JP2000508972A - フィルカウントカートリッジを備えた水処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 水処理装置のフィルタカートリッジアセンブリ及びフィルタカートリッジ寿命終了機構。該寿命終了機構は、該装置が満たされる度にエスケープ路に沿って移動するフロートからなる。該フロートに連結したカウント機構は、フィルタカートリッジに残存する有効期間を継続して視覚表示する。該カートリッジアセンブリは、フィルタカートリッジに着脱可能に連結されたトレーを有する。トレーは、水処理粒子を処理された水から除去するためにカートリッジの出口端部の下に位置している。

Description

【発明の詳細な説明】 フィルカウントカートリッジを備えた水処理装置 発明の分野 本発明は、重力供給式装置のような水処理装置、及び該装置に使用されるフィ ルタカートリッジに関する。特に、本発明は、処理された水から処理粒子を除去 するカートリッジアセンブリ及びフィルカウントカートリッジに関する。 発明の背景 家庭用水処理装置は当業界で知られている。該装置は、（例えば流しの下に備 え付けられるような）ライン途中式装置、（例えばカウンタ上乗せ式或いは蛇口 取り付け式のような）ライン終端式装置、及び水をバッチ式に処理する内蔵式装 置である。バッチ式装置の例としては、処理された水が栓から注がれるような比 較的大きな貯蔵物及びピッチャー／カラフがある。また、バッチ式水処理装置は 、コーヒーメーカのような他の装置に組み入れることができる。このような内蔵 式装置は、典型的にフィルタカートリッジによって分離される上部及び下部チャ ンバを有している。この装置は、重力を利用して上部チャンバからカートリッジ を経由させて下部チャンバに水を流すことによって、処理された水を生成する。 機械的なフィルタは、粒子が該フィルタを通過するのを防ぐことによって水を 処理するものであって、粒子の蓄積によって水の流れが遅くなることで寿命の到 来が近いことを示す。化学除去媒体（例えば木炭を基本とした媒体及びイオン交 換媒体）は、水を処理するためのイオン交換及び吸着といった処理方法を採用し ている。これらの処理方法の場合、水の流れが遅くなることがない、或いは他の 方法によって寿命の終了が示される。 媒体を利用せずに寿命の終了を表示する様々な装置がある。例えば、処理され た水の体積を機械的或いは電気的に“合計する”ことは知られている。機械的な 装置としては、タービン及びギヤ減速機構を典型的に含んでいる。電気的な装置 は、積分して体積を算出するマイクロプロセッサ及び圧力変換器を典型的に有し ている。しかし、この装置は、比較的高価で、バッチ式の処理装置にうまく適用 できない。 バッチ式の処理装置において、該装置が満たされた回数をカウントすることに よって、処理された水の量を概算するフィルカウント装置が知られている。この 従来の装置は、1994年11月17に出願され、間もなく米国特許が付与されるであろ う米国特許出願第08/341,420号に説明されている。該出願第08/341,420号のフィ ルカウント装置は、装置が満たされる度にねじ切りされたロッド上を１回転する フロート（浮き部材）を採用している。この装置の欠点は、装置の寿命の終了の みを示すだけで、残存する有効期間を継続して視覚表示しないことにある。 例えばバッチ式の装置に典型的に使用される粒状活性炭及び樹脂のように比較 的束縛されることのない粒子媒体を採用する場合、媒体粒子は、処理された水と ともにカートリッジから出る傾向がある。これらの粒子を口にすることは健康上 問題にならないが、処理された水の中に沈降物らしきものを見ることは好ましく ない。米国特許第4,969,996号に示されている重力供給式装置の例はこのような 欠点を有する。 フィルタカートリッジに残存する有効期間を継続して視覚表示するようなフィ ルカウント機構が必要である。また、処理された水の中の媒体粒子の数を減少さ せるフィルタカートリッジアセンブリが必要である。 発明の概要 本発明の概念は、重力供給式水処理装置のフィルタカートリッジの寿命終了機 構を含んでいる。本願においてカラフが示されているが、本発明は、注ぎ栓を有 する比較的大きい貯蔵器或いはコーヒー沸かし器のような各種の重力供給式装置 に採用できることは理解できよう。 本発明の１の概念において、寿命終了機構は、水処理装置が満たされた際に上 昇し、水が処理された後は下降するフロートからなる。カウント機構は、水処理 装置が満たされた回数をカウントする。該機構は、フロートが上昇及び下降する 度に、該フロートがエスケープ路に沿って前進するエスケープ機構を有している 。 本発明の他の概念において、寿命終了機構は、水処理装置が満たされる回数を カウントする機構であるフィルカウント機構からなる。該フィルカウント機構は 、水によって移動する部材を有する。視覚表示機構は、フィルカウント機構と協 力 してフィルタカートリッジに残存する有効期間の視覚表示を継続して行う。 本発明の更なる他の概念において、本発明は、処理された水の中にある水処理 粒子を減少させるフィルタカートリッジアセンブリからなる。また本願では、重 力供給式装置を開示しているが、重力以外で水を付勢し、媒体を通過させる装置 に本発明を採用してもよい。 本発明の他の概念において、本発明は、水処理装置のフィルタカートリッジア センブリからなる。該アセンブリは、水処理素材を含有し、上部入口端部及び下 部出口端部を有する。トレーは、下部出口端部の下に位置している。トレーは、 フィルタカートリッジに着脱可能に連結され、水処理装置から分離することがで きる。トレーは、出口端部から流れる処理水が入口端部に向かって流れてトレー から流れ出るように構成されている。トレーは、出口端部から出る水処理素材の 粒子を保持するので、トレーから流れ出た処理水には、殆ど粒子がない。 図面の簡単な説明 本発明の好適な実施例を添付図に基づいて説明する。なお、対応する部材には 、類似の参照数字を付ける。 図１は、本発明に係わる水処理装置の分解斜視図である。 図２は、寿命終了機構を含む本発明のフィルタカートリッジの断面図である。 図３は、本発明に係わるエスケープ路の概略図である。 図４は、図２の４−４線に沿うフィルタカートリッジ寿命終了機構の平面図で ある。 図５は、本発明に係わるフィルタカートリッジアセンブリの断面図である。 好適実施例の詳細な説明 本願で説明されるフィルタカートリッジ１０は、各種の重力供給式水処理装置 に使用することができる。フィルタカートリッジ１０は、カラフ１００の中に図 示されている。図２について説明すると、カートリッジ１０は、水処理装置が満 たされた回数をカウントする機構であるフィルカウント機構２０を有している。 図示されているフィルカウント機構２０は、フィルタカートリッジ１０に組み込 まれているが、フィルタカートリッジとは別個に採用され、且つ再利用可能なも のでもよい。 フィルカウント機構２０は、水処理装置が満たされる度にエスケープ路に沿っ て前進するフロート２５を含む。フロート２５は、下方に延びる複数の環状壁２ ６を有し、該環状壁２６は、該フロート２５の下にチャネル２７を形成する。チ ャネル２７は、浸水時にフロート２５を上昇させるために空気を取り込む。 “エスケープ”は、互いに離れた２つの停止位置の間を部材が繰り返し移動 し、（通常は円形）路に沿って前進する機構のことである。エスケープ路は、例 として振り子時計の中にみることができる。本発明の範囲内であれば、本願で説 明されるもの以外のエスケープ路を使用することもできる。例えば、エスケープ 路は、円形ではなく線形でもよい。また、時計の振り子のように、互いに離れた ２つの地点の間を移動する部材は、エスケープ路に沿って前進する部材と同じで ある必要はない。また、エスケープ路の形状は、本願の鋸歯状の通路とは異なっ てもよい。 好適なエスケープ路３０は、アッパエスケープ３２及びロアエスケープ３６に それぞれ形成されているアッパ路３３及びロア路３７からなる。図３に明示され るように、アッパ路３３及びロア路３７は、概ね鋸歯状であり、互いにずらして 配置されている。 フロート２５は、以下に示すようにエスケープ路３０に沿って前進する。図２ 及び図３において、フロート２５がセンターポスト２８に沿って上昇する際、ピ ン２９（フロートは、好ましくは複数のピンを有する）は、ロア路３７の第１の 歯３８（Ａの位置）からアッパ路３３の第１の歯３４（Ｂの位置）まで上昇する 。フロート２５が更に上昇すると、ピンは、位置Ｂから位置Ｃまで第１の歯３４ に沿って移動する。フロートが下降すると、ピン２９は、ロア路３７の第２の歯 ３９（Ｄの位置）に落下してＥの位置まで降下する。従って、フロート２５が上 昇及び下降する度に、ピンは、１の歯の距離だけエスケープ路３０に沿って前進 する。 フィルカウント機構２０は、以下に記すようにフィルタカートリッジ１０に残 存する有効期間を継続して視覚表示する。図２及び図４において、フロート２５ が回転すると、フロート２５のギヤ２４は、アッパエスケープ３２の歯３１に沿 って円形路を進む遊星ギヤ２２と係合する。遊星ギヤ２２は、カバー４０の１或 いはそれ以上の開口４１を介して見ることができるステム２３を有する。遊星ギ ヤ２２は、該遊星ギヤがアッパエスケープ３２の停止部材３５に到達するまで、 時計回りの方向に移動する（図４の矢印参照）。例えば、カートリッジの寿命は あと半分残っているときと、カートリッジが寿命に達したときとを使用者に知ら せるために適正な表示がカバー４０上で提供される。 本発明の原理の範囲内であるならば、本願で開示されているもの以外の各種の 連続視覚表示機構を採用してもよい。例えば、該機構には、フロートではなくパ ドルホイール（paddle wheel）のような水によって移動する部材を採用してもよ い。水によって移動する部材に表示部材を各種の方法で連結してもよい。また、 該機構は、エスケープ路を含む必要はない。 水は、以下のようにフィルタカートリッジ１０を通過する。水は、それぞれカ バー４０及びロアエスケープ３６の開口４１、４３を介して進入し、アッパエス ケープ３２の環状取り込み口４２を通過してフロートチャンバ２１を満たす。水 の高さが下がるとき、アッパエスケープ３２とフロート２５との間の表面張力を なくすために、下方に突出したリブ４５がアッパエスケープ３２に設けられてい るので、フロート２５は降下する。水は、フロートチャンバ２１からロアエスケ ープ３６の底に設けられたスロット４６を通過して媒体１２に進む。或いは、水 は、ロアエスケープ３６の下部に設けられるスロット４４を通過して媒体に直接 進入し、もって、水処理装置の上部チャンバ内の概ね全ての水がフィルタカート リッジ１０に進入する。そして処理された水は、ハウジング１４の底にあるスロ ット１５を通過することによってフィルタカートリッジから出る。 本発明のフィルタカートリッジアセンブリ５０を図１及び図５において説明す る。アセンブリ５０は、カラフ１００に組み込まれているが、本発明の原理の範 囲内であれば各種他の水処理装置に採用してもよい。 フィルタカートリッジアセンブリ５０は、図１においてカラフ１００の中に示 されている。カラフ１００は、汚水用の上部チャンバを形成する漏斗１０５と、 処理水用の下部チャンバを形成するピッチャー１０２とを有する。ピッチャー１ ０２は、ハンドル１０３及び注ぎ栓１０４を有する。カラフ１００を組み立てる 際、漏斗１０５は、ピッチャー１０２に挿入され、カバー１０１は、最上端に配 置される。 好適なフィルタカートリッジアセンブリ５０は、図５に示されている。該アセ ンブリは、フィルタカートリッジ１０と、内方を臨み、それぞれ１２０°の間隔 で離隔し、対応するカートリッジ１０のデテント（detent）１６にスナップ式嵌 合連結する３つの突出物５６によってカートリッジ１０に着脱可能に取り付けら れているカップ５５とを有している。カートリッジ１０は、ハウジング１４の上 端部の周囲にある適当な弾性シールリップ１７によって、漏斗１０５の下方に延 びるシール表面１０６にシールされている。カップ５５のチャネル５４は、フィ ルタハウジング１４の凹部１３に収容されている。その後でカップ５５のチャネ ル５４にはめられるキー１０７は、カップ５５とカートリッジ１０とを漏斗１０ ５に対して合わせるためのものである。 力ップ５５は、水処理媒体１２の粒子が水処理装置の下部チャンバ（ここでは ピッチャー１０２）に進入することを防ぐように構成されている。これは、粒状 活性炭及びイオン交換樹脂のような束縛されていない媒体粒子を採用している重 力供給式装置には特に重要なことである。上部入口端部１８に進入する汚水は、 媒体粒子を下部出口端部１９からカップ５５の底５９に出す。粒子は、処理され た水が上方へ通過する際にカップ５５の底５９に保持される。処理された水は、 該処理水を下方へ流すデフレクタプレートの役目を担う内壁と外壁との間の隙間 ５１を介してカップ５５から流れ出る。ノッチ５８は、カップ５５の底５９の下 側で水の表面張力を減少させることによって処理水が流れ出るのを支援する。水 処理装置がピッチャー１０２である場合、水を注ぐときに、粒予がカップ５５か ら出ることを防ぐために隙間５１は、ハンドル１０３と同じ側に位置しているこ とが好ましい。 このように、カップ５５は、媒体粒子がピッチャー１０２に進入することを防 ぐトレーとして機能する。フィルタカートリッジ１０を交換する際、カップ５５ を取り除いて洗浄し、新しいフィルタカートリッジにカップを再度取り付けるこ とができる。カップ５５は、本発明の原理の範囲内であれば他の方法で構成して 、 処理水内の媒体粒子の量を効果的に減らしてもよい。 本発明は、上記の好適実施例に限定されないことは理解できよう。添付されて いる請求項における広範囲な意味を有する語句によって示される限り、本発明の 原理に基づく物の形状、サイズ、部品の構成、或いは部材の素材の詳細なる変更 が可能である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 オーウォル、エリック・ジー アメリカ合衆国 55343 ミネソタ、ミネ トンカ、チェイスウッド・パークウエイ・ ナンバーツーツーシックス 6135

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．重力供給式水処理装置のフィルタカートリッジ寿命終了機構であって、 前記水処理装置が満たされたときに上昇し、水が処理された後で降下するフロ ートと、 前記水処理装置が満たされた回数をカウントし、前記フロートが上昇及び下降 する度に前記フロートが前記エスケープ路に沿って前進するエスケープ機構を含 む手段と、 から成る機構。 ２．前記フロートは、ほぼ円形のエスケープ路に沿う中心を軸に回転すること を特徴とする請求項１に記載のフィルタカートリッジ寿命終了機構。 ３．前記エスケープ路は、互いにズラして配置されたほぼ鋸歯状のアッパ路と ロア路とを有し、前記フロートが上昇するときに前記フロートが前記ロアエスケ ープ路の第１の歯から上昇して前記アッパエスケープ路の第１の歯に沿って移動 し、前記フロートが下降したときに前記フロートが前記ロアエスケープ路の第２ の歯と係合し、もって前記フロートが前進することを特徴とする請求項１に記載 のフィルタカートリッジ寿命終了機構。 ４．前記フロートは、前記エスケープ路と係合するため前記フロートから突出 する突出部を少なくとも１つ含むことを特徴とする請求項１に記載のフィルタカ ートリッジ寿命終了機構。 ５．前記フィルタカートリッジの有効期間の終了時を視覚表示する手段を更に 有することを特徴とする請求項１に記載のフィルタカートリッジ寿命終了機構。 ６．前記フィルタカートリッジに残存している有効期間を継続して視覚表示す る手段を更に有することを特徴とする請求項１に記載のフィルタカートリッジ寿 命終了機構。 ７．前記継続視覚表示手段は、前記フロートが前記エスケープ路に沿って前進 する際に、前記フロートによって前進する表示部材からなることを特徴とする請 求項６に記載のフィルタカートリッジ寿命終了機構。 ８．前記表示部材は、前記フロートの対応する歯と係合するギヤであり、前記 フロートが前記エスケープ路に沿って回転する際、前記フロートが前記表示ギヤ をほぼ円形の通路内を前進させ、前記表示ギヤの一部は視認可能であり、もって 前記フィルタカートリッジに残存する有効期間の継続視覚表示を行うことを特徴 とする請求項７に記載のフィルタカートリッジ寿命終了機構。 ９．前記寿命終了機構は、前記フィルタカートリッジに組み込まれていること を特徴とする請求項１に記載のフィルタカートリッジ寿命終了機構。 １０．重力供給式水処理装置のフィルタカートリッジ寿命終了機構であって、 前記水処理装置が満たされた回数をカウントし、水によって移動する部材を有 する手段と、 前記水処理装置が満たされた回数をカウントする手段と協力して、前記フィル タカートリッジに残存する有効期間を継続して視覚表示するための手段と、 からなる機構。 １１．前記部材は、フロートであることを特徴とする請求項１０に記載のフィ ルタカートリッジ寿命終了機構。 １２．前記水処理装置が満たされた回数をカウントする手段は、前記フロート がエスケープ路に沿って前進するエスケープ機構からなることを特徴とする請求 項１１に記載のフィルタカートリッジ寿命終了機構。 １３．前記継続視覚表示手段は、前記フロートが前記エスケープ路に沿って前 進する際に前記フロートによって前進する表示部材からなることを特徴とする請 求項１２に記載のフィルタカートリッジ寿命終了機構。 １４．前記寿命終了機構は、前記フィルタカートリッジに組み込まれているこ とを特徴とする請求項１０に記載のフィルタカートリッジ寿命終了機構。