JP2000514159A - 管路のための安全機能部材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 管路内、特に、中空室によって互いに隔てられた二重壁を持つ安全管路内の流動媒体に影響を与えるためのまたは流動媒体を制御するための安全機能部材であって、壁によって形成されたケーシングを有しており、かつフランジを有しており、フランジを介して管路と密に結合可能である形式のもので、ケーシングが全面的に第２の壁（６）によって包囲され、第２の壁が中空室（７）によって第１の壁（５）から隔てられており、中空室（７）が気密に閉鎖されていてその内容物を制御するための測定装置と結合可能であり、かつ中空室（７）が単数または複数の孔（１３）によってフランジ（１）のシール面（１４）またはシール部材（１５）内に管路を一巡するように形成されたみぞ（１５）と結合されている安全機能部材が提案される。

Description

【発明の詳細な説明】 管路のための安全機能部材 本発明は、管路内、特に、中空室によって互いに隔てられた二重壁を持つ安全 管路内の流動媒体に影響を与えるためのまたは流動媒体を制御するための安全機 能部材であって、壁によって形成されたケーシングを有しており、かつフランジ を有しており、フランジを介して管路と密に結合可能である形式のものに関する 。 導管管路系内では種々の易引火性または爆発性の液体およびガス、水を脅かす 、健康または環境を損ねる生成物が輸送される。輸送媒体の非制御下の流出はお びただしい損害および危険をもたらすので、これを回避するために二重壁の安全 管路の使用が知られており、これらの壁は中空室によって互いに隔てられている 。この形式で直接媒体流出の防止が改善されるのみならず、中空室にその内容物 を制御するための測定装置、例えば特殊なガスの検出装置または圧力測定装置を 結合することも可能である。したがって既に媒体が中空室内へ入った時に流出の 通知、引き続く管路内輸送の遮断を行うことができ、その結果環境への流出の危 険が完全に阻止される。 管路は普通複数の機能部材を備える。例えば逆止め 弁、閉止弁、スライダ、ポンプまたは流量計であり、これらはそれぞれフランジ を介して導管（剛性または撓み性の材料から製作されていてよい）と結合される 。機能部材の領域では媒体の流出を防止するための適切な手段は知られていない 。このことは一方では、機能部材が運転中に重大な危険源となり、ここで管路に 比較して平均以上の頻度で漏洩が起こるという結果を招く。他方では、これは、 管路の敷設に際しての著しい過剰費用を意味する、それというのも地中敷設の場 合にも機能部材の不断の、また法律で要求されるアクセス性を保証することが必 要であるからである。したがって従来技術では機能部材の設置はマンホール内か または地上の管路ループ部内で行われ、その結果著しい過剰費用という不都合な 結果をもたらしている。機能部材自体の他に、フランジ、この機能部材が例えば ねじによって密に隣接の管路と結合されるフランジが特に頻繁に漏れ（Undichti gkeit）の生じる別の領域を成す。 このような背景から、本発明は、制御容易で改善された、媒体の流出の防止を 与え、したがって直接のアクセス可能が不要である安全機能部材を開発すること を課題とする。 この課題は本発明によれば、ケーシングが第２の壁によって全面的に包囲され ており、第２の壁が第１の壁から中空室によって隔てられており、中空室が気密 に閉鎖されていてその内容物を制御するための測定装置と結合可能であり、かつ 単数または複数の孔によってフランジのシール面またはシール部材内に管路を一 巡するように形成されたみぞと結合されていることによって解決される。 提案された安全機能部材は、２つの有利に鋼製の壁を全面的に持つケーシング によって包囲されており、２つの壁は中空室によって互いに隔てられている。中 空室は気密に閉鎖され、かつその内容物を制御するための測定装置と結合可能で あるかまたは常時結合されている。したがって媒体の中空室内への流出を検出し 、かつ媒体が中空室から環境内へ流出する前に措置、特に管路の遮断を行うこと が可能である。上述のフランジの領域内の漏洩をも検出し得るためにはフランジ のシール面に管路を一巡するみぞを設けられる。みぞは例えばフライス加工され る。みぞの深さは、フランジのシール部材がいずれにしても部分的にみぞ内へ挿 入し、そのためみぞの全長において連続した通路が残るように選択すべきである 。単数または複数の孔または他の形式で製作された開口を介してみぞは底部側で ケーシングの中空室と結合されている。管路内の媒体がシール面内へ侵入すると 、媒体流出の危険が直ぐ目前に迫ることになるので、媒体はみぞおよび孔を通っ て中空室内へ達し、かつここで測定装置で検出することができる。したがってこ の場合にも安全措置を取る ことができる。 本発明による機能部材の利点は、輸送媒体の流出防止の著しい改善である。機 能部材は従来の単壁の管路で使用するのにも有利であるが、二重壁の安全管路へ の取り付けが優れている。防止作用が改善されたために機能部材への直接アクセ ス性は不要とされる、それというのも流出の危険が迫る前に安全措置が講じられ 、修繕のための十分な時間があるからである。提案された解決手段は監視形式に は関係なく最小の漏洩をも検出することを可能にする。したがって特に、地Ｌ管 路ループまたはアクセスマンホールの建造は不要になるので、著しい費用の面で の利点が得られる。さらには外側の被覆層または絶縁層も機能部材の監視の妨げ にはならない。 本発明による機能部材は特に、アクセスできない領域での使用の必要性がしば しばある閉止装置、すなわちスライダまたは弁で提供される。さらに本発明によ る構成はやはりしばしばアクセスできない位置に配置しなければならない逆止め 弁でも有利である。これに対して多数の他の機能部材、例えば汚れキャッチャー 、ポンプまたは流量計は一般に良好にアクセス可能に、例えばポンプステーショ ン内に配置され、したがって直接監視が可能である。 機能部材はしばしば流動媒体内へ突人する作用部分、例えば閉止弁の弁皿を有 する。操作には大抵の場合 機械的な連結部材が使用され、連結部材はケーシング内の貫通ガイドを通る（du rchfasst）。例えば弁皿は連結部材としてのスピンドルを介して移動せしめられ 、そのため弁皿はハンドルまたはケーシング上に取り付けられたモータを介して 調節移動可能である。媒体の貫通ガイドに沿った流出を回避するためには、本発 明の発展形において、作用部分をべローズ（この内部へ連結部材の１端が突入す る）によってケーシングと密に結合することが提案される。この形式で流動媒体 は貫通ガイドから分離され、他方ベローズはその変形可能性のために作用部分の 移動を妨げない。有利に結果的に著しく改善された媒体の流出防止が得られる。 ベローズの使用時には、ベローズとケーシングとの間にある容積をその内容物 の制御のために測定装置と結合可能であり、したがってベローズの故障も検出す ることができる。 連結部材の貫通ガイドが単数または複数のブシュによって、連結部材に密着す るいわゆる安全ブシュによって行うと、さらに媒体の流出に対する防止を改善す ることができる。特にブシュが複数の場合にはこの形式でベローズを省略しても 良好なシールを達成することができる。 ケーシング壁相互間の中空部の充填には圧縮ガス、例えば圧縮空気、または真 空が示される。したがって漏れは既に総圧の変化によって検出することができ、 そのため測定装置としては簡単な圧力計で十分である。原則的には、媒体に面し た内側の壁の漏れも周囲に面した外側の壁の漏れも検出し得ると有利である、な ぜならば両者の場合においてかなり大きな媒体流出の危険があるからである。こ の要求は圧縮空気または真空で充填することによって満たされる、それというの も両方の場合において圧力変化が起こるからである。しかし真空の中空室の監視 は燃焼性、爆発性または水を脅かす物質には許されない。そのため中空室の保護 ガス、例えば窒素充填も考えられる。保護ガスが中空室内に存在する場合には、 測定装置としては、最小の漏洩を既に検出し得るために管路内の媒体を特異的に 検出する装置が有利である。 本発明による機能部材を二重壁の安全管路へフランジ結合すると、安全管路と ケーシングの中空室が有利に互いに結合される。そのためにはみぞは安全管路の フランジ部分内の開口を介して中空室と結合されている。フランジ内のシール部 材はこの場合管路軸線に平行な単数または複数の開口を有するかまたは２つの同 心的な部材から成り、したがってみぞと、管のフランジ部分内の開口との間の結 合は中断されない。 導管部分の中空室がこれらの間に存在する機能部材を越えて連続して結合され ていることは、かなりの導管区間を唯一の測定装置で監視し得るという利点を持 つ。漏洩が検出された時には破損個所を突き止める問 題が生じる。したがって、フランジと中空室との間の孔を閉止装置、例えば閉止 ねじによって閉鎖可能である構成が提案される。原則的に、安全管路の中空室と フランジとの間の孔であるかケーシングの中空室とフランジとの間の孔であるか は重要ではない。両者の場合管路は閉止装置の閉鎖によって区間的に分割するこ とができ、したがって漏洩探しは著しく簡単にされる。 安全機能部材のケーシングの横断面がこれが挿入される管路の外郭横断面に等 しいと、すなわち管路とケーシングの外側の壁の形状が互いに等しいと有利であ る。この形式で安全機能部材の組付けの際のスペースの問題は回避される、それ というのも横断面は管路に比べて拡大されていないからである。直径の僅かな偏 差、特に些細な拡大は、過大な流れ抵抗を回避するために機能部材の十分な開口 横断面を可能にするために考えられる。管路とケーシングの互いに等しい横断面 は特に外部からの操作を必要としない安全機能部材、例えば逆止め弁で提供され る。 本発明の他の詳細、特徴および利点が本発明の実施例を図面を基に詳述した以 下の記載から得られる。図面は原理図であり、図１は本発明による閉止弁の横断 面図、図２は本発明による逆止め弁の横断面図である。 図１の弁は２つのフランジ１を介して管路の導管へ 接続可能であり、したがって管路の経過は流路２に沿って続いており、流路の横 断面は弁の弁皿３で開鎖もしくは変更可能である。弁皿３の操作は弁のケーシン グから突出案内されたスピンドル４を介して行われ、スピンドルは端部に固定さ れたハンドルを介して移動可能である。 流路２からの媒体流出に対する安全性を高めるために弁は２つの璧５，６によ って包囲されており、２つの壁は中空室７を形成する。さらに中空室７は接続部 ８を有しており、この接続部を介して中空室の内容物を検査するための測定装置 、特に圧力測定装置が接続可能である。弁の内側の壁５が破損すると、流路２内 を流れる媒体は周囲内へではなく、中空室７内へ流出する。生じた圧力変化は接 続部８へ取り付けられた測定装置で検出することができ、その結果外側の壁６か らの流出が起こる前に安全措置を講じ、かつ弁の交換を行うことができる。中空 室７が空気以外の媒体で、または外部の空気圧とは異なる圧力で充填されると、 測定装置を用いて外側の壁６内の漏洩も検出することができる。 機械的な操作部材、例ではスピンドル４のための弁のケーシングの貫通ガイド は特別な安全措置を必要とする。貫通ガイドは複数のブシュ９，いわゆる安全ブ シュによって行われ、ブシュはスピンドル４へ密着する。スピンドル４の下端は 変形可能なベローズ１０に よって包囲され、ベローズは弁皿３および内側の壁５と密に結合される。このよ うにしてベローズ１０と内側の壁５との間にはもう１つの中空室の容積１１が形 成され、流路２内にある媒体はスピンドル４の貫通ガイドへは達しない。この容 積１１も、ブシュ９またはベローズ１０の破損を検出し得るように、孔１２によ って測定装置で監視することができる。 フランジ１の監視も保証されるためには、フランジは内部に孔１３を有し、孔 がシール面１４を一巡するみぞ１５を中空室７と結合する。シールが破損すると 、流出媒体がみぞ１５内へ達し、かつ孔１３を通って中空室７内へ導かれ、ここ で媒体は接続部８を介して測定装置で検出可能である。この場合、みぞ１５がシ ール面１４のほぼ中央に配置され、そのため既にシール部材が完全に漏出される 前、かつ周囲への流出が起こる前に流出の検出が行われることが重要である。こ のようにしてフランジ１の領域内でも良好な流出防止が達成される。 図２は本発明による逆止め弁を示し、同類の部材の符号は図１のものに相応す る。弁の弁皿３は圧縮ばね１６上に固定され、圧縮ばねはケーシングの内側の壁 ５に支持される。したがって流体は上から下へこの逆止め弁を通って流れ、すな わち弁は開放位置にあり、他方逆の流れ方向では圧縮ばね１６は弁皿３を弁座１ ７へ向かって押圧し、したがって弁を閉鎖する。中空 室７の監視は、本発明のこの構成では例えば接続部８を介して行われ、接続部は フランジ１へフランジ結合された構造部材内に位置し、かつ孔１３を介して中空 室７と結合している。みぞ１５はシール面を一巡しており、シール部材１８がこ のみぞ内へ挿入される。 結果的に、媒体流出防止を著しく改善し、かつ部材へのアクセス性への要求が 低められるので管路の敷設を著しく簡単にする、容易に監視可能な安全機能部材 が得られる。本発明によってすべての産業分野での、特に化学産業での安全性の 改善の段階が、許容し得る確実性（信頼性）でもって環境破壊を回避することを 許す段階へ入る。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】平成１０年５月１５日（１９９８．５．１５） 【補正内容】 明細書 管路のための安全機能部材 本発明は、管路内、特に、中空室によって互いに隔てられた二重壁を持つ安全 管路内の流動媒体に影響を与えるためのまたは流動媒体を制御するための安全機 能部材であって、壁によって形成されたケーシングを有しており、ケーシングが 全面的に第２の壁によって包囲され、第２の壁が中空室によって第１の壁から隔 てられており、かつ中空室が気密に閉鎖されている形式のものに関する。 導管管路系内では種々の易引火性または爆発性の液体およびガス、水を危うく する、健康または環境を損ねる生成物が輸送される。輸送媒体の非制御下の流出 はおびただしい損害および危険をもたらすので、これを回避するために二重壁の 安全管路の使用が知られており、これらの壁は中空室によって互いに隔てられて いる。このような安全管路は米国特許第５２２８４７２号明細書から公知であり 、既に閉止弁が管路内へ組み込まれている。この形式で直接媒体流出の防止が改 善されるのみならず、中空室にその内容物を制御するための測定装置、例えば特 殊なガスの検出装置または圧力測定装置を結合することも可能である。したがっ て既に媒体が中空室内へ入った時に流出の通知、引き 続く管路内輸送の遮断を行うことができ、その結果環境への流出の危険が完全に 阻止される。 請求の範囲 １．管路内、特に、中空室によって互いに隔てられた二重壁を持つ安全管路内の 流動媒体に影響を与えるためのまたは流動媒体を制御するための安全機能部材で あって、壁によって形成されたケーシングを有しており、ケーシングが全面的に 第２の壁（６）によって包囲され、第２の壁が中空室（７）によって第１の壁（ ５）から隔てられており、かつ中空室（７）が気密に閉鎖されている形式のもの において、ケーシングがフランジを有しており、フランジによって管路と密に結 合可能であり、 中空室がその内容物を制御するための測定装置と結合可能であり、かつ 中空室（７）が単数または複数の孔（１３）によってフランジ（１）のシール 面（１４）またはシール部材（１５）内に管路を一巡するように形成されたみぞ （１５）と結合されていることを特徴とする、管路のための安全機能部材。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＡＵ，ＢＧ，ＢＲ，Ｃ Ａ，ＣＮ，ＣＺ，ＥＥ，ＨＵ，ＩＬ，ＪＰ，ＫＲ，ＬＴ ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＲＵ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ， ＴＲ，ＵＳ，ＶＮ (72)発明者 ハンス ヴィントシュミット ドイツ連邦共和国 フランクフルト ハイ ネルヴェーク 248 (72)発明者 フランク カンプフマン ドイツ連邦共和国 シュトックシュタット ドクトル―カウフマン―シュトラーセ ７ (72)発明者 ハンネローレ コルプ ドイツ連邦共和国 ポールハイム アム ゾネンハング 11

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．管路内、特に、中空室によって互いに隔てられた二重壁を持つ安全管路内の 流動媒体に影響を与えるためのまたは流動媒体を制御するための安全機能部材で あって、壁によって形成されたケーシングを有しており、かつフランジを有して おり、フランジを介して管路と密に結合可能である形式のものにおいて、 ケーシングが全面的に第２の壁（６）によって包囲され、第２の壁が中空室（ ７）によって第１の壁（５）から隔てられており、 中空室（７）が気密に閉鎖されていてその内容物を制御するための測定装置と 結合可能であり、かつ中空室（７）が単数または複数の孔（１３）によってフラ ンジ（１）のシール面（１４）またはシール部材（１５）内に管路を一巡するよ うに形成されたみぞ（１５）と結合されていることを特徴とする、管路のための 安全機能部材。 ２．機能部材が閉止装置である、請求項１記載の部材。 ３．機能部材が逆止め弁である、請求項１記載の部材。 ４．機能部材が流動媒体内へ突入する作用部分を有し、作用部分が機械的な連結 部材によって操作可能で あり、連結部材がケーシング内の貫通ガイド内を通っており、かつ作用部分が、 流動媒体を貫通ガイドから分離するベローズ（１０）によってケーシングと結合 されている、請求項１から３までのいずれか１項記載の部材。 ５．ベローズ（１０）とケーシングとの間に形成された容積（１１）がその内容 物を制御するための測定装置と結合可能である、請求項４記載の部材。 ６．機能部材が流動媒体内へ突人する作用部分を有し、作用部分が機械的な連結 部材によって操作可能であり、連結部材がケーシング内の貫通ガイド内を通って おり、かつ貫通ガイドが単数または複数のブシュ（９）を備えており、ブシュが 連結部材へ密着している、詰求項１から５までのいずれか１項記載の部材。 ７．中空室（７）およびまたは容積（１１）が真空、圧縮ガスまたはガスを含有 している、請求項１から６までのいずれか１項記載の部材。 ８．みぞ（１５）が二重壁の安全導管のフランジ内の開口を介してこの安全管路 の中空室と結合されている、請求項１または７までのいずれか１項記載の部材。 ９．フランジ（１）と中空室（７）との間の孔（１３）が閉止装置によって閉鎖 可能である、請求項８記載の部材。 １０．ケーシングの横断面が導管の外郭横断面に等しい、請求項１から９までの いずれか１項記載の部材。