JP2000356742A - 投影光学系及びそれを用いた投影露光装置 - Google Patents

投影光学系及びそれを用いた投影露光装置

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JP2000356742A
JP2000356742A JP11167426A JP16742699A JP2000356742A JP 2000356742 A JP2000356742 A JP 2000356742A JP 11167426 A JP11167426 A JP 11167426A JP 16742699 A JP16742699 A JP 16742699A JP 2000356742 A JP2000356742 A JP 2000356742A
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Chiaki Terasawa
千明 寺沢
Takashi Kato
隆志 加藤
Hiroyuki Ishii
弘之 石井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】非球面を用いることによりNA0.65程度、
露光領域φ27.3mm程度を達成した高NAで広い露
光領域を有してレチクルパターンを半導体ウエハに投影
露光することができる投影露光装置を得ること。 【解決手段】物体の像を像面へ投影する投影光学系にお
いて、該投影光学系は物体側から順に正、負そして正の
レンズ群の3つのレンズ群に構成され、該投影光学系の
共役長をL、前記負の屈折力のレンズ群のパワーをψo
としたとき |L×ψo|>17 であり、軸上マージナル光線の高さをh、最軸外主光線
の高さをhb としたとき、物体側の面から順に |hb /h|>0.35 を満足する面までに少なくとも2つの非球面を有し、該
非球面の非球面量を△ASPHとしたとき、 |△ASPH/L|>10-6 を満足すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は投影光学系及びそれ
を用いた投影露光装置に関し、例えばレチクルパターン
を感光基板に、ステップアンドリピート方式、又はステ
ップアンドスキャン方式等を利用して投影露光し、I
C,LSI,CCD,液晶パネル等のサブミクロン、又
はクオーターミクロン以下の高集積度のデバイス(半導
体素子)を製造する際に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】半導体素子の製造用の投影露光装置で
は、照明系(照明光学系)からの光束(露光光)で電子
回路パターンを形成したレチクルを照射し、該パターン
を投影光学系でウエハ面上に投影露光している。
【0003】近年、半導体素子の高集積化が進むに従
い、投影光学系に対する仕様や性能もますます厳しいも
のが要求されてきている。一般に高い解像力を得るため
には露光波長の短波長化、投影光学系の収差の良好なる
補正、投影光学系のNAの高NA化等が有効な手段とし
て用いられている。
【0004】従来より露光光としては、i線ランプか
ら、又はKrF、ArfさらにはF2といったエキシマ
レーザー等からの光が利用されている。
【0005】投影光学系の高NA化についてはNA0.
6から0. 65へさらにはNA0.7へとより高NA化
へ進みつつある。
【0006】収差補正ではレチクルやウェハーの反りに
よる像歪みを軽減するために両側テレセントリックを形
成しつつも、投影光学系に起因するディストーションを
極力小さくすると同時に、各像高における最良像点の像
面幅(像面湾曲量)も最小にし、しかも各像高における
コントラストゲインもできるだけ均一になるようにして
いる。
【0007】また、半導体素子製造時には種々のレチク
ルパターンや線幅に対し、最良パターン像になるように
照明条件を種々と変更して露光を行うが、このとき各照
明条件間での、ディストーションの格差、像面平坦性等
を最小にする為に、各像高においてコマ収差を極力小さ
くし、像面を一致させるようにしている。
【0008】この他、投影露光装置として重要な要素と
なっているスループットを向上させる為に、チップサイ
ズの大型化がなされてきており、このため 投影光学系
の露光領域の拡大もなされている。
【0009】投影露光装置に用いられる投影光学系とし
て、すべてのレンズ系が球面で構成された投影光学系
が、例えば特開平9−105861号公報、特開平10
−48517号公報、特開平10−79345号公報等
にて提案されている。
【0010】又、非球面を用いて収差を補正させている
投影光学系が、例えば特公平7−48089号公報、特
開平7−128592号公報、特開平8−179204
号公報、特開平5−34593号公報、特開平10−1
97791号公報、特開平10−154657号公報、
特開平10−325922号公報、特開平10−333
030号公報、特開平11−6957号公報等にて提案
されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】投影光学系において露
光波長の短波長化、高NA化を行い、しかも比較的広い
露光領域を確保しつつ、各照明モードにわたり性能変化
が少なく、高い光学性能を得るには各レンズ群の屈折力
やレンズ構成を適切に設定する必要がある。
【0012】一般に,性能変化が少なく高い光学性能を
得るには、例えば各レンズ群の屈折力を小さくして各レ
ンズ群で発生する収差量を小さくするか、各レンズ群の
レンズ枚数を増加させて収差補正上の自由度を増やすこ
とが必要となってくる。
【0013】このため短波長化しつつ高NAでかつ広い
露光領域を達成しようとすると、どうしてもレンズ共役
長(物像間距離)が大きくなったり、レンズ径やレンズ
枚数が増加するなどして、レンズ系全体が重厚長大化し
てくるという問題点が生じてくる。
【0014】こうなると環境変化や組立精度によるレン
ズの変形による結像性能の劣化という問題も生じてく
る。レンズ径が大きくなればなるほどレンズ自身の重力
による自重変形も大きくなり、しかもある共役長の制限
内で目標性能を達成しようとすると、どうしてもレンズ
枚数も増加するのでレンズの肉厚が薄くなり、これも自
重変形を大きくする。自重変形が大きくなるとレンズ両
面の曲率半径が設計値からズレしてしまうので、結像性
能が劣化してしまう。また、レンズはメカ金物で保持さ
れるが、加工精度上、厳密にはメカ金物がレンズを均等
に保持することは困難なので、自重変形が大きくなって
レンズが光軸に対し非対称に変形してしまうと非対称な
収差が発生し結像性能劣化の要因となってしまう。
【0015】さらに設計性能に関するものとしては、線
幅(パターン線幅)によるベスト像面位置の変化、各像
高による像点位置の変化やコントラスト変化、各照明条
件間でのディストーションの変化や像面平坦性の変化、
等が問題になってくる。
【0016】線幅によるベスト像面位置の変化は、主に
補正しきれていない残存球面収差が起因している。各像
高による像点位置の変化やコントラスト変化は、各像高
でのサジタル、メリディオナル像面の変化や非点収差、
コマ収差の変化に起因している。各照明条件間でのディ
ストーションの変化や像面平坦性の変化は、ディストー
ションの残存量や各照明条件の瞳上の光線通過領域内で
の収差量に起因している。これら収差変化は短波長化、
高NA化、広い露光領域の確保、等を追求すればするほ
ど顕著になってくる。
【0017】また、光源の波長が上記エキシマの領域に
おいては、使用可能なレンズ材料が石英と蛍石に限られ
てくる。これは主に透過率の低下に起因するものであ
り、従来のようにレンズ構成枚数が多く全硝材厚が大き
い光学系では、ウエハー上での光露光量が低下するため
スループットが低下してしまうし、レンズの熱吸収によ
る焦点位置の変動、収差変動などの問題が生じてきてし
まう。
【0018】特に近年、半導体素子の高集積化という業
界動向により、露光光のさらなる短波長化、投影光学系
のさらなる高NA化等の要望があるが,レンズ全系の重
厚長大化と自重変形の発生を抑制しつつも、目標の光学
性能を達成するのは非常に困難になってきており、レン
ズ共役長を大きくすることでレンズ群の屈折力を小さく
して、レンズ枚数を増加させて設計の最適化を行ってい
る。
【0019】しかしながら、最近では投影光学系の収差
補正及び結像性能のさらなる改善が望まれている。
【0020】特開平9−105861号公報、特開平1
0−48517号公報、特開平10−79345号公報
は、すべてのレンズが球面であり、レンズ枚数が27〜
30枚の構成であり、NAは0.6程度である。
【0021】この状態で高NA化を達成しようとする
と、レンズ枚数を現状維持とした場合は収差補正が相当
困難になり、さもなくばレンズ全長を大きくしなければ
ならずレンズ径も大きくなってしまう。レンズ枚数をさ
らに増加させて収差補正を試みるとしても、レンズを追
加するスペースがほとんどないため、個々のレンズ厚を
小さくするか、さもなくばやはりレンズ全長を大きくし
なければならない。
【0022】いずれにしても、前述した自重変形が増大
し、レンズ全系も大型化してしまう。加えて光源が短波
長領域においては、レンズ材料による吸収が大きくなる
ために透過率が低下してくるが、レンズ構成枚数が多い
光学系では、ウェハー上での光露光量がさらに低下して
しまうのでスループットも低下してしまうし、レンズの
熱吸収による焦点位置の変動、収差変動なども増大して
しまう。
【0023】特公平7−048089号公報、特開平7
−128592号公報は、NAが小さく露光領域も小さ
い光学系になっている。凹レンズ群(負レンズ群)のパ
ワーも小さいのでペッツバール和の補正には不利な光学
系であり、高NA化、露光領域の拡大を図ろうにも特に
像面湾曲が悪化してしまう。また共に物体側がテレセン
トリックでないため、レチクルの湾曲により像歪みが発
生してしまう。
【0024】特開平8−179204号公報は、第5,
6実施例で共にウェハー側の最終面に非球面が施してあ
るが、非球面に関して特に説明はない。結像性能として
は歪曲収差と像面湾曲、非点収差の補正が十分ではな
く、歪曲収差が各々最大26.7nm、11.7nm、
最軸外の非点収差が各々1.262μm、0.896μ
mと大きな値となっている。
【0025】特開平5−34593号公報は、非球面を
用いて、レンズの透過率を確保するため少ない枚数で構
成し収差補正をしているが、解像力に寄与するNAは
0.45と小さく露光領域も10×10〜15×15と
小さいレンズ系となっている。そして記述されているよ
うに、負の第2群と正の第4群に非球面を導入すること
により、主に球面収差を補正している。ペッツバール和
を補正するため、負の第2群のパワーを強くしつつも、
他の正のレンズ群とのバランスにおいて球面収差を補正
するために第2群に非球面を施しているのである。また
球面収差を補正するために軸上光束径が大きい第4群に
も非球面を施している。
【0026】しかしながら、第2群の軸上マージナル光
線高は第3、4群に比較するとかなり低く、非球面を導
入し効果的に球面収差を補正するのが難しい。(3次の
球面収差係数は軸上マージナル光線高hの4乗に比例す
るから)。
【0027】第2群の最軸外主光線高も低く、ほとんど
光軸付近を通っているため、非球面により、物体側テレ
セントリック性を確保しつつディストーションや像面湾
曲、非点収差を補正するとしても寄与が小さい(3次の
非点収差係数、像面湾曲係数は主光線高の2乗に、歪曲
収差係数は主光線高の3乗に比例するから)。
【0028】この従来例では高NA化(NA0.65程
度)や露光領域の拡大(φ27.3mm程度)に対応し
ようとしても、まず負のパワーの大半を担っている第2
群のパワーが小さいのでペッツバール和を補正できずに
像面湾曲、非点収差が悪化してしまう。加えて高NA化
により物体側の光束が大きくなってくると、物体側テレ
セントリック性、ディストーション、像面湾曲の補正を
主としている物体側の正の第1群、負の第2群が各々レ
ンズ1枚だけで構成されているので、それらのレンズ群
の収差補正の負担が激増し、良好な結像性能を達成する
ことが困難になる。
【0029】特開平10−197791号公報は、少な
いレンズ枚数ながら広い露光領域と高解像力を確保して
いる。露光領域はφ25〜φ29であるが、NAは0.
48〜0.50である。
【0030】特開平10−154657号公報は、レン
ズ系に非球面レンズを構成しているが、この非球面は、
記述されているように、ある所望の仕様を持つ投影光学
系を実現するために、設計時に積極的に収差を補正する
ために導入された非球面とは異なり、複数の光学部材を
用いて投影光学系を組み立てて製造する、例えば組み立
て調整した際に、光学部品自体の製造誤差並びに投影光
学系の調整誤差等により除去困難な残存する高次の収差
を補正しているものである。
【0031】すなわち、光学設計は、すべて球面系で行
っているため、非球面により製造誤差を補正したとして
も、製品としては球面系の設計値以上の性能は達成でき
ない(このため非球面量は非常に小さくなっている)。
したがって、このまま高NA化に対応しようとしても前
述した課題を解決するのは、非常に困難である。
【0032】特開平10−325922号公報は、本文
中の説明によれば、投影光学系を5つのレンズ群で構成
し、第1レンズ群か第2レンズ群のどちらか一方に1つ
の非球面、第4レンズ群か第5レンズ群のどちらか一方
に1つの非球面、を使用することにより、少ない構成枚
数で、主に歪曲収差と球面収差を補正している。
【0033】実施例はNA0.6であり、しかも第4レ
ンズ群に非球面を使用した実施例はなく、収差的には像
面湾曲、非点収差は比較的良好に補正されているものの
球面収差の高次成分が大きくアンダーに発生しており、
歪曲収差も最大像高で30nm程度となっている。
【0034】この提案では非球面使用による収差補正効
果の大きい面に非球面を用いるとはあるがそれ以上の詳
細な説明はない。したがって、さらなる高NA化に対応
しようとすると、収差が悪化してくる傾向がある。
【0035】またレンズ枚数を増やすことにより補正自
由度を増加させて対応しようとしても、像面側には比較
的スペースが残っているので球面収差は補正できても、
物体側の第1群から第3群にかけては、レンズが密に連
続しており、レンズを新たに追加するスペースがないの
で、像面湾曲、非点収差、歪曲収差等の補正が困難にな
る。レンズの中心厚を小さくして追加すると今度は前述
した自重変形が生じてしまう。
【0036】特開平10−333030号公報は、非球
面を用いて15枚程度という少ないレンズ枚数ながら、
NA0.63〜0.75と露光領域Ф27〜30mmを
達成している。説明によれば、レンズ構成を正群からな
る2群構成とし、ウェハー側の第1群を顕微鏡対物レン
ズ、レチクル側の第2群をガウス型レンズとすることで
各群にて発生するサジタルコマを相互に打ち消すという
構想のもと、ウェハー側の第1群に少なくとも1面の非
球面を導入しコマ収差を補正し、第2群の有効径の大き
い面にも非球面を導入し球面収差を補正している。
【0037】しかしながら、該公報にはサジタルコマに
関しては不図示であり、補正状況がわからない。本出願
人がデータを入力し再現したところ、横収差においてメ
リディオナルのコマ収差、サジタルハロ等の像高による
変化が大きかった。
【0038】また球面収差、非点収差は良好に補正され
ているものの、歪曲収差については特に高次成分が大き
く残存しており、最大値が第1実施例から第4実施例に
かけて順に、12nm、45nm、26nm、46nm
となっている。ウェハー側のテレセントリック性につい
ては、第1実施例から第4実施例にかけて順に焦点深度
1μmあたりの像高変化が、24nm、22nm、19
nm、9nmである。
【0039】さらに、ウェハーからレンズまでの距離
が、11〜12mmと短いため、オートフォーカス等の
機構装置との干渉の可能性が大きい。
【0040】特開平11−6957号公報は、非球面を
用いて主に高NA化(NA0.75〜0.80)を達成
している。説明によれば、主たる構成として第4レンズ
群または第5レンズ群が少なくとも1面の非球面を含む
ことにより、高NA化への影響が大きい収差、すなわち
サジタルコマ収差、高次の球面収差を補正している。
【0041】しかしながら、実施例についてみると、サ
ジタルコマについては不図示であり、レンズ構成枚数は
27〜29枚、光学共役長は1200〜1500mmで
ある。
【0042】したがって光源が短波長領域(Arf等)
になるとレンズ材料の吸収によりウェハー上での露光量
が低下し、スループットが低下する。又レンズの熱吸収
による焦点位置や収差の変動なども増大してくる。また
高NAでレンズ共役長も大きいのでレンズ径もφ284
〜400mmと大きく、自重変形も増大してくる。レン
ズ共役長を短縮する、レンズ厚を増加させる、など自重
変形を抑制する手段を施すにもスペース的に困難であ
る。
【0043】非球面を利用してレンズ枚数を削減するな
どが考えられるが、第1実施例から第5実施例において
は非球面数を2面から6面に増加させているものの、す
べてレンズ枚数が29枚と同様の構成をしており、また
6面という最も多い非球面数を使用している第5実施例
においても最軸外像高のサジタル像面が−0.484μ
と残存しており、歪曲収差が13.1nmであり、高次
の球面収差も残存している。
【0044】第6,7実施例においても歪曲収差がそれ
ぞれ33nm、58nmである。第8,9実施例ではデ
ータ不備により性能の再現ができないが、レンズ共役長
が1500mmと突出して大きい。
【0045】本発明は、歪曲収差、像面湾曲、非点収
差、コマ収差、球面収差等を良好に補正し、露光領域全
般にわたり高い光学性能を有し、高NA化と、広い露光
領域を容易に達成することができる投影露光光学系及び
それを用いた投影露光装置の提供を目的とする。
【0046】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の投影光
学系は、物体の像を像面上へ投影する投影光学系におい
て、前記投影光学系は物体側より順に正,負そして正の
屈折力のレンズ群の3つのレンズ群にて構成され、前記
投影光学系の共役長をL、前記負の屈折力のレンズ群の
パワーをφoとしたとき |L×φo|>17(φo=Σφoi φoiは第i負レンズ群のパワー) ‥‥‥(1) であり、軸上マージナル光線の高さをh、最軸外主光線
の高さをhb としたとき物体側の面から順に、 |hb /h|>0.35 ‥‥‥(2) を満足する面までに少なくとも2つの非球面を有し、該
非球面の非球面量を△ASPHとしたとき |△ASPH/L|>1.0×10-6 ‥‥‥(3) を満足することを特徴としている。
【0047】請求項2の発明は請求項1の発明におい
て、前記2つの非球面は面の中心から周辺部にかけて、
互いに局所曲率パワーの変化が逆符号の領域を有するこ
とを特徴としている。
【0048】請求項3の発明は請求項1又は2の発明に
おいて、最も物体側にある正のレンズ群には非球面が導
入されており、該非球面は、面の中心から周辺部にかけ
て局所曲率パワーが正の方向へ次第に強くなる又は負の
方向へ次第に弱くなる領域を有することを特徴としてい
る。
【0049】請求項4の発明は請求項1,2又は3の発
明において、最も像面側にある正のレンズ群には非球面
が導入されており、該非球面は、面の中心から周辺部に
かけて局所曲率パワーが負の方向へ次第に強くなる又は
正の方向へ次第に弱くなる領域を有することを特徴とし
ている。
【0050】請求項5の発明は請求項1から4のいずれ
か1項の発明において、物体側から像面側へ向かって、
軸外主光線高の符号が逆転した以降に配置されるレンズ
群には少なくとも1面の非球面を有することを特徴とし
ている。
【0051】請求項6の発明は請求項1から5のいずれ
か1項の発明において、最も像面側に配置される正のレ
ンズ群のうち像面側から2番目のレンズは、像面側の面
が像面側に凹面を向けた負レンズであり、最も像面側の
レンズは、物体側の面が像面側に凹面を向けた正レンズ
で構成したことを特徴としている。
【0052】請求項7の発明は請求項1から6のいずれ
か1項の発明において、前記非球面を有した非球面レン
ズのうち、少なくとも1つは非球面加工面の裏面が平面
であることを特徴としている。
【0053】請求項8の発明は請求項1から6のいずれ
か1項の発明において、前記非球面を有した非球面レン
ズは、すべて非球面加工面の裏面が平面であることを特
徴としている。
【0054】請求項9の発明は請求項1から6のいずれ
か1項の発明において、前記非球面を有した非球面レン
ズのうち、少なくとも1つは非球面加工面の裏面が非球
面であることを特徴としている。
【0055】請求項10の発明は請求項1から6のいず
れか1項の発明において、前記非球面を有した非球面レ
ンズは、すべて非球面加工面の裏面が非球面であること
を特徴としている。
【0056】請求項11の発明は請求項1から10のい
ずれか1項の発明において、前記投影光学系は物像界で
両側テレセントリック系であることを特徴としている。
【0057】請求項12の発明は請求項1から11のい
ずれか1項の発明において、 |L×φo|<70 ‥‥‥(1a) |hb / h|<15 ‥‥‥(2a) |△ASPH/L|<0.02 ‥‥‥(3a) を満足することを特徴としている。
【0058】請求項13の発明は、請求項1から12の
いずれか1項の投影光学系を用いてレチクル面のパター
ンを感光基板に投影していることを特徴としている。
【0059】請求項14の発明は、請求項1から12の
いずれか1項の投影光学系を用いてレチクル面上のパタ
ーンを投影光学系によりウエハ面上に投影露光した後、
該ウエハを現像処理工程を介してデバイスを製造してい
ることを特徴としている。
【0060】
【発明の実施の形態】図1は本発明の投影光学系の数値
実施例1のレンズ断面図、図2は本発明の投影光学系の
数値実施例1の非球面の局所曲率パワーの変化の説明
図、図3は本発明の投影光学系の数値実施例1の収差図
である。
【0061】図4は本発明の投影光学系の数値実施例2
のレンズ断面図、図5は本発明の投影光学系の数値実施
例2の非球面の局所曲率パワーの変化の説明図、図6は
本発明の投影光学系の数値実施例2の収差図である。
【0062】図7は本発明の投影光学系の数値実施例3
のレンズ断面図、図8は本発明の投影光学系の数値実施
例3の非球面の局所曲率パワーの変化の説明図、図9は
本発明の投影光学系の数値実施例3の収差図である。
【0063】図10は本発明の投影光学系の数値実施例
4のレンズ断面図、図11は本発明の投影光学系の数値
実施例4の非球面の局所曲率パワーの変化の説明図、図
12は本発明の投影光学系の数値実施例4の収差図であ
る。
【0064】図13は本発明の投影光学系の数値実施例
5のレンズ断面図、図14は本発明の投影光学系の数値
実施例5の非球面の局所曲率パワーの変化の説明図、図
15は本発明の投影光学系の数値実施例5の収差図であ
る。
【0065】図16は本発明の投影光学系の数値実施例
6のレンズ断面図、図17は本発明の投影光学系の数値
実施例6の非球面の局所曲率パワーの変化の説明図、図
18は本発明の投影光学系の数値実施例6の収差図であ
る。
【0066】図19は本発明の投影光学系の数値実施例
7のレンズ断面図、図20は本発明の投影光学系の数値
実施例7の非球面の局所曲率パワーの変化の説明図、図
21は本発明の投影光学系の数値実施例7の収差図であ
る。
【0067】レンズ断面図において、PLは投影光学系
である。Giは物体側(距離の長い共役側)から数えた
第iレンズ群(第i群)である。
【0068】G1群は正の屈折力の第1群、G2は負の
屈折力の第2群、G3は正の屈折力の第3群である。I
Pは像面であり、投影露光装置に用いたときはウエハ面
に相当している。レンズ面に付した「○」印は非球面で
あることを示している。
【0069】いずれの数値実施例においてもレンズ系全
体を適切なパワー分担のもとで、適切な面に非球面を導
入することにより良好な光学性能を達成している。
【0070】本発明の投影光学系は,高NA化、広い露
光領域を確保している。
【0071】この為に光学系全体を正の屈折力のレンズ
群と負の屈折力のレンズ群とを含む、複数のレンズ群よ
り構成し、パワー分担(屈折力分担)を適切に設定して
いる。
【0072】パワー分担を適切に設定する為に、条件
(1)式のように、レンズ系の共役長(物像間距離)L
と負のレンズ群(凹レンズ群)のパワーφoの積を規定
している。一般的に共役長Lが長くなると負のレンズ群
のパワーφoも小さくなり、逆に共役長Lが短くなると
負のレンズ群のパワーφoは大きくなる。本発明におい
てはそれらの積が17以上とすることにより、負のレン
ズ群のパワーを大きく設定し、主に像面湾曲、非点収差
を良好に補正する手段としている。条件(1)式の下限
を越えると、ペッツバール和が正の方向へ大きくなるた
め、像面湾曲、非点収差を良好に補正することが困難に
なってくる。
【0073】条件(2)式は、条件(1)式を規定した
上で 非球面を導入するに際し、適切な面を規定してい
る。従来から縮小投影光学系においては、テレセントリ
ック性を保ちつつも、歪曲収差、像面湾曲、非点収差、
加えて、メリディオナルとサジタル横収差を各々良好に
補正するのは非常に困難であった。
【0074】というのは、テレセントリック性、歪曲収
差、像面湾曲、非点収差はどれも光束中心を通る主光線
に関する収差量であり、したがって、それらの収差等は
レンズ系全体を通して主光線高が高い物体側のレンズの
パワー、配置、形状に依存しているが、物体上のすべて
の物点からの主光線に対しテレセントリック性を維持し
つつも、歪曲収差、像面湾曲、非点収差を補正するよう
に同じ主光線を屈折させるというのが、相当な困難を伴
っていたことによる。
【0075】またレンズ面上でメリディオナルの下側光
線は、主光線よりもさらに高い位置で屈折されているた
め、メリディオナルの横収差とそれら主光線に関する収
差とのバランスが難しい。同時に通常は像高が高くなる
につれてアンダー傾向の像面湾曲を補正しようとする
と、凹レンズで強く屈折させることになるが、そうする
と今度は高い像高のサジタルの横収差の周辺部がさらに
オーバーに変化してしまい、良好にバランスさせること
が難しくなってしまう。このような状況で 高NA化、
広い露光領域の確保は、物体側光束と像高のさらなる拡
大を意味し、収差補正の困難さが増幅されてしまう。
【0076】そこで本発明においては、条件(2)式を
満足する面の少なくとも2面を非球面として収差補正の
自由度が大きな2面を非球面とすることにより、上記の
改善されるべき複数の収差を重点的に補正することによ
り、他の収差補正の負担を軽減し、良好な光学性能を実
現している。
【0077】この条件(2)式の下限を越えると軸外主
光線よりも軸上マージナル光線への影響が増大してくる
ため、上記収差の補正効果が低減してしまい、高NA
化、広い露光領域の確保が難しくなってしまう。
【0078】次に、本発明の投影光学系について、図2
2により非球面を導入する際の光学的作用を説明する。
図中、Rは物体面としてのレチクル、Wは像面としての
ウェハー、実線は軸上マージナル光線でその面の高さを
h、点線は最軸外主光線でその面の高さをhbで表して
いる。なお物像界では両側テレセントリックを形成して
いる。
【0079】図22の縮小投影系では、物体側NAは像
側NA(本文中のNAとは像側NAのこと)と投影倍率
の積となるので軸上マージナル光束は物体側では細く、
像側では太くなる。ゆえに物体側ではhが低く、像側で
はhが高くなっている。逆に投影倍率から最軸外主光線
は物体側ではhbが高く、像側ではhbが低くなってい
る。
【0080】一般に3次収差が大きい面ではそれに応じ
て高次収差も大きいのが普通なので、収差補正を良好に
行うためには、個々の面の3次収差係数の絶対値が小さ
く、全体としても値が小さくなることが条件となる。そ
して歪曲収差係数はhb の3乗とhの1乗、像面湾曲と
非点収差係数はhb の2乗とhの2乗、コマ収差係数は
b の1乗とhの3乗、球面収差係数はhの4乗で影響
してくる。
【0081】図22では、条件(2)を満足する高さ
h,hb は物体面からG1群、G2群のレンズ群までで
あり、よってG1、G2群中に少なくとも2枚の非球面
を導入することにより良好な光学性能を実現することが
可能となる。非球面をG1群に施すと、hbが最も高い
ので主に歪曲収差係数をコントロールするのに有効であ
る。
【0082】次に負の屈折力のG2群に非球面を施すと
主に像面湾曲と非点収差係数をコントロールするのに有
効であるが、正の屈折力のG1群とは打ち消しの関係に
あるので歪曲収差係数のコントロールにも有効である。
【0083】一般にhが高い面では球面収差係数やコマ
収差係数への寄与が大きいので、正の屈折力のG3群に
非球面を導入すれば球面収差やコマ収差の補正に有効で
ある。
【0084】以上、非球面を導入する際の光学的作用に
ついて述べたが、非球面の導入を結像性能により効果的
に発揮させるには条件(3)式を満足させると良い。
【0085】条件(3)式は非球面量に関して規定する
もので、この下限を越えると、良好な結像性能を得るた
めに積極的に非球面を用いて設計したとしても非球面の
効果が十分に発揮されなくなる。
【0086】例えば共役長を1000mm、使用波長を
193nmとすると条件式(3)から△ASPH=0.
001mmとなりニュートンリング約10本分に相当す
る。これは投影露光系に用いる非球面としては十分に大
きな値である。
【0087】さらに、より効果的に非球面を使用するに
は |△ASPH/L|>1.0×10-5 として、非球面量を大きくするとよい。
【0088】尚、前述の条件式(1a)〜(3a)を満
足しないと前述の条件式(1)〜(3)と同様に良好な
る収差補正が難しくなってくる。
【0089】条件式(1a)の上限を越えると、負屈折
力を有する負レンズ群のパワーが大きくなりすぎる為ペ
ッツバール和が補正過剰となり主に像面湾曲、非点収差
を良好に補正することが困難になる。
【0090】また、正屈折力を有する正レンズ群のレン
ズ径が大きくなったり、レンズ枚数が増加してしまう。
【0091】条件式(2a)の上限を越えると、物体面
に対してレンズが近づきすぎて作動距離が確保できなく
なる。また、投影光学系の倍率が極端に小さい場合に
は、上記条件式を超えても作動距離は確保できる場合が
あるが、このように倍率が極端に小さくなる光学系はリ
ソグラフィ用としては実用的ではない。
【0092】条件式(3a)の上限を超えると、非球面
量が大きくなりすぎる為レンズの加工時間が増大してし
まう。また、非球面にて発生する高次収差が大きくなり
収差補正を良好に行なうことが難しくなってしまう場合
がある。
【0093】このように本発明によれば、非球面の効果
的な導入が可能となるが、好ましくは以下の条件の少な
くとも1つを満たすことにより、より非球面の効果を増
大させることができる。
【0094】(ア−1)前記非球面は少なくとも、面の
中心から周辺部にかけて、互いに局所曲率パワーの変化
が逆符号の領域を有する2つの非球面を有すること。
【0095】(ア−2)最も物体側にある正のレンズ群
G1に導入された非球面のうち少なくとも1面は、面の
中心から周辺部にかけて局所曲率パワーが正の方向へ次
第に強くなること又は負の方向へは次第に弱くなる領域
を有すること。
【0096】(ア−3)最も像面側にある正のレンズ群
G3に導入された非球面のうち少なくとも1面は、面の
中心から周辺部にかけて局所曲率パワーが負の方向へ次
第に強くなること又は正の方向へは次第に弱くなる領域
を有すること。
【0097】(ア−4)物体側から像面側へ向かって、
軸外主光線高の符号が逆転した以降に配置されるレンズ
は少なくとも1面の非球面を有すること。
【0098】一般に非球面を用いて収差補正を行う手法
としては従来から該当面での収差発生が小さくなるよう
に非球面を導入する方法(補助的導入)が主であった。
例えば凸単レンズでは球面収差がアンダーになるので周
辺に行くほど曲率が小さくなる非球面を導入し球面収差
を補正するなどである。
【0099】これに対し本発明では、基本的に3群構成
(図22)とし、レンズ枚数の削減を図りつつも良好な
性能との両立を図るには、他の面との関係において収差
を打ち消すように非球面を導入する方法(積極的導入)
を提案し収差を巧みに補正している。
【0100】すなわちG1、G2群中において上記(ア
−1)を満足させて2つの非球面パワーの打ち消しの関
係を作ることにより、物体からの任意の光束に及ぼす屈
折力変化が、球面のみまたは非球面が1面のみの場合に
は生成できない、複数の収差が同時に最小になるような
屈折力変化を与えることが容易となるのである。
【0101】補正が困難な高次の収差補正、例えば、高
次領域の歪曲収差や像面湾曲、非点収差、サジタル横収
差、メリディオナル横収差はこの(ア−1)の作用によ
り良好に補正されている。
【0102】次に、上記(ア−2)を満足させること
は、主に物体側テレセントリック性と高次の歪曲収差の
補正に特に有効となってくる。これは、本発明では条件
(1)式により負のG2群のパワーを強めてペッツバー
ル和が関係する像面湾曲や非点収差を補正可能ならしめ
るが、そうすると高次の負のパワーが影響して物体側テ
レセントリック性のバランスが崩れ、同時に高次のアン
ダーの歪曲収差が発生してしまうので、(ア−2)を満
足させることにより物体側テレセントリック性のバラン
スを良好に戻し、同時に逆のオーバーの歪曲収差を発生
させてその補正を良好にしているのである。
【0103】また上記(ア−3)を満足させることによ
り主に球面収差を良好に補正している。これは結像作用
を担っている正のG3群ではアンダーの球面収差が発生
するため、(ア−3)を満足させることによりオーバー
の球面収差を発生させてその補正を良好にしているので
ある。
【0104】さらに上記(ア−4)を満足させることに
より主にコマ収差や低次の歪曲収差を良好に補正してい
る。これは絞りの前後では主光線の高さhb の符号が反
転し、絞りの前(物体側)では軸外光線の下側光線の補
正に効果的であるのに対し、後ろ(像側)では上側光線
の補正に効果的であるので、絞りの後方レンズに非球面
を導入することによりコマ収差を良好に補正しているの
である。
【0105】加えて、縮小投影系では像側のレンズはN
Aのためレンズ径は比較的大きいが像高は小さいため、
非球面により低次の歪曲収差を補正しているのである。
【0106】また、非球面の裏面を平面とすることによ
り、レンズ加工・組立・調整上においてレンズの芯を出
しやすく、製作しやすいメリットがある。
【0107】また、非球面の裏面も非球面とすることに
より、収差補正の自由度を増大する事が可能となり、さ
らに両面の非球面の曲率変化を同方向にすることにより
その非球面レンズの偏心による影響も低減している。
【0108】このように、本発明においては,少ないレ
ンズ構成枚数ながらパワー分担を適切に設定し、適正な
非球面量を有する非球面を適切な位置に用い、非球面形
状を所定の条件を満足させるように規定することによ
り、両側テレセントリック性を確保しながら、歪曲収
差、像面湾曲、非点収差、コマ収差、球面収差 等を良
好に補正した投影光学系を達成している。
【0109】次に本発明の各数値実施例のレンズ構成の
特徴について説明する。
【0110】(実施例1)図1は本発明の数値実施例1
のレンズ断面図であり,基準波長は193nm、NA
0.65、投影倍率β=1/4、レンズ共役長L=10
00mm、露光領域の直径φ27.3mmの光学系を1
7枚という少ないレンズ構成により達成している。
【0111】6面の非球面を用いており、本発明の条件
式の関係諸量を表1に、非球面のパワー変化の様子を図
2(縦軸は非球面の光軸からの高さを有効径で正規化し
た値、横軸は非球面番号で、左右方向はそれぞれ局所曲
率パワーの変化が負正の方向を示す)に、収差図を図3
に示す。
【0112】数値実施例1において、r1〜r8は正の
第1群G1群であり、すべて球面である。r9〜r16
は負の第2群G2群であり、r10,r12が非球面で
ある。r17〜r34正の第3群G3群であり,r2
0,r23,r25,r33が非球面である。
【0113】本実施例では,表1に示すように、まずペ
ッツバール和の補正のため条件式(1)を満足させ、そ
して条件式(2)、(3)を満足する少なくとも2面の
非球面としては、第2群に2面として、テレセントリッ
ク性、歪曲収差、像面湾曲等を良好に補正している。
【0114】第1群は,負レンズ1枚,正レンズ3枚で
構成している。第2群は,負レンズ4枚で構成している
が、像面湾曲や歪曲収差等の高次成分を補正するため、
r10とr12の非球面はお互いを打ち消すように局所
曲率パワーの変化が逆符号の領域を有しており前述の
(ア−1)の作用を満足している。
【0115】第3群は、正レンズ8枚、負レンズ1枚で
構成しているが、うち正のレンズ5枚に蛍石(n=1.
5014)を使用することで色消しも考慮している。r
20,r23,r25の非球面は主に球面収差を補正す
るため局所曲率パワーが負の方向へ変化していて,r3
3の非球面は主に歪曲収差の低次を補正しており、局所
曲率パワーは正の方向へ変化している。共に前述の(ア
−3)、(ア−4)の作用を満足している。また最も像
面側に凹面を向けた負のメニスカスレンズと、第1面が
像面側に凹面を向けた正レンズの1組のレンズを配置し
て、像面湾曲、コマ収差、歪曲収差の補正に活用してい
る。
【0116】これらによって図3に示すように諸収差を
良好に補正している。
【0117】(実施例2)図4は本発明の数値実施例2
のレンズ断面図であり,基準波長は193nm、NA
0.65、投影倍率β=1/4、レンズ共役長L=10
00mm、露光領域の直径φ27.3mmの光学系を1
3枚という少ないレンズ構成により達成している。
【0118】5面の非球面を用いており、本発明の条件
式の関係諸量を表2に、非球面のパワー変化の様子を図
5(縦軸は非球面の光軸からの高さを有効径で正規化し
た値、横軸は非球面番号で、左右方向はそれぞれ局所曲
率パワーの変化が負正の方向を示す)に、収差図を図6
に示す。
【0119】数値実施例2において、r1〜r8は正の
第1群G1群であり、r2、r5が非球面である。r9
〜r14は負の第2群G2群であり、r10,r12が
非球面である。r15〜r26は正の第3群G3群であ
り,r19が非球面である。
【0120】本実施例では,表2に示すように、まずペ
ッツバール和の補正のため条件式(1)を満足させ、そ
して条件式(2)、(3)を満足する少なくとも2面の
非球面としては第1群に2面、第2群に2面の計4面と
して、テレセントリック性、歪曲収差、像面湾曲等を良
好に補正している。
【0121】第1群は,負レンズ1枚,正レンズ3枚で
構成し,特にr2,r5の非球面は局所曲率パワーが次
第に正の方向へ変化しており前述の(ア−2)の作用を
満足している。
【0122】第2群は,負レンズ3枚で構成している
が、像面湾曲や歪曲収差等の高次成分を補正するため、
r10とr12の非球面はお互いを打ち消すように局所
曲率パワーの変化が逆符号の領域を有しており前述の
(ア−1)の作用を満足している。そればかりかr10
と第1群G1のr2,r5の関係においても局所曲率パ
ワーの変化が逆符号の領域を有しており、(ア−1)の
作用を満足しておりテレセントリック性、歪曲収差等の
補正に有効となっている。
【0123】第3群は、正レンズ5枚、負レンズ1枚で
構成している。r19の1面のみが非球面であり、主に
球面収差を補正するため局所曲率パワーが負の方向へ変
化していて,前述の(ア−3)、(ア−4)の作用を満
足している。また最も像面側に凹面を向けた負のメニス
カスレンズと、像面側に凹面を向けた正のメニスカスレ
ンズの1組のレンズを配置して、像面湾曲、コマ収差、
歪曲収差の補正に活用している。
【0124】これらによって図6に示すように諸収差を
良好に補正している。
【0125】(実施例3)図7は本発明の数値実施例3
のレンズ断面図であり,基準波長は193nm、NA
0.65、投影倍率β=1/4、レンズ共役長L=10
00mm、露光領域の直径φ27.3mmの光学系を1
7枚という少ないレンズ構成により達成している。
【0126】9面の非球面を用いており、本発明の条件
式の関係諸量を表3に、非球面のパワー変化の様子を図
8(縦軸は非球面の光軸からの高さを有効径で正規化し
た値、横軸は非球面番号で、左右方向はそれぞれ局所曲
率パワーの変化が負正の方向を示す)に、収差図を図9
に示す。
【0127】数値実施例3において、r1〜r10は正
の第1群G1群であり、r2、r5が非球面である。r
11〜r16は負の第2群G2群であり、r11,r1
5が非球面である。r17〜r34は正の第3群G3群
であり,r20、r23、r27,r32、r33が非
球面である。
【0128】なお、r5,r15,r23,r32,r
33の非球面を構成するレンズのもう片方の面は平面で
あり、製造時の作り安さを考慮している。
【0129】本実施例では,表3に示すように、まずペ
ッツバール和の補正のため条件式(1)を満足させ、そ
して条件式(2)、(3)を満足する少なくとも2面の
非球面としては第1群に2面、第2群に2面の計4面と
して、テレセントリック性、歪曲収差、像面湾曲等を良
好に補正している。
【0130】第1群は,負レンズ1枚,正レンズ4枚で
構成し,特にr2,r5の非球面は局所曲率パワー が
次第に正の方向へ変化する領域を有しており前述の(ア
−2)の作用を満足している。
【0131】第2群は,負レンズ3枚で構成している
が、像面湾曲や歪曲収差等の高次成分を補正するため、
r11とr15の非球面は周辺部においてお互いを打ち
消すように局所曲率パワーの変化が逆符号の領域を有し
ており前述の(ア−1)の作用を満足している。それば
かりかr11の中心部分、r15と第1群G1のr2の
中心部,r5の関係においても局所曲率パワーの変化が
逆符号の領域を有しており、(ア−1)の作用を満足し
ておりテレセントリック性、歪曲収差等の補正に有効と
なっている。
【0132】第3群は、正レンズ7枚、負レンズ2枚で
構成しているが、うち正のレンズ5枚に蛍石(n=1.
5014)を使用することで色消しも考慮している。r
20、r23,r27の非球面は主に球面収差を補正す
るため局所曲率パワーが負の方向へ変化している領域を
有し,前述の(ア−3)、(ア−4)の作用を満足して
いる。またr32、r33の非球面は局所曲率パワーが
正の方向へ変化している領域を有し(ア−4)の作用を
満足している。
【0133】これらによって図9に示すように諸収差を
良好に補正している。
【0134】(実施例4)図10は本発明の数値実施例
4のレンズ断面図であり,基準波長は193nm、NA
0.65、投影倍率β=1/4、レンズ共役長L=10
00mm、露光領域の直径φ27.3mmの光学系を1
7枚という少ないレンズ構成により達成している。
【0135】7面の非球面を用いており、本発明の条件
式の関係諸量を表4に、非球面のパワー変化の様子を図
11(縦軸は非球面の光軸からの高さを有効径で正規化
した値、横軸は非球面番号で、左右方向はそれぞれ局所
曲率パワーの変化が負正の方向を示す)に、収差図を図
12に示す。
【0136】数値実施例4において、r1〜r8は正の
第1群G1群であり、r2、r7が非球面である。r9
〜r16は負の第2群G2群であり、r12が非球面で
ある。r17〜r34正の第3群G3群であり,r2
0,r23,r25,r33が非球面である。
【0137】なお、本実施例の非球面を構成するレンズ
は、すべて片方の面が平面であり、製造時の作り安さを
より考慮している。
【0138】本実施例では,表4に示すように、まずペ
ッツバール和の補正のため条件式(1)を満足させ、そ
して条件式(2)、(3)を満足する少なくとも2面の
非球面としては第1群に2面、第2群に1面の計3面と
して、テレセントリック性、歪曲収差、像面湾曲等を良
好に補正している。
【0139】第1群は,負レンズ1枚,正レンズ3枚で
構成し,特にr7の非球面は局所曲率パワーが次第に正
の方向へ変化しており前述の(ア−2)の作用を満足す
ると同時に、r2の非球面の中心部分との関係において
お互いを打ち消すように局所曲率パワーの変化が逆符号
となっており前述の(ア−1)の作用も満足している。
【0140】第2群は,負レンズ4枚で構成している
が、像面湾曲を補正するために像面側の2つのレンズの
パワーが強くなっているため、それを打ち消すようにr
12の非球面は中心部分は局所曲率パワーが正の方向へ
変化しているが、周辺部分においては第1群G1のr7
を打ち消すように局所曲率パワーの変化が逆符号となっ
ており前述の(ア−1)の作用も満足している。
【0141】第3群は、正レンズ8枚、負レンズ1枚で
構成している。r20,r23,r25の非球面は主に
球面収差を補正するため局所曲率パワーが負の方向へ変
化していて,r33の非球面は主に歪曲収差の低次を補
正しており、局所曲率パワーは正の方向へ変化してい
る。共に前述の(ア−3)、(ア−4)の作用を満足し
ている。また最も像面側に凹面を向けた負のメニスカス
レンズと、第1面が像面側に凹面を向けた正レンズの1
組のレンズを配置して、像面湾曲、コマ収差、歪曲収差
の補正に活用している。
【0142】これらによって図12に示すように諸収差
を良好に補正している。
【0143】(実施例5)図13は本発明の数値実施例
5のレンズ断面図であり,基準波長は193nm、NA
0.65、投影倍率β=1/4、レンズ共役長L=10
00mm、露光領域の直径φ27.3mmの光学系を1
4枚という少ないレンズ構成により達成している。
【0144】8面の非球面を用いており、本発明の条件
式の関係諸量を表5に、非球面のパワー変化の様子を図
14(縦軸は非球面の光軸からの高さを有効径で正規化
した値、横軸は非球面番号で、左右方向はそれぞれ局所
曲率パワーの変化が負正の方向を示す)に、収差図を図
15に示す。
【0145】数値実施例5において、r1〜r6は正の
第1群G1群であり、r1、r2が非球面である。
【0146】r7〜r12は負の第2群G2群であり、
r8、r9,r10が非球面である。r13〜r28正
の第3群G3群であり,r16,r21,r27が非球
面である。
【0147】なお、r1,r2のレンズ、r8,r9の
レンズは両面を非球面としている。
【0148】本実施例では,表5に示すように、まずペ
ッツバール和の補正のため条件式(1)を満足させ、そ
して条件式(2)、(3)を満足する少なくとも2面の
非球面としては第1群に2面、第2群に3面の計5面と
して、テレセントリック性、歪曲収差、像面湾曲等を良
好に補正している。
【0149】第1群は,正レンズ3枚で構成し,特にレ
ンズの両面が非球面のr1,r2はお互いを打ち消すよ
うに局所曲率パワーの変化が逆符号となっており前述の
(ア−1)の作用を満足しつつ、同時に(ア−2)の作
用も満足している。
【0150】第2群は,負レンズ3枚で構成している
が、レンズの両面が非球面のr9,r10はお互いを打
ち消すように局所曲率パワーの変化が逆符号となってお
り前述の(ア−1)の作用を満足している。
【0151】同様にr8とr10、r2とr8、r2と
r9においても(ア−1)の作用を満足しており、互い
に複雑に打ち消し合いながらテレセントリック性、歪曲
収差、像面湾曲等の補正を行っている。また両面が非球
面のレンズが(ア−1)の作用を有することにより、非
球面がベンディングされた状況となっており、製造時の
偏心の影響が軽減されている。
【0152】第3群は、正レンズ7枚、負レンズ1枚で
構成している。r16,r21の非球面は主に球面収差
を補正するため局所曲率パワーが負の方向へ変化してい
て前述の(ア−3)の作用を満足し,r27の非球面
は、局所曲率パワーは周辺部で正の方向へ変化しており
前述の(ア−4)の作用を満足している。
【0153】また最も像面側に第2面を像面側に凹面を
向けた負のレンズと、第1面が像面側に凹面を向けた正
のメニスカスレンズの1組のレンズを配置して、像面湾
曲、コマ収差、歪曲収差の補正に活用している。
【0154】これらによって図15に示すように諸収差
を良好に補正している。
【0155】(実施例6)図16は本発明の数値実施例
6のレンズ断面図であり,基準波長は193nm、NA
0.65、投影倍率β=1/4、レンズ共役長L=10
00mm、露光領域の直径φ27.3mmの光学系を1
5枚という少ないレンズ構成により達成している。
【0156】8面の非球面を用いており、本発明の条件
式の関係諸量を表6に、非球面のパワー変化の様子を図
17(縦軸は非球面の光軸からの高さを有効径で正規化
した値、横軸は非球面番号で、左右方向はそれぞれ局所
曲率パワーの変化が負正の方向を示す)に、収差図を図
18に示す。
【0157】数値実施例6において、r1〜r8は正の
第1群G1群であり、r7、r8が非球面である。r9
〜r14は負の第2群G2群であり、r9,r10が非
球面である。r15〜r30正の第3群G3群であり,
r18,r23,r29。r30が非球面である。
【0158】なお、r7,r8のレンズ、r9,r10
のレンズ、r29,r30のレンズは両面を非球面とし
ている。
【0159】本実施例では,表6に示すように、まずペ
ッツバール和の補正のため条件式(1)を満足させ、そ
して条件式(2)、(3)を満足する少なくとも2面の
非球面としては第1群に2面、第2群に2面の計4面と
して、テレセントリック性、歪曲収差、像面湾曲等を良
好に補正している。
【0160】第1群は,負レンズ1枚、正レンズ3枚で
構成し,特にレンズの両面が非球面のr7,r8はお互
いを打ち消すように局所曲率パワーの変化が逆符号とな
っており前述の(ア−1)の作用を満足しつつ、同時に
(ア−2)の作用も満足している。
【0161】第2群は,負レンズ3枚で構成している
が、レンズの両面が非球面のr9,r10はお互いを打
ち消すように局所曲率パワーの変化が逆符号となってお
り前述の(ア−1)の作用を満足している。同様にr8
とr9、r7とr10においても(ア−1)の作用を満
足しており、互いに複雑に打ち消し合いながらテレセン
トリック性、歪曲収差、像面湾曲等の補正を行ってい
る。
【0162】また両面が非球面のレンズが(ア−1)の
作用を有することにより、非球面がベンディングされた
状況となっており、製造時の偏心の影響が軽減されてい
る。
【0163】第3群は、正レンズ7枚、負レンズ1枚で
構成している。r18,r23の非球面は主に球面収差
を補正するため局所曲率パワーが負の方向へ変化してい
て前述の(ア−3)の作用を満足し,r29の非球面
は、局所曲率パワーが周辺部で正の方向へ変化しており
前述の(ア−4)の作用を満足している。また最も像面
側に第2面を像面側に凹面を向けた負のレンズと、第1
面が像面側に凹面を向けた正のメニスカスレンズの1組
のレンズを配置して、像面湾曲、コマ収差、歪曲収差の
補正に活用している。
【0164】これらによって図18に示すように諸収差
を良好に補正している。
【0165】(実施例7)図19は本発明の数値実施例
7のレンズ断面図であり,基準波長は193nm、NA
0.65、投影倍率β=1/4、レンズ共役長L=97
9mm、露光領域の直径φ27.3mmの光学系を14
枚という少ないレンズ構成により達成している。
【0166】10面の非球面を用いており、本発明の条
件式の関係諸量を表7に、非球面のパワー変化の様子を
図20(縦軸は非球面の光軸からの高さを有効径で正規
化した値、横軸は非球面番号で、左右方向はそれぞれ局
所曲率パワーの変化が負正の方向を示す)に、収差図を
図21に示す。
【0167】数値実施例7において、r1〜r8は正の
第1群G1群であり、r7、r8が非球面である。r9
〜r14は負の第2群G2群であり、r9、r10が非
球面である。r15〜r28正の第3群G3群であり,
r17,r18,r21,r22、r27,r28が非
球面である。
【0168】なお、本実施例の非球面を構成するレンズ
は、すべて両面が非球面である。
【0169】本実施例では,表7に示すように、まずペ
ッツバール和の補正のため条件式(1)を満足させ、そ
して条件式(2)、(3)を満足する少なくとも2面の
非球面としては第1群に2面、第2群に2面の計4面と
して、テレセントリック性、歪曲収差、像面湾曲等を良
好に補正している。
【0170】第1群は,負レンズ1枚,正レンズ3枚で
構成し,特にレンズの両面が非球面のr7,r8はお互
いを打ち消すように局所曲率パワーの変化が逆符号とな
っており前述の(ア−1)の作用を満足しつつ、同時に
(ア−2)の作用も満足している。
【0171】第2群は,負レンズ3枚で構成している
が、レンズの両面が非球面のr9,r10はお互いを打
ち消すように局所曲率パワーの変化が逆符号となってお
り前述の(ア−1)の作用を満足している。
【0172】同様にr8とr9、r7とr10において
も(ア−1)の作用を満足しており、互いに複雑に打ち
消し合いながらテレセントリック性、歪曲収差、像面湾
曲等の補正を行っている。また両面が非球面のレンズが
(ア−1)の作用を有することにより、非球面がベンデ
ィングされた状況となっており、製造時の偏心の影響が
軽減されている。
【0173】第3群は、正レンズ6枚、負レンズ1枚で
構成している。r18,r21,r22の非球面は主に
球面収差を補正するため局所曲率パワーが負の方向へ変
化していて、前述の(ア−3)の作用を満足し,r27
の非球面は、局所曲率パワーが周辺部で正の方向へ変化
しており前述の(ア−4)の作用を満足している。
【0174】また最も像面側に凹面を向けた負のメニス
カスレンズと、第1面が像面側に凹面を向けた正レンズ
の1組のレンズを配置して、像面湾曲、コマ収差、歪曲
収差の補正に活用している。
【0175】これらによって図21に示すように諸収差
を良好に補正している。
【0176】なお、以上の数値実施例において、非球面
形状に関する円錐定数kをゼロとしている実施例がある
が、円錐定数kを変数にとって設計しても構わない。
【0177】さらに、すべての硝材を石英(n=1.5
602)で構成した実施例もあるが、蛍石を用いても構
わない。すなわち蛍石と石英を両方とも用いることで色
収差をより小さく補正することが可能になる。
【0178】さらに、今回は露光光源として193nm
のArf波長を用いたが、250nm以下の波長であれ
ばよい。
【0179】例えばKrfレーザー波長でも、F2レー
ザー波長でも構わない。また、光学系の投影倍率は、本
実施例にあるような1/4倍に限定されずに1/5倍
等、他の倍率の場合でも構わない。
【0180】以下に、上記の数値実施形態の構成諸元を
示す。数値実施形態において、riは物体側より順に第
i番目のレンズ面の曲率半径、diは物体側より順に第
i番目のレンズ厚及び空気間隔、niは物体側より順に
第i番目のレンズのガラスの屈折率を示すものである。
【0181】また、非球面の形状は次式、
【0182】
【数1】
【0183】にて与えられるものとする。ここにXはレ
ンズ頂点から光軸方向への変位量、Hは光軸からの距
離、nは曲率半径、kは円錐定数、A,‥‥‥Gは非球
面係数である。尚、露光波長193nmに対する合成石
英と蛍石の屈折率は各々1.5602,1.5014で
ある。
【0184】また、本文中の非球面の局所曲率パワーP
Hは上記非球面の式XをHの関数X(H)として次式で
与えられる。
【0185】PH=N′−N/ρ ただし、 ρ=(1+X′23/2 /X″ N,N′はそれぞれ屈折面の前後の媒質の屈折率であ
る。又前述の各条件式と数値実施例との関係を表1〜表
7に示す。
【0186】
【外1】
【0187】
【外2】
【0188】
【外3】
【0189】
【外4】
【0190】
【外5】
【0191】
【外6】
【0192】
【外7】
【0193】
【表1】
【0194】
【表2】
【0195】
【表3】
【0196】
【表4】
【0197】
【表5】
【0198】
【表6】
【0199】
【表7】
【0200】図23は本発明の投影光学系を用いた半導
体デバイスの製造システムの要部概略図である。本実施
形態はレチクルやフォトマスクなどに設けた回路パター
ンをウエハ(感光基板、第2物体)上に焼き付けて半導
体デバイスを製造するものである。システムは大まかに
投影露光装置、マスクの収納装置、原板の検査装置、コ
ントローラとを有し、これらはクリーンルームに配置さ
れている。
【0201】同図において、1は光源であるエキシマレ
ーザ、2はユニット化された照明光学系であり、これら
によって露光位置E.P.にセットされたレチクル(マ
スク、第1物体)3を上部から所定のNA(開口数)で
照明している。909は例えば数値実施例1〜7の投影
光学系であり、レチクル3上に形成された回路パターン
(物体)をシリコン基板などのウエハ7上に投影して焼
き付けする。
【0202】900はアライメント系であり、露光動作
に先立ってレチクル3とウエハ7とを位置合わせする。
アライメント系900は少なくとも1つのレチクル観察
用顕微鏡系を有している。911はウエハステージであ
る。以上の各部材によって投影露光装置を構成してい
る。
【0203】914はマスクの収納装置であり、内部に
複数のマスクを収納している。913はマスク状の異物
の有無を検出する検査装置である。この検査装置913
は選択されたマスクが収納装置914から引き出されて
露光位置E.P.にセットされる前にマスク上の異物検
査を行っている。
【0204】コントローラ918はシステム全体のシー
ケンスを制御しており、収納装置914、検査装置91
3の動作指令、並びに投影露光装置の基本動作であるア
ライメント・露光・ウエハのステップ送り等のシーケン
スを制御している。
【0205】以下、本システムを用いた半導体デバイス
の製造方法の実施形態を説明する。図24は半導体デバ
イス(ICやLSI等の半導体チップ、或いは液晶パネ
ルやCCD等)の製造フローを示す。
【0206】ステップ1(回路設計)では半導体デバイ
スの回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では設
計した回路パターンを形成したマスクを製作する。
【0207】一方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリ
コン等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4
(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、前記用意したマ
スクとウエハを用いてリソグラフィ技術によってウエハ
上に実際の回路を形成する。
【0208】次のステップ5(組立)は後工程と呼ば
れ、ステップ4によって作成されたウエハを用いて半導
体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシ
ング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封
入)等の工程を含む。
【0209】ステップ6(検査)ではステップ5で作成
された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト
などの検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイス
が完成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0210】図25は上記ウエハプロセスの詳細なフロ
ーを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸
化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶
縁膜を形成する。
【0211】ステップ13(電極形成)ではウエハ上に
電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン打
ちこみ)ではウエハにイオンを打ちこむ。ステップ15
(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステ
ップ16(露光)では前記説明した露光装置によってマ
スクの回路パターンをウエハに焼き付け露光する。
【0212】ステップ17(現像)では露光したウエハ
を現像する。ステップ18(エッチング)では現像した
レジスト以外の部分を削り取る。ステップ19(レジス
ト剥離)ではエッチングがすんで不要となったレジスト
を取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによ
ってウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
【0213】本実施形態の製造方法を用いれば、従来は
製造が難しかった高集積度の半導体デバイスを容易に製
造することができる。
【0214】尚、以上の実施形態の投影露光装置はレチ
クル3上の回路パターンを1度でウエハ上に露光する投
影露光装置であったが、これに代えてレーザー光源から
の光を照明光学系を介してレチクル3の一部分に照射
し、該レチクル3上の回路パターンを投影光学系でウエ
ハ7上にレチクル3とウエハ7の双方を投影光学系の光
軸と垂直方向に該投影光学系に対応させて走査して投影
・露光する所謂走査型の投影露光装置としても良い。
【0215】
【発明の効果】本発明によれば、歪曲収差、像面湾曲、
非点収差、コマ収差、球面収差等を良好に補正し、露光
領域全般にわたり高い光学性能を有し、高NA化と、広
い露光領域を容易に達成することができる投影露光光学
系及びそれを用いた投影露光装置を達成することができ
る。
【0216】この他本発明によれば、パワー分担を適切
に設定し、適正な非球面量を有する非球面を適切な位置
に用い、非球面形状を所定の条件を満足させるように規
定することにより、レンズ枚数を大幅に削減しながら、
高NAを有し、広い露光領域を有した投影光学系が達成
可能となる。従って硝材コストの低減も可能となる。
【0217】又、両側テレセントリック性を確保しなが
ら、歪曲収差、像面湾曲、非点収差、コマ収差、球面収
差等が良好に補正された露光領域全般にわたり高い光学
性能を有する投影光学系を達成することができる。
【0218】また非球面加工面の裏面を平面とすること
で加工・調整も容易な非球面光学系を得ることができ
る。また、非球面の裏面も非球面とすれば、限られたス
ペース内でレンズ枚数を増加させずに、さらに設計の自
由度を増加させることができるので良好な収差補正がで
きると同時に、両面の非球面をベンディング状態にする
ことにより、製造時の偏心の影響も軽減することができ
る。
【0219】さらに非球面を導入することのよる収差補
正上の余裕を各レンズ群の屈折力を強めることやレンズ
枚数の減少に振り向ければレンズ系の軽量,コンパクト
化も可能となる、等の効果を有した投影光学系を達成す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の投影光学系の数値実施例1のレンズ断
面図
【図2】本発明の投影光学系の数値実施例1の非球面の
局所曲率パワー変化の説明図
【図3】本発明の投影光学系の数値実施例1の収差図
【図4】本発明の投影光学系の数値実施例2のレンズ断
面図
【図5】本発明の投影光学系の数値実施例2の非球面の
局所曲率パワー変化の説明図
【図6】本発明の投影光学系の数値実施例2の収差図
【図7】本発明の投影光学系の数値実施例3のレンズ断
面図
【図8】本発明の投影光学系の数値実施例3の非球面の
局所曲率パワー変化の説明図
【図9】本発明の投影光学系の数値実施例3の収差図
【図10】本発明の投影光学系の数値実施例4のレンズ
断面図
【図11】本発明の投影光学系の数値実施例4の非球面
の局所曲率パワー変化の説明図
【図12】本発明の投影光学系の数値実施例4の収差図
【図13】本発明の投影光学系の数値実施例5のレンズ
断面図
【図14】本発明の投影光学系の数値実施例5の非球面
の局所曲率パワー変化の説明図
【図15】本発明の投影光学系の数値実施例5の収差図
【図16】本発明の投影光学系の数値実施例6のレンズ
断面図
【図17】本発明の投影光学系の数値実施例6の非球面
の局所曲率パワー変化の説明図
【図18】本発明の投影光学系の数値実施例6の収差図
【図19】本発明の投影光学系の数値実施例7のレンズ
断面図
【図20】本発明の投影光学系の数値実施例7の非球面
の局所曲率パワー変化の説明図
【図21】本発明の投影光学系の数値実施例7の収差図
【図22】本発明において非球面を導入するときの3群
構成の光学的作用の説明図
【図23】本発明の半導体デバイスの製造システムの要
部ブロック図
【図24】本発明の半導体デバイスの製造方法のフロー
チャート
【図25】本発明の半導体デバイスの製造方法のフロー
チャート
【符号の説明】
Gi 第i群 IP 像面 M メリディオナル像面 S サジタル像面 Y 像高 1 エキシマレーザ 2 照明光学系 3 レチクル(物体) 7 ウエハ 909 投影光学系 900 アライメント光学系 911 ウエハステージ 918 コントローラ 914 収納装置 913 検査装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石井 弘之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H087 KA21 LA01 NA02 NA04 PA13 PA15 PA17 PB13 PB14 PB15 PB17 QA01 QA02 QA03 QA05 QA06 QA14 QA17 QA18 QA21 QA25 QA32 QA34 QA38 QA42 QA45 RA05 RA12 RA13 UA03 UA04 5F046 BA04 CA04 CA08 CB12 CB25

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体の像を像面上へ投影する投影光学系
    において、前記投影光学系は物体側より順に正,負そし
    て正の屈折力のレンズ群の3つのレンズ群にて構成さ
    れ、前記投影光学系の共役長をL、前記負の屈折力のレ
    ンズ群のパワーをφoとしたとき |L×φo|>17(φo=Σφoi φoiは第i負レンズ群のパワー) であり、軸上マージナル光線の高さをh、最軸外主光線
    の高さをhb としたとき物体側の面から順に、 |hb /h|>0.35 を満足する面までに少なくとも2つの非球面を有し、該
    非球面の非球面量を△ASPHとしたとき |△ASPH/L|>1.0×10-6 を満足することを特徴とする投影光学系。
  2. 【請求項2】 前記2つの非球面は面の中心から周辺部
    にかけて、互いに局所曲率パワーの変化が逆符号の領域
    を有することを特徴とする請求項1の投影光学系。
  3. 【請求項3】 最も物体側にある正のレンズ群には非球
    面が導入されており、該非球面は、面の中心から周辺部
    にかけて局所曲率パワーが正の方向へ次第に強くなる又
    は負の方向へ次第に弱くなる領域を有することを特徴と
    する請求項1又は2の投影光学系。
  4. 【請求項4】 最も像面側にある正のレンズ群には非球
    面が導入されており、該非球面は、面の中心から周辺部
    にかけて局所曲率パワーが負の方向へ次第に強くなる又
    は正の方向へ次第に弱くなる領域を有することを特徴と
    する請求項1,2又は3の投影光学系。
  5. 【請求項5】 物体側から像面側へ向かって、軸外主光
    線高の符号が逆転した以降に配置されるレンズ群には少
    なくとも1面の非球面を有することを特徴とする請求項
    1から4のいずれか1項の投影光学系。
  6. 【請求項6】 最も像面側に配置される正のレンズ群の
    うち像面側から2番目のレンズは、像面側の面が像面側
    に凹面を向けた負レンズであり、最も像面側のレンズ
    は、物体側の面が像面側に凹面を向けた正レンズで構成
    したことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項の
    投影光学系。
  7. 【請求項7】 前記非球面を有した非球面レンズのう
    ち、少なくとも1つは非球面加工面の裏面が平面である
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項の投影
    光学系。
  8. 【請求項8】 前記非球面を有した非球面レンズは、す
    べて非球面加工面の裏面が平面であることを特徴とする
    請求項1から6のいずれか1項の投影光学系。
  9. 【請求項9】 前記非球面を有した非球面レンズのう
    ち、少なくとも1つは非球面加工面の裏面が非球面であ
    ることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項の投
    影光学系。
  10. 【請求項10】 前記非球面を有した非球面レンズは、
    すべて非球面加工面の裏面が非球面であることを特徴と
    する請求項1から6のいずれか1項の投影光学系。
  11. 【請求項11】 前記投影光学系は物像界で両側テレセ
    ントリック系であることを特徴とする請求項1から10
    のいずれか1項の投影光学系。
  12. 【請求項12】|L×φo|<70 |hb / h|<15 |△ASPH/L|<0.02 を満足することを特徴とする請求項1から11のいずれ
    か1項の投影光学系。
  13. 【請求項13】 請求項1から12のいずれか1項の投
    影光学系を用いてレチクル面のパターンを感光基板に投
    影していることを特徴とする投影露光装置。
  14. 【請求項14】 請求項1から12のいずれか1項の投
    影光学系を用いてレチクル面上のパターンを投影光学系
    によりウエハ面上に投影露光した後、該ウエハを現像処
    理工程を介してデバイスを製造していることを特徴とす
    るデバイスの製造方法。
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CN110119070A (zh) * 2018-02-05 2019-08-13 上海微电子装备(集团)股份有限公司 一种投影物镜和光刻曝光系统
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