JP2000514654A - 下垂体分化因子およびその使用方法 - Google Patents

下垂体分化因子およびその使用方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、下垂体分化因子(PDF)、すなわち乳癌及び前立腺癌細胞を含む細胞を分化することができる下垂体因子に関する。PDFをコードする単離された核酸及び関連するベクター及び宿主細胞も提供される。悪性にトランスフォームされた細胞の分化能力の回復は、癌治療のモダリティーを提供する。単離され精製された本発明のPDFは、従って乳癌及び前立腺癌の処置に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】 下垂体分化因子およびその使用方法発明の背景 悪性のトランスフォーメーションは、増殖と分化の非連携を特徴とし、分化の 進行能力を消失した細胞の連続的増幅をもたらす。従って、癌細胞の分化能力を 回復し得る薬剤は、癌治療に潜在的に有用である。 様々な抽出物、タンパク質および化学薬品が、インビトロおよびインビボで特 定の癌細胞の分化を誘導することが示されてきた。例えば、Sachsら(1987)Cance r Research 47:1981は、骨髄性白血病細胞が正常な分化タンパク質によりイン ビトロおよびインビボで分化を誘導できる観察を含む、白血病骨髄造血細胞の分 化誘導の概説を提供する。Tallmanら(1992)J.Clin.Pharmacol. 32:868は、癌治 療におけるレチノイドの役割を概説している。 レチノイドは、膀胱と乳房の癌および白血病の予防ならびに治療のための分化剤 として調べられてきた。Platicaら(1992)Endocrinology 131:2573は、ウシの下 垂体およびラットのプロラクチン・成長ホルモン産生細胞腫瘍の抽出物がラット 乳房腫瘍細胞の分化を誘導することを報告している。 インビトロ研究およびインビボでの齧歯類研究で同定された分化剤は、臨床的 にも評価された。例えば、ヘキサメチレンビスアセトアミドおよびレチノイン酸 を含む分化剤は、癌治療および予防の臨床試験に入り、Linskeyら(1995)Neurosu rgery 36:1によって概説されている。急性前骨髄性白血病の治療ための分化剤 の成功した使用は、Warrellら(1993)New Engl.J.Med 329:177によって報告さ れた。レチノイドは、Lippmanら(1993)J.Natl.Cancer Inst.85:499によって、 予宮頸癌の処置に治療的に有用であることが示された。 癌細胞を分化誘導させ、従って、より正常な特性を仮定する分化剤の臨床的使 用は、分化治療と名付けられている。分化治療は、細胞障害性化学療法のような 慣用されている癌治療への代替的アプローチを提供する。従って、当分野におい て、癌細胞の分化を促進し得る新しい薬剤の同定および単離または合成に対する 要請がある。発明の概要 本発明は、乳癌および前立腺癌細胞を含む細胞を分化し得る下垂体因子である 、下垂体分化因子(PDF)に関する。 1つの実施態様において、本発明は、PDFをコードする単離された核酸を提供 する。PDFをコードする単離された核酸を含むベクターおよび宿主細胞が、さら に提供され る。 本発明の他の実施態様は、単離され精製されたPDFおよびその生物学的に活性 なアナローグとフラグメント、並びにPDFおよびその生物学的に活性なアナロー グとフラグメントを作製する方法を提供する。 本発明はさらに、乳房または前立腺の癌細胞を分化促進有効量のPDFと接触さ せることを包含する、乳癌または前立腺癌細胞の分化を促進する方法を提供する 。 本発明の他の実施態様は、そのような治療を必要としている患者に治療的有効 量のPDFを投与することを包含する、乳癌または前立腺癌の治療方法を提供する 。 本発明の他の実施態様では、PDFまたはその生物学的に活性なアナローグもし くはフラグメントを薬学的に許容される担体と混合して含む薬学的組成物が提供 される。図面の簡単な説明 図1は、PDFの存在しない馴化培地でのMCF-7ヒト乳癌細胞を示す。 図2は、PDFをコードするcDNAを注入された卵母細胞のライゼートで処理され たMCF-7ヒト乳癌細胞を示し、PDFで誘導された凝集を示す。 図3は、PDFの非存在下に培養されたDU145前立腺癌細胞を示す。 図4は、DU145細胞上でPDFにより誘導された、凝集およびスフェロイド(spher oid)形成を含む、形態学的変化を示す。 図5は、配列番号:1のヌクレオチド配列を提供する。 図6は、MCF-7細胞中のスフェロイド形成に対する、PDF含有卵母細胞ライゼー トの効果を示すグラフである。 図7は、DU-145細胞中のスフェロイド形成に対する、PDFの効果を示すグラフ である。発明の詳細な説明 本発明は、下垂体分化因子(PDF)に関する。PDFは、哺乳動物の下垂体から、お よびMtTW10を含む下垂体腫瘍から得られ得るポリペプチドである。PDFは、乳癌 および前立腺癌細胞を含む細胞の分化を促進する。 1つの実施態様では、本発明は、PDFをコードする単離された核酸を提供する 。PDFをコードする2.2kB cDNAを含むpBS-PDF1と名付けたプラスミドは、アメリ カン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)、12301パークローン・ドライ ブ、ロックヴィル、メリーランド20852に寄託され、利用番号ATCC 97648を与え られた。好ましい実施態様では、PDFをコードする単離された核酸は、図5に示 される配列番号:1のヌクレオチド配列を含む。 本発明によれば、PDFをコードする単離された核酸は、 発現クローニングにより哺乳動物の下垂体から得られ得る。哺乳動物の下垂体cD NAライブラリーは、例えば、Sambrookら(1989)Molecular Cloning:A Laborator y Manual ,第2版,Cold Spring Harbor Laboratory Press,コールドスプリング ハーバー,ニューヨーク州に記載されるような当業者に公知の方法によって調製 され得る。さらに、哺乳動物の下垂体cDNAライブラリーは、例えば、Clonetech 、パロアルト、カリフォルニア州から市販されている。ヒト下垂体ライブラリー が、好ましい。 PDFをコードする単離された核酸は、ライブラリーのcDNAクローンを発現し、 発現産物をPDF活性について機能性アッセイで評価することによって、哺乳動物c DNAライブラリーから得られた。様々な発現システムが、当業者に公知である。 好ましい実施態様では、アフリカツメガエル卵母細胞を、下垂体cDNA発現のため の宿主として使用する。外因性核酸の発現のためのアフリカツメガエル卵母細胞 の使用は、当業界で公知であり、例えば、Gurdonら(1983)Methods in Enzymolog y 101:370に記載されている。強力なプロモーター制御下に下垂体cDNAを含む発 現ベクターは、卵母細胞の核に注入され得、その後で卵母細胞は1〜数日間イン キュベートされ、卵母細胞ライゼートまたは馴化培地(CM)をPDF活性について評 価する。 或いは、mRNAは、下垂体cDNAからインビトロで合成され、卵母細胞に注入され、 その後、下記のようにPDF活性について卵母細胞またはCMが評価され得る。下垂 体cDNAは、プールに分割され得、それからRNAが合成され、卵母細胞に注入され 、機能性活性についてテストされる。陽性プールはサブグループに分割され、PD Fをコードする単一のcDNAが同定されるまで該プロトコールを繰り返す。 PDFの同定に有用なバイオアッセイは、乳房および前立腺の癌細胞の分化を促 進するPDFの能力に基づく。ここに記載されるようにPDFの分化誘導活性に反応す るあらゆる乳房および前立腺の癌細胞は、本発明のバイオアッセイにおける使用 に好適である。様々な培養された乳房および前立腺の癌細胞は、ATCCから入手さ れる。好ましい非制限的実施態様では、バイオアッセイに使用される乳癌細胞は 、D.Sirbascu、テキサス大学医学部、ヒューストン、テキサス州から入手され るラット乳房腫瘍細胞系MTW9/P1またはATCCから入手されるMCF-7ヒト乳癌細胞で ある。他の好ましい実施態様では、前立腺癌細胞は、ATCCから入手されるヒト前 立腺細胞系DU145である。 乳房または前立腺の癌細胞をPDFで処理すると、未分化癌細胞の分化を引き起 こす。分化は、正常な乳房または前立腺の構造への分化と一致する形態学的およ び生化学 的パラメーターによって測定され得る。通常、単一細胞懸濁液として培地中で増 殖する癌細胞は、PDF処理から24時間以内に凝集し、スフェロイドを形成する 。凝集は、懸濁された単一細胞を取り出してカウントし、次に残っている凝集し た接着細胞を剥がしてカウントし、次に凝集した全細胞のパーセンテージを測定 することにより、測定され得る。未処理細胞と比較して、処理細胞の凝集の統計 的に有意な増加は、PDF活性の証拠である。従って、凝集の測定は、PDF活性に関 する単純で好都合なバイオアッセイを提供する。 凝集バイオアッセイは、下記のように行われ得る。約1×105個の乳癌細胞、 例えばMTW9/P1細胞を、血清を含まないダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)1ml中 で、約10ng/ml〜約10μg/mlの濃度の下垂体cDNAの発現産物の存在下または非存 在下に増殖させる。培養物を、37℃で5% CO2雰囲気で約72時間インキュベート する。血清を含まないDMEMでリンスすることにより、懸濁された単一細胞を取り 出し、次にカウントする。残りの凝集した接着細胞を、トリプシン-EDTAによる トリプシン処理を5分間して剥がし、次にカウントする。細胞は、好都合には、 格子状(gridded)の培養皿上で光学顕微鏡下に細胞を観察してカウントされる。 下垂体cDNA発現産物による処理に応答 した、凝集の用量反応性増加は、cDNAがPDFをコードすることを示す。 スフェロイド形成アッセイは、下記のように行なわれ得る。約1×105個の前 立腺癌細胞、例えばDU145細胞を、10%ウシ胎児血清(FBS)(Bio Whittacker、ウ ォーカーズヴィル、メリーランド州)、10IUペニシリン/mlおよび50mgストレプ トマイシン/mlを補足したRPMI 1640培地(Sigma)で、37℃にて5% CO2雰囲気で増 殖させる。培養物を、様々な濃度のPDF、例えば、50-300ug/ml培養物で処理する 。72時間後、スフェロイドの形成に関して、培養物をスコア化する。スフェロイ ドは、個々の判別可能な細胞形態を有さない多細胞性凝集物(multicellular agg regates)として定義される。培養物は、好都合には、格子状培養皿を光学顕微鏡 で観察し、スフェロイドをカウントしてスコア化する。スフェロイド形成の用量 依存性増加は、PDF生物学的活性の指標である。 上記の凝集バイオアッセイを修飾したものでは、凝集およびスフェロイド形成 は、固定切片の光学顕微鏡または電子顕微鏡観察によって検出され得る。上記の ような細胞の培養および処理の後、培養細胞を固定し、当分野で公知の方法によ り顕微鏡用に切片化する。例えば、培養細胞を、0.1Mカコジル酸緩衝液中1.5% グルタルアルデ ヒド中で1時間固定する。低速遠心分離で得られるペレットを、コリジン緩衝液 中1.5%四酸化オスミウム中で30分間、次にマレイン酸緩衝液中酢酸ウラニル中 で30分間、後固定し、続いて、Epon 812中で脱水し包埋する。光学顕微鏡用に、 1μm切片をメチレンブルー、アズールIIおよび塩基性フクシン(basic fuchsin )で染色する。電子顕微鏡用に、60〜90nm切片を切り出し、酢酸ウラニル−クエ ン酸鉛で染色する。続いて、凝集およびスフェロイド形成は、光学または電子顕 微鏡により可視化され得る。未処理細胞と比較した、処理細胞の凝集およびスフ ェロイド形成の統計的に有意な増加は、PDFの生物学的活性の証拠である。 乳癌細胞のPDF処理は、顕微鏡で観察され得る他の効果を生じ、従って、更な るPDFアッセイを提供する。光学顕微鏡によって、PDF処理細胞は未処理細胞より もサイズが小さく、腺形成と一致する類器官(organoid)構造にクラスター化され ることが観察され得る。電子顕微鏡によって、処理細胞がより小さく、未処理細 胞よりも小さい核を有することが観察され得る。さらに、細胞質は、細胞質に液 胞を形成した未処理細胞とは反対に、リソソームおよび小胞体のような分極化オ ルガネラに富み、ミトコンドリア以外のオルガネラは殆どない。 PDF処理した乳癌細胞も、PDFのための更なるバイオアッセイを提供する生化学 的変化を受ける。特に、分化した乳房細胞でのみ分泌されるラクトアルブミンは 、PDF処理したMTW9/P1細胞によって産生されるが、未処理細胞によってはされな い。従って、例えば慣用されているノーザンもしくはウェスタンブロット、組織 化学的技術、またはイムノアッセイで検出されるようなラクトアルブミンの合成 は、PDFに関する別のバイオアッセイを提供する。 上記のクローニング法およびバイオアッセイによって、PDFをコードする単離 されたcDNAが同定された。従って、本発明によると、単一ポリペプチドをコード する単一の核酸が下垂体分化活性を指示することが発見された。 PDFをコードする単離された核酸は、更に、そのヌクレオチド配列によって特 徴付けられ得る。ヌクレオチド配列決定は、例えば、Sangerら(1977)Proc.Natl. Acad.Sci.74 :5463のジデオキシ鎖終結法を含む、当業者に公知の方法で達成さ れ得る。本発明によるPDFをコードする単離された核酸は、図5の配列番号:1 に示される配列を含む。 本発明は、任意の上記のバイオアッセイで測定されるような乳癌細胞の分化を 促進する能力を有するポリペプチドである、PDFをコードする哺乳動物の下垂体 および下 垂体腫瘍から得られ得る単離された核酸を包含する。好ましい実施態様では、該 核酸は、プラスミドpBS-PDF1に含まれ、図5の配列番号:1に示される配列を含 む、2.2kB核酸である。別の好ましい実施態様では、単離された核酸は、フラグ メントが生理学的に活性なPDFをコードする2.2kB挿入切片の連続的フラグメント である。当業者は、慣用されている分子生物学的技術によって2.2kB挿入切片の フラグメントを得、該フラグメントを含む発現ベクターを調製し、核酸を発現し 、PDFをコードするフラグメントを同定するために上記のようなPDF活性について 得られた産物をアッセイすることができる。 PDFをコードする単離された核酸はまた、配列番号:1の配列またはそのフラ グメントを有する合成核酸を、下垂体核酸のプールから所望の核酸を単離するた めのプローブとして用いることにより得られ得る。好適な方法は、例えば、Samb rookらによって記載されている。 本発明の好ましい実施態様では、PDFをコードする単離された核酸は、プラス ミドpBS-PDF1の2.2kB挿入切片に含まれている。本発明はさらに、プラスミドpBS -PDF1の2.2kB挿入切片に含まれている核酸のアナローグを包含し、ここで該アナ ローグはPDFをコードする。例えば、遺伝暗号の同義性の知識を有する当業者は 、プラスミドpBS-PD F1の挿入切片にコードされているアミノ酸配列をコードする核酸配列を決定でき る。さらに、配列は、選択した宿主生物に関する公知の好ましいコドンを利用し て特定の宿主生物で発現を最適化するために選択され得る。さらに、アナローグ は、生物学的活性には必要でない残基の置換または欠失を作ることによって作製 され得る。そのようなアナローグは、上記のバイオアッセイによって同定され得 る。 本発明は、更に、哺乳動物の下垂体または下垂体腫瘍から単離され得る、およ び中度または高度のストリンジェンシー条件下でプラスミドpBS-PDF1の2.2kB挿 入切片あるいは配列番号:1の配列を有する単離された核酸もしくはその相補体 にハイブリダイズ可能であり更に生物学的に活性なPDFをコードし得る核酸を包 含する。中度または高度のストリンジェンシー条件は、当業者に公知であり、例 えば、SambrookらおよびBeltzら(1983)Methods Enzymol. 100:226に記載されて いる。高いストリンジェンシー条件は、例えば、緩衝水溶液中で68℃で又は50% ホルムアミド中42℃でのハイブリダイゼーションを含む。中度のストリンジェン シー条件は、代表的には、水溶液の温度を低くし、ホルムアミドの量を減少し、 イオン強度を増大させることによって達成される。本発明の単離 された核酸の生物学的活性PDFをコードする能力は、上記の機能性アッセイによ って測定され得る。 本発明は更に、本発明の単離された核酸を含むベクターに関する。ベクターは 、PDFをコードする核酸の増幅および/または発現に有用である。1つの実施態 様では、本発明のベクターは、好適な宿主細胞でPDF発現を起こさせるように、 好適な転写および/または翻訳調整エレメントと作動可能に連結されたPDFをコ ードする核酸を含む。調整エレメントは、哺乳動物、細菌、ウイルスまたは昆虫 の遺伝子に由来し得、例えば、プロモーター、エンハンサー、転写および翻訳開 始配列、終止配列、複製起点、並びにリーダーおよび輸送配列をコードする配列 を含む。好適な調整エレメントは、望ましい宿主細胞での最適な発現のために選 択される。有用な発現ベクターは、当業者に公知の方法によって構築され得、ま た市販されてもいる。レトロウイルス、パルボウイルス、デンソウイルス(denso virus)およびバキュロウイルスを含む組換えウイルス・ベクターが特に好ましい 。 好ましい実施態様では、発現ベクターは、PDFをコードする核酸に作動可能に 連結された強力な構成性または誘導性プロモーターを含む。好適なプロモーター は、当業者に周知であり容易に入手され、例えば、細菌、酵母、 ウイルス、哺乳動物、および昆虫のプロモーターを含む。昆虫および哺乳動物細 胞と適合性の発現ベクターが、特に好ましい。 本発明の別の実施態様は、PDFをコードする核酸を含む宿主細胞を提供する。 該核酸を含む宿主細胞は、PDFをコードする核酸を複製し発現するのに有用であ る。宿主細胞は、原核生物または真核生物であって良く、細菌、酵母、昆虫また は哺乳動物の細胞を含む。昆虫および哨乳動物の細胞が好ましい。特に好ましい 宿主細胞は、例えば、Spodoptera frugiperdaおよびTrichoplusia ni細胞を含む 昆虫細胞系である。 単離された核酸または発現ベクターは、形質転換、トランスフェクションおよ び感染を含む、当業者に公知の方法によって宿主細胞に導入され得る。例えば、 トランスフェクションは、リポソーム仲介トランスフェクション、リン酸カルシ ウム仲介トランスフェクション、裸のDNAトランスフェクション、マイクロイン ジェクションおよびエレクトロポレーションのような公知の方法によって達成さ れ得る。原核細胞の形質転換法は、例えば、Cohenら(1972)Proc.Natl.Acad.Sci .USA 69:2110に記載されている。真核宿主細胞の形質転換は、例えば、Sambro okらに記載されている。 バキュロウイルス・ベクターおよび昆虫宿主細胞を利用する発現システムも、 好ましい。鱗翅目の昆虫細胞を感染させるための組換え発現ベクターとしてのバ キュロウイルスの使用は、当分野で公知であり、例えば、Luckowら(1988)BioTec hnology 6:47に記載されている。 本発明は更に、単離され精製されたPDF並びにその生物学的活性なアナローグ およびフラグメントに関する。本発明の好ましい実施態様では、単離され精製さ れたPDFは、プラスミドpBS-PDF1中のDNAにコードされるアミノ酸配列を有する。 単離され精製されたPDFは、例えば、形質転換、トランスフェクションまたは 注入によってPDFをコードする核酸を好適な宿主細胞に導入し、発現に好適な条 件下で宿主細胞を培養し、組換えPDFを回収することによって作製され得る。組 換えPDFは、当分野で公知のタンパク質精製法によって細胞または培養培地から 回収され得る。好ましい実施態様では、PDFをコードする核酸を好適なプロモー ター制御下に含む発現ベクターを、昆虫または哺乳動物の宿主細胞に導入する。 PDFの生物学的活性なアナローグおよびフラグメントは、PDFの生物学的活性な アナローグまたはフラグメントをコードする核酸を利用して、同様に作製される 。単離され た組換えアナローグまたはフラグメントは、上記のバイオアッセイによって同定 され得る。用語「アナローグ」は、PDFのアミノ酸配列の置換および改変を含み 、その置換および改変はPDFの生物学的活性を維持する。アミノ酸挿入誘導体は 、アミノおよびカルボキシ末端融合ならびに単一もしくは複数の配列内挿入を含 む。欠失変異種は、配列から1以上のアミノ酸が除去されている。置換アミノ酸 変異種では、少なくとも1個の残基が除去または他の残基で置換されている。生 物学的活性なフラグメントは、PDFポリペプチドの全長を含まないが、PDFの生物 学的活性を維持する、PDFまたはPDFアナローグのフラグメントである。生物学的 活性アナローグおよびフラグメントは、例えばSambrookらに記載されている組換 え法により、または固相ペプチド合成のような当分野で周知のペプチド合成技術 によって作製され得る。 本発明は、乳房または前立腺の癌細胞を、分化促進有効量のPDFまたはそのア ナローグもしくはフラグメントと接触させることを包含する、乳癌または前立腺 癌細胞の分化を促進する方法を提供する。分化促進有効量のPDFは、分化に関す る任意の上記バイオアッセイによって、癌細胞の分化を促進する量である。 本発明の他の実施態様は、治療的有効量のPDFまたはそ のアナローグもしくはフラグメントを、そのような治療を必要としている患者に 投与することを包含する、乳癌の治療方法を提供する。乳癌治療のためのPDFの 治療的有効量は、形態学的または生化学的分化、腫瘍マーカーの減少、腫瘍退縮 、アポトーシス、または腫瘍増殖もしくは侵襲の一部停止のような前哨(sentine l)腫瘍マスの挙動に変化をもたらす量である。PDFは、PDFまたはその生物学的活 性なアナローグもしくはフラグメントおよび薬学的に許容される担体を含む、薬 学的組成物として投与される。 本発明の他の実施態様は、治療的に有効量のPDFまたはそのアナローグもしく はフラグメントを、そのような治療を必要としている患者に投与することを包含 する、前立腺癌の治療方法を提供する。前立腺癌治療のためのPDFの治療的有効 量は、前記のような前哨腫瘍マスの挙動に変化をもたらす量である。PDFは、PDF またはその生物学的活性なアナローグもしくはフラグメントおよび薬学的に許容 される担体を含む、薬学的組成物として投与される。 薬学的組成物の剤型は、当分野で一般に公知であり、好都合にはRemington's Pharmaceutical Sciences,第17版,Mack Publishing Co.,イーストン、ペン シルベニ ア州が参照できる。本発明で使用されるPDFまたはそのアナローグもしくはフラ グメントの剤型は、製造および保存条件下で安定でなければならず、細菌および 真菌のような微生物の混入作用に対しても保護しなければならない。微生物混入 に対する防止は、様々な抗細菌剤および抗真菌剤の添加によって達成され得る。 投与に好適なPDFの薬学的形態は、滅菌注射液または分散液の処方箋調合のた めの、滅菌水溶液または分散液および滅菌粉末を含む。全ての場合において、形 態は、滅菌性でなければならず、容易に注射器注入ができる程度まで流動性でな ければならない。代表的な担体は、例えば、水緩衝化水溶液(即ち、生物学的適 合性の緩衝液)、エタノール、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチ レングリコールのようなポリオール、それらの好適な混合物、界面活性剤、また は植物油を含む溶媒あるいは分散媒を含む。滅菌は、当分野で認められた技術に よって遂行され得、濾過あるいは抗菌剤もしくは抗真菌剤、例えば、パラベン、 クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸またはチメロサールの添加を含むが 、それに限定されない。さらに、糖または塩化ナトリウムのような等張化剤が、 被験組成物に混入され得る。 被験PDFを含む滅菌注射液の作製は、要求されるような 先に挙げられた様々な成分とともに、適切な溶媒中に必要量のこれらの化合物を 混入し、その後、好ましくは濾過滅菌で滅菌することにより達成される。滅菌粉 末を得るために、必要に応じて、上記の溶液を真空乾燥または凍結乾燥する。 従って、被験PDFまたはそのアナローグおよびフラグメントは、好都合で有効 な投与のために、治療的に有効な用量中、好適な薬学的に許容される担体および /または希釈剤とともに、薬学的有効量で混合される。 本明細書で使用されるとき、用語「薬学的に許容される担体および/または希 釈剤」は、活性成分と非相溶性ではない任意の全ての溶媒、分散媒、抗菌剤およ び抗真菌剤、マイクロカプセル、リポソーム、カチオン脂質担体、等張化および 吸収遅延剤などを含む。薬学的に活性な物質ためのそのような媒体および薬剤の 使用は、当分野で周知である。補助的活性成分も、組成物に混入され、本発明方 法で使用され得る。 本発明方法で使用されるPDF、そのアナローグまたはフラグメントの、ヒトに 適用される正確な治療的有効量は、患者の年齢、体重、疾患の程度および状態の 個々の相違を考慮して、当業者により決定され得る。一般に、本発明のPDF薬学 的製剤は、好ましくは、注入用量当り少なく とも約1mgの量で、より好ましくは用量当り約10mgまでの量で、或いは約10-9M 〜10-6Mの局所的乳房または前立腺組織濃度を達成する用量で、投与されるべき ことが言及され得る。 非経口組成物を、投与の容易さおよび投与量の均一性のために、投与単位形態 で剤型化することが特に有利である。本明細書で使用される投与単位形態は、治 療される哺乳動物被験体のための単位投与量に好適な物理的に非連続の単位を指 し、それぞれの単位は、必要とされる薬学的担体と組合せて所望の治療的効果を 生じるために計算された予め決められた量の活性物質を含む。本発明の新規な投 与単位形態に関する仕様書は、活性物質(即ち、PDF、そのアナローグもしくは フラグメント)のユニークな特性、および乳房または前立腺細胞癌の治療のため にそのような活性物質を混合する当分野に固有の限定に指図され直接依存する。 主要な活性成分は、先に開示されたような投与単位形態で好適な薬学的に許容 される担体とともに、有効量の好都合で有効な投与のために混合される。補助的 活性成分を含む組成物の場合、投与量は、成分の通常の用量および投与様式を参 照して決定される。 本発明による治療方法では、PDF、そのアナローグまた はフラグメントは、治療的に有効であるような量で、および乳房および前立腺細 胞癌の治療に医学的に許容される任意の方法で、投与剤型と適合可能な様式で投 与され得る。可能な投与経路は、脈管内、静脈内、動脈内、皮下、筋肉内、腫瘍 内、腹腔内、脳室内または硬膜内外(intraepidural)のような非経口的経路によ る注射を含む。組成物はまた、例えば手術中に組織表面に直接適用され得る。徐 放性投与も、特にデポー注射剤または浸食可能なインプラントのような手段によ って、本発明に含められる。 本発明は更に、いかなる意味でも本発明の範囲の限定を意図しない下記の具体 的な実施例によって例示される。 実施例1 乳癌細胞及び前立腺癌細胞の下垂体抽出物誘導分化 ウシ下垂体及びプロラクチン・成長ホルモン産生細胞下垂体腫瘍から調製され た抽出物を乳癌細胞の分化を誘導する能力について評価した。 プロラクチン・成長ホルモン産生細胞腫瘍MtTW10及びウンタ エキム(UntaeKim )博士、ロズウェル パークメモリアル インスティテュート,バッファロー ニューヨークから得た下垂体腫瘍MTW9-OMのアルカリ性下垂体 抽出物をPlaticaら(1992)Endocrinology 131:2573により記載されたように調製 した。ウシ下垂体抽出物をCollaborative Research,Bedford,MAから商業的に 入手した。 下垂体抽出物をMTW9/P1ラット乳房腫瘍細胞、MCF-7ヒト乳癌細胞、正常上皮乳 房細胞、並びに骨髄性及びリンパ性白血病細胞の血清を含まない培地に加えた。 24時間後、通常単一細胞懸濁液として増殖する乳癌細胞が凝集し、スフェロイ ドを形成した。電子顕微鏡は、オルガネラの分極、ルーメン様形成、接合部形成 及び細胞内分泌顆粒の出現を含む正常乳腺構造への分化を示す変化を実証した。 標準的方法により行われたノーザン及びウェスタンブロットは、下垂体抽出物が 乳癌細胞中のラミニン、カゼイン及びラクトアルブミンの発現、およびE−カド ヘリン(E-cadherin)の過剰発現を誘導することを実証した。正常上皮細胞並びに 骨髄性及びリンパ性白血病細胞は、下垂体抽出物で処理することにより影響され ない。 前立腺癌細胞は、ATCCから入手した。前立腺癌細胞の血清を含まない培地 は、上記のようにPlaticaらにより調製された下垂体抽出物で処理し、分化の証 拠について形態学的及び生化学的に評価した。下垂体抽出物は、 バイオアッセイにより測定されるように前立腺癌細胞の分化を誘導した。 抽出物は、ラット肝及び腎から同様に調製され、上記のように細胞培養物に加 えた。ラット肝及び腎抽出物は、乳癌細胞または前立腺癌細胞の分化に影響しな かった。 表皮成長因子(EGF)、トランスフォーミング増殖因子(TGF)、血小板 由来増殖因子(PDGF)、繊維芽細胞増殖因子(FGF)、インシュリン様増 殖因子(IGF)−I及び−II、エストラジオール、成長ホルモン及びブロラ クチンを含む各種のホルモン及び成長因子は、乳癌細胞の培養物に加えられ、上 記のように分化活性について評価された。該ホルモン及び成長因子のいずれも分 化誘導能を示さなかった。 実施例2 下垂体分化活性に関するクロ−ニングシステムの同定 発現クローニング法が、下垂体分化活性をさらに特徴付けるために考案された 。アフリカツメガエル卵母細胞が適当な発現システムであるかどうかを決定する ために、アフリカツメガエル卵母細胞を下垂体分化様活性の欠如、選択された機 能性アッセイにおける乳癌細胞への毒性および下垂体分化活性を破壊または妨害 する因子の存在に ついて評価した。 下垂体分化活性についての凝集バイオアッセイで、MCF-7乳癌細胞のスフェロ イド形成を測定した。MCF-7細胞は、下垂体抽出物の下垂体分化活性に応答して 凝集し、スフェロイドを形成する。スフェロイドは、光学顕微鏡により可視化さ れた。 卵母細胞ライゼートは、0.15M NaCl中で卵母細胞をホモジナイズし、次いで4 ℃、15,000×gで30分間遠心分離し上清を集めることにより得られた。50〜40 0μgの蛋白質及び卵母細胞が24時間維持された馴化培地を含む卵母細胞ライ ゼートの各種量を、1×105MCF-7細胞を含む1mlの培地に加え、次いで37℃ で72時間インキュベートした。MCF-7細胞についてのいかなる形態学的変化な いし毒性作用も、あらゆる濃度のライゼートまたは培地について観察されず、ア フリカツメガエル卵母細胞は下垂体分化様活性を含まず、卵母細胞ライゼートは 乳癌細胞に対し毒性がないことを示す。 下垂体分化活性がアフリカツメガエル卵母細胞ライゼートの存在下に活性を残 存するかどうかを測定するために、1×105MCF-7細胞を含む培養物を各種量の 卵母細胞ライゼート(50〜400μg/ml)の存在下または不存在下に150μg/ml の下垂体抽出物と37℃で72時間インキュ ベートした。下垂体抽出物により誘導される凝集効果は、卵母細胞ライゼートの 存在により影響されなかった。これらの結果は、下垂体分化活性は、アフリカツ メガエル卵母細胞ライゼートの存在下でも活性なままであることを示した。 凝集バイオアッセイによる検出に十分な量の下垂体分化活性を発現するための アフリカツメガエル卵母細胞の能力が、測定された。ラット下垂体腫瘍MtTW10由 来のポリ(A)+RNAをRNAseを含まない環境下でSambrookらにより記載されたグ アニジニウム/セシウムクロライド(CsCl)遠心分離法により調製した。簡単に述 べると、1gの組織を4Mグアニジニウム・チオシアネート、0.1Tris-HCl(pH7.5) 及び1%2-ME中、室温でホモジナイズした。次いで、9.7mlホモジネートを5.7M CsCl及び4mM EDTA pH7.5の3.3mlパッド上に層状に重ね、30,000rpmで24時間室温 で遠心分離した。チューブの底にペレット状になったRNAを10mM Trls pH7.4,1m M EDTA及び0.1% SDS中に溶解し、次いでエタノール沈殿させた。ポリ(A)+RN AをオリゴdTセルロースカラム上に全RNAを2回通すことにより得た。17マイク ログラムのポリ(A)+RNAを900μgの全RNAから得た。次いで、滅菌MBS溶液中1 9℃で維持された20個の十分に成熟した卵母細胞(ステージV及び VI)を、自動シリンジを用いて卵母細胞あたり50ngのmRNAを含む5mlを注入 した。次いで卵母細胞は、ペニシリン及びストレプトマイシンを含むMBS溶液中 に置かれ、19℃でインキュベートされた。3日後(上記のように調製した)卵 母細胞ライゼートからの上清及びRNAを注入した卵母細胞からの馴化培地(C M)を下垂体分化活性について試験した。1×105MCF−7細胞を1mlの 血清を含まないRPMI中に含む培養物を各種蛋白質濃度の卵母細胞ライゼート(1 0−300μg)またはCM(50−200μl/培養物)の存在下に37℃、 5% CO2雰囲気でインキュベートした。72時間後、卵母細胞ライゼートで処理し たMCF-7培養物中に凝集が見られたが、CM処理されたMCF-7細胞中には見られな かった。得られた凝集の数とライゼート蛋白質濃度には、図6に示されるように 直線的な関係が見られた。 同様な実験が、ラット肝ポリ(A)+RNAを用いて行われた。馴化培地も、肝m RNAを注入された卵母細胞由来のライゼートもMCF-7細胞にいかなる効果も有 しなかった。 これらの結果は、下垂体分化活性は、下垂体mRNAの全集団がアフリカツメ ガエル卵母細胞において発現されたときでさえ、凝集バイオアッセイにより検出 できる ことを示した。 上記の結果は、アフリカツメガエル卵母細胞は下垂体分化様活性を含まず、MC F-7細胞に対し毒性でなく、下垂体分化活性を破壊しないことを示す。さらに、 下垂体mRNAを注入されたアフリカツメガエル卵母細胞は、凝集バイオアッセ イにより検出できるレベルの下垂体分化活性を発現した。 実施例3 下垂体分化活性の特徴付け ヒト下垂体cDNAライブラリーをClontech,Palo Alto,CAから入手し、下垂体 分化活性をコードするcDNAの存在について試験した。cDNAライブラリーを、T3 またはT7 RNAポリメラーゼを用いたDNA挿入断片のいずれかの鎖の転写を可能に するラムダブルーミッドファージのEcoRI-HindIII部位に指向的にクローン化し た。ファージライブラリーの連続的希釈物5μlを200μl K802E .coli(OD600 =0.25)と混合し、37℃で20分間インキュベートした。次いで、48℃で 融解した0.7%寒天3mlを加え、混合物を1.5%LB寒天を含む100m mプレートの上にまいた。37℃で一夜インキュベーション後、ブラークを各フ ァージ希釈物について カウントし、ライブラリー力価を1×1010pfu/mlと決定した。次いで、該ラ イブラリーからの400,000pfuのプールを20プレート上にプレートし(プレート あたり20,000pfu)、プラークが直径約1mmに達するまで37℃でインキュベ ートした。寒天上部をSMバッファー(0.1M NaCl,10mM MgSO4・7H2O,10mM Tr is-HCl,pH7.5,2%ゼラチン)中に採集し、バクテリア細胞をクロロホルムで溶 菌した。寒天及びバクテリア破砕物を8000×gで20分間遠心分離してペレ ット化した。上清を1μg/ml DNaseI及び5μg/mlRNase Aと1時間37 ℃で処理し、次いで8000×gで20分間再度遠心分離した。ファージ粒子を 含む上清を、25000rpm(Beckman,SW27 ROTOR)で2時間、20℃で遠心 分離した。ペレット化されたファージを次いで0.5M Tris緩衝液pH8 に再懸濁し、100μg/mlのプロテイナーゼKと37℃で30分間インキュ ベートし、次いで3フェノール、1フェノール/クロロホルム、及び1クロロホ ルム抽出及びエタノール沈殿を行った。 このライブラリーにおいて、T3RNAポリメラーゼは(+)鎖のクローン化 挿入断片を合成するので、T3RNAポリメラーゼプロモーターと逆の挿入断片部位 のポリクローニング領域を切断するSal Iで消化することにより ファージDNAを直線化した。効率的な翻訳のために、CAP部位を転写物の5’末端 に加えた。転写は、プラスミドDNAの各μgあたり30-50μgのキャップされたRN Aを生じるAmbionからのmMessage mMachine kitを用い、Regecら,(1995)Blood 85:2711により記載されたように少し変更を加えたMeltonのプロトコール(Krie gら,1987,Methods Enzymol155:397)に従った。反応は、5μg直線化ファ ージDNAを用い20μl容量中で行われ、プロトコール及び試薬は製造元により 提供された。37℃で1時間インキュベーション後、1UのRNaseを含まないDNa seIを各DNA μgについて加え、インキュベーションを15分間継続した。次い で、反応混合物をフェノール/クロロホルム抽出し、次いで半分の容量の7.5M N H4アセテート及び3倍容量のエタノールで沈殿させた。その様な連続的エタノー ル沈殿を3回行い、99%の非組み込みヌクレオチドを除去した。 20個の卵母細胞を、上記のように卵母細胞あたり50ng RNAで注入し、ペニシ リン及びストレプトマイシンを含むMBS溶液中に置き、19℃で3日間インキュ ベートした。上記のように調製された卵母細胞ライゼートを、次いで上記のバイ オアッセイを用い、MCF-7細胞の分化活性について試験した。処理された細胞は スフェロイドを形 成し、これは下垂体抽出物の存在下でのこれらヒト乳癌細胞により形成されたも のと同様であった。形成されたスフェロイドの数とバイオアッセイに使用した蛋 白質ライゼートの間の直線的な関係が見られた。これらのデータは、Clontechヒ ト下垂体cDNAライブラリーは、下垂体分化活性をコードする1以上のクローンを 含むことを示す。 下垂体cDNAライブラリーからの上記の400,000pfuのプールは、同胞選択に用い られた。400,000pfuプールから、各々約40,000プラークの10個のサブプールを 別々にプレートし、それらが約1mmのサイズに達するまで増殖した。各プール からのファージDNAを調製し、キャップされた転写物を既述のようにT3RNA ポリメラーゼを用いて合成した。各サブプールからのRNAは、20のカエル卵母 細胞(50ng/卵母細胞)に注入され、ライゼートはMCF-7細胞の分化活性について試 験された。各バイオアッセイについて、下垂体腫瘍由来のmRNA、非注入卵母 細胞由来のライゼート、および下垂体抽出物を用いたコントロールを調製した。 10の分析されたサブプールのうち、3つはバイオアッセイにおいて凝集活性を 示した。サブプール#2は最も強い生物活性を示し、さらなる同胞選択のために 選ばれた。このサブプールは、約4,000p fuの10のサブプールに分割され、それらは上記のように処理された。これらの サブプールから、サブプール#6は最も強い分化活性を有することが示され、さ らに(各々約400pfuを含む)10のサブプールに分割され、それらは同様に処理 された。サブプール#4は最も高い分化特異的活性を含むことが見出され、さら なる同胞選択に使用された。このプロセスを、下垂体分化因子(PDF)をコー ドする単一の陽性クローンが同定されるまで、さらに陽性のプールを分割し分化 活性をスクリーニングすることにより継続した。 同定されたPDFcDNAファージクローンはclontechの手順に従いプラスミ ドクローンに変換された。ファージDNAはNotIで消化され、cDNA挿入断片を含むp BLUESCRIPTプラスミドDNAを遊離した。フェノールクロロホルム抽出及びエタノ ール沈殿後、消化されたプラスミドDNAをライゲートし、コンピテントDM5ア ルファ大腸菌(Gibco,BRL)をトランスフォームするために使用した。コロニーは 、50μg/mlアンピシリンを用いて寒天プレート上で増殖され、クローン化 PDFcDNAを有するBLUESCRIPTプラスミドを含んでいた。 該プラスミドクローンがPDFをコードするcDNAを含むことを確認するため、 cDNA由来の転写物をT3RNA ポリメラーゼを用いて合成し、アフリカツメガエル卵母細胞において翻訳した。 卵母細胞ライゼートは、上記のようにPDF活性について試験された。図1は、 コントロールCMとともにインキュベートしたMCF-7細胞を示す。図2は、cDNA 転写物を含む卵母細胞のライゼートで処理されたMCF-7細胞を示す。処理された 細胞は凝集し、スフェロイドを形成し、このことは該cDNAクローンがPDFをコ ードすることを確認した。該プラスミドDNAは次いで配列決定のために調製され た。 PDFcDNAを含むプラスミドを含む大腸菌の0.5mlストック懸濁液で 接種された500mlのアンピシリン/LB培地を振とうしながら37℃で一晩 インキュベートした。翌日、細胞を8000×gで20分間4℃でペレット化し 、プラスミドDNAをBirnboim及びDolly(1979)Nucleic Acid Res. 7:1573のア ルカリ溶菌法により調製した。バクテリアのペレットを10mlの50mMグル コース、25mM Tris−HCl(pH8.0)および10mM EDTA( pH8.0)に再懸濁した。リゾチームで処理後、バクテリア細胞を0.2N NaOH ,1% SDSで10分間室温で溶菌した。次いで、15mlの3M冷酢酸カリウムを 加えた。混合物を氷上で10分間たくわえ、4000×gで15分間4℃で遠心 分離し た。主にプラスミドDNAを含む上清を濾過し、0.6容量のイソプロパノールで 沈殿した。核酸は5000rpmで15分間遠心分離することにより沈降し、7 0%エタノールで洗浄し、TE緩衝液に溶解した。 CsCl/エチジウムブロミドのグラジエントをSambrookら(1989)Molecular Cloni ng:A Laboratory Manual,第2版,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Col d Spring Harbor,NYに従い調製した。1gのCsClをプラスミド調製物各m lに溶解し、80μlのエチジウムブロミド(10mg/ml)をCsCl DNA溶液各mlに 加えた。Ti65ローター中、60,000rpmで24時間20℃で遠心分離 後、バクテリアDNAを2つのバンドに分離した:上のバンドは直線の染色体及び ニック環状プラスミドDNAを含み、下のバンドは閉鎖環状スーパーコイルプラス ミドDNAからなる。プラスミドDNAは回収され、エチジウムブロミドは1−ブタノ ールで抽出され、CsClを透析で除いた後、DNAをエタノールで沈殿させた 。 PDFcDNAの配列決定は、Sangerら(1977)Proc.Natl.Acad.Sci. 74:54 63のジデオキシ鎖終結法を用い、マウント・シナイ・メディカル・スクール ニ ューヨークのコア・ファシリティ(Core Facility of Mount Sinai Medical Sch ool,New York)で行われた。クローンの 各部分は、前方向及び逆方向の両方から配列決定された。2.2kb挿入断片の 530ヌクレオチドをM13−20およびBLUESCRIPTプラスミド配列からの逆プ ライマーを用いて配列決定した。PDFcDNAの530塩基対は配列番号1(SE Q ID No.1)に記載されるヌクレオチド配列を有する。配列はDNASISプログラム(H itachi Software Engineering Co.)を用いてGENBANK及びEMBLからの他の配列と の相同性について分析された。GENBANKデータベースからのいかなる配列ともこ の配列との単純な相同性は見出されなかった。見出された最大のマッチングは、 98塩基対の範囲にわたる72.5%であり、PDFが新規ポリペプチドである ことを示す。 実施例4 前立腺癌細胞に対するPDFの効果 ヒト前立腺癌細胞系DU145をアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション から入手し、10%ウシ胎児血清(FBS)(BioWhittacker,Walkersville MC. )、10IUペニシリン/ml 50mgストレプトマイシン/mlを補足したR PMI 1640培地中で37℃、5%CO2を含む湿潤雰囲気中で増殖した。 これら細胞に対するPDFの効果を検討するため、血 清を含まないRPMI 1640培地中1×105DU-145細胞を含む培養物を各種濃度のP DF(50-300μg/ml培地)で処理した。3日後、培養物をスフェロイドの形成 についてスコア化した。PDF濃度と形成されたスフェロイドの数の間の関係が 、図7のグラフに示されるように見出された。 図3は、PDFの非存在下で培養されたDU-145細胞を示す。図4は、72時間 後にDU145前立腺癌細胞について、150μgPDF/mlにより誘導された形 態学的変化を示す。PDF処理された細胞は、PDFで処理された乳癌細胞によ り産生されたものと同様に凝集しスフェロイドを形成した。 実施例5 PDFの配列決定及び発現 実施例3に記載されたPDFcDNAの完全なヌクレオチド配列は、例えばSambro okらによるプライマー伸長戦略により決定された。完全な配列から、開始及び終 止コドン、オープンリーディングフレーム、及び推定アミノ酸配列が決定される 。 PDFをコードするcDNAを含むバキュロウイルス発現ベクターを調製する。P DFcDNAはバキュロウイルスベ クターAcNPvにクローン化され、組換えバキュロウイルスベクターは昆虫細胞系 Sf21の細胞を形質転換するのに使用する。バキュロウイルス/昆虫システム は、組換えPDFを発現するために培養され、次いで培養培地または細胞抽出物 から精製される。組換えPDFの生物学的活性は、インビトロ凝集アッセイによ り確認される。 実施例6 腫瘍増殖についての組換えPDFの効果 乳房腫瘍MTW9を担持するヌードマウスをDiamondら(1976)Cancer Resear ch 36:77に記載されたように移植により得る。組換えPDFは1日あたり50 μg/kgの投与量で21日間腹腔内注入により腫瘍担持マウスに投与される。 PDF処理に応答した腫瘍サイズの縮小は、一定の間隔で腫瘍の長さ、幅及び高 さをカリパスで測定し、腫瘍体積を計算することにより評価される。 各種の文献が本明細書で引用され、その内容は全体として参考として本明細書 に援用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/19 C12N 1/21 1/21 C12P 21/02 C 5/10 C12N 5/00 A C12P 21/02 A61K 37/24 (71)出願人 オヴィディウ プラティカ アメリカ合衆国 10021 ニューヨーク ニューヨーク イースト シックスティフ ィフス ストリート 315 アパートメン ト 11ビー (72)発明者 プラティカ ミクスニカ アメリカ合衆国 10021 ニューヨーク ニューヨーク イースト シックスティフ ィフス ストリート 315 アパートメン ト 11ビー (72)発明者 プラティカ オヴィディウ アメリカ合衆国 10021 ニューヨーク ニューヨーク イースト シックスティフ ィフス ストリート 315 アパートメン ト 11ビー (72)発明者 ホランド ジェイムズ エフ. アメリカ合衆国 10583 ニューヨーク スカースデール ママロネック ロード 31

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 下垂体分化因子をコードする単離された核酸。 2. 配列番号1(SEQ ID NO.1)のヌクレオチド配列を含む請求項1の単離され た核酸。 3. 下垂体分化因子をコードするプラスミドpBS−PDF1の連続的なフラ グメントからなる単離された核酸。 4. プラスミドpBS−PDF1に含まれる2.2キロ塩基の核酸であって、 下垂体分化因子をコードする核酸。 5. 請求項4の2.2キロ塩基の核酸にハイブリダイズする単離された核酸で あって、下垂体分化因子をコードする単離された核酸。 6. 配列番号1(SEQ ID NO.1)の配列を有する核酸または配列番号1(SEQ ID N O.1)の配列に相補的な核酸にハイブリダイズする単離された核酸であって、下垂 体分化因子をコードする単離された核酸。 7. 請求項1の単離された核酸を含むベクター。 8. 請求項5の単離された核酸を含むベクター。 9. ATCC No.97648を有するプラスミドpBS−PDF1。 10. 請求項1の単離された核酸を含む宿主細胞。 11. 請求項5の単離された核酸を含む宿主細胞。 12. 単離され精製された下垂体分化因子。 13. 配列番号1(SEQ ID NO.1)の配列を有する核酸によりコードされるアミ ノ酸配列を含む請求項12の単離され精製された下垂体分化因子。 14. 請求項1の核酸を宿主細胞に導入し、該宿主細胞を前記核酸が発現され る条件下に培養し、下垂体分化因子を回収することを含む下垂体分化因子の製造 法。 15. 請求項5の核酸を宿主細胞に導入し、該宿主細胞を前記核酸が発現され る条件下に培養し、下垂体分化因子を回収することを含む下垂体分化因子の製造 法。 16. 乳癌細胞を分化促進有効量の下垂体分化因子と接触させることを含む乳 癌細胞の分化を促進する方法。 17. 前立腺細胞を分化促進有効量の下垂体分化因子と接触させることを含む 乳癌細胞の分化を促進する方法。 18. 治療的有効量の下垂体分化因子をその様な治療を必要とする患者に投与 することを含む乳癌の治療方法。 19. 治療的有効量の下垂体分化因子をその様な治療を必要とする患者に投与 することを含む前立腺癌の治療方法。 20. 下垂体分化因子及び担体を含む組成物。
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