JP2000504054A - 枝分かれポリマーの製造法 - Google Patents

枝分かれポリマーの製造法

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JP2000504054A JP9527716A JP52771697A JP2000504054A JP 2000504054 A JP2000504054 A JP 2000504054A JP 9527716 A JP9527716 A JP 9527716A JP 52771697 A JP52771697 A JP 52771697A JP 2000504054 A JP2000504054 A JP 2000504054A
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Abstract

(57)【要約】 a)ビニル芳香族モノマーを、2官能性アニオン開始剤と、ジアニオンマクロマーが生成するような条件下で接触させ、b)このジアニオンマクロマーを、少なくとも3つの反応サイトをもつ多官能性カップリング剤と、重合中に分枝を形成する重合条件下で接触させ、そしてc)工程Bの生成物を停止剤と、反応性の場が停止する条件下で接触させる、ことからなることを特徴とするビニル芳香族モノマーからの枝分かれポリマーの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】 枝分かれポリマーの製造法 本発明はビニル芳香族モノマーからの枝分かれポリマーの製造法に関する。本 発明は特に枝分かれポリスチレンの製造法に関する。 従来枝分かれポリマーはアニオン重合及びフリーラジカル重合法を含む種々の 方法によって製造されている。然し、フリーラジカル重合においては、重量平均 分子量(Mw)および分枝密度は制御するのが困難であり、これらがゲル生成を 導きうる。アニオン重合では典型的には枝分かれなしに鎖伸展する。 ポポブらのドイツ特開115,497には、ポリマー鎖にそって制御された一 定の様式で配列された官能基を含む枝分かれポリマーの製造法が記載されている 。これらの枝分かれポリマーは、ポリマージアニオンを、2以上のハロアルキル 基および2以上の芳香族結合ハロゲン原子を含む芳香族化合物とカップリングさ せることによってえられる。このポリマーを次いでナトリウムナフタレンで処理 してそのハロゲン原子をナトリウムで置換して反応性ポリマーとする。このポリ マーはOHまたはCO2 Hのような官能基を含むポリマーに変換することができ る。然し、この方法は数工程を必要とし、またくし状の枝分かれ構造を生じ、す べての分枝点が同じポリマー骨格上に発生する。この種の分枝は生成するポリマ ーのMwを限定する。 制御された分枝をもつポリスチレンの製造法が、Journal of Po lymer Science,Part C,1965(1968年刊行)、N 0.16(Pt.7)、頁4027−34(C.A.70:29617n)に記 載されている。然し、これらの方法もくし状枝分かれポリマーを生ずる。 枝分かれ構造とネットワーク構造をもつポリマーも、“Step−react ion Polymerization,”Encyclopedia of Polymer Science and Engineering ,Vol. 15,pg.625−631,(1989)に記載されている。然し、この文献 は2より多い官能基をもつ多官能性モノマーの重合を、自動促進性の且つゲル形 成性の反応として示している。 従って、従来技術に記載されているような自動促進、ゲル化、およびくし状構 造をもつポリマーの製造なしに、制御された分枝及び分子量分布をもつ枝分かれ ポリマーの製造法を提供することは非常に有利なことである。 本発明は、 A)ビニル芳香族モノマーを2官能性アニオン開始剤と、ジアニオン・マクロ マーが生成する条件下で接触させ、 B)ジアニオンマクロマーを、少なくとも3つの反応サイト(sites)を もつ多官能性カップリング剤と、重合中に分枝が生成するような重合条件下に接 触させ、そして C)工程Bの生成物を、反応性サイトを停止させるような条件下で、停止剤と 接触させる、 ことを特徴とするビニル芳香族モノマーからの枝分かれポリマーの製造方法であ る。 この方法は、ゲル化、自動促進性、又はくし状構造なしに、制御されたMw及 び分枝密度をもつ枝分かれポリマーを生成する。これらのポリマーは、伸展レオ ロジー、メルト強度、及び粘度の点で線状ポリマーよりすぐれた改良された性質 をもつことができ、加工上の利点をもつことができる。 本発明により、使用するためのビニル芳香族モノマーとしては、US−A−4 ,666,987、US−A−4,572,819及びUS−A−4,585, 825に記載されているような、重合法に使用するのに既に知られているビニル 芳香族モノマーがあげられるが、これらに限定されない。好ましくはモノマーは 次式のモノマーである。 ただし、Rは水素またはメチルであり、Arはアルキル置換基をもつ又はもた ない1〜3の芳香環をもつ芳香族環構造である。ここにアルキル基は1〜6の炭 素原子を含む。好ましくは、Arはフェニルまたはアルキルフェニルであり、フ ェニルが最も好ましい。使用しうる代表的なビニル芳香族モノマーとして次のも のがあげられる。スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンのすべての異 性体、(これらのなかでパラビニルトルエンが好ましい)、エチルスチレンのす べての異性体、プロピルスチレン、ビニルビフェニル、ビニルナフタレン、ビニ ルアンスラセンなど、及びこれらの混合物。また、重合は衝撃変性生成物を作る ために、予めとかしたエラストマーの存在下に行なうことができる。また重合は 共重合性モノマーの存在下で、たとえばジエンブロックコポリマー製造のための ジエンの存在下で行なうことができる。 本発明の方法に使用するのに好適な2官能性アニオン開始剤としては、ビニル 芳香族モノマーと反応してジアニオンマクロマーを作る有機2官能性化合物があ げられる。2官能性アニオン開始剤は当業技術において知られており、The Encyclopedia of Polymer Science and Engineering ,Volume 16,pages 31−33(19 89)およびVolume 2,pages 331−333(1985)に記 載されている。本発明の方法に有用な他の開始剤としてUS−A−4,196, 154、US−A−4,205,016、US−A−4,885,343、およ びUS−A−3,847,837に記載されているものがあげられる。代表的な 開始剤として、有機金属類たとえは有機リチウム、有機カリウム、有機セシウム 、および有機ナトリウムがあげられ、その例としてα−メチルスチレンナトリウ ムジアニオン、セシウムナフタレン、カリウムナフタレン、ナトリウムナフタレ ン、スチリルカリウムジアニオン、イソプロペニル・カリウムジアニオン、およ びブロンスタートらのUS−A−4,861,742に記載されているような1 ,4−ジリチウム−1,4−ジアリールテトラ(又はジ)アルキルブタンがあげ られる。好ましい態様において、2官能性開始剤はナトリウムナフタレンである 。 2官能性アニオン開始剤は、それが可溶である溶媒中で代表的に製造されるか 、又は希釈される。代表的な溶媒としては、非プロトン性有機溶媒たとえばベン ゼン、テトラヒドロフラン、トルエン、エチルベンゼン、エーテル、エチルトル エン、およびそれらの混合物があげられる。代表的に、2官能性アニオン開始剤 溶 液は、0.2〜1モル/l(M)、好ましくは0.4〜0.6Mの濃度をもつ。 本発明の工程Aに使用する2官能性アニオン開始剤の量は、生じるジアニオン マクロマーの所望のMwに応じて変わる。2官能性アニオン開始剤とビニル芳香 族モノマーとの化学量論比が高いほど、生成するジアニオンマクロマーの分子量 は低い。所望のMwの化学量論比は次の式Iを使用して決定することができる。 典型的には、ビニル芳香族モノマーを、2官能性アニオン開始剤の添加前に溶 媒と混合する。溶媒はビニル芳香族モノマーと2官能性アニオン開始剤が可溶で あり、2官能性アニオン開始剤とジアニオンマクロマーとに反応しない、すべて の溶媒でありうる。代表的には、溶媒は非プロトン性の有機溶媒である。好まし くは、溶媒はベンゼン、テトラヒドロフラン、トルエン、エチルベンゼン、エー テル、エチルトルエン、又はそれらの混合物である。本発明の好ましい態様にお いて、ベンゼンとテトラヒドロフランの混合物を約10:1又はそれ以下の比で それぞれ、更に好ましくは1:1の比で使用する。 溶媒は、目だったゲルの生成なしにジアニオンマクロマーを生成させるに十分 な量で存在させる。代表的には、ビニル芳香族モノマーは、ビニル芳香族モノマ ーのグラム当り15〜50mlの溶媒、好ましくは15〜40ml、更に好まし くは15〜30ml、最も好ましくは15〜25mlの溶媒で希釈される。 溶媒とビニル芳香族モノマーは予備処理なしに混合することができるが、若干 の場合には、たとえばビニル芳香族モノマーが開始剤を含むときは、工程Aで混 合する前にモノマーと溶媒を精製するのが好ましい。これは当業技術において知 られるすべての方法によって達成することができる。好ましい方法は、溶媒とビ ニル芳香族モノマーを不活性ガスたとえばアルゴンで、十分な時間たとえば15 分脱気し、活性アルミナ床上に通して、望ましくない物質たとえば開始剤と水を 除去することからなる。 溶媒とビニル芳香族モノマーを次いで混合し、そして代表的に20℃以下の温 度に冷却する。混合物に含まれる他の不純物は、スチレンアニオンの存在を示す 僅かな黄色または橙色が残るまで、2官能性アニオン開始剤の滴下状添加によっ て反応させることができる。 次いで工程Aの重合を、2官能性アニオン開始剤溶液の更なる添加によって開 始させる。好ましくはこれは、狭い多分散をもつジアニオンマクロマーを作るた めの激しい攪拌による迅速単純添加によって達成される。 2官能性アニオン開始剤は、ジアニオンマクロマー分解温度以下の温度で加え ることができる。代表的には、温度は100℃以下、好ましくは70℃以下、更 に好ましくは50℃以下、最も好ましくは20℃以下である。 工程Aの反応は、迅速であり、代表的には5分未満である。反応は発熱的であ り、代表的には水冷却して上記の所望温度を保つ。 工程Aは不活性雰囲気たとえばアルゴン、窒素、またはヘリウム下に常圧で代 表的に行なわれるが、いずれの圧力も使用可能である。 代表的には、工程Aで生成されるジアニオンマクロマーは、ゲル透過クロマト グラフ(GPC)によって測定して、100,000未満の重量平均分子量(M w)をもつ。好ましくは、分子量は5,000〜50,000、更に好ましくは 10,000〜40,000、最も好ましくは15,000〜30,000であ る。 本発明の方法の工程Bに有用な多官能カップリング剤としては、少なくとも3 つの反応サイトをもつ多官能性化合物があげられる。反応サイトとは、ジアニオ ンマクロマーと反応して生成ポリマー内に分枝点を作る官能基のことをいう。少 なくとも3つの反応サイトをもつ多官能性カップリング剤は、3本の鎖をそこか ら生ずる分枝点を形成し、くし状構造より高度の枝分かれを与える。また、2官 能性カップリング剤を、上記の多官能性カップリング剤と組合せて使用すること もできる。代表的なカップリング剤としては、ベンジルハライド、クロロメチル シラン及びクロロメチルベンゼンがあげられるが、これらに限定されない。好ま しくは、3官能性カップリング剤と2官能性カップリング剤との組合せを使用し 、ベンジルハライド、トリクロロメチルシラン、ジクロロジメチル−シラン及び ジ −およびトリ(クロロメチル)ベンゼンからえらばれる。好ましい態様において 、1,4−ビス(クロロメチル)ベンゼンと、1,3,5−トリス(クロロメチ ル)ベンゼンとの組合せが使用される。 本発明の工程Bにおいてジアニオンマクロマーに加えられるカップリング剤の 量は、生成するポリマーの所望のMw、多分散性、および枝密度により変化する か、これらについては以下に更に詳細に述べる。代表的には、アニオン当量当り 0.50〜0.98官能当量が使用される。換言すれば、ジアニオンマクロマー 内に含まれるアニオン当りカップリング剤内に含まれる0.50−0.98塩素 官能当量が、カップリング剤がクロライド反応の場を含む場合に使用され、好ま しくは0.60〜0.98当量、更に好ましくは0.65〜0.98、そして最 も好ましくは0.7〜0.95当量である。 カップリング剤は、ジアニオンマクロマーへの添加前に、溶媒で代表的に希釈 される。代表的に、カップリング剤の大きな希釈が好ましい。生ずるポリマー中 のMwおよび枝密度の制御が良くなるためである。カップリング剤を高濃度で使 用すると、工程生成重合反応が余りにも早く進行し、高分子量ポリマーが反応混 合物内の区域に生成し、高い多分散性と、所望よりも制御されたMwおよび枝密 度の少ないポリマーを生成する。代表的に、カップリング剤は1〜5重量%の溶 液を作るように希釈される。 カップリング剤を希釈するのに好適な溶媒として、すべての非プロトン有機溶 媒があげられる。代表的な溶媒としてベンゼン、脂肪族炭化水素、テトラヒドロ フラン、及びジエチルエーテルがあげられるが、これらに限定されない。 カップリング剤は代表的には、徐々に、たとえば激しく攪拌しながら滴下状に 、加えられる。反応は非常に迅速に、たとえば5分内に行なわれ、発熱性であり 、それ故、生成するアニオンの分解温度以下の温度に保たれる。温度が高すぎる と、アニオンは分解し、自己終結する。代表的に温度は100℃以下に、好まし くは70℃以下に、更に好ましくは50℃以下に保たれる。 工程Bはアルゴン、窒素またはヘリウムのような不活性雰囲気下、大気圧で代 表的に行なわれるが、如何なる圧力も使用可能である。 本発明の工程Cに使用される停止剤として、重合反応に加えたとき、ポリマー 内のアニオン端部と反応して重合反応を停止させるすべての化合物をあげること ができる。代表的な停止剤として、単官能性化合物たとえばメタノール、CO2 、エタノール、ベンジルハライド又は水をあげることができる。 あるいはまた、重合はポリマー内に残るアニオン端部に官能基を加えることに よって停止させることもできる。ポリ(ビニル芳香族)ジアニオン端部を広範囲 の種類の官能基または反応端部基に転化させることのできる鎖末端官能化は、T he Encyclopedia of Polymer Science a nd Engineering,Volume 16,pages 33−34 (1989)に記載されている。これは所望の官能基を含む適当な化合物を加え ることによって達成され、それらは“Synthesis of BlockP olymers by Homogeneous Anionic Polym erization,”Journal of Polymer Scienc e,Part C,No.26,pp.1−35(1969)に記載されている 。これらの化合物としては、アルキレンオキシドたとえばエチレンオキシド、エ チルベンゾエート、ベンジルハライド、アリルハライド、ハロベンゼン、p−ブ ロモアニリン、n−ブロモフタルイミド、無水コハク酸、無水フタル酸、p−ア ミノベンゾエート、ホスゲン、チオニルクロリド、ブロモナフタレン、3臭化リ ン、エチルアジペート、エチルセバケート、ジブロモヘキサン、ブロモナフタレ ン、ベンゾイルハライド、ブロム、ヨード、テトラクロロエチレン及び二酸化炭 素、があげられる。 工程Cに加える停止剤の量は代表的には、マクロマーのすべての活性の場が停 止するに十分な量である。これはポリスチリルアニオンの存在に代表的に付随す る色調の消失によって検出することができる。 代表的には、停止剤は、カップリング剤の添加が終わった直後の工程Bの重合 混合物に加える。あるいはまた、停止剤の若干またはすべてを工程Bでカップリ ング剤と共に加えることができる。温度は100℃以下の、好ましくは70℃以 下の、更に好ましくは50℃以下の温度に代表的に保たれる。 工程Cの反応は非常に迅速であり、代表的に5分未満かかる。 工程Cの反応は代表的には、不活性雰囲気下に、たとえばアルゴン、窒素また はヘリウムのもと、大気圧で行なわれるが、すべての圧力が使用可能である。 ポリマーは適当な溶媒に沈殿させることができる。溶媒は、代表的には、生成 ポリマーが不溶であるが、反応溶媒に混合しうる溶媒である。好ましくは、溶媒 は揮発性低級アルコールたとえばメタノールである。ポリマーは濾過によって代 表的に分離される。 本発明の方法は代表的にバッチ法であるが、連続法としても同様に実施するこ とができる。この方法は1つの反応容器内に完全に包含されるが、多数の反応容 器中で実施することもできる。 本発明の方法は、ゴム変性ポリマーを作るために、ゴムの存在下で行うことも できる。代表的な方法は当業技術において周知であり、US5,036,130 、DE4,235,978、及びDE4,235,977のような文献に記載さ れている。 本発明の方法の利点は、ジアニオンマクロマーの分子量と、特定のカップリン グ剤の量とをえらぶことによって、制御された分子量と分枝度をもつポリマーを 製造することができる点にある。一般に、分枝度は、ジアニオンマクロマーの分 子量の増大につれて、減少する。然し、枝分かれも、3官能性カップリング剤と 2官能性カップリング剤との組合せを使用することによって制御することができ 、分枝度も3官能性:2官能性カップリング剤のモル比の増大につれて増大する 。 分子量と分枝度は、式11を使用して予言することができる。ただし、ジアニオ ンマクロマーのMwおよび3官能性カップリング剤とジ官能カップリング剤との 比は周知の値である。 ただし、 Maは反復単位(マクロマーおよびカップリング剤)の重量平均分子量であり 、次式によって計算することができる: AA=2官能性カップリング剤 AAA=3官能性カップリング剤 BB=ジアニオンマクロマー P=反応の範囲、反応したA基の%=(A20+A30−A)/(A20+A30)、r =(A20+A30)/B20の化学量論比 F=ランダムにえらばれたA基からのA型モノマーの平均官能基であり、次のよ うにして計算することができる: F=(3A30+2A20)/(A30+A20)、 A20=2官能性カップリング剤(AA)からのA基の始めの数 A30=3官能性カップリング剤(AAA)からのA基の始めの数、 B20=ジアニオンマクロマー(B2)からのB基の始めの数、 A=pでの未反応A基の数 これらの式は、「A New Derivation of Average Molecular Weights of Nonlinear Poly mers」、Macromolecules Vol.9,No.2,Marc h−April 1976、pgs.199−206 に記載されているように Miller/Macoskoアプローチを使用して誘導された。 従って、上記の式は、ジアニオンマクロマー、3官能性カップリング剤、及び 所望の分子量と枝分かれ度を得るのに必要な2官能性カップリング剤の近似量を 決定するのに使用することもできる。次の例に示すように、これらの式は、少な くともここに述べる反応条件下では、実際の分子量および枝分かれ度をやや低く 見積もる傾向があることが注目される。それにもかかわらず、これらの式は実際 の経験と一緒にとるとき、出発物質をえらび所望のポリマーをうるための比をえ らぶ有用な方法を提供する。 枝分かれしたポリマーの分子量は上記の計算を使用して予言することができ、 ゲル透過クロマトグラフ(GPC)によって測定して、代表的に、100,00 0〜1,000,000であり、100,000〜500,000が好ましい。 分枝密度は、500モノマー単位当たりの分枝の数として報告される。モノマ ーとはビニル芳香族モノマーのことをいう。分枝密度は式(III)を使用して 予言することができる。 Br500=(FracAAA)P3/(FracBB(MW BB/MW B))500 (III) ただし、 FracAAA=(4r−2rF)/(5r−rF−3) p3=十分に反応したAAAモノマーのフラクション Frac BB=(−3)/(−5r+rF−3) MwBB=ジアニオンマクロマーの重量平均分子量 MwB=ジアニオンマクロマーを製造するのに使用したビニル芳香族モノマーの 分子量、そしてrおよびFは前記定義のとおりである。 これらの式は、“Molecular Weight Distributi ons in Nonlinear Polymers and Theory of Gelation”Chapter IX,Principles o f Polymer Chemistry ,Paul J.Flory,Cor nell Univ.Press;lithica,NY 1953,に記載さ れているようにFloryアプローチを使用して誘導することができる。 それ故、Mwおよび分枝密度は式IIIに示すようにジアニオンマクロマーと カップリング剤との化学量論比にもとづいて予言することができる。従って、所 望の分子構造を得るのに必要な化学量論を計算することができる。 本発明の方法によって製造されるポリマーの分枝密度は、500ビニル芳香族 モノマー単位当り0.025〜2.0分枝、好ましくは0.01−1.5、更に 好ましくは0.015〜1.0、最も好ましくは0.02〜0.8である。この 分枝密度は、J.Polymer Science,Part C,Polym .Lett,28,193−198(1990)にB.D.Dickie an d R.J.Koopmansによって開示されているようにして低角度レーザ ー散乱(LALLS)により測定される。 次の例は本発明を具体的に示すために与えたものである。これらの例は本発明 の範囲を限定するものと解すべきではなく、それらはそのように解すべきではな い。他に記載のない限り、量は重量%の量である。 ナトリウムナフタレン開始剤の製造 ナフタレン(6.41g)0.050モル)を、乾燥アルゴン・パージの25 0ml丸底フラスコに加えた。無水テトラヒドロフラン(THF)(100m1 )を、注射により加え、混合物を、正のアルゴン雰囲気を保ちながら、攪拌し脱 ガスした。この溶液に、小片にカットした3〜8mmのナトリウム球1.26g (0.055モル)を加える。混合物をアルゴン下に約3時間攪拌する。この溶 液の50mlを、磁気攪拌棒を含む窒素パージの100ml丸底フラスコに移し 、1.48mlのイソプロパノールで無色終点まで滴定して0.48Mの濃度を 得る。例 1 A.スチレンのアニオン重合 底部排出を備える2.51のジャケット付き樹脂ポットに、アルゴンの入口と 出口、オーバーヘッドスターラー、及び2個の直列の500ml加圧添加ロート を装備する。反応器に最も近い添加ロートはガラススリットディスクを含み、4 00mlの活性アルミナが充填してあり、そして外側ロートはフリントガラスバ グラーに接続したアルゴン入口を含む。ベンゼン(500ml)、全容量450 mlを与えるに十分なベンゼン中の51.02g(491ミリモル)スチレン、 及びTHF(2つの450ml分別量)を、下部アルミナ含有ロートから反応器 に徐々に入る前に15分間、上部ロート中でアルゴンにより順次に脱ガスする。 溶液は10−15℃に冷却した水であり、不純物を、僅かな黄色または橙色が残 るまで、上記の0.48Mナトリウムナフタレン溶液の1−4mlの攪拌下の滴 下状添加によって反応させる。次いで重合を、2.57ミリモルの前記のナトリ ウムナフタレン溶液の迅速添加によって開始させる。このとき反応混合物を連続 的に攪拌し、約10−15℃に冷却する。15分後に、生成するジアニオン溶液 の少量(5ml)をアルゴンパージのフラスコに移して、分子量をカップリング 前のジアニオンマクロマーのGPCによって決定する。この量のポリスチリルア ニオンは、脱ガスメタノールの液滴カップルの添加によって停止し、ポリマーは 次いでメタノールに沈殿し、濾過により分離する。ジアニオンマクロマーの数平 均分子量(Mn)は21,900であると測定される。B.枝分かれポリスチレンの製造 375mg(2.14ミリモル)の1,4−ビス(クロロメチル)ベンゼン( DCMB)、及び25mg(0.11モル)の1,3,5−トリス(クロロメチ ル)ベンゼン(TCMB)を、250mlの脱気したベンゼンにとかし、工程A の溶液に滴下状に加える。C.枝分かれポリスチレンの停止 工程BのDCMBとTCMBの添加が終わったならば、ポリスチレンアニオン の残りは、脱気メタノールの添加によって停止させる。ポリマーは次いでメタノ ール中で沈殿され、濾過によって分離される。Mwは302,000として測定 され、分枝密度は0.03として測定される。例 2 50.47g(485ミリモル)のスチレン、2.52ミリモルのナトリウム ナフタレン、262mg(1.5ミリモル)のDCMB、および61g(0.2 8ミリモル)のTCMBを使用して例1をくりかえし、0.07の分枝密度およ び224,000Mwをもつ枝分かれポリマーを得た。例 3 75.58g(727ミリモル)のスチレン、3.77ミリモルのナトリウム ナフタレン、187mg(1.07ミリモル)のDCMB、及び193g(0. 86ミリモル)のTCMBを使用して例1をくりかえし、0.26の分枝密度お よび318,000Mwをもつ枝分かれポリマーを得た。例 4 50.56g(486ミリモル)のスチレン、2.53ミリモルのナトリウム ナフタレン、1.48mg(0.85ミリモル)のDCMB、および124g( 0.56ミリモル)のTCMBを使用して例1をくりかえし、0.32の分枝密 度およひ363,000Mwをもつ枝分かれポリマーを得た。例 5 49.11g(472ミリモル)のスチレン、2.42ミリモルのナトリウム ナフタレン、および191g(0.86ミリモル)のTCMBを使用して例1を くりかえし、0.45の分枝密度および431,000Mwをもつ枝分かれポリ マーを得た。DCMB=1,4−ビス(クロロメチル)ベンゼン TCMB=1,3,5−トリス(クロロメチル)ベンゼン Mw実際=低角度レーザー光散乱検知器を用いるGPCにより測定したMw Mw予言=前述のように計算に使用した実際の付加量にもとづくMw 分枝密度=低角度レーザー光散乱により測定した500モノマー単位当りの平均 板数 本発明の方法は、ゲルの生成なしに予言性のMwをもつ分枝ポリマーを生ずる 。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 カークパトリック,ドナルド イー アメリカ合衆国ミシガン州 48640 ミド ランド ハーパー レーン 412 (72)発明者 ツング,ル ホー アメリカ合衆国カリフォルニア州 94619 ―2347 オークランド キングウッド ロ ード 19 (72)発明者 パイク,ウイリアム シー アメリカ合衆国ミシガン州 48642 ミド ランド ロナン ドライブ 2816

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.A)ビニル芳香族モノマーを、2官能性アニオン開始剤と、ジアニオンマク ロマーが生成するような条件下で接触させ、 B)このジアニオンマクロマーを、少なくとも3つの反応性サイトをもつ多官 能性カップリング剤と、重合中に分枝を形成する重合条件下で接触させ、そして C)工程Bの生成物を停止剤と、反応性サイトが停止する条件下で接触させる 、ことからなることを特徴とするビニル芳香族モノマーからの枝分かれポリマー の製造方法。 2.ビニル芳香族モノマーがスチレンである請求項1の方法。 3.2官能性開始剤が、α−メチルスチレンナトリウムジアニオン、セシウムナ フタレン、カリウムナフタレン、ナトリウムナフタレン、スチリルカリウムジア ニオン、イソプロペニル・カリウムジアニオン、及び1,4−ジリチウム−1, 4−ジアリールテトラ(又はジ)アルキルブタンからなる群からえらばれる請求 項1の方法。 4.2官能性開始剤がナトリウムナフタレンである請求項3の方法。 5.多官能性カップリング剤がベンジルハライド、クロロメチルシラン及びクロ ロメチルベンゼンからなる群からえらばれる請求項1の方法。 6.多官能性カップリング剤が1,3,5−トリス(クロロメチル)ベンゼンで ある請求項1の方法。 7.2官能性カップリング剤が多官能カップリング剤のほかに存在する請求項1 の方法。 8.2官能性カップリング剤が1,4−ビス(クロロメチル)ベンセンであり、 多官能性カップリング剤が1,3,5−トリス(クロロメチル)ベンゼンである 請求項7の方法。 9.停止剤がメタノール、CO2、エタノール、ベンジルハライド又は水である 請求項1の方法。 10.ジアニオンマクロマーが100,000未満のMwをもつ請求項1の方法 。 11.枝分かれポリマーが100,000〜1,000,000のMwをもつ請 求項1の方法。 12.枝分かれポリマーが0.025〜2の分枝密度をもつ請求項1の方法。 13.停止前の若干またはすべてを工程Bにおいて多官能性カップリング剤と共 に加える請求項1の方法。
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