JP2000356598A - 化学発光を利用した検出方法及び検出装置 - Google Patents

化学発光を利用した検出方法及び検出装置

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JP2000356598A JP11169017A JP16901799A JP2000356598A JP 2000356598 A JP2000356598 A JP 2000356598A JP 11169017 A JP11169017 A JP 11169017A JP 16901799 A JP16901799 A JP 16901799A JP 2000356598 A JP2000356598 A JP 2000356598A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 化学発光法を利用して、種々の化学発光原因
物質や化学発光原因物質の前駆体物質を高感度、簡便且
つ迅速に検出し、必要に応じて連続的且つ自動的にも検
出できる方法及び装置を提供する。 【解決手段】 遷移金属元素と含窒素芳香族配位子との
錯体及び/又は希土類元素の硝酸アンモニウム塩を試薬
酸化装置4で酸化して、遷移金属元素及び/又は希土類
元素の酸化数を増加させ、次いで、得られた酸化体と試
料酸化装置5で固体酸化剤により酸化された試料とを接
触させて化学発光せしめることにより試料中の化学発光
原因物質及び/又は化学発光原因物質の前駆体物質を検
出する。ルテニウム錯体やセリウムの硝酸アンモニウム
塩を検出用試薬(化学発光物質)として好ましく用いる
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化学発光法を利用
して、種々の化学発光原因物質や化学発光原因物質の前
駆体物質を高感度、簡便且つ迅速に検出する方法に関す
るものである。
【従来の技術】
【0002】発光反応を利用した分析法が最近注目を集
めている。この分析法は、吸光光度法や蛍光分析法に比
較して高感度であり、定量範囲が広く、応答速度が速い
(発光反応に要する時間が短い)ため、特に連続流れ系
や循環系等の流通系における高感度検出法として注目さ
れ、また、高感度検出法として広範な種類の化合物の検
出にも適用されている。
【0003】発光には、化学発光、生物発光等がある
が、現在、分析法としては、化学発光を利用したものが
多く、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、N−エ
チルモルホリン、N−エチルピペラジン、チウラムなど
の三級アミン類〔S. Yamazakiet al., J. High Resol.
Chromatogr., 21, 315(1998)、岩淵ら、クロマトグ
ラフィー、14(5)132(1993)〕やトリプトファ
ン、インドール等の二級アミン類(特開平4−3150
48号公報)、クロロチアジド、ヒドロクロロチアジド
等のチアジド類、蓚酸、ピルビン酸、マロン酸、アセト
酢酸、レブリン酸のようなα−、β−あるいはγ−ジケ
トン構造を持つ化合物類(特開平5−52755号公
報)等が化学発光原因物質として知られており、また、
先に本発明者等が見出したイソチアゾロン類やポリカル
ボン酸類(特願平11−82686号、特願平11−8
2687号)も化学発光原因物質として作用する。そし
て、最近、試料(即ち、検体)を酸化させることで、試
料中の或る種の化合物(即ち、前駆体)を化学発光原因
物質に誘導し、試料中の該化合物を化学発光法により高
感度で検出できることが報告されており〔山崎ら、第4
回クロマトグラフィーシンポジウム,6,(1997)〕、
化学発光法の適用分野を飛躍的に拡大できる技術として
注目されている。
【0004】しかし、従来提案されている試料の酸化方
法は、酸化剤として不安定な臭素酸ナトリウムや臭素酸
カリウム等を用い、この酸化剤と試料を接触させた状態
で紫外線を照射して酸化する方法が提案されているのみ
であり、このような酸化方法では、検出の都度に新しい
酸化剤を用いる必要があり、長期間に渡り連続的且つ自
動的に測定することも困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の欠点を解決した、化学発光を利用した検出方法及び
検出装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、遷移金
属元素と含窒素芳香族系配位子との錯体及び/又は希土
類元素の硝酸アンモニウム塩を酸化して、遷移金属元素
及び/又は希土類元素の酸化数を増加させ、次いで、得
られた酸化体と固体酸化剤で酸化した試料とを接触させ
て化学発光せしめることにより試料中の化学発光原因物
質及び/又は化学発光原因物質の前駆体物質を検出する
ことを特徴とする化学発光を利用した検出方法、並び
に、酸化された遷移金属元素と含窒素芳香族系配位子と
の錯体及び/又は酸化された希土類元素の硝酸アンモニ
ウム塩を混合装置に供給する試薬供給ポンプと、固体酸
化剤により試料を酸化する試料酸化装置と、試料を前記
試料酸化装置を通して前記混合装置に供給する試料供給
ポンプと、酸化された遷移金属元素と含窒素芳香族系配
位子との錯体及び/又は酸化された希土類元素の硝酸ア
ンモニウム塩を含む試薬と酸化された試料を混合する前
記混合装置と、前記混合装置で得られた混合物の発する
化学発光を検出して、試料中の化学発光原因物質及び/
又は化学発光原因物質の前駆体物質を検出する化学発光
検出装置とを備えていることを特徴とする化学発光を利
用した検出装置を提供するものである。この検出装置
は、通常、遷移金属元素と含窒素芳香族系配位子との錯
体及び/又は希土類元素の硝酸アンモニウム塩を酸化し
て、遷移金属元素及び/又は希土類元素の酸化数を増加
させる試薬酸化装置を更に備え、前記試薬供給ポンプが
遷移金属元素と含窒素芳香族系配位子との錯体及び/又
は希土類元素の硝酸アンモニウム塩を前記試薬酸化装置
を通して前記混合装置に供給する構成である。但し、硝
酸二アンモニウムセリウム(IV)は、既に酸化されて酸
化数が増加した化合物であるが、比較的安定で、これを
そのまま酸化体として用いることができ、この場合は、
試薬酸化装置は不要である。また、この検出装置は、上
記化学発光検出装置から出力される化学発光強度を電気
信号として取り込み、そのデータを記録し、必要に応じ
て該データを化学発光原因物質及び/又は化学発光原因
物質の前駆体物質(検出対象物質)の濃度値に換算して
記録、表示するデータプロセッサーを更に備えているこ
とのが好ましい。このようなデータプロセッサーは、化
学発光強度対検出対象物質濃度の検量線を内包し、検出
対象物質の濃度計算等の演算処理を行えるのが好まし
く、更に必要に応じて試薬供給ポンプを起動、停止させ
るための出力信号も発することができるのが好ましい。
【0007】本発明で検出用試薬(化学発光物質)とし
て用い得る遷移金属元素と含窒素芳香族系配位子との錯
体における遷移金属元素としては、例えば、ルテニウ
ム、イリジウム、クロム、コバルト、鉄、ロジウム、オ
スミウム等が挙げられる。これらのうち、特に好ましい
遷移金属元素は、低毒性や高発光効率などの点でルテニ
ウムとオスミウムである。
【0008】一方、含窒素芳香族系配位子としては、例
えば、ビピリジン、ビピラジン、フェナントロリン及び
これらの誘導体が挙げられる。ここで言う誘導体とは、
ビピリジン、ビピラジン、フェナントロリン中のピリジ
ン環又はピラジン環内の炭素原子に直接結合した水素原
子の少なくとも一つが他の置換基によって置換されてい
るものを指す。このような置換基の例としては、メチル
基、フェニル基、ビニル基、カルボキシル基、カルボン
酸エステル基、硫酸基、硫酸アミド基、水酸基、アミノ
基、アミド基、アンモニウム基、ピリジニウム基等が挙
げられる。含窒素芳香族系配位子の若干の具体例として
は、2,2’−ビピリジン、2,2’,5,5’−ビピ
ラジン、1,10−フェナントロリン、バソフェナント
ロリン、4,4’−ジカルボキシ−2,2’−ビピリジ
ン及びその塩、4,4’−ジカルボキシ−2,2’−ビ
ピリジンのモノ−及びジ−アルキルエステル及びそれら
の塩、4,4’−ジカルボキシ−2,2’−ビピリジン
のモノ−及びジ−N−ヒドロキシスクシンイミド及びそ
れらの塩、4,4’−ジスルホン酸−2,2’−ビピリ
ジン及びその塩、4−メチル−4’−ビニル−2,2’
−ビピリジン及びその単独重合体と共重合体、4−クロ
ロメチル−4’−メチル−2,2’−ビピリジン、4,
4’−ジ(クロロメチル)−2,2’−ビピリジン、バ
ソフェナントロリンジスルホン酸及びその塩等が挙げら
れる。これらのうち、特に好ましい含窒素芳香族系配位
子は、2,2’−ビピリジンと1,10−フェナントロ
リンである。
【0009】また、本発明で検出用試薬(化学発光物
質)として用い得る希土類元素の硝酸アンモニウム塩と
しては、スカンジウム、イットリウム、ランタン、セリ
ウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリ
ウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジス
プロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッ
テルビウム、ルテチウムの硝酸アンモニウム塩が挙げら
れる。これらのうち、特に好ましい化合物は、硝酸二ア
ンモニウムセリウム(III) と硝酸二アンモニウムセリウ
ム(IV)である。硝酸二アンモニウムセリウム(IV)
は、既に酸化されて酸化数が増加した化合物であるが、
比較的安定で、これをそのまま酸化体として用いること
ができ、この場合も本発明の範囲に含まれる。即ち、本
発明の方法は、遷移金属元素と含窒素芳香族系配位子と
の錯体及び/又は希土類元素の硝酸アンモニウム塩を酸
化して、遷移金属元素及び/又は希土類元素の酸化数を
増加させる工程を含むが、硝酸二アンモニウムセリウム
(IV)の場合は、検出作業現場でこの工程を行う代わり
に試薬メーカーがこの工程を行うというだけである。
【0010】本発明で利用される化学発光の一般的な発
光機構について、トリス(2,2’−ビピリジル)ルテ
ニウム(II)錯体を例として説明する。ルテニウムが2
価のトリス(2,2’−ビピリジル)ルテニウム(II)
錯体は、酸化を受けるとルテニウムが3価のトリス
(2,2’−ビピリジル)ルテニウム(III) 錯体とな
り、これが化学発光原因物質により還元され、その化学
反応のエネルギーにより、励起状態の2価錯体を生成
し、これが基底状態の2価錯体となる時に過剰のエネル
ギーを発光として放出するものと考えられる。また、セ
リウムの硝酸アンモニウム塩の場合は、3価のセリウム
(III) と4価のセリウム(IV)の間の酸化と還元が利用
されるのを除いて、上記と同様である。この時の発光波
長は、ルテニウムの場合には610〜620nm近辺で
あり、セリウムの場合には550nm近辺である。以
下、遷移金属錯体の代表例としてルテニウム錯体、希土
類元素の硝酸アンモニウム塩の代表例としてセリウムの
硝酸アンモニウム塩について主に説明するが、本発明が
これらに限定されないことは勿論である。なお、ルテニ
ウム錯体とセリウムの硝酸アンモニウム塩との併用によ
り感度の増大(増感作用)が期待され、同様の効果は他
の複数の化学発光物質の組み合わせでも期待される。
【0011】上述のことから明らかな様に、化学発光原
因物質〔化学発光原因物質の前駆体物質を酸化して得た
酸化体(即ち、化学発光原因物質)も含む〕を本発明に
よって検出しようとする場合、ルテニウムやセリウムを
酸化により酸化数(価数)の増加した状態にしてやるこ
とが必要である。このルテニウムやセリウムの酸化方法
には幾つかの方法が知られている。例えば、ルテニウム
を酸化剤を用いて酸化する方法〔酸化剤として二酸化
鉛、酸化ビスマス、酸化金などの金属酸化物を用い、こ
の金属酸化物をカラムに充填し、ルテニウム錯体をカラ
ムに通すことで酸化する方法(特開平5−302895
号公報)、酸化剤としてペルオキソ二硫酸カリウム等を
例えば水溶液として用い、この酸化剤とルテニウム錯体
を接触させた状態で紫外線等の光を照射して光化学的に
酸化する方法(S. Yamazaki et al., J. High Resol. C
hromatogr., 21, 315〜316, 1998)、酸化剤として半
導体光触媒を担体上に固定化した固体酸化剤を用い、こ
の酸化剤とルテニウム錯体を接触させた状態で紫外線等
の光を照射して光化学的に酸化する方法、酸化剤として
二酸化鉛/硫酸(水溶液)を用いる方法など〕、電極上
で電気化学的にルテニウムを酸化する方法(特開平5−
52755号公報)等が挙げられる。本発明において
は、ルテニウムやセリウムの酸化方法に特に制限はな
く、いずれの酸化方法を用いても良い。
【0012】しかし、検出装置の長期間の連続自動運転
を達成するためには、電極上で電気化学的にルテニウム
を酸化する方法、または、酸化剤として半導体光触媒を
担体上に固定化した固体酸化剤を用い、この酸化剤とル
テニウム錯体やセリウムの硝酸アンモニウム塩を接触さ
せた状態で紫外線等の光を照射して光化学的に酸化する
方法が好ましい。なお、検出用試薬として、硝酸二アン
モニウムセリウム(III) ではなく、比較的安定な硝酸二
アンモニウムセリウム(IV)を最初から用いることもで
き、この場合には酸化工程が不要なのは上述の通りであ
る。
【0013】上記の酸化により得られるトリス(2,
2’−ビピリジル)ルテニウム(III)等は、水性媒体中
では不安定なため、水性媒体系での化学発光分析を行う
に当たっては、その調製後、速やかに化学発光原因物質
と反応させる必要がある。
【0014】上述の様に、ルテニウム錯体やセリウムの
硝酸アンモニウム塩が発光するためには、励起状態の活
性種を生成してやることが重要であり、化学発光原因物
質は効率的に励起状態の活性種形成に関与するため、高
感度での化学発光原因物質の検出が可能となる。
【0015】化学発光法による検出対象物質である化学
発光原因物質の具体例としては、トリエチルアミン、ト
リプロピルアミン、N−エチルモルホリン、N−エチル
ピペラジン、チウラムなどの三級アミン類やトリプトフ
ァン、インドール等の二級アミン類、クロロチアジド、
ヒドロクロロチアジド等のチアジド類、2−ペンタノ
ン、3−ペンタノン、2−ヘキサノン、3−ヘキサノ
ン、アセトフェノン等のケトン類、蓚酸、ピルビン酸、
マロン酸、アセト酢酸、レブリン酸のようなα−、β−
あるいはγ−ジケトン構造を持つ化合物類、2−メチル
−3−イソチアゾロン、5−クロロ−2−メチル−3−
イソチアゾロン、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル
−3−イソチアゾロン等のイソチアゾロン類、ポリアク
リル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸等のポリカ
ルボン酸類等が挙げられる。これらの化学発光原因物質
は予め酸化しないでも化学発光を生じさせることができ
るが、これらの中の或るものは、本発明に従って適度の
酸化反応条件下で予め酸化することにより、化学発光強
度が強くなり、より高感度での検出が可能となる場合
や、予め酸化しても余り大きくは化学発光強度が変化し
ない場合があり、また、これらの中の他の或るものは、
酸化反応条件によっては予め酸化することにより、化学
発光を実質的に示さなくなり、共存する他の化学発光原
因物質や化学発光原因物質の前駆体物質を選択的に検出
する際にその作用を消去することができる場合もある。
一般に、各化学発光原因物質には、このような予備酸化
により化学発光強度が最大になる酸化反応条件があるの
で、例えば、他の酸化反応条件を同じとして反応時間
(例えば、紫外線等の光照射を伴う酸化反応では照射時
間)のみを変えると、各化学発光原因物質に特有の化学
発光強度のピークが現れる。この現象を利用すれば、上
記の様な化学発光原因物質も本発明における検出対象物
質となる。
【0016】また、本発明において、化学発光法による
検出対象物質である化学発光原因物質の前駆体物質と
は、本発明に従って或る酸化反応条件で酸化した時に化
学発光原因物質を生成する物質を指すものである。この
ような前駆体物質としては、例えば、酸化により蓚酸や
その誘導体を生成するヒドロキシ酸や活性メチレン化合
物、酸化によりジケトン構造を有する化合物を生成する
電子吸引基を有するα,β−不飽和化合物やカテコール
化合物、酸化によりヒドラジンやその誘導体を生成する
尿素および尿素誘導体等が挙げられる。このような前駆
体物質の若干の具体例としては、乳酸、酒石酸、グリコ
ール酸、リンゴ酸、クエン酸等のヒドロキシ酸及び/又
はそれらの塩及び/又はそれらのエステル(α−乳酸リ
チウム、α−乳酸ナトリウム、α−乳酸カルシウム、α
−乳酸鉄、α−乳酸メチル、α−乳酸エチル、α−乳酸
ブチル、クエン酸三ナトリウム、クエン酸カルシウム、
クエン酸鉄、クエン酸鉄アンモニウム、クエン酸第一鉄
ナトリウム、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸ア
セチルトリブチル、酒石酸ナトリウム、酒石酸水素カリ
ウム、酒石酸ジイソプロピル、酒石酸ジエチル、リンゴ
酸ナトリウム、リンゴ酸ジメチル、グルコン酸カルシウ
ム、グルコン酸亜鉛、グルコン酸第一鉄、グルコン酸
銅、グルコン酸メチル、マロノニトリル、マロンジアル
デヒド、シアノ酢酸、シアノ酢酸メチル、アクリル酸、
アクロレイン、アクリロニトリル、メタクリル酸、マレ
イン酸、フマル酸、ムコン酸、クロトン酸、クロトンア
ルデヒド、クロトンニトリル、プロピオール酸、カテコ
ール、アドレナリン、ドーパミン、ドーパミン塩酸塩、
酒石酸水素ノルエピネフリン、3,4−ジヒドロキシフ
ェニルアラニン、尿素、メチル尿素、エチル尿素、ジメ
チル尿素、テトラメチル尿素等が挙げられる。これらの
前駆体物質にも化学発光強度が最大となる酸化反応条件
があるので、実質的にそのような反応条件で予備酸化を
行うのが好ましい。
【0017】本発明で用いる化学発光原因物質及び/又
は化学発光原因物質の前駆体物質を含む試料の酸化方法
は、固体酸化剤を用いる限り特に限定されないが、固体
酸化剤を用いた試料酸化装置で酸化する方法が好ましく
採用される。用い得る固体酸化剤としては、例えば、二
酸化鉛、酸化ビスマス、酸化金などの金属酸化物や半導
体光触媒を担体上に固定化した固体酸化剤が挙げられ
る。二酸化鉛、酸化ビスマス、酸化金などの金属酸化物
は長期間の使用では消耗してしまうのに対し、半導体光
触媒を担体上に固定化した固体酸化剤は光照射により触
媒が再生するので好ましく用いられる。固体酸化剤とし
て半導体光触媒を担体上に固定化した酸化剤を用いる場
合、酸化方法としては、この酸化剤と試料を接触させた
状態で紫外線等の光を照射して光化学的に酸化する方法
となる。光化学的酸化で用いられる光源としては、例え
ば、紫外線ランプのみならず、ブラックライト(遠紫外
線源)、一般の蛍光灯、太陽光線も挙げることができ
る。このような半導体光触媒を担体上に固定化した固体
酸化剤は、臭素酸ナトリウムや臭素酸カリウム、二酸化
鉛/硫酸等の酸化剤に比べて取り扱いが簡便であり、試
料との分離が可能で、更に光照射により触媒が再生する
ため、二酸化鉛、酸化ビスマス、酸化金等の金属酸化物
系の酸化剤の場合と異なり、酸化剤自体の消耗がなく、
定期的な酸化剤の交換を実質的に必要としないかその頻
度が極めて低い点で好ましい。一方、電極上で電気化学
的に試料を酸化する方法は、前述の様に連続自動操作は
行える点で好ましいが、長期間連続的に運転した際に電
極の汚染等の問題の懸念を伴う。上述の点から、半導体
光触媒を担体上に固定化した固体酸化剤の使用が特に有
利である。
【0018】半導体光触媒を担体上に固定化した固体酸
化剤は、例えば、各種担体上に各種半導体光触媒を担持
した光触媒担持体(特願平11−143958号)であ
る。このような光触媒担持体において、半導体光触媒と
しては、例えば、酸化チタン、チタン酸ストロンチウ
ム、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化ジルコニウム、酸化ニオ
ブ、酸化タングステン、酸化錫、硫化カドミウム、セレ
ン化カドミウム、硫化モリブデン、珪素等を挙げること
ができ、担体としては、例えば、ガラス板、ガラスバル
ーン、ガラスビーズ、ガラス繊維、紙や、ポリオレフイ
ン、ナイロン、弗素樹脂等の各種樹脂の板、繊維、パイ
プ、粉末、粒状体等を挙げることができるが、試料との
分離が可能である限り、特にこれらに限定されない。た
だし、半導体光触媒を担体上に固定化した固体酸化剤の
調製の容易さと、液体中での取り扱いの簡便性や安定性
の観点から、担体としてのポリオレフィンに半導体光触
媒としての酸化チタンを担持させた光触媒担持体が固体
酸化剤として好ましく、その形状は、酸化反応の形式に
よって異なるが、一般的には粒状が好ましい。
【0019】また、担体への半導体光触媒の担持量は、
酸化反応を進行させ得る限り特に限定されないが、一般
的には担体+光触媒の合計量に対して1ppm〜50重
量%の範囲で選択することができる。なお、担体への半
導体光触媒の担持の形態としては、半導体光触媒が担体
の最外層近辺に担持されている形態が好ましく、更に半
導体光触媒の粒子が担体の最外層に一重に担持されてい
る形態よりも、最外層近辺に多重に担持されている形態
の方が好ましい。
【0020】また、酸化反応は、その目的である試料の
酸化が達成されれば如何なる条件(温度、時間、pH、
酸化剤量、光照射量等)で行っても良い。また、反応の
方式についても特に制限はなく、カラム等に上記固体酸
化剤を充填して試料を連続的に接触させる連続方式で
も、上記固体酸化剤を容器中で試料と接触させるバッチ
方式でもよい。
【0021】本発明に従って化学発光原因物質及び/又
は化学発光原因物質の前駆体物質の酸化体(即ち、化学
発光原因物質)を検出する際の測定条件(化学発光反応
条件)としては、特に制限はなく、測定温度、pH、サ
ンプルの濃度等は任意に設定することができる。ただ
し、化学発光原因物質及び/又は化学発光原因物質の前
駆体物質の酸化体(即ち、化学発光原因物質)の検出感
度は、測定温度、pHの影響を受けるため、これらに関
しては一定した測定条件で測定を行うのが望ましい。
【0022】次に、本発明の検出装置の一例について説
明する。この検出装置は、基本的には、キャリア液を送
液するポンプ、化学発光原因物質及び/又は化学発光原
因物質の前駆体物質を含む試料溶液をキャリア液中に注
入するインジェクター、化学発光原因物質及び/又は化
学発光原因物質の前駆体物質を含む試料溶液を酸化する
試料酸化反応器、ルテニウム錯体及び/又はセリウムの
硝酸アンモニウム塩等の検出用試薬を含む溶液を送液す
るポンプ、ルテニウム錯体及び/又はセリウムの硝酸ア
ンモニウム塩等の検出用試薬を酸化する試薬酸化反応
器、キャリア液と試料溶液の酸化された混合液及び酸化
されたルテニウム錯体及び/又は酸化されたセリウムの
硝酸アンモニウム塩等の検出用試薬の溶液を混合する混
合機、化学発光を検出する検出器、検出器で得られた化
学発光強度データを記録し、必要に応じて該データを検
出対象物質濃度値に変換して記録するデータプロセッサ
ーで構成される。ただし、場合によっては、試料溶液を
予め酸化してキャリア液中に注入してもよく、あるい
は、化学発光原因物質及び/又は化学発光原因物質の前
駆体物質を含む試料溶液そのものを連続的に供給し、キ
ャリア液を用いないこともあるため、後者の系ではイン
ジェクターは不要となる。また、混合機としては、イン
ラインミキサー、混合コイル等でもよく、混合後の混合
物は直ちに検出に供されるのが望まれるので、検出器に
混合機を付設したり、検出器中で攪拌混合や合流混合す
るような構成の検出器が混合機を兼ねるものでも良い。
【0023】上記の試薬酸化反応器としては、ルテニウ
ム錯体及び/又はセリウムの硝酸アンモニウム塩等の検
出用試薬を酸化させる酸化方式により異なる反応器が用
いられる。例えば、酸化剤として二酸化鉛、酸化ビスマ
ス、酸化金などの金属酸化物を用いる場合には、この金
属酸化物をカラムに充填させたものを反応器として用い
る。また、酸化剤としてペルオキソ二硫酸カリウムや半
導体光触媒を担体上に固定化した固体酸化剤等を用いる
場合には、かかる酸化剤とルテニウム錯体及び/又はセ
リウムの硝酸アンモニウム塩等の検出用試薬を共存させ
た状態で紫外線等の光を照射して光化学的に酸化させる
ことが可能な装置を反応器として用いる。この場合、光
源としては、紫外線ランプやブラックライトの他にも一
般的な蛍光灯や太陽光線などを用いることができる。一
方、電極上で電気化学的にルテニウム錯体及び/又はセ
リウムの硝酸アンモニウム塩等の検出用試薬を酸化する
方法を採用する場合には、安定化直流電源を備えた電解
酸化装置を反応器として用いる。ただし、検出用試薬と
して硝酸二アンモニウムセリウム(IV)を用いる場合に
は試薬酸化反応器は不要である。また、試薬酸化反応器
は、酸化された試薬が不安定なため、基本的には極めて
短時間に試薬の供給と排出を行え且つその中では連続的
に酸化を進行させる酸化反応器となる。
【0024】一方、試料酸化反応器は、固体酸化剤を用
いて化学発光原因物質及び/又は化学発光原因物質の前
駆体物質を含有する試料を酸化する試料酸化装置であ
る。用い得る固体酸化剤としては、二酸化鉛、酸化ビス
マス、酸化金等の金属酸化物や半導体光触媒を担体上に
固定化した固体酸化剤が挙げられるが、二酸化鉛、酸化
ビスマス、酸化金等の金属酸化物は長期間の使用で消耗
してしまうため、これに比べて光照射により触媒が再生
する半導体光触媒を担体上に固定化した固体酸化剤が好
ましく用いられる。固体酸化剤として半導体光触媒を担
体上に固定化した酸化剤を用いる場合、酸化方法として
は、この固体酸化剤と試料を接触させた状態で紫外線等
の光を照射して光化学的に酸化する方法となる。試料酸
化反応器の具体例を挙げると、連続的に酸化反応を実施
したい場合には、二酸化鉛、酸化ビスマス、酸化金等の
金属酸化物をカラムに充填させ、試料をカラムに流す構
成の反応器や半導体光触媒を担体上に固定化した固体酸
化剤をカラムに充填させ、試料をカラムに流しながらカ
ラムに光を照射できる反応器を用いることができ、一
方、バッチ式で酸化反応を実施したい場合には、二酸化
鉛、酸化ビスマス、酸化金等の金属酸化物を容器中で試
料と接触させることができる反応器や半導体光触媒を担
体上に固定化した固体酸化剤を容器中で試料と接触さ
せ、容器に光を照射できる反応器を用いることができ
る。
【0025】
【発明の実施の形態】次に、本発明の好ましい実施の形
態を説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。なお、試料溶液については、水系等からサンプリ
ングしたものをそのまま試料溶液として用いる場合や、
水系やその他の系からサンプリングした試料を水等の溶
媒で一定の希釈率で希釈した溶液を試料溶液として用い
る場合など、様々の場合がある。
【0026】本発明を図1を参照して更に具体的に説明
する。図1は、本発明の検出方法を実施する本発明の検
出装置の一例を示すフロー図である。キャリア液とルテ
ニウム錯体及び/又はセリウムの硝酸アンモニウム塩を
含む溶液(図1では、この溶液を「Ru錯体溶液」で代
表している)は、それぞれポンプ1、2により供給され
る。なお、試薬用の酸化剤としてペルオキソ二硫酸カリ
ウム等の水溶性酸化剤を用い、光化学的に酸化する場合
には、ルテニウム錯体及び/又はセリウムの硝酸アンモ
ニウム塩を含む溶液にこの酸化剤を予め添加しておくこ
とが望ましい。ルテニウム錯体及び/又はセリウムの硝
酸アンモニウム塩を含む溶液は、試薬酸化反応器4で連
続的に酸化されて混合器6に供給される。一方、キャリ
ア液には、インジェクター3から化学発光原因物質及び
/又は化学発光原因物質の前駆体物質を含む試料溶液の
一定量が注入され、試料酸化反応器5で連続的に酸化さ
れて混合器6に供給される。混合器6ではキャリア液と
試料溶液の酸化された混合液及び酸化されたルテニウム
錯体及び/又はセリウムの硝酸アンモニウム塩の溶液が
混合されて反応し、化学発光が起こる。この化学発光が
混合器6の直後に設置された検出器7で検出され、化学
発光強度や検出対象物質濃度変換値がデータプロセッサ
ー8に記録される。検出器7には、光電子倍増管、アバ
ランシェフォトダイオード、イメージインテンシファイ
ヤー等を用いることができる。データプロセッサー8
は、A/Dコンバーター、コンピューター、表示装置
(CRT、液晶ディスプレイ、レコーダー等)を包含す
るのが一般的である。
【0027】本発明によれば、化学発光原因物質のみな
らず化学発光原因物質の前駆体物質についても、必要に
応じて長時間に渡り連続的に、高感度で且つ幅広い定量
範囲で簡便に検出することも可能である。従って、本発
明は、化学発光法の適用分野を飛躍的に拡大することが
できる。更に、本発明の方法及び装置は、応答速度が速
い(化学発光反応に要する時間が短い)ため、特に連続
流れ分析法(FIA:Flow Injection Analysis)に代
表される全自動連続測定系における高感度検出法として
の応用展開も可能である。
【0028】
【実施例】以下に実施例により本発明を更に詳しく説明
するが、実施例は本発明の幾つかの実施態様を説明する
ものであり、本発明を何ら限定するものではない。
【0029】実施例1 図1に示した検出装置を用いて、ポリアクリル酸の検出
を行った。なお、図1中の試薬酸化反応器としては、電
解酸化装置(コメット社製、商品名「コメット200
0」)を用いた。試料酸化反応器5としては、酸化剤と
して半導体光触媒を担体上に固定化した固定酸化剤を用
い、固定酸化剤と試料とを接触させた状態で遠紫外線を
照射して光化学的に酸化する装置を用いた。この固定酸
化剤としては、半導体光触媒として酸化チタン(ドイツ
・デグサ社製、商品名「P25」)、担体として高密度
ポリエチレンペレット(東ソー株式会社製、商品名「ニ
ポロンハード2500」)を混合し、加熱攪拌して酸化
チタンをポリエチレンペレットに熱融着により担持させ
て調製した酸化チタン担持ポリエチレン粒状体(酸化チ
タン担持量:3重量%)を用いた。次にこの酸化チタン
担持ポリエチレン粒状体をテフロンチューブに詰め、こ
のチューブをブラックライト(波長:352nm)に巻
き付けて試料酸化反応器を構成した。
【0030】検出対象のポリアクリル酸としては、アク
リル酸単独重合体(分子量:4500)を用い、アクリ
ル酸単独重合体濃度が10ppmとなるように純水を用
いてポリアクリル酸水溶液の試料を調製した。この試料
をインジェクター3から100μL(マイクロリット
ル、以下同様)ずつキャリア液中に注入し、試料酸化反
応器5にて酸化処理を施した後、混合器6に導入した。
なお、酸化反応時間は10秒であった。
【0031】一方、ルテニウム錯体溶液としては、トリ
ス(2,2’−ビピリジル)ルテニウム(II)塩酸塩を
10ミリモル/L(リットル、以下同様)濃度の硫酸水
溶液に溶解させ、0.3ミリモル/Lの濃度に調製した
溶液を用いた。このルテニウム錯体溶液を0.3ml/
分で送液して試薬酸化反応器(電解酸化装置)4に供給
し、100μAで連続的に定電流電解してRu(II)を
Ru(III) に酸化した。また、キャリア液としては純水
を用い、0.5ml/分で送液した。
【0032】上記試料の化学発光強度は55であった。
なお、この化学発光強度は、試料の化学発光強度測定値
から純水の測定強度値をバックグラウンドとして差し引
いた差分、即ち、補正値である。
【0033】比較例1 試料酸化反応器5を用いなかったことを除いて、実施例
1と実質的に同様の検出装置を用い、実施例1と同じ試
料、同じ測定条件で化学発光強度の測定を行った。化学
発光強度は2.5であった。
【0034】実施例1及び比較例1から明らかなよう
に、本発明の方法と装置を用いることで、化学発光原因
物質であるポリアクリル酸の化学発光強度が増大し、ポ
リアクリル酸が極めて高感度で検出可能になることが判
明した。
【0035】実施例2 試料として、ポリアクリル酸水溶液の代わりに乳酸濃度
10ppmの乳酸水溶液を用いたことを除いて、実施例
1と同じ検出装置を用い、実施例1と同じ測定条件で化
学発光強度の測定を行った。化学発光強度は125であ
った。
【0036】比較例2 試料酸化反応器5を用いなかったことを除いて、実施例
1と実質的に同様の検出装置を用い、実施例2と同じ試
料、同じ測定条件で化学発光強度の測定を行った。化学
発光強度は0であった。
【0037】実施例2及び比較例2から明らかなよう
に、酸化処理無しでは化学発光を示さなかった化学発光
原因物質の前駆体物質である乳酸が酸化により化学発光
原因物質に転化され、強い化学発光が観察された。この
様に、本発明の方法と装置を用いて、乳酸を含む試料を
予め酸化した後に化学発光法による検出に供すれば、乳
酸は極めて高感度に検出可能になる。
【0038】実施例3 キャリア液の代わりに試料溶液を連続的に供給し、イン
ジェクター3を取り外したことを除いて図1と実質的に
同様の検出装置を用い、試料として実施例1と同じ試料
(濃度10ppmのポリアクリル酸水溶液)を用い、実
施例1と同じ測定条件で測定を1週間連続して行った。
測定開始直後の化学発光強度と1週間後の化学発光強度
はそれぞれ55と54であった。この結果より、本発明
の方法と装置を用いれば、化学発光法による検出が長期
間且つ連続的に安定して実施可能であることが分かる。
【0039】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、化学発光原因物質のみならず化学発光原因物
質の前駆体物質についても、長時間に渡り連続的にも高
感度で且つ幅広い定量範囲で簡便に検出することが可能
である。また、本発明の方法は、最近注目されている連
続流れ分析法による全自動連続測定系への応用展開が可
能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の検出装置の一例を示すフロー
図である。
【符号の説明】
1、2 ポンプ 3 インジェクター 4 試薬酸化反応器 5 試料酸化反応器 6 混合器 7 検出器 8 データプロセッサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇田川 淳 東京都江東区新砂1丁目2番8号 オルガ ノ株式会社内 Fターム(参考) 2G054 AA02 AB10 BB10 CB10 CE01 CE08 CE10 EA01 FA06 FA44 FA50 JA01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遷移金属元素と含窒素芳香族系配位子と
    の錯体及び/又は希土類元素の硝酸アンモニウム塩を酸
    化して、遷移金属元素及び/又は希土類元素の酸化数を
    増加させ、次いで、得られた酸化体と固体酸化剤で酸化
    した試料とを接触させて化学発光せしめることにより試
    料中の化学発光原因物質及び/又は化学発光原因物質の
    前駆体物質を検出することを特徴とする化学発光を利用
    した検出方法。
  2. 【請求項2】 前記固体酸化剤が半導体光触媒を担体上
    に固定化した固体酸化剤であり、この固体酸化剤と前記
    試料を接触させた状態で光を照射して前記試料を酸化す
    ることを特徴とする請求項1に記載の化学発光を利用し
    た検出方法。
  3. 【請求項3】 酸化された遷移金属元素と含窒素芳香族
    系配位子との錯体及び/又は酸化された希土類元素の硝
    酸アンモニウム塩を混合装置に供給する試薬供給ポンプ
    と、固体酸化剤により試料を酸化する試料酸化装置と、
    試料を前記試料酸化装置を通して前記混合装置に供給す
    る試料供給ポンプと、酸化された遷移金属元素と含窒素
    芳香族系配位子との錯体及び/又は酸化された希土類元
    素の硝酸アンモニウム塩を含む試薬と酸化された試料を
    混合する前記混合装置と、前記混合装置で得られた混合
    物の発する化学発光を検出して、試料中の化学発光原因
    物質及び/又は化学発光原因物質の前駆体物質を検出す
    る化学発光検出装置とを備えていることを特徴とする化
    学発光を利用した検出装置。
  4. 【請求項4】 遷移金属元素と含窒素芳香族系配位子と
    の錯体及び/又は希土類元素の硝酸アンモニウム塩を酸
    化して、遷移金属元素及び/又は希土類元素の酸化数を
    増加させる試薬酸化装置を更に備え、前記試薬供給ポン
    プが遷移金属元素と含窒素芳香族系配位子との錯体及び
    /又は希土類元素の硝酸アンモニウム塩を前記試薬酸化
    装置を通して前記混合装置に供給する構成であることを
    特徴とする請求項3に記載の化学発光を利用した検出装
    置。
  5. 【請求項5】 前記化学発光検出装置から出力される化
    学発光強度を電気信号として取り込み、そのデータを記
    録し、必要に応じて該データを化学発光原因物質及び/
    又は化学発光原因物質の前駆体物質の濃度値に換算して
    記録、表示するデータプロセッサーを更に備えているこ
    とを特徴とする請求項3又は4に記載の化学発光を利用
    した検出装置。
  6. 【請求項6】 前記固体酸化剤が、半導体光触媒を担体
    上に固定化した固体酸化剤であることを特徴とする請求
    項3から5のいずれかに記載の化学発光を利用した検出
    装置。
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