JP2000508658A - フッ素化炭素化合物の合成およびその反応混合物からタールを分離する方法 - Google Patents

フッ素化炭素化合物の合成およびその反応混合物からタールを分離する方法

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Abstract

(57)【要約】 液相で塩素化炭素化合物を無水フッ化水素と反応させてフッ素化炭素化合物を生成する際に形成される反応混合物から、タールと不揮発性試薬を分離する方法を開示するものである。本開示の方法によれば、タールは本質的にHFを含有しない状態となり、また、安全、容易かつ経済的な輸送および処分が可能な状態となる。

Description

【発明の詳細な説明】 フッ素化炭素化合物の合成およびその反応混合物からタールを分離する方法 発明の分野 本発明は、液相でハロゲン化炭素化合物と無水フッ化水素(HF)からフッ素 化炭素化合物を合成する際に、他の反応成分からタールおよび不揮発性試薬を分 離する方法に関する。 発明の背景および従来の技術 一般にフッ素化炭素化合物の合成は、液相で、通例触媒の存在下、ハロゲン化 炭素化合物をHFと反応させて行う。この方法を実施すると、望ましくない不揮 発性副生物が生成される。このような不揮発性副生物を反応混合物から分離する 技術については、従来の技術でも言及されてきた。しかし、今までのところ、こ れらの技術のうちどれ一つとして成功したものはない。 Komatsu他(米国特許第4,766,258号、1988年8月23日発行) は、推定上高沸点副生物の生成を最小限に抑えるような、ヒドロフルオロカーボ ン(HFC)およびヒドロクロロフルオロカーボン(HCFC)の製造方法を開 示している。この方法は、ハロゲン化スズ触媒と、酸素または窒素含有化合物か ら選択される添加物の両者の存在下で、ヒドロクロロカーボンをHFと反応させ るものである。この「液体取出し法」(上記引用文献、第7欄41行目)は、抽 出段階においてHFを用い、その後高沸点副生物から有機相を蒸留して分離する ことで、反応成分の残部から高沸点副生物を分離する方法を開示している。また 、この「蒸気取出し法」(上記引用文献、第8欄21行目)は、このような副生 物が反応器に蓄積すること、したがって、連続またはバッチ式方法で反応アリコ ートを取出した後それを処理することによってそれら副生物を除去する必要があ ることを開示している。このような処理の具体的な性質については、Komat su他は一切言及していない。 Komatsu他(特開昭62(1987)−246528、1987年10月27 日公開)は、HF中で塩基として作用する化合物、スズ触媒およびHFからの反 応生成物の存在下、液相で、「水素含有ハロゲン化炭化水素」をHFと反応させ ることを特徴とする、HFCおよびHCFCの製造方法を開示している。この方 法は、米国特許第4,766,258号に記載の添加物が除外されて、代りに「 HF中で塩基として作用する化合物」という一般的分類が用いられている点を除 けば、米国特許第4,766,258号に記載の方法と本質的に同じである。こ の公開公報記載の方法もKomatsu他の米国特許第4,766,258号に関して 先に論じたと同様の欠点を有している。 Pennetreau他(欧州特許出願公開第637,579号A1、1995年2月8 日公開)は、金属触媒と、少なくとも1つの飽和ハロゲン化炭化水素から成る有 機溶媒の両者の存在下で、クロロエテンをHFと反応させることによって、HC FC−151aまたはHFC−152aのいずれかを選択的にかつ高収率で生成 する方法を開示している。推定上、この方法によって生成するタールの量を減ら すことが可能となるはずであるが、これは商業上幾つかの欠点を有している。必 要とする溶媒の割合が大きく、したがって溶媒を収容するために大容量の反応器 が必要となり、そのため反応器の効果が減少することになる。また、このような 条件下では、所望のHFC−152aが所望しないHCFC−151aの量を実 質的に上回って生成されるような方法が十分でないと、その成功にはほぼ致命的 となる。また、この方法においてタールが高濃度になることを防止するために、 Pennetreau他は、ユーザが定期的に反応器から一定量の反応混合物を抜き取るこ とを要求している。この引用文献もまた、抜き取ったアリコート中の反応成分か らタールを分離する技術に関しては、一切言及していない。 Pittard(欧州特許第98,341号B)は、液相で1,1,1−トリクロロ エタンを無水フッ化水素と反応させる際に得られる反応混合物の有機成分から、 HFを分離する方法を開示している。この方法では、蒸気および液体それぞれの アリコートを反応器から取出し、液相のアリコートを加熱してHFとその他の揮 発性有機物質を蒸発させ、この蒸発物質をオリジナルの反応器蒸気相のアリコー トと化合させて得られる化合物を約−26℃ないし約−9℃にまで冷却、その後 H Fが濃厚な相とハロゲン化炭化水素が濃厚な相とを分離する。液相の反応器アリ コートから揮発性物質を蒸発させた後、親(parent)の液相の約2重量% の残存不揮発性タールを取り除き、水の入った処理容器中に移す。 発明の目的 本発明の一つの目的は、液相で、随意に金属ハロゲン化物触媒および他の添加 物の存在下、ハロゲン化炭素化合物をHFと反応させる際に生成する反応混合物 中の、タールおよび不揮発試薬をその他の反応成分から分離する方法を提供する ことにある。 本発明のもう一つの目的は、1,1−ジフルオロエタン(HFC−152a) 、1−クロロ−1−フルオロエタン(HCFC−151a)またはそれらの混合 物の合成の際に得られる反応混合物を処理する際、タールと不揮発性物質を分離 することにある。ただしこの場合、出発物質のハロゲン化炭素化合物は、クロロ エテン、フルオロエテン、1,1−ジクロロエタン、または1−クロロ−1−フ ルオロエタン(HCFC−151a)のうちの少なくとも1つの化合物である。 本発明のまた別の目的は、1,1,1−トリフルオロエタン(HFC−143 a)、1−クロロ−1,1−ジフルオロエタン(HCFC−142b)、1,1 −ジクロロ−1−フルオロエタン(HCFC−141b)またはそれらの混合物 の合成の際に得られるこのような反応混合物を同様に処理することにある。ただ しこの場合、適切な出発物質であるハロゲン化炭素化合物は、1,1−ジクロロ エテンである。 その他の目的については、以下の説明によって明らかとなろう。 発明の概要 本発明の目的は、反応混合物からアリコートを取出し、そのアリコートから揮 発性物質の一部を蒸留し、蒸留で残存した不揮発性物質と少なくとも1種の飽和 ハロゲン化炭化水素溶媒の有効量とを化合させ、さらに反応混合物の残部からの 揮発性物質と飽和ハロゲン化炭化水素溶媒とを共に蒸留して、本質的にHFを含 有せず本質的に飽和ハロゲン化炭化水素溶媒とタールと不揮発性試薬とから成る 合成組成物を得るような方法によって達成される。 このように、本発明は、このような反応混合物におけるタール濃度を選択され た濃度に保ち、タールを他の反応成分から分離し、それによって反応成分の再循 環を可能にし、本質的にHFを含有せず、安全、容易かつ経済的な移送および処 分が可能であるようなタールを得る方法を提供する。 図面の簡単な説明 図1は、本発明を実施するために使用される装置の略構成図である。 図2は、実施例4に記述される本発明の1つの実施例について、反応器の濃度 (%)、反応器の総圧力(psig)、液相温度(℃)および蒸気相温度(℃) の経時(時間)的変化を曲線で表した図である。 詳細な説明 フッ素化炭素化合物は単独でまたは他の物質と混合した形で、例えば冷媒、熱 可塑性もしくは熱硬化性プラスチックフォーム用発泡剤、エーロゾル推進剤、伝 熱媒体、洗浄剤、置換型乾燥剤、消火剤として、またはその他の化合物を生成す る際の中間体として使用すると非常に有用である。HFC−152aおよびHF C−143aなどのHFCsは、地球成層圏のオゾンへの影響が認められないた め環境の点からも容認し得る、クロロフルオロカーボン(CFCs)の代替物で ある。 フッ素化炭素化合物は、ハロゲン化炭素化合物、通例塩素化炭素化合物中のハ ロゲン(塩素、臭素およびヨウ素)を金属を媒介としてフッ素と交換することに よって生成することができよう。本明細書に記載の方法は、その処理中にHFC −152aまたはHFC−143aのいずれかが生成されるような、ハロゲン交 換反応混合物の処理に特に有用である。HFC−152aは、1,1−ジクロロ エタンおよびHCFC−151aなどの塩素化炭素化合物からこの方法によって 生成することができよう。有用かつ好ましいHFC−152aの前駆物質はクロ ロエテンであり、クロロエテンは交換条件下でHFと反応してHCFC−151 aを生成する。HFC−143aは、1,1−ジクロロエテン、HCFC−14 1bおよびHCFC−142bなどの塩素化炭素化合物からこの方法によって生 成することができよう。 液相で、随意に金属ハロゲン化物触媒およびその他の添加物の存在下、ハロゲ ン化炭素化合物をHFと反応させるフッ素化炭素化合物の生成は、一般に「ター ル」とよばれる望ましくない不揮発性副生物が生じることによってめんどうにな っていることが、従来の技術で明らかにされている。このように、かなり多数の 従来技術の方法では、例えば、金属ハロゲン化物触媒およびその他添加物の存在 下、ハロゲン化炭素化合物をHFと反応させる方法では、タールを含有する反応 混合物が得られることになろう。 ある意味で、「タール」とは、ハロゲン化炭素化合物およびそれらのフッ素付 加物を二量体化または三量体化した結果生成される分子量のかなり小さい化合物 のことをいう。タールは、比較的分子量の大きい炭化水素、すなわちおもに分子 量約50,000の炭化水素のこともいい、その標準重量分画分布は数平均分子 量2,000ないし75,000である。これらの化合物は、枝分かれした高分 子ハロゲン化炭化水素であることもあり、存在する触媒およびその他の添加物か ら得た金属種を含有していることもある。これら比較的高分子量の物質は、低分 子量の二量体、三量体およびオリゴマーをそれらの間で重合するか、またはハロ ゲン化炭素化合物およびそれらのフッ素付加物と重合して生成される。 本発明の方法によって処理される通常のタール含有反応混合物は、液相で、ハ ロゲン化スズ(IV)触媒およびその他の添加物の存在下、クロロエテンをHF と反応させることによって生成される。このような方法については、代理人整理 番号CH−2512、CH−2529、FL−1010、FL−10111、F L−1012およびFL−1013に基づく最近出願した同時係属出願に記載さ れているが、それらすべての開示を参照により本明細書に組み込むものとする。 これらの方法によって、種々の組成物を有するタール含有反応混合物が生じるが 、そのいずれも本発明の方法によって処理可能である。 本発明の処理によって、すなわち「タール」を減ずることによって、触媒作用 は増強し、反応選択性が増進し、反応器の容積は縮小され、さらに所望のフッ素 化炭素化合物の収率が増大する。タールを他の反応成分から取り除くとなると、 室温でのタールは淡褐色ないし黒の粘性かつ粘着性の物質で、取り扱いが容易で ない。 「不揮発性試薬」および「金属ハロゲン化物触媒」とは、反応混合物中の少な くとも1つの試薬またはそのプロセス誘導体であって、不揮発性であるもの、す なわち少なくとも100℃の温度および1大気圧に曝されても、蒸留できるだけ の蒸気圧を示さないものをいう。このような例としては、Sn(IV)、Sb( III)、Sb(V)、Ti(IV)、Ta(V)、Li(I)、Na(I)、 およびK(I)の純ハロゲン化物または混合ハロゲン化物が挙げられるが、この 場合ハロゲン化物はフッ化物、塩化物、臭化物およびヨウ化物から成る群より選 択される少なくとも1つの化合物である。 「その他の添加物」とは、生成物の収量および選択性の増進のために、また、 副生物の生成を減らすために、金属を媒介とするハロゲン交換反応で使用される 少なくとも1つの試薬またはそのプロセス誘導体のことをいう。これらの属性を 備えた添加物については本発明の開示の従来の技術の項に記述したが、これらは 本明細書の上文に明記した同時係属出願の課題でもある。このような添加物の例 としては、アンモニア(NH3)や有機アミン類などの窒素含有化合物、H2O、 H22、アルコール、エーテル、アルデヒド、ケトン、カルボン酸、エステルお よびエポキシ化合物などの酸素含有化合物、ホスフィンやホスフェートなどのリ ン含有化合物、ホウ酸トリアルキル、ケイ酸テトラアルキルおよび亜リン酸トリ アルキルなどの金属アルコキシドおよび非金属アルコキシド、ならびにアルカリ 金属ハロゲン化物が挙げられる。この定義があてはまる場合には、「その他の添 加物」と見なされる物質を「不揮発性試薬」と見なすことができる。 本発明の方法での使用にかぎらず、ハロゲン化Sn(IV)触媒を用いた液相 交換反応に、ジクロロメタンやHCFC−123などの飽和ハロゲン化炭化水素 溶媒を少量使用すると、反応選択性および収率において実質的に有利となること が証明されている。これらの方法は同時係属出願(整理番号FL−1013)の 課題であるが、この方法と本発明の方法とを同時に使用すれば、さらに改良され た方法を得ることが可能となる。このように、本発明の方法を使用すれば、循環 HFから飽和ハロゲン化炭化水素溶媒を分離するという、現在商業的に利用され ている方法で要求されるような非常に厳しい操作は回避される。 本発明を簡単に述べれば、第一に反応混合物から諸成分を蒸留して所望の組成 物とし、第二にこの組成物に一定量の飽和ハロゲン化炭化水素溶媒を加え、第三 にこの合成組成物から諸成分を蒸留して飽和ハロゲン化炭化水素溶媒、タールお よび不揮発性試薬を含む最終組成物とすることになる。このように本発明は、液 相で、随意に金属ハロゲン化物触媒およびその他の添加物の存在下、少なくとも 1つのハロゲン化炭素化合物をHFと反応させるような少なくとも1つのフッ素 化炭素化合物の合成において、他の反応成分からタールと不揮発性試薬を分離す る方法であって、その方法とは、 (a)反応マスのアリコートを取出し別の容器に入れること、 (b)そのアリコートに含有される成分の一部を蒸留すること、 (c)飽和ハロゲン化炭化水素溶媒を蒸留されなかった残部に添加すること、 および (d)その残部に含有される成分の一部を蒸留して、飽和ハロゲン化炭化水素 溶媒、タールおよび不揮発性試薬を含む組成物とすること、 であると記述することもできる。 段階(a)の反応マスの取出しはバッチ式で実施することもできよう。連続操 作も可能であるが、タールの生成量が少ないため、多くの場合連続操作の必要は ない。不揮発性というタールの性質上、反応器から反応マスの液体アリコートを 定期的に取出し、タール濃度の上昇によって反応効率が阻害されないようにする 必要がある。 反応マスとは液体HF中の反応成分の混合物であり、これは、このような腐食 性液体に適用可能な当技術分野では周知の技術を用いて、移送することができよ う。HFC−152aの合成に係わる本発明の好ましい態様においては、段階( a)の反応マスは、HCl、HFC−152a、クロロエテン、HCFC−15 1a、HF、1,1−ジクロロエタン、ハロゲン化Sn(IV)、アルカリ金属 ハロゲン化物、タール、および、例えばフルオロエテンといったこの方法に固有 の種々の微量種を含む液体混合物である。HFC−143aの合成に係わる本発 明の別の好ましい態様においては、段階(a)の反応マスは、HCl、HFC −143a、HCFC−142b、HF、HCFC−141b、1,1−ジクロ ロエテン、ハロゲン化Sn(IV)、アルカリ金属ハロゲン化物、タール、およ びこの方法に固有の種々の微量種を含む液体混合物である。 一般に本発明の方法は、加熱性能、撹拌機および抜取り口を備える耐酸性容器 の基本的な構成部品がありさえすれば、どのような規模であれ所望の規模で実施 できよう。装置ならびに関連する供給ライン、流出ライン、および関連ユニット などは、HFおよびHClに耐性の材料で組み立てられる。典型的な組み立て材 料には、ステンレススチールならびにMonel(登録商標)ニッケル銅合金、Haste lloy(登録商標)ニッケル基合金およびInconel(登録商標)ニッケルクロム合 金などの高ニッケル合金が含まれる。 段階(b)は、段階(a)で取出した反応マスから揮発性物質を取出す標準的 な蒸留技術の使用に係わるものである。このような揮発性物質は、典型的な場合 、残部に含有されるHFが約20ないし約70重量%になるまで取出される。残 部が約25ないし約35重量%のHFを含有し、また、その粘性が機械的撹拌を 可能としかつ室温で相応な時間内に飽和ハロゲン化炭化水素溶媒との混合を可能 とするようなものであれば好ましい。このような蒸留後の残部は、HF、タール 、不揮発性試薬を含む。残部を濃縮するためにさらにHFを蒸留するのは望まし くない。このような方法をとると、非常に厳しい条件、すなわち高温および高価 な装置が必要となり、その結果は、よくても少なくとも20重量%のHFを含有 する組成物が得られるにとどまる。この組成物はHFをかなりの量含有するため 危険であり、また、粘性かつ粘着性で移送が困難である。 段階(c)および段階(d)は、段階(b)の残部に飽和ハロゲン化炭化水素 溶媒を添加し、その後蒸留することに係わる。段階(b)の残部に飽和ハロゲン 化炭化水素溶媒を添加し、その後蒸留することによって、残存するHFは緩やか な条件下で前記溶媒と共に蒸留され取出される。飽和ハロゲン化炭化水素が、H F、タールおよび不揮発性試薬の少なくとも一部を溶媒和し、その溶媒和時に、 HFとこのような成分間の結合相互作用を分裂させ、残存HFをタールおよび不 揮発性試薬から溶媒とともに蒸留させるという学説が立てられている。 例えば本発明で使用する飽和ハロゲン化炭化水素溶媒は、これらに限定するも のではないが、一般的な意味で下記の特性によつて定義されよう。 第一に、このような溶媒は、段階(b)の残部にあるタールと混和性であるこ とが好ましく、また、HFとは別の相を形成するかまたはHFと低沸共沸組成物 および低沸共沸様組成物を形成することが好ましい。低沸共沸組成物および低沸 共沸様組成物は、HFと飽和ハロゲン化炭化水素溶媒をそれぞれ純粋な組成物と して蒸留する際必要となる温度より低い温度で蒸留できるため、本発明での使用 に好ましい。同時係属出願(整理番号CH−2511)に開示のHF/HFC− 152a共沸混合物、および1992年3月10日発行来国特許第5,094, 773号に開示のHF/HCFC−123共沸混合物などの、本発明に有用な共 沸混合物は当技術分野では周知である。 第二に、本発明の飽和ハロゲン化炭化水素溶媒は、タールおよび不揮発性試薬 を溶解し、それらを扱い易い低粘性の組成物に保ちながら、その濃度を溶媒の7 0重量%未満にしなければならない。このような特性によって、溶媒、タールお よび不揮発性試薬の組成物は、単純な技術によって比較的容易に移送させること が可能となり、また、処分が必要な物質の量も最小限に抑えられる。 第三に、本発明で使用する飽和ハロゲン化炭化水素溶媒は、HFと、HFC− 152aまたはHCFC−123などのその他の成分との相混和性を増大するよ うであってはならない。この特性によって、HFは、1990年3月27日発行 の米国特許第4,911,792号に記載されているような、冷却およびデカン テーションプロセスを経て、プロセス混合物から下流分離することができるよう になる。 本発明で使用するのに好ましい飽和ハロゲン化炭化水素溶媒は、先述した特性 を示す飽和ハロゲン化炭化水素溶媒である。このような溶媒の例には、ジクロロ メタン、トリクロロメタン、1,1−ジクロロエタン、2,2−ジクロロ−1, 1,1−トリフルオロエタン(HCFC−123)および1,2−ジクロロ−1 ,1,2−トリフルオロエタン(HCFC−123a)が含まれる。これらの飽 和ハロゲン化炭化水素溶媒の中で最も好ましい溶媒は、HCFC−123である 。 溶媒としてジクロロメタンおよび/またはトリクロロメタンを使用すると、蒸 留流れの下流精製がさらに必要となる。これは恐らく、ジクロロメタンと交換反 応混合物の成分との反応の程度が小さいこと、また、クロロフルオロメタン(H CFC−31)とジフルオロメタン(HFC−32)が生成されるためであろう 。このような物質は、HFC−152aやHFC−143aなどのフッ素化炭素 化合物からの分離が困難であることが判明しているため、蒸留流れにおいて望ま しくない。トリクロロメタンを使用すると、通常、ジクロロフルオロメタン(H CFC−21)とクロロジフルオロメタン(HCFC−22)の収量は少なくな る。 図面の説明 図1は、本発明の方法を表す略線図である。反応器11には、随意に金属ハロ ゲン化物触媒およびその他の添加物の存在下、ハロゲン化炭素化合物をHFと反 応させて生成した液相混合物が収容されている。反応器11からの液相パージは 、ライン12によってストリッパー13に移送される。液相で、ハロゲン化スズ (IV)の存在下、クロロエテンをHFと反応させてHFC−152aを生成す る場合、このパージは典型的な例では、HF(72.5重量%)、HCl(0. 5%)、HFC−152a(8%)、タール(10%)およびハロゲン化スズ(IV) (9%)を含有する。撹拌機14を作動させ、ストリッパーの総圧力を10ps igないし140psigにセットして、ストリッパー13の内容物を加熱する 。 容器18にてさらに処理するために、揮発性物質(HFC−152a合成法の 場合HCl、HFおよびHFC−152a)をライン16によってストリッパー13 から取出し、残部のHF含有量を約20ないし70重量%とする。先述した 具体的なHFC−152a合成法の場合、本方法のこの段階を経た後の残部は、 HF(47重量%)、タール(28%)およびハロゲン化スズ(IV)(25%) を含有する。随意に回収装置から再循環されるHFを幾らか含有する、飽和ハロ ゲン化炭化水素溶媒と、新鮮な飽和ハロゲン化炭化水素とを、ライン15によっ てストリッパー13に添加する。循環溶媒と共に添加されるHFの量は0が望ま しく、多くても残部の質量の20%であつて、10%未満であれば好ましい。ま た、添加する新鮮な飽和ハロゲン化炭化水素の量は、典型的な場合で残部の質量 の100%ないし1000%であって、HCFC−123の場合は約500%で あれば好ましく、使用する個別の飽和ハロゲン化炭化水素溶媒に応じて100% ないし1000%の範囲内の割合となる。次いで、ストリッパー13の内容物を 10psigないし140psigの圧力下で20℃ないし100℃まで加熱し 、その後、容器18にてさらに処理するために、主としてHFと飽和ハロゲン化 炭化水素溶媒である揮発性物質(HFC−152a処理の場合、微量のHFC− 152aを含有する)をライン16によって取出す。HFC−152a合成法の 場合このような揮発性物質を取出した後では、典型的な場合、残部にはタール( 18重量%)、ハロゲン化スズ(IV)(16%)および飽和ハロゲン化炭化水素 溶媒(66%)が含まれる。この物質を10psigないし140psigの圧 力下で40℃ないし110℃まで加熱し、過剰の飽和ハロゲン化炭化水素溶媒を 気化し、容器18にてさらに処理するために、ライン16によってストリッパー13 から取出す。飽和ハロゲン化炭化水素溶媒をこのように取出して、ストリッ パー13に残存する[飽和ハロゲン化炭化水素]:[タール+不揮発性試薬]の 質量比が0.5:1ないし5:1、好ましくは約2:1とする。次いで、ストリ ッパー13に残存する飽和ハロゲン化炭化水素、タールおよび不揮発性試薬をラ イン2によって貯蔵容器21に移送する。所望であれば、この残部を適切に処 分するために、ライン22によって移送することもできよう。次いで、本発明の 方法による処理を行うために、ストリッパー13は、別の反応器パージを受け入 れる準備を整える。 ストリッパー13から蒸留した揮発性物質をさらに処理する手段については、 当技術分野で開示されているが、その手段は一般に、処理の際に使用する個別の 飽和ハロゲン化炭化水素溶媒によって決まる。1992年3月10日発行、HC FC−123/HF共沸混合物の分離に関するManzer他の米国特許第5,094 ,773号、1990年7月31日発行、HCFC−123/HF混合物の分離 に関するManzer他の米国特許第4,944,846号、1990年3月27日発 行、HFC−123/HF混合物に関するMahler他の米国特許第4,911,7 92号、およびHFとジハロエタンの共沸または共沸様組成物の分離に関するMa nzer他の同時係属出願(整理番号CH−2511)に開示されている方法などを 使用することによって、飽和ハロゲン化炭化水素溶媒をHF、HFC−152a およびその他の反応成分から分離することができよう。前述の方法のい ずれかによって精製した飽和ハロゲン化炭化水素溶媒は、本発明の方法で繰り返 し使用するために、ライン17によってストリッパー13に循環させることもで きよう。いかなる方法であれ同様の方法によって精製したHFは、随意に当技術 分野で周知の方法によってさらに精製することもできようし、また、ライン19 によって反応器11に再循環させることもできよう。 実施例 以下に記述の実施例によって、本発明をさらに詳しく説明する。実施例1−飽和ハロゲン化炭化水素溶媒としてHCFC−123を使用する例 SnCl4の存在下でクロロエテンをHFと反応させるHFC−152a合成 工程から、反応マスのサンプルを取った。150ccステンレススチールシリン ダに入れた温度19℃、圧力約30psigのサンプル163gについて、その 揮発性物質を排気し大気圧にした。残存する反応マス129gを、テフロン(登 録商標)コーティングした磁気かき混ぜ棒を含むテフロン(登録商標)瓶に移し た。HCFC−123を約366g添加した後、その瓶を24℃ないし28℃の 浴中に置いて撹拌を開始した。揮発性種をさらに排気した。 前記量のHCFC−123を添加すると、瓶の内容物は2相を構成し、その底 部はHCFC−123となり上部はHFC−152a反応器物質となった。10 分間隔で瓶の重さを測り、目視によって変化を調べた。40分後には、瓶の質量 は450g以上であったのが230gまで減少し、1相となった。この時点での サンプルは黒色で、その粘性は低かった(標準に対して目視では<100cp) 。サンプルの排気を続けると、瓶に54gの物質が残存する時点で、最初粘性が 実質上増大するのが見られた。サンプルの排気をさらに続けると、残存する粘性 かつ粘着性の物質がわずかに27gとなった。この時点で、瓶に100gのHC FC−123を添加すると、サンプルの粘性は直ちに低下した。次いで、サンプ ルの排気をさらに続け、質量が約27gまでになると、サンプルは再び粘性かつ 粘着性となった。 イオン特異性電極(塩化物イオンとフッ化物イオン)、X線蛍光分光分析(ス ズ)、および質量差(タールとHCFC−123)によって測定すると、サンプ ルの最終組成は、フッ化物2.5g、塩化物0.04g、スズ0.9g、タール 15.6gおよびHCFC−123が8gであった。 比較例1−溶媒を使用しない例 SnCl4およびNaClの存在下でクロロエテンをHFと反応させるHFC −152a合成工程から、反応マスのサンプルを取った。このサンプルは有機タ ール7重量%、スズ(IV)塩12重量%およびナトリウム塩2重量%を含んで おり、残りはHF、HClおよびHFC−152aであった。300ccステン レススチールシリンダに入れた319gのサンプルを、21℃で圧力が30ps igから大気圧となるまでゆっくりと排気し、44gの揮発性物質を取出した。 残存する275gの反応マスを、テフロン(登録商標)コーティングした磁気か き混ぜ棒を含むテフロン(登録商標)瓶に移した。 その瓶を26℃ないし29℃の浴中に置いて撹拌を開始し、揮発性物質をサン プルから取出した。10分間隔で秤量し、目視によって変化を調べた。大気圧ま で排気した後の初期のサンプルは、不揮発性試薬に対するHFの質量比が3.1 であって、黒色、不粘性の1相であった。60分後には、不揮発性試薬に対する HFの質量比が1.6である反応マス172.5gが残存した。目視によれば、 この時点でサンプルの物理的特性は変化していなかった。90分後に、目視によ ってサンプルの物理的特性の変化が明らかになった。サンプルは134gまで減 少し、不揮発性試薬に対するHFの質量比は1.0となり、その粘性は増大して 室温での平均的なラテックスペイントと同様な状態であった。140分加熱後、 溶液から少量の固体が形成されているのが見られた。その時点でサンプルの質量 は99g、不揮発性試薬に対するHFの質量比は0.5、また目視による粘性は 同様のペイント様軟度であって、いくらか固形物が存在した状態であった。温度 26℃ないし29℃で約5時間排気した後には、サンプルは瓶の形そのままの黒 色の固体となっていた。 その時点のサンプルの質量は88.3グラムで不揮発性試薬に対するHFの質 量比は0.3であった。実施例2−飽和ハロゲン化炭化水素溶媒としてジクロロメタンを使用する例 SnCl4の存在下でクロロエテンをHFと反応させるHFC−152a合成 工程から、反応マスのサンプルを取った。150ccステンレススチールシリン ダに入れた温度21℃、圧力約30psigのサンプル163gについて、その 揮発性物質を排気し大気圧にした。残存する反応マス127gを、テフロン(登 録商標)コーティングした磁気かき混ぜ棒を含むテフロン(登録商標)瓶に移し た。次いでジクロロメタンを約254g添加し、その瓶を30℃ないし43℃の 浴中に置いて撹拌を開始した。揮発性種をさらに排気した。瓶の重さを10分間 隔で測り、変化を目視した。 目視によって、ジクロロメタンを添加した反応マスが2つの液相を含んでいる こと、すなわち低部にはジクロロメタンが上部にはHFC−152a反応マスが 認められた。両相とも不粘性で固体は認められなかった。この揮発性サンプルを 排気させていくと、瓶に127gのサンプルが残存する時点で、粘性に初めて実 質的な変化が見られた。サンプルを濃縮し続けると、46gの物質が残存する時 点で、非常に粘性の、固体を含有する混合物となった。この時点で、ジクロロメ タン100gを追加して固体を溶解した。次いで、サンプルの排気を続けると、 質量が46gとなったところで再びサンプルは粘性かつ粘着性となった。次いで 、固体が生じ、サンプル22gが残存する状態までサンプルを加熱した。 イオン特異性電極(フッ化物イオン)、X線蛍光分光分析(スズ)、および質 量差(タールとジクロロメタン)によって測定すると、サンプルの最終組成は、 フッ化物4g、スズ2g、タール13gおよびジクロロメタン3gであった。 実施例3−飽和ハロゲン化炭化水素溶媒としてトリクロロメタンを使用する例 SnCl4の存在下でクロロエテンをHFと反応させるHFC−152合成工 程から、反応マスのサンプルを取った。150ccステンレススチールシリンダ に入れた温度21℃、圧力約30psigのサンプル151gについて、その揮 発性物質を排気し大気圧にした。残留した反応マス129gを、テフロン(登録 商標)コーティングした磁気かき混ぜ棒を含むテフロン(登録商標)瓶に移した 。 トリクロロメタンを約389g添加し、その瓶を24℃ないし31℃の浴中に置 いて撹拌を開始した。揮発性物質をさらに排気した。瓶の重さを10分間隔で測 り、変化を目視した。 目視によって、トリクロロメタンを添加した反応マスが2つの液相を含んでい ること、すなわち低部にはトリクロロメタンが上部にはHFC−152a反応マ スが認められた。両相とも不粘性で固体は認められなかった。70分後には、4 99gあった瓶中のサンプルは374gまで減少し、不粘性の相が1つだけ存在 した。残存サンプルが321gとなるまでさらにサンプルの排気をしたが、物理 的特性の本質的な変化は目視では見られなかった。 イオン特異性電極(フッ化物イオン)、X線蛍光分光分析(スズ)、および質 量差(タールとジクロロメタン)によって測定すると、サンプルの最終組成は、 フッ化物2g、スズ1g未満、タール26gおよびトリクロロメタン292gで あった。実施例4(および添付の図面2)− 飽和ハロゲン化炭化水素溶媒としてHCFC−123を使用する例 A2L、Hastelloy(登録商標)C−276撹拌済み反応器に、HCFC−1 23を1395gとHFC−152a反応マスを279g詰めた。HFC−15 2a反応マスが、SnCl4の存在下、液相でクロロエテンをHFと反応させる HFC−152a合成工程から生じた。背圧調節装置を用いて反応器の総圧力を 40psigに保ち、反応器本体を囲む電気加熱マントルを用いて熱入力を0. 375Kwに保った。揮発性成分を蒸留しながら、液体および蒸気の温度、濃度 および圧力をモニタした。図2は、これら変数の経時的変化を示す図である。揮 発性物質の組成物が反応器から取出されていることは、蒸気の温度が最も正確に 表している。反応器濃度が90%から70%まで下がっている一方で蒸気温度が 一定であることは、HF/HCFC−123共沸混合物が取出されていることを 表すものである。40℃という蒸気温度(図2の還流温度)は、圧力40psi g下でのHF/HCFC−123共沸混合物に対して予測される温度と一致する 。反応器の濃度が70%から45%になるにつれて蒸気温度が上昇していること は、 蒸気中のHCFC−123組成物が増加していることを表している。この工程の 終りには、蒸気温度は70℃で横ばいになり始めたが、この温度は圧力40ps ig下での純HCFC−123の沸点である。蒸留の後、過剰HCFC−123 を取出す前には、534gのサンプルが残存していた。 イオン特異性電極(フッ化物イオン)、X線蛍光分光分析(スズ)、および質 量差(タールとHCFC−123)によって測定すると、サンプルの最終組成は 、フッ化物8g、スズ5g、タール30gおよびHCFC−123が491gで あった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フェリックス,ヴィンチ,マルチネス. アメリカ合衆国 19348 ペンシルヴァニ ア州 ケネット スクエア イースト ス トリート ロード 437

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.不揮発性副生物としてタールが生成されることを特徴とする、反応混合物と してのハロゲン化炭素化合物と無水フッ化水素とからフッ素化炭素化合物を生成 する方法において、 (a)前記反応混合物からアリコート部分を取出す段階、 (b)前記アリコートからすべての揮発性物質についてその一部を蒸留して揮 発性留出物を得、かつ比較的不揮発性の残部を残す段階、 (c)少なくとも1つの飽和ハロゲン化炭化水素溶媒の有効量を、前記蒸留で 得られる不揮発性残部と化合させる段階、および (d)前記反応混合物の残部から得られる揮発性物質を前記溶媒と共に蒸留し て、本質的にフッ化水素を含有せず、本質的に飽和ハロゲン化炭化水素溶媒とタ ールと不揮発性試薬とから成る合成組成物を得る段階 を含む改良された方法。 2.前記フッ素化炭素化合物がHFC−152a、HCFC−151a、HFC −143a、HCFC−142bおよびHCFC−141bから成る群より選択 される少なくとも1つの化合物であることを特徴とする請求項1に記載の方法。 3.前記ハロゲン化炭素化合物がクロロエテン、フルオロエテン、1,1−ジク ロロエタン、HCFC−151a、1,1−ジクロロエテン、HCFC−142 bおよびHCFC−141bから成る群より選択される少なくとも1つの化合物 であることを特徴とする請求項1に記載の方法。 4.前記反応混合物がジクロロメタンおよびHCFC−123から成る群より選 択される少なくとも1つの化合物を0ないし5重量%含むことを特徴とする請求 項1に記載の方法。 5.前記飽和ハロゲン化炭化水素溶媒がジクロロメタン、トリクロロメタン、1 ,1−ジクロロエタン、HCFC−151a、HFC−152a、HCFC−1 23、HCFC−123a、HFC−143a、HCFC−142bおよびHC FC−141bから成る群より選択される少なくとも1つの化合物であることを 特徴とする請求項1に記載の方法。 6.段階(b)の前記部分を蒸留すると、本質的に約20ないし約70重量%の HFから成る段階(c)の残部が生じることを特徴とする請求項1に記載の方法 。 7.段階(c)で添加される飽和ハロゲン化炭化水素の量が前記残部の質量の1 倍ないし10倍であることを特徴とする請求項1に記載の方法。 8.段階(b)および段階(d)の前記留出物がHF、HCLHFC−152a 、HCFC−151a、1,1−ジクロロエタン、ジクロロメタン、トリクロロ メタン、HCFC−123、HCFC−123a、1,1−ジクロロエテン、H CFC−141b、HCFC−142bおよびHFC−143aのうちの少なく とも1つを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。 9.段階(b)または段階(d)で除去した前記留出物が共沸組成物または共沸 様組成物であることを特徴とする請求項1に記載の方法。 10.前記共沸組成物または共沸様組成物がHF/HCFC−123、HF/H CFC−123aおよびHF/HFC−152aのうちの少なくとも1つの組成 物であることを特徴とする請求項9に記載の方法。 11.段階(d)の前記合成組成物が、飽和ハロゲン化炭化水素溶媒とタールプ ラス不揮発性試薬とを、約0.5ないし約5:1の質量比で含むことを特徴とす る請求項1に記載の方法。
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