JP2000505476A - 鎮痙性鏡像異性アミノ酸誘導体 - Google Patents

鎮痙性鏡像異性アミノ酸誘導体

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、式(I)(ここでArは無置換であっても少なくとも1つのハロ基で置換されていてもよいフェニルであり;Qは低級アルコキシであり、及びQ1はメチルである)における不斉炭素に関してR配置にある化合物;それらを含む医薬組成物及び動物のCNS障害の治療におけるそれらの使用に関するものである。

Description

【発明の詳細な説明】 鎮痙性鏡像異性アミノ酸誘導体発明の技術分野 本発明は、癲癇及び他のCNS障害の治療において有用な新規鏡像異性化合物 及び医薬組成物に関する。発明の背景 抗痙攣薬の主な用途は、癲癇又は関連中枢神経系障害に関わる発作の制御及び 予防である。癲癇とは、脳における発作性過剰ニューロン放電によって生じる多 くの型の再発性の発作を指す;2つの主な一般化された発作は、筋クローヌス性 のひきつり、無動性発作、一時的な意識の喪失に関連するが痙攣は伴わない小発 作;及び意識の喪失を伴う連続する一連の発作及び痙攣として顕在する大発作で ある。 このような障害に対する治療の頼みの綱は、長期間の一貫した抗痙攣薬の投与 である。使用されている薬物の大部分は、おそらくは中枢神経系のニューロン、 グリア細胞又はその両者に対してそれらの作用を発揮する弱酸である。これらの 化合物のほとんどは、少なくとも1つのアミド単位、及びフェニル基もしくは環 系の一部として存在する1以上のベンゼン環の存在を特徴とする。 抗痙攣薬の開発には多くの注目が集められてきており、 今日では多くのそのような薬物が知られている。例えば、フェニトインのような ヒダントインは、一般化された発作及び全ての形態の部分的発作の制御において 有用である。トリメタジオン及びパラメタジオンのようなオキサゾリジンジオン は、非痙攣性発作の治療において用いられる。フェナセミド、フェニルアセチル 尿素が、今日用いられている最もよく知られた抗痙攣薬の1つであるが、一方で 、近年ではジアゼピン及びピペラジンの研究に多くの注目が注がれている。例え ば、Allgeierらの米国特許4,002,764号及び4,178,37 8号には、癲癇及び他の神経障害治療において有用なエステル化ジアゼピン誘導 体が開示されている。Nakanishiらの米国特許3,887,543号に は、同様に抗痙攣活性及び他の抑制活性を有するチエノ[2,3−e][1,4 ]ジアゼピン化合物が記述されている。Heckendornらの米国特許4, 209,516号は、抗痙攣活性を示し、かつ癲癇並びに緊張及び動揺状態の治 療に有用であるトリアゾール誘導体に関する。Fishらの米国特許4,372 ,974号には、カルボン酸及び第一アミンが3つもしくは4つの単位で分離さ れている脂肪族アミノ酸化合物を含む医薬製剤が開示されている。これらの化合 物を酸性pH範囲で投与することは痙攣性障害の治療において有用であり、これ には抗不安及び鎮静特性もある。 Kohnらの米国特許5,378,729号には、癲 癇及び他のCNS障害の治療において有用な中枢神経系(CNS)活性を有する 化合物及び医薬組成物が開示されており、これは以下の一般式を有する。 Rは水素、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、アリール、アリ ール低級アルキル、複素環、複素環低級アルキル、低級アルキル複素環、低級シ クロアルキル、低級シクロアルキル低級アルキルであり、かつRは無置換である か、又は少なくとも1つの電子吸引基もしくは電子供与基で置換されている。 R1は、各々無置換であるか、もしくは電子供与基もしくは電子吸引基で置換 されている、水素又は低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、アリー ル低級アルキル、アリール、複素環低級アルキル、複素環、低級シクロアルキル 、低級シクロアルキル低級アルキルであり、並びに R2及びR3は独立に水素、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、 アリール低級アルキル、アリール、複素環、複素環低級アルキル、低級アルキル 複素環、低級シクロアルキル、低級シクロアルキル低級アルキル、又はZ−Yで あり、ここでR2及びR3は無置換であっても少なくとも1つの電子吸引基もしく は電子供与基で置 換されていてもよく; ZはO、S、S(O)a、NR4、PR4又は化学結合であり; Yは水素、低級アルキル、アリール、アリール低級アルキル、低級アルケニル 、低級アルキニル、ハロ、複素環又は複素環低級アルキルであり、かつYは無置 換であっても電子供与基もしくは電子吸引基で置換されていてもよく、ただしY がハロである場合はZは化学結合であり、 ZYが一緒になったものはNR4NR57、NR4OR5、ONR47、OPR4 5、PR4OR5、SNR47、NR4SR7、SPR45、PR4SR7、NR4P R56、PR4NR57であり、 R4、R5及びR6は独立に水素、低級アルキル、アリール、アリール低級アル キル、低級アルケニル又は低級アルキニルであり、ここでR4、R5及びR6は無 置換であっても電子吸引基もしくは電子供与基で置換されていてもよく、 R7はR6、COOR8又はCOR8であり、 R8は水素、低級アルキル、又はアリール低級アルキルであり、アリール又は アルキル基は無置換であっても電子吸引基もしくは電子供与基で置換されていて もよく、 さらに nは1〜4であり、並びに aは1〜3である。 残念なことに、多くの利用可能な薬物療法薬が存在するにも関わらず、癲癇又 は関連疾患を患うかなりのパーセンテージの人々が、充分に管理されていない。 さらに、現在利用可能な薬物で総合的な発作の制御を達成することが可能である ものはなく、大部分は攪乱性の副作用を有する。繰り返し投与する際、急性投与 では明らかではない毒性が現れることがある。習慣的な投与を必要とする薬物の 多くが、最終的に、例えば肝臓の酵素の誘発あるいは反応性種を生じ得る酸化的 代謝を含むよけいな負担を肝臓にかけるため、多くの抗痙攣薬が肝毒性に関連付 けられている。 この領域において、特には長期治療(習慣的投与)のための、より良好で、か つより有効な抗痙攣薬を見出す研究が続けられている。高い薬理学的活性を有し 、副作用が最小限であり、かつ治療を受ける動物に対して比較的非毒性で安全な ものが理想的な薬物であることは明らかである。より具体的には、理想的な抗痙 攣薬は以下の4つの基準を満たすものである:(1)高い抗痙攣活性(低いED50 で表される)を有し;(2)その効力に比して神経学的毒性(半毒性用量(T D50)で表される)が最小限であり;(3)不所望の効果と所望の効果とを生じ るのに必要な薬物の用量間の関係を示し、かつ半毒 性用量と半有効用量との比(TD50/ED50)として測定される最大防御指数( 時折、選択性又は安全性の限界として知られる)を有し;及び(4)その効力に 比して半致死用量(LD50)で評価すると測定で比較的安全であり、かつ治療を 受ける動物に対して非毒性であって、例えば、高濃度であっても、特にその薬物 の長期の習慣的投与の間、治療を受ける残りの動物、その臓器、血液、その身体 的機能等に対する副作用が最小限である。したがって、例えば、これは肝毒性が 最小限であり、すなわちそれがほとんどないか、もしくは全くない。動物は、あ る程度低水準の毒性には耐性をもちうるため、短期間の、もしくは急性の抗痙攣 薬の投与においては重大ではないが、上に概説される第4の基準は、長期間にわ たって(習慣的投与)、又は高用量で投与される抗痙攣薬には極めて重要である 。これは、特に習慣的な投薬が必要とされる場合、どの抗痙攣薬を患者に投与す るのかを決定する上で最も重要な因子であり得る。したがって、高い抗痙攣活性 を有し、神経学的毒性が最小限であり、かつ最大P.I.(防御指数)を有する 抗痙攣薬が、不幸なことに、高水準の投与を繰り返した際に現れるこのような毒 性を示す可能性がある。このような場合、その薬物の急性投薬を考慮することが できるが、それが抗痙攣薬の習慣的投与を必要とする治療措置で用いられること はない。実際、抗痙攣薬が長期間の治療措置において繰り返し投薬することを必 要とする場合、医師は、それが 動物に対して比較的低い毒性を示すのであれば、第2の抗痙攣薬よりも活性が弱 い可能性がある抗痙攣薬を処方するであろう。4つの基準全てを満たす抗痙攣薬 は非常に稀である。 しかしながら、本発明者は、一般に効力があり、神経学的毒性が最小限であり 、高い防御指数を有し、かつ複数回の投薬の際に肝臓を含む身体臓器に対して比 較的非毒性である化合物の群を見出している。発明の概要 したがって、本発明は、下記式を有するR配置のN−ベンジル−2−アセトア ミドプロピオンアミド誘導体に関するものである。 (ここで、 Arはアリールであり、無置換であってもハロ置換されていてもよく; Qは低級アルコキシであり;及び Q1はCH3である。) 本発明は、この式Iの化合物を医薬組成物において用いることを意図している 。さらに、有効量の本発明の化合物をそれらの薬学的に許容し得る形態で投与す るによ り、癲癇、神経性の不安、精神病、不眠、及び他の関連中枢神経障害の治療のた めの優れた措置が提供される。 これらの薬物は高い抗痙攣性活性を示し、神経学的毒性が最小であり、高いP .I.を有し、かつ毒性が最小である。これらの抗痙攣薬は、患者への急性の投 薬、及び特にはそれらの習慣的な投薬を必要とする治療措置に用いられる。 以下に示されるように、本発明の化合物は肝臓に対する作用が最小であり、こ れは他の抗痙攣性化合物と対照的である。発明の詳細な説明 ここにおいて、 “アルコキシ”という語は、酸素架橋を介して主鎖に結合す るO−アルキル基を指し、アルキルは上に定義される通りである。アルコキシ基 は、1ないし6個の炭素原子、より好ましくは1ないし3個の炭素原子を有する 低級アルコキシ基である。最も好ましいアルコキシ基はプロポキシ、イソプロポ キシ、エトキシ及び、とりわけ、メトキシである。 “アリール”という語は、単独で、もしくは組み合わせて用いられる場合、無 置換であってもハロ置換されていてもよいフェニル基を指す。 ハロという語には、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード等が含まれる。好まし いハロはフルオロである。 式Iの化合物におけるQは、1〜3個の炭素原子を有 するアルコキシであることが好ましい。最も好ましいアルコキシ基は、プロポキ シ、イソプロポキシ、エトキシ及び、とりわけ、メトキシである。 ここで定義されるように、Arはフェニルであり、これは、無置換であっても 置換されていてもよい。このアリール基、すなわちフェニルは無置換であるか、 もしくは唯一のハロ基で置換されていることが最も好ましい。置換されている場 合には、そのハロ置換基がパラもしくはメタ位にあることがより好ましい。この フェニル基が無置換であることがさらに好ましい。 本発明の化合物の例には: (R)−N−ベンジル−2−アセトアミド−3−メトキシプロピオンアミド、 (R)−N−(3−フルオロベンジル)−2−アセトアミド−3−メトキシプ ロピオンアミド、 (R)−N−(4−フルオロベンジル)−2−アセトアミド−3−メトキシプ ロピオンアミド、 (R)−N−ベンジル−2−アセトアミド−3−エトキシプロピオンアミド が含まれる。 式Iにおいてアスタリスクで示されるように、本発明の化合物は少なくとも1 つの不斉炭素を含む。このアスタリスクが付いた不斉炭素の立体化学は、R配置 である。本発明者は、アスタリスクが付いた不斉炭素の位置でのR立体異性体が 、対応するS鏡像異性体又はそれらのラ セミ混合物よりも非常に有効であることを見出している。 本発明の化合物は、実質的に純粋、すなわち、実質的に不純物を含まないこと が好ましい。本発明の化台物は少なくとも75%(w/w)の純度、より好まし くは約90%(w/w)を上回る純度、最も好ましくは約95%(w/w)を上 回る純度であることが最も好ましい。 また、本発明の化合物は、実質的に鏡像異性的に純粋、すなわち、対応するS 異性体を実質的に含まないことが好ましい。本発明の化合物は少なくとも90% (w/w)のR立体異性体を含むことが好ましく、約95%(w/w)を上回る ものがR立体異性体であることが最も好ましい。したがって、本発明では、最大 で約10%(w/w)のS異性体、より好ましくは約5%(w/w)未満のS異 性体を含む化合物が意図されている。 体である本発明の化合物は、市販の出発物質を用いて当該技術分野において 認められている方法により調製される。 例示的な手順を、下記反応図式1で概略説明する。 反応図式1 Dセリン分子(1)を、アシル化条件下で、酸性メタノールのようなアルコー ルでエステル化して対応するエステル(2)を得る。を、アシル化条件下で、 ベンジルアミンのようなArCH2NH2と反応させて、対応するアミド(3)を 形成する。遊離アミノ基をQ1C(=O)−OHのアシル化誘導体、例えば、酢 酸、又は酢酸の低級アルキルエステル、又は無水酢酸でアシル化することにより 、ヒドロキシメチル誘導体、例えば、 を得る。のエナンチオ純度を、融点、旋光度及びR−配置の有機酸、例えば (−)−マンデル酸を添加した際の1HNMRなどの、当該技術分野において公 知の技術により決定した。の結晶化をそれらの所望のエナンチオ純度が達成さ れるまで繰り返した。の生成物を、ウィリアムソン(Williamson)条件下で、塩 基(例えば、Ag2O)の存在下において、QX(ここで、Qは上に定義される 通りであり、XはOTs、OMs、又はハロゲン化物、例えば、CH3Iのよう な良好な脱離基である)と反応させてエーテルに変換して、式Iを有する生成物 (5)を形成する。 別の変形を反応図式2に図示する。 反応図式2 例えば、D−セリン(1)から開始して、酢酸中で無水酢酸のような酢酸のア シル化誘導体で処理することにより対応するアミドが得られ、次いで、これを 、An dersonらによってJACS196789、5012−5017(その 内容は参照することによりここに組み込まれる)に記述された混合無水物カップ リング反応条件下においてArCH2NH2と反応させて、下記式の対応化合物 例えば、を得る。このR−生成物を、ウィリアムソン条件下の塩基、例えばA g2O中のヨウ化メチルの存在下においてアルキル化することにより、式Iの生 成物()を得る。 代わりの経路を、反応図式で示す。 反応図式3 Dセリン(1)を、標準的な技術により、当該技術分野において公知のN−保 護基で保護する。したがって、例えば、これを塩化カルボベンゾキシ(CBZ− c1、べンジルクロロホルメート)と反応させ、N−保護CBZ−D−セリン付 加物9を生成させる。この保護セリン付加物を、ウィリアムソン条件下で、塩基 (例えば、Ag2O)の存在下においてQX(Q及びXは上で定義されている; 例えば、CH3I)と反応させてエーテル10を形成することにより、対応する エーテルに変換する。これらの条件下で、酸もエステル化される。続いて、10 のエステル基を加水分解し、アミド結合方法論(例えば、混合無水物1,1−カ ルボニルジイミダゾール)を用いてArCH2NH2とアミド結合させて、アミド12 を得ることができる。N−保護基を脱保護することにより遊離アミン13が 得られ、次に、これを塩基(例えば、ピリジン)中で無水酢酸のようなアシル化 剤と反応させて、生成物(R)−を得る。 必要であれば、上記手順のいずれかにおいて、当該技術分野において公知の標 準技術、例えば、当該技術分野において公知の、標準キラル支持体を用いるキラ ルクロマトグラフィーによって、S鏡像異性体をR鏡像異性体からさらに分離す ることにより、生成物の光学純度を高めることができる。 あるいは、上記手順のいずれかにおいて、ラセミDセリンを出発物質として用 いることができる。上に概説さ れた反応図式のいずれかにおける手順に従うことによりラセミ混合物を得、これ をキラルクロマトグラフィーのような当該技術分野において公知の標準技術によ って、R異性体に分解することができる。 本発明の治療用組成物及び化合物の活性成分は、1日当たりの体重キログラム 当たり約1mgないし約100mgの範囲の量で投与された場合、優れた抗痙攣 活性を示す。この投薬措置は、最適な治療応答が得られるように医師が調整する ことができる。例えば、分割した用量を1日に数回投与してもよいし、治療状況 の緊急性の指標に応じてこの用量を比例的に減少させてもよい。はっきりしてい る実際上の利点は、都合の良い方法、例えば、経口、静脈内(水溶性である場合 )、筋肉内又は皮下経路によって活性化合物を投与することができる点である。 この活性化合物は、例えば不活性希釈剤もしくは吸収可能な可食性担体と共に 経口投与することが可能であり、又はハードもしくはソフトシェルゼラチンカプ セルに封入することができ、又は圧縮して錠剤にすることができ、又は規定食の 食物に直接含めることができる。経口治療投与については、活性化合物を賦形剤 と併せて摂取可能な錠剤、バッカル錠、トローチ、カプセル、エリキシル、懸濁 液、シロップ、ウェハー等の形態で用いることができる。このような組成物及び 調製品は、少なくとも1%の活性化合物を含むべきである。もちろん、この組成 物及び調製品のパーセンテージは変動し、その単位重量の 約5%ないし約80%であることが好都合である。このような治療上有用な組成 物における活性化合物の量とは、適切な投与量が得られるような量である。本発 明による好ましい組成物又は調製品は、経口剤形が約5ないし1000mgの活 性化合物を含むように調製される。 また、錠剤、トローチ、ピル、カプセル等は以下のものを含んでいてもよい: 結合剤、例えば、トラガカントゴム、アカシア、コーンスターチもしくはゼラチ ン;賦形剤、例えば、リン酸二カルシウム;崩壊剤、例えば、コーンスターチ、 ジャガイモデンプン、アルギン酸等;潤滑剤、例えば、ステアリン酸マグネシウ ム;及び甘味料、例えば、ショ糖、乳糖もしくはサッカリンを添加することが可 能であり、又は着香料、例えば、ペパーミント、冬緑油、もしくはチェリー着香 料を加えてもよい。剤形がカプセルである場合、上述の型の物質に加えて、液状 担体を含めることができる。様々な他の物質が、コーティング剤として、又はそ の剤形の物理的形態を別の形で改変するために存在していてもよい。例えば、錠 剤、ピル、又はカプセルをセラック、糖又はその両者でコートすることができる 。シロップ又はエリキシルは、活性化合物、甘味料としてのショ糖、保存剤とし てのメチル及びプロピルパラベン、染料並びにチェリーもしくはオレンジフレー バーのような着香料を含むことができる。もちろん、いかなる剤形の調製におい て用いられるいかなる物質であっても、薬学的に純粋であり、かつ用いら れる量において非毒性でなければならない。加えて、活性化合物は徐放性調製品 及び製剤に含めることができる。例えば、活性成分がイオン交換樹脂に結合して おり、この樹脂は自身の放出特性を変えうるように任意に拡散障壁コーティング でコートされているような徐放性剤形が意図されている。 また、活性成分は、非経口的に、又は腹腔内に投与することができる。分散液 は、グリセロール、液状ポリエチレングリコール、及びそれらの混合物中又は油 中に調製することも可能である。通常の貯蔵及び使用条件下において、これらの 調製品は微生物の成長を阻止するために保存剤を含む。 注射可能な用途に適する医薬形態には、無菌の水溶液(水溶性である場合)も しくは分散液及び無菌の注射可能な溶液もしくは分散液を即時調製するための無 菌粉末が含まれる。全ての場合において、その形態は無菌でなければならず、シ リンジ操作が容易な程度まで流動性でなければならない。また、製造及び貯蔵条 件下において安定でなければならず、かつ細菌及び真菌のような微生物の汚染作 用に抗して保存されていなければならない。その担体としては、例えば水、エタ ノール、ポリオール(例えば、グリセロール、ポリプロピレングリコール、及び 液状ポリエチレングリコール等)、それらの適切な混合物、及び植物油を含んで いる溶媒又は分散媒体を用いることができる。適正な流動性は、例えば、レシチ ン のようなコーティングの使用により、分散液の場合に必要とされる粒子サイズの 維持により、及び界面活性剤の使用により、維持することができる。様々な抗菌 剤及び抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン 酸、チメロサール等により、微生物の作用を阻止することができる。多くの場合 、等張剤、例えば、糖や塩化ナトリウムを含めることが好ましい。注射可能な組 成物の吸収を遅らせて長引かせることは、吸収を遅延させる薬剤、例えば、モノ ステアリン酸アルミニウムやゼラチンをその組成物に用いることにより達成でき る。 無菌の注射可能な溶液は、好ましくは、必要に応じて上に列挙される他の様々 な成分を含む適切な溶媒に必要量の活性化合物を含めた後、無菌濾過により調製 する。一般に、分散液は、塩基性分散媒体及び上に列挙されたもののなかの必要 とされる他の成分を含む無菌のビヒクルに、様々な無菌化活性成分を含めること により、調製する。無菌の注射用溶液を調製するための無菌粉末の場合、その好 ましい調製方法は、真空乾燥及び凍結乾燥技術であり、これらは活性成分にあら ゆる追加の所望成分がプラスされた粉末を、予め無菌濾過されたそれらの溶液か ら生成する。 ここでは、 “薬学的に許容し得る担体”とは、あらゆる、そして全ての溶媒 、分散媒体、コーティング、抗菌剤及び抗真菌剤、等張剤及び吸収遅延化剤等が 含まれる。 このような媒体及び薬剤の薬学的活性物質への使用は、当該技術分野において公 知である。通常の媒体及び薬剤が活性成分に適合しない場合を除いては、治療用 組成物におけるそれらの使用が意図されている。また、補助的な活性成分をこの 組成物に含めることも可能である。 非経口組成物を、投与及び投与量の均一性を容易にする剤形に製剤化すること が、特に有利である。ここで用いられる場合の剤形とは、治療しようとする哺乳 動物被検体に対する単位投与量として適する、物理的に個別の単位を指し:各単 位は、所望の治療効果を生じるように算出された所定量の活性物質を、必要な薬 学的担体と共に含む。本発明の新規剤形の詳細は、(a)活性物質独自の特徴及 び達成しようとする特定の治療効果、並びに(b)ここに詳細に開示されるよう に肉体の健康が損なわれているような疾患状態にある生きた被検体の疾患を治療 するための活性物質、そのような活性物質を調製する技術分野に固有の制限によ り、かつそれに応じて直接、指定される。 主要活性成分は、有効量での好適かつ有効な投与のため、薬学的に許容し得る 適切な担体と共に前述した剤形に調製される。剤形は、例えば、主要活性成分を 約5ないし約1000mgの範囲の量で含むことができる。割合で表すと、活性 成分は、一般に、単体1ml中に約1ないし約750mg存在する。補助活性成 分を含む組成物の場合、その投与量は、その各成分の通常の用量及び 投与方式を考慮して決定される。 そうではないとの指示がない限り、パーセンテージは重量基準である。 ここでは、低級アルキルという語は、1〜6個の炭素原子を含むアルキル基を 指し、これらは直鎖であっても分岐鎖であってもよい。 本発明をより理解するため、以下の説明及び例が参照される。 一般的な方法 融点は、トーマス・フーバー(Thomas Hoover)融点装置を用いて決定され、 補正はされていない。赤外スペクトル(IR)は、パーキン−エルマー(Perkin -Elmer)1330、283及びマットソン・ジェネシス(Mattson Genesis)分 光計で測定し、ポリスチレンの1601cm-1の結合に対して校正した。吸光値 は、波数(cm-1)で表す。プロトン(1HNMR)及び炭素(13CNMR)核 磁気共鳴スペクトルは、ニコレット(Nicolet)NT−300及びジェネラル・ エレクトリック(General Electric)QE−300NMR装置で測定した。化学 シフト(δ)は、Me4Siに対し百万分率(ppm)で表したものであり、結 合定数(J値)はヘルツで表したものである。化学的イオン化質量スペクトルの 測定は、全て、フィネガン(Finnegan)MAT TSQ−70装置で行った。微 量分析は、アトランティック・マイクロラボ社 (Atlantic Microlab Inc.)(ノークロス、ジョージア)によって行われた。薄 層クロマトグラフィーは、予めコートされたシリカゲルGHLF顕微鏡スライド (2. 5X10cm;アナルテック(Analteck)No.21521)で行われ た。 実施例1 (R)−N−ベンジル−2−アセトアミド−3− メトキシプロピオンアミド 塩酸(8.00g、219.4mmol)をメタノール(250ml)に加え た後、D−セリン(20.00g、190.3mmol)を添加した。この反応 溶液を還流温度で加熱し(18時間)、ベンジルアミン(81.6ml、761 mmol)を添加した後、さらに18時間加熱した。溶媒を減圧下で除去し、不 溶性の塩を濾過し、過剰のベンジルアミンを高真空下(クーゲルローア;Kugelr ohr)で除去した。その残留物を水(100ml)に溶解し、生成物をCHCl3 (8X200ml)で抽出した。有機層を合わせ、乾燥させ(Na2SO4)、溶 媒を減圧下で除去した。その残留物をEt20(150ml)と共に砕き、濾過 して10.0g(27%)の生成物R−濃縮N−ベンジル−2−アミノヒドロア クリルアミドを白色固体として得た:mp74−78℃;[α]D 23(c=1、 MeOH)=−1.6゜、Rf0.30(10%MeOH−CHCl3);1HN MR(DMSO−d6 )δ1.87(brs、NH2)、3.23(t、J=5.4Hz、CH)、3 .39−3.55(m、CH2OH)、4.28(d、J=5.7Hz、NHC H2)、4.76(t、J=5.4Hz、CH2OH)、7.18−7.32(m 、5PhH)、8.34(t、J=5.7Hz、NH)、13CNMR(DMSO −d6)41.8(NHCH2)、56.9(CH)、64.3(CH2OH)、 126.6(C4’)、127.0(2C2’又は2C3’)、128.1(2C2 ’又は2C3’)、139.5(C1’)、173.3(C(O)NH)ppm、 MS(+C1)(相対強度)、195(M++1、53)、117(100)、M r(+C1)195.113 56(M++1)(C101522についての算 出値、195.11335)。 濃縮N−ベンジル−2−アミノヒドロアクリルアミド(10.00 g、51. 5mmol)の撹拌塩化メチレン懸濁液(100ml)に無水酢酸(5.8ml、 61.8mml)を添加し、その反応懸濁液を室温で撹拌した(1時間)。溶媒 を減圧下で除去して白色固体を得た。この生成物をEt20(250ml)と共 に摩砕して7.60g(62%)の濃縮R−N−ベンジル−2−アセトアミドヒ ドロアクリルアミドを白色固体として得た。この反応生成物をEtOHを用いて 再結晶し(2X)、3.50g(29%)のR−N−ベンジル−2−アセトアミ ドヒドロアクリルアミドを得た。mp148−14 9℃;[α]D 23(c=1、MeOH)=+22.4゜;Rf0.40(10% MeOH −CHCl3);IR(KBr)3295、3090、2964、1 642、1533、1376、1281、1051、705cm:1HNMR( DMSO−d6)δ1.86(s、C(O)CH3)、3.57(dd、J=5. 7、5.7Hz、CH2OH)、4.25−4.31(m、CH)、4.27( d、J=5.7Hz、NHCH2)、4.92(t、J=5.7Hz、CH2OH )、7.18−7.32(m、5PhH)、7.94(d、J=7.8Hz、N H)、8.38(t、J=5.7Hz、NH)。上で調製されたR−N−ベンジ ル−2−アセトアミドヒドロアクリルアミドのCDCl3溶液に過剰のR−(− )マンデル酸を添加することにより、アセチルメチルプロトンに対する唯一の信 号が生じた;13CNMR(DMSO−d6)22.7(C(O)CH3)、42. 0(CH2NH)、55.6(CH)、61.8(CH2OH)、126.7(C4 ’)、127.0(2C2'又は2C3')128.2(2C2'又は2C3')、1 39.4(C1')、169.5(C(O)CH3又はC(O)NH)、170. 3(C(O)CH3又はC(O)NH)ppm;MS(+C1)相対強度)23 7(M++1、100)、219(8);Mr(+C1)237.12388[M+ +1](C121723についての算出値237.12392);分析値(C1 21623)、C、H、N。 (R)−N−ベンジル−2−アセトアミドヒドロアクリルアミド(2.36g 、10mmol)の撹拌アセトニトリル溶液(300ml)に、Ag2O(11 .59g、50mmol)及びヨウ化メチル(6.2ml、 100mmol) を室温で連続的に添加した。この反応混合物を室温で4日問撹拌した。不溶性の 塩を濾過し、溶媒を真空中で除去して白色固体を得た。その残留物をEt2O( 100ml)を用いて濾過し、上記同定の2.20g(88%)の生成物を得た 。 mp143−144℃;[α]D 23(c=1、MeOH)=+16.4゜;R f0.47(10%MeOH−CHCl3);IR(KBr)3289、308 6、2923、2876、2819、1636、1547、1138、695c m-11HNMR(CDCl3) δ2.04(s、C(O)CH3)、3.38 (s、OCH3)、3.43(dd,J=7.8、9.0Hz、CHH’OCH3 )、3.82(dd、J=4.2、9.OHz、CHH’OCH3)、4.48 (d、J=6.OHz、NHCH2)、4.51−4.57(m.CH)、6. 44(brd、J=5.4Hz、NH)、6.75(brs、NH)、7.25 −7.37(m、5PhH)。(R)−18のCDCl3溶液に過剰の(R)− (−)−マンデル酸を添加することにより、アセチルメチル及びエーテルメチル プロトンに対する唯一の信号が生じた;13CNMR(CDC13)23.2(C (O)CH3)、43. 5(CH2NH)、52.4(CH)、59.1(OCH3)、71.7(CH2 OCH3)、127.4(C4')、127.5(2C2'又は2C3')、128. 7(2C2'又は2C3')、137.9(C1')、169.9(C(O)CH3又は C(O)NH)、170.3(C(O)CH3又はC(O)NH)ppm;MS (+Cl)(相対強度)251(M++1、100)、219(6);Mr(+ Cl)251.139 76[M++1](C131923についての算出値 251.139 57);分析値(C131823)C、H、N、 実施例2 (R)−N−べンジル−2−アセトアミド−3− メトキシプロピオンアミドの別の合成。 (a)(R)−N−ベンジル−2−アセトアミドヒドロアクリルアミドの改善 された合成 D−セリン(5.26g、50mmol)の撹拌AcOH(20ml)懸濁液 にAc2O(4.7ml、50mmol)を添加した後、その反応懸濁液を室温 で撹拌した(24時間)。AcOHを真空中で除去して油状残留物を得た後、そ の残留物にTHF(150ml)を添加した。このTHF懸濁液を、N2の下で −78℃に冷却し、4−メチルモルホリン(11.0ml、100mmol)を 添加した。2分間撹拌した後、イソブチルクロロホルメート(13.0ml、1 00mmol)を添加した。 これにより、白色固体の沈殿が生じた。この反応をさらに2分間進行させた後、 −78℃でベンジルアミン(10.4ml、100mmol)を添加した。この 反応混合物を室温で撹拌し(30分)、4−メチルモルホリン塩酸塩を濾過した 。有機層を真空中で濃縮した。その生成物をSiO2ゲルを用いたフラッシュカ ラムクロマトグラフィー(10%MeOH−CHCl3)により精製して、白色 固体として3.89g(33%)を得た。mp147−148℃、[α]D 23(C =1、MeOH)=+21.7゜;1HNMR(DMSO−d6)δ1.86(s 、C(O)CH3)、3.57(dd、J=5.1、5.1Hz、CH2O) 4 .27−4.31(m、CH2NH、CH)、4.90(t、J=5.1Hz、 OH)、7.20−7.31(m、5PhH)、7.93、(d、J=8.1H z、NH)、8.37(t、J=6.0Hz、NH)。(a)の生成物のCDC 13溶液に過剰の(R)−(−)−マンデル酸を添加することにより、アセチル メチルプロトンに対する唯一の信号が生じた。 (b)(R)−N−ベンジル−2−アセトアミド−3−メトキシプロピオンアミ ド CH3CNの撹拌溶液(300ml)中の(a)で調製した化合物(1.42 g、6mmol)に、Ag2O(6.95g、30mmol)及びヨウ化メチル (3.7ml60mmol)を連続的に添加し、室温で4日間撹拌した。不溶性 の塩を濾過し、溶媒を真空中で除去して白色 固体を得た。この白色固体をEt2O(100ml)と共に摩砕して、上記同定 の1.30g(87%)の化合物を得た:mp143,-144℃、[α]D 23( c=1、MeOH)=+16.0゜;1HNMR(CDCl3)δ2.04(s、 C(O)CH3)、3.38(s、OCH3)、3.44(dd、J=7.5、9 .0Hz、CHH1OCH3)、3.81(dd、J=4.2、9.0Hz、CH H’OCH3)、4.48(d、J=5.7Hz、NHCH2)、4.52−4. 58(m、CH)、6.46(brd、J=5.7Hz、NH)、6.78(b r、s、NH)、7.25−7.37(m、5PhH)。上記同定の化合物のC DCl3溶液に過剰の(R)−(−)−マンデル酸を添加することにより、アセ チル及びエーテルメチルプロトンに対する唯一の信号が生じた。 実施例3 R−N−(3−フルオロベンジル)−2− アセトアミド−3−メトキシプロピオンアミド (a)R−N−(3−フルオロベンジル)−2−アセトアミド−ヒドロアクリ ルアミド 以下の量の−セリン(5.26g、50mmol)、Ac2O(5.7ml ,60mmol)、4−メチルモルホリン(11.0ml、100mmol)、 イソブチルクロロホルメート(13.0ml、100mmol)を用いて実施例 2(a)の手順に従い、かつベンジルアミ ンの代わりに3−フルオロベンジルアミン(11.8m1、100mmol)を 用い、精製して、4.20g(33%)の上記化合物を白色固体として得た:m p 137−138℃;[α]D 23(c=1、MeOH)=+20.8゜;Rf0 .32(10%MeOH−CHCl3);IR(KBr)3282、3101、 2944、1636、1542、1252、1050、779、690cm-11 HNMR(DMSO−d6) δ1.87(s、C(O)CH3)、3.56− 3.63(m、CH2OH)、4.29(d、J=6.0Hz、CH2NH)、4 .25−4.30(m、CH)、4.95(t.J=5.4Hz、CH2OH) 、7.00−7.09(m、3ArH)、7.29−7.30(m、1ArH) 、7.97(d、J=8.1Hz、NH)、8.44(t、J=6.0Hz、N H)。この生成物のCDCl3溶液に過剰の(R)−(−)−マンデル酸を添加 することにより、アセチルメチルプロトンに対する唯一の信号が生じた;13CN MR(DMSO−d6) 22.7(C(O)CH3)、41.6(CH2N)、 53.4(CH)、61.7(CH2OH)、113.3(d,JcF=20.0 Hz、(2C2'又は2C3')、113.6(d、JcF=20.7Hz、(2C2' 又は2C3')、122.9(C6')、130.1(d、JcF=8.2Hz、C5' )、142.6(d、JcF=7.0Hz,C1')、162.3(d、JcF=24 1.4Hz、C3')、169.6(C(O)CH3又は C(O)NH)、170.5(C(O)CH3又はC(O)NH)ppm;MS (+Cl)(相対強度)255(M++1、100);Mr(+Cl) 255. 11354[M++1](C1216FN23についての算出値255.114 50);分析値(C1215FN23)C、H、N。 (b)(R)−(N−3−フルオロベンジル)−2−アセトアミド−3−メト キシプロピオンアミド 撹拌CH3CN溶液中の(a)の生成物(2.54g、10mmol)に、A g2O(11.59g、50mmol)及びMeI(6.2ml、100mmo l)を室温で添加した。この反応混合物を室温で2日間撹拌した。不溶性の塩を 濾過し、溶媒を真空中で除去して白色固体を得、これをEt2O(100ml) と共に摩砕して上記同定の化合物の粗生成物を得た。この生成物をSiO2ゲル を用いたフラッシュクロマトグラフィー(10%MeOH−CHCl3)によっ てさらに精製して、2.00g(75%)の上記同定の化合物を得た:mp15 0−151℃;[α]D 23(c=1、MeOH)=+16.5℃;Rf0.50( 10%MeOH−CHCl3);IR(KBr)3287、3072、2928 、2883、1634、1548、1256、1142、785cm-11HN MR(CDCl3)δ2.05(s、C(O)CH3)、3.40(s、OCH3 )、3.44−3.47(m、CHH’OCH3)、3.81−3.85(m、 CHH’OCH3)、4.41−4.50(m、NHCH2)、4.53−4.5 9(m、CH)、6.42(brs、NH)、 6.81(brs、NH)、6 .93−7.05(m、3PhH)、7.26−7.31(m、1PhH)。上 記同定の化合物のCDCl3溶液に過剰の(R)−(−)−マンデル酸を添加す ることにより、アセチルメチルプロトン及びエーテルメチルプロトンに対する唯 一の信号が生じた;13CNMR(DMSO−d6) 22.8(C(O)CH3)、42.7(CH2N)、52.6(CH)、58 .9(OCH3)、72.0(CH2OCH3)、114.0(d、JCF=21. 5Hz、C2'及びC4')、122.7(C6')、129.9(d、JCF=7.7 Hz、C5')、140.6(d、JCF=6.8Hz、C1')、162.9(d、 JCF=244.4Hz、C3')、170.2(C(O)CH3又はC(O)NH )、170.5(C(O)CH3又はC(O)NH)ppm;MS(+Cl)( 相対強度)269(M++1、100);Mr(+Cl)269.129 31 [M++1](C1318FN23についての算出値 269.13015);分 析値(C1317FN23)C、H、N。 実施例4 (R)−N−(4−フルオロベンジル)−2− アセトアミド−3−メトキシプロパンアミド (a)(R)−N−(4−フルオロベンジル)−2− アセトアミド−ヒドロアクリルアミド 以下の量のD−セリン(5.26g、50mmol)、Ac2O(5.7ml 、60mmol)、4−メチルモルホリン(11.0ml、100mmol)及 びイソブチルクロロホルメート(13.0ml、100mmol)を用いて実施 例2(a)の手順に従い、かつベンジルアミンの代わりに4−フルオロベンジル アミン(11.8ml、100mmol)を用い、精製して、上記同定の化合物 を白色固体として調製した(4.08g、32%):mp169−170℃;[ α]D 23(c=1、MeOH)=+17.6°;Rf0.31(10%MeOH− CHCl3);IR(KBr)3289、3101、3071、2936、16 32、1565、1543、1508、1214、1053、814cm-11 HNMR(DMSO−d6)δ1.86(s、C(O)CH3)、3.56(6、 J=5.4Hz、CH2OH)、4.25(d、J=6.0Hz、CH2NH)、 4.25−4.29(m、CH)、4.91(t、J=5.4Hz、CH2OH )、7.08−7.14(m、2C2'H)、7.25−7.29(m、2C3'H )、7.93(d、J=7.8Hz、NH)、8.39(d、J=6.0Hz、 NH)。上記同定の化合物のCDCl3溶液に過剰の(R)−(−)−マンデル 酸を添加することにより、アセチルメチルプロトンに対する唯一の信号が生じた ;13CNMR(DMSO−d6)22.7(C(O)CH3)、41.3(CH2 N)、55.3(CH)、61.7(CH2OH)、114.8(d、JCF=2 1.8Hz、2C3')、128.9(d、JCF=8.0Hz、2C2')、135 .6(C1')、161.1(d、JCF=240.1Hz、C4')、169.4( C(O)CH3又はC(O)NH)、170.3(C(O)CH3又はC(O)N H)ppm;MS(+Cl)(相対強度)255(M++1、100);Mr(+ Cl)255.113 60[M++1](C1216FN23についての算出値 255.114 50);分析値(C1215FN23・0.2H2O)C、H、 N。 (b)(R)−N−(4−フルオロベンジル)−2−アセトアミド−3−メト キシプロパンアミド 実施例3(b)の手順に従い、撹拌CH3CN溶液(300ml)中の実施例 4(a)の生成物(2.54g、10mmol)にAg2O(11.59g、5 0mmol)及びMeI(6.2ml、100mmol)を連続的に添加した後 、7日間撹拌した。不溶性の塩を濾過し、溶媒を真空中で除去して白色固体を得 た。この白色固体をEt2O(100ml)と共に摩砕して粗生成物を得た。こ の粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(10%MeOH−CHCl3 )によってさらに精製して2.00g(75%)の上記生成物を得た;mp: 144−145℃;[α]D 23(c=1、MeOH)=+12.0°、;Rf0. 52(10%MeOH−CHCl3);IR(KBr)3281、3102、3 072、295 9、1632、1547、1513、1223、1100cm-11HNMR( CDCl3)δ2.04(s、C(O)CH3)、3.38(s、OCH3)、3 .39−3.46(m、CHH’OCH3)、3.80−3.84(m、CHH ’OCH3)、4.44(br d、J=5.4Hz、CH2NH)、4.48− 4.56(m、CH)、6.42(br s、NH) 6.76(br s、N H)、6.99−7.05(m、2PhH)、7.21−7.31(m、2Ph H)。上記同定の生成物のCDCl3溶液に過剰の(R)−(−)−マンデル酸 を添加することにより、アセチルメチルプロトン及びエーテルメチルプロトンに 対する唯一の信号が生じた;113CNMR(CDCl3)22.9(C(O)CH3 )、42.6(CH2N)、52.5(CH)、58.9(OCH3)、72. 0(CH2OCH3)、115.3(d、JCF=22.0Hz、2C3')、129 .0(d、JCF=6.9Hz、2C2’)、133.7(C1')、161.9( d、JCF=245.3Hz、C4')、170.1(C(O)CH3又はC(O) NH)、170.4(C(O)CH3又はC(O)NH)ppm;MS(+Cl )(相対強度)269(M++1、100);Mr(+Cl)269.129 6 6[M++1](C1318FN23についての算出値 269.130 15) ;分析値(C1317FN23)C、H、N。 実施例5 N−ベンジル−2−アセトアミド−3− メトキシプロピオンアミド (a)Cbz−(D)セリン(9) D−セリン(5g)を水(85ml)に溶解した。これにMgO(6g)及び エチルエーテル(40ml)を添加した。この混合物を氷浴中で0℃に冷却した 。この氷冷混合物に、ベンジルクロロホルメート(95%、11ml)を滴下し て徐々に添加した。添加が完了すると同時に、この混合物を0℃で撹拌し(2時 間)、次いで自然に室温になるまで放置した。さらに30分間撹拌を続けた。こ の混合物を濾過し、濾液をエチルエーテル(2X25ml)で洗浄した。水層を 分離し、氷浴で0℃に冷却した。この氷冷水層のpHを、5NのHClを用いて 、注意深く3.0に調整した。この酸性溶液を冷蔵庫内に一晩貯蔵した。白色の 結晶性固体生成物を濾過して単離し、真空中で乾燥させた。濾液を酢酸エチル( 2X50ml)で抽出した。合わせた酢酸エチル抽出物を乾燥させ(Na2SO4 )、濾過し、真空中で蒸発させて追加量の白色結晶性生成物を得た。得られた総 生成物は7.51g(68%)であった:mp118−120℃。 (b)メチル−2−(カルボベンジルオキシアミノ)−3−メトキシプロピオ ネート(10) アセトニトリル(150ml)中の(1.72g、7.21mmol)の溶 液にヨウ化メチル(10.23 g、72.1mmol、4.5ml)及び酸化銀(I)(8.4g、36mmo l)を添加し、その混合物を暗所において室温で24時間撹拌した。不溶性の塩 及び過剰の酸化銀を濾過により除去し、濾液を真空中で蒸発させて油状残留物を 得た。これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル及び5%MeO H−CHCl3)にかけ、純粋な10を淡黄色油として得た(1.81g、94 %):Rf(10%MeOH/CHCl3)0.75。 (c)2−(カルボベンジルオキシアミノ)−3−メトキシプロピオン酸( ) 化合物10(0.58g)を80%メタノール水溶液(3.0ml)に溶解し た。この溶液に無水K2CO3(0.5g)を添加し、その反応混合物を室温で撹 拌した(8時間)。メタノールを真空中で蒸発させ、その残留物を水(50ml )に懸濁させた。この水性懸濁液をエチルエーテル(2X25ml)で洗浄した 後、5NのHClを用いてpH3.0に酸性化した。この酸性化水相を酢酸エチ ル(3X25ml)で抽出した。これらの酢酸エチル抽出物を合わせ、乾燥させ (Na2SO4)、濾過し、真空中で蒸発させて、純粋な11を透明な粘性油とし て得た(0.52g、95%):Rf0.30(10%MeOH/CHCl3)。 (d)N−ベンジル−2−(カルボベンジルオキシアミノ)−3−メトキシプ ロピンアミド(12) 乾燥テトラヒドロフラン(10ml)中の11(0.52g、2.04mmo l)の溶液を、ドライアイス−アセトン浴中、N2雰囲気下で−78℃に冷却し た。これに、乾燥シリンジにより4−メチルモルホリン(0.34ml、3.0 6mmol)を添加した。5分間撹拌した後、乾燥シリンジを用いてイソブチル クロロホルメート(0.4ml、3.06mmol)を添加し、次いでその混合 物を5分間撹拌した。続いて、ベンジルアミン(0.32ml、3.06mmo l)を添加した。−78℃で5分間撹拌した後、反応物を室温に暖め、室温で撹 拌を続けた(30分)。この反応物から、濾過により4−メチルモルホリンの塩 酸塩を除去した。透明な濾液を真空中で蒸発させ、その残留物をエチルエーテル (5.0ml)と共に摩砕した。少量のエーテルで洗浄して風乾した後、得られ た白色の結晶性生成物を濾過により単離した(0.55g、78%):mp 1 12−114℃、Rf 0.6(10%MeOH/CHCl3)。 (e)N−ベンジル−2−アミノ−3−メトキシプロピンアミド(13) メタノール(2.0ml)中の12(122.8mg、0.36mmol)の 溶液に10%Pd−C(11mg)を添加し、この混合物を室温で、H2ガス存 在下、75分間撹拌した。この反応混合物にセライトを添加し、触媒を濾過によ り除去した。透明な濾液を真空中で蒸発させて、純粋な13を透明な粘性油とし て得た(72mg、 97%):Rf0.30(5%MeOH/CHCl3)。 (f)N−ベンジル−2−アセトアミド−3−メトキシプロピオンアミド 乾燥THF(2.0ml)中の13(0.20g、0.98mmol)の溶液 にピリジン(0.086g、1.08mmol)を添加し、次いで無水酢酸(0 .2g、1.96mmol)を滴下して添加する。この反応物を室温で18時間 撹拌する。溶媒を真空中で蒸発させ、その残留物をフラッシュカラムクロマトグ ラフィーにより精製して、上記化合物をR異性体として得た。 比較例1 N−アセチル−D,L−アラニン−N’− ベンジルアミドの調製 無水酢酸(2.20g、0.022モル)をD,L−アラニン−N−ベンジル アミド(3.80g、0.021モル)の塩化メチレン溶液(30ml)に徐々 に添加し、室温で撹拌した(3時間)。次いで、この混合物をH2O(15ml )で連続的に洗浄し、乾燥(Na2SO4)させて真空中で濃縮した。その残留物 をCH2Cl2から再結晶した。 収量:2.50g(54%)。mp139°−141℃。 1HNMR(DMSO−d6):δ1.22(d、J=7.1Hz、3H)、1 .84(s、3H)、4.04 −4.50(m、3H)、7.26(s、5H)、8.11(brd、J=7. 3Hz、1H)、8.42(br t、J=6Hz、1H)。 13CNMR(DMSO−d6):18.2、22.4、41.9、48.2、 126.5、126.9、128.1 139.4、168.9、172.4p pm。 IR(CHCl3)3440、3300、3005、1660、1515cm- 1 。 質量スペクトル(CIモード)、m/e:221(P+I);分子量220. 1208(C121622についての算出値 220.1212)。 比較例2及び3 N−アセチル−D及びL−アミノ酸−N− ベンジルアミドの調製 一般的な手順:D又はLアミノ酸アミド(11mmol)をジクロロメタン( 15ml)に溶解した後、無水酢酸(1.23g、1.40ml、12mmol )を滴下により添加した。この溶液を室温で撹拌(18時間)した後、濃縮して 乾燥させた。その残留物をクロロホルム/ヘキサンから結晶化する。 比較例2 N−アセチル−D−アラニン−N’−ベンジルアミド 収量:1.36g(56%)。mp139°−141 ℃。[α]D 23=+36.2(c2.5、MeOH)。 1HNMR(80MHz、DMSO−d6):δ1.25(d、J=7.1Hz 、3H)、1.86(s、3H)、4.04−4.50(m、1H)、4.30 (d、J=6.0Hz、2H)、7.26(s、5H)、8.09(d、J=7 .3Hz、1H)、8.40(t、J=6.0Hz、1H)。 13CNMR(80MHz、DMSO−d6):18.3、22.5、42.0 、48.4、126.6、127.0(2C)、128.2(2C)、139. 4、169.2、172.5ppm。 IR(KBr):3290、1635(br)、1540、1455、700 、695cm-1。 質量スペクトル、m/e(相対強度):221(30)、114(20)、1 06(40)、91(80)、87(100)、77(5)、72(20)、6 5(5)。 C121622について算出された元素分析 65.42%C;7.34%H ;12.72%N。実測値 65.31%C;7.28%H;12.63%N。 比較例3 N−アセチル−L−アラニン−N’−ベンジルアミド 収量:1.11g(46%)。mp 139°−142℃。[α]D 23=−3 5.3(c2.5、MeOH)。 1HNMR(80MHz、DMSO−d6):δ1.2 3(d、J=7.2Hz、3H)、1.86(s、3H)、4.26−4.35 (m,1H)、4.29(d、J=5.8Hz、2H)、7.22−7.33( s、5H)、8.10(d、J=7.4Hz、1H)、8.42(t、J=5. 8Hz、1H)。 13CNMR(80MHz、DMSO−d6):18.3、22.6、42.0 、48.4、126.7、127.0(2C)、128.3(2C) 139. 5、169.2、172.6ppm。 IR(KBr):3290、1635(br)、1545、1450、700 、695cm-1。 質量スペクトル、m/e(相対強度):221(40)、114(40)、1 06(80)、106(80)、91(75)、87(100)、77(5)、 72(15)、65(5)。 C121622について算出された元素分析 65.42% C;7.34% H;12.72% N。実測値 65.58%C;7.32%H;12.43 %N。 比較例4 D,L−2−アセトアミド−N−ベンジル−2− メトキシアセトアミドの調製 メチル−2−アセトアミド−2−メトキシアセテート(8.73g、54mm ol)のメタノール溶液(180ml)にベンジルアミン(8.68g、8.8 0ml、 81mmol)を迅速に添加した後、その混合物を50℃で撹拌した(3日)。 この撹拌期間中にベージュ色の沈殿が生じる。溶媒を真空中で除去し、生じた沈 殿をテトラヒドロフラン(2X)から再結晶して、7.67g(32%)の所望 の生成物を結晶状態で得た:Rf0.35(95:5 クロロホルム/メタノー ル)。 mp145−146℃。 1HNMR(300MHz、CDCl3):δ2.06(s、CH3CO)、3 .37(2、CH3O)、4.40−4.35(m、CH2)、5.52(d、J =8.7Hz、CH)、7.12(d、J=8.7Hz、NH)、7.20−7 .40(m、Ph、NH)。 13CNMR(300MHz、CDCl3):23.03(CH3CO)、43. 51(CH2)、55.84(CH3O)、78.94(CH)、127.62( C4')、127.70(2C2' 又は2C3')、128.70(2C2' 又は2 C3')、137.45(C1')、166.91(COCH3)、171.57( CONH)ppm。 IR(KBr):1260、1825(br)、1550、1505、143 5、1390、1370、1230、1120、1050 935、890、6 90cm-1。 質量スペクトル、m/e(相対強度):237(1)、205(2)、177 (2)、163(4)、146 (1)、134(1)、121(2)、106(26)、102(98)、91 (95)、77(13)、61(100)。C121623について算出された 元素分析 61.00%C;6.83%H;11.86%N。実測値 60.9 1%C;6.85%H;11.66%N。 比較例5−7 無置換及び置換α−アセトアミド−N−ベンジル −2−フランアセトアミドの合成 一般的な手順。4−メチルモルホリン(1当量)を乾燥テトラヒドロフラン( 75ml/10mmol)中のα−アセトアミド−2−フラン酢酸(1当量)の 溶液に、N2下、−10ないし−15℃で添加した。撹拌(2分)した後、イソ ブチルクロロホルメート(1当量)を添加した。これにより、白色固体の沈殿が 生じた。この反応をさらに2分間進行させた後、置換ベンジルアミン(1当量) のテトラヒドロフラン溶液(10ml/10mmol)を、5分間にわたって、 −10ないし−15℃で添加した。この反応混合物を室温で5分間撹拌した後、 4−メチルモルホリン塩酸塩を濾過した。有機層を真空中で濃縮し、その残留物 を酢酸エチルと共に摩砕して、残った白色固体を濾過した。酢酸エチル層を濃縮 することにより追加量の白色固体が生じた。合わせた固体物質の再結晶又はフラ ッシュクロマトグラフィーのいずれかにより、所望の生成物を精製した。比較例5 (D,L)−α−アセトアミド−N−ベンジル− 2−フランアセトアミド ベンジルアミン(0.27g、2.56mmol)及びラセミα−アセトアミ ド−2−フラン酢酸(0.47g、2.56mmol)を用いて、所望の化合物 を得た。その生成物を酢酸エチルから再結晶して、白色固体を得た。 収量:0.46g(65%)、Rf0.30(98:2クロロホルム/メタノ ール)。mp177°−178℃。 1HNMR(DMSO−d6)δ1.90(s、CH3)、4.31(d、J= 6.0Hz、CH2)、5.58(d、J=8.1Hz、CH)、6.27−6 .33(m、C3H)、6.40−6.44(m、C4H)、7.20−7.36 (m、5PhH)、7.60−7.64(m、C5H)、8.57(d、J=8 .1Hz、NH)、8.73(t、J=6.0Hz、NH)。 比較例6 (D)−(−)α−アセトアミド−N−ベンジル−2− フランアセトアミド D−α−アセトアミド−2−フラン酢酸(2.45g、13.38mmol) 及びベンジルアミン(1.43g、13.38mmol)で開始して、所望の生 成物を得た。 この生成物を酢酸エチルからさらに再結晶して、表題の化合物を得た。 収量:2.30g、mp196°−197℃。[α]26D[c=1、MeOH ]=78.3°。この生成物のCDCl3溶液にR(−)−マンデル酸を添加する ことにより、アセトアミドメチルプロトンに対する唯一の信号が生じた。質量ス ペクトル、m/e(相対強度)272(M+、2)、184(2)、165(2 )、140(8)、139(88)、138(34)、97(46)、96(1 00)、91(63)。 元素分析:算出値 66.16%C;5.92%H;10.29%N。実測値 66.09%C;6.01%H;10.38%N。 比較例7 (L)−(+)−α−アセトアミド−N−ベンジル− 2−フランアセトアミド L−α−アセトアミド−2−フラン酢酸(2.83g、15.46mmol) 及びベンジルアミン(1.65g、15.4mmol)を用いて、3.80gの 濃縮された所望の生成物を得た。R(−)−マンデル酸を用いた1HNMR分析 は、これが表題の化合物中で80%を上回って濃縮されていることを示した。無 水エタノールから再結晶することにより、純粋なL−鏡像異性体を得た。 収量:1.60g。mp196−197℃。[α]26 D[c=1、MeOH]=+79.0°。 質量スペクトル、m/e(相対強度)273(M++1、3)229(2)、 214(2)、184(1)、165(7)、157(4)、140(33)、 139(100)、138(95)、97(98)、96(100)、91(9 8)。 元素分析:算出値 66.16%C;5.92%H;10.29%N。実測値 65.89%C;5.86%H;10.42%N。 比較例8 N−ベンジル−2−アセトアミド ヒドロアクリルアミドの合成 メチル−α−アセトアミド−N−ベンジルマロナメート(14.4g、54. 5mmol)の無水THF溶液(400ml)に、乾燥LiCl(4.62g、 109mmol)、NaBH4(4.13g、109mmol)及びEtOH( 200ml)を連続的に添加した。この反応混合物を室温で撹拌した(5時間) 。この懸濁液を真空中で濃縮した。その生成物をCHCl3(1000ml)及 びH2O(250ml)を用いて連続的に抽出(12時間)した後、有機層を集 めて乾燥させ(Na2SO4)、真空中で除去して粗白色固体を得た。この粗生成 物をEt2O(500ml)と共に摩砕して、11.45g(89%)の上記化 合物を得た:mp201−203℃;Rf 0.40(10%MeOH−CHCl3);IR(KBr)3287、308 5、2969、2859、1648、1552、1456、1055、697c m-11HNMR(DMSO−d6)δ1.88(s、C(O)CH3)、3.5 9(dd、J=5.7Hz、5.7Hz、CH2O)、4.19−4.35(m 、CH2NH、CH)、4.92(t、J=5.7Hz、OH)、7.10−7 .40(m、5PhH)、7.94(d、J=5.7Hz、NH)、8.38( t、J=5.7Hz、NH);13CNMR(DMSO−d6)22.2(C(O )CH3)、41.6(CH2N)、54.9(CH)、61.3(CH2OH) 、126.2(C4')、126.5(2C2'又は2C3')、127.7(2C2' 又は2C3')、138.9(C1’)、169.1(C(O)CH3又はC(O) NH)、169.9(C(O)CH3又はC(O)NH)ppm;MS(+Cl )(相対強度)237(M++1、100)、219(9);Mr(+Cl)23 7.123 88[M++1](C121723についての算出値237.123 92) ;分析値(C121623)C、H、N。 比較例9 N−ベンジル−2−アセトアミド−3− メトキシプロピオンアミド (ラセミ混合物)の合成 比較例8の生成物(2.36g、10mmol)のCH3CN溶液(500m l)にAg2O(11.59g、50.0mmol)及びCH3I(6.23ml 、100mmol)を室温で連続的に添加した後、この反応混合物を室温で撹拌 した(4日)。不溶性の塩を濾過し、溶媒を真空中で除去して白色固体を得た。 その残留物をEt2O(50ml)と共に摩砕して、2.10g(84%)の上 記同定の化合物を得た:mp121−122℃;Rf 0.47(10%MeO H−CHCl3);IR(KBr)3290、3087、2924、2878、 2820、1637、1548、1139、695cm-11HNMR(CDC l3)62.04(s、C(O)CH3)、3.38(s、OCH3)、3.43 (dd、J=7.8、9.0Hz,CHH’OCH3)、3.82(dd、J= 4.2、9.0Hz、CHH’OCH3)、4.48(d、J=6.0Hz、N HCH2)、4.51−4.57(m、CH)、6.43(br d、J=5. 4Hz、NH)、6.74(br s、NH)、7.25−7.37(m、5P hH);13CNMR(CDCl3)23.2(C(O)CH3)、43.5(CH2 N)、52.4(CH)、59.1(OCH3)、71.7(CH2OCH3)、 127.4(C4'及び2C2'または2C3')、128.7(2C2'又は2C3') 、137.8(C1')、170.0(C(O)CH3又はC(O)NH)、17 0.3(C(O)CH3又はC(O)NH)ppm;MS(+ Cl)(相対強度)251(M++1、100)、219(100);Mr(+C l)251.139 39[M++1](C131923についての算出値 2 51.139 57);分析値(C131823)C、H、N。 比較例10 (S)−N−ベンジル 2−アセトアミド ヒドロアクリルアミド L−セリン(2.63g、25mmol)の撹拌Ac2O(20ml)懸濁液 にAc2O(2.5ml、26.3mmol)を添加した後、その反応懸濁液を 室温で撹拌した(24時間)。AcOHを真空中で除去して油状残留物を得た後 、その残留物にTHF(150ml)を添加した。このTHF懸濁液を、N2下 、−78℃に冷却し、4−メチルモルホリン(5.5ml、50mmol)を添 加した。撹拌(2分)後、イソブチルクロロホルメート(6.5ml、50mm ol)を添加した。これにより、白色固体の沈殿が生じた。この反応をさらに2 分間進行させた後、ベンジルアミン(5.5ml、50mmol)を−78℃で 添加した。この反応混合物を室温で撹拌(30分)した後、4−メチルモルホリ ン塩酸塩を濾過した。有機層を真空中で濃縮した。その生成物をSiO2ゲル( 10%MeOH−CHCl3)を用いたフラッシュカラムクロマトグラフィーに よって精製し、2.20g(37%)の上記化合物を白色固体として得た: mp146−147℃;[α]D 23(c=1、MeOH)=−21.5°;1HN MR(DMSO−d6)δ1.86(s、C(O)CH3)、3.57(dd、J =5.1Hz、5.1Hz、CH2O)、4.25−4.32(m、CH2NH、 CH)、4.91(t、J=5.1Hz、OH)、7.20−7.33(m、5 PhH)、7.93(d、J=8.1Hz、NH)、8.37(t、J=5.7 Hz、NH)。上記同定化合物のCDCl3溶液に過剰の(R)−(−)マンデ ル酸を添加することにより、アセチルメチルプロトンに対して唯一の信号が生じ た。 比較例11 (S)−N−ベンジル 2−アセトアミド −3−メトキシプロピオンアミド 比較例10において製造した化合物(1.18g、5mmol)の撹拌CH3 CN溶液(300ml)に、Ag2O(5.80g、25mmol)及びMeI (3.1ml、10mmol)を室温で連続的に添加した。この反応混合物を室 温で撹拌した(4日)。不溶性の塩を濾過し、溶媒を真空中で除去して白色固体 を得た。この白色固体をEt2O(100ml)と共に摩砕して、1.00g( 80%)の上記同定の化合物を得た:mp143−144℃、[α]23D(c= 1、MeOH)=−16.4°;1HNMR(CDCl3)δ2.03(s、C( O)CH3)、3.38(s、OCH3)、3.43 (dd、J=7.5、9.0Hz、CHH’OCH3)、3.81(dd、J= 4.2、9.0Hz、CHH’OCH3)、4.47(d、J=5.7Hz、N HCH2)、4.52−4.59(m、CH)、6.48(br d、J=6. 0Hz、NH)、6.81(br s、NH)、7.25−7.37(m、5P h)。上記同定の化合物のCDCl3溶液に過剰の(R)−(−)−マンデル酸 を添加することにより、アセチルメチル及びエーテルメチルプロトンに対する唯 一の信号が生じた。 比較例12 (R)−N−ベンジル−2−アセトアミド ヒドロアクリルアミド この化合物を、実施例1及び2に記述した手順に従って調製した。 比較例13 N−アセチル−D,L−フェニルグリシン− N−ベンジルアミド この化合物を、米国特許5,378,729号に記述される手順に従って調製 した。この特許の内容は、参照することにより組み込まれている。D,L−フェ ニルグリシンアミド(11mmol)をジクロロメタン(15ml)に溶解した 後、無水酢酸(1.23g、1.40ml、12mmol)を滴下して添加した 。この溶液を 室温で撹拌(4−6時間)した後、濃縮して乾燥させた。その残留物をクロロホ ルム/ヘキサンから再結晶した。 収量:2.05g(66%)、mp202°−203℃。 1HNMR(DMSO−d6):δ1.91(s、3H)、4.27(d、J= 5.6Hz、2H)、5.50(d、J=7.9Hz、1H)、7.21(s、 5H)、7.36(s、5H)、8.38−8.86(m、2H)。13CNMR(DMSO−d6):22.3、42.0、56.3、126.6 (2C)、127.0、127.1(2C)、127.4(2C)、128.1 (2C)、138.9、139.0、168.9、169.9ppm。 IR(KBr):3020、 1635、1580、1540、1450、1 265、745、690cm-1。 質量スペクトル、m/e(相対強度):283(20)、264(21)、1 49(100)、131(20)、118(34)、106(92)、91(7 0)、79(56)、77(54)、65(45)、51(37)。 C171822について算出した元素分析 72.31%C;6.44%H; 9.92%N。実測値 72.49%C;6.47%H;9.89%N。 本発明の化合物は、それらを必要とする動物、例えば、ヒトのような哺乳動物 における癲癇、神経性の不安、精神病、不眠症等のような中枢神経障害の治療に 有用であ る。これらは優れた抗痙攣活性を示し、したがって、短期間の治療のためにもち ろん投与することができる。さらに、本発明の化合物は、長期間の治療のための 薬物措置において有用であるという、更なる利点を有する。本発明の化合物は、 以下の薬理学の項において示されるように、治療を受ける動物に対して実質的に 非毒性であり、仮にあったとしても毒性は最小である。 薬理学 雄白色種カースワース・ファームス(Carthworth Farms)No.1マウス(i p経路)及び雄白色種スプラーグ・ドーリー(Sprague Dawley)ラット[口(p o)経路]の両者において、抗痙攣活性について化合物のスクリーニングをした 。電気的(最大電気ショック又はMES)試験を用いて、活性を立証した。ME S試験においては、角膜電極を配置して電流を流す前に、それらの動物の眼内に 、麻酔薬(0.9%塩化ナトリウム中の0.5%ヘミ硫酸ブタカイン)を含む電 解質溶液1滴を適用した。60サイクルの交流電流を、両種に対して、マウスに は50mA、ラットには150mAで、0.2秒間印加した。防御の終点は、誘 発された発作の後肢強直性伸筋成分の消滅として定義した。マウスにおいては、 ロートロッド(rotorod)試験を用いて、強制性自発運動活性(forced spontane ous motor activity)に対する化合物の効果を決定した。3回の連続試行におい て、6rp mで回転する1インチ径いぼ状ロッド上で動物が1分間平衡を保つことができな いことは、運動性の障害を示した。通常、これらの条件下で、マウスはその平衡 をほぼ恒久的に維持する。ラットにおいては、運動性の障害は、運動失調、異常 歩行及び姿勢、及び/又はプレイシング応答及び筋緊張の喪失の顕著な証拠を観 察することにより評価する。マウスの同定スクリーニング研究においては、全て の化合物を3種類の用量水準(30、100、300mg/kg)及び2種類の 期間(0.5時間、4時間)で投与した。典型的には、MES発作試験において 、1匹の動物を30mg/kg及び300mg/kgで試験し、3匹の動物を1 00mg/kgで試験した。ロートロッド毒性試験においては、4匹の動物を3 0mg/kg及び300mg/kgで試験し、8匹の動物を100mg/kgで 試験した。活性が30mg/kgで見出された場合には、ED50値を見出すため により低い投与量を用いた。 半有効用量(ED50)及び半毒性用量(TD50)の定量的決定は、予め算出さ れたピーク効果の時点で行った。少なくとも8匹の動物の群を、異なる用量の試 験化合物を用いて、100及び0%の防御並びに最小運動性障害の間に少なくと も2点が決定されるまで試験した。各試験における動物の50%と95%信頼区 間で規定の終点をもたらすのに必要な候補物質の用量を算出した。 それらの効力及び毒性及びPI値に関して、構造類似性を有するがR2の置換 基が異なる化合物と本発明の化合物とを比較した。これらの化合物についてのプ ロトコルは上述の通りである。 それらの結果を表Iに示す。 上記データによって明確に示されるように、本発明のR鏡像異性体は、非常に 強力な抗痙攣活性を有する。また、本発明者は、予期せぬことに、このR立体異 性体が対応するS立体異性体及びラセミ混合物よりも強力であることも見出して いる。 この表中のデータは、比較例の効力が本発明のものよりも非常に低いことを示 す。表中の2−フリル誘導体のみが匹敵する効力を示す。 加えて、本発明の化合物は、それらの効力を考慮すると、神経学的毒性が比較 的低い。実際、これらのデータによって明確に示されるように、神経学的毒性は 、化合物が腹腔内投与されたマウスよりも化合物が経口投与されたラットにおい て有意に低い。実際、ラットにおいて、本発明の化合物の神経学的毒性は非常に 低い。 本発明の化合物のPI値は、化合物が腹腔内投与されたマウスモデル及び、特 には、化合物が経口投与されたラットモデルにおいて非常に高い。試験した化合 物のうち、R2がCH2OHである化合物を除いて、本発明の化合物のPI値は一 般に比較例よりも高い。しかしながら、この後者の化合物の効力は本発明の化合 物よりも有意に 低い。 これらの表中のデータを正しく見透すことが重要である。データを見ると、本 発明の化合物は優れた薬物プロファイルを示すことが極めて明白である。他方、 これらのデータに基づくと、フリル誘導体を除いて、他の比較化合物は本発明の 化合物に対して有意に劣る薬物である。これらの比較例の化合物の神経学的毒性 が低く、かつPI値が満足のいくものである場合もあるが、そのデータをそれだ けで判断することはできない。薬物は、例えその神経学的毒性が低いとしても、 薬効は低くないことが好ましい。結局のところ、有効な結果を得るのに可能な限 り少ない薬物を投与することが目的である;特定の有効な結果を達成するために 投与される薬物を多くすると、その薬物が患者の他の身体系に対する他の効果を 備えている危険性が高まり、その効果のうちの幾つかは有害なものである。した がって、フリル誘導体を除いて、表中のデータに基づくと、他の比較例は本発明 の化合物よりも薬物プロファイルが大きく劣る。 したがって、期間を延長して動物に投与する場合の薬物の毒性に関し、考慮し なければならないさらに別の因子が存在する。例え薬物が優れた抗痙攣活性及び 優れたPI比を有するとしても、その薬物が習慣的投薬の際に患者に対して毒性 である場合には有用ではない。抗痙攣薬に関連する医薬業界において、動物に対 する薬物の毒性を測定するのに用いられるスタンダードの1つは、肝 臓毒性である。肝臓毒性が比較的低い、もしくは実質的に最小である薬物を見出 すことが目的となる。 上記データに基づくと、フリル誘導体及び本発明の化合物の両者が優れた薬物 プロファイルを有する;両者は急性投与に用いることが可能である。しかしなが ら、以下に示されるように、このフリル化合物が非常に活性であるとしても、フ リル化合物は動物に対して毒性が強く、それが本発明の化合物よりも習慣的投与 に対する望ましさを大きく低下させる。他方で、以下に示されるように、本発明 の化合物はフリル化合物よりも毒性が非常に低く、実際、あったとしても、動物 に対する毒性はごく僅かである。したがって、本発明の化合物は、治療を受ける 動物に長期間投与するのに有用である。 以下の実験では、本発明の代表的な化合物の肝臓に対する効果が測定されてい る。用いられる薬物は実施例1の化合物、すなわち、R−N−ベンジル−2−ア セトアミド−3−メトキシプロピオンアミドであり、以下これをBAMPと呼ぶ 。 I.短期間の肝臓の研究 プロトコルは以下の通りである: 8匹のラットの4つの群の各々を、ビヒクル(群1及び2)、又は3.9mg /kgの実施例1の化合物(群3)又は100mg/kgの実施例1の化合物( 群4)を毎日、4日間投与することにより処置した。第5日に、群2、3及び4 の動物には3.9mg/kgの化合物1 (以下“BAMP”)を投与し、群1の動物には別の用量のビヒクルを投与した 。 薬物が有効であったことを確認するため、以下に説明されるように、全ての群 を、ピーク効果時点(TPE)で、MES誘発強直性伸筋に対する薬物の効力に ついて試験した。 MES試験に続いて、群4の動物に、ED50と100mg/kgとの差に等し い用量である96.1mg/kg用量の実施例1の化合物を投与した。第6日に 、全ての群に対し、標準用量100mg/kg(腹腔内投与)のヘキソバルビタ ールに対する睡眠時間応答(立直り反射の喪失から再獲得までの時間)の試験を 実施した。このヘキソバルビタールの睡眠時間は、肝薬物代謝の評価をもたらす 。この試験を実施した後、全ての動物群に第1日に施したものと同じ処置を施し た。第7日は、群2に100mg/kgのBAMPを投与したことを除いて、同 様の投薬割り当てを施した。第8日及び第9日に、4つの群の各々からの4匹の ラットを安楽死させた。血液を冷却した管に集め、凝血させた後、遠心してRB C(赤血球)を分離した。血清は、潜在的な肝臓の損傷を示す血清アラニンアミ ノトランスフェラーゼ(sALT)活性を測定するまで、−70℃で凍結した。 肝臓を氷冷生理食塩水を用いてその場で灌流し、ブロットして乾燥させ、秤量し 、0.25Mショ糖中でホモジナイズし、遠心して小胞体(すなわち、マクロソ ーム)及びサイト ゾルを分離した。 これらの細胞下画分の両者のタンパク質濃度を、J.Biol.Chem.1 93 ,265−275,(1951)においてLowryらが記述するLowr y法により決定し、ミクロソームタンパク質の収量を算出した。これらの2種類 の亜細胞画分のタンパク質濃度により、全ての酵素濃度及び活性を算出するため の基礎が得られる。 薬物治療によって様々に変化することが知られる薬物代謝酵素の広範囲にわた る変化を求めた。Arch Biochem.Biophys,143,318 −329(1971)(その内容は参照することにより組み込まれる)に記述さ れる手順に従い、ミクロソーム及びサイトゾル第I相(それぞれ、チトクロムP 450触媒酸化及びキノンオキシドレダクターゼ活性)並びにミクロソーム(グ ルクロン酸抱合)及びサイトゾル(グルタチオン及び硫酸塩の結合)第11相結 合反応を評価した。BAMPは、肝臓壊死を引き起こすという証拠を示さなかっ た。集合的には、一連の肝臓酵素の研究から得られる結果は、深刻な薬物−薬物 相互作用及び肝臓毒性に対するこの薬物の責任が比較的軽いことを示す。 48時間の研究により、この化合物が最小の肝臓毒性を示したため、より長期 間の研究を30日にわたって行った。 その方法論は以下の通りである: II.Crl:CD(BRチャールズ・リバー(Charles River)ラットの5 つの群の各々に、以下の投薬スケジュールに従って、BAMP又は対照物質(蒸 留水中の0.5%メチルセルロース[400cps]水溶液)を与えた: 群1−ビヒクル対照(雄10匹、雌10匹)、0mg/kg/日 群2−低(雄10匹、雌10匹)、10mg/kg/日 群3−中低(雄10匹、雌10匹)、30mg/kg/日 群4−中高(雄10匹、雌10匹)、100mg/kg/日 群5−高(雄10匹、雌10匹)、300mg/kg/日 投与は、経口強制給餌により、1日1回、少なくとも連続して30日間行い、 その後全ての動物を病理学的評価のために犠牲にした。 全ての動物を、投薬を開始する前に1回、及びその後毎週秤量した。臨床化学 及び血液学のための絶食(一晩)血液試料を終了時に集めた。血液試料は、二酸 化炭素(酸素と混合)を麻酔薬として用いて、眼窩静脈叢から集めた。 全ての動物を、適切な時期に、バルビツール酸麻酔の下で失血させることによ り犠牲にし、全てを剖検に処し た。 臨床的な観察を剖検時に再検討し、グロスで観察された全ての異常を、コンピ ュータ化されたデータ収集システムに直接入力した。各動物からの副腎、脳幹を 含む脳、心臓、腎臓、肝臓、卵巣、下垂体、精巣上体を含む精巣、及び副甲状腺 を含む甲状腺を秤量した。下垂体及び副甲状腺を含む甲状腺は固定後に秤量し、 他の臓器は剖検時に秤量した。肝臓の重量の変化を表3に示す。 このプロトコルによって必要とされるため、群1(対照)及び群5(高)の全 ての動物の肝臓に対してのみ組織学的評価を行った。組織学的所見の全てをコン ピュータ化されたデータ獲得システムに直接入力した。病変を相対的な重篤性又 は関与の程度について等級分けした(1=最小、2=僅か、3=中程度、4=中 程度に重篤、5=重篤)。一般に、最小は、あらゆる所定の組織形態学的変化の 最も少ない、一貫して認識し得る程度を表し、これに対して重篤は、合理的な可 能性のある最も極端な程度を表し、他の3つの等級はこれらの2つの極限の間を 連続的に占める。これらの等級は、形態にのみ基づく主観的な比較による評価で あり、それら自身が機能的障害のいかなる程度をも意味することを意図するもの ではない。結果 グロス所見−幾つかのグロスの異常が報告された。全ては、この系統及び年齢 のラットの正常な集団において しばしば見られるものであった;処置の効果を示唆するものは存在しなかった。 これらのデータを表2に示す。 組織病理−全ては、この系統及び年齢のラットの正常な集団において頻繁に見 られる種類のものであった。処置の効果を示唆する低下パターンを示すものはな かった。 結論 経口強制給餌によって少なくとも30日間BAMPを投与されたラットの肝臓 は、用いられた最高用量水準(300mg/kg/日)でも副作用の組織学的証 拠を示さなかった。 これらの結果を、最大効力及び最大PI値を示す表Iの比較例、すなわち、比 較例1(以下、化合物Aと呼ぶ)、比較例6(以下、化合物Bと呼ぶ)及び比較 例13(以下、化合物Cと呼ぶ)の化合物と比較した。 比較例14 化合物C、すなわち、N−アセチル−D,L−フェニルグリシンN−ベンジル アミドを、抗痙攣活性(最大電気ショック)に基づく5日の習慣的処置に用いた 。8匹の動物の3つの群を、各々以下のように処置した。1群にはMES ED50 の試験化合物を5日間投与し;第2の群には必要量のビヒクル(0.04ml /10g体重)を4日間、及び単回用量(MES ED50)の試験化合物を第5 日に投与し;第3の群には必要量のビヒクルを毎日、5日間投与した。第5日に 、候補物質のピーク効果の時点で、全ての群にMES試験を行い、防御された動 物の数を記録した。防御されなかった動物の発作成分を10秒近くまで計測し、 伸筋/屈筋(E/F)比、S.E.及びp値を決定した。最大発作が弱まると伸 筋持続が減少し、屈筋持続が増加するため、E/F比により発 作の重篤性の尺度が得られる。 5日の耐性研究に処したラットは、全て、それらの生活ケージに24時間維持 した後、ヘキソバルビタール睡眠時間試験に処した(第6日)。3つの群の各々 における各ラットに100mg/kgのヘキソバルビタールを投与し(i.p. )、睡眠時間を分程度まで測定した。各群についての平均睡眠時間及びS.E. を算出した。処置群の平均睡眠時間が処置対照群よりも有意に少ない場合、代謝 耐性を示唆するものと見なした。 ヘキソバルビタール睡眠時間試験に処した動物の3つの群のうちの2つ(習慣 的に処置した群及びビヒクル対照群)には、それぞれの本来の治療措置を2日間 (第6日及び第7日)継続し、24時間後(第8日)に肝臓ミクロソーム研究に 処した。これらのラットを断頭し、0.9%塩化ナトリウム溶液で肝臓を灌流し た。肝臓を取り出し、秤量し、0.25Mショ糖中でホモジナイズした。ミクロ ソームを調製し、それらの薬物代謝能力(ミクロソームタンパク質の収量;チト クロムP−450濃度;p−ニトロアニソール−O−デメチラーゼ及びNADP Hチトクロムcレダクターゼ活性;ノルベンズフェタミンMI複合体形成;並び にグルクロニルトランスフェラーゼ、エリスロマイシンデメチラーゼ、及びエチ ルモルフィンデメチラーゼ活性)を測定した(Arch.Biochem.Bi ophys.143:318−329,1971)。 ラットにおける慢性研究は、化合物Cの48mg/kgの5日用量が抗痙攣活 性又はヘキソバルビタール睡眠時間のいずれにも影響を与えないことを示す。対 照的に、化合物Cの習慣的投与は、p−ニトロアニソール−O−デメチラーゼ、 エチルモルフィンデメチラーゼ、及びNADPHチトクロムcレダクターゼ活性 の有意の増加によって示されるように、肝臓ミクロソーム酵素系を少し誘発する 。表4を参照。 表4 抗痙攣薬スクリーニング計画の試験結果第VII相評価、ラット、p.o. CMPD C これらの所見は、化合物Cが肝臓に対する副作用を有することを示唆している 。 これらのデータによって示されるように、化合物Cは、長期、すなわち7日用 量では、肝臓酵素の誘発において相対的に望ましいとはいえないプロファイルを 有する。48mg/kg/日(これは、MES痙攣の防止におけるその有効単回 用量である)p.o.X7日で、これらのデータは、肝臓酵素の誘発における肝 臓の関与が観察されたことを明確に示している。MES−ED50用量を、7日間 ではなく30日間継続した場合には、より完全な変化が生じると考えられる可能 性が高く、それが30日投薬スケジュールにおける安全率が僅かに1であり得る ことを示唆することに注意すべきである。 比較例15 化合物A、すなわち、N−アセチル−D,L−アラニン−N1−ベンジルアミ ドを、比較例14に説明される手順に従い、その肝臓毒性について試験した。 その結果は以下の通りである: ラットにおける5日間の慢性研究は、48mg/kgの5日用量がこの期間内 で化合物Aの抗痙攣効果(MES試験)に対する耐性を誘発しないことを示す。 この解釈は、MES試験による化合物Aの同様の有効性、ヘキソバルビタール睡 眠時間の増加、及び変わらない肝臓ミクロソーム酵素活性によって支持される。 5日間処置の 動物におけるヘキソバルビタール睡眠時間の増加の観点からは、p−ニトロアニ ソール−O−デメチラーゼ活性に対する化合物Aのイン・ビトロ効果を決定する ことが重要であるものと考えられた。化合物Aの低い阻害効力(I50=5000 μM)は、睡眠試験においてこの化合物自身がヘキソバルビタール代謝を妨害す ることはほとんどないことを示唆する。これは、ヘキソバルビタール睡眠時間の 増強が中枢性のものであって末梢性のものではないことを示し得る。 ラットにおける5日間の耐性研究(MES及びヘキソバルビタール睡眠時間試 験)及び7日間の肝臓ミクロソーム酵素研究は、耐性は化合物AのMES ED50 (48mg/kg)の5日用量では誘発されず(単回投薬急性対照群において は4/8が防御され、習慣的処置群においては3/8が防御される);5日間の 習慣的処置は、単回急性投薬によって誘発されるものよりも、ヘキソバルビター ル睡眠時間を増加させた(溶媒対照、急性対照、及び5日間処置において、それ ぞれ、31.7±1.7、34.3±1.1、及び44.4±1.9分)ことを 示す。溶媒対照及び7日間処置のそれぞれにおいて、体重(148.8±5.9 vs140.0±4.6g)、肝重量(7.71±0.22vs7.22±0. 45g)、総ミクロソームタンパク質(32.3±0.56±0.04nmol /mg)、p−ニトロアニソール−O−デメチラーゼ活性(0.50±0.04 vs0.62±0. 07nmol/mg/分、NADPHチトクロムcレダクターゼ活性(95.3 ±11.0vs105.0±4.1nmol/mg/分)に有意の変化はなかっ た。この候補物質(化合物A)には、イン・ビトロp−ニトロアニソール脱メチ ル化に対する阻害効力はほとんどなかった(I50:c.5000μM)。 しかしながら、あったとしても僅かではあるが、7日間の研究で肝臓酵素の誘 発が見出され、この化合物を上に説明されるような30日の投薬範囲の毒物学研 究に進めた。 より具体的には、68匹の雄及び68匹の雌ラット(4週齢)から選択された 50匹の雄及び50匹の雌Cr1:CoBsRCD(SD)を研究1における試 験動物として用いた。これらのラットを、高所の金網製ケージに、自由に摂取可 能な餌(プリナ・サーティファイド・ローデント・チャウ((Purina Certified Rodent ChowR)5002)及び水道水(自動給水システムによる)と共に個別に 収容した。用いられた飼料の各バッチは、製造者が、特定の重金属、アフラトキ シン、塩素化炭化水素、有機リン酸塩、及び特定の栄養素の濃度について分析し た。水道水は、混入する特定の微生物、殺虫剤、重金属、アルカリ度及びハロゲ ンについて、事後的に日課として分析した。この研究を妨害するほどの水準で動 物飼料及び水中に存在するものはなかった。 隔離及び研究期間中、室温及び相対湿度を1日2回記 録し、これらは、それぞれ、64ないし77°F及び12ないし51%の範囲で あった。12時間の明及び12時間の暗の人工光サイクルを維持した。 研究で用いるため、コンピュータによる体重無作為化法を用いてラットを選択 し、以下の群に割り当てた: 無作為化に続いて、独自の永久識別番号を記入した耳標を用いてラットを識別 した。これらのラットを、まず極端な体重(平均体重からの標準偏差が±2)を 有するものを排除することにより、無作為に処置群に割り当てた。開始時の体重 は、雄については188.9ないし215.4グラム、雌については141.8 ないし158. 8グラムの範囲であった。化合物の調製及び投与 所望量のカルボキシメチルセルロースを適切な(ミリグラム)秤で秤量し、全 値の2/3の蒸留水を収容する予め目盛り付けされたビーカーに移し、溶液が形 成されるまでマグネチックスターラで撹拌した。次に、蒸留水を最終容量まで添 加し、撹拌して0.5%w/v溶液を得た。 まず、化合物Aを破砕して粉末にした。各々の用量水準に望ましい量を適切な (ミリグラム)秤で秤量し、予め目盛り付けされたビーカーに移した。少量(0 .5ないし4ml)の0.5%カルボキシメチルセルロースを化合物Aに添加し 、混合してペーストを形成した。カルボキシメチルセルロース(0.5%)を最 終容量まで添加し、テクマ(R)ティスマイザ(R)(Tekmar(R)Tissumizer(R))で2 ないし3分間混合した後、マグネチックスターラで2ないし3分間混合した。化 合物Aの新鮮な懸濁液は毎日調製し、0.5%カルボキシメチルセルロースの新 鮮な溶液は毎週調製して、冷蔵貯蔵した。 各ラットに、体重kg当たり10ミリリットルの投与量因子で、強制給餌によ り、午前9時から正午までの間に毎日、化合物Aを投与した。各ラットに対する 投薬容量を、最も新しく記録された個々の体重からコンピュータにより、毎週計 算し調整した。 化合物Aは経口投与した。 カルボキシメチルセルロース(1グラム)、蒸留水(10ミリリットル)、及 び化合物A(1グラム)の保存試料を開始時に採取し、室温で貯蔵した。 全てのラットを、死亡率及び瀕死率について1日2回観察した。投薬前、及び 投薬の1及び4時間後に臨床的な観察を行った。全ての徴候を観察されたままに 記録した。個々の体重を、処置の開始時、毎週、及び終了時に記録し、これに対 して餌の消費は毎週記録した。犠牲及びグロス病理 処置の30又は31日後、生存するラットを秤量し、麻酔をかけ、ペントバル ビタールナトリウム麻酔の下で放血した。ラットの各々に対して、適切に訓練さ れた職員により、専門委員会によって認可された病理学者が認める手順を用いて 完全な剖検を行った。剖検には以下のものの検査が含まれた: 外表面 全ての開口部 頭蓋腔 死体 脳及び脊髄の外表面(固定前) 鼻腔及び副鼻腔 胸腔、腹腔、及び骨盤腔並びにそれらの臓器 頚部組織及び器官 全ての所見を記録した。グロス病理 個々のグロス病理所見は以下の通りである: 化合物に関連すると考えられる腎臓に対する効果が観察された。群5の3匹の 雄及び2匹の雌、群3及び4の各々1匹の雄、及び群1の1匹の雌に、骨盤の拡 大が認められた。偶発的に出現するもので化合物に関連するものではないと認め られたその他のものとしては、肺、肝臓、甲状腺、胃、及び盲腸粘膜上の黒色領 域、顆粒状脾臓、肝臓上の隆起領域、流体拡充子宮、頭蓋腔内の流体、並びに小 さく柔らかい精巣が観察された。臓器重量及び臓器重量/体重比 様々な臓器、例えば、脳幹を含む脳、心臓、脾臓、腎臓、肝臓、性器を秤量し 、対照と比較した。表5に示されるように、肝臓重量のみが対照値と有意に異な っていた。 このように、平均肝臓重量は群4(300mg/kg/日X30日)の雄及び 群5(1000mg/kg/日X30日)の雌において増加した。これは、肝臓 重量/体重比の増加によって示された。肝臓重量/体重比は群3(100mg/ kg/日X30日)の雄でも認められた。群5の雄の平均腎臓重量の小さな増加 が、注目に値すべき唯一の変化であった。 したがって、100mg/kgの一日用量を潜在的な肝毒性用量の閾値用量と して用いて、抗痙攣用量に対する肝臓安全率2.1が得られる。 比較例16 化合物C、すなわち、D−(−)−α−アセトアミド−N−ベンジル−2−フ ランアセチルアミドを、上述の手順を用いて、肝臓毒性について評価した。より 具体的には、この薬物の様々な投与量、例えば25mg/kg、100mg/k g、500mg/kgを、経口強制給餌により設定された期間ラットに投与した 。これらのラットは、別々に収容した。これらのラットを、死亡率及び瀕死率に ついて周期的に観察した。この研究の終了時に、生存するラットに麻酔をかけ、 麻酔状態で失血させた。適切に訓練された職員により、専門委員会によって認可 された病理学者が認める手順を用いて完全な剖検を行い、その結果を記録した。 比較例6のD−フリル誘導体をラットに投与した場合、 13週間処置したラットにおいて、100及び25mg/kgで肝細胞の壊死が 明白であった。 これらの試験した化合物、BAMP、化合物A、B及びCに関連するデータを 表6にまとめる。 表6のデータによって明確に示されるように、BAMPのMES試験における ED50値は化合物A及びCよりも有意に小さく(有意に有効であり)、化合物B と同程度のものである。さらに、BAMPのPI比は化合物A及びCより有意に 大きい。 しかしながら、より重要なことには、BAMPは高用量(300mg/kg/ 日で30日間)でも組織病理学的徴候を示さず、低用量でも偏りをほとんど示さ ない。これは、化合物A、C、及び、特にBの肝臓病理とは全く対照的である。 比較例は、全て、BAMPよりも有意に高い肝毒性を示した。これは、表の最後 の欄に示されるMESの安全率一日用量に認められる。この表において、肝毒性 の最初の徴候が認められる連続日数間与えられる一日用量が示されている。経口 抗痙攣薬MES単回用量に対して表されるその比率は、薬物の習慣的投与の際に 肝臓の問題が発生し始める安全指数である。表に示されるように、30日の投薬 の後に肝臓の拡張の徴候を示す用量の経口抗痙攣薬の用量に対する安全率は、化 合物Aでは2.1であるがBAMPでは25.6である。例えば肝細胞の壊死を 含む肝毒性の組織学的徴候については、安全率は化合物Bで12.7であった。 対照的に、BAMPの30日の習慣的投薬では、その抗痙攣用量の76.9倍で 有害な組織学的効果は生じなかった。 したがって、長期間動物に投与された場合の本発明の化合物の毒性は、重要な パラメータである。抗痙攣薬が 活性効力を有する場合であっても、それが動物に対する毒性を示す場合、習慣的 投薬において用いるための候補になるとは考えられない。したがって、抗痙攣薬 の選択において、上に概説される3つの基準(高い効力、低い神経学的毒性、高 いP.I.)を満足させるだけではなく、第4の基準、低い毒性も重要である。 本発明の化合物はこれらの基準を満たしている。 したがって、データによって明確に示されるように、本発明の化合物は習慣的 投与において用いられる薬物に必要な低い肝毒性を有し、そのため、極めて安全 である。本発明の化合物は、肝臓に対する効果が全くないか、もしくは最小限に 留まる。 したがって、本発明の化合物は優れた薬物プロファイルを示す。これらは、前 に概説される4つの特徴、高い効力、その効力に比して低い神経学的毒性、高い 防御指数及び最小限の肝毒性の全てを満たす。本発明の化合物は肝臓に対して実 質的に非毒性である。本発明のこれらの化合物は、これまでに実現されていない 利点を示す。したがって、これらは、長期化された期間にわたるそれらの投与( 習慣的投与)を必要とする治療措置において用いることができる。 上述の好ましい実施態様及び実施例は本発明の範囲及び精神を説明するために 提示されたものである。ここで説明される実施態様及び実施例は、当該技術分野 における熟練者に対して他の実施態様及び実施例を明らかなも のとする。これらの他の実施態様及び実施例は、本発明が意図するものの範囲内 にある。したがって、本発明は添付の請求の範囲によってのみ限定されるべきで ある。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.下記式を有するR配置の化合物。 (ここで、 Arはフェニルであって、無置換であっても少なくとも1つのハロ基で置換 されていてもよく; Qは低級アルコキシであり;及び Q1はメチルである。) 2.実質的にエナンチオピュアである請求項1に記載の化合物。 3.Qが1〜3個の炭素原子を有する低級アルコキシである、請求項1に記載の 化合物。 4.Qがメトキシである請求項3に記載の化合物。 5.Arが無置換のフェニルである請求項1に記載の化合物。 6.ハロがフルオロである請求項1に記載の化合物。 7.Qが1〜3個の炭素原子を有するアルコキシであり、かつ、Arが無置換の フェニルである請求項1に記載の化合物。 8.(R)−N−ベンジル−2−アセトアミド−3−メトキシプロピオンアミド である請求項1に記載の化合物。 9.実質的にエナンチオピュアである請求項8に記載の化合物。 10.抗痙攣有効量の請求項1〜9のいずれか一に記載の化合物とそれらの薬学 的担体とを含む治療用組成物。 11.動物における中枢神経系障害を治療する方法であって、それを必要とする 前記動物に抗痙攣有効量の請求項1〜9のいずれか一に記載の化合物を投与する ことを包含する方法。 12.前記動物が哺乳動物である請求項11に記載の方法。 13.前記哺乳動物がヒトである請求項12に記載の方法。
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