JP2000514293A - 治療用dnaの作製方法 - Google Patents

治療用dnaの作製方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明はDNAの作製、特にプラスミドDNAの作製に関する。本発明は特に、線状、弛緩型又はスーパーコイルミニサークルのプラスミド形態で遺伝子治療に使用可能な細菌プラスミドDNAの作製に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 治療用DNAの作製方法 本発明はDNA、特にプラスミドDNAの作製に関する。本発明は特に、線状 、弛緩型又はスーパーコイルミニサークルのプラスミド形態で遺伝子治療に使用 可能であり、免疫原性を減弱又は除去した細菌プラスミドDNAの作製に関する 。本発明は更に、DNAの作製に使用可能な微生物と医薬組成物にも関する。 遺伝子治療は患部細胞又は臓器に遺伝情報を導入することにより欠陥又は異常 を治療するものである。この情報は臓器から抽出した細胞にin vitro導 入した後、生物に再注入してもよいし、標的組織に直接in vivo導入して もよい。高分子量負電荷分子の場合、DNAがリン脂質細胞膜を自然に通過する のは難しい。そこで、遺伝子導入を可能にするために、ウイルスベクターや、天 然又は合成の化学及び/又は生化学ベクター等の種々のベクターが使用されてい る。ウイルスベクター(レトロウイルス、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス 等)は、特に膜の通過に関して非常に有効であるが、病原性、組換 え、複製、免疫原性等のいくつかの危険がある。化学及び/又は生化学ベクター はこれらの危険を避けることができる(Behr,1993,CottenとW agner,1993参照)。このようなベクターは例えばカチオン(リン酸カ ルシウム、DEAE−デキストラン等)であり、DNAと沈殿を形成することに より作用し、この沈殿を「貪食作用」によって細胞に取り込むことができる。D NAを内包し、細胞膜と融合するリポソームも挙げられる。合成遺伝子導入ベク ターは一般にカチオン脂質又はポリマーであり、DNAと結合し、表面に正電荷 をもつ粒子を形成する。これらの粒子は細胞膜の負電荷と相互作用し、細胞膜を 通過することができる。このようなベクターの例としてはジオクタデシルアミド グリシルスペルミン(DOGS、Transfectam(登録商標))又はN −[1−(2,3−ジオレイルオキシ)プロピル)−N,N,N−トリメチルア ンモニウムクロリド(DOTMA、Lipofectin(登録商標))を挙げ ることができる。DNAを凝縮させるポリカチオン部分から構成されるキメラタ ンパク質も開発されており、ポリカチオン部分は膜レセプターに結合するリガン ドと結合し、こうして形成された複合体はエンドサイトーシスにより細胞に 取り込まれる。このように、導入遺伝子のin vivo生体利用性を改善する ために組織又は所定の細胞集団に「ターゲティング」することは理論的に可能で ある。 遺伝子治療に現在使用されているプラスミドは、一般に(i)複製起点と、( ii)抗生物質(カナマイシン、アンピシリン等)耐性遺伝子等のマーカー遺伝 子と、(iii)その発現に必要な配列(エンハンサー、プロモーター、ポリア デニル化配列等)をもつ1個以上の導入遺伝子をもつ。この種のプラスミドは例 えばメラノーマ治療等の臨床試験レベル(Nabelら,1992)又は実験研 究レベルで現在遺伝子治療に使用されている。 しかし、プラスミドDNAを遺伝子治療に使用するにはいくつかの問題がある 。 特に、薬理的純度の多量のDNAを生じる恐れがある。実際に、これらの遺伝 子治療技術では薬剤はDNA自体から構成されるので、ヒト治療用途に適した性 質をもつDNAを適応量作製できることが不可欠である。この点については、プ ラスミドDNAの品質を改善することが可能な種々の作製及び/又は精製方法が 従来技術に記載されている(PCT/FR95/ 01468;FR9603519)。 他方、抗生物質耐性遺伝子又は機能的複製起点遺伝子をもつDNAを使用する と、特にその生物体内伝播に結び付けられる所定の不都合もある。これらの不都 合を制限するためにも種々のアプローチが記載されている(PCT/FR96/ 00274;FR9510825)。 従来使用されているプラスミドDNAの別の不都合はその起源にある。実際に これらのDNAは原核生物(細菌)又は下等真核生物(酵母)で主に作製された 分子であり、潜在的にヒトで免疫原性のモチーフをもつ。DNAの免疫学的性質 はまだ殆どわかっていない。マウスで細菌DNAは、i)免疫することができた 2本鎖及び1本鎖細菌DNAを認識し且つ哺乳動物2本鎖DNAとは反応しない 抗体を合成し、ii)マクロファージ及びサイトカインの産生を刺激する(D. Pisetsky“the Immunologic Propertieso d DNA”J.Immunol.156(1996)1)。このように、DN A高分子は免疫原性であると言われている。しかし、免疫原性なしに免疫系を刺 激する高分子もあると思われる(例えば細胞媒介に対する免疫応答を生じる異物 )。細菌 DNAが免疫応答を生じることを示唆した最初の報告はPisetskyらによ り記載されている(1991 J.Immunol.147 p1759)。同 著者らは、3種の細菌種のDNAがマウスのリンパ球増殖を刺激できるが、3種 の動物種から抽出したDNAはこの刺激を生じないことを示した。その後、Ya mamotoら(1992 Microbiol.Immunol.36 p9 83)は、6種の細菌DNAがBALB/cマウスの脾細胞で「ナチュラルキラ ー」NK活性の増加と、インターフェロン産生の誘導をもたらすと報告した。し かし、10種の脊椎動物種から抽出したDNAはこれらの応答を全く生じない。 更に、Kriegらは1995年(Nature vol374 p546)に 、大腸菌のゲノムDNAフラグメントがマウスB細胞の増殖と免疫グロブリンI gMの分泌を誘導するが、この同一の細菌DNAをCpGメチラーゼでin v itro処理すると、このような応答を誘導しないと記載している。Krieg らは更に、非メチル化DNAの存在下でインターフェロンgが産生され、このイ ンターフェロンgがB細胞のIL−6産生を調節することによりB細胞の分化の 補助刺激因子として作用することも示した(Kriegら, 1996 J.Immunol.156 p558)。更に、非メチル化CpG モチーフをもち、5’側の2個のプリンと3’側の2個のピリミジンに挟まれた オリゴヌクレオチドは、NK細胞(IFN−g)、B細胞(IL−6及びIL− 12)及びTリンパ球CD4+(IL−6及びIFN−g)によるインターロイ キンIL−6及びIL−12とインターフェロンgの協調的分泌をin viv で生じる(Kriegら,1996 Proc.Natl.Acad.Sci .USA 93 p2879)。 遺伝子治療で従来使用されているプラスミドDNAは主に原核細胞で作製され ているため、細菌ゲノムDNAに似たメチル化プロフィルを示す。更に、筋肉又 は肝臓に注入後に抽出したプラスミドDNAは原核細胞メチル化プロフィルを保 存することが実証されている(Wolfら,1992 Hum.Mol.Gen et.1 p363;Maloneら,1995 J.Biol.Chem.2 69 p29903)。従って、使用される細菌プラスミドDNAは相当の免疫 系刺激能を示す。 従って、免疫性を減弱又は除去したプラスミドDNAを入手できるならば特に 有利である。また、工業的使用に見合う規模 でこの種のプラスミドDNAを作製できる方法が得られるならば特に有利である 。 本発明はこれらの課題の解決手段を提供する。本願出願人は実際に細菌DNA の免疫原性に注目した。本願出願人は、望ましくない免疫原作用を潜在的に欠失 する医薬品質のプラスミドDNAを作製することが可能な方法を今般開発した。 本願出願人は更に、DNAの所定の残基をメチル化すると、DNAが細胞にトラ ンスフェクトして目的核酸を発現する能力を損なうことなく、プラスミドDNA の免疫原能を減弱できることも立証した。 本発明の1つの側面は、治療品質のDNA、特にプラスミドDNAを作製する ことである。別の側面によると、本発明はジヌクレオチド5’−CG−3’のシ トシンをメチル化したプラスミドDNAの遺伝子治療における使用に関する。本 発明の第3の側面は、メチル化プラスミドDNAを含む医薬組成物に関する。本 発明は更に、メチラーゼの発現によるDNAのin vivoメチル化方法に関 する。他の側面によると、本発明は発現カセット、メチル化に使用可能な宿主微 生物、治療用組成物の製造及び遺伝子導入方法に関する。 従って、本発明の第1の目的は遺伝子治療で使用可能なDNAの作製方法に関 し、該方法は、ジヌクレオチド5’−CG−3’のシトシン残基をメチル化する ことが可能なDNAメチルトランスフェラーゼの発現カセットを含む細胞で前記 DNAを作製することを特徴とする。 従って、本発明はジヌクレオチド5’−CG−3’のシトシン残基をメチル化 したDNA、特にプラスミドDNAの作製に関する。 プラスミドDNAのin vitroメチル化は文献に記載されている(Ad amsら,1992 FEBS Letters 309 p97;Doerf ler 1994 FEBS Letter−s 344 p251;Komu raら, 1995 Biochim.Biophys.Acta1260 p 73)。しかし、このメチル化方法は遺伝子治療で使用するプラスミドの工業的 作製には利用できない。プラスミドDNAの作製方法は実際に、均質な多量のプ ラスミドを再現可能に作製でき、医薬用途に許容可能な方法によりこのDNAを 精製できなければならない。in vitroメチル化DNAは作製につれて多 少なりとも減弱し(Doerfler 1994 FEBS Letters 344 p251)、生産量が限られて いることは究めて明白である。 本発明は、メチラーゼをコードする遺伝子を宿主細胞で同時発現させることに より、目的プラスミドを作製中に直接メチル化できることを今般実証する。本発 明は更に、この方法によると、均質な多量のメチル化プラスミドを作製でき、既 に記載されている方法によりメチル化プラスミドDNAを精製できることも実証 する。有利な態様によると、本願出願人は更に、こうしてメチル化されたプラス ミドDNAが標的細胞にトランスフェクトし、場合によっては標的細胞で複製す る能力を保存することも立証する。特筆すべき点として、本願出願人は更に、こ うしてメチル化されたプラスミドDNAが目的核酸をin vivo発現できる ことも立証した。 実際に、過メチル化がプロモーターの阻害又は活性化に相関しており、活性転 写されるプロモーターの多くが殆ど又は全くメチル化されていないという解釈は 多数の研究により支持されている。例えばウイルスプロモーターについては、2 型アデノウイルスのゲノムの後期プロモーターE2Aのジヌクレオチド5’−C G−3’がハムスター形質転換細胞HE1では完全に メチル化され、ハムスター形質転換細胞HE2ではメチル化されていない場合、 E2A遺伝子はHE1では不活性であり、HE2では転写される(W.Doer fler 1995 Curr.Top.Microbiol.Immunol .197 p209)。別の例はKohnら(1994 Proc.Natl. Acad.Sci.USA 91 p2567)により記載されており、造血系 細胞で翻訳されたレトロウイルスベクターLTRからの発現の不在は、in ivo メチル化に結び付けられることを示している。in vitroメチル化 されたプラスミドを用いてレポーター遺伝子を一過性トランスフェクションによ り導入すると、この遺伝子の発現がウイルスプロモーターの制御下で阻害される ことも報告されている(Adamsら,1992 FEBS Letters 309 p97;Doer fler 1994 FEBS Letters 344 p251; Komuraら 1995 Biochim.Bioph ys.Acta 1260 p73)。また、Razinら(前出)は、I型単 純ヘルペスのチミジンキナーゼをコードする遺伝子のプロモーターと、マウスメ タロチオネインをコードする遺伝子のプロモーターのジヌクレオチ ド5’−CG−3’をメチル化すると、これらのプロモーターがマウスL細胞と マウス奇形癌腫細胞F9で一過性発現時に不活性であることを示している。 従って、本発明は工業的使用に見合う均質なメチル化プラスミドDNAを作製 できる方法を最初に記載するものであり、特に遺伝子治療用途でin vitr o、ex vivo又はin vivo遺伝子発現のためにこの種のプラスミド を使用できることを立証する。 本発明による方法は、種々の型の細胞宿主で実施することができる。特に、ジ ヌクレオチド5’−CG−3’のシトシンのメチル化系を実質的に欠失する任意 の非ヒト細胞を利用できる。メチル化の不在は、対応する遺伝子の不十分な発現 又はこの遺伝子の不在に起因する適当な酵素活性の不在の結果であり得る。原核 細胞又は単純真核細胞が好ましい。 宿主細胞は細菌を用いると有利である。細菌の好ましい例としては、大腸菌、 枯草菌、ストレプトミセス、シュードモナス(putidaaeru ginosa )、Rhizobium melilotiAgrobacte rium tumefaciensStahlococcus aureusStretomyces pristinaespirali Enterococcus faecium又はClostridium を挙げることができる。Salmone1la typhimuriumKl ebsiellaneumoniaeEnterobacteraero genesErwinia carotovora又はSerratia arcescens 等の腸内細菌も使用できる。使用する細菌宿主は非病原性生 物であり、均質な多量のプラスミドDNAを産生できるものが好ましい。例えば 、大腸菌を使用すると特に好ましい。 本発明の方法は治療品質のDNAを作製することができる。 DNAは1本鎖又は2本鎖、線状又は環状、複製型又は非複製型、組込み型又 は非組込み型の任意DNA分子であり得、線状、弛緩型又はスーパーコイルミニ サークルのプラスミド形態である。以下の文中では、DNAをプラスミドDNA 又はTGプラスミド(遺伝子治療で使用可能なプラスミド)とも呼ぶ。 遺伝子治療で一般に使用されるTGプラスミドは主に、(i)複製起点と、( ii)その発現に必要な配列(エンハンサー、プロモーター、ポリアデニル化配 列等)をもつ1個以上の目的 核酸(治療用遺伝子)と、場合により(iii)マーカー遺伝子をもつ。 複製起点の選択は、主に作製に使用する細胞宿主により決定される。例えば、 大胞菌polA株で複製を可能にする不和合性群のプラスミド(例=pRK2 90)に由来する複製起点を挙げることができる。より一般には、原核細胞又は 下等真核細胞で複製するプラスミドに由来する任意複製起点を挙げることができ る。このプラスミドはpBR322(Bolivarら,Gene 2(197 7)95)の誘導体、pUC(VieraとMessing,Gene 19( 1982)259)の誘導体又は同一不和合性群に由来する他のプラスミド(即 ち、例えばColE1又はpMB1)であり得る。これらのプラスミドは大腸菌 で複製する他の不和合性群から選択してもよい。例えば、不和合性群A、B、F I、FII、FIII、FIV、H1、H11、I1、I2、J、K、L、N、 OF、P、Q、T、U、W、X、Y、Z又は9に属するプラスミドから誘導され るプラスミドを挙げることができる。更に他のプラスミドも使用でき、例えば大 腸菌で複製せず、枯草菌、ストレプトミセス、putidaaeru ginosaRhiz obium melilotiAgrobacteriumtumefaci ensStaphylococcus aureusStreptomyc es PristinaespiralisEnterococcus fa ecium 又はClostridium等の他の宿主で複製するプラスミドも利 用できる。但し、大腸菌で複製するプラスミドに由来する複製起点を使用するほ うが好ましい。特定態様によると、複製起点は条件起点、即ちその活性がトラン ス因子の存在に依存する起点でもよい。この種の複製起点を使用すると、例えば ヒトで投与後のプラスミドDNAの複製が避けられる(FR9510825)。 マーカー遺伝子としては、耐性遺伝子、特に抗生物質(アンピシリン、カナマ イシン、ゲネチシン、ハイグロマイシン等)耐性遺伝子、又は細胞に欠失機能を 付与し、プラスミド上にこの機能を復元する任意遺伝子(例えば染色体上に欠失 しているか又は不活性にされた遺伝子)を挙げることができる。 特定実施態様によると、プラスミドDNAは作製段階後に実質的に治療に関係 のない全領域(複製起点、マーカー遺伝子等)を除去することが可能な配列を含 む。この種の分子(ミニサー クル)を作製するために特に有利なアプローチは国際出願PCT/FR96/0 0274に記載されている。 本発明によるプラスミドDNAは、その発現に必要な配列をもつ1個以上の目 的核酸を含む2本鎖DNA分子であることが好ましい。好ましい態様によると、 プラスミドDNAは複製型又は組込み型環状分子である。プラスミドDNAはそ の発現に必要な配列をもつ1個以上の目的核酸を主に含むものが有利である(ミ ニプラスミド)。 目的核酸は、細胞に転写され、場合により翻訳されると、治療、ワクチン、農 業又は獣医学的価値をもつ物質を精製する任意核酸(cDNA、gDNA、合成 又は半合成DNA等)であり得る。 治療特性をもつ核酸としては特に、酵素をコードする遺伝子、血液誘導体、ホ ルモン、リンホカイン(例えばインターロイキン、インターフェロン、TNF等 )(FR9203120)、成長因子、神経伝達物質又はその前駆物質もしくは 合成酵素、栄養因子(例えばBDNF、CNTF、NGF、IGF、GMF、a FGF、bFGF、NT3、NT5等)、アポリポタンパク質(例えばApoA I、ApoAIV、ApoE等)(FR 9305125)、ジストロフィン又はミニジストロフィン(FR911194 7)、腫瘍抑制遺伝子(例えばp53、Rb、Rap1A、DCC、k−ref 等)(FR9304745)、因子VII、VIII、IX等の凝血関与因子を コードする遺伝子、自殺遺伝子(例えばチミジンキナーゼ、シトシンデアミナー ゼ等)、更には天然又は人工免疫グロブリンの全部又は一部(Fab、ScFv 等)、RNAリガンド(WO91/19813)等を挙げることができる。治療 用遺伝子は、標的細胞で発現すると遺伝子発現又は細胞mRNAの転写を制御す ることが可能なアンチセンス遺伝子又は配列でもよい。このような配列は例えば EP140308に記載の方法に従って標的細胞で細胞mRNAの相補的RNA に転写し、そのタンパク質翻訳を阻止することができる。 目的核酸はワクチン遺伝子、即ちワクチン製造の目的でヒト又は動物で免疫応 答を生じることが可能な抗原ペプチドをコードする遺伝子でもよい。このような 遺伝子としては特に、エプスタイン−バールウイルス、HIVウイルス、B型肝 炎ウイルス(EP185573)、疑狂犬病ウイルス又は腫瘍(EP25921 2)の特異抗原ペプチドが挙げられる。 一般に、プラスミドにおいて治療、ワクチン、農業又は獣医学用目的核酸は標 的細胞又は生物(即ち哺乳動物、特にヒト)で機能的な転写プロモーター領域と 、3’側に配置され、転写終結シグナル及びポリアデニル化部位を含む領域も含 む。プロモーター領域としては、該当細胞又は生物で機能できるときに該当遺伝 子の発現に天然に関与するプロモーター領域を挙げることができる。(合成タン パク質も含めた他のタンパク質の発現に関与する)別の起源の領域でもよい。特 に、真核又はウイルス遺伝子のプロモーター配列を挙げることができる。例えば 、標的細胞のゲノムに由来するプロモーター配列を挙げることができる。真核プ ロモーターのうちでは、ある遺伝子の転写を特異的又は非特異的、誘導的又は非 誘導的に強く又は弱く刺激又は抑制する任意のプロモーター配列又は誘導配列を 挙げることができる。特に、ユビキチンプロモーター(HPRT、PGK、α− アクチン、チューブリン等の遺伝子のプロモーター)、中間フィラメントのプロ モーター(GFAP、デスミン、ビメンチン、ニューロフィラメント、ケラチン 等の遺伝子のプロモーター)、治療用遺伝子のプロモーター(例えばMDR、C FTR、VIII因子、Apo AI等の遺伝子のプロモーター)、 組織特異的プロモーター(ピルビン酸キナーゼ、ビリン、脂肪酸結合腸タンパク 質、平滑筋細胞のαアクチン等の遺伝子のプロモーター)又は刺激応答プロモー ター(ステロイドホルモンレセプター、レチノイン酸レセプター等)を挙げるこ とができる。あるいは、ウイルスのゲノムに由来するプロモーター配列(例えば アデノウイルスのE1A及びMLP遺伝子のプロモーター、CMVの初期プロモ ーター又はRSVもしくはMMTVのLTRのプロモーター等)でもよい。更に 、活性化配列、調節配列又は組織特異的発現もしくは最大発現を可能にする配列 を付加してこれらのプロモーター領域を修飾してもよい。 更に、目的遺伝子は標的細胞の分泌経路に合成物質を導くシグナル配列も含ん でいてもよい。このシグナル配列は合成物質の天然シグナル配列でもよいし、他 の任意の機能的シグナル配列又は人工シグナル配列でもよい。 目的核酸に応じて、本発明のメチル化プラスミドDNAを遺伝病(ジストロフ ィー、嚢胞性線維症等)、神経変性病(アルツハイマー病、パーキンソン病、A LS等)、癌、凝血障害又はリポタンパク異常血症に結び付けられる疾病、ウイ ルス感染に結び付けられる疾病(肝炎、AIDS等)等を含む多数の疾 病の治療もしくは予防、又は農業及び獣医学分野等で使用することができる。前 記プラスミドDNAは、特に遺伝病、神経変性病及び心血管病の分野で、免疫反 応のない永続的発現が所望される疾病の治療に特に有利である。 上述のように、本発明による方法はジヌクレオチド5’−CG−3’のシトシ ン残基をメチル化することが可能なDNAメチルトランスフェラーゼの発現カセ ットを含む宿主細胞を使用する。 DNAの合成後、所定のプリン及びピリミジンを例えばメチル化により化学的 に修飾する。例えば、所定DNAの組成に5−メチルシトシン又はN6−メチル アデニンを加える。これらの修飾は維持又はde novoDNAメチルトラン スフェラーゼにより行われ、配列中の特定位置に位置し得るアデニン又はシトシ ン残基にS−アデノシル−L−メチオニンのメチル基を導入する。例えば大腸菌 では、配列5’−GATC−3’中のアデノシン残基をメチル化するDNAメチ ルトランスフェラーゼdamと、配列5’−CCA/TGG−3’の2番目のシ チジン残基をメチル化するDNAメチルトランスフェラーゼdcmの2種類のD NAメチルトランスフェラーゼが周知である。 制限酵素の認識部位に含まれる残基をメチル化する他のDNAメチラーゼも細菌 で研究されている。例えば、酵素M.HpaIIは配列5’−CCGG−3’中 の2番目のシトシン残基をメチル化する。 単純真核生物と非脊椎動物の大半は5−メチルシトシンとN6−メチルアデニ ンを比較的少量しか含んでいない。他方、脊椎動物は塩基のメチル化度が高く、 この場合、5−メチルシトシンが最高頻度のメチル化塩基である。実際に、脊椎 動物のDNAのメチル基の>95%は非常に低頻度のジヌクレオチド5’−CG −3’のC残基に存在する(GC百分率は平均40%であり、偏りのない配列で は5’−CG−3’の頻度は4%になるが、哺乳動物配列で5’−CG−3’の 頻度は0.8%と非常に低い)。ジヌクレオチド全体の>50%がメチル化され ていることもある。ジヌクレオチド5’−CG−3’を含む所定の配列のメチル 化度が哺乳動物で特定遺伝子の発現調節、X染色体の不活化、発癌(1993 in DNA methylation:Molecular Biology and Biological Significance,JostとSa luz編)、更には遺伝病(Batesら,1994 BioEssays 16 p277)の決定因子であるらしいということは種 々の報告に示唆されている。 本発明はジヌクレオチド5’−CG−3’上のシトシン残基をメチル化するこ とが可能なDNAメチルトランスフェラーゼの発現カセットを使用する。従って 、本発明の意味では、メチル化DNAとは特にジヌクレオチド5’−CG−3’ のシトシン残基をメチル化したDNAを意味する。使用するDNAメチルトラン スフェラーゼはジヌクレオチド5’−CG−3’のシトシン残基を優先的にメチ ル化し、即ちアデニン残基や、ジヌクレオチド5’−CG−3’とは異なるコン テクストに存在するシトシン残基には殆ど影響を与えないものが有利である。有 利には、メチル化プラスミドDNAとは、ジヌクレオチド5’−CG−3’のシ トシン残基の少なくとも50%がメチル化されたプラスミドDNAを意味する。 前記残基の少なくとも80%、有利には90%がメチル化されていると、一層好 ましい。 プラスミドDNAのメチル化は種々の方法で確認することができる。特に、切 断部位に含まれるジヌクレオチド5’−CG−3’のシトシン残基がメチル化さ れている場合に切断不能な制限酵素でプラスミド調製物を消化することにより確 認できる。 このような酵素としては、例えば制限酵素HpaII、AatII、BstBI を挙げることができる。メチル化はクロマトグラフィーにより試験することもで きる。例えば、メチル化プラスミド調製物中に存在する非メチル化プラスミドの 量を次のように定量する。消化していない非メチル化プラスミドに、HpaII で完全に消化した非メチル化プラスミド1%又は5%を加える。これらのサンプ ルとHpaIIで消化したメチル化プラスミドをアニオン交換液体クロマトグラ フィーにより分析し、260nmで検出すると、消化したDNAから消化してい ないDNAを分離及び定量することができる。メチル化プラスミドは非メチル化 プラスミドDNAを5%未満しか含まず、換言するならば、プラスミドDNAの >95%がメチル化されていることが確認される。 有利な態様によると、本発明の方法はDNAメチルトランスフェラーゼがジヌ クレオチド5’−CG−3’のシトシン残基を優先的にメチル化することを特徴 とする。 有利な態様によると、本発明の方法ではプラスミドDNAのジヌクレオチド5 ’−CG−3’のシトシン残基の>50%をメチル化する。プラスミドDNAの ジヌクレオチド5’−CG −3’のシトシン残基の>90%をメチル化すると一層好ましい。 任意ジヌクレオチド5’−CG−3’を含む配列上のシトシン残基をメチル化 することが可能な哺乳動物DNAメチルトランスフェラーゼは、例えばマウスメ チルトランスフェラーゼ(Bestorら,1988 J.Mol.Biol. 203 p971)や、ヒトメチルトランスフェラーゼ(Yenら,1992 Nucl.Acids Res.20 p2287)等、数種のものが特性決定 され、対応する遺伝子がクローニングされている。これらの酵素は135〜17 5kDの分子量をもつ。これらの酵素は非メチル化DNAよりも半メチル化DN Aを著しく迅速にメチル化するので、維持メチラーゼであると思われる(Smi th 1994 Progress in Nucleic Acid Res earch and Molecular Biology 49 p65)。 大陽菌にはこれに対応する酵素が存在しない。他方、Spiroplasmaの メチラーゼM.SssIは、基質が半メチル化されているか全くメチル化されて いないかに拘わらず、同等の速度で任意ジヌクレオチド5’−CG−3’のシト シン残基のみを完 全にメチル化する(Razinら,1992 FEBS letters 31 3 p243;Bakerら,1993 Biochim.Biophys.A cta 196 P864)。この酵素はSpiroplasma種MQ1株か ら単離された。その分子量は42kDであり、遺伝子は大腸菌でクローニングさ れ、過剰発現されている(Razinら,1990 Nucl.Acids R es.18 p1145及びEP0412676A1 derwent 910 45812)。 好ましくは、DNAメチルトランスフェラーゼはメチラーゼM.SssI、マ ウスメチラーゼ及びヒトメチラーゼから選択される。メチラーゼM.SssIを 使用すると有利である。 DNAメチルトランスフェラーゼの発現カセットは一般に、プロモーターの制 御下にジヌクレオチド5’−CG−3’のシトシン残基をメチル化することが可 能なDNAメチルトランスフェラーゼをコードする核酸を含む。このために使用 するプロモーターは選択する宿主細胞で機能的な任意プロモーターであり得る。 この点では、上記のようなプロモーターを挙げることができる。原核細胞宿主に ついては、特にラクトースオペロンプロモーター(Plac)、トリプトファン オペロンプロモー ター(Ptrp)、Plac/Ptrypハイブリッドプロモーター、λバクテ リオファージのPL又はPRプロモーター、tetA遺伝子のプロモーター( Vectors 1988 p179 RodriguezとDenhar dt編)等を挙げることができる。 好ましい実施態様では、プラスミドDNAにおける目的核酸の発現に関与する ものとは異なるプロモーターを使用する。メチラーゼの発現を制御することが可 能な誘導プロモーターを使用すると特に有利である。誘導プロモーターは例えば T7バクテリオファージのプロモーター又はPlacプロモーターであり得る。 発現カセットはリボソームターミネーター等の転写終結シグナル(転写ターミ ネーター)も含むと有利である。 DNAメチルトランスフェラーゼの発現カセットは複製型ベクターに担持させ てもよいし、宿主細胞のゲノムに組込んでもよい。 複製型ベクターについては、TGプラスミドに適合可能なベクター、即ち同一 細胞中に共存することが可能なベクターを使用すると有利である。各プラスミド の複製調節が異なる場合に は、2種の異なるプラスミドが同一細胞で複製されることがある。従って、適合 可能なプラスミドは2種の不和合性群に属する。ところで、腸内細菌で複製する プラスミドは約30種の不和合性群が存在する(Maasら,1988 Mic robiol.Rev.52 p375)。従って、同一細胞で2種のプラスミ ドを複製するためには多数の可能性が存在し、数例が文献に記載されている。例 えば、ColE1から誘導されるプラスミドとR6K又はp15A又はRSFI 1010又はRK2をレプリコンとするプラスミドの同時複製を挙げることがで き、あるいはRK2から誘導されるプラスミドとR6K又はRSF1010又は pSa又はColE1から誘導されるプラスミドの同時複製を挙げることができ る(in Vectors 1988 p287 RodriguezとDen hardt編)。これらの例に限らず、Vectors 1988 p287 RodriguezとDenhardt編には他の例も記載されている。使用す る複製型ベクターは宿主細胞中のコピー数がTGプラスミドと異なるものが有利 である。例えば、発現を誘導できるメチラーゼをコードする遺伝子をもつベクタ ーはコピー数か少なく(例えばpACYC184又はRK2か ら誘導)、TGプラスミドはコピー数が多い(ColE1から誘導)。適当なオ リゴヌクレオチドと共に三重螺旋配列を形成することが可能な配列をTGプラス ミドでクローニングし、TGプラスミドをアフィニティ精製により他のプラスミ ドから分離することもできる。 DNAメチルトランスフェラーゼの発現カセットは宿主のゲノムに組込んでも よい。組込みは、発現カセットを宿主のゲノムの非必須遺伝子の隣接フラグメン トで囲み、該当宿主で複製できないプラスミド上にクローニングするという条件 で、相同組換えにより実施することができる。このプラスミドは、i)大腸菌 olA ts株におけるColE1の誘導体(Guttersonら,1983 Proc.Natl.Acad.Sci.USA 80 p4894)、ii) 任意の大胞菌株におけるpSC101の感熱性誘導体(S.Kushnerら, 1989 J.Bacteriol.171 p4617)、iii)大胞菌 up +株におけるM13mp10等の自殺ベクター(Blumら,1989 J .Bacteriol. 171 p538)又はiv)pir遺伝子を欠失す る任意大腸菌株におけるR6Kの起点gのみを含むプラスミド(Filu towiczら,1994 Prog.in Nucleic Acid Re s.及びMol.Biol.48 p239)であり得る。 発現カセットはプラスミドDNAよりも前に宿主細胞に導入してもよいし、後 でも同時でもよい。組込みカセットの場合には一般に先に導入し、カセットを含 む細胞を選択し、プラスミドDNAの作製に使用する。 本発明の特定側面は、TGプラスミドを含む細菌(特に大腸菌)細胞でメチラ ーゼM.SssIをコードする遺伝子を発現させることである。実施例に記載す るように、その後、このプラスミドのジヌクレオチド5’−CG−3’のシトシ ンをメチル化する。具体的には、メチラーゼSssIをコードする遺伝子を もち且つTGプラスミドに適合可能なプラスミドを既に含んでいる大腸菌株mc rA mcrB D(mcrCmrr)にTGプラスミドを形質転換する。細 菌の増殖中に、共存する2種のプラスミドは複製し、メチル化される(Gots chlichら,1991 J.Bacteriol. 173 p5793) 。 プラスミドDNA又は発現カセットは当業者に公知の任意技 術(形質転換、トランスフェクション、接合、エレクトロポレ−ション、パルシ ング、沈降等)により宿主細胞に導入することができる。形質転換は特にCaC l2形質転換法(DagertとEhrlich,Gene 6(1979)2 3)、Hanahanらにより開発された方法(J.Mol.Biol.166 (1983)557)又はこの方法から派生した任意方法(Maniatisら ,1989)や、エレクトロトランスフォーメーション(Wirthら,Mol .Gen.Genet.216(1989)175)又はTSB(Transf ormation and Storage Buffer;Chungら,1 988 Nucleic Acids Res.16 p3580)により実施 することができる。後記一般分子生物学技術の項も参照されたい。 本発明によるメチル化プラスミドDNAはその後、当業者に公知の任意技術( 沈降、クロマトグラフィー、遠心分離、透析等)により精製することができる。 特に複製型メチルトランスフェラーゼの発現ベクターを使用する場合には、TG プラスミドを更にベクターから分離する必要がある。2種のプラスミドの寸法又 は質量差や、ベクターのみに存在し、TGプラスミド には存在しない制限部位のレベルにおけるベクターの消化に基づき、種々の方法 を使用することができる。特に有利な精製方法の1例は、TGプラスミド上に存 在する特定配列と固定化オリゴヌクレオチドの親和性を利用する。この三重螺旋 精製は、参考資料として本明細書の一部とする仏国特許出願FR9603519 及びFR9415162に詳細に記載されている。 本発明の特に有利な結果の1つは、本発明の条件下でメチル化されたプラスミ ドDNAがメチル化されていない同一プラスミドDNAで得られると同等にプロ ーモーターの制御下で良好な遺伝子発現をもたらすという点である。このメチル 化プラスミドDNAは細菌DNAに付随する免疫刺激を生じないので、非ウイル ス遺伝子治療で使用するのに有利である。 本発明によるメチル化プラスミドDNAは所与の生物、組織又は細胞に遺伝子 を導入するために、任意のワクチン接種又は遺伝子及び細胞治療用途で使用する ことができる。特に、in vivo直接投与に使用することもできるし、細胞 を患者に移植する目的でin vitro又はex vivo細胞改変に使用す ることもできる。この点で、本発明による分子はそのまま(裸のDNA形態で) 使用することもできるし、種々の合成 又は天然の化学及び/又は生化学ベクターと結合して使用することもできる。こ のようなベクターとしては、特にDNAと沈殿を形成し、「貪食作用」により細 胞に取り込むことが可能なカチオン(リン酸カルシウム、DEAE−デキストラ ン等)を挙げることができる。DNA分子を内包し、細胞膜と融合するリポソー ムでもよい。合成遺伝子導入ベクターは一般に、DNAと結合し、表面に正電荷 をもつ粒子を形成するカチオン脂質又はポリマーである。これらの粒子は細胞膜 の負電子と相互作用し、細胞膜を通過することができる。このようなベクターの 例としてはDOGS(Transfectam(登録商標))又はDOTMA( Lipofectin(登録商標))を挙げることができる。DNAを凝縮させ るポリカチオン部分から構成されるキメラタンパク質も開発されており、ポリカ チオン部分は膜レセプターに結合するリガンドと結合し、こうして形成された複 合体はエンドサイトーシスにより細胞に取り込まれる。本発明によるDNA分子 はボンバードメント、エレクトロポレーション等の物理的トランスフェクション 技術により遺伝子を細胞に導入するためにも使用できる。更に、治療に使用する 前に、本発明の分子を場合により例えば酵素切断により直鎖化し てもよい。 この点で、本発明の別の目的は、上記のようなメチル化プラスミドDNAを含 む任意医薬組成物に関する。このDNAは裸のままでもよいし、化学及び/又は 生化学トランスフェクションベクターに結合してもよい。本発明による医薬組成 物は局所、経口、非経口、鼻腔内、静脈内、筋肉内、皮下、眼内、経皮等の経路 で投与するように調剤することができる。注射可能又は塗布形態でDNA分子を 使用するのが好ましい。特に治療部位のレベルに直接注射することを目的とした 注射用製剤に医薬的に許容可能な任意のキャリヤーに混合することができる。キ ャリヤーとしては特に、滅菌等張溶液又は場合に応じて滅菌水もしくは生理的血 清を加えて注射可能な溶質を構成し得る乾燥(特に凍結乾燥)組成物が挙げられ る。特に、グルコース又は塩化ナトリウムで希釈したTris又はPBS緩衝液 を挙げることができる。患者の患部領域に核酸を直接注入すると、患部組織のレ ベルに治療効果を集中させることができるので有利である。核酸の使用量は種々 のパラメーター、特に使用する遺伝子、ベクター、投与方法、該当疾病又は必要 な治療期間に応じて適応できる。 以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、これらの実施例は単なる 例示であり、発明を制限するものではない。図面の説明 図1:プラスミドpXL2784の地図。 図2:プラスミドpXL2784の制限地図。 図3:プラスミド1−pXL2784、2−メチル化pXL2784、3−メ チル化pXL2784+メチル化pAIT2及び4−メチル化pAIT2を酵素 A−AatII、B−BstBI、C−HindIII)D−HpaII、E−Eco RIで消化した消化プロフィル(MはIKBラダーの分子量マーカーであ る)。一般クローニング及び分子生物学技術 プラスミドDNAの塩化セシウム−臭化エチジウム勾配遠心分離、制限酵素消 化、ケル電気泳動、アガロースゲルからのDNAフラグメントの電気溶離、大腸 菌における形質転換、核酸の沈殿等の慣用分子生物学法は文献に記載されている (Maniatisら,1989,Ausubelら,1987)。ヌクレオチ ド配列は既に公表されているプロトコール(Ausubelら,1987)に従 ってチェーンターミネーター法によ り決定した。 制限酵素はNew−England Biolabs(Biolabs)、B ethesda Research Laboratories(BRL)又は Amersham Ltd(Amersham)から入手した。 連結に際しては、DNAフラグメントを0.7%アガロース又は8%アクリル アミドゲル上でその寸法に応じて分離し、電気泳動、次いで電気溶離により精製 し、フェノール抽出し、エタノール沈殿させた後、T4ファージ(Biolab s)のDNAリガーゼの存在下に50mM Tris−HCl緩衝液(pH7. 4),10mM MgCl2,10mM DTT,2mM ATP中でインキュ ベートする。オリゴヌクレオチドは、DNA自動合成器Applied Bio systems 394 DNA/RNA Synthesizerを製造業者 の指示に従って使用し、シアノエチル基でβ位を保護したホスホロアミダイトの 化学(Sinhaら,1984,Giles 1985)により合成する。 細菌部分にはLB及び2XTY培地を使用する(Maniatisら,198 9)。 プラスミドDNAもアルカリ溶解法(Maniatisら,1989)により 精製する。実施例 実施例1:TGプラスミドの説明 大腸菌で複製可能なプラスミドに担持させた多数の真核発現カセットが当業者 に公知である。これらのカセットは大腸菌のβ−ガラクトシダーゼ、Tn9トラ ンスポゾンのクロラムフェニコールトランスフェラーゼもしくはルシフェラーゼ をコードする遺伝子等のレポーター遺伝子又は遺伝子治療用目的遺伝子を発現す ることができる。これらのカセットはウイルス又は真核起源のプロモーターを含 む。これらの発現系は特定及び/又は誘導組織でもよいし、発現普遍性をもつも のでもよい。本実施例で使用するカセットはPhotinus pvralis のルシフェラーゼをコードするluc遺伝子と、ヒトサイトメガロウイルスの中 間プロモーター/エンハンサーであるpCMVプロモーターを含む。luc遺伝 子は4.78%、ウイルスプロモーターpCMVは5%のジヌクレオチド5’− CG−3’を含む。従って、哺乳動物配列上の0.8%という低頻度の5’−C G−3’に比較すると、これらの百分率は高い。従 って、メチラーゼ(例えばメチラーゼM.SssI又は哺乳動物の内在CpGメ チラーゼ)の存在下でpCMVプロモーターとluc遺伝子は高度にメチル化す ることができる。 図1に示す地図をもつ大腸菌で複製可能なプラスミドpXL2784にこの発 現カセットをクローニングした。プラスミドは6390bpのサイズであり、5 .8%のジヌクレオチド5’−CG−3’を含む。プラスミドpXL2784は 、pBluescriptに由来するColE1の最小レプリコン(ORI)と 選択マーカーとしてカナマイシン耐性をコードするTnトランスポゾンの遺伝 子をもつベクターpXL2675(2.513kb)から構築した。プラスミド pXL2784は更に、オリゴマー(CTT)n(n=1〜17)に結合して局 所的に三重螺旋構造を生成し、アフィニティ精製を可能にする配列TH(GAA )17も含む。プラスミドpXL2784はColE1に由来する遺伝子座ce (382bp)をもち、遺伝子座cerは組換え酵素XerC/XerDの特 異的部位配列を含み、プラスミド二量体の分解を生じる(Summersら,1 988 EMBO J.7 p851)。このプラスミドpXL2784にクロ ーニングした導入遺伝子は、(Invit rogenのpcDNA3に由来する)ヒトサイトメガロウイルスエンハンサー /プロモーターpCMVの制御下の(PromegaのpGL2 basicに 由来する)Photinus pyralisのルシフェラーゼをコードする uc 遺伝子の発現カセット(3.3kb)である。実施例2:DNAメチルトランスフェラーゼの発現カセットの構築 本実施例はSpiroplasma種MQ1のメチラーゼM.SssIの発現 カセットの構築に関する。当然のことながら、本発明による任意の他の酵素の発 現カセットの構築にも同一原理を適用することができる。 使用する発現カセットは、placプロモーターの制御下で発現されるSpi roplasma 種MQ1のメチラーゼM.SssIをコードする遺伝子を含む 。従って、IPTG(イソプロピルチオ−β−D−ガラクトシダーゼ)の存在下 でメチラーゼは合成され、活性である(Gotschlichら,1991 J .Bacteriol.173 p5793)。 このカセットは、pACYC184をレプリコンとし、更に形質転換宿主細胞 の選択を可能にするようにリビドマイシン耐 性をコードするTn903トランスポゾンの遺伝子をもつプラスミドpAIT2 中に存在する。実施例3:ジヌクレオチド5’−CG−3’のシトシン残基をメチル化したプラ スミドDNA pXL2784の作製 プラスミドpXL2784の全ジヌクレオチド5’−CG−3’のシトシンをSpiroplasma 種MQ1のメチラーゼM.SssIでメチル化する。本 発明によるメチル化方法はこの酵素を使用し、細菌で作製中にプラスミドをメチ ル化する。 このために、プラスミドpAIT2をもつ遺伝子型F−1−endA1 th i−1 supE44 mcrA5 D(mrrhsdRMSmcrB)1 −::IS10の大腸菌株ER1821をTSB法(Transformati on and Storage Buffer;Chungら,1988 Nu cleic Acids Res. 16 p3580)によりプラスミドpX L2784で形質転換する。50mg/lカナマイシンと100mg/lリビド マイシンを含むLB培地で形質転換株を選択し、カナマイシン耐性をコードする Tn5トランスポゾンの遺伝子をもつpXL2784と、リビドマイシン耐性を コードするTn903トランスポゾンの遺伝 子をもつpAIT2を選択する。50mg/lカナマイシン+100mg/1リ ビドマイシン+2.5mM IPTGを含むLB培地で形質転換株ER1821 、pAIT2、pXL2784を37℃で15時間培養すると、抽出されるプラ スミドDNAはメチル化されている。 プラスミド調製物を制限酵素HpaII、AatII、BstBIで消化する ことによりメチル化を確認する。これらの調製物を制限酵素HindIII及びEco RIで消化することにより、2種のプラスミドの完全性と存在を確認する (図2参照)。制限酵素HpaII、AatII、BstBIは、切断部位に含 まれるジヌクレオチド5’−CG−3’のシトシン残基がメチル化されている場 合に切断不能な3種の酵素である。pCMVプロモーターは4個のAatII認 識部位をもち、luc遺伝子は2個のBstBI認識部位と11個のHpaII 認識部位をもち、HpaIIはプラスミドpXL2784を30フラグメントに 切断する。臭化エチジウム染色アガロースゲル写真(図2)によると、メチル化 (pAIT2+pXL2784)プラスミド調製物又はアフィニティクロマトグ ラフィーにより精製したメチル化pXL2784プラスミド調製物(実 施例4参照)は酵素HpaII、AatII、BstBIで全く消化されないが 、酵素HindIII及びEcoRIによる消化は制限地図から予想されるプロ フィルに十分に一致する。酵素HpaII、AatII、BstBIによるプラ スミドpXL2784の対照消化は制限地図から予想されるプロフィルを示す。 これらの結果から明らかなように、抽出されたプラスミドDNAはジヌクレオ チド5’−CG−3’のシトシン残基がメチル化されている。これらの結果は更 に、メチル化がこれらのシトシンの>90%に及ぶことも示す。実施例4:遺伝材料の導入のためのメチル化プラスミドの使用 本実施例は、本発明によるメチル化プラスミドDNAが細胞にトランスフェク トして複製し、目的遺伝子を発現する能力を保存することを立証する。A.トランスフェクションに使用する溶液の調製プロトコール 比較試験のために、 a)pXL2784、 b)メチル化pXL2784 の2種のプラスミドロットを使用する。 メチル化pXL2784プラスミドは、細菌同時形質転換後にメチル化を確保 したプラスミドpAIT2との混合物として得られる。仏国特許出願FR941 5162に記載の方法を使用して、アフィニティクロマトグラフィー分画により 目的プラスミドを精製した。0.15M NaClで透析段階を実施し、カラム からの溶離相を構成する緩衝液を除去する。 プラスミドpXL2784を対照として使用する際には、上記と同一プロトコ ールにより精製する。 本実施例では、仏国特許出願FR9513490に記載の系列に属するカチオ ン脂質RPR120535AによりDNAの導入を確保する。当然のことながら 、他の任意の化学又は生化学導入ベクターも使用できる。 トランスフェクション溶液は30μg/mlDNAと90μMカチオン脂質R PR120535水溶液の等容量混合物から調製し、従って、カチオン脂質/D NA比はカチオン脂質3ナノモル/μgDNAである。周囲温度で少なくとも1 5分間のボルテックス均質化及びインキュベーション後、DNA/リポフェクタ ント溶液をウェルに最終濃度4.8%(V/V)で分配し、無タンパク質(血清 )培地で細胞を洗浄し、無血清培地 でトランスフェクション時間中に再増殖させる。B.トランスフェクションプロトコール 2cm2(無血清培地500μl/ウェル)の指数増殖期にある細胞1.10 5個[NIH3T3(マウス繊維芽細胞)及びHela(ヒト子宮癌)]のサン プルをトランスフェクション溶液25μl(DNA0.375μg/細胞1.1 05個の添加量に対応)で処理する。湿潤雰囲気で5%CO2下に37℃で2時間 インキュベーション後に、増殖用培地にウシ胎児血清を最終濃度8%(V/V) まで補充する。 トランスフェクションから40時間後に細胞をPBSで洗浄し、1%Trit on X−100と2mM DTTを含有する緩衝液で溶解させる。発現したル シフエラーゼ活性をルシフェラーゼ、補酵素A及びATPの存在下に発光[RL U=相対光単位]により10秒間測定し、溶解用緩衝液で抽出されたタンパク質 1mg当たりの活性を計算する。C.結果 上記条件により得られた結果を下表に示す。 酵素活性(RLU/10秒/mgタンパク質±変動係数%) [各結果3回のトランスフェクション実験] この型の実験で得られる変動係数を考慮すると、同一トランスフェクション条 件下で使用した2種のプラスミドの発現に関して有意差は存在しないと結論する ことができる。更に、得られるルシフェラーゼ活性は2種の被験精製段階で同一 程度の大きさである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) (C12N 15/09 C12R 1:19) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AU,BA ,BB,BG,BR,CA,CN,CU,CZ,EE, GE,GH,HU,IL,IS,JP,KP,KR,L C,LK,LR,LT,LV,MG,MK,MN,MX ,NO,NZ,PL,RO,SG,SI,SK,TR, TT,UA,US,UZ,VN,YU

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.遺伝子治療で使用可能なDNAの作製方法であって、ジヌクレオチド5’− CG−3’のシトシン残基をメチル化することが可能なDNAメチルトランスフ ェラーゼの発現カセットを含む細胞で前記DNAを作製することを特徴とする前 記方法。 2.細胞が原核細胞であることを特徴とする請求項1に記載の方法。 3.細胞が細菌であることを特徴とする請求項2に記載の方法。 4.発現カセットが複製型ベクターにより担持されていることを特徴とする請求 項1から3のいずれか一項に記載の方法。 5.発現カセットが細胞のゲノムに組込まれていることを特徴とする請求項1か ら3のいずれか一項に記載の方法。 6.発現カセットがプロモーターの制御下にジヌクレオチド5’−CG−3’の シトシン残基をメチル化することが可能なDNAメチルトランスフェラーゼをコ ードする核酸を含むことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の方 法。 7.プロモーターが誘導プロモーターであることを特徴とする請求項6に記載の 方法。 8.DNAメチルトランスフェラーゼがジヌクレオチド5’−CG−3’のシト シン残基を優先的にメチル化することを特徴とする請求項1に記載の方法。 9.DNAメチルトランスフェラーゼがメチラーゼM.SssI、マウスメチラ ーゼ及びヒトメチラーゼから選択されることを特徴とする請求項8に記載の方法 。 10.プラスミドDNAのジヌクレオチド5’−CG−3’のシトシン残基の> 50%をメチル化することを特徴とする請求項1に記載の方法。 11.プラスミドDNAのジヌクレオチド5’−CG−3’のシトシン残基の> 80%をメチル化することを特徴とする請求項1に記載の方法。 12.プラスミドDNAのジヌクレオチド5’−CG−3’のシトシン残基の> 90%をメチル化することを特徴とする請求項1に記載の方法。 13.ヒト又は動物身体の治療又は診断用医薬組成物の製造のためのプラスミド DNAの使用であって、プラスミドDNAのジヌクレオチド5’−CG−3’の シトシン残基の>50%がメチル化されていることを特徴とする前記使用。 14.ヒト又は動物身体の治療又は診断用医薬組成物の製造のためのプラスミド DNAの使用であって、プラスミドDNAのジヌクレオチド5’−CG−3’の シトシン残基の>80%がメチル化されていることを特徴とする前記使用。 15.ヒト又は動物身体の治療又は診断用医薬組成物の製造のためのプラスミド DNAの使用であって、プラスミドDNAのジヌクレオチド5’−CG−3’の シトシン残基の>90%がメチル化されていることを特徴とする前記使用。 16.ヒト又は動物身体の治療又は診断用医薬組成物の製造方法であって、 −DNAと、ジヌクレオチド5’−CG−3’のシトシン残基をメチル化するこ とが可能なDNAメチルトランスフェラーゼの発現カセットを含む細胞を培養す ることによりDNAを作製する段階と、 −前記DNAを回収する段階と、 −前記DNAを医薬的に許容可能なキャリヤーでコンディショニングする段階を 含む前記方法。 17.DNAが治療用目的核酸を含むプラスミドDNAであることを特徴とする 請求項16に記載の方法。 18.DNAが治療用目的核酸を含むミニサークルであることを特徴とする請求 項16に記載の方法。 19.ジヌクレオチド5’−CG−3’のシトシン残基の少なくとも50%がメ チル化されている細菌DNAを含む組成物。
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