JP2000358159A - 画像読み取り装置 - Google Patents

画像読み取り装置

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JP2000358159A
JP2000358159A JP11170496A JP17049699A JP2000358159A JP 2000358159 A JP2000358159 A JP 2000358159A JP 11170496 A JP11170496 A JP 11170496A JP 17049699 A JP17049699 A JP 17049699A JP 2000358159 A JP2000358159 A JP 2000358159A
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孝明 前原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 白基準板に付着する多少のゴミ・汚れの有無
に関わらず精度良く原稿の画像データ読み取りができる
ようにする。 【解決手段】 キャリッジ7を基準位置に動かして白基
準板13のレベルを取得する際に、主走査差方向レベル
変化量を検出し、設定した閾値を超えた場合、基準位置
を移動して複数回読み取り基準取り込みを行う。読み取
られた複数回の基準データに対して所定の演算を施して
基準データの精度を上げた。また、定められた上限回数
のリトライを実施しても、同じ位置にムラ・汚れが検出
された場合には、イメージセンサ4の特定画素の感度落
ちによる欠陥画素と判定する機能、また前回の基準読み
取り位置と検出された欠陥画素位置を記憶する手段を設
け、次回の電源ON時には、イニシャル時間の短縮化を
図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イメージスキャナ
装置、ディジタル複写機、ファクシミリ等に用いられる
画像読み取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、イメージスキャナ装置、ディジタ
ル複写機などで原稿の画像データを多階調でディジタル
的に読み出し、プリンタやディスプレイ等の出力装置を
介して中間調の再現をすることのできる画像読み取り装
置が多く利用されるようになってきた。中間調を含む原
稿の画像データを多階調で精度よく読み取るためには、
照射光学系を工夫してイメージセンサの露光光量を上
げ、原稿白部の読み取り出力を増大することで画像デー
タのS/N比を上げること、および光源の照射光量を一
定に保持し、原稿白部の信号レベルの変動や、原稿黒部
の黒レベルの浮きを抑えることが重要になる。
【0003】そのため、予め白レベルおよび黒レベルの
基準の読み取りを行って、原稿読み取り画像データを基
準データを元にシェーディング補正と呼ばれるディジタ
ル演算により正規化し、精度良く階調再現を行うような
技術がディジタル技術の進歩につれて主流になりつつあ
る。これら画像読み取りにおける階調再現技術の進歩に
伴ない、カラー・白黒の写真や印刷物等の原稿を画像デ
ータに変換して簡便に入力することのできるフラットベ
ッドタイプの画像読み取り装置が普及してきている。
【0004】以下、このような従来の画像読み取り装置
について説明する。
【0005】図19は従来の画像読み取り装置を示す機
構系ブロック図である。
【0006】図19に示す画像読み取り装置において、
遮光部材5は、スリットが設けられており、光源2の余
分な光束を制限する機能を有する。原稿ガラス6は、ガ
ラス等の光透過材質で形成されており、使用者により読
み取り用の原稿1を一枚ずつ載置可能に構成されてい
る。キャリッジ7は、光源2、レンズ3、CCD等のラ
イン型イメージセンサ4、遮光部材5で構成される光学
系を保持して、矢印Aで示す副走査方向に移動可能に構
成されている。キャリッジ駆動手段8は、駆動プーリ
9、従動プーリ10、駆動ワイヤ11、モータ12で構
成されており、キャリッジ7を原稿面副走査両方向に移
動可能に構成されている。白基準板13は、後で述べる
シェーディング処理時の白レベル基準を与える機能を有
する。
【0007】透過光源ユニット14は、複数の光源15
および、これら複数の光源15からの照射光を材料内部
で拡散反射しつつ透過するようにした光拡散板16から
なり、原稿ガラス6で規定される原稿読み取り範囲全体
にほぼ均一に複数の光源15からの光束を照射するよう
に構成されている。この透過光源ユニット14は、ポジ
フィルム等の透過原稿の読み取りに用いるが、写真・印
刷物等の反射原稿の読み取りの際に、原稿1を原稿ガラ
ス6上に担持するための原稿蓋としての機能も有する。
【0008】図20は従来の画像読み取り装置を示す回
路系ブロック図である。
【0009】図20に示す画像読み取り装置において、
イメージセンサ駆動回路100は、イメージセンサ4に
走査開始信号HSYNCおよび走査クロック信号VCL
Kを与える。アンプ101は、イメージセンサ4からの
画像信号出力を適正なレベルまで増幅する。A/D変換
器102は、イメージセンサ4からの画像信号を量子化
しディジタル値の画像データへ変換する。インタフェー
ス回路104は、画像データを一定量蓄積し、外部装置
(図示せず)の指示に従って同期を取りながら読み取っ
た原稿の画像データを出力する。モータ駆動回路105
は、モータ12を任意の速度で回転させる。CPU10
6は、光源2、複数の光源15、イメージセンサ駆動回
路100、シェーディング補正回路103a、インタフ
ェース回路104、モータ駆動回路105を制御する。
【0010】シェーディング補正回路103aは、光源
2の照射光の不均一性およびイメージセンサ4の各画素
毎の感度ばらつき等がもたらす、主走査方向の画像信号
出力のばらつきを正規化し補正する。シェーディング補
正回路103aの内部構成として、白基準メモリ107
は、白基準データを保存し、黒基準メモリ108は、黒
基準データを保存する。また、第1の減算器109は、
白基準データから黒基準データを減算し、第2の減算器
110は、画像読み取り時に、画像データから黒基準デ
ータを減算する。さらに、乗算器111は、第2の減算
器110の出力に、CPU106から与えられた係数k
1を掛け合わせる。そして、第1の除算器112は、乗
算器111の出力データを第1の減算器109の出力を
母数として割り算を実行し、その結果をシェーディング
補正出力として与える。
【0011】以上のように構成された従来の画像読み取
り装置について、図21および図22を参照しながら以
下にその動作を説明する。
【0012】ホストコンピュータ等の外部装置(図示せ
ず)からフラットベッド上の印刷物・写真等の反射原稿
の画像読み取りが指示されると、CPU106はイニシ
ャル処理を実行する。すなわち、CPU106は、モー
タ12を駆動しキャリッジ駆動手段8を介してキャリッ
ジ7を原稿副走査方向Aの左側方向へ駆動し、キャリッ
ジ7を待機位置に移動させる原点復帰動作を実行する。
【0013】原点復帰動作が完了した後、CPU106
は、光源2を点灯させると共に、キャリッジ7を待機位
置から白基準板13の下方のシェーディングを行う基準
位置H1に移動させ、図21の下図に示すように原稿最
大白の基準値、つまり白基準値として白基準板13の画
像データの読み取りを行う。この際に、シェーディング
補正回路103a内の白基準メモリ107を書き込みモ
ードに切り替えて書き込みを行うことで、この画像デー
タを白基準データとして保持する。
【0014】白基準データの書込みが終了すると、CP
U106は、光源2を消灯し暫時待機した後、図21の
下図に示す最大黒の基準値、つまり黒基準値として暗時
の画像データの読み取りを行う。この際に、シェーディ
ング補正回路103a内の黒基準メモリ108を書き込
みモードに切り替えて書き込みを行うことで、暗時の画
像データを黒基準データとして保持する。
【0015】このようにして、イニシャル処理において
白基準データおよび黒基準データの書き込みが完了する
と、CPU106は、シェーディング補正回路103a
内の白基準メモリ107および黒基準メモリ108を読
み出しモードにセットし、キャリッジ7を所定の待機位
置まで戻してイニシャル処理を完了する。
【0016】イニシャル処理が完了すると、CPU10
6は、フラットベッド上に手動で原稿1がセットされた
ものと判断して、光源2を再び点灯した後、モータ駆動
回路105を介してキャリッジ7を右側の原稿先端へ移
動させ、原稿ガラス6上にセットされた原稿1の画像デ
ータの読み出し動作に入る。
【0017】キャリッジ7が原稿先端部に到達すると、
原稿ガラス6を通して光源2からの光束が照射され、こ
の光束に対応する原稿からの反射光はレンズ3により集
光され、イメージセンサ4の受光部上に結像する。この
とき遮光部材5は、原稿1の読み取り部分付近以外の光
源2からの光束を制限し、光源フレアの発生を抑制す
る。
【0018】イメージセンサ4の受光部には、原稿の主
走査方向に1ラインまたは複数ライン分に渡り、受光素
子が配列されている。各々の受光素子は、対応する原稿
位置の原稿反射光の大小に比例した電荷が、イメージセ
ンサ駆動回路100より与えられるHSYNC信号の周
期の間蓄積され、電気信号としての画像信号に変換され
る。この画像信号は、イメージセンサ駆動回路100か
ら与えられるビデオクロック信号VCLKに同期して順
次出力される。
【0019】イメージセンサ4から出力された1ライン
分の画像信号は、十分なレベルまでアンプ101で増幅
された後、A/D変換器102により量子化されたディ
ジタル値の画像データに変換される。この画像データ
は、照射光の不均一性およびイメージセンサ4の各画素
毎の感度ばらつき等がもたらす、主走査方向の画像信号
出力ばらつき、つまりシェーディング歪みを含んでい
る。
【0020】この画像データは、シェーディング補正回
路103aへ入力される。前に説明したように、シェー
ディング補正回路103aの内部の白基準メモリ107
および黒基準メモリ108には、イニシャル処理により
予め基準データが書込まれており、原稿1の画像読み取
り動作中においては、VCLK信号に同期して出力され
る画像データの画素位置に従って対応する基準データの
読み出しが行われる。
【0021】まず、第1の減算器109により読み出さ
れる画像データの画素位置に対応する白基準データから
黒基準データが差し引かれる。このデータは、シェーデ
ィング歪みを正規化して補正するために参照するデータ
となる。同様に、原稿1から読み出される画像データ
は、第2の減算器110に入力されて画像データに含ま
れる黒基準データ成分が差し引かれる。さらに、このデ
ータは、乗算器111により、CPU106から与えら
れた補正係数k1が掛け合わされる。補正係数k1は、
原稿1の下地を読み取らないように原稿1の反射率と白
基準板13の反射率の違いを補正する係数が選ばれ、両
者に違いがなければk1=1となる。
【0022】ここで乗算器111および第1の減算器1
09から出力される2つのデータは、第1の除算器11
2で割り算されてシェーディング補正データとなる。す
なわち、 シェーディング補正データ = k1×(画像データ−黒基準データ)/(白基準データ−黒基準データ) ・・・(1) という演算が実行され、シェーディング歪みの補正が行
われる。
【0023】ここで、図22の下図に示すシェーディン
グ係数は、1/(白基準データ−黒基準データ)であ
り、第1の減算器109によって画像データから黒基準
データを差し引いたデータを参照し、シェーディング係
数を掛け合わせてシェーディング補正により補正された
画像データを得るステップを簡単に説明している。
【0024】こうして、原稿1の画像データは、白基準
データを原稿の最大反射率として正規化し、シェーディ
ング歪みが補正されて出力される。補正後の画像データ
は、順次インタフェース回路104を介して外部装置
(図示せず)の指示に従って出力される。こうして、原
稿の1ライン分の読み取り画像データの読み取りが完了
すると、CPU106は、キャリッジ7を次の読み取り
ラインへ移動し、次ラインの画像データを注目ラインと
して順次読み出しを継続する。
【0025】このようにして、1ライン分の画像データ
を得る度に、モータ駆動回路105により駆動手段8を
介してキャリッジ7を1ライン分に相当する移動距離づ
つ移動させていくことにより、原稿1が持つ2次元の画
像データを平面的に順次読み取っていくことができるよ
う構成されている。
【0026】次に、透過原稿読み取りユニットを用いて
ポジフィルム等の透過原稿読み取りを行う場合の動作に
ついて説明する。
【0027】ホストコンピュータ等の外部装置(図示せ
ず)から今度はフラットベッド上のポジフィルム等の透
過原稿の画像読み取りが指示されると、CPU106
は、モータ12を駆動しキャリッジ駆動手段8を介して
キャリッジ7を原稿副走査方向Aの左側方向へ駆動し、
原稿1の読み出し開始位置(ホーム位置)に移動させる
原点復帰動作を実行する。
【0028】原点復帰動作が完了した後、CPU106
は、キャリッジ7上の光源2は消灯したまま、原稿ガラ
ス6の先端部へキャリッジ7を移動させ、今度は透過光
源ユニット14の複数の光源15を点灯する。原稿1が
透過原稿の場合は、原稿ガラス4の先頭位置を避けてセ
ットされるので、この位置の画像データが透過原稿の場
合の白基準データとなる。CPU106は、この際の出
力データをシェーディング補正回路103a内の白基準
メモリ107に白基準データとして保持する。次に、C
PU106は、透過光源ユニットの複数の光源15を消
灯させ、この際にイメージセンサ4により検出される出
力を黒基準データとして、シェーディング補正回路10
3a内の黒基準メモリ108に黒基準データとして続け
て保持する。
【0029】白基準データおよび黒基準データの取り込
みによりイニシャル動作が終了すると、CPU106
は、フラットベッド上に原稿1がセットされたものと判
断して、複数の光源15を再び点灯させた後、モータ駆
動回路105を介してキャリッジ7を矢印Aの右側に示
す原稿先端位置へと移動させ、原稿ガラス6上に先端部
を避けてセットされた原稿1の画像データの読み出し動
作に入る。
【0030】キャリッジ7が原稿先端部に到達すると、
原稿1へは複数の光源15からの光束が光拡散板16を
介して均一に照射され、この光束に対応する原稿1から
の透過光は原稿ガラス4を通った後、レンズ3により集
光され、イメージセンサ4の受光部上に結像する。この
とき遮光部材5は、複数の光源15からの余分な光束を
制限し光源フレアの発生を抑制する。
【0031】以降の画像読み取り動作については、前に
説明した印刷物・写真等の反射物原稿の読み取りと全く
同じであり、説明は省略する。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような構成による画像読み取り装置においては、図23
に示すように白基準板13に汚れ、きずが少しでも発生
すると、対応する画素の白基準読み取り出力が実際より
低くなる。このため、シェーディング補正後の画像デー
タとしては、図24に示すようにシェーディング補正回
路103aの動作により低い部分が高く補正されるの
で、実際の画像データより高く出力されてしまう。この
誤補正は、パターン的な固定ノイズ成分として副走査方
向全幅に渡って発生するので、読み取り画像に視認され
る白筋となって現れ、画像品質を著しく劣化させる。
【0033】このため、従来の白基準板13について
は、製造時にごみ、汚れ等について特別に留意しなけれ
ばならず、画像読み取り装置の生産において障害となっ
ている。また、透過原稿読み取りの際に問題となる原稿
ガラス6表面に付着した汚れや、経時的に発生する原稿
ガラス6内部へのゴミ付着等の汚れについては、従来で
は対処のしようがなかった。
【0034】近年ではイメージセンサ製造技術の進歩に
伴い読み取り解像度が高解像度化してきているため、よ
り細かなゴミ、汚れに対しても読み取り画像に大きな影
響を受けるようになり益々大きな問題となってきてい
る。
【0035】そこで、本発明は、白基準板に付着する多
少のゴミ・汚れの有無に関わらず精度良く原稿の画像デ
ータ読み取りができる画像読み取り装置を提供すること
を目的とする。
【0036】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明の画像読み取り装置は、原稿の主走査方向に
対応する受光画素列を有するイメージセンサを用いた読
み取り手段と、原稿を照射する光源と、原稿からの反射
光ないしは透過光を読み取り手段に結像する光学手段
と、読み取り手段を原稿副走査方向に相対的に移動させ
る駆動手段と、読み取り基準の基準データを取得する基
準データ取得手段と、基準データのレベル変化量を検出
するレベル変化量検出手段と、一定以上のレベル変化量
を弁別する閾値検出手段と、基準データの取得に際して
複数の基準位置を持たせ、各基準位置間で読み取り手段
を移動させて基準データを再取得する基準データ再取得
手段とを有する構成としたものである。
【0037】これにより、反射原稿か透過原稿かに関わ
らず、読み取り画像品位が高品位で、外部からのゴミの
進入等による経時的な変化にも影響が少なく、かつイニ
シャル処理時間を短縮でき、信頼性の高い画像読み取り
装置が得られる。
【0038】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、原稿の主走査方向に対応する受光画素列を有するイ
メージセンサを用いた読み取り手段と、原稿を照射する
光源と、原稿からの反射光ないしは透過光を読み取り手
段に結像する光学手段と、読み取り手段を原稿副走査方
向に相対的に移動させる駆動手段と、読み取り基準の基
準データを取得する基準データ取得手段と、基準データ
のレベル変化量を検出するレベル変化量検出手段と、一
定以上のレベル変化量を弁別する閾値検出手段と、基準
データの取得に際して複数の基準位置を持たせ、各基準
位置間で読み取り手段を移動させて基準データを再取得
する基準データ再取得手段とを有する画像読み取り装置
であり、イニシャル処理としてシェーディング補正を行
うための基準を読み取った基準データに対し、隣接画素
出力間の差の絶対値を計算することで基準データの変化
量を検出し、変化量が設定された閾値を越えた場合は、
基準位置を移動させ、再度基準データの読み取りを行わ
せることが可能になるという作用を有する。
【0039】本発明の請求項2に記載の発明は、請求項
1記載の発明において、閾値検出手段が検出した画素位
置および基準データ取得時の基準位置を記憶する記憶手
段を設けた画像読み取り装置であり、閾値を超えた画素
の位置を記憶し、複数の基準位置のうち前回使用した基
準位置を記憶し、さらに全ての基準位置で同一画素が閾
値を越えた場合、その画素を欠陥画素として記憶するの
で、毎回ゴミ・汚れのない基準位置で、画素の感度落ち
による欠陥の影響を受けることなく、短いイニシャル処
理時間でシェーディング補正のための基準データを取り
込むことが可能になるという作用を有する。
【0040】本発明の請求項3に記載の発明は、請求項
1または2記載の発明において、複数の基準位置で得た
基準データ取得結果を保持する保持手段と、各基準デー
タ取得結果の同一画素位置データ間に所定の演算を加え
る演算手段とを設け、所定の演算結果を新規の基準デー
タとした画像読み取り装置であり、基準位置を移動して
得た複数回の白基準データおよび黒基準データに対し
て、複数回の基準データ間に所定の演算処理を施すこと
により、基準のゴミ・汚れ等の影響を抑制するととも
に、白基準および黒基準の取り込みデータのバラツキを
抑制し、副走査方向に現れる固定ノイズを抑制すること
で、読み取り画像の画質およびS/Nの向上を図ること
が可能になるという作用を有する。
【0041】本発明の請求項4に記載の発明は、請求項
3記載の発明において、所定の演算は、複数の基準デー
タの各画素位置に対応する平均値を抽出する演算である
画像読み取り装置であり、基準位置を移動して得た複数
回の白基準データおよび黒基準データに対して、複数回
の基準データ間に上記演算処理を施すことにより、基準
のゴミ・汚れ等の影響を抑制するとともに、白基準およ
び黒基準の取り込みデータのバラツキを抑制し、副走査
方向に現れる固定ノイズを抑制することで、読み取り画
像の画質およびS/Nの向上を図ることが可能になると
いう作用を有する。
【0042】本発明の請求項5に記載の発明は、請求項
3記載の発明において、所定の演算は、複数の基準デー
タの各画素位置に対応する最大値を抽出する演算である
画像読み取り装置であり、基準位置を移動して得た複数
回の白基準データおよび黒基準データに対して、複数回
の基準データ間に上記演算処理を施すことにより、基準
のゴミ・汚れ等の影響を抑制するとともに、白基準およ
び黒基準の取り込みデータのバラツキを抑制し、副走査
方向に現れる固定ノイズを抑制することで、読み取り画
像の画質およびS/Nの向上を図ることが可能になると
いう作用を有する。
【0043】本発明の請求項6に記載の発明は、請求項
3記載の発明において、所定の演算は、複数の基準デー
タの各画素位置に対応する下限値および上限値に近い1
つまたは複数のデータを除いた残りのデータを平均化処
理する演算である画像読み取り装置であり、基準位置を
移動して得た複数回の白基準データおよび黒基準データ
に対して、複数回の基準データ間に上記演算処理を施す
ことにより、基準のゴミ・汚れ等の影響を抑制するとと
もに、白基準および黒基準の取り込みデータのバラツキ
を抑制し、副走査方向に現れる固定ノイズを抑制するこ
とで、読み取り画像の画質およびS/Nの向上を図るこ
とが可能になるという作用を有する。
【0044】本発明の請求項7に記載の発明は、請求項
3記載の発明において、所定の演算は、複数の基準デー
タの各画素位置に対応する中央値を抽出する演算である
画像読み取り装置であり、基準位置を移動して得た複数
回の白基準データおよび黒基準データに対して、複数回
の基準データ間に上記演算処理を施すことにより、基準
のゴミ・汚れ等の影響を抑制するとともに、白基準およ
び黒基準の取り込みデータのバラツキを抑制し、副走査
方向に現れる固定ノイズを抑制することで、読み取り画
像の画質およびS/Nの向上を図ることが可能になると
いう作用を有する。
【0045】本発明の請求項8に記載の発明は、請求項
1〜7の何れか一項に記載の発明において、透過原稿の
読み取りに適用する画像読み取り装置であり、原稿の種
類にかかわらず、上述した各作用を有する。
【0046】以下、本発明の実施の形態について、図1
から図18を用いて説明する。なお、これらの図面にお
いて同一の部材および従来技術と同一の部材には同一の
符号を付しており、また、重複した説明は省略されてい
る。
【0047】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1における画像読み取り装置を示す機構系ブロック
図、図2は本発明の実施の形態1における画像読み取り
装置を示す回路系ブロック図、図3は本発明の実施の形
態1における画像読み取り装置の白基準値取り込み動作
を示すフローチャート、図4は本発明の実施の形態1に
おける画像読み取り装置の白基準および黒基準データ取
得動作の一例を示す説明図、図5は本発明の実施の形態
1における画像読み取り装置の白基準および黒基準デー
タ取得動作の他の一例を示す説明図、図6は本発明の実
施の形態1における画像読み取り装置の反射原稿読み取
り時のシェーディング補正動作の一例を示す説明図、図
7は本発明の実施の形態1における画像読み取り装置の
反射原稿読み取り時のシェーディング補正動作の他の一
例を示す説明図、図8は本発明の実施の形態1における
画像読み取り装置の透過原稿読み取り時のシェーディン
グ補正動作の一例を示す説明図、図9は本発明の実施の
形態1における画像読み取り装置の透過原稿読み取り時
のシェーディング補正動作の他の一例を示す説明図であ
る。なお、図1は図19の従来の技術の画像読み取り装
置の構成と全く同一であるので、ここでの説明は省略す
る。
【0048】図2に示す画像読み取り装置において、イ
メージセンサ駆動回路100は、イメージセンサ4に走
査開始信号HSYNCおよび走査クロック信号VCLK
を与える。アンプ101は、イメージセンサ4からの画
像信号出力を適正なレベルまで増幅する。A/D変換器
102は、イメージセンサ4からの画像信号を量子化し
ディジタル値の画像データへ変換する。インタフェース
回路104は、画像データを一定量蓄積し、外部装置
(図示せず)の指示に従って同期を取りながら読み取っ
た原稿の画像データを出力する。モータ駆動回路105
は、モータ12を任意の速度で回転させる。CPU10
6は、光源2、複数の光源15、イメージセンサ駆動回
路100、シェーディング補正回路103b、インタフ
ェース回路104、モータ駆動回路105を制御する。
【0049】シェーディング補正回路103bは、光源
2の照射光が有する不均一性およびイメージセンサ4の
各画素毎の感度ばらつき等がもたらす、主走査方向の画
像信号出力のばらつきを正規化し補正する。シェーディ
ング補正回路103bの内部構成として、白基準メモリ
107は、白基準データを保存し、黒基準メモリ108
は、黒基準データを保存する。また、第1の減算器10
9は、白基準データから黒基準データを減算し、第2の
減算器110は、画像読み取り時に、画像データから黒
基準データを減算する。さらに、乗算器111は、第2
の減算器110の出力に、CPU106から与えられた
係数k1を掛け合わせる。そして、第1の除算器112
は、乗算器111の出力データを第1の減算器109の
出力を母数として割り算を実行し、その結果をシェーデ
ィング補正出力として与える。
【0050】ここまでは従来の技術の画像読み取り装置
の構成と同一であるが、シェーディング補正回路103
bは、以下の点で従来の技術でのシェーディング補正回
路103aから改良された構成となっている。すなわ
ち、白基準メモリ107および黒基準メモリ108は、
CPU106から調停回路(図示せず)により独立にデ
ータの読み出しおよび書き込みを行うことができるよう
に構成されている。さらに、CPU106により書き込
み・読み出しが可能な不揮発性のEE−ROM(記憶手
段)113と、複数ライン分の画像メモリを退避するこ
とのできるバッファメモリ(保持手段)114が新しく
追加されている。
【0051】以上のように構成された本発明の実施の形
態1における画像読み取り装置について、以下にその動
作を図3、図4および図5を参照しながら説明する。
【0052】ホストコンピュータ等の外部装置(図示せ
ず)からフラットベッド上の印刷物・写真等の反射原稿
の画像読み取りが指示されると、CPU106はイニシ
ャル処理を開始する。すなわち、CPU106は、モー
タ12を駆動しキャリッジ駆動手段8を介してキャリッ
ジ7を原稿副走査方向Aの左側方向へ駆動し、キャリッ
ジ7を待機位置に移動させる原点復帰動作を実行する。
【0053】原点復帰動作が完了した後、CPU106
は、基準データ取得手段として機能する。すなわち、C
PU106は、光源2を点灯させると共に、キャリッジ
7を待機位置から白基準板13の下方のシェーディング
を行う基準位置H1に移動させ、白基準板13の画像デ
ータを読み取らせる(ステップS1)。この際に、シェ
ーディング補正回路103b内の白基準メモリ107を
書き込みモードに切り替え書き込みを行うことで、この
画像データを白基準データとして保持する(ステップS
2)。
【0054】次に、CPU106は、レベル変化量検出
手段として機能する。すなわち、CPU106は、白基
準メモリ107の読み出しを行い、内容を保持手段であ
るバッファメモリ114に退避する。さらに、白基準メ
モリ107の内容はさらに隣接する画素間出力値の差の
絶対値がレベル変化量として計算され、同じアドレスに
書き換えられる(ステップS3)。
【0055】1ライン分に渡ってこの演算が終了する
と、CPU106は、閾値検出手段として機能する。す
なわち、CPU106は、設定された閾値TH1を超え
るデータがないことを確認する(ステップS4)。図4
の下図では閾値TH1として、画像データ最大値255
に対して約10%の値25が設定されている。ここで、
白基準板13を読み取った白基準データのレベル変化量
は、図4に示すようにランプ2の周辺光量低下やレンズ
のコサイン4乗則等の影響により周辺部で大きな値を示
すが、基準位置H2での基準データ読み取りの例に示す
ように通常は閾値TH1を越えることはない。1ライン
分全ての画素についてこの検証が終了し、白基準データ
中に閾値TH1を越えるレベル変化量を持つ画素が見つ
からなかった場合は、白基準データが正常であると判断
し、白基準データの取り込みを完了する(ステップS1
2)。
【0056】しかし、図4で基準位置H1の例に示すよ
うに、白基準板13の基準位置上にゴミ・汚れが現れた
場合、図4中図に示す白基準データの変化は急峻にな
り、図4の下図に示すように基準位置H1に対応するレ
ベル変化量は閾値TH1を越えてしまう。ここで、CP
U106は、基準データ再取得手段として機能する。す
なわち、CPU106は、このように閾値TH1を越え
るレベル変化量を持った画素が、白基準データ中に一つ
以上存在した場合は、その画素位置を閾値オーバー画素
位置として記憶手段であるEE−ROM113に読み取
った基準位置H1とともに記録し、リトライ処理に移行
する(ステップS6)。リトライ処理を行う前にCPU
106は、イメージセンサ4の製造上の理由で発生する
特定の画素の感度落ちにより欠陥画素としてEE−RO
M113に予め記録された位置でないか確認する(ステ
ップS5)。
【0057】閾値オーバー位置が欠陥画素として登録さ
れた位置と一致した場合は、現在の白基準メモリ107
に書き込まれた値を採用し、白基準データの取り込みを
完了する(ステップS12)。急峻なレベル変化であっ
てもイメージセンサ4の特定画素の感度落ちについて
は、シェーディング歪みとして、シェーディング補正で
正規化補正できる範囲であれば問題とならないためであ
る。
【0058】閾値オーバーの画素が、登録された欠陥画
素以外に発生していた場合は、リトライ処理へ移行す
る。白基準のリトライ処理としてキャリッジ7を設定し
た距離d1分移動して次の基準位置H2へ移動させる
(ステップS7)。このとき、リトライ回数が最大回数
N1に達したかどうかを判断する(ステップS8)。ま
た、白基準の有効範囲から外れていないかを判断し(ス
テップS9)、外れた場合は初期の基準位置H1より再
度リトライ処理を行う。その際、閾値TH1にオフセッ
トを加えレベルを変更しても良く、初期位置H1を変更
しても良い(ステップS13)。
【0059】こうして基準位置が再設定された後、光源
2を点灯し再び白基準データの取り込みを行うとともに
(ステップS2)、今回取り込まれた新しい白基準デー
タに対して、隣接画素間のデータ変化量が設定した閾値
を越えていないか白基準データの隣接画素間のレベル変
化量を再度確認する(ステップS3)。
【0060】図4に示すように、新規の基準位置H2で
のリトライ処理で取り込まれた白基準データのレベル変
化量が、今度は閾値TH1未満に収まった場合、CPU
106は、白基準板13上のゴミ・汚れを回避したと判
断して、今回白基準メモリ107に取り込まれた白基準
データを採用し、今回の基準位置H2をEE−ROM1
13に記憶した後、黒基準データ取得へと処理を移行す
る(ステップS12)。しかし、ここで再度欠陥画素が
発見されると、閾値TH1を越えた画素位置とその際の
基準位置を再び記録し、繰り返し回数N1に達するまで
リトライ処理を実行する(ステップS8)。
【0061】リトライ回数が、N1に達しても常に閾値
オーバーの画素が現れた場合は、エラー処理に移行する
前に閾値オーバーの検出位置が同一画素位置でないか確
認する。同一画素位置の場合は、イメージセンサ4に新
たに発生した感度落ちによる欠陥画素と判定して、EE
−ROM113に欠陥画素として画素位置を登録し、白
基準データの書き込みを完了する(ステップS11)。
図5には、イメージセンサ4の欠陥画素による感度落ち
による欠陥画素が発生した例を、図4の欠陥画素が存在
しない場合と対比して示している。同一画素位置でなか
った場合は、白基準異常としてエラー処理を実行する
(ステップS14)。
【0062】このようにして、イニシャル処理において
白基準データの取り込みが完了すると、CPU106
は、次に光源2を消灯し暫時待機した後、暗時の画像デ
ータとして読み取りを行い、シェーディング補正回路1
03b内の黒基準メモリ108を書き込みモードに切り
替え書き込みを行うことで、暗時の画像データを黒基準
データとして保持する。この黒基準データの取り込み動
作の説明については従来の技術と同様である。
【0063】次に、CPU106は、シェーディング補
正回路103b内の白基準メモリ107および黒基準メ
モリ108を読み出しモードにセットし、キャリッジ7
を所定の待機位置まで戻してイニシャル処理を完了す
る。
【0064】イニシャル処理が完了すると、CPU10
6は、フラットベッド上に手動で原稿1がセットされた
ものと判断して、モータ駆動回路105を介してキャリ
ッジ7を右側の原稿先端へ移動させ、原稿ガラス6上に
セットされた原稿1の画像データの読み出し動作に入
る。
【0065】キャリッジ7が原稿先端部に到達すると、
原稿ガラス6を通して光源2からの光束が照射され、こ
の光束に対応する原稿からの反射光はレンズ3により集
光され、イメージセンサ4の受光部上に結像する。この
とき遮光部材5は、原稿1の読み取り部分付近以外の光
源2よりの光束を制限し光源フレアの発生を抑制する。
【0066】イメージセンサ4の受光部には、原稿1の
主走査方向に1ラインまたは複数ライン分に渡り、受光
素子が配列されている。各々の受光素子は、対応する原
稿位置の原稿反射光の大小に比例した電荷が、イメージ
センサ駆動回路100から与えられるHSYNC信号の
周期の間蓄積され、電気信号としての画像信号に変換さ
れる。この画像信号は、イメージセンサ駆動回路100
から与えられるビデオクロック信号VCLKに同期して
順次出力される。
【0067】イメージセンサ4から出力された1ライン
分の画像信号は、十分なレベルまでアンプ101で増幅
された後、つぎのA/D変換器102により量子化され
たディジタル値の画像データに変換される。従来の技術
と同様に画像データは、光源2の周辺光量低下等による
光学系の不均一性、およびイメージセンサ4の欠陥画素
を含む各画素毎の感度ばらつき等がもたらす、主走査方
向の画像信号出力ばらつき、つまりシェーディング歪み
を含んでいる。
【0068】この画像データはシェーディング補正回路
103bへ入力される。
【0069】これから先のシェーディング補正動作を図
6および図7を参照して説明する。
【0070】このシェーディング補正回路103bは、
演算手段として機能する。すなわち、シェーディング補
正回路103bの内部の白基準メモリ107および黒基
準メモリ108には、先ほど説明したイニシャル処理に
より予め基準データが書込まれており、原稿1の画像読
み取り動作中においては、VCLK信号に同期して出力
される画像データの画素位置に従って対応する基準デー
タの読み出しが行われる。
【0071】まず、第1の減算器109により読み出さ
れる画像データの画素位置に対応する白基準データから
黒基準データが差し引かれる。同様に、原稿1から読み
出される画像データは、第2の減算器110に入力され
て画像データに含まれる黒基準データ成分が差し引かれ
る。さらに、このデータは、乗算器111により、CP
U106から与えられた補正係数k1が掛け合わされ
る。補正係数k1は、原稿1の下地を読み取らないよう
に原稿1の反射率と白基準板13の反射率の違いを補正
する係数が選ばれ、両者に違いがなければk1=1とな
る。
【0072】ここで、乗算器111および第1の減算器
109から出力される2つのデータは、第1の除算器1
12で割り算されてシェーディング補正データとなる。
すなわち、 シェーディング補正データ = k1×(画像データ−黒基準データ)/(白基準データ−黒基準データ) ・・・(2) という演算が実行され、画像データに含まれるシェーデ
ィング歪みの補正が行われる。
【0073】ここで、図6の下図に示すシェーディング
係数は、1/(白基準データ−黒基準データ)であり、
画像データより黒基準データを差し引いたデータに対
し、シェーディング係数を掛け合わせてシェーディング
補正により補正された原稿の画像データを得るステップ
を簡単に説明している。
【0074】従来の技術では図23および図24にて説
明したように、白基準板13にシェーディング歪み以外
にゴミ・汚れ等の影響が現れた場合、実際より低く基準
データを取り込んでしまい、結果として過多な補正が行
われていたが、本実施の形態では図6にて示すようにゴ
ミ・汚れの位置を避け、正確にシェーディング歪みのみ
の補正を行うことができていることがわかる。また、イ
メージセンサ4の特定画素の感度落ちによる欠陥画素に
よる出力低下に関しては、図7にて示すようにシェーデ
ィング歪みの一部としてシェーディング係数でレベルが
持ち上げられ、正常な出力レベルに補正される。
【0075】このようにして、原稿1の画像データは、
原稿1の画像データに含まれるシェーディング歪みのみ
が補正されて出力される。補正後の画像データは、順次
インタフェース回路104を介して外部装置(図示せ
ず)の指示に従って出力される。こうして原稿の1ライ
ン分の読み取り画像データの読み取りが完了すると、C
PU106は、キャリッジ7を次の読み取りラインへ移
動し、次ラインの画像データを注目ラインとして順次読
み出しを継続する。
【0076】このようにして、1ライン分の画像データ
を得る度に、モータ駆動回路105により駆動手段8を
介してキャリッジ7を1ライン分に相当する移動距離づ
つ移動させていくことにより、原稿1が持つ2次元の画
像データを平面的に順次読み取っていくことができるよ
う構成されている。
【0077】次に、透過原稿読み取りユニット14を用
いてポジフィルム等の透過原稿読み取りを行う場合の動
作について図8および図9を参照しながら説明する。
【0078】ホストコンピュータ等の外部装置(図示せ
ず)から今度はフラットベッド上のポジフィルム等の透
過原稿の画像読み取りが指示されると、CPU106
は、イニシャル処理を実行する。すなわち、CPU10
6は、モータ12を駆動しキャリッジ駆動手段8を介し
てキャリッジ7を原稿副走査方向Aの左側方向へ駆動
し、原稿1の読み出し開始位置(ホーム位置)に移動さ
せる原点復帰動作を実行する。
【0079】原点復帰動作が完了した後、CPU106
は、キャリッジ7上の光源2を消灯したまま原稿ガラス
6の先端部の基準位置T1へ移動させ、今度は透過光源
ユニット14上の複数の光源15を点灯させる。このと
き、白基準メモリ107を書き込みモードに切り替え、
原稿ガラス6を通した透過光を、透過原稿での白基準デ
ータとして白基準メモリ107へ書き込みを行う。
【0080】次に、CPU106は、白基準メモリ10
7の読み出しを行い、内容をバッファメモリ114に退
避する。さらに、白基準メモリ107の内容はさらに隣
接する画素間の出力値の差の絶対値が計算され、同じア
ドレスに書き換えられる。1ライン分に渡ってこの演算
が終了した後、CPU106は、設定された閾値を超え
るデータがないことを確認する。反射原稿の際と同様に
各画素毎に順次確認を行う。全ての画素についてこの検
証が終了し、白シェーディングデータ中に閾値を越える
画素が見つからなかった場合は、その白シェーディング
データを白基準メモリ107に保持して白基準データ取
り込み処理を終了する。しかし、閾値を越える画素が白
シェーディングデータ中に一つ以上存在した場合は、そ
の画素位置を欠陥画素位置としてEE−ROM113に
発生した透過原稿での基準位置T1とともに記録し、リ
トライ処理に移行する。リトライ処理については、反射
原稿での基準位置がH1、H2、H3であったのに対し
てT1、T2、T3となる以外は同様の動作であるため
説明は省略する。
【0081】こうして白基準データの書き込みが完了す
ると、CPU106は、複数の光源15を消灯し暫時待
機した後、暗時の画像データとして読み取りを行い、シ
ェーディング補正回路103b内の黒基準メモリ108
を書き込みモードに切り替え書き込みを行うことで、暗
時の画像データを黒基準データとして保持する。
【0082】こうして取り込まれた白基準データおよび
黒基準データを用いて、原稿1のシェーディング歪みを
補正して画像データの読み出しを行う。白基準データお
よび黒基準データの取り込みによりイニシャル動作が終
了すると、CPU106は、フラットベッド上に原稿1
がセットされたものと判断して、モータ駆動回路105
を介してキャリッジ7を矢印Aの右側の原稿先端位置へ
と移動させ、原稿ガラス6上に先端部を避けてセットさ
れた原稿1の画像データの読み出し動作に入る。
【0083】キャリッジ7が原稿先端部に到達すると、
原稿1へは複数の光源15からの光束が光拡散板16を
介して均一に照射され、この光束に対応する原稿1から
の透過光は原稿ガラス4を通った後レンズ3により集光
され、イメージセンサ4の受光部上に結像する。このと
き遮光部材5は、複数の光源15からの余分な光束を制
限し光源フレアの発生を抑制する。
【0084】これより先の、画像読み取り動作について
は、光源2から複数の光源15に変わり、白基準データ
および黒基準データを取り込む基準位置が変わったのみ
で、他の動作は印刷物・写真等の反射物原稿の読み取り
と全く同一であるので、説明は省略する。
【0085】(実施の形態2)図10は本発明の実施の
形態2における画像読み取り装置を示す機構系ブロック
図、図11は本発明の実施の形態2における画像読み取
り装置を示す回路系ブロック図、図12は本発明の実施
の形態2における画像読み取り装置のライン間演算回路
を示すブロック図、図13は本発明の実施の形態2にお
ける画像読み取り装置の平均値回路を示すブロック図、
図14は本発明の実施の形態2における画像読み取り装
置の最大値回路を示すブロック図、図15は本発明の実
施の形態2における画像読み取り装置の中心値回路を示
すブロック図、図16は本発明の実施の形態2における
画像読み取り装置の白・黒基準値取り込み動作を示すフ
ローチャート、図17は本発明の実施の形態2における
画像読み取り装置の白基準値取り込み動作の一例を示す
説明図、図18は本発明の実施の形態2における画像読
み取り装置の黒基準値取り込み動作の一例を示す説明図
である。なお、図10は従来の技術の画像読み取り装置
の構成と全く同一であるので、ここでの説明は省略す
る。
【0086】図11に示す画像読み取り装置において、
イメージセンサ駆動回路100は、イメージセンサ4に
走査開始信号HSYNCおよび走査クロック信号VCL
Kを与える。アンプ101は、イメージセンサ4からの
画像信号出力を適正なレベルまで増幅する。A/D変換
器102は、イメージセンサ4からの画像信号を量子化
しディジタル値の画像データへ変換する。インタフェー
ス回路104は、画像データを一定量蓄積し、外部装置
(図示せず)の指示に従って同期を取りながら読み取っ
た原稿の画像データを出力する。モータ駆動回路105
は、モータ12を任意の速度で回転させる。CPU10
6は、光源2、複数の光源15、イメージセンサ駆動回
路100、シェーディング補正回路103b、インタフ
ェース回路104、モータ駆動回路105を制御する。
【0087】シェーディング補正回路103bは、光源
2からの照射光の不均一性およびイメージセンサ4の各
画素毎の感度ばらつき等がもたらす、主走査方向の画像
信号出力のばらつきを正規化し補正する。シェーディン
グ補正回路103bの内部構成として、白基準メモリ1
07は、白基準データを保存し、黒基準メモリ108
は、黒基準データを保存する。また、第1の減算器10
9は、白基準データから黒基準データを減算し、第2の
減算器110は、画像読み取り時に、画像データから黒
基準データを減算する。さらに、乗算器111は、第2
の減算器110の出力に、CPU106から与えられた
係数を掛け合わせる。そして、第1の除算器112は、
乗算器111の出力データを第1の減算器109の出力
で割り算を実行し、シェーディング補正出力として出力
データを与える。白基準メモリ107および黒基準メモ
リ108は、CPU106から調停回路(図示せず)に
より独立にデータの読み出しおよび書き込みを行うこと
ができるように構成されている。さらに、CPU106
により書き込み・読み出しが可能な不揮発性のEE−R
OM113と複数ライン分の画像メモリを退避すること
のできるバッファメモリ114が追加されている。
【0088】ここまでは図2の実施の形態1の画像読み
取り装置の構成と同一であるが、異なる構成としては、
ライン間演算回路115を設けて、バッファメモリ11
4に蓄積された複数ライン分の白基準データおよび黒基
準データを、各ライン間の同一画素位置データ間で所定
の演算処理を行い、処理結果を白基準メモリ107およ
び黒基準メモリ108に書き込めるようにした点であ
る。
【0089】図12はライン間演算回路115の内部ブ
ロック図である。
【0090】図12に示すライン間演算回路115は、
4つの入力d1、d2、d3、d4の平均化演算を行う
平均値回路116、最大値の演算を行う最大値回路11
7、中心値の演算を行う中心値回路118、CPU10
6からの選択信号SELにより、平均値回路116、最
大値回路117、中心値回路118のうち一つの出力を
選択して出力するデータセレクタ119で構成されてい
る。
【0091】図13は平均値回路116の内部構成を示
している。
【0092】図13に示す平均値回路116において、
第1の加算器120は入力d1、d2に接続され、第2
の加算器121は入力d3、d4に接続されている。第
1の加算器120と第2の加算器121の出力は、さら
に第3の加算器122に接続され、入力d1、d2、d
3、d4が加算された出力を得ている。この加算出力は
第2の除算器123に入力され、1/4の出力が第2の
除算器123の出力に現れる。こうして、4つの入力d
1、d2、d3、d4の平均値を得るように構成されて
いる。
【0093】図14は最大値回路117の内部構成を示
している。
【0094】図14に示す最大値回路117において、
第1のMAX比較器124には入力d1、d2が接続さ
れ、第2のMAX比較器125には入力d3、d4が接
続され、より大きいほうの入力d1、d2とd3、d4
がそれぞれ出力される。さらに、第1のMAX比較器1
24の出力と第2のMAX比較器125の出力が第3の
MAX比較器126に入力され、4つの入力d1、d
2、d3、d4のうち一番大きい値、つまり最大値が第
3のMAX比較器126から出力される。
【0095】図15は中心値回路118の内部構成を示
している。
【0096】図15に示す中心値回路118において、
第4のMAX比較器127、第5のMAX比較器12
8、第6のMAX比較器129は、図12の最大値回路
117と同じように接続され、4つの入力d1、d2、
d3、d4のうち最大値を出力するよう構成されてい
る。また、第1のMIN比較器130には入力d1、d
2が接続され、第2のMIN比較器131には入力d
3、d4が接続され、それぞれ小さいほうの入力d1、
d2とd3、d4が出力される。さらに、第1のMIN
比較器130と第2のMIN比較器131の出力が第3
のMIN比較器132に入力され、4つの入力d1、d
2、d3、d4のうち一番小さい値、つまり最小値が第
3のMIN比較器132から出力される。
【0097】また、第4の加算器133は入力d1、d
2が接続され、第5の加算器134には入力d3、d4
が接続されている。第4の加算器133と第5の加算器
134の出力は第6の加算器135に接続され、4つの
入力d1、d2、d3、d4の合計された出力を得る。
さらに、この出力は、第3の減算器136にて最小値が
差し引かれ、第4の減算器137にて最大値が差し引か
れ、第4の減算器137の出力は、際引かれた最大値と
最小値を除く残り2つの入力の合計となる。この出力
は、第3の除算器138に入力され、1/2された平均
値が中心値として出力されるよう構成されている。
【0098】以上のように構成された本発明の実施の形
態2における画像読み取り装置について、以下にその動
作を図16、図17および図18を参照しながら説明す
る。
【0099】ホストコンピュータ等の外部装置(図示せ
ず)からフラットベッド上の印刷物・写真等の反射原稿
の画像読み取りが指示されると、CPU106はイニシ
ャル処理を実行する。すなわち、CPU106は、モー
タ12を駆動しキャリッジ駆動手段8を介してキャリッ
ジ7を原稿副走査方向Aの左側方向へ駆動し、キャリッ
ジ7を待機位置に移動させる原点復帰動作を実行する。
【0100】原点復帰動作が完了した後、CPU106
は、光源2を点灯させると共に、キャリッジ7を待機位
置から白基準板13の下方の基準位置H1に移動させ、
白基準板13の画像データを読み取らせる(ステップS
21)。この際に、シェーディング補正回路103b内
の白基準メモリ107を書き込みモードに切り替え書き
込みを行うことで、この画像データを白基準データとし
て保持する(ステップS22)。
【0101】次に、CPU106は、白基準メモリ10
7の読み出しを行い、1ライン分の内容をバッファメモ
リ114に退避する(ステップS23)。CPU106
は、キャリッジ7を設定した距離d2分移動して次の基
準位置H2へ移動させ(ステップS24)、光源2を点
灯し再び白基準データの取り込みを行うとともに(ステ
ップS22)、今回白基準メモリ107に取り込まれた
新しい白基準データの読み出しを行い、1ライン分の内
容をバッファメモリ114の別の領域へ退避する(ステ
ップS23)。
【0102】指定されたライン数分(例では4ライン分
H1からH4まで)の白基準データのバッファメモリ1
14への取り込みが完了すると(ステップS25)、C
PU106は、バッファメモリ114から複数ライン分
の同一位置の画素の画像データ読み出しを開始する。図
17中図に示すように読み出された4ライン分の白基準
データは、白基準の位置により白ムラ、ゴミ・汚れ等の
影響でばらついた値を持っている。この読み出された画
像データは、ライン間演算回路115により、バッファ
メモリ114の同一位置の複数の画素間での所定の演算
処理が行われ、新しい白基準データを得る(ステップS
26)。ここで、図14に示す最大値検出回路117が
選択され、図17の下図に示すようにH1からH4ライ
ンまでの4画素のデータうち最大値が出力DOに現れ
る。CPU106は、この出力値を新しい白基準値とし
て白基準メモリ107に順次1ライン分書き込みを行っ
ていく。
【0103】このようにして、バッファメモリ114に
蓄積された複数ライン分の基準データ全画素について処
理を行い、1ライン分全て新しい白基準データが生成さ
れ、白基準メモリ107への書き込みが完了する。図1
7の下図に示すように白基準への演算処理として最大値
を取ることで、白基準に現れるムラ、ゴミ・汚れ等によ
る基準データのバラツキ、低下による影響を抑止するこ
とが可能になる。
【0104】CPU106は、光源2を消灯し暫時待機
した後、暗時の画像データとして読み取りを行い、シェ
ーディング補正回路103b内の黒基準メモリ108を
書き込みモードに切り替え書き込みを行うことで、今度
は暗時の画像データを黒基準データとして保持する(ス
テップS27)。次に、CPU106は、黒基準メモリ
108の読み出しを行い、取り込まれた黒基準データを
バッファメモリ114へ退避する(ステップS28)。
1ライン分の黒基準データの退避が終了すると、CPU
106は、再度黒基準メモリ108を書き込みモードに
切り替え、次の黒基準データの取り込みを行うとともに
(ステップS27)、今回黒基準メモリ108に取り込
まれた新しい黒基準データの読み取りを行い、内容をバ
ッファメモリ114の別の領域に退避する(ステップS
28)。
【0105】指定されたライン数分の黒基準データのバ
ッファメモリ114への取り込みが完了すると(ステッ
プS29)、CPU106は、バッファメモリ114か
ら順次同一位置の複数画素の読み出しを開始する。図1
8中図に示すように読み出された複数ライン分の黒基準
データは、イメージセンサ4および回路によりランダム
ノイズや突発性のポップノイズが重畳し、ばらついた値
となる。白基準データの処理と同様に読み出された複数
ライン分の黒基準データは、ライン間演算回路116に
よりバッファメモリ114の同一位置の複数の画素間で
演算処理が施され、新規の黒基準データを得る(ステッ
プS30)。図13に示す平均値回路116が選択さ
れ、設定値を4回としているので、1回目の1ラインか
ら4回目の第4ラインまでの同一位置の4画素の平均値
が出力DOに現れる。図18の下図に示すように平均値
を取ることでランダムノイズ成分が抑制される。CPU
106は、この出力値を新規の黒基準データとして黒基
準メモリ108に順次1ライン分書き込みを行う(ステ
ップS30)。
【0106】ノイズ成分として、突発的なポップノイズ
が目立つ場合は、所定の演算として中心値回路118を
選択する。中心値回路118は、複数の値から、最大値
および最小値を除いた残りを平均化することにより、突
発的なノイズで現れるバラツキを除去する効果がある。
ここでは示していないが、一般的な中央値を用いる演算
を行っても同様の効果がある。
【0107】このようにして、イニシャル処理において
いずれかの演算回路により新しく算出され生成された白
基準データおよび黒基準データの書き込みが完了する
と、CPU106は、シェーディング補正回路103b
内の白基準メモリ107および黒基準メモリ108を読
み出しモードにセットし(ステップS31)、キャリッ
ジ7を所定の待機位置まで戻してイニシャル処理を完了
する。
【0108】イニシャル処理が完了すると、CPU10
6は、フラットベッド上に手動で原稿1がセットされた
ものと判断して、モータ駆動回路105を介してキャリ
ッジ7を右側の原稿先端へ移動させ、原稿ガラス6上に
セットされた原稿1の画像データの読み出し動作に入
る。
【0109】これ以降の動作については、実施の形態1
での動作の説明と同様であるので説明は省略する。透過
原稿ユニット106を適用したポジフィルム等透過原稿
の読み取りについても実施の形態1と同じであるので説
明は省略する。
【0110】いずれの処理が選ばれた場合も、図17に
示すように白基準にゴミ・汚れ等が発生した場合に、複
数の基準データのうち最大値あるいは平均値を採用する
ことで、白基準データに発生する誤差を最小に抑制する
ことが可能になる。さらに、図18に示すように、黒基
準データにも複数の基準データの平均値あるいは中心値
処理を採用することにより、プリンタで出力するために
濃度変換した際の高濃度部の主走査方向のS/Nを向上
させる効果がある。
【0111】特に、所定の演算処理として中心値回路1
18を採用した場合には、イメージセンサ4の蓄積時間
を短くして高速に原稿1の画像データの読み取りを行う
ような際にも、基準データ取り込みの際に発生する突発
的なポップノイズにより、固定ノイズとして基準データ
に取り込まれ、画像の副走査方向に縦筋として現われよ
うなシェーディング補正での副作用を抑制する効果があ
る。
【0112】上述した各実施の形態では、キャリッジ7
をシェーディング基準位置に動かして白基準板13を読
み取り、白基準データを取得する際に、イメージセンサ
4の各画素出力について隣接画素間の出力値の変化量を
検出する手段を設け、この変化量が予め設定された閾値
を越えた場合、その特定画素の位置に対応する白基準上
にゴミ・汚れがあると判断し、基準位置を一定の距離分
移動したのちに再び白基準データの取得を行うようにし
ている。その際も、同様にゴミ・汚れが検出された場合
は、さらに複数回一定の距離分移動してリトライ処理す
るようにしている。また、定められた上限回数のリトラ
イを実施しても、同じ位置にゴミ・汚れが検出された場
合には、イメージセンサの特定画素の感度落ちによる欠
陥と判断し、そのままシェーディング補正を行う機能、
また前回シェーディングを行った位置と、欠陥画素位置
を記憶する手段を設けたことにより、次回のイニシャル
処理時には、欠陥画素とゴミ・汚れ等を避けてシェーデ
ィング補正を行うことができるようしている。このた
め、反射原稿か透過原稿かに関わらず、白基準板の汚れ
・ゴミや、イメージセンサの特定画素の欠陥であって
も、読み取り画像品位が高品位で、外部からのゴミの進
入等による経時的な変化にも影響が少なく、かつイニシ
ャル処理時間を短縮でき、信頼性の高い画像読み取り装
置を得ることが可能になる。
【0113】また、イニシャル処理時には、白基準の副
走査方向に毎回一定の距離分移動しながら複数ライン分
の白基準データおよび黒基準データを取り込み、複数の
白基準データおよび黒基準データについて同一位置の画
素間で平均処理あるいは最大値処理、中心値処理を加え
て新しい白基準データおよび黒基準データを生成するよ
うにしている。これらの処理により、シェーディング補
正時に画像データを正規化する基準となる白基準データ
および黒基準データの精度を上げることが可能になる。
したがって、イニシャル時の白基準に対する読み取り白
レベル変動やイメージセンサ4の特定画素に発生する感
度落ち等の欠陥画素の影響を抑制することができるよう
になり、白基準板13を含め白基準の経時的なゴミ・汚
れや、イメージセンサ4の感度落ち欠陥画素の発生によ
る読み取り画像への固定ノイズによる白筋発生の画質劣
化やS/N低下を抑制し信頼性の高い画像読み取り装置
が得られる。
【0114】なお、ここでは白黒原稿の画像読み取り装
置として説明したが、カラー原稿の画像読み取り装置と
しても全く問題なく適用できる。その際透過原稿の白基
準としては、原稿1の一部、例えばベースフィルムの部
分としても良い。さらに、フラットベッド型のみでな
く、原稿移動型の画像読み取り装置にも同様に適用でき
る。また、基準値を記憶するためのバッファメモリ11
4の代わりに、白基準メモリ107および黒基準メモリ
108の容量を拡張したラインメモリ構成とし、ライン
間演算回路115を直接白基準メモリ107および黒基
準メモリ108に接続する構成でも同様の効果が得られ
る。さらに、ライン間演算処理はライン間演算回路11
5により行うように説明したが、CPU106による演
算処理で代替しても同様に実現できることはいうまでも
ない。
【0115】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、イニシ
ャル処理としてシェーディング補正を行うための基準を
読み取った基準データに対し、隣接画素出力間の差の絶
対値を計算することで基準データの変化量を検出し、変
化量が設定された閾値を越えた場合は、基準位置を移動
させ、再度基準データの読み取りを行わせることが可能
になるという有効な効果が得られる。
【0116】また、本発明によれば、閾値を超えた画素
の位置を記憶し、複数の基準位置のうち前回使用した基
準位置を記憶し、さらに全ての基準位置で同一画素が閾
値を越えた場合、その画素を欠陥画素として記憶するの
で、毎回ゴミ・汚れのない基準位置で、イメージセンサ
上の画素の経時的な感度落ちによる欠陥の影響を受ける
ことなく、短いイニシャル処理時間でシェーディング補
正のための基準データを取り込むことが可能になるとい
う有効な効果が得られる。
【0117】さらに、本発明によれば、基準位置を移動
して得た複数回の白基準データおよび黒基準データに対
して、複数回の基準データ間に所定の演算処理を施すこ
とにより、基準のゴミ・汚れ等の影響を抑制するととも
に、白基準および黒基準の取り込みデータのバラツキを
抑制し、副走査方向に現れる固定ノイズを抑制すること
で、読み取り画像の画質およびS/Nの向上を図ること
が可能になるという有効な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における画像読み取り装
置を示す機構系ブロック図
【図2】本発明の実施の形態1における画像読み取り装
置を示す回路系ブロック図
【図3】本発明の実施の形態1における画像読み取り装
置の白基準値取り込み動作を示すフローチャート
【図4】本発明の実施の形態1における画像読み取り装
置の白基準および黒基準データ取得動作の一例を示す説
明図
【図5】本発明の実施の形態1における画像読み取り装
置の白基準および黒基準データ取得動作の他の一例を示
す説明図
【図6】本発明の実施の形態1における画像読み取り装
置の反射原稿読み取り時のシェーディング補正動作の一
例を示す説明図
【図7】本発明の実施の形態1における画像読み取り装
置の反射原稿読み取り時のシェーディング補正動作の他
の一例を示す説明図
【図8】本発明の実施の形態1における画像読み取り装
置の透過原稿読み取り時のシェーディング補正動作の一
例を示す説明図
【図9】本発明の実施の形態1における画像読み取り装
置の透過原稿読み取り時のシェーディング補正動作の他
の一例を示す説明図
【図10】本発明の実施の形態2における画像読み取り
装置を示す機構系ブロック図
【図11】本発明の実施の形態2における画像読み取り
装置を示す回路系ブロック図
【図12】本発明の実施の形態2における画像読み取り
装置のライン間演算回路を示すブロック図
【図13】本発明の実施の形態2における画像読み取り
装置の平均値回路を示すブロック図
【図14】本発明の実施の形態2における画像読み取り
装置の最大値回路を示すブロック図
【図15】本発明の実施の形態2における画像読み取り
装置の中心値回路を示すブロック図
【図16】本発明の実施の形態2における画像読み取り
装置の白・黒基準値取り込み動作を示すフローチャート
【図17】本発明の実施の形態2における画像読み取り
装置の白基準値取り込み動作の一例を示す説明図
【図18】本発明の実施の形態2における画像読み取り
装置の黒基準値取り込み動作の一例を示す説明図
【図19】従来の画像読み取り装置を示す機構系ブロッ
ク図
【図20】従来の画像読み取り装置を示す回路系ブロッ
ク図
【図21】従来の画像読み取り装置での白基準、黒基準
値取り込み動作の一例を示す説明図
【図22】従来の画像読み取り装置でのシェーディング
補正動作の一例を示す説明図
【図23】従来の画像読み取り装置での白基準、黒基準
値取り込み動作で白基準にゴミ・汚れが現れた際の動作
の一例を示す説明図
【図24】従来の画像読み取り装置でのシェーディング
補正で白基準にゴミ・汚れが現れた際の動作の一例を示
す説明図
【符号の説明】
1 原稿 2 光源 3 レンズ 4 イメージセンサ 5 遮光部材 6 原稿ガラス 7 キャリッジ 8 キャリッジ駆動手段 9 駆動プーリ 10 従動プーリ 11 駆動ワイヤ 12 モータ 13 白基準板 14 透過光源ユニット 15 複数の光源 16 光拡散板 100 イメージセンサ駆動回路 101 アンプ 102 A/D変換器 103a シェーディング補正回路 103b シェーディング補正回路 104 インターフェース回路 105 モータ駆動回路 106 CPU 107 白基準メモリ 108 黒基準メモリ 109 第1の減算器 110 第2の減算器 111 乗算器 112 第1の除算器 113 EE−ROM 114 バッファメモリ 115 ライン間演算回路 116 平均値回路 117 最大値回路 118 中心値回路 119 データセレクタ 120 第1の加算器 121 第2の加算器 122 第3の加算器 123 第2の除算器 124 第1のMAX比較器 125 第2のMAX比較器 126 第3のMAX比較器 127 第4のMAX比較器 128 第5のMAX比較器 129 第6のMAX比較器 130 第1のMIN比較器 131 第2のMIN比較器 132 第3のMIN比較器 133 第4の加算器 134 第5の加算器 135 第6の加算器 136 第3の減算器 137 第4の減算器 138 第3の除算器
フロントページの続き Fターム(参考) 5B047 AA01 AB01 DA04 DB01 DB04 DC01 DC07 5C072 AA01 BA08 BA15 CA02 DA04 EA04 FB12 LA02 LA15 MA01 MB01 RA16 UA03 UA11 UA13 XA01 5C077 LL13 LL19 MM02 MM27 PP06 PP43 PP44 PP45 PP46 PP47 PQ12 PQ18 PQ22 RR01 RR14 SS01 SS03 TT06

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原稿の主走査方向に対応する受光画素列を
    有するイメージセンサを用いた読み取り手段と、 前記原稿を照射する光源と、 前記原稿からの反射光ないしは透過光を前記読み取り手
    段に結像する光学手段と、 前記読み取り手段を原稿副走査方向に相対的に移動させ
    る駆動手段と、 読み取り基準の基準データを取得する基準データ取得手
    段と、 前記基準データのレベル変化量を検出するレベル変化量
    検出手段と、 一定以上の前記レベル変化量を弁別する閾値検出手段
    と、 前記基準データの取得に際して複数の基準位置を持た
    せ、前記各基準位置間で前記読み取り手段を移動させて
    前記基準データを再取得する基準データ再取得手段とを
    有することを特徴とする画像読み取り装置。
  2. 【請求項2】前記閾値検出手段が検出した画素位置およ
    び基準データ取得時の基準位置を記憶する記憶手段を設
    けたことを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装
    置。
  3. 【請求項3】複数の前記基準位置で得た基準データ取得
    結果を保持する保持手段と、前記各基準データ取得結果
    の同一画素位置データ間に所定の演算を加える演算手段
    とを設け、所定の演算結果を新規の基準データとしたこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の画像読み取り装
    置。
  4. 【請求項4】前記所定の演算は、複数の前記基準データ
    の各画素位置に対応する平均値を抽出する演算であるこ
    とを特徴とする請求項3記載の画像読み取り装置。
  5. 【請求項5】前記所定の演算は、複数の前記基準データ
    の各画素位置に対応する最大値を抽出する演算であるこ
    とを特徴とする請求項3記載の画像読み取り装置。
  6. 【請求項6】前記所定の演算は、複数の前記基準データ
    の各画素位置に対応する下限値および上限値に近い1つ
    または複数のデータを除いた残りのデータを平均化処理
    する演算であることを特徴とする請求項3記載の画像読
    み取り装置。
  7. 【請求項7】前記所定の演算は、複数の前記基準データ
    の各画素位置に対応する中央値を抽出する演算であるこ
    とを特徴とする請求項3記載の画像読み取り装置。
  8. 【請求項8】透過原稿の読み取りに適用することを特徴
    とする請求項1〜7の何れか一項に記載の画像読み取り
    装置。
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