JPH0723328B2 - 弗素化炭化水素の製造方法 - Google Patents

弗素化炭化水素の製造方法

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JPH0723328B2
JPH0723328B2 JP29352885A JP29352885A JPH0723328B2 JP H0723328 B2 JPH0723328 B2 JP H0723328B2 JP 29352885 A JP29352885 A JP 29352885A JP 29352885 A JP29352885 A JP 29352885A JP H0723328 B2 JPH0723328 B2 JP H0723328B2
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C17/00Preparation of halogenated hydrocarbons
    • C07C17/093Preparation of halogenated hydrocarbons by replacement by halogens
    • C07C17/20Preparation of halogenated hydrocarbons by replacement by halogens of halogen atoms by other halogen atoms
    • C07C17/202Preparation of halogenated hydrocarbons by replacement by halogens of halogen atoms by other halogen atoms two or more compounds being involved in the reaction
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、水素を含むハロゲン化炭化水素と無水弗化水
素とを液相で反応させて、水素を含むハロゲン化炭化水
素のハロゲンを弗素で置換することにより、弗素化炭化
水素を製造する方法に関する。
(従来の技術) 水素を含むハロゲン化炭化水素と無水弗化水素とを、ハ
ロゲン化第二錫を触媒として、液相で反応させて、弗素
化炭化水素を製造する方法としては、U.S.P.2,452,97
5、U.S.P.2,495,407や特公昭47−39086などがある。
U.S.P.2,452,975では、水素を含む飽和ハロゲン化炭化
水素と弗化水素とを、塩化第二錫を触媒として液相で反
応させ、弗素化触媒として一般的なハロゲン化アンチモ
ンに比べて、触媒作用がマイルドであり、cokeの発生が
ほとんどないと述べている。また、U.S.P.2,495,407で
は、水素を含む不飽和ハロゲン化炭化水素と弗化水素と
を、塩化第二錫を触媒として反応させている。さらに、
特公昭47−39086では、ビニリデン・クロライドを塩化
第二錫の存在下で弗化水素と反応させて1,1−ジフルオ
ロ−1−クロロエタンを製造し、五塩化アンチモン触媒
などに比べて重合物が著しく減少すると述べている。ま
た、塩化第二錫触媒では五塩化アンチモン触媒などに比
べて、水に対する作用が緩慢で、原料中含有水分量が少
ないときは、触媒としてそのまま再使用することができ
ると述べており、水分が少ないことが条件になつてい
る。
(発明が解決しようとする問題点) 水素を含むハロゲン化炭化水素、例えば、1,1,2−トリ
クロロエタンや1,2−ジクロロ−1−フルオロエタンな
どと、無水弗化水素とを液相で反応させる場合、触媒と
してハロゲン化第二錫を用いると、ハロゲン化アンチモ
ン触媒よりは少ないが、やはり高沸物、オリゴマーや黒
色沈澱物などが副生する。これらの副生成物が生じる
と、目的生成物の選択率が低下するばかりでなく、工業
的に取り扱う際に、それらの除去や処理設備が必要とな
り、プロセスが複雑になるという欠点がある。
ここでいう高沸物とは、原料もしくは原料の弗素置換体
が2量化、3量化などして生成した比較的低分子量の化
合物であ、オリゴマーとはさらに重合が進んだものであ
る。黒色沈澱物は、反応終了後の反応液にも、また、水
やアセトンにも溶解しない褐色〜黒色の炭化物状のもの
である。
本発明者らの知見によると、ハロゲン化炭化水素中に水
素原子を含まないもの、例えば、ヘキサクロロエタンや
1,2−ジフルオロ−1,1,2,2−テトラクロロエタンなど
は、ハロゲン化第二錫のみを触媒として用いても、高沸
物、オリゴマーや黒色沈澱物はほとんど生成しない。し
かし、ハロゲン化炭化水素中に水素原子が含まれるもの
の場合は、ハロゲン化第二錫のみを触媒として反応させ
ると、高沸物、オリゴマーや黒色沈澱物が生成する。特
に、1,1,2−トリクロロエタンや1,2−ジクロロ−1−フ
ルオロエタンの場合は、それらの生成が著しい。この理
由としては、ハロゲン化炭化水素中に水素原子が含まれ
ると、反応中に脱HCIや脱HFなどの脱ハロゲン化水素が
起こるので、2量化、3量化が進み、高沸物、オリゴマ
ーや黒色沈澱物が生成し易くなるものと考えられる。
さらに、本発明者らの知見として、ハロゲン化炭化水素
と無水沸化水素を液状で反応させる際に、触媒として塩
化第二錫を用いると、反応当初は液状であるが、反応が
進むにつれて、錫由来のタールが生成し始める。
ハロゲン化炭化水素と無水弗化水素とは完全に溶解せ
ず、2液相を形成する。塩化第二錫は液状であり、無水
弗化水素には溶解しないが、ハロゲン化炭化水素には溶
解するので、反応液は2液相となる。しかし、塩化第二
錫(SuCl4)が弗素化されたSnCl2F2やSnF4などは固体
で、無水弗化水素にも、ハロゲン化炭化水素にも溶解し
ない。
反応が進むと塩化第二錫も弗素化され、この弗素化され
た塩化第二錫(SnCl2F2やSnF4など)が、ある程度のハ
ロゲン化炭化水素と一緒になつて、タール状の物質とな
るものと思われる。この錫由来のタールは、反応を連続
で行おうとする場合には、反応器のノズルや配管などを
詰まらせるので、運転を行う上で大きな障害となる。触
媒が塩化第二錫以外のハロゲン化第二錫、オキシハロゲ
ン化第二錫や有機錫でも、弗素化が進むと、同様な錫由
来のタールが生成するものと考えられる。
本発明の一つの目的は、高沸物、オリゴマーや黒色沈澱
物の副生を抑えて、目的生成物の選択率を大きくするこ
とであり、他の目的は、錫由来のタールの生成を抑え
て、工業的に有用な弗素化炭化水素の製造方法を提供す
るものである。
(問題点を解決するための手段とその作用) 上記問題点を解決した本発明の弗素化炭化水素の製造方
法は、水素を含むハロゲン化炭化水素と無水弗化水素と
を、下記に示す含酸素化合物から選ばれる1種または2
種以上および/または下記に示す含窒素化合物から選ば
れる1種または2種以上と、下記に示す錫化合物から選
ばれる1種または2種以上と、無水弗化水素とからの無
水弗化水素に可溶な反応生成物の存在下、液相で反応さ
せることを特徴とする。
含酸素化合物:H2O、H2O2、含酸素有機物 含窒素化合物:NH3、含窒素有機物 錫化合物:ハロゲン化第二錫、オキシハロゲン化第二
錫、有機錫 含酸素化合物および/または含窒素化合物と、錫化合物
と、無水弗化水素とからの無水弗化水素に可溶な反応生
成物とは、これら3者が反応して新しく生成する新規錫
化合物であり、その特徴は、無水弗化水素に溶解すると
いうことである。該新規錫化合物は、これら3者を同時
に含む時に形成されるのであり、これらのうち2つだけ
の組み合わせ、すなわち、含酸素化合物および/または
含窒素化合物と錫化合物や、含酸素化合物および/また
は含窒素化合物と無水弗化水素、および錫化合物と無水
弗化水素では形成されない。ただし、オキシハロゲン化
第二錫の場合は、錫化合物と無水弗化水素との組み合わ
せだけでも該新規錫化合物が形成される。
含酸素有機物とは、アルコール類、ケトン類、カルボン
酸類、アルデヒド類、エーテル類、エステル類、エポキ
シ化合物などである。また、これらの有機物は、その中
に各々水酸基、カルボニル基、カルボキシル基、エステ
ル基、エーテル基およびエポキシ基などを1種または2
種以上を2個以上含んでいてもよい。これらの有機物に
は、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プ
ロピルアルコール、ブチルアルコール、エチレングリコ
ール、アセトン、メチルエチルケトン、蟻酸、酢酸、プ
ロピオン酸、ホルムアルデヒド、ブチルアルデヒド、メ
チルエーテル、エチルエーテル、テトラヒドロフラン、
1,4−ジオキサン、エチレングリコールモノエチルエー
テルなどがある。含酸素有機物の中で、有機スルホン酸
は無水弗化水素に不溶の化合物を生成するので望ましく
ない。
含酸素化合物の中でも、特に、水と一価アルコールが好
ましい。
含窒素有機物とは、例えば、ピリジン、トリエチルアミ
ン、sec−ブチルアミン、ヘキサメチレンジアミン、ア
ニリン、トルイジンやトリエタノールアミンなどであ
り、特に、ピリジン、トリエチルアミンが好ましい。
含酸素化合物と含窒素有機物は単独でも、2種以上を混
合して用いてもよい。
ハロゲン化第二錫としては、SnCl4、SnF4、SnBr4などが
あるが、SnCl4とHFから生じるようなSnClXF4-X(O<X
<4)であつてもさしつかえない。
オキシハロゲン化第二錫としては、SnCl4O、SnF2O、SnC
lFOなどがある。
有機錫とは、SnとCとの結合を有するものであり、例え
ば、テトラメチル錫、オキシジエチル錫やジクロロジメ
チル錫などがある。
該新規錫化合物を形成させるために必要な含酸素化合
物、含窒素有機物および錫化合物は、Oおよび/または
Nと、Snとを含むように選びさえすれば、単独でも混合
物でも使用できる。
また、錫化合物と水との組み合わせでは、水和物、例え
ば、SnCl4・2H2OやSnCl4・5H2Oなどを用いてもよい。
これらの錫化合物の中では、経済的な面から考えると、
ハロゲン化第二錫が好ましく、塩化第二錫が最も望まし
い。
従来、ハロゲン化金属を用いて炭化水素の弗素化反応を
行う場合には、含酸素有機物や水は弗素化反応にとつて
極めて有害であると言われており、反応に供する前に、
原料からこれらの化合物を予め徹底的に除去している
〔例えば、U.S.P.2,005,708、有機フツソ化学(1)p24
7〕。実際、五塩化アンチモンや四塩化チタンなどを触
媒として弗素化反応を行う場合には、含酸素有機物や水
を添加すると、反応が著しく阻害されることが確認され
た。
ところが、驚くべきことに、ハロゲン化第二錫を触媒と
する反応では、含酸素有機物や水を積極的に混在させ
て、ハロゲン化第二錫と含酸素有機物や水と無水弗化水
素とからの生成物の存在下で、上記反応を行わせると、
反応が阻害されないばかりでなく、高沸物、オリゴマー
や黒色沈澱物の生成が大幅に抑制され、目的生成物の選
択率が増大することを見出した。
特に、ハロゲン化第二錫が塩化第二錫の場合には、反応
当初は塩化第二錫がハロゲン化炭化水素に溶解するの
で、反応液は無水弗化水素相(以下、HF相という)とハ
ロゲン化炭化水素相(以下、有機物相という)の2液相
からなる液状である。しかし、反応が進んで、塩化第二
錫が無水弗化水素によつて弗素化されて、SnCl2F2やSnF
4などになると、HF相にも有機物相にも溶けなくなり、
ある程度のハロゲン化炭化水素と一緒になつてタール状
の物質を生成する。このタール状物質は、反応器のノズ
ルや配管を詰まらせるので、連続で運転する場合には特
に障害となる。
ところが、塩化第二錫に含酸素物質や水を混在させて反
応を行わせると、塩化第二錫と含酸素物質や水と無水弗
化水素が反応して、塩化第二錫やSnCl2F2、SnF4とは異
なる全く新しい錫化合物が形成され、この化合物が無水
弗化水素に溶けるので、反応が進行しても、反応液中に
は錫由来のタール状物質がほとんど生成しないことを見
出した。
さらに、種々実験を重ねた結果、この無水弗化水素に溶
解する新しい錫化合物は、下記に示す含酸素化合物およ
び/または下記に示す含窒素化合物と、下記に示す錫化
合物と、無水弗化水素とからでも生成することを見出
し、本発明を完成するに至つた。
含酸素化合物:H2O、H2O2、含酸素有機物 含窒素化合物:NH3、含窒素有機物 錫化合物:ハロゲン化第二錫、オキシハロゲン化第二
錫、有機錫 この新規錫触媒を用いて、水素を含むハロゲン化炭化水
素と無水弗化水素とを反応させるには、上記含酸素化合
物および/または上記含窒素化合物と、上記錫化合物
と、無水弗化水素とを予め反応させて該新規錫化合物を
生成させてから、その存在下で、水素を含むハロゲン化
炭化水素と無水弗化水素とを反応させてもよいし、上記
含酸素化合物および/または上記含窒素化合物と、上記
錫化合物と、無水弗化水素と、水素を含むハロゲン化炭
化水素とを同時に加えて反応させてもよい。後者の場合
には、該新規錫化合物を生成するための無水弗化水素
と、水素を含むハロゲン化炭化水素と反応させるための
無水弗化水素とは共用することができる。
含酸素化合物と錫化合物と無水弗化水素とから該新規錫
化合物を生成させるときは、該新規錫化合物を形成する
酸素原子と錫原子のモル比(O/Sn)が少なくとも0.2以
上は必要であり、逆に(O/Sn)が2を越えると、反応が
急激に進まなくなるので、酸素の量は、錫1モルに対し
て0.2〜2モル以下が好ましく、さらに好ましくは0.5〜
1.5モルである。
この酸素原子と錫原子のモル比は、該新規錫化合物中の
モル比であり、含酸素化合物が完全に反応しない場合は
さらに加えてもよい。
該新規錫化合物とハロゲン化第二錫、例えば、SnCl4、S
nCl2F2やSnF4との特徴的な相違には、次のようなものが
ある。
溶媒への溶解性は、非極性溶媒、例えば、1,1,2−トリ
クロロエタンやクロロホルムに対しては、SnCl4は溶解
し、SnCl2F2とSnF4は固体状のままで溶解しない。該新
規錫化合物も非極性溶媒には不溶であるが、2液相を形
成するか、場合によつては、2液相を形成するとともに
沈澱も生成する。
極性溶媒のうち、メタノールやアセトンなどには、SnCl
4、SnCl2F2、SnF4および該新規錫化合物とも全て溶解す
る。しかし、この時かなりの発熱を伴うので、メタノー
ルやアセトンなどがSn原子に配位することによつて、溶
解しているものと思われる。
極性溶媒のうち、無水弗化水素に対しては、SnCl4、SnC
l2F2とSnF4は全て不溶なのに対し、該新規錫化合物は完
全に溶解する。
また、SnCl4とHFとを反応させると、沈澱が生成する
が、この沈澱の119Sn−NMRスペクトルは、SnCl4とSnF4
とを混合してSnCl2F2やSnClF3が生成した混合物の119Sn
−NMRスペクトルとほぼ一致する。これに対し、該新規
錫化合物の119Sn−NMRスペクトルは、それらのスペクト
ルと化学シフトが大きく異なるとともに、カツプリング
定数も異なるので、該新規錫化合物は、SnCl4、SnCl
2F2、SnF4などのハロゲン化第二錫とは全く異なる別の
錫化合物であることが、119Sn−NMRスペクトルからも支
持される。もつとも、119Sn−NMRの溶媒としては、該新
規錫化合物が非極性溶媒に溶解しないためCD3ODを用い
たので、CD3ODがハロゲン化第二錫や該新規錫化合物に
配位して、無水弗化水素中に存在している構造からは変
化している可能性がある。
さらに、sec−ブチルアルコールとSnCl4とHFとから生成
させた新規錫化合物のGC−マススペクトルを測定したと
ころ、Sn、FとOの原子量差を示すマススペクトルが得
られた。この結果より、この新規錫化合物は、Sn、F、
Clの他Oも分子内に持つていることが示唆される。しか
し、この場合も高真空・高温度なので、元の化合物から
変化している可能性もある。
水素を含むハロゲン化炭化水素とは、水素が分子内であ
れば、どのような構造でもよいのであるが、その中でも
2個の炭素がシングル・ボンドで結合しているもので
は、下記に示すように、1個の炭素に少なくとも2個以
上の水素が結合しているものがよく、 (ただし、XはF以外のハロゲン原子、R1は水素原子、
ハロゲン原子、炭化水素基、またはハロゲン化炭化水素
基、R2、R3はハロゲン原子、炭化水素基、またはハロゲ
ン化炭化水素基を表わす。)例えば、1,1,1,−トリクロ
ロエタンや1,1,1,2−テトラクロロエタンなどであり、
2個の炭素がダブル・ボンドで結合しているものでは、
下記に示すように、1個の炭素に少なくとも1個以上の
水素が結合しているものがよく、 (ただし、R1は水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、
またはハロゲン化炭化水素基、R2,R3はハロゲン原子、
炭化水素基、またはハロゲン化炭化水素基を表わし、
R1,R2,R3は同時に水素原子および/または炭化水素基で
はない。) 例えば、1,1−ジクロロエチレンやトリクロロエチレン
などである。
さらに好ましくは、2個の炭素がシングル・ボンドで結
合しているものでは、下記に示すように、両方の炭素に
水素があり、少なくとも1つの炭素には2個以上の水素
が結合しているものがよく、 (ただし、XはF以外のハロゲン原子、R1,R2は水素原
子、ハロゲン原子、炭化水素基、またはハロゲン化炭化
水素基を表わす。なお、トランス,シス異性体の両方を
含む。) 例えば、1,1,2−トリクロロエタンや1,2−ジクロロ−1
−フルオロエタンなどであり、2個の炭素がダブル・ボ
ンドで結合しているものでは、下記に示すように、両方
の炭素に水素が結合しているものがよく、 (ただし、R1,R2は水素原子、ハロゲン原子、炭化水素
基、またはハロゲン化炭化水素基を表わし、R1,R2は同
時に水素原子および/または炭化水素基ではない。) 例えば、1,2−ジクロロエチレンなどである。特に、1,
1,2−トリクロロエタン、1,2−ジクロロ−1−フルオロ
エタンや1,2−ジクロロエチレンの場合には効果が著し
い。もちろん、水素を含めばC3以上のハロゲン化炭化水
素でもよく、ハロゲンが臭素や沃素であつてもさしつか
えない。
ハロゲン化第二錫以外のハロゲン化金属、例えば、五塩
化アンチモンや四塩化チタンなどを触媒として、水素を
含むハロゲン化炭化水素と無水弗化水素とを反応させ
て、弗素化炭化水素を得ることも可能であるが、これら
の場合は、ハロゲン化第二錫のみを触媒として反応させ
るときよりも、さらに高沸物、オリゴマーや黒色沈澱物
の生成が多くなる。五塩化アンチモンや四塩化チタンな
どを触媒として反応させる際に、高沸物、オリゴマーや
黒色沈澱物の生成を抑えるために、含酸素化合物や含窒
素化合物、例えば、sec−ブチルアルコールを混在させ
ると、五塩化アンチモンや四塩化チタンとsec−ブチル
アルコールが反応して、触媒活性が失われ、水素を含む
ハロゲン化炭化水素の反応率は極端に小さくなる。
これに対してハロゲン化第二錫、例えば、塩化第二錫を
触媒として用いる時も、含酸素化合物や含窒素化合物、
例えば、sec−ブチルアルコールや水などを混在させる
と、塩化第二錫とsec−ブチルアルコールや水とが無水
弗化水素中で反応して新規な錫化合物を形成するが、こ
の場合には、触媒活性が維持され、水素を含むハロゲン
化炭化水素の反応率はほとんど低下しない。このとき、
sec−ブチルアルコールや水は塩化第二錫と反応してい
るのであり、通常の溶媒という概念とは全く異なる。そ
の他の錫化合物、例えば、SnO2やテトラメチル錫なども
反応活性を示す。
水素を含むハロゲン化炭化水素と無水弗化水素とを、該
新規錫化合物の存在下で反応させる条件としては、現
在、無水弗化水素による液相弗素化反応として知られて
いる条件を適用すればよい。例えば、1,1,2−トリクロ
ロエタンや1,2−ジクロロ−1−フルオロエタンを原料
とする場合は、温度が50〜200℃、好ましくは70〜150
℃、圧力が3〜30kg/cm3G、好ましくは5〜20kg/cm3Gで
あり、必要であれば副生する塩化水素を抜き出してもよ
い。
反応液中の無水弗化水素と該新規錫化合物の弗素原子と
を合わせた弗素原子のSn原子に対するモル比(F/Sn)が
6以上、好ましくは9以上であることが望ましく、これ
以下の量では反応速度が小さくなる。また、(F/Sn)モ
ル比が100以上になると、HF相中の触媒濃度が小さくな
り、反応速度も減少する。
Snの量は、水素を含むハロゲン化炭化水素1モルに対し
て0.05モル以上、好ましくは0.07モル以上である。Snの
量がこれ以下であれば、やはり、反応速度が減少する。
さらに、この反応を連続で行う場合には、種々な方法が
考えられる。例えば、該新規錫化合物が無水弗化水素に
は溶解するが、水素を含むハロゲン化炭化水素にはほと
んど溶解しないという特徴を利用して、該新規錫化合物
を含むHF相と製品を含む有機物相に分離し、その有機物
相から製品を取り出す液抜きプロセスや、反応副生高沸
物、オリゴマーや黒色沈澱物および錫由来のタールが実
質上ほとんど生成しないという特徴を利用して、触媒や
高沸物の抜き出しをほとんど行わずに、製品を蒸気とし
て取り出す蒸気抜き出しプロセスなどが考えられる。
この2つの連続反応プロセスについて、さらに詳しく説
明する。
第1図に、液抜きプロセスのフローを示す。反応器1で
水素を含むハロゲン化炭化水素と無水弗化水素とを、該
新規錫化合物の存在下で反応させる。反応副生物の塩化
水素は、コンデンサー(または蒸留塔)2で同伴する弗
化水素や炭化水素を凝縮除去した後、ガス状で抜き出
す。凝縮した弗化水素や炭化水素は反応器1へリサイク
ルさせる。反応器内1は、有機物相とHF相からなる2液
相である。これを液のまま抜き出し、デカンター3で分
離する。該新規錫化合物は主にHF相に分配するので、HF
相は反応器1へリサイクルさせる。HF相の比重は、HF相
中のSn濃度によつて変化し、Sn濃度が濃いときは、有機
物相よりも比重が大きくなり、デカンターでは下層にな
るが、第1図ではSn濃度をそれほど濃くせず、HF相が上
層になるようしてある。
デカンターで分離された有機物相には、まだ少量の該新
規錫化合物が含まれているので、これを抽出塔4で、無
水弗化水素によつて回収する。抽出塔4を出た実質上該
新規錫化合物を含まない有機物相は、通常の蒸留操作に
よつて精製すればよい。例えば、この有機物相から蒸留
塔5で低沸留分を除き、蒸留塔6で製品と製品よりも高
沸である原料とを分離する。製品と分離された原料であ
る水素を含むハロゲン化炭化水素は、反応器1へリサイ
クルされる。
この液抜きプロセスでは、有機物相中に該新規錫化合物
を無水弗化水素によつて充分に回収しないと、蒸留塔の
釜にSnを含むタールが生成し、トラブルの原因となる。
しかし、反応器、デカンターや抽出塔など、無水弗化水
素が存在するところでは、該新規錫化合物は無水弗化水
素に溶解するので、Snを含むタールはほとんど生成しな
い。
第2図には、蒸気抜き出しプロセスのフローを示す。蒸
気ぬきだしプロセスでは、副生する塩化水素ガスに同伴
させて、弗化水素と製品を蒸気で抜き出し、デンカンタ
ー9でHF相と有機物相に分離する。このとき、原料の水
素を含むハロゲン化炭化水素も同伴されれば、反応器7
のすぐ上にある蒸留塔8で製品と分離し、反応器7へリ
サイクルさせる。デカンター9で分離されたHF相も反応
器7へリサイクルさせるが、このHF相には、実質上ほと
んど該新規錫化合物は含まれていない。
デカンターで分離された有機物相は、主として製品から
なるので、通常の蒸留操作によつて精製すればよい。例
えば、この有機物相から蒸留塔10で低沸留分を除き、蒸
留塔11で製品と製品よりも高沸である原料とを分離す
る。このとき、蒸留分離された原料の水素を含むハロゲ
ン化炭化水素は反応器7へリサイクルさせる。
この蒸気抜き出しプロセスでは、反応器7から液を抜き
出さないので、高沸物、オリゴマーや黒色沈殿物、およ
び錫由来のタールが生成する場合には、それらの処理を
するために、別に反応器7から連続的にまたはバツチ的
に液を抜き出さなければならない。しかし、該新規錫化
合物の存在下で反応させると、高沸物、オリゴマーや黒
色沈殿物、および錫由来のタールがほとんど生成しない
ので、反応器7から液を抜き出さなくても、長期の連続
運転が可能になる。
(実施例) 以下、本発明を実施例にしたがつて、さらに詳細に説明
する。
なお、実施例の中で用いた分析方法および装置は、次に
示すとおりである。
元素分析 Sn:原子吸光光度計(日立170−10) F:イオン電極(東亜電波F=125) イオン・メーター(東亜電波1M20E) Cl:イオン電極(東亜電波CL−135) イオン・メーター(東亜電波1M1E) ガスクロマトグラフイー 島津製作所GC−3BT 充填剤:Apiezon Grease 島津製作所GK−3BF 充填剤:Squalane NMR 日本電子GX−400 GC−MS 日本電子JMS−D300 実施例1 1,1,2−トリクロロエタン66.7g(0.5モル)、無水弗化
水素23g(1.15モル)、塩化第二錫19.5g(0.075モ
ル)、およびエタノール2.07g(0.045モル)を200CCハ
ステロイC(Hastelloy C)製反応器〔ケミカル・エン
ジニヤーズ・ハンドブツク(Chemical Enginers′ Hand
book)第5版,p23−56〕に仕込んだ。反応器には、撹拌
機、コンデサー、温度計および圧力計が取りつけられて
おり、コンデンサーの出口には、圧力を調節するための
弁が設けてある。コンデンサーには、約−10℃の冷媒を
流し、副生塩化水素に伴つて出てくる弗化水素を凝縮し
て、反応器へ戻すようにしてある。この反応器に300Wの
マントル・ヒーターを取り付け、昇温を開始した。反応
器内圧が10kg/cm3Gになつた時点で、副生塩化水素の抜
き出しを開始し、反応を通して、この圧力を保つた。反
応温度は成り行きに任せたが、ほぼ一定で、95〜115℃
であつた。
昇温開始後、3時間で加熱を止め、反応器を冷却してか
ら、反応液を取り出し、水で洗浄し有機物相と水相に分
離した。その有機物相の組成をガスクロマトグラフイー
で分析して、1,1,2−トリクロロエタンの反応率と1,2−
ジクロロ−1−フルオロエタンおよび2−クロロ−1,1
−ジフルオロエタンの収率を求めた。ここで用いた収率
は、目的生成物の生成モル数を仕込んだ1,1,2−トリク
ロロエタンのモル数で割つたものである。さらに、有機
物相中の2量体濃度をガスクロマトグラフイーにより定
量した。この2量体は、第3図のピーク、、と
、および第4図のとで示されるものであり、GC−
MSおよびNMRスペクトルより、とはCH2Cl−CHCl−CH
Cl−CHClFのジアステレオマーであり、とはCH2Cl−
CHCl−CHCl−CHCl2のジアステレオマーであることが判
明した。
この2量体の濃度が大きいと、さらに重合が進んだオリ
ゴマーや黒色沈澱物の量も多くなる。
実験結果を表1に示した。
実施例2〜7 含窒素化合物を、エチルアルコールの替りに、iso−プ
ロピルアルコール(実施例2)、sec−ブチルアルコー
ル(実施例3)、tert−ブチルアルコール(実施例
4)、アセトン(実施例5)、酢酸(実施例6)および
水(実施例7)とした以外は、実施例1と同じ方法で反
応を行つた。その結果を表1に示す。
比較例1 エタノールを加えない以外は、実施例1と全く同じ方法
で反応を行つた。その結果を表1に示す。
実施例8 1,1,2−トリクロロエタン667g(5.0モル)、無水弗化水
素230g(11.5モル)、塩化第二錫195g(0.75モル)およ
びsec−ブチルアルコール33g(0.45モル)を1000CCハス
テロイC製反応器に仕込んだ。反応器には、200CC反応
器と同様に、撹拌機、コンデンサー、温度計および圧力
計が取り付けてある。この反応器を予め200℃に保つた
オイル・バスに浸した。オイル・バスには、温度計と50
0Wヒーターが2個設けてあり、反応を通して温度が200
℃を保つように自動調節している。
反応器をオイル・バスに浸漬後、反応器の内圧が10kg/c
m3Gになつた時点で、副生塩化水素の抜き出しを開始
し、その後も、この圧力を保つた。圧力が10kg/cm3G一
定になつてからは、反応液温度もほぼ一定値を示し、96
〜120℃であつた。反応を開始後3時間してから反応を
止め、反応器を冷却した後、反応液を取り出し、1,1,2
−トリクロロエタンの反応率と生成物の収率を求めた。
さらに、有機物中の2量体濃度を求めるとともに、反応
液中の黒色沈澱量も求めた。その結果を表2に示す。
実施例9 sec−ブチルアルコールの量を56g(0.75モル)とした以
外は、実施例8と同様の方法で反応を行つた。その結果
を表2に示す。
比較例2 sec−ブチルアルコールを加えない以外は、実施例8と
全く同じ方法で反応を行つた。その結果を表2に示す。
実施例10 原料を1,2−ジクロロ−1−フルオロエタンとした以外
は、実施例8と同様の方法で反応を行つた。その結果を
表3に示す。原料は変わつたが、表3中の2量体は実施
例1〜9のものと同じものであつた。
比較例3 sec−ブチルアルコールを加えない以外は、実施例10と
全く同じ方法で反応を行つた。その結果を表3に示す。
実施例11 撹拌機、コンデンサー、温度計および圧力計が取り付け
られている1000CCハステロイC製反応器の底部にノズル
とバルブを設けて、反応終了後、冷却してから反応液を
そのまま抜き出せるようにした。この反応器への加熱源
としては、1,5kwのマントル・ヒーターを用いた。
この反応器に、1,1,2−トリクロロエタン587g(4.4モ
ル)、無水弗化水素308g(15.4モル)、塩化第二錫172g
(0.66モル)およびsec−ブチルアルコール48.9g(0.66
モル)を仕込んだ。マントル・ヒーターの電圧は、スラ
イダツクによつて調節できるようにしてあり、反応を通
して、電圧は70V一定に保つた。
反応器内圧が10kg/cm3Gになつた時点で、副生塩化水素
の抜き出しを開始し、その後もこの圧力を保つた。反応
開始後3時間してから反応を止め、反応器を冷却した
後、反応液を底部ノズルから取り出した。反応液は、HF
相と有機物相の2液相に分離しており、錫由来のタール
はほとんど認められなかつた。
両相中のSn濃度を測定したところ、有機物相中は2.1重
量%、HF相中は24.8重量%であり、ほとんどのSnがHF相
に溶解していた。さらに、有機物相中の2量体濃度を分
析したところ、0.13重量%であつた。
比較例4 sec−ブチルアルコールを加えない以外は、実施例11と
同じ方法で反応を行つた。その結果を表4に示したが、
有機物相中の2量体濃度は2.3重量%であり、実施例11
の0.13重量%よりも遥かに多く、また、Sn由来のタール
も認められた。
実施例12〜16 無水弗化水素の量、塩化第二錫の量およびsec−ブチル
アルコールの量を表4に示した値に変更した他は、実施
例11と同様の方法で、反応を行つた。その結果を表4に
示す。
実施例17 sec−ブチルアルコール48.9g(0.66モル)の代わりに、
水11.9g(0.66モル)を用いた以外は、実施例11と同様
の方法で反応を行つた。この場合も、反応液は、HF相と
有機物相の2液相に分離し、錫由来のタールはほとんど
認められなかつた。また、両相中のSn濃度を測定したと
ころ、有機物相中は1.2重量%、HF相中は28.8重量%で
あり、ほとんどのSnがHF相に溶解していた。さらに、有
機物相中の2量体濃度を分析したところ、0.36重量%で
あり、やはり、塩化第二錫のみの場合の比較例4の2.3
重量%よりも遥かに少なかつた。
実施例18 反応圧力を7.5kg/cm3Gに代えた以外は、実施例17と同様
の方法で反応を行つた。結果を表5に示す。
実施例19,20,21 水の量を表5に示すように代えた他は、実施例17と同様
の方法で反応を行つた。結果を表5に示す。
実施例22 撹拌機、コンデンサー、温度計および圧力計が取り付け
られている200CCハステロイC製反応器の底部にノズル
とバルブを設けて、反応終了後、冷却してから反応液を
そのまま抜き出せるようにした。この反応器への加熱源
としては、500Wのマントル・ヒーターを用いた。
この反応器には、1,1,2−トリクロロエタン133g(1.0モ
ル)、無水弗化水素40.0g(2.0モル)、塩化第二錫39.1
g(0.15モル)およびブチルアルデヒド10.8g(0.15モ
ル)を仕込んだ。マントル・ヒーターの電圧は、スライ
ダツクによつて調節できるようにしてあり、反応を通し
て、電圧は65V一定に保つた。
反応器内圧が10kg/cm3Gになつた時点で、副生塩化水素
の抜き出しを開始し、その後もこの圧力を保つた。反応
開始後3時間してから反応を止め、反応器を冷却した
後、反応液を底部ノズルから取り出した。反応液は、HF
相と有機物相の2液相に分離しており、錫由来のタール
はほとんど認められなかつた。
両相中のSn濃度を測定したところ、有機物相中は2.0重
量%、HF相中は24.7重量%であり、はとんどのSnがHF相
に溶解していた。さらに、有機物相中の2量体濃度を分
析したところ、0.00重量%であつた。
比較例5 ブチルアルデヒドを加えない以外は、実施例22と全く同
じ方法で反応を行つた。その結果を表6に示したが、有
機物相中の2量体濃度は0.79重量%であり、実施例22の
0.00重量%よりも遥かに多く、また、Sn由来のタールも
認められた。
実施例23〜26 ブチルアルデヒドを塩化第二錫5水和物、シクロヘキシ
ルアルコール、ピリジンおよびトリエチルアミンに代え
た以外は、実施例22と同様の方法で反応を行つた。その
結果を表6に示す。
実施例27 実施例11で用いた反応器に、トリクロロエチレン578g
(4.4モル)、無水弗化水素308g(15.4モル)、塩化第
二錫172g(0.66モル)および水11.9g(0.66モル)を仕
込み、実施例11と同様の方法で反応を行い、2時間後に
反応をストツプした。反応液は、HF相と有機物相の2液
相に分離しており、錫由来のタールはほとんど認められ
なかつた。有機物相中のSnは1.6重量%、HF相中のSnは2
7.9重量%であり、ほとんどのSnがHF相に溶解してい
た。主な反応生成物は、1,1,2−トリクロロ−1−フル
オロエタンと1,2−ジクロロ−1,1−ジフルオロエタンで
あり、収率はそれぞれ33%と55%であつた。
実施例28 実施例1で用いた反応器に、trans−1,2−ジクロロエチ
レン96.9g(1.0モル)、無水弗化水素70.0g(3.5モ
ル)、塩化第二錫39.1g(0.15モル)および水2.7g(0.1
5モル)を仕込み、実施例1と同様の方法で反応を行つ
た。反応終了冷却後、反応液をそのまま取り出したとこ
ろ、反応液は、HF相と有機物相の2液相に分離してい
た。反応液中には、錫由来のタールはほとんど認められ
ず、有機物相中のSnは0.3重量%、HF相中のSnは33.1重
量%であり、ほとんどのSnがHF相に溶解していた。主な
反応生成物は、1,2−ジクロロ−1−フルオロエタンと
2−クロロ−1,1−ジフルオロエタンであり、収率はそ
れぞれ35%と6%であつた。また、有機物中の2量体濃
度は0.47重量%であつた。
比較例6 水を加えない以外は、実施例28と全く同じ方法で反応を
行つた。反応終了後の反応液には、高沸物、オリゴマー
や黒色沈澱物、および錫由来のタールが多く、2液相に
分離することはできなかつた。反応液を水の中に入れ
て、水相と有機物相に分離し、その有機物相中の組成を
分析したところ、1,2−ジクロロ−1−フルオロエタン3
8.4重量%、2−クロロ−1,1−ジフルオロエタン19.2重
量%、2量体31.8重量%であり、実施例28に比べて2量
体が圧倒的に多く生成していた。
実施例29 実施例1で用いた反応器に、ビニリデンクロライド96.9
g(1.0モル)、無水弗化水素50.0g(2.5モル)、塩化第
二錫39.1g(0.15モル)および水2.7g(0.15モル)を仕
込み、実施例1と同様の方法で反応を1時間行なつた。
ただし、反応を通して、副生塩化水素の抜き出しは行わ
なかつたので、反応圧力は34kg/cm3Gまで上昇した。
反応終了後、反応器を冷却して反応液を取り出した。そ
の際、反応器は常圧以上であつたので、弁を開けてガス
状の生成物も捕捉した。反応液中には、錫由来のタール
はほとんど認められなかつた。主な反応生成物は、1,1
−ジクロロ−1−フルオロエタンと1−クロロ−1,1−
ジフルオロエタンであり、収率はそれぞれ29%と34%で
あつた。
実施例30 実施例22で用いた反応器に、塩化第二錫78.2g(0.30モ
ル)、水5.4g(0.30モル)および無水弗化水素80.0g
(4.0モル)を仕込んで、実施例22と同様の方法で反応
を行つた。反応を開始してから2時間後に反応を止め、
反応器を冷却して液を取り出した。液は均一相で、Snは
完全に溶解しており、Sn濃度は31.1重量%であつた。ハ
ロゲン化炭化水素がなくても、Snは変成して新しい形態
になつていた。
この液の半分を、新たに反応器を仕込み、ついで1,1,2
−トリクロロエタンを133g(1.0モル)仕込んだ。実施
例22と同様の方法で反応を行つたところ、反応液はHF相
と有機物相に分離し、Sn濃度はHF相に36.3重量%、有機
物相中に1.6重量%であり、錫由来のタールは認められ
なかつた。1,1,2−トリクロロエタンの反応率は51%
で、1,2−ジクロロ−1−フルオロエタンと2−クロロ
−1,1−ジフルオロエタンの収率は48%と2%であつ
た。また、有機物中には、2量体は検出されなかつた。
実施例31 1,1,2−トリクロロエタン2.7g(0.02モル)、無水弗化
水素0.80g(0.04モル)、テトラメチルスズ0.54g(0.00
3モル)および水0.054g(0.003モル)を10CCハステロイ
C製反応器に仕込んだ。反応器を完全に密封してから、
100℃に保たれたオイル・バスに浸漬した。オイル・バ
スの温度を徐々に上げ、約1時間後には160℃とし、そ
の後一定値に保つた。オイル・バスに浸漬してから3時
間後に反応器を取り出し、冷却後、反応液を水の中に入
れて、水相と有機物相に分離した。その有機物相中の組
成を分析したところ、1,1,2−トリクロロエタン90.5重
量%、1,2−ジクロロ−1−フルオロエタン9.4重量%、
2−クロロ−1,1−ジフルオロエタン0.1重量%であつ
た。
実施例32 塩化第二錫を1,1,2−トリクロロエタンにモル比で0.15:
1になるように加えた。次に、この混合液に、塩化第二
錫と等モルのsec−ブチルアルコールを加えた。この混
合液と無水弗化水素とを、それぞれ667g/Hrと300g/Hrの
流量で、実施例11で用いた反応器にレベル計を取りつ
け、その反応器に連続的に別々に加えた。マントル・ヒ
ーターの電圧は70Vで一定として、反応器を加熱した。
反応圧力を10kg/cm3Gで一定に保ち、副生する塩化水素
は、コンデンサーで同伴する無水弗化水素を凝縮した
後、連続的に抜き出した。その時の反応液温度は98〜10
2℃であつた。反応器からは、底部のノズルを通して、
反応液を連続的に抜き出した。抜き出した反応液を容器
に受けると、HF相と有機物相に分離し、錫由来のタール
はほとんど認められなかつた。このままの状態で、連続
反応を11時間続けた。取り出したHF相中のSn濃度は19.8
重量%、有機物中のSn濃度は2.6重量%であり、大部分
のSnはHF相に溶解していた。有機物中の1,2−ジクロロ
−1−フルオロエタンと2−クロロ−1,1−ジフルオロ
エタンの濃度は25.6重量%と0.8重量%であつた。残り
は、ほとんどが原料である1,1,2−トリクロロエタンで
あり、2量体は全く認められなかつた。
比較例7 sec−ブチルアルコールを加えない以外は、実施例32と
同様の方法で反応を行つた。連続反応開始後6時間目に
反応温度が急上昇し、運転続行不能となつた。冷却後、
反応器を開放すると、タール状のものが反応器内に溜ま
つていた。これを分析したところ、Snが28.7重量%、Cl
-が0.5重量%、F-が8.8重量%、および有機物が54.2重
量%で、Snと有機物の混ざつた錫由来のタールであるこ
とが分かつた。さらに、この中には、水にもアセトンに
も溶解しない黒色沈澱が1.1重量%含まれていた。
反応器から出た反応液は、HF相、有機物相およびタール
状物とに分離した。HF相中のSnは0.8重量%しかなく、
有機物相中には6.7重量%、タール状物には24.2重量%
のSnが含まれており、このタール状物も錫由来のタール
であつた。
また、有機物の組成は、1,2−ジクロロ−1−フルオロ
エタンが35.1重量%、2−クロロ−1,1−ジフルオロエ
タンが2.3重量%であつたが、2量体濃度は0.7重量%と
実施例32よりもかなり多く存在していた。
実施例33 第5図に示すようなプロセスを組み立てて連続反応を行
つた。反応器は実施例32で用いた1000CCハステロイ製で
あり、圧力計、温度計、レベル計および撹拌機が取り付
けられている。
反応器12へは、ライン13を通して該新規錫化合物を含む
無水弗化水素と、ライン14を通して主に1,1,2−トリク
ロロエタンからなる有機物とが連続的に供給できるよう
にした。反応で副生する塩化水素は、同伴してきた無水
弗化水素をコンデンサー15で凝縮除去した後、ライン16
を通して吸収塔17に入る。コンデンサー15には約−10℃
の冷媒が流してある。反応器12からライン18を通して、
反応液を連続的に抜き出し、デカンター19にてHF相と有
機物相とに分離する。分離されたHF相はHFバツフアータ
ンク20に入り、ライン21から送られるメイクアツプの無
水弗化水素と一緒になつて反応器12へリサイクルされ
る。
一方、デンカター19で分離された有機物相は、有機物相
液量調整容器22を通して蒸留塔23に送り、蒸留塔23で粗
製品と原料である1,1,2−トリクロロエタンとに分けら
れ、粗製品はライン24より取り出され、1,1,2−トリク
ロロエタンは1,1,2−トリクロロエタン・バツフアータ
ンク25へ入り、ライン26から送られるメイクアツプの1,
1,2−トリクロロエタンと一緒になつて、反応器12へリ
サイクルされる。なお、27は撹拌機を示す。
実施例32で製造した新規錫化合物を含むHF相を、反応器
とHFバツフアータンクに仕込み、また、1,1,2−トリク
ロロエタンを反応器と1,1,2−トリクロロエタン・バツ
フアータンクに仕込んでから連続反応を開始した。マン
トル・ヒーター電圧は70Vとし、反応圧力は10kg/cm3Gを
維持した。反応温度は98〜102、1,1,2−トリクロロエタ
ン供給量は約480g/Hr、無水弗化水素供給量は290g/Hrで
あつた。
この条件で62時間連続運転を設けたが、該新規錫化合物
はHF相に溶解して、反応器〜デカンター〜HFバツフアー
タンクの間をリサイクルし、反応活性が低下することも
なく順調に運転できた。運転を止めてから、反応器、デ
カンターおよびHFバツフアータンクを開放したが、錫由
来のタールや黒色沈澱はほとんど認められなかつた。こ
の運転によつて消費された1,1,2−トリクロロエタンは
6,780g、得られた1,2−ジクロロ−1−フルオロエタン
は5,050g、2−クロロ−1,1−ジフルオロエタンは88gで
あり、収率はそれぞれ85%と2%であつた。また、反応
器および1,1,2−トリクロロエタン・バツフアータンク
いずれの有機物中にも、2量体は検出されなかつた。
実施例34 実施例33と同じ反応器を用い、第6図に示すようなプロ
セスで連続反応を行つた。
反応器28へは、ライン29を通して無水弗化水素が、ライ
ン30を通して1,1,2−トリクロロエタンが連続的に供給
できるようになつている。反応器28の上のコンデンサー
I31には、充填物(HELI PACK No.2,東京特殊金網KK
製)を入れ、約−10℃の冷媒の代わりに温水を流し、温
度が調節できるようにした。生成した1,2−ジクロロ−
1−フルオロエタンと2−クロロ−1,1−ジフルオロエ
タンは、塩化水素および無水弗化水素と一緒に、コンデ
ンサーI31の上から、ライン32を通してガス状で抜き出
し、約−10℃の冷媒を流してあるコンデンサーII33で凝
縮させる。凝縮した粗製品と無水弗化水素は、デカンタ
ー34でHF相と有機物相の2液相に分離し、粗製品はライ
ン35より取り出され、無水弗化水素はHFバツフアータン
ク36で、ライン37から送られるメイクアツプの無水弗化
水素と一緒になつて反応器28へリサイクルされる。コン
デンサーII33で未凝縮の塩化水素は、ライン38を通して
吸収塔39で吸収される。なお、40は撹拌機を示す。
まず、反応器に実施例32で製造した新規錫化合物を含む
HF相を、HFバツフアータンクには無水弗化水素を仕込ん
で連続反応を開始した。マントル・ヒーターの電圧は40
〜60V、反応圧力は5〜10kg/cm3Gの間を保つた。反応器
への1,1,2−トリクロロエタンと無水弗化水素は、反応
器のレベルと反応液温度がほぼ一定になるように供給し
た。ただし、反応温度は反応圧力によつて変動し、反応
圧力が5kg/cm3Gのときに75〜80℃、圧力が10kg/cm3Gの
ときには98〜103℃であつた。コンデンサーIは60〜90
℃に保ち、副生塩化水素と一緒に弗化水素と有機物を留
出させた。有機物の留出量は20〜70g/Hrであり、弗化水
素の留出量は留出した有機物に対して1.4〜2.7(重量
比)であつた。
コンデンサーIには充填物が入れてあるので、原料の1,
1,2−トリクロロエタンと、製品である1,2−ジクロロ−
1−フルオロエタンおよび2−クロロ−1,1−ジフルオ
ロエタンとはある程度分離され、留出した有機物中に
は、1,2−ジクロロ−1−フルオロエタンが60〜90重量
%、2−クロロ−1,1−ジフルオロエタンが1〜8重量
%含まれていた。また、反応液中のSn濃度は13〜24重量
%であつたが、留出した弗化水素中のSn濃度は0.0〜0.6
重量%しかなく、該新規錫化合物はほとんど留出しなか
つた。
反応を36時間行つてから、反応器を開放したところ、錫
由来のタールおよび黒色沈澱はほとんど認められなかつ
た。また、反応器内の有機物中にも2量体は検出されな
かつた。運転を通して消費した1,1,2−トリクロロエタ
ンは2,290g、生成した1,2−ジクロロ−1−フルオロエ
タンは1,440g、2−クロロ−1,1−ジフルオロエタンは9
2gであり、収率はそれぞれ72%と5%であつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は液抜きプロセスのフローシート、第2図は蒸気
抜き出しプロセスのフローシート、第3図および第4図
は実施例1における有機物相中の2量体を定量したガス
クロマトグラフイー、第5図は本発明の一実施例を示す
工程図、第6図は本発明の別の実施例を示す工程図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 31/26 X 8017−4G C07B 61/00 300 (72)発明者 北村 高雄 宮崎県延岡市旭町6丁目4100番地 旭化成 工業株式会社内 (72)発明者 秋山 宏文 宮崎県延岡市旭町6丁目4100番地 旭化成 工業株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記に示す含酸素化合物から選ばれる1種
    または2種以上および/または下記に示す含窒素化合物
    から選ばれる1種または2種以上と、下記に示す錫化合
    物から選ばれる1種または2種以上と、無水弗化水素と
    からの無水弗化水素に可溶な反応生成物の存在下で、水
    素を含むハロゲン化炭化水素を無水弗化水素と液相で反
    応させることを特徴とする弗素化炭化水素の製造方法。 含酸素化合物:H2O、H2O2、含酸素有機物 含窒素化合物:NH3、含窒素有機物 錫化合物:ハロゲン化第二錫、オキシハロゲン化第二
    錫、有機錫
  2. 【請求項2】錫化合物がハロゲン化第二錫である特許請
    求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】含酸素化合物がH2Oである特許請求の範囲
    第1項または第2項記載の方法。
  4. 【請求項4】分子内に水素を含むハロゲン化炭化水素
    が、下記に示すハロゲン化炭化水素のいずれかである特
    許請求の範囲第1項記載の方法。 (ただし、XはF以外のハロゲン原子、R1,R2,R3は水素
    原子、ハロゲン原子、炭化水素基、またはハロゲン化炭
    化水素基、R4,R5はハロゲン原子、炭化水素基、または
    ハロゲン化炭化水素基を表わす。)
  5. 【請求項5】ハロゲン化炭化水素が1,1,2−トリクロロ
    エタン、1,2−ジクロロ−1−フルオロエタン、1,1,2−
    トリクロロエタンおよび1,1,1,2−テトラクロロエタン
    のいずれかである特許請求の特許請求の範囲第4項記載
    の方法。
  6. 【請求項6】分子内に水素を含むハロゲン化炭化水素
    が、下記に示すハロゲン化炭化水素のいずれかである特
    許請求の範囲第1項記載の方法。 (HR6)C=C(R7H),(HR8)C=C(R9R10) (ただし、R6,R7,R8は水素原子、ハロゲン原子、炭化水
    素基、またはハロゲン化炭化水素基、R9,R10はハロゲン
    原子、炭化水素基、またはハロゲン炭化水素基を表わ
    し、R6,R7またはR8,R9,R10は同時に水素原子および/ま
    たは炭化水素基ではない。)
  7. 【請求項7】ハロゲン化炭化水素が1,2−ジクロロエチ
    レン、1,1−ジクロロエチレンおよびトリクロロエチレ
    ンのいずれかである特許請求の範囲第6項記載の方法。
  8. 【請求項8】分子内に水素を含むハロゲン化炭化水素が
    水素を含む塩素化炭化水素であり、副生する塩化水素が
    連続的に反応系外へ取り出される特許請求の範囲第1項
    記載の方法。
  9. 【請求項9】分子内に水素を含むハロゲン化炭化水素を
    無水弗化水素と反応させてなる弗素化炭化水素が蒸気の
    状態で反応系外へ取り出される特許請求の範囲第1項記
    載の方法。
  10. 【請求項10】無水弗化水素に可溶な反応生成物の存在
    下で、分子内に水素を含むハロゲン化炭化水素を無水弗
    化水素と液相で反応させた反応液を、主にハロゲン化炭
    化水素からなる有機物相と、主に該生成物と無水弗化水
    素からなる弗化水素相に分離され、有機物相から弗素化
    炭化水素が得られる特許請求の範囲第1項記載の方法。
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