JP2000357587A - 有機el表示装置 - Google Patents

有機el表示装置

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JP2000357587A
JP2000357587A JP11255610A JP25561099A JP2000357587A JP 2000357587 A JP2000357587 A JP 2000357587A JP 11255610 A JP11255610 A JP 11255610A JP 25561099 A JP25561099 A JP 25561099A JP 2000357587 A JP2000357587 A JP 2000357587A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容易に製造でき、水分等の影響を極力排除
し、経時劣化が少なく、初期性能を長期間維持できる長
寿命の有機EL表示装置を提供する。 【解決手段】 ホール注入電極と、電子注入電極と、こ
れらの電極間に設けられた1種以上の有機層とを有する
有機EL構造体が気密ケースに収納されており、前記気
密ケース内に、前記有機EL構造体に非接触の状態で、
乾燥剤として水素化ストロンチウム、あるいは水素化カ
ルシウムおよび水素化ストロンチウムが配置されている
構成の有機EL表示装置とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機化合物を用い
た有機EL表示装置に関し、さらに詳細には、基板上に
積層された有機EL構造体を保護するために封止空間内
に配置する乾燥剤に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、有機EL素子が盛んに研究されて
いる。これは、ホール注入電極上にトリフェニルジアミ
ン(TPD)などのホール輸送材料を蒸着により薄膜と
し、その上にアルミキノリノール錯体(Alq3)など
の蛍光物質を発光層として積層し、さらにMgなどの仕
事関数の小さな金属電極(電子注入電極)を形成した基
本構成を有する素子で、10V前後の電圧で数100か
ら数10,000cd/m2ときわめて高い輝度が得られる
ことで注目されている。
【0003】ところで、有機EL素子は、水分に非常に
弱いという問題がある。水分の影響により、例えば、発
光層と電極層との間で剥離が生じたり、構成材料が変質
してしまったりして、ダークスポットと称する非発光領
域が生じたり、発光面積が縮小したりして所定の品位の
発光が維持できなくなってしまう。
【0004】この問題を解決するための方法として、例
えば、特開平5−36475号公報、同5−89959
号公報、同7−169567号公報等に記載されている
ように、有機EL積層構造体部分を被う気密ケース、封
止層等を基板上に密着固定して外部と遮断する技術が知
られている。
【0005】しかし、このような封止層等を設けたとし
ても、やはり、駆動時間の経過に伴い外部から侵入する
水分の影響によって、発光輝度が減少したり、ダークス
ポットが生じたり、これが拡大したりして発光面積が縮
小し、素子が劣化し、ひいては、発光不良が悪化して使
用不能になってしまう。
【0006】また、有機EL構造体を気密ケース内に収
納し、このケース内に乾燥剤を配置することが提案され
ている。例えば、特開平3−261091号公報には、
乾燥剤として五酸化二リン(P25)が開示されてい
る。しかし、P25は水分を吸収してその水に溶解(潮
解)し、リン酸となり、有機EL構造体に悪影響を及ぼ
してしまう。また、P25の封入方法が著しく限られ、
実用的ではない。
【0007】特開平6−176867号公報には、微粉
末固体脱水剤、具体的には、ゼオライト、活性アルミ
ナ、シリカゲル、酸化カルシウムが挙げられている。し
かし、ゼオライトのような水分を物理吸着する乾燥剤
は、有機EL素子が発光する際の熱で吸着した水分を放
出してしまうので、十分な寿命が得られない。
【0008】これに対し、特開平9−148066号公
報には、乾燥剤として化学的に水分を吸着するとともに
吸湿しても固体状態を維持する化合物、具体的には、ア
ルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、硫酸塩、
金属ハロゲン化物が挙げられている。これらの化合物は
水分を化学吸着するので、水分の再放出が起こらず、素
子の寿命は長くなる。しかし、素子の寿命としてはまだ
不十分である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、容易
に製造でき、水分等の影響を極力排除し、経時劣化が少
なく、初期性能を長期間維持できる長寿命の有機EL表
示装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような目的は以下の
構成により達成することができる。
【0011】(1) ホール注入電極と、電子注入電極
と、これらの電極間に設けられた1種以上の有機層とを
有する有機EL構造体が気密ケースに収納されており、
前記気密ケース内に、前記有機EL構造体に非接触の状
態で、乾燥剤として水素化ストロンチウム、あるいは水
素化カルシウムおよび水素化ストロンチウムが配置され
ている有機EL表示装置。 (2) 前記気密ケースが、前記有機EL構造体が積層
されている基板と、前記有機EL構造体上に所定の空隙
を設けて配置された封止板と、前記封止板を前記基板に
密着する封止用接着剤とを有する上記(1)の有機EL
表示装置。
【0012】
【作用】本発明の有機EL表示装置を構成する有機EL
素子は、ホール注入電極と、電子注入電極と、これらの
電極間に設けられる1種以上の有機層とを有する有機E
L構造体が気密ケースに収納されており、前記気密ケー
ス内に、前記有機EL構造体に非接触の状態で、乾燥剤
として水素化ストロンチウム、または水素化カルシウム
と水素化ストロンチウムが配置されている。このように
気密ケース内に乾燥剤として水素化ストロンチウム、水
素化カルシウムおよび水素化ストロンチウムを配置する
ことにより、特に封止した後、侵入してくる水分を除去
し、気密ケース内の水分濃度を下げることができるの
で、表示装置の寿命が飛躍的に長くなる。
【0013】水素化ストロンチウム、水素化カルシウム
は、下記の化学反応式に従って水分を除去する。 SrH2 + 2H2O → Sr(OH)2 + 2H2 CaH2 + 2H2O → Ca(OH)2 + 2H2
【0014】水と反応した後の化合物(水酸化物)は安
定に存在するので、一度除去した水分の再放出が起こら
ない。しかも、水素化ストロンチウム、水素化カルシウ
ムを乾燥剤に用いることにより、水分除去に伴って水素
が発生し、気密ケース内が還元雰囲気となるので、電
極、特に電子注入電極の劣化が防止され、表示装置の寿
命はさらに延びる。従って、特開平9−148066号
公報の化合物を用いる場合よりも長寿命である。また、
上記の式に従い、水蒸気吸着時に水素が等モル発生する
ので気密ケース内の内圧の変化が極めて小さいか、な
く、密封性を保つ上でも好ましい。特開平9−1480
66号公報の化合物はこの点でも不利である。
【0015】しかも、吸湿しても固体状態が保たれるの
で、有機EL構造体と非接触の状態で配置すれば表示装
置に悪影響を及ぼすことはなく、また、気密ケース内に
容易に封入することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の有機EL表示装置を構成
する有機EL素子は、ホール注入電極と、電子注入電極
と、これらの電極間に設けられた1種以上の有機層とを
有する有機EL構造体が気密ケースに収納されており、
この気密ケース内に、有機EL構造体に非接触の状態
で、水素化ストロンチウム、または水素化カルシウムと
水素化ストロンチウムが配置されている。乾燥剤の水素
化ストロンチウム(SrH2)、水素化カルシウム(C
aH2)の当初の組成は、化学量論組成から多少偏倚し
ていてもよい。これらは、できるだけ大気中の水分と接
触しないようにしてケース内に封入する。
【0017】乾燥剤にSrH2単独、またはこれとCa
2を併用しても同様の効果が得られる。また、AlL
iH4の使用も考えられるが、反応性の高いAlLiH4
は気密ケース内の封止ガスにArを用いなければならな
い場合もあるので、N2を用いることができるCaH2
方が好ましい。
【0018】SrH2、あるいはこれとCaH2は気密ケ
ース内に、気密ケース内の空間1mm 3当たり0.000
1〜0.5mg程度配置することが好ましい。配置するC
aH2、SrH2がこれより少ないと、水分の除去が十分
にはできなくなってくる。CaH2、SrH2は多いほど
水分が除去されて表示装置の寿命は延びるが、有機EL
構造体に接触すると、逆に悪影響が生じる。通常、配置
できる量の上限は、1mg/mm3程度である。CaH2、S
rH2を併用する場合でも、その合計量が前記の範囲内
であることが好ましい。
【0019】SrH2、CaH2は粒子として用いてもよ
く、その際の平均粒径は、0.01〜10μm 程度が好
ましい。粒径がこれより大きいと、表面積が減少してく
るので、吸水性が低下してくる。これより小さいと、吸
水性を維持したままでの保管と取り扱いが困難になって
くる。
【0020】SrH2、CaH2は気密ケース内に、悪影
響を避けるために有機EL構造体に接触しないように配
置する。配置方法は特に限定されず、例えば、Sr
2、CaH2を成形体として気密ケース内に固定する方
法、多孔質テフロン等の通気性を有する袋や容器にSr
2、CaH2を入れてケース内に固定する方法、基板や
封止板に窪みや仕切りを設けてそこにSrH2、CaH2
を配置する方法等がある。また、スクリーン印刷や反応
性スパッタ法等で気密ケース内に薄膜ないし厚膜として
配置してもよい。この際、膜の厚さは0.1〜100μ
m 程度が好ましい。
【0021】次に、本発明の有機EL表示装置を構成す
る有機EL素子について説明する。本発明の有機EL素
子は、例えば図1に示すように、基板1上に有機EL構
造体4が積層されており、この有機EL構造体4の上に
所定の空隙を有するように配置される封止板3と、この
封止板3と基板1との接続部に配置され、封止板3を基
板から所定の距離に維持するスペーサーと、封止板を固
定し、有機EL構造体を密閉するための封止用接着剤2
とを有する(なお、通常、スペーサーは接着剤中に混合
されている)。そして、その密閉空間内に、SrH2
あるいはこれとCaH2の乾燥剤6が有機EL構造体に
非接触の状態で配置されており、封止ガスが封入されて
いる。この乾燥剤6は、図示例のように、封止板3に凹
部を設けてその中に配置し、ガス、水蒸気透過性を有す
るフィルムシート5等により固定してもよいし、凹部を
設けることなく、同様にして固定してもよい。また、同
様にして封止空間内部に乾燥剤を固定することができれ
ばいかなる方法を用いてもよい。
【0022】気密ケース内の封止ガスは、Ar、He、
2等の不活性ガスが用いられる。ただし、乾燥剤にS
rH2,CaH2を用いる場合はN2が好ましい。
【0023】この封止ガスの水分含有量は、100ppm
以下、さらには10ppm以下、特に1ppm以下であること
が好ましい。この水分含有量に下限値は特にないが、通
常0.1ppm程度である。このような封止ガスを用いる
ことにより、有機EL構造体のホール注入電極、有機
層、電子注入電極、または、これらの界面と水分等との
化学反応等による劣化が抑制され、初期性能が長期間維
持できる。
【0024】封止板の材料としては、ガラスや石英、樹
脂等の透明ないし半透明材料が挙げられるが、より好ま
しくはガラスが好ましい。このようなガラス材として、
例えば、ソーダ石灰ガラス、鉛アルカリガラス、ホウケ
イ酸ガラス、アルミノケイ酸ガラス、シリカガラス等の
ガラス組成のものが好ましい。また、封止板は、平板状
であることが好ましい。封止板にほりこみ等を設け、そ
こに乾燥剤を配置してもよいが、ほりこみを設けるのは
コストアップになるので、安価な平板ガラスを用いるこ
とが好ましい。その製板方法としては、ロールアウト
法、ダウンロード法、フュージョン法、フロート法等が
好ましい。ガラス材の表面処理法としては、研磨加工処
理、SiO2バリヤーコート処理等が好ましい。これら
の中でも、フロート法で製板されたソーダ石灰ガラス
で、表面処理の無いガラス材が安価に使用でき、好まし
い。封止板としては、ガラス板以外にも、金属板、プラ
スチック板等を用いることもできる。
【0025】封止板の高さを調整する手段としては、特
に制限されるものではないが、スペーサーを用いること
が好ましい。スペーサーを用いることにより、安価で、
容易に所望の高さを得ることができる。スペーサーの材
料としては、樹脂ビーズ、シリカビーズ、ガラスビー
ズ、ガラスファイバー等が挙げられ、特にガラスビーズ
等が好ましい。またその厚さとしては、通常、好ましく
は1〜500μm 、より好ましくは1〜200μm 、特
に1〜20μm 、または100〜200μm 程度ものが
好ましい。
【0026】なお、封止板に凹部を形成した場合には、
スペーサーは使用しても、使用しなくてもよい。使用す
る場合の好ましい大きさとしては、前記範囲でよいが、
特に1〜20μm の範囲が好ましい。接着剤の塗布量
は、使用するスペーサーの大きさなどにより異なるが、
通常1〜100mg/cm2 、より好ましくは1〜10mg/
cm2 程度が好ましい。
【0027】スペーサーは、封止用の接着剤とともに用
いることが好ましい。封止用接着剤とともに用いること
により、スペーサーの固定と、封止とを同時に行うこと
ができる。スペーサーは、通常、粒径の揃った粒状物で
あるが、その形状は特に限定されるものではなく、スペ
ーサーとしての機能に支障のないものであれば種々の形
状であってもよい。なお、スペーサーを接着剤自体が兼
ねても、スペーサーを封止板と一体に形成してもよい。
【0028】接着剤としては、好ましくはカチオン硬化
タイプの紫外線硬化型エポキシ樹脂接着剤を用いる。有
機EL積層構造体部分の各層構成材料のガラス転移温度
が140℃以下、特に80〜100℃程度である。その
ため、通常の熱硬化型の接着剤を用いると、その硬化温
度が140〜180℃程度であるので、接着剤の硬化の
際に有機EL構造体が軟化してしまい、特性の劣化が生
じてしまう。一方、紫外線硬化型接着剤の場合は、この
ような有機EL構造体の軟化は生じない。しかし、現在
一般に用いられている紫外線硬化型接着剤は、アクリル
系であるため、硬化の際に成分中のアクリルモノマーが
揮発し、それが上記有機EL構造体の各構成材料に悪影
響を及ぼし、その特性を劣化させてしまう。そこで、本
発明においては、以上のような問題のない、あるいは極
めて少ない接着剤である、上記のカチオン硬化タイプの
紫外線硬化型エポキシ樹脂接着剤を用いることが好まし
い。
【0029】なお、紫外線硬化型エポキシ樹脂接着剤と
して市販されているものの中には、紫外線加熱硬化併用
型のエポキシ樹脂接着剤が含まれる場合がある。この場
合には、ラジカル硬化タイプのアクリル系樹脂と加熱硬
化タイプのエポキシ樹脂が混合あるいは変性してある場
合が多く、前記のアクリル系樹脂のアクリルモノマーの
揮発の問題や熱硬化型エポキシ樹脂の硬化温度の問題が
解決していないので、本発明の有機EL素子に用いる接
着剤としては好ましくない。
【0030】カチオン硬化タイプの紫外線硬化型エポキ
シ樹脂接着剤とは、主たる硬化剤として紫外線等の光照
射による光分解でルイス酸触媒を放出するルイス酸塩型
硬化剤を含み、光照射により発生したルイス酸が触媒と
なって主成分であるエポキシ樹脂がカチオン重合型の反
応機構により重合し、硬化するタイプの接着剤である。
【0031】上記接着剤の主成分であるエポキシ樹脂と
しては、エポキシ化オレフィン樹脂、脂環式エポキシ樹
脂、ノボラックエポキシ樹脂等が挙げられる。また、上
記硬化剤としては、芳香族ジアゾニウムのルイス酸塩、
ジアリルヨードニウムのルイス酸塩、トリアリルスルホ
ニウムのルイス酸塩、トリアリルセレニウムのルイス酸
塩等が挙げられる。
【0032】成膜される有機EL素子構造体の高さは、
特に制限されるものではないが、通常100〜1000
nm、特に300〜800nmの範囲が好ましい。また、基
板の有機EL素子構造体成膜面から封止板の下端面まで
の距離としては、好ましくは200μm 以下、特に80
〜150μm 程度の範囲が好ましい。
【0033】有機EL素子は水分に極めて弱いため、封
止板の密着固定、封止物質の封入は、乾燥N2やAr、
He等の不活性ガス雰囲気下で行われることが好まし
い。乾燥剤のCaH2、SrH2は、水と反応しやすいの
で、封止空間内の水分量を減らすために十分に乾燥した
ものを用いることが好ましい。有機EL構造体の積層、
乾燥剤の配置、封止までを外系にさらすことなく、イン
プロセスで行うことが好ましい。
【0034】次に、本発明の有機EL素子を構成する有
機EL構造体について説明する。本発明の有機EL構造
体は、基板上にホール注入電極と、電子注入電極と、こ
れらの電極間に設けられた1種以上の有機層とを有す
る。有機層は、それぞれ少なくとも1層のホール輸送層
および発光層を有し、その上に電子注入電極を有し、さ
らに最上層として保護電極を設けてもよい。なお、ホー
ル輸送層はなくてもよい。電子注入電極は、蒸着、スパ
ッタ法等、好ましくはスパッタ法で成膜される仕事関数
の小さい金属、化合物または合金で構成される。
【0035】ホール注入電極としては、通常、基板側か
ら発光した光を取り出す構造であるため、透明な電極が
好ましく、ITO(錫ドープ酸化インジウム)、IZO
(亜鉛ドープ酸化インジウム)、ZnO、SnO2 、I
23 等が挙げられるが、好ましくはITO、IZO
が好ましい。In23 に対するSnO2 の混合比は、
1〜20wt%が好ましく、さらに好ましくは5〜12wt
%が好ましい。In23 に対するZnOの混合比は、
1〜20wt%が好ましく、さらに好ましくは5〜12wt
%が好ましい。その他にSn、Ti、Pb等が酸化物の
形で、酸化物換算にして1wt%以下含まれていてもよ
い。
【0036】ホール注入電極は、蒸着法等によっても形
成できるが、スパッタ法により形成することが好まし
い。ITO、IZO電極の形成にスパッタ法を用いる場
合、好ましくはIn2 3 にSnO2 やZnOをドープ
したターゲットを用いる。スパッタ法によりITO透明
電極を成膜した場合、蒸着により成膜したものよりも発
光輝度の経時変化が少ない。スパッタ法としてはDCス
パッタが好ましく、その投入電力としては、0.1〜4
W/cm2 の範囲が好ましい。特にDCスパッタ装置の電
力としては、好ましくは0.1〜10W/cm2、特に
0.2〜5W/cm2の範囲が好ましい。また、成膜レー
トは2〜100nm/min 、特に5〜50nm/min の範囲
が好ましい。
【0037】スパッタガスとしては、特に制限するもの
ではなく、Ar、He、Ne、Kr、Xe等の不活性ガ
ス、あるいはこれらの混合ガスを用いればよい。このよ
うなスパッタガスのスパッタ時における圧力としては、
通常0.1〜20Pa程度でよい。
【0038】ホール注入電極の厚さは、ホール注入を十
分行える一定以上の厚さを有すれば良く、通常5〜50
0nm、特に10〜300nmの範囲が好ましい。
【0039】成膜される電子注入電極の構成材料として
は、電子注入を効果的に行う低仕事関数の物質が好まし
い。例えば、K、Li、Na、Mg、La、Ce、C
a、Sr、Ba、Al、Ag、In、Sn、Zn、Z
r、Cs、Er、Eu、Ga、Hf、Nd、Rb、S
c、Sm、Ta、Y、Yb等の金属元素単体、あるい
は、BaO、BaS、CaO、HfC、LaB6、Mg
O、MoC、NbC、PbS、SrO、TaC、Th
C、ThO2、ThS、TiC、TiN、UC、UN、
UO2、W2C、Y23、ZrC、ZrN、ZrO2等の
化合物を用いると良い。また、安定性を向上させるため
には、金属元素を含む2成分、3成分の合金系を用いる
ことが好ましい。合金系としては、例えばAl・Ca
(Ca:5〜20at%)、Al・In(In:1〜10
at%)、Al・Li(Li:0.1〜20at%未満)、
Al・R〔RはY,Scを含む希土類元素を表す〕等の
アルミニウム系合金やIn・Mg(Mg:50〜80at
%)等が好ましい。これらの中でも、特にAl単体やA
l・Li(Li:0.4〜6.5(ただし6.5を含ま
ず)at%)または(Li:6.5〜14at%)、Al・
R(R:0.1〜25、特に0.5〜20at%)等のア
ルミニウム系合金が、圧縮応力が発生しにくく、好まし
い。したがって、スパッタターゲットとしては、通常、
このような電子注入電極構成金属、合金を用いる。これ
らの仕事関数は4.5eV以下であり、特に仕事関数が
4.0eV以下の金属、合金が好ましい。
【0040】電子注入電極の成膜にスパッタ法を用いる
ことにより、成膜された電子注入電極膜は、蒸着の場合
と比較して、スパッタされる原子や原子団が比較的高い
運動エネルギーを有するため、表面マイグレーション効
果が働き、有機層界面での密着性が向上する。また、プ
レスパッタにより真空中で表面酸化物層を除去したり、
逆スパッタにより有機層界面に吸着した水分や酸素を除
去できるので、クリーンな電極−有機層界面や電極を形
成でき、その結果、高品位で安定した有機EL素子が形
成できる。ターゲットとしては、前記組成範囲の合金
や、金属単独でも良く、これらに加えて添加成分のター
ゲットを用いても良い。さらに、蒸気圧の大きく異なる
材料の混合物をターゲットとして用いても、生成する膜
とターゲットとの組成のズレは少なく、蒸着法のように
蒸気圧等による使用材料の制限もない。また、蒸着法と
比較して、材料を長時間供給する必要がなく、膜厚や膜
質の均一性に優れ、生産性の点で有利である。
【0041】スパッタ法により形成された電子注入電極
は緻密な膜なので、粗な蒸着膜と比較して、膜中への水
分の進入が非常に少なく、化学的安定性が高く、長寿命
の有機EL素子が得られる。
【0042】スパッタ時のスパッタガスの圧力は、0.
1〜5Paの範囲が好ましく、この範囲でスパッタガスの
圧力を調節することにより、前記範囲のLi濃度のAl
Li合金を容易に得ることができる。また、成膜中にス
パッタガスの圧力を前記範囲内で変化させることによ
り、上記Li濃度勾配を有する電子注入電極を容易に得
ることができる。また、成膜ガス圧力と基板ターゲット
間距離の積が20〜65Pa・cmを満たす成膜条件にする
ことが好ましい。
【0043】スパッタガスは、通常のスパッタ装置に使
用される不活性ガスや、反応性スパッタではこれに加え
てN2、H2、O2、C24、NH3等の反応性ガスが使用
可能である。
【0044】スパッタ法としてはRF電源を用いた高周
波スパッタ法等も可能であるが、成膜レートの制御が容
易であり、有機EL素子構造体へのダメージを少なくす
るためにはDCスパッタ法を用いることが好ましい。D
Cスパッタ装置の電力としては、好ましくは0.1〜1
0W/cm2、特に0.5〜7W/cm2の範囲が好ましい。
また、成膜レートは5〜100nm/min 、特に10〜5
0nm/min の範囲が好ましい。
【0045】電子注入電極薄膜の厚さは、電子注入を十
分行える一定以上の厚さとすれば良く、1nm以上、好ま
しくは3nm以上とすればよい。また、その上限値には特
に制限はないが、通常、膜厚は3〜500nm程度とすれ
ばよい。
【0046】本発明の有機EL素子は、電子注入電極の
上、つまり有機層と反対側に保護電極を設けてもよい。
保護電極を設けることにより、電子注入電極が外気や水
分等から保護され、構成薄膜の劣化が防止され、電子注
入効率が安定し、素子寿命が飛躍的に向上する。また、
この保護電極は、非常に低抵抗であり、電子注入電極の
抵抗が高い場合には配線電極としての機能も有する。こ
の保護電極は、Al、Alおよび遷移金属(ただしTi
を除く)、Tiまたは窒化チタン(TiN)のいずれか
1種または2種以上を含有し、これらを単独で用いた場
合、それぞれ保護電極中に少なくとも、Al:90〜1
00at%、Ti:90〜100at%、TiN:90〜1
00 mol%程度含有されていることが好ましい。また、
2種以上用いるときの混合比は任意であるが、AlとT
iの混合では、Tiの含有量は10at%以下が好まし
い。また、これらを単独で含有する層を積層してもよ
い。特にAl、Alおよび遷移金属は、後述の配線電極
として用いた場合、良好な効果が得られ、TiNは耐腐
食性が高く、封止膜としての効果が大きい。TiNは、
その化学量論組成から10%程度偏倚していてもよい。
さらに、Alおよび遷移金属の合金は、遷移金属、特に
Sc,Nb,Zr,Hf,Nd,Ta,Cu,Si,C
r,Mo,Mn,Ni,Pd,PtおよびW等を、好ま
しくはこれらの総計が10at%以下、さらに好ましくは
5at%以下、特に好ましくは2at%以下含有していても
よい。遷移金属の含有量が少ないほど、配線材として機
能させた場合の薄膜抵抗は下げられる。
【0047】保護電極の厚さは、電子注入効率を確保
し、水分や酸素あるいは有機溶媒の進入を防止するた
め、一定以上の厚さとすればよく、好ましくは50nm以
上、さらに好ましくは100nm以上、特に好ましくは1
00〜1000nmの範囲が好ましい。保護電極層が薄す
ぎると、本発明の効果が得られず、また、保護電極層の
段差被覆性が低くなってしまい、端子電極との接続が十
分ではなくなる。一方、保護電極層が厚すぎると、保護
電極層の応力が大きくなるため、ダークスポットの成長
速度が速くなってしまう。なお、配線電極として機能さ
せる場合の厚さは、電子注入電極の膜厚が薄いために膜
抵抗が高く、これを補う場合には通常100〜500nm
程度、その他の配線電極として機能される場合には1
00〜300nm程度である。
【0048】電子注入電極と保護電極とを併せた全体の
厚さとしては、特に制限はないが、通常100〜100
0nm程度とすればよい。
【0049】電極成膜後に、前記保護電極に加えて、S
iOX 等の無機材料、テフロン、塩素を含むフッ化炭素
重合体等の有機材料等を用いた保護膜を形成してもよ
い。保護膜は透明でも不透明であってもよく、保護膜の
厚さは50〜1200nm程度とする。保護膜は、前記の
反応性スパッタ法の他に、一般的なスパッタ法、蒸着
法、PECVD法等により形成すればよい。
【0050】そして、素子の有機層や電極の酸化を防ぐ
ために、素子上に封止板を配置する。封止板は、湿気等
の侵入を防ぐために、前記の封止用接着材を用いて、ガ
ラス板等の封止板を接着し密封する。ガラス板以外にも
金属板、プラスチック板等を用いることもできる。
【0051】次に、本発明のEL素子に設けられる有機
物層について述べる。
【0052】発光層は、ホール(正孔)および電子の注
入機能、それらの輸送機能、ホールと電子の再結合によ
り励起子を生成させる機能を有する。発光層には、比較
的電子的にニュートラルな化合物を用いることが好まし
い。
【0053】ホール注入輸送層は、ホール注入電極から
のホールの注入を容易にする機能、ホールを安定に輸送
する機能および電子を妨げる機能を有するものであり、
電子注入輸送層は、陰電極からの電子の注入を容易にす
る機能、電子を安定に輸送する機能およびホールを妨げ
る機能を有するものである。これらの層は、発光層に注
入されるホールや電子を増大・閉じこめさせ、再結合領
域を最適化させ、発光効率を改善する。
【0054】発光層の厚さ、ホール注入輸送層の厚さお
よび電子注入輸送層の厚さは、特に制限されないが、形
成方法によっても異なるが、通常5〜500nm程度、特
に10〜300nmとすることが好ましい。
【0055】ホール注入輸送層の厚さおよび電子注入輸
送層の厚さは、再結合・発光領域の設計によるが、発光
層の厚さと同程度または1/10〜10倍程度とすれば
よい。ホールまたは電子の各々の注入層と輸送層とを分
ける場合は、注入層は1nm以上、輸送層は1nm以上とす
るのが好ましい。このときの注入層、輸送層の厚さの上
限は、通常、注入層で500nm程度、輸送層で500nm
程度である。このような膜厚については、注入輸送層を
2層設けるときも同じである。
【0056】本発明の有機EL素子の発光層には、発光
機能を有する化合物である蛍光性物質を含有させる。こ
のような蛍光性物質としては、例えば、特開昭63−2
64692号公報に開示されているような化合物、例え
ばキナクリドン、ルブレン、スチリル系色素等の化合物
から選択される少なくとも1種が挙げられる。また、ト
リス(8−キノリノラト)アルミニウム等の8−キノリ
ノールまたはその誘導体を配位子とする金属錯体色素な
どのキノリン誘導体、テトラフェニルブタジエン、アン
トラセン、ペリレン、コロネン、12−フタロペリノン
誘導体等が挙げられる。さらには、特開平8−1260
0号公報(特願平6−110569号)のフェニルアン
トラセン誘導体、特開平8−12969号公報(特願平
6−114456号)のテトラアリールエテン誘導体等
を用いることができる。
【0057】また、それ自体で発光が可能なホスト物質
と組み合わせて使用することが好ましく、ドーパントと
しての使用が好ましい。このような場合の発光層におけ
る化合物の含有量は0.01〜10wt% 、さらには0.
1〜5wt% であることが好ましい。ホスト物質と組み合
わせて使用することによって、ホスト物質の発光波長特
性を変化させることができ、長波長に移行した発光が可
能になるとともに、素子の発光効率や安定性が向上す
る。
【0058】ホスト物質としては、キノリノラト錯体が
好ましく、さらには8−キノリノールまたはその誘導体
を配位子とするアルミニウム錯体が好ましい。このよう
なアルミニウム錯体としては、特開昭63−26469
2号、特開平3−255190号、特開平5−7073
3号、特開平5−258859号、特開平6−2158
74号等に開示されているものを挙げることができる。
【0059】具体的には、まず、トリス(8−キノリノ
ラト)アルミニウム、ビス(8−キノリノラト)マグネ
シウム、ビス(ベンゾ{f}−8−キノリノラト)亜
鉛、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)アルミニウ
ムオキシド、トリス(8−キノリノラト)インジウム、
トリス(5−メチル−8−キノリノラト)アルミニウ
ム、8−キノリノラトリチウム、トリス(5−クロロ−
8−キノリノラト)ガリウム、ビス(5−クロロ−8−
キノリノラト)カルシウム、5,7−ジクロル−8−キ
ノリノラトアルミニウム、トリス(5,7−ジブロモ−
8−ヒドロキシキノリノラト)アルミニウム、ポリ[亜
鉛(II)−ビス(8−ヒドロキシ−5−キノリニル)メ
タン]等がある。
【0060】また、8−キノリノールまたはその誘導体
のほかに他の配位子を有するアルミニウム錯体であって
もよく、このようなものとしては、ビス(2−メチル−
8−キノリノラト)(フェノラト)アルミニウム(III)
、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(オルト−
クレゾラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−
8−キノリノラト)(メタークレゾラト)アルミニウム
(III) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(パラ
−クレゾラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル
−8−キノリノラト)(オルト−フェニルフェノラト)
アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−8−キノリノ
ラト)(メタ−フェニルフェノラト)アルミニウム(II
I) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(パラ−
フェニルフェノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−
メチル−8−キノリノラト)(2,3−ジメチルフェノ
ラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−8−キ
ノリノラト)(2,6−ジメチルフェノラト)アルミニ
ウム(III) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)
(3,4−ジメチルフェノラト)アルミニウム(III) 、
ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(3,5−ジメ
チルフェノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチ
ル−8−キノリノラト)(3,5−ジ−tert−ブチルフ
ェノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−8
−キノリノラト)(2,6−ジフェニルフェノラト)ア
ルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラ
ト)(2,4,6−トリフェニルフェノラト)アルミニ
ウム(III) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)
(2,3,6−トリメチルフェノラト)アルミニウム(I
II) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(2,
3,5,6−テトラメチルフェノラト)アルミニウム(I
II) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(1−ナ
フトラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−8
−キノリノラト)(2−ナフトラト)アルミニウム(II
I) 、ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラト)
(オルト−フェニルフェノラト)アルミニウム(III) 、
ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラト)(パラ−
フェニルフェノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2,
4−ジメチル−8−キノリノラト)(メタ−フェニルフ
ェノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2,4−ジメチ
ル−8−キノリノラト)(3,5−ジメチルフェノラ
ト)アルミニウム(III) 、ビス(2,4−ジメチル−8
−キノリノラト)(3,5−ジ−tert−ブチルフェノラ
ト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−4−エチ
ル−8−キノリノラト)(パラ−クレゾラト)アルミニ
ウム(III) 、ビス(2−メチル−4−メトキシ−8−キ
ノリノラト)(パラ−フェニルフェノラト)アルミニウ
ム(III) 、ビス(2−メチル−5−シアノ−8−キノリ
ノラト)(オルト−クレゾラト)アルミニウム(III) 、
ビス(2−メチル−6−トリフルオロメチル−8−キノ
リノラト)(2−ナフトラト)アルミニウム(III) 等が
ある。
【0061】このほか、ビス(2−メチル−8−キノリ
ノラト)アルミニウム(III) −μ−オキソ−ビス(2−
メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(III) 、ビス
(2,4−ジメチル−8−キノリノラト)アルミニウム
(III) −μ−オキソ−ビス(2,4−ジメチル−8−キ
ノリノラト)アルミニウム(III) 、ビス(4−エチル−
2−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(III) −
μ−オキソ−ビス(4−エチル−2−メチル−8−キノ
リノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−4
−メトキシキノリノラト)アルミニウム(III) −μ−オ
キソ−ビス(2−メチル−4−メトキシキノリノラト)
アルミニウム(III) 、ビス(5−シアノ−2−メチル−
8−キノリノラト)アルミニウム(III) −μ−オキソ−
ビス(5−シアノ−2−メチル−8−キノリノラト)ア
ルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−5−トリフルオ
ロメチル−8−キノリノラト)アルミニウム(III) −μ
−オキソ−ビス(2−メチル−5−トリフルオロメチル
−8−キノリノラト)アルミニウム(III) 等であっても
よい。
【0062】このほかのホスト物質としては、特開平8
−12600号公報(特願平6−110569号)に記
載のフェニルアントラセン誘導体や特開平8−1296
9号公報(特願平6−114456号)に記載のテトラ
アリールエテン誘導体なども好ましい。
【0063】発光層は電子注入輸送層を兼ねたものであ
ってもよく、このような場合はトリス(8−キノリノラ
ト)アルミニウム等を使用することが好ましい。これら
の蛍光性物質を蒸着すればよい。
【0064】また、発光層は、必要に応じて、少なくと
も1種のホール注入輸送性化合物と少なくとも1種の電
子注入輸送性化合物との混合層とすることも好ましく、
さらに、この混合層中にドーパントを含有させることが
好ましい。このような混合層における化合物の含有量
は、0.01〜20wt% 、さらには0.1〜15wt% と
することが好ましい。
【0065】混合層では、キャリアのホッピング伝導パ
スができるため、各キャリアは極性的に有利な物質中を
移動し、逆の極性のキャリア注入は起こりにくくなるた
め、有機化合物がダメージを受けにくくなり、素子寿命
がのびるという利点がある。また、前述のドーパントを
このような混合層に含有させることにより、混合層自体
のもつ発光波長特性を変化させることができ、発光波長
を長波長に移行させることができるとともに、発光強度
を高め、素子の安定性を向上させることもできる。
【0066】混合層に用いられるホール注入輸送性化合
物および電子注入輸送性化合物は、各々、後述のホール
注入輸送層用の化合物および電子注入輸送層用の化合物
の中から選択すればよい。なかでも、ホール注入輸送層
用の化合物としては、強い蛍光を持ったアミン誘導体、
例えばホール輸送材料であるトリフェニルジアミン誘導
体、さらにはスチリルアミン誘導体、芳香族縮合環を持
つアミン誘導体を用いるのが好ましい。
【0067】電子注入輸送性の化合物としては、キノリ
ン誘導体、さらには8−キノリノールないしその誘導体
を配位子とする金属錯体、特にトリス(8−キノリノラ
ト)アルミニウム(Alq3)を用いることが好まし
い。また、上記のフェニルアントラセン誘導体、テトラ
アリールエテン誘導体を用いるのも好ましい。
【0068】ホール注入輸送層用の化合物としては、強
い蛍光を持ったアミン誘導体、例えば上記のホール輸送
材料であるトリフェニルジアミン誘導体、さらにはスチ
リルアミン誘導体、芳香族縮合環を持つアミン誘導体を
用いるのが好ましい。
【0069】この場合の混合比は、それぞれのキャリア
移動度とキャリア濃度によるが、一般的には、ホール注
入輸送性化合物の化合物/電子注入輸送機能を有する化
合物の重量比が、1/99〜99/1、さらに好ましく
は10/90〜90/10、特に好ましくは20/80
〜80/20程度となるようにすることが好ましい。
【0070】また、混合層の厚さは、分子層一層に相当
する厚み以上で、有機化合物層の膜厚未満とすることが
好ましい。具体的には1〜85nmとすることが好まし
く、さらには5〜60nm、特には5〜50nmとすること
が好ましい。
【0071】また、混合層の形成方法としては、異なる
蒸着源より蒸発させる共蒸着が好ましいが、蒸気圧(蒸
発温度)が同程度あるいは非常に近い場合には、予め同
じ蒸着ボード内で混合させておき、蒸着することもでき
る。混合層は化合物同士が均一に混合している方が好ま
しいが、場合によっては、化合物が島状に存在するもの
であってもよい。発光層は、一般的には、有機蛍光物質
を蒸着するか、あるいは樹脂バインダー中に分散させて
コーティングすることにより、発光層を所定の厚さに形
成する。
【0072】また、ホール注入輸送層には、例えば、特
開昭63−295695号公報、特開平2−19169
4号公報、特開平3−792号公報、特開平5−234
681号公報、特開平5−239455号公報、特開平
5−299174号公報、特開平7−126225号公
報、特開平7−126226号公報、特開平8−100
172号公報、EP0650955A1等に記載されて
いる各種有機化合物を用いることができる。例えば、テ
トラアリールベンジシン化合物(トリアリールジアミン
ないしトリフェニルジアミン:TPD)、芳香族三級ア
ミン、ヒドラゾン誘導体、カルバゾール誘導体、トリア
ゾール誘導体、イミダゾール誘導体、アミノ基を有する
オキサジアゾール誘導体、ポリチオフェン等である。こ
れらの化合物は2種以上を併用してもよく、併用すると
きは別層にして積層したり、混合したりすればよい。
【0073】ホール注入輸送層をホール注入層とホール
輸送層とに分けて設層する場合は、ホール注入輸送層用
の化合物のなかから好ましい組合せを選択して用いるこ
とができる。このとき、ホール注入電極(ITO等)側
からイオン化ポテンシャルの小さい化合物の層の順に積
層することが好ましい。また、陽電極表面には薄膜性の
良好な化合物を用いることが好ましい。このような積層
順については、ホール注入輸送層を2層以上設けるとき
も同様である。このような積層順とすることによって、
駆動電圧が低下し、電流リークの発生やダークスポット
の発生・成長を防ぐことができる。また、素子化する場
合、蒸着を用いているので1〜10nm程度の薄い膜も均
一かつピンホールフリーとすることができるため、ホー
ル注入層にイオン化ポテンシャルが小さく、可視部に吸
収をもつような化合物を用いても、発光色の色調変化や
再吸収による効率の低下を防ぐことができる。ホール注
入輸送層は、発光層等と同様に上記の化合物を蒸着する
ことにより形成することができる。
【0074】また、必要に応じて設けられる電子注入輸
送層には、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム
(Alq3)等の8−キノリノールまたはその誘導体を
配位子とする有機金属錯体などのキノリン誘導体、オキ
サジアゾール誘導体、ペリレン誘導体、ピリジン誘導
体、ピリミジン誘導体、キノキサリン誘導体、ジフェニ
ルキノン誘導体、ニトロ置換フルオレン誘導体等を用い
ることができる。電子注入輸送層は発光層を兼ねたもの
であってもよく、このような場合はトリス(8−キノリ
ノラト)アルミニウム等を使用することが好ましい。電
子注入輸送層の形成は、発光層と同様に、蒸着等によれ
ばよい。
【0075】電子注入輸送層を電子注入層と電子輸送層
とに分けて積層する場合には、電子注入輸送層用の化合
物の中から好ましい組み合わせを選択して用いることが
できる。このとき、電子注入電極側から電子親和力の値
の大きい化合物の順に積層することが好ましい。このよ
うな積層順については、電子注入輸送層を2層以上設け
るときも同様である。
【0076】基板に色フィルター膜や蛍光性物質を含む
色変換膜、あるいは誘電体反射膜を用いて発光色をコン
トロールしてもよい。
【0077】色フィルター膜には、液晶ディスプレイ等
で用いられているカラーフィルターを用いれば良いが、
有機EL素子の発光する光に合わせてカラーフィルター
の特性を調整し、取り出し効率・色純度を最適化すれば
よい。
【0078】また、EL素子材料や蛍光変換層が光吸収
するような短波長の外光をカットできるカラーフィルタ
ーを用いれば、素子の耐光性・表示のコントラストも向
上する。
【0079】また、誘電体多層膜のような光学薄膜を用
いてカラーフィルターの代わりにしても良い。
【0080】蛍光変換フィルター膜は、EL発光の光を
吸収し、蛍光変換膜中の蛍光体から光を放出させること
で、発光色の色変換を行うものであるが、組成として
は、バインダー、蛍光材料、光吸収材料の三つから形成
される。
【0081】蛍光材料は、基本的には蛍光量子収率が高
いものを用いれば良く、EL発光波長域に吸収が強いこ
とが望ましい。実際には、レーザー色素などが適してお
り、ローダミン系化合物・ペリレン系化合物・シアニン
系化合物・フタロシアニン系化合物(サブフタロ等も含
む)ナフタロイミド系化合物・縮合環炭化水素系化合物
・縮合複素環系化合物・スチリル系化合物・クマリン系
化合物等を用いればよい。
【0082】バインダーは、基本的に蛍光を消光しない
ような材料を選べば良く、フォトリソグラフィー・印刷
等で微細なパターニングが出来るようなものが好まし
い。また、ITO、IZOの成膜時にダメージを受けな
いような材料が好ましい。
【0083】光吸収材料は、蛍光材料の光吸収が足りな
い場合に用いるが、必要のない場合は用いなくても良
い。また、光吸収材料は、蛍光性材料の蛍光を消光しな
いような材料を選べば良い。
【0084】ホール注入輸送層、発光層および電子注入
輸送層の形成には、均質な薄膜が形成できることから、
真空蒸着法を用いることが好ましい。真空蒸着法を用い
た場合、アモルファス状態または結晶粒径が0.2μm
以下の均質な薄膜が得られる。結晶粒径が0.2μm を
超えていると、不均一な発光となり、素子の駆動電圧を
高くしなければならなくなり、電荷の注入効率も著しく
低下する。
【0085】真空蒸着の条件は特に限定されないが、1
-4Pa以下の真空度とし、蒸着速度は0.01〜1nm/
sec 程度とすることが好ましい。また、真空中で連続し
て各層を形成することが好ましい。真空中で連続して形
成すれば、各層の界面に不純物が吸着することを防げる
ため、高特性が得られる。また、素子の駆動電圧を低く
したり、ダークスポットの成長・発生を抑えたりするこ
とができる。
【0086】これら各層の形成に真空蒸着法を用いる場
合において、1層に複数の化合物を含有させる場合、化
合物を入れた各ボートを個別に温度制御して共蒸着する
ことが好ましい。
【0087】本発明の有機EL素子は、通常、直流駆動
型のEL素子として用いられるが、交流駆動またはパル
ス駆動とすることもできる。印加電圧は、通常、2〜2
0V程度とされる。
【0088】
【実施例】次に実施例を示し、本発明をより具体的に説
明する。
【0089】<実施例1>以下のようにして単純マトリ
クス発光素子を作製した。
【0090】コーニング社製7059ガラス基板上に、
ITO透明電極(ホール注入電極)を膜厚85nmで64
×256ドットの画素(一画素当たり280×280μ
m )を構成するよう成膜、パターニングした。そして、
ホール注入電極が形成された基板を、中性洗剤、アセト
ン、エタノールを用いて超音波洗浄し、煮沸エタノール
中から引き上げて乾燥した。次いで、表面をUV/O3
洗浄した後、真空蒸着装置の基板ホルダーに固定して、
槽内を1×10-4Pa以下まで減圧した。そして、4,
4’,4”−トリス(−N−(3−メチルフェニル)−
N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン(m−MTD
ATA)を蒸着速度0.2nm/sec.で40nmの厚さに蒸
着し、ホール注入層とした。次に、N,N’−ジフェニ
ル−N,N’−m−トリル−4,4’−ジアミノ−1,
1’−ビフェニル(以下、TPD)を蒸着速度0.2nm
/sec.で35nmの厚さに蒸着し、ホール輸送層とした。
次に、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(以
下、Alq3 )を蒸着速度0.2nm/sec.で50nmの厚
さに蒸着して、電子注入輸送・発光層とした。次いで、
MgAgを蒸着速度比Mg:Ag=1:10で200nm
の厚さに共蒸着(2元蒸着)し、電子注入電極とした。
そして、Alターゲットを用いたDCスパッタ法によ
り、Al保護電極を200nmの厚さに成膜した。
【0091】この有機EL構造体が積層された基板を、
2ガスを流通させたグローブボックスに移した。そし
て、乾燥剤としてSrH2粒子をネットに入れて配置、
固定し、ガラス基板上に、紫外線硬化型エポキシ樹脂接
着剤(スリーボンド製30Y296D)を未硬化の状態
で100mg塗布した。そして、封止板として100μm
程度の気密空間を設けるように加工された別のコーニン
グ社製7059ガラスを重ねて、基板同士を摺り合わせ
ながら3kg/cm2 の圧力で加圧し、ガラス基板と封止板
間に接着剤の薄層を形成した。このとき、接着剤中には
7μm のスペーサーを1wt%分散させ、接着剤の膜厚が
7μm となるようにした。そして、UV光を照射し、接
着剤を硬化させて有機EL表示装置を得た。乾燥剤の量
は、気密ケース内の空間1mm3当たり0.01mg/mm3
した。
【0092】得られた有機EL表示装置に、大気雰囲気
中で直流電圧を印加し、10mA/cm 2 の定電流密度で、
温度60℃、湿度95%RHの加速条件下で1000時
間連続駆動させ、非発光面積の拡大を測定した。この有
機EL表示装置は、1000時間駆動後の非発光面積率
は10%以内であった。非発光面積率は、(非発光面
積)/(画素の面積)×100(%)として計算した。
【0093】<実施例2>乾燥剤としてSrH2とCa
2を併用した他は実施例1と同様にして有機EL表示
装置を得、実施例1と同様にして評価した。この有機E
L表示装置も、1000時間駆動後の非発光面積率は1
0%以内であった。なお、このときのSrH 2:CaH2
は、重量比でほぼ1:1とした。
【0094】<比較例1>乾燥剤としてCaH2の代わ
りに同量のBaOを用いた他は実施例1と同様にして有
機EL表示装置を得、実施例1と同様にして評価した。
この有機EL表示装置は、1000時間駆動後の非発光
面積率は30%以上になり、表示装置として機能しなく
なった。
【0095】本発明の有機EL表示装置は、乾燥剤にB
aOを用いた比較例の有機EL表示装置よりも非発光面
積の拡大は小さく、表示装置の寿命が長い。
【0096】
【発明の効果】以上のように、本発明により、容易に製
造でき、水分等の影響を極力排除し、経時劣化が少な
く、初期性能を長期間維持できる長寿命の有機EL表示
装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機EL表示装置の基本構成を示す概
略断面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 封止接着剤 3 封止板 4 有機EL構造体 5 フィルムシート 6 乾燥剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 遠藤 広行 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 (72)発明者 川島 真祐紀 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 (72)発明者 早川 敏雄 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 Fターム(参考) 3K007 AB00 AB13 AB18 BB01 BB04 BB05 BB06 CA01 CA02 CA05 CB01 DA00 DB03 EB00 FA01 FA02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホール注入電極と、電子注入電極と、こ
    れらの電極間に設けられた1種以上の有機層とを有する
    有機EL構造体が気密ケースに収納されており、 前記気密ケース内に、前記有機EL構造体に非接触の状
    態で、乾燥剤として水素化ストロンチウム、あるいは水
    素化カルシウムおよび水素化ストロンチウムが配置され
    ている有機EL表示装置。
  2. 【請求項2】 前記気密ケースが、前記有機EL構造体
    が積層されている基板と、前記有機EL構造体上に所定
    の空隙を設けて配置された封止板と、前記封止板を前記
    基板に密着する封止用接着剤とを有する請求項1の有機
    EL表示装置。
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