JP2000505543A - 検定試薬および対照試薬として使用される試薬 - Google Patents

検定試薬および対照試薬として使用される試薬

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、予め決めたリガンドに特異的に結合し、1つ以上の抗体不変部領域エピトープを有し、特異性および親和性が均一である試薬の使用法に関する。この試薬は、所望のリガンドに特異的な抗体を定性的または定量的に測定するよう設計された診断キットのための検定(標準)試薬および/または対照試薬の製造において、連続的に生産することができる。例えば、本発明は、ヒト抗体を測定する測定法およびキットの検定(標準)試薬および/または陽性対照試薬として用いることのできる組み換えマウス−ヒトキメラ抗体を包含する。キメラ抗体を作成するのに、いずれの種も用いることができ、相当するいずれの種の抗体の存在も検出することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 検定試薬および対照試薬として使用される試薬 発明の背景 発明の分野 本発明は、診断測定およびキットにおいて検定試薬(calibrator)(標準試薬) および/または対照試薬(control)としての試薬を用いる方法に関する。更に詳 しくは、所望のリガンドに特異的な抗体を定性的または定量的に測定するよう設 計された診断測定およびキットにおける検定試薬および/または対照試薬の製造 において、抗原陽性血漿または血清の代わりに、1種以上のこれらの試薬を用い ることができる。試薬自体は、予め決めたリガンドに特異的に結合し、1つ以上 の抗体不変部領域エピトープを有し、特異性および親和性が均質である。試薬は 、ハイブリドーマおよび/または組み換えDNA技術の使用により製造すること ができる。 背景情報 抗体は、ジスルフィド結合により結合した2つの同一の軽(L)および2つの 同一の重(H)ポリペプチド鎖から成る多 重ドメイン蛋白質である(図1)。LおよびH鎖の両方のアミノ末端ドメインは 、アミノ酸配列およびコンホメーションにおいてかなりの多様性を示し、可変部 (V)領域と呼ばれる。各V領域内に、リガンド結合ポケットを形成する、高可 変部領域または相補性決定領域(CDRs)と呼ばれる例外的可変性の3つのセ グメントが存在する。LおよびH鎖の両方の他のドメインは、不変部領域を構成 する。不変部領域は、リガンド結合に関与せず、変化はより制限されている。不 変部領域は、種特異的であり、サイズ、電荷、アミノ酸組成、グリコシル化およ び生物学的機能を含む重鎖不変部領域の差異に基づき種々のクラスおよびサブク ラスに分けることができる(カラヤンノポロス L.(Carayannopoulos L.)お よびカプラJ.D.(Capra J.D.)、免疫グロブリンの構造および機能、基礎免 疫学、3版、ポールW.E.(Paul W.E.)編、ラーベンプレス(Raven Press)、ニ ューヨーク、283−314ページ(1993))。 免疫系は、事実上いずれの物質も認識することのできる著しく多様なレパート リーの抗体分子を生み出す。抗原(即ち、免疫応答を引き出すことのできる物質 、例えば、蛋白質、炭水化物、核酸、脂質、または担体に共役したハプテン)の 感作によ り生じた一次抗体応答は、主としてIgMクラスの抗体の産生をもたらす。この 応答は、抗原の異なるエピトープに対する抗体の不均一な混合物が産生されるこ とから、事実上、ポリクローナルである。同じ抗原による引き続く又は長引いた 感作は、一般に親和性がより高く(エピトープと抗体結合部位との間の結合強度 の尺度)且つほとんど全てのIgGクラスから成る、一次応答で観察されるそれ より顕著に大きい抗体力価により特徴付けられる二次応答をもたらす。特異的I gM力価は、一般的に、特異的IgG力価よりも急速に小さくなる。結果として 、血清または他の生物学的液中に存在する特異的抗体のクラスの監視は、特異的 抗原(例えば、感染因子)に対する個々の免疫状態の指標を提供する。抗体のク ラスは、自己免疫の場合の臨床的関連性があり得、またIgEクラス抗体の産生 と関係するI型過敏性(アレルギー応答)を監視するためのものでもあり得る( ロイトI.(Roitt I)編、免疫学、ゴワーメディカルパブリッシング(Gower M edical Publishing)、ロンドン、イギリス(1985);ポールW.E.編、 基礎免疫学、3版、ラーベンプレス、ニューヨーク(1993))。 クラスに関わりなく、抗体分子は、高親和性および特異性(関 与するエピトープと他のエピトープとを区別する能力)でリガンドに結合し、そ れを理想的免疫診断試薬にする。免疫測定法は、感染因子、生理学的機能、アレ ルギー、自己免疫、癌、製剤、および薬物乱用を監視する迅速で高感度の方法を 提供する。手動および自動化免疫測定法は、一般的抗体応答、特異的抗原に対す る抗体、および診断に関連のある抗原またはハプテンを測定するように設計され てきた。不均質免疫測定法は、通常、多数の反応工程から成り、最終的に、試験 結果を得るために、遊離のリアクタントからの免疫複合反応物の分離を必要とす る。対照的に、均質免疫測定法は、遊離反応物からの複合反応物の分離を必要と しない液相システムである。免疫測定法は、多数の異なるフォーマットで開発さ れてきたが、2つの主な系:(1)競合的測定法、および(2)非競合的測定法 (例えば、イムノメトリック、サンドイッチ)に分けることができる。不均質免 疫測定法の両方の系にとって、結合および遊離の反応物の分離のための固相生化 学が、革命的であることを証明された。抗体または抗原試薬は、共有的に又は非 共有的(例えば、イオン的、疎水的)に固相に結合できる。共有結合の結合剤は 、公知であり、固相の一部であってもよいし又は被覆前にそれに誘 導してもよい。免疫測定法に用いる固相の例としては、多孔性および非多孔性材 料、ラテックス粒子、磁気粒子、微粒子、ビーズ、膜、マイクロタイターウェル およびプラスチックチューブがある。固相材料および抗原または抗体を標識する 方法の選択は、所望の測定フォーマット遂行特性に基づいて決定する。ある免疫 測定法では、標識を必要としない。例えば、抗原が、赤血球のような検出可能な 粒子上に存在する場合、反応性は、凝集に基づいて樹立することができる。ある いは、抗原−抗体反応は、可視的変化(例えば、放射免疫拡散法)をもたらすこ とができる。多くの場合、免疫測定法に用いる抗体または抗原試薬の1つを、シ グナル発生化合物または「標識」に結合させる。このシグナル発生化合物または 「標識」は、それ自体検出可能であるか、または1種以上の更なる化合物と反応 して検出可能な生成物を生成することができる。シグナル発生化合物の例として は、色原体、ラジオアイソトープ(例えば、125I、131I、32P、3H、35Sお よび14C)、蛍光化合物(例えば、フルオレセイン、ローダミン)、化学発光化 合物、粒子(可視的または蛍光)、核酸、錯化剤、または酵素(例えば、アルカ リホスファターゼ、酸性ホスファターゼ、西洋わさびペルオ キシダーゼ、ベーターガラクトシダーゼ、およびリボヌクレアーゼ)のような触 媒が挙げられる。酵素使用の場合、色原性、蛍光性または発光性基質の添加は、 検出可能なシグナルの発生をもたらす。時間により分解される蛍光、内反射蛍光 、増幅(例えば、ポリメラーゼ連鎖反応法)およびラマン分光法のような他の検 出システムも有用である。 免疫測定法は、目的の抗原(例えば、感染因子、自己抗原、アレルゲン)に特 異的な抗体の存在を調べるために生物学的液(例えば、血漿、血清、脳脊髄液、 唾液、涙、鼻洗浄液、または組織および細胞の水性抽出物)を監視するために開 発されてきた。多くの場合、これらの特異的抗体免疫測定法は、抗体クラスまた はサブクラスに特異的であるように設計されてきた。ヒトの特異的抗体を監視す るのに普通に用いられる2つの一般的フォーマットがある:(1)抗原を、固相 上に存在させ、特異的抗体を含有するヒト生物学的液を、抗原と反応させ、次い で、抗原に結合した抗体を、シグナル発生化合物に結合した抗−ヒト抗体で検出 する、および(2)抗−ヒト抗体を、固相に結合させ、特異的抗体を含有するヒ ト生物学的液を、抗体と反応させ、次いで、シグナル発生化合物に結合した抗原 を加えて 特異的抗体を検出する。両方のフォーマットにおいて、抗−ヒト抗体試薬は、ポ リクローナルであってもよいし、またはモノクローナルであってもよい。更に、 抗−ヒト抗体試薬は、測定の意図した目的に依存して、全ての抗体クラスを認識 できるものであってもよいし、あるいは、抗体の特定のクラスもしくはサブクラ スに特異的であるものであってもよい。この試薬の反応性は、それを構成する抗 体のスペクトル及びそれらが結合する特定の抗体不変部領域エピトープに依存し ている。不変部領域エピトープは、抗体応答を生じさせることのできる抗原決定 基である。不変部領域エピトープの例としては、種間不変エピトープ(クラスま たはサブクラス特異的エピトープ)、およびアロタイプエピトープ(種の全構成 員ではなく、ある構成員に存在)が挙げられる。不変部領域エピトープに結合す る抗−ヒト抗体試薬の製造法および試験法は、当業界に周知である。他の種にお ける特異的抗体応答を監視する測定法は、当業者により同様の様式で設計するこ とができる。 特異的抗体を検出するように設計された免疫測定法は、抗体活性の尺度を提供 する。この尺度は、抗体力価、例えば、中間点または終点力価で表わすこともで きるし、または比較標準と 比較した単位(活性もしくは重量)で表すこともできる。免疫測定法およびキッ トは、典型的には、検定試薬(標準試薬)および/または陽性対照試薬として機 能する測定される特異的抗体を含有する1種以上の成分を含む。検定試薬(標準 試薬)を用いて抗体濃度の内挿法の検定(標準)曲線を確立するか、あるいは、 単一の検定試薬を、陽性/陰性カットオフ近くで用いることができる。陽性対照 は、測定性能特性を確立するのに用いられ、試薬の保全の有用な指標である。更 に、特異的抗体を検出するための免疫測定法およびキットは、通常、目的の抗原 と反応する抗体を含有しない血清または血漿のような陰性対照を含む。好ましく は、検定試薬および陽性の対照試薬は、測定される特異的抗体または化学的にそ れと類似した物質で調製する。理想的には、検定試薬および対照試薬は、試験さ れる被分析物(特異的抗体)に類似した方法でその他の測定成分と相互作用する ように作成する。検定試薬および陽性対照試薬は、通常、抗原陽性血漿または血 清から誘導される既知量の特異的抗体(ポリクローナル抗体)を陰性対照試薬中 にスパイクすることにより作成する。しばしば、特異的抗体の種々の濃度を含有 する複数の検定試薬が含まれ、それによって測定法が測定する よう設計されている濃度の範囲を広げる。定量的免疫測定法は、結果を内挿法に より推定することのできる検定(標準)曲線を樹立するために8種までの検定試 薬(標準試薬)を含んでいてもよい。検定試薬および対照試薬にアサインされた 特異的抗体の量は、一次比較標準に対して標準化する。抗体活性の場合、比較標 準は、しばしば、定量、定性、および特異性のような特性を経験的に特徴付けて きた個々の又はプールした血清を用いて樹立する。比較標準は、活性の相対単位 を当てはめてもよいし、または抗体の重量であってもよい。定性的免疫測定法に は、陽性/陰性カットオフ近くにセットされた、単一の検定試薬(標準試薬)を用 いることができる。ある製造元は、単一の検定試薬(標準試薬)を指標検定試薬 と呼ぶ(ボラーA.(Voller A.)等、80年代の免疫測定法、ユニバーステイ パーク プレス(University Park Press)、ボルチモア(1981);アルバー チニA.(Albertini A.)およびエキンスR.(Ekins R.)編、モノクローナル抗体 および免疫測定法の開発、エルセヴィア/ノース−ホーランド ビオメディカル プレス(Elsevier/North-Holland Biomedical Press)、ニューヨーク(198 1);バトラーJ.(Butler J.)編、固相免疫測定法の免疫化学、CRCプ レス、ボカ・ラトン(Boca Raton)(1991))。 免疫測定用抗体−捕獲に基づく免疫測定法の2つの例は、アボットラボラトリ ーズにより製造されたIMx Toxo IgMおよびToxo IgG(図2 )抗体測定法である。両方の測定法は、ヒトの血清または血漿中のトキソプラズ マ・コンディ(Toxoplasma gondii)に対する抗体を測定する自動化微粒子酵素免 疫測定法(MEIA)である(サフォードJ.W.(Safford J.W.)等,Clin,Pa thol.44:238-242(1991))。一方の測定法は、最近の感染または急性感染を示す IgM抗体を定性的に測定し、他方の測定法は、慢性または過去の感染を示すI gGを定量的に測定する。しばしば無症状で成人に感染する偏性細胞内寄生虫で あるトキソプラズマ・ゴンディは、急性後天性妊産婦感染中に起きる経胎盤感染 により、胎児に深刻な結果をもたらすことがある(レミングトンJ.S.(Remi ngton J.S.)およびクラヘンブールJ.L.(Krahenbuhl J.L.)、包括的免疫学 (A.J.ナミアス(A.J.Nahmias)およびオレイリー(O'Reilly)編)327-371ペ ージ、プレナム(Plenum)、ニューヨーク/ロンドン(1982);レミングトンJ. S.、子宮内感染:出産欠陥起源 Ser 4:47-56.The National Foundation of t he March of Dimes,ニューヨーク(1968))。トキソプラズマ・ゴンディ特異的Ig MまたはIgG抗体の存在を調査することによる妊産婦免疫状態の測定は、妊娠 するかどうかの決定の助けとなり、また血清陰性の個体においては、急性感染を 示すセロコンバージョンを監視することができる(デズモントG.(Desmonts G. )およびコベルーJ.(Couvreur J.),NewEngl.J.Med.290:1110-1116 (197 4);マッキャベR.(McCabe R.)および Remington J.S.,New Engl.J.Med. 318:313-317(1988);シバリックD.(Sibalic D.)等,Gynecol.Obstet.Inves t.36:91-95(1993))。これらの測定法は、トキソプラズマ・ゴンディ抗原で被覆 した微粒子を固相として用いる。被覆した微粒子に試料を加えてトキソプラズマ ・ゴンディに特異的な抗体を結合させる。次に、トキソプラズマ・ゴンディ抗原 に複合体化したIgM(またはIgG)クラス抗体に特異的に結合する、アルカ リホスファターゼ共役抗−ヒトIgM(または抗−ヒトIgG)を加える。適切 な基質の添加後、酵素が触媒するターンオーバーの速度を、蛍光に基づいて監視 する。 IgMおよびIgG抗−トキソプラズマ・ゴンディ測定用検定試薬および陽性 対照試薬は、トキソプラズマ・ゴンディに反 応性のヒト供血者から集めた血漿から調製する。高タイター血漿または血清は、 伝統的に、所定の抗原に特異的なヒト抗体の存在を監視するよう設計された診断 測定法およびキットの対照試薬および/または検定試薬(標準試薬)源として役 立ってきた。これらには、ヒト免疫不全ウィルス−1、ヒト免疫不全ウィルス− 2、ヒトT−細胞白血病ウィルス−1、ヒトT−細胞白血病ウィルス−2、サイ トメガロウィルス、A型肝炎ウィルス、B型肝炎ウィルス、C型肝炎ウィルス、 D型肝炎ウィルス、E型肝炎ウィルス、RSウィルス、風疹ウィルス、トキソプ ラズマ・ゴンディ、トリパノソーマ・クルージ(Trypanosoma cruzi)、クリプト コックス・ネオホルマンス(Cryptococcus neoformans)、ヒストプラスマ・カプ スラツム(Histoplasma capsulatum)、ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter py lori)、およびストレプトコッカス・ピオゲネス(Streptococcus pyogenes)に対 する抗体を検出する試験が含まれる。検定試薬(標準試薬)および/または対照 試薬の製造にヒト抗原陽性血漿または血清を用いることは、(1)高力価、高い 特異性を有し且つ他の感染因子に対する抗体を含有しない大容量の血漿または血 清源を求める困難性の増大、(2)測定の性能に影響を与える力価および特異性 に関して、時間経過の間のロット間のかなりの変動、(3)ポリクローンナルで あること(抗体クラス、特異性および親和性の不均質)に起因する抗血清の特性 化についての固有の制限、および(4)価格を含む、いくつかの著しい欠点があ る。事実、ある場合には、供給源問題により、抗原陽性ヒト血漿に基づく検定試 薬および/または対照試薬の製造を維持するのは不可能であることが有り得る。 IgM抗体の高力価源を見つけることは、これらが、通常、急性感染した個体か ら得られることから、特に困難であるはずである。例えば、米国で風疹に対して 反応性のIgM源を求めることは、予防接種プログラムが成功していて困難であ る。適切な抗原陽性血漿または血清源の供給が、より困難になってきたことから 、検定試薬および対照試薬の製造に関連した価格が増加し、この経済的負担は、 最終的には、患者にかかってくる。特異的抗体の水準を監視するよう設計された 診断測定法およびキット用検定試薬(標準試薬)および/または陽性対照試薬の 代替製造法は、著しい進展を意味する。 マウス:ヒトのキメラ抗体のような遺伝子工学による抗体は、抗−ヒト抗体共 役物の特異性試験およびヒトの全免疫グロブリン免疫測定の品質管理のための品 質管理試薬として用いること ができる。これらのキメラ抗体は、比較標準での特異的抗体の定量のための有用 な試薬であるかもしれないことが、更に提起された。キメラ抗体は、異なる抗原 に特異的な比較標準での抗体の量を内挿法により挿入する不均質な量−応答曲線 を確立するのに用いられるであろう(ハミルトンR.G.(Hamilton R.G.),Ann.Bi ol.Clin.48:473-477(1990);バトラーJ.E.およびハミルトンR.G.、固 相免疫測定法の免疫化学、バトラーJ.E.編、CRCプレス、ボカ ラトン、17 3-198ページ(1991)。「不均質」とは、それに対するキメラ抗体が特異的である 抗原が定義されたことを示すが、特異的抗体が監視されている抗原に関係しない 。 本発明は、2つの重要な点:(1)提起された試薬は、抗原特異的抗体応答を 監視するよう設計された免疫測定法およびキットの検定試薬(標準試薬)および /または陽性対照試薬の製造において、抗原陽性血漿または血清の代替物として 用いることを意図していること、および(2)提起された試薬は、測定される特 異的抗体が結合する同じまたは「均質」抗原に結合する点で前述のものと異なる 。均質抗原に結合する試薬の使用は、検定試薬、陽性対照試薬、および供試標本 が、同一の条件下で 同じ抗原に反応することにより特異的抗体活性のより現実的な尺度を提供する点 で好ましく、且つ、測定を実施している時点で供試抗原の完全さを監視できると いう更なる有利性を有する。 特異的ヒト抗体を検出するよう設計された免疫測定法の陽性対照試薬の製造の ための1つの代替材料源は、抗−ヒト抗体と反応する非ヒト免疫抗体である(米 国特許5,008,183)。非ヒト免疫(ポリクローナル)血清の使用は、( a)測定の性能に影響を与え得る抗体クラス組成、力価、特異性および親和性に ついての時間経過によるロット間の変動、;(b)ポリクローナル組成であるこ とによる血清の特徴付けの困難性(例えば、不均質な親和性および特異性);( c)限定された供給;および(d)感染因子の場合、生体を免疫感作に用いる場 合のバイオハザードの可能性、を含むいくつかの欠点がある。 IgM測定用検定試薬および対照試薬の製造のための代替材料源は、特異的非 IgM抗体部分に共有結合した非特異的IgM免疫グロブリン部分の複合抗体で ある(米国特許5,478,753)。複合抗体を作成するための免疫血清の使 用は、上記で概説した全ての本質的欠点を有する。更に、複合抗体を構築するの に用いる免疫および非免疫部分の両方の供給源を求め精 製する必要がある。更には、化学的に架橋した生成物は、結合した非免疫抗体部 分の数および位置に関して不均質であろう。事実、結合部位近くの結合は、特異 的抗体による抗原結合の立体干渉をもたらすことがある。 リガンドに結合し、1つ以上の不変部領域エピトープを有し、そして特異性お よび親和性が均質である(即ち、全ての分子は、特異性および親和性の性質に関 して均一である)本発明で説明する試薬の使用は、検定試薬および陽性対照試薬 の製造に免疫血清を用いることに関係する全ての問題を解決する。更に、不変部 領域エピトープは、試薬の必須部分(即ち、リガンド結合ドメインに直接接合し た)であることから、より均一な組成物が得られる。更には、本発明の試薬は、 ほとんど無制限の量を容易且つ再現可能に生産することができ、測定に用いる抗 原の定量および完全さを監視するのにも有用である。 発明の概要 伝統的に、所定の抗原(例えば、ヒト免疫不全ウィルス−1、ヒト免疫不全ウ ィルス−2、ヒトT−細胞白血病ウィルス−1、ヒトT−細胞白血病ウィルス− 2、サイトメガロウィルス、A型肝炎ウィルス、B型肝炎ウィルス、C型肝炎ウ ィルス、D型 肝炎ウィルス、E型肝炎ウィルス、GB型肝炎ウィルス、RSウィルス、風疹ウ ィルス、トキソプラズマ・ゴンディ、トリパノソーマ・クルージ、クリプトコッ クス・ネオホルマンス、ヒストプラスマ・カプスラツム、ヘリコバクター・ピロ リ、およびストレプトコッカス・ピオゲネス)に特異的なヒト抗体の存在を検出 するよう設計された診断測定法およびキットは、検定試薬(標準試薬)および対 照試薬を製造するのに抗原陽性ヒト血漿(ポリクローナル抗体)または血清を用 いてきた。これとは反対に、本発明は、このような診断測定法およびキットにお いてこのような血漿または血清の代わりに、検定試薬(標準試薬)および/また は対照試薬としての試薬を用いる方法に関する。更に詳しくは、これらの試薬の 1つ以上を、所望のリガンドに特異的な抗体を定性的又は定量的に測定するよう 設計された診断測定法およびキット用の検定試薬(標準試薬)および/または対 照試薬として、抗原陽性血漿または血清の代わりに、用いることができる。試薬 自体は、予め決めたリガンドに特異的に結合し、1つ以上の抗体不変部領域エピ トープを有し、そして特異性および親和性が均質または均一である。試薬は、ハ イブリドーマおよび/または組み換えDNA技術の使用により製造 することができる。 更に詳しくは、本発明は、供試試料中に存在するかもしれない抗体の存在を検 出する方法を包含し、この方法は、(a)抗体を含有する疑いのある供試試料と 抗体に特異的な抗原とを、抗原/抗体複合体の形成を可能にするのに十分な時間 および条件下で接触させること、(b)供試試料中に存在するかもしれない抗体 の存在を検出すること、および(c)抗原に結合する試薬を対照試薬または検定 試薬として用いること、を含んで成り、ここで、改良として、1つ以上の抗体不 変部領域エピトープを含んで成る試薬を対照試薬または検定試薬として用いるこ とを含んで成り、この試薬は、抗原に結合し、特異性および親和性に関して均質 である。 また、本発明は、供試試料中に存在するかもしれない抗体の存在を検出する方 法を含み、この方法は、(a)抗体を含有する疑いのある供試試料と抗体に特異 的な抗原とを、抗原/抗体複合体の形成を可能にするのに十分な時間および条件 下で接触させること、(b)供試試料中に存在するかもしれない抗体の存在を検 出すること、および(c)抗原に結合する2種以上の試薬を対照試薬または検定 試薬として用いること、を含んで成 り、ここで、改良として、それぞれが1つ以上の抗体不変部領域エピトープを含 んで成る2種以上の試薬を対照試薬または検定試薬として用いることを含んで成 り、上記2種以上の試薬のそれぞれが、この抗原上の異なるエピトープに結合し 、特異性および親和性に関して均質である。 更に、本発明は、供試試料中に存在するかもしれない抗体の存在を検出する方 法を包含し、この方法は、(a)抗体を含有する疑いのある供試試料と抗体に特 異的な抗原とを、抗原/抗体複合体の形成を可能にするのに十分な時間および条 件下で接触させること、(b)その結果できた抗原/抗体複合体に、結合した抗 体に共役物が結合するのを可能にするのに十分な時間および条件下にて直接また は間接共役物を加えること、この共役物は、検出可能なシグナルを発生すること のできるシグナル発生化合物に結合した抗体を含んで成り、(c)シグナル発生 化合物により生じたシグナルを検出することにより、供試試料中に存在するかも しれない抗体の存在を検出すること、および(d)抗原に結合する試薬を対照試 薬または検定試薬として用いること、を含んで成り、ここで、改良として、1つ 以上の抗体不変部領域エピトープを含む試薬をこの対照試薬または検定 試薬として用いることを含んで成り、この試薬は、抗原に結合し、特異性および 親和性に関して均質である。 本発明は、更に、供試試料中に存在するかもしれない抗体の存在を検出する方 法を含み、この方法は、(a)抗体を含有する疑いのある供試試料と抗体に特異 的な抗原とを、抗原/抗体複合体の形成を可能にするのに十分な時間および条件 下で接触させること、(b)その結果できた抗原/抗体複合体に、結合した抗体 に共役物が結合するのを可能にするのに十分な時間および条件下にて直接または 間接共役物を加えること、この共役物は、検出可能なシグナルを発生することの できるシグナル発生化合物に結合した抗体を含んで成り、(c)シグナル発生化 合物により生じたシグナルを検出することにより、この供試試料中に存在するか もしれない抗体の存在を検出すること、および(d)抗原に結合する2種以上の 試薬を対照試薬または検定試薬として用いることを、含んで成り、ここで、改良 として、それぞれが1つ以上の抗体不変部領域エピトープを含んで成る2種以上 の試薬を対照試薬または検定試薬として用いることを含んで成り、上記2種以上 の試薬のそれぞれが、抗原上の異なるエピトープに結合し、特異性および親和性 に関して均質である。 上記の全ての方法において、試薬は、測定される抗体と同じ宿主種から誘導さ れた不変部領域遺伝子に接合した、1つの宿主種由来のHおよびL鎖可変部領域 を含んで成るキメラモノクローナル抗体、測定される抗体と同じ宿主種から誘導 されたモノクローナル抗体、免疫学的交叉反応性に基づいて、測定されるそれに 関連する種から誘導されたモノクローナル抗体、および測定される抗体と同じ宿 主種から誘導された、又は免疫学的交叉反応性に基づいて宿主種に関連する種か ら誘導された抗体不変部領域又はその断片に接合したポリペプチドから成る群か ら選ぶことができる。キメラモノクローナル抗体は、齧歯類から誘導されたHお よびL鎖可変部領域ならびにヒトから誘導されたHおよびL鎖不変部領域遺伝子 を含んで成ることができる。更に、キメラモノクローナル抗体は、トキソプラズ マ・ゴンディに特異的に、更に詳しくはその蛋白質P30またはP66に特異的 に結合することができる。 1つの試薬が関与する方法において、キメラモノクローナル抗体のH鎖可変部 領域は、このようなものが試薬である場合、図6に示すヌクレオチド配列又はそ の対立遺伝子変異体によりコードされることができ、キメラモノクローナル抗体 のL鎖可 変部領域は、図7に示すヌクレオチド配列又はその対立遺伝子変異体によりコー ドされることができる。キメラモノクローナル抗体のH鎖可変部領域は、図6に 示すアミノ酸配列を有することができ、キメラモノクローナル抗体のL鎖可変部 領域は、図7に示すアミノ酸配列を有することができる。 あるいは、キメラモノクローナル抗体のH鎖可変部領域は、図8に示すヌクレ オチド配列又はその対立遺伝子変異体によりコードされることができ、キメラモ ノクローナル抗体のL鎖可変部領域は、図9に示すヌクレオチド配列又はその対 立遺伝子変異体によりコードされることができる。キメラモノクローナル抗体の H鎖可変部領域は、図8に示すアミノ酸配列を有することができ、キメラモノク ローナル抗体のL鎖可変部領域は、図9に示すアミノ酸配列を有することができ る。 それぞれがキメラモノクローナル抗体である1種より多い試薬が関与する上記 方法において、2種以上の試薬の一方を表すH鎖可変部領域は、図6に示すヌク レオチド配列又はその対立遺伝子変異体によりコードされることができ、2種以 上の試薬の同じ一方を表すキメラモノクローナル抗体のL鎖可変部領域は、図7 に示すヌクレオチド配列又はその対立遺伝子変異体に よりコードされることができ、2種以上の試薬の他方を表すキメラモノクローナ ル抗体のH鎖可変部領域は、図8に示すヌクレオチド配列又はその対立遺伝子変 異体によりコードされることができ、2種以上の試薬のこの他方のL鎖可変部領 域は、図9に示すヌクレオチド配列又はその対立遺伝子変異体によりコードされ ることができる。 2種以上の試薬の一方を表すキメラモノクローナル抗体のH鎖可変部領域は、 図6に示すアミノ酸配列を有し、2種以上の試薬の一方を表すキメラモノクロー ナル抗体のL鎖可変部領域は、図7に示すアミノ酸配列を有することができ、そ してこの2種以上の試薬の他方を表すキメラモノクローナル抗体のH鎖可変部領 域は、図8に示すアミノ酸配列を有することができ、2種以上の試薬のこの他方 のL鎖可変部領域は、図9に示すアミノ酸配列を有することができる。 上記の方法において、供試試料中に検出しようとする抗体は、IgA、IgD 、IgE、IgGおよびIgMから成る群から選ばれる。抗原は、感染因子、自 己抗原、アレルゲンおよび医薬化合物から成る群から選ぶことができる。感染因 子は、寄生虫、細菌、真菌、酵母およびウィルスから成る群から選ぶこと ができる。更に詳しくは、ウィルスは、ヒト免疫不全ウィルス−1、ヒト免疫不 全ウィルス−2、ヒトT−細胞白血病ウィルス−1、ヒトT−細胞白血病ウィル ス−2、サイトメガロウィルス、A型肝炎ウィルス、B型肝炎ウィルス、C型肝 炎ウィルス、D型肝炎ウィルス、E型肝炎ウィルス、GB型肝炎ウィルス、RS ウィルス、および風疹ウィルスから成る群から選ぶことができる。寄生虫は、ト キソプラズマ・ゴンディおよびトリパノソーマ・クルージから成る群から選ぶこ とができる。真菌は、ヒストプラスマ・カプスラツムおよびクリプトコックス・ ネオホルマンスから成る群から選ぶことができ、そして細菌は、ヘリコバクター ・ピロリおよびストレプトコッカス・ピオゲネスから成る群から選ぶことができ る。 また、本発明は、a)抗体に特異的な抗原、およびb)試薬を含んで成る対照 試薬または検定試薬(ここで、試薬は、1つ以上の抗体不変部領域エピトープを 含んで成り、抗原に結合し、そして特異性および親和性に関して均質である)を 含んで成る、供試試料中の抗体の存在を測定するためのキットも包含する。 また、本発明は、a)抗体に特異的な抗原、およびb)2種以上の試薬を含ん で成る対照試薬または検定試薬(ここで、2 種以上の試薬のそれぞれが、1つ以上の抗体不変部領域エピトープを含んで成り 、この抗原上の異なるエピトープに結合し、そして特異性および親和性に関して 均質である)を含んで成る、供試試料中の抗体の存在を測定するためのキットも 含む。 加えて、本発明は、a)抗体に特異的な抗原、b)検出可能なシグナルを発生 することのできるシグナル発生化合物に結合した抗体を含んで成る直接または間 接共役物、およびc)試薬を含んで成る対照試薬または検定試薬(ここで、試薬 は、1つ以上の抗体不変部領域エピトープを含んで成り、抗原に結合し、そして 特異性および親和性に関して均質である)を含んで成る、供試試料中の抗体の存 在を測定するためのキットを含む。 更に、本発明は、a)抗体に特異的な抗原、b)検出可能なシグナルを発生す ることのできるシグナル発生化合物に結合した抗体を含んで成る直接または間接 共役物、およびc)2種以上の試薬を含んで成る対照試薬または検定試薬(ここ で、2種以上の試薬のそれぞれが、1つ以上の抗体不変部領域エピトープを含ん で成り、抗原上の異なるエピトープに結合し、そして特異性および親和性に関し て均質である)を含んで成る、供試試料中の抗体の存在を測定するためのキット を含む。 上記の全てのキットにおいて、試薬は、測定される抗体と同じ宿主種から誘導 された不変部領域遺伝子に接合した1つの宿主種由来のHおよびL鎖可変部領域 を含んで成るキメラモノクローナル抗体、測定される抗体と同じ宿主種から誘導 されたモノクローナル抗体、免疫学的交叉反応性に基づいて、測定されるそれに 関連する種から誘導されたモノクローナル抗体、および測定される抗体と同じ宿 主種から誘導された、又は免疫学的交叉反応性に基づいて宿主種に関連する種か ら誘導された抗体不変部領域又はその断片に接合したポリペプチドから成る群か ら選ぶことができる。 試薬が、キメラモノクローナル抗体である場合、それは、齧歯類から誘導され たHおよびL鎖可変部領域ならびにヒトから誘導されたHおよびL鎖不変部領域 遺伝子を含んで成る。 更に、検出しようとする抗体は、IgA、IgD、IgENIgGおよびIg Mから成る群から選ぶことができる。キットの抗原は、感染因子、自己抗原、ア レルゲンおよび医薬化合物から成る群から選ぶことができる。感染因子は、寄生 虫、細菌、真菌、酵母およびウィルスから成る群から選ぶことができる。更に詳 しくは、ウィルスは、ヒト免疫不全ウィルス−1、ヒト 免疫不全ウィルス−2、ヒトT−細胞白血病ウィルス−1、ヒトT−細胞白血病 ウィルス−2、サイトメガロウィルス、A型肝炎ウィルス、B型肝炎ウィルス、 C型肝炎ウィルス、D型肝炎ウィルス、E型肝炎ウィルス、GB型肝炎ウィルス 、RSウィルス、および風疹ウィルスから成る群から選ぶことができる。寄生虫 は、トキソプラズマ・ゴンディおよびトリパノソーマ・クルージから成る群から 選ぶことができる。真菌は、ヒストプラスマ・カプスラツムおよびクリプトコッ クス・ネオホルマンスから成る群から選ぶことができ、そして細菌は、ヘリコバ クター・ピロリおよびストレプトコッカス・ピオゲネスから成る群から選ぶこと ができる。 加えて、本発明は、供試試料中に存在するかもしれない抗体の存在を検出する 方法を含み、この方法は、(a)抗体を含有する疑いのある供試試料と抗体に特 異的な抗−抗体とを、抗−抗体/抗体複合体の形成を可能にするのに十分な時間 および条件下で接触させること、(b)供試試料中に存在するかもしれない抗体 の存在を検出すること、および(c)抗−抗体に結合する試薬を対照試薬または 検定試薬として用いること、を含んで成り、ここで、改良として、1つ以上の抗 体不変部領域エピ トープを含んで成る試薬を対照試薬または検定試薬として用いることを含んで成 り、この試薬は、この抗原に結合し、特異性および親和性に関して均質である。 また、本発明は、供試試料中に存在するかもしれない抗体の存在を検出する方 法を含み、この方法は、(a)抗体を含有する疑いのある供試試料と抗体に特異 的な抗−抗体とを、抗−抗体/抗体複合体の形成を可能にするのに十分な時間お よび条件下で接触させること、(b)供試試料中に存在するかもしれない抗体の 存在を検出すること、および(c)抗−抗体に結合する2種以上の試薬を対照試 薬または検定試薬として用いること、を含んで成り、ここで、改良として、それ ぞれが1つ以上の抗体不変部領域エピトープを含んで成る2種以上の試薬を対照 試薬または検定試薬として用いることを含んで成り、ここで、2種以上の試薬の それぞれが、抗原上の異なるエピトープに結合し、特異性および親和性に関して 均質である。 更に、本発明は、供試試料中に存在するかもしれない抗体の存在を検出する方 法を含み、この方法は、(a)抗体を含有する疑いのある供試試料と抗体に特異 的な抗−抗体とを、抗−抗体/抗体複合体の形成を可能にするのに十分な時間お よび条件 下で接触させること、(b)その結果できた抗−抗体/抗体複合体に共役物を、 結合した抗体に共役物が結合するのを可能にするのに十分な時間および条件下で 加えること、この共役物は、検出可能なシグナルを発生することのできるシグナ ル発生化合物に結合した抗原を含んで成り、(c)シグナル発生化合物により生 じたシグナルを検出することにより、供試試料中に存在するかもしれない抗体の 存在を検出すること、および(d)抗−抗体に対する抗体を含んで成る試薬を対 照試薬または検定試薬として用いること、を含んで成り、ここで、改良として、 1つ以上の抗体不変部領域エピトープを含んで成る試薬を対照試薬または検定試 薬として用いることを含んで成り、ここで、試薬は、抗原に結合し、特異性およ び親和性に関して均質である。 更に、供試試料中に存在するかもしれない抗体の存在を検出する本発明の他の 方法は、(a)抗体を含有する疑いのある供試試料と抗体に特異的な抗−抗体と を、抗−抗体/抗体複合体の形成を可能にするのに十分な時間および条件下で接 触させること、(b)その結果できた抗−抗体/抗体複合体に共役物を、結合し た抗体に共役物が結合するのを可能にするのに十分な時 間および条件下で加えること、この共役物は、検出可能なシグナルを発生するこ とのできるシグナル発生化合物に結合した抗原を含んで成り、(c)シグナル発 生化合物により生じたシグナルを検出することにより、この供試試料中に存在す るかもしれない抗体の存在を検出すること、そして(d)抗−抗体に結合する2 種以上の試薬を対照試薬または検定試薬として用いること、を含んで成り、ここ で、改良として、それぞれが1つ以上の抗体不変部領域エピトープを含んで成る 2種以上の試薬を対照試薬または検定試薬として用いることを含んで成り、ここ で、2種以上の試薬のそれぞれが、抗原上の異なるエピトープに結合し、ユニー クな特異性および親和性を有する。 上記で直接提供された方法において、試薬は、測定される抗体と同じ宿主種か ら誘導された不変部領域遺伝子に接合した1つの宿主種由来のHおよびL鎖可変 部領域を含んで成るキメラモノクローナル抗体、測定される抗体と同じ宿主種か ら誘導されたモノクローナル抗体、免疫学的交叉反応性に基づいて、測定される それに関連する種から誘導されたモノクローナル抗体、および測定される抗体と 同じ宿主種から誘導された、又は免疫学的交叉反応性に基づいて宿主種に関連す る種から誘導された 抗体不変部領域又はその断片に接合したポリペプチドから成る群から選ぶことが できる。 試薬が、キメラモノクローナル抗体である場合、それは、齧歯類から誘導され たHおよびL鎖可変部領域ならびにヒトから誘導されたHおよびL鎖不変部領域 遺伝子を含んで成る。キメラモノクローナル抗体は、トキソプラズマ・ゴンディ に特異的に結合することができる。更に詳しくは、キメラモノクローナル抗体は 、トキソプラズマ・ゴンディの蛋白質P30または蛋白質P66に結合すること ができる。 1つの試薬が関与する方法において、試薬が、キメラモノクローナル抗体であ る場合、キメラモノクローナル抗体のH鎖可変部領域は、図6に示すヌクレオチ ド配列又はその対立遺伝子変異体によりコードされることができ、キメラモノク ローナル抗体のL鎖可変部領域は、図7に示すヌクレオチド配列又はその対立遺 伝子変異体によりコードされることができる。キメラモノクローナル抗体のH鎖 可変部領域は、図6に示すアミノ酸配列を有することができ、キメラモノクロー ナル抗体のL鎖可変部領域は、図7に示すアミノ酸配列を有することができる。 あるいは、キメラモノクローナル抗体のH鎖可変部領域は、 図8に示すヌクレオチド配列又はその対立遺伝子変異体によりコードされること ができ、キメラモノクローナル抗体のL鎖可変部領域は、図9に示すヌクレオチ ド配列又はその対立遺伝子変異体によりコードされることができる。キメラモノ クローナル抗体のH鎖可変部領域は、図8に示すアミノ酸配列を有することがで き、キメラモノクローナル抗体のL鎖可変部領域は、図9に示すアミノ酸配列を 有することができる。 1種より多い試薬が関与する方法において、2種以上の試薬の一方を表すキメ ラモノクローナル抗体のH鎖可変部領域は、図6に示すヌクレオチド配列又はそ の対立遺伝子変異体によりコードされることができ、2種以上の試薬の一方を表 すキメラモノクローナル抗体のL鎖可変部領域は、図7に示すヌクレオチド配列 又はその対立遺伝子変異体によりコードされることができ、2種以上の試薬の他 方を表すキメラモノクローナル抗体のH鎖可変部領域は、図8に示すヌクレオチ ド配列又はその対立遺伝子変異体によりコードされることができ、2種以上の試 薬のこの他方のL鎖可変部領域は、図9に示すヌクレオチド配列又はその対立遺 伝子変異体によりコードされることができる。2種以上の試薬の一方を表すキメ ラモノクローナル抗体のH鎖 可変部領域は、図6に示すアミノ酸配列を有し、2種以上の試薬のこの一方を表 すキメラモノクローナル抗体のL鎖可変部領域は、図7に示すアミノ酸配列を有 することができ、そして2種以上の試薬の他方を表すキメラモノクローナル抗体 のH鎖可変部領域は、図8に示すアミノ酸配列を有することができ、2種以上の 試薬のこの他方のL鎖可変部領域は、図9に示すアミノ酸配列を有することがで きる。 この供試試料中の検出しようとする抗体は、IgA、IgD、IgE、IgG およびIgMから成る群から選ぶことができる。抗原は、感染因子、自己抗原、 アレルゲンおよび医薬化合物から成る群から選ぶことができる。感染因子は、寄 生虫、細菌、真菌、酵母およびウィルスから成る群から選ぶことができる。更に 詳しくは、ウィルスは、ヒト免疫不全ウィルス−1、ヒト免疫不全ウィルス−2 、ヒトT−細胞白血病ウィルス−1、ヒトT−細胞白血病ウィルス−2、サイト メガロウィルス、A型肝炎ウィルス、B型肝炎ウィルス、C型肝炎ウィルス、D 型肝炎ウィルス、E型肝炎ウィルス、GB型肝炎ウィルス、RSウィルス、およ び風疹ウィルスから成る群から選ぶことができる。寄生虫は、トキソプラズマ・ ゴンディおよびトリパノソーマ・ クルージから成る群から選ぶことができる。真菌は、ヒストプラスマ・カプスラ ツムおよびクリプトコックス・ネオホルマンスから成る群から選ぶことができ、 そして細菌は、ヘリコバクター・ピロリおよびストレプトコッカス・ピオゲネス から成る群から選ぶことができる。 また、本発明は、a)抗体に特異的な抗−抗体、b)抗体に特異的な抗原、お よびc)試薬を含んで成る対照試薬または検定試薬(ここで、試薬は、1つ以上 の抗体不変部領域エピトープを含んで成り、抗原に結合し、そして特異性および 親和性に関して均質である)を含んで成る、供試試料中の抗体の存在を測定する ためのキットも含む。 加えて、本発明は、a)抗体に特異的な抗−抗体、b)抗体に特異的な抗原、 およびc)2種以上の試薬を含んで成る対照試薬または検定試薬(ここで、2種 以上の試薬のそれぞれが、1つ以上の抗体不変部領域エピトープを含んで成り、 この抗原上の異なるエピトープに結合し、そして特異性および親和性に関して均 質である)を含んで成る、供試試料中の抗体の存在を測定するためのキットも含 む。 更に、本発明は、a)抗体に特異的な抗−抗体、b)検出可 能なシグナルを発生することのできるシグナル発生化合物に結合した抗原を含ん で成る直接または間接共役物、およびc)試薬を含んで成る対照試薬または検定 試薬(ここで、試薬は、1つ以上の抗体不変部領域エピトープを含んで成り、抗 原に結合し、そして特異性および親和性に関して均質である)を含んで成る、供 試試料中の抗体の存在を測定するためのキットを包含する。 また、本発明は、a)抗体に特異的な抗−抗体、b)検出可能なシグナルを発 生することのできるシグナル発生化合物に結合した抗原を含んで成る直接または 間接共役物、およびc)2種以上の試薬を含んで成る対照試薬または検定試薬( ここで、2種以上の試薬のそれぞれが、1つ以上の抗体不変部領域エピトープを 含んで成り、この抗原上の異なるエピトープに結合し、そして特異性および親和 性に関して均質である)を含んで成る、供試試料中の抗体の存在を測定するため のキットを含む。 すぐ上のキットにおいて、試薬は、測定される抗体と同じ宿主種から誘導され た不変部領域遺伝子に接合した1つの宿主種由来のHおよびL鎖可変部領域を含 んで成るキメラモノクローナル抗体、測定される抗体と同じ宿主種から誘導され たモノク ローナル抗体、免疫学的交叉反応性に基づいて、測定されるそれに関連する種か ら誘導されたモノクローナル抗体、および測定される抗体と同じ宿主種から誘導 された、又は免疫学的交叉反応性に基づいて宿主種に関連する種から誘導された 抗体不変部領域又はその断片に接合したポリペプチドから成る群から選ぶことが できる。 キメラモノクローナル抗体が、それぞれのキットの試薬である場合、それは、 齧歯類から誘導されたHおよびL鎖可変部領域ならびにヒトから誘導されたHお よびL鎖不変部領域遺伝子を含んで成る。 供試試料中の検出しようとする抗体は、IgA、IgD、IgE、IgGおよ びIgMから成る群から選ぶことができる。抗原は、感染因子、自己抗原、アレ ルゲンおよび医薬化合物から成る群から選ばれる。感染因子は、寄生虫、細菌、 真菌、酵母およびウィルスから成る群から選ぶことができる。更に詳しくは、ウ ィルスは、ヒト免疫不全ウィルス−1、ヒト免疫不全ウィルス−2、ヒトT−細 胞白血病ウィルス−1、ヒトT−細胞白血病ウィルス−2、サイトメガロウィル ス、A型肝炎ウィルス、B型肝炎ウィルス、C型肝炎ウィルス、D型肝炎ウィル ス、E型肝炎ウィルス、GB型肝炎ウィルス、RSウィルス、および風疹ウィル スから成る群から選ぶことができる。寄生虫は、トキソプラズマ・ゴンディおよ びトリパノソーマ・クルージから成る群から選ぶことができる。真菌は、ヒスト プラスマ・カプスラツムおよびクリプトコックス・ネオホルマンスから成る群か ら選ぶことができ、そして細菌は、ヘリコバクター・ピロリおよびストレプトコ ッカス・ピオゲネスから成る群から選ぶことができる。 また、本発明は、1種より多い抗原に対して開発された、供試試料中に存在す るかもしれない抗体の存在を検出する方法を包含し、ここで、この方法は、(a )抗体を含有する疑いのある供試試料と抗体に特異的な抗原とを、それぞれ、抗 原/抗体複合体の形成を可能にするのに十分な時間および条件下で接触させるこ と、(b)抗原/抗体複合体に直接または間接共役物を、結合した抗体に共役物 が結合するのを可能にするのに十分な時間および条件下で加えること、この共役 物は、検出可能なシグナルを発生することのできるシグナル発生化合物に結合し た抗体を含んで成り、(c)シグナル発生化合物により生じたシグナルを検出す ることにより、供試試料中に存在するかもし れない抗体の存在を検出すること、および(d)抗原に結合する試薬を対照試薬 または検定試薬として用いること、を含んで成り、ここで、改良として、それぞ れが1つ以上の抗体不変部領域エピトープを含んで成る試薬を対照試薬または検 定試薬として用いることを含んで成り、この試薬のそれぞれが、それぞれ、この 抗原に結合し、特異性および親和性に関して均質である。 それぞれの試薬は、測定される抗体と同じ宿主種から誘導された不変部領域遺 伝子に接合した1つの宿主種由来のHおよびL鎖可変部領域を含んで成るキメラ モノクローナル抗体、測定される抗体と同じ宿主種から誘導されたモノクローナ ル抗体、免疫学的交叉反応性に基づいて、測定されるそれに関連する種から誘導 されたモノクローナル抗体、および測定される抗体と同じ宿主種から誘導された 、又は免疫学的交叉反応性に基づいて宿主種に関連する種から誘導された抗体不 変部領域又はその断片に接合したポリペプチドから成る群から選ぶことができる 。 他の全ての方法に関する前記の特徴は、同様にこの方法に当てはまる。 また、本発明は、1種より多い抗原に対して開発された、供 試試料中に存在するかもしれない抗体の抗体の存在を測定するためのキットであ って、a)それぞれ、抗体に特異的な抗原、b)それぞれが、検出可能なシグナ ルを発生することのできるシグナル発生化合物に結合した抗体を含んで成る直接 または間接共役物、およびc)試薬を含んで成る対照試薬または検定試薬(ここ で、試薬のそれぞれが、1つ以上の抗体不変部領域エピトープを含んで成り、そ れぞれの抗原に結合し、そして特異性および親和性に関して均質である)を含ん で成るキットを含む。 このキットにおいて、それぞれの試薬は、測定される抗体と同じ宿主種から誘 導された不変部領域遺伝子に接合した1つの宿主種由来のHおよびL鎖可変部領 域を含んで成るキメラモノクローナル抗体、測定される抗体と同じ宿主種から誘 導されたモノクローナル抗体、免疫学的交叉反応性に基づいて、測定されるそれ に関連する種から誘導されたモノクローナル抗体、および測定される抗体と同じ 宿主種から誘導された、又は免疫学的交叉反応性に基づいて宿主種に関連する種 から誘導された抗体不変部領域又はその断片に接合したポリペプチドから成る群 から選ぶことができる。 他のキットに関する前述の特徴は、同様にこのキットに当てはまる。 図面の簡単な説明 図1は、抗体分子の基本的構造を具体的に説明する。2つの同一の重(H)鎖 は、4または5個のいずれかのドメイン(抗体のクラスに依存して)およびヒン ジ領域から成り、一方、軽(L)鎖は2つのドメインから成る。HおよびL鎖の アミノ末端ドメインは、可変部(V)領域と呼ばれ、抗原結合活性に関与する。 HおよびL鎖に存在する他のドメインは、不変部領域を構成する。これは、マウ スのV領域がヒトの不変部領域に結合しているマウス−ヒトキメラ抗体の描写で ある。 図2は、アボットIMx Toxo IgG自動化抗体捕獲−型免疫測定に関 与する工程を示す。 図3は、ゲノム構造にヒトIgG1(hu Cγ1)およびヒトカッパ不変部 領域遺伝子(hu Cκ)を有する抗体発現ベクターpdHL2を示す。両方の 転写単位は、上流免疫グロブリンH鎖エンハンサー要素(EH)およびマウス メタロチオネインIプロモーター(PMT)を有する。Vκ領域(XbaI−Ba mHI)およびVH領域(XhoI−HindIII) カセットの挿入は、完全な抗体の発現をもたらす。また、このベクターは、SV 40初期領域エンハンサーの制御下のプラスミドpBR322および改変したマ ウス ジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR)遺伝子から誘導された細菌の複製開始 点(ori)およびβ−ラクタマーゼ(amp)遺伝子、プロモーターならびに ポリアデニル化(ポリA)シグナル配列を有する。DHFRマーカー遺伝子は、 メトトレキセートを用いた哺乳類細胞の選択および増幅を可能にする。キメラI gM構築物pJH2−24−95B1は、pdHL2の改造バージョンである。 pJH2−24−95B1では、XbaIおよびBamHI部位間に位置するス タファー断片は、5−465−210Vκカセット(図7)により置換されてい る。5−465−210VHカセット(図6)は、XhoIおよびHいndII I部位間に位置するスタファー断片に取って代わっている。更に、ヒトIgG1 は、ヒトIgM不変部領域(hu Cμ)遺伝子のゲノミッククローンにより置 換されている。hu Cμクローンは、SpeIからEcoRV/PvuII接 合部に及ぶ。制限部位の略号は、B,BamHI;H,E,EagI;EV、E coRV;HindIII;P,PvuII;SII,SacII;S, SalI;Sp,SpeI;Xb,XbaI;およびXh,XhoIである。 図4は、発現構築物pJH2−24−95B1を作成するのに関与する鍵とな る工程の図式的表現を示す。この発現ベクターは、マウスのハイブリドーマ5− 465−210由来のHおよびL鎖V領域およびヒト不変部領域遺伝子から成る マウス−ヒトキメラIgM抗体をコードする。このキメラ抗体は、トキソプラズ マ・ゴンディのP30に特異的である。 図5は、発現ベクターpJH3−19−95Aを構築するのに用いた手順の概 要を示す。この発現構築物は、マウス ハイブリドーマ1−706−139から 誘導されたHおよびL鎖V領域ならびにヒト不変部領域遺伝子を有するマウス− ヒトキメラIgM抗体をコードする。このキメラIgM抗体は、トキソプラズマ ・ゴンディのP66に選択的に結合する。 図6は、ハイブリドーマ5−465−210からクローン化したVHcDNA を有するVHカセットのヌクレオチド配列(配列番号:2参照)を具体的に説明 する。演繹されるアミノ酸配列を、下に一文字記号により示す(配列番号:1参 照)。成熟蛋白質の最初のアミノ酸を、(+1)で示し、不変部領域 へのJH2のスプライス点を、矢印で示し、カバットE.A.(Kabat E.A.)等( 免疫学的目的の蛋白質配列、5版、米国厚生省(Department of Health and Hum an Services)、ベテスダ、MD(1991))により定義された相補性決定領 域(CDRs)を示す。PCR法に用いた縮重センスプライマーは、cDNAか らヌクレオチド41に及ぶこのVH断片を増幅する。注目すべき他の特徴:(1 −39)、クローニング部位(XhoI)を有するセンストランスファー プラ イマー;(16−72)、リーダー配列;(73−366)、H鎖V−遺伝子; (367−384)、H鎖Dセグメント:(385−429)、H鎖JH2−ミ ニ遺伝子;(430−447)、アンチセンストランスファー プライマーから 誘導されたスプライス部位配列およびHindIIIクローニング部位。 図7は、ハイブリドーマ5−465−210からクローン化したVκcDNA を有するVLカセットのヌクレオチド配列(配列番号:4参照)を表す。演鐸さ れるアミノ酸配列を、一文字記号により示す(配列番号:3参照)。成熟蛋白質 の最初のアミノ酸を、(+1)で示し、Jκ2およびCκ遺伝子のスプライス点 を、矢印で示し、そして図6におけるように示した CDRsを示す。PCR法に用いたセンス プライマーは、cDNAから45の 位置に及ぶVκ領域を増幅する。注目すべき更なる配列:(1−40)、Xba Iクローニング部位を含むセンストランスファー プライマー配列;(17−7 6)、リーダー配列;(77−373)、κ鎖V−遺伝子;(374−409) 、Jκ−ミニ遺伝子;(410−428)、アンチセンストランスファー プラ イマー中に組み込まれるスプライス部位配列およびBamHIクローニング部位 。 図8は、ハイブリドーマ1−706−139からクローン化したVHcDNA を有するVHカセットのヌクレオチド配列(配列番号:6参照)を示す。演繹さ れるアミノ酸配列を、一文字記号により示す(配列番号:5参照)。成熟蛋白質 の最初のアミノ酸を、(+1)で示し、JH4および不変部領域間のスプライス 接合部を、矢印で示し、そして図6におけるように測定したCDRsを示す。P CR法に用いた縮合プライマー(センス)は、41の位置に及ぶVHcDNAを 増幅する。更に注目すべき特徴としては:(1−35)、XhoIクローニング 部位およびリーダー配列の5’末端を含むセンストランスファープライマー;( 12−68)、リーダー配列;(69−362)、 H鎖V−遺伝子;(363−380)、推測したD−ミニ遺伝子配列*;(38 1−434)、JH4−ミニ遺伝子;(434−452)アンチセンストランス ファー プライマー中に組み込まれるスプライスおよびHindIIIクローニ ング部位が挙げられる。*DおよびJ−ミニ遺伝子間の正確な境界は、測定でき なかった。 図9は、ハイブリドーマ1−706−139からクローン化したVκ領域を有 するVLカセットのヌクレオチド配列(配列番号:8参照)を表す。演繹される アミノ酸配列を、一文字記号で示す(配列番号:7参照)。成熟蛋白質の最初の アミノ酸を、(+1)で示し、Jκ1−ミニ遺伝子およびCκ遺伝子間のスプラ イス点を、矢印で示し、そして図6におけるように測定したCDRsを示す。c DNA由来のVκ領域のPCR増幅に用いた縮合センス プライマーの3’末端 は、42の位置に存在する。他の特徴としては:(1−39)、XbaIクロー ニング部位および5’リーダー配列を含むセンストランスファー プライマー配 列;(13−69)、リーダー配列;(70−368)、κV−遺伝子;(36 9−405)、Jκ1−ミニ遺伝子;(406−424)、アンチセンストラン スファー プライマー中に組 み込まれるスプライスおよびBamHIクローング部位。 図10は、IMx Toxo IgG測定における陽性ヒト血清誘導検定試薬 と比較した抗−P66キメラIgGの検定曲線を示す。速度カウント(カウント /秒/秒)を、Y軸上に示す。 図11は、IMx Toxo IgM測定における陽性ヒト血清誘導検定試薬 と比較した抗−P66キメラIgM抗体について得られた検定曲線を具体的に示 す。指標検定試薬の710の速度(速度カウント=カウント/秒/秒)は、12 .3μg/mlの濃度で抗−P66キメラIgMと釣り合った。 図12は、IMx Toxo IgG測定における検定試薬として一般に用い られる陽性ヒト血清と比較した抗−P30キメラIgG用検定曲線を示す。速度 カウント(カウント/秒/秒)を、Y軸上に示す。 図13は、検定試薬用陽性ヒト血清と共に抗−P30キメラIgM抗体用のI Mxに関して実験した希釈度曲線を具体的に示す。指標検定試薬の560の速度 (速度カウント=カウント/秒/秒)は、8.4μg/mlの濃度で抗−P30 キメラIgMとうまく釣り合った。 図14は、B検定試薬水準(0.0036mg/ml抗−P 30+0.010mg/ml抗−P66)で45℃で全ての試薬に対して実施し た加速安定性分析を表す。ヒト血清検定試薬と比較したキメラIgG組み換え抗 体の差異は、観察されなかった。しかしながら、12日までに、微粒子上のP3 0エピトープの40%が、もはや抗−P30キメラ抗体により認識されない。r =測定試薬;c=検定試薬。 図15は、F検定試薬希釈物(0.11mg/ml抗−P30+0.305m g/ml抗−P30)を用いた45℃で貯蔵した試薬の加速安定性分析を示す。 ヒト血清検定試薬と比較したキメラIgG組み換え抗体の差異は、観察されなか った。しかしながら、12日までに、微粒子上のP30エピトープの40%が、 もはや抗−P30キメラ抗体により認識されない。r=測定試薬;c=検定試薬 。 図16は、7個の独立した抗原(Ag)ロットに対する、B検定試薬(0.0 037mg/ml抗−P30 IgG1+0.020mg/ml抗−P66Ig G1)またはF検定試薬(0.011mg/ml抗−P30IgG1および0. 61mg/ml抗−P66キメラIgG1)に相当するモノクローナル抗体と陽 性ヒト血清で製造した検定試薬(cals)との混合 物の比較を具体的に示す。r=測定試薬;c=検定試薬。発明の詳細な説明 本発明は、診断キットおよび測定における検定試薬(標準試薬)および/または 対照試薬としての試薬の使用方法に関する。更に詳しくは、所望のリガンドに特 異的な抗体を定性的または定量的に測定するよう設計された診断キットおよび測 定の検定試薬および対照試薬の製造に、血漿または血清の代わりに、1種以上の これらの試薬を用いることができる。試薬自体は、予め決めたリガンドに特異的 に結合し、1つ以上の抗体不変部領域エピトープを有し、特異性および親和性が 均質である。試薬は、ハイブリドーマおよび/または組み換えDNA技術の使用 により連続して製造することができる。 上記と同一の試薬のいくつかの態様が存する。これらの態様は、例えば、以下 の通りである: 1)測定される抗体と同じ宿主種から誘導された不変部領域遺伝子に接合した 1つの宿主種由来のHおよびL鎖可変部領域を含んで成るキメラモノクローナル 抗体; 2)測定される抗体と同じ宿主種から誘導されたモノクローナル抗体; 3)免疫学的交叉反応性に基づいて、測定されるそれに関連する種から誘導さ れたモノクローナル抗体;および 4)所望の宿主種の抗体不変部領域または不変部領域の一部に接合した予め決 めたリガンドに特異的に結合するポリペプチド。 上記でリストアップした態様を、下記に詳細に説明する。1)キメラモノクローナル抗体: 本発明のこの態様において、診断測定法またはキットの検定試薬または対照試 薬として用いる試薬は、1つの宿主種由来のHおよびL鎖不変部領域に接合した 別の宿主種由来のHおよびL鎖V領域を含んで成るキメラモノクローナル抗体分 子である。HおよびL鎖V領域は、それらに限定される訳ではないが、齧歯類( 例えば、マウス、ハムスター、ラット)、ニワトリ、ラビット、イヌ、ネコ、ウ シ、ウマ、ブタ、サル(例えば、チンパンジー)、およびヒトを含む、抗体を産 生するいずれの脊椎動物からも誘導することができる。抗体V領域源およびそれ らが誘導される方法は、主として、便宜性および当業者等に公知の技術に基づく 。例えば、HおよびL鎖V領域(リガンド結合活性に関与する部分の抗体分子を 含んで成る)は、単一のB細 胞、B細胞ハイブリドーマ、インビトロで増殖したB細胞、またはインビボで増 殖したB細胞、例えば、SCIDマウス中のヒトB細胞(シモンソンA.C.(S imonsson A.C)等,Bio/Techniques 18 (5):862-869 (1995);バンチェルーJ. (Banchereau J.)等,Science 251:70-72 (1991);アモロソK.(Amoroso K.)およ びリプスキーP.E.(Lipsky P.E.),J.Immunol.145:3155-3161(1990);ヅチョ サルM.A.(Duchosal M.A)等,Nature 355:258-262(1992))から単離するこ とができる。抗体V領域は、当業界で公知の標準手法またはこれらの手法の変法 によりクローン化することができる。例えば、V領域は、下記の実施例IIIで 説明する方法によりクローン化することができる。 あるいは、所望の結合活性を有する抗体HおよびL鎖V領域セットは、細菌、 例えば大腸菌内で、例えば、Fab断片(VHおよび重鎖不変部領域の最初のド メインのヘテロダイマー、ならびに完全軽鎖)、Fv断片(HおよびL鎖V領域 ドメインのヘテロダイマー)、または一本鎖Fv(ペプチドリンカーにより結合 したVHおよびVLドメインのヘテロダイマー)としての発現によりスクリーニン グすることもできるし、又は、ラムダ 現した組み合わせライブラリーの使用を介して選ぶこともできるし、または他の いずれかの生物学的(例えば、レトロウィルスもしくはポリソーム)または非生 物学的システムでのデスプレイによりスクリーニングすることもできる(ベター M.(Better M.)等,Science,240:1041-1043(1988);スケラA.(Skerra A.)お よびプルックスンA.(Pluckthun A.),Science,240:1038-1041(1988);ヒューズ W.D.(Huse W.D.)等,Science,246:1275-1281 (1989);マッカファティJ.(Mc Cafferty J.)等,Nature 348:552-554(1990);カングA.S.(Kang A.S.)等,P roc.Natl.Acad.Sci.USA 88:4363-4366 (1991);フッツP.(Fuchs P.)等,B io/Technology 9:1369-1372(1991);フランシスコJ.(Francisco J.)等,Proc .Natl.Acad.Sci.USA 90:10444-10448(1993);マセアキスL.C.(Mattheaki s L.C.)等,Proc.Natl.Acad.Sci.USA91:9022-9026(1994))。ライブラリー は、免疫したまたは免疫していない宿主から単離した本来のV領域、合成もしく は半合成V領域、または改変V領域(マークスJ.D.(Marks J.D.)等,J.Mol.B iol.222:581-597(1991);バーバス(Barbas)C.F.III等,Proc.Natl.Acad .Sci.USA 89:4457-4461 (1992))から成ることができる。後者 の例としては、インビトロ突然変異誘発による特異性および/または親和性の適 正調整か挙けられる。 抗体v領域組み合わせ(HおよびL)の最も重要な性質は、それV、リガンド に対し所望の性質の特異性および親和性を有する結合部位を形成することである 。必要とする特異性および親和性は、意図する用途により、そして測定フォーマ ットおよび所望の性能特性(例えば、感度、特異性、精度、および再現性)のよ うな特性に依存して指図される。例えば、インビボで血清学的応答を模倣する、 抗原上の1つの特定の遺伝的優性のエピトープ(リガンド)に特異的な検定試薬 または対照抗体を必要とする場合、キメラ抗体を得るのに用いるHおよびL鎖V 領域セットは、この基準により選ぶことができる。 抗体不変部領域遺伝子は、それらに限定される訳ではないが、齧歯類(例えば 、マウス、ハムスター、ラット)、ニワトリ、ラビット、イヌ、ネコ、ウシ、ウ マ、ブタ、サル(例えば、チンパンジー)、およびヒトを含む、いずれの脊椎動 物種からも誘導することができる。宿主種の選択は、意図する目的により規定さ れる。抗体不変部領域は、測定される抗体と同じ宿主種、または近い関係のもの から誘導する。 キメラモノクローナル抗体は、組み換えDNA技術の使用を通じて生産するこ とができる。例えば、キメラ抗体は、標的均質組み換えにより得ることができる (ペル(Pell)H.P.等,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86:8507:8511 (1989)) 。あるいは、抗体HおよびL鎖V領域遺伝子は、異なる宿主種から誘導した抗体 HおよびL鎖不変部領域遺伝子を有する哺乳類発現ベクター中にクローンするこ とができる。発現構築物の適切な宿主細胞への導入は、規定された特性の完全な キメラ抗体の産生をもたらす(モリソン(Morrison)S.L.等,Proc.Natl.Aca d.Sci.USA 81:6851-6855(1984))。染色体外要素として安定に組み込まれた又 は存在するのいずれかである真核生物抗体発現ベクターは、当業者等により述べ られ且つ知られている。HおよびL鎖転写単位は、別々のプラスミドにより別個 に、または同じベクターにより共に宿主細胞中に導入することができる。 抗体発現ベクターの1例は、ゲノム構造にヒトIgG1(huCγ1)および ヒトカッパ不変部領域(huCκ)を有するプラスミド即ちpdHL2(図3) である(ギリーズ(Gillies)S.D.等,J.Immunol.Methods 125:191-202(198 9))。両方の転写単位は、上流免疫グロブリンH鎖エンハンサー要素 (EH)およびマウスのメタロチオネインIプロモターを有する。Vκ領域およ びVH領域カセットの挿入は、完全な抗体の発現をもたらす。それぞれのV遺伝 子カセットは、5’免疫グロブリンリーダー配列およびV遺伝子のスプライスド ナー部位3’を有する。また、このベクターは、SV40初期領域エンハンサー の制御下のプラスミドpBR322から誘導された細菌の複製開始点(ori) およびβ−ラクタマーゼ遺伝子および改変したマウスジヒドロ葉酸還元酵素(D HFR)遺伝子、プロモーターならびにポリアデニル化シグナル配列を有する。 DHFRマーカー遺伝子は、メトトレキセートを用いた哺乳類細胞の選択および 増幅を可能にする。 キメラ抗体を生産するのに用いる発現ベクターは、それらに限定される訳では ないが、齧歯類(例えば、マウス、ハムスター、ラット)、ニワトリ、ラビット 、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ブタ、サル(例えば、チンパンジー)、およびヒト を含む、抗体を産生する脊椎動物種から単離したいずれかの不変部領域遺伝子( 例えば、ヒトでは:κ、λ、IgM、IgD、IgG1、IgG2、IgG3、 IgG4、IgA1、IgA2、IgE)を有するように改造することができる 。定義により、Hおよび L鎖V領域を誘導する宿主種は、抗体不変部領域を誘導するそれと異なる。 用いるベクターシステムに依存して、多数の異なる不死化細胞系が、好適な宿 主として役立つことができ、これらとしては、骨髄腫(例えば、X63−Ag8 .653)、ハイブリドーマ(Sp2/0−Ag14)、リンパ腫およびチャイ ニーズハムスター卵巣(CHO)細胞が挙げられるが、これらに制限される訳で はない。発現構築物は、それらに限定される訳ではないが、燐酸カルシウム沈殿 、プロトプラスト融合、リポフェクション、レトロウィルス誘導シャトルベクタ ー、およびエレクトロボレーションを含む種々の技術を用いて導入することがで きる。適切な発現は、培地中への組み換え抗体の分泌をもたらす。あるいは、細 胞を溶解し、引き続き抗体を精製することができる。 キメラ抗体分子又はその断片は、それらに限定される訳ではないが、バキュロ ウィルス、酵母、大腸菌のような細菌、およびインビトロでラビットの網状赤血 球溶解物のような無細胞システムを含む他のシステムで生産することもできる( ハセマン(Hasemann)C.およびカプラ(Capra)J.D.Proc.Natl.Acad. Sci.USA 87:3942-3946(1990);ホルウィッツ(Horwitz)A.H.等,Proc.Natl .Acad.Sci.USA 85:8678-8682(1988);プラックスン(Pluckthun)A.,Bio/Tec hnology 9:545-551(1991);ニコルス(Nicholls)等,J.Biol.Chem.268(7):530 2-5308(1993))。 まとめると、キメラモノクローナル抗体は、1つの宿主種のHおよびL鎖抗体 不変部領域に結合した、別の宿主種のHおよびL鎖V領域から誘導した少なくと も2つ(例えば、IgG)そして10まで(例えばペンタメリックIgM)の同 一の結合部位を含んで成る。HおよびL鎖V領域は、所望のリガンドに対する結 合特異性および親和性に関与する。HおよびL鎖不変部領域源は、測定しようと する抗体の宿主種により決定され、好ましくは、それと同じものである。不変部 領域は、リガンド結合活性がないが、特定の不変部領域に特異的な血清学的に確 認可能なエピトープ(リガンド)を提供し、従って、他の不変部領域とそれとを 区別する手段を提供する。例えば、Sp2/0−Ag14のような不死化宿主細 胞中でのキメラ抗体をコードするHおよびL鎖遺伝子の発現は、予め決めた均質 な特異性および親和性のモノクローナルキメラ抗体の生産をもたらす。 従って、単一の規定された結合特異性のV領域、ならびにHおよびL鎖不変部領 域エピトープを有するキメラ抗体の連続した供給源が提供される。1種以上のこ れらの試薬は、特定の抗体のレベルを定性的または定量的に測定するよう設計さ れた診断測定法およびキットの検定試薬および/または対照試薬として有用であ る。 この態様の1つの特定の例は、検定試薬および/または対照試薬としての用途 のための、ヒトHおよびL鎖不変部領域に接合したマウスHおよびL鎖V領域を 有する組み換えキメラ抗体である。本発明のこの態様は、態様(4)の説明に続 く実施例で詳細に具体的に説明する。2)測定される抗体と同じ宿主種から誘導されるモノクローナル抗体: 本発明のこの態様において、モノクローナル抗体は、齧歯類(即ち、マウス、 ハムスター、ラット)、ニワトリ、ラビット、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ブタ、 サル、およびヒトのような、抗体を産生するいすれの脊椎動物、即ち哺乳類種又 はそれ以外からも誘導することができる。選ばれる宿主種は、意図する測定の目 的またはキットによる。 例えば、ヒトの抗体を測定する場合、モノクローナル抗体は、マウス:ヒトヘ テロハイブリドーマ、ヒト:ヒトハイブリドーマのような伝統的ハイブリドーマ 技術により、またはEBウィルス感染のような不死化の他の手段により、ヒトB 細胞から確立することができる(ノウィンスキー(Nowinski)R.等,Science 21 0:537-539 (1980);オルソン(Olsson)L.およびカプラン(Kaplan)H.S.,Proc .Natl.Acad.Sci.USA 77:5429-5431(1988);ロセン(Rosen)A.M.等,Nature 267:52-54(1977))。ヒトHおよびL鎖免疫グロブリン座の一部のゲノムクロー ンを有するトランスジェニックマウスの近年の創出は、所望の特異性のモノクロ ーナルヒト抗体を分泌するマウス:マウスハイブリドーマをも樹立する機会を提 供する(ロンバーグ(Lonberg)N.等,Nature 368:856-859(1994);グリーン(Gree n)L.L.等,Nature Genetics 7:13-21 (1994))。 また、ヒト抗体は、組み換えDNA技術の使用を通じて創出することができる 。例えば、HおよびL鎖V領域(リガンド結合活性に関与する部分の抗体分子を 含んで成る)は、単一のヒトB細胞、インビトロで増殖したヒトB細胞、または SCIDマウス中で増殖したヒトB細胞(シモンソンA.C.等, Bio/Techniques 18(5):862-869(1995);バンチェルーJ.等,Science 251:70-7 2 (1991);アモロソK.およびリプスキーP.E.,J.Immunol.145:3155-31 61 (1990);ヅチョサルM.A.等,Nature 355:258-262(1992))から単離する ことができる。抗体V領域は、当業界で公知の標準手法またはこれらの手法の変 法によりクローン化することができる。例えば、V領域は、下記の実施例III で説明する方法によりクローン化することができる。 あるいは、所望の結合活性を有するヒトHおよびL鎖V領域セットは、細菌、 例えば大腸菌内での発現により、例えば、Fab断片、Fv断片、または一本鎖 Fvとしてスクリーニングすることもできるし、またはラムダファージ内、バク テリオファージの表面上、細菌の表面上で発現した組み合わせライブラリーの使 用を介して選ぶこともできるし、又は、他のいずれかの生物学的(例えば、レト ロウィルスもしくはポリソーム)または非生物学的システムでのデスプレイによ りスクリーニングすることもできる(ベターM.等Science,240:1041-1043(198 8);スケラA.およびプルックスンA.,Science,240:1038-1041 (1988);ヒュー ズW.D.等,Science,246:1275-1281 (1989);マッカファティJ.等,Nature 348:552-554(1990);カングA.S.等 ,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88:4363-4366(1991);フッツP.等,Bio/Techno logy 9:1369-1372(1991);フランシスコJ.等,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90 :10444-10448(1993);マセアキスL.C.等,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 91:9022- 9026(1994))。抗体ライブラリーは、免疫した、または免疫していないヒト由来 の本来のV領域、合成もしくは半合成V領域、または改変V領域(マークスJ. D.等,J.Hol.Biol.222:581-597(1991);バーバスC.F.III等,Proc.Nat l.Acad.Sci.USA 89:4457-4461 (1992))から成ることができる。後者の例と しては、インビトロ突然変異誘発による特異性および/または親和性の適正調整 が挙げられる。V領域を選ぶ主たる基準は、リガンド結合特性の基準による。 ヒト抗体を測定する場合、ヒトHおよびL鎖V領域遺伝子を、ヒトHおよびL 鎖不変部領域遺伝子を有する哺乳類発現ベクター内にクローン化する。適切な宿 主細胞への発現構築物の導入は、規定された特異性の完全なヒト抗体の産生をも たらす(ドライ(Dorai)H.等,Hybridoma 11 (5):667-675(1992))。染色体外 要素として安定に組み込まれた又は存在しているいずれ かの抗体用の多数の真核生物発現ベクターが、説明されており、これらは、当業 者等に公知である。HおよびL鎖転写単位は、別々のプラスミドにより個々に、 または同じベクターにより共に宿主細胞中に導入することができる。 適切な発現ベクターの1例は、ゲノム構造にヒトIgG1(huCγ1)およ びヒトカッパ不変部領域(huCκ)遺伝子を有するプラスミド即ちpdHL2 (図3)である(ギリーズ(Gillies)S.D.等,J.Immunol.Methods 125:191 -202(1989))。両方の転写単位は、上流免疫グロブリンH鎖エンハンサー要素( EH)およびマウスのメタロチオネインIプロモーターを有する。Vκ領域およ びVH領域カセットの挿入は、完全な抗体の発現をもたらす。それぞれのV遺伝 子カセットは、5’免疫グロブリンリーダー配列およびV遺伝子のスプライスド ナー部位3’を有する。また、このベクターは、SV40初期領域エンハンサー の制御下のプラスミドpBR322から誘導された細菌の複製開始点およびβ− ラクタマーゼ遺伝子および改変したマウスジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR)遺 伝子、プロモーターならびにポリアデニル化シグナル配列を有する。DHFRマ ーカー遺伝子は、メトトレキセートを用いた哺乳類 細胞の選択および増幅を可能にする。 抗体発現べクターは、それらに限定される訳ではないが、醤歯類(例えば、マ ウス、ハムスター、ラット)、ニワトリ、ラビット、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、 ブタ、サル(例えば、チンパンジー)、およびヒトを含む、抗体を産生する脊椎 動物種から単離した不変部領域遺伝子(ヒトの場合:κ、λ、IgM、IgD、 IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、IgA2、IgE)を有 するように改造することができる。同様に、抗体HおよびL鎖V領域は、それら に限定される訳ではないが、齧歯類(例えば、マウス、ハムスター、ラット)、 ニワトリ、ラビット、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ブタ、サル(例えば、チンパン ジー)、およびヒトを含む、抗体を産生する脊椎動物種から単離することができ る。同じ宿主種から誘導したHおよびL鎖不変部領域を有する抗体発現ベクター 中へのHおよびL鎖V領域の導入は、組み換えモノクローナル抗体の形成をもた らす。従って、いずれのクラスまたはサブクラスのモノクローナル抗体も、組み 換えDNA、ハイブリドーマ、又はこれらの技術の組み合わせの使用を通じて、 抗体を産生するいずれの脊椎動物種からも生産することができる。選ばれる宿主 種 は、測定の意図する目的に依存する。 発現ベクターに依存して、多数の異なる不死化細胞系が、好適な宿主として役 立つことができ、これらとしては、骨髄腫(例えば、X63−Ag8.653) 、ハイブリドーマ(Sp2/0−Ag14)、リンパ腫およびチャイニーズハム スター卵巣(CHO)細胞が挙げられるが、これらに制限される訳ではない。発 現構築物は、それらに限定される訳ではないが、燐酸カルシウム沈殿、プロトプ ラスト融合、リポフェクション、レトロウィルス誘導シャトルベクター、および エレクトロボレーションを含む種々の技術を用いて導入することができる。適切 な発現は、培地中への組み換え抗体の分泌をもたらす。あるいは、細胞を溶解し 、引き続き抗体を精製することができる。 抗体分子又はその断片は、それらに限定される訳ではないが、バキュロウィル ス、酵母、大腸菌のような細菌、およびインビトロでラビットの網状赤血球溶解 物のような無細胞システムを含む他のシステムで生産することもできる(ハセマ ンC.およびカプラJ.D.Proc.Natl.Acad.Sci.USA 87:3942-3946(1990) ;ホルウィッツA.H.等,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85:8678-8682 (1988);プ ラックスンA.,Bio/Technology 9:545-551(1991);ニコルス等,J.Biol.Chem.268(7):5302-5308(1993))。 ハイブリドーマ、組み換えDNA、又はこれらの技術の組み合わせにより生産 したモノクローナル抗体は、HおよびL鎖V領域により決められた所望のリガン ドに対する特異性および親和性を有する少なくとも2つ(例えば、IgG)そし て10まで(例えばペンタメリックIgM)の同一の結合部位を有することがで きる。完全な抗体は、全てのHおよびL鎖不変部領域、従って、全ての関連抗原 エピトープを有する。更には、抗体はモノクローナルであり、従って、単一のわ かった特異性および親和性を有し、無制限の量で製造することができる。1種以 上のこれらの試薬は、特定の抗体のレベルを定性的または定量的に測定するよう 設計された診断測定法およびキットの検定試薬および/または対照試薬として用 いることができる。3)免疫学的交叉反応 に基づいて測定されるそれに関連する種から誘導された モノクローナル抗体 本発明の更なる態様には、測定しようとするそれに密接に関連する種から誘導 されるモノクローナル抗体が含まれる。種の近縁関係は、不変部領域エピトープ の免疫学的交叉反応性を基 準として定義される。少なくとも1つの不変部領域エピトープが、測定される種 のそれと同じであるか又は実質的に同じである。共有するエピトープは、化学的 に同一でなくてもよいが、三次構造における化学的類似性を示す。モノクローナ ル抗体は、齧歯類(即ち、マウス、ハムスター、ラット)、ニワトリ、ラビット 、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ブタ、サル、およびヒトのような、抗体を産生する いずれの脊椎動物、即ち哺乳類種又はそれ以外からも誘導することができる。選 ばれる宿主種は、意図する測定の目的および、測定しようとする抗体の種の1つ 以上の不変部領域エピトープに特異的に結合する試薬との反応性の基準による。 例えば、ヒトの抗体を測定する場合、チンパンジーのような他の霊長類から得 たモノクローナル抗体は、検定試薬または対照として十分である。チンパンジー およびヒトの抗体不変部領域配列間の分子レベルでの相違は、ヒトのアロタイプ 間のそれとほぼ等しい(エルリッヒ(Ehrlich)P.H.等,Hum.Antibod.Hybri domas 1:23-26(1990);エルリッヒP.H.等,Mol.Immunol.28-319-322(1991) )。モノクローナル抗体は、ハイブリドーマまたは組み換えDNA技術の使用を 通じてチンパンジーから誘 導することができる。後者の場合、HおよびL鎖V領域(リガンド結合活性に関 与する部分の抗体分子を含んで成る)は、単一のチンパンジーB細胞、インビト ロまたはインビボ(例えば、SCIDマウス中で)で増殖したチンパンジーB細 胞から単離することができる。抗体V領域は、当業界で公知の標準手法、又はこ れらの手法の変法によりクローン化することができる。例えば、V領域は、下記 の実施例IIIで説明する方法によりクローン化することができる。 あるいは、所望の結合活性を有するチンパンジーHおよびL鎖V領域セットは 、細菌、例えば大腸菌内での発現により、例えば、Fab断片、Fv断片、また は一本鎖Fvとしてスクリーニングすることもできるし、またはラムダファージ 内、バクテリオファージの表面上、細菌の表面上で発現した組み合わせライブラ リーの使用を介して選ぶこともできるし、又は、他のいずれかの生物学的(例え ば、レトロウィルスもしくはポリソーム)または非生物学的システムでのデスプ レイによりスクリーニングすることもできる(ベターM.等Science,240:1041- 1043 (1988);スケラA.およびプルックスンA.,Science,240:1038-1041(198 8);ヒューズW.D.等,Science, 246:1275-1281 (1989);マッカファティJ.等,Nature 348:552-554(1990);カ ングA.S.等,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88:4363-4366(1991);フッツ P.等,Bio/Technology 9:1369-1372(1991);フランシスコJ.等,Proc.Natl .Acad.Sci.USA 90:10444-10448(1993);マセアキスL.C.等,Proc.Natl .Acad.Sci.USA 91:9022-9026(1994))。抗体ライブラリーは、免疫感作した 、または免疫感作していないチンパンジー由来の本来のV領域、合成もしくは半 合成V領域、または改変チンパンジーV領域から成ることができる。後者の例と しては、インビトロ突然変異誘発による特異性および/または親和性の適正調整 が挙げられる。V領域を選ぶ主たる基準は、リガンド結合特性の基準による。 チンパンジーHおよびL鎖V領域遺伝子は、チンパンジー不変部領域遺伝子を 有する哺乳類発現ベクター内にクローン化することができる。適切な宿主細胞へ の発現構築物の導入は、規定された特異性の完全なチンパンジー抗体の産生をも たらす。染色体外要素として安定に組み込まれた又は存在しているいずれかの抗 体用の多数の真核生物発現ベクターが、説明されており、これらは、当業者等に 公知である。HおよびL鎖転写単位 は、別々のプラスミドにより個々に、または同じベクターにより共に宿主細胞中 に導入することができる。 チンパンジー抗体を発現するよう改造することのできる発現ベクターの1例は 、プラスミドpdHL2(図3)である。このベクターは、ゲノム構造にヒトI gG1(huCγ1)およびヒトカッパ不変部領域(huCκ)遺伝子を有する (ギリーズS.D.等,J.Immunol.Methods 125:191-202(1989))。両方の転 写単位は、上流免疫グロブリンH鎖エンハンサー要素(EH)およびマウスのメ タロチオネインIプロモーターを有する。Vκ領域およびVH領域カセットの挿 入は、完全な抗体の発現をもたらす。それぞれのV遺伝子カセットは、5’免疫 グロブリンリーダー配列およびV遺伝子のスプライスドナー部位3’を有する。 また、このベクターは、SV40初期領域エンハンサーの制御下のプラスミドp BR322から誘導された細菌の複製開始点およびβ−ラクタマーゼ遺伝子およ び改変したマウスジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR)遺伝子、プロモーターなら びにポリアデニル化シグナル配列を有する。DHFRマーカー遺伝子は、メトト レキセートを用いた哺乳類細胞の選択および増幅を可能にする。 抗体発現ベクターは、それらに限定される訳ではないが、齧歯類(例えば、マ ウス、ハムスター、ラット)、ニワトリ、ラビット、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、 ブタ、サル(例えば、チンパンジー)、およびヒトを含む、抗体を産生する脊椎 動物種から単離した不変部領域遺伝子(ヒトの場合:κ、λ、IgM、IgD、 IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、IgA2、IgE)を有 するように改造することができる。同様に、抗体HおよびL鎖V領域は、それら に限定される訳ではないが、齧歯類(例えば、マウス、ハムスター、ラット)、 ニワトリ、ラビット、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ブタ、サル(例えば、チンパン ジー)、およびヒトを含む、抗体を産生するいすれの脊椎動物種からも単離する ことができる。同じ宿主種から誘導したHおよびL鎖不変部領域を有する抗体発 現ベクター中へのHおよびL鎖V領域の導入は、組み換えモノクローナル抗体の 形成をもたらす。従って、いずれのクラスまたはサブクラスのモノクローナル抗 体も、組み換えDNA、ハイブリドーマ、又はこれらの技術の組み合わせの使用 を通じて、抗体を産生するいずれの脊椎動物種からも生産することができる。選 ばれる宿主種は、測定の意図する目的に依存する。 ベクターシステムに依存して、多数の異なる不死化細胞系が、好適な宿主とし て役立つことができる。これらとしては、骨髄腫(例えば、X63−Ag8.6 53)、ハイブリドーマ(Sp2/0−Ag14)、リンパ腫およびチャイニー ズハムスター卵巣(CHO)細胞が挙げられるが、これらに制限される訳ではな い。発現構築物は、それらに限定される訳ではないが、燐酸カルシウム沈殿、プ ロトプラスト融合、リポフェクション、レトロウィルス誘導シャトルベクター、 およびエレクトロポレーションを含む種々の技術を用いて導入することができる 。適切な発現は、培地中への組み換えチンパンジー抗体の分泌をもたらす。ある いは、細胞を溶解し、引き続き抗体を精製することができる。 抗体分子又はその断片は、それらに限定される訳ではないが、バキュロウィル ス、酵母、大腸菌のような細菌、およびインビトロでラビットの網状赤血球溶解 物のような無細胞システムを含む他のシステムで生産することもできる(ハセマ ンC.およびカプラJ.D.Proc.Natl.Acad.Sci.USA 87:3942-3946(1990) ;ホルウィッツA.H.等,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85:8678-8682 (1988) ;プラックスンA.,Bio/Technology 9:545-551 (1991);ニコルス等,J.Biol.Chem.268(7):5302-5308(1993))。 ハイブリドーマ、組み換えDNA、又はこれらの技術の組み合わせにより生産 したモノクローナル抗体は、HおよびL鎖V領域により決められた所望のリガン ドに対する特異性および親和性を有する少なくとも2つ(例えば、IgG)そし て10まで(ペンタメリックIgM)の同一の結合部位を有することができる。 完全な抗体は、全てのHおよびL鎖不変部領域、従って、全ての関連抗原エピト ープを有する。更には、抗体はモノクローナルであり、従って、単一のわかった 特異性および親和性を有し、無制限の量で製造することができる。1種以上のこ れらの試薬は、特定の抗体のレベルを定性的または定量的に測定するよう設計さ れた診断測定法およびキットの検定試薬および/または対照試薬として用いるこ とができる。4)所望の宿主種の抗体不変部領域に接合した、予め決めたリガンドに結合する ポリペプチド 本発明の第4の態様は、所望の宿主の抗体不変部領域または抗体不変部領域の 一部(1つ以上の不変部領域ドメインまたは抗体不変部領域から誘導された1つ 以上の個々のエピトープ) に接合した、予め決めたリガンドに対して特異的に結合することのできるポリペ プチドに関する。これとしては、所望の種の抗体不変部領域の全てまたは一部に 接合した以下のいずれかのものが挙げられる:(1)抗体分子のCDRから誘導 したもの、または、例えばファージデスプレイ技術の使用を通じて、リガンド特 異性を基準として選んだもののような短いポリペプチド;(2)ミニボディのよ うな抗体ドメイン又はその誘導体;(3)Fv断片;および(4)一本鎖Fv断 片(レヴィ(Levi)M.等,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:4374-4378(1993); スミス(Smith)G.P.Science228:1315-1317(1985);マーチン(Martin)F.等 ,EMBO J.13(22):5303-5309(1994))。この分子は、1つ以上のポリペプチド鎖 から成ることができる。この態様は、当業界で周知の種々の細菌ベクターを用い て容易に製造することができる。抗体断片及びその誘導体は、それに限定する訳 ではないが真核生物細胞を含む他の宿主システム内で製造することもできる(シ ュ(Shu)L.等,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:7995-7999(1993))。 この態様から誘導される試薬は、選ばれたリガンドに所望の特異性および親和 性で結合すポリペプチドを有する。このポ リペプチドは、全ての抗体不変部領域、不変部領域の1つ以上のドメイン、また は選択した不変部領域の1つ以上のエピトープに接合する。抗体不変部領域又は その断片の選択は、意図する用途により規定される。これらの試薬は、真核生物 発現システムで生産しようと原核生物発現システムで生産しようと、予め決めた リガンドに結合し、特異性および親和性が均一であることから事実上「モノクロ ーナル」であり、そして少なくとも1つの不変部領域エピトープを有する試薬の 継続的供給源を提供する。1種以上のこれらの試薬を、特定の抗体のレベルを定 性的または定量的に測定するよう設計された診断測定法およびキットの検定試薬 および/または対照試薬として用いることができる。 態様1−4で述べたいずれの試薬も、免疫測定用検定試薬(標準試薬)および /または対照試薬を製造するのに、個別に用いることができるし、あるいは1種 以上のこれらの試薬を用いることができる。検定試薬および/または対照試薬は 、(a)所定の抗原上の異なるエピトープ、(b)1つより多い抗原上の1つ以 上の異なるエピトープ(例えば、トキソプラズマのP30およびP66蛋白質) 、または1つより多い供給源から誘 導された抗原上の1つ以上のエピトープ(例えば、同じ測定法でHIV−1およ びHIV−2の両方に対する抗体を監視するための、HIV−1のgp41抗原 およびHIV−2由来のgp36抗原)を認識する2種以上の試薬の混合物から 成ることができることが考えられる。検定試薬(標準試薬)および/または対照 試薬を製造するのにこれらの試薬をいくつ用いるかに関する判断は、測定フォー マットおよび所望の性能特性(例えば、特異性、感度、精度、再現性)に依存し 、経験的観察に基づいており、当業界で公知の方法により決定することができる 。 診断測定法およびキットの検定試薬(標準試薬)および/または対照試薬の製 造のための高力価陽性ヒト血漿または血清源の代替物としての前述のいずれかの 試薬の使用は、いくつかの重要な利益をもたらす: (1)入手可能性:これらの試薬は、大量に容易且つ再現可能に製造することが できる。生産規模は、要求に合わせて容易に作り変えることができ、継続可能な 社内供給を提供する。 (2)均質性:これらの試薬の全てが、特異性および親和性が均一である点で事 実上「モノクローナル」である。これは、ロット間の変動を劇的に減少させる。 これは、抗体濃度、特異的 抗体の力価、及びそれにより免疫測定の性能に影響する特異性が変動するヒト血 漿プールと対照的である。 (3)エピトープ特異性の制御:試薬の特異性および親和性を容易に規定するこ とができる。これは、免疫測定の性能および製造能力に対しより高い水準の制御 を提供する。 (4)検定試薬および対照試薬のより完全な特徴付けが可能、従って試薬の品質 を保証し、および固相上への抗原の被覆を監視するのに有用である可能性がある 試薬も提供し、従ってロット間の抗原濃度の変動が減少する。ある測定法では、 1種以上の蛋白質抗原を、固相上に被覆する。例えば、蛋白質を微粒子上に被覆 するとき、ポリクローナルでの被覆を監視する場合、それらを個々に被覆し引き 続きこれらの微粒子を混合することが必要であろう。対照的に、これらの試薬を 用い、ビーズを、全蛋白質と共被覆することができ、それぞれの濃度を測定する ことができる。また、これらの試薬は、抗原上の特異的エピトープの安定性およ び/またはロット間の一貫性を評価する道具を提供する。 (5)減少した生産コスト:試薬の均質な性質と結びついた無限の入手可能性は 、精製方法論の最適化に役立ち、両方とも、 製造、検査および規制関連コストを減少させるのに貢献し、そして (6)安全性:検定試薬および対照試薬を製造するのに生物学的液(例えば、血 漿、血清)を用いることは、バイオハザードの可能性がある。検定試薬および/ または対照試薬を製造するのに生物学的液をこれらの試薬で置き換えることは、 それらの製品に関係するバイオハザードの危険を著しく減少させるはずである。 感染因子(例えば、ヒト免疫不全ウイルス−1、ヒト免疫不全ウィルス−2、 ヒトT−細胞白血病ウィルス−1、ヒトT−細胞白血病ウィルス−2、サイトメ ガロウィルス、A型肝炎ウィルス、B型肝炎ウィルス、C型肝炎ウィルス、D型 肝炎ウィルス、E型肝炎ウィルス、GB型肝炎ウィルス、RSウィルス、風疹ウ ィルス、トキソプラズマ・ゴンディ、トリパノソーマ・クルージ、クリプトコッ クス・ネオホルマンス、ヒストプラスマ・カプスラツム、ヘリコバクター・ピロ リ、およびストレプトコッカス・ビオゲネス)に対する抗体を検出または監視す る測定法およびキットにおける使用に加えて、本発明で述べた試薬は、他のいか なる抗原に対する抗体応答を監視するのにもやはり用い ることができる。特に、これらの試薬は、自己抗原、アレルゲン、医薬品、およ び他の環境抗原に対する抗体を監視するキットおよび測定法に用いることができ る。これらの測定法は、全ての反応性抗体、あるいは、反応性抗体の特定のクラ スもしくはサブクラスを監視/測定するよう設計することができる。説明した試 薬は、ヒトならびに抗体応答を発生させることのできる他のいずれの脊椎動物種 の抗体応答を監視するための検定試薬および/または対照試薬として有用であり 、従って、ヒトに医学的に及び獣医学的に応用される。 本発明は、以下の非制限的実施例を用いることにより具体的に説明することが できる。 実施例I 細胞系の調製 トキソプラズマ蛋白質P66およびP30にそれぞれ特異的なハイブリドーマ 1−706−139(IgG2b/κ)および5−465−210(IgG2a /κ)を、アボット ラボラトリーズ(Abbott Park,IL)で、非分泌ハイブリ ドーマSp2/0−Ag14と免疫感作したスイス ウェブスター脾臓細胞との 融合により確立した。ハイブリドーマを、10%ウシ胎 児血清(FBS)、8mMのL−グルタミン、100Uペニシリン/mlおよび 100μg/mlのストレプトマイシンを追加したIMDM(550mgグルコ ース/L)(完全IMDM)中に継代した。エレクトロポレーションに用いるS p2/0Ag14細胞(アボット ラボラトリーズ;アメリカン タイプカルチ ャー コレクション(American Type Culture Collection),Rockville,MD)を、 10%FBS、1mMのピルビン酸ナトリウム、10mMのHEPESおよび1 0μg/mlのゲンタマイシンを追加したL−グルタミン酸を含有する高グルコ ースD−MEM(完全D−MEM)中に継代した。プロトプラスト融合によるト ランスフェクションに用いるSp2/0Ag14細胞(アボットラボラトリーズ )を、20%FBS、0.8μg/mlの8−アザグアニン(シグマ ケミカル カンパニー(Sigma Chemical Company)、セントルイス、MO)、50U/mlの ペニシリンおよび50μg/mlのストレプトマイシンを追加したD−MEM( カタログ#11995)中に継代した。 キメラ抗体を分泌するトランスフェクタントを、シグマ、アドリア ラボラト リーズ(コロンブス(Columbus)、OH)またはレデレール(Lederele)ラボラトリー ズ(カロライナ、プエル トリコ)から購入した0.1μMのメトトレキセート(MTX)追加完全IMD M中に継代した。断らない限り、全ての組織培養培地およびサプルメントは、B RLライフテクノロジーズ(Life Technologies)(ガイセルスバーグ(Gaithersbu rg),MD)から購入した。細胞は、37℃5%CO2中で培養した。 実施例II クローニング 特に断らない限り、クローニングおよび配列決定用プライマーは、オペロン テクノロジーズ(Operon Technologies)Inc(アラメダ(Alameda),CA)から購 入した。免疫グロブリン可変部(V)領域の単離および断片の導入に用いるプラ イマーを、高性能液体クロマトグラフィーで精製した。製造元の仕様書に従い、 AmpliTaq DNAポリメラーゼを含む、パーキン−エルマー ジーン アンプ キット(Perkin-Elmer Gene Amp Kits)(パーキン−エルマーコーポレー ション(Perkin-Elmer Corporation)、フォスター シティ(Foster City),CA) から得た試薬を、ポリメラーゼ連鎖反応法(PCR)増幅に用いた。逆転写およ びPCR反応法を、ジーンアンプ(GeneAmp)9600サーマルサイクラー(therma l cycler)(パーキン−エルマー) により実施した。制限酵素を、BRLライフテクノロジーズまたはニューイング ランドバイオラボ(New England BioLabs)(ビバリー(Beverly),MA)から購入し 、製造元により推奨された通りに消化を行った。特に断らない限り、クローニン グに用いるDNA断片は、低融点(LMP)アガロース(FMCコーポレーショ ン、ロックランド(Rockland),ME)により単離した。手短に説明すると、所望の 断片をゲルから切り離し、小片に賽の目に切り、エッペンドルフのマイクロフュ ージ チューブ内の400μlのTE[1mMのエチレンジアミン四酢酸(ED TA;pH8.0:BRLライフテクノロジーズ)、10mMのトリス(ヒドロ キシメチル)アミノメタン−塩酸塩(トリス−HCl;pH8.0;BRLライ フテクノロジーズ)]に加えた。アガロースを68℃で溶解し、1分間の攪拌お よび、マイクロセントリフュージ内での14,000xgでの遠心分離により8 00μlのバッファー飽和フェノール(BRLライフテクノロジーズ)で抽出し た。水相を、新たなチューブに移し、1/10容量の10MのLiCl2(シグ マケミカル、セントルイス、MO)を加えた。チューブを上記のように5分間遠心 分離した。水相を新たなチューブに移し、2.5倍容量の無水 エタノール(−20℃、マッコルミック ディスチリング(McCormick Distillin g) Co.,ウェストン(Weston),MO)で沈殿させた。DNAを、上記のように15 分間ペレット化し、70%エタノール(−20℃)で2回洗浄した。DNAを、 H2OまたはTE中に再懸濁した。連結を、ストラタジーンDNAライゲーショ ンキット(ストラタジーン クローニングシステムズ(Stratagene Cloning Syst ems)、ラ ジョラ(La Jolla),CA)を用い製造元により推奨された通りに実施し た。プロトプラスト融合研究を除いて、細菌の形質転換を、MAXエフィシェン シー(EFFICIENCY)DH5α(BRLライフテクノロジーズ)コンピテント細胞を 用い製造元のプロトコールに従って実施した。所望のクローンを同定するための 形質転換体のスクリーニングを、ミニプレップDNAの制限消化分析および/ま たはコロニーPCR法により達成した。ミニプレップDNAを、製造元の仕様書 に従い、マジック ミニプレップ ピュアリフィケーション システム(Magic M iniprep Purification System)(プロメガ コーポレーション(Promega Corpor ation)、マジソン(Madison),WI)またはイージー プレップ プラスミド プレ ップ キット(Easy Prep Plasmid Prep Kit)(ファルマ シア バイオテク(Pharmacia Biotech) Inc.,ピスカタウェイ(Piscataway),NJ) を用いて調製した。コロニーPCRスクリーニングには、個々のコロニーを形質 転換プレートから拾い、100μlの滅菌H2Oを入れた滅菌した平底の96− ウェルのプレート(コスター(Costar)、キャンブリッジ(Cambridge),MA)に移 した。容量の1/3を第二のプレートに移し、4℃で貯蔵した。もとの96−ウ ェルのプレートを5分間マイクロ波にかけて細胞を破壊した。次いで、1μl容 量を、鋳型としてPCR用チユーブに移した。1μlの10X PCRバッファ ー、1μlの2mMのdNTPs、1μl(10ピコモル)のセンスプライマー 、1μl(10ピコモル)のアンチ−センスプライマー、0.08μlのAmp liTaq DNAポリメラーゼ(0.4単位)、および4.2μlのH2Oを 含有する9μlのPCRマスターミックスを、PCR用チューブに加えた。全て のPCR試薬は、パーキン−エルマーコーポレーションから購入した。反応物は 、通常、94℃で30秒、50−60℃(プライマーのアニーリング温度に依存 して)で30秒および72℃で60秒を20−25サイクルで増幅した。プライ マーは、インサートに依存し、サイクル条件は、プライマーのアニ ーリング温度および予期される生成物の鎖長に基づき改変した。サイクリング後 、約1/3の反応物容量を、分析のためアガロースゲルに載せた。所望のクロー ンを有するコロニーを、トランスファープレートから増殖させた。 実施例III ハイブリドーマからの可変部領域の単離、発現ベクターの構築および可変部領域 の発現ベクター中への導入 i)免疫グロブリン可変部領域の単離: ファルマシア クィック プレップmRNAピュアリフィケーション キット を用い、製造元の仕様書によって1×107ハイブリドーマ細胞からmRNAを 単離した。第一鎖相補的DNA(cDNA)合成およびPCR増幅を、パーキン エルマージーン アンプ RNAPCRキットを用いて実施した。重(H)鎖 V領域の特異的cDNA合成には、90ngの精製ハイブリドーマmRNAおよ び、両方ともBglII部位を有する10ピコモルのプライマーM−IgG2b (表1)またはM−IgG2aを、それぞれ、1−706−139および5−4 65−210に用いた。両方のカッパ(κ)軽鎖可変部(V)領域の特異的cD NAプライミングを、BglII部位を有す るプライマーMK−REVを用いて行った。逆転写反応物を、42℃で60分間 、次いで99℃で5分間インキュベートした。PCR反応(100μl容量;5 0ピコモルの各プライマー)を、製造元の仕様書によりセットアップした。1− 706−139VH領域増幅には、センスプライマーMHV−9およびプライマ ーM−IgG2bを用いた。1−706−139Vκ領域を、MKV−1(セン ス)およびMK−REVプライマーで増幅した。5−465−210VH領域増 幅には、プライマーMHV−7(センス)およびM−IgG2aを用いた。5ー 465−210Vκ領域の増幅は、MKV−2(センス)およびMK−REVプ ライマーで実施した。全てのセンスプライマーは、SalI部位を有した。増幅 は、30サイクルの94℃で30秒、52℃で30秒および72℃で60秒から 成った。PCRで誘導した生成物を、プロメガ マジックPCRプレップDNA ピュアリフィケーション システム(マジソン,WI)により単離した。VHお よびVκ断片を、SalIおよびBglIIで消化し、SalIおよびBamH I消化pUC18(BRLライフテクノロジーズ)中に連結した。プラスミドp JH6−20−94A1およびpJH6−14−94A5は、ハイ ブリドーマ1−706−139からクローン化したVHおよびVκ領域をそれそ れ有する。プラスミドpJH6−30−94A1およびpJH7−31−94D 3は、ハイブリドーマ5−465−210から単離したVHおよびVκ領域をそ れそれ有する。 表1 ハイブリドーマV領域の単離に用いたプライマーii)ヒトIgM発現ベクター構築: 免疫グロブリン発現ベクターpdHL2(図3;ギリーズS.D.等,(1989) J.Immunol.Methods 125:191-202)を、ヒトIgG1不変部領域(Cγ1)を ヒトIgM不変部領域(Cμ)のゲノムクローンで置き換えることによりヒトI gM(図4)の発現用に改造した。初めの工程は、Cγ1の最初のエクソンのS acII部位31塩基対上流中にSpeI制限部位を導入することであった。コ ード鎖オリゴヌクレオチドSpe−1、即ち5'd[GGAACTAGTGGAGC]3'(配列番号 :18)を、オリゴヌクレオチドSpe−2、即ち5'd[TCCACTAGTTCCGC]3'(S acIIが突き出たままにしておく)(配列番号:19)にアニールし、Sac II消化pdHL2中に連結してベクターpAG/SpeIを得た。 pAG/SpeI中のCγ1遺伝子は、SpeIおよびEagI(終始コドン の7塩基対下流に位置する)部位を両端に有し、これらの酵素を用いた二重消化 により除去された。鋳型として1ngのベクターH+Lカセット#1(8/89 )ハイランド(Hyland)(アボットバイオテク)ならびにSpeI部位および3’ −huMEagを有する、EagI部位を有する50 ピコモルのプライマー5’huM−B(表2)を用いたPCR増幅により、Cμ の分泌部分のゲノムクローンを有する断片を得た。増幅は、24サイクルの94 ℃で30秒、63℃で30秒および72℃で90秒から成った。1880塩基対 のIgMCμ生成物(ドライH.およびギリーズS.D.,Nucleic Acids Resear ch 17:6412(1989)における219から2099の位置)を、ゲルで単離し、Sp eIおよびEagIで二重消化し、pAG/SpeI(IgG1遺伝子を置換) 中にクローン化してpAG/SpeI/huMを得た。 プラスミドpAG/huM/αtoxoおよびpAG/huM/αtoXo5 −465を、それそれ1−706−139および5−465−210V領域のp AG/SpeI/huM中への導入により構築した(下記節参照)。これらの構 築物での予備研究において、組み換えIgM発現が低レベルであったことから、 構築物を更に改造した。本来のIgMポリAシグナル配列を有するCμ遺伝子の 分泌部分のゲノムクローンを、上記で概説した条件下で、鋳型として1ngのプ ラスミドpN・χ−μTNPDNA(マーク シャルマン(Marc Shulman)博士、 トロント大学、トロント、オンタリオから入手;ボウリアン (Boulianne)G.L.等,Nature 312:643-646(1984))並びにそれぞれ50ピコ モルのプライマー5’huM−Bおよび3’amp−hoM(EcoRV部位を 有する)を用いてPCR増幅した。ゲルで単離したCμ(ワード(Word)C.J. 等,International Immunology 1:296-309(1989)における128から2278ま での位置)PCR生成物を、製造元の推奨する条件に従い、ベクターpGEM− T(プロメガ コーポレーション、マジソン,WI)中にライゲートした。Cμイ ンサートを有するクローンを、同定し、pGEM/IgMと命名した。全IgM インサートを配列決定してその完全さを証明した。 プラスミドpGEM/IgMを、Cμエクソン1の本来の5’イントロン配列 上流を伸長することにより改造した。イントロン断片(ワードC.J.等,Inte rnational Immunology 1:296-309(1989)における17の位置の5’末端)を、鋳 型として1ngのpN・χ−μTNPプラスミドDNA並びにSpeI部位およ び3−SPL(両方ともアボットで合成)を有するそれぞれ50ピコモルのプラ イマー5−SPL/Speを用いてPCR増幅した。24サイクルの94℃で3 0秒間、60℃で30秒間および72℃で45秒間後、イントロン断片を、フ ェノール/クロロホルム抽出し、沈殿させた。両方のイントロン生成物およびp GEM/IgMベクターを、SpeIおよびBsu36I(ニュー イングラン ド バイオラボズ(New England Biolabs))で消化し、ゲルで単離し、ライゲー トしてヒトCμ遺伝子構築物pJH2−14−95A3を得た。このイントロン インサートを、配列決定により特徴付けた。 プラスミドpAG/huM/αtoxo 5−465は、そのCμ遺伝子セグ メントを、pJH2−14−95A3に存在する本来の5’イントロンおよびポ リAシグナル配列を有するヒトCμ遺伝子セグメント(完全Cμと称する)で置 き換えることにより改造した。プラスミドpAG/huM/αtoxo 5−4 65を、SpeIおよびPvuII(Cγ1ポリA付加部位の下流;ジェンバン ク登録番号#Z17370の2137の位置)で二重消化し、ベクターの骨格を ゲルで単離した。SpeIおよびEcoRVでの消化により、完全Cμ遺伝子を pJH2−14−95A3から離した。ゲルで単離した断片のライゲーションに より、プラスミドpJH2−24−95B1(図3)をもたらした。この発現ベ クターは、ハイブリドーマ5−465−210から単離したマウスVHおよびV κ遺伝子、ならびに ヒトCμおよびCκ遺伝子のゲノムクローンを有する。 ハイブリドーマ1−706−139からクローン化したVκおよびVH遺伝子 を有する、この発現ベクターの第二バージョンであるpJH3−19−95Aを 、pJH2−24−95B1中のXbaI−HindIII断片(カッパ不変部 領域Vκ5−465−210およびVH5−465−210を含有)をプラスミ ドpAG/huM/αtoxoから単離した類似のXbaI−HindIII断 片(図5)で置き換えることにより構築した。最終的発現ベクターpJH2−2 4−95B1およびpJH3−19−95Aを、両方とも、プロトプラスト融合 によるトランスフェクションに備えて大腸菌C600R−(アメリカン タイプ カルチャー コレクション)中に導入した。 iii)免疫グロブリンV領域のIgM発現ベクター中への導入: ハイブリドーマからクローン化したVκおよびVH領域を、ヒトCκおよびヒ トCμの転写単位を有する免疫グロブリン発現ベクターpAG/SpeI/hu M中にカセットとして導入した。VκおよびVH領域の適切な発現は、5’リー ダー配列お よび3’スプライスドナー接合部の部分の付加を必要とする。これらの領域を、 発現ベクター中への連続的PCRが仲介するVκおよびVH領域の導入に用いる プライマー(表2)内に組み込んだ。1−706−139Vκ遺伝子の導入には 、XbaI部位を有する5’(リーダー)プライマーVK1−706−5’、な らびにスプライス結合部およびBamHI部位を有する3’プライマーVK1− 706−3’を用いた。1−706−139VH領域増幅には、XhoI部位を 有する5’(リーダー)プライマーVH1−706−5’、およびHindII I部位を有する3’プライマーVH1−706−3’を用いた。5−465−2 10Vκ遺伝子導入には、XbaI部位を有する5’(リーダー)プライマーV K5−465−5’、およびBamHI部位を有する3’プライマーVK5−4 65−3’を用いた。5−465−210VH遺伝子導入には、XhoI部位を 有する5’(リーダー)プライマーVH5−465−5′およびHindIII 部位を有する3’プライマーVH5−465−3’を用いた。100μl容量の 反応物は、50ピコモルの各プライマーおよび1ngのプラスミド鋳型[pJH 6−14−94A5(1−706−139Vκ);pJH6−20−94 A1(1−706−139VH);pJH7−31−94D3(5−465−2 10Vκ);またはpJH6−30−94A1(5−465−210VH)を含 有した。増幅は、22サイクルの94℃で30秒間、62℃で30秒間および7 2℃で60秒間から成った。PCR誘導Vκ生成物を、XbaIおよびBamH Iで消化し、XbaIおよびBamHIで消化したベクター(pAG/SpeI /huM)中にクローン化した。引き続き、VH生成物を、XhoIおよびHi ndIIIを用いvκ含有ベクター中に導入した。VκおよびVHインサートの 完全さを、配列決定分析により確かめた。その結果できた発現ベクターpAG/ huM/αtoxoおよびpAG/huM/toxo5−465は、それそれ、 1−706−139および5−465−210V領域セット(VκおよびVH) を有する。 表2 IgM発現ベクターの構築用プライマーiv)マウスV領域セットのヒトIgG1発現ベクター中への導入: IgG1としてハイブリドーマ1−706−139からクローン化した機能的 VκおよびVH領域の発現用構築物を得るために、これらの領域の両方を包含す るXbaI−HindIII断片を、pAG/huM/αtoxoから切り取り 、XbaIおよびHindIII消化pdHL2中に導入してpJH9−14− 94/4.1と命名した発現構築物を得た。同じ手法を用いて、ハイブリドーマ 5−465−210から単離したVκおよびVH遺伝子セットを、プラスミドp AG/huM/αtoxo5−465からpdHL2中に導入して発現構築物p dHL−2/5−465(クローン1)を得た。 実施例IV 発現ベクター内の可変部領域の配列決定 配列決定用プラスミド鋳型を、マジック ミニプレップもしくはマキシプレッ プDNAピュアリフィケーション システム(プロメガ)、イージー プレップ プラスミド プレップキット(ファルマシア)で、またはCsClバンディン グ(サムブルーク(Sambrook)J.等,Molecular Cloning,2版,Cold Spring Harbor,NewYork,Cold,Spring Harbor Press (1989))により調製した。キッ トを用いたプラスミドの調製に当たっては、製造元の推薦する手法に従った。ヌ クレオチド配列は、シーケナーゼ7−デアザ−dGTP DNAシーケンシング キット(アマーシャム ライフ サイエンス(Amersham Life Science)Inc.,A rlington Heights,IL)を用いシーケナーゼ バージョン1.0により手動で、 またはファルマシア オート リード シーケンシング キット(Pharmacia Aut o Read Sequencing Kit)およびALF DNAシーケンサーを用いた自動配列決 定により決定した。ベクタープライマー(表3)ALF M13ユニバーサル( ファルマシア)およびALF M13リバース(ファルマシア)を、VHおよび Vκインサートの配列決定に用いた。AmpliTaq DNAポリメラーゼが 引き起こすエラーを監視するために、PCRで生じたVHおよびVκ領域の多数 のクローンを配列決定した。 哺乳類発現ベクター中にクローン化したVHおよびVκ断片の配列決定に用い たプライマーとしては、プライマー:pdHL2−4F、pdHL2−7F、p dHL2−43、pdHL2−44、pdHL2−52およびpdHL2−53 が含まれ た。更に、1−706−139VHにはT1706H−AおよびT1706H− B;1−706−139VκにはT1706K−AおよびT1706K−B;5 −465−210VHにはT5465H−A、T5465H−B、およびT54 65H−C;ならびに5−465−210からクローン化したVκ領域にはT5 465K−A、T5465K−B、およびT5465K−Cを使用した。 ヒトIgMゲノムクローンの配列決定に用いたプライマーを、表4に掲載した 。 表3 発現ベクター内の可変部領域インサートを配列決定するためのプライマー 表4 IgM不変部領域のゲノミッククローンの配列決定プライマー 実施例V 発現ベクターの宿主細胞内へのトランスフェクション エレクトロポレーションに用いるプラスミドを、CsClバンディング(サム ブルークJ.等,Molecular Cloning,2版,Cold Spring Harbor, New York, Co ld, Spring Harbor Press(1989))により精製した。エレクトロボレーションに よりトランスフェクションするために、対数増殖期のSp2/0−Ag14細胞 を回収し、10mlのダルベッコの燐酸緩衝生理食塩水(D−PBS、BRLラ イフ テクノロジーズ)中で2回洗浄し、1×107細胞/mlの濃度になるよ うD−PBSに再懸濁した。10μgのSalIにて線状化したプラスミドDN Aを、合計1mlのD−PBS中の1×107Sp2/0−Ag14細胞を入れ た0.4cmの空間のあるバイオ−ラッド(メルビル、NY)エレクトロポレー ションキュベットに加えた。DNAおよび細胞を氷上で10分インキュベートし た。キュべットを、0.18kvおよび960μFの電気容量にセットしたバイ オ ラッド ジーン パルサーのチャンバに入れた。電流を流し、pH勾配を排 除するため、キュベットを混合した。プレーティングする前に、細胞を5分間氷 上に置いた。細胞を、 19mlの完全D−MEM培地に移し、穏やかに混合した。100μlの細胞懸 濁液を、2個の96−ウェル組織培養クラスター(平底;コスター)の各ウェル に加え、5%CO2中で37℃でインキュベートした。24時間後、0.1μM のMTX(シグマ)を追加した100μlの完全D−MEMを各ウェルに加え、 プレートを上記のようにインキュベートした。48時間後、100μlの培地を 各ウェルから除去し、0.1μMのMTXを有する100μlの完全D−MEM を加え直した。このプロセスを、48時間後繰り返した。コロニーが出現し始め るまで、プレートを、引き続き10から21日間インキュベートした。上澄を、 MTX耐性コロニーを有するウェルから回収し、キメラ抗体の存在をELISA (下記参照)により測定した。 Sp2/0−Ag14トランスフェクタントを確立するのに用いた第二の方法 は、プロトプラスト融合技法(サンドリーゴールデン(Sandri-Golden)R.M .等,Molecular and Cellular Biology 1:743-752(1981);ギリーズS.D.等 ,Cell 33:717-728(1983))の改造バージョンであった。プラスミドを大脳菌C 600R-中で増殖させてプロトプラストを得た。細 菌を、10mg/mlのM9塩(BRLライフ テクノロジーズ)、0.8%カ ザミノ酸(ディフコ、デトロイト、MI)、0.5%グルコース(BRLライフ テクノロジーズ)、0.1mMのCaCl2(シグマ)、1mMのMgSO4( シグマ)、および50μg/mlのアンビシリン(シグマ)を含有する50ml の培地中で、600nmで0.5−0.6の吸収になるまで、激しく通気しなが ら37℃で生育させた。クロラムフェニコール(シグマ)を、200μg/ml になるように加え、培養物を更に18−22時間上記のようにインキュベートし た。細胞を、4℃で1100xgで12分間ペレット化し、4℃で0.05Mの トリス−HCl、pH8.0(BRLライフテクノロジーズ)中の20%シヨ糖 (シグマ)2.5mlに再懸濁した。0.25Mのトリス−HCl(pH8.0 )中の5mg/mlのリゾチーム(ファルマシア)溶液を加え、混合物を氷上に 置いた。5分のインキュベーション後、1.0mlの0.25MのEDTA(p H8.0;BRLライフテクノロジーズ)を加え、混合物を更に5分間氷上に保 った。次いで、1mlの0.05Mトリス−HCl(pH8.0)を徐々に加え た。懸濁液を37℃で10分間インキュベートした。引き続き、室温 で、10mMのMgCl2(シグマ)および10%シヨ糖(シグマ)を追加した 20mlのD−MEM(カタログ#11995、BRLライフテクノロジーズ) を用いて徐々にプロトプラスト溶液を希釈した。この混合物を、室温で2.5時 間保った。対数増殖期に回収した約5×106Sp2/0Ag14細胞を、35 0xgで5分間ペレット化した。細胞を、プロトプラスト懸濁液中に穏やかに再 懸濁した。この懸濁液を、60mmの皿に移し、650xgで8分間遠心分離し た。上澄を吸い取り、37℃に予め温めたPBS中の1.5mlの50%w/v PEG(シグマ ハイブリ マックス)を加えた。PEG添加時点から90秒が 経過するまで、皿を110xgで遠心分離した。2個の5mlおよび1個の10 ml容量の予め温めた溶液(1%FBS、50U/mlのペニシリンおよび50 μg/mlのストレプトマイシンを追加したD−MEM)中に、ピペットを用い て細胞を穏やかに再懸濁し、これを、15mlの洗浄溶液を入れた50mlの遠 心チューブに加えた。225xgで7.5分間の遠心分離後、細胞を、プレーテ ィング培地(10%FBS、50U/mlのペニシリン、50μg/mlのスト レプトマイシンおよび100μg/mlのカナマイシン(シグマ)を 追加したD−MEM)に再葱濁し、1個の96−ウェルの皿にプレーティングし 、37℃でインキュベートした。24時間(1日目)後、選択培地(10%FB Sおよび0.1μMのMTMを追加したD−MEM)を加えた。5日目に、ウェ ル当たり50μlの選択培地を加えた。2日後、100μl/ウェルを除去し、 ウェル当たり100μlの新たな選択培地を加えた。MTX耐性コロニーを、E LISA測定によりキメラ抗体の分泌を調査した。 実施例VI トランスフェクタントによるキメラ抗体産生を判定するための測定 トランスフェクタントのキメラIgG1産生をELISAにより測定した。E IAプレート(96−ウェル、ヌンク イムロン(Nunc Immulon),Naperville, IL)を、1.5μg/mlの100μlのマウス抗−ヒトIgG(H+L鎖;ジ ャクソンイムノ リサーチ(Jackson Immuno Research),West Grove,PA)で被覆 し、37℃で1時間インキュベートした。CaまたはMgを含まない1Xダルベ ッコの燐酸緩衝生理食塩水(D−PBS;BRLライフテクノロジーズ)中で、 プレートを4回洗浄した。 1X D−PBS中の2.0%無脂肪粉ミルク(カーネーションカンパニー(Car nation Company)、ロサンゼルス、CA)200μlで37℃で1時間ウェルをブ ロックした。プレートを、上記の通りに洗浄した。2%無脂肪粉ミルクおよび0 .05%ツウィーン−20(バイオラッド)含有1X D−PBS中で希釈した 精製したヒトIgG(ジャクソンイムノリサーチ)または精製したキメラIgG 1抗体(アボットラボラトリーズ)を、標準として用いた。標準および培養物上 澄を、100μl/ウェルで重複してプレートに加え、37℃で1時間インキュ ベートし、次いで、0.1%ツウィーン20含有D−PBS中で4回洗浄した。 各ウェルに、西洋わさびペルオシキダーゼに共役したマウス抗−ヒトIgG(H +L鎖)を0.45μg/mlで100μl加え、37℃で1時間インキュベー トした。プレートを、上記の通りに洗浄した。この測定法は、OPD試薬キット (アボットラボラトリーズ)を用いて発色させ、バイオ−ラッド96−ウェルプ レートリーダーにより読み取った。 ELISAを、キメラIgMの産生を測定するよう改変した。プレートを、D −PBS中の0.36μg/mlのヤギ抗−ヒトIgM(Fc5 μ−特異的、ジ ャクソン イムノ リサーチ)で 被覆した。クロムピュア(ChromPure)ヒトIgM(骨髄種、全体の分子、ジャ クソンイムノリサーチ)を、標準として用いた。0.8μg/mlのペルオキシ ダーゼ−標識ヤギ抗−ヒトIgM(Fc5 μ、ジャクソン イムノ リサーチ) を、酵素抗体共役物として用いた。 抗体濃度を、放射免疫拡散法(RID)により測定した。7つの14日齢の細 胞培養物上澄を、攪拌し、ついで、それぞれIgGおよびIgM用に5または1 0μlの試料を、各ウェルのヒトIgGまたはヒトIgMRIDプレート(ザバ インディングサイト(The Binding Site)、サンジエゴ、CA)に供した。1セッ トの標準(25、50、V5、100および150μg/ml)を、各プレート 上で実施した。キメラIgG1用標準は、蛋白質A精製抗−P66 IgG1で あり、IgM標準は、クロムピュアヒトIgM(ジャクソンイムノリサーチ)で あった。プレートを、裏返して35−37℃で16−22時間インキュベートし た。各輪の直径を、RIDエレクトロニックプレートリーダー(ザ バインディ ング サイト)を用いミリメートルの単位で測定し、これを、ザ バインディン グ サイトにより提供される検定プレートで検定した。実施例VII 組み換え抗体の精製 キメラIgG1抗体を精製するために、初めに培養物上澄を、0.1%アジ化 ナトリウム含有0.1M燐酸ナトリウム(pH8.2)に対して一晩透析し、次 いで、0.2μMのフィルターを介して濾過した。調製物を、次いで、250− 500cm/時でバイオラッド低圧クロマトグラフィーシステムを用い、パーセ プティブ バイオシステムズ ポロス(PerSeptive Biosystems Poros)50A 樹脂(キャンブリッジ、MA)を充填したカラムを通過させた。抗体を、0.1 Mクエン酸塩、0.15MのNaCl pH3.0で溶出し、プールした画分を 、PBS(10mMの燐酸ナトリウム、150mMのNaCL)pH7.2に対 して透析した。 キメラIgM抗体を精製するために、培養物上澄をH2Oで1:1に希釈し、 調製物を、PBSで平衡にした175mlのDEAEファーストフロー(FastFlo w)樹脂(ファルマシア)を充填したカラムに10ml/分の流速でかけた。抗体 を10mMの燐酸ナトリウム、300mMのNaCl pH7.2で溶出した。実施例VIII トキソプラズマ・ゴンディ測定 i)ハイブリドーマ選択: 免疫因子に特異的なヒト抗体を測定するよう設計された免疫測定における対照 試薬および検定試薬としてキメラマウス−ヒトモノクローナル抗体を用いる可能 性を確立するために、トキソプラズマ・ゴンディ測定をモデルシステムとして選 択したものであり、これは、本発明の一態様を表す。 モノクローナル抗体のパネルを、トキソプラズマ・ゴンディで免疫したマウス から確立した。このパネルは、多数の異なるトキソプラズマ・ゴンディ抗原に特 異的であった。第一段階は、所望の特性の親和性および特異性を有するモノクロ ーナル抗体を同定することであった。診断に有用な2種のトキソプラズマ・ゴン ディ蛋白質に反応するモノクローナル抗体P66およびP30を選んだ。免疫支 配エピトープに反応するものを同定しようとして、ヒト陽性血漿のトキソプラズ マ・ゴンディへの結合を阻害する能力を基準として、モノクローナル抗体をスク リーニングした。この分析(データは示さず)に基づいて、それぞれ、トキソプ ラズマ・ゴンディのP66およびP30に特 異的な2種のモノクローナル抗体、1−706−139および5−465−21 0を選択した。 ii)抗体可変部領域のクローニングおよび配列決定: モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ細胞は、cDNA調製用mRN A源として役立った。発現したHおよびL鎖V領域のクローニングを容易にする ために、不変部領域の5’末端にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドをプラ イマーとして用いて特異的cDNA合成を行った。VHcDNAには、IgG2 bまたはIgG2a−特異的プライマーを、それぞれ、ハイブリドーマ1−70 6−139および5−465−210から単離したmRNAと共に用いた。両方 のVLcDNAは、マウスκ不変部領域プライマーで開始した。抗体V領域のP CR増幅は、不変部領域プライマーと連結して保存VHおよびVκ遺伝子リーダ ー配列(ジョーンズ(Jones)S.T.およびベンディグ(Bendig)M.M.,Bio/T echnology 9:88-89(1991))にアニールする縮重プライマーを用いて実施した。 増幅生成物をpUC18中にクローン化し、配列決定した。Taqポリメラーゼ が誘導したエラーを解消するために、各PCR生成物の多数のクローンを、配列 決定した。 ハイブリドーマ5−465−210から単離したVHおよびVLcDNA配列を 、それらの最終カセットフォーマットで図6および7に示す。このVHcDNA は、リーダー配列、VH遺伝子、およびJH2に再配置されたD領域から成る完全 V領域遺伝子をコードする。このVH遺伝子は、マウスのサブグループIIBの 構成員であると考えられる(カバット(Kabat)E.A.等、免疫学的目的の蛋白質 配列、5版、米国厚生省、ベテスダ、MD(1991))。縮重リーダー領域増 幅プライマーは、ヌクレオチド41に及ぶことから、実際のcDNA配列は、4 2の位置で始まり、430の位置に及ぶ。このVLcDNAは、リーダー配列お よびJκ−ミニジーンに再配置されたVκ遺伝子から成る。このVκ遺伝子は、 明らかにVκIIIサブグループの構成員である。Jκセグメントは、BALB /cマウス株から単離したJκ2−ミニジーンの公開された生殖細胞系配列由来 の4つのミスマッチを含む(サカノ(Sakano)H.等,Nature 280:288-294 (1979 );マックス(Max)E.E.等,Pro.Nat'l Acad.Sci.USA 76:3450-3454(1979) ;マックスE.E.等,J.Biol.Chem.256-5116-5120(1981))。これらのミ スマッチは、体細胞突然変異を反映しているかもしれないし、また はスイス ウェブスター(Swiss Webster)マウスをこの研究に用いたことから 、生殖細胞系配列の相違を表しているのかもしれない。発現Vκ領域を単離する ために用いた縮重リーダー領域プライマーは、ヌクレオチド45に及んだ、従っ て実際のcDNA配列は、46の位置から409の位置に及ぶ。 ハイブリドーマ1−706−139からクローン化したVHcDNA配列を図 8に具体的に示す。縮重リーダー領域PCRプライマーは、残基41で終わるの で、本物のcDNA配列は、位置42から434に及ぶ。発現したVH領域は、 リーダー配列、明らかにサブグループIIA(カバットE.A.等、免疫学的目 的の蛋白質配列、5版、米国厚生省、ベテスダ、MD(1991))由来のVH 遺伝子、DセグメントおよびJH4−ミニジーンを含む。DおよびJH4セグメン ト間の正確な境界は、測定することができなかった。ハイブリドーマ1−706 −139から単離したVLcDNAの配列を図9に示す。VL断片を増幅するのに 用いたプライマーは、ヌクレオチド42で終わることから、実際のcDNA配列 は、43から405に及ぶ。VLcDNAは、リーダー配列および、Jκ1に再 配置された、サブグループVκII由来であると考えられるVκ遺伝 子から成る。 iii)発現ベクター構築: この研究の目的は、マウスのハイブリドーマから誘導されたV領域およびヒト 不変部領域を有するキメラマウス−ヒト抗体を生産することである。発現を容易 にするために、VHおよびVL鎖cDNAを、完全5’リーダー配列、3’スプラ イス ドナー部位、およびフランキングクローニング部位を有するように改造し た。5’末端での必要な要素および各V領域に特異的な3’配列を有する合成オ リゴヌクレオチドでのPCR増幅により、VHおよびVLトランスファーカセット (図6−9)を得た。本来のリーダー配列を含むデータベース内の他のV領域配 列に対するその相同性に基づいて、各V遺伝子にとって好適なリーダー配列を決 定した。全ての場合において、リーダーV領域イントロンは、排除されていた。 合成イントロン断片を組み込むことにより、cDNAのVDJまたはVJエクソ ンの3’末端で、スプライスドナー部位を各V領域カセット内に再生した。Vお よび不変部領域間のスプライス部位結合部は、両方のコード配列の完全さを維持 するのに役立つ。更に、これは、Vカセットを不変部領域の上流に置くことを可 能にし、システム を融通がきくようにする。 改造したcDNAを、次いで、哺乳類発現ベクター内の、高レベルの発現を提 供する制御配列の下流に導入した。ベクターpdHL2(図3)は、マウス免疫 グロブリンH−鎖エンハンサーおよびメタロチオネインIプロモーターの制御下 の抗体HおよびL鎖遺伝子の両方の転写単位を有する。プラスミドpdHL2は 、ゲノム構造にヒトカッパ(Cκ)およびヒトIgG1(Cγ1)不変部領域遺 伝子を有する(ギリーズ等,J.of Immunol.Methods 125:191-202 (1989))。 マウスのVHおよびVκ領域カセットの導入は、マウス−ヒトキメラ抗体の発現 をもたらす。更に、pdHL2は、MTX耐性に基づくトランスフェクタントの 選択を可能にする突然変異したDHFR遺伝子を有する(ギリーズ等,J.of lm munol.Methods 125:191-202(1989))。5−465−210VHおよびVκcD NAカセットを、pdHL2中に導入して発現ベクターpdHL−2/5−46 5を得た。このベクターは、P30に特異的なキメラIgG1抗体をコードして いる。同様に、1−706−139VHおよびVκ領域カセットを、pdHL2 中にクローン化して、P66抗原に特異的なキメラIgG1抗体をコードする pJH9−14−94/4.1を得た。 キメラマウス−ヒトIgMクラス抗体を生産するために、Cγ1遺伝子をヒト IgM(Cμ)遺伝子(図4)のゲノムクローンで置換することにより、pdH L2を改造した。Cμを有する発現ベクターを、pAG/SpeI/huMと命 名した。この第一生成IgMベクター中に、Cγ1の下流に元々存在する翻訳さ れない3’およびポリAシグナル配列が保持されていた。キメラIgM発現構築 物を、このベクター中へのVκおよびVHカセットの連続導入により得た。これ らの構築物を用いた予備実験で、全てのトランスフェクタントは、非常に低い( <1μg/ml)キメラIgMの分泌レベルであった(データは示さず)。 キメラIgM生産を増強しようとして、Cμ遺伝子およびポリAシグナル配列 (元々Cγ1の下流)を、本来の5’イントロン(スプライス アクセプター部 位を有する)、翻訳されない3’、およびポリAシグナル配列(図4)を含むヒ トCμの分泌部分のゲノムクローンで置換した新たな構築物を得た。Cμクロー ンの配列分析は、公開された生殖細胞系配列(ワードC.J.等,Intermationa l Immunology 1:296-309(1989))に 比べて只1個の塩基の変化、Cμ3−Cμ4イントロンの残基1583と158 4の間のTの挿入があった。この変化が、Cμ遺伝子の発現を達成するとは予期 していなかった。5−465−210VHおよびVκ領域を有するIgM発現構 築物を、pJH2−24−95B1(図3)と命名した。5−465−210V 領域セットの1−706−139VHおよびVκカセットを有するXbaI−H indIII断片での置換により、P66に特異的なキメラIgMをコードする プラスミドpJH3−19−95Aを得た。 iv)キメラ抗体の発現: キメラ抗体発現構築物を、非生産Sp2/0Ag14細胞中にトランスフェク ションした。両方のIgG1構築物を、エレクトロポレーションにより導入し、 一方、キメラIgM構築物を、プロトプラスト融合によりトランスフェクション した。トランスフェクタントを、0.1μMのMTXの存在下で選択した。各ト ランスフェクション由来の多数のMTX耐性コロニーを、抗−ヒト抗体ELIS Aを用いキメラ抗体の産生についてスクリーニングした。陽性を示したものを、 増殖させクローン化した。トランスフェクタントの分泌レベルを、放射免疫拡散 法により測定した(表5)。高レベルのキメラ抗体を分泌するクローンを、更に サブクローン化した。抗−P30および抗−P60キメラIgG1抗体の観察さ れた産生レベルは、90μg/ml以上であった。100μg/mlを超えるレ ベルで抗−P30キメラIgM抗体を分泌するトランスフェクタントを、プロト プラスト融合により得た。抗−P66キメラIgM構築物のトランスフェクショ ンは、より限定された成功であった。 キメラIgMを分泌するトランスフェクタントを得たが、分泌レベルは、むしろ 低かった(<1μg/ml)。これらすべてのトランスフェクタントは、0.1 μMのMTX上で保存された。以前の研究に基づき、MTX濃度を増加により、 キメラ抗体の生産を更に増大させることができる可能性がある(ギリーズ等,J .of Immunol.Methods 125:191-202(1989);ロー(Lo)K.M.およびS.D.ギリ ーズ,Biochimeca et Biophysica Acta 1088:217-224(1991))。4つのケースの 内3つにおいて、トランスフェクタントにより産生された組み換えキメラ抗体の 発現レベルは、それらが誘導されたハイブリドーマの抗体生産レベルを実際に超 えていた。経済的製造を可能にするのに要求される分泌レベルが達成された。こ の組み換えシステムの別の有利 性は、同一の結合特異性を有する異なるクラスの抗体(即ち、IgG1およびI gM)を容易に得ることができることである。下記の表5は、上記の手法を用い て製造したキメラ抗体の発現レベルを示す。 表5 キメラ抗体発現レベル *細胞を、0.5×106の濃度で接種した。発現レベルを、RID測定により、 クローンでは7日目に、サブクローン(S)では14日目に測定した。 v)キメラ抗体の測定性能: キメラ抗体が、その本来の抗原−結合活性を保持し且つ対照試薬/検定試薬と して機能することができるかどうかを測定するために、免疫測定法により調査し た。DEAEにより分画したA蛋白質精製キメラIgG1抗体およびキメラIg Mを、ア ボット ラボラトリーズIMx Toxo IgGおよびIgM測定法(サフォ ード(Safford)J.W.等,J.Clin.Pathol.44:238-242(1991))でトキソプラ ズマ・ゴンディに対する免疫反応性について調査した。これらの測定法は、ヒト 血清および血漿中のトキソプラズマ・ゴンディに対する抗体の定量的(IgG) および定性的(IgM)測定のために設計した自動微粒子酵素免疫測定法(ME IA)である。 IMx Toxo IgG測定法の基本工程を、図2に示す。この測定法は、 トキソプラズマ・ゴンディ抗原で被覆した微粒子を固相として用いる。標本を、 被覆微粒子に加えてトキソプラズマ・ゴンディに特異的な抗体を結合させる。次 いで、微粒子をガラス繊維マトリクス上に移し、よく洗浄して未結合の抗体を除 去する。引き続き、微粒子上のトキソプラズマ・ゴンディ抗原に複合体化したI gGクラス抗体に特異的に結合するアルカリホスファターゼ共役ヤギ抗−ヒトI gG抗体を加える。未結合の抗体を洗い流し、基質である燐酸4−メチルウンベ リフェリル(MUP)の添加により、抗原−患者IgG−抗−ヒトIgG共役複 合体を検出する。アルカリホスファターゼによるMUPの脱ホスホリル化は、I Mx装置により測定される蛍 光化合物メチルウンベリフェロン(MU)の形成の速度により評価することがで きる(フィオレ(Fiore)M.等,Clin.Chem.34:1726-1732(1988))。この定量的 測定法は、検定曲線を確立するのに6種の検定試薬の1セットを含んでいる。検 定試薬は、6つの異なる濃度0、10、50、75、150、および300IU IgG抗体/mlでヒト血清中に希釈したヒト抗−トキソプラズマIgG抗体で 調製する。検定試薬は、抗−トキソプラズマ血清用世界保健機構国際標準を基準 とする。標本の代わりに検定試薬で実施し、検定曲線をプロットする。結果を、 6つの点の検定曲線から内挿法により推定して標本中のIgG水準を定量する。 この測定法のために、抗−トキソプラズマIgG陽性対照をヒト抗−トキソプラ ズマ・ゴンディIgG20IU/mlをヒト血清中に希釈して、調製する。 アボット ラボラトリーズにより作製されたIMx ToxoIgMアッセイ は、トキソプラズマ・ゴンディに対するIgM抗体の定性的測定のために設計さ れた自動化MEIAである。測定フォーマットは、IMx Toxo IgG測 定と同様であるが、アルカリホスファターゼ共役物は、ヤギ抗−ヒトIgM抗体 である。測定の結果は、指標検定試薬に対する標本カウン トの比率である指標値として表す。指標検定試薬は、ヒト血清中のヒト抗−トキ ソプラズマIgM抗体を用いて調製し、陽性/陰性カットオフ近くにセットする 。陽性の対照試薬を、同じ方法で調製し、指標検定試薬に1.5Xの指標値を与 えるようセットする。 11.59mg/mlの開始濃度の精製した抗−P66キメラIgG1抗体の 二倍連続希釈物およびIMx Toxo陽性対照血清を、陰性ヒト血清中に調製 した(検定試薬希釈物)。希釈物を、重複して実験し、速度カウントを測定した 。抗−P66キメラIgG1抗体は、0.7mg/mlを超える濃度で平坦な曲 線を有し、11.59mg/mlで2070の速度カウントに達した(図10) 。300IU/mlの検定試薬(IMx検定試薬F)の速度カウントは、257 2であった。抗−P66キメラIgG1抗体で観察される曲線の上端での平坦化 は、おそらく、IMxキット内の抗−P66結合部位の飽和を反映している。 モノクローナルキメラIgM抗体の性能を調査するために、0.210mg/ mlの精製した抗−P66IgMおよびIMx Toxo IgM陽性対照試薬 を、指標検定試薬希釈で連続 して二倍に希釈した。これらの希釈物を重複して実験し、陽性の対照および指標 検定試薬と比較した(図11)。陽性の対照試薬および指標検定試薬と同等の速 度カウントの予測値を、希釈物曲線から読み取って抗体濃度を決定した。710 の指標検定試薬の速度および1078の陽性対照試薬の速度は、それぞれ、0. 0123mg/mlおよび0.0209mg/mlのキメラIgMで達成された 。これらのデータは、モノクローナル抗−P66キメラIgMは、この測定にお ける許容することのできる指標検定試薬および陽性の対照試薬として機能するこ とを示している。従って、抗−P66キメラ抗体は、この測定法のための指標検 定試薬および陽性の対照試薬の製造における陽性ヒト血漿の代わりにすることが できると考えられる。抗−P66キメラIgG1と対照的に、速度カウントは、 調査した最も高い濃度でさえ平坦になるとは考えられない。これは、エピトープ 密度が、2つの測定でほぼ同等であると予想されることから、IgG1とIgM 間の構造的差異に起因しているかもしれない。ほとんどのIgMは、ダイマ一構 造のIgG1と比較して、より多数の不変部領域エピトープを提供するペンタマ ーとして分泌される。おそらく、Toxo IgM測定の場合、 より多くの酵素結合二次抗体(抗−ヒトIgM)が、ToxoIgG測定(抗− ヒトIgG)に比較して抗原−抗体複合体に結合し、シグナルの更なる増幅をも たらす。 0.87mg/mlの濃度の精製した抗−P30キメラIgG1抗体およびI Mx Toxo陽性ヒト血清(検定試薬F、300IU/ml)を検定試薬希釈 剤中で連続して二倍に希釈して、測定の動的範囲(0−300IU/ml)にわ たる抗体レベルを提供する。これらの希釈物を重複して実験し、速度カウント( カウント/秒/秒)を、希釈曲線から読み取った。キメラ抗−P30 IgG1 抗体および陽性の対照血清は、平行の希釈曲線を有した(図12)。300IU /mlのヒト血清検定試薬(F検定試薬)は、3015の速度カウントを有して いた。抗−P30キメラIgG1は、0.11mg/mlの濃度で同等の速度カ ウントに達した。抗−P30キメラ抗体で得られた曲線の平坦部は、0.87m g/mlの濃度で観察された4261の速度カウントまでに全く観察されなかっ た。これらのデータに基づき、抗−P30キメラIgG1は、IMx検4定曲線 のための許容することのできるシグナルを達成した。これらのデータは、P30 上の単一のエピトープに特異的な1種 のキメラ抗体は、この測定法の検定試薬および対照試薬として用いられている陽 性ヒト血清に置き換わりうる可能性を有することを示す。 キメラIgM抗体の性能を調査するために、0.104mg/mlの精製した 抗−P30 IgMおよびIMx ToxoIgM陽性対照試薬を、二倍連続希 釈で指標検定試薬希釈剤中に希釈した。これらの希釈物を重複して実験し、陽性 対照試薬および指標検定試薬と比較した(図13)。陽性対照試薬および指標検 定試薬に対して同等の速度カウントの予測値を、これらの希釈曲線から読み取り 、抗体の濃度を決定した。560の指標検定試薬の速度、および1050の陽性 対照試薬の速度は、それぞれ、0.0084mg/mlおよび0.0145mg /mlの抗−P30キメラIgMで達成された。これらのデータは、許容するこ とのできるIMxカットオフ値が、モノクローナル抗−P30キメラIgM抗体 で得ることができることを示す。 vi)促進された試薬安定性の調査: Toxo IgG測定フォーマットにおけるキメラIgG抗体の促進された安 定性分析を、45℃で12日間までの熱スト レスにより実施した。抗−P30キメラIgG1および2種のモノクローナル抗 体(抗−P30+抗−P66IgG1)の混合物について、IMx Toxo IgG測定における測定検定曲線に対し、希釈を重複して行った。2点間の曲線 の当てはめを用いて現在のヒト抗体検定試薬に釣り合うのに必要なキメラ抗体の 濃度を予想した。安定性分析には、2種の検定試薬レベル、10IU/mlのB 検定試薬および300IU/mlのF検定試薬を調査した。B検定試薬と同等の 速度カウントが、0.0036mg/mlの抗−P30IgG1または0.00 36mg/mlの抗−P30および010mg/mlの抗−P66IgG1の混 合物で達成された。キット試薬および検定試薬を、2−8℃または45℃で12 日間まで貯蔵した。0、4、8および12日目に、試験試薬で測定を行い、標準 ヒトB検定試薬に対してパフォーマンスをプロットした(図14)。全てのキッ ト試薬およびキメラ抗体は、2−8℃で安定であった。対照的に、キット試薬を 45℃で貯蔵した場合、4日までに、標準ヒトB検定試薬と比較して、抗−P3 0IgG1で観察された速度カウントは30%減少した。45℃で12日までに 、抗−P30IgG1で得られたシグナルは、約50%減少した。こ れらの条件下で、標準ヒト検定試薬抗体と同じくらい安定であることから、活性 の損失は、キメラIgG1の安定性の欠如によるものではなかった。速度カウン トの減少は、このモノクロ−ナルキメラ抗体により認識されるP30エピトープ の損失によると考えられる。キメラ抗体混合物を調査した場合、性能特性は、ヒ ト抗体検定試薬で観察されるものと同様であつた。モノクローナル抗−P66抗 体により認識されるP66エピトープは、これらの条件下でより安定であり、P 30エピトープの熱ストレス誘導の損失を補っていると考えられる。 F検定試薬レベルを達成するために、0.110mg/mlの抗−P30Ig G1または0.110抗−P30および0.305mg/mlの抗−P66Ig G1の混合物を用いた。標準ヒト検定試薬で観察されるパフォーマンスに比較し て試験試薬での測定パフォーマンスを、図15に示す。全てのキット試薬および キメラ抗体は、2−8℃で貯蔵した場合、安定であった。B検定試薬レベルで観 察された結果と同様、45℃で貯蔵した場合、抗−P30抗体で速度カウントの 漸進的減少が観察された。抗−P30および抗−P66モノクローナルの組み合 わせは、45℃での熱ストレス後でさえも本来のヒトF検定試薬に比較 して許容することのできる安定性特性を示した。キメラ抗−P30抗体が、ヒト 検定試薬抗体に比較して安定性における差異を全く示さないことから、抗−P3 0キメラ抗体での安定性の損失は、このモノクローナルにより認識されるP30 エピトープの損失によると考えられる。 これらのデータは、商業的製造に適した安定性特性を有するキメラ抗体を生産 することができることを示している。熱ストレスのP30エピトープで観察され る緩慢な減衰は、キメラ抗体により認識されるエピトープの慎重な選択の重要性 を強調している。このケースでは、モノクローナルキメラ抗体の結合特性とボリ クローナル抗血清のそれとの間で比較した。後者の場合、所定の抗原(例えば、 P30)上の多数のエピトープが認識され、いずれか1つのエピトープの損失を 識別することができない。この技術の有利性は、V領域のクローニングおよびキ メラ抗体を生産する前に、所望の性質を求めて候補のマウスモノクローナル抗体 をスクリーニングすることができることである。キメラ抗体の性質は、元のドナ ー抗体のそれを反映している。IMx Toxo IgG測定には、抗−P30 および抗−P66キメラ抗体を混合することにより、組み合わさった特性 は、標準ヒト抗体検定試薬と同等の性能レベルを提供する。これは、キメラ抗体 を、陽性のヒト血清の代わりに対照試薬および検定試薬として用いることができ ることを確かにしている。ある場合には、1種のモノクローナルキメラ抗体で十 分である。別の場合には、所望の測定性能特性に達するのに1種より多いキメラ 抗体をプールする必要がある。 vii)抗原ロット間の変動の分析: キメラ抗体により認識されるP30およびP66エピトープの発現に著しいロ ット間の変動があるかどうかを調査するために、B検定試薬およびF検定試薬レ ベルでの抗−P30および抗−P66キメラ抗体の混合物を、多数の抗原ロット について調査した。7つの独立した抗原のロットを用いたこの分析結果を図16 に示す。抗−P66および抗−P30キメラ抗体の両方の混合物のパフォーマン スは、現在のIMxヒト血清検定試薬に匹敵していた(測定の変動内)。これは 、更に、陽性ヒト抗体の代用品としてのマウス−ヒトキメラ抗体の可能性を確か にするものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ホフ,ジエーン・エイ アメリカ合衆国、イリノイ・60563、ネパ ービル、イースト・トウエルブス・アベニ ユー・313 (72)発明者 オストロー,デイビツド・エイチ アメリカ合衆国、イリノイ・60047、レイ ク・チユーリツヒ、マンチエスター・コー ト・985 (72)発明者 ゴールデン,アラン・エム アメリカ合衆国、イリノイ・60091、ウイ ルメツト、ローレル・レイン・2516

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 供試試料中に存在するかもしれない抗体の存在を検出する方法であって、 (a)当該抗体を含有する疑いのある当該供試試料と当該抗体に特異的な抗原と を、抗原/抗体複合体の形成を可能にするのに十分な時間および条件下で接触さ せ、(b)当該供試試料中に存在するかもしれない当該抗体の存在を検出し、そ して(c)当該抗原に結合する試薬を対照試薬または検定試薬として用いること を含んで成り、ここで改良が、1つ以上の抗体不変部領域エピトープを含んで成 る試薬を当該対照試薬または検定試薬として用いることを含んで成り、当該試薬 は、当該抗原に結合し、特異性および親和性に関して均質であることを特徴とす る、前記方法。 2. 供試試料中に存在するかもしれない抗体の存在を検出する方法であって、 (a)当該抗体を含有する疑いのある当該供試試料と当該抗体に特異的な抗原と を、抗原/抗体複合体の形成を可能にするのに十分な時間および条件下で接触さ せ、(b)当該供試試料中に存在するかもしれない当該抗体の存在を検出し、そ して(c)当該抗原に結合する2種以上の試薬を対照試 薬または検定試薬として用いることを含んで成り、ここで改良が、それぞれが1 つ以上の抗体不変部領域エピトープを含んで成る2種以上の試薬を当該対照試薬 または検定試薬として用いることを含んで成り、当該2種以上の試薬のそれぞれ が、当該抗原上の異なるエピトープに結合し、特異性および親和性に関して均質 である、前記方法。 3. 供試試料中に存在するかもしれない抗体の存在を検出する方法であって、 (a)当該抗体を含有する疑いのある当該供試試料と当該抗体に特異的な抗原と を、抗原/抗体複合体の形成を可能にするのに十分な時間および条件下で接触さ せ、(b)その結果できた当該抗原/抗体複合体に、当該結合した抗体に当該共 役物が結合するのを可能にするのに十分な時間および条件下で、直接または間接 共役物を加え、当該共役物は、検出可能なシグナルを発生することのできるシグ ナル発生化合物に結合した抗体を含んで成り、(c)当該シグナル発生化合物に より生じたシグナルを検出することにより、当該供試試料中に存在するかもしれ ない当該抗体の存在を検出し、そして(d)当該抗原に結合する試薬を対照試薬 または検定試薬として用いることを含んで成り、ここで改良が、1つ以上の抗体 不変部領域 エピトープを含んで成る試薬を当該対照試薬または検定試薬として用いることを 含んで成り、当該試薬は、当該抗原に結合し、特異性および親和性に関して均質 である、前記方法。 4. 供試試料中に存在するかもしれない抗体の存在を検出する方法であって、 (a)当該抗体を含有する疑いのある当該供試試料と当該抗体に特異的な抗原と を、抗原/抗体複合体の形成を可能にするのに十分な時間および条件下で接触さ せ、(b)その結果できた当該抗原/抗体複合体に、当該結合した抗体に当該共 役物が結合するのを可能にするのに十分な時間および条件下で、直接または間接 共役物を加え、ここで、当該共役物は、検出可能なシグナルを発生することので きるシグナル発生化合物に結合した抗体を含んで成り、(c)当該シグナル発生 化合物により生じたシグナルを検出することにより、当該供試試料中に存在する かもしれない当該抗体の存在を検出し、そして(d)当該抗原に結合する2種以 上の試薬を対照試薬または検定試薬として用いることを含んで成り、ここで改良 が、それぞれが1つ以上の抗体不変部領域エピトープを含んで成る2種以上の試 薬を当該対照試薬または検定試薬として用いることを含んで成り、当該2種以上 の試薬のそれぞれが、当該抗原土の異 なるエピトープに結合し、特異性および親和性に関して均質である、前記方法。 5. 供試試料中の抗体の存在を測定するためのキットであって、 a)当該抗体に特異的な抗原;および b)試薬を含んで成る対照試薬または検定試薬(当該試薬は、1つ以上の抗体不 変部領域エピトープを含んで成り、当該抗原に結合し、そして特異性および親和 性に関して均質である)を含んで成ることを特徴とする、前記キット。 6. 供試試料中の抗体の存在を測定するためのキットであって、 a)当該抗体に特異的な抗原;および b)2種以上の試薬を含んで成る対照試薬または検定試薬(当該2種以上の試薬 のそれぞれが、1つ以上の抗体不変部領域エピトープを含んで成り、当該抗原上 の異なるエピトープに結合し、そして特異性および親和性に関して均質である) を含んで成る、前記キット。 7. 供試試料中の抗体の存在を測定するためのキットであって、 a)当該抗体に特異的な抗原; b)検出可能なシグナルを発生することのできるシグナル発生化合物に結合し た抗体を含んで成る直接または間接共役物;および c)試薬を含んで成る対照試薬または検定試薬(当該試薬は、1つ以上の抗体 不変部領域エピトープを含んで成り、当該抗原に結合し、そして特異性および親 和性に関して均質である)を含んで成る、前記キット。 8. 供試試料中の抗体の存在を測定するためのキットであって、 a)当該抗体に特異的な抗原; b)検出可能なシグナルを発生することのできるシグナル発生化合物に結合し た抗体を含んで成る直接または間接共役物;および c)2種以上の試薬を含んで成る対照試薬または検定試薬(当該2種以上の試 薬のそれぞれが、1つ以上の抗体不変部領域エピトープを含んで成り、当該抗原 上の異なるエピトープに結合し、そして特異性および親和性に関して均質である )を含んで成る、前記キット。 9. 供試試料中に存在するかもしれない抗体の存在を検出する方法であって、 (a)当該抗体を含有する疑いのある当該供試試料と当該抗体に特異的な抗−抗 体とを、抗−抗体/抗体複合体の形成を可能にするのに十分な時間および条件下 で接触させ、(b)当該供試試料中に存在するかもしれない当該抗体の存在を検 出し、そして(c)当該抗−抗体に結合する試薬を対照試薬または検定試薬とし て用いることを含んで成り、ここで、改良が、1つ以上の抗体不変部領域エピト ープを含んで成る試薬を当該対照試薬または検定試薬として用いることを含んで 成り、当該試薬は、当該抗原に結合し、特異性および親和性に関して均質である ことを特徴とする、前記方法。 10. 供試試料中に存在するかもしれない抗体の存在を検出する方法であって 、(a)当該抗体を含有する疑いのある当該供試試料と当該抗体に特異的な抗− 抗体とを、抗−抗体/抗体複合体の形成を可能にするのに十分な時間および条件 下で接触させ、(b)当該供試試料中に存在するかもしれない当該抗体の存在を 検出し、そして(c)当該抗−抗体に結合する2種以上の試薬を対照試薬または 検定試薬として用いることを含んで成り、ここで改良が、それぞれが1つ以上の 抗体不変部領域エ ピトープを含んで成る2種以上の試薬を当該対照試薬または検定試薬として用い ることを含んで成り、当該2種以上の試薬のそれぞれが、当該抗原上の異なるエ ピトープに結合し、特異性および親和性に関して均質である、前記方法。 11. 供試試料中に存在するかもしれない抗体の存在を検出する方法であって 、(a)当該抗体を含有する疑いのある当該供試試料と当該抗体に特異的な抗− 抗体とを、抗−抗体/抗体複合体の形成を可能にするのに十分な時間および条件 下で接触させ、(b)その結果できた当該抗−抗体/抗体複合体に共役物を、当 該結合した抗体に当該共役物が結合するのを可能にするのに十分な時間および条 件下で加え、当該共役物は、検出可能なシグナルを発生することのできるシグナ ル発生化合物に結合した抗原を含んで成り、(c)当該シグナル発生化合物によ り生じたシグナルを検出することにより、当該供試試料中に存在するかもしれな い当該抗体の存在を検出し、そして(d)当該抗−抗体に対する抗体を含んで成 る試薬を対照試薬または検定試薬として用いることを含んで成り、ここで、改良 が、1つ以上の抗体不変部領域エピトープを含んで成る試薬を当該対照試薬また は検定試薬として用いることを含んで成り、当該試薬 は、当該抗原に結合し、特異性および親和性に関して均質である、前記方法。 12. 供試試料中に存在するかもしれない抗体の存在を検出する方法であって 、(a)当該抗体を含有する疑いのある当該供試試料と当該抗体に特異的な抗− 抗体とを、抗−抗体/抗体複合体の形成を可能にするのに十分な時間および条件 下で接触させ、(b)その結果できた当該抗−抗体/抗体複合体に、当該結合し た抗体に当該共役物が結合するのを可能にするのに十分な時間および条件下で共 役物を加え、当該共役物は、検出可能なシグナルを発生することのできるシグナ ル発生化合物に結合した抗原を含んで成り、(c)当該シグナル発生化合物によ り生じたシグナルを検出することにより、当該供試試料中に存在するかもしれな い当該抗体の存在を検出し、そして(d)当該抗−抗体に結合する2種以上の試 薬を対照試薬または検定試薬として用いることを含んで成り、ここで改良が、そ れぞれが1つ以上の抗体不変部領域エピトープを含んで成る2種以上の試薬を当 該対照試薬または検定試薬として用いることを含んで成り、当該2種以上の試薬 のそれぞれが、当該抗原上の異なるエピトープに結合し、ユニークな特異性およ び親和性を有する、 前記方法。 13. 供試試料中の抗体の存在を測定するためのキットであって、 a)当該抗体に特異的な抗−抗体; b)当該抗体に特異的な抗原;および c)試薬を含んで成る対照試薬または検定試薬(当該試薬は、1つ以上の抗体 不変部領域エピトープを含んで成り、当該抗原に結合し、そして特異性および親 和性に関して均質である)を含んで成る、前記キット。 14. 供試試料中の抗体の存在を測定するためのキットであって、 a)当該抗体に特異的な抗−抗体; b)当該抗体に特異的な抗原;および c)2種以上の試薬を含んで成る対照試薬または検定試薬(ここで、当該2種 以上の試薬のそれぞれが、1つ以上の抗体不変部領域エピトープを含んで成り、 当該抗原上の異なるエピトープに結合し、そして特異性および親和性に関して均 質である)を含んで成る、前記キット。 15. 供試試料中の抗体の存在を測定するためのキットであ って、 a)当該抗体に特異的な抗−抗体; b)検出可能なシグナルを発生することのできるシグナル発生化合物に結合し た抗原を含んで成る直接または間接共役物;および c)試薬を含んで成る対照試薬または検定試薬(当該試薬は、1つ以上の抗体 不変部領域エピトープを含んで成り、当該抗原に結合し、そして特異性および親 和性に関して均質である)を含んで成る、前記キット。 16. 供試試料中の抗体の存在を測定するためのキットであって、 a)当該抗体に特異的な抗−抗体; b)検出可能なシグナルを発生することのできるシグナル発生化合物に結合し た抗原を含んで成る直接または間接共役物;および c)2種以上の試薬を含んで成る対照試薬または検定試薬(当該2種以上の試 薬のそれぞれが、1つ以上の抗体不変部領域エピトープを含んで成り、当該抗原 上の異なるエピトープに結合し、そして特異性および親和性に関して均質である )を含 んで成る、前記キット。 17. 供試試料中に存在するかもしれない、1種以上の抗原に対して発現した 抗体の存在を検出する方法であって、(a)それぞれ、当該抗体を含有する疑い のある当該供試試料と当該抗体に特異的な抗原とを、抗原/抗体複合体の形成を 可能にするのに十分な時間および条件下で接触させ、(b)当該抗原/抗体複合 体に、当該結合した抗体に当該共役物が結合するのを可能にするのに十分な時間 および条件下で直接または間接共役物を加え、ここで、当該共役物は、検出可能 なシグナルを発生することのできるシグナル発生化合物に結合した抗体を含んで 成り、(c)当該シグナル発生化合物により生じたシグナルを検出することによ り、当該供試試料中に存在するかもしれない当該抗体の存在を検出し、そして( d)当該抗原に結合する試薬を対照試薬または検定試薬として用いることを含ん で成り、ここで改良が、それぞれが1つ以上の抗体不変部領域エピトープを含ん で成る試薬を当該対照試薬または検定試薬として用いることを含んで成り、ここ で、当該試薬のそれぞれが、それぞれ当該抗原に結合し、特異性および親和性に 関して均質である、前記方法。 18. 供試試料中に存在するかもしれない、1種以上の抗原に対して発現した 抗体の存在を測定するためのキットであって、 a)それぞれ、当該抗体に特異的な抗原; b)それぞれが、検出可能なシグナルを発生することのできるシグナル発生化 合物に結合した抗体を含んで成る直接または間接共役物;および c)試薬を含んで成る対照試薬または検定試薬(当該試薬のそれぞれが、1つ 以上の抗体不変部領域エピトープを含んで成り、それぞれの当該抗原に結合し、 そして特異性および親和性に関して均質である)を含んで成る、前記キット。
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