JP2000354856A - 冷却水系の水処理用薬品の濃度管理方法 - Google Patents
冷却水系の水処理用薬品の濃度管理方法Info
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Abstract
定を行い、また、監視して、冷却水系の水処理用薬品の
濃度管理を適正に行う。 【解決手段】 クーリングタワーと熱交換器を有する冷
却水系の水処理用薬品の有効成分として作用するポリカ
ルボン酸類を化学発光法で定量、監視する。ルテニウム
等の遷移金属元素と含窒素芳香族系配位子との錯体及び
/又はセリウム等の希土類元素の硝酸アンモニウム塩を
酸化して遷移金属元素及び/又は希土類元素の酸化数を
増加させ、次いで、得られた酸化体と循環水の試料水を
酸化させて得た酸化試料水とを接触させて化学発光せし
め、その化学発光強度を測定し、ポリカルボン酸類の濃
度を定量する。その定量値に基づいて、スケール防止剤
や分散剤や防食剤や凝集剤等として機能するポリカルボ
ン酸類やその他の水処理用薬品の必要量を冷却水系に添
加、補充することにより、冷却水系の水処理用薬品濃度
の管理を行うことができる。
Description
用薬品(水処理薬剤、水系添加薬剤)の濃度管理方法に
関し、詳しくは、少なくともクーリングタワーと熱交換
器を有する冷却水系に添加した特定の水処理用薬品を化
学発光法により検出、定量する方法によって、安定的且
つ効率的な水処理用薬品の濃度管理を行う方法に関す
る。
を有する開放系や閉鎖系の冷却水系の水処理には、腐
食、スケール、スライム等の循環水に起因する障害を防
ぐために種々の水処理用薬品が使用されている。上記の
様な障害があると、ポンプ動力の増大、熱交換器の熱伝
達係数の低下、管の閉塞、管や装置等の腐食、循環水が
漏れた時の周辺や製品の汚染、装置内の汚物(スラッ
ジ)の沈積等のトラブルが発生する。一般に、冷却水系
に使用される水処理用薬品には、防食剤、スラッジ分散
剤、スケール防止剤、殺菌剤、スライム防除剤(スライ
ムコントロール剤)等がある。
適切な水処理を行い、冷却水系中においてこれらの水処
理用薬品の有する効果を持続させるためには、冷却水系
の循環水中の水処理用薬品濃度の下限値や最適値が存在
し、そのため、冷却水系の任意の位置、時間等における
これらの水処理用薬品濃度を正確に把握し、適切な濃度
管理を行うことが必要である。
処理用薬品の少なくとも一成分として用いるのが通常で
ある。かかる水溶性ポリマーの代表例として、ポリカル
ボン酸類があり、スケール防止剤、分散剤、防食剤、洗
浄剤、凝集剤、その他の機能剤として使用されている。
集剤等として機能する水溶性ポリマーの濃度測定に関し
ては、その水中濃度がかなり低濃度であるためもあって
その測定が困難なものが多く、水溶性ポリマーの種類に
よっては比色法や比濁法又はその他の定量法で直接的に
測定するものもあるが、その濃度測定操作が煩雑であっ
たり長時間を要したり、測定値に実験者による推定や誤
差を含んだり、冷却水系の運転状態の変化に対応した水
処理用薬品の添加量の調整を即時に行うことができない
ため、冷却水処理システムの運転管理上実用的でない場
合が多い。
品それ自身の濃度の測定が不可能あるいは困難な場合の
濃度管理方法として、簡単に濃度測定できる物質をトレ
ーサーとして用いることが広く行われている。つまり、
水処理用薬品にトレーサー物質を添加、混合し、循環水
中のトレーサー物質濃度を測定し、間接的に水処理用薬
品濃度を測定するという方法(例えば、臭素トレーサー
法、リチウムトレーサー法、蛍光トレーサー法、色素ト
レーサー法)が行われている。
ーにトレーサー物質を化合させるか、その重合時にトレ
ーサー物質を共重合させて、そのポリマー分子に化学結
合したトレーサー物質の循環水中濃度を測定し、直接的
に水処理用薬品濃度を測定する方法も提案されている。
例えば、水処理用薬品としては非有効成分である蛍光物
質(ナフタレンスルホン酸塩類等の蛍光トレーサー)で
水溶性ポリマーを蛍光標識化し、この蛍光物質を励起波
長で励起させ、その蛍光波長での蛍光強度を測定して水
処理用薬品の濃度管理を行う方法がある(特開平4−2
33918号公報、特開平4−326978号公報、特
開平5−163591号公報等)。
い、ポリカルボン酸等の水溶性ポリマーを比較的簡便に
検出する方法が提案されている(特開平9−21819
9号公報)。
として種々の薬剤が用いられているが、代表例としてイ
ソチアゾロン類がある。その循環水中濃度がかなり低濃
度であるためもあって、その濃度を簡便に測定する方法
も無く、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用
いた煩雑で多くの時間とコストが掛かる方法により検出
を行っている。そこで、免疫検定法を用い、イソチアゾ
ロン類を比較的簡便に検出する方法も提案されている
(特開平7−294522号公報)。
を測定する従来方法のうち、比色法、比濁法等は、現場
での測定が困難であったり、測定時間が長かったり、測
定に大掛かりな装置が必要であったりなどの理由で、循
環水から試料をサンプリングしてから測定結果を得るま
でに長時間を要するという欠点がある。そのため、フィ
ードバック情報の提供は、循環水から試料をサンプリン
グした時点から長時間経過後になり、その長時間の間に
水処理用薬品が消費された量はそのフィードバック情報
データには含まれず、そのデータは殆ど価値が無い場合
も生じる。
加、混合する方法は、フィードバック情報の提供は瞬時
に行えるが、循環水中の水処理用薬品としての有効成分
についてのフィードバック情報に基づいてその濃度管理
を行うものとは言えず、水処理用薬品の有効成分が消費
された場合を想定していないので、実際の有効成分濃度
と食い違う場合があるという欠点がある。
子に蛍光トレーサー物質(蛍光プローブ)を化学結合さ
せる方法は、蛍光分析感度に劣るため、循環水中の微量
の水溶性ポリマーを検出するには感度が不足し、蛍光分
析法が選択性に劣るため、循環水中の他成分により水溶
性ポリマーの検出が妨害されるだけでなく、分散剤や防
食剤や凝集剤等の機能に関わる成分ではない蛍光トレー
サー物質を水溶性ポリマーと更に反応させることになる
ので、水溶性ポリマー系水処理用薬品製造の工程数が増
える分だけコスト高となり、また、分散剤や防食剤や凝
集剤等の水溶性ポリマー本来の機能自体が低下したり消
失するする可能性もある。
等の水溶性ポリマーを検出する方法は、感度的には問題
が無いものの測定に要するコストが高く、連続流れ分析
法(FIA: Flow Injection Analysis)に代表される
全自動連続測定への適用が困難である等の欠点を有して
いる。
機能するイソチアゾロン類についても、HPLC法の様
に、煩雑で多くの時間が掛かり、測定コストも掛かる方
法でその濃度管理を行うしかなく、適切な濃度管理に支
障をきたしている。イソチアゾロン類の免疫検定法は、
測定に要するコストが高く、また、連続流れ分析法に代
表される全自動連続測定による濃度管理は困難である。
し、冷却水系の循環水中の有効成分濃度の測定を迅速且
つ精度良く行うことができ、また、監視することもでき
る水処理用薬品濃度の管理方法を提供することを目的と
する。
ともクーリングタワーと熱交換器を有する冷却水系にお
いて、循環水の試料を予め酸化した後、循環水中に存在
する一種の水処理用薬品としてのポリカルボン酸類の濃
度を化学発光法により測定する工程を含むことを特徴と
する冷却水系の水処理用薬品の濃度管理方法を提供する
ものである。循環水の試料(検体)を予め酸化すること
なしに化学発光法による測定を行えばポリカルボン酸類
のみならずイソチアゾロン類等の他種の水処理用薬品が
該測定における化学発光原因物質として作用する場合
も、循環水の試料を予め酸化することにより、イソチア
ゾロン類等の他種の水処理用薬品を酸化分解し、化学発
光原因物質として実質的に作用しないものとし、一方、
ポリカルボン酸類はこの酸化後も化学発光原因物質とし
て作用させることができるのみならず、酸化反応条件に
よってはポリカルボン酸類に帰せられる化学発光強度が
極めて大きくなることを本発明者等は見出し、この知見
に基づいて本発明を完成したものである。
チアゾロン類を更に含む場合、本発明の方法に循環水の
試料を予め酸化することなくイソチアゾロン類+ポリカ
ルボン酸類の合計濃度を化学発光法により測定する工程
を更に含めることもできる。これは、一般的な冷却水系
の循環水中の各種の薬品濃度において、予備酸化無しで
はポリカルボン酸類に比べてイソチアゾロン類の化学発
光法による化学発光強度が極めて大きいため、大雑把な
イソチアゾロン類濃度を上記合計濃度から把握すること
ができるからである。従って、この場合は、二種の水処
理用薬品について、より適正な濃度管理が行える。
は、本発明の目的を達成できる限り如何なる態様により
実施することもできるが、好ましい代表的な化学発光法
は、遷移金属元素と含窒素芳香族系配位子との錯体及び
/又は希土類元素の硝酸アンモニウム塩を酸化して遷移
金属元素及び/又は希土類元素の酸化数を増加させ、次
いで、得られた酸化体とポリカルボン酸類(または、更
にイソチアゾロン類)を含む循環水の試料又は予め酸化
された試料とを接触させて化学発光せしめる方法であ
る。この代表的な化学発光法では、ポリカルボン酸類と
イソチアゾロン類の両方を含む循環水の試料を予め酸化
することなく測定に供すると、何れも化学発光原因物質
であるポリカルボン酸類とイソチアゾロン類との選択性
が無く、従って、両者が含まれる循環水では、その試料
の化学発光強度は、ポリカルボン酸類による化学発光強
度とイソチアゾロン類による化学発光強度の和として現
れるが、上述の様に後者の強度値が圧倒的に大きい。
出対象の水処理用薬品であるポリカルボン酸類の測定濃
度値に基づいて、水処理用薬品の必要量を冷却水系に添
加、補充することにより、適正な冷却水系の水処理用薬
品の濃度管理を行うことができる。そのために、例え
ば、冷却水系中の水処理用薬品中に混合されたそれ自体
有効成分であるポリカルボン酸類について、冷却水系の
循環水中におけるその濃度を本発明に従って化学発光法
で監視することにより、ポリカルボン酸類等の水処理用
薬品の濃度がスケール防止や金属腐食防止等の効果を発
揮するに充分な濃度を循環水中で維持できるように、例
えば、必要に応じて水処理用薬品の必要量を冷却水系に
添加、補充する制御法を採ることもできる。この場合、
ポリカルボン酸類以外の防食剤や殺菌剤等の水処理用薬
品成分の添加補充量を制御してその濃度管理を行う場合
には、ポリカルボン酸類を一種のトレーサーとして利用
することとなり、例えば、ポリカルボン酸類の添加補充
量と比例する量のポリカルボン酸類以外の各水処理用薬
品成分を添加、補充する。なお、水処理用薬品を、ポリ
カルボン酸類を始めとする各薬品成分を配合した水処理
用薬品配合品の形とすることもでき、この場合は、ポリ
カルボン酸類以外の水処理用薬品の添加補充量の計算を
省略することができる。ここで、ポリカルボン酸類は、
前述の蛍光トレーサー物質と化学結合させたものとは違
うので、スケール防止剤や分散剤や防食剤や凝集剤等と
しての効果を減少させたり、水溶性ポリマー系水処理用
薬品製造の余分な工程を踏むことによる製造コストの増
加はない。
類をも含む冷却水系においては、上述の方法によりポリ
カルボン酸類の測定濃度値とポリカルボン酸類+イソチ
アゾロン類の合計測定濃度値の両方を併用して、より適
正な水処理用薬品の濃度管理を行うこともできる。この
様に、本発明の方法によれば、循環水中の水処理用薬品
の有効成分であるポリカルボン酸類の濃度を直接的に迅
速に精度良く測定し、確認することができるので、水処
理用薬品の適正な濃度管理を容易に行うことが可能とな
り、必要に応じて上記の合計測定濃度値をも利用するこ
とにより、より適正な水処理用薬品濃度管理を行うこと
も可能となる。
ングした循環水の試料を予め酸化して化学発光法による
測定に供し、ポリカルボン酸類の濃度を求める。より具
体的には、例えば、予め酸化した試料の化学発光強度の
測定値を、予め作成しておいた検量線と対比することに
よりポリカルボン酸類の濃度を算出する。なお、実試料
水自体を予め酸化して化学発光強度を測定するのが一般
的であるが、必要に応じて実試料水の希釈液、濃縮液又
は精製液を予め酸化して化学発光強度を測定して、ポリ
カルボン酸類の濃度を算出することもできる。ポリカル
ボン酸類とイソチアゾロン類を含む循環水の場合にその
試料を予め酸化することなく化学発光法による測定を更
に行う場合も、試料を予め酸化することがない点を除い
て、上述したのと実質的に同じである。
て用い得る遷移金属元素と含窒素芳香族系配位子との錯
体における遷移金属元素としては、例えば、ルテニウ
ム、イリジウム、クロム、コバルト、鉄、ロジウム、オ
スミウム等が挙げられる。これらのうち、特に好ましい
遷移金属元素は、低毒性や高発光効率などの点でルテニ
ウムとオスミウムである。一方、含窒素芳香族系配位子
としては、例えば、ビピリジン、ビピラジン、フェナン
トロリン及びこれらの誘導体が挙げられる。ここで言う
誘導体とは、ビピリジン、ビピラジン、フェナントロリ
ン中のピリジン環又はピラジン環内の炭素原子に直接結
合した水素原子の少なくとも一つが他の置換基によって
置換されているものを指す。このような置換基の例とし
ては、メチル基、フェニル基、ビニル基、カルボキシル
基、カルボン酸エステル基、硫酸基、硫酸アミド基、水
酸基、アミノ基、アミド基、アンモニウム基、ピリジニ
ウム基等が挙げられる。含窒素芳香族系配位子の若干の
具体例としては、2,2’−ビピリジン、2,2’,
5,5’−ビピラジン、1,10−フェナントロリン、
バソフェナントロリン、4,4’−ジカルボキシ−2,
2’−ビピリジン及びその塩、4,4’−ジカルボキシ
−2,2’−ビピリジンのモノ−及びジ−アルキルエス
テル及びそれらの塩、4,4’−ジカルボキシ−2,
2’−ビピリジンのモノ−及びジ−N−ヒドロキシスク
シンイミド及びそれらの塩、4,4’−ジスルホン酸−
2,2’−ビピリジン及びその塩、4−メチル−4’−
ビニル−2,2’−ビピリジン及びその単独重合体と共
重合体、4−クロロメチル−4’−メチル−2,2’−
ビピリジン、4,4’−ジ(クロロメチル)−2,2’
−ビピリジン、バソフェナントロリンジスルホン酸及び
その塩等が挙げられる。これらのうち、特に好ましい含
窒素芳香族系配位子は、2,2’−ビピリジンと1,1
0−フェナントロリンである。
質)として用いることができる希土類元素の硝酸アンモ
ニウム塩としては、スカンジウム、イットリウム、ラン
タン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウ
ム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビ
ウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリ
ウム、イッテルビウム、ルテチウムの硝酸アンモニウム
塩が挙げられる。これらのうち、特に好ましい化合物
は、硝酸二アンモニウムセリウム(III) と硝酸二アンモ
ニウムセリウム(IV)である。硝酸二アンモニウムセリウ
ム(IV)は、既に酸化されて酸化数が増加した化合物であ
るが、比較的安定で、これをそのまま酸化体として用い
ることができる。本発明による上述の代表的な方法は、
遷移金属元素と含窒素芳香族系配位子との錯体及び/又
は希土類元素の硝酸アンモニウム塩を酸化して遷移金属
元素及び/又は希土類元素の酸化数を増加させる工程を
含むが、硝酸二アンモニウムセリウム(IV)の場合は、検
出作業現場でこの工程を行う代わりに試薬メーカーがこ
の工程を行うというだけである。
ついて、トリス(2,2’−ビピリジル)ルテニウム
(II)錯体を化学発光物質とし、予め酸化処理を受けた
ポリカルボン酸類を化学発光原因物質とする場合を一例
として説明する。ルテニウムが2価のトリス(2,2’
−ビピリジル)ルテニウム(II)錯体は、酸化を受ける
とルテニウムが3価のトリス(2,2’−ビピリジル)
ルテニウム(III) 錯体となり、これが予め酸化処理を受
けたポリカルボン酸類により還元され、その化学反応の
エネルギーにより、励起状態の2価錯体を生成し、これ
が基底状態の2価錯体となる時に過剰のエネルギーを発
光として放出するものと考えられる。化学発光物質がセ
リウムの硝酸アンモニウム塩の場合は、3価のセリウム
(III) と4価のセリウム(IV)の間の酸化と還元が利用さ
れるのを除いて、上述と同様である。この時の発光波長
は、ルテニウムの場合には610〜620nm近辺であ
り、セリウムの場合には550nm近辺である。また、
予備酸化処理を受けていないイソチアゾロン類について
もそれ自体が化学発光原因物質として作用する点を除い
て上述と同様である。以下、遷移金属錯体の代表例とし
てルテニウム錯体、希土類元素の硝酸アンモニウム塩の
代表例としてセリウムの硝酸アンモニウム塩について主
に説明するが、本発明がこれらに限定されないことは勿
論である。なお、ルテニウム錯体とセリウムの硝酸アン
モニウム塩との併用により感度の増大(増感作用)が期
待され、同様の効果は他の複数の化学発光物質の組み合
わせでも期待される。
ってポリカルボン酸類(または、更にイソチアゾロン
類)を検出しようとする場合、ルテニウムやセリウムを
酸化により酸化数(価数)の増加した状態にしてやるこ
とが必要である。このルテニウムやセリウムの酸化方法
には幾つかの方法が知られている。例えば、ルテニウム
を酸化剤を用いて酸化する方法〔酸化剤として二酸化
鉛、酸化ビスマス、酸化金などの金属酸化物を用い、こ
の金属酸化物をカラムに充填し、ルテニウム錯体をカラ
ムに通すことで酸化する方法(特開平5−302895
号公報)、酸化剤としてペルオキソ二硫酸カリウム等を
水溶液として用い、この酸化剤とルテニウム錯体を共存
させた状態で紫外線等の光を照射して光化学的に酸化す
る方法(S. Yamazaki et al., High Resol. Chromatog
r., 21, 315〜316, 1998)、酸化剤として半導体光触
媒を担体上に固定化した固体酸化剤を用い、この酸化剤
とルテニウム錯体を接触させた状態で紫外線等の光を照
射して光化学的に酸化する方法、酸化剤として二酸化鉛
/硫酸水溶液を用いる方法など〕、電極上で電気化学的
にルテニウムを酸化する方法(特開平5−52755号
公報)等が挙げられる。本発明において上記の検出用試
薬を用いる場合は、ルテニウムやセリウムの酸化方法に
特に制限はなく、いずれの酸化方法を用いても良い。し
かし、化学発光法を実施する装置の長期間の連続自動運
転を達成するためには、電極上で電気化学的にルテニウ
ムを酸化する方法、または、酸化剤として半導体光触媒
を担体上に固定化した固体酸化剤を用い、この酸化剤と
ルテニウム錯体やセリウムの硝酸アンモニウム塩を接触
させた状態で紫外線等の光を照射して光化学的に酸化す
る方法が好ましい。なお、検出用試薬として硝酸二アン
モニウムセリウム(III) ではなく、比較的安定な硝酸二
アンモニウムセリウム(IV)を最初から用いることもで
き、この場合には酸化工程は不要である。
硝酸アンモニウム塩が発光するためには、励起状態の活
性種を生成してやることが重要であり、(予め酸化され
た)ポリカルボン酸類(および、未酸化のイソチアゾロ
ン類)は効率的に励起状態の活性種形成に関与するた
め、高感度での検出が可能となる。一方、(予め酸化さ
れた)多くの有機系還元性物質や無機塩では、例えば、
ルテニウム錯体やセリウムの硝酸アンモニウム塩と反応
はするものの励起状態の活性種(錯体等)が形成されな
いため、発光は示さない。従って、本発明において用い
得る上述の化学発光法は、高感度且つ選択的に予め酸化
されたポリカルボン酸類(および、未酸化のイソチアゾ
ロン類)を検出でき、冷却水系の水処理用薬品の濃度管
理を効果的に行うことができる。
(2,2’−ビピリジル)ルテニウム(III) 等は、水性
媒体中では不安定なため、調製後、速やかに予め酸化さ
れたポリカルボン酸類等の化学発光原因物質と化学発光
反応させる必要がある。
は、試料を所望の程度に酸化し、ポリカルボン酸類を選
択的に検出可能とする限り特に限定されず、例えば、酸
化剤を用いて酸化する方法〔酸化剤として二酸化鉛、酸
化ビスマス、酸化金などの金属酸化物を用い、この金属
酸化物と試料を接触させて酸化する方法や、酸化剤とし
て臭素酸ナトリウム、臭素酸カリウム等を用い、この酸
化剤と試料を接触させた状態で紫外線等の光を照射して
光化学的に酸化する方法や、酸化剤として半導体光触媒
を担体上に固定化した固体酸化剤を用い、この酸化剤と
試料を接触させた状態で紫外線等の光を照射して光化学
的に酸化する方法や、酸化剤として二酸化鉛/硫酸の水
溶液を用い、均一系でこの酸化剤と試料を接触させて酸
化する方法など〕、電極上で電気化学的に試料を酸化す
る方法等が挙げられる。酸化反応条件〔温度、時間、p
H、酸化剤量、(光照射量)、その他〕は、酸化方法に
より大きく異なり、一概には特定できない。
装置で試料水を酸化する方法が好ましく採用される。用
い得る固体酸化剤としては、例えば、二酸化鉛、酸化ビ
スマス、酸化金などの金属酸化物や半導体光触媒を担体
上に固定化した固体酸化剤が挙げられる。二酸化鉛、酸
化ビスマス、酸化金などの金属酸化物は長期間の使用で
は消耗してしまうのに対し、半導体光触媒を担体上に固
定化した固体酸化剤は光照射により触媒が再生するので
好ましく用いられる。固体酸化剤として半導体光触媒を
担体上に固定化した酸化剤を用いる場合、酸化方法とし
ては、この酸化剤と循環水の試料を接触させた状態で紫
外線等の光を照射して光化学的に酸化する方法となる。
光化学的酸化で用いられる光源としては、例えば、紫外
線ランプのみならず、ブラックライト(遠紫外線源)、
一般の蛍光灯、太陽光線も挙げることができる。このよ
うな半導体光触媒を担体上に固定化した固体酸化剤は、
臭素酸ナトリウムや臭素酸カリウム、二酸化鉛/硫酸等
の酸化剤に比べて取り扱いが簡便であり、試料との分離
が可能で、更に光照射により触媒が再生するため、二酸
化鉛、酸化ビスマス、酸化金等の金属酸化物系の酸化剤
の場合と異なり、酸化剤自体の消耗がなく、定期的な酸
化剤の交換を実質的に必要としないかその頻度が極めて
低い点で好ましい。一方、電極上で電気化学的に試料を
酸化する方法は、前述の様に連続自動操作は行える点で
好ましいが、長期間連続的に運転した際に電極の汚染等
の問題の懸念を伴う。上述の点から、半導体光触媒を担
体上に固定化した固体酸化剤の使用が特に有利である。
化剤は、例えば、各種担体上に各種半導体光触媒を担持
した光触媒担持体(特願平11−143958号)であ
る。このような光触媒担持体において、半導体光触媒と
しては、例えば、酸化チタン、チタン酸ストロンチウ
ム、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化ジルコニウム、酸化ニオ
ブ、酸化タングステン、酸化錫、硫化カドミウム、セレ
ン化カドミウム、硫化モリブデン、珪素等を挙げること
ができ、担体としては、例えば、ガラス板、ガラスバル
ーン、ガラスビーズ、ガラス繊維、紙や、ポリオレフイ
ン、ナイロン、弗素樹脂等の各種樹脂の板、繊維、パイ
プ、粉末、粒状体等を挙げることができるが、試料との
分離が可能である限り、特にこれらに限定されない。た
だし、半導体光触媒を担体上に固定化した固体酸化剤の
調製の容易さと、液体中での取り扱いの簡便性や安定性
の観点から、担体としてのポリオレフィンに半導体光触
媒としての酸化チタンを担持させた光触媒担持体が固体
酸化剤として好ましく、その形状は、酸化反応の形式に
よって異なるが、一般的には粒状が好ましい。
所望の酸化反応を進行させ得る限り特に限定されない
が、一般的には担体+光触媒の合計量にたいして1pp
m〜50重量%の範囲で選択することができる。なお、
担体への半導体光触媒の担持の形態としては、半導体光
触媒が担体の最外層近辺に担持されている形態が好まし
く、更に半導体光触媒の粒子が担体の最外層に一重に担
持されている形態よりも、最外層近辺に多重に担持され
ている形態の方が好ましい。
環水の試料の所望の酸化が達成されれば如何なる条件
(温度、時間、pH、固体酸化剤量、光照射量等)で行
っても良い。酸化反応の進行の度合いは、ポリカルボン
酸類の酸化程度に影響を与え、化学発光強度を変化させ
るので、定点(所定の測定箇所)におけるポリカルボン
酸類濃度モニタリングなどのように、一連の同種の冷却
水系の循環水の試料に対しては一定の酸化条件を適用す
る必要がある。また、同一の冷却水系の循環水の試料の
場合でも、酸化反応の進行の度合いによって、化学発光
強度が変化するので、測定に先立って、上記酸化反応条
件を変化させてポリカルボン酸類の選択的検出が得られ
る条件を設定しておけば、より高精度の分析を行うこと
ができる。反応条件は上述の様に一概に特定できず、例
えば、反応温度が高い方が(例えば、70〜80℃)、
反応時間が短くてよい(例えば、10秒前後)。pHも
限定されないが、一般に酸性条件より塩基性条件が有利
である。また、反応の方式についても特に制限はなく、
カラム等に上記固体酸化剤を充填して試料を連続的に接
触させる連続方式でも、上記固体酸化剤を容器中で試料
と接触させるバッチ方式でもよい。
ボン酸類は、カルボン酸基及び不飽和二重結合を有する
重合性単量体からなる単独重合体や共重合体及びそれら
の塩である。このような重合性単量体の若干の例として
は、アクリル酸、メタクリル酸、ビニル酢酸、クロトン
酸、マレイン酸、イタコン酸、メサコン酸、フマル酸、
シトラコン酸、1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸
及びそれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、ア
ンモニウム塩や、マレイン酸無水物、1,2,3,6−
テトラヒドロフタル酸無水物、3,6−エポキシ−1,
2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物、5−ノルボ
ルネン−2,3−ジカルボン酸無水物、ビシクロ〔2.
2.2〕−5−オクテン−2,3−ジカルボン酸無水
物、3−メチル−1,2,6−テトラヒドロフタル酸無
水物、2−メチル−1,3,6−テトラヒドロフタル酸
無水物等が挙げられる。これらの重合性単量体のうち、
特に好ましいのは、アクリル酸、メタクリル酸、マレイ
ン酸無水物である。
リカルボン酸類は、重合体が水溶性である限り、カルボ
ン酸基は含まないが不飽和二重結合を有する重合性単量
体の単位を80重量%未満の量で含んでいても良い。こ
のような重合性単量体の若干の例としては、アクリル酸
又はメタクリル酸の炭素数1〜4のアルキルとのエステ
ル(具体例としては、メチルアクリレート、エチルアク
リレート、ブチルアクリレート、メチルメタクリレー
ト、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、イ
ソブチルメタクリレート等)、アクリル酸又はメタクリ
ル酸のヒドロキシアルキルエステル(具体例としては、
ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルア
クリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロ
キシプロピルメタクリレート等)、その他のアクリル酸
又はメタクリル酸のエステル(具体例としては、アクリ
ル酸2−スルホエチル、アクリル酸3−スルホプロピ
ル、アクリル酸2−スルファートエチル、2−N,N−
ジメチルアミノエチルアクリレート、メタクリル酸2−
スルホエチル、メタクリル酸3−スルホプロピル、メタ
クリル酸2−スルファートエチル、メタクリル酸ホスホ
エチル、エチレングリコールジアクリレート、トリメチ
ロールプロパントリアクリレート等)、無置換および置
換(メタ)アクリルアミド(具体例としては、アクリル
アミド、メタクリルアミド、N−t−ブチルアクリルア
ミド、N−メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルア
クリルアミド、3−N,N−ジメチルアミノプロピルア
クリルアミド、アクリルアミドグリコール酸等)、(メ
タ)アクリロニトリル(具体例としては、アクリロニト
リル、メタクリロニトリル)、スルホン酸基含有単量体
(具体例としては、アリルスルホン酸、ビニルスルホン
酸、p−スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2
−メチルプロパンスルホン酸、メタリルスルホン酸、1
−アリルオキシ−2−ヒドロキシプロピルスルホン酸
等)、ホスホン酸基含有単量体(具体例としては、アリ
ルホスホン酸、ビニルホスホン酸等)、その他の単量体
(具体例としては、アリルアルコール、2−ビニルピリ
ジン、4−ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、N
−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−
ビニルイミダゾール、N−ビニルイミダゾリン、2−ビ
ニルイミダゾール、2−ビニルイミダゾリン、N−アク
リロイルモルホリン、アクロレイン、ジアリルフタレー
ト、酢酸ビニル、スチレン等)、並びに、上記単量体の
中で塩を形成し得る単量体は、それらのアルカリ金属
塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩等が挙げられ
る。
酸類の分子量は、特に制限されるものではないが、50
0〜20000000の範囲のポリマーが検出可能であ
る。また、これらのポリカルボン酸類は、一種類を単独
で用いても良いし、二種類以上を混合して用いても良
い。
学発光法を適用し、検出対象薬品として大雑把なその濃
度を把握し得るイソチアゾロン類は、「化1」の式で示
される構造を有する化合物である。
素、ハロゲン又は炭素数1〜4を有するアルキル基であ
るか、或いは、一緒になって飽和、不飽和もしくは芳香
族の5又は6員環を形成するものであり、Yは、水素、
炭素数1〜18を有する非置換又はハロゲン置換アルキ
ル基、炭素数2〜8を有する非置換又はハロゲン置換ア
ルケニル基、炭素数2〜8を有する非置換又はハロゲン
置換アルキニル基、炭素数3〜8を有する非置換又はハ
ロゲン置換シクロアルキル基、炭素数10までの非置
換、ハロゲン置換、アルキル(アルキル基の炭素数は1
〜4である)置換又はアルコキシ(アルコキシ基の炭素
数は1〜4である)置換アラルキル基、炭素数10まで
の非置換、ハロゲン置換、アルキル(アルキル基の炭素
数は1〜4である)置換又はアルコキシ(アルコキシ基
の炭素数は1〜4である)置換アリール基より選ばれる
基である。〕
ル、エチル、プロピル、ブチル、へキシル、オクチル、
シクロへキシル、4−メトキシフェニル、4−クロロフ
ェニル、3,4−ジクロロフェニル、ベンジル、4−メ
トキシベンジル、4−クロロベンジル、フェネチル、4
−フェニルブチル、クロロメチル、クロロプロピル、水
素等が挙げられる。
ソチアゾロン類の若干の具体例としては、2−メチル−
3−イソチアゾロン、5−クロロ−2−メチル−3−イ
ソチアゾロン、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−
3−イソチアゾロン等が挙げられる。これらのイソチア
ゾロン類は、単独で使用しても良いし、二種類以上を混
合して使用しても良い。
カルボン酸類(または、未酸化のポリカルボン酸類+イ
ソチアゾロン類)を検出する際の測定条件(化学発光反
応条件)としては、特に制限はなく、測定温度、pH、
試料水の濃度等は任意に設定することができる。ただ
し、このような検出対象物質の検出感度は、測定温度、
pHの影響を受けるため、これらに関しては一定した測
定条件で測定を行うのが望ましい。
としては、例えば、ポリカルボン酸類を始めとする水溶
性ポリマー等の分散剤(防食剤や凝集剤等としても機能
するものあり)、ホスホン酸類、燐酸塩、珪酸塩、亜硝
酸塩、タングステン酸塩、硼酸、亜鉛塩、芳香族カルボ
ン酸塩、亜硫酸塩、ヒドラジン、タンニン、リグニン、
リグニンスルホン酸塩、アスコルビン酸ナトリウム、エ
ルソルビン酸ナトリウム、グルコース等の防食剤、ベン
ゾトリアゾール、トリルトリアゾール、メルカプトベン
ゾチアゾール等のアゾール系銅防食剤、アンモニウム系
化合物、アミン系化合物、塩素系化合物、臭素系化合
物、イソチアゾロン類を始めとする有機窒素硫黄系化合
物等の殺菌・殺藻剤を挙げることができる。本発明方法
において検出対象薬品となり得るポリカルボン酸類と、
イソチアゾロン類を始めとする他の水処理用薬品とを併
用したり、配合して使用することは何ら差し支えなく、
冷却水系の循環水中のポリカルボン酸類の濃度を監視す
ることによりこれらの水処理用薬品の添加補充量を制御
して冷却水系の水処理用薬品の濃度管理を行うこともで
きる。
態を説明するが、本発明はこのような実施の形態に限定
されるものではない。
理方法において、ポリカルボン酸類の検量線を予め作成
しておく。この様な検量線は、ポリカルボン酸類を含ま
ないブランク水及び異なる既知ポリカルボン酸類濃度の
幾つかの対照水の化学発光強度の測定を行って作成す
る。これらのブランク水や対照水も、循環水の試料を予
め酸化する際と同じ酸化反応条件で予め酸化して化学発
光強度の測定を行う。なお、ブランク水としては、ポリ
カルボン酸類のみを含まず他の成分(例えば、不純物成
分や他の水処理用薬品)は同じブランク水を用いるのが
測定精度の点では好ましいことは勿論である。
通常の循環水そのままを用いて化学発光法により充分な
感度で検出できるが、必要に応じて希釈、濃縮、また
は、精製等の操作を行ってから化学発光法による検出に
供してもよい。例えば、循環水がポリカルボン酸類とイ
ソチアゾロン類の両方を含む場合にこれらを別々に検出
するための精製操作の一例としては、循環水の試料に対
して、必要に応じて試料のpH調整(例えば、pH2〜
3へ調整)、吸着剤ゲルへのポリカルボン酸類の選択的
吸着、溶離等の処理操作を行い、得られるポリカルボン
酸類含有溶出液(精製液)を予め酸化して、化学発光法
によりその増幅された化学発光強度を測定し、その測定
値を最初の冷却水系のポリカルボン酸類濃度に換算し、
その定量を行うこともできる(米国特許第451450
4号参照)。この場合、分析精度や分析安定性を高める
と共に、冷却水系の循環水中のポリカルボン酸類濃度が
特に低い時には上記処理操作を通じてポリカルボン酸類
の濃縮を行うことができる。一方、上記処理操作で得ら
れるイソチアゾロン類含有溶出液(精製液)は予め酸化
することなく化学発光法によりその化学発光強度を測定
し、その測定値を最初の冷却水系のイソチアゾロン類濃
度に換算し、精度良くその定量を行うこともできる。た
だし、この操作は煩雑で、時間と労力を要する。しか
し、この方法を実施する場合も本発明の実施であること
に変わりない。
を実施する装置の一例について説明する。装置は、基本
的にキャリア液を送液するポンプ、ポリカルボン酸類
(または、更にイソチアゾロン類)を含む循環水の試料
をキャリア液中に注入するインジェクター、ルテニウム
錯体及び/又はセリウムの硝酸アンモニウム塩等の検出
用試薬を含む溶液を送液するポンプ、試料を予め酸化す
る試料酸化反応器、ルテニウム錯体及び/又はセリウム
の硝酸アンモニウム塩等の検出用試薬を酸化する試薬酸
化反応器、キャリア液と試料との酸化された混合水及び
酸化されたルテニウム錯体及び/又は酸化されたセリウ
ムの硝酸アンモニウム塩等の検出用試薬の溶液を混合す
る混合機、化学発光を検出する検出器、検出器で得られ
たデータを記録するデータプロセッサーで構成される。
ただし、場合によっては、循環水の試料を予め酸化して
キャリア液中に注入してもよく、また、循環水の試料そ
のものを連続的に供給し、キャリア液を用いないことも
あるため、後者の系ではインジェクターは不要となる。
また、混合機としては、インラインミキサー、混合コイ
ル等でもよく、混合後の混合物は直ちに検出に供される
のが望まれるので、検出器に混合機を付設したり、検出
器中で攪拌混合や合流混合するような構成の検出器が混
合機を兼ねるものでも良い。また、データプロセッサー
は、上記検出器から出力される化学発光強度を電気信号
として取込み、そのデータを記録し、必要に応じて該デ
ータをポリカルボン酸類濃度に換算して記録、表示する
構成であるのが好ましい。このようなデータプロセッサ
ーは、化学発光強度対ポリカルボン酸類濃度の検量線を
内包し、ポリカルボン酸類濃度計算等の演算処理を行う
ことができるのが好ましく、更に必要に応じて試薬供給
ポンプを起動、停止させるための出力信号も発すること
ができるのが好ましい。
ム錯体及び/又はセリウムの硝酸アンモニウム塩等の検
出用試薬を酸化させる酸化方式により異なる反応器が用
いられる。例えば、酸化剤として二酸化鉛、酸化ビスマ
ス、酸化金などの金属酸化物を用いる場合には、この金
属酸化物をカラムに充填させたものを反応器として用い
る。また、酸化剤としてペルオキソ二硫酸カリウムや半
導体光触媒を担体上に固定化した固体酸化剤等を用いる
場合には、かかる酸化剤とルテニウム錯体及び/又はセ
リウムの硝酸アンモニウム塩等の検出用試薬を共存させ
た状態で紫外線等の光を照射して光化学的に酸化させる
ことが可能な装置を反応器として用いる。この場合、光
源としては、紫外線ランプやブラックライトの他にも一
般的な蛍光灯や太陽光線などを用いることができる。一
方、電極上で電気化学的にルテニウム錯体及び/又はセ
リウムの硝酸アンモニウム塩等の検出用試薬を酸化する
方法を採用する場合には、安定化直流電源を備えた電解
酸化装置を反応器として用いる。ただし、検出用試薬と
して硝酸二アンモニウムセリウム(IV)を用いる場合に
は試薬酸化反応器は不要である。また、試薬酸化反応器
は、酸化された試薬が不安定なため、基本的には極めて
短時間に試薬の供給と排出を行え且つその中では連続的
に酸化を進行させる酸化反応器となる。
酸化剤を用いて循環水の試料を酸化する試料酸化装置で
ある。用い得る固体酸化剤としては、二酸化鉛、酸化ビ
スマス、酸化金等の金属酸化物や半導体光触媒を担体上
に固定化した固体酸化剤が挙げられるが、二酸化鉛、酸
化ビスマス、酸化金等の金属酸化物は長期間の使用で消
耗してしまうため、これに比べて光照射により触媒が再
生する半導体光触媒を担体上に固定化した固体酸化剤が
好ましく用いられる。固体酸化剤として半導体光触媒を
担体上に固定化した酸化剤を用いる場合、酸化方法とし
ては、この酸化剤と循環水の試料を接触させた状態で紫
外線等の光を照射して光化学的に酸化する方法となる。
試料酸化反応器の具体例を挙げると、連続的に酸化反応
を実施したい場合には、二酸化鉛、酸化ビスマス、酸化
金等の金属酸化物をカラムに充填させ、試料をカラムに
流す構成の反応器や半導体光触蝶を担体上に固定化した
固体酸化剤をカラムに充填させ、試料をカラムに流しな
がらカラムに光を照射できる反応器を用いることがで
き、一方、バッチ式で酸化反応を実施したい場合には、
二酸化鉛、酸化ビスマス、酸化金等の金属酸化物を容器
中で試料と接触させることができる反応器や半導体光触
媒を担体上に固定化した固体酸化剤を容器中で試料と接
触させ、容器に光を照射できる反応器を用いることがで
きる。
ー図である。キャリア液とルテニウム錯体及び/又はセ
リウムの硝酸アンモニウム塩を含む溶液(図1では、こ
の溶液を「Ru錯体溶液」で代表している)は、それぞ
れポンプ1、2により供給される。なお、試薬用の酸化
剤としてペルオキソ二硫酸カリウム等の水溶性酸化剤を
用い、光化学的に酸化する場合には、ルテニウム錯体及
び/又はセリウムの硝酸アンモニウム塩を含む溶液にこ
の酸化剤を予め添加しておくことが望ましい。ルテニウ
ム錯体及び/又はセリウムの硝酸アンモニウム塩を含む
溶液は、試薬酸化反応器4で連続的に酸化されて混合器
6に供給される。一方、キャリア液には、インジェクタ
ー3からポリカルボン酸類を含む循環水の試料の一定量
が注入され、試料酸化反応器5で連続的に酸化されて混
合器6に供給される。混合器6ではキャリア液と試料と
の酸化された混合水及び酸化されたルテニウム錯体及び
/又はセリウムの硝酸アンモニウム塩の溶液が混合され
て反応し、化学発光が起こる。この化学発光が混合器6
の直後に設置された検出器7で検出され、化学発光強度
やポリカルボン酸類濃度変換値がデータプロセッサー8
に記録される。データプロセッサー7は、A/Dコンバ
ーター、コンピューター、表示装置(CRT、液晶ディ
スプレイ、レコーダー等)を包含するのが一般的であ
る。
ン酸類濃度測定手順は、通常、簡便で、測定値も再現性
良く迅速に得られるために、現場での水処理用薬品の濃
度管理を簡単に行うことができる。つまり、水処理用薬
品の濃度の管理は、本発明に従った化学発光法によるポ
リカルボン酸類濃度の測定値に基づいて不足分の水処理
用薬品をバッチ投入するか、水処理用薬品の注入ポンプ
のストロークを調整し、例えば、クーリングタワーの下
部水槽に連続的に注入する。また、オンライン装置とし
て化学発光分析機器(例えば、図1の装置)を設置し、
該分析機器からの出力信号を変換部で操作出力に変換
し、水処理用薬品注入ポンプを作動させることにより、
水処理用薬品の濃度を自動制御することもできる。こう
して、水処理用薬品が効果を発揮する下限濃度(限界濃
度)以上、好ましくはほぼ最適濃度を循環水中で保持す
る様にする。水処理薬品の投与の態様は、冷却水系の長
期運転停止後の運転開始時に多量の水処理用薬品(特に
防食剤)を投与する「基礎投入」と冷却水系の通常運転
時に系内での薬品の消耗、飛散や強制ブローによる循環
水中の薬品濃度の低下を補う「保持投入」とがあるが、
何れの場合も本発明を適用できる。
説明するが、本発明は実施例に限定されるものではな
い。
た化学発光法によるポリカルボン酸類の選択的検出を行
った。図1中の試薬酸化反応器4としては、電解酸化装
置(コメット社製、商品名「コメット2000」)を用
いた。
て半導体光触媒を担体上に固定化した固体酸化剤を用
い、固体酸化剤と試料を接触させた状態で遠紫外線を照
射して光化学的に酸化する方法を用いた。図1中の試料
酸化反応器5としては以下の構造のものを用いた。即
ち、この固体酸化剤は、半導体光触媒としての酸化チタ
ン(ドイツ・デグサ社製、商品名「P25」)を担体と
しての高密度ポリエチレンペレット(東ソー株式会社
製、商品名「ニポロンハード2500」)と混合し、加
熱攪拌して熱融着させて酸化チタン担持ポリエチレン粒
状体(酸化チタン担持量:3重量%)の形として調製し
たもので、この酸化チタン担持ポリエチレン粒状体をテ
フロンチューブに詰めて、テフロンチューブをブラック
ライト(波長:352nm)に巻きつけた状態として試
料酸化反応器を構成した。この状態で遠紫外線を照射し
て光化学的に試料を酸化した。なお、酸化反応時間は1
0秒であった。
するモデル試料水を調製するに当たって、ポリカルボン
酸類としてアクリル酸単独重合体(平均分子量:450
0、以下「A−1」と略す)とアクリル酸/2−アクリ
ルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸/1−ブチル
アクリルアミド共重合体(平均分子量:4500、以下
「A−2」と略す)を、ポリカルボン酸類以外の化学発
光原因物質としては、イソチアゾロン類である5−クロ
ロ−2−メチル−3−イソチアゾロンと2−メチル−3
−イソチアゾロンの8:2(重量比率)の混合物(以下
「A−3」と略す)を用いた。
純水を加えて、両水処理用薬品濃度を変えて一連の試料
水を調製した。これらは、ポリカルボン酸類濃度が7.
9ppm(A−1が2.2ppm、A−2が5.7pp
m)、イソチアゾロン類濃度が0.438ppmの試料
水、ポリカルボン酸類濃度が15.8ppm(A−1が
4.4ppm、A−2が11.4ppm)、イソチアゾ
ロン類濃度が0.865ppmの試料水、ポリカルボン
酸類濃度が31.6ppm(A−1が8.8ppm、A
−2が22.8ppm)、イソチアゾロン類濃度が1.
75ppmの試料水であった。また、参照試料水とし
て、純水の他に、上記の各試料水と同じポリカルボン酸
類濃度のポリカルボン酸のみを含む一連の試料水、およ
び、上記の各試料水と同じイソチアゾロン類濃度のイソ
チアゾロン類のみを含む一連の試料水も純水を用いて調
製した。
L(マイクロリットル、以下同様)ずつキャリア液中に
注入し、試料酸化反応器5にて酸化処理を施した後、混
合器6に導入した。また、キャリア液としては純水を用
い、0.5ml/分で送液した。
ス(2,2’−ビピリジル)ルテニウム(II)塩酸塩を
10ミリモル/L(リットル、以下同様)濃度の硫酸水
溶液に溶解させ、0.3ミリモル/Lの濃度に調製した
溶液を用いた。このルテニウム錯体溶液を0.3ml/
分で送液して試薬酸化反応器(電解酸化装置)4に供給
し、100μAで連続的に定電流電解してRu(II)を
Ru(III) に酸化した。また、キャリア液としては純水
を用い、0.5ml/分で送液した。
リカルボン酸類とイソチアゾロン類の両方を含む一連の
試料水についての化学発光強度と両水処理用薬品濃度の
関係を示すグラフ図、図3は、ポリカルボン酸類のみを
含む一連の試料水についての化学発光強度とポリカルボ
ン酸類濃度の関係を示すグラフ図、図4は、イソチアゾ
ロン類のみを含む一連の試料水についての化学発光強度
とイソチアゾロン類濃度の関係を示すグラフ図である。
これらの図で、「発光強度」は、各試料の化学発光強度
測定値から純水の測定値をバックグラウンドとして差し
引いた差分、即ち、補正値である。
酸化することで、イソチアゾロン類に帰せられる化学発
光強度を実質的に消去し、ポリカルボン酸類のみを選択
的に検出できることが分かる。
のパイロットプラントの循環水にポリアクリル酸類「A
−1」と「A−2」を循環水中の初期濃度が10ppm
(A−1が2.8ppm、A−2が7.2ppm)とな
る様に、5−クロロ−2−メチル−3−イソチアゾロン
と2−メチル−3−イソチアゾロンの8:2(重量比
率)のイソチアゾロン類混合物及びイソチアゾロン類の
安定剤としてのブロモニトロプロパノールを、循環水中
の初期濃度がそれぞれ0.8ppm及び1.0ppmと
なる様に添加し、下記の条件で上記パイロットプラント
を運転した。 水質:戸田工業用水 保有水量:2トン/分 循環水量:1トン 熱交換器の冷却水入口水温:25℃ 熱交換器の冷却水出口水温:30℃ なお、蒸発水量と飛散水量に相当する量の戸田工業用水
を補給して、循環水の濃縮倍数を約5倍に維持した。
料水を実施例1と同様に処理して図2を検量線として用
いた化学発光法及び鉄−チオシアネート比色法(特願平
10−148615号参照)により別々にポリアクリル
酸類濃度を測定した。表1に経過日数に対する測定濃度
値を示す。
により求めたポリアクリル酸類濃度は鉄−チオシアネー
ト比色法により求めたポリアクリル酸類濃度と良く一致
しており、本発明の方法によれば循環水中にポリカルボ
ン酸類とイソチアゾロン類が共存していても、循環水中
のポリアクリル酸類の選択的定量を容易に行い、水処理
用薬品の濃度管理が簡便に達成できることが確認でき
た。
系における濃度管理方法において、スケール防止剤や分
散剤や防食剤や凝集剤等として機能するポリカルボン酸
類(または、更に必要に応じて殺菌剤やスライム防除剤
等として機能するイソチアゾロン類)のそれ自体水処理
用薬品の有効成分である検出対象薬品について、化学発
光法により有効成分濃度を直接的に容易且つ迅速にしか
も精度良く測定することができるので、得られた有効成
分濃度値に基づいて、冷却水系のスケール防止や金属腐
食防止等、並びに、殺菌やスライム防除等のための水処
理用薬品の適正な濃度管理を行うことが可能となり、水
処理用薬品濃度をほぼ最適有効濃度に維持することも可
能で、スケール防止効果、金属腐食抑制効果、殺菌効
果、スライム防除効果等の水処理用薬品の効果を良好に
発揮させつつ冷却水系の運転を安定的に経済的且つ合理
的に実施することができる。また、本発明に従った化学
発光法によるポリカルボン酸類(または、更にイソチア
ゾロン類)の検出は、応答速度が早い(発光反応に要す
る時間が短い)ため、特に最近注目されている連続流れ
分析法(FIA: Flow Injection Analysis)に代表さ
れる全自動連続測定系を組み込んだ冷却水系の水処理用
薬品の濃度管理方法への展開が可能である。
ための装置の一例を示すフロー図である。
イソチアゾロン類の両方を含む一連の試料水についての
化学発光強度と両水処理用薬品濃度の関係を示すグラフ
図である。
みを含む一連の試料水についての化学発光強度とポリカ
ルボン酸類濃度の関係を示すグラフ図である。
みを含む一連の試料水についての化学発光強度とイソチ
アゾロン類濃度の関係を示すグラフ図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 少なくともクーリングタワーと熱交換器
を有する冷却水系において、循環水の試料を予め酸化し
た後、循環水中に存在する一種の水処理用薬品としての
ポリカルボン酸類の濃度を化学発光法により測定する工
程を含むことを特徴とする冷却水系の水処理用薬品の濃
度管理方法。 - 【請求項2】 前記循環水が、他種の水処理用薬品とし
てイソチアゾロン類を更に含み、且つ、前記循環水の試
料を予め酸化することなくイソチアゾロン類+ポリカル
ボン酸類の合計濃度を化学発光法により測定する工程を
更に含むことを特徴とする請求項1に記載の冷却水系の
水処理用薬品の濃度管理方法。 - 【請求項3】 前記化学発光法が、遷移金属元素と含窒
素芳香族系配位子との錯体及び/又は希土類元素の硝酸
アンモニウム塩を酸化して遷移金属元素及び/又は希土
類元素の酸化数を増加させ、次いで、得られた酸化体と
前記循環水の予め酸化された試料とを、また必要に応じ
て別にその未酸化試料とを接触させて化学発光せしめる
方法であることを特徴とする請求項1又は2に記載の冷
却水系の水処理用薬品の濃度管理方法。 - 【請求項4】 前記水処理用薬品の測定濃度値に基づい
て、水処理用薬品の必要量を前記冷却水系に添加、補充
する工程を更に含むことを特徴とする請求項1から3の
いずれかに記載の冷却水系の水処理用薬品の濃度管理方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16901899A JP4304769B2 (ja) | 1999-06-15 | 1999-06-15 | 冷却水系の水処理用薬品の濃度管理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16901899A JP4304769B2 (ja) | 1999-06-15 | 1999-06-15 | 冷却水系の水処理用薬品の濃度管理方法 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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