JP2000511928A - フィラントゥス ウスリエンシスおよび/またはフィラントゥス ウリナリアの抽出物を含むb型肝炎治療用医薬組成物 - Google Patents

フィラントゥス ウスリエンシスおよび/またはフィラントゥス ウリナリアの抽出物を含むb型肝炎治療用医薬組成物

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Abstract

(57)【要約】 B型肝炎に対して治療活性を示すフィラントゥス ウスリエンシス(Phyllanthus ussuriensis)またはフィラントゥス ウリナリア(Phyllanthus urinaria)の抽出物がB型肝炎治療用医薬組成物の製剤化に用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】 フィラントゥス ウスリエンシスおよび/またはフィラントゥス ウリナリア の抽出物を含むB型肝炎治療用医薬組成物 発明の分野 本発明は、B型肝炎に対して治療効果を示すフィラントゥス ウスリエンシス および/またはフィラントゥス ウリナリアの抽出物ならびにそれを含むB型肝 炎治療用医薬組成物に関する。 発明の背景 B型肝炎ウイルス(“HBV”)は人体に感染するヘパドナビリデ(Hepadnaviri dae )の一種である。HBVに感染したヒトは60〜110日の潜伏期を経て種々 の程度の症状を示す。感染者の90〜95%は完全に回復し得るが、一部は慢性 活動性肝炎、肝硬変または肝癌に発展することがある。慢性B型肝炎は、しばし ば慢性ウイルス肝炎症、リンパ腫および/または慢性腎臓障害を引き起して患者 を死亡に至らしめる。 現在、全世界に約2億名のHBV保菌者がいると報告されており、世界規模の 深刻な衛生学的問題を起こす可能性がある。 1981年にHBVワクチンが開発されて以降、新生児を含めて感染しやすい ヒトにHBV予防接種を実施したが、HBV保菌者の数は実質的には減少しなか った。これは、母体から胎児へのHBVの垂直形感染がHBV保菌者となる主要 径路であるためである(Chung,D.K.et al.,J.Catholic Med.Coll.,27:25 6は267(1976);Chung,W.K.et al.,J.Infec.Dis.,151:280は286(1985)) 。B型肝炎e抗原(HBeAg)−陽性保菌者から生まれる赤ん坊は胎盤を通じて はほとんど感染しないが、出産途中または損傷した胎盤を通じてHBVに暴露さ れるか、胎盤を通じてHBeAgに感作する場合、HBVに対して免疫学的欠陥 を示し、慢性HBV保菌者になり得る。 最近、PCR(polymerase chain reaction)技術を用いてHBV保菌者の血液 に 存在するHBV DNAを検出することができるようになり、したがって、HB eAgを唯一のHBV指標として用いる方法は旧式になった。HBV保菌者の数 を減らすためには、新生児用の効果的な抗−HBVワクチンを開発し、また、保 菌者、特に妊娠した女性において、血中HBeAg濃度を下げるよりは、血中H BV DNAの量を効果的に減らす方法を開発することが必須である。 これまで種々のHBV治療剤が開発されたが、あまり成功していない。さらに 、アラ−エー(Ara−A,Parke,Davis,U.S.A.)およびアシクロビル(Acyclovir ,Wellcome Foundation,England)のような現在用いられている薬剤は毒性が強 いという問題がある。ホスホノホーメート(Phosphonoformate;Foscarnet;Ast ra,U.S.A.)、スラミン(Suramin;Bayer,Germany)、およびファムシクロビ ル(Famciclovir;Smith−Kline Beecham,England)などが効能のあるHBV治 療剤であるといわれているが、これらの有効性を検証するためには追加的な試験 が必要である。 ベンカテスワランら(Venkateswaran et al.,Proc.Natl.Acad Sci.,U.S.A. ,84,274(1987))、ブルムバーグら(Blumberg et al.,Cancer Detection and Prevention,14,195(1989))、およびヤナギら(Yanagi et al.,Abstracts of P apers Presented at the 1989 Meeting on Hepatitis B Virus)September 25, 1989)はインドで民間薬として用いられていたフィラントゥス属(Phyllanthus) (Euphorbiaceae;タカトウダイグサ科)植物を用いてB型肝炎を治療しようと 試みた。 フィラントゥス属植物の世界中の用途および生化学的分析結果を網羅するウナ ンダーらの包括的な総説(Unander,D.W.et al.,Journal of Ethnopharmacolo gy,34,97−133(1991))によれば、フィラントゥスの550種中7種、すなわち 、フィラントゥス ニルリ(P.niruri)、フィラントゥス アイリ−シャウイ(P.air yshawii)、フィラントゥスアマルス(P.amarus)、フィラントゥス フラターナ ス ウェブスター(P.fraternus Webster)、フィラントゥス ウリナリア(P.ur inaria)、フィラントゥス ガストロエミ(P.gasstroemi)Muell−Argおよびフィ ラントゥス チモイデス(P.thymoides)が黄痘または肝炎の治療に用いられて きた。P.アマルス(P.amarus)およびP.ニルリ(P.niruri)はウッドチャック B型肝炎 (Venkateswaran,P.S.et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.,84,274(1987))およびカモB 型肝炎(Nis.,J.,et al.,J.of Med.Virol.,32,212−218(1990))に対して薬効を 有すると報告された。しかし、これらは臨床的適用においては薬効を示さなかっ た1と報告された(Leelarasamee,A.,et al.,Lancet,1,335(1990))。 また、シードらは、P.チモイデスが試験管中でフィラントゥス属の種々の植 物中最も高いHBsAgへの結合力を示すと報告した。しかし、HBsAgと結 合することはP.チモイデスでなく特定なレクチン(lectin)であり、P.チモイデ スは生体内(in vivo)試験においてカモB型肝炎に対して抗ウイルス活性を示さ なかったことが後に報告された(Shead,A.et al.,“Neutralization but not C ure of Duct Hepatitis B by Australian Phyllanthus Extracts”,Abstract 60 2,In:Scientific Program and Abstracts Volume,the 1990 International Sy mposium on Viral Hepatitis and Liver Disease,April 4−8,1990,Houston,Te xas,U.S.A.)。 前述のように、たとえば、P.アマルス、P.ニルリのようなフィラントゥス属 の数種は民間療法において黄痘または肝炎の治療のため用いられ、いくつの試験 管中実験に基づいてB型肝炎に対して薬効があると主張されてきた。しかし、こ のような進展にもかかわらず、ヒトB型肝炎の治療のための前記フィラントゥス 属植物の効果は十分に確立されておらず、ヒト、特に妊婦および子供に投与した とき安全かつ毒性が少なく、副作用を示さないB型肝炎治療剤の開発が求められ ている。 発明の要約 したがって、本発明の目的は、B型肝炎に対する治療効果があり、臨床的に安 全なフィラントゥス属(Phyllanthus)植物の抽出物を提供することである。 本発明の他の目的は、副作用なしにB型肝炎患者を治療するための、前記抽出 物を含む医薬組成物を提供することである。 本発明の一つの態様は、B型肝炎に対して効果的な治療活性を示すフィラント ゥス ウスリエンシス(Phyllanthus ussuriensis)またはフィラントゥス ウリ ナリア(Phyllanthus urinaria)の抽出物、およびその抽出物と薬剤学的に許容可 能な担体を含むB型肝炎治療用医薬組成物である。 図面の簡単な説明 本発明の前記およびその他の目的および特徴は、添付の図面に関連させた本発 明の下記説明から明らかになり、ここで 図1は、HBV DNAポリメラーゼの活性に対するフィラントゥス ウスリ エンシスおよびフィラントゥス ウリナリア抽出物の生体内阻害効果を示す。 図2Aおよび2Bは、P.ウリナリア抽出物の0.1%水溶液の添加前と添加後 に電子顕微鏡で観察したHBV粒子を示す。 発明の詳細な説明 本発明によって、フィラントゥス ウスリエンシスまたはフィラントゥス ウ リナリアの抽出物は、抗−HBsAg抗体(HBsAb)−様の物質を含み、HB V DNAポリメラーゼの活性を阻害する能力を有し、哺乳動物に対する毒性お よびマイトジェン性をほとんど示さず、かつB型肝炎ウイルス粒子の著しい変形 を惹起することが判明した。 本発明に用いられるP.ウスリエンシスおよびP.ウリナリアはタカトウダイグ サ科(Euphorbiaceae)のフィラントゥス属に属する一年生草本であり、大韓民 国の南部に自生する。P.ウスリエンシスおよびP.ウリナリアの植物学的特性お よび走査電子顕微鏡(SEM)で観察した外見は次の通りである。 表1 表1からわかるように、P.ウリナリアは、比較的多量の赤い色素を有し、種 子に横皺が寄っているという特徴がある。一方、P.ウスリエンシスは、縦シマ を有する種子を結び米国自生のP.アマルスと類似である。 P.ウスリエンシスまたはP.ウリナリアの抽出物は下記の好ましい態様によっ て製造し得る。 P.ウスリエンシスまたはP.ウリナリアを水で洗浄し、室温で乾燥した後、細 片に切り刻む。植物細片を25〜60倍、好ましくは50倍容量の水と混合し、 混合物を60〜90℃、好ましくは80℃の温度で3〜5時間、好ましくは4時 間加熱して水性粗抽出物を得る。粗抽出物を遠心分離し、濾過した後、冷凍乾燥 して抽出物粉末を得る。この粉末は、使用するまで4℃で保管する。 また、P.ウスリエンシスまたはP.ウリナリアの有機粗抽出物は、25〜60 倍、好ましくは50倍容量の有機溶媒を用いて10〜40℃、好ましくは20〜 30℃の温度で12〜48時間、好ましくは24時間抽出する以外は、前記と同 様の手順に従って製造し得る。有機溶媒の例には、ジメチルスルホキシド(DM SO)、アセトン、メタノールおよびエタノールを含む。次いで、前記と同様の 手順に従って有機粗抽出物から粉末状抽出物が得られる。 本発明のP.ウスリエンシスまたはP.ウリナリアの抽出物は、血清またはB型 肝炎ワクチン中のHBsAgに対して高い結合能を有する。この抽出物は、12 5mg/ml以上の濃度でHBsAgのHBsAbとの結合に対して拮抗的阻害 効果を示す。 また、本発明の抽出物は、34μg/ml以上の濃度でHBV DNAポリメ ラーゼの活性を阻害するが、阻害効果はその濃度が増加するにつれて上昇する。 特に、P.ウリナリアの抽出物は0.1%の濃度でB型肝炎ウイルス粒子の著しい 変形を惹起する。 さらに、本発明の抽出物は強い効能にもかかわらず、マウスおよびイヌを用い た試験において毒性やマイトジェン性をほとんど示さない。より具体的には、P .ウリナリアの抽出物は70mg/kgの投与量でマウスに腹腔内投与するとき 毒性を示さなかったが、これは体重50kgのヒトに3,500mgの抽出物を 腹腔内投与することに相当する。また、P.ウスリエンシスまたはP.ウリナリア の抽出物を正常のマウスに投与した場合、マウスのsGOT、sGPT、ALP (アルカリ性ホスファターゼ)およびビリルビン濃度が変化しない事実からみて 、この抽出物は肝機能に副作用を起こさないことがわかる。サルモネラタイピム リウムTA100およびTA98を用いたAmes試験において、P.ウスリエ ンシスおよびP.ウリナリアの抽出物は陰性と判定されるためマイトジェン性は ない。 なお、本発明の抽出物を120日間投与したイヌは肝機能に異常を示さない。 さらに、P.ウリナリアの抽出物をイヌに投与したときHBsAb−陽性反応が 観察されるが、この結果はHBsAb−類似物質がイヌの血清中に形成されるこ とを示す。 一方、ヒトのHBVと似ているウッドチャック肝炎ウイルス(Woodchuck hepat itis virus:WHV)が北米産ウッドチャック(マルモタ モナックス;Marmota mo nax)から発見され、ウッドチャックのWHVの感染がヒトと類似する慢性肝炎 を誘発し得ることが実験的に立証された(Summers,J.,Smolec,J.M.and Snyder.R .,Proc,Natl.Acad.Sci.U.S.A.,75,4533−4537(1978))。本発明のP.ウリナリア 抽出物を感染ウッドチャックに投与すると、ウッドチャックの血中WHV DN Aの濃度が著しく減少する。 ヒトを用いた臨床試験においてもP.ウスリエンシスおよびP.ウリナリアの抽 出物は良い結果を示した。即ち、P.ウスリエンシスまたはP.ウリナリアの抽出 物を健康なHBV保菌者、軽度の慢性肝炎と推定されるHBV保菌者および肝硬 変が併発した慢性活動性B型肝炎患者に50mg/kg体重/日の量を実際に投 与した結果、投与3ヶ月後にはHBV DNAがもはや検出されなかった。 血清HBsAb検出試験の場合には、P.ウリナリアの抽出物の投与3ヶ月後 に陽性結果が得られたが、放射状同位元素法では陰性と判定された。この結果は 、P.ウリナリアの抽出物が生体内でHBsAgに特異的に結合する物質を含む ことを暗示する。また、P.ウリナリアの抽出物は投与3ヶ月後に肝硬変が併発 した慢性活動性B型肝炎患者の血清GOTおよびGPT濃度を著しく改善した。 前述の通り、P.ウスリエンシスまたはP.ウリナリアの抽出物は、毒性がほと んどなく、副作用を起こさない、B型肝炎の治療のための効果的な薬剤として用 いられ得る。 したがって、本発明はさらに、活性成分としてP.ウスリエンシスまたはP.ウ リナリアの抽出物を薬剤学的に許容可能な賦形剤、担体または希釈剤とともに配 合して含む、B型肝炎治療用医薬組成物を提供する。 医薬製剤はこの組成物を用いて任意の通常の手順に従って製造することができ る。製剤の製造においては、活性成分を担体と混合するか、担体で希釈するか、 カプセル、サシェット(sachet)または他の容器である担体中に封入することが好 ましい。担体が希釈剤として働く場合、これは活性成分のためのビヒクル、賦形 剤または媒体として作用する固体、半固体または液体物質であってもよい。した がって、製剤は錠剤、丸剤、粉剤、サシェット、エリキシル(elixir)、懸濁液、 溶液、シロップ、エーロゾル、軟質および硬質のゼラチンカプセル、滅菌注射溶 液、滅菌包装粉剤などの形であってもよい。 適当な担体、賦形剤および希釈剤の例は、ラクトース、デキストロース、スク ロース、ソルビトール、マンニトール、澱粉、アカシアゴム、アルギン酸塩、ゼ ラチン、リン酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、セルロース、メチルセルロース 、微細結晶性セルロース、ポリビニルピロリドン、水、ヒドロキシ安息香酸メチ ル、ヒドロキシ安息香酸プロピル、タルク、ステアリン酸マグネシウムおよびミ ネラル油である。製剤は充填剤、凝集防止剤、潤滑剤、湿潤剤、香味剤、乳化剤 、防 腐剤などをさらに含み得る。本発明の組成物は患者に投与された後、活性成分は 速放出、徐放出および遅延放出するように当分野で公知の任意の方法を用いて製 剤化し得る。 医薬製剤は、経口、経皮、皮下、静脈内および筋肉内注射を含む種々の経路を 通じて投与され得る。活性成分の通常の一日投与量は約20〜100mg/kg 体重、好ましくは40〜80mg/kg体重の範囲であり得、単一投与量または 分割投与量で投与することができる。しかし、実際に投与される活性成分の量は 、治療する疾患、選択された投与経路、患者の年齢、性別および体重および疾患 の程度を含む種々の関連因子を考慮して決定されものであり、したがって、前記 投与量は本発明の範囲を制限しない。 下記製造例および試験例は本発明の範囲を制限するものではなく、これをさら に詳細に説明するためのものである。 また、固体混合物中の固体、液体中の液体、および液体中の固体に対して下記 に与えられた百分率は特に指示しない限り、各々wt/wt、vol/volお よびwt/volに基づく。 製造例:P.ウスリエンシスおよびP.ウリナリア抽出物の製造 P.ウスリエンシスおよびP.ウリナリアを韓国慶尚北道達城郡玉浦面および韓 国済州道の野原で各々採集し、水で洗浄し、室温で通風乾燥した後、細かい断片 に切り刻んだ。P.ウスリエンシスまたはP.ウリナリアの断片に植物20g当り 1,000mlの量で蒸留水を加え、混合物を80℃で4時間加熱して抽出物を 得た。抽出物を3,000rpmで30分間遠心分離し、上澄液をワットマンN o.2濾紙を通して濾過した後、0.45μm Seitz−型濾紙(Amicon,U.S.A.) で濾過した。濾液を冷凍乾燥して粉末状抽出物1.6g(収率8%)を得、これ を4℃にて保管した。 また、表2に記載した種々の有機溶媒を用いてP.ウスリエンシスまたはP.ウ リナリアの有機抽出物を製造し、これから前記と同様の手順に従って粉末状抽出 物を製造した。この抽出条件および収率を表2に示す。 表2 *1)P.ウスリエンシスおよびP.ウリナリアからの収率は互いにほとんど等しい 。 前記粉末状抽出物は水によく溶けるため(25℃で20%以上)、これをヒト に1日2回または3回投与したとき、体重kg当り40mgの一日投与量を2ま たは3個の分画に分けた後、各分画を蒸留水50〜100mlに溶かして単位投 与量とした。動物試験における1日投与量は通常ヒト投与量の約3倍であり、適 正量は動物の種類、大きさおよび体重によって決定した。 試験例1:HBsAg−陽性血清とP.ウスリエンシスまたはP.ウリナリア 抽出物の沈降反応 HBsAg−陽性血清(Liver Reserch Institute,School of Medicine,Kyun gpook National University,Korea)0.5mlずつを5ml容量の試験管に入れ 、P.ウスリエンシスおよびP.ウリナリアの2%水性抽出物を徐々に加えて血清 試料上に層を形成し、沈降環の形成を観察した。P.ウスリエンシスおよびP.ウ リナリアの抽出物のいずれも白色沈降環の形成を誘導したため、これらがHBs Ag−陽性血清試料と反応したことがわかる。 試験例2:HBsAgに対するP.ウスリエンシスまたはP.ウリナリア抽出物 の結合親和度 (1)HBsAg力価の測定 HBsAgに対するP.ウスリエンシスまたはP.ウリナリア抽出物の結合親和 力はHBsAgのHBsAbとの結合に対する抽出物の阻害活性を測定すること によって決定し、HBsAg力価はELISAキット(EnzygnostR HBsAg monoclonal II、Behring社)を用いて製造者のプロトコルに従って測定した。 (2)HBsAg−陽性血清を用いた親和度検査 製造例で製造したP.ウスリエンシスおよびP.ウリナリアの粉末状抽出物を蒸 留水に溶かして最終濃度を各々10、5、2.5、1.25および0.63mg/ mlに調整した。生成した溶液400μlずつをB型肝炎患者から得られたHB sAg−陽性血清400μlと混合し、この混合物を20℃で1時間反応させた 。反応物を3,000rpmで15分間遠心分離して上澄液を得た。上澄液中の HBsAgの力価は前記(1)と同様の方法に従って測定し、これからHBsA g力価の減少を決定した。血清HBsAgとHBsAbの結合の阻害においてP. ウスリエンシスおよびP.ウリナリア抽出物の活性は抽出物を用いなかったコン トロールの値を基準とする百分率をもって示した。その結果を表3に示す。 表3 P.ウスリエンシスまたはP.ウリナリア抽出物による血清HBsAgと HBsAbの結合阻害(%) (3)B型肝炎ワクチン中のHBsAgを用いた親和度検査 製造例で製造したP.ウスリエンシスおよびP.ウリナリアの粉末状抽出物を蒸 留水に溶かして最終濃度を各々0.63、0.31および0.16mg/mlに調 整した。得られた溶液各400μlを、ヘパバックス(HepavaxR;20μg;Ko rea Green Cross Corp.,Korea)を50倍容量の蒸留水で希釈して製造したHB sAg溶液400μlと混合し、この混合物を20℃で1時間反応させた。得ら れた混合物中のHBsAgの力価は前記(1)と同様の方法に従って測定し、こ れからHBsAg力価の減少を決定した。B型肝炎ワクチン中のHBsAgとH BsAbの結合阻害においてP.ウスリエンシスおよびP.ウリナリア抽出物の活 性は抽出物を用いなかったコントロールの値を基準とする百分率をもって示した 。その結果を表4に示す。 表4 P.ウスリエンシスおよびP.ウリナリア抽出物によるB型肝炎ワクチン中 HBsAgとHBsAbの結合阻害(%) (4)HBsAgに対する結合におけるP.ウスリエンシスまたはP.ウリナリア の抽出物とHBeAbの間の拮抗的関係 HBsAgに対する結合において、P.ウスリエンシスまたはP.ウリナリアの 抽出物とHBsAbの拮抗的関係は下記手順に従って調査した。 製造例で製造したP.ウスリエンシスおよびP.ウリナリアの粉末状抽出物を蒸 留水に溶かして最終濃度を各々10、5、2.5および1.25mg/mlに調整 した。得られた溶液400μlずつをHBsAb−陽性血清400μlと混合し 、 生成した混合物中のHBsAbの力価はEnzygnostR Anti−HBsマイクロキッ ト(Behring Co.,U.S.A.)を用いて製造者のプロトコルに従って測定した。HB sAgとHBsAbの結合を阻害においてP.ウスリエンシスおよびP.ウリナリ ア抽出物の拮抗的阻害活性は抽出物を用いなかったコントロールの値を基準とす る百分率をもって示した。その結果を表5に示す。 表5 P.ウスリエンシスおよびP.ウリナリア抽出物によるHBsAgとHBsAb の結合阻害(%) 前記表5からわかるように、P.ウスリエンシスおよびP.ウリナリアの抽出物 は1.25mg/mlの濃度でかなりの拮抗的活性を示した。 試験例3:HBV DNAポリメラーゼの活性に対するP.ウスリエンシス およびP.ウリナリア抽出物の阻害活性 製造例で製造したP.ウスリエンシスおよびP.ウリナリアの粉末状抽出物を蒸 留水に溶かして最終濃度を各々340.6、68.1、34.1および6.8mg/ mlに調整し、生成した溶液をHBV粒子(Dane patricle)と反応させた後、D NAポリメラーゼの阻害程度を次のように測定した。 HBV粒子を含有する血清0.2mlを2.3mlの溶液1(0.01Mトリス− HCL(pH7.4)、0.15M NaCl)と混合した後、4℃で10,000 rpmで10分間遠心分離した。生成した上澄液を2.5mlの溶液2(30%( w/v)スクロース、0.01Mトリス−HCl(pH7.4)、0.15M Na Cl、0.001M EDTA、0.1%2−メルカプトエタノール、1mgウシ 血清アルブミン(BSA))上に置いた後、4℃で50,000rpmで4時間遠 心分離した。生成したペレットを25μlの溶液3(0.01Mトリス−HCL (pH7.4)、0.15M NaCl)1%NP−40、0.1%2−メルカプト エタノール)に懸濁した。前記懸濁液に前記で製造した各々の抽出物溶液25μ lとポリメラーゼ混合液[0.2Mトリス−HCL(pH7.4)、0.08M M gCl2、0.24M NH4Cl)1mM dATP)1mM dTTP、0.002 5nM3H−dGTP(二つとも不活性であり、21Ci/mMである)]25 μlを加えた。混合液を37℃で3時間反応させた後、ワットマン3mm濾紙に 点滴した。濾紙を15%トリクロロ酢酸と90%エタノールで洗浄した後、空気 中で乾燥した。 各点の放射能はデンシトメーター(Densitometer,Biomed.Instrument Inc.,U.S .A.)を用いて測定し、DNAポリメラーゼ活性の阻害程度(%)はP.ウスリエ ンシスおよびP.ウリナリア抽出物の不存在下で測定されたDNAポリメラーゼ の活性を100%として決定した。その結果を図1に示すが、ここでHBV D NAポリメラーゼの活性は34.1μg/ml以上で抽出物の濃度の増加に比例 して減少することが観察された。 試験例4:P.ウスリエンシス抽出物のHBV粒子に対する影響 HBsAgおよびHBeAg−陽性患者から得られた血清を20%スクロースク ッション上に重層し、超遠心分離機(SorvallR)を用いて4℃、100,000x gで4時間遠心分離してHBV粒子を得た後、ペレット化されたHBV粒子を2 0倍体積のリン酸塩緩衝食塩水(PBS)に懸濁させた。 一方、P.ウリナリア抽出物の2%水溶液を蒸留水で希釈して最終濃度が各々 0.2%および0.1%になるように調整した。各々の生成した溶液を前記で製造 したHBV粒子懸濁液の同量と混合し、混合液を室温で30分間放置した。生成 した混合物をグリッド上に一滴落とし、1%リンタングステン酸でネガティブ染 色した。グリッドをPBSで2回洗浄し、グリッド上に残った水分をワットマン No. 1濾紙で完全に除去した。その後グリッドを電子顕微鏡(Zeiss)で観察し、写真 撮影した。 HBV粒子に対するP.ウリナリア抽出物の影響を観察し、抽出物希釈液の代 わりに蒸留水を用いたコントロールのものと比べた。 図2Aおよび2BはP.ウリナリア抽出物の0.1%水溶液を加える前と後に電 子顕微鏡で観察したHBV粒子を示す。図2Aおよび2Bからわかるように、P .ウリナリア抽出物は0.1%濃度でHBV粒子の著しい変形を惹起する。 試験例5:マウスに対するP.ウリナリア抽出物の急性毒性 一群当り10匹(雄5匹および雌5匹)からなる5群のマウスにP.ウリナリア 抽出物を各々70、84、100、120および144mg/kg体重の量で腹 腔内投与した。投与7日後にマウスの致死および内部臓器の異常の可否を観察し た。その結果を表6に示す。 表6 マウスに対するP.ウリナリア抽出物の急性毒性*A=(事例)/(死亡したマウスの数) *B=(事例)/(生存したマウスの数) 表6からわかるように、P.ウリナリア抽出物は70mg/kg体重の量で腹 腔内投与したとき毒性を示さなかったが、これは体重50kgであるヒトに抽出 物3,500mgを腹腔内投与したことに該当する。 試験例6:P.ウスリエンシスおよびP.ウリナリア抽出物が正常のマウスの 肝機能に及ぼす影響 体重約200gのマウス3匹にP.ウスリエンシスおよびP.ウリナリア抽出物 の2%水溶液を2日間飲料水の代わりに経口投与した後、血液試料を採取した。 その後、sGOT(serum glutamic oxaloacetic transaminase)、sGPT(seru m glutamic pyruvic transaminase)、血清アルカリ性ホスファターゼ(ALP) および血清ビリルビン活性をAST/GOT、ALT/GPT、ALPおよび血 清ビリルビン診断キット(Sigma Chemicals Co.,U.S.A.)を用いて製造者のプロト コールに従って測定した。 前記試験結果を下記表7に示す。 表7 前記表7からわかるように、P.ウスリエンシスおよびP.ウリナリアの抽出物 は肝機能の指標であるsGOT、sGPT、ALTおよびビリルビン濃度を変更 しなかったため、正常のマウスの肝機能に悪影響を与えないことが確認された。 試験例7:P.ウスリエンシスおよびP.ウリナリア抽出物の変異原性(Ames試験) P.ウスリエンシスおよびP.ウリナリア抽出物の変異原性はエームス(Ames,B .n.,et al.,Proc.Nat.Acad Sci.U.S.A.,72,2433−2427(1975))およびナガオ ら(Nagao,M.,et al.,Ann.Rev.Genet.,12,117−159(1978))の方法に従って測定 した。 サルモネラタイヒムリウム(Salmolella typhimurium)TA100とTA98は エームスらによって開発されたヒスチジン栄養要求性変異株であるが、環境性マ イトジェンまたは発癌物質と接触してヒスチジン非要求株に変るため、マイトジ ェンの調査に用いられる。 P.ウスリエンシスまたはP.ウリナリア抽出物を2000mg/100mlの 濃度で蒸留水に溶かした後、各々5、10、50および100μlずつをジメチ ルスルホキシド(DMSO)と混合して最終容量を100μlにした。 マウスの肝100gに0.15M KCL 10mlを加え、Potter−Elvejhem 型ホモギナイザーを用いて均質化した。均質液を9000xgで10分間遠心分 離して微粒子分画を得、これをS9分画と命名した。S9分画をマイトジェンま たは発癌性物質の活性化のために用い、そのタンパク質量を4mg%に調節した 。 前記で製造した抽出物溶液を各々二つの試験管に0.5mlずつ入れた。試験 管を二つの群に分けた後、一群の試験管にはS9分画0.5mlおよび50μm olリン酸塩緩衝液(pH7.4)0.5mlを加え、一方、他群の試験管には何 も加えなかった。各試験管に2μM NADH、2μmol NADPH、2.5 μmolグルコース−6−ホスフェート、0.25単位グルコース−6−ホスフ ェートデヒドロゲナーゼ、4μM MgCl2および16.5μM KClを含む0 .5mlのリン酸塩緩衝液(pH7.4)を加えて微生物活性化溶液1mlを調製 した。 各試験管中にTA100またはTA98菌株2 x 108細胞を含む培養液0. 1mlを加え、試験管を37℃で20分間放置した。各試験管の内容物を45℃ で2ml寒天溶液(0.7%寒天(agar)、0.6%NaCl)と混合し、混合物を 直ちに寒天プレート上に塗布した。プレートを37℃で二日間培養した後、ヒス チジン非要求株の発生を検査した。 比較試験として、抽出物溶液の代わりにDMSO中の2−(2−フリル)−3− (5−ニトロ−2−フリル)アクリロアミド(“AF−2”)100μl(0.0 1μg/μl)を用いて前記と同様の手順を繰り返した。AF−2は発癌性物質 として知られている(Sugimura,T.and Nagao,M.,Modification of Mutagenic Activity,in:F.J.de Serres and A.Hollaender(Eds.),Chemical Mutagens,P rinciples and Methods for their Protection,Vol.6,Plenum,New York,pp41− 60,1980)。また、抽出物またはAF−2を使用せずに対照実験を行った。 抽出物は形成されたコロニーの数が対照群に比べて2倍以上であるときマイト ジェン性と判断した。 各実験は2回繰り返し、抽出物のマイトジェン性は二つの試験の平均値に基づ いて判定した。その結果を下記表8に示す。 表8 S.タイヒムリウム変異株のコロニーの数 表8からわかるように、P.ウスリエンシスおよびP.ウリナリアの抽出物Ames 試験で陰性結果を示したため、この抽出物はマイトジェン性がないと決定した。 試験例8:イヌを用いたP.ウスリエンシスおよびP.ウリナリア抽出物の 毒性試験 各々の体重が約12kgである雄1匹、雌1匹からなる韓国産雑種犬の2群に 製造例に従って製造したP.ウスリエンシスおよびP.ウリナリア抽出物を毎日2 回ずつ200mg/kg体重の量で120日間経口投与した。その後、各イヌか ら血液試料を採取し、Autochemical Analyzer(Dupont,U.S.A.,Dimension 380)を 用いて表9に記載した種々の肝機能を検査した。2匹の平均値を表9に示す。 表9 前記表9からわかるように、P.ウスリエンシスおよびP.ウリナリア抽出物は 120日間これを投与したイヌの肝機能に何ら異常を惹起しなかった。 また、イヌにP.ウスリエンシスおよびP.ウリナリア抽出物200mlを投与 した後、30分、60分および120分後に血液試料を採取し、HBsAb試験 キット(Abbott,U.S.A.)でHBsAbの出現可否を測定した。その結果を下記表 10に示す。 表10 P.ウスリエンシスおよびP.ウリナリア抽出物の投与後HBsAbの出現 前記表10からわかるように、P.ウリナリア抽出物をイヌに投与した場合に はHBsAb−陽性反応が観察された反面、P.ウスリエンシス抽出物を投与し た場合にはHBsAb−陰性反応が観察された。また、イヌにP.ウスリエンシ ス抽出物を投与した後P.ウリナリア抽出物を投与するとHBsAb−陽性反応 を示す反面、P.ウリナリア抽出物を投与した後、P.ウスリエンシス抽出物を投 与するとHBsAb−陽性反応を示さなかった。したがって、P.ウリナリア抽 出物が生体内で血液中にHBsAb−様活性を示す成分を含むという結論を下し た。 試験例9:ウッドチャック(wood chuck)モデルにおけるP.ウスリエンシス およびP.ウリナリア抽出物の活性 ヒトHBVと似ているWHV(woodchuck hepatitis virus)に感染したウッド チャック6匹にP.ウリナリア抽出物を600mg/kg体重/日の容量で12 週間投与し、所定の時間に血清WHV DNA濃度(pg/ml)を測定した。 投与前と投与後のウッドチャックの血清WHV DNA濃度の変化を表11に示 す。 表11 表11からわかるように、投与5週間前にウッドチャックのWHV DNAの 濃 度は試験群8,200〜2,900pg/ml、対照群12,000〜1,300p g/mlであり、投与直前には試験群9,100〜2,200pg/ml、対照群 13,000〜1,300pg/mlであった。しかし、P.ウリナリア抽出物の 投与12週間後対照群のWHV DNA濃度は11,000〜1,300pg/m lと高いままであったが、試験群のWHV DNA濃度は6つの試験群中4群に おいて220−7pg/mlと著しく低い値に減少した。 試験例10:P.ウスリエンシスおよびP.ウリナリア抽出物の臨床的効果 P.ウスリエンシスおよびP.ウリナリア抽出物の臨床的効果は健康なHBV保 菌者、軽度の慢性肝炎を有すると推定されるHBV保菌者および肝硬変が併発し た慢性活動性B型肝炎患者を試験対象として次のようにして調査した。 (1)健康なHBV保菌者 HBsAg(+)HBsAb(−)HBeAg(+)HBeAb(−)である 以外は肝機能試験で比較的正常の結果を示した健康なHBV保菌者にP.ウリナ リア抽出物を1日3回40mg/kg体重/日の量で24ヶ月間投与した。各単 位投与量、すなわち、1日容量の3分の1を水50mlに溶かした後、食後1時 間に投与した。治療中血清学的指標の変化を表12に示す。 表12 *ND:測定しなかった。 表12からわかるように、治療を開始してから9.5ヶ月以後にHBsAb− 陽性反応が観察された反面、放射性同位元素法キット(Sorin Biomedica Co.,Ita ly)を用いて製造者のプロトコールに従って測定すると、血清はHBsAb−陰 性であった。また、HBeAbおよび血清HBV DNAは治療2.5ヶ月後に各 々陽性および陰性として検出された。 (2)軽度の慢性肝炎が推定されるHBV保菌者 肝機能検査においてHBsAg(+)HBsAb(−)HBeAg(+)HB eAb(−)anti−HBc(+)の結果に基づいて慢性活動性肝炎を患って いると推定され、GOTが警戒領域に属する23.9、GPTが警戒領域に属す る63.0を示す患者に、P.ウスリエンシス抽出物を11ヶ月間投与した後、P .ウリナリア抽出物を17ヶ月間投与した。抽出物の容量および投与方法は前記( 1)と同じであった。 治療中血清学的指標の変化を表13に示す。 表13 表13からわかるように、P.ウスリエンシス抽出物を投与してから1ヶ月後 にHBV感染指標はHBsAg(+)HBsAb(−)HBeAg(+)HBe Ab(−)およびHBV DNA(+)の状態を維持し、GOTおよびGPT値 は警戒領域にとどまった。しかし、P.ウスリエンシス抽出物を投与してから4 ヶ月後にはHBV DNAが検出されなくなり、他の指標は変化しなかった。 P.ウリナリア抽出物を投与したとき、治療3ヶ月後にHBsAb−陽性反応 が観察されたが、放射性同位元素法を用いると、HBsAb−陰性結果が得られ た。この結果はP.ウリナリア抽出物中にHBsAgに特異的に結合するHBs Ab−類似物質が存在することを示唆する。また、P.ウリナリア抽出物を投与 している間、HBsAbおよび血清HBV DNAは常に各々陽性および陰性が 検出された。 (3)肝硬変を併発した慢性活動性B型肝炎患者 肝機能検査において、GOT/GPT=129/184、HBsAg(+)H BeAg(+)HBsAb(+)HBeAb(−)を示す肝硬変を併発した慢性 活動性B型肝炎患者にP.ウリナリア抽出物を(1)と同様の手順に従って3ヶ 月間投与した。治療中血清学的指標の変化を表14に示す。 表14 表14からわかるように、P.ウリナリア抽出物を用いた治療3ヶ月後にHB V DNA−陰性反応が観察され、トランスアミナーゼ値は非常によくなった。 しかし、患者は肝硬変を併発しているため継続的な観察が必要であった。 前記試験例の結果からわかるように、P.ウスリエンシスおよびP.ウリナリア の水性抽出物は毒性がほとんどなく、副作用を惹起しない効果的なHBV治療剤 として用いられ得る。 製剤例:P.ウスリエンシスおよびP.ウリナリアの抽出物を含む医薬製剤 (1)P.ウスリエンシスまたはP.ウリナリアの抽出物を含むカプセルの製造 下記成分を用いて硬質ゼラチンカプセルを製造した: 量 (mg/カプセル) 活性成分 800 (P.ウスリエンシスまたはP.ウリナリアの抽出物) 乾燥澱粉 1100ステアリン酸マグネシウム 100 総量 2000mg 前記成分を混合し、2000mg単位量で硬質ゼラチンカプセルに充填した。 (2)P.ウスリエンシスおよびP.ウリナリアの抽出物を含むカプセルの製造 下記成分を用いて硬質ゼラチンカプセルを製造した: 量 (mg/カプセル) 活性成分 P.ウスリエンシスの抽出物 200 P.ウリナリアの抽出物 600 乾燥澱粉 1100ステアリン酸マグネシウム 100 総量 2000mg 前記成分を混合し、2000mg単位量で硬質ゼラチンカプセルに充填した。 本発明を前記具体的態様に関連させて記述したが、当分野の熟練者によって本 発明に対する多様な変形および変化させるとができ、これらもまた添付の特許請 求範囲によって定義される本発明の範囲内に属する。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. B型肝炎に対して治療活性を示すフィラントゥス ウスリエンシス(Phy llanthus ussuriensis)および/またはフィラントゥス ウリナリア(Phyllanthu s urinaria)の抽出物。 2. フィラントゥス ウスリエンシス(Phyllanthus ussuriensis)またはフ ィラントゥス ウリナリア(Phyllanthus urinaria)を水で抽出して製造される請 求項1記載の抽出物。 3. 治療的有効量の請求項1に記載の抽出物および薬剤学的に許容可能な担 体を含むB型肝炎治療用医薬組成物。
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