖を抑制するのに使われる、請求項1〜4のいずれか一項に 記載の式Iの化合物または医薬上許容されるその塩。 7. 腫瘍細胞の増殖を抑制する方法において使われる医薬の製造に際しての、 請求項1〜4のいずれか一項に記載の式Iの化合物または医薬上許容されるその 塩の使用。 8. R’とR1が独立に(C1〜C4)アルキルであり、R2がOHであり、そし てR3がメチルである、請求項1に記載の式Iの化合物の製造方法であって、式 XIIIのフルベン: 〔上式中、R’とR1は独立に(C1〜C4)アルキルである〕を酸化する段階を 含んで成る方法。 9. 前記式XIIIのフルベンが、生成するアルコールを脱水する条件下で、式 (XII)の化合物: 〔上式中、R’とR1は独立に(C1〜C4)アルキルである〕を還元することに よってケトンをアルコールに変換して、式XIIIのフルベンを生成することによ り製造される、請求項8に記載の方法。 10.前記式XIIの化合物が、式Xのテトラオール: 〔上式中、R’とR1は独立に(C1〜C4)アルキルである〕を式XIのオルト エステル:〔上式中、R’とR1は独立に(C1〜C4)アルキルであり、そしてR”は(C1 〜C3)アルキルである〕に変換し;そして シス−ヒドロキシルを脱離せしめて式XIIのジエノンを生成することにより製 造される、請求項9に記載の方法。 11.前記テトラオールXが、式IXの化合物: 〔上式中、R’とR1は独立に(C1〜C4)アルキルであり、そしてXは除去可 能な1,2−ジオール保護基である〕から除去可能なジオール保護基を除去する ことにより製造される、請求項10に記載の方法。 12.前記式IXの化合物が、式VIIの化合物: 〔上式中、R’は(C1〜C4)アルキルであり、そしてXは除去可能な1,2− ジオール保護基である〕をR1MgCl〔ここでR1は(C1〜C4)アルキルであ る〕で処理して式VIIIのグリニャール生成物:〔上式中、R’とR1は独立に(C1〜C4)アルキルであり、そしてXは除去可 能な保護基である〕を生成し、そしてその酸素ブリッジを開裂せしめて式IXのジ オールを生成することにより製造される、請求項11に記載の方法。 13.前記式VIIの化合物が、式Vの化合物: 〔上式中、R’は(C1〜C4)アルキルである〕をジヒドロキシル化して式VIの ジオール: 〔上式中、R’は(C1〜C4)アルキルである〕を生成させ、そして式VIの化合 物を除去可能な1,2−ジオール保護試薬で処理して式VIIの化合物を生成させ ることにより製造される、請求項12に記載の方法。 14.前記式Vの化合物が、式IIのシクロペンテノン: 〔上式中、R4は−O−C(R92O(R9)であり、ここでR9は(C1〜C4) アルキルである〕を式IIIの環状カルボニルイリド双極子:〔上式中、R’は(C1〜C4)アルキルである〕とカップリングせしめて、式IV の化合物: 〔上式中、R’とR9は独立に(C1〜C4)アルキルである〕を生成させ、そし て式IVの化合物を塩基で処理して式Vのケトンを生成させることにより製造され る、請求項13に記載の方法。 15.R’,R1およびR9が各々メチルである、請求項8〜14のいずれか一項に 記載の方法。 16.R’が(C1〜C4)アルキルであり、R1がOHであり、そしてR2とR3 がHである、請求項1に記載の式Iの化合物の合成方法であって、 (a) 式XVの化合物: 〔上式中、R’は(C1〜C4)アルキルであり、R1とR2は一緒になってケ ト基であり、そしてXは除去可能な保護基である〕の2つのケト基を、式XVIの 化合物:〔上式中、R’は(C1〜C4)アルキルであり、そしてXは除去可能な保護基で ある〕を生成する条件下でヒドロキシル基に還元する段階; (b) シクロペンテノールヒドロキシル基を脱離せしめる段階;そして (c) シクロヘキサノールヒドロキシル基を酸化しそしてヒドロキシル保護基 Xを除去する段階 を含んで成る方法。 17.前記式XVの化合物が、 (a) 式XXVの化合物: 〔上式中、R’は(C1〜C4)アルキルである〕中のヒドロキシル基を除去可能 なヒドロキシル保護基Xで保護し;そして (b) 五員環中に1つの二重結合を導入して式XVの化合物を生成する ことにより製造される、請求項16に記載の方法。 18.前記式XXVの化合物が、 (a) 式XIVの化合物: 〔上式中、R’は(C1〜C4)アルキルである〕中の酸素ブリッジを開裂せしめ て式XXVのジケトンを生成することにより製造される、請求項17に記載の方法 。 19.Xが((C1〜C4)アルキル)3Si−である、請求項16〜18のいずれか 一項に記載の方法。 20.R’が(C1〜C4)アルキルであり、R1とR2が一緒になってエチレンジ オキシであり、そしてR3がHである、請求項1に記載の式Iの化合物の合成方 法であって、 (a) 式XXの化合物: 〔上式中、R’は(C1〜C4)アルキルであり、そしてR1とR2は一緒になって エチレンジオキシである〕中のケト基を、式XXIの化合物: 〔上式中、R’は(C1〜C4)アルキルであり、R1とR2は一緒になってエチレ ンジオキシであり、そしてXは除去可能なヒドロキシル保護基である〕を生成す る条件下で、ヒドロキシル基に還元する段階; (b) シクロペンテノールヒドロキシル基を脱離せしめる段階; (c) ヒドロキシル保護基Xを除去して式XXIIの化合物: 〔上式中、R’は(C1〜C4)アルキルであり、そしてR1とR2は一緒になって エチレンジオキシである〕を生成する段階;そして (d) シクロヘキサノールヒドロキシル基を酸化する段階 を含んで成る方法。 21.前記式XXの化合物が、 (a) 式XIXの化合物: 〔上式中、R’は(C1〜C4)アルキルであり、そしてR1とR2は一緒になって エチレンジオキシである〕のヒドロキシル基を、除去可能なヒドロキシル基Xで 保護し;そして (b) 五員環中に1つの二重結合を導入して式XXの化合物を生成する ことにより製造される、請求項20に記載の方法。 22.前記式XIXの化合物が、請求項17に記載の式XXVの化合物のカルボニル 基をアセタール基に変換して式XIXの化合物を生成することにより製造される、 請求項21に記載の方法。 23.Xが((C1〜C4)アルキル)3Si−である、請求項20〜22のいずれか 一項に記載の方法。 24.請求項8〜23のいずれか一項に記載の式IV,V,VI,VII,VIII,IX,X , XI,XII XIII,XV,XVI,XIX,XX,XXI,XXIIまたはXXVの 化合物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07D 493/08 C07D 493/08 A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 式(V)の化合物: 〔上式中、R’は(C1〜C4)アルキルである〕の合成方法であって、 式(II)のシクロペンテノン: 〔上式中、R4は−O−C(R92O(R9)であり、ここでR9は(C1〜C4) アルキルである〕を、式(III)の環状カルボニルイリド双極子: とカッブリングせしめて、式(IV)の化合物: を生成する段階;そして 化合物(IV)を塩基で処理して式(V)のケトンを生成する段階を含んで成る 方法。 2. 前記ケトンをジヒドロキシル化して、式(VI)の化合物:を生成する段階、そして 式(VI)の化合物を除去可能な1,2−ジオール保護試薬で処理して式(VII )の中間体: (上式中Xは除去可能な1,2−ジオール保護基である)を生成する段階 を更に含んで成る、請求項1に記載の方法。 3. 式(VII)の化合物をRMgCl〔ここでRは(C1〜C4)アルキルであ る〕で処理して式(VIII)のグリニャール生成物: を生成する段階、そして その酸素ブリッジを開裂せしめて式(IX)のジオール:を生成する段階 を更に含んで成る、請求項2に記載の方法。 4. 前記除去可能なジオール保護基を除去して式(X)のテトラオール: を生成する段階を更に含んで成る、請求項3に記載の方法。 5. 前記テトラオールを式(XI)のオルトエステル: 〔上式中、R”は(C1〜C3アルキルである〕に変換する段階;そして シス−ヒドロキシルを脱離せしめて式(XII)のジエノン: を生成する段階 を更に含んで成る、請求項4に記載の方法。 6. 生成するアルコールを脱水する条件下で式(XII)の化合物を還元する ことによりケトンをアルコールに変換して、式(XIII)のフルベン: を生成する段階を更に含んで成る、請求項5に記載の方法。 7. 式(XIII)のフルベンを酸化して式(I)の化合物: を生成する段階を更に含んで成る、請求項6に記載の方法。 8. R9がCH3である、請求項7に記載の方法。 9. R’がメチルである、請求項7に記載の方法。 10. Rがメチルである、請求項7に記載の方法。 11. 式(XIII)のジケトン: 〔上式中、R’は(C1〜C4)アルキルである〕の合成方法であって、 (a) 式(XIV)の化合物中の酸素ブリッジを開裂せしめて式(XIII)のジケトンを生成する段階を含んで成る方法。 12.(b) 式(XIII)の化合物中のヒドロキシル基を除去可能なヒドロキシル 保護基Xで保護する段階;そして (c) 五員環中に1つの二重結合を導入して式(XV)の化合物: (上式中R’1とR’2は一緒になってケトであり、そしてXは除去可能なヒドロ キシル保護基である)を生成する段階 を更に含んで成る、請求項11に記載の方法。 13.(d) 式(XVI)の化合物を生成する条件下で両方のケト基を還元してヒ ドロキシ基を生成する段階; (e) シクロペンテノールヒドロキシル基を脱離せしめる段階;そして (f) シクロヘキサノールヒドロキシル基を酸化しそしてヒドロキシル保護基 Xを除去して、式(XVII)の化合物:(上式中R1はOHでありそしてR2はHである)を生成する段階を更に含んで成 る、請求項12に記載の方法。 14.(g) 段階(d)の後に、前記アルコールを塩化メシルで処理して式(XVIII )のメシレート: (上式中、R”1は−OXであり、R”2は存在せず、そしてRは Hである)を生成する段階を更に含んで成る、請求項13に記載の方法。 15.Xが((C1〜C4)アルキル)3Si−である、請求項12に記載の方法。 16.式(XIII)の化合物のカルボニル基をアセタール基に変換して、式(XI X)の化合物: (上式中、R’1とR’2は一緒になってエチレンジオキシである)を生成する段 階を更に含んで成る、請求項11に記載の方法。 17.(b) 化合物(XIX)中のヒドロキシル基を除去可能なヒドロキシル保護 基Xで保護する段階;そして (c) 五員環中に1つの二重結合を導入して、式(XX)の化合物: (上式中、Xは除去可能な保護基である)を生成する段階 を更に含んで成る、請求項16に記載の方法。 18.(d) 式(XXI)の化合物を生成する条件下でケト基を還元してヒドロ キシル基にする段階; (e) シクロペンテノールヒドロキシル基を脱離せしめる段階; (f) ヒドロキシル保護基Xを除去して式(XXII)の化合物: を生成する段階;そして (g) シクロヘキサノールヒドロキシル基を酸化して式(XXIII)の化合物: を生成する段階 を更に含んで成る、請求項17に記載の方法。 19.(h) 段階(d)の後に、前記アルコールを塩基の存在下で塩化メシルで処理 して式(XXIV)のメシレート: を生成する段階を更に含んで成る、請求項18に記載の方法。 20.Xが((C1〜C4)アルキル)3Si−である、請求項17に記載の方法。
JP50812898A 1996-08-08 1997-08-05 抗腫瘍アシルフルベンの全合成 Expired - Fee Related JP4267702B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/689,461 1996-08-08
US08/689,461 US5723632A (en) 1996-08-08 1996-08-08 Total synthesis of antitumor acylfulvenes
PCT/US1997/013644 WO1998005669A1 (en) 1996-08-08 1997-08-05 Total synthesis of antitumor acylfulvenes

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000515552A true JP2000515552A (ja) 2000-11-21
JP4267702B2 JP4267702B2 (ja) 2009-05-27

Family

ID=24768581

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP50812898A Expired - Fee Related JP4267702B2 (ja) 1996-08-08 1997-08-05 抗腫瘍アシルフルベンの全合成

Country Status (12)

Country Link
US (6) US5723632A (ja)
EP (2) EP0918776B1 (ja)
JP (1) JP4267702B2 (ja)
AT (1) ATE263771T1 (ja)
AU (1) AU3744397A (ja)
CA (1) CA2262648A1 (ja)
DE (1) DE69728544T2 (ja)
DK (1) DK0918776T3 (ja)
ES (1) ES2215234T3 (ja)
HK (1) HK1019878A1 (ja)
PT (1) PT918776E (ja)
WO (1) WO1998005669A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002503714A (ja) * 1998-02-20 2002-02-05 ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カリフォルニア 抗腫瘍剤

Families Citing this family (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5932553A (en) * 1996-07-18 1999-08-03 The Regents Of The University Of California Illudin analogs useful as antitumor agents
US5723632A (en) 1996-08-08 1998-03-03 Mgi Pharma, Inc. Total synthesis of antitumor acylfulvenes
US7141603B2 (en) * 1999-02-19 2006-11-28 The Regents Of The University California Antitumor agents
US6635490B1 (en) * 2000-05-25 2003-10-21 Noble Laboratories Procedure for the simultaneous quantitative and qualitative analysis of both flavonoid glycosides and steroidal glycosides
DE60142313D1 (de) * 2000-10-02 2010-07-15 Univ Emory Triptolid-analoga zur behandlung von autoimmunkranheiten und entzündungen
US7015247B2 (en) * 2000-10-12 2006-03-21 Alvin Guttag Ibuprofen-aspirin, hydroxymethylacylfulvene analogs and L-sugar illudin analogs
US6436916B1 (en) 2000-10-12 2002-08-20 Alvin Guttag Ibuprofen-aspirin and hydroxymethylacylfulvene analogs
BR0210607B1 (pt) * 2001-06-22 2011-06-28 catalisador de metaloceno, sistema catalìtico para a polimerização de olefina, processos para a polimerização de olefina, e para a preparação de um catalisador e metaloceno, e, composto.
US7718385B2 (en) * 2003-10-17 2010-05-18 The Johns Hopkins University Bioactivation of alkylating agents for cancer treatment
WO2007019308A2 (en) * 2005-08-03 2007-02-15 The Regents Of The University Of California Illudin analogs useful as anticancer agents
JP5528806B2 (ja) 2006-10-12 2014-06-25 アステックス、セラピューティックス、リミテッド 複合薬剤
US8883790B2 (en) 2006-10-12 2014-11-11 Astex Therapeutics Limited Pharmaceutical combinations
US20080275016A1 (en) * 2007-05-03 2008-11-06 Arbiser Jack L Fulvene and fulvalene analogs and their use in treating cancers
GB0715576D0 (en) * 2007-08-09 2007-09-19 Syngenta Ltd Novel herbicides
EP2240460A4 (en) * 2008-01-07 2012-02-22 Univ Emory BRANCHED DIEPXYDE COMPOUNDS FOR THE TREATMENT OF INFLAMMATORY DISORDERS
CN106458922A (zh) 2014-04-10 2017-02-22 Af化学药品有限责任公司 亲和药物共轭物
US11135182B2 (en) 2014-04-10 2021-10-05 Af Chemicals, Llc Affinity medicant conjugates
US10285955B2 (en) 2014-04-10 2019-05-14 Af Chemicals, Llc Affinity medicant conjugate
CN104650160A (zh) * 2015-01-13 2015-05-27 济南大学 卡培他滨关键中间体1,2,3-o-三乙酰基-5-脱氧-d-核糖的合成新方法
MX2021002529A (es) * 2018-09-04 2021-08-11 Lantern Paharma Inc Analogos de illudin, usos de los mismos y metodos para sintetizar los mismos.
US11160807B1 (en) 2018-12-11 2021-11-02 Af Chemicals, Llc Methods, compositions and devices for treating cancer with illudofulvenes
US11591295B2 (en) 2019-11-25 2023-02-28 Af Chemicals Llc Affinity illudofulvene conjugates

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4559157A (en) * 1983-04-21 1985-12-17 Creative Products Resource Associates, Ltd. Cosmetic applicator useful for skin moisturizing
LU84979A1 (fr) * 1983-08-30 1985-04-24 Oreal Composition cosmetique ou pharmaceutique sous forme aqueuse ou anhydre dont la phase grasse contient un polyether oligomere et polyethers oligomeres nouveaux
US4612302A (en) * 1983-11-14 1986-09-16 Brigham And Women's Hospital Clinical use of somatostatin analogues
US4684620A (en) * 1984-09-04 1987-08-04 Gibson-Stephens Neuropharmaceuticals, Inc. Cyclic polypeptides having mu-receptor specificity
JPS62234040A (ja) * 1986-04-02 1987-10-14 Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd Dc1043物質
US4853371A (en) * 1986-06-17 1989-08-01 The Administrators Of The Tulane Educational Fund Therapeutic somatostatin analogs
US4820508A (en) * 1987-06-23 1989-04-11 Neutrogena Corporation Skin protective composition
US4992478A (en) * 1988-04-04 1991-02-12 Warner-Lambert Company Antiinflammatory skin moisturizing composition and method of preparing same
US4938949A (en) * 1988-09-12 1990-07-03 University Of New York Treatment of damaged bone marrow and dosage units therefor
US5439936A (en) * 1989-10-03 1995-08-08 The Regents Of The University Of California Method of treating certain tumors using illudin analogs
JPH05503077A (ja) * 1989-10-03 1993-05-27 ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カリフォルニア 抗腫瘍剤としてのイルージンアナログ
GB9017024D0 (en) * 1990-08-03 1990-09-19 Erba Carlo Spa New linker for bioactive agents
DZ1773A1 (fr) * 1993-04-27 2002-02-17 Smithkline Beecham Corp Antagonistes de récepteurs d'endothéline.
US6303120B1 (en) * 1994-03-15 2001-10-16 Memorial Sloan-Kettering Institute For Cancer Research Synthesis of glycoconjugates of the lewis y epitope and uses thereof
US5708163A (en) * 1994-03-15 1998-01-13 Sloan-Kettering Institute Of Cancer Research Synthesis of the breast tumor-associated antigen defined by monoclonalantibody MBRL and uses thereof
US5932553A (en) * 1996-07-18 1999-08-03 The Regents Of The University Of California Illudin analogs useful as antitumor agents
US5723632A (en) * 1996-08-08 1998-03-03 Mgi Pharma, Inc. Total synthesis of antitumor acylfulvenes
US6025328A (en) 1998-02-20 2000-02-15 The Regents Of The University Of California Antitumor agents

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002503714A (ja) * 1998-02-20 2002-02-05 ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カリフォルニア 抗腫瘍剤

Also Published As

Publication number Publication date
US5723632A (en) 1998-03-03
US6469184B2 (en) 2002-10-22
ES2215234T3 (es) 2004-10-01
US6160184A (en) 2000-12-12
WO1998005669A1 (en) 1998-02-12
EP1454890A8 (en) 2004-11-03
CA2262648A1 (en) 1998-02-12
EP1454890A2 (en) 2004-09-08
US20010029303A1 (en) 2001-10-11
DE69728544D1 (de) 2004-05-13
HK1019878A1 (en) 2000-03-03
AU3744397A (en) 1998-02-25
US6252093B1 (en) 2001-06-26
US6717017B2 (en) 2004-04-06
JP4267702B2 (ja) 2009-05-27
PT918776E (pt) 2004-07-30
DK0918776T3 (da) 2004-07-12
US5856580A (en) 1999-01-05
EP1454890A3 (en) 2004-11-10
EP0918776B1 (en) 2004-04-07
US20030050495A1 (en) 2003-03-13
ATE263771T1 (de) 2004-04-15
DE69728544T2 (de) 2004-09-16
EP0918776A1 (en) 1999-06-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000515552A (ja) 抗腫瘍アシルフルベンの全合成
JP2006001944A (ja) 新規ビタミンd構造類似体
WO1999008987A1 (en) Cyclohexenone long-chain alcohol and medicament containing same
BE1003843A4 (fr) Procede stereospecifique pour la preparation des enantiomeres de la furo (3,4-c) pyridine et composes ainsi obtenus.
House et al. Enones with strained double bonds: the bicyclo [3.3. 1] system
CN103732568A (zh) 贯叶金丝桃素类似物、其合成方法及其用途
Andriamialisoa et al. Synthetic studies on taxane diterpenes X-ray structure of a key intermediate
US8410314B1 (en) Method of synthesis
US20190194107A1 (en) Method of synthesis
FR2723947A1 (fr) Nouveaux composes tetrahydropyraniques, leur procede de preparation et les compositions pharmaceutiques qui les contiennent
RU2317992C2 (ru) Новые промежуточные соединения для синтеза производных витамина d
JP4035332B2 (ja) シクロヘキセノン長鎖アルコールの製造法
CA1338591C (en) Method of preparing vitamin d _and vitamin d _or activated vitamin d _and activated vitamin d _or derivatives therefrom
KR810001975B1 (ko) 항 안드로겐 화합물의 제조방법
Manning Free radical methodology: iterative cyclopentannulation and formation of trans ring-fused compounds
DELMAR STUDIES DIRECTED TOWARD THE SYNTHESIS OF PSEUDOGUAIANOLIDES.
JP2008528656A (ja) 四環性テルペン系化合物、その製造方法、薬剤としてのそれらの使用、およびこれらを含む医薬化合物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040609

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080122

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20080421

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20080602

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080709

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080826

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081125

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090120

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090219

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120227

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees