JP2000358371A - スイッチング電源並列運転制御装置 - Google Patents
スイッチング電源並列運転制御装置Info
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- JP2000358371A JP2000358371A JP11165320A JP16532099A JP2000358371A JP 2000358371 A JP2000358371 A JP 2000358371A JP 11165320 A JP11165320 A JP 11165320A JP 16532099 A JP16532099 A JP 16532099A JP 2000358371 A JP2000358371 A JP 2000358371A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 簡易な回路構成でありかつ、既存のスイッチ
ング電源回路にも並列運転の実現をすることができるス
イッチング電源並列運転制御装置を提供する。 【解決手段】 複数のスイッチング電源回路を並列接続
して共通の負荷に電力を供給するスイッチング電源並列
運転制御装置において、前記スイッチング電源回路の各
々に、各前記スイッチング電源回路の温度に基づいて、
各前記スイッチング電源回路の出力の不均衡を検出する
ことにより、前記複数のスイッチング電源回路にかかる
負荷率を均等にするよう出力電圧を補正するための補正
信号を各前記スイッチング電源回路の制御回路に出力す
る、出力不均衡検出手段を備える。
ング電源回路にも並列運転の実現をすることができるス
イッチング電源並列運転制御装置を提供する。 【解決手段】 複数のスイッチング電源回路を並列接続
して共通の負荷に電力を供給するスイッチング電源並列
運転制御装置において、前記スイッチング電源回路の各
々に、各前記スイッチング電源回路の温度に基づいて、
各前記スイッチング電源回路の出力の不均衡を検出する
ことにより、前記複数のスイッチング電源回路にかかる
負荷率を均等にするよう出力電圧を補正するための補正
信号を各前記スイッチング電源回路の制御回路に出力す
る、出力不均衡検出手段を備える。
Description
【発明の属する技術分野】本発明は、スイッチング電源
回路の並列運転を可能とするスイッチング電源並列運転
制御装置に関し、特に外付け可能な簡易な構成で並列運
転を実現するスイッチング電源並列運転制御装置に関す
る。
回路の並列運転を可能とするスイッチング電源並列運転
制御装置に関し、特に外付け可能な簡易な構成で並列運
転を実現するスイッチング電源並列運転制御装置に関す
る。
【従来の技術】電源供給の信頼性を確保する方法とし
て、1つの負荷に対して複数の電源を並列に接続するこ
とで、電源の内の1つが故障しても、残る正常な電源に
より出力を供給し続ける冗長運転をとる方法がある。従
来の並列運転においては、各電源の出力電圧がばらつ
き、出力電流が均等に出力されないため、1台の電源に
負荷電流の負担が集中することがあった。その結果、負
荷電流の多くを負担する電源の側にコンバータからの発
熱等の熱的ストレスが集中し、この電源の寿命や電源供
給の信頼性を落とす原因となっていた。このような問題
を回避するために、並列運転時の双方からの出力電流の
均等化を図る目的で例えば、特開平6−225530号
公報に示されるような技術が提案されている。この公報
に開示される電源装置について、図3を参照して説明す
る。図3の電源装置は、共通の電源140と負荷150
の間に並列接続された2台のスイッチングレギュレータ
110,120と、共通の出力電圧検出回路130から
構成される。各スイッチングレギュレータ110,12
0の構成は、実質的に同一であり、それぞれに対してト
ランス112、122と、スイッチング素子としてのF
ET111、121と、電圧制御回路114、124
と、電流検出抵抗113、123と、電流制御回路11
5、125を備える。次に上記電源装置の動作について
簡単に説明する。負荷電流が小さいために出力電圧が所
定値以上になった場合は、出力電圧検出回路30からの
信号を受けて電圧制御回路114、124が、負荷15
0の電圧を一定にするためにPWM制御パルスを形成
し、かつ駆動回路116、126を介してスイッチング
素子であるFET111、121のゲートに送信する。
また、負荷電流が大きいために出力電圧が所定値以下に
なった場合には、電流検出抵抗113、123からの信
号を受けて電流制御回路115、125が、負荷150
の電圧を一定にするためにPWM制御パルスを形成し、
かつ駆動回路116、126を介してスイッチング素子
であるFET111、121のゲートに送信する。これ
により、双方の出力からの電流のバランスを均等に保つ
ことが可能となる。
て、1つの負荷に対して複数の電源を並列に接続するこ
とで、電源の内の1つが故障しても、残る正常な電源に
より出力を供給し続ける冗長運転をとる方法がある。従
来の並列運転においては、各電源の出力電圧がばらつ
き、出力電流が均等に出力されないため、1台の電源に
負荷電流の負担が集中することがあった。その結果、負
荷電流の多くを負担する電源の側にコンバータからの発
熱等の熱的ストレスが集中し、この電源の寿命や電源供
給の信頼性を落とす原因となっていた。このような問題
を回避するために、並列運転時の双方からの出力電流の
均等化を図る目的で例えば、特開平6−225530号
公報に示されるような技術が提案されている。この公報
に開示される電源装置について、図3を参照して説明す
る。図3の電源装置は、共通の電源140と負荷150
の間に並列接続された2台のスイッチングレギュレータ
110,120と、共通の出力電圧検出回路130から
構成される。各スイッチングレギュレータ110,12
0の構成は、実質的に同一であり、それぞれに対してト
ランス112、122と、スイッチング素子としてのF
ET111、121と、電圧制御回路114、124
と、電流検出抵抗113、123と、電流制御回路11
5、125を備える。次に上記電源装置の動作について
簡単に説明する。負荷電流が小さいために出力電圧が所
定値以上になった場合は、出力電圧検出回路30からの
信号を受けて電圧制御回路114、124が、負荷15
0の電圧を一定にするためにPWM制御パルスを形成
し、かつ駆動回路116、126を介してスイッチング
素子であるFET111、121のゲートに送信する。
また、負荷電流が大きいために出力電圧が所定値以下に
なった場合には、電流検出抵抗113、123からの信
号を受けて電流制御回路115、125が、負荷150
の電圧を一定にするためにPWM制御パルスを形成し、
かつ駆動回路116、126を介してスイッチング素子
であるFET111、121のゲートに送信する。これ
により、双方の出力からの電流のバランスを均等に保つ
ことが可能となる。
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の電源装
置では、電流検出用抵抗等を用いて電流バランスを均等
にする方式を採用しているため、電流制御回路の構成が
非常に複雑になるという問題点がある。また、あらかじ
め電流検出抵抗及び電流制御回路を回路に内蔵する必要
があるため、これらが内蔵されていない既存のスイッチ
ング電源回路では並列運転の実現が困難であるという問
題点も有していた。本発明の第1の目的は、上記従来の
欠点を解消し、簡易な回路構成でスイッチング電源回路
の並列運転を実現をすることができるスイッチング電源
並列運転制御装置を提供することにある。本発明の第2
の目的は、並列運転のための回路を内蔵しない既存のス
イッチング電源回路に対して簡単に外付けすることで並
列運転を実現できるスイッチング電源並列運転制御装置
を提供することにある。
置では、電流検出用抵抗等を用いて電流バランスを均等
にする方式を採用しているため、電流制御回路の構成が
非常に複雑になるという問題点がある。また、あらかじ
め電流検出抵抗及び電流制御回路を回路に内蔵する必要
があるため、これらが内蔵されていない既存のスイッチ
ング電源回路では並列運転の実現が困難であるという問
題点も有していた。本発明の第1の目的は、上記従来の
欠点を解消し、簡易な回路構成でスイッチング電源回路
の並列運転を実現をすることができるスイッチング電源
並列運転制御装置を提供することにある。本発明の第2
の目的は、並列運転のための回路を内蔵しない既存のス
イッチング電源回路に対して簡単に外付けすることで並
列運転を実現できるスイッチング電源並列運転制御装置
を提供することにある。
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明のスイッチング電源並列運転制御装置は、複数の
スイッチング電源回路を並列接続して共通の負荷に電力
を供給するスイッチング電源並列運転制御装置におい
て、スイッチング電源回路の各々に、各スイッチング電
源回路の温度に基づいて、各スイッチング電源回路の出
力の不均衡を検出することにより、複数のスイッチング
電源回路にかかる負荷率を均等にするよう出力電圧を補
正するための補正信号を各スイッチング電源回路の制御
回路に出力する出力不均衡検出手段を備えることを特徴
とする。請求項2の本発明のスイッチング電源並列運転
制御装置は、出力不均衡検出手段が、各スイッチング電
源回路の出力部に直列に接続された第1及び第2の抵抗
器と、第1及び第2の抵抗器による分圧の変化を検出
し、出力電圧を補正するための補正信号を出力する補正
信号出力部とで構成されることを特徴とする。請求項3
の本発明のスイッチング電源並列運転制御装置は、第1
及び第2の抵抗器のうち、一方の温度係数を他方の温度
係数より高く設定したことを特徴とする。請求項4の本
発明のスイッチング電源並列運転制御装置は、補正信号
出力部を、第1及び第2の抵抗器による分圧の変化を参
照電圧との比較により検出するオペアンプにより構成す
ることを特徴とする。請求項5の本発明のスイッチング
電源並列運転制御装置は、出力不均衡検出手段が、各ス
イッチング電源回路の出力部に直列に接続された抵抗器
及び、サーミスタと、抵抗器とサーミスタによる分圧の
変化を検出し、出力電圧を補正するための補正信号を出
力する補正信号出力部とで構成されることを特徴とす
る。請求項6の本発明のスイッチング電源並列運転制御
装置は、補正信号出力部を、抵抗器とサーミスタによる
分圧の変化を参照電圧との比較により検出するオペアン
プにより構成することを特徴とする。請求項7の本発明
のスイッチング電源並列運転制御装置は、電源回路に対
し、外付け可能に構成したことを特徴とする。
本発明のスイッチング電源並列運転制御装置は、複数の
スイッチング電源回路を並列接続して共通の負荷に電力
を供給するスイッチング電源並列運転制御装置におい
て、スイッチング電源回路の各々に、各スイッチング電
源回路の温度に基づいて、各スイッチング電源回路の出
力の不均衡を検出することにより、複数のスイッチング
電源回路にかかる負荷率を均等にするよう出力電圧を補
正するための補正信号を各スイッチング電源回路の制御
回路に出力する出力不均衡検出手段を備えることを特徴
とする。請求項2の本発明のスイッチング電源並列運転
制御装置は、出力不均衡検出手段が、各スイッチング電
源回路の出力部に直列に接続された第1及び第2の抵抗
器と、第1及び第2の抵抗器による分圧の変化を検出
し、出力電圧を補正するための補正信号を出力する補正
信号出力部とで構成されることを特徴とする。請求項3
の本発明のスイッチング電源並列運転制御装置は、第1
及び第2の抵抗器のうち、一方の温度係数を他方の温度
係数より高く設定したことを特徴とする。請求項4の本
発明のスイッチング電源並列運転制御装置は、補正信号
出力部を、第1及び第2の抵抗器による分圧の変化を参
照電圧との比較により検出するオペアンプにより構成す
ることを特徴とする。請求項5の本発明のスイッチング
電源並列運転制御装置は、出力不均衡検出手段が、各ス
イッチング電源回路の出力部に直列に接続された抵抗器
及び、サーミスタと、抵抗器とサーミスタによる分圧の
変化を検出し、出力電圧を補正するための補正信号を出
力する補正信号出力部とで構成されることを特徴とす
る。請求項6の本発明のスイッチング電源並列運転制御
装置は、補正信号出力部を、抵抗器とサーミスタによる
分圧の変化を参照電圧との比較により検出するオペアン
プにより構成することを特徴とする。請求項7の本発明
のスイッチング電源並列運転制御装置は、電源回路に対
し、外付け可能に構成したことを特徴とする。
【発明の実施の形態】次に、本発明の第1の実施の形態
について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発
明の第1の実施の形態によるスイッチング電源並列運転
制御装置の構成を示すブロック図である。図1を参照す
ると、本発明の第1の実施の形態によるスイッチング電
源並列運転制御装置は、負荷70に対して並列に接続さ
れた2台の電源回路51、61と、抵抗器52、53、
62、63と、オペアンプ54、64で構成される。電
源回路51、61は、直流電圧をスイッチングし規定の
電圧を得ている通常のスイッチング電源回路である。こ
のスイッチング電源回路の構成は既存の回路と同様であ
るので説明を省略する。抵抗器52、53、62、63
は、電源回路51、61の出力を電流不均衡による回路
からの発熱を電圧の形で検出するものである。これは抵
抗器52、62を、抵抗器53、63よりも温度係数が
大きいものを用いることで熱に対する抵抗値の変化の違
いを利用して、抵抗器の分圧の変化により回路からの発
熱を検出するものであり、これにより各々のスイッチン
グ電源の出力電圧制御を行なう。したがって、抵抗器5
2、53、62、63はメインスイッチトランジスタ等
の温度上昇及びその温度変化の大きい素子の近傍に配置
することが望ましい。オペアンプ54、64は、抵抗器
の分圧の変化をそれぞれ参照電圧Vref1,Vref
2と比較することで、片系からの出力電流不均衡に対す
る出力電圧の補正信号を電源回路51、61内の制御回
路55、65に伝達する。次に、本発明の第1の実施の
形態によるスイッチング電源並列運転制御装置の動作に
ついて図面を参照して詳細に説明する。電源回路51、
61は負荷70に対して並列に接続されている。ここで
は出力電圧のばらつきにより、一方の電源から出力電流
を多く供給している状態であり、電源回路51からの出
力電圧が電源回路61からの出力電圧より高い場合を例
にとって説明する。今、電源回路51の負荷率が他方に
比べ大きいため、回路の発熱作用も増大することにな
り、電源回路51の温度が上昇する。抵抗器52,53
は、電源回路51の温度変化の大きい素子の近傍に配置
されていることから、電源回路51の温度の上昇を敏感
に反映する。ここで、出力電圧が高い側である電源回路
51においては、抵抗器52、53は温度上昇に伴い抵
抗値が変化するが、抵抗器52の温度係数を抵抗器53
の温度係数よりも大きく設定しているため、抵抗器52
の温度上昇に対する抵抗値の変化も抵抗器53に比較し
て大きくなる。これにより抵抗器52、53による分圧
が低下することになり、電流バランス不均衡による発熱
作用の増加が電圧変化に変換されるため、これを制御要
素とすることが可能となる。この分圧の変化は、オペア
ンプ54に入力され参照電圧(Vref1)と比較され
る。参照電圧(Vref1)よりも分圧による値が低い
場合にはオペアンプ54の出力が反転し、電源回路51
内の制御回路55に対して出力電圧を補正する補正信号
が送出される。これにより、電源回路51が一方に比べ
出力電圧が高いことによる電流の不均衡は、出力電圧が
高い側、電源回路51の出力電圧を適正値に補正するこ
とで電源回路51及び61からの出力電流を均等に保つ
ように作用する。また、本実施の形態によるスイッチン
グ電源並列運転制御装置の、電源回路51側と電源回路
61側は回路構成が同一であることから、電源回路61
の出力電圧が電源回路51より高い場合の動作も前述の
動作と同様であり、電源回路61の出力電圧を適正値に
補正することで双方からの出力電流を均等に保つように
作用する。以上のように、本実施の形態では極めて簡単
な回路構成であり、本実施の形態のスイッチング電源並
列運転制御装置を、並列運転制御装置が内蔵されていな
い既存のスイッチング電源回路に適応することで、容易
に並列運転を実現ができるようになる。次に、本発明の
第2の実施の形態について図面を参照して詳細に説明す
る。図2は、本発明の第2の実施の形態によるスイッチ
ング電源並列運転制御装置の構成を示すブロック図であ
る。図2を参照すると、本発明の第2の実施の形態によ
るスイッチング電源並列運転制御装置は、図1に示され
た第1の実施の形態によるスイッチング電源並列運転制
御装置と比べて、抵抗器52、62の代わりに通常使わ
れる温度係数の抵抗器52a,62aを用い、もう一方
の抵抗器53、63の代わりにサーミスタ53a,63
aを用いた点が異なる。上記第2の実施の形態も、上述
した第1の実施の形態と全く同様に動作して電源回路5
1、61の並列運転を実現すると共に、抵抗器の代わり
にサーミスタを用いたことで、より回路からの発熱作用
の変化を敏感にとらえ、電流のバランスをより適切に保
つことができる。以上好ましい実施の形態及び実施例を
あげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも上記実施
の形態及び実施例に限定されるものではなく、その技術
的思想の範囲内において様々に変形して実施することが
できる。また、例えば、上記実施の形態では2台の電源
回路を用いた例を示したが、本発明のスイッチング電源
並列運転制御装置は、任意の複数の電源回路の並列運転
制御に適応することができる。
について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発
明の第1の実施の形態によるスイッチング電源並列運転
制御装置の構成を示すブロック図である。図1を参照す
ると、本発明の第1の実施の形態によるスイッチング電
源並列運転制御装置は、負荷70に対して並列に接続さ
れた2台の電源回路51、61と、抵抗器52、53、
62、63と、オペアンプ54、64で構成される。電
源回路51、61は、直流電圧をスイッチングし規定の
電圧を得ている通常のスイッチング電源回路である。こ
のスイッチング電源回路の構成は既存の回路と同様であ
るので説明を省略する。抵抗器52、53、62、63
は、電源回路51、61の出力を電流不均衡による回路
からの発熱を電圧の形で検出するものである。これは抵
抗器52、62を、抵抗器53、63よりも温度係数が
大きいものを用いることで熱に対する抵抗値の変化の違
いを利用して、抵抗器の分圧の変化により回路からの発
熱を検出するものであり、これにより各々のスイッチン
グ電源の出力電圧制御を行なう。したがって、抵抗器5
2、53、62、63はメインスイッチトランジスタ等
の温度上昇及びその温度変化の大きい素子の近傍に配置
することが望ましい。オペアンプ54、64は、抵抗器
の分圧の変化をそれぞれ参照電圧Vref1,Vref
2と比較することで、片系からの出力電流不均衡に対す
る出力電圧の補正信号を電源回路51、61内の制御回
路55、65に伝達する。次に、本発明の第1の実施の
形態によるスイッチング電源並列運転制御装置の動作に
ついて図面を参照して詳細に説明する。電源回路51、
61は負荷70に対して並列に接続されている。ここで
は出力電圧のばらつきにより、一方の電源から出力電流
を多く供給している状態であり、電源回路51からの出
力電圧が電源回路61からの出力電圧より高い場合を例
にとって説明する。今、電源回路51の負荷率が他方に
比べ大きいため、回路の発熱作用も増大することにな
り、電源回路51の温度が上昇する。抵抗器52,53
は、電源回路51の温度変化の大きい素子の近傍に配置
されていることから、電源回路51の温度の上昇を敏感
に反映する。ここで、出力電圧が高い側である電源回路
51においては、抵抗器52、53は温度上昇に伴い抵
抗値が変化するが、抵抗器52の温度係数を抵抗器53
の温度係数よりも大きく設定しているため、抵抗器52
の温度上昇に対する抵抗値の変化も抵抗器53に比較し
て大きくなる。これにより抵抗器52、53による分圧
が低下することになり、電流バランス不均衡による発熱
作用の増加が電圧変化に変換されるため、これを制御要
素とすることが可能となる。この分圧の変化は、オペア
ンプ54に入力され参照電圧(Vref1)と比較され
る。参照電圧(Vref1)よりも分圧による値が低い
場合にはオペアンプ54の出力が反転し、電源回路51
内の制御回路55に対して出力電圧を補正する補正信号
が送出される。これにより、電源回路51が一方に比べ
出力電圧が高いことによる電流の不均衡は、出力電圧が
高い側、電源回路51の出力電圧を適正値に補正するこ
とで電源回路51及び61からの出力電流を均等に保つ
ように作用する。また、本実施の形態によるスイッチン
グ電源並列運転制御装置の、電源回路51側と電源回路
61側は回路構成が同一であることから、電源回路61
の出力電圧が電源回路51より高い場合の動作も前述の
動作と同様であり、電源回路61の出力電圧を適正値に
補正することで双方からの出力電流を均等に保つように
作用する。以上のように、本実施の形態では極めて簡単
な回路構成であり、本実施の形態のスイッチング電源並
列運転制御装置を、並列運転制御装置が内蔵されていな
い既存のスイッチング電源回路に適応することで、容易
に並列運転を実現ができるようになる。次に、本発明の
第2の実施の形態について図面を参照して詳細に説明す
る。図2は、本発明の第2の実施の形態によるスイッチ
ング電源並列運転制御装置の構成を示すブロック図であ
る。図2を参照すると、本発明の第2の実施の形態によ
るスイッチング電源並列運転制御装置は、図1に示され
た第1の実施の形態によるスイッチング電源並列運転制
御装置と比べて、抵抗器52、62の代わりに通常使わ
れる温度係数の抵抗器52a,62aを用い、もう一方
の抵抗器53、63の代わりにサーミスタ53a,63
aを用いた点が異なる。上記第2の実施の形態も、上述
した第1の実施の形態と全く同様に動作して電源回路5
1、61の並列運転を実現すると共に、抵抗器の代わり
にサーミスタを用いたことで、より回路からの発熱作用
の変化を敏感にとらえ、電流のバランスをより適切に保
つことができる。以上好ましい実施の形態及び実施例を
あげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも上記実施
の形態及び実施例に限定されるものではなく、その技術
的思想の範囲内において様々に変形して実施することが
できる。また、例えば、上記実施の形態では2台の電源
回路を用いた例を示したが、本発明のスイッチング電源
並列運転制御装置は、任意の複数の電源回路の並列運転
制御に適応することができる。
【発明の効果】第1に、以上説明したように本発明のス
イッチング電源並列運転制御装置によれば、以下のよう
な効果が達成される。電流供給の不均衡の発生を、電源
における電流不均衡が原因で発生する熱の検出により認
識して補正する構成としたので、これまでのような複雑
な回路を必要とせず、簡単な回路構成で安定した電源の
並列運転を実現することができる。第2に、回路構成が
簡単であることから、並列運転制御装置が内蔵されてい
ない既存のスイッチング電源回路に対して簡単に外付け
することにより、並列運転を実現することができる。
イッチング電源並列運転制御装置によれば、以下のよう
な効果が達成される。電流供給の不均衡の発生を、電源
における電流不均衡が原因で発生する熱の検出により認
識して補正する構成としたので、これまでのような複雑
な回路を必要とせず、簡単な回路構成で安定した電源の
並列運転を実現することができる。第2に、回路構成が
簡単であることから、並列運転制御装置が内蔵されてい
ない既存のスイッチング電源回路に対して簡単に外付け
することにより、並列運転を実現することができる。
【図1】 本発明の第1の実施の形態によるスイッチン
グ電源並列運転制御装置の構成を示すブロック図であ
る。
グ電源並列運転制御装置の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】 本発明の第2の実施の形態によるスイッチン
グ電源並列運転制御装置の構成を示すブロック図であ
る。
グ電源並列運転制御装置の構成を示すブロック図であ
る。
【図3】 従来の技術によるスイッチング電源並列運転
制御装置の構成を示すブロック図である。
制御装置の構成を示すブロック図である。
51 電源回路 52 抵抗器(温度係数大) 53 抵抗器(温度係数小) 54 電圧検出用オペアンプ 55 制御回路 61 電源回路 62 抵抗器(温度係数大) 63 抵抗器(温度係数小) 64 電圧検出用オペアンプ 65 制御回路 52a 抵抗器(通常の温度係数) 53a サーミスタ 62a 抵抗器(通常の温度係数) 63a サーミスタ 70 負荷
【手続補正書】
【提出日】平成12年9月11日(2000.9.1
1)
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 スイッチング電源並列運転制御装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スイッチング電源
回路の並列運転を可能とするスイッチング電源並列運転
制御装置に関し、特に外付け可能な簡易な構成で並列運
転を実現するスイッチング電源並列運転制御装置に関す
る。
回路の並列運転を可能とするスイッチング電源並列運転
制御装置に関し、特に外付け可能な簡易な構成で並列運
転を実現するスイッチング電源並列運転制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電源供給の信頼性を確保する方法とし
て、1つの負荷に対して複数の電源を並列に接続するこ
とで、電源の内の1つが故障しても、残る正常な電源に
より出力を供給し続ける冗長運転をとる方法がある。
て、1つの負荷に対して複数の電源を並列に接続するこ
とで、電源の内の1つが故障しても、残る正常な電源に
より出力を供給し続ける冗長運転をとる方法がある。
【0003】従来の並列運転においては、各電源の出力
電圧がばらつき、出力電流が均等に出力されないため、
1台の電源に負荷電流の負担が集中することがあった。
その結果、負荷電流の多くを負担する電源の側にコンバ
ータからの発熱等の熱的ストレスが集中し、この電源の
寿命や電源供給の信頼性を落とす原因となっていた。
電圧がばらつき、出力電流が均等に出力されないため、
1台の電源に負荷電流の負担が集中することがあった。
その結果、負荷電流の多くを負担する電源の側にコンバ
ータからの発熱等の熱的ストレスが集中し、この電源の
寿命や電源供給の信頼性を落とす原因となっていた。
【0004】このような問題を回避するために、並列運
転時の双方からの出力電流の均等化を図る目的で例え
ば、特開平6−225530号公報に示されるような技
術が提案されている。この公報に開示される電源装置に
ついて、図3を参照して説明する。
転時の双方からの出力電流の均等化を図る目的で例え
ば、特開平6−225530号公報に示されるような技
術が提案されている。この公報に開示される電源装置に
ついて、図3を参照して説明する。
【0005】図3の電源装置は、共通の電源140と負
荷150の間に並列接続された2台のスイッチングレギ
ュレータ110,120と、共通の出力電圧検出回路1
30から構成される。各スイッチングレギュレータ11
0,120の構成は、実質的に同一であり、それぞれに
対してトランス112、122と、スイッチング素子と
してのFET111、121と、電圧制御回路114、
124と、電流検出抵抗113、123と、電流制御回
路115、125を備える。
荷150の間に並列接続された2台のスイッチングレギ
ュレータ110,120と、共通の出力電圧検出回路1
30から構成される。各スイッチングレギュレータ11
0,120の構成は、実質的に同一であり、それぞれに
対してトランス112、122と、スイッチング素子と
してのFET111、121と、電圧制御回路114、
124と、電流検出抵抗113、123と、電流制御回
路115、125を備える。
【0006】次に上記電源装置の動作について簡単に説
明する。
明する。
【0007】負荷電流が小さいために出力電圧が所定値
以上になった場合は、出力電圧検出回路30からの信号
を受けて電圧制御回路114、124が、負荷150の
電圧を一定にするためにPWM制御パルスを形成し、か
つ駆動回路116、126を介してスイッチング素子で
あるFET111、121のゲートに送信する。
以上になった場合は、出力電圧検出回路30からの信号
を受けて電圧制御回路114、124が、負荷150の
電圧を一定にするためにPWM制御パルスを形成し、か
つ駆動回路116、126を介してスイッチング素子で
あるFET111、121のゲートに送信する。
【0008】また、負荷電流が大きいために出力電圧が
所定値以下になった場合には、電流検出抵抗113、1
23からの信号を受けて電流制御回路115、125
が、負荷150の電圧を一定にするためにPWM制御パ
ルスを形成し、かつ駆動回路116、126を介してス
イッチング素子であるFET111、121のゲートに
送信する。これにより、双方の出力からの電流のバラン
スを均等に保つことが可能となる。
所定値以下になった場合には、電流検出抵抗113、1
23からの信号を受けて電流制御回路115、125
が、負荷150の電圧を一定にするためにPWM制御パ
ルスを形成し、かつ駆動回路116、126を介してス
イッチング素子であるFET111、121のゲートに
送信する。これにより、双方の出力からの電流のバラン
スを均等に保つことが可能となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の電源装
置では、電流検出用抵抗等を用いて電流バランスを均等
にする方式を採用しているため、電流制御回路の構成が
非常に複雑になるという問題点がある。また、あらかじ
め電流検出抵抗及び電流制御回路を回路に内蔵する必要
があるため、これらが内蔵されていない既存のスイッチ
ング電源回路では並列運転の実現が困難であるという問
題点も有していた。
置では、電流検出用抵抗等を用いて電流バランスを均等
にする方式を採用しているため、電流制御回路の構成が
非常に複雑になるという問題点がある。また、あらかじ
め電流検出抵抗及び電流制御回路を回路に内蔵する必要
があるため、これらが内蔵されていない既存のスイッチ
ング電源回路では並列運転の実現が困難であるという問
題点も有していた。
【0010】本発明の第1の目的は、上記従来の欠点を
解消し、簡易な回路構成でスイッチング電源回路の並列
運転を実現をすることができるスイッチング電源並列運
転制御装置を提供することにある。
解消し、簡易な回路構成でスイッチング電源回路の並列
運転を実現をすることができるスイッチング電源並列運
転制御装置を提供することにある。
【0011】本発明の第2の目的は、並列運転のための
回路を内蔵しない既存のスイッチング電源回路に対して
簡単に外付けすることで並列運転を実現できるスイッチ
ング電源並列運転制御装置を提供することにある。
回路を内蔵しない既存のスイッチング電源回路に対して
簡単に外付けすることで並列運転を実現できるスイッチ
ング電源並列運転制御装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明のスイッチング電源並列運転制御装置は、複数の
スイッチング電源回路を並列接続して共通の負荷に電力
を供給するスイッチング電源並列運転制御装置におい
て、スイッチング電源回路の各々に、各スイッチング電
源回路の温度に基づいて、各スイッチング電源回路の出
力の不均衡を検出することにより、複数のスイッチング
電源回路にかかる負荷率を均等にするよう出力電圧を補
正するための補正信号を各スイッチング電源回路の制御
回路に出力する出力不均衡検出手段を備え、出力不均衡
検出手段が、各スイッチング電源回路の出力部に直列に
接続された第1及び第2の抵抗器と、第1及び第2の抵
抗器による分圧の変化を検出し、出力電圧を補正するた
めの補正信号を出力する補正信号出力部とで構成される
ことを特徴とする。
本発明のスイッチング電源並列運転制御装置は、複数の
スイッチング電源回路を並列接続して共通の負荷に電力
を供給するスイッチング電源並列運転制御装置におい
て、スイッチング電源回路の各々に、各スイッチング電
源回路の温度に基づいて、各スイッチング電源回路の出
力の不均衡を検出することにより、複数のスイッチング
電源回路にかかる負荷率を均等にするよう出力電圧を補
正するための補正信号を各スイッチング電源回路の制御
回路に出力する出力不均衡検出手段を備え、出力不均衡
検出手段が、各スイッチング電源回路の出力部に直列に
接続された第1及び第2の抵抗器と、第1及び第2の抵
抗器による分圧の変化を検出し、出力電圧を補正するた
めの補正信号を出力する補正信号出力部とで構成される
ことを特徴とする。
【0013】請求項2の本発明のスイッチング電源並列
運転制御装置は、第1及び第2の抵抗器のうち、一方の
温度係数を他方の温度係数より高く設定したことを特徴
とする。
運転制御装置は、第1及び第2の抵抗器のうち、一方の
温度係数を他方の温度係数より高く設定したことを特徴
とする。
【0014】請求項3の本発明のスイッチング電源並列
運転制御装置は、補正信号出力部を、第1及び第2の抵
抗器による分圧の変化を参照電圧との比較により検出す
るオペアンプにより構成することを特徴とする。
運転制御装置は、補正信号出力部を、第1及び第2の抵
抗器による分圧の変化を参照電圧との比較により検出す
るオペアンプにより構成することを特徴とする。
【0015】請求項4の本発明のスイッチング電源並列
運転制御装置は、複数のスイッチング電源回路を並列接
続して共通の負荷に電力を供給するスイッチング電源並
列運転制御装置において、スイッチング電源回路の各々
に、各スイッチング電源回路の温度に基づいて、各スイ
ッチング電源回路の出力の不均衡を検出することによ
り、複数のスイッチング電源回路にかかる負荷率を均等
にするよう出力電圧を補正するための補正信号を各スイ
ッチング電源回路の制御回路に出力する出力不均衡検出
手段を備え、出力不均衡検出手段が、各スイッチング電
源回路の出力部に直列に接続された抵抗器及び、サーミ
スタと、抵抗器とサーミスタによる分圧の変化を検出
し、出力電圧を補正するための補正信号を出力する補正
信号出力部とで構成されることを特徴とする。
運転制御装置は、複数のスイッチング電源回路を並列接
続して共通の負荷に電力を供給するスイッチング電源並
列運転制御装置において、スイッチング電源回路の各々
に、各スイッチング電源回路の温度に基づいて、各スイ
ッチング電源回路の出力の不均衡を検出することによ
り、複数のスイッチング電源回路にかかる負荷率を均等
にするよう出力電圧を補正するための補正信号を各スイ
ッチング電源回路の制御回路に出力する出力不均衡検出
手段を備え、出力不均衡検出手段が、各スイッチング電
源回路の出力部に直列に接続された抵抗器及び、サーミ
スタと、抵抗器とサーミスタによる分圧の変化を検出
し、出力電圧を補正するための補正信号を出力する補正
信号出力部とで構成されることを特徴とする。
【0016】請求項5の本発明のスイッチング電源並列
運転制御装置は、補正信号出力部を、抵抗器とサーミス
タによる分圧の変化を参照電圧との比較により検出する
オペアンプにより構成することを特徴とする。
運転制御装置は、補正信号出力部を、抵抗器とサーミス
タによる分圧の変化を参照電圧との比較により検出する
オペアンプにより構成することを特徴とする。
【0017】請求項6の本発明のスイッチング電源並列
運転制御装置は、電源回路に対し、外付け可能に構成し
たことを特徴とする。
運転制御装置は、電源回路に対し、外付け可能に構成し
たことを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、本発明の第1の実施の形態
について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発
明の第1の実施の形態によるスイッチング電源並列運転
制御装置の構成を示すブロック図である。
について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発
明の第1の実施の形態によるスイッチング電源並列運転
制御装置の構成を示すブロック図である。
【0019】図1を参照すると、本発明の第1の実施の
形態によるスイッチング電源並列運転制御装置は、負荷
70に対して並列に接続された2台の電源回路51、6
1と、抵抗器52、53、62、63と、オペアンプ5
4、64で構成される。
形態によるスイッチング電源並列運転制御装置は、負荷
70に対して並列に接続された2台の電源回路51、6
1と、抵抗器52、53、62、63と、オペアンプ5
4、64で構成される。
【0020】電源回路51、61は、直流電圧をスイッ
チングし規定の電圧を得ている通常のスイッチング電源
回路である。このスイッチング電源回路の構成は既存の
回路と同様であるので説明を省略する。
チングし規定の電圧を得ている通常のスイッチング電源
回路である。このスイッチング電源回路の構成は既存の
回路と同様であるので説明を省略する。
【0021】抵抗器52、53、62、63は、電源回
路51、61の出力を電流不均衡による回路からの発熱
を電圧の形で検出するものである。これは抵抗器52、
62を、抵抗器53、63よりも温度係数が大きいもの
を用いることで熱に対する抵抗値の変化の違いを利用し
て、抵抗器の分圧の変化により回路からの発熱を検出す
るものであり、これにより各々のスイッチング電源の出
力電圧制御を行なう。したがって、抵抗器52、53、
62、63はメインスイッチトランジスタ等の温度上昇
及びその温度変化の大きい素子の近傍に配置することが
望ましい。
路51、61の出力を電流不均衡による回路からの発熱
を電圧の形で検出するものである。これは抵抗器52、
62を、抵抗器53、63よりも温度係数が大きいもの
を用いることで熱に対する抵抗値の変化の違いを利用し
て、抵抗器の分圧の変化により回路からの発熱を検出す
るものであり、これにより各々のスイッチング電源の出
力電圧制御を行なう。したがって、抵抗器52、53、
62、63はメインスイッチトランジスタ等の温度上昇
及びその温度変化の大きい素子の近傍に配置することが
望ましい。
【0022】オペアンプ54、64は、抵抗器の分圧の
変化をそれぞれ参照電圧Vref1,Vref2と比較
することで、片系からの出力電流不均衡に対する出力電
圧の補正信号を電源回路51、61内の制御回路55、
65に伝達する。
変化をそれぞれ参照電圧Vref1,Vref2と比較
することで、片系からの出力電流不均衡に対する出力電
圧の補正信号を電源回路51、61内の制御回路55、
65に伝達する。
【0023】次に、本発明の第1の実施の形態によるス
イッチング電源並列運転制御装置の動作について図面を
参照して詳細に説明する。
イッチング電源並列運転制御装置の動作について図面を
参照して詳細に説明する。
【0024】電源回路51、61は負荷70に対して並
列に接続されている。ここでは出力電圧のばらつきによ
り、一方の電源から出力電流を多く供給している状態で
あり、電源回路51からの出力電圧が電源回路61から
の出力電圧より高い場合を例にとって説明する。
列に接続されている。ここでは出力電圧のばらつきによ
り、一方の電源から出力電流を多く供給している状態で
あり、電源回路51からの出力電圧が電源回路61から
の出力電圧より高い場合を例にとって説明する。
【0025】今、電源回路51の負荷率が他方に比べ大
きいため、回路の発熱作用も増大することになり、電源
回路51の温度が上昇する。抵抗器52,53は、電源
回路51の温度変化の大きい素子の近傍に配置されてい
ることから、電源回路51の温度の上昇を敏感に反映す
る。
きいため、回路の発熱作用も増大することになり、電源
回路51の温度が上昇する。抵抗器52,53は、電源
回路51の温度変化の大きい素子の近傍に配置されてい
ることから、電源回路51の温度の上昇を敏感に反映す
る。
【0026】ここで、出力電圧が高い側である電源回路
51においては、抵抗器52、53は温度上昇に伴い抵
抗値が変化するが、抵抗器52の温度係数を抵抗器53
の温度係数よりも大きく設定しているため、抵抗器52
の温度上昇に対する抵抗値の変化も抵抗器53に比較し
て大きくなる。これにより抵抗器52、53による分圧
が低下することになり、電流バランス不均衡による発熱
作用の増加が電圧変化に変換されるため、これを制御要
素とすることが可能となる。
51においては、抵抗器52、53は温度上昇に伴い抵
抗値が変化するが、抵抗器52の温度係数を抵抗器53
の温度係数よりも大きく設定しているため、抵抗器52
の温度上昇に対する抵抗値の変化も抵抗器53に比較し
て大きくなる。これにより抵抗器52、53による分圧
が低下することになり、電流バランス不均衡による発熱
作用の増加が電圧変化に変換されるため、これを制御要
素とすることが可能となる。
【0027】この分圧の変化は、オペアンプ54に入力
され参照電圧(Vref1)と比較される。
され参照電圧(Vref1)と比較される。
【0028】参照電圧(Vref1)よりも分圧による
値が低い場合にはオペアンプ54の出力が反転し、電源
回路51内の制御回路55に対して出力電圧を補正する
補正信号が送出される。
値が低い場合にはオペアンプ54の出力が反転し、電源
回路51内の制御回路55に対して出力電圧を補正する
補正信号が送出される。
【0029】これにより、電源回路51が一方に比べ出
力電圧が高いことによる電流の不均衡は、出力電圧が高
い側、電源回路51の出力電圧を適正値に補正すること
で電源回路51及び61からの出力電流を均等に保つよ
うに作用する。
力電圧が高いことによる電流の不均衡は、出力電圧が高
い側、電源回路51の出力電圧を適正値に補正すること
で電源回路51及び61からの出力電流を均等に保つよ
うに作用する。
【0030】また、本実施の形態によるスイッチング電
源並列運転制御装置の、電源回路51側と電源回路61
側は回路構成が同一であることから、電源回路61の出
力電圧が電源回路51より高い場合の動作も前述の動作
と同様であり、電源回路61の出力電圧を適正値に補正
することで双方からの出力電流を均等に保つように作用
する。
源並列運転制御装置の、電源回路51側と電源回路61
側は回路構成が同一であることから、電源回路61の出
力電圧が電源回路51より高い場合の動作も前述の動作
と同様であり、電源回路61の出力電圧を適正値に補正
することで双方からの出力電流を均等に保つように作用
する。
【0031】以上のように、本実施の形態では極めて簡
単な回路構成であり、本実施の形態のスイッチング電源
並列運転制御装置を、並列運転制御装置が内蔵されてい
ない既存のスイッチング電源回路に適応することで、容
易に並列運転を実現ができるようになる。
単な回路構成であり、本実施の形態のスイッチング電源
並列運転制御装置を、並列運転制御装置が内蔵されてい
ない既存のスイッチング電源回路に適応することで、容
易に並列運転を実現ができるようになる。
【0032】次に、本発明の第2の実施の形態について
図面を参照して詳細に説明する。図2は、本発明の第2
の実施の形態によるスイッチング電源並列運転制御装置
の構成を示すブロック図である。
図面を参照して詳細に説明する。図2は、本発明の第2
の実施の形態によるスイッチング電源並列運転制御装置
の構成を示すブロック図である。
【0033】図2を参照すると、本発明の第2の実施の
形態によるスイッチング電源並列運転制御装置は、図1
に示された第1の実施の形態によるスイッチング電源並
列運転制御装置と比べて、抵抗器52、62の代わりに
通常使われる温度係数の抵抗器52a,62aを用い、
もう一方の抵抗器53、63の代わりにサーミスタ53
a,63aを用いた点が異なる。
形態によるスイッチング電源並列運転制御装置は、図1
に示された第1の実施の形態によるスイッチング電源並
列運転制御装置と比べて、抵抗器52、62の代わりに
通常使われる温度係数の抵抗器52a,62aを用い、
もう一方の抵抗器53、63の代わりにサーミスタ53
a,63aを用いた点が異なる。
【0034】上記第2の実施の形態も、上述した第1の
実施の形態と全く同様に動作して電源回路51、61の
並列運転を実現すると共に、抵抗器の代わりにサーミス
タを用いたことで、より回路からの発熱作用の変化を敏
感にとらえ、電流のバランスをより適切に保つことがで
きる。
実施の形態と全く同様に動作して電源回路51、61の
並列運転を実現すると共に、抵抗器の代わりにサーミス
タを用いたことで、より回路からの発熱作用の変化を敏
感にとらえ、電流のバランスをより適切に保つことがで
きる。
【0035】以上好ましい実施の形態及び実施例をあげ
て本発明を説明したが、本発明は必ずしも上記実施の形
態及び実施例に限定されるものではなく、その技術的思
想の範囲内において様々に変形して実施することができ
る。
て本発明を説明したが、本発明は必ずしも上記実施の形
態及び実施例に限定されるものではなく、その技術的思
想の範囲内において様々に変形して実施することができ
る。
【0036】また、例えば、上記実施の形態では2台の
電源回路を用いた例を示したが、本発明のスイッチング
電源並列運転制御装置は、任意の複数の電源回路の並列
運転制御に適応することができる。
電源回路を用いた例を示したが、本発明のスイッチング
電源並列運転制御装置は、任意の複数の電源回路の並列
運転制御に適応することができる。
【0037】
【発明の効果】第1に、以上説明したように本発明のス
イッチング電源並列運転制御装置によれば、以下のよう
な効果が達成される。
イッチング電源並列運転制御装置によれば、以下のよう
な効果が達成される。
【0038】電流供給の不均衡の発生を、電源における
電流不均衡が原因で発生する熱の検出により認識して補
正する構成としたので、これまでのような複雑な回路を
必要とせず、簡単な回路構成で安定した電源の並列運転
を実現することができる。
電流不均衡が原因で発生する熱の検出により認識して補
正する構成としたので、これまでのような複雑な回路を
必要とせず、簡単な回路構成で安定した電源の並列運転
を実現することができる。
【0039】第2に、回路構成が簡単であることから、
並列運転制御装置が内蔵されていない既存のスイッチン
グ電源回路に対して簡単に外付けすることにより、並列
運転を実現することができる。
並列運転制御装置が内蔵されていない既存のスイッチン
グ電源回路に対して簡単に外付けすることにより、並列
運転を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態によるスイッチン
グ電源並列運転制御装置の構成を示すブロック図であ
る。
グ電源並列運転制御装置の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】 本発明の第2の実施の形態によるスイッチン
グ電源並列運転制御装置の構成を示すブロック図であ
る。
グ電源並列運転制御装置の構成を示すブロック図であ
る。
【図3】 従来の技術によるスイッチング電源並列運転
制御装置の構成を示すブロック図である。
制御装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】 51 電源回路 52 抵抗器(温度係数大) 53 抵抗器(温度係数小) 54 電圧検出用オペアンプ 55 制御回路 61 電源回路 62 抵抗器(温度係数大) 63 抵抗器(温度係数小) 64 電圧検出用オペアンプ 65 制御回路 52a 抵抗器(通常の温度係数) 53a サーミスタ 62a 抵抗器(通常の温度係数) 63a サーミスタ 70 負荷
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田口 篤 岩手県一関市柄貝1番地 東北日本電気株 式会社内 Fターム(参考) 5G065 DA01 DA08 HA01 JA01 LA01 LA07 MA09 NA02 5H730 AA16 BB23 BB82 DD04 EE07 EE59 FD01 FG05 XX03 XX09 XX18 XX23 XX38
Claims (7)
- 【請求項1】 複数のスイッチング電源回路を並列接続
して共通の負荷に電力を供給するスイッチング電源並列
運転制御装置において、 前記スイッチング電源回路の各々に、 各前記スイッチング電源回路の温度に基づいて、各前記
スイッチング電源回路の出力の不均衡を検出することに
より、前記複数のスイッチング電源回路にかかる負荷率
を均等にするよう出力電圧を補正するための補正信号を
各前記スイッチング電源回路の制御回路に出力する出力
不均衡検出手段を備えることを特徴とするスイッチング
電源並列運転制御装置。 - 【請求項2】 前記出力不均衡検出手段が、 各前記スイッチング電源回路の出力部に直列に接続され
た第1及び第2の抵抗器と、 前記第1及び第2の抵抗器による分圧の変化を検出し、
出力電圧を補正するための前記補正信号を出力する補正
信号出力部とで構成されることを特徴とする請求項1の
スイッチング電源並列運転制御装置。 - 【請求項3】 前記第1及び第2の抵抗器のうち、一方
の温度係数を他方の温度係数より高く設定したことを特
徴とする請求項2のスイッチング電源並列運転制御装
置。 - 【請求項4】 前記補正信号出力部を、 前記第1及び第2の抵抗器による分圧の変化を参照電圧
との比較により検出するオペアンプにより構成すること
を特徴とする請求項2又は請求項3のスイッチング電源
並列運転制御装置。 - 【請求項5】 前記出力不均衡検出手段が、 各前記スイッチング電源回路の出力部に直列に接続され
た抵抗器及び、サーミスタと、前記抵抗器と前記サーミ
スタによる分圧の変化を検出し、出力電圧を補正するた
めの前記補正信号を出力する補正信号出力部とで構成さ
れることを特徴とする請求項1のスイッチング電源並列
運転制御装置。 - 【請求項6】 前記補正信号出力部を、 前記抵抗器と前記サーミスタによる分圧の変化を参照電
圧との比較により検出するオペアンプにより構成するこ
とを特徴とする請求項5のスイッチング電源並列運転制
御装置。 - 【請求項7】 前記電源回路に対し、外付け可能に構成
したことを特徴とする請求項1乃至6のスイッチング電
源並列運転制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16532099A JP3398685B2 (ja) | 1999-06-11 | 1999-06-11 | スイッチング電源並列運転制御装置 |
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---|---|---|---|
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000358371A true JP2000358371A (ja) | 2000-12-26 |
JP3398685B2 JP3398685B2 (ja) | 2003-04-21 |
Family
ID=15810097
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013196626A (ja) * | 2012-03-22 | 2013-09-30 | Nec Corp | 電源システム、制御方法及び制御プログラム |
EP2656494A1 (fr) * | 2010-12-23 | 2013-10-30 | Valeo Systemes De Controle Moteur | Dispositif et procede de conversion dc/dc dans le reseau de bord d'un vehicule |
JP2016146198A (ja) * | 2016-03-22 | 2016-08-12 | 日本電気株式会社 | 電源システム、制御方法及び制御プログラム |
-
1999
- 1999-06-11 JP JP16532099A patent/JP3398685B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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