JP2000504980A - バリヤカフスを有する吸収製品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、トップシート、トップシートに結合するバックシートおよびトップシートとバックシートとの間に位置する吸収性コアを有する封じ込めアセンブリを含む吸収製品を提供する。吸収性コアは縦側エッジおよび末端エッジを有する。封じ込めカフスは、吸収性コアのそれぞれの縦側エッジに沿って伸びる。封じ込めカフスは、弾性部材、弾性部材を覆うアウターラップ、および封じ込めカフスを封じ込めアセンブリに固定するためのステム部分を含む。弾性部材は高さおよび断面積を有する。弾性部材は、その元の体積の約２０％に圧縮された後にその元の体積の少なくとも約８０％に回復する材料から形成される。ステム部分は、第１のエッジ、第２のエッジ、およびその第１のエッジからその第２のエッジまで計測される高さを有する。ステム部分の第１のエッジは、吸収性コアの縦側エッジの内側寄りに封じ込めアセンブリに固定されろ。封じ込めカフスは、センチメートル当り約０．０４から約１００センチメートルのステム部分の高さ当りの弾性部材の高さを有する。

Description

【発明の詳細な説明】 バリヤカフスを有する吸収製品 発明の分野 本発明は、失禁パッドのような吸収製品に関し、特に、本発明は、吸収製品と 着用者との間の体液の漏れを防止するように機能する封じ込めカフスを有する吸 収製品に関する。特に、本発明は、体液の漏れを防止し、着用者の快適さを向上 させるような吸収性コアのそれぞれの縦側エッジのある部分に沿って伸びる封じ 込めカフス（ｃｏｎｔａｉｎｍｅｎｔ ｃｕｆｆ）を有するその様な吸収製品に 関する。 発明の背景 失禁性疾患を有する動く人物のために設計された満足の行く製品の欠如につい ての認識が大きくなっている。生理用ナプキン、パンティライナー、使い捨てブ リーフおよびおむつは動く失禁者にとって有用であるが、その様な製品は、快適 さまたは防御の観点のいずれかのために満足の行くものではない。パンティライ ナーおよび生理用ナプキンのような生理用品は使用に際して極めて快適である。 しかしながら、これらの製品は満足なレベルの尿についての封じ込めを達成でき ない。おむつおよびブリーフは失禁者の封じ込めの必要に合致するが、これらの 製品は生理用ナプキンおよびパンティライナーから得られる快適さおよび分離性 （ｄｉｓｃｒｅｔｅｎｅｓｓ）に欠ける。 従って、快適で分離性があり、さらに優れた防御と封じ込めを提供する失禁パ ッドのような吸収製品を提供することが望ましい。その様な吸収製品を提供する 目標に達するために、吸収製品は、身体から排出される流体を受容し含有するこ とが可能であり、着用者の身体に合致することが可能であり、良好な身体接触を 維持すること（すなわち、着用者の身体に極めて近接しておよび一致しての吸収 製品の維持）が可能であり、および液体の続いての排出または噴出を受容し含有 するのに有効であるように濡れたときでさえその一体性を維持することが可能で あることが必要である。 その様な吸収製品の封じ込めを高めるための１つの先行技術の方法は、弾性化 された脚部カフスを有する吸収製品を提供することである。これらのタイプの製 品の例は、１９７５年１月１４日にビュエル（Ｂｕｅｌｌ）に発行された米国特 許第３，８６０，００３号、１９９０年３月２０日にアジズ（Ａｚｉｚ）らに発 行された米国特許第４，９０９，８０３号、および１９８７年９月２２日にロー ソン（Ｌａｗｓｏｎ）に発行された米国特許第４，６９５，２７８号において開 示されている。使い捨ておむつについて増加した封じ込めを与えるが、その様な 製品は、失禁パッドについての使用のためにはしばしば適切ではない。このこと は、カフスの中の弾性部材はしばしば例えば小さな断面積のような小さな寸法を 有し、使用のあいだに着用者の身体に一致する必要な弾力性をそれだけで提供し ないと言う事実によるものである。吸収製品には使用の間にさまざまの力が加え られるので、カフスは、その形態、したがって着用者の身体との一体性を緩ませ る傾向があり、その結果不快となり、漏れの可能性を大きくすることとなる。例 えば、従来のカフスは、内向きに折って吸収部材への接近を遮断するかまたは着 用者の不快感および所望の封じ込めを提供することの不可能性を引き起こして外 向きに折る傾向を有する。 所望の封じ込めを提供するために、カフスは、使用のあいだに身体との接触を 維持するように、例えば断面積のような十分な寸法を有するべきである。もしあ まりに小さい場合には、カフスは身体との接触を維持せず、潜在的に体液の漏れ を導くであろう。 従って、もし適切に採寸され、十分に弾力的な材料で構築されるならば、封じ 込めカフスは着用者のために快適さを増加させ得る一方で向上した体液の封じ込 めを提供する。 それゆえ、本発明の目的は、漏れがなく体液を受容し、含有することが可能で ある吸収製品を提供することである。 本発明の加えての目的は、着用者のために湿潤および乾燥状態の両方において 向上した快適さを有する吸収製品を提供することである。 本発明のこれらのおよび他の目的は、続く記載について考慮し参照するときお よび添付の図面とともに理解されるとき、より容易に明らかとなるであろう。発明の概要 本発明の吸収製品は、トップシート、トップシートに結合するバックシートお よびトップシートとバックシートとの間に位置する吸収性コアを有する封じ込め アセンブリを含む。吸収性コアは縦側エッジと末端エッジを有する。封じ込めカ フスは吸収性コアのそれぞれの縦側エッジに沿って伸びる。封じ込めカフスは、 弾性部材、弾性部材を覆うアウターラップ、および封じ込めカフスを封じ込めア センブリに固定するためのステム部分を含む。弾性部材は高さおよび断面積を有 する。弾性部材は、その元の体積の約２０％に圧縮されて後に、その元の体積の 少なくとも約８０％に回復する材料から形成される。ステム部分は、第１のエッ ジ、第２のエッジ、およびその第１のエッジからその第２のエッジまで測定され る高さを有する。ステム部分の第１のエッジは、吸収性コアの縦側エッジの内側 寄りに封じ込めアセンブリに固定される。封じ込めカフスは、センチメートル当 り約０．０４から約１００センチメートルの、ステム部分の高さ当りの弾性部材 の高さを有する。 図面の簡単な説明 明細書は、本発明を詳細に指摘し、明瞭に権利請求する請求の範囲で終わるけ れども、本発明は、同様の参照番号が同一の要素を認定する添付の図面とともに 以下の記載からよりよく理解されるであろうと思われる。 図１は、失禁パッドの構造をより明確に示すために切欠された部分を有する失 禁パッドの平面図である。 図２は、切断線２−２に沿って取られた図１の失禁パッドの断面図である。 図３は、本発明の失禁パッドのもう１つの態様の断面図である。 図４は、本発明の失禁パッドのもう１つの態様の断面図である。 図５は、本発明の失禁パッドのもう１つの態様の平面図である。 発明の詳細な説明 ここで用いられるものとして、「吸収製品」という術語は、身体滲出物を吸収 し、含有するデバイスを称し、特に、身体から排出されるさまざまの滲出物を吸 収し、含有するために着用者の身体に当接または近接して配置されるデバイスを 称する。「使い捨て」という術語は、ここでは、洗濯されるかまたはさもなけれ ば吸収製品として修復されるかまたは再使用されることを意図しない吸収製品を 記述するために用いられる（すなわち、それは、１回の使用の後に廃棄され、好 ましくはリサイクルされるか、堆肥化されるかまたはさもなければ環境に適合す る様式で処理されることが意図される）。「一体的」吸収製品は、分離したホル ダーおよびパッドのような分離した操作的な部分を必要としない様に、連繋され た存在を形成するように互いに統合された分離した部分で形成される吸収製品を 称する。 本発明の一体的使い捨て吸収製品の好ましい態様は、図１において示される失 禁パッド２０である。しかしながら、本発明は、生理用ナプキン、使い捨ておむ つ、失禁ブリーフ、トレ−ニングパンツなどのような他の吸収製品にもまた適用 可能であることが理解されるべきである。 図１は、構造の一部が、失禁パッド２０の構造をより明確に示すために切欠さ れている、着用者に面する、すなわち接触する失禁パッド２０の部分が見る者に 向かって向けられている、本発明の失禁パッド２０の平面図である。図１におい て示される様に、失禁パッド２０は好ましくは、液体透過性トップシート２２、 トップシート２２と結合する液体不透過性バックシート２３、およびトップシー ト２２とバックシート２３との間に位置する吸収性コア２４を具備する封じ込め アセンブリ２１を具備する。２つの封じ込めカフス２８は封じ込めアセンブリ２ １に固定される。封じ込めカフス２８は、互いに対して離間した関係で失禁パッ ド２０のそれぞれの側面に配置されている。 失禁パッド２０は、身体に接触する表面すなわち身体に面する表面２０ａおよ び着衣に面する表面２０ｂの２つの表面を有する。失禁パッド２０は、その身体 に面する表面２０ａから見られるものとして図１において示される。身体に面す る表面２０ａは着用者の身体に隣接して着用されることが意図され、一方、着衣 に面する表面２０ｂは反対側にあり、失禁パッド１０が着用されるとき着用者の 下着に隣接して配置されることが意図される。失禁パッド２０は、縦中心線１０ ０および横中心線１１０の２つの中心線を有する。ここで用いられるものとして 、「縦の」という術語は、失禁パッド２０が着用されろとき立っている着用者を 左と右の身体半分に両断する垂直平面に一般的に並ぶ（例えばほぼ平行である） 失 禁パッド２０の平面における線、軸または方向を指称する。ここで用いられるも のとして、「横断の（ｔｒａｎｓｖｅｒｓｅ）」または「横方向の（ｌａｔｅｒ ａｌ）」という術語は、互換性があり、縦方向に対して一般的に垂直であろ失禁 パッド２０の平面の中に存在する線、軸または方向を指称する。図１はまた、失 禁パッド２０は、縦側エッジ（または「サイドエッジ」）が３１と称され、末端 エッジ（または「エンド」）が３２と称される失禁パッド２０の外側エッジによ り規定される周辺部３０を有することも示す。 図１は、トップシート２２およびバックシート２３が吸収性コア２４のものよ り一般的に大きな長さおよび幅寸法を有する失禁パッド２０の好ましい態様を示 す。トップシート２２およびバックシート２３は吸収性コア２４のエッジを越え て伸び、それにより周辺部３０の部分を形成する。 図２は、図１の切断線２−２に沿って取られた失禁パッド２０の断面図である 。図２において見られ得る様に、失禁パッド２０は好ましくは、着用者の下着に 失禁パッド２０を接着させるための接着剤ファスナー手段３６を含む。除去可能 なレリースライナー３７が、使用に先立って下着のクロッチ部分以外の表面に接 着剤が粘着することを防止するために接着剤ファスナー手段３６をカバーする。 吸収性コア２４は、液体（例えば経血および／または尿）を吸収するかまたは 保持することが可能であるいずれかの吸収性手段であり得る。図１および２にお いて示される様に、吸収性コア２４は、身体に面する表面５０、着衣に面する表 面５１、縦側エッジ５２、および末端エッジ５３を有する。吸収性コア２４は、 広範な大きさおよび形態（例えば、長方形、楕円形、砂時計形、ドッグボーン形 、非対称形など）で製造され得る。吸収性コア２４は、砂時計形状を有すること が図１および２において示され、それにより縦側エッジ５２および末端エッジ５ ３は直線ではなく曲線からなる。吸収性コア２４は、一般的にエアフェルトと称 される細砕された木材パルプのような失禁パッドおよび他の吸収製品において一 般的に用いられる広範な液体吸収性材料から製造され得る。他の適切な吸収性材 料の例には、しわのあるセルロースの詰め物、コフォーム（ｃｏｆｏｒｍ）を含 む溶融ブローされたポリマー、化学的に硬化され、修飾され、または架橋された セルロース性繊維、波形のポリエステル繊維のような合成繊維、ピートモス、テ ィ ッシュラップおよびティッシュラミネートを含むティッシュ、吸収性発泡体、吸 収性スポンジ、超吸収性ポリマー、吸収性ゲル化材料、またはいずれか等価の材 料または材料の組み合わせ、またはこれらの混合物が含まれる。吸収性コアの形 状および構造もまた変化し得る（例えば、吸収性コアは変化する厚さゾーン（例 えば、中心においてより厚くなるように輪郭を有する）、親水性勾配、超吸収性 勾配、または低密度および低平均坪量獲得ゾーンを有し得るし、または１以上の 層または構造を含み得る）。しかしながら、吸収性コアの全吸収能力は、失禁パ ッドの設計負荷および意図される用途と合致すべきである。さらに、吸収性コア の大きさおよび吸収能力は、異なる用途に適合するように変化し得る。 本発明の吸収性コア２４としての使用のための典型的な吸収構造は、１９９０ 年８月２１日にオズボーン（Ｏｓｂｏｒｎ）に発行された米国特許第４，９５０ ，２６４号、１９８６年９月９日にワイズマン（Ｗｅｉｓｍａｎ）らに発行され た米国特許第４，６１０，６７８号、１９８９年５月３０日にアレマニー（Ａｌ ｅｍａｎｙ）らに発行された米国特許第４，８３４，７３５号、ドゥンク（Ｄｕ ｅｎｋ）らの名義で１９８６年１０月２２日に公開されたザ・プロクター＆ギャ ンブル・カンパニーの欧州特許出願第０１９８６８３号、パランボ（Ｐａｌｕｍ ｂｏ）らの名義で１９９４年１２月２２日に公開された国際公開番号ＷＯ９４／ ２８８３８、およびパランボらの名義で１９９４年１月２０日に公開された国際 公開番号ＷＯ９４／０１０６９において記載されている。これらの特許のそれぞ れは参照によりここに組み込まれる。 バックシート２３およびトップシート２２は、それぞれ、吸収性コア２４の着 衣に面する表面および身体に面する表面に隣接して位置し、好ましくは、当該技 術において周知のもののような接着手段（図示せず）によりそれに、および互い に結合する。例えば、バックシート２３および／／またはトップシート２２は、 接着剤の均一連続層、接着剤のパターン化された層または接着剤の分離した線、 螺旋、または点の配列により互いに、または他の部材に固定され得る。満足の行 くものであることが見出された接着剤は、名称ＨＬ−１２５８またはＨ−２０３ １の下でミネソタ州セントポールのＨ．Ｂ．ファラー（Ｆｕｌｌｅｒ）・カンパ ニーにより製造される。接着手段は好ましくは１９８６年３月４日にミネトラ（ Ｍ ｌｎｅｔｏｌａ）らに発行された米国特許第４，５７３，９８６号において開示 されている接着剤のフィラメントの開放パターンネットワークを含み、それは参 照によりここに組み込まれる。フィラメントの開放パターンネットワークの典型 的な接着手段は、１９７５年１０月７日にスプラーグ・ジュニア（Ｓｐｒａｇｕ ｅ，Ｊｒ．）に発行された米国特許第３，９１１，１７３号、１９７８年１１月 ２２日にザイエッカー（Ｚｉｅｋｅｒ）らに発行された米国特許第４，７８５， ９９６号および１９８９年６月２７日にウェレニッツ（Ｗｅｒｅｎｌｃｚ）に発 行された米国特許第４，８４２，６６６号において示される装置および方法によ り例示されるような螺旋パターンに旋回される数本線の接着剤フィラメントを含 む。これらの特許のそれぞれは参照によりここに組み込まれる。代わりに、接着 手段は、熱結合、圧力結合、超音波結合、動的機械的結合、または当該技術にお いて公知であるいずれか他の適切な接着手段またはこれらの接着手段の組み合わ せを含み得る。 バックシート２３は身体に面する表面および着衣に面する表面を有する。バッ クシート２３は液体（例えば経血および／または尿）に対して不透過性であり、 他の可撓性の液体不透過性材料もまた用いられ得るけれども、好ましくは薄いプ ラスチックフィルムから製造される。ここで用いられるものとして、「可撓性」 という術語は、従順であり、ヒトの身体の一般的形態および輸郭に容易に一致す る材料を指称する。バックシート２３は、吸収性コア２４において吸収され、含 有される滲出物がパンツ、パジャマおよび下着のような失禁パッド２０と接触す る製品をぬらすことを防止する。従って、バックシート２３は、製織または不織 材料、ポリエチレンまたはポリプロピレンの熱可塑性フィルムのようなポリマー 性フィルム、またはフィルムでコートされた不織材料のような複合材料を含み得 る。好ましくは、バックシートは、約０．０１２ｍｍ（０．５ミル）から約０． ０５１ｍｍ（２．０ミル）の厚さを有するポリエチレンフィルムである。典型的 なポリエチレンフィルムは、名称Ｐ１８−０４０１の下でオハイオ州シンシナチ のクロペイ（Ｃｌｏｐａｙ）・コーポレーションにより、および名称ＸＰ−３９ ３８５の下でインディアナ州テール・ホート（Ｔｅｒｒｅ Ｈａｕｔｅ）のトレ デガー（Ｔｒｅｄｅｇａｒ）・コーポレーションにより製造される。バックシー トは好ましくは、より布様の外観を与えるためにエンボス加工され、および／ま たはつや消し仕上げされる。さらに、バックシート２３は、蒸気が吸収性コア２ ４から逃げ出ることを可能とし得るものであり（すなわち呼吸可能である）、一 方、いまだ滲出物がバックシート２３を通過することを防止する。適切なバック シートの例は、デプナー（Ｄｅｐｎｅｒ）らの名義で１９９６年５月８日に公開 された欧州特許公開番号ＥＰＯ０７１０４７１およびデプナーらの名義で１９９ ６年５月８日に公開された欧州特許公開番号ＥＰＯ０７１０４７２において開示 されている。 トップシート２２は身体に面する表面および着衣に面する表面を有する。トッ プシート２２は従順であり、柔軟な感触があり、着用者の皮膚に対して刺激がな い。さらに、トップシートは、液体（例えば、経血および／または尿）がその厚 さを容易に貫通することを可能として液体透過性である。適切なトップシートは 、製織および不織材料、開孔形成された熱可塑性フィルム、開孔されたプラスチ ックフィルム、および油圧成形された熱可塑性フィルムのようなポリマー性材料 、多孔性発泡体、網状発泡体、網状熱可塑性フィルム、および熱可塑性スクリム のような広範な材料から製造され得る。適切な製織および不織材料は、天然繊維 （例えば木材または綿繊維）、合成繊維（例えばポリエステル、ポリプロピレン 、ポリエチレン繊維、または２成分繊維のようなポリマー性繊維）または天然お よび合成繊維の組み合わせから構成され得る。好ましいトップシートは開孔形成 されたフィルムを含む。開孔形成されたフィルムはトップシートとして好ましい 。と言うのは、それは身体滲出物に対して透過性であるがしかし非吸収性であり 、液体を逆流して通過させ、着用者の皮膚を再湿潤させる傾向が小さい。従って 、身体と接触する形成されたフィルムの表面は乾いたままであり、それにより身 体の汚れを少なくし、着用者にとってのより快適な感触を作り出す。適切な形成 されたフィルムは、１９７５年１２月３０日にトンプソン（Ｔｈｏｍｐｓｏｎ） に発行された米国特許第３，９２９，１３５号、１９８２年４月１３日にミュレ ーン（Ｍｕｌｌａｎｅ）らに発行された米国特許第４，３２４，２４６号、１９ ８２年８月３日にレーデル（Ｒａｄｅｌ）らに発行された米国特許第４，３４２ ，３１４号、１９８４年７月３１日にアー（Ａｈｒ）らに発行された米国特許第 ４， ４６３，０４５号、および１９９１年４月９日にベアード（Ｂａｉｒｄ）に発行 された米国特許第５，００６，３９４号において記載される。これらの特許のそ れぞれは参照によりここに組み込まれる。本発明にとっての好ましいトップシー トは、上記特許の１以上において記載され、「ドライ−ウィーブ（ＤＲＩ−ＷＥ ＡＶＥ）」としてオハイオ州シンシナチのザ・プロクター＆ギャンブル・カンパ ニーにより生理用ナプキン上で販売される形成されたフィルムである。 本発明の好ましい態様において、吸収性コアに流れ込み、それにより吸収され るよりもむしろ体液がトップシートをあふれ出るようなことを少なくする様に、 もし身体に面する表面が親水性でない場合よりも速く液体がトップシートを移動 して通過するのを促進するように、形成されたフィルムトップシートの身体に面 する表面は親水性である。好ましい態様において、参照によりここに組み込まれ る、アジズ（Ａｚｉｚ）らにより１９９１年１１月１９日に出願された「不織布 および開孔されたフィルムカバーシートを有する吸収製品（Ａｂｓｏｒｂｅｎｔ Ａｒｔｉｃｌｅ Ｈａｖｉｎｇ Ａ Ｎｏｎｗｏｖｅｎ ａｎｄ Ａｐｅｒｔ ｕｒｅｄ Ｆｉｌｍ Ｃｏｖｅｒｓｈｅｅｔ）」と言う表題の米国特許出願シリ アル番号第０７／７９４，７４５号において記載されるように、界面活性剤が、 形成されたフィルムトップシートのポリマー性材料に含まれる。代わりに、参照 によりここに組み込まれるオズボーン（Ｏｓｂｏｒｎ）に発行された上記参照さ れた米国特許第４，９５０，２５４号において記載される様に、トップシートの 身体に面する表面は、界面活性剤で処理することにより親水性にされ得る。 もう１つの適切なトップシートは、形成されたフィルムに固定される２本の不 織材料のストリップを含む。不織布のストリップは失禁パッドの縦側エッジに沿 って配置される。好ましい態様において不織材料は疎水性である。形成されたフ ィルムに固定された不織材料を含むトップシートの例は、参照によりここに組み 込まれるスガハラらの名義で１９９３年５月２７日に公開されたザ・プロクター ＆ギャンブル・カンパニーの国際公開番号ＷＯ９３／０９７４４において記載さ れている。 もう１つの適切なトップシートは、合成繊維の不織布により構成される上方層 、フィルム材料により構成される中間層、および合成繊維の不織布により構成さ れ る下方層を含む。その様なトップシートの例は、参照によりここに組み込まれろ １９８８年１０月２５日にパランボに発行された米国特許第４，７８０，３５２ 号において記載されている。 失禁パッド２０は、加えて、トップシート２２と吸収性コア２４との間に位置 する獲得層を含み得る。獲得層はいずれの所望の形状もとり得る。適切な形態に は、例えば、円形、長方形、３角形、台形、矩形、ドッグボーン形、砂時計形、 楕円形、非対称形などが含まれる。獲得層は、下にある吸収性コア２４の寸法よ りも一般的に大きいかまたは小さい長さおよび幅寸法を有し得る。好ましくは、 獲得層は、吸収性コア２４の寸法より小さな長さおよび幅寸法を有する。 獲得層は、高速の流体の吸入を受け入れること、流体のための一時的な容器と しての役割をすること、吸収性コアにわたってのおよびそれへの流体の灯心作用 を向上させること、および続く流体の負荷のために空にとどめるために吸収性コ アに実質的に完全に排水することを含む幾つかの機能を果たし得る。吸収性コア 全体を通して体液のより均等な分散を提供することを含み、体液の向上した灯心 作用が重要である幾つかの理由が存在する。ここで言及される灯心作用は、１、 ２、またはすべての方向における（すなわち、ｘ−ｙ平面および／またはｚ−方 向における）液体の輸送を包含し得る。加えて、この要素は、多数の負荷を通し てその性能を維持するように濡れたときに崩壊に耐えなければならない。この要 素はこれらすべてのことをなさねばならない一方、また薄いままである。 獲得層は、ポリエステル、ポリプロピレン、またはポリエチレンを含む合成繊 維、綿またはセルロースを含む天然繊維、その様な繊維の混合物、またはいずれ か等価の材料または材料の組み合わせの不織または製織ウエブを含む幾つかの異 なる材料で構成され得る。適切な不織ウエブには、結合されたカーディングされ たウエブ、紡糸結合されたウエブ、溶融ブローされたウエブ、および熱的に結合 された空気載置ウエブが含まれる。獲得層は、接着剤、熱結合、圧力結合、超音 波結合、動的機械的結合、または当該技術において公知であるいずれが他の適切 な接着手段またはこれらの接着手段の組み合わせのような、ウエブを互いに結合 させるための通常の手段のいずれかによりトップシートおよび吸収性コアに結合 され得る。 もし獲得層が不織ウエブであるならば、不織ウエブは、紡糸結合ウエブ、溶融 ブローウエブ、結合されたカーディングされたウエブ、または熱的に結合された 空気載置ウエブであり得る。不織ウエブは、例えばポリエステル、ポリアミン、 およびポリオレフィンのようなポリマーを形成する繊維で作られ得る。典型的な ポリオレフィンには、１以上のポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン共重合 体、プロピレン共重合体、およびブテン共重合体が含まれる。もう１つの態様に おいて、獲得層は、例えば、少なくとも１層の溶融ブローウエブ、結合されカー ディングされたウエブ、熱的に結合された空気載置ウエブ、水力交絡された（ｈ ｙｄｒｏｅｎｔａｎｇｌｅｄ）かまたは他の適切な材料に結合された少なくとも １層の紡糸結合されたウエブを有する多層材料であり得る。代わりに、不織ウエ ブは、例えば、紡糸結合されたウエブまたは溶融ブローされたウエブのような１ 層の材料であり得る。 不織ウエブはまた、２以上の異なる繊維の混合物または繊維と粒子との混合物 で作られる複合材料でもあり得る。その様な混合物は、繊維と、例えば木材パル プ、ステープル繊維、超吸収性材料、および粒子のような他の材料との密接な絡 んだ混合状態が繊維の集合の前に発生する様に、溶融ブロー繊維または紡糸結合 繊維が運ばれる気体流に繊維および／または微粒子を加えることにより形成され 得る。 もう１つの好ましい態様において、不織ウエブは２成分繊維で構成され得る。 ２成分繊維は好ましくは、内側のコア部分と外側のシース部分を有し、内側のコ ア部分が外側のシース部分より高い融点を有する、熱結合可能な２成分繊維であ る。熱結合の間に溶融するシースの能力は、繊維に熱溶解性の特性を与える。繊 維それ自体は典型的には疎水性であるが、しかし、２成分繊維のシースに界面活 性剤を含ませることによりおよび／または界面活性剤でシースの外表面を処理す ることにより親水性にされ得る。典型的な２成分繊維およびそれを製造する方法 は、ハンゼン（Ｈａｎｓｅｎ）らの名義で１９８９年１１月８日に公開された欧 州特許出願第０３４０７６３号において記載されている。２成分繊維を有する典 型的な獲得層は、１９９３年７月２７日にパランボらに発行された米国特許第５ ，２３１，１２２号およびパランボらの名義で１９９４年１２月２２日に公開さ れ た国際公開番号ＷＯ９４／２８８３８において記載され、それらのそれぞれは参 照によりここに組み込まれる。 獲得層は、２成分繊維と、レーヨン、１成分合成繊維、および３成分合成繊維 のような他の繊維との複合材料を含み得る。例えば、獲得層は、７５％の２成分 繊維と２５％のレーヨン繊維との混合物を含み得る。 獲得層は、急速に獲得し、次いで液体の噴出を下にある吸収性コア２４に排水 するために実施可能なレベルの密度および坪量を有するべきであり、したがって 、続く液体の噴出を受け取るために比較的空のままである。獲得層は、失禁パッ ドに液体の１回の射出（ｉｎｓｕｌｔ）または噴出の間に着用者により典型的に 排出される液体の量を一時的に保持するのに十分なボイド体積容量を有するべき である。不十分なボイド体積容量では、着用者の皮膚に当接しての液体の過剰な ため込みまたは液体が過剰であふれ出ることになるかもしれない。 獲得層の坪量は、好ましくは、平方メートル当り約１０がら約３００グラムの 範囲内にあり、より好ましくは、平方メートル当り２０がら約２００グラムの範 囲内にあり、および最も好ましくは、平方メートル当り約３０から約６０グラム の範囲内にある。獲得層は、２ｋＰａの圧力の下で測定されるとき、約１から約 １０ｍｍの厚さ、より好ましくは約１．５から約６ｍｍの厚さ、さらにより好ま しくは約１．７から約４．５ｍｍの厚さ、および最も好ましくは約２から約４ｍ ｍの厚さを有する。獲得層は、約１０ｃｍ³／ｇから約１００ｃｍ³／ｇの嵩高性 、より好ましくは約１５ｃｍ³／ｇから約６５ｃｍ³／ｇの嵩高性、さらにより好 ましくは約２０ｃｍ³／ｇから約６０ｃｍ³／ｇの嵩高性、および最も好ましくは 約２５ｃｍ³／ｇがら約５５ｃｍ³／ｇの嵩高性を有する。 封じ込めカフス２８は、高くなったサイドエッジを有する改善された失禁パッ ドを提供する。封じ込めカフス２８は使用者の下着により会陰領域のまわりの使 用者の皮膚に対して圧迫して持ち上げられ、それにより使用者と失禁パッド２０ との間の近接した身体接触に導くガスケット効果を形成する。それにより体液は 、失禁パッド２０の中央に向かい、トップシートを通って下にある吸収性コアに 方向づけられる。加えて、封じ込めカフス２８の特性のために、それは濡れたと きでさえその形状を保持し、失禁パッド２０は、漏れのようなことが増えること な く体液の大量の射出を扱うことが可能である。物理的特性のために、封じ込めカ フス２８は、着用者により知覚される快適さをもまた高める。 ここで図２を参照すると、封じ込めカフス２８は、弾性部材４０、弾性部材４ ０を覆うアウターラップ４２および封じ込めカフス２８を封じ込めアセンブリ２ １に固定するためのステム部分４４を含む。それぞれのステム部分４４は、封じ 込めアセンブリ２１に隣接して位置する第１のエッジ４６および封じ込めアセン ブリ２１から離間しており、弾性部材４０に隣接して位置する第２のエッジ４８ を有する。ステム部分４４は、接着剤または当該技術において公知の他の適切な 手段により封じ込めアセンブリに結合する。図１および２において示される様に 、ステム部分４４は、吸収性コア２４の縦側エッジ５２の内側寄りで封じ込めア センブリ２１のトップシート２２に直接結合する。従って、封じ込めカフス２８ は吸収性コア２４にわたっておよびその上に存在する。加えて、ステム部分４４ の第１のエッジ４６は、吸収性コア２４の縦側エッジ５２の内側に位置する。封 じ込めカフス２８が流体を下におよび吸収性コア２４に向けることができ、した がって体液の漏れを防止するのでこの形状は好ましい。もし下にある吸収性コア ２４の縦側エッジ５２から外側に離間されるならば、流体は吸収性コア２４に直 接向けられないであろうし、代わりに失禁パッド２０の縦側エッジに沿って溜ま ることも許容されるであろう。 封じ込めアセンブリ２１上の封じ込めカフス２８の配置に加えて、封じ込めカ フス２８の寸法、すなわち弾性部材４０およびステム部分４４の寸法もまた失禁 パッド２０の性能に対して重要である。弾性部材４０は、吸収製品２０のＺ方向 すなわち厚さに対して平行な方向で計測されるとき高さＨを有する。弾性部材４ ０は、失禁パッド２０の横軸１１０に対して一般的に平行な方向で計測されると き断面積Ａを有する。弾性部材４０の高さＨは、約０．２ｃｍから約１０ｃｍ、 より好ましくは約０．５ｃｍから約５ｃｍ、および最も好ましくは約０．７ｃｍ がら約１ｃｍであり得る。弾性部材４０の断面積Ａは、約０．０１ｃｍ²から約 １００ｃｍ²、より好ましくは約０．２ｃｍ²から約５０ｃｍ²、および最も好ま しくは約０．３ｃｍ²から約１ｃｍ²であり得る。 ステム部分は、第１のエッジ４６から第２のエッジ４８まで計測するとき高さ Ｈ１を有する。ステム部分の高さＨ１は、弾性部材４０の高さより小さくなるよ うに採寸される。好ましくは、ステム部分４４の高さは弾性部材４０の高さの半 分より小さい。ステム部材の高さについての好ましい寸法は、約０．１ｃｍから 約５ｃｍ、より好ましくは約０．２５ｃｍから約２．５ｃｍ、および最も好まし くは約０．３５ｃｍから約０．５ｃｍである。封じ込めアセンブリ２１から弾性 部材４０を分離するステム部分の高さＨ１は、使用の間に着用者の動きに調和し て動かす能力を有する封じ込めカフス２８を提供する。この重要な高さＨ１がな ければ、弾性部材は吸収性コアに直接固定され、したがって幾分かこわばった部 材を形成し、例えば失禁パッド２０の断面すなわち横方向においてこわばってお り、このことは着用者の不快感（ｄｉｓｃｏｍｆｏｒｔ ａｎｄ ａｎ ｉｒｒ ｉｔａｔｉｏｎ）に導き得る。 ステム部分の高さ寸法および弾性部材の高さ寸法は重要であるが、２つの寸法 の間の関係もまた失禁パッド２０の性能にとって重要である。例えば、もしステ ム部分の高さがあまりに大きいならば、封じ込めカフス２８は身体の位置に対す る関係において単純に動き、横転してしまい、所望の封じ込め機能を提供しない であろう。しかしながら、もしステム部分の高さＨ１があまりに短く、弾性部材 ４０の高さＨがあまりに大きいならば、封じ込めカフス２８はかさばり、着用者 にとって不快であろう。それゆえ、封じ込めカフス２８は、好ましくは約０．０ ４から約１００ｃｍ／ｃｍ、より好ましくは約２から約５０ｃｍ／ｃｍ、および 最も好ましくは約３から約１０ｃｍ／ｃｍのステム部分の高さＨ１当りの弾性部 材の高さＨを有する。この関係は、失禁パッド２０の中に流体を含有する間に所 望の快適さおよび身体との接触を提供する封じ込めカフスの能力を確立する。 ステム部分の高さ寸法と弾性部材の断面積との間の関係もまた失禁パッド２０ の性能に対して重要である。封じ込めカフス２８は好ましくは、約０．１から約 ７８５ｃｍ²／ｃｍ、より好ましくは約１から約１００ｃｍ²／ｃｍ、および最も 好ましくは約２から約５０ｃｍ²／ｃｍのステム部分の高さ当りの弾性部材の断 面積を有する。この関係は、失禁パッド２０の中に流体を含有する間に所望の快 適さおよび身体との接触を提供する封じ込めカフスの能力を確立する。 吸収性コア２４の縦側エッジ５２に対する関係におけるステム部分４４の第１ のエッジ４６の位置とステム部分の高さＨ１との間の関係もまた失禁パッド２０ の性能に対して重要であろ。第１のエッジ４６は好ましくは、ステム部分の高さ Ｈ１より大きい距離により吸収性コア２４の縦側エッジ５２の内側寄りに位置す る。このことは、弾性部材および封じ込めカフスの少なくとも一部が少なくとも 吸収性コア２４の縦側エッジ５２にわたっておよび好ましくはその横に内側に存 在することを保証する。さもなければ、封じ込めカフスは吸収性コア２４の縦側 エッジ５２を越えて伸び、着用者に対する不快な刺激および体液の潜在的な漏れ を許容して身体との直接の接触の消失を引き起こす。 従順でありかつ防御的である失禁パッド２０を提供するために、弾性部材４０ は圧縮可能であり、従順であり、弾力性を有するべきである。すなわち、失禁パ ッド２０が着用者の身体に隣接して保持されるとき、着用者の活動により弾性部 材にかかる力は容易にそれを曲げさせ、容易に圧縮させ、それが獲得し得る空間 に容易に合致させる様に、弾性部材４０はその様な物理的特性を有さねばならな い。それぞれが、外的な力を加えることなしに、形成力が除去された後にその元 の大きさおよび形態に本質的に回復しなければならないので、弾性部材４０は弾 力的でなければならない。好ましくは、弾性部材４０の製造において用いられる 材料は、圧縮力が除去されるときにその元の体積の約２０％に圧縮された後にそ の元の体積の少なくとも約８０％に回復するような弾力性を有する。最も好まし くは、弾性部材４０の製造において用いられる材料は、圧縮力が除去されるとき にその元の体積の約５０％に圧縮された後にその元の体積の少なくとも約９０％ に回復するであろう。 失禁パッド２０は使用の間にその形態を保持するように設計されているので、 弾性部材４０もまた、尿のような液体の存在により本質的に影響を受けないもの でなければならない。すなわち、弾性部材４０は高い程度の湿潤弾力性を有さな ければならない。弾性部材４０は、濡れたときでさえ、封じ込めカフス２８が使 用のあいだにその形態を保持する様に、使用のあいだの崩壊に耐える様に、封じ 込めカフスに十分な弾性を与える様に、十分な固有の弾力性を保持しなければな らない。レーヨンまたはセルロース繊維のようなある種の材料および繊維は、乾 燥状態で高度の弾力性を有するが、しかし、濡れたとき本質的に非弾力性であり 、 その様な材料および繊維は、一般的に、弾性部材４０として本発明においては有 用ではない。「水分不感受性」という術語は、ここでは、その弾力性が水分の存 在により比較的影響を受けない材料および繊維を記述するために用いられる。 弾性部材４０は、広範な大きさおよび形状で、広範な材料から製造され得る。 図２において示される様に、弾性部材４０は、実質的に円形の断面を有し、実質 的に封じ込めアセンブリ２１の全長に沿って伸びる。弾性部材４０は、封じ込め アセンブリ２１の全長に伸び得るし、単にその一部に沿って伸び得る。例えば、 弾性部材は、単に失禁パッド２０の中央部分の中に位置し得る。代わりに、弾性 部材４０は、吸収性コア２４の末端エッジを越えて伸び得る。好ましくは、弾性 部材４０は失禁パッド２０の全長に沿って伸びない。 弾性部材４０は、図２において示される円形形状以外の他の断面形状をもまた 有し得る。例えば、弾性部材４０は、卵形、正方形、長方形、５角形、３角形、 楕円形、非対称形などであり得る。加えて、弾性部材４０は、多数の方法で形成 され得る。弾性部材は、繊維のバット（ｂａｔｔ）を円形形状に転がすことによ り形成され得る。代わりに、弾性部材４０を形成するために、繊維の層が折りた たまれ得るかまたは多数の層が互いの頂点上に配置され得る。代わりに、弾性部 材４０は、所望のようにさまざまな形状に押し出された材料であり得る。 好ましくは、弾性造形部材は合成発泡材料を含む。適切な合成発泡材料は、密 度範囲が２７〜１５０ｋｇ／ｍ³の、押し出された低密度の独立気泡ポリエチレ ン発泡体かまたは、約７ｍｍの直径の、独立および連続気泡発泡体の混合物であ る。弾性部材４０として有用な他の合成発泡体には、参照によりここに組み込ま れる１９７８年８月２９日に発行された米国特許第４，１１０，２７６号におい てデズマレーズ（ＤｅｓＭａｒａｉｓ）により記述されるもののようなポリエス テルフォーム材料、ポリウレタンフォーム、スチレン−ベタダイン（ｂｅｔａｄ ｉｎｅ）フォーム、およびセルローススポンジ材料が含まれる。合成発泡体は、 柔軟で可撓性があり、連続気泡で、中位のセルサイズであるべきである。その内 部表面は親水性であるべきである。発泡体の製造の間に界面活性剤を含ませるこ とまたはプリフォームの発泡体に界面活性剤を付加することは内部表面が親水性 であることを保証する２つの適切な方法である。発泡体は、立方センチメートル 当り約０．１から０．８グラムの密度を有するべきである。 弾性部材４０のための他の適切な材料は、デズマレーズらの名義で１９９６年 ７月１８日に公開された国際公開番号ＷＯ９６／２１６８０、ストーン（ｓｔｏ ｎｅ）らの名義で１９９６年７月１８日に公開されたＷＯ９６／２１６８１、お よびダイヤー（Ｄｙｅｒ）らの名義で１９９６年７月１８日に公開されたＷＯ９ ６／２１６８２において開示される。 代わりに、弾性部材４０は水分不感受性繊維の塊またはバットを含む。合成繊 維が好ましい。と言うのはそれは固有の乾燥および湿潤弾力性を示すからである 。繊維が乾燥および湿潤弾力性を示す限り他の繊維も用いられ得る。例えば、交 点で互いに結合する繊維は、通常必要な乾燥および湿潤弾力性を示す。繊維の弾 力性は、繊維の初期弾性率により記述され得る。初期弾性率は、その方法が参照 によりここに組み込まれるＡ．Ｓ．Ｔ．Ｍ．スタンダード・メソッドＤ３８２２ （１本の繊維の繊維特性のための標準試験方法（Ｓｔａｎｄａｒｄ Ｔｅｓｔ Ｍｅ ｔｈｏｄ ｆｏｒ Ｔｅｘｔｉｌｅ Ｐｒｏｐｅｒｔｉｅｓ ｏｆ Ｓｉ ｎｇｌｅ Ｔｅｘｔｉｌｅ Ｆｉｂｅｒｓ））により測定され得る。水分の存在 下でのその初期弾性率が初期乾燥状態弾性率の少なくとも約９０％であるとき、 繊維は水分不感受性であると言われる。本発明において有用な合成繊維には、酢 酸セルロース、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、アクリル樹脂、ポリ酢酸 ビニル、不溶性ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリア ミドおよび好ましくは、ポリエステルで作られたものが含まれる。約２から約８ ｃｍの長さにおいて約１から約１５のデニールを有するポリエステル繊維が好ま しい。ここで示される様に、弾性部材４０の弾力性は、もし繊維がその接触点で 互いに結合するならば、しばしば高められ得る。熱結合が用いられ得るし、また はラテックス接着剤のような接着剤を加えることが合成繊維を互いに結合させる ために用いられ得るし、他の合成繊維には２成分または３成分繊維のような多成 分繊維が含まれる。その様な繊維の例は、ハンゼン（Ｈａｎｓｅｎ）の名義で１ ９８９年１１月８日に公開された欧州特許公開番号ＥＰＯ０３４０７６３におい て開示される。 図２において示される様に、封じ込めカフス２８のアウターラップ４２は弾性 部材４０を完全に包む。弾性部材４０を覆うアウターラップ４２が弾性部材４０ を完全に包み込み、覆うことは重要ではないけれども、アウターラップ４２が着 用者の皮膚に接触する封じ込めカフス２８の部分である様に、少なくともアウタ ーラップ４２が弾性部材４０の有意な部分を覆うことは好ましい。弾性部材４０ として有用である材料が、着用者の皮膚に当接して配置されるならば快適でない かもしれないときにはこのことは好ましい。アウターラップ４２は、従順であり 、柔軟な感触を有し、着用者の皮膚に対して刺激がないものであるべきである。 適切なアウターラップは、製織および不織材料、開孔形成された熱可塑性フィル ム、開孔されたブラスチックフィルム、および油圧成形された熱可塑性フィルム のようなポリマー性材料、網状熱可塑性フィルム、および熱可塑性スクリムのよ うな広範な材料から製造され得る。適切な製織および不織材料は、天然繊維（例 えば木材または綿繊維）、合成繊維（例えばポリエステル、ポリプロピレン、ポ リエチレン繊維または２成分繊維のようなポリマー性繊維）または天然および合 成繊維の組み合わせで構成され得る。好ましいアウターラップは、合成繊維で構 成される不織材料である。 アウターラップは、弾性部材としての使用のために選択される材料に依存して 親水性または疎水性のいずれかであり得る。もし弾性部材がどれほどかの吸収能 力を有することが所望されるならば、流体がアウターラップを貫通し、そこに含 まれる弾性部材に到達するようにアウターラップの少なくとも一部は親水性であ ることが好ましい。 使用時に、失禁パッド２０は、その様な目的のための周知のいずれかの支持手 段または接着手段により適所に保持され得る。好ましくは、失禁パッドは使用者 の下着すなわちパンティに配置され、接着剤３６のようなファスナーによりそれ に固定される。接着剤３６は使用者のパンティのクロッチ部分に失禁パッド２０ を固定するための手段を提供する。従って、バックシート２３の外側表面の一部 または全部は接着剤で被覆されている。その様な目的のために当該技術において 用いられるいずれの接着剤またはのりもそこでの接着剤として用いられ得るが、 感圧接着剤が好ましい。適切な接着剤は、オハイオ州カランバス（Ｃｏｌｕｍｂ ｕｓ）のセンチュリー・アドヒーシブズ・コーポレーションにより製造されるセ ンチュリーＡー３０５−ＩＶおよびニュージャージー州ブリッジウォーター（Ｂ ｒｉｄｇｅｗａｔｅｒ）のザ・ナショナル・スターチ・アンド・ケミカル・カン パニーにより製造されるインスタント・ロック（Ｉｎｓｔａｎｔ Ｌｏｃｋ）３ ４−２８２３である。適切な接着剤ファスナーは、米国特許第４，９１７，６９ ７号においてもまた記載されている。失禁パッド２０が使用時に配置される前に 、感圧接着剤３６は、接着剤３６が乾ききってしまうかまたは使用に先立つてパ ンティのクロッチ部分以外の表面に接着することから保護するために、典型的に は除去可能なレリースライナー３７で覆われる。適切なレリースライナー３７も また、上記参照された米国特許第４，９１７，６９７号において記載されている 。その様な目的のために一般的に用いられるいずれの商業的に入手可能なレリー スライナーもここで利用され得る。適切なレリースライナーの発明を限定しない 例は、ＢＬ３０ＭＧ−Ａサイロックス（Ｓｉｌｏｘ）Ｅ１／０およびＢＬ３０Ｍ Ｇ−Ａサイロックス４Ｐ／Ｏであり、それらの両方はウイスコンシン州メネーシ ャ（Ｍｅｎａｓｈａ）のアクロシル（Ａｋｒｏｓｉｌ）・コーポレーションによ り製造される。本発明の失禁パッド２０はレリースライナ−３７を除去すること により用いられ、その後、接着剤３６がパンティに接触するように失禁パッド２ ０をパンティに配置する。接着剤３６は使用の間パンティの中のその位置に失禁 パッド２０を維持する。 図３は、本発明の失禁パッド２２０のもう１つの態様の断面図である。図３に おいて示される様に、失禁パッド２２０は好ましくは、液体透過性トップシート ２２２、トップシート２２１と結合する液体不透過性バックシート２２３、およ びトップシート２２２とバックシート２２３との間に位置する吸収性コア２２４ を含む封じ込めアセンブリ２２１を含む。失禁パッド２２０は、失禁パッド２２ ０の両方の側に位置する１対の封じ込めカフス２２８を有する。失禁パッド２２ ０は好ましくは、着用者の下着に失禁パッド２２０を接着するための接着剤ファ スナー手段２３６を含む。除去可能なレリースライナ−２３７は、接着剤を使用 に先立って下着のクロッチ部分以外の表面に粘着することから保護するために接 着剤ファスナー手段２３６を覆う。 図３において見られ得る様に、トップシート２２２は封じ込めカフス２２８の ステム部分２４４とアウターラップ２４２の両方を形成する。アウターラップ２ ４２は弾性部材２４０を完全に包む。弾性部材２４０は、吸収性コア２２４に隣 接して位置するその頂点部分および吸収性コア２２４から離れて位置する３角形 の弾性部材２４０の基底部分を有すろ実質的に３角形の断面を有する。 図４は本発明の失禁パッド３２０のもう１つの態様の断面図である。図４にお いて示される様に、失禁パッド３２０は好ましくは、液体透過性トップシート３ ２２、トップシート３２２と結合する液体不透過性バックシート３２３、トップ シート３２２とバックシート３２３との間に位置する吸収性コア３２４、および トップシート３２２と吸収性コア３２４との間に位置する獲得層３２９を具備す る封じ込めアセンブリ３２１を含む。失禁パッド３２０は失禁パッド３２０の両 方の側に位置する１対の封じ込めカフス３２８を有する。失禁パッド３２０は好 ましくは、着用者の下着に失禁パッド３２０を付着させるための接着剤ファスナ ー手段３３６を含む。除去可能なレリースライナ−３３７は、接着剤を使用の前 に下着のクロッチ部分以外の表面に粘着することから保護するために接着剤ファ スナー手段３３６を覆う。 図４において見られ得る様に、バックシート３２３は封じ込めカフス３２８の ステム部分３４４およびアウターラップ３４２の両方を形成する。アウターラッ プ３４２は弾性部材３４０を完全に包む。アウターラップ３４２は失禁パッド３ ２０の中心部分に向かって内側に伸び、トップシート３２２に直接固定される。 図５は、本発明の失禁パッド４２０のもう１つの態様の平面図である。図５に おいて示される様に、失禁パッド４２０は、失禁パッド４２０の縦側エッジに沿 って位置する１対の封じ込めカフス４２８を有する。封じ込めカフス４２８は、 失禁パッド４２０の縦側エッジ４３１の輸郭に対して好ましくは平行である曲線 からなる形状を有する。従って、封じ込めカフス４２８の中に含まれる弾性部材 もまた曲線がらなる形状を有する。 本発明の特定の態様が例示され、記述されてきたが、本発明の精神および範囲 から逸脱することなくさまざまの他の変更および修正がなされ得ることは当業者 にとって自明であろう。それゆえ、本発明の範囲の中にある全てのその様な変更 および修正を添付の請求の範囲においてカバーすることが意図される。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，Ｓ Ｄ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＵＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ， ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，Ｆ Ｉ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ， ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，Ｍ Ｗ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ， ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ (72)発明者 ダービー、デニス・アレン カナダ国、エル８ダブリュ・２エル４、オ ンタリオ、ハミルトン、トレンホルメ・ク レッセント 35

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．トップシート、前記トップシートに結合するバックシート、前記トップシ ートと前記バックシートとの間に位置する吸収性コアを具備する封じ込めアセン ブリを含み、前記吸収性コアは縦側エッジと末端エッジを有する吸収製品であっ て、前記吸収製品は、前記吸収性コアのそれぞれの縦側エッジに沿って伸びる封 じ込めカフスによって特徴づけられ、前記封じ込めカフスは弾性部材、前記弾性 部材を覆うアウターラップおよび前記封じ込めカフスを前記封じ込めアセンブリ に固定するためのステム部分を備え、前記弾性部材は高さおよび断面積を有し、 前記弾性部材はその元の体積の２０％に圧縮された後にその元の体積の少なくと も８０％に回復する材料から形成され、前記ステム部分は第１のエッジ、第２の エッジおよびその第１のエッジからその第２のエッジまで測定される高さを有し 、前記ステム部分の第１のエッジは前記吸収性コアの縦側エッジの内側寄りに前 記封じ込めアセンブリに固定され、前記封じ込めカフスはセンチメートル当り０ ．０４から１００センチメートルの前記ステム部分の高さ当りの前記弾性部材の 高さを有することを特徴とする吸収製品。 ２．前記アウターラップが前記トップシートの一部を含む請求項１記載の吸収 製品。 ３．前記ステム部分が前記トップシートの一部を含む請求項１または請求項２ 記載の吸収製品。 ４．前記弾性部材が液体不感受性材料を含む請求項１ないし３のいずれか１項 記載の吸収製品。 ５．前記封じ込めカフスが、センチメートル当り０．０１から７８５平方セン チメートルの前記ステム部分の高さ当りの前記弾性部材の断面積を有する請求項 １ないし４のいずれか１項記載の吸収製品。 ６．前記弾性部材が０．３から７８．５平方センチメートルの断面積を有する 請求項１ないし５のいずれか１項記載の吸収製品。 ７．前記弾性部材が０．２がら１０センチメートルの高さを有する請求項１な いし６のいずれか１項記載の吸収製品。 ８．前記ステム部分が前記トップシートの一部を含む請求項１ないし７のいず れか１項記載の吸収製品。 ９．前記トップシートが液体透過性である請求項１ないし８のいずれか１項記 載の吸収製品。 １０．前記バックシートが液体不透過性である請求項１ないし９のいずれか１ 項記載の吸収製品。