JP2000511906A - 鬱血性心不全を治療するための製剤および方法 - Google Patents

鬱血性心不全を治療するための製剤および方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、鬱血性心不全を治療する方法であって、有効量の4−クロロ−5−(イミダゾリン−2−イルアミノ)−6−メトキシ−2−メチルピリミジンを経口または埋め込み非急速放出製剤、および非急速放出製剤の形で投与することを含む方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 鬱血性心不全を治療するための製剤および方法 相互的参考文献 本出願は1996年6月6日出願の出願第08/659463号の一部継続出願である。 発明の分野 本発明は薬学および薬化学の分野に属し、鬱血性心不全を治療するために4-ク ロロ-5-(イミダゾリン-2-イルアミノ)-6-メトキシ-2-メチルピリミジンを用い る製剤および方法を提供する。 発明の背景 鬱血性心不全(CHF)は、心臓が末梢の代謝需要に対して適切な栄養物摂取と 老廃物除去に十分な血液を供給することができないことと定義することができよ う。該用語は、呼吸困難、疲労、肺性鬱血、心臓肥大、および末梢性水腫を含む 複雑な症状の複合体を表す。CHFは、長期または重症の心臓や循環器の欠陥の 最終的な結果である。CHFは長く持続する高血圧、急性心筋梗塞、弁膜症、特 発性心筋症、および種々の二次的傷害により生じることが多い。CHFの発生率 は増加しつつあり、年齢65歳以上の患者の入院の最も多い原因である。 症状の初期において、心臓および末梢の調節メカニズムは心臓(ポンプ器官) の初期の不全を相殺するのを助けるように働き始める。例えば、心拍数は増加し 、左心室容量および圧は上昇し、心臓は拡張し、そして/または肥大する(最近 では再建過程(remodeling process)と呼ばれる)。末梢では血液容量が増加し、 ナトリウムと水が貯留し、交感神経系の活性における反射の増加は動脈および静 脈の緊張(トーン)を増大させ、心臓の収縮性を増加させる。主として交感神経 系の活性が増大する結果として、ノルエピネフリン、レニン、ニューロペプチド Y(NPY)、アンギオテンシンII、アルドステロン、バゾプレッシン、および動 脈ナトリウム排泄増加因子を含む1そろいの神経ホルモンが血漿中に上昇する。 これらの代償性変化は、共に、脳や心臓といった生体の土台(バイタルベッド) の 還流を維持するように働く。これら有効なメカニズムは、最初、血液容量の急速 な損失(例えば出血)から保護するために発達するが、慢性CHFの状態におけ る代償性メカニズムの持続的活性化(特に交感神経系)は、心臓が血液を駆出す るのをより困難にすることにより効率的な心臓機能を妨げるように作用するかも しれない。さらに、末梢神経ホルモンの不適切な上昇は、肺および末梢水腫、希 釈性低ナトリウム血症、および低カリウム血症のような多くのCHFの症状を悪 化させる一因となる。 特に神経ホルモン系の活性化は、患者の状態をさらに衰弱させるサイクルを永 続させ得る正のフィードバック回路(ループ)を維持する一因となり得る。例え ば、交感神経の緊張の増大は、心拍数の増加、筋細胞の壊死、心筋の再建の増大 をもたらす肥大、壁の緊張の増大、および心不全の増大を招く弛緩期の機能不全 を直接もたらすことがある。交感神経系の活性の増大は、順に、さらに心室駆出 に対する障害を増大させるエピネフリン、ノルエピネフリン、およびレニンの放 出を刺激し、腎臓への血流量を減少させる。後者はさらにレニン−アンギオテン シン系を活性化する刺激として作用し、そのサイクルを永続させる。臨床的には 、CHF患者では交感神経の活性化が増大し、ノルエピネフリンとレニンの血漿 中濃度が上昇しており、過剰な神経ホルモンの上昇は重要な前兆因子であること は現在よく認識されている。 症候群が複雑であるのため、多くの薬理学的介入が調べられてきた。これらは 、ジギタリス、β−アゴニスト、およびホスホジエステラーゼインヒビターのよ うな直接心臓を刺激する薬剤からニトレート(nitrate)、あるカルシウムチャン ネルブロッカー、αブロッカーおよびヒドロララジンのような直接作用する血管 拡張剤といった末梢血管系を直接弛緩させる化合物に及ぶ。しかしながら、現在 のところCHFの治療における最良の結果は、上記の正のフィードバックサイク ルをなんらかの形で遮断するように作用する物質により達成されている。過剰な 神経ホルモン活性化の阻害は特に有益と思われる。すなわち、ACEインヒビタ ーは治療に対する有用な補助物であり、今やこの疾患の患者のほとんどすべてに 推奨される。β−ブロッカーは収縮性を刺激し、CHFを悪化させるかもしれな い 血圧を維持する交感神経系の代償性機能と直接干渉すると長く考えられていたた め、最近のβ−ブロッカーの試験は特に興味が持たれる。事実、そのような物質 の賢明な使用は、心筋症において虚血性心疾患を妨げるのに特に有益であると考 えられてきた。さらに、ブシンドロール(bucindolol)やカルベジロール(carvedi lol)といったあるβ−ブロッカーも血漿レニンやノルエピネフリンを低下させる かもしれない。とはいえ、最良の模範的薬剤療法は生存率を約10−15%しか 改善しておらず、CHFの全体の罹患率と死亡率は依然としてよくない。事実、 New York Heart AssociationクラスIIIおよびIVのCHF患者のCNSおよび 末梢系におけるノルエピネフリンの代謝回転は、最適なジギタリスおよびACE インヒビター療法を行なってもまだ著しく上昇していた。 多くの臨床家は、CHFを神経ホルモン障害と考え始めている。したがって、 罹患している心臓および末梢系に対する交感神経の活力と付随する神経ホルモン 刺激を妨げるCNSを介して作用する物質はCHF患者の罹患率と死亡率に好ま しい影響を及ぼすかもしれない。興味深いことに、この仮説はまだ適切に試験さ れていない。クロニジンは臨床試験で試験されたが、登録患者はわずか13人であ り、治療期間は比較的短かった(12週間)(Gilesら、Angiology,38,537-548(1 987))。それにも関わらず、心拍数の減少、駆出分画の増加、および機能状態の 改善を含む好ましい傾向が報告された。 CHFの病態生理学における交感神経系の局所的および全身的活性化の重要性 に関して現在わかっていることに基いて、モキソニジン(moxonidine)が潜在的に 有益な療法物質であることが示唆されている(Mangiapaneら、FASEB,9,265(1995) ,Michelら、J.Cardiovasc.Pharmacol.,20,Supp.4,524-530(1992))。 収縮期および弛緩期血圧の上昇は、心筋梗塞、冠状動脈疾患、および卒中とい つた循環器疾患の主な危険因子である。高血圧は卒中の危険性と特に関連がある と認識されているが、高血圧が冠状動脈心疾患の重要な危険因子(血清脂質の上 昇と同様に重要)でもあることはほとんど認識されていない。一般に、高血圧は 、収縮期および/または弛緩期血圧の140/90mm Hg以上の上昇と定義 され ており、最も普通の循環器疾患である。米国だけでも、約2000〜4000万 人が高血圧の治療を必要としている。現在利用できる療法には、変換酵素阻害剤 、利尿剤、血管拡張剤、βブロッカー、中枢性抗交感神経(antisympathetic)物 質、およびCa++チャンネルアンタゴニストが含まれる。血圧は血管抵抗、血管内 容量、心拍出量、および血管の収縮状態の作用である。多くの生物系は、主に腎 臓における塩と水の排泄を通して血管内容量の恒常性の制御に関与している。心 拍出量は内在性の心臓因子、外来性因子、および交感神経系により制御される。 血管の収縮状態は、内在性血管因子、交感神経系、内皮細胞由来の弛緩因子、レ ニンアンギオテンシン系(RAS)、および液体平衡により決定される。RASは 、身体が液体、電解質平衡、および血圧を調節する本質的手段である。RASは 、種々のホルモン、酵素、および自律信号からなる複雑な恒常性機序の一部であ る。RASの重要な生理学的終末産物はオクタペプチドアンギオテンシンIIであ る。RASの生理学的活性化は、突然の血液容量の損失やナトリウムのより序々 な損失から生物を守るために発達した基本的で高度に発達した系とみることがで きよう。すなわち、アンギオテンシンIIはバイタルベッドの還流圧を増大させ、 ナトリウムと水の再吸収を促す。後者の作用は腎臓におけるアルドルステロン(a ldolsterone)とバゾプレッシンの作用を介して生じる。 局所RASの過度な活性は、慢性高血圧と関連した終末器官の異常の原因とな るかもしれない。例えば、アンギオテンシンIIは平滑筋細胞の成長と分化の重要 なメディエーターであることが知られている。すなわち、アンギオテンシンIIは 、機械的手段(すなわち、血管形成術)や長期間におよぶ全身の圧の上昇による 血管壁に対する傷害を伴う血管増殖反応に関与するかもしれない。上記のごとく 、アンギオテンシンIIは腎糸球体機能の重要な調節因子であり、RASの過剰な 活性は、明らかに糖尿病性腎症や濾過過剰性(hyperfiltration)糸球体腎症とい った腎疾患の発生と進行における重要な因子である。 レニンおよびアンギオテンシン変換酵素(ACE)の2つの酵素は、主としてア ンギオテンシンIIの生成を担っており、身体全体に広く分布している。レニンお よびプロレニンは腎臓の傍糸球体(JG)細胞で合成され、循環中に放出される が、より最近のデータはより広く分布していることを強く示唆している。例えば 、レニンおよび/またはそのmRNAは、脳、血管、下垂体前葉、副腎皮質、腎 臓、卵巣、子宮、および心臓にみいだされる。レニンはアンギオテンシンII、お よび糸球体圧の上昇ならびにナトリウム負荷の増大によるフィードバック阻害を 受ける。 ACEは、主として肺の毛細血管内層に関連してみいだされるジペプチジルカ ルボキシペプチダーゼである。ACEもレニン同様、広く分布しており、血管、 心臓、腎臓、腸管、および肝臓に局在している。ACEは、アンギオテンシンI からの末端ジペプチドの除去に関与し、ブラジキニンの崩壊も触媒する。アンギ オテンシンIIの合成において、ACEは律速因子ではない。さらに、ACEは特 異性を欠き、(中間体アミノ酸がプロリンでない限り)遊離カルボキシ基を含む トリペプチド配列のみを必要とする。その結果、種々の内因性ペプチドはエンケ ファリン、サブスタンスP、およびLys-ブラジキニンを含む酵素の基質である。 腎臓の傍糸球体(JG)細胞からのレニンの放出は、JG細胞に対するアンギオテン シンIIの直接作用により阻害される。アンギオテンシンIIは、腎臓におけるナト リウムの保持を増大し、カリウムの排泄を増大させるアルドステロン分泌も刺激 する。ナトリウム保持の増大に伴い、血管内容量が増加することによりレニン分 泌が阻害される。このフィードバック回路は、長(容量)、短(循環アンギオテ ンシンII)、および超短(JG細胞内アンギオテンシンII)に分けられる。多くの 薬理学的介入にはレニン分泌の活性化因子または不活性化因子がある。具体的に は、高血圧治療に用いる多くの薬剤は、直接または間接的にレニン分泌を変化さ せる。この効果は、高血圧の治療に用いる医薬の効果を相殺または増強するであ ろう。 レニンとアンギオテンシノーゲンは血管壁や脳にも局在している。これは腎臓 外レニン−アンギオテンシン系(RAS)と呼ばれている。このように、高血圧に おける生理的刺激に対するレニン分泌の非応答性と低レニンレベルは、非常に活 性な血管外レニン系の存在により覆われるであろう。 レニンアンギオテンシン系と干渉する物質は高血圧の治療に15年以上用いら れてきている。 臨床的および治療的により有効なアンギオテンシン変換酵素(オCE)インヒビ ターは約14年前に市場に導入され、軽度から重症の高血圧の治療における大黒 柱となっている。これは単独薬剤としてかまたは利尿剤と組み合わせて用いられ る(レニンアンギオテンシン系の生理学を考慮することは合理的である)。これは 、容量および塩の減少によりレニン分泌が増加する傾向があることから(容量調 節として)、アンギオテンシン系の阻害によりさらに血圧が低下するであろうか らである。 1991年に、中枢作用性抗高血圧剤のモキソニジンがドイツで承認された。レセ プターの薬理学的研究は、モキソニジンが中外側髄質におけるイミダゾリン1− レセプターの選択的アゴニストであることを示した。 クロニジンのようなα2−アドレノセプター−アゴニストを主として用いるこ とは、有用ではあるものの、鎮静、口腔乾燥症、および他の非特異的作用といっ た副作用が高率にみられた。これら副作用は、CNS内のシナプス前および後の α2−アドレノセプターの刺激により説明される。さらなる研究により、クロニ ジンやモキソニジンのような中枢作用性の薬剤はイミダゾリン−レセプターとの 結合を介してその抗高血圧作用を生じるが、α2−レセプターにおける作用によ り副作用が誘導されることが示された。モキソニジンとクロニジンの臨床的許容 性(tolerability)の差は、α2−レセプターよりイミダゾリジンーレセプターに 対するモキソニジンの選択性が大きいことにより説明される。 1991年にドイツで承認されて以来、急速放出製剤の形で投与されるモキソニジ ンを用いたかなり広範な臨床経験が得られている。モキソニジンは消化管からほ ぼ完全に吸収される(>90%吸収)。バイオアベイラビリティ(生物学的利用 能)は88%であり、該薬剤は反復投与しても蓄積しない。食物と同時に摂取す ると、モキソニジンの吸収とアベイラビリティに対する有意な効果はみられない 。血漿中の半減期(t1/2)は2〜3時間である。モキソニジン0.2mg摂取 後の最高血漿中濃度(Cmax)は1〜3ng/mLである。最高血漿中レベルは30〜 180分で生じる。血漿中半減期とは対照的な抗高血圧作用の持続時間は、 モキソニジンの、作用の中枢部位(深部コンパートメント)からのクリアランス が遅いことによるかもしれない。モキソニジンは血漿タンパク質との結合が7% と低く、腎臓経路により60%以上が変化せずに除去される。腎機能障害の患者 において、最高血漿中濃度(Cmax)、血漿中半減期、および0〜24時間の血漿中 濃度曲線下面積(AUC0-24)は増加するが蓄積は生じない。 モキソニジンは非常に良好な許容性がある(tolerate)抗高血圧薬であることが わかってきた。典型的な副作用として、口腔乾燥症が2〜15%の患者に生じた が、通常、治療を進めることにより改善した。疲労、頭痛、およびめまいのよう な他の副作用が、数人の患者のみにみられた。急性投与後、モキソニジンはノル エピネフリンとエピネフリンの血漿中レベルを低下させ、血漿中レニン活性を低 下させた。モキソニジンは血圧の概日リズムに影響しなかった。治療中止後にリ バウンド現象が見られなかった。モキソニジンは単独、および利尿剤、カルシウ ムアンタゴニスト、およびACEインヒビターのような他の抗高血圧剤と組み合 わせにおいて良好な許容性のある抗高血圧薬である。 モキソニジンは高血圧をコントロールする者にとって適切な薬物であることが わかった。モキソニジンは代謝パラメーターに関して中立的であり、呼吸抑制を 生じることがなく、このことは抗高血圧性喘息患者の治療において重要である。 臨床試験において、モキソニジン0.2〜0.4mgは、血圧を10〜20% 低下させる有効1日用量範囲である。モキソニジンの抗高血圧有効性は2年間ま でのオープン試験および6ヶ月間までの比較試験において確認された。 ある初期試験では、モキソニジン0.2mgを1日1回、または0.2mgを 1日2回投与したが、ベースラインからの血圧低下はそれぞれ27/19または 29/15mmHgであった。患者49人で2年後に27/16mmHgの同様 な血圧低下がみられ、抗高血圧効果の用量が時間とともに減少しない(すなわち 、トレランスが生じない)ことを示唆した。 目標弛緩期圧<95mmHgが得られるように個々に用量をタイトレートし、 12ヶ月治療を受けた患者141人では、平均血圧が173/103から151 /88mmHgに低下した。モキソニジン0.2mgを1日1回投与された患者 82人(58.2%)では治療が有効であり、患者53人(37.6%)ではモ キソニジン0オ2mgを1日2回投与する必要があり、さらに患者1人では1日 に0.1mg、患者4人では1日に0.6mg、患者1人では1日に0.8mg で有効であった。血圧調節はモキソニジン療法を開始してほとんど3週間以内に 生じ、1年間の試験期間を通じて一定に維持された。 高血圧患者9295人のサーベイランス試験において、モキソニジンはクオリ ティ・オブ・ライフを改善する有効で安全な抗高血圧薬であった。12週間の治 療期間後、血圧は低下し、心拍数は3回/分だけわずかに減少した。臨床検査パ ラメーターは尿酸、グルコース、トリグリセリド、およびコレステロースのわず かな低下を除いて変化がなかった。患者6.9%において副作用が報告された。 Fraingham Heart Studyの結果によれば、高血圧によって生じた左心室の肥大 は予後不良のCHFの最も一般的な理由である。 好ましくは抗高血圧薬は、しばしば心不全に進行する心筋の肥大の退縮を誘導 すべきである。成長因子の低下をもたらす療法、すなわち、ノルエピネフリンお よびアンギオテンシンIIが左心室肥大の退縮を誘導するといういくつかの証拠が 存在する。より小規模な試験において、高血圧患者20人において抗高血圧効果 と左心室の肥厚の退縮が評価された。モキソニジンを用いて6ヶ月間治療後、血 圧は低下し、左心室中隔厚は22.5mmから19.1mm(平均)に有意に減 少した。 高血圧症の治療に用いる薬剤、特にACEインヒビターは鬱血性心不全の治療 にますます重要になっている。一般的に、これら薬剤は、末梢性の作用部位を持 つため、交感神経活性の増大やレニン−アンギオテンシン−アルドステロン系の 刺激を介して逆調節効果を誘発する。 自己調節循環系は、代償性反射メカニズムを伴う薬剤誘発変化を相殺する。中 枢作用薬剤は代償性逆調節、特に交感神経の緊張の増大を抑え、このことは病因 および高血圧器官−変化の維持に役割を果たすかもしれない。高血圧患者の大多 数および鬱血性心不全患者における交感神経活性の増大の観点から、中枢作用薬 を用いて両徴候を制御することは妥当であろう。 モキソニジンは高血圧患者の全身血管抵抗を低下させ、心拍出量を増加させる 。これら血流力学的変化は、症候性鬱血性心不全に罹患している患者に対して有 益な効果があるかも知れない。 特発性動脈性高血圧または鬱血性心不全の患者における4週間オープン療法試 験において、患者に対し、1日にモキソニジン0.2〜0.4mgを市販の急速 放出製剤の形で、単独療法でかまたは他の薬物療法に加えて投与した。モキソニ ジン0.1mgの急性投与後および4週間の治療期間後の血圧および左心室駆出 分画を休息時と運動時に測定した。CHF患者6人は詭弁家(casuistics)と説明 された。患者2人で駆出分画は悪化した。そのうちの1人は急性薬剤投与後の結 果がよくなく、慢性的治療を受けなかった。患者2人では本質的に結果に変化が なかった。患者1人は急性投与および慢性投与において明らかな改善を示した。 別の動脈性高血圧罹患患者は、モキソニジン療法により左心室駆出分画のわずか な改善しか示さなかったが、高血圧は十分調節され、患者はモキソニジン0.2 mg b.i.d.による治療を続けた。これらの患者ではモキソニジンを用いる治療 に対する反応が均一ではなかった。 単回用量試験ではモキソニジンは市販の急速放出製剤として投与され、鬱血性 心不全に罹患した患者における休息時および運動時の血行力学、および血行力学 的調節に関与するホルモンに対する効果について検討された。 鬱血性心不全(NYHAクラスII)に罹患しているすべての患者をオープン試 験に含めた。モキソニジンは単回経口用量0.4mgとして投与された。休息時 と運動時における血行力学および神経ホルモンパラメーターを薬剤摂取前と摂取 後1、2および3時間に測定した。肺圧指数と心拍出量を休息時と運動時にSwan -Ganzカテーテル法により測定した。 右心室および肺圧指数には臨床的関連変化はみられなかった。(毎分)心拍出 量と心拍数はわずかに低下したが、一回拍出量は増加した。モキソニジン摂取後 の休息時と運動時における全身および肺の血管抵抗はいずれも統計的に有意でな い低下を示した。これら正常血圧患者の血圧は休息時と最大運動時のいずれにお いても時間依存性に低下した。神経ホルモン効果については、休息時と最大運動 時のいずれにおいても血漿中レニン活性の低下が観察された。 休息時と運動時において血漿中ノルエピネフリンレベルの著しい低下がみられ たが、血漿中エピネフリンはわずかな減少しか記録されなかった。モキソニジン 摂取後の血漿中アンギオテンシンIIレベルの顕著な低下もみられた。この単回用 量試験において、血漿中アルドステロンとANFの関連性のない変化が記録され た。 これら所見は、モキソニジンが鬱血性心不全患者の血行力学的パラメーターに 有害な影響を示さないことを示している。心拍出量および1回拍出量は実質的に 変化しないが、血圧指数は低下傾向を示す。モキソニジンの急性経口投与後、神 経ホルモンの逆調節は観察されなかった。副作用および検査パラメータ一の評価 では、単回用量0.4mgを投与後の心不全患者においてモキソニジンは安全で あり、十分許容性であった。 4−クロロ−5−(イミダゾリン−2−イルアミノ)−6−メトキシ−2−メ チルピリジミジン、モキソニジンの最近の市販製剤(急速放出)の投与によりC HF患者の交感神経活性が許容できないほど変動する低下を生じることが予期せ ず発見された。大きいが一過性の低下が投与後1〜3時間で観察された。ピーク (最高)効果が強いことと持続時間が短いことはいずれも望ましくない。明らか に、鬱血性心不全の治療剤としてのモキソニジンの潜在的有効性は、ピーク強度 を低下させ、複数投与療法に固有の問題を生じることなく作用の持続時間を延ば すことができない限り十分に現実化しないであろう。高血圧にモキソニジンを用 いる検査および臨床経験の蓄積、およびCHF患者における限られた経験に照ら して、CHF患者に対するモキソニジンの現在市販されているモキソニジン製剤 の投与は、交感神経活性のより持続的な低下を生じさせることができないであろ うことを予測させなかったであろう。 発明の要約 本発明は、鬱血性心不全を治療する方法であって、そのような治療を要する哺 乳動物に対し有効量のモキソニジンまたはその医薬的に許容される塩を非急速放 出製剤の形で投与することを含む方法を提供する。 本発明は、有効量のモキソニジンまたはその医薬的に許容される塩を1または それ以上の担体、希釈剤または賦形剤と共に含む、概モキソニジンの非急速放出 をもたらす医薬製剤も提供する。 さらに本発明は、6〜16時間の平均血漿排除半減期をもたらす方法および製 剤を提供する。 さらに本発明は最高血漿中濃度(に達する)までの平均時間が2.5〜5時間 となる製剤および方法を提供する。 発明の詳細な説明 化合物4−クロロ−5−(イミダゾリン−2−イルアミノ)−6−メトキシ− 2−メチルピリミジン(モキソニジン)は知られており、米国特許第4,323,570 号に記載されている(この内容は本明細書の一部を構成する)。 化合物4−クロロ−5−(イミダゾリン−2−イルアミノ)−6−メトキシ− 2−メチルピリミジンは一般的に米国特許第4,323,570号に開示のごとく製造さ れる。好ましくは、4−クロロ−5−(イミダゾリン−2−イルアミノ)−6− メトキシ−2−メチルピリミジンは以下のごとく製造される。 N−アセテルイミダゾリン−2−オンは室温で酢酸無水物を2−イミダゾリド ンと反応させることにより製造される。反応混合物を90分間、80℃〜100 ℃に加熱し、次いで約10℃〜約−10℃に冷却し、N−アセテルイミダゾリン −2−オンを得た。 第一中間体、4,6−ジヒドロキシ−2−メチルピリミジナミンは窒素ブラン ケット条件下でナトリウムおよび無水エタノールからin situでナトリウムエト キシドを製造することにより合成される。塩酸アセトアミジンとジエチルマロネ ートを加え、反応混合物を2〜5時間、沸騰温度に温め、4,6−ジヒドロキシ −2−メチルピリミジンを得る。 次いで、4,6−ジヒドロキシ−2−メチルピリミジンを酢酸中の発煙硝酸の 反応混合物に徐々に加えることにより第二中間体、4,6−ジヒドロキシ−2− メチル−5−ニトロピリミジンを合成する。4,6−ジヒドロキシ−2−メチル ピリミジンを加え終わったら、反応混合物を0.5〜2時間攪拌し、4,6−ジ ヒドロキシ−2−メチル−5−ニトロピリミジンを得る。 ニトロ化した後、オキシ塩化リン(POCl3)および4,6−ジヒドロキシ −2−メチル−5−ニトロピリミジンを攪拌しながら混合する。この混合物に、 ジエチルアニリンを反応温度が約40℃以下に維持されるような速度で滴加する 。加え終わったら、反応混合物を1〜3時間還流し、次いで減圧蒸留して第三中 間体、4,6−ジクロロ−2−メチル−5−ニトロピリミジンを得る。 第三中間体、4,6−ジクロロ−2−メチル−5−ニトロピリミジンをトルエ ン中の10%〜30%溶液としてラネーNiで水素化し、対応する化合物、4,6 −ジクロロ−2−メチル−5−アミノピリミジンを第四中間体として得る。 次に、第五中間体、N−(1−アセチルイミダゾリン−2−イルイデン)−4, 6−ジクロロ−5−ピリミジナミンを、オキシ塩化リン、N−アセチルイミダゾ リン−2−オン、および5−アミノ−4,6−ジクロロ−2−メチルピリミジン と混合し、2〜4時間、沸騰温度に加熱し、次いで攪拌しながら室温に冷却する ことにより製造される。 最終産物、4−クロロ−N−(イミダゾリン−2−イルイデン)−6−メトキシ −2−メチル−5−ピリミジナミンを、無水メタノールとナトリウムからin sit uでナトリウムメトキシドを最初に製造することにより合成する。第五中間体、 N−(1−アセチルイミダゾリン−2−イルイデン)−4,6−ジクロロ−2−メ チル−5−ピリミジナミンを加え、反応混合物を沸騰させる。反応混合物を沸騰 させた後15分〜1時間で、さらにナトリウムメトキシドを加え、反応混合物を 15分〜1時間沸騰温度に維持し、4−クロロ−N−(イミダゾリン−2−イル イデン)−6−メトキシ−2−メチル−5−ピリミジナミンを得る。 種々の中間体の後処理を当業者によく知られた標準的技術により実施する。本 合成に用いる種々の反応体および試薬は市販されているかまたは当業者によく知 られた標準的方法により市販物質から容易に製造される。 本発明の化合物はそれ自体を単離するかまたは通常の方法を用いて酸付加塩に 変換することができよう。上記のごとく、本発明にはモキソニジンの医薬的に許 容される塩が含まれる。モキソニジンをあらゆる多くの非毒性無機および有機酸 と反応させることにより医薬的に許容される塩を形成することができる。酸付加 塩を形成するのに普通に用いられる酸は、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫 酸、およびリン酸などのような無機酸、およびp−トルエン−スルホン酸、メタ ンスルホン酸、蓚酸、p−ブロモフェニル−スルホン酸、炭酸、コハク酸、クエ ン酸、安息香酸、および酢酸などのような有機酸である。このように、このよう な医薬的に許容される塩の例には、硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、 重亜硫酸塩、リン酸塩、1水素リン酸塩、2水素リン酸塩、メタリン酸塩、ピロ リン酸塩、クロリド、ブロミド、ヨード、酢酸塩、プロピオン酸塩、デカン酸塩 、カプリル酸塩、アクリル酸塩、ギ酸塩、イソブチレート、カプロエート、ヘプ タノエート、プロピオレート、蓚酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベレート、 セバケート、フマレート、マレエート、ブチン−1,4−ジオエート、ヘキシン −1,6−ジオエート、安息香酸塩、クロロベンゾエート、メチルベンゾエート 、ジニトロベンゾエート、ヒドロキシベンゾエート、メトキシベンゾエート、フ タレート、スルホン酸塩、キシレンスルホネート、フェニルアセテート、フェニ ルプロピオネート、フェニルブチレート、クエン酸塩、乳酸塩、γ−ヒドロキシ ブ チレート、グリコール酸塩、酒石酸塩、メタンスルホネート、プロパンスルホネ ート、ナフタレン−1−スルホネート、ナフタレン−2−スルホネート、マンデ レートなどがある。好ましい医薬的に許容される酸付加塩は、塩酸、臭化水素酸 、および硫酸のような無機酸を用いて形成されるものである。 用語「有効量」は、鬱血性心不全、高血圧、またはその両方に関連する1また はそれ以上の症状または病状を減少させるかまたは軽減する4−クロロ−5−( イミダゾリン−2−イルアミノ)−6−メトキシ−2−メチルピリミジンまたは その医薬的に許容される塩の量を意味する。本明細書で用いている用語「治療( 処置)する」には、症状および指定された病状の治療および予防、およびいった ん確立された病状の改善または除去が含まれる。「血漿中排除半減期」とは、単 回用量を投与した後、血漿中のモキソニジンの量を50%減少させるのに要する 時間をいう。時として、血漿中排除半減期は本明細書中でt1/2で示されるであ ろう。「最高血漿中濃度(に達する)までの時間」とは、モキソニジンの単回用 量を投与した後、血漿中で最高濃度に達するのに要する時間をいう。特記しない 限り、血漿中排除半減期および最高血漿中濃度までの時間と関連した「平均」と は、示した値の幾何平均をいう。モキソニジンの血漿中濃度を測定する方法は以 下に示す。 本発明の化合物はα2アドレナリン作動性レセプターに対してI1レセプターの 本質的選択性を示すI1−イミダゾリンリガンドである。ウシ吻側腹外側髄質( ウシRVLM)の飽和結合試験において、モキソニジンは20以上、好ましくは 30X以上の選択値(uM中のα2部位におけるK1/uM中のI1部位における Ki(ここで、Kiは阻害親和性定数である)。もちろん、Kiは親和性と逆比例す るため、低いKi値は親和性が高いことを示す。すなわち、選択値がより高くな れば、その化合物はより選択的である。反対に、ウシRVLMにおけるクロニジ ンの選択値は4以下である(試験プロトコールと結果の詳細はErnsbergerら、J.P harmacol.Exp.Ther.,264,172-182(1993)参照)。 本明細書で用いている用語「哺乳動物」は、高等脊椎動物の哺乳類を意味する 。用語「哺乳動物」には、限定されるものではないがヒトが含まれる。投与され る 化合物の用量は、一般的には約0.001〜約5.0mg/日であり、通常、1 日用量は、その症例に関与する医師の判断に応じて、単回ボーラス、または分割 された用量で投与することができよう。より好ましい用量範囲は約0.01〜約 2.0mg/日であり、ある環境において好ましい他の用量範囲は約0.005 〜約2.0mg/日、約0.1〜約2.0mg/日、約0.05〜約0.8mg /日であり、特に好ましい範囲は約0.05〜約2.0mg/日である。該患者 に対する用量は、常に担当医師の判断により設定され、その用量は患者のサイズ 、患者が痩せているかまたは太っているか、選択した特定化合物の特性(遊離塩 基または塩)、患者の症状の重症度、および患者の生理学的反応に影響する心理 学的要因に基いて変更されることは理解されよう。 製薬会社は、薬剤の容易に調節できる用量を提供し、容易に取り扱える優れた 製品を患者に提供するために、常に、医薬投与剤形に本質的に製剤化する。 4−クロロ−5−(イミダゾリン−2−イルアミノ)−6−メトキシ−2−メチ ルピリミジンを直接投与することは可能であるが、1またはそれ以上の医薬的に 許容される担体、希釈剤、または賦形剤、と該化合物またはその医薬的に許容さ れる塩を含む非急速(持続)放出医薬製剤の形で用いるのが好ましい。そのよう な製剤は、該化合物を重量比で約0.01%〜約99%含むであろう。 本発明の製剤の製造において、活性成分は通常少なくとも1つの担体と混合さ れるか、少なくとも1つの担体で希釈されるか、または医薬製剤を製造するため の通常の技術および手順を用いてカシェー、紙または他の容器の形であってよい 担体内に封入されるであろう。担体を希釈剤として用いる場合は、担体は活性成 分のビークル、賦形剤または媒質として働く固体、半固体、または液体物質であ ってよい。すなわち、該製剤は錠剤、顆粒剤、丸剤、粉末剤、ローゼンジー剤、 サシェー剤、カシェー剤、エリキシル剤、エマルジョン剤、溶液剤、シロップ剤 、懸濁剤、エアロゾル剤(固体としてかまたは液体媒質中)、および軟および硬ゼ ラチンカプセルの形であり得る。 適切な担体、希釈剤、および賦形剤の例には、乳糖、ブドウ糖、ショ糖、ソル ビトール、マンニトール、デンプン、アカシアゴム、リン酸カルシウム、アルギ ネート、液体パラフィン、ケイ酸カルシウム、微晶質セルロース、ポリビニルピ ロリドン、セルロース、トラガカント、ゼラチン、シロップ、メチルセルロース 、メチル−およびプロピル−ヒドロキシベンゾエート、オリーブ油のような植物 油、オレイン酸エチルのような注射可能な有機エステル、タルク、ステアリン酸 マグネシウム、水および鉱物油が含まれる。該製剤は、湿潤剤、潤滑剤、乳化剤 および懸濁化剤、保存料、甘味料、芳香剤、安定化剤、または香味料も含むこと ができよう。本発明の製剤は当該分野でよく知られた手順により、活性成分の非 急速放出をもたらすように製剤化される。本発明の製剤は経口または埋め込み投 与のための活性成分の非急速放出をもたらすよう製剤化される。 非急速放出投与剤形では、該投与剤形からの薬剤の放出は放出−吸収−排泄動 態スキームにおいて律速段階である。これは、生体膜を横切る薬剤の吸収が律速 段階である急速放出投与剤形と区別される。非急速放出デリバリーシステムは、 (1)遅延放出、(2)持続放出、(3)部位特異的放出、および(4)レセプ ター放出の4つのカテゴリーに分けられる。 一般的に、遅延放出系は、単一投与剤形に取込まれた1またはそれ以上の急速 放出単位から薬剤を反復性で、中等度(intermediate)に投与するのに用いる系で ある。遅延放出系の例には、反復作用錠およびカプセル、およびバリアーコーテ ィングにより時間調節された放出を達成する腸溶コーティング錠が含まれる。 持続放出デリバリーシステムには、制御放出および遅延放出の両方が含まれる 。一般的には、持続放出系には、延長された時間にわたり薬剤が徐々に放出され るのを達成するあらゆるドラッグデリバリーシステムが含まれる。該システムが 血中または標的組織中で比較的一定な薬剤レベルを維持する場合は制御放出系と 考えられる。該システムにおいて通常のデリバリーシステムにより提供される作 用より作用の持続時間が延長されているものは持続放出系と考えられる。 部位特異的およびレセプター放出系は、薬剤が所望の生物学的部位を直接標的 とすることをいう。部位特異的放出の場合、標的は特定の器官または組織である 。同様に、レセプター放出の場合も、標的は特定の器官または組織内の、薬剤の 特定のレセプターである。 典型的な経口非急速放出剤形には拡散系と溶解系が含まれる。拡散系において 、薬剤の放出速度は水に不溶性のポリマーを通した拡散によって決定される。一 般的に2タイプの拡散用具、薬剤の核がポリマー膜で取り囲まれたリザーバー用 具、および溶解または分散した薬剤が不活性ポリマーマトリックス全体に本質的 に均質に分散しているマトリックス用具がある。実際の実施においては、拡散を 利用する多くの系も、ある程度、放出速度を決定するために溶解に頼ってよい。 リザーバー系を開発するのに利用する共通の実施には、薬剤粒子のミクロカプ セル化および全錠剤または粒子の圧縮コーティングが含まれる。しばしば、マイ クロカプセル化によりコーティングされた粒子は、薬剤がマイクロカプセルの核 中、およびコーティングフィルム中に含まれている系を形成する。典型的には、 薬剤放出には放出速度を調節する工程である溶解、および拡散と溶解の組み合わ せが含まれる。単独または組み合わせて膜バリアーコートとして用いられる普通 の物質は、硬化ゼラチン、メチルおよびエチルセルロース、ポリヒドロキシメタ クリレート、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアセテート、および種 々のワックスである。 マトリックス系において、物質の主な3つのタイプは、不溶性プラスチック、 親水性ポリマー、および脂肪性化合物を含むマトリックス系の製造にしばしば用 いられる。用いられているプラスチックマトリックスには、メチルアクリレート ーメチルメタクリレート、塩化ポリビニルおよびポリエチレンが含まれる。浸水 性ポリマーにはメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびナト リウムカルボキシメチルセルロースが含まれる。脂肪性化合物には、カルナウバ ワックスおよびグリセリルトリステアレートのような種々のワックスが含まれる 。これらマトリックス系の製造は当業者によく知られた方法による。これら製造 方法は、一般的に、薬剤とマトリックス物質を混合し、この混合物を圧縮して錠 剤とすることを含む。ワックスマトリックスの場合は、一般的には溶解したワッ クスに薬剤を拡散させ、次いでこれを凝結させ、顆粒化し、圧縮して核とする。 他の非急速系の場合のように、薬剤の一部が呼び水的(プライミング)用量とし て急速に利用でき、残りが持続放出的に放出されるのが普通である。これはプラ イ ミング用量を錠剤のコート中に配置することによって達成される。該コートは圧 縮コーティング、または通常のパン(皿)もしくは空気懸濁液コーティングによ り適用される。 一般的には、溶解系は薬剤の溶解性が高く、溶解速度が低下した生成物である 。遅い溶解速度を達成するための種々のアプローチには、徐々に溶解する物質で 薬剤をコーティングするか、または薬剤を徐々に溶解する担体を含む錠剤内に組 み込むことにより活性物質の適切な塩または誘導体を製造することが含まれる。 カプセル化溶解系は、薬剤の粒子または顆粒を種々の厚さの徐々に溶解するポリ マーでコーティングするか、またはマイクロカプセル化するかのいずれかにより 製造される。マイクロカプセル化の最も普通の方法はコアゼルベーションであり 、これには親水性物質をコロイド状分散物に加えることが含まれる。コーティン グ物質として機能する親水性物質は、セラック、ワックス、デンプン、セルロー スアセテート、フタレートもしくはブチレート、ポリビニルピロリドン、および 塩化ポリビニルを含む種々の天然および合成のポリマーから選ばれる。コーティ ング物質を溶解させた後、マイクロカプセル内部の薬剤は溶解および吸収のため に速やかに利用できる。したがって、薬剤放出は、該コートの厚さと溶解速度を 調節することにより調節することができる。例えば、厚さは、コーティング物質 の量を総重量の約3重量%から約30重量%まで変化させることにより1μm以 下から200μmまで変化させることができる。種々の厚さ、典型的には4つの うちの3つを用いることにより、活性物質は種々のあらかじめ決定された時間で 放出され、遅延放出効果が得られるだろう。もちろん、コーティングされた粒子 を直接圧縮して錠剤とするか、またはカプセル中に入れることができる。 マトリックス溶解系は、薬剤を徐々に溶解するポリマー担体と圧縮して錠剤と することにより製造される。一般的には、薬剤−ポリマー粒子を製造するには、 凝結法と水性分散法の2つの方法がある。凝結法では、薬剤をポリマーまたはワ ックス物質と混合し、冷却するか、または冷却し、ふるいにかけるか、またはス プレー−凝結させる。水性分散法では、薬剤−ポリマー混合物を単にスプレーす るか水中に入れ、得られる粒子を回収する。 薬剤を放出させる運転力に浸透圧を用いる浸透圧系も用いることができる。一 般的には、そのような系は1またはそれ以上の穴を含む半透膜で取り囲まれた薬 剤の核からなる。該膜は該核中に水を拡散させるが、穴以外からは薬剤を放出さ せない。半透膜として用いる物質の例には、ポリビニルアルコール、ポリウレタ ン、セルロースアセテート、エチルセルロース、および塩化ポリビニルが含まれ る。 さらなる系には、イオン交換樹脂が含まれる。該樹脂はポリマー鎖の反復位置 に塩形成基を含む水に不溶性の架橋ポリマーである。クロマトグラフィーカラム 中で樹脂を薬剤に繰り返し暴露するか、または樹脂と薬剤溶液との接触を延長す ることにより活性物質を樹脂と結合させる。薬剤−樹脂コンプレックスからの薬 剤の放出は、イオン環境、すなわち、消化管内のpHと電解質濃度、および樹脂 の特異的な特性に依存する。樹脂に付着した薬剤分子は消化管中の適切に荷電し たイオンで置換され、次いで、樹脂から遊離の薬剤分子を浸出させることにより 放出される。一般的に、拡散速度は拡散面積、拡散路の連絡路、および樹脂の架 橋の程度により調節される。放出速度のさらなる修飾は薬剤−樹脂コンプレック スをコーティングすることにより得ることができる。 非経口的非急速放出薬剤療法に用いる最も普通のタイプの投与剤形には、筋肉 内注射、皮下組織および種々の体腔への埋め込み物(インプラント)、および経皮 用具がある。一般的に、筋肉内注射には薬剤と別の分子の解離可能なコンプレッ クスの形成が含まれる。この意味で、薬剤−分子コンプレックスは周囲組織に薬 剤を放出するための注射部位におけるリザーバーとして働く。微小分子の例には 、抗体やタンパク質のような生物ポリマーやポリビニルピロリドンやポリエチレ ングリコールのような合成ポリマーが含まれる。 コンプレックスは薬剤と小分子間でも形成することができる。薬剤分子がコン プレックス化剤が比較的大きい場合は、結合定数はより大きく、コンプレックス はより安定であろう。より小さい分子の例には、所望によりゼラチン溶液や油溶 液に懸濁した亜鉛が含まれる。筋肉内注射のための別の投与剤形は水性懸濁液で ある。粘性や粒子サイズを変えることにより、活性成分の安定した懸濁液を得る ことができる。溶解速度を減少させるための別の普通のアプローチ法は、薬剤の 飽和溶解性を低下させることである。これは、溶解性の低い塩やプロドラッグ誘 導体の形成を介して、そして活性成分の多形成結晶型を用いることにより達成さ れる。 別のアプローチは油溶液や油懸濁液を用いることである。当業者が認識するで あろうように、測定し得る油溶解性と所望の分配特性を有するこれら薬剤は本ア プローチに最も適している。筋肉内注射に用いてよい油の例には、ゴマ油、オリ ーブ油、アラチニス(arachnis)油、コーン油、アーモンド油、綿実油、およびキ ャスター油が含まれる。油懸濁液では、薬剤粒子は最初油相に溶解し、次いで水 性媒質に分配されなければならない。 水中油エマルジョンまたは油中水エマルジョンを含むエマルジョンも用いるこ とができよう。 埋め込み物は皮下または種々の体腔に挿入される薬剤バーリング(barring)ポ リマー用具を含む。用いるポリマー物質は、もちろん、生体適合性および無毒性 でなければならず、典型的にはヒドロゲル、シリコン、ポリエチレン、エチレン −ビニルアセテートコポリマー、および生体分解性ポリマーから選ばれる。一般 的にヒドロゲルは、水で膨潤する能力を持ち、その構造内に水を20%以上を保 持するが、水には溶解しないポリマー物質である。低分子量物質はヒドロゲルを 介して拡散することができる。ヒドロゲルの具体的な例には、ポリヒドロキシメ タクリレート、ポリアクリルアミド、ポリエタクリルアミド、ポリビニルピロリ ドン、ポリビニルアルコール、および種々の多価電解質コンプレックスが含まれ る。 さらなる埋め込み(可能な)系には皮下用具と膣内用具が含まれる。 より普通には経皮系と呼ばれる経皮薬剤吸収には、一般に速度調節バリアーと して微小多孔膜を用いることが含まれる。微小多孔膜は数μmから数Åの範囲の ポアサイズを有する、厚さの異なるフィルムである。そのような膜が作られる物 質の例には、再生セルロース、セルロースニトレート/アセテート、セルロース トリアセテート、ポリプロピレン、ポリカーボネート、およびポリテトラフルオ ロエチレンが含まれる。これら種々のフィルムのバリアー特性は、製造方法、ポ アを満たす媒質、ポア直径、多孔性パーセント、および屈曲性に依存する。 経皮系の例は米国特許第4201211号に開示されている。 標的とするデリバリーシステムには、ナノ粒子とリポソームが含まれる。ナノ 粒子はまとめてコロイド状ドラッグデリバリーシステムとして知られる系の例で ある。このグループの他の膜にはマイクロカプセル、ナノカプセル、大分子コン プレックス、ポリマービーズ、マイクロスフェアー、およびリポソームが含まれ る。一般的には、ナノ粒子は直径200〜500nmの分散した薬剤を含む粒子 である。ナノ粒子の製造に用いる物質は、滅菌可能、無毒性、かつ生体適合性で ある。例には、アルブミン、エチルセルロース、カゼイン、およびゼラチンが含 まれる。典型的には、ナノ粒子はマイクロカプセル化のコアゼルベーション法と 同様の方法により製造される。 一般的には、リポソームは水性媒質に分散させた場合に、膨潤し、水和し、脂 質二重層を分離する水性媒質の層を有する多層同心二重層小胞を形成するリン脂 質である。リン脂質は、水に分散すると水に対する脂質のモル比に応じてリポソ ーム以外の種々の構造を形成することもできる。比が小さいときはリポソームは 好ましい構造をしている。リポソームの実際の物理学的特性は、pH、イオン強 度、および二価カチオンの存在に依存する。リポソームはイオン性および極性物 質に対して透過性が低いが、上昇した温度では相遷移を受け、その透過性が変化 する。極性薬剤は水性間隙に捕らえられ、非極性薬剤は小胞の脂質二重層と結合 する。極性薬剤は、二重層が破壊されるかまたは浸透により放出されるが、非極 性薬剤は温度で破壊されるかまたはリポタンパク質に暴露されるまで二重層と結 合(affiliate)したままである。もちろん、リポソームは担体または活性物質と して作用する。 投与方法に依存して、本発明の製剤は非急速(すなわち、持続)放出錠、カプ セル剤、非経口投与に用いる注射用溶液、ゲル、懸濁剤または経口投与に用いる エリキシル剤、または坐剤として製剤化することができよう。好ましくは、組成 物は、各用量が活性成分0.01〜3.0mg、より通常0.05〜2.0m gを対象に与えるのに適した活性成分量を含む、単位投与剤形に製剤化される。 用語「単位投与剤形」とは、各単位が、所望の1日用量または分割用量に関して 所望の治療または予防効果を生じるように計算されたあらかじめ決定された量の 活性物質を、1またはそれ以上の適切な医薬担体、希釈剤、または賦形剤と一緒 に含み、活性成分の持続的放出をもたらす、ヒト対象および他の哺乳動物のため の単位用量として適した物理的に分離した単位をいう。持続放出製剤では、単位 投与剤形は活性成分0.01〜5.0mgを含んでよい。本発明の好ましい製剤 は、単位投与剤形中に活性成分0.01〜3.0mgまたは0.05〜2.0m gを医薬的に許容される担体と共に含む経口または埋め込み非急性放出製剤であ る。より好ましくは経口非急性放出製剤である。 本発明の非急速放出製剤は、望ましくない効果が減少した活性成分の有効量を 達成し、次いで維持するために患者に対しモキソニジンの予防または治療量が与 えられるであろう。この製剤はモキソニジンのより理想的な空間的配置と時間的 供給、特に時間的供給を達成するであろう。もちろん、空間的配置は、医薬物質 が特定器官または組織を標的にすることに関連するが、時間的供給とは薬剤の供 給速度を調節することをいう。 本発明の非急速放出製剤は既知の急性放出製剤に比べて以下の1またはそれ以 上の利点を有するであろう。1)患者のコンプライアンスの問題を最小限にする かまたは除去する。2)用いる活性物質の全量が少ない。3)局所の副作用を最 小限にするかまたは除去する。4)全身の副作用を最小限にするかまたは除去す る。5)慢性使用による活性物質の活性を低下させるかまたは該活性の増強を低 下させる。6)慢性使用による活性物質の蓄積を最小限にする。7)治療効率を 改善する。8)病状をより速やかに制御する。9)病状の制御の改善をもらす薬 剤濃度の変動を減少させる。10)経済性。 もちろん、患者のコンプライアンスはすべての自己投与薬剤療法において必要 かつ重要な構成要素である。 本発明の非急速放出製剤はより一定の薬剤レベルをもたらすであろうと予期さ れる。健常ヒトでは、最高血漿中濃度までの時間(tmax)の幾何平均は約2. 5〜約5.0時間、好ましくは2.5〜4.0時間であり、幾何平均血漿排除半 減期は約6.0時間〜約16.0時間、好ましくは7.0〜15.0時間である べきである。すなわち、本明細書に記載の非急速放出単位投与錠を用いて1日1 回または1日2回の投与が意図される。 モキソニジンは少なくともドイツとオーストリアで抗高血圧薬として0.2、 0.3および0.4mg用量の急速放出製剤錠が現在市販されている。以下に現 在市販されている0.3mg錠の完全な製造方法を示す。0.2mgおよび0. 4mg錠では乳糖の量をより高いかまたはより低い活性成分含有量に適応させる ように調整する。製剤例−製品説明 活性成分としてモキソニジン0.3mgを含む淡赤色フィルムコーティング錠1 05mg 活性成分 [mg] モキソニジン 0・30 他の成分 乳糖 95.700 ポビドン 0.700 クロスポビドン 3.000 ステアリン酸マグネシウム 0.300 ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 1.300 エチルセルロース(水性) 1.200 ポリエチレングリコール6000 0.250 タルク 0.975 赤色酸化第二鉄 0.025 二酸化チタン 1.250 現在市販されているモキソニジン製剤は、幾何平均tmax0.5〜3.0時間 、幾何平均血漿中排除半減期2.0〜3.5時間と、活性成分の速やかで急速な 放出をもたらす。 本発明をより完全に例示するために、モキソニジンを用いる有用と思われる製 剤例を以下に示す。実施例は単に例示であって、本発明の範囲を限定するもので はない。本発明に有用と思われる持続放出製剤は米国特許第4140755、第4218433 号、第4389393号、第4839177号、第4865849号、第4892742号、 第4933186号、第5422123号に開示されている。最も好ましい製剤は米国特許第54 22123号に開示されている製剤である。 臨床プロトコールおよび結果 モキソニジン対プラセボの薬物動態と薬力学に関するデータを鬱血性心不全の 患者について得た。モキソニジンおよびプラセボ群における起立時収縮期血圧( SSBP)の変化、および血漿中ノルエピネフリン濃度(PNE)の変化を用い て、モキソニジンの効果を評価し、適切な投与戦略を予測した。以前の報告は、 本態性高血圧(HTN)患者にモキソニジン0.6mgまでを投与することによ り、症候性低血圧症の過剰な発生を伴うことなく投与後24時間の血圧を有意に低 下させることができることを示唆する。CHF患者における薬物動態および薬力 学を、0.25mg用量を単回投与後の本態性高血圧患者についての以前の報告 と比較する(Kirchら、J.Clin.Pharmacol.30,1088-1095(1990))。プロトコール 試験計画の要約 無作為化、二重盲検、プラセボコントロール第2相臨床試験において、機能性 New York Heart Association(NYHA)クラスII−IIIのCHF患者にモキソニ ジンを投与した。アンギオテンシン変換酵素ACEインヒビターの安定量を投与 されているか、または以前にACE療法が失敗した患者のみを適格とした。患者 はジギタリス、利尿剤、およびCHF療法として用いられる他の薬剤を服用して いるかもしれない(ただし、その用量は試験開始前に安定していた)。試験は2週 間一重盲検スクリーニング期、4週間二重盲検用量推移期、8週間二重盲検維持 期からなる。 以下の基準のすべてを満たす患者のみを試験に含めた。 (1)臨床的に安定した慢性の、重症度が中等度のNYHAクラスII−IIIのC HFの患者。 (2)年齢21〜79歳の男性または女性 (3)試験参加前1ヶ月以内に放射性核種血管心臓造影、定量的心エコー検査法 、または血管心臓造影により評価した左心室駆出分画240%の患者。 (4)患者はCHFに対するACEインヒビター療法を受けているかまたは該療 法が以前に失敗している。患者はジギタリスもしくは利尿剤またはその両方を服 用していてよい。ジギタリス、利尿剤、およびCHF療法として用いる他の薬剤 の用量が少なくとも2週間、安定している。 患者は以下のいずれかの理由で試験から除外された。 (1)最近90日間に心筋梗塞。 (2)血行力学的に有意な原発性弁または流出路閉塞(例えば、僧帽弁狭窄、大 動脈弁狭窄、非対称性中隔肥大、または人工弁機能不全)、弛緩期機能の重度の 低下、または複雑な先天性心疾患。 (3)活動性心筋炎。 (4)生命を脅かす不整脈と考えられる失神エピソード(非持続性心室性頻脈を 含む無症候性心不整脈は除外基準ではない)。 (5)近い将来に移植を含む心臓外科手術の可能性。 (6)治療にも関わらず不安的狭心症(休息時狭心症(angina)と定義する)また は重度の安定狭心症(平均1日2回以上の発作)。 (7)収縮期血圧290mmHg(10分間の横臥後に測定)または症候性低血 圧。 (8)参加時に管理されていない高血圧(収縮期血圧3180mmHgおよび弛 緩期血圧3105mmHg)(10分間の横臥後に測定)。 (9)進行性肺疾患(FEV1/FVC250ピーク、排出(expectory)流速<200μL /秒、またはFVC予測値の<60%)または肺性心。 (10)血圧低下により悪化するかまたは不安定になる可能性がある脳血管疾患 (例えば、重大なカルトチド(cartotid)動脈狭窄)。 (11)リュウマチ性関節炎以外のコラーゲン血管疾患(例えば、全身性エリテ マドーデス、結節性多発性動脈炎、強皮症)。 (12)重大な腎動脈狭窄の疑いまたは腎機能の重度の低下(すなわち、クレア チニン>160μM/L)。 (13)外科手術で治癒した皮膚癌を除く悪性腫瘍、in situ癌、または固形癌 の診断後5年間病気を放置。 (14)免疫抑制療法が必要(関節炎のような生命を脅かさない疾病に対するス テロイドの使用は除外しない)。 (15)慢性アルコール中毒、住所不定、または薬物嗜癖のような理由のために 関係なくなる可能性があると予期される参加者。 (16)重大な原発性肝疾患。 (17)他の生命を脅かす疾病、または予期される参加者が現実的に臨床試験を 終了すると期待されないような病状。 (18)妊娠女性、または許容される方法による避妊を行っていない出産の可能 性のある女性。 (19)最近3カ月以内にβ−ブロッカーを使用。 (20)1カ月以内の以前にモキソニジンに曝露。 (21)他の研究的薬物を同時使用。 (22)この試験に以前に参加。除外基準は試験参加時および外来3(回目)に満 たさなければならない(無作為化)。さらに、外来3で以下の基準に当てはまる患 者は試験から除外した(無作為化)。 (23)外来1〜3回目の間にプラセボ投与に対する正当なコンプライアンスを 欠く(定めた薬物療法の<90%)。 臨床試験の用量群は連続して試験された。6モキソニジン用量群を評価した。 投薬群はモキソニジンの開示レベルと1週間間隔での2用量までの増量により定 義された。試験薬剤は最初、1日1回管理で投与した。 連続的な試験期間は以下のごとく定義する。 ・スクリーニング(一重盲検、2週間):適格性評価およびプラセボ投薬でのコ ンプライアンス。 ・用量推移(二重盲検、4週間):試験薬剤の初回用量を投与し、次いで1週間 間隔で2用量まで増量。 ・維持(二重盲検、8週間):モキソニジンの用量が最高用量で一定である間に 4週間間隔で2回外来。 1週間は5〜9日と定義する。 個々の患者について、試験期間の推移を表1に示す。 a8時間評価日(試験日)。b 4時間評価日(I期のみ)。c 外来7および8はI期中は除いてよい。 外来3、6、および8は8時間評価日であり(試験日1、2および3という)、 1日用量の試験投薬は病院で投与するまで控え、次いで患者を8時間追跡調査し た。その時間中、副作用の誘発、および臨床検査測定、神経内分泌物メディエー ターアッセイならびに試験薬剤濃度アッセイのための血液試料採取など生理学的 観察を行なった。外来4および5において、患者は病院で治療用量を投与され、 用量投与後4時間、病院内で観察された。 試験中、6モキソニジン用量群を、用量群1から開始して連続的に試験した。 各用量群につき、患者2人を積極的試験投薬に、また1人をプラセボに無作為に 割り当てた。患者3人がそれぞれの週に試験に参加したと仮定する。患者をモキ ソニジン用量群6またはプラセボに無作為に割り当て、外来8が終了(用量維持 期間が終了)したとき試験を終了し、患者の投薬を中止した。 用量サイズは第1群から第6群へと連続的に大きかった。各群とも開始用量が 最も少なく、1週間間隔で2回連続の用量増量段階を経て最大とした。 投与順序は表3に示す。 a群あたり患者2人を積極的試験投薬に、1人をプラセボに無作為に割り当てた 。b 患者は2週間最高用量を摂取した。c この用量群では患者はモキソニジンの最高用量でさらに8週間維持された。用量および投与 材料および供給 モキソニジンおよびプラセボ錠を病院の薬局に供給し、各外来間隔につき十分 な数を患者に供給した。モキソニジン0.1mg錠およびプラセボ錠は外観が同 じであり、所望の用量(所望により1日2回の投薬を含む)、コンプライアンスの 容易さ、盲検の維持が保証されるように適切な割合に組み合わせた。このプロト コールにおいて用語「用量」とは1日に摂取した試験薬剤の錠剤の配合をいう。 現在市販されている製剤は、上記の活性成分の存在または非存在に適合させるた めに乳糖含量を用いて調節された。 スクリーニング 患者は病院でプラセボの初回用量を投与され、外来1および2において1日1 回投与のプラセボ投薬に十分な供給を受けた。試験薬剤は単回用量(6錠)とし て、早朝に1回服用させた。 投与の推移と維持 外来3で無作為化後、各患者に対し外来3においてモキソニジン1用量(0. 1または0.2mg)、またはプラセボを投与した。外来3(試験日1)は試験 投薬を病院で受け、患者が安全性評価と臨床検査測定のために8時間追跡調査さ れる、このプロトコール中の3回の8時間評価日の一つである。さらに、外来4 および5において、医療用量を病院で投与し、患者を医療用量投与後4時間観察 した。外来6および8(試験日2および3)では病院で投与するために1日用量 を控え、次いで患者を8時間迫跡調査する8時間評価日であった。4時間および 8時間評価日のそれぞれにおいて、患者は病院で投与されるまで1日の投薬を受 けなかった。外来3〜7のそれぞれにおいて、患者は次の外来まで1日1回投与 のために十分なモキソニジンまたはプラセボの投薬を受けた。 試験薬剤またはプラセボは、症候性低血圧により用量を分割するのが正当とさ れるまで(1日2回の管理法となる)、単回用量(6錠)として早朝に1日1回投 与された。 効果測定には以下のものが含まれた: ・神経内分泌物質メディエーター(ノルエピネフリン、N−末端動脈ナトリウム 排泄増加性ペプチド)の血漿中濃度。 ・生命徴候(横臥時収縮期および弛緩期血圧、および心拍数)。 ・処方利尿用量の減少。 試験薬剤の血漿中濃度を分析するため、3試験日(外来3、6および8)にお いて試験薬剤投与後約0、0.5、1、1.5、2、4、6、および8時間目に 血液を採取した。血漿中濃度はガスクロマトグラフィー/質量分析法を用いて測 定した。一般的には、ヒト血漿の部分標本(1.0mL)に内部標準品(クロニ ジン・HCl)の25.0μL(10pg/μL処理(working)内部溶液)を添 加する。各試料を塩基性条件下で酢酸エチル中に抽出し、有機相を取り出し、血 漿を捨てる。試料を0.5MHClで逆抽出し、有機相を捨てた。次に、試料を 塩基性条件下で塩化メチレン中に抽出し、水性相を捨て、有機相を窒素流下で乾 燥させた。乾燥試料残留物を3,5ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイルクロ リドで誘導体化し、再度蒸発させて窒素下で乾燥させた。試料をアセトニトリル 50μLで再構成し、プラスチック製ガスクロマトグラフィーオートサンプラ ーバイアルに移し、GC/MSシステムに注入した(1μL)。 薬物動態 特記しない限り、「平均」は幾何平均を示す。CHF患者8人におけるモキソ ニジン0.1mgの初回用量(外来3)の血漿中濃度−時間プロフィールを作製 し、評価した。吸収は急速であり(平均tmax:0.75時間)、血漿中濃度の減 少は緩やかな二相性であった。平均経口クリアランスは28.03L/時間であ り、平均排除半減期は3.28時間であった。 モキソニジンの吸収は高血圧患者について以前に報告されたものより(平均tmax :1.07時間)急速であった。CHF患者の経口クリアランスは高血圧患 者より低く、半減期は長かった(CL:43.58L/時間、t1/2:2.01時間 )。ポピュレーション間のクリアランスおよび半減期の差は、年齢および腎機能 の差によると思われる(平均年齢CHF:69歳、平均年齢HTN:49歳)。モ キソニジンのより急速な吸収および半減期の増加は、同等の用量においてHTN 患者に比べてCHFポピュレーションにおけるCmaxの上昇をもたらすかもし れない。それにもかかわらず、外来3における血漿中モキソニジン濃度に基く外 挿から、BID管理法を用いてもCHF患者に対する反復投与後のモキソニジン の蓄積は無視できるものと予測される。BID投与における予測ピーク/谷比は 20:1である。 以前のデータは、HTN患者における血漿中のピーク薬剤濃度(1時間)と最 大効果(4−6時間)間の時間的移動が証明された。効果の持続時間は血漿中半 減期から予測されたよりはるかに長い。両観察は、血漿中の薬剤がCNSの作用 部位で徐々に平衡化することを示唆する。 薬力学 ベースライン(T=0)〜外来3の2時間時における起立時収縮期血圧(SSB P)の変化、I期 表4は試験日1(外来6)における起立時収縮期血圧の投与前ベースラインか らの絶対変化と変化%を示す。患者6人がプラセボを投与されており、9人がモ キソニジン0.1mgを投与されていた。ピーク効果は薬剤投与後2時間目であっ た。SSBPの増加傾向がプラセボ群で観察された(平均6.7mmHg)。この 変化は病院に来る前の朝に摂取したACEインヒビターの用量の効果が減衰する ためかもしれない。プラセボに比べて、モキソニジンはSSBPの低下をもたら し、平均差は−15.6mmHg(−11.9%)であった。 高血圧(HTN)患者における以前のデータと一致して、血圧のピークの低下 とモキソニジンのピーク血漿中濃度との間に時間的移動が認められた。しかしな がら、CHF患者におけるピーク効果までの時間(3時間)は、HTN患者にお けるより短かった(5時間)。CHF患者における血圧低下の持続時間は短く、投 与後8時間で投与前SSBPに戻った。作用の持続時間の短さは、反復QDまた はBID投与後の効果の蓄積が無視できることを予測させる。 血漿中ノルエピネフリン(PNE)の変化 表5は患者群における投与前ベースライン〜投与後(0.1mg)2時間のノ ルエピネフリンの血漿中濃度の絶対変化と変化%を示す。これらの値は標準的臨 床検査法を用いて得られる。 モキソニジンは0.1mgにおいて、外来3における投与後2時間で平均PN Eの最大低下をもたらした。投与後2時間で、PNEはプラセボに比べて30% 以上低下した。モキソニジン群のPNEは投与後4時間でベースラインに戻った 。代表的対象における外来3および6のPNEに対するモキソニジンの効果は、 患者が外来3では0.1mg用量に反応しなかったが、外来6では0.3mg用 量に強く反応したことを示した。しかしながら、外来6における投与前PNEは ベースラインに比べて上昇していた。同様に、モキソニジン投与患者8人中5人 の外来6におけるベースラインPNEが外来3のベースラインPNEに比べて上 昇していたが、プラセボ投与対象では5人中1人のみに上昇がみられた。 CHF患者における最高PNE低下までの時間(2時間)はHTN患者で報告 されたものより(6時間)短かった。CHF患者における効果の持続時間が短い ことは、モキソニジンのQD投与およびBID投与が24時間間隔以上のPNE の抑制を持続しないであろうことを示唆する。モキソニジン0.1mgBID後 の代表的対象におけるPNE時間経過は初回0.1mg投与(外来3)後の時間 経過とほぼ重なり合った。 CHF患者に対する急速放出モキソニジン0.1−0.6mgまたは0.1− 0.2mgBID投与は、投与間隔にわたり交感神経活動の持続的低下をもたら すことができなかったが、大きな一過性の低下が多くの対象に投与した後1〜3 時間で観察された。理想的には、投与管理法は、ピーク効果時に血圧の過剰な低 下を伴うことなく、慢性投与後の谷におけるPNEの有意な抑制を生じるはずで ある。これらの目的は、おそらく現在市販の急速放出製剤を用い、1日用量を増 加し(0.6mg/日以上)、投与間隔を減らすことにより達成されるであろう 。しかしながら、0.1〜0.6mg投与後の効果の持続時間が4〜8時間であ ることは、最適投与間隔が少なくともQIDであろうことを示唆する。しかしな がら、QID投与は患者のコンプライアンスに問題があり実用的でなく、高いピ ーク/谷効果比をさらに悪化させるかもしれない。例えば、複数回投与管理法に 対して患者のコンプライアンスがないことにより活性物質の利点が得られない可 能性があり、高いピーク/谷効果比を悪化させるのかも知れない。 上記および本明細書に記載していないさらなるデータに基いて、非急速放出製 剤によるモキソニジンの投与は、ピーク/谷比を低下させるが、交感神経抑制を 持続させる実用的な方法を提供するのに必要である。症候性低血圧はモキソニジ ン投与後1〜3時間に観察される、交感神経活動の急で一過性の低下により促進 されるかも知れないため、モキソニジンの副作用プロフィールも非急速放出製剤 により改善されるはずである。 以下の実施例により本発明をさらに例示する。 製剤例1の組成 活性化合物の持続放出は、ハイドロコロイドマトリックスの原理に基く。該マ トリックスはヒドロキシプロピルメチルセルロース、HPMC 2208(2%、2 0℃で15000mPas)により形成される。乳糖とリン酸カルシウムの混合物を担体 として用いた。 活性化合物の遊離はこれら3成分間の割合を変えることにより調節された。 バッチ分析試験は混合時間の変動に対して製剤が高い感受性があることを示し た。混合時間の増加は不均一な潤滑剤の分散をもたらす傾向があり、錠剤の硬さ が不十分になる原因となる。実施例1 製造工程 プラネタリーミキサー中で内部粉末の混合、 顆粒化、 50℃で一夜、トレイ乾燥、 振動式グラニュレーターを用いて乾燥製粉(ふるい−1mm)、 外部粉末の添加、および30分間タンブル混合、および 圧縮。実施例1 バッチ分析 実施例2 眼錠(0.635mg) 実施例1では治療効果が遅延したため(データ含まず)、初期用量を持続放出製 剤と組み合わせることを決定した。データが示すように(本明細書には含まず)、 モキソニジン標準急速放出錠に比べて有意な血圧低下が投与後1時間でみられた 。 「眼錠」は特別な種類のプレスコーティング錠であり、円形の凹凸粒(直径6 mm)をプレスして、横断面が「U」型で該粒が完全には被われていない直径9 mmの円形コートとする。 該コートは急速放出剤形中に初期用量(0.1mg)を含む。該コートは崩壊 促進剤(クロスポビドン5%、コーンスターチ5%)含量が高いため30〜95 秒以内に崩壊する。 該粒は持続剤形(0.535mg)を保つ。持続放出に必要な少量のHPMC22 08(最大5%)、を内部粉末中に担体として加え、顆粒化のための十分量の液体の 取り込みを促す。 錠剤は湿気から守るためコーティングされた。実施例2 製造工程 モキソニジン−眼錠 プラネタリーミキサー中で内部粉末を混合、 顆粒化、 50℃で一夜トレイ乾燥、 振動グラニュレーターを用いて乾燥製粉(ふるい−0.75mm)、 外部粉末の添加、30分間タンブル混合(HPMC20分間+ステアリン酸マグネ シウム10分間)、 圧縮、 スプレーガン(0.8mmノズル)にて該粒を15%懸濁液でコーティング、プ ラネタリーミキサー中で内部粉末を混合、 顆粒化、 50℃で一夜トレイ乾燥、 振動グラニュレーターを用いて乾燥製粉(ふるい−0.75mm)、 外部粉末の添加および30分間タンブル混合、 圧縮、 スプレーガン(0.8mmノズル)にて該粒を15%懸濁液でコーティング。実施例2 バッチ分析 下記の、実施例3-6に記載の手順と実質的に同様の手順を用いて、実施例3-1〜 3-5の製剤を製造し、3-6に記載のごとくコーティングした。実施例3-1 実施例3-2 実施例3-3 実施例3-4 実施例3-5 実施例3-6 実施例3 製造工程 プラネタリーミキサー中で内部粉末を混合、 顆粒化、 50℃で一夜トレイ乾燥、 振動グラニュレーターを用いて乾燥製粉(ふるい−1mm)、 外部粉末の添加および30分間タンブル混合、 圧縮、および スプレーガン(0.8mmノズル)にて該粒を15%懸濁液でコーティング。実施例3-6 バッチ分析 実施例1、2、および3-6に記載の製剤を、高血圧患者に対する限定臨床試験 において評価した(データ含まず)。 実施例1の製剤を、高血圧患者8人に対する試験において0.25mg急速放 出錠(比較例A)と比較した。血漿中濃度は既知のGC/MS方法論を用いて測 定された。 実施例1に記載の製剤では、投与後2〜3時間で最高血漿中濃度に達した。よ り高い用量では、実施例Aに比べて血漿中濃度の最大値が60%増加した(2.25 ±1ng)。これら動態データは血圧低下と一致する。実施例1では実施例Aに比 べて収縮期および弛緩期血圧の最大低下が50%高かった(投与後5〜6時間で 起きた)。弛緩期血圧が10mmHgと等しいかまたはそれ以上低下する時間と定義 した作用期間は両モキソニジン製剤で有意な差がなかった。口腔乾燥症および疲 労の程度も同じであった。両製剤に対する許容性は良好であった。 健常ボランティア4人を用いる臨床試験において、実施例2記載の「眼錠」の 動態的挙動を0.25mg急速放出錠(比較例A)と比較した。血漿中濃度は既知のG CIMS方法論を用いて測定した(例えば、Trenkら、J.Clin.Pharmacol.,27,988 -993(1987)、およびKirchら、Clinical Pharmacokinetics,15,245-253(1988)参 照)。 「眼錠」では、実施例Aに比べて1ng/mL以上の血中レベルの期間が2.5倍 であったが、最高血漿中濃度はほぼ一定のままであった。効果の発現は初期用量 に本質的に影響されなかった。 患者が少数であること、およびデータに変動性があることから、血圧低下のパ ラメーター期間の評価は適切とは考えられなかった。 ボランティア2人に対する試験は実施例3-6製剤の動態データについてのみ実 施し、上記で得られた限定された臨床的動態データと共に報告する。 * 相対的バイオアベイラビリティは標準剤形における同一用量の理論的AU S値を計算することにより決定した。急速放出製剤のAUS値=100%。 米国特許第5422123号に記載の手順に本質的に従って(この内容は本明細書の一 部を構成する)、実施例4(4-1および4-2)、5および6を三層錠として製造した 。実施例4-1 全体の組成 錠剤総重量:297.01 直径(mm):8 厚さ(mm):6.2実施例4-2 全体の組成 錠剤総重量:297.0 直径(mm):8 厚さ(mm):6.2実施例5 全体の組成 錠剤総重量:297.02 直径(mm):8 厚さ(mm):6.2実施例6 全体の組成 錠剤総重量:297.02 直径(mm):8 厚さ(mm):6.2実施例6 バリアー混合物 実施例6 活性混合物In vitro薬剤放出(Ph.Eur.2nd Ed.V.5.4,装置2、水500mL、100rpm、37℃) 実施例4-1、4-2、5および6の製剤を限定臨床試験において評価した。 この試験の目的は、(1)4種類の異なる制御放出モキソニジン製剤の単回用 量投与後のバイオアベイラビリティを比較するためのデータを得ること、および (2)さらに5人の対象において該製剤の1つに対する食物の影響を試験するこ とであった。該製剤(3人には0.3mg錠として投与、1人には各0.1mgを含む錠剤 3錠を投与)をモキソニジン0.2mg/錠を含む市販の急速放出放出製剤と比較した (比較例B)。材料と方法 モキソニジン0.3mg/錠を含む実施例4-1、4-2、および6記載の製剤、およびモ キソニジン0.1mgを含む実施例5の製剤を使用した。 本試験は、一夜絶食後に単回用量を投与する5試験期間からなるオープン、無 作為化、7日ウォッシュアウトデザインで実施した。最初の4試験期間は、比較 例B、実施例6、実施例4-2、および実施例5記載の製剤を含む4方向ク ロスオーバーデザインで実施した。第5期間では、同じ対象に実施例4-1記載の 製剤を単回用量投与として与えた。試験ポピュレーションはいずれかの性の、絶 食した健常対象10人からなった。実施例6記載の製剤については、さらに5人 の対象の対応群において米国食品医薬品局(FDA)高脂肪朝食を摂取後に投与 することにより試験した。 各試験期間中に、対象は単回経口用量と室温の水道水240mLを摂取した。モキ ソニジンを定量するため、比較例Bでは該用量投与前から投与後12時間まで、ま た本発明の製剤については投与後22時間までの種々の時間で15血液試料を回収し た。血漿中モキソニジン濃度は下記のごとく定量限界(L0Q)が0.025ng/mLで あるGC/MS法を用いて測定した。 ヒト血漿の部分標本(1.0mL)に内部標準(クロニジン.HCl)25.0 μL(10pg/μL処理内部溶液)を添加する。各試料を塩基性条件下で酢酸エチ ル中で抽出し、有機層を取り出し、血漿を捨てる。試料を0.5M HClで逆 抽出し、有機層を捨てる。次に、試料を塩基性条件下で塩化メチレン中で抽出し 、有機層を窒素流下で乾燥させる。乾燥試料残留物を3,5ビス(トリフルオロ メチル)ベンゾイルクロリドで誘導体化し、再度蒸発させて窒素下で乾燥させた 。試料をアセトニトリル50μLで再構成し、プラスチック製ガスクロマトグラ フィーオートサンプラーバイアルに移し、GC/MSシステムに注入した(1μL )。 製剤の試験データは、表1に示す真の含有量に従ってモキソニジン0.3mgに対 して標準化した(基準品の真の含有量は表示含有量(すなわち0.2mg)に等しいと 仮定する)。表1 .製剤の表示および真のモキソニジン含有量。該製剤の真の含有量は表示含 有量の94〜109%であった。 各製剤の最高血漿中濃度(Cmax)は、含有量を修正したデータから得た。血 漿中濃度下面積対最終定量可能濃度までの時間曲線(AUCO-tlast)は直線台 形標準を用いて計算された。見かけの排除速度定数(λ)はlog−直線変換濃 度対時間曲線の終末部分の直線回帰により計算され、AUCを無限大に外挿する のに用いた(AUCO- )。プラト一時間t50%Cmaxは、血漿中濃度がCmaxの 50%より高い時間の長さに一致する。 本発明の各製剤の比較製剤Bに対する相対的バイオアベイラビリティは上限( Frel(1))および下限(Frel(2))を示す以下の2つのやり方で計算した。 1. Frel(1)=AUCO-inf Example/AUCO-inf comparative B 2. Frel(2)=[AUCO-tlast Example+(Ctlast Examplecomparative B) ]/AUSO-inf Comparative Example B(ここで、AUSO-inf Comparative Exam ple B は用量差を説明するために0.3mgに対して標準化された)。 本発明製剤間の平均の比に対する点推定値および90%信頼間隔は対(つい) ANOVAを用いてlog−変換CmaxおよびAUCO-tlast値に基づいて計算し た。実施例6および5記載の製剤は、log−変換データの比の90%信頼間隔 が0.8〜1.25内となるときに生物学的に等価であると判定した。結果および考察 比較製剤および本発明製剤について個々の血漿中濃度対時間曲線を作製した。 対象1人の血漿中濃度(実施例4-2を用いる治療において)は、6および12hに おいて、PKパラメータおよび平均値に対する強い影響と一致する例外的な高値 を示した。これら2濃度はデータおよびPK分析から除外した。 PKパラメーターを表2および3に列挙する。本試験でみられた比較例Bに対 するPKパラメーター(括弧内に示す値)は、文献(1)に記載のものと同様で あった:Cmax1.29±0.32(2.14±0.4)ng/mL、tmax0.74 ±0.35(中央値0.5)h、AUCO-tlast4.1±1.9(5.80.2) ngh/mL、およびt1/22.12±0.58(2.06±0.10)h。全発明製 剤は、in vitroでの放出が遅いことと一致して、急速放出製剤(Cmax3.2± 0.4ng/mL標準化用量)より有意に低いCmax、値を示し、血漿中レベル の延長もより長かった。全発明製剤は急速放出製剤と比較して非常に良好な相対 的バイオアベイラビリティを示した。 本試験においてモキソニジンに対して見られた対象内変動性は一般にCmax、 よりAUXに対してのほうが低かった。対象の半分はCmax、の比較的大きな変 動性を示した。AUXについては、対象1人が他の対象に比べて高い変動性を示 した。 絶食および摂食状態における実施例6記載の製剤に対する試験は異なる対象に ついて行つたため、PKパラメーターは直接比較できない。しかしながら、該パ ラメーターは、摂食状態におけるAUC値が幾分低いが同じ範囲内にあると思わ れた。 実施例6(0.3mg)および実施例5(0.1mgを3錠投与)記載の製剤 の濃度−時間プロフィールは重ね合わせることができるようであり、生物学的等 価性を示唆した。表2 :絶食時における処置に対するPKパラメータのまとめ。「平均」はCmax AUCおよびFrelの幾何平均、tmaxおよびt50%Cmaxの中央値を表す。試料サ イズ:10。 表3:摂食時における処置に対するPKパラメータのまとめ。「平均」はCmax およびAUC、tmaxの中央値の幾何平均を表す。試料サイズ:5。 市販の急速放出参考製剤に対して試験した本発明の4種類すべてのモキソニジ ン製剤は、単回用量投与後に濃度対時間プロフィールにおいてプラトーを示した 。本発明のすべての製剤により、Cmax、の対象間変動性の減少、および非常に 良好な相対的バイオアベイラビリティが達成された。さらに、本発明のすべての 製剤では2、3の副作用が例外的に観察された。 モキソニジン0.3mgを含む実施例6記載の製剤と各0.1mgを含む錠剤 3錠を投与した実施例5の間で統計的に有意な差はみられなかった。実施例4-1 記載の製剤は実施例4-2および6記載の製剤より高い血漿中濃度とより速い吸収 を示し、より高い相対的バイオアベイラビリティをもたらした。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU ,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH, CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,G B,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE,KG ,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT, LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,N O,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG ,SI,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG, US,UZ,VN,YU

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.鬱血性心不全を治療する方法であって、そのような治療を要する哺乳動物 に対し有効量のモキソニジンまたはその医薬的に許容される塩を経口または埋め 込み非急速放出製剤の形で投与することを含む方法。 2.該製剤の単位用量がモキソニジンまたはその医薬的に許容される塩約0. 01mg〜約3.0mgである請求項1記載の方法。 3.該非急速放出製剤が経口投与剤形である請求項2記載の方法。 4.該経口投与剤形が遅延放出系または持続放出系である請求項3記載の方法 。 5.該経口投与剤形が持続放出系である請求項4記載の方法。 6.該持続放出系が制御放出系または延長放出系である請求項5記載の方法。 7.該経口投与剤形が拡散系または溶解系、またはその組み合わせである請求 項3記載の方法。 8.該経口投与剤形が拡散系である請求項7記載の方法。 9.該拡散系がリザーバー系またはマトリックス系である請求項8記載の方法 。 10.有効量のモキソニジンまたはその医薬的に許容される塩を1またはそれ 以上の担体、希釈剤、または賦形剤とともに含み、該モキソニジンの非急速放出 をもたらす経口または埋め込み医薬製剤。 11.該非放出製剤が経口投与剤形である請求項10に記載の製剤。 12.単位用量がモキソニジンまたはその医薬的に許容される塩約0.01m g〜約3.0mgである請求項11記載の製剤。 13.該経口投与剤形が遅延放出系または持続放出系である請求項12記載の 製剤。 14.該経口投与剤形が持続放出系である請求項13記載の製剤。 15.該持続放出系が制御放出系または延長放出系である請求項14記載の製 剤。 16.該経口投与剤形が拡散系または溶解系、またはその組み合わせである請 求項12記載の製剤。 17.該経口投与剤形が拡散系である請求項16記載の製剤。 18.該拡散系がリザーバー系またはマトリックス系である請求項17記載の 製剤。 19.該拡散系がマトリックス系である請求項18記載の製剤。 20.重量比で乳糖0〜40%、リン酸カルシウム0〜85%、ヒドロキシプ ロピルメチルセルロース9〜65%、およびモキソニジンまたはその医薬的に許 容される塩0.05〜2.0%を含み、所望により1またはそれ以上の希釈剤、 賦形剤および担体を含む請求項19記載の製剤(ただし、乳糖およびリン酸カル シウムの少なくとも一つが存在する)。 21.該経口投与剤形がバリアービークル内に配置された核を含む錠剤である 請求項20記載の製剤(ここで、 a)該核は核に対し重量比で乳糖9〜40%、リン酸カルシウム0〜40%、ヒ ドロキシプロピルメチルセルロース9〜65%、ポリビニルピロリドン2〜8% 、ステアリン酸マグネシウム0.1〜2%、およびモキソニジンまたはその医薬 的に許容される塩0.05〜2.0%を含み、所望により1またはそれ以上の希 釈剤、賦形剤、および担体を含み、 b)該バリアービークルはバリアービークルに対し重量比で、ヒドロキシプロピ ルメチルセルロース30〜50%、乳糖30〜50%、ポリビニルピロリドン2 〜8%、ステアリン酸マグネシウム0.1〜2%、およびモキソニジン0〜0. 1%を含み、所望により1またはそれ以上の希釈剤、賦形剤、および担体を含む (ここで、該バリアービークルは該核の表面の一部を被う))。 22.平均血漿中排除半減期が6〜16時間となるようにモキソニジンおよび その医薬的に許容される塩を1またはそれ以上の希釈剤、賦形剤および担体と共 に含む経口非急速放出製剤。 23.平均血漿中排除半減期が7〜15時間である請求項22記載の製剤。 24.最高血漿中濃度までの平均時間が2.5〜5時間となるようにモキソニ ジンおよびその医薬的に許容される塩を1またはそれ以上の希釈剤、賦形剤およ び担体と共に含む経口非急速放出製剤。 25.最高血漿中濃度までの平均時間が2.5〜4.0時間である請求項24 記載の製剤。 26.鬱血性心不全を治療する方法であって、そのような治療を要する哺乳動 物に対し有効量のモキソニジンまたはその医薬的に許容される塩を平均血漿中排 除半減期が6〜16時間となるような経口非急速放出製剤の形で投与することを 含む方法。 27.平均血漿中排除半減期が7〜15時間である請求項26記載の方法。 28.高血圧を治療する方法であって、そのような治療を要する哺乳動物に対 し有効量のモキソニジンまたはその医薬的に許容される塩を平均血漿中排除半減 期が6〜16時間となるような経口非急速放出製剤の形で投与することを含む方 法。 29.平均血漿中排除半減期が7〜15時間である請求項28記載の方法。 30.鬱血性心不全を治療する方法であって、そのような治療を要する哺乳動 物に対し有効量のモキソニジンまたはその医薬的に許容される塩を最高血漿中濃 度までの平均時間が2.5〜5時間となるような経口非急速放出製剤の形で投与 することを含む方法。 31.最高血漿中濃度までの平均時間が2.5〜4時間である請求項30記載 の方法。 32.高血圧を治療する方法であって、そのような治療を要する哺乳動物に対 し有効量のモキソニジンまたはその医薬的に許容される塩を最高血漿中濃度まで の平均時間が2.5〜5時間となるような経口非急速放出製剤の形で投与するこ とを含む方法。 33.最高血漿中濃度までの平均時間が2.5〜4時間である請求項32記載 の方法。 34.経口非急速放出医薬の製造における4−クロロ−5−(イミダゾリン −2−イル(アミノ)−6−メトキシ−2−メチルピリミジン、またはその医薬的 に許容される塩の使用。 35.該医薬が鬱血性心不全の治療に有用である請求項34記載の使用。 36.有効量のモキソニジンまたはその医薬的に許容される塩を1またはそれ 以上の担体、希釈剤または賦形剤と共に含み、該モキソニジンの非急速放出をも たらす経口または埋め込み医薬製剤。 37.該非急速放出製剤が経口投与剤形である請求項36記載の製剤。 38.単位用量がモキソニジンまたはその医薬的に許容される塩約0.01m g〜約2.0mgである請求項37記載の製剤。 39.該経口投与剤形が遅延放出系または持続放出系である請求項38記載の 製剤。 40.該持続放出系が制御放出系または延長放出系である請求項39記載の製 剤。 41.該経口投与剤形が拡散系または溶解系、またはその組み合わせである請 求項38記載の製剤。 42.該拡散系がリザーバー系またはマトリックス系である請求項41記載の 製剤。 43.重量比で乳糖0〜40%、リン酸カルシウム0〜85%、ヒドロキシプ ロピルメチルセルロース9〜65%、およびモキソニジン0.05〜2.0%を 含み、所望により1またはそれ以上の希釈剤、賦形剤および担体を含む請求項4 2記載の製剤(ただし、乳糖およびリン酸カルシウムの少なくとも一つが存在す る)。 44.該経口投与剤形がバリアービークル内に配置された核を含む錠剤である 請求項43記載の製剤(ここで、 a)該核は、核に対し重量比で乳糖9〜40%、リン酸カルシウム0〜40%、 ヒドロキシプロピルメチルセルロース9〜65%、ポリビニルピロリドン2〜8 %、ステアリン酸マグネシウム0.1〜2%、およびモキソニジン0.05〜2 .0%を含み、所望により1またはそれ以上の希釈剤、賦形 剤、および担体を含み、 b)該バリアービークルはバリアービークルに対し重量比で、ヒドロキシプロピ ルメチルセルロース30〜50%、乳糖30〜50%、ポリビニルピロリドン2 〜8%、ステアリン酸マグネシウム0.1〜2%、およびモキソニジン0〜0. 1%を含み、所望により1またはそれ以上の希釈剤、賦形剤、および担体を含む (ここで、該バリアービークルは該核の表面の一部を被う))。 45.4−クロロ−5−(イミダゾリン−2−イル(アミノ)−6−メトキシ− 2−メチルピリミジンまたはその医薬的に許容される塩を活性成分として含む鬱 血性心不全を治療するのに適合した医薬製剤。 46.有効量のモキソニジンまたはその医薬的に許容される塩を1またはそれ 以上の担体、希釈剤または賦形剤と共に含み、該モキソニジンの非急速放出をも たらす経口または埋め込み医薬製剤。 47.該非急速放出製剤が経口投与剤形である請求項46記載の製剤。 48.単位用量がモキソニジンまたはその医薬的に許容される塩約0.01m g〜約2.0mgである請求項47記載の製剤。 49.重量比で乳糖0〜40%、リン酸カルシウム0〜85%、ヒドロキシプ ロピルメチルセルロース9〜65%、およびモキソニジン0.05〜1.5%を 含み、所望により1またはそれ以上の希釈剤、賦形剤および担体を含む請求項4 8記載の製剤(ただし、乳糖およびリン酸カルシウムの少なくとも一つが存在す る)。 50.該経口投与剤形がバリアービークル内に配置された核を含む錠剤である 請求項49記載の製剤(ここで、 a)該核は核に対し重量比で乳糖9〜40%、リン酸カルシウム0〜40%、ヒ ドロキシプロピルメチルセルロース9〜65%、ポリビニルピロリドン2〜8% 、ステアリン酸マグネシウム0.1〜2%、およびモキソニジン0.05〜2. 0%を含み、所望により1またはそれ以上の希釈剤、賦形剤、および担体を含み 、 b)該バリアービークルはバリアービークルに対し重量比で、ヒドロキシプロピ ルメチルセルロース30〜50%、乳糖30〜50%、ポリビニルピロリドン2 〜8%、ステアリン酸マグネシウム0.1〜2%、およびモキソニジン0〜0. 1%を含み、所望により1またはそれ以上の希釈剤、賦形剤、および担体を含む (ここで、該バリアービークルは該核の表面の一部を被う))。 51.欝血性心不全を治療する方法であって、罹患患者に対し4−クロロ−5 −(イミダゾリン−2−イル(アミノ)−6−メトキシ−2−メチルピリミジンま たはその医薬的に許容される塩を経口非急速放出製剤の形で投与することを含む 方法。 52.有効量のモキソニジンまたはその医薬的に許容される塩を1またはそれ 以上の担体、希釈剤または賦形剤と共に含み、該モキソニジンの非急速放出をも たらす経口または埋め込み医薬製剤。 53.該非急速放出製剤が経口投与剤形である請求項52記載の製剤。 54.単位用量がモキソニジンまたはその医薬的に許容される塩約0.01m g〜約3.0mgである請求項53記載の製剤。 55.該経口投与剤形が遅延放出系または持続放出系である請求項54記載の 製剤。 56.該経口投与剤形が持続放出系である請求項55記載の製剤。 57.該経口投与剤形が拡散系または溶解系、またはその組み合わせである請 求項56記載の製剤。 58.該拡散系がリザーバー系またはマトリックス系である請求項57記載の 製剤。 59.重量比で乳糖0〜40%、リン酸カルシウム0〜85%、ヒドロキシプ ロピルメチルセルロース9〜65%、およびモキソニジン0.05〜2.0%を 含み、所望により1またはそれ以上の希釈剤、賦形剤および担体を含む請求項5 8記載の製剤(ただし、乳糖およびリン酸カルシウムの少なくとも一つが存在す る)。 60.該経口投与剤形がバリアービークル内に配置された核を含む錠剤である 請求項59記載の製剤(ここで、 a)該核は核に対し重量比で乳糖9〜40%、リン酸カルシウム0〜40%、ヒ ドロキシプロピルメチルセルロース9〜65%、ポリビニルピロリドン2〜8% 、ステアリン酸マグネシウム0.1〜2%、およびモキソニジン0.05〜2. 0%を含み、所望により1またはそれ以上の希釈剤、賦形剤、および担体を含み 、 b)該バリアービークルはバリアービークルに対し重量比で、ヒドロキシプロピ ルメチルセルロース30〜50%、乳糖30〜50%、ポリビニルピロリドン2 〜8%、ステアリン酸マグネシウム0.1〜2%、およびモキソニジン0〜0. 1%を含み、所望により1またはそれ以上の希釈剤、賦形剤、および担体を含む (ここで、該バリアービークルは該核の表面の一部を被う))。
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