JP2000511424A - ラクトフェリン変異体およびその使用 - Google Patents

ラクトフェリン変異体およびその使用

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Abstract

(57)【要約】 本発明はラクトフェリン変異体およびその部分をコードし、修飾した鉄結合能を有する組換え核酸および同組換え核酸を含むベクターに関する。本発明はさらにそのようなベクターを製造する方法および同ベクターを有するトランスフェクションした細胞に関する。多様な真核生物細胞または原核生物細胞でのラクトフェリン変異体およびその部分の製造方法をも提供する。最終的に、本発明は本発明の核酸によってコードされ、本発明のプロセスによって製造されるラクトフェリンおよびその部分に関する。従って、本発明は、組換えラクトフェリン変異体およびその部分の有効かつ経済的な製造手段を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 ラクトフェリン変異体およびその使用 I.発明の分野 本発明は一般的にラクトフェリン関連糖タンパク質に関する。より詳しくは、 本発明はラクトフェリン変異体およびその部位、その産物および使用に関する。 II.本発明の背景 ラクトフェリンは非ヘム鉄結合糖タンパク質のトランスフェリンファミリーの 一員であり(アイセン(Aisen)ら、1980、Ann.Rev.Biochem.49:357 −393)、このファミリーは血液中の主要な鉄輸送タンパク質であるトランシ フェリン(マクギリブレイ(MacGilliveay)ら、1983、J.Biol.Chem.25 :3543−3553)、鳥類卵白タンパク質であるオボトランスフェリン(J eltsch)ら、1982、Eur.J.Biochem.122:291−295)およびヒト メラノサイトで見出されたこのファミリーの膜結合形態であるメラノトランスフ ェリン(ローズ(Rose)ら、1986、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 83:1 261−1265)を含む。ラクトフェリンは広範に分布し、体表面を覆う外分 泌(マッソン(Masson)ら、1971、Camp.Biochem.Physiol.39:119 −129;ヘンナルト(Hennart)ら、1991、Am.J.Clin.Nurr.53:32 −39;マッソンら、1966、Clln.Chlm.ACta.14:735−739;ペ ンテコスト(Pentecost)ら、1987、J.Biol.Chem.262:10134− 10139;ユ(Yu)ら、1993、Biochem.J. 296:107−111)お よび好中球の活性化に関する血流に放出されることができる多形核好中球の二次 的顆粒(マッソンら、1969、J.Exp.Med.130:643−658)の両 者に存在する。ラクトフェリンに提起される機能は、鉄結合および小腸への運搬 (フランソン(Fransson)ら、1980、J.Pediarics 96:380−384) ;アイアー(lyer)ら、1993、Eur.J.Clin.Nutr.47:232−241; コックス(Cox)ら、1979、Biochem.Biophys.Acta.558:129−1 41;フ(Hu)ら、1988、Biochem.J.249:435−4 41;ギスラソン(Gislason)ら、1995、J.Pediatr.Gastroent.Nutr. :37−43);ミコガミ(Mikogami)ら、1994、Am.J.Physiol.26 :G1−G8;ウォード(Ward)ら、1995、Biotechnology 13:498 −503)、グラム陰性およびグラム陽性細菌の広範囲に対する抗活性(オラム (Oram)ら、1968、Biochem.Biopyhs.Acta.170:351−365;アー ノルド(Arnold)ら、1977、Science 197:263−265;エリソン( Ellison)ら、1988、Infect.Immn.56:2774−2781;ベラミー( Bellamy)ら1992、Biochem.Biophys.Acta.1221:130−136;ヤマ ウチ(Yamauchi)ら、1993、Infect.Immn.61:719−728、細胞増 殖促進(ハシズメ(Hashizuma)ら、1983、Infect.Immn.763:377 −382;ニコラス(Nchols)ら、1989、Blood 1987、Pediatt.Res.21 :563−567)、骨髄造血の調節(サワツキー(Sawatzki)ら、198 9、Blood Cells 15:371−375;ブロキシメイヤー(Broxmeyer)ら、 1986、Blood Cells 13:31−48;ズカリ(Zucali)ら、1979、Bl ood 54:951−954)、および免疫調節特性(マッキニッキ(Machnlckl )ら、1993、Int.J.Exp.Path.74:433−439;クラウチ(Crouc h)ら、1992、Blood 80:235−240;ザグルスキー(Zagulskl)ら 、1989、Br.J.Exp.Parhol.70:697−704)を含む。 ラクトフェリンはトランスフェリンファミリーの他の成員と高度の構造ホモロ ジーを共有する。これらのタンパク質のすべては80kDaより低い分子量を有す るモノマー糖タンパク質である。アイセンら、1980、Ann.Rev.Biochem. :357−393;メッツ−ブティック(Nletz-Boutique)ら、1984、Eu r.J.Biochem.145:659−676。ラクトフェリン(アンダーソン(And erson)ら、1989、J.Mol.Biol.209:711−734)およびトラン スフェリン(リンドレー(Llndley)ら、1988、Biochem.27:5804− 5812)の三次元構造はX線結晶構造解析によって正確に定義されている。該 タンパク質は該タンパク質のアミノ末端およびカルボキシ末端の半分に対応する 2つの小球葉(globular lobes)に折り畳まれている。この2葉構造はアミノ 末端半分とカルボキシ末端半分の間で40%より低く保存されているが、共通の 祖先遺伝子からの遺伝子間の複製により進化したと考えられる。ウィリアムズ( Williams)ら、1982、Trends.Biochem.Sci.:394−397。この各 葉はそれぞれ可逆的に高親和性で、かつ通常、炭酸イオンである陰イオンの結合 と同時に鉄に結合することができる。アイセンら、1980、Ann.Rev.Bioche m.49:357−393。ラクトフェリンによる鉄結合に必要とされるアミノ 酸はトランスフェリンファミリーの成員間で高度に保存されている。ベーカー( Baker)ら、1992、J.Inorg.Biochem.47:147−160。ラクトフェ リンにおいて、鉄原子は、アミノ末端葉においてAsp 396、Tyr 93、Tyr 1 93およびHis 254に、カルボキシ末端葉において対応するAsp 396、Tyr 436、およびTyr 539およびHis 598にそれぞれ結合する。アンダーソン ら、1989、J.Mol.Biol.209:711−734。 その構造類似性に逆らわずにラクトフェリンは、その血清部分であるトランス フェリンよりも鉄結合性が一層高いことを示す。特に、ラクトフェリンからの鉄 の放出は、トランスフェリンよりも一層高度のpH安定性を示し、後者は約6〜 約4のpHの範囲で鉄を放出するが、前者は約4〜約2の範囲のpHで鉄を放出 ずる。マズイエー(Mazuler)ら、1989、Biochem.Biophys.Acta.629 :399−408。ラクトフェリン独特の鉄結合性は、このタンパク質に提起さ れる多様な機能的活性のいくつかに貢献しているということが示唆されている。 ラクトフェリン独特の鉄結合特性に関する構造および機能的な特性は、以下に限 るものではないが、修飾された抗微生物活性のための高度な親和性を有するラク トフェリン変異体、修飾された鉄放出特性を有する鉄への低度親和性を有するラ クトフェリン変異体、または修飾された鉄放出へのpH依存性を有するラクトフ ェリン変異体などを含む修飾された特性を有するラクトフェリン変異体の形成お よび産生を可能にするであろう。 本発明の出願人は以前、アスペルギルス(Aspergillus)を含む腸内細菌にお ける組換えヒトラクトフェリンの高レベルの産生および特徴付けを報告した。ウ ォードら、1995、Biotechnology13:498−503;米国特許第5,57 1,896号、第5,571,619号、第5,571,697号、参照のためそ の全体を引用する。顕著かつ独特な炭素組成物に逆らわずに、組換えタンパク質 は、鉄および受容体結合性および抗微生物活性を含んでおり、生理学的活性に関 してヒト乳汁ラクトフェリンから区別がつかない。従って、この発現系の利用性 は、現在、修飾された特性を有する変異体を産生するために、このタンパク質の 構造および/機能的役割を推定するために十分な量でラクトフェリン変異体の産 生を提供する。 III.発明の要約 本発明は、ラクトフェリン変異体またはその一部分(該部位はラクトフェリン の少なくとも1つの鉄結合部位に対応する配列である)をコードする核酸配列に 関する。該ラクトフェリン変異体またはその一部は野生型ラクトフェリンに比較 される場合に修飾した鉄結合能を有することによってさらに定義される。 部位特異的突然変異誘発を用いて、本発明はラクトフェリンの独特の鉄結合特 性への2葉(lobe)構造の貢献を明らかにしている。ヒトラクトフェリンcDN Aは選択的に該タンパク質の片方の半分かあるいは、両方における鉄結合に関す る2つのチロシン残基で突然変異する。得られた3つの鉄結合欠如変異体をアス ペルギルス・アワモリ(Aspergillus awamori)中で発現させ、かつアスペルギル ス・アワモリから精製した。59FeCl3を用いての鉄結合分析は、いずれか一方の 葉での鉄結合に関与する2つのチロシン残基の突然変異が、突然変異した葉への 選択的な鉄結合の喪失という結果となることを確実にした。さらに、pH依存性 鉄放出実験は、カルボキシ末端葉よりもアミノ末端葉が酸性安定性であるという ラクトフェリンの2つの半分の異なった鉄結合安定性を示した。一層重要なこと には、本発明は機能的な鉄結合カルボキシ末端葉が、野生型ラクトフェリンの特 徴であるアミノ末端葉に対する鉄結合のpH安定性に必要であることを示してい る。これらの結果は、ラクトフェリンの2葉間での共同相互作用がこのタンパク 質の独特の鉄結合特性に貢献するという結果を支持している。 従って、本発明は例えば鉄に対する増大した親和性または減少した親和性など の修飾した鉄結合特性、または鉄結合のための修飾したpHまたは温度条件また は範囲などの修飾した鉄結合特性などの重要な特性を有するラクトフェリン変異 体の産生のためのガイダンスを提供する。さらに本発明は、鉄結合活性を保有す る一方、例えば治療耐性などの改良された特徴を有するラクトフェリン変異体の 形成に関するガイダンスを提供する。 第2局面において、本発明はさらに、真核生物細胞におけるラクトフェリン変 異体またはその一部の発現に適していて、ラクトフェリン変異体またはその一部 をコードする核酸を含むベクターに関する。好ましくは、該プラスミドはアスペ ルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)、黒色アスペルギルス(Aspergillus niger)、アスペルギルス・ニードランス(Aspergillus nidulans)およびアス ペルギルス・アワモリを含む細菌細胞における発現に適している。 第三の局面において、本発明はさらにそのようなベクターの製造方法および同 ベクターを含むトランスフェクションした細胞に関する。多様な真核生物細胞ま たは原核生物細胞におけるラクトフェリンおよびその変異体の製造方法もまた提 供する。最終的に、本発明は本発明の工程によって製造されたラクトフェリンお よびその変異体に関する。従って、本発明は組換えラクトフェリンタンパク質お よびその変異体およびラクトフェリン関連ポリペプチドの製造に有効かつ経済的 である手段を提供する。 IV.図面の簡単な説明 図1Aおよび1Bは、精製した鉄結合欠損ラクトフェリン変異体ウエスタンイ ムノブロットおよび銀染色分析を示す。 図1Aは、それぞれ200ngの精製した組換えヒトラクトフェリン(Rec hLF) 、アミノ末端(MN-2Y)、カルボキシ末端(MC-2Y)およびアミノ末端およびカルボキ シ末端(MNC-4Y)鉄結合欠損ラクトフェリン変異体サンプルのウエスタンイムノブ ロット分析を示す。 図1Bは、精製Rec hLF、MN-2Y、MC-2YおよびMNC-4Y(各1μg)の銀染色S DS−ポリアクリルアミドゲル分析を示す。 図2A、2B、2Cおよび2Dは、鉄結合欠損ラクトフェリン変異体によるヒ ト腸内細胞に結合するビオチン化した組換えラクトフェリンの競合を示す。 図2A。鉄飽和ビオチン化組換えヒトラクトフェリン(0.4μM)を、未標 識鉄飽和組換えラクトフェリン(Fe-RechLF)またはアポ組換えラクトフェリン( Apo-RechLF)の増大濃度の存在下または不在下で、カコ−2膜(300ng)と 共にインキュベートした。ビオチン化ラクトフェリンのカコ−2膜への結合の阻 害をビオチン/アビジンマイクロタイターアッセイを用いて決定した(ウォード ら、1995、Biotechnology 13:498−503)。 図2B、2Cおよび2D。アポビオチン化組換えヒトラクトフェリン(0.4 μM)を未標識Apo-RechLFまたはMN-2Y(図2B)、MC-2Y(図2C)またはMNC- 4Y(図2D)の増大濃度の存在下または不在下で、カコ−2膜(300ng)と共 にインキュベートした。ビオチン化ラクトフェリンのカコ−2膜への結合の阻害 をビオチン/アビジンマイクロタイターアッセイを用いて決定した。該データを 平均+/−S.E.M.として示す。 図3はラクトフェリンアミノ末端(MN-2Y)、カルボキシ末端(MC-2Y)およびア ミノ末端およびカルボキシ末端(MNC-4Y)鉄結合欠損変異体の鉄飽和分析を示す 。無鉄組換えヒトラクトフェリン(RechLF)、MN-2Y、MC-2YおよびMNC-4Yを実験 手法に記載するようにして鉄と飽和させた。該サンプルに結合した59Feを液体シ ンチレーションカウンティングを用いて定量し、ついでFe/タンパク質モル比を 決定した。該データを平均+/−S.E.M.として示す。 図4はラクトフェリンアミノ末端(MN-2Y)およびカルボキシ末端(MC-2Y)鉄 結合欠損変異体からのpH−依存59Pe放出を示す。59Fe飽和組換えヒトラクトフ ェリン(Rec hLF)、MN-2YおよびMC-2YをpH7〜2範囲のバッファーに対して 透析した。透析後のラクトフェリンサンプルに結合した残存59Feを液体シンチレ ーションカウンティングによって定量し、ついでFe/タンパク質モル比を決定し た。該データを平均+/−S.E.M.として示す。 V.定義 本明細書で一般的に使用される語句は典型的に当業界において使用されている 。以下の語句は本明細書で使用される以下の一般的な意味を有すると意図されて いる: 「ラクトフェリン変異体」なる語句は少なくとも1つのアミノ酸位で天然に存 在するラクトフェリンの変異によって産み出されるポリペプチドをいう。 「ベクター」なる語句は、ラクトフェリン変異体またはその一部分をコードす る核酸の挿入、増殖および/または発現を可能にするプラスミド、コスミド、フ ァージ、ウイルス、レトロウイルスまたは他のビヒクルを意味する。 「宿主細胞」なる語句はラクト・フェリン発現を可能にする任意の細胞である 。 「プロモーター」なる語句はラクトフェリンcDNAの転写をコントロールす る調節DNA配列を意味する。 「形質転換」なる語句は細胞によって異種核酸配列の発現を可能にする取り込 みを意味する。 「鉄結合能」はFeに結合する能力を意味する。完全に機能的なヒトラクトフェ リンは、ラクトフェリンの分子当たり2つの鉄原子と結合することができる。 「生物学的な活性/生物学的に活性である」なる語句は、鉄を結合する能力、 または微生物を殺す能力または微生物の増殖の阻害または鉄輸送タンパク質とし て機能する能力によって測定されるラクトフェリンの生物学的活性を意味する。 VI.発明の詳細な説明 A.概要 本発明は部分的には、タンパク質の鉄結合能力/特性に貢献するラクトフェリ ンポリペプチドにおける領域、配列および構造の同定に基づく。このように、本 発明は、例えば増大した鉄結合能力または減少した鉄結合能力、または修飾され たpHまたは温度条件またえは鉄の結合範囲など、修飾した鉄結合特徴などの改 善された特徴を有するラクトフェリン変異体産生に関するガイダンスを提供する 。さらに、本発明はその他の改良された特徴、例えば治療上の耐性、分解に対す る安定性または免疫応答などラクトフェリン変異体形成のためのガイダンスを提 供する一方でその鉄結合活性を保有している。 従って、本発明はラクトフェリン変異体およびその一部をコードする組換え核 酸および同組換え核酸を含むベクターに関する。本発明はさらにそのようなベク ターの製造方法および同ベクターを有するトランスフェクションした細胞に関す る。多様な真核生物細胞または原核生物細胞におけるラクトフェリン変異体およ びその一部分の製造方法もまた提供する。最終的に、本発明は本発明の核酸によ ってコードされるラクトフェリン変異体およびその一部および/または本発笑み の工程によって製造されるラクトフェリン変異体およびその一部に関する。従っ て、本発明は改良された特徴を有するラクトフェリン変異体またはその一部の設 計のためのガイダンスおよびそのようなラクトフェリン変異体およびその一部の 有効かつ経済的な製造手段を提供する B.ラクトフェリンの2葉性構造の独特の鉄結合特性に対する貢献 本発明において、部位関連突然変異誘発法を使用してラクトフェリンの2葉性 構造のこのタンパク質の独特の鉄結合特性に対する貢献を調査した。 とりわけ、ラクトフェリンのいずれか一方の葉または両葉における鉄結合に関 する2つのチロシンを対応するアラニン残基に突然変異させて、3つの鉄結合欠 損変異体を製造した。これらのラクトフェリン変異体を、野生型タンパク質に関 して以前に記載したようにアスペルギルス・アワモリから発現させ、かつ精製し た。米国特許第5,571,896号;ウォードら、1995、Biotechnology :498−503。銀染色、ウエスタンイムノブロットおよび腸内受容体結合 分析によつて決定されたように、これらのラクトフェリン変異体の大きさ、免疫 応答性および機能的活性は野生型組換えヒトラクトフェリンに類似であり、アミ ノ酸置換体が全く該タンパク質に逆の効果を及ぼさないことを示す。59FeCl3を 用いた鉄飽和分析は、そのままのカルボキシ末端鉄結合葉を有するラクトフェリ ン変異体が、鉄とタンパク質の期待された1:1の比率で飽和するが、そのまま のアミノ末端鉄結合機能を有する変異体は、一貫して1:1より低い比率で飽和 したことを示し、これはこのラクトフェリン変異体の鉄結合安定性がpH7.0 デ減少することを示唆している。さらに、鉄結合実験は、両葉におけるチロシン 残基の突然変異は完全タンパク質の鉄結合能力を有効に破壊することを示す。V II.A、VII.CおよびVII.Dの章を参照。 本明細書で開示されるように、突然変異していない葉からのpH依存鉄放出実 験はラクトフェリンのアミノ末端葉およびカルボキシ末端葉に対する鉄結合安定 性が類似ではないことを示している。そのままのカルボキシ末端鉄結合機能を含 むラクトフェリン変異体からの鉄放出は天然のラクトフェリンで観察されるもの と類似である。対照的に、そのままのアミノ末端鉄結合部位を有するラクトフェ リン変異体はpH7〜5の間の鉄結合タンパク質すべてを放出ずるのに一層酸性 に対する不安定性を有する。従って、これら2葉間の全体的な構造ホモロジ(4 0%)にもかかわらず、ラクトフェリンのアミノ末端葉とカルボキシ末端葉 は鉄結合のpH安定性において異なっていることを証明している。さらに、鉄結 合カルボキシ末端葉は、野生型タンパク質の特徴であるアミノ末端葉に対する鉄 結合の安定性を付与するために必要である。 ラクトフェリンのアミノ末端葉およびカルボキシ末端葉に対する鉄結合のフ均 等が以前に報告されている。マズイエーら、1989、Biochem.Biophys.Acta .629:399−408;デイ(Day)ら、1992、J.Biol.Chem.167: 13857−13862;シマザキ(Shimazaki)ら、1993、J.Dairy Scl .76:946−955。ヒトラクトフェリンのクロ−ニングしたアミノ末端断 片を用いた実験(デイら、1992、J.Biol.Chem.167:13857−1 3862)およびウシラクトフェリンにタンパク質分解的に由来のカルボキシ末 端断片(シマザキら、1993、J.Dairy Scl.76:946−955)を用い た実験は本発明において報告されるように鉄結合のpH依存性において類似の相 違を示した。しかしながら、以前の報告はカルボキシ末端葉またはその位置グは アミノ末端葉鉄結合機能を安定させるために必要であることを示したが、これら の実験はカルボキシ末端葉または機能的なカルボキシ末端鉄結合活性の構造的な 存在が、アミノ末端葉に対する鉄結合の安定化に必要か否かを決定するために残 されて制限されている。本発明はこれらの実験を拡張し、ついで機能的なカルボ キシ末端葉によって主として駆動される協調的相互作用が鉄結合安定化に必要で あることを示している。 トランスフェリンファミリーの進化における2葉構造の選択に関するバイアス は未知である。本開示はラクトフェリンの場合におけるこの選択に関する機能的 な論理的根拠を提供する。このように、本発明は2葉構造の進化が、ラクトフェ リンにこのタンパク質の独特の機能活性に当たるようである、独特の鉄結合特性 を付与したことを示す。興味深いことに、トランスフェリンはラクトフェリンと このタンパク質のpH依存性鉄放出特性およびタンパク質分解的に由由来するア ミノ末端断片が類似であるということを示す点で異なっている。マズイエーら、 1989、Biochem.Biophys.Acta.629:399−408;リンバック−ジ ンズ(Lieback-Zins)ら、1980、J.Biol.Chem.255:708−713 。これらの発見は、トランシフェリンの2葉間の協調性の欠如が、このタンパク 質 の特徴的に弱い鉄結合安定性を説明する重要な要因であることを示唆するかもし れない。本明細書に記載した実験と共に、ラクトフェリンおよびトランスフェリ ンの異なる鉄結合特性が少なくとも一部分は、増加した酸安定性および2葉タン パク質の特徴である本葉にpHの安定性を付与するためアミノ末端葉との協調的 機能を有するラクトフェリンのカルボキシ末端鉄結合葉の進化のためであること を示唆するかもしれない。 C.ラクトフェリン変異体 該タンパク質の鉄結合特性に貢献しているラクトフェリンポリペプチドにおけ るそれらの領域、配列および構造の同定に基づき、本発明は、修飾した鉄結合能 力を有する新規のラクトフェリン変異体またはその一部分の設計および産出のガ イダンスを提供する。典型的には本発明のラクトフェリン変異体は、以下に限る ものではないが、改良された抗微生物活性に対して一層高い親和性を有するラク トフェリン変異体、改良された鉄放出特性を有する鉄に対して一層低い親和性を 有するラクトフェリン変異体または修飾したpHまたは温度条件または鉄結合お よび/または鉄放出の範囲を有するラクトフェリン変異体を含む改良された特性 を有する。さらに、本発明は他の改良された特性、例えば治療上の耐性、免疫応 答性または生物学的半減期などを有する一方、鉄結合能も保有しているラクトフ ェリン変異体の設計を可能にしている。 本発明のラクトフェリン変異体は、以下に限るものではないが、ヒト、マウス 、ラット、ウシおよびブタラクトフェリンを含む多様な哺乳類の野生型ラクトフ ェリン由来であるかもしれない。該野生型ラクトフェリンは一般的に公知である 多様な方法によって突然変異されるかもしれない。他の個所、サンブルック(Sa mbrook)ら、1990、モレキュラー・クローニング:ア・ラボラトリー・マニ ュアル(Molecular cloning:a laboratory manual)、コールド・スプリング・ハ ーバー・ラボラトリー・プレス(Cold Spring Harbor Laboratory Press)、ニ ューヨーク;クンケル(Kunkel)ら、1987、Meth.Enzymol.154:36 7−382;クンケル、1985、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 8:488 −492参照。 好ましい態様において、該ラクトフェリン変異体は、少なくとも1つの鉄結合 部位に影響を及ぼす少なくとも1つの突然変異を含む。そのような鉄結合部位は 、野生型ラクトフェリンに比較して修飾した鉄結合特性を有するかもしれない。 例えば、鉄に対する親和性は増加または減少するかもしれない。さらに、鉄に対 する親和性は修飾したpH範囲の特徴を示すからもしれない。代わりに、該鉄結合 部位はラクトフェリン変異体またはその一部は全く鉄と結合しないように修飾さ れるかもしれない。 他の態様において、該ラクトフェリン変異体は、ラクトフェリンの治療上の耐 性、生物学的安定性または免疫応答性の修飾に影響を及ぼすが、一方でその生物 学的活性を保有している少なくとも1つの突然変異を含まない。 D.ラクトフェリン変異体の発現および産生 ラクトフェリン変異体をコードする本発明の核酸配列は、ラクトフェリン変異 体の発現を可能にするような方法で真核生物細胞においてその発現に適している ベクターに挿入されるかもしれない。代わりに、本発明のラクトフェリン変異体 の一部をコードする核酸配列は真核生物細胞における発現を可能にするベクター に挿入されるかもしれない。好ましくは、ラクトフェリン変異体の一部は、修飾 されていてもよい少なくとも1つの鉄結合部位を含む。 好ましい態様において、ラクトフェリンは組換え発現系において産生される。 他の個所、ウォードら、1992、Biotechnology 10:784−789;ウォ ードら、1995、Biotechnology 13:498−503参照。この目的のため 、ラクトフェリンの望ましい形態の核酸コーディング(例えば、米国特許第5, 571,691号(参照のためその全体を包含する)参照)は、特定のペプチド またはタンパク質の発現に適当な条件下でついで培養され、細胞宿主において発 現上は組み込まれる。多様な遺伝子発現系がこの目的に適合し、ついで典型的に 選択された宿主によってもともと使用される発現コントロールから所望の遺伝子 の発現を駆り立てる。 本発明のラクトフェリン変異体は、天然に存在するラクトフェリンのように典 型的には、いくつかのアミノ酸残基でのグリコシル化などの翻訳後修飾を必要と するので、多くのラクトフェリン変異体またはその一部は真核生物宿主中で産生 されることが必要である。好ましい態様において、ラクトフェリン産物は、ウォ 一ドら、1992、Gene 122:219−223;および米国特許第5,571 ,896号および5,571,697号(参照のためその全体を包含する)に記載 されるように、アスペルギルス発現系によって製造される。 ラクトフェリン変異体またはその一部のグリコシル化されていない形態が製造 される場合は、しかしながら、その産物は例えば大腸菌などの細菌宿主において 便利に達成されるかもしれない。そのような産物に関して、選択されたラクトフ ェリン変異体またはその一部に関すろ核酸コーディングは、例えば大腸菌のlac 、trpまたはPL遺伝子の発現コントロール下で有用に置かれるかもしれない。 ラクトフェリン変異体またはその一部に関する核酸コーディングの別発現自体 の代わりとして、該宿主は、ラクトフェリン産物が発現産物の単離および安定性 を容易にする運搬タンパク質と放出可能に結合する融合タンパク質として、ラク トフェリン産物を発現するよう適合されることができる。 さらに別法において、該ラクトフェリン変異体またはその一部は組織合成によ って産出されるかもしれない。特にラクトフェリン変異体の産物、例えば約20 〜約50アミノ酸長のペプチドなどが明らかな場合には、好ましくは自動化され たペプチド合成のうまく確立された技術が使用される。一般的な記載は、例えば 、ステュワート(J.M.Stewart)およびヤング(J.D.Young)、ソリッド・フ ェイズ・ペプチド・シンセシス(Solld Phase Peptide Synthesis)、第2版、 1984、ピアス・ケミカル・カンパニー(Pierce Chemlcal Company)、ロック フォード(Rockford)、イリノイ;およびボダンスキー(M.Bodanszky)および ボダンスキー(A.Bodanszky)、ザ・プラクティス・オブ・ペプチド・シンセシ ス(The Practice of Peptide Synthesis)、1984、スプリンガー−ヴェア ラーグ(Springer-Verlag)、ニューヨーク;アプライド・バイオシステムズ(Ap plled Biosystems)430Aユーザーズ・マニュアル、1987、ABI Inc.フォ スター・シティー、カリフォルニア;およびソリッド・フェイズ・ペプチド・シ ンセシス−ア・プラクティカル・アプローチ(A Practical Approach) 、アザー トン(E.Atherton)およびシェパード(R.C.Sheppard)、IRLプレス、オック スフォード(1989)に見られる。これらの技術において、ラクトフェリン変 異体部分は、FmocまたはtBocプロトコールのいずれかを用いて適切に保護 されたアミノ酸の連続的付加によって、C−末端の樹脂コンジュゲート残基から 増殖する。 E.応用 本発明のラクトフェリン変異体は広範囲な多様案応用に使用されることができ る。 例えば、改良された鉄結合能力を有するラクトフェリン変異体またはその一部 は、ヒトまたは動物の食物に添加するか、点眼剤、点鼻剤、コンタクトレンズお よびたの眼球ケア溶液、局所的皮膚ケア産物、マウスウォッシュ、チューイング ガムおよび歯磨き粉に添加するなど、感染の治療を含み、抗微生物上の応用に使 用されるかもしれない。 修飾されたpHまたは温度条件を有するラクトフェリンまたはその一部はまた 上記の応用に関して有用である。それらはさらに、増強されたかまたは修飾され た鉄輸送および運搬に関して治療上の添加物として使用されてよい。 ラクトフェリン変異体およびその一部の他の応用は、1997年4月10日に 出願された代理人整理番号8206−041−888、継続中の分割出願(参照 のため全体を包含する)において記載されているように炎症性皮膚疾患の治療を 含む。 上記で同定した出願の多くに関しては、例示として理解されるのみであるが、 改良された治療耐性、修飾した生物学的安定性または免疫応答性を有するラクト フェリン変異体およびその一部は特に好ましい。 F.医薬製剤および投与経路 治療上の利用に関して、ラクトフェリン変異体またはその一部は、個々の治療 剤または治療剤を組み合わせた製薬組成物とコンジュゲートしての使用に利用可 能な任意の従来手段によって投与することができる。各々は単独で投与されるこ とができるが、一般的には選択された投与経路および標準的な製薬学的な実例に 基づいて選択された製薬学的担体と共に投与される。本発明の医薬組成物は経口 、非経印局所または直腸投与または吸入に合わせてもよく、単位用量形態におけ るもので当業者によく知られた方法で合わせてよい。非経口投与には以下に限る ものではないが、皮下注入、静脈内、腹腔内または筋肉内投与を含む。 活性成分での治療は、治療されるべき徴候、例えば感染徴候または皮膚障害、 例えば乾癬、接触性皮膚炎、UV誘発性炎症、乳児のオムツかぶれ、喘息、関節 炎などが診断された後ならいつでも開始してよい。治療は、最初の段階で多大な 感染または炎症を予防するために、予防的または疾患の初期に開始されるのが好 ましい。典型的に、治療は疾患が治癒するまで続けられる。感染、喘息または関 節炎などの慢性疾患の場合またはアレルゲンに持続的にさらされた場合には、治 療は徴候の治癒を越えて拡張されなければならない。 投与量はもちろん、(1)特定のラクトフェリン産物の薬物動態的特徴および その様式および投与経路、(2)受容体の年齢、健康状態、背丈および体重、( 3)徴候の特性および範囲、(4)共存する治療の種類、(5)治療頻度および (6)望ましい効果などの公知の要因に依存して変化する。活性成分の一日用量 は上記の要因に依存して当業者によって決定されることができる。 活性成分は、吸入または例えば内枠ジョイントまたはカートリッジなどの注入 として局所的に投与されるかもしれない。しかしながら、代わりにラクトフェリ ン変異体は、硬セラチンカプセルまたは軟ゼラチンカプセル、錠剤または粉末剤 などの固体または半固体の投与形態において、またはエリキシル剤、シロップま たは懸濁液などの液体投与形態において局所的に投与されることができる。また 非経口的に無菌液体投与形態において投与されることもできる。他の投与形態は 、パッチ剤または軟膏または経皮投与などの潜在的に可能な形態である。 本発明のラクトフェリン変異体はまた、ラクトフェリン産物の延長されたかつ 持続的な徐放性埋め込み装置としての製剤であってもよい。そのような持続性徐 放性製剤には、ポリ(酪酸)、ポリ(ラクティック−コ−グリコリック酸(lact ic-co-glycolic acid)、メチルセルロース、ヒアルロン酸、コラーゲンなどの 生物学的可逆可能なポリマーの成分を含む。ドラッグデリバリービヒクルにおけ る分解可能なポリマーの構造、選択および使用は、ドーム(A.Comb)ら、ポリ マーズ・フォー・アドバンスト・テクノロジー(Polymers for AdvancedTechnol ogies)3:279−292(1992)を含むいくつかの刊行物において概説 されている。医薬製剤におけるポリマーを選択および用いてのさらなるガイダン スは、チェイシン(M.Chaisin)およびレンジャー(R.Langer)編、 「バイオデグラデブル・ポリマーズ・アズ・ドラッグ・レリバリー・システムズ (Biodegradable Polymers as Drug Delivery Systems)」、「ドラッグズ・アン ド・ザ・ファーマシューティカル・サイエンスィズ(Drugs and the Pharmaceut ical Sciences)」第45巻、デッカー(M.Dekker)、ニューヨーク、1990 のテキストにおいて見出すことができる。リポソームをまた使用して、ラクトフ ェリン変異体またはその一部の徐放が提供されるかもしれない。使用法および関 心のある薬剤のリポソーム製剤の製造法に関する詳細は、米国特許第4,944 ,948号、米国特許第5,008,050号;米国特許第4,921,706号; 米国特許第4,927,637号;米国特許第4,452,747号;米国特許第4 ,016,100号;米国特許第4,311,712号;米国特許第4,370,34 9号;米国特許第4,372,949号;米国特許第4,529,561号;米 国特許第5,009,956号;米国特許第4,725,442号;米国特許第4, 737,323号;米国特許第4,920,016号他の場所に見出されることが できる。徐放性製剤は局所的に高濃度のラクトフェリン変異体が提供されるのが 好ましい場合、例えば、関節炎の関節においてまたは局所的な皮膚炎症などに提 供されるのが好ましい場合に特に興味深い。 ゼラチンカプセルまたは液体を充填した軟ゼラチンカプセルは、活性成分およ びラクトース、レシチンスターチ、セルロース誘導体、ステアリン酸マグネシウ ム、ステアリン酸などの粉末化しているかまたは液体の担体を含んでいてよい。 同様の希釈剤は打錠剤の製造に使用されることができる。錠剤およびカプセルの 両者は、一定の時間をかけて薬物の持続的放出を提供するために徐放性産物とし て製造されることができる。打錠剤は糖衣またはフィルムコートされることによ ってどんなに不快な風味も覆うことができ、空気から錠剤を保護することができ 、または消化管における選択的な崩壊のため腸内コートすることができる。経口 投与のための液体投与形態は、患者の受容を高めるために着色および/または風 味を含有することができる。 適当な製薬学的担体はさらに、レミントンズ・ファーマシューティカル・サイ エンスィズ (Remington's Pharmaceutical Sciences)、第17版、マック・パブ リッシング・カンパニー(Mack Publishing Company)、イーストン、ペンシル バニア(1990)なる、本分野において標準的な参照テキスト(参照のため本 明細書に全体を包含する)に記載されている。 以下の実施例は本発明をより詳細に説明する。以下の準備および実施例は当業 者が本発明を一層明確に理解し、かつ実施できるように与えられる。本発明はし かしながら、例示された態様によって範囲を制限されるものではないし、その例 示態様は本発明の1側面の例示を意図するだけであり、かつ機能的に同等の方法 は本発明の範囲内にある。事実、本明細書に記載されたものに加えて、本発明の 多様な改変が前記明細書および添付の図面から当業者には明らかであろう。その ような改変は付されたクレームの範囲内に存在すると意図されている。 VII.実施例 A.材料と方法 pPLF−26、全世界的なアスペルギルス・アワモリ発現ベクターの構築。 アスペルギルス・アワモリにおけろラクトフェリン製造のための、発現ベクター pPLF−19の構築は以前に記載されている。ウォードら、1995、Biotec hnology 13:498−503;米国特許第5,571,896号。ラクトフェリ ン変異体をコードするcDNAの独特のクローニングサイトを含む発現ベクター の構築のため、pPLF−26を製造した。端的には、pPLF−18(ウォー ドら、1995、Biotechno1ogy 13:498−503)をSphIで消化し、3. 3Kbおよび4.4Kbの2つの断片を産生する。ラクトフェリンcDNAを含むそ の3.3KbSphI断片はSphI消化したpALTER(プロメガ(Promega)、マジソン、ウ ィスコンシン)にサブクローニングしてpLF18sp.Altを産生する。その4.4K bSphI断片を退けてPR18.2を産生する。市販されており利用可能なpALTERキ ット(プロメガ、マジソン、ウィスコンシン)を用いるイン・ビトロ突然変異誘 発を使用して、成熟ラクトフェリンcDNAの開始でNotI制限部位をpNot.9を 産生するpLFI8Sp.Altに導入する。突然変異誘発に使用された5'リン酸化オリ ゴヌクレオチドは以下である: PR18.2をEcoRIで消化し、得られた2つの断片をDNAポリメラーゼIのク レノウ断片を用いて修復し、正しい方向に再度ライゲーションした。得られたプ ラスミドP▲E12をSphIで消化し、ついでpPLP−25を産生するpNot.9から の3.3Kbとライゲーションした。PL03はβ−チュブリンプロモーターのコン トロール下でフレオマイシン耐性遺伝子をコードするものであるが、EcoRIで消 化し、得られた、断片をDNAポリメラーゼIのクレノウ断片を用いて修復し、 正しい方向に再度ライゲーションした。得られたベクターPLO3▲R1をHindIII で消化し、ついで得られた2.3Kb断片をpPLP-26を産生するラクトフェリンc DNAと同方向にサブクローニングした。 鉄結合欠損ラクトフェリン変異体、MN-2Y、MC-2Yおよ訳MNC-4Yの構築。EcoRI/B amHI末端を有する合成5'リン酸化オリゴヌクレオチドを産生してNotI部位をpAL TERに導入した。オリゴヌクレオチドの配列は以下である。上鎖は 下鎖: オリゴヌクレオチドをアニーリングさせ、pALTLinkを産生するEcoRI/BamHI消化 pALTERにライゲーションした。pLF-26をNotI/EcoRIで消化し、ついで得られ た2.1Kb断片含有ヒトラクトフェリンcDNAをNotI/EcoRI消化pALTLINKに サブクローニングした。得られたプラスミドpALThLFを使用し、続いて突然変異 誘発実験を行った。アミノ末端葉(Tyr 93、Tyr 193)、カルボキシ末端葉 (Tyr 436、Tyr 529)およびアミノ末端およびカルボキシ末端葉(Tyr 9 3、Tyr 193、Tyr 436およびTyr 529)のラクトフェリンによる鉄結合 に関与するチロシン残基をpALTERキットを用いてイン・ビトロ突然変異誘発によ り対応するアラニン残基に変換した。突然変異誘発に使用した5'リン酸化オリ ゴヌクレオチドは以下である。 得られたプラスミド、pALTMN-2Y、pALTMC-2YおよびpALTMNC−4YをNotI/EcoR Iで消化し、ついでアスペルギルス菌細胞、すなわちp26MN-2Y、p26MC-2Y およびp26MNC-4Y中などでのラクトフェリンの発現にそれぞれ適した発現プラ スミドを産生するNotI/EcoRI消化したpPLP−26にサブクローニングした。す べてのオリゴヌクレオチド配列および構築ジャンクションを、市販されており、 利用可能なシークエナーゼ・バージョン2.0キット(Sequenase Version 2.0 k it)(ユナイテッド・ステイツ・バイオケミカル・コーポレイション(United S tates Biochemical Corporation)、クリーブランド、オハイオ)を用いてシー クエンシングした。 MN-2Y、MC-2YおよびMNC-4Yの発現および精製。アスペルギルス・アワモリ発現 ベクターである、p26MN-2Y、p26MC-2Yおよびp26MNC-4Yをアスペルギル ス・アワモリに形質転換して得られたトランスフォーマントを以前に記載したよ うに7日間培養した。ウォードら、1995、Biotechnology 13:498−5 03。その培養培地をELISAアッヤイを用いて鉄結合変異体に関してスクリ ーニングした。ビジャ(Vija)ら、1985、J.Immunol.Meth.76:73− 83。陽性の培養物(>50mg/l)を2リットルフラスコで7日間培養し、つい でそのラクトフェリン変異体をCM−セファデックス(CM-Sephadex)を用いた鉄 交換クロマトグラフィーにより精製した。ウォードら、1995、Biotechnolog y 13:498−503。そのタンパク質を0.1Mのクエン酸に対して透析し 、H2Oおよび5mMリン酸ナトリウム、pH7.5(3g)に対して拡張透析した。 受容体結合アッセイ。受容体結合アッセイを本質的には記載されたように、8 日齢カコ−2溶解膜(300ng)を用いて、タンパク質/アビジンマイクロタイ タープレートアッセイ(レジマン(Rejiman)ら、1994、Int.J.Biochem.26 :201−206)により行った。 ラクトフェリン変異体に対する鉄結合の鉄飽和およびPH安定性。MN-2Y、MC-2Y およびMNC-4Y(5mg)を4倍の過剰量のFeCl359FeCl3:NTA(400:1: 8)とインキュベートした。ウォードら、1995、Biotechnology 13:49 8−503。そのサンプルを室温で30分間インキュベートした。そのサンプル をNAP−10カラム(ファルマシア、ピスカタウェイ、ニュージャージー)を通 して精製し、続いてラクトフェリン変異体に非特異的に結合した任意の鉄を除去 するために0.05M Tris/HCl、0.2M NaCl、pH7.0に対して12時間の透析 を行った。透析後にラクトフェリン変異体に結合した鉄を液体シンチレーション カウンティングにより定量した。ウォードら、1995、Biotechnology 13: 498−503。 B.実施例1:ラクトフェリンのアミノ末端およびカルボキシ末端ドメインにお ける鉄結合欠損変異体の発現および精製 2つのドメイン構造のラクトフェリン独特の鉄結合特性への貢献を調べるため に、部位関連突然変異誘発法を使用して、タンパク質のいずれか一方の葉または 両葉において欠損しているタンパク質をコードするヒトラクトフェリンcDNA に突然変異を産生した。 特に、Tyr 93、Tyr 193を突然変異させて、ラクトフェリンのアミノ末端 半分において鉄を結合することができない変異体Ala 93、Ala 193を産生す る(MN-2Y)。ラクトフェリンTyr 436、Tyr 529のカルボキシ末端半分にお ける対応チロシン残基をアラニン残基に変換して、カルボキシ末端ドメイン(MN -2Y)の鉄結合機能の不活性化を生じる。ラクトフェリンによる鉄結合に関与す る全部で4つのチロシン残基(すなわちTyr 93、Tyr 193、Tyr 436およ びTyr 529)をまた突然変異させて、ラクトフェリンの両葉において鉄結合が 可能ではない変異体を産生する対応するアラニン残基を得た(MNC-4Y)。 そのラクトフェリン変異体を組換えヒトラクトフェリンに関して以前に記載さ れるように、アスペルギルス・アワモリから発現させて精製した。ウォードら、 1995、Biotechnology 13:498-503、米国特許第5,571,896 号。その精製したタンパク質をポリアクリルアミドゲル電気泳動にかけて、ウエ スタンイムノブロット分析または銀染色分析のいずれかを行う。図1参照。図1 Aレーン1-4に示すように、ヒトラクトフェリンに対して特異的なポリクローナ ルIgGウエスタンイムノブロット分析は、3つのラクトフェリン変異体の各々に 関する野生型組換えラクトフェリンの大きさに対応する免疫応答性のバンドを検 出した。銀染色分析によって複製ゲルの分析は、そのラクトフェリン変異体が> 95%純度であり、期待される分子量〜8OkDaの単独のバンドがそのタンパク質 の各々に関して観察されることを示す。図1B、レーン1-4参照。従って、ラク トフェリン変異体の大きさおよび免疫応答性は野生型組換えラクトフェリンから 区別可能である。 C.実施例:ラクトフェリンの鉄結合欠損変異体は野生型組換えヒトラクトフェ リンに対する類似の腸内受容体結合特性を有する アミノ酸アラニンおよびチロシンの類似性に基づき、鉄結合ラクトフェリン変 異体におけるチロシンからアラニン残基への1つのアミノ酸置換は、そのタンパ ク質に対する最小の構造を生じると仮定されることができる。従って、鉄結合か ら独立である鉄結合欠損変異体の活性は、野生型組換えヒトラクトフェリンのそ の活性と類似であるべきである。出願人およびその他の人々は以前に、ヒト腸内 細胞に関する鉄飽和ラクトフェリンの特異的なかつ飽和性受容体の存在を示して いる。アイアーら、1993、Eur.J.Clin.Nutr.47:232−241;コ ックス(Cox)ら、1979、Biochem.Biophys.Acta.558:129-141 ;フ(Hu)ら、1988、Biochem.J.249:435−441;ギスレイソン (Gislason)ら、1995、J.Pediatr.Gastroent.Nutr.21:37−43 ;ミコガミ(Mikogami)ら、1994、Am.J.Physiol.267:G1-G8; ウォードら、Biotechnology 13:498-503。従って、鉄結合ラクトフェ リン変異体に関する競合受容体結合アッセイを使用するための必要条件として、 鉄飽和組換えラクトフェリンに対する無鉄関連受容体の結合動力学が確立される ことが必要である。 競合受容体結合アッセイは以前に記載されたように行われる。ウォードら、1 995、Biotechnology 13:498-503。ビオチン化鉄飽和組換えヒトラ クトフェリン(0.4μM)をO-2O倍の過剰モルの未標識アポ-または鉄飽和組換 えヒトラクトフェリンの存在下で、ヒト腸内カコ-2細胞膜とインキュベートし 、ついでビオチン/アビジンマイクロタイターアッセイを行った。ウォードら、 1995、Biotechnology 13:498-503。この分析の結果を図2Aに示す 。 驚くべきことに、アポ飽和ラクトフェリンおよび鉄飽和ラクトフェリンの両者は 、ヒト腸内カコ-2細胞膜に対する鉄飽和ビトオチン化ラクトフェリンの結合を 除去する比較可能な能力を示し、そのことはラクトフェリンの両形態が類似のラ クトフェリン腸内細胞受容体に関する類似の親和性を有することを示した。ラク トフェリンは鉄をこれらの受容体を介して腸内細胞へと運搬すると提起されてい るが、類似関連受容体結合親和性または無鉄および鉄飽和ラクトフェリンは、こ れらの受容体を介してラクトフェリンが鉄を運搬する能力が、第一に腸ルーメン において存在する無鉄ラクトフェリンに対して鉄飽和ラクトフェリンの相対的量 に依存することを示唆する。 その腸内受容体に関するアポーラクトフェリンの親和性を確立すると、ラクト フェリン変異体での競合受容体結合アッセイを野生型タンパク質の機能活性と変 異体の機能活性に関して比較するために上記のように行った。この分析の結果を 図2B、2Cおよび2Dにおいて示す。全部で3つの鉄結合欠損変異体は、野生型 タンパク質に比較してカコ-2膜への無鉄ビオチン化ラクトフェリンの結合を特 異的に阻害する能力において、有意差を全く示さなかった(<2倍の変動)。こ れらの結果は、チロシン残基の突然変異がそのタンパク質の鉄独立受容体結合活 性を妨害しないことを示唆している。 D.実施例3:ラクトフェリンのアミノ末端およびカルボキシ末端葉における鉄 結合に関するチロシン残基の突然変異が選択的にタンパク質の突然変異した葉の 鉄結合能力を妨害する ラクトフェリンのいずれか一方または両方の葉における2つのチロシン残基の 突然変異が、その突然変異した葉の鉄結合能力を妨害するのに十分であることを 確かめるために、59FeCl3を用いて鉄飽和分析を行った。 この分析の結果を図3に示す。4倍過剰量の鉄の存在下で、野生型組換えラク トフェリンは期待されるように、2:0モル比の鉄/タンパク質で飽和した。完 全なカルボキシ末端鉄結合機能を有するMN-2Yは1:1モル比で飽和する一方、 完全なアミノ末端を有するMC-2Yは1:1より低い比率で飽和し、そのことはpH 7.0にてこのラクトフェリン変異体から幾分、鉄の損失が考えられることを示 す。従って、ラクトフェリンのアミノ末端半分またはカルボキシ末端 半分のいずれが一方における、鉄結合に関与するチロシン残基の妨害は、突然変 異した葉でのみ選択的に鉄結合能力が廃止されることを示している。さらに、こ の分析からの結果は、ラクトフェリンによる鉄結合に関与する全部で4つのチロ シン残基の突然変異が、選択的にこのタンパク質の鉄結合能力を除去することを 示した。 E.実施例4:ラクトフェリンのアミノ末端およびカルボキシ末端葉の間の協調 性がこのタンパク質の独特な鉄結合安定性に貢献する 鉄結合欠損ラクトフェリン変異体は大きさ、免疫応答性および受容体結合分析 によって決定されるように、野生型組み換えラクトフェリンに類似であることを 確立すると、これらのラクトフェリン変異体からのpH依存性鉄放出を分析して、 ラクトフェリンの鉄結合安定性への2葉構造の貢献を決定した。 ラクトフェリン変異体を59FeCl3で飽和させて、pHが7〜2の範囲のバッファ ーに関して4℃で48時間透析した。そのラクトフェリン変異体に結合したまま の鉄の量を液体シンチレーションカウンティングで定量した。この分析の結果を 図4に示す。完全なカルボキシ末端鉄結合末端鉄結合葉を保有しているMN-2Yか らの鉄放出外形は、組換えラクトフェリンの外形に類似であり、pH5.0で鉄放 出が開始し、pH2.0で完了する。対して、完全なアミノ末端鉄結合葉を含むMC- 2YからのpH依存性鉄放出は顕著に異なる。この変異体からの鉄放出はpH7.Oで開 始され、これはMC-2Y(図4)の鉄飽和が1:1より少ないことと一致する。さ らにMC-2Yからの鉄放出はpH5.0で完了する。これらの結果は、ラクトフェリン のアミノ末端およびカルボキシ末端葉が鉄結合のpH安定性に関して異なり、かつ 機能的な鉄結合カルボキシ末端葉が野生型タンパク質に特徴的である、アミノ末 端ドメインに対する増加したpH安定性を付与するのに必要であることを示唆する 。これらの観察に基づき、ラクトフェリンの2つの半分の間の協調的な相互作用 は、主としてカルボキシ末端葉によって強いられ、このタンパク質に独特である 鉄結合のpH安定性に貢献すると結論づけることができる。 本明細書の態様内に引用された全ての参照文献は、その全体を参照のため本明 細書に引用する。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成10年6月15日(1998.6.15) 【補正内容】 請求の範囲 1.ラクトフェリン変異体またはその一部がさらに少なくとも1つのラクトフェ リンの鉄結合部位に対応する配列を含むと定義され、ラクトフェリン変異体また はその一部が修飾した鉄結合能力を有し、少なくとも1つのラクトフェリンの鉄 結合部位に対応する配列が、アミノ末端葉におけるAsp 396、Tyr 93、Tyr 193およびHis 254およびカルボキシ末端葉におけるAsp 396、Tyr 43 6、Tyr 529およびHis 598よりなる群から選択される1またはそれ以上の アミノ酸の突然変異または欠失を含むラクトフェリン変異体またはその一部をコ ードする核酸配列。 2.MN-2Y、MC-2YおよびMNC-4Yよりなる群から選択されるラクトフェリン変異体 をコードする核酸配列。 3.(a)プロモーター; (b)請求項1に記載のラクトフェリン変異体またはその一部をコードするDNA; および (c)転写および翻訳開始配列および転写および翻訳終結配列;を含む組換えベ クターであって、該ベクターがラクトフェリン変異体を産生することができ、プ ロセシングしたタンパク質と同じように発現することができる組換えベクター。 4.ラクトフェリン変異体またはその一部の発現に適合したベクターであって、 該ベクターが請求項1に記載のラクトフェリン変異体またはその一部をコードす るDNAを含み、該細胞中の該DNAの発現に必要な調節配列を含むベクター。 5.(a)請求項1に記載のラクトフェリン変異体またはその一部をコードする 核酸;および (b)プロモーター、および転写および翻訳開始配列および転写および翻訳終結 配列; を含むベクターであって、該ベクターが真核生物細胞中のヒトラクトフェリンの 発現に使用されるベクター。 6.p26MN-2Y、p26MC-2Yおよびp26MNC-4Yよりなる群から選択されるベクター。 7.請求項5に記載のべクターを含む形質転換した真核生物細胞。 8.該細胞が細菌類、哺乳類および昆虫細胞よりなる群から選択される請求項7 に記載の真核生物細胞。 9.該真核生物細胞がアスペルギルス・オリゼ、黒色アスペルギルス、アスペル ギルス・ニードランスおよびアスペルギルギルス・アワモリよりなる群から選択 される細菌細胞である請求項8に記載の真核生物細胞。 10.請求項6に記載のベクターを含む形質転換した真核生物細胞。 11.該細胞が細菌類、哺乳類および昆虫細胞よりなる群から選択される請求項 10に記載の真核生物細胞。 12.該真核生物細胞がアスペルギルス・オリゼ、黒色アスペルギルス、アスペ ルギルス・ニードランスおよびアスペルギルギルス・アワモリよりなる群から選 択される細菌細胞である請求項11に記載の真核生物細胞。 13.(a)該ベクターが真核細胞中でラクトフェリン変異体およびその一部の 発現に適しており、 i)請求項1に記載の核酸;および ii)プロモーター、転写および翻訳開始配列および転写および翻訳終結配列; を含むベクターで真核生物細胞を形質転換し、 (b)ラクトフェリン変異体タンパク質が形成され栄養培地に分泌され、単離さ れるまで、適当な栄養培地において該形質転換した真核生物細胞を培養するより なる工程を含む請求項1に記載のラクトフェリン変異体またはその一部を産生す る方法。 14.請求項1に記載の核酸によってコードされるラクトフェリン変異体または その一部。 15.MN-2Y、MC-2YおよびMNC-4Yよりなる群から選択されるラクトフェリン変異 体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 38/00 A61K 37/02 (C12P 21/02 C12R 1:91) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),AU,CA,CN,I L,JP,KR,MX,NO,NZ,PL,RU

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ラクトフェリン変異体またはその一部がさらに少なくとも1つのラクトフェ リンの鉄結合部位に対応する配列を含むと定義され、ラクトフェリン変異体また はその一部が修飾した鉄結合能力を有するラクトフェリン変異体またはその一部 をコードする核酸配列。 2.MN-2Y、MC-2YおよびMNC-4Yよりなる群から選択されるラクトフェリン変異体 をコードする核酸配列。 3.(a)プロモーター; (b)請求項1に記載のラクトフェリン変異体またはその一部をコードするDNA; および (c)転写および翻訳開始配列および転写および翻訳終結配列;を含む組換えベ クターであって、該ベクターがラクトフェリン変異体を産生することができ、プ ロセシングしたタンパク質と同じように発現することができる組換えベクター。 4.ラクトフェリン変異体またはその一部の発現に適合したベクターであって、 該ベクターが請求項1に記載のラクトフェリン変異体またはその一部をコードす るDNAを含み、該細胞中の該DNAの発現に必要な調節配列を含むベクター。 5.(a)請求項1に記載のラクトフェリン変異体またはその一部をコードする 核酸;および (b)プロモーター、および転写および翻訳開始配列および転写および翻訳終結 配列; を含むベクターであって、該ベクターが真核生物細胞中のヒトラクトフェリンの 発現に使用されるベクター。 6.p26MN-2Y、p26MC-2Yおよびp26MNC-4Yよりなる群から選択されるベクター。 7.請求項5に記載のベクターを含む形質転換した真核生物細胞。 8.該細胞が細菌類、哺乳類および昆虫細胞よりなる群から選択される請求項7 に記載の真核生物細胞。 9.該真核生物細胞がアスペルギルス・オリゼ、黒色アスペルギルス、アスペル ギルス・ニードランスおよびアスペルギルギルス・アワモリよりなる群から選択 される細菌細胞である請求項8に記載の真核生物細胞。 10.請求項6に記載のベクターを含む形質転換した真核生物細胞。 11.該細胞が細菌類、哺乳類および昆虫細胞よりなる群から選択される請求項 10に記載の真核生物細胞。 12.該真核生物細胞がアスペルギルス・オリゼ、黒色アスペルギルス、アスペ ルギルス・ニードランスおよびアスペルギルギルス・アワモリよりなる群から選 択される細菌細胞である請求項11に記載の真核生物細胞。 13.(a)該ベクターが真核細胞中でラクトフェリン変異体およびその一部の 発現に適しており、 i)請求項1に記載の核酸;および ii)プロモーター、転写および翻訳開始配列および転写および翻訳終結配列; を含むベクターで真核生物細胞を形質転換し、 (b)ラクトフェリン変異体タンパク質が形成され栄養培地に分泌され、単離さ れるまで、適当な栄養培地において該形質転換した真核生物細胞を培養するより なる工程を含む請求項1に記載のラクトフェリン変異体またはその一部を産生す る方法。 14.請求項1に記載の核酸によってコードされるラクトフェリン変異体または その一部。 15.MN-2Y、MC-2YおよびMNC-4Yよりなる群から選択されろラクトフェリン変異 体。
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