JP2008236631A - 画像読取装置及び欠陥素子判定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】受光光量が最大のときやゼロのときには正常な素子とほぼ同じ値を出力するが受光光量が中程度のときには正常な素子と大きく異なる値を出力する欠陥素子(欠陥画素タイプB)を複数の光電変換素子の中から精度よく発見する。
【解決手段】画像読取ルーチンでは、欠陥画素タイプBを検出するための白基準読みを行う(S140)。ここでは、LED光源によって照射される光の光量をゼロより大きく最大光量より小さい所定の欠陥素子検出用光量となるように調節し、該調節後の光が所定の基準板で反射されたあとの反射光を各画素が受光したときのセンサ出力値に基づいて各画素が欠陥画素タイプBか否かの判定を行う。
【選択図】図4
【解決手段】画像読取ルーチンでは、欠陥画素タイプBを検出するための白基準読みを行う(S140)。ここでは、LED光源によって照射される光の光量をゼロより大きく最大光量より小さい所定の欠陥素子検出用光量となるように調節し、該調節後の光が所定の基準板で反射されたあとの反射光を各画素が受光したときのセンサ出力値に基づいて各画素が欠陥画素タイプBか否かの判定を行う。
【選択図】図4
Description
本発明は、画像読取装置及び欠陥素子判定方法に関する。
従来より、光源から照射された光が原稿で反射されたあとの反射光を受光し該受光した光量に応じて電荷を発生する複数の光電変換素子を有するイメージセンサと、光電変換素子で発生した電荷の量に基づいて原稿上の画像の読取データを生成する読取データ生成回路とを備えた画像読取装置が知られている。この種の画像読取装置において、イメージセンサが有する複数の光電変換素子の中から欠陥素子(欠陥画素ともいう)を判別するものも知られている。例えば、特許文献1には、受光光量が最大のとき(つまり原稿読取時の光量の光が高反射率の均一な反射面である白基準板で反射されたあとの反射光をイメージセンサが受光したとき)の出力値が第1所定値を下回る光電変換素子を欠陥素子として取り扱うと共に、受光光量がゼロのとき(つまり光源を消灯したとき)の出力値が第2所定値を上回る光電変換素子も欠陥素子として取り扱うことが提案されている。
特開2000−278498
しかしながら、こうした画像読取装置では、受光光量が白基準測定時のように最大のときや受光光量がゼロのときには正常な素子とほぼ同じ値を出力するが、受光光量が中程度のときには正常な素子と大きく異なる値を出力する欠陥素子が存在していた場合、その欠陥素子を発見できないことがあった。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、受光光量が最大のときやゼロのときには正常な素子とほぼ同じ値を出力するが受光光量が中程度のときには正常な素子と大きく異なる値を出力する欠陥素子を複数の光電変換素子の中から精度よく発見することのできる画像読取装置及び欠陥素子判定方法を提供することを目的とする。
本発明は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の画像読取装置は、
原稿に光を照射するLED光源と、
前記照射された光が前記原稿で反射されたあとの反射光を受光し、該受光光量に応じて電荷を発生する複数の光電変換素子を有する受光手段と、
前記光電変換素子で発生した電荷の量に基づいて前記原稿上の画像の読取データを生成する読取データ生成手段と、
前記LED光源によって照射される光の光量をゼロより大きく最大光量より小さい所定の欠陥素子検出用光量となるように調節し、該調節後の光が所定の基準板で反射されたあとの反射光を前記受光手段が受光したときに前記複数の光電変換素子で発生した電荷の量に基づいて各光電変換素子が欠陥素子か否かの判定を行う判定手段と、
を備えたものである。
原稿に光を照射するLED光源と、
前記照射された光が前記原稿で反射されたあとの反射光を受光し、該受光光量に応じて電荷を発生する複数の光電変換素子を有する受光手段と、
前記光電変換素子で発生した電荷の量に基づいて前記原稿上の画像の読取データを生成する読取データ生成手段と、
前記LED光源によって照射される光の光量をゼロより大きく最大光量より小さい所定の欠陥素子検出用光量となるように調節し、該調節後の光が所定の基準板で反射されたあとの反射光を前記受光手段が受光したときに前記複数の光電変換素子で発生した電荷の量に基づいて各光電変換素子が欠陥素子か否かの判定を行う判定手段と、
を備えたものである。
この画像読取装置では、LED光源によって照射される光の光量をゼロより大きく最大光量より小さい所定の欠陥素子検出用光量となるように調節し、該調節後の光が所定の基準板で反射されたあとの反射光を受光手段が受光したときに複数の光電変換素子で発生した電荷の量に基づいて各光電変換素子が欠陥素子か否かの判定を行う。したがって、受光光量が最大のときやゼロのときには正常な素子とほぼ同じ値を出力するが受光光量が中程度のときには正常な素子と大きく異なる値を出力する欠陥素子を複数の光電変換素子の中から精度よく発見することができる。
なお、光電変換素子で発生した電荷の量は、電荷の量そのものを用いてもよいが、その電荷の量に依存するパラメータを用いてもよい。そのようなパラメータとしては、例えば、その電荷の量に対応するアナログ電圧信号、そのアナログ電圧信号をA/D変換したあとのデジタル信号、そのデジタル信号を基に生成される階調値データ(例えば8ビットや12ビットの階調値データ)などが挙げられる。また、所定の基準板とは、反射率の均一な反射面を持つものであればよく、例えば一般的な画像読取装置に装着されている白基準測定用の白基準板を利用してもよい。
本発明の画像読取装置において、前記判定手段は、前記LED光源によって照射される光の光量を前記欠陥素子検出用光量となるように調節するにあたり、前記欠陥素子検出用光量には少なくとも第1光量と第2光量の2つの値があり、前記第1光量になるように調節した光でもって欠陥素子か否かの第1判定を行ったあと、前記第2光量になるように調整した光でもって前記第1判定で欠陥素子と判定されなかった光電変換素子につき欠陥素子か否かの第2判定を行ってもよい。こうすれば、受光光量が最大のときやゼロのときには正常な素子とほぼ同じ値を出力するが受光光量が中程度のときには正常な素子と大きく異なる値を出力する欠陥素子を発見するにあたり、より精度よく発見することができる。
本発明の画像読取装置において、前記判定手段は、前記LED光源によって照射される光の光量を前記欠陥素子検出用光量となるように調節するにあたり、前記LED光源の点灯時間又は前記LED光源の電流値を調節してもよい。こうすれば、光電変換素子が受光する光量を簡易且つ正確に調節することができる。
本発明の画像処理装置において、前記判定手段は、前記複数の光電変換素子の各々で発生した電荷の量に基づいて欠陥素子か否かの判定を行うにあたり、判定対象の光電変換素子で発生した電荷の量と前記複数の光電変換素子で発生した電荷の量の平均値との差分に基づいて欠陥素子か否かの判定を行ってもよい。例えば、複数の光電変換素子で発生した電荷の量の平均値と各々の電荷の量との差分の絶対値が所定の許容範囲を超えたときに欠陥素子であると判定してもよい。あるいは、前記判定手段は、前記複数の光電変換素子の各々で発生した電荷の量に基づいて欠陥素子か否かの判定を行うにあたり、判定対象の光電変換素子で発生した電荷の量とその両隣の光電変換素子で発生した電荷の量との差分に基づいて欠陥素子か否かの判定を行ってもよい。
本発明の欠陥素子判定方法は、
原稿に光を照射するLED光源と、前記照射された光が前記原稿で反射されたあとの反射光を受光し、該受光光量に応じて電荷を発生する複数の光電変換素子を有する受光手段と、前記光電変換素子で発生した電荷の量に基づいて前記原稿上の画像の読取データを生成する画像読取装置の欠陥素子判定方法であって、
前記LED光源によって照射される光の光量をゼロより大きく最大光量より小さい所定の欠陥素子検出用光量となるように調節し、該調節後の光が所定の基準板で反射されたあとの反射光を前記受光手段が受光したときに前記複数の光電変換素子で発生した電荷の量に基づいて各光電変換素子が欠陥素子か否かの判定を行うものである。
原稿に光を照射するLED光源と、前記照射された光が前記原稿で反射されたあとの反射光を受光し、該受光光量に応じて電荷を発生する複数の光電変換素子を有する受光手段と、前記光電変換素子で発生した電荷の量に基づいて前記原稿上の画像の読取データを生成する画像読取装置の欠陥素子判定方法であって、
前記LED光源によって照射される光の光量をゼロより大きく最大光量より小さい所定の欠陥素子検出用光量となるように調節し、該調節後の光が所定の基準板で反射されたあとの反射光を前記受光手段が受光したときに前記複数の光電変換素子で発生した電荷の量に基づいて各光電変換素子が欠陥素子か否かの判定を行うものである。
この欠陥素子判定方法では、LED光源によって照射される光の光量をゼロより大きく最大光量より小さい所定の欠陥素子検出用光量となるように調節し、該調節後の光が所定の基準板で反射されたあとの反射光を受光手段が受光したときに複数の光電変換素子で発生した電荷の量に基づいて各光電変換素子が欠陥素子か否かの判定を行う。したがって、受光光量が最大のときやゼロのときには正常な素子とほぼ同じ値を出力するが受光光量が中程度のときには正常な素子と大きく異なる値を出力する欠陥素子を複数の光電変換素子の中から精度よく発見することができる。なお、本発明の欠陥素子判定方法において、上述したいずれかの画像読取装置の機能を実現するステップを追加してもよい。
次に、本発明を実施するための最良の形態を図面を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態であるスキャナ装置10の構成の概略を示す構成図、図2はスキャナ装置10の構成の概略を示す断面図である。本実施形態のスキャナ装置10は、いわゆるフラットベッド型であり、図1に示すように、矩形のガラス板等の透明板で形成された原稿台12と、原稿台12の表面に載置された原稿の画像を読み取るキャリッジ30と、装置全体の制御を司る制御ユニット20と、を備えている。
原稿台12は、矩形のガラス等の透明板で形成されており、図2に示すように、その周囲には矩形枠状の原稿ガイド13が接合されている。この原稿ガイド13は、スキャナ装置10の筐体14に取り付けられている。筐体14の上面には、原稿カバー15が開閉自在に軸支されている。この原稿カバー15のうち原稿台12に対向する面には、原稿台12に載置された読取原稿を押さえる原稿マット16が設けられている。原稿台12のうち原稿ガイド13と重なった部分には、反射率の高い均一な反射面である白基準板17が主走査方向に沿って設けられている。
キャリッジ30は、原稿台12の表面に載置された原稿に光を照射する光源ユニット32と、原稿で反射した光を受けるコンタクトイメージセンサ(CIS)36とを備えている。光源ユニット32は、図1に示すように、赤色に点灯する赤LED34R、緑色に点灯する緑LED34G、青色に点灯する青LED34Bをその内部に備えており、これらはいずれも原稿台12の主走査方向の幅全域に光を照射可能な形状に形成されている。また、赤LED34R,緑LED34G,青LED34Bは、所定周期ごとに順番に点灯されて光を照射部33から原稿台12へ照射するようになっている。CIS36は、複数の撮像素子37aを主走査方向に直列に配設したCCDチップ37が複数個、接続されている。撮像素子37aは、画素に対応する光電変換素子であり露光されたときの光を電荷に変換して蓄積するフォトダイオードと、各フォトダイオードごとに形成されフォトダイオードから受け取った電荷を転送可能なCCDとを備えている。この撮像素子37aは、所定周期で入射する赤、緑、青の反射光をフォトダイオードで受け、受光した赤、緑、青の3色の光量に応じて発生した電荷の量を表すアナログ電気信号を出力する。本実施形態では、CIS36は15個のCCDチップ37を備え、このCCDチップ37は688個の撮像素子37aを備えることにより、A4サイズの原稿がダイレクトに読取可能に構成されている。このキャリッジ30は、スキャナ装置10の筐体の一端に取り付けられた駆動モータ39と筐体の他端側に取り付けられた従動ローラ38aとの間に架設されたキャリッジベルト38が駆動モータ39によって駆動されるのに伴ってキャリッジ移動方向(副走査方向)へ移動する。なお、ここではCIS36としてCCDイメージセンサを例示したが、CMOS型のイメージセンサを採用してもよい。
制御ユニット20は、装置全体の制御を司るメインコントローラ21と、CIS36を駆動制御するCISコントローラ25と、CIS36の種々の動作の開始タイミングなどをCIS36に出力するタイミングジェネレータ(TG)26と、CIS36から出力されたアナログ電気信号をデジタル信号に変換するアナログフロントエンド(AFE)27と、AFE27から入力した信号からデジタル画像データ(赤、緑、青の階調値データ)を作成する画像処理回路28と、を備えている。メインコントローラ21は、CPU22を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、処理プログラムや各種テーブルを記憶するROM23と、データを一時的に記憶するRAM24と、ユーザパソコン(PC)50などの外部機器と接続可能なインタフェース(I/F)29と、図示しない入出力ポートとを備えている。メインコントローラ21には、I/F29からの読取指令など各種の信号や画像処理回路28からのデジタル画像データの信号などが入力される。また、メインコントローラ21からは、光源ユニット32への点灯信号や、駆動モータ39への駆動信号、I/F29へのデジタル画像データの信号、CISコントローラ25へのメインクロック及び読取指令の信号などが出力される。CISコントローラ25は、情報を記憶可能でありバッテリバックアップされたメモリ25aと、CIS36の読取時に用いる画素カウンタ25bとを備えている。このCISコントローラ25は、メインコントローラ21から入力したメインクロックに基づいて作成したCIS36の読取タイミングに相当する駆動クロックをTG26へ出力したりする。メモリ25aには、CIS36の読取タイミングに関する情報であるタイミング情報が記憶されている。画素カウンタ25bは、現在原稿の読み取り動作をしている撮像素子37aを画素番号に置き換える。なお、本明細書では、説明の便宜のため、撮像素子37aを画素と称したり撮像素子37aの位置を画素番号で示すことがある。TG26は、読取解像度として1200,600,300dpiとなるCIS36の駆動パルスを生成する。
次に、欠陥画素について説明する。欠陥画素には、欠陥画素タイプAと欠陥画素タイプBがある。図3は、CIS36の各画素に対応する画素番号とそのセンサ出力値(階調値データ)との関係を表すグラフである。ここでは、CIS36の各画素に対応して画素番号が値1〜Nまで付されているものとし、そのうち画素番号n2,n4,n5の画素が欠陥画素タイプA、画素番号n1,n3の画素が欠陥画素タイプB、そのほかの画素番号の画素が正常な画素であるとする。画素の受光光量がゼロのとき、図3(a)に示すように、正常な画素のセンサ出力値はゼロより僅かに大きい値D1(色が8ビットで表される場合、値4とか値5)となる。このとき、欠陥画素タイプAのセンサ出力値は正常時に比べて極端に大きな値となるが、欠陥画素タイプBのセンサ出力値は正常時とほとんど変わらない値となる。画素の受光光量が最大受光光量(後述するシェーディング補正時の白基準データを測定するときの光量)のとき、図3(c)に示すように、正常な画素のセンサ出力値は値D3(色が8ビットで表される場合、値230とか値240)となる。このとき、欠陥画素タイプAのセンサ出力値は正常時に比べて正方向又は負方向に大きくずれることがあるが、欠陥画素タイプBのセンサ出力値は正常時とほとんど変わらない値となる。画素の受光光量がゼロより大きく最大受光光量より小さい中程度(例えば最大受光光量の4分の1とか5分の1)のとき、図3(b)に示すように、正常な画素のセンサ出力値は値D2(色が8ビットで表される場合、値50とか値60)となる。このとき、欠陥画素タイプBのセンサ出力値は正常時に比べて正方向又は負方向に大きくずれる。一方、欠陥画素タイプAのセンサ出力値は図3(b)では正常時とほとんど変わらないものを例示したが、センサ出力値が正常時に比べて正方向又は負方向に大きくずれるものもある。
次に、こうして構成された本実施形態のスキャナ装置10の動作、特に画像を読み取る動作について説明する。図4は、メインコントローラ21のCPU22がユーザPC50からの読取指令をI/F29を介して受信したときに実行する画像読取ルーチンの一例を表すフローチャートである。なお、ユーザは、読取指令をユーザPC50から送信する前に原稿台12に読取原稿を載置して原稿カバー15を閉じているものとする。また、CPU22は、CISコントローラ25へメインクロック及び読取指令の信号を適宜出力してCISコントローラ25と協同して画像読取ルーチンを実行する。
この画像読取ルーチンが開始されると、CPU22は、まず、赤LED34R,緑LED34G及び青LED34Bのウォームアップを実行し(ステップS110)、AFE27でCIS36からのアナログ電気信号をA/D変換するときのアンプゲイン値と原稿台12に載置された原稿を読み取るときの原稿読取時間Taとを設定するために、AFEキャリブレーションを実行する(ステップS120)。AFEキャリブレーションでは、白基準板17の下にキャリッジ30を位置決めした状態で、赤LED34R,緑LED34G及び青LED34Bをフル点灯時間で順次点灯して白基準板17に光を照射し、その反射光をCIS36の各画素が受光したときのセンサ出力値が所定の高値(例えば各色が8ビットつまり値0〜255で表される場合には値240とか値230)になるようにし、その結果に基づいてアンプゲイン値や原稿読取時間Taを設定する。なお、このとき設定される原稿読取時間Taだけ各LEDを点灯したときの光量が、各LEDの最大光量となる。
続いて、黒基準読みを行う(ステップS130)。すなわち、赤LED34R,緑LED34G及び青LED34Bをすべて消灯してCIS36の受光光量をゼロとしたときのCIS36の各画素からのセンサ出力値を黒基準値としてRAM24に格納する。例えば、各色が8ビットで表される場合には値4とか値5になる。この黒基準読みを行ったあと、各画素につきセンサ出力値が予め定めた第1のしきい値(例えば各色が8ビットで表される場合に値10とか値15)を超えるか否かを判定し、センサ出力値が第1のしきい値を超えないときにはその画素は正常な画素であると判定し、センサ出力値が第1のしきい値を超えたときにはその画素は欠陥画素タイプAであると判定し、RAM24にその画素番号を記憶する。欠陥画素タイプAは、既に説明したとおり、受光光量がゼロのときに正常な画素に比べてセンサ出力値が極端に大きな値となる画素である。このため、黒基準読みで受光光量をゼロとしたときにセンサ出力値が第1のしきい値を超えるものつまりセンサ出力値が正常時に比べて極端に大きな値となるものは欠陥画素タイプAであると判定することが可能となる。そして、欠陥画素タイプAと判定された画素番号の画素は、原稿読取時、隣(左右いずれか)の画素のセンサ出力値がその画素の出力値であるとして処理される。
続いて、欠陥画素タイプBを検出するための白基準読みを行う(ステップS140)。すなわち、点灯時間Tを欠陥画素タイプBを検出するのに適するタイプB検出時間Tb(ここでは原稿読取時間Taの4分の1とする)に設定し、赤LED34R,緑LED34G及び青LED34BをタイプB検出時間Tbで順次点灯して白基準板17に光を照射し、その反射光をCIS36の各画素が受光したときのセンサ出力値をRAM24に記憶する。なお、各LED34R,34G,34BがタイプB検出時間Tbだけ点灯したときに各LED34R,34G,34Bから照射される光の光量は、ゼロより大きく最大光量より小さい量となる。その後、画素番号nの画素を判定対象とし、その画素番号nの画素のセンサ出力値をDnとし、その両隣つまり画素番号(n−1),(n+1)の画素のセンサ出力値をDn-1,Dn+1としたときに、下記式(1)が成立するか否かを判定する。なお、式(1)中、Dthは予め定められた第2のしきい値である。
|Dn-1−Dn|+|Dn+1−Dn|−|Dn+1−Dn-1|>Dth …(1)
|Dn-1−Dn|+|Dn+1−Dn|−|Dn+1−Dn-1|>Dth …(1)
そして、式(1)が成立しないときには画素番号nの画素は正常な画素であると判定し、式(1)が成立するときには画素番号nの画素は欠陥画素タイプBであると判定し、RAM24にその画素番号nを記憶する。この処理を各色ごとに全画素つまり画素番号1〜Nの画素について行う。但し、式(1)は、連続する3つの画素の中に2つ以上欠陥画素タイプBの画素が存在する可能性がないことを前提としている。また、画素番号1,Nの画素についてはD0,DN+1が存在しないから、画素番号1の画素については、画素番号2が欠陥画素タイプBのときには正常な画素であると判定し、画素番号2が正常な画素のときにはD0をD2として式(1)に基づいて判定する。また、画素番号Nの画素については、画素番号(N−1)が欠陥画素タイプBのときには正常な画素であると判定し、画素番号(N−1)が正常な画素のときにはDN+1をDN-1として式(1)に基づいて判定する。欠陥画素タイプBは、既に説明したとおり、受光光量が最大受光光量のときやゼロのときには正常な画素と比べてセンサ出力値がほとんど変わらないが、受光光量がゼロから最大受光光量までの間のときには正常な画素と比べてセンサ出力値が大きく異なる値となる画素である。このため、受光光量を最大受光光量の4分の1として白基準読みを行ったときにセンサ出力値が式(1)を満たす、つまり両隣の画素に比べてセンサ出力値が大きくずれている画素は欠陥画素タイプBであると判定することが可能となる。欠陥画素タイプBと判定された画素番号の画素は、原稿読取時、隣(左右いずれか)の画素のセンサ出力値がその画素の出力値であるとして処理される。
続いて、シェーディング補正を行うための白基準読みを行う(ステップS150)。シェーディング補正とは、主走査方向における光量分布のバラツキや各画素のセンサ出力値のバラツキをなくすために行われる補正のことをいう。ここでは、点灯時間Tを原稿読取時間Taに設定し、赤LED34R,緑LED34G及び青LED34Bを原稿読取時間Taで順次点灯して白基準板17に光を照射し、その反射光をCIS36の各画素が受光したときのセンサ出力値を各画素の白基準データとしてRAM24に記憶する。そして、センサ出力値の最大値(各色が8ビットで表される場合には値255)を各画素の白基準値と黒基準値との差で除した値を各画素の補正係数とし、各画素の補正係数をRAM24に記憶する。
続いて、原稿台12に載置された原稿の読み取りを実行する(ステップS160)。読取キャリッジ30をスタート位置(原稿台12の白基準板17側の位置)からエンド位置(原稿台12の白基準板17とは反対側の位置)に向かって副走査方向に移動させながら、原稿の1ラインごとに赤LED34R,緑LED34G及び青LED34Bを順次原稿読取時間Taずつ点灯したときのCIS36の各画素のセンサ出力値を取り込み、各画素ごとにセンサ出力値と黒基準値との差にその画素の補正係数を乗じることにより補正後のデジタル画像データを算出し、RAM24に記憶する。このデジタル画像データは、I/F29を介してユーザPC50へ送信される。最後に、エンド位置に至ったキャリッジ30をスタート位置に戻し(ステップS170)、画像読取ルーチンを終了する。
ここで、本実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係を明らかにする。本実施形態のスキャナ装置10が本発明の画像読取装置に相当し、赤LED34R,緑LED34G,青LED34BがLED光源に相当し、CIS36が受光手段に相当し、AFE27及び画像処理回路28が読取データ生成手段に相当し、メインコントローラ21及びCISコントローラ25が判定手段に相当する。なお、本実施形態では、スキャナ装置10の動作を説明することにより本発明の欠陥素子判定方法の一例も明らかにしている。
以上詳述した本実施形態のスキャナ装置10によれば、受光光量が最大のときやゼロのときには正常な画素とほぼ同じ値を出力するが受光光量が中程度(ゼロから最大受光光量までの間の光量)のときには正常な画素と大きく異なる値を出力する欠陥画素タイプBの画素を複数の画素の中から精度よく発見することができる。また、欠陥画素タイプBを検出する際の画素の受光光量を赤LED34R,緑LED34G及び青LED34Bの点灯時間Tによって制御するため、簡易且つ正確に画素の受光光量を調節することができる。更に、判定対象の画素のセンサ出力値とその両隣の画素のセンサ出力値との差分に基づいて欠陥画素タイプBか否かの判定を行うため、例えばすべての画素のセンサ出力値の平均値と判定対象の画素のセンサ出力値との差分に基づいて欠陥画素タイプBか否かの判定を行う場合に比べて、精度よく判定することができる。すなわち、平均値を用いる場合には欠陥画素の数が多いと平均値もその影響を受けて変動してしまうのに対して、上述した式(1)はそのような影響を受けにくいため、精度よく判定することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、欠陥画素タイプBを検出するにあたって点灯時間TをタイプB検出時間Tbに設定したが、点灯時間Tを第1のタイプB検出時間Tb1と第2のタイプB検出時間Tb2(0<Tb1<Tb2<Ta)の2種類としてもよい。この場合、ステップS140では、まず第1のタイプB検出時間Tb1で赤LED34R,緑LED34G,青LED34Bを順次点灯したときの各画素のセンサ出力値を求め、各画素ごとに算出式(1)を満たすか否かの第1判定を行い、算出式(1)を満たすものを欠陥画素タイプBと判定する。続いて、第2のタイプB検出時間Tb2で赤LED34R,緑LED34G,青LED34Bを順次点灯したときの各画素のセンサ出力値を求め、第1判定で欠陥画素タイプBと判定されなかった画素につき算出式(1)を満たすか否かの第2判定を行う。こうすることにより、欠陥画素タイプBをより精度よく発見することができる。なお、タイプB検出時間を3種類以上とし、判定処理を3回以上繰り返してもよい。
上述した実施形態では、各画素につき、赤LED34R,緑LED34G,青LED34Bの3色を順次点灯して各色ごとに欠陥画素タイプBの判定を行うとしたが、各画素につき一つのLED(例えば緑LED34G)のみを点灯して欠陥画素タイプBの判定を行うとしてもよい。
上述した実施形態では、3色のLED(赤LED34R,緑LED34G,青LED34B)と一つのCIS36を用いて原稿を読み取るようにしたが、1色のLED(白色LED)と赤、緑、青の3色のイメージセンサを用いて原稿を読み取るようにしてもよい。この場合には、各色のイメージセンサの画素につき、欠陥画素タイプBの判定を行うことになる。
上述した実施形態では、式(1)を満たすか否かによって欠陥画素タイプBか否かの判定を行ったが、判定対象の画素のセンサ出力値と全画素のセンサ出力値の平均値との差分の絶対値が所定の許容範囲を超えたときに欠陥画素タイプBであると判定してもよい。
上述した実施形態では、赤LED34R,緑LED34G,青LED34Bの発光光量を調節するに当たり、点灯時間Tを調節したが、各LEDに流す電流値を調節してもよい。
上述した実施形態では、本発明の画像処理装置をスキャナ装置10として説明したが、スキャナ装置と印刷装置の両方を備えたマルチファンクションプリンタとしてもよいし、FAX装置としてもよい。
10 スキャナ装置、12 原稿台、13 原稿ガイド、14 筐体、15 原稿カバー、16 原稿マット、17 白基準板、20 制御ユニット、21 コントローラ、22 CPU、23 ROM、24 RAM、25 CISコントローラ、25a メモリ、25b 画素カウンタ、26 タイミングジェネレータ(TG)、27 アナログフロントエンド(AFE)、28 画像処理回路、29 インタフェース(I/F)、30 キャリッジ、32 光源ユニット、33 照射部、34R 赤LED、34G 緑LED、34B 青LED、36 コンタクトイメージセンサ(CIS)、37 CCDチップ、37a 撮像素子、38 キャリッジベルト、38a 従動ローラ、39 駆動モータ、50 ユーザパソコン(PC)。
Claims (6)
- 原稿に光を照射するLED光源と、
前記照射された光が前記原稿で反射されたあとの反射光を受光し、該受光した光量に応じて電荷を発生する複数の光電変換素子を有する受光手段と、
前記光電変換素子で発生した電荷の量に基づいて前記原稿上の画像の読取データを生成する読取データ生成手段と、
前記LED光源によって照射される光の光量をゼロより大きく最大光量より小さい所定の欠陥素子検出用光量となるように調節し、該調節後の光が所定の基準板で反射されたあとの反射光を前記受光手段が受光したときに前記複数の光電変換素子で発生した電荷の量に基づいて各光電変換素子が欠陥素子か否かの判定を行う判定手段と、
を備えた画像読取装置。 - 前記判定手段は、前記LED光源によって照射される光の光量を前記欠陥素子検出用光量となるように調節するにあたり、前記欠陥素子検出用光量には少なくとも第1光量と第2光量の2つの値があり、前記第1光量になるように調節した光でもって欠陥素子か否かの第1判定を行ったあと、前記第2光量になるように調整した光でもって前記第1判定で欠陥素子と判定されなかった光電変換素子につき欠陥素子か否かの第2判定を行う、
請求項1に記載の画像読取装置。 - 前記判定手段は、前記LED光源によって照射される光の光量を前記欠陥素子検出用光量となるように調節するにあたり、前記LED光源の点灯時間又は前記LED光源の電流値を調節する、
請求項1又は2に記載の画像読取装置。 - 前記判定手段は、前記複数の光電変換素子で発生した電荷の量に基づいて各光電変換素子が欠陥素子か否かの判定を行うにあたり、判定対象の光電変換素子で発生した電荷の量と前記複数の光電変換素子で発生した電荷の量の平均値との差分に基づいて欠陥素子か否かの判定を行う、
請求項1〜3のいずれかに記載の画像読取装置。 - 前記判定手段は、前記複数の光電変換素子で発生した電荷の量に基づいて各光電変換素子が欠陥素子か否かの判定を行うにあたり、判定対象の光電変換素子で発生した電荷の量とその両隣の光電変換素子で発生した電荷の量との差分に基づいて欠陥素子か否かの判定を行う、
請求項1〜3のいずれかに記載の画像読取装置。 - 原稿に光を照射するLED光源と、前記照射された光が前記原稿で反射されたあとの反射光を受光し、該受光した光量に応じて電荷を発生する複数の光電変換素子を有する受光手段と、前記光電変換素子で発生した電荷の量に基づいて前記原稿上の画像の読取データを生成する画像読取装置の欠陥素子判定方法であって、
前記LED光源によって照射される光の光量をゼロより大きく最大光量より小さい所定の欠陥素子検出用光量となるように調節し、該調節後の光が所定の基準板で反射されたあとの反射光を前記受光手段が受光したときに前記複数の光電変換素子で発生した電荷の量に基づいて各光電変換素子が欠陥素子か否かの判定を行う、
欠陥素子判定方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2007
- 2007-03-23 JP JP2007076681A patent/JP2008236631A/ja not_active Withdrawn
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