JP2000354492A - 新規タンパク質およびそのdna - Google Patents
新規タンパク質およびそのdnaInfo
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- Enzymes And Modification Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】新規ホスホジエステラーゼの提供。
【解決手段】新規なホスホジエステラーゼV、その部分
ペプチドまたはそれらの塩、該タンパク質をコードする
DNA、該DNAを含有する組換えベクター、形質転換
体、該タンパク質の製造法、該タンパク質のホスホジエ
ステラーゼ活性を促進または阻害する化合物のスクリー
ニング方法/スクリーニング用キットなど。 【効果】本発明のタンパク質は本発明のタンパク質のホ
スホジエステラーゼ活性を促進もしくは阻害する化合物
またはその塩をスクリーニングするための試薬として有
用である。
ペプチドまたはそれらの塩、該タンパク質をコードする
DNA、該DNAを含有する組換えベクター、形質転換
体、該タンパク質の製造法、該タンパク質のホスホジエ
ステラーゼ活性を促進または阻害する化合物のスクリー
ニング方法/スクリーニング用キットなど。 【効果】本発明のタンパク質は本発明のタンパク質のホ
スホジエステラーゼ活性を促進もしくは阻害する化合物
またはその塩をスクリーニングするための試薬として有
用である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホスホジエステラ
ーゼ活性などを示す新規タンパク質(新規ヒトホスホジ
エステラーゼV)およびそのDNAなどに関する。
ーゼ活性などを示す新規タンパク質(新規ヒトホスホジ
エステラーゼV)およびそのDNAなどに関する。
【0002】
【従来の技術】ホスホジエステラーゼは細胞内シグナル
伝達物質であるサイクリックアデノシン3’、5’−一
リン酸(cAMP)およびサイクリックグアノシン
3’、5’−一リン酸(cGMP)を加水分解する酵素
であり、種々の細胞における機能発現の調節に関与して
いる。ホスホジエステラーゼには現在、7種のアイソザ
イムが知られており、このうち、タイプVはcGMPに
特異的に作用する酵素である。cGMPは平滑筋の弛
緩、平滑筋細胞の増殖阻害、血球の内皮細胞への粘着阻
害、血小板凝集阻害などに関与しており、そのレベルを
制御するホスホジエステラーゼVの研究は近年ますます
盛んになりつつある。しかし、ヒト型ホスホジエステラ
ーゼVDNAに関する報告はヒト由来のホスホジエステ
ラーゼ(小寺ら、生化学、69,637(1997))
があるのみである。
伝達物質であるサイクリックアデノシン3’、5’−一
リン酸(cAMP)およびサイクリックグアノシン
3’、5’−一リン酸(cGMP)を加水分解する酵素
であり、種々の細胞における機能発現の調節に関与して
いる。ホスホジエステラーゼには現在、7種のアイソザ
イムが知られており、このうち、タイプVはcGMPに
特異的に作用する酵素である。cGMPは平滑筋の弛
緩、平滑筋細胞の増殖阻害、血球の内皮細胞への粘着阻
害、血小板凝集阻害などに関与しており、そのレベルを
制御するホスホジエステラーゼVの研究は近年ますます
盛んになりつつある。しかし、ヒト型ホスホジエステラ
ーゼVDNAに関する報告はヒト由来のホスホジエステ
ラーゼ(小寺ら、生化学、69,637(1997))
があるのみである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】cGMPに特異的に作
用する酵素であるホスホジエステラーゼVの新規なヒト
型タンパク質、該タンパク質に対する抗体、該タンパク
質を用いた阻害薬などのスクリーニング方法などが見出
されれば、ホスホジエステラーゼVに起因する種々の疾
患(例えば、循環器系疾患(労作性および安静時狭心症
(冠攣縮性狭心症および異形狭心症)、高血圧、うっ血
性心不全、肺高血圧症、アテローム性動脈硬化症、血管
開存性低下症、血管狭窄、末梢血管疾患、脳卒中な
ど)、閉塞性肺疾患(慢性喘息、気管支炎など)、アレ
ルギー性疾患(アレルギー性喘息、アレルギー性鼻炎、
じんましんなど)、消化管の運動性に特徴づけられる疾
患(過敏性腸症候群など)、糸球体疾患、尿細管間質性
疾患、腎不全、糖尿病合併症、緑内障、ヒトを含むオス
の哺乳類動物の勃起機能不全、ヒトを含むメスの哺乳動
物の雌性機能不全、早産、月経困難など)の予防や治療
に役立つ新たな医薬品の開発が可能となる。また、ホス
ホジエステラーゼIVを除いては、大腸菌を用いて、ホ
スホジエステラーゼの発現に成功した例は知られておら
ず、本発明は大腸菌を用いて、ホスホジエステラーゼV
の発現に成功したものであるので、本発明はホスホジエ
ステラーゼVの工業的生産をも可能たらしめるものであ
る。
用する酵素であるホスホジエステラーゼVの新規なヒト
型タンパク質、該タンパク質に対する抗体、該タンパク
質を用いた阻害薬などのスクリーニング方法などが見出
されれば、ホスホジエステラーゼVに起因する種々の疾
患(例えば、循環器系疾患(労作性および安静時狭心症
(冠攣縮性狭心症および異形狭心症)、高血圧、うっ血
性心不全、肺高血圧症、アテローム性動脈硬化症、血管
開存性低下症、血管狭窄、末梢血管疾患、脳卒中な
ど)、閉塞性肺疾患(慢性喘息、気管支炎など)、アレ
ルギー性疾患(アレルギー性喘息、アレルギー性鼻炎、
じんましんなど)、消化管の運動性に特徴づけられる疾
患(過敏性腸症候群など)、糸球体疾患、尿細管間質性
疾患、腎不全、糖尿病合併症、緑内障、ヒトを含むオス
の哺乳類動物の勃起機能不全、ヒトを含むメスの哺乳動
物の雌性機能不全、早産、月経困難など)の予防や治療
に役立つ新たな医薬品の開発が可能となる。また、ホス
ホジエステラーゼIVを除いては、大腸菌を用いて、ホ
スホジエステラーゼの発現に成功した例は知られておら
ず、本発明は大腸菌を用いて、ホスホジエステラーゼV
の発現に成功したものであるので、本発明はホスホジエ
ステラーゼVの工業的生産をも可能たらしめるものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、ヒト肺由来
のcDNAライブラリーから、新規な塩基配列を有する
cDNAをクローニングすることに成功し、それにコー
ドされるタンパク質がホスホジエステラーゼであること
を見出した。本発明者らは、これらの知見に基づいて、
さらに検討を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、(1)配列番号:7で表されるア
ミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列
を有するタンパク質またはその塩、(2)実質的に同一
のアミノ酸配列が配列番号:1で表されるアミノ酸配列
である上記(1)記載のタンパク質、(3)寄託番号F
ERM BP−6417で表される大腸菌中のプラスミ
ドpPDE51に保持されるcDNAにコードされる上記
(1)記載のタンパク質、(4)ホスホジエステラーゼ
活性を有する上記(1)記載のタンパク質、(5)配列
番号:7で表されるアミノ酸配列のN末端から第1ない
し10番目のアミノ酸配列を含有することを特徴とする
上記(1)記載のタンパク質の部分ペプチドまたはその
塩、(6)上記(1)記載のタンパク質または上記
(5)記載の部分ペプチドをコードする塩基配列を有す
るDNAを含有するDNA、(7)配列番号:9で表わ
される塩基配列を有する上記(6)記載のDNA、
(8)上記(6)記載のDNAを含有する組換えベクタ
ー、(9)大腸菌での発現ベクターである上記(8)記
載の組換えベクター、(10)上記(8)記載の組換え
ベクターを保持する形質転換体、(11)宿主が大腸菌
である上記(10)記載の形質転換体、(12)上記
(10)記載の形質転換体を培養し、上記(1)記載の
タンパク質を生成、蓄積せしめ、これを採取することを
特徴とする上記(1)記載のタンパク質またはその塩の
製造方法、(13)上記(1)記載のタンパク質、上記
(5)記載の部分ペプチドまたはそれらの塩に対する抗
体、(14)上記(1)記載のタンパク質、上記(5)
記載の部分ペプチドまたはそれらの塩を用いることを特
徴とする上記(1)記載のタンパク質、上記(5)記載
の部分ペプチドまたはそれらの塩のホスホジエステラー
ゼ活性を促進または阻害する化合物またはその塩のスク
リーニング方法、(15)上記(1)記載のタンパク
質、上記(5)記載の部分ペプチドまたはそれらの塩を
用いることを特徴とする上記(1)記載のタンパク質、
上記(5)記載の部分ペプチドまたはそれらの塩のホス
ホジエステラーゼ活性を促進または阻害する化合物また
はその塩のスクリーニング用キット、(16)上記(1
4)記載のスクリーニング方法または上記(15)記載
のスクリーニング用キットを用いて得られうる化合物ま
たはその塩などに関する。
題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、ヒト肺由来
のcDNAライブラリーから、新規な塩基配列を有する
cDNAをクローニングすることに成功し、それにコー
ドされるタンパク質がホスホジエステラーゼであること
を見出した。本発明者らは、これらの知見に基づいて、
さらに検討を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、(1)配列番号:7で表されるア
ミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列
を有するタンパク質またはその塩、(2)実質的に同一
のアミノ酸配列が配列番号:1で表されるアミノ酸配列
である上記(1)記載のタンパク質、(3)寄託番号F
ERM BP−6417で表される大腸菌中のプラスミ
ドpPDE51に保持されるcDNAにコードされる上記
(1)記載のタンパク質、(4)ホスホジエステラーゼ
活性を有する上記(1)記載のタンパク質、(5)配列
番号:7で表されるアミノ酸配列のN末端から第1ない
し10番目のアミノ酸配列を含有することを特徴とする
上記(1)記載のタンパク質の部分ペプチドまたはその
塩、(6)上記(1)記載のタンパク質または上記
(5)記載の部分ペプチドをコードする塩基配列を有す
るDNAを含有するDNA、(7)配列番号:9で表わ
される塩基配列を有する上記(6)記載のDNA、
(8)上記(6)記載のDNAを含有する組換えベクタ
ー、(9)大腸菌での発現ベクターである上記(8)記
載の組換えベクター、(10)上記(8)記載の組換え
ベクターを保持する形質転換体、(11)宿主が大腸菌
である上記(10)記載の形質転換体、(12)上記
(10)記載の形質転換体を培養し、上記(1)記載の
タンパク質を生成、蓄積せしめ、これを採取することを
特徴とする上記(1)記載のタンパク質またはその塩の
製造方法、(13)上記(1)記載のタンパク質、上記
(5)記載の部分ペプチドまたはそれらの塩に対する抗
体、(14)上記(1)記載のタンパク質、上記(5)
記載の部分ペプチドまたはそれらの塩を用いることを特
徴とする上記(1)記載のタンパク質、上記(5)記載
の部分ペプチドまたはそれらの塩のホスホジエステラー
ゼ活性を促進または阻害する化合物またはその塩のスク
リーニング方法、(15)上記(1)記載のタンパク
質、上記(5)記載の部分ペプチドまたはそれらの塩を
用いることを特徴とする上記(1)記載のタンパク質、
上記(5)記載の部分ペプチドまたはそれらの塩のホス
ホジエステラーゼ活性を促進または阻害する化合物また
はその塩のスクリーニング用キット、(16)上記(1
4)記載のスクリーニング方法または上記(15)記載
のスクリーニング用キットを用いて得られうる化合物ま
たはその塩などに関する。
【0005】さらに本発明は(17)配列番号:9で表
される塩基配列とハイストリンジェントな条件下でハイ
ブリダイズする塩基配列を有するDNAを含有するDN
A、(18)上記(17)記載のDNAを含有する組換
えベクター、(19)上記(18)記載の組換えベクタ
ーを保持する形質転換体、(20)上記(19)記載の
形質転換体を培養し、タンパク質を生成、蓄積せしめ、
これを採取することを特徴とする上記(17)記載のD
NAにコードされるタンパク質またはその塩の製造方
法、(21)上記(20)記載の製造法で製造されるタ
ンパク質またはその塩、(22)(i)上記(1)記載
のタンパク質、上記(5)記載の部分ペプチドまたはそ
れらの塩に基質を接触させた場合と(ii)上記(1)
記載のタンパク質、上記(5)記載の部分ペプチドまた
はそれらの塩に基質および試験化合物をさせた場合にお
ける、上記(1)記載のタンパク質、上記(5)記載の
部分ペプチドまたはそれらの塩のプロテアーゼ(ホスホ
ジエステラーゼ)活性を測定して、比較することを特徴
とする第(11)項記載のスクリーニング方法などを提
供する。
される塩基配列とハイストリンジェントな条件下でハイ
ブリダイズする塩基配列を有するDNAを含有するDN
A、(18)上記(17)記載のDNAを含有する組換
えベクター、(19)上記(18)記載の組換えベクタ
ーを保持する形質転換体、(20)上記(19)記載の
形質転換体を培養し、タンパク質を生成、蓄積せしめ、
これを採取することを特徴とする上記(17)記載のD
NAにコードされるタンパク質またはその塩の製造方
法、(21)上記(20)記載の製造法で製造されるタ
ンパク質またはその塩、(22)(i)上記(1)記載
のタンパク質、上記(5)記載の部分ペプチドまたはそ
れらの塩に基質を接触させた場合と(ii)上記(1)
記載のタンパク質、上記(5)記載の部分ペプチドまた
はそれらの塩に基質および試験化合物をさせた場合にお
ける、上記(1)記載のタンパク質、上記(5)記載の
部分ペプチドまたはそれらの塩のプロテアーゼ(ホスホ
ジエステラーゼ)活性を測定して、比較することを特徴
とする第(11)項記載のスクリーニング方法などを提
供する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の配列番号:7で表わされ
るアミノ酸配列(図1および図2)と同一もしくは実質
的に同一のアミノ酸配列を有するタンパク質(以下、本
発明のタンパク質と称する)は、ヒトや温血動物(例え
ば、モルモット、ラット、マウス、ニワトリ、ウサギ、
ブタ、ヒツジ、ウシ、サルなど)の細胞(例えば、肝細
胞、脾細胞、神経細胞、グリア細胞、膵臓β細胞、骨髄
細胞、メサンギウム細胞、ランゲルハンス細胞、表皮細
胞、上皮細胞、内皮細胞、繊維芽細胞、繊維細胞、筋細
胞、脂肪細胞、免疫細胞(例、マクロファージ、T細
胞、B細胞、ナチュラルキラー細胞、肥満細胞、好中
球、好塩基球、好酸球、単球)、巨核球、滑膜細胞、軟
骨細胞、骨細胞、骨芽細胞、破骨細胞、乳腺細胞、肝細
胞もしくは間質細胞、またはこれら細胞の前駆細胞、幹
細胞もしくはガン細胞など)もしくはそれらの細胞が存
在するあらゆる組織、例えば、脳、脳の各部位(例、嗅
球、扁桃核、大脳基底球、海馬、視床、視床下部、大脳
皮質、延髄、小脳)、陰茎、脊髄、下垂体、胃、膵臓、
腎臓、肝臓、生殖腺、甲状腺、胆のう、骨髄、副腎、皮
膚、筋肉、肺、消化管(例、大腸、小腸)、血管、心
臓、胸腺、脾臓、顎下腺、末梢血、前立腺、睾丸、卵
巣、胎盤、子宮、骨、関節、骨格筋など、または血球系
の細胞もしくはその培養細胞(例えば、MEL,M1,
CTLL−2,HT−2,WEHI−3,HL−60,
JOSK−1,K562,ML−1,MOLT−3,M
OLT−4,MOLT−10,CCRF−CEM,TA
LL−1,Jurkat,CCRT−HSB−2,KE
−37,SKW−3,HUT−78,HUT−102,
H9,U937,THP−1,HEL,JK−1,CM
K,KO−812,MEG−01など)に由来するタン
パク質であってもよく、合成タンパク質であってもよ
い。
るアミノ酸配列(図1および図2)と同一もしくは実質
的に同一のアミノ酸配列を有するタンパク質(以下、本
発明のタンパク質と称する)は、ヒトや温血動物(例え
ば、モルモット、ラット、マウス、ニワトリ、ウサギ、
ブタ、ヒツジ、ウシ、サルなど)の細胞(例えば、肝細
胞、脾細胞、神経細胞、グリア細胞、膵臓β細胞、骨髄
細胞、メサンギウム細胞、ランゲルハンス細胞、表皮細
胞、上皮細胞、内皮細胞、繊維芽細胞、繊維細胞、筋細
胞、脂肪細胞、免疫細胞(例、マクロファージ、T細
胞、B細胞、ナチュラルキラー細胞、肥満細胞、好中
球、好塩基球、好酸球、単球)、巨核球、滑膜細胞、軟
骨細胞、骨細胞、骨芽細胞、破骨細胞、乳腺細胞、肝細
胞もしくは間質細胞、またはこれら細胞の前駆細胞、幹
細胞もしくはガン細胞など)もしくはそれらの細胞が存
在するあらゆる組織、例えば、脳、脳の各部位(例、嗅
球、扁桃核、大脳基底球、海馬、視床、視床下部、大脳
皮質、延髄、小脳)、陰茎、脊髄、下垂体、胃、膵臓、
腎臓、肝臓、生殖腺、甲状腺、胆のう、骨髄、副腎、皮
膚、筋肉、肺、消化管(例、大腸、小腸)、血管、心
臓、胸腺、脾臓、顎下腺、末梢血、前立腺、睾丸、卵
巣、胎盤、子宮、骨、関節、骨格筋など、または血球系
の細胞もしくはその培養細胞(例えば、MEL,M1,
CTLL−2,HT−2,WEHI−3,HL−60,
JOSK−1,K562,ML−1,MOLT−3,M
OLT−4,MOLT−10,CCRF−CEM,TA
LL−1,Jurkat,CCRT−HSB−2,KE
−37,SKW−3,HUT−78,HUT−102,
H9,U937,THP−1,HEL,JK−1,CM
K,KO−812,MEG−01など)に由来するタン
パク質であってもよく、合成タンパク質であってもよ
い。
【0007】配列番号:7で表わされるアミノ酸配列と
実質的に同一のアミノ酸配列としては、配列番号:7で
表されるアミノ酸配列のN末端から第1ないし10番目
のアミノ酸配列を含有し、配列番号:7で表わされるア
ミノ酸配列と約92%以上、好ましくは約95%以上、
特に好ましくは約98%以上の相同性を有するアミノ酸
配列などが挙げられる。また、後述の寄託番号FERM
BP−6417で表される大腸菌中のプラスミドpPDE
51に保持されるcDNAにコードされるタンパク質など
も本発明のタンパク質としてあげられる。特に、配列番
号:7で表わされるアミノ酸配列と実質的に同一のアミ
ノ酸配列としては、配列番号:7で表されるアミノ酸配
列のN末端から第1ないし10番目のアミノ酸配列を含
有し、配列番号:7で表わされるアミノ酸配列の第11
〜15番目のアミノ酸配列、および第546〜833番
目(より好ましくは、第437〜724番目のアミノ酸
配列)を有するアミノ酸配列などが挙げられる。より具
体的には、配列番号:7で表わされるアミノ酸配列と実
質的に同一のアミノ酸配列としては、配列番号:1で表
わされるアミノ酸配列などがあげられる。本発明の配列
番号:7で表わされるアミノ酸配列と実質的に同一のア
ミノ酸配列を有するタンパク質としては、例えば、配列
番号:7で表わされるアミノ酸配列と実質的に同一のア
ミノ酸配列を有し、配列番号:7で表わされるアミノ酸
配列を有するタンパク質と実質的に同質の活性(具体的
にはホスホジエステラーゼ活性、より好ましくはホスホ
ジエステラーゼ活性V活性、さらに好ましくは、配列番
号:7で表わされるアミノ酸配列を有するタンパク質が
特異的に有するホスホジエステラーゼ活性、cGMP活
性など)を有するタンパク質などが好ましい。実質的に
同質とは、それらの活性が性質的に(例、生理化学的
に、または薬理学的に)同質であることを示す。したが
って、活性が同等(例、約0.1〜100倍、好ましく
は約0.5〜10倍、より好ましくは0.5〜2倍)で
あることが好ましいが、これらの活性の程度、タンパク
質の分子量などの量的要素は異なっていてもよい。配列
番号:7で表わされるアミノ酸配列を有するタンパク質
の活性(具体的にはホスホジエステラーゼ活性、より好
ましくはホスホジエステラーゼ活性V活性、さらに好ま
しくは、配列番号:7で表わされるアミノ酸配列を有す
るタンパク質が特異的に有するホスホジエステラーゼ活
性、cGMP活性など)の測定は、自体公知の方法に準
じて行なうことができるが、例えば、後述するスクリー
ニング方法に従って測定することができる。
実質的に同一のアミノ酸配列としては、配列番号:7で
表されるアミノ酸配列のN末端から第1ないし10番目
のアミノ酸配列を含有し、配列番号:7で表わされるア
ミノ酸配列と約92%以上、好ましくは約95%以上、
特に好ましくは約98%以上の相同性を有するアミノ酸
配列などが挙げられる。また、後述の寄託番号FERM
BP−6417で表される大腸菌中のプラスミドpPDE
51に保持されるcDNAにコードされるタンパク質など
も本発明のタンパク質としてあげられる。特に、配列番
号:7で表わされるアミノ酸配列と実質的に同一のアミ
ノ酸配列としては、配列番号:7で表されるアミノ酸配
列のN末端から第1ないし10番目のアミノ酸配列を含
有し、配列番号:7で表わされるアミノ酸配列の第11
〜15番目のアミノ酸配列、および第546〜833番
目(より好ましくは、第437〜724番目のアミノ酸
配列)を有するアミノ酸配列などが挙げられる。より具
体的には、配列番号:7で表わされるアミノ酸配列と実
質的に同一のアミノ酸配列としては、配列番号:1で表
わされるアミノ酸配列などがあげられる。本発明の配列
番号:7で表わされるアミノ酸配列と実質的に同一のア
ミノ酸配列を有するタンパク質としては、例えば、配列
番号:7で表わされるアミノ酸配列と実質的に同一のア
ミノ酸配列を有し、配列番号:7で表わされるアミノ酸
配列を有するタンパク質と実質的に同質の活性(具体的
にはホスホジエステラーゼ活性、より好ましくはホスホ
ジエステラーゼ活性V活性、さらに好ましくは、配列番
号:7で表わされるアミノ酸配列を有するタンパク質が
特異的に有するホスホジエステラーゼ活性、cGMP活
性など)を有するタンパク質などが好ましい。実質的に
同質とは、それらの活性が性質的に(例、生理化学的
に、または薬理学的に)同質であることを示す。したが
って、活性が同等(例、約0.1〜100倍、好ましく
は約0.5〜10倍、より好ましくは0.5〜2倍)で
あることが好ましいが、これらの活性の程度、タンパク
質の分子量などの量的要素は異なっていてもよい。配列
番号:7で表わされるアミノ酸配列を有するタンパク質
の活性(具体的にはホスホジエステラーゼ活性、より好
ましくはホスホジエステラーゼ活性V活性、さらに好ま
しくは、配列番号:7で表わされるアミノ酸配列を有す
るタンパク質が特異的に有するホスホジエステラーゼ活
性、cGMP活性など)の測定は、自体公知の方法に準
じて行なうことができるが、例えば、後述するスクリー
ニング方法に従って測定することができる。
【0008】また、本発明のタンパク質としては、例え
ば、配列番号:7で表されるアミノ酸配列のN末端から
第1ないし10番目のアミノ酸配列を含有し、配列番
号:7で表わされるアミノ酸配列中の1または2個以上
(好ましくは、1〜30個程度、好ましくは1〜10個
程度、さらに好ましくは数(1〜5)個)のアミノ酸が
欠失したアミノ酸配列、配列番号:7で表わされるア
ミノ酸配列に1または2個以上(好ましくは、1〜30
個程度、好ましくは1〜10個程度、さらに好ましくは
数(1〜5)個)のアミノ酸が付加したアミノ酸配列、
配列番号:7で表わされるアミノ酸配列に1または2
個以上(好ましくは、1〜30個程度、好ましくは1〜
10個程度、さらに好ましくは数(1〜5)個)のアミ
ノ酸が挿入されたアミノ酸配列、配列番号:7で表わ
されるアミノ酸配列中の1または2個以上(好ましく
は、1〜30個程度、好ましくは1〜10個程度、さら
に好ましくは数(1〜5)個)のアミノ酸が他のアミノ
酸で置換されたアミノ酸配列、またはそれらを組み合
わせたアミノ酸配列を含有するタンパク質などのいわゆ
るムテインも含まれる。上記のようにアミノ酸配列が挿
入、欠失または置換されている場合、その挿入、欠失ま
たは置換の具体的な位置としては、特に限定されない
が、例えば、配列番号:7で表わされるアミノ酸配列の
第437〜724番目、より好ましくは、第546〜8
33番目のアミノ酸配列以外の位置などがあげられる。
ば、配列番号:7で表されるアミノ酸配列のN末端から
第1ないし10番目のアミノ酸配列を含有し、配列番
号:7で表わされるアミノ酸配列中の1または2個以上
(好ましくは、1〜30個程度、好ましくは1〜10個
程度、さらに好ましくは数(1〜5)個)のアミノ酸が
欠失したアミノ酸配列、配列番号:7で表わされるア
ミノ酸配列に1または2個以上(好ましくは、1〜30
個程度、好ましくは1〜10個程度、さらに好ましくは
数(1〜5)個)のアミノ酸が付加したアミノ酸配列、
配列番号:7で表わされるアミノ酸配列に1または2
個以上(好ましくは、1〜30個程度、好ましくは1〜
10個程度、さらに好ましくは数(1〜5)個)のアミ
ノ酸が挿入されたアミノ酸配列、配列番号:7で表わ
されるアミノ酸配列中の1または2個以上(好ましく
は、1〜30個程度、好ましくは1〜10個程度、さら
に好ましくは数(1〜5)個)のアミノ酸が他のアミノ
酸で置換されたアミノ酸配列、またはそれらを組み合
わせたアミノ酸配列を含有するタンパク質などのいわゆ
るムテインも含まれる。上記のようにアミノ酸配列が挿
入、欠失または置換されている場合、その挿入、欠失ま
たは置換の具体的な位置としては、特に限定されない
が、例えば、配列番号:7で表わされるアミノ酸配列の
第437〜724番目、より好ましくは、第546〜8
33番目のアミノ酸配列以外の位置などがあげられる。
【0009】本明細書におけるタンパク質は、ペプチド
標記の慣例に従って左端がN末端(アミノ末端)、右端
がC末端(カルボキシル末端)である。配列番号:7で
表わされるアミノ酸配列を含有するタンパク質をはじめ
とする、本発明のタンパク質は、C末端が通常カルボキ
シル基(−COOH)またはカルボキシレート(−CO
O-)であるが、C末端がアミド(−CONH2)または
エステル(−COOR)であってもよい。ここでエステ
ルにおけるRとしては、例えば、メチル、エチル、n−
プロピル、イソプロピルもしくはn−ブチルなどのC
1-6アルキル基、例えば、シクロペンチル、シクロヘキ
シルなどのC3-8シクロアルキル基、例えば、フェニ
ル、α−ナフチルなどのC6-12アリール基、例えば、ベ
ンジル、フェネチルなどのフェニル−C1-2アルキル基
もしくはα−ナフチルメチルなどのα−ナフチル−C
1-2アルキル基などのC7-14アラルキル基のほか、経口
用エステルとして汎用されるピバロイルオキシメチル基
などが用いられる。本発明のタンパク質がC末端以外に
カルボキシル基(またはカルボキシレート)を有してい
る場合、カルボキシル基がアミド化またはエステル化さ
れているものも本発明のタンパク質に含まれる。この場
合のエステルとしては、例えば上記したC末端のエステ
ルなどが用いられる。さらに、本発明のタンパク質に
は、N末端のアミノ酸残基(例、メチオニン残基)のア
ミノ基が保護基(例えば、ホルミル基、アセチル基など
のC1-6アルカノイルなどのC1-6アシル基など)で保護
されているもの、生体内で切断されて生成するN末端の
Glnがピログルタミン酸化したもの、分子内のアミノ
酸の側鎖上の置換基(例えば−OH、−SH、アミノ
基、イミダゾール基、インドール基、グアニジノ基な
ど)が適当な保護基(例えば、ホルミル基、アセチル基
などのC1-6アルカノイル基などのC1-6アシル基など)
で保護されているもの、あるいは糖鎖が結合したいわゆ
る糖タンパク質などの複合タンパク質なども含まれる。
標記の慣例に従って左端がN末端(アミノ末端)、右端
がC末端(カルボキシル末端)である。配列番号:7で
表わされるアミノ酸配列を含有するタンパク質をはじめ
とする、本発明のタンパク質は、C末端が通常カルボキ
シル基(−COOH)またはカルボキシレート(−CO
O-)であるが、C末端がアミド(−CONH2)または
エステル(−COOR)であってもよい。ここでエステ
ルにおけるRとしては、例えば、メチル、エチル、n−
プロピル、イソプロピルもしくはn−ブチルなどのC
1-6アルキル基、例えば、シクロペンチル、シクロヘキ
シルなどのC3-8シクロアルキル基、例えば、フェニ
ル、α−ナフチルなどのC6-12アリール基、例えば、ベ
ンジル、フェネチルなどのフェニル−C1-2アルキル基
もしくはα−ナフチルメチルなどのα−ナフチル−C
1-2アルキル基などのC7-14アラルキル基のほか、経口
用エステルとして汎用されるピバロイルオキシメチル基
などが用いられる。本発明のタンパク質がC末端以外に
カルボキシル基(またはカルボキシレート)を有してい
る場合、カルボキシル基がアミド化またはエステル化さ
れているものも本発明のタンパク質に含まれる。この場
合のエステルとしては、例えば上記したC末端のエステ
ルなどが用いられる。さらに、本発明のタンパク質に
は、N末端のアミノ酸残基(例、メチオニン残基)のア
ミノ基が保護基(例えば、ホルミル基、アセチル基など
のC1-6アルカノイルなどのC1-6アシル基など)で保護
されているもの、生体内で切断されて生成するN末端の
Glnがピログルタミン酸化したもの、分子内のアミノ
酸の側鎖上の置換基(例えば−OH、−SH、アミノ
基、イミダゾール基、インドール基、グアニジノ基な
ど)が適当な保護基(例えば、ホルミル基、アセチル基
などのC1-6アルカノイル基などのC1-6アシル基など)
で保護されているもの、あるいは糖鎖が結合したいわゆ
る糖タンパク質などの複合タンパク質なども含まれる。
【0010】本発明のタンパク質の部分ペプチドとして
は、前記した本発明のタンパク質の部分ペプチドであっ
て、配列番号:7で表されるアミノ酸配列のN末端から
第1ないし10番目のアミノ酸配列を含有し、好ましく
は、前記した本発明のタンパク質と同様の活性(具体的
にはホスホジエステラーゼ活性、より好ましくはホスホ
ジエステラーゼV活性、さらに好ましくは、配列番号:
7で表わされるアミノ酸配列を有するタンパク質が特異
的に有するホスホジエステラーゼ活性、cGMP活性な
ど)を有するものであればいずれのものでもよい。例え
ば、配列番号:7で表されるアミノ酸配列のN末端から
第1ないし10番目のアミノ酸配列を含有し、本発明の
タンパク質の構成アミノ酸配列のうち少なくとも20個
以上、好ましくは50個以上、さらに好ましくは70個
以上、より好ましくは100個以上、最も好ましくは2
00個以上のアミノ酸配列を有し、本発明のタンパク質
と同様の活性(具体的にはホスホジエステラーゼ活性、
より好ましくはホスホジエステラーゼV活性、さらに好
ましくは、配列番号:7で表わされるアミノ酸配列を有
するタンパク質が特異的に有するホスホジエステラーゼ
活性、cGMP活性など)を有するペプチドなどが用い
られる。より具体的には、配列番号:7で表わされるア
ミノ酸配列の第1〜15番目(より好ましくは第1〜1
0番目)のアミノ酸配列を含有し、かつ本発明のタンパ
ク質の構成アミノ酸配列のうち少なくとも20個以上、
好ましくは50個以上、さらに好ましくは70個以上、
より好ましくは100個以上、最も好ましくは200個
以上のアミノ酸配列より具体的には、配列番号:2で表
わされるアミノ酸配列などを有し、本発明のタンパク質
と同様の活性(具体的にはホスホジエステラーゼ活性、
より好ましくはホスホジエステラーゼV活性、さらに好
ましくは、配列番号:7で表わされるアミノ酸配列を有
するタンパク質が特異的に有するホスホジエステラーゼ
活性、cGMP活性など)を有するペプチドなどが用い
られる。
は、前記した本発明のタンパク質の部分ペプチドであっ
て、配列番号:7で表されるアミノ酸配列のN末端から
第1ないし10番目のアミノ酸配列を含有し、好ましく
は、前記した本発明のタンパク質と同様の活性(具体的
にはホスホジエステラーゼ活性、より好ましくはホスホ
ジエステラーゼV活性、さらに好ましくは、配列番号:
7で表わされるアミノ酸配列を有するタンパク質が特異
的に有するホスホジエステラーゼ活性、cGMP活性な
ど)を有するものであればいずれのものでもよい。例え
ば、配列番号:7で表されるアミノ酸配列のN末端から
第1ないし10番目のアミノ酸配列を含有し、本発明の
タンパク質の構成アミノ酸配列のうち少なくとも20個
以上、好ましくは50個以上、さらに好ましくは70個
以上、より好ましくは100個以上、最も好ましくは2
00個以上のアミノ酸配列を有し、本発明のタンパク質
と同様の活性(具体的にはホスホジエステラーゼ活性、
より好ましくはホスホジエステラーゼV活性、さらに好
ましくは、配列番号:7で表わされるアミノ酸配列を有
するタンパク質が特異的に有するホスホジエステラーゼ
活性、cGMP活性など)を有するペプチドなどが用い
られる。より具体的には、配列番号:7で表わされるア
ミノ酸配列の第1〜15番目(より好ましくは第1〜1
0番目)のアミノ酸配列を含有し、かつ本発明のタンパ
ク質の構成アミノ酸配列のうち少なくとも20個以上、
好ましくは50個以上、さらに好ましくは70個以上、
より好ましくは100個以上、最も好ましくは200個
以上のアミノ酸配列より具体的には、配列番号:2で表
わされるアミノ酸配列などを有し、本発明のタンパク質
と同様の活性(具体的にはホスホジエステラーゼ活性、
より好ましくはホスホジエステラーゼV活性、さらに好
ましくは、配列番号:7で表わされるアミノ酸配列を有
するタンパク質が特異的に有するホスホジエステラーゼ
活性、cGMP活性など)を有するペプチドなどが用い
られる。
【0011】また、本発明の部分ペプチドはC末端が通
常カルボキシル基(−COOH)またはカルボキシレー
ト(−COO-)であるが、前記した本発明のタンパク
質のごとく、C末端がアミド(−CONH2)またはエ
ステル(−COOR)(Rは上記と同意義を示す)であ
ってもよい。さらに、本発明の部分ペプチドには、前記
した本発明のタンパク質と同様に、N末端のアミノ酸残
基(例、メチオニン残基)のアミノ基が保護基で保護さ
れているもの、N端側が生体内で切断され生成したGl
nがピログルタミン酸化したもの、分子内のアミノ酸の
側鎖上の置換基が適当な保護基で保護されているもの、
あるいは糖鎖が結合したいわゆる糖ペプチドなどの複合
ペプチドなども含まれる。本発明の部分ペプチドは抗体
作成のための抗原として用いることができるので、必ず
しもホスホジエステラーゼ活性を有する必要はない。
常カルボキシル基(−COOH)またはカルボキシレー
ト(−COO-)であるが、前記した本発明のタンパク
質のごとく、C末端がアミド(−CONH2)またはエ
ステル(−COOR)(Rは上記と同意義を示す)であ
ってもよい。さらに、本発明の部分ペプチドには、前記
した本発明のタンパク質と同様に、N末端のアミノ酸残
基(例、メチオニン残基)のアミノ基が保護基で保護さ
れているもの、N端側が生体内で切断され生成したGl
nがピログルタミン酸化したもの、分子内のアミノ酸の
側鎖上の置換基が適当な保護基で保護されているもの、
あるいは糖鎖が結合したいわゆる糖ペプチドなどの複合
ペプチドなども含まれる。本発明の部分ペプチドは抗体
作成のための抗原として用いることができるので、必ず
しもホスホジエステラーゼ活性を有する必要はない。
【0012】本発明のタンパク質または部分ペプチドの
塩としては、生理学的に許容される酸(例、無機酸、有
機酸)や塩基(例、アルカリ金属塩)などとの塩が用い
られ、とりわけ生理学的に許容される酸付加塩が好まし
い。この様な塩としては、例えば、無機酸(例えば、塩
酸、リン酸、臭化水素酸、硫酸)との塩、あるいは有機
酸(例えば、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、フマル酸、マ
レイン酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、蓚
酸、安息香酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン
酸)との塩などが用いられる。本発明のタンパク質また
は部分ペプチドもしくはそれらの塩は、前述したヒトや
温血動物の細胞または組織から自体公知のタンパク質の
精製方法によって製造することもできるし、後述するタ
ンパク質をコードするDNAを含有する形質転換体を培
養することによっても製造することができる。また、後
述のペプチド合成法に準じて製造することもできる。ヒ
トや哺乳動物の組織または細胞から製造する場合、ヒト
や哺乳動物の組織または細胞をホモジナイズした後、酸
などで抽出を行ない、該抽出液を逆相クロマトグラフィ
ー、イオン交換クロマトグラフィーなどのクロマトグラ
フィーを組み合わせることにより精製単離することがで
きる。
塩としては、生理学的に許容される酸(例、無機酸、有
機酸)や塩基(例、アルカリ金属塩)などとの塩が用い
られ、とりわけ生理学的に許容される酸付加塩が好まし
い。この様な塩としては、例えば、無機酸(例えば、塩
酸、リン酸、臭化水素酸、硫酸)との塩、あるいは有機
酸(例えば、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、フマル酸、マ
レイン酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、蓚
酸、安息香酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン
酸)との塩などが用いられる。本発明のタンパク質また
は部分ペプチドもしくはそれらの塩は、前述したヒトや
温血動物の細胞または組織から自体公知のタンパク質の
精製方法によって製造することもできるし、後述するタ
ンパク質をコードするDNAを含有する形質転換体を培
養することによっても製造することができる。また、後
述のペプチド合成法に準じて製造することもできる。ヒ
トや哺乳動物の組織または細胞から製造する場合、ヒト
や哺乳動物の組織または細胞をホモジナイズした後、酸
などで抽出を行ない、該抽出液を逆相クロマトグラフィ
ー、イオン交換クロマトグラフィーなどのクロマトグラ
フィーを組み合わせることにより精製単離することがで
きる。
【0013】本発明のタンパク質または部分ペプチドも
しくはそれらの塩、またはそれらのアミド体の合成に
は、通常市販のタンパク質合成用樹脂を用いることがで
きる。そのような樹脂としては、例えば、クロロメチル
樹脂、ヒドロキシメチル樹脂、ベンズヒドリルアミン樹
脂、アミノメチル樹脂、4−ベンジルオキシベンジルア
ルコール樹脂、4−メチルベンズヒドリルアミン樹脂、
PAM樹脂、4−ヒドロキシメチルメチルフェニルアセト
アミドメチル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、4−
(2',4'-ジメトキシフェニル−ヒドロキシメチル)フェ
ノキシ樹脂、4−(2',4'-ジメトキシフェニル−Fmocア
ミノエチル)フェノキシ樹脂などを挙げることができ
る。このような樹脂を用い、α−アミノ基と側鎖官能基
を適当に保護したアミノ酸を、目的とするタンパク質の
配列通りに、自体公知の各種縮合方法に従い、樹脂上で
縮合させる。反応の最後に樹脂からタンパク質を切り出
すと同時に各種保護基を除去し、さらに高希釈溶液中で
分子内ジスルフィド結合形成反応を実施し、目的のタン
パク質またはそれらのアミド体を取得する。上記した保
護アミノ酸の縮合に関しては、タンパク質合成に使用で
きる各種活性化試薬を用いることができるが、特に、カ
ルボジイミド類がよい。カルボジイミド類としては、DC
C、N,N'-ジイソプロピルカルボジイミド、N-エチル-N'-
(3-ジメチルアミノプロリル)カルボジイミドなどが用
いられる。これらによる活性化にはラセミ化抑制添加剤
(例えば、HOBt, HOOBt)とともに保護アミノ酸を直接樹
脂に添加するかまたは、対称酸無水物またはHOBtエステ
ルあるいはHOOBtエステルとしてあらかじめ保護アミノ
酸の活性化を行なった後に樹脂に添加することができ
る。
しくはそれらの塩、またはそれらのアミド体の合成に
は、通常市販のタンパク質合成用樹脂を用いることがで
きる。そのような樹脂としては、例えば、クロロメチル
樹脂、ヒドロキシメチル樹脂、ベンズヒドリルアミン樹
脂、アミノメチル樹脂、4−ベンジルオキシベンジルア
ルコール樹脂、4−メチルベンズヒドリルアミン樹脂、
PAM樹脂、4−ヒドロキシメチルメチルフェニルアセト
アミドメチル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、4−
(2',4'-ジメトキシフェニル−ヒドロキシメチル)フェ
ノキシ樹脂、4−(2',4'-ジメトキシフェニル−Fmocア
ミノエチル)フェノキシ樹脂などを挙げることができ
る。このような樹脂を用い、α−アミノ基と側鎖官能基
を適当に保護したアミノ酸を、目的とするタンパク質の
配列通りに、自体公知の各種縮合方法に従い、樹脂上で
縮合させる。反応の最後に樹脂からタンパク質を切り出
すと同時に各種保護基を除去し、さらに高希釈溶液中で
分子内ジスルフィド結合形成反応を実施し、目的のタン
パク質またはそれらのアミド体を取得する。上記した保
護アミノ酸の縮合に関しては、タンパク質合成に使用で
きる各種活性化試薬を用いることができるが、特に、カ
ルボジイミド類がよい。カルボジイミド類としては、DC
C、N,N'-ジイソプロピルカルボジイミド、N-エチル-N'-
(3-ジメチルアミノプロリル)カルボジイミドなどが用
いられる。これらによる活性化にはラセミ化抑制添加剤
(例えば、HOBt, HOOBt)とともに保護アミノ酸を直接樹
脂に添加するかまたは、対称酸無水物またはHOBtエステ
ルあるいはHOOBtエステルとしてあらかじめ保護アミノ
酸の活性化を行なった後に樹脂に添加することができ
る。
【0014】保護アミノ酸の活性化や樹脂との縮合に用
いられる溶媒としては、タンパク質縮合反応に使用しう
ることが知られている溶媒から適宜選択されうる。例え
ば、N,N−ジメチルホルムアミド,N,N−ジメチル
アセトアミド,N−メチルピロリドンなどの酸アミド
類、塩化メチレン,クロロホルムなどのハロゲン化炭化
水素類、トリフルオロエタノールなどのアルコール類、
ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類、ピリジ
ン,ジオキサン,テトラヒドロフランなどのエーテル
類、アセトニトリル,プロピオニトリルなどのニトリル
類、酢酸メチル,酢酸エチルなどのエステル類あるいは
これらの適宜の混合物などが用いられる。反応温度はタ
ンパク質結合形成反応に使用され得ることが知られてい
る範囲から適宜選択され、通常約−20℃〜50℃の範
囲から適宜選択される。活性化されたアミノ酸誘導体は
通常1.5〜4倍過剰で用いられる。ニンヒドリン反応
を用いたテストの結果、縮合が不十分な場合には保護基
の脱離を行なうことなく縮合反応を繰り返すことにより
十分な縮合を行なうことができる。反応を繰り返しても
十分な縮合が得られないときには、無水酢酸またはアセ
チルイミダゾールを用いて未反応アミノ酸をアセチル化
することによって、後の反応に影響を与えないようにす
ることができる。
いられる溶媒としては、タンパク質縮合反応に使用しう
ることが知られている溶媒から適宜選択されうる。例え
ば、N,N−ジメチルホルムアミド,N,N−ジメチル
アセトアミド,N−メチルピロリドンなどの酸アミド
類、塩化メチレン,クロロホルムなどのハロゲン化炭化
水素類、トリフルオロエタノールなどのアルコール類、
ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類、ピリジ
ン,ジオキサン,テトラヒドロフランなどのエーテル
類、アセトニトリル,プロピオニトリルなどのニトリル
類、酢酸メチル,酢酸エチルなどのエステル類あるいは
これらの適宜の混合物などが用いられる。反応温度はタ
ンパク質結合形成反応に使用され得ることが知られてい
る範囲から適宜選択され、通常約−20℃〜50℃の範
囲から適宜選択される。活性化されたアミノ酸誘導体は
通常1.5〜4倍過剰で用いられる。ニンヒドリン反応
を用いたテストの結果、縮合が不十分な場合には保護基
の脱離を行なうことなく縮合反応を繰り返すことにより
十分な縮合を行なうことができる。反応を繰り返しても
十分な縮合が得られないときには、無水酢酸またはアセ
チルイミダゾールを用いて未反応アミノ酸をアセチル化
することによって、後の反応に影響を与えないようにす
ることができる。
【0015】原料のアミノ基の保護基としては、例え
ば、Z、Boc、t−ペンチルオキシカルボニル、イソボ
ルニルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシ
カルボニル、Cl-Z、Br-Z、アダマンチルオキシカルボニ
ル、トリフルオロアセチル、フタロイル、ホルミル、2
−ニトロフェニルスルフェニル、ジフェニルホスフィノ
チオイル、Fmocなどが用いられる。カルボキシル基は、
例えば、アルキルエステル化(例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、ブチル、t−ブチル、シクロペンチル、
シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、2
−アダマンチルなどの直鎖状、分枝状もしくは環状アル
キルエステル化)、アラルキルエステル化(例えば、ベ
ンジルエステル、4−ニトロベンジルエステル、4−メ
トキシベンジルエステル、4−クロロベンジルエステ
ル、ベンズヒドリルエステル化)、フェナシルエステル
化、ベンジルオキシカルボニルヒドラジド化、t−ブト
キシカルボニルヒドラジド化、トリチルヒドラジド化な
どによって保護することができる。セリンの水酸基は、
例えば、エステル化またはエーテル化によって保護する
ことができる。このエステル化に適する基としては、例
えば、アセチル基などの低級(C1-6)アルカノイル
基、ベンゾイル基などのアロイル基、ベンジルオキシカ
ルボニル基、エトキシカルボニル基などの炭酸から誘導
される基などが用いられる。また、エーテル化に適する
基としては、例えば、ベンジル基、テトラヒドロピラニ
ル基、t-ブチル基などである。チロシンのフェノール性
水酸基の保護基としては、例えば、Bzl、C12-Bzl、2−
ニトロベンジル、Br-Z、t−ブチルなどが用いられる。
ヒスチジンのイミダゾールの保護基としては、例えば、
Tos、4-メトキシ-2,3,6-トリメチルベンゼンスルホニ
ル、DNP、ベンジルオキシメチル、Bum、Boc、Trt、Fmoc
などが用いられる。
ば、Z、Boc、t−ペンチルオキシカルボニル、イソボ
ルニルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシ
カルボニル、Cl-Z、Br-Z、アダマンチルオキシカルボニ
ル、トリフルオロアセチル、フタロイル、ホルミル、2
−ニトロフェニルスルフェニル、ジフェニルホスフィノ
チオイル、Fmocなどが用いられる。カルボキシル基は、
例えば、アルキルエステル化(例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、ブチル、t−ブチル、シクロペンチル、
シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、2
−アダマンチルなどの直鎖状、分枝状もしくは環状アル
キルエステル化)、アラルキルエステル化(例えば、ベ
ンジルエステル、4−ニトロベンジルエステル、4−メ
トキシベンジルエステル、4−クロロベンジルエステ
ル、ベンズヒドリルエステル化)、フェナシルエステル
化、ベンジルオキシカルボニルヒドラジド化、t−ブト
キシカルボニルヒドラジド化、トリチルヒドラジド化な
どによって保護することができる。セリンの水酸基は、
例えば、エステル化またはエーテル化によって保護する
ことができる。このエステル化に適する基としては、例
えば、アセチル基などの低級(C1-6)アルカノイル
基、ベンゾイル基などのアロイル基、ベンジルオキシカ
ルボニル基、エトキシカルボニル基などの炭酸から誘導
される基などが用いられる。また、エーテル化に適する
基としては、例えば、ベンジル基、テトラヒドロピラニ
ル基、t-ブチル基などである。チロシンのフェノール性
水酸基の保護基としては、例えば、Bzl、C12-Bzl、2−
ニトロベンジル、Br-Z、t−ブチルなどが用いられる。
ヒスチジンのイミダゾールの保護基としては、例えば、
Tos、4-メトキシ-2,3,6-トリメチルベンゼンスルホニ
ル、DNP、ベンジルオキシメチル、Bum、Boc、Trt、Fmoc
などが用いられる。
【0016】原料のカルボキシル基の活性化されたもの
としては、例えば、対応する酸無水物、アジド、活性エ
ステル〔アルコール(例えば、ペンタクロロフェノー
ル、2,4,5-トリクロロフェノール、2,4-ジニトロフェノ
ール、シアノメチルアルコール、パラニトロフェノー
ル、HONB、N-ヒドロキシスクシミド、N-ヒドロキシフタ
ルイミド、HOBt)とのエステル〕などが用いられる。原
料のアミノ基の活性化されたものとしては、例えば、対
応するリン酸アミドが用いられる。保護基の除去(脱
離)方法としては、例えば、Pd−黒あるいはPd-炭
素などの触媒の存在下での水素気流中での接触還元や、
また、無水フッ化水素、メタンスルホン酸、トリフルオ
ロメタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸あるいはこれら
の混合液などによる酸処理や、ジイソプロピルエチルア
ミン、トリエチルアミン、ピペリジン、ピペラジンなど
による塩基処理、また液体アンモニア中ナトリウムによ
る還元なども用いられる。上記酸処理による脱離反応
は、一般に約−20℃〜40℃の温度で行なわれるが、
酸処理においては、例えば、アニソール、フェノール、
チオアニソール、メタクレゾール、パラクレゾール、ジ
メチルスルフィド、1,4-ブタンジチオール、1,2-エタン
ジチオールなどのようなカチオン捕捉剤の添加が有効で
ある。また、ヒスチジンのイミダゾール保護基として用
いられる2,4-ジニトロフェニル基はチオフェノール処理
により除去され、トリプトファンのインドール保護基と
して用いられるホルミル基は上記の1,2-エタンジチオー
ル、1,4-ブタンジチオールなどの存在下の酸処理による
脱保護以外に、希水酸化ナトリウム溶液、希アンモニア
などによるアルカリ処理によっても除去される。
としては、例えば、対応する酸無水物、アジド、活性エ
ステル〔アルコール(例えば、ペンタクロロフェノー
ル、2,4,5-トリクロロフェノール、2,4-ジニトロフェノ
ール、シアノメチルアルコール、パラニトロフェノー
ル、HONB、N-ヒドロキシスクシミド、N-ヒドロキシフタ
ルイミド、HOBt)とのエステル〕などが用いられる。原
料のアミノ基の活性化されたものとしては、例えば、対
応するリン酸アミドが用いられる。保護基の除去(脱
離)方法としては、例えば、Pd−黒あるいはPd-炭
素などの触媒の存在下での水素気流中での接触還元や、
また、無水フッ化水素、メタンスルホン酸、トリフルオ
ロメタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸あるいはこれら
の混合液などによる酸処理や、ジイソプロピルエチルア
ミン、トリエチルアミン、ピペリジン、ピペラジンなど
による塩基処理、また液体アンモニア中ナトリウムによ
る還元なども用いられる。上記酸処理による脱離反応
は、一般に約−20℃〜40℃の温度で行なわれるが、
酸処理においては、例えば、アニソール、フェノール、
チオアニソール、メタクレゾール、パラクレゾール、ジ
メチルスルフィド、1,4-ブタンジチオール、1,2-エタン
ジチオールなどのようなカチオン捕捉剤の添加が有効で
ある。また、ヒスチジンのイミダゾール保護基として用
いられる2,4-ジニトロフェニル基はチオフェノール処理
により除去され、トリプトファンのインドール保護基と
して用いられるホルミル基は上記の1,2-エタンジチオー
ル、1,4-ブタンジチオールなどの存在下の酸処理による
脱保護以外に、希水酸化ナトリウム溶液、希アンモニア
などによるアルカリ処理によっても除去される。
【0017】原料の反応に関与すべきでない官能基の保
護ならびに保護基、およびその保護基の脱離、反応に関
与する官能基の活性化などは公知の基または公知の手段
から適宜選択しうる。タンパク質のアミド体を得る別の
方法としては、例えば、まず、カルボキシ末端アミノ酸
のα−カルボキシル基をアミド化して保護した後、アミ
ノ基側にペプチド(タンパク質)鎖を所望の鎖長まで延
ばした後、該ペプチド鎖のN末端のα−アミノ基の保護
基のみを除いたタンパク質とC末端のカルボキシル基の
保護基のみを除去したタンパク質とを製造し、この両タ
ンパク質を上記したような混合溶媒中で縮合させる。縮
合反応の詳細については上記と同様である。縮合により
得られた保護タンパク質を精製した後、上記方法により
すべての保護基を除去し、所望の粗タンパク質を得るこ
とができる。この粗タンパク質は既知の各種精製手段を
駆使して精製し、主要画分を凍結乾燥することで所望の
タンパク質のアミド体を得ることができる。タンパク質
のエステル体を得るには、例えば、カルボキシ末端アミ
ノ酸のα−カルボキシル基を所望のアルコール類と縮合
しアミノ酸エステルとした後、タンパク質のアミド体と
同様にして、所望のタンパク質のエステル体を得ること
ができる。
護ならびに保護基、およびその保護基の脱離、反応に関
与する官能基の活性化などは公知の基または公知の手段
から適宜選択しうる。タンパク質のアミド体を得る別の
方法としては、例えば、まず、カルボキシ末端アミノ酸
のα−カルボキシル基をアミド化して保護した後、アミ
ノ基側にペプチド(タンパク質)鎖を所望の鎖長まで延
ばした後、該ペプチド鎖のN末端のα−アミノ基の保護
基のみを除いたタンパク質とC末端のカルボキシル基の
保護基のみを除去したタンパク質とを製造し、この両タ
ンパク質を上記したような混合溶媒中で縮合させる。縮
合反応の詳細については上記と同様である。縮合により
得られた保護タンパク質を精製した後、上記方法により
すべての保護基を除去し、所望の粗タンパク質を得るこ
とができる。この粗タンパク質は既知の各種精製手段を
駆使して精製し、主要画分を凍結乾燥することで所望の
タンパク質のアミド体を得ることができる。タンパク質
のエステル体を得るには、例えば、カルボキシ末端アミ
ノ酸のα−カルボキシル基を所望のアルコール類と縮合
しアミノ酸エステルとした後、タンパク質のアミド体と
同様にして、所望のタンパク質のエステル体を得ること
ができる。
【0018】本発明の部分ペプチドまたはその塩は、自
体公知のペプチドの合成法に従って、あるいは本発明の
タンパク質を適当なペプチダーゼで切断することによっ
て製造することができる。ペプチドの合成法としては、
例えば、固相合成法、液相合成法のいずれによっても良
い。すなわち、本発明の部分ペプチドを構成し得る部分
ペプチドもしくはアミノ酸と残余部分とを縮合させ、生
成物が保護基を有する場合は保護基を脱離することによ
り目的のペプチドを製造することができる。公知の縮合
方法や保護基の脱離としては、例えば、以下の〜に
記載された方法が挙げられる。 M. Bodanszky および M.A. Ondetti、ペプチド・シン
セシス (Peptide Synthesis), Interscience Publisher
s, New York (1966年)、 SchroederおよびLuebke、ザ・ペプチド(The Peptid
e), Academic Press, NewYork (1965年)、 泉屋信夫他、ペプチド合成の基礎と実験、 丸善(株)
(1975年)、 矢島治明 および榊原俊平、生化学実験講座 1、 タン
パク質の化学IV、 205、(1977年)、 矢島治明監修、続医薬品の開発、第14巻、ペプチド合
成、広川書店。 また、反応後は通常の精製法、例えば、溶媒抽出・蒸留
・カラムクロマトグラフィー・液体クロマトグラフィー
・再結晶などを組み合わせて本発明の部分ペプチドを精
製単離することができる。上記方法で得られる部分ペプ
チドが遊離体である場合は、公知の方法あるいはそれに
準じる方法によって適当な塩に変換することができる
し、逆に塩で得られた場合は、公知の方法あるいはそれ
に準じる方法によって遊離体または他の塩に変換するこ
とができる。
体公知のペプチドの合成法に従って、あるいは本発明の
タンパク質を適当なペプチダーゼで切断することによっ
て製造することができる。ペプチドの合成法としては、
例えば、固相合成法、液相合成法のいずれによっても良
い。すなわち、本発明の部分ペプチドを構成し得る部分
ペプチドもしくはアミノ酸と残余部分とを縮合させ、生
成物が保護基を有する場合は保護基を脱離することによ
り目的のペプチドを製造することができる。公知の縮合
方法や保護基の脱離としては、例えば、以下の〜に
記載された方法が挙げられる。 M. Bodanszky および M.A. Ondetti、ペプチド・シン
セシス (Peptide Synthesis), Interscience Publisher
s, New York (1966年)、 SchroederおよびLuebke、ザ・ペプチド(The Peptid
e), Academic Press, NewYork (1965年)、 泉屋信夫他、ペプチド合成の基礎と実験、 丸善(株)
(1975年)、 矢島治明 および榊原俊平、生化学実験講座 1、 タン
パク質の化学IV、 205、(1977年)、 矢島治明監修、続医薬品の開発、第14巻、ペプチド合
成、広川書店。 また、反応後は通常の精製法、例えば、溶媒抽出・蒸留
・カラムクロマトグラフィー・液体クロマトグラフィー
・再結晶などを組み合わせて本発明の部分ペプチドを精
製単離することができる。上記方法で得られる部分ペプ
チドが遊離体である場合は、公知の方法あるいはそれに
準じる方法によって適当な塩に変換することができる
し、逆に塩で得られた場合は、公知の方法あるいはそれ
に準じる方法によって遊離体または他の塩に変換するこ
とができる。
【0019】本発明のタンパク質をコードするDNAと
しては、前述した本発明のタンパク質をコードする塩基
配列を含有するものであればいかなるものであってもよ
い。また、ゲノムDNA、ゲノムDNAライブラリー、
前記した細胞・組織由来のcDNA、前記した細胞・組
織由来のcDNAライブラリー、合成DNAのいずれで
もよい。ライブラリーに使用するベクターは、バクテリ
オファージ、プラスミド、コスミド、ファージミドなど
いずれであってもよい。また、前記した細胞・組織より
totalRNAまたはmRNA画分を調製したものを用い
て直接Reverse Transcriptase Polymerase Chain React
ion(以下、RT-PCR法と略称する)によって増幅す
ることもできる。本発明のタンパク質をコードするDN
Aとしては、例えば、配列番号:9で表わされる塩基
配列を含有するDNA、または配列番号:9で表わされ
る塩基配列とハイストリンジェントな条件下でハイブリ
ダイズする塩基配列を有し、本発明のタンパク質と実質
的に同質の活性(例、ホスホジエステラーゼ活性、より
好ましくはホスホジエステラーゼV活性、さらに好まし
くは、配列番号:7で表わされるアミノ酸配列を有する
タンパク質が特異的に有するホスホジエステラーゼ活
性、cGMP活性など)を有するタンパク質をコードす
るDNAであれば何れのものでもよい。
しては、前述した本発明のタンパク質をコードする塩基
配列を含有するものであればいかなるものであってもよ
い。また、ゲノムDNA、ゲノムDNAライブラリー、
前記した細胞・組織由来のcDNA、前記した細胞・組
織由来のcDNAライブラリー、合成DNAのいずれで
もよい。ライブラリーに使用するベクターは、バクテリ
オファージ、プラスミド、コスミド、ファージミドなど
いずれであってもよい。また、前記した細胞・組織より
totalRNAまたはmRNA画分を調製したものを用い
て直接Reverse Transcriptase Polymerase Chain React
ion(以下、RT-PCR法と略称する)によって増幅す
ることもできる。本発明のタンパク質をコードするDN
Aとしては、例えば、配列番号:9で表わされる塩基
配列を含有するDNA、または配列番号:9で表わされ
る塩基配列とハイストリンジェントな条件下でハイブリ
ダイズする塩基配列を有し、本発明のタンパク質と実質
的に同質の活性(例、ホスホジエステラーゼ活性、より
好ましくはホスホジエステラーゼV活性、さらに好まし
くは、配列番号:7で表わされるアミノ酸配列を有する
タンパク質が特異的に有するホスホジエステラーゼ活
性、cGMP活性など)を有するタンパク質をコードす
るDNAであれば何れのものでもよい。
【0020】配列番号:9で表わされる塩基配列とハイ
ストリンジェントな条件下でハイブリダイズできるDN
Aとしては、例えば、配列番号:9で表わされる塩基配
列の5'末端から30個の塩基配列を含有し、配列番
号:9で表わされる塩基配列と約92%以上、好ましく
は約95%以上、最も好ましくは約98%以上の相同性
を有する塩基配列を含有するDNAなどが用いられる。
ハイブリダイゼーションは、自体公知の方法あるいはそ
れに準じる方法、例えば、モレキュラー・クローニング
(Molecular Cloning)2nd(J. Sambrook etal., Cold
Spring Harbor Lab. Press, 1989)に記載の方法など
に従って行なうことができる。また、市販のライブラリ
ーを使用する場合、添付の使用説明書に記載の方法に従
って行なうことができる。より好ましくは、ハイストリ
ンジェントな条件に従って行なうことができる。ハイス
トリンジェントな条件とは、例えば、ナトリウム濃度が
約19〜40mM、好ましくは約19〜20mMで、温
度が約50〜70℃、好ましくは約60〜65℃の条件
を示す。特に、ナトリウム濃度が約19mMで温度が約
65℃の場合が最も好ましい。より具体的には、配列番
号:7で表わされるアミノ酸配列を有するタンパク質を
コードするDNAとしては、配列番号:9で表わされる
塩基配列を有するDNA(図5〜図6中、第1番目〜2
499番目の塩基配列)などが用いられる。また、配列
番号:1で表わされるアミノ酸配列を有するタンパク質
をコードするDNAとしては、配列番号:3で表わされ
る塩基配列を有するDNAなどが用いられる。
ストリンジェントな条件下でハイブリダイズできるDN
Aとしては、例えば、配列番号:9で表わされる塩基配
列の5'末端から30個の塩基配列を含有し、配列番
号:9で表わされる塩基配列と約92%以上、好ましく
は約95%以上、最も好ましくは約98%以上の相同性
を有する塩基配列を含有するDNAなどが用いられる。
ハイブリダイゼーションは、自体公知の方法あるいはそ
れに準じる方法、例えば、モレキュラー・クローニング
(Molecular Cloning)2nd(J. Sambrook etal., Cold
Spring Harbor Lab. Press, 1989)に記載の方法など
に従って行なうことができる。また、市販のライブラリ
ーを使用する場合、添付の使用説明書に記載の方法に従
って行なうことができる。より好ましくは、ハイストリ
ンジェントな条件に従って行なうことができる。ハイス
トリンジェントな条件とは、例えば、ナトリウム濃度が
約19〜40mM、好ましくは約19〜20mMで、温
度が約50〜70℃、好ましくは約60〜65℃の条件
を示す。特に、ナトリウム濃度が約19mMで温度が約
65℃の場合が最も好ましい。より具体的には、配列番
号:7で表わされるアミノ酸配列を有するタンパク質を
コードするDNAとしては、配列番号:9で表わされる
塩基配列を有するDNA(図5〜図6中、第1番目〜2
499番目の塩基配列)などが用いられる。また、配列
番号:1で表わされるアミノ酸配列を有するタンパク質
をコードするDNAとしては、配列番号:3で表わされ
る塩基配列を有するDNAなどが用いられる。
【0021】本発明の部分ペプチドをコードするDNA
としては、前述した本発明の部分ペプチドをコードする
塩基配列を含有するものであればいかなるものであって
もよい。また、ゲノムDNA、ゲノムDNAライブラリ
ー、前記した細胞・組織由来のcDNA、前記した細胞
・組織由来のcDNAライブラリー、合成DNAのいず
れでもよい。本発明の部分ペプチドをコードするDNA
としては、例えば、配列番号:9で表わされる塩基配列
の5'末端から30個の塩基配列を含有し、配列番
号:9で表わされる塩基配列を有するDNAの部分塩基
配列を有するDNA、配列番号:9で表わされる塩基
配列を有するDNAの部分塩基配列とハイストリンジェ
ントな条件下でハイブリダイズする塩基配列を有し、配
列番号:7で表されるアミノ酸配列を有するタンパク質
と実質的に同質の活性(具体的にはホスホジエステラー
ゼ活性、より好ましくはホスホジエステラーゼV活性、
さらに好ましくは、配列番号:7で表わされるアミノ酸
配列を有するタンパク質が特異的に有するホスホジエス
テラーゼ活性、cGMP活性など)を有するタンパク質
をコードするDNAの部分塩基配列を有するDNAなど
が用いられる。より具体的には、配列番号:9で表わさ
れる塩基配列の5'末端から30個の塩基配列を含有
し、配列番号:4で表わされる塩基配列を有するDNA
などがあげられる。
としては、前述した本発明の部分ペプチドをコードする
塩基配列を含有するものであればいかなるものであって
もよい。また、ゲノムDNA、ゲノムDNAライブラリ
ー、前記した細胞・組織由来のcDNA、前記した細胞
・組織由来のcDNAライブラリー、合成DNAのいず
れでもよい。本発明の部分ペプチドをコードするDNA
としては、例えば、配列番号:9で表わされる塩基配列
の5'末端から30個の塩基配列を含有し、配列番
号:9で表わされる塩基配列を有するDNAの部分塩基
配列を有するDNA、配列番号:9で表わされる塩基
配列を有するDNAの部分塩基配列とハイストリンジェ
ントな条件下でハイブリダイズする塩基配列を有し、配
列番号:7で表されるアミノ酸配列を有するタンパク質
と実質的に同質の活性(具体的にはホスホジエステラー
ゼ活性、より好ましくはホスホジエステラーゼV活性、
さらに好ましくは、配列番号:7で表わされるアミノ酸
配列を有するタンパク質が特異的に有するホスホジエス
テラーゼ活性、cGMP活性など)を有するタンパク質
をコードするDNAの部分塩基配列を有するDNAなど
が用いられる。より具体的には、配列番号:9で表わさ
れる塩基配列の5'末端から30個の塩基配列を含有
し、配列番号:4で表わされる塩基配列を有するDNA
などがあげられる。
【0022】本発明のタンパク質または部分ペプチド
(以下、これらタンパク質等をコードするDNAのクロ
ーニングおよび発現の説明においては、これらタンパク
質等を単に本発明のタンパク質と略記する)を完全にコ
ードするDNAのクローニングの手段としては、本発明
のタンパク質の部分塩基配列を有する合成DNAプライ
マーを用いてPCR法によって増幅するか、または適当
なベクターに組み込んだDNAを本発明のタンパク質の
一部あるいは全領域をコードするDNA断片もしくは合
成DNAを用いて標識したものとのハイブリダイゼーシ
ョンによって選別することができる。ハイブリダイゼー
ションの方法は、例えば、モレキュラー・クローニング
(Molecular Cloning)2nd(J. Sambrook et al., Col
d Spring Harbor Lab. Press, 1989)に記載の方法など
に従って行なうことができる。また、市販のライブラリ
ーを使用する場合、添付の使用説明書に記載の方法に従
って行なうことができる。DNAの塩基配列の変換は、
公知のキット、例えば、MutantTM-G(宝酒造(株))、
MutantTM-K(宝酒造(株))などを用いて、Gupped dup
lex法やKunkel法などの自体公知の方法あるいはそれら
に準じる方法に従って行なうことができる。クローン化
されたタンパク質をコードするDNAは目的によりその
まま、または所望により制限酵素で消化したり、リンカ
ーを付加したりして使用することができる。該DNAは
その5’末端側に翻訳開始コドンとしてのATGを有
し、また3’末端側には翻訳終止コドンとしてのTA
A、TGAまたはTAGを有していてもよい。これらの
翻訳開始コドンや翻訳終止コドンは、適当な合成DNA
アダプターを用いて付加することもできる。本発明のタ
ンパク質の発現ベクターは、例えば、(イ)本発明のタ
ンパク質をコードするDNAから目的とするDNA断片
を切り出し、(ロ)該DNA断片を適当な発現ベクター
中のプロモーターの下流に連結することにより製造する
ことができる。
(以下、これらタンパク質等をコードするDNAのクロ
ーニングおよび発現の説明においては、これらタンパク
質等を単に本発明のタンパク質と略記する)を完全にコ
ードするDNAのクローニングの手段としては、本発明
のタンパク質の部分塩基配列を有する合成DNAプライ
マーを用いてPCR法によって増幅するか、または適当
なベクターに組み込んだDNAを本発明のタンパク質の
一部あるいは全領域をコードするDNA断片もしくは合
成DNAを用いて標識したものとのハイブリダイゼーシ
ョンによって選別することができる。ハイブリダイゼー
ションの方法は、例えば、モレキュラー・クローニング
(Molecular Cloning)2nd(J. Sambrook et al., Col
d Spring Harbor Lab. Press, 1989)に記載の方法など
に従って行なうことができる。また、市販のライブラリ
ーを使用する場合、添付の使用説明書に記載の方法に従
って行なうことができる。DNAの塩基配列の変換は、
公知のキット、例えば、MutantTM-G(宝酒造(株))、
MutantTM-K(宝酒造(株))などを用いて、Gupped dup
lex法やKunkel法などの自体公知の方法あるいはそれら
に準じる方法に従って行なうことができる。クローン化
されたタンパク質をコードするDNAは目的によりその
まま、または所望により制限酵素で消化したり、リンカ
ーを付加したりして使用することができる。該DNAは
その5’末端側に翻訳開始コドンとしてのATGを有
し、また3’末端側には翻訳終止コドンとしてのTA
A、TGAまたはTAGを有していてもよい。これらの
翻訳開始コドンや翻訳終止コドンは、適当な合成DNA
アダプターを用いて付加することもできる。本発明のタ
ンパク質の発現ベクターは、例えば、(イ)本発明のタ
ンパク質をコードするDNAから目的とするDNA断片
を切り出し、(ロ)該DNA断片を適当な発現ベクター
中のプロモーターの下流に連結することにより製造する
ことができる。
【0023】ベクターとしては、大腸菌由来のプラスミ
ド(例、pBR322,pBR325,pUC12,p
UC13,pPDE51)、枯草菌由来のプラスミド
(例、pUB110,pTP5,pC194)、酵母由
来プラスミド(例、pSH19,pSH15)、λファ
ージなどのバクテリオファージ、レトロウイルス,ワク
シニアウイルス,バキュロウイルスなどの動物ウイルス
などの他、pA1−11、pXT1、pRc/CMV、
pRc/RSV、pcDNAI/Neoなどが用いられ
る。また、工業的に本発明のタンパク質を大量に発現さ
せるためには、大腸菌が宿主の形質転換体を用いること
が好ましく、ベクターとしては、大腸菌由来のプラスミ
ド(例、pBR322,pBR325,pUC12,p
UC13,pPDE51)が好ましく用いられる。本発
明で用いられるプロモーターとしては、遺伝子の発現に
用いる宿主に対応して適切なプロモーターであればいか
なるものでもよい。例えば、動物細胞を宿主として用い
る場合は、SRαプロモーター、SV40プロモータ
ー、LTRプロモーター、CMVプロモーター、HSV
-TKプロモーターなどが挙げられる。これらのうち、
CMV(サイトメガロウイルス)プロモーター、SRα
プロモーターなどを用いるのが好ましい。宿主がエシェ
リヒア属菌である場合は、trpプロモーター、lac
プロモーター、recAプロモーター、λPLプロモー
ター、lppプロモーター、T7プロモーターなどが、
宿主がバチルス属菌である場合は、SPO1プロモータ
ー、SPO2プロモーター、penPプロモーターな
ど、宿主が酵母である場合は、PHO5プロモーター、
PGKプロモーター、GAPプロモーター、ADHプロ
モーターなどが好ましい。宿主が昆虫細胞である場合
は、ポリヘドリンプロモーター、P10プロモーターな
どが好ましい。
ド(例、pBR322,pBR325,pUC12,p
UC13,pPDE51)、枯草菌由来のプラスミド
(例、pUB110,pTP5,pC194)、酵母由
来プラスミド(例、pSH19,pSH15)、λファ
ージなどのバクテリオファージ、レトロウイルス,ワク
シニアウイルス,バキュロウイルスなどの動物ウイルス
などの他、pA1−11、pXT1、pRc/CMV、
pRc/RSV、pcDNAI/Neoなどが用いられ
る。また、工業的に本発明のタンパク質を大量に発現さ
せるためには、大腸菌が宿主の形質転換体を用いること
が好ましく、ベクターとしては、大腸菌由来のプラスミ
ド(例、pBR322,pBR325,pUC12,p
UC13,pPDE51)が好ましく用いられる。本発
明で用いられるプロモーターとしては、遺伝子の発現に
用いる宿主に対応して適切なプロモーターであればいか
なるものでもよい。例えば、動物細胞を宿主として用い
る場合は、SRαプロモーター、SV40プロモータ
ー、LTRプロモーター、CMVプロモーター、HSV
-TKプロモーターなどが挙げられる。これらのうち、
CMV(サイトメガロウイルス)プロモーター、SRα
プロモーターなどを用いるのが好ましい。宿主がエシェ
リヒア属菌である場合は、trpプロモーター、lac
プロモーター、recAプロモーター、λPLプロモー
ター、lppプロモーター、T7プロモーターなどが、
宿主がバチルス属菌である場合は、SPO1プロモータ
ー、SPO2プロモーター、penPプロモーターな
ど、宿主が酵母である場合は、PHO5プロモーター、
PGKプロモーター、GAPプロモーター、ADHプロ
モーターなどが好ましい。宿主が昆虫細胞である場合
は、ポリヘドリンプロモーター、P10プロモーターな
どが好ましい。
【0024】発現ベクターには、以上の他に、所望によ
りエンハンサー、スプライシングシグナル、ポリA付加
シグナル、選択マーカー、SV40複製オリジン(以
下、SV40oriと略称する場合がある)などを含有
しているものを用いることができる。選択マーカーとし
ては、例えば、ジヒドロ葉酸還元酵素(以下、dhfr
と略称する場合がある)遺伝子〔メソトレキセート(M
TX)耐性〕、アンピシリン耐性遺伝子(以下、Amp
rと略称する場合がある)、ネオマイシン耐性遺伝子
(以下、Neorと略称する場合がある、G418耐
性)等が挙げられる。特に、dhfr遺伝子欠損チャイ
ニーズハムスター細胞を用いてdhfr遺伝子を選択マ
ーカーとして使用する場合、目的遺伝子をチミジンを含
まない培地によっても選択できる。また、必要に応じ
て、宿主に合ったシグナル配列を、本発明のタンパク質
のN端末側に付加する。宿主がエシェリヒア属菌である
場合は、PhoA・シグナル配列、OmpA・シグナル配列な
どが、宿主がバチルス属菌である場合は、α−アミラー
ゼ・シグナル配列、サブチリシン・シグナル配列など
が、宿主が酵母である場合は、MFα・シグナル配列、
SUC2・シグナル配列など、宿主が動物細胞である場
合には、インシュリン・シグナル配列、α−インターフ
ェロン・シグナル配列、抗体分子・シグナル配列などが
それぞれ利用できる。このようにして構築された本発明
のタンパク質をコードするDNAを含有するベクターを
用いて、形質転換体を製造することができる。
りエンハンサー、スプライシングシグナル、ポリA付加
シグナル、選択マーカー、SV40複製オリジン(以
下、SV40oriと略称する場合がある)などを含有
しているものを用いることができる。選択マーカーとし
ては、例えば、ジヒドロ葉酸還元酵素(以下、dhfr
と略称する場合がある)遺伝子〔メソトレキセート(M
TX)耐性〕、アンピシリン耐性遺伝子(以下、Amp
rと略称する場合がある)、ネオマイシン耐性遺伝子
(以下、Neorと略称する場合がある、G418耐
性)等が挙げられる。特に、dhfr遺伝子欠損チャイ
ニーズハムスター細胞を用いてdhfr遺伝子を選択マ
ーカーとして使用する場合、目的遺伝子をチミジンを含
まない培地によっても選択できる。また、必要に応じ
て、宿主に合ったシグナル配列を、本発明のタンパク質
のN端末側に付加する。宿主がエシェリヒア属菌である
場合は、PhoA・シグナル配列、OmpA・シグナル配列な
どが、宿主がバチルス属菌である場合は、α−アミラー
ゼ・シグナル配列、サブチリシン・シグナル配列など
が、宿主が酵母である場合は、MFα・シグナル配列、
SUC2・シグナル配列など、宿主が動物細胞である場
合には、インシュリン・シグナル配列、α−インターフ
ェロン・シグナル配列、抗体分子・シグナル配列などが
それぞれ利用できる。このようにして構築された本発明
のタンパク質をコードするDNAを含有するベクターを
用いて、形質転換体を製造することができる。
【0025】宿主としては、例えば、エシェリヒア属
菌、バチルス属菌、酵母、昆虫細胞、昆虫、動物細胞な
どが用いられる。 工業的に本発明のタンパク質を大量
に発現させるためには、宿主がエシェリヒア属であるこ
とが好ましい。エシェリヒア属菌の具体例としては、例
えば、エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)K12
・DH1〔プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・
アカデミー・オブ・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユーエ
スエー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),60巻,
160(1968)〕,JM103〔ヌクイレック・アシ
ッズ・リサーチ,(Nucleic Acids Research),9巻,
309(1981)〕,JA221〔ジャーナル・オブ・
モレキュラー・バイオロジー(Journal of Molecular B
iology)〕,120巻,517(1978)〕,HB10
1〔ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー,
41巻,459(1969)〕,C600〔ジェネティッ
クス(Genetics),39巻,440(1954)〕、BL
21(フナコシ社)などが用いられる。バチルス属菌と
しては、例えば、バチルス・サブチルス(Bacillus sub
tilis)MI114〔ジーン,24巻,255(198
3)〕,207−21〔ジャーナル・オブ・バイオケミ
ストリー(Journal of Biochemistry),95巻,87
(1984)〕などが用いられる。酵母としては、例え
ば、サッカロマイセス セレビシエ(Saccharomyces ce
revisiae)AH22,AH22R-,NA87−11
A,DKD−5D,20B−12、シゾサッカロマイセ
ス ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)NCYC1
913,NCYC2036、ピキア パストリス(Pich
ia pastoris)KM71などが用いられる。
菌、バチルス属菌、酵母、昆虫細胞、昆虫、動物細胞な
どが用いられる。 工業的に本発明のタンパク質を大量
に発現させるためには、宿主がエシェリヒア属であるこ
とが好ましい。エシェリヒア属菌の具体例としては、例
えば、エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)K12
・DH1〔プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・
アカデミー・オブ・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユーエ
スエー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),60巻,
160(1968)〕,JM103〔ヌクイレック・アシ
ッズ・リサーチ,(Nucleic Acids Research),9巻,
309(1981)〕,JA221〔ジャーナル・オブ・
モレキュラー・バイオロジー(Journal of Molecular B
iology)〕,120巻,517(1978)〕,HB10
1〔ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー,
41巻,459(1969)〕,C600〔ジェネティッ
クス(Genetics),39巻,440(1954)〕、BL
21(フナコシ社)などが用いられる。バチルス属菌と
しては、例えば、バチルス・サブチルス(Bacillus sub
tilis)MI114〔ジーン,24巻,255(198
3)〕,207−21〔ジャーナル・オブ・バイオケミ
ストリー(Journal of Biochemistry),95巻,87
(1984)〕などが用いられる。酵母としては、例え
ば、サッカロマイセス セレビシエ(Saccharomyces ce
revisiae)AH22,AH22R-,NA87−11
A,DKD−5D,20B−12、シゾサッカロマイセ
ス ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)NCYC1
913,NCYC2036、ピキア パストリス(Pich
ia pastoris)KM71などが用いられる。
【0026】昆虫細胞としては、例えば、ウイルスがA
cNPVの場合は、夜盗蛾の幼虫由来株化細胞(Spodop
tera frugiperda cell;Sf細胞)、Trichoplusia ni
の中腸由来のMG1細胞、Trichoplusia niの卵由来のH
igh FiveTM細胞、Mamestra brassicae由来の細胞または
Estigmena acrea由来の細胞などが用いられる。ウイル
スがBmNPVの場合は、蚕由来株化細胞(Bombyx mor
i N 細胞;BmN細胞)などが用いられる。該Sf細胞
としては、例えば、Sf9細胞(ATCC CRL1711)、Sf
21細胞(以上、Vaughn, J.L.ら、イン・ヴィボ(In V
ivo),13, 213-217,(1977))などが用いられる。昆虫と
しては、例えば、カイコの幼虫などが用いられる〔前田
ら、ネイチャー(Nature),315巻,592(198
5)〕。動物細胞としては、例えば、サル細胞COS−
7,Vero,チャイニーズハムスター細胞CHO(以
下、CHO細胞と略記),dhfr遺伝子欠損チャイニ
ーズハムスター細胞CHO(以下、CHO(dhf
r-)細胞と略記),マウスL細胞,マウスAtT−2
0,マウスミエローマ細胞,ラットGH3,ヒトFL細
胞などが用いられる。エシェリヒア属菌を形質転換する
には、例えば、プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナ
ル・アカデミー・オブ・サイエンジイズ・オブ・ザ・ユ
ーエスエー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),69
巻,2110(1972)やジーン(Gene),17巻,1
07(1982)などに記載の方法に従って行なうことが
できる。
cNPVの場合は、夜盗蛾の幼虫由来株化細胞(Spodop
tera frugiperda cell;Sf細胞)、Trichoplusia ni
の中腸由来のMG1細胞、Trichoplusia niの卵由来のH
igh FiveTM細胞、Mamestra brassicae由来の細胞または
Estigmena acrea由来の細胞などが用いられる。ウイル
スがBmNPVの場合は、蚕由来株化細胞(Bombyx mor
i N 細胞;BmN細胞)などが用いられる。該Sf細胞
としては、例えば、Sf9細胞(ATCC CRL1711)、Sf
21細胞(以上、Vaughn, J.L.ら、イン・ヴィボ(In V
ivo),13, 213-217,(1977))などが用いられる。昆虫と
しては、例えば、カイコの幼虫などが用いられる〔前田
ら、ネイチャー(Nature),315巻,592(198
5)〕。動物細胞としては、例えば、サル細胞COS−
7,Vero,チャイニーズハムスター細胞CHO(以
下、CHO細胞と略記),dhfr遺伝子欠損チャイニ
ーズハムスター細胞CHO(以下、CHO(dhf
r-)細胞と略記),マウスL細胞,マウスAtT−2
0,マウスミエローマ細胞,ラットGH3,ヒトFL細
胞などが用いられる。エシェリヒア属菌を形質転換する
には、例えば、プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナ
ル・アカデミー・オブ・サイエンジイズ・オブ・ザ・ユ
ーエスエー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),69
巻,2110(1972)やジーン(Gene),17巻,1
07(1982)などに記載の方法に従って行なうことが
できる。
【0027】バチルス属菌を形質転換するには、例え
ば、モレキュラー・アンド・ジェネラル・ジェネティッ
クス(Molecular & General Genetics),168巻,
111(1979)などに記載の方法に従って行なうこと
ができる。酵母を形質転換するには、例えば、メソッズ
・イン・エンザイモロジー(Methods in Enzymolog
y),194巻,182−187(1991)、プロシ
ージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ
・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユーエスエー(Proc. Na
tl. Acad. Sci. USA),75巻,1929(197
8)などに記載の方法に従って行なうことができる。昆
虫細胞または昆虫を形質転換するには、例えば、バイオ
/テクノロジー(Bio/Technology),6, 47-55(1988))
などに記載の方法に従って行なうことができる。動物細
胞を形質転換するには、例えば、細胞工学別冊8 新細
胞工学実験プロトコール.263−267(1995)
(秀潤社発行)、ヴィロロジー(Virology),52巻,
456(1973)に記載の方法に従って行なうことがで
きる。このようにして、タンパク質をコードするDNA
を含有する発現ベクターで形質転換された形質転換体を
得ることができる。宿主がエシェリヒア属菌、バチルス
属菌である形質転換体を培養する際、培養に使用される
培地としては液体培地が適当であり、その中には該形質
転換体の生育に必要な炭素源、窒素源、無機物その他が
含有せしめられる。炭素源としては、例えば、グルコー
ス、デキストリン、可溶性澱粉、ショ糖など、窒素源と
しては、例えば、アンモニウム塩類、硝酸塩類、コーン
スチープ・リカー、ペプトン、カゼイン、肉エキス、大
豆粕、バレイショ抽出液などの無機または有機物質、無
機物としては、例えば、塩化カルシウム、リン酸二水素
ナトリウム、塩化マグネシウムなどが挙げられる。ま
た、酵母、ビタミン類、生長促進因子などを添加しても
よい。培地のpHは約5〜8が望ましい。
ば、モレキュラー・アンド・ジェネラル・ジェネティッ
クス(Molecular & General Genetics),168巻,
111(1979)などに記載の方法に従って行なうこと
ができる。酵母を形質転換するには、例えば、メソッズ
・イン・エンザイモロジー(Methods in Enzymolog
y),194巻,182−187(1991)、プロシ
ージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ
・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユーエスエー(Proc. Na
tl. Acad. Sci. USA),75巻,1929(197
8)などに記載の方法に従って行なうことができる。昆
虫細胞または昆虫を形質転換するには、例えば、バイオ
/テクノロジー(Bio/Technology),6, 47-55(1988))
などに記載の方法に従って行なうことができる。動物細
胞を形質転換するには、例えば、細胞工学別冊8 新細
胞工学実験プロトコール.263−267(1995)
(秀潤社発行)、ヴィロロジー(Virology),52巻,
456(1973)に記載の方法に従って行なうことがで
きる。このようにして、タンパク質をコードするDNA
を含有する発現ベクターで形質転換された形質転換体を
得ることができる。宿主がエシェリヒア属菌、バチルス
属菌である形質転換体を培養する際、培養に使用される
培地としては液体培地が適当であり、その中には該形質
転換体の生育に必要な炭素源、窒素源、無機物その他が
含有せしめられる。炭素源としては、例えば、グルコー
ス、デキストリン、可溶性澱粉、ショ糖など、窒素源と
しては、例えば、アンモニウム塩類、硝酸塩類、コーン
スチープ・リカー、ペプトン、カゼイン、肉エキス、大
豆粕、バレイショ抽出液などの無機または有機物質、無
機物としては、例えば、塩化カルシウム、リン酸二水素
ナトリウム、塩化マグネシウムなどが挙げられる。ま
た、酵母、ビタミン類、生長促進因子などを添加しても
よい。培地のpHは約5〜8が望ましい。
【0028】エシェリヒア属菌を培養する際の培地とし
ては、例えば、グルコース、カザミノ酸を含むM9培地
〔ミラー(Miller),ジャーナル・オブ・エクスペリメ
ンツ・イン・モレキュラー・ジェネティックス(Journa
l of Experiments in Molecular Genetics),431−
433,Cold Spring Harbor Laboratory, New York1
972〕が好ましい。ここに必要によりプロモーターを
効率よく働かせるために、例えば、3β−インドリルア
クリル酸のような薬剤を加えることができる。宿主がエ
シェリヒア属菌の場合、培養は通常約15〜43℃で約
3〜24時間行ない、必要により、通気や撹拌を加える
こともできる。宿主がバチルス属菌の場合、培養は通常
約30〜40℃で約6〜24時間行ない、必要により通
気や撹拌を加えることもできる。宿主が酵母である形質
転換体を培養する際、培地としては、例えば、バークホ
ールダー(Burkholder)最小培地〔Bostian, K. L.
ら、プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデ
ミー・オブ・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユーエスエー
(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),77巻,450
5(1980)〕や0.5%カザミノ酸を含有するSD培
地〔Bitter, G. A. ら、プロシージングズ・オブ・ザ・
ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシイズ・オブ
・ザ・ユーエスエー(Proc. Natl. Acad. Sci. US
A),81巻,5330(1984)〕が挙げられる。
培地のpHは約5〜8に調整するのが好ましい。培養は
通常約20℃〜35℃で約24〜72時間行ない、必要
に応じて通気や撹拌を加える。宿主が昆虫細胞または昆
虫である形質転換体を培養する際、培地としては、Grac
e's Insect Medium(Grace, T.C.C.,ネイチャー(Natur
e),195,788(1962))に非動化した10%ウシ血清等の
添加物を適宜加えたものなどが用いられる。培地のpH
は約6.2〜6.4に調整するのが好ましい。培養は通
常約27℃で約3〜5日間行ない、必要に応じて通気や
撹拌を加える。宿主が動物細胞である形質転換体を培養
する際、培地としては、例えば、約5〜20%の胎児牛
血清を含むMEM培地〔サイエンス(Seience),12
2巻,501(1952)〕,DMEM培地〔ヴィロロジ
ー(Virology),8巻,396(1959)〕,RPMI
1640培地〔ジャーナル・オブ・ザ・アメリカン・
メディカル・アソシエーション(The Jounal of the Am
erican Medical Association)199巻,519(19
67)〕,199培地〔プロシージング・オブ・ザ・ソ
サイエティ・フォー・ザ・バイオロジカル・メディスン
(Proceeding of the Society for the Biological Med
icine),73巻,1(1950)〕などが用いられる。
pHは約6〜8であるのが好ましい。培養は通常約30
℃〜40℃で約15〜60時間行ない、必要に応じて通
気や撹拌を加える。以上のようにして、形質転換体の細
胞膜に本発明のタンパク質を生成せしめることができ
る。
ては、例えば、グルコース、カザミノ酸を含むM9培地
〔ミラー(Miller),ジャーナル・オブ・エクスペリメ
ンツ・イン・モレキュラー・ジェネティックス(Journa
l of Experiments in Molecular Genetics),431−
433,Cold Spring Harbor Laboratory, New York1
972〕が好ましい。ここに必要によりプロモーターを
効率よく働かせるために、例えば、3β−インドリルア
クリル酸のような薬剤を加えることができる。宿主がエ
シェリヒア属菌の場合、培養は通常約15〜43℃で約
3〜24時間行ない、必要により、通気や撹拌を加える
こともできる。宿主がバチルス属菌の場合、培養は通常
約30〜40℃で約6〜24時間行ない、必要により通
気や撹拌を加えることもできる。宿主が酵母である形質
転換体を培養する際、培地としては、例えば、バークホ
ールダー(Burkholder)最小培地〔Bostian, K. L.
ら、プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデ
ミー・オブ・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユーエスエー
(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),77巻,450
5(1980)〕や0.5%カザミノ酸を含有するSD培
地〔Bitter, G. A. ら、プロシージングズ・オブ・ザ・
ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシイズ・オブ
・ザ・ユーエスエー(Proc. Natl. Acad. Sci. US
A),81巻,5330(1984)〕が挙げられる。
培地のpHは約5〜8に調整するのが好ましい。培養は
通常約20℃〜35℃で約24〜72時間行ない、必要
に応じて通気や撹拌を加える。宿主が昆虫細胞または昆
虫である形質転換体を培養する際、培地としては、Grac
e's Insect Medium(Grace, T.C.C.,ネイチャー(Natur
e),195,788(1962))に非動化した10%ウシ血清等の
添加物を適宜加えたものなどが用いられる。培地のpH
は約6.2〜6.4に調整するのが好ましい。培養は通
常約27℃で約3〜5日間行ない、必要に応じて通気や
撹拌を加える。宿主が動物細胞である形質転換体を培養
する際、培地としては、例えば、約5〜20%の胎児牛
血清を含むMEM培地〔サイエンス(Seience),12
2巻,501(1952)〕,DMEM培地〔ヴィロロジ
ー(Virology),8巻,396(1959)〕,RPMI
1640培地〔ジャーナル・オブ・ザ・アメリカン・
メディカル・アソシエーション(The Jounal of the Am
erican Medical Association)199巻,519(19
67)〕,199培地〔プロシージング・オブ・ザ・ソ
サイエティ・フォー・ザ・バイオロジカル・メディスン
(Proceeding of the Society for the Biological Med
icine),73巻,1(1950)〕などが用いられる。
pHは約6〜8であるのが好ましい。培養は通常約30
℃〜40℃で約15〜60時間行ない、必要に応じて通
気や撹拌を加える。以上のようにして、形質転換体の細
胞膜に本発明のタンパク質を生成せしめることができ
る。
【0029】上記培養物から本発明のタンパク質を分離
精製するには、例えば、下記の方法により行なうことが
できる。本発明のタンパク質を培養菌体あるいは細胞か
ら抽出するに際しては、培養後、公知の方法で菌体ある
いは細胞を集め、これを適当な緩衝液に懸濁し、超音
波、リゾチームおよび/または凍結融解などによって菌
体あるいは細胞を破壊したのち、遠心分離やろ過により
タンパク質の粗抽出液を得る方法などが適宜用いられ
る。緩衝液の中に尿素や塩酸グアニジンなどの蛋白質変
性剤や、トリトンX−100TMなどの界面活性剤が含ま
れていてもよい。培養液中にタンパク質が分泌される場
合には、培養終了後、それ自体公知の方法で菌体あるい
は細胞と上清とを分離し、上清を集める。このようにし
て得られた培養上清、あるいは抽出液中に含まれるタン
パク質の精製は、自体公知の分離・精製法を適切に組み
合わせて行なうことができる。これらの公知の分離、精
製法としては、塩析や溶媒沈澱法などの溶解度を利用す
る方法、透析法、限外ろ過法、ゲルろ過法、およびSD
S−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法などの主として
分子量の差を利用する方法、イオン交換クロマトグラフ
ィーなどの荷電の差を利用する方法、アフィニティーク
ロマトグラフィーなどの特異的親和性を利用する方法、
逆相高速液体クロマトグラフィーなどの疎水性の差を利
用する方法、等電点電気泳動法などの等電点の差を利用
する方法などが用いられる。
精製するには、例えば、下記の方法により行なうことが
できる。本発明のタンパク質を培養菌体あるいは細胞か
ら抽出するに際しては、培養後、公知の方法で菌体ある
いは細胞を集め、これを適当な緩衝液に懸濁し、超音
波、リゾチームおよび/または凍結融解などによって菌
体あるいは細胞を破壊したのち、遠心分離やろ過により
タンパク質の粗抽出液を得る方法などが適宜用いられ
る。緩衝液の中に尿素や塩酸グアニジンなどの蛋白質変
性剤や、トリトンX−100TMなどの界面活性剤が含ま
れていてもよい。培養液中にタンパク質が分泌される場
合には、培養終了後、それ自体公知の方法で菌体あるい
は細胞と上清とを分離し、上清を集める。このようにし
て得られた培養上清、あるいは抽出液中に含まれるタン
パク質の精製は、自体公知の分離・精製法を適切に組み
合わせて行なうことができる。これらの公知の分離、精
製法としては、塩析や溶媒沈澱法などの溶解度を利用す
る方法、透析法、限外ろ過法、ゲルろ過法、およびSD
S−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法などの主として
分子量の差を利用する方法、イオン交換クロマトグラフ
ィーなどの荷電の差を利用する方法、アフィニティーク
ロマトグラフィーなどの特異的親和性を利用する方法、
逆相高速液体クロマトグラフィーなどの疎水性の差を利
用する方法、等電点電気泳動法などの等電点の差を利用
する方法などが用いられる。
【0030】かくして得られるタンパク質が遊離体で得
られた場合には、自体公知の方法あるいはそれに準じる
方法によって塩に変換することができ、逆に塩で得られ
た場合には自体公知の方法あるいはそれに準じる方法に
より、遊離体または他の塩に変換することができる。な
お、組換え体が産生するタンパク質を、精製前または精
製後に適当な蛋白修飾酵素を作用させることにより、任
意に修飾を加えたり、ポリペプチドを部分的に除去する
こともできる。蛋白修飾酵素としては、例えば、トリプ
シン、キモトリプシン、アルギニルエンドペプチダー
ゼ、プロテインキナーゼ、グリコシダーゼなどが用いら
れる。かくして生成する本発明のタンパク質またはその
塩の存在または活性は、標識したリガンドとの結合実験
および特異抗体を用いたエンザイムイムノアッセイなど
により測定することができる。
られた場合には、自体公知の方法あるいはそれに準じる
方法によって塩に変換することができ、逆に塩で得られ
た場合には自体公知の方法あるいはそれに準じる方法に
より、遊離体または他の塩に変換することができる。な
お、組換え体が産生するタンパク質を、精製前または精
製後に適当な蛋白修飾酵素を作用させることにより、任
意に修飾を加えたり、ポリペプチドを部分的に除去する
こともできる。蛋白修飾酵素としては、例えば、トリプ
シン、キモトリプシン、アルギニルエンドペプチダー
ゼ、プロテインキナーゼ、グリコシダーゼなどが用いら
れる。かくして生成する本発明のタンパク質またはその
塩の存在または活性は、標識したリガンドとの結合実験
および特異抗体を用いたエンザイムイムノアッセイなど
により測定することができる。
【0031】本発明のタンパク質、部分ペプチドまたは
それらの塩に対する抗体は、本発明のタンパク質、部分
ペプチドまたはそれらの塩を認識し得る抗体であれば、
ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体の何れであっ
てもよい。本発明のタンパク質、部分ペプチドまたはそ
れらの塩(以下、抗体の説明においては、これらタンパ
ク質等を単に本発明のタンパク質と略記する)に対する
抗体は、本発明のタンパク質を抗原として用い、自体公
知の抗体または抗血清の製造法に従って製造することが
できる。 〔モノクローナル抗体の作製〕 (a)モノクロナール抗体産生細胞の作製 本発明のタンパク質は、温血動物に対して投与により抗
体産生が可能な部位にそれ自体あるいは担体、希釈剤と
ともに投与される。投与に際して抗体産生能を高めるた
め、完全フロイントアジュバントや不完全フロイントア
ジュバントを投与してもよい。投与は通常2〜6週毎に
1回ずつ、計2〜10回程度行われる。用いられる温血
動物としては、例えば、サル、ウサギ、イヌ、モルモッ
ト、マウス、ラット、ヒツジ、ヤギ、ニワトリが挙げら
れるが、マウスおよびラットが好ましく用いられる。モ
ノクローナル抗体産生細胞の作製に際しては、抗原で免
疫された温血動物、例えばマウスから抗体価の認められ
た個体を選択し最終免疫の2〜5日後に脾臓またはリン
パ節を採取し、それらに含まれる抗体産生細胞を同種ま
たは異種動物の骨髄腫細胞と融合させることにより、モ
ノクローナル抗体産生ハイブリドーマを調製することが
できる。抗血清中の抗体価の測定は、例えば、後記の標
識化タンパク質と抗血清とを反応させたのち、抗体に結
合した標識剤の活性を測定することにより行なうことが
できる。融合操作は既知の方法、例えば、ケーラーとミ
ルスタインの方法〔ネイチャー(Nature)、256、495 (1
975)〕に従い実施することができる。融合促進剤として
は、例えば、ポリエチレングリコール(PEG)やセン
ダイウィルスなどが挙げられるが、好ましくはPEGが
用いられる。
それらの塩に対する抗体は、本発明のタンパク質、部分
ペプチドまたはそれらの塩を認識し得る抗体であれば、
ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体の何れであっ
てもよい。本発明のタンパク質、部分ペプチドまたはそ
れらの塩(以下、抗体の説明においては、これらタンパ
ク質等を単に本発明のタンパク質と略記する)に対する
抗体は、本発明のタンパク質を抗原として用い、自体公
知の抗体または抗血清の製造法に従って製造することが
できる。 〔モノクローナル抗体の作製〕 (a)モノクロナール抗体産生細胞の作製 本発明のタンパク質は、温血動物に対して投与により抗
体産生が可能な部位にそれ自体あるいは担体、希釈剤と
ともに投与される。投与に際して抗体産生能を高めるた
め、完全フロイントアジュバントや不完全フロイントア
ジュバントを投与してもよい。投与は通常2〜6週毎に
1回ずつ、計2〜10回程度行われる。用いられる温血
動物としては、例えば、サル、ウサギ、イヌ、モルモッ
ト、マウス、ラット、ヒツジ、ヤギ、ニワトリが挙げら
れるが、マウスおよびラットが好ましく用いられる。モ
ノクローナル抗体産生細胞の作製に際しては、抗原で免
疫された温血動物、例えばマウスから抗体価の認められ
た個体を選択し最終免疫の2〜5日後に脾臓またはリン
パ節を採取し、それらに含まれる抗体産生細胞を同種ま
たは異種動物の骨髄腫細胞と融合させることにより、モ
ノクローナル抗体産生ハイブリドーマを調製することが
できる。抗血清中の抗体価の測定は、例えば、後記の標
識化タンパク質と抗血清とを反応させたのち、抗体に結
合した標識剤の活性を測定することにより行なうことが
できる。融合操作は既知の方法、例えば、ケーラーとミ
ルスタインの方法〔ネイチャー(Nature)、256、495 (1
975)〕に従い実施することができる。融合促進剤として
は、例えば、ポリエチレングリコール(PEG)やセン
ダイウィルスなどが挙げられるが、好ましくはPEGが
用いられる。
【0032】骨髄腫細胞としては、例えば、NS−1、
P3U1、SP2/0、AP−1などの温血動物の骨髄
腫細胞が挙げられるが、P3U1が好ましく用いられ
る。用いられる抗体産生細胞(脾臓細胞)数と骨髄腫細
胞数との好ましい比率は1:1〜20:1程度であり、
PEG(好ましくはPEG1000〜PEG6000)
が10〜80%程度の濃度で添加され、20〜40℃、
好ましくは30〜37℃で1〜10分間インキュベート
することにより効率よく細胞融合を実施できる。モノク
ローナル抗体産生ハイブリドーマのスクリーニングには
種々の方法が使用できるが、例えば、タンパク質抗原を
直接あるいは担体とともに吸着させた固相(例、マイク
ロプレート)にハイブリドーマ培養上清を添加し、次に
放射性物質や酵素などで標識した抗免疫グロブリン抗体
(細胞融合に用いられる細胞がマウスの場合、抗マウス
免疫グロブリン抗体が用いられる)またはプロテインA
を加え、固相に結合したモノクローナル抗体を検出する
方法、抗免疫グロブリン抗体またはプロテインAを吸着
させた固相にハイブリドーマ培養上清を添加し、放射性
物質や酵素などで標識したタンパク質を加え、固相に結
合したモノクローナル抗体を検出する方法などが挙げら
れる。モノクローナル抗体の選別は、自体公知あるいは
それに準じる方法に従って行なうことができる。通常H
AT(ヒポキサンチン、アミノプテリン、チミジン)を
添加した動物細胞用培地で行なうことができる。選別お
よび育種用培地としては、ハイブリドーマが生育できる
ものならばどのような培地を用いても良い。例えば、1
〜20%、好ましくは10〜20%の牛胎児血清を含む
RPMI 1640培地、1〜10%の牛胎児血清を含
むGIT培地(和光純薬工業(株))あるいはハイブリ
ドーマ培養用無血清培地(SFM−101、日水製薬
(株))などを用いることができる。培養温度は、通常
20〜40℃、好ましくは約37℃である。培養時間
は、通常5日〜3週間、好ましくは1週間〜2週間であ
る。培養は、通常5%炭酸ガス下で行なうことができ
る。ハイブリドーマ培養上清の抗体価は、上記の抗血清
中の抗体価の測定と同様にして測定できる。
P3U1、SP2/0、AP−1などの温血動物の骨髄
腫細胞が挙げられるが、P3U1が好ましく用いられ
る。用いられる抗体産生細胞(脾臓細胞)数と骨髄腫細
胞数との好ましい比率は1:1〜20:1程度であり、
PEG(好ましくはPEG1000〜PEG6000)
が10〜80%程度の濃度で添加され、20〜40℃、
好ましくは30〜37℃で1〜10分間インキュベート
することにより効率よく細胞融合を実施できる。モノク
ローナル抗体産生ハイブリドーマのスクリーニングには
種々の方法が使用できるが、例えば、タンパク質抗原を
直接あるいは担体とともに吸着させた固相(例、マイク
ロプレート)にハイブリドーマ培養上清を添加し、次に
放射性物質や酵素などで標識した抗免疫グロブリン抗体
(細胞融合に用いられる細胞がマウスの場合、抗マウス
免疫グロブリン抗体が用いられる)またはプロテインA
を加え、固相に結合したモノクローナル抗体を検出する
方法、抗免疫グロブリン抗体またはプロテインAを吸着
させた固相にハイブリドーマ培養上清を添加し、放射性
物質や酵素などで標識したタンパク質を加え、固相に結
合したモノクローナル抗体を検出する方法などが挙げら
れる。モノクローナル抗体の選別は、自体公知あるいは
それに準じる方法に従って行なうことができる。通常H
AT(ヒポキサンチン、アミノプテリン、チミジン)を
添加した動物細胞用培地で行なうことができる。選別お
よび育種用培地としては、ハイブリドーマが生育できる
ものならばどのような培地を用いても良い。例えば、1
〜20%、好ましくは10〜20%の牛胎児血清を含む
RPMI 1640培地、1〜10%の牛胎児血清を含
むGIT培地(和光純薬工業(株))あるいはハイブリ
ドーマ培養用無血清培地(SFM−101、日水製薬
(株))などを用いることができる。培養温度は、通常
20〜40℃、好ましくは約37℃である。培養時間
は、通常5日〜3週間、好ましくは1週間〜2週間であ
る。培養は、通常5%炭酸ガス下で行なうことができ
る。ハイブリドーマ培養上清の抗体価は、上記の抗血清
中の抗体価の測定と同様にして測定できる。
【0033】(b)モノクロナール抗体の精製 モノクローナル抗体の分離精製は、自体公知の方法、例
えば、免疫グロブリンの分離精製法〔例、塩析法、アル
コール沈殿法、等電点沈殿法、電気泳動法、イオン交換
体(例、DEAE)による吸脱着法、超遠心法、ゲルろ
過法、抗原結合固相あるいはプロテインAあるいはプロ
テインGなどの活性吸着剤により抗体のみを採取し、結
合を解離させて抗体を得る特異的精製法〕に従って行な
うことができる。
えば、免疫グロブリンの分離精製法〔例、塩析法、アル
コール沈殿法、等電点沈殿法、電気泳動法、イオン交換
体(例、DEAE)による吸脱着法、超遠心法、ゲルろ
過法、抗原結合固相あるいはプロテインAあるいはプロ
テインGなどの活性吸着剤により抗体のみを採取し、結
合を解離させて抗体を得る特異的精製法〕に従って行な
うことができる。
【0034】〔ポリクローナル抗体の作製〕本発明のポ
リクローナル抗体は、それ自体公知あるいはそれに準じ
る方法に従って製造することができる。例えば、免疫抗
原(タンパク質抗原)自体、あるいはそれとキャリアー
蛋白質との複合体をつくり、上記のモノクローナル抗体
の製造法と同様に温血動物に免疫を行ない、該免疫動物
から本発明のタンパク質に対する抗体含有物を採取し
て、抗体の分離精製を行なうことにより製造することが
できる。温血動物を免疫するために用いられる免疫抗原
とキャリアー蛋白質との複合体に関し、キャリアー蛋白
質の種類およびキャリアーとハプテンとの混合比は、キ
ャリアーに架橋させて免疫したハプテンに対して抗体が
効率良くできれば、どの様なものをどの様な比率で架橋
させてもよいが、例えば、ウシ血清アルブミンやウシサ
イログロブリン、ヘモシアニン等を重量比でハプテン1
に対し、約0.1〜20、好ましくは約1〜5の割合で
カプルさせる方法が用いられる。また、ハプテンとキャ
リアーのカプリングには、種々の縮合剤を用いることが
できるが、グルタルアルデヒドやカルボジイミド、マレ
イミド活性エステル、チオール基、ジチオビリジル基を
含有する活性エステル試薬等が用いられる。縮合生成物
は、温血動物に対して、抗体産生が可能な部位にそれ自
体あるいは担体、希釈剤とともに投与される。投与に際
して抗体産生能を高めるため、完全フロイントアジュバ
ントや不完全フロイントアジュバントを投与してもよ
い。投与は、通常約2〜6週毎に1回ずつ、計約3〜1
0回程度行なわれる。ポリクローナル抗体は、上記の方
法で免疫された温血動物の血液、腹水など、好ましくは
血液から採取することができる。抗血清中のポリクロー
ナル抗体価の測定は、上記の抗血清中の抗体価の測定と
同様にして測定できる。ポリクローナル抗体の分離精製
は、上記のモノクローナル抗体の分離精製と同様の免疫
グロブリンの分離精製法に従って行なうことができる。
リクローナル抗体は、それ自体公知あるいはそれに準じ
る方法に従って製造することができる。例えば、免疫抗
原(タンパク質抗原)自体、あるいはそれとキャリアー
蛋白質との複合体をつくり、上記のモノクローナル抗体
の製造法と同様に温血動物に免疫を行ない、該免疫動物
から本発明のタンパク質に対する抗体含有物を採取し
て、抗体の分離精製を行なうことにより製造することが
できる。温血動物を免疫するために用いられる免疫抗原
とキャリアー蛋白質との複合体に関し、キャリアー蛋白
質の種類およびキャリアーとハプテンとの混合比は、キ
ャリアーに架橋させて免疫したハプテンに対して抗体が
効率良くできれば、どの様なものをどの様な比率で架橋
させてもよいが、例えば、ウシ血清アルブミンやウシサ
イログロブリン、ヘモシアニン等を重量比でハプテン1
に対し、約0.1〜20、好ましくは約1〜5の割合で
カプルさせる方法が用いられる。また、ハプテンとキャ
リアーのカプリングには、種々の縮合剤を用いることが
できるが、グルタルアルデヒドやカルボジイミド、マレ
イミド活性エステル、チオール基、ジチオビリジル基を
含有する活性エステル試薬等が用いられる。縮合生成物
は、温血動物に対して、抗体産生が可能な部位にそれ自
体あるいは担体、希釈剤とともに投与される。投与に際
して抗体産生能を高めるため、完全フロイントアジュバ
ントや不完全フロイントアジュバントを投与してもよ
い。投与は、通常約2〜6週毎に1回ずつ、計約3〜1
0回程度行なわれる。ポリクローナル抗体は、上記の方
法で免疫された温血動物の血液、腹水など、好ましくは
血液から採取することができる。抗血清中のポリクロー
ナル抗体価の測定は、上記の抗血清中の抗体価の測定と
同様にして測定できる。ポリクローナル抗体の分離精製
は、上記のモノクローナル抗体の分離精製と同様の免疫
グロブリンの分離精製法に従って行なうことができる。
【0035】本発明のタンパク質または部分ペプチドを
コードするDNA(以下、アンチセンスDNAの説明に
おいては、これらのDNAを本発明のDNAと略記す
る)に相補的な、または実質的に相補的な塩基配列を有
するアンチセンスDNAとしては、本発明のDNAに相
補的な、または実質的に相補的な塩基配列を有し、該D
NAの発現を抑制し得る作用を有するものであれば、い
ずれのアンチセンスDNAであってもよい。本発明のD
NAに実質的に相補的な塩基配列とは、例えば、本発明
のDNAに相補的な塩基配列(すなわち、本発明のDN
Aの相補鎖)の全塩基配列あるいは部分塩基配列と約9
2%以上、好ましくは約95%以上、より好ましくは約
98%以上の相同性を有する塩基配列などが挙げられ
る。特に、本発明のDNAの相補鎖の全塩基配列うち、
本発明のタンパク質のN末端部位をコードする部分の塩
基配列(例えば、開始コドン付近の塩基配列など)の相
補鎖と約70%以上、好ましくは約80%以上、より好
ましくは約90%以上、最も好ましくは約95%以上の
相同性を有するアンチセンスDNAが好適である。これ
らのアンチセンスDNAは、公知のDNA合成装置など
を用いて製造することができる。
コードするDNA(以下、アンチセンスDNAの説明に
おいては、これらのDNAを本発明のDNAと略記す
る)に相補的な、または実質的に相補的な塩基配列を有
するアンチセンスDNAとしては、本発明のDNAに相
補的な、または実質的に相補的な塩基配列を有し、該D
NAの発現を抑制し得る作用を有するものであれば、い
ずれのアンチセンスDNAであってもよい。本発明のD
NAに実質的に相補的な塩基配列とは、例えば、本発明
のDNAに相補的な塩基配列(すなわち、本発明のDN
Aの相補鎖)の全塩基配列あるいは部分塩基配列と約9
2%以上、好ましくは約95%以上、より好ましくは約
98%以上の相同性を有する塩基配列などが挙げられ
る。特に、本発明のDNAの相補鎖の全塩基配列うち、
本発明のタンパク質のN末端部位をコードする部分の塩
基配列(例えば、開始コドン付近の塩基配列など)の相
補鎖と約70%以上、好ましくは約80%以上、より好
ましくは約90%以上、最も好ましくは約95%以上の
相同性を有するアンチセンスDNAが好適である。これ
らのアンチセンスDNAは、公知のDNA合成装置など
を用いて製造することができる。
【0036】以下に、本発明のタンパク質、部分ペプチ
ドまたはそれらの塩(以下、本発明のタンパク質と略記
する場合がある)、本発明のタンパク質または部分ペプ
チドをコードするDNA(以下、本発明のDNAと略記
する場合がある)、本発明のタンパク質、部分ペプチド
またはそれらの塩に対する抗体(以下、本発明の抗体と
略記する場合がある)、およびアンチセンスDNAの用
途を説明する。
ドまたはそれらの塩(以下、本発明のタンパク質と略記
する場合がある)、本発明のタンパク質または部分ペプ
チドをコードするDNA(以下、本発明のDNAと略記
する場合がある)、本発明のタンパク質、部分ペプチド
またはそれらの塩に対する抗体(以下、本発明の抗体と
略記する場合がある)、およびアンチセンスDNAの用
途を説明する。
【0037】(1)本発明のタンパク質が関与する各種
疾病の治療・予防剤 本発明のタンパク質および本発明のDNAは、ホスホジ
エステラーゼVに起因する種々の疾患の治療・予防剤な
どの医薬として使用することができる。例えば、生体内
においてホスホジエステラーゼVが減少あるいは欠損し
ている患者がいる場合に、(イ)本発明のDNAを該患
者に投与し、生体内で本発明のタンパク質を発現させる
ことによって、(ロ)細胞に本発明のDNAを挿入し、
本発明のタンパク質を発現させた後に、該細胞を患者に
移植することによって、または(ハ)本発明のタンパク
質を該患者に投与することなどによって、該患者におけ
る本発明のタンパク質の役割を十分に、あるいは正常に
発揮させることができる。本発明のDNAを上記の治療
・予防剤として使用する場合は、該DNAを単独あるい
はレトロウイルスベクター、アデノウイルスベクター、
アデノウイルスアソシエーテッドウイルスベクターなど
の適当なベクターに挿入した後、常套手段に従って、ヒ
トまたは温血動物に投与することができる。本発明のD
NAは、そのままで、あるいは摂取促進のための補助剤
などの生理学的に認められる担体とともに製剤化し、遺
伝子銃やハイドロゲルカテーテルのようなカテーテルに
よって投与できる。
疾病の治療・予防剤 本発明のタンパク質および本発明のDNAは、ホスホジ
エステラーゼVに起因する種々の疾患の治療・予防剤な
どの医薬として使用することができる。例えば、生体内
においてホスホジエステラーゼVが減少あるいは欠損し
ている患者がいる場合に、(イ)本発明のDNAを該患
者に投与し、生体内で本発明のタンパク質を発現させる
ことによって、(ロ)細胞に本発明のDNAを挿入し、
本発明のタンパク質を発現させた後に、該細胞を患者に
移植することによって、または(ハ)本発明のタンパク
質を該患者に投与することなどによって、該患者におけ
る本発明のタンパク質の役割を十分に、あるいは正常に
発揮させることができる。本発明のDNAを上記の治療
・予防剤として使用する場合は、該DNAを単独あるい
はレトロウイルスベクター、アデノウイルスベクター、
アデノウイルスアソシエーテッドウイルスベクターなど
の適当なベクターに挿入した後、常套手段に従って、ヒ
トまたは温血動物に投与することができる。本発明のD
NAは、そのままで、あるいは摂取促進のための補助剤
などの生理学的に認められる担体とともに製剤化し、遺
伝子銃やハイドロゲルカテーテルのようなカテーテルに
よって投与できる。
【0038】本発明のタンパク質は、例えば、必要に応
じて糖衣を施した錠剤、カプセル剤、エリキシル剤、マ
イクロカプセル剤などとして経口的に、あるいは水もし
くはそれ以外の薬学的に許容し得る液との無菌性溶液、
または懸濁液剤などの注射剤の形で非経口的に使用でき
る。例えば、本発明のタンパク質を生理学的に認められ
る担体、香味剤、賦形剤、ベヒクル、防腐剤、安定剤、
結合剤などとともに一般に認められた製剤実施に要求さ
れる単位用量形態で混和することによって製造すること
ができる。これら製剤における有効成分量は指示された
範囲の適当な容量が得られるようにするものである。錠
剤、カプセル剤などに混和することができる添加剤とし
ては、例えば、ゼラチン、コーンスターチ、トラガン
ト、アラビアゴムのような結合剤、結晶性セルロースの
ような賦形剤、コーンスターチ、ゼラチン、アルギン酸
などのような膨化剤、ステアリン酸マグネシウムのよう
な潤滑剤、ショ糖、乳糖またはサッカリンのような甘味
剤、ペパーミント、アカモノ油またはチェリーのような
香味剤などが用いられる。調剤単位形態がカプセルであ
る場合には、前記タイプの材料にさらに油脂のような液
状担体を含有することができる。注射のための無菌組成
物は注射用水のようなベヒクル中の活性物質、胡麻油、
椰子油などのような天然産出植物油などを溶解または懸
濁させるなどの通常の製剤実施に従って処方することが
できる。注射用の水性液としては、例えば、生理食塩
水、ブドウ糖やその他の補助薬を含む等張液(例えば、
D−ソルビトール、D−マンニトール、塩化ナトリウム
など)などが挙げられ、適当な溶解補助剤、例えば、ア
ルコール(例えば、エタノールなど)、ポリアルコール
(例えば、プロピレングリコール、ポリエチレングリコ
ールなど)、非イオン性界面活性剤(例えば、ポリソル
ベート80TM、HCO−50など)などと併用してもよ
い。油性液としては、例えば、ゴマ油、大豆油などが挙
げられ、溶解補助剤として安息香酸ベンジル、ベンジル
アルコールなどと併用してもよい。また、緩衝剤(例え
ば、リン酸塩緩衝液、酢酸ナトリウム緩衝液など)、無
痛化剤(例えば、塩化ベンザルコニウム、塩酸プロカイ
ンなど)、安定剤(例えば、ヒト血清アルブミン、ポリ
エチレングリコールなど)、保存剤(例えば、ベンジル
アルコール、フェノールなど)、酸化防止剤などと配合
してもよい。調製された注射液は、通常、適当なアンプ
ルに充填される。本発明のDNAが挿入されたベクター
も上記と同様に製剤化され、通常、非経口的に使用され
る。
じて糖衣を施した錠剤、カプセル剤、エリキシル剤、マ
イクロカプセル剤などとして経口的に、あるいは水もし
くはそれ以外の薬学的に許容し得る液との無菌性溶液、
または懸濁液剤などの注射剤の形で非経口的に使用でき
る。例えば、本発明のタンパク質を生理学的に認められ
る担体、香味剤、賦形剤、ベヒクル、防腐剤、安定剤、
結合剤などとともに一般に認められた製剤実施に要求さ
れる単位用量形態で混和することによって製造すること
ができる。これら製剤における有効成分量は指示された
範囲の適当な容量が得られるようにするものである。錠
剤、カプセル剤などに混和することができる添加剤とし
ては、例えば、ゼラチン、コーンスターチ、トラガン
ト、アラビアゴムのような結合剤、結晶性セルロースの
ような賦形剤、コーンスターチ、ゼラチン、アルギン酸
などのような膨化剤、ステアリン酸マグネシウムのよう
な潤滑剤、ショ糖、乳糖またはサッカリンのような甘味
剤、ペパーミント、アカモノ油またはチェリーのような
香味剤などが用いられる。調剤単位形態がカプセルであ
る場合には、前記タイプの材料にさらに油脂のような液
状担体を含有することができる。注射のための無菌組成
物は注射用水のようなベヒクル中の活性物質、胡麻油、
椰子油などのような天然産出植物油などを溶解または懸
濁させるなどの通常の製剤実施に従って処方することが
できる。注射用の水性液としては、例えば、生理食塩
水、ブドウ糖やその他の補助薬を含む等張液(例えば、
D−ソルビトール、D−マンニトール、塩化ナトリウム
など)などが挙げられ、適当な溶解補助剤、例えば、ア
ルコール(例えば、エタノールなど)、ポリアルコール
(例えば、プロピレングリコール、ポリエチレングリコ
ールなど)、非イオン性界面活性剤(例えば、ポリソル
ベート80TM、HCO−50など)などと併用してもよ
い。油性液としては、例えば、ゴマ油、大豆油などが挙
げられ、溶解補助剤として安息香酸ベンジル、ベンジル
アルコールなどと併用してもよい。また、緩衝剤(例え
ば、リン酸塩緩衝液、酢酸ナトリウム緩衝液など)、無
痛化剤(例えば、塩化ベンザルコニウム、塩酸プロカイ
ンなど)、安定剤(例えば、ヒト血清アルブミン、ポリ
エチレングリコールなど)、保存剤(例えば、ベンジル
アルコール、フェノールなど)、酸化防止剤などと配合
してもよい。調製された注射液は、通常、適当なアンプ
ルに充填される。本発明のDNAが挿入されたベクター
も上記と同様に製剤化され、通常、非経口的に使用され
る。
【0039】このようにして得られる製剤は、安全で低
毒性であるので、例えば、ヒトまたは温血動物(例え
ば、ラット、マウス、モルモット、ウサギ、トリ、ヒツ
ジ、ブタ、ウシ、ウマ、ネコ、イヌ、サルなど)に対し
て投与することができる。本発明のタンパク質の投与量
は、対象疾患、投与対象、投与ルートなどにより差異は
あるが、例えば、経口投与する場合、一般的に成人(6
0kgとして)においては、一日につき該タンパク質を
約0.1mg〜100mg、好ましくは約1.0〜50
mg、より好ましくは約1.0〜20mg投与する。非
経口的に投与する場合は、該タンパク質の1回投与量は
投与対象、対象疾患などによっても異なるが、例えば、
注射剤の形で成人(体重60kgとして)に投与する場
合、一日につき該タンパク質を約0.01〜30mg程
度、好ましくは約0.1〜20mg程度、より好ましく
は約0.1〜10mg程度を患部に注射することにより
投与するのが好都合である。他の動物の場合も、60k
g当たりに換算した量を投与することができる。
毒性であるので、例えば、ヒトまたは温血動物(例え
ば、ラット、マウス、モルモット、ウサギ、トリ、ヒツ
ジ、ブタ、ウシ、ウマ、ネコ、イヌ、サルなど)に対し
て投与することができる。本発明のタンパク質の投与量
は、対象疾患、投与対象、投与ルートなどにより差異は
あるが、例えば、経口投与する場合、一般的に成人(6
0kgとして)においては、一日につき該タンパク質を
約0.1mg〜100mg、好ましくは約1.0〜50
mg、より好ましくは約1.0〜20mg投与する。非
経口的に投与する場合は、該タンパク質の1回投与量は
投与対象、対象疾患などによっても異なるが、例えば、
注射剤の形で成人(体重60kgとして)に投与する場
合、一日につき該タンパク質を約0.01〜30mg程
度、好ましくは約0.1〜20mg程度、より好ましく
は約0.1〜10mg程度を患部に注射することにより
投与するのが好都合である。他の動物の場合も、60k
g当たりに換算した量を投与することができる。
【0040】(2)疾病に対する医薬候補化合物のスク
リーニング 本発明のタンパク質の機能(例、ホスホジエステラーゼ
活性、より好ましくはホスホジエステラーゼV活性、さ
らに好ましくは、配列番号:7で表わされるアミノ酸配
列を有するタンパク質が特異的に有するホスホジエステ
ラーゼ活性、cGMP活性など)を阻害する化合物また
はその塩は、例えば、循環器系疾患(労作性および安静
時狭心症(冠攣縮性狭心症および異形狭心症)、高血
圧、うっ血性心不全、肺高血圧症、アテローム性動脈硬
化症、血管開存性低下症、血管狭窄、末梢血管疾患、脳
卒中など)、閉塞性肺疾患(慢性喘息、気管支炎な
ど)、アレルギー性疾患(アレルギー性喘息、アレルギ
ー性鼻炎、じんましんなど)、消化管の運動性に特徴づ
けられる疾患(過敏性腸症候群など)、糸球体疾患、尿
細管間質性疾患、腎不全、糖尿病合併症、緑内障、ヒト
を含むオスの哺乳類動物の勃起機能不全、ヒトを含むメ
スの哺乳動物の雌性機能不全、早産、月経困難などの治
療・予防剤などの医薬として使用できる。したがって、
本発明のタンパク質は、本発明のタンパク質の機能を促
進または阻害する化合物またはその塩のスクリーニング
のための試薬として有用である。すなわち、本発明は、
(1)本発明のタンパク質、その部分ペプチドまたはそ
れらの塩を用いることを特徴とする本発明のタンパク
質、その部分ペプチドまたはそれらの塩の機能(例え
ば、ホスホジエステラーゼ活性、より好ましくはホスホ
ジエステラーゼV活性、さらに好ましくは、配列番号:
7で表わされるアミノ酸配列を有するタンパク質が特異
的に有するホスホジエステラーゼ活性、cGMP活性な
ど)を促進する化合物もしくはその塩(以下、促進剤と
略記する場合がある)、または本発明のタンパク質、そ
の部分ペプチドまたはそれらの塩の機能(例えば、ホス
ホジエステラーゼ活性、より好ましくはホスホジエステ
ラーゼV活性、さらに好ましくは、配列番号:7で表わ
されるアミノ酸配列を有するタンパク質が特異的に有す
るホスホジエステラーゼ活性、cGMP活性など)を阻
害する化合物(以下、阻害剤と略記する場合がある)の
スクリーニング方法を提供し、より具体的には、例え
ば、(2)(i)本発明のタンパク質、その部分ペプチ
ドまたはそれらの塩に基質を接触させた場合と(ii)本
発明のタンパク質、その部分ペプチドまたはそれらの塩
に基質および試験化合物を接触させた場合との比較を行
なうことを特徴とする促進剤または阻害剤のスクリーニ
ング方法を提供する。具体的には、上記スクリーニング
方法においては、例えば、(i)と(ii)の場合におけ
る、本発明のタンパク質の(例えば、ホスホジエステラ
ーゼ活性、より好ましくはホスホジエステラーゼV活
性、さらに好ましくは、配列番号:7で表わされるアミ
ノ酸配列を有するタンパク質が特異的に有するホスホジ
エステラーゼ活性、cGMP活性など)を測定して、比
較することを特徴とするものである。
リーニング 本発明のタンパク質の機能(例、ホスホジエステラーゼ
活性、より好ましくはホスホジエステラーゼV活性、さ
らに好ましくは、配列番号:7で表わされるアミノ酸配
列を有するタンパク質が特異的に有するホスホジエステ
ラーゼ活性、cGMP活性など)を阻害する化合物また
はその塩は、例えば、循環器系疾患(労作性および安静
時狭心症(冠攣縮性狭心症および異形狭心症)、高血
圧、うっ血性心不全、肺高血圧症、アテローム性動脈硬
化症、血管開存性低下症、血管狭窄、末梢血管疾患、脳
卒中など)、閉塞性肺疾患(慢性喘息、気管支炎な
ど)、アレルギー性疾患(アレルギー性喘息、アレルギ
ー性鼻炎、じんましんなど)、消化管の運動性に特徴づ
けられる疾患(過敏性腸症候群など)、糸球体疾患、尿
細管間質性疾患、腎不全、糖尿病合併症、緑内障、ヒト
を含むオスの哺乳類動物の勃起機能不全、ヒトを含むメ
スの哺乳動物の雌性機能不全、早産、月経困難などの治
療・予防剤などの医薬として使用できる。したがって、
本発明のタンパク質は、本発明のタンパク質の機能を促
進または阻害する化合物またはその塩のスクリーニング
のための試薬として有用である。すなわち、本発明は、
(1)本発明のタンパク質、その部分ペプチドまたはそ
れらの塩を用いることを特徴とする本発明のタンパク
質、その部分ペプチドまたはそれらの塩の機能(例え
ば、ホスホジエステラーゼ活性、より好ましくはホスホ
ジエステラーゼV活性、さらに好ましくは、配列番号:
7で表わされるアミノ酸配列を有するタンパク質が特異
的に有するホスホジエステラーゼ活性、cGMP活性な
ど)を促進する化合物もしくはその塩(以下、促進剤と
略記する場合がある)、または本発明のタンパク質、そ
の部分ペプチドまたはそれらの塩の機能(例えば、ホス
ホジエステラーゼ活性、より好ましくはホスホジエステ
ラーゼV活性、さらに好ましくは、配列番号:7で表わ
されるアミノ酸配列を有するタンパク質が特異的に有す
るホスホジエステラーゼ活性、cGMP活性など)を阻
害する化合物(以下、阻害剤と略記する場合がある)の
スクリーニング方法を提供し、より具体的には、例え
ば、(2)(i)本発明のタンパク質、その部分ペプチ
ドまたはそれらの塩に基質を接触させた場合と(ii)本
発明のタンパク質、その部分ペプチドまたはそれらの塩
に基質および試験化合物を接触させた場合との比較を行
なうことを特徴とする促進剤または阻害剤のスクリーニ
ング方法を提供する。具体的には、上記スクリーニング
方法においては、例えば、(i)と(ii)の場合におけ
る、本発明のタンパク質の(例えば、ホスホジエステラ
ーゼ活性、より好ましくはホスホジエステラーゼV活
性、さらに好ましくは、配列番号:7で表わされるアミ
ノ酸配列を有するタンパク質が特異的に有するホスホジ
エステラーゼ活性、cGMP活性など)を測定して、比
較することを特徴とするものである。
【0041】基質としては、本発明のタンパク質の基質
となり得るものであれば何れのものでもよい。試験化合
物としては、例えば、ペプチド、タンパク、非ペプチド
性化合物、合成化合物、発酵生産物、細胞抽出液、植物
抽出液、動物組織抽出液などが挙げられ、これら化合物
は新規な化合物であってもよいし、公知の化合物であっ
てもよいが、cGMPが好ましく用いられる。上記のス
クリーニング方法を実施するには、本発明のタンパク質
を、スクリーニングに適したバッファーに懸濁すること
により本発明のタンパク質の標品を調製する。バッファ
ーには、pH約4〜10(望ましくは、pH約6〜8)
のリン酸バッファー、トリス−塩酸バッファーなどの、
本発明のタンパク質と基質との反応を阻害しないバッフ
ァーであればいずれでもよい。反応温度は10〜50℃
(望ましくは25℃〜37℃)の範囲であればいずれで
もよい。本発明のタンパク質濃度は0.1μg/ml〜
50μg/ml(望ましくは1μg/ml〜25μg/
ml)の範囲であればいずれでもよい。
となり得るものであれば何れのものでもよい。試験化合
物としては、例えば、ペプチド、タンパク、非ペプチド
性化合物、合成化合物、発酵生産物、細胞抽出液、植物
抽出液、動物組織抽出液などが挙げられ、これら化合物
は新規な化合物であってもよいし、公知の化合物であっ
てもよいが、cGMPが好ましく用いられる。上記のス
クリーニング方法を実施するには、本発明のタンパク質
を、スクリーニングに適したバッファーに懸濁すること
により本発明のタンパク質の標品を調製する。バッファ
ーには、pH約4〜10(望ましくは、pH約6〜8)
のリン酸バッファー、トリス−塩酸バッファーなどの、
本発明のタンパク質と基質との反応を阻害しないバッフ
ァーであればいずれでもよい。反応温度は10〜50℃
(望ましくは25℃〜37℃)の範囲であればいずれで
もよい。本発明のタンパク質濃度は0.1μg/ml〜
50μg/ml(望ましくは1μg/ml〜25μg/
ml)の範囲であればいずれでもよい。
【0042】本発明のタンパク質の活性(例えば、ホス
ホジエステラーゼ活性、より好ましくはホスホジエステ
ラーゼV活性、さらに好ましくは、配列番号:7で表わ
されるアミノ酸配列を有するタンパク質が特異的に有す
るホスホジエステラーゼ活性、cGMP活性など)は、
公知の方法(Thompson,W.J.らBiochemistry 10, 311(19
71)、 J.D.JohnsonらAnal.Chem. 162,291(1987)、R.J.S
chillingらAnal.Chem.216,154(1994), Phosphodiestera
se[3H]cGMP SPA enzyme assay kit(アマシャム社)
など)に従って測定することが出来る。例えば、上記
(ii)の場合におけるホスホジエステラーゼ活性などが
上記(i)の場合に比べて、約20%以上、好ましくは
30%以上、より好ましくは約50%以上上昇させる試
験化合物を本発明のタンパク質の活性を促進する化合物
として、一方、上記(ii)の場合におけるホスホジエス
テラーゼ活性などが上記(i)の場合に比べて、約20
%以上、好ましくは30%以上、より好ましくは約50
%以上阻害する試験化合物を本発明のタンパク質の活性
を阻害する化合物として選択することができる。
ホジエステラーゼ活性、より好ましくはホスホジエステ
ラーゼV活性、さらに好ましくは、配列番号:7で表わ
されるアミノ酸配列を有するタンパク質が特異的に有す
るホスホジエステラーゼ活性、cGMP活性など)は、
公知の方法(Thompson,W.J.らBiochemistry 10, 311(19
71)、 J.D.JohnsonらAnal.Chem. 162,291(1987)、R.J.S
chillingらAnal.Chem.216,154(1994), Phosphodiestera
se[3H]cGMP SPA enzyme assay kit(アマシャム社)
など)に従って測定することが出来る。例えば、上記
(ii)の場合におけるホスホジエステラーゼ活性などが
上記(i)の場合に比べて、約20%以上、好ましくは
30%以上、より好ましくは約50%以上上昇させる試
験化合物を本発明のタンパク質の活性を促進する化合物
として、一方、上記(ii)の場合におけるホスホジエス
テラーゼ活性などが上記(i)の場合に比べて、約20
%以上、好ましくは30%以上、より好ましくは約50
%以上阻害する試験化合物を本発明のタンパク質の活性
を阻害する化合物として選択することができる。
【0043】本発明のスクリーニング用キットは、本発
明のタンパク質、その部分ペプチドまたはそれらの塩を
含有するものである。本発明のスクリーニング用キット
の例としては、次のものが挙げられる。 [スクリーニング用試薬] 1.測定用緩衝液 pH7.5の Tris−HClバッファー (MgCl2、EGTA含有) 2.タンパク質標品 本発明のタンパク質、その部分ペプチドまたはそれらの
塩 3.基質 [3H]3’、5’−サイクリックグアノシン一リン酸 4.検出 加水分解された[3H]5’−グアノシン一リン酸の放射
活性 [測定法]本発明のタンパク質に[3H]3’、5’−サイ
クリックグアノシン一リン酸を加え、30℃、30分間
反応させた後、加水分解された[3H]5’−グアノシン
一リン酸の放射活性を測定することによってホスホジエ
ステラーゼ活性を測定する。具体的にはPhosphodiester
ase[3H]cGMP SPA enzyme assay kit(アマシャム社)
に従って測定することが出来る。
明のタンパク質、その部分ペプチドまたはそれらの塩を
含有するものである。本発明のスクリーニング用キット
の例としては、次のものが挙げられる。 [スクリーニング用試薬] 1.測定用緩衝液 pH7.5の Tris−HClバッファー (MgCl2、EGTA含有) 2.タンパク質標品 本発明のタンパク質、その部分ペプチドまたはそれらの
塩 3.基質 [3H]3’、5’−サイクリックグアノシン一リン酸 4.検出 加水分解された[3H]5’−グアノシン一リン酸の放射
活性 [測定法]本発明のタンパク質に[3H]3’、5’−サイ
クリックグアノシン一リン酸を加え、30℃、30分間
反応させた後、加水分解された[3H]5’−グアノシン
一リン酸の放射活性を測定することによってホスホジエ
ステラーゼ活性を測定する。具体的にはPhosphodiester
ase[3H]cGMP SPA enzyme assay kit(アマシャム社)
に従って測定することが出来る。
【0044】本発明のスクリーニング方法またはスクリ
ーニング用キットを用いて得られる化合物またはその塩
は、上記した試験化合物、例えば、ペプチド、タンパ
ク、非ペプチド性化合物、合成化合物、発酵生産物、細
胞抽出液、植物抽出液、動物組織抽出液、血漿などから
選ばれた化合物であり、本発明のタンパク質の機能を促
進または阻害する化合物である。該化合物の塩として
は、前記した本発明のタンパク質の塩と同様のものが用
いられる。本発明のタンパク質の機能(例、ホスホジエ
ステラーゼ活性、より好ましくはホスホジエステラーゼ
V活性、さらに好ましくは、配列番号:7で表わされる
アミノ酸配列を有するタンパク質が特異的に有するホス
ホジエステラーゼ活性、cGMP活性など)を阻害する
化合物またはその塩は、例えば、循環器系疾患(労作性
および安静時狭心症(冠攣縮性狭心症および異形狭心
症)、高血圧、うっ血性心不全、肺高血圧症、アテロー
ム性動脈硬化症、血管開存性低下症、血管狭窄、末梢血
管疾患、脳卒中など)、閉塞性肺疾患(慢性喘息、気管
支炎など)、アレルギー性疾患(アレルギー性喘息、ア
レルギー性鼻炎、じんましんなど)、消化管の運動性に
特徴づけられる疾患(過敏性腸症候群など)、糸球体疾
患、尿細管間質性疾患、腎不全、糖尿病合併症、緑内
障、ヒトを含むオスの哺乳類動物の勃起機能不全、ヒト
を含むメスの哺乳動物の雌性機能不全、早産、月経困難
などの治療・予防剤などの医薬として有用である。
ーニング用キットを用いて得られる化合物またはその塩
は、上記した試験化合物、例えば、ペプチド、タンパ
ク、非ペプチド性化合物、合成化合物、発酵生産物、細
胞抽出液、植物抽出液、動物組織抽出液、血漿などから
選ばれた化合物であり、本発明のタンパク質の機能を促
進または阻害する化合物である。該化合物の塩として
は、前記した本発明のタンパク質の塩と同様のものが用
いられる。本発明のタンパク質の機能(例、ホスホジエ
ステラーゼ活性、より好ましくはホスホジエステラーゼ
V活性、さらに好ましくは、配列番号:7で表わされる
アミノ酸配列を有するタンパク質が特異的に有するホス
ホジエステラーゼ活性、cGMP活性など)を阻害する
化合物またはその塩は、例えば、循環器系疾患(労作性
および安静時狭心症(冠攣縮性狭心症および異形狭心
症)、高血圧、うっ血性心不全、肺高血圧症、アテロー
ム性動脈硬化症、血管開存性低下症、血管狭窄、末梢血
管疾患、脳卒中など)、閉塞性肺疾患(慢性喘息、気管
支炎など)、アレルギー性疾患(アレルギー性喘息、ア
レルギー性鼻炎、じんましんなど)、消化管の運動性に
特徴づけられる疾患(過敏性腸症候群など)、糸球体疾
患、尿細管間質性疾患、腎不全、糖尿病合併症、緑内
障、ヒトを含むオスの哺乳類動物の勃起機能不全、ヒト
を含むメスの哺乳動物の雌性機能不全、早産、月経困難
などの治療・予防剤などの医薬として有用である。
【0045】本発明のスクリーニング方法またはスクリ
ーニング用キットを用いて得られる化合物を上述の治療
・予防剤として使用する場合、常套手段に従って実施す
ることができる。例えば、前記した本発明のタンパク質
を含有する医薬と同様にして、錠剤、カプセル剤、エリ
キシル剤、マイクロカプセル剤、無菌性溶液、懸濁液剤
などとすることができる。このようにして得られる製剤
は安全で低毒性であるので、例えば、ヒトまたは温血動
物(例えば、マウス、ラット、ウサギ、ヒツジ、ブタ、
ウシ、ウマ、トリ、ネコ、イヌ、サルなど)に対して投
与することができる。該化合物またはその塩の投与量
は、その作用、対象疾患、投与対象、投与ルートなどに
より差異はあるが、例えば、循環器系疾患治療の目的で
本発明のタンパク質の機能を阻害する化合物を経口投与
する場合、一般的に成人(体重60kgとして)におい
ては、一日につき該化合物を約0.1〜100mg、好
ましくは約1.0〜50mg、より好ましくは約1.0
〜20mg投与する。非経口的に投与する場合は、該化
合物の1回投与量は投与対象、対象疾患などによっても
異なるが、例えば、循環器系疾患治療の目的で本発明の
タンパク質の機能を阻害する化合物を注射剤の形で通常
成人(60kgとして)に投与する場合、一日につき該
化合物を約0.01〜30mg程度、好ましくは約0.
1〜20mg程度、より好ましくは約0.1〜10mg
程度を静脈注射により投与するのが好都合である。他の
動物の場合も、60kg当たりに換算した量を投与する
ことができる。
ーニング用キットを用いて得られる化合物を上述の治療
・予防剤として使用する場合、常套手段に従って実施す
ることができる。例えば、前記した本発明のタンパク質
を含有する医薬と同様にして、錠剤、カプセル剤、エリ
キシル剤、マイクロカプセル剤、無菌性溶液、懸濁液剤
などとすることができる。このようにして得られる製剤
は安全で低毒性であるので、例えば、ヒトまたは温血動
物(例えば、マウス、ラット、ウサギ、ヒツジ、ブタ、
ウシ、ウマ、トリ、ネコ、イヌ、サルなど)に対して投
与することができる。該化合物またはその塩の投与量
は、その作用、対象疾患、投与対象、投与ルートなどに
より差異はあるが、例えば、循環器系疾患治療の目的で
本発明のタンパク質の機能を阻害する化合物を経口投与
する場合、一般的に成人(体重60kgとして)におい
ては、一日につき該化合物を約0.1〜100mg、好
ましくは約1.0〜50mg、より好ましくは約1.0
〜20mg投与する。非経口的に投与する場合は、該化
合物の1回投与量は投与対象、対象疾患などによっても
異なるが、例えば、循環器系疾患治療の目的で本発明の
タンパク質の機能を阻害する化合物を注射剤の形で通常
成人(60kgとして)に投与する場合、一日につき該
化合物を約0.01〜30mg程度、好ましくは約0.
1〜20mg程度、より好ましくは約0.1〜10mg
程度を静脈注射により投与するのが好都合である。他の
動物の場合も、60kg当たりに換算した量を投与する
ことができる。
【0046】(3)本発明のタンパク質、その部分ペプ
チドまたはそれらの塩の定量 本発明のタンパク質に対する抗体(以下、本発明の抗体
と略記する場合がある)は、本発明のタンパク質を特異
的に認識することができるので、被検液中の本発明のタ
ンパク質の定量、特にサンドイッチ免疫測定法による定
量などに使用することができる。すなわち、本発明は、
(i)本発明の抗体と、被検液および標識化された本発
明のタンパク質とを競合的に反応させ、該抗体に結合し
た標識化された本発明のタンパク質の割合を測定するこ
とを特徴とする被検液中の本発明のタンパク質の定量
法、および(ii)被検液と担体上に不溶化した本発明の
抗体および標識化された本発明の別の抗体とを同時ある
いは連続的に反応させたのち、不溶化担体上の標識剤の
活性を測定することを特徴とする被検液中の本発明のタ
ンパク質の定量法を提供する。上記(ii)の定量法にお
いては、一方の抗体が本発明のタンパク質のN端部を認
識する抗体で、他方の抗体が本発明のタンパク質のC端
部に反応する抗体であることが望ましい。
チドまたはそれらの塩の定量 本発明のタンパク質に対する抗体(以下、本発明の抗体
と略記する場合がある)は、本発明のタンパク質を特異
的に認識することができるので、被検液中の本発明のタ
ンパク質の定量、特にサンドイッチ免疫測定法による定
量などに使用することができる。すなわち、本発明は、
(i)本発明の抗体と、被検液および標識化された本発
明のタンパク質とを競合的に反応させ、該抗体に結合し
た標識化された本発明のタンパク質の割合を測定するこ
とを特徴とする被検液中の本発明のタンパク質の定量
法、および(ii)被検液と担体上に不溶化した本発明の
抗体および標識化された本発明の別の抗体とを同時ある
いは連続的に反応させたのち、不溶化担体上の標識剤の
活性を測定することを特徴とする被検液中の本発明のタ
ンパク質の定量法を提供する。上記(ii)の定量法にお
いては、一方の抗体が本発明のタンパク質のN端部を認
識する抗体で、他方の抗体が本発明のタンパク質のC端
部に反応する抗体であることが望ましい。
【0047】また、本発明のタンパク質に対するモノク
ローナル抗体(以下、本発明のモノクローナル抗体と称
する場合がある)を用いて本発明のタンパク質の定量を
行なえるほか、組織染色等による検出を行なうこともで
きる。これらの目的には、抗体分子そのものを用いても
よく、また、抗体分子のF(ab')2 、Fab'、あるい
はFab画分を用いてもよい。本発明の抗体を用いる本
発明のタンパク質の定量法は、 特に制限されるべきも
のではなく、被測定液中の抗原量(例えば、タンパク質
量)に対応した抗体、抗原もしくは抗体−抗原複合体の
量を化学的または物理的手段により検出し、これを既知
量の抗原を含む標準液を用いて作製した標準曲線より算
出する測定法であれば、いずれの測定法を用いてもよ
い。例えば、ネフロメトリー、競合法、イムノメトリッ
ク法およびサンドイッチ法が好適に用いられるが、感
度、特異性の点で、後述するサンドイッチ法を用いるの
が特に好ましい。標識物質を用いる測定法に用いられる
標識剤としては、例えば、放射性同位元素、酵素、蛍光
物質、発光物質などが用いられる。放射性同位元素とし
ては、例えば、〔125I〕、〔131I〕、〔3H〕、〔14
C〕などが用いられる。上記酵素としては、安定で比活
性の大きなものが好ましく、例えば、β−ガラクトシダ
ーゼ、β−グルコシダーゼ、アルカリフォスファター
ゼ、パーオキシダーゼ、リンゴ酸脱水素酵素などが用い
られる。蛍光物質としては、例えば、フルオレスカミ
ン、フルオレッセンイソチオシアネートなどが用いられ
る。発光物質としては、例えば、ルミノール、ルミノー
ル誘導体、ルシフェリン、ルシゲニンなどが用いられ
る。さらに、抗体あるいは抗原と標識剤との結合にビオ
チン−アビジン系を用いることもできる。
ローナル抗体(以下、本発明のモノクローナル抗体と称
する場合がある)を用いて本発明のタンパク質の定量を
行なえるほか、組織染色等による検出を行なうこともで
きる。これらの目的には、抗体分子そのものを用いても
よく、また、抗体分子のF(ab')2 、Fab'、あるい
はFab画分を用いてもよい。本発明の抗体を用いる本
発明のタンパク質の定量法は、 特に制限されるべきも
のではなく、被測定液中の抗原量(例えば、タンパク質
量)に対応した抗体、抗原もしくは抗体−抗原複合体の
量を化学的または物理的手段により検出し、これを既知
量の抗原を含む標準液を用いて作製した標準曲線より算
出する測定法であれば、いずれの測定法を用いてもよ
い。例えば、ネフロメトリー、競合法、イムノメトリッ
ク法およびサンドイッチ法が好適に用いられるが、感
度、特異性の点で、後述するサンドイッチ法を用いるの
が特に好ましい。標識物質を用いる測定法に用いられる
標識剤としては、例えば、放射性同位元素、酵素、蛍光
物質、発光物質などが用いられる。放射性同位元素とし
ては、例えば、〔125I〕、〔131I〕、〔3H〕、〔14
C〕などが用いられる。上記酵素としては、安定で比活
性の大きなものが好ましく、例えば、β−ガラクトシダ
ーゼ、β−グルコシダーゼ、アルカリフォスファター
ゼ、パーオキシダーゼ、リンゴ酸脱水素酵素などが用い
られる。蛍光物質としては、例えば、フルオレスカミ
ン、フルオレッセンイソチオシアネートなどが用いられ
る。発光物質としては、例えば、ルミノール、ルミノー
ル誘導体、ルシフェリン、ルシゲニンなどが用いられ
る。さらに、抗体あるいは抗原と標識剤との結合にビオ
チン−アビジン系を用いることもできる。
【0048】抗原あるいは抗体の不溶化に当っては、物
理吸着を用いてもよく、また通常タンパク質あるいは酵
素等を不溶化、固定化するのに用いられる化学結合を用
いる方法でもよい。担体としては、アガロース、デキス
トラン、セルロースなどの不溶性多糖類、ポリスチレ
ン、ポリアクリルアミド、シリコン等の合成樹脂、ある
いはガラス等が挙げられる。サンドイッチ法においては
不溶化した本発明のモノクローナル抗体に被検液を反応
させ(1次反応)、さらに標識化した別の本発明のモノ
クローナル抗体を反応させ(2次反応)たのち、不溶化
担体上の標識剤の活性を測定することにより被検液中の
本発明のタンパク質量を定量することができる。1次反
応と2次反応は逆の順序に行っても、また、同時に行な
ってもよいし時間をずらして行なってもよい。標識化剤
および不溶化の方法は前記のそれらに準じることができ
る。また、サンドイッチ法による免疫測定法において、
固相用抗体あるいは標識用抗体に用いられる抗体は必ず
しも1種類である必要はなく、測定感度を向上させる等
の目的で2種類以上の抗体の混合物を用いてもよい。本
発明のサンドイッチ法による本発明のタンパク質の測定
法においては、1次反応と2次反応に用いられる本発明
のモノクローナル抗体は、本発明のタンパク質の結合す
る部位が相異なる抗体が好ましく用いられる。すなわ
ち、1次反応および2次反応に用いられる抗体は、例え
ば、2次反応で用いられる抗体が、本発明のタンパク質
のC端部を認識する場合、1次反応で用いられる抗体
は、好ましくはC端部以外、例えばN端部を認識する抗
体が用いられる。
理吸着を用いてもよく、また通常タンパク質あるいは酵
素等を不溶化、固定化するのに用いられる化学結合を用
いる方法でもよい。担体としては、アガロース、デキス
トラン、セルロースなどの不溶性多糖類、ポリスチレ
ン、ポリアクリルアミド、シリコン等の合成樹脂、ある
いはガラス等が挙げられる。サンドイッチ法においては
不溶化した本発明のモノクローナル抗体に被検液を反応
させ(1次反応)、さらに標識化した別の本発明のモノ
クローナル抗体を反応させ(2次反応)たのち、不溶化
担体上の標識剤の活性を測定することにより被検液中の
本発明のタンパク質量を定量することができる。1次反
応と2次反応は逆の順序に行っても、また、同時に行な
ってもよいし時間をずらして行なってもよい。標識化剤
および不溶化の方法は前記のそれらに準じることができ
る。また、サンドイッチ法による免疫測定法において、
固相用抗体あるいは標識用抗体に用いられる抗体は必ず
しも1種類である必要はなく、測定感度を向上させる等
の目的で2種類以上の抗体の混合物を用いてもよい。本
発明のサンドイッチ法による本発明のタンパク質の測定
法においては、1次反応と2次反応に用いられる本発明
のモノクローナル抗体は、本発明のタンパク質の結合す
る部位が相異なる抗体が好ましく用いられる。すなわ
ち、1次反応および2次反応に用いられる抗体は、例え
ば、2次反応で用いられる抗体が、本発明のタンパク質
のC端部を認識する場合、1次反応で用いられる抗体
は、好ましくはC端部以外、例えばN端部を認識する抗
体が用いられる。
【0049】本発明のモノクローナル抗体をサンドイッ
チ法以外の測定システム、例えば、競合法、イムノメト
リック法あるいはネフロメトリーなどに用いることがで
きる。競合法では、被検液中の抗原と標識抗原とを抗体
に対して競合的に反応させたのち、未反応の標識抗原
(F)と、抗体と結合した標識抗原(B)とを分離し
(B/F分離)、B,Fいずれかの標識量を測定し、被
検液中の抗原量を定量する。本反応法には、抗体として
可溶性抗体を用い、B/F分離をポリエチレングリコー
ル、前記抗体に対する第2抗体などを用いる液相法、お
よび、第1抗体として固相化抗体を用いるか、あるい
は、第1抗体は可溶性のものを用い第2抗体として固相
化抗体を用いる固相化法とが用いられる。イムノメトリ
ック法では、被検液中の抗原と固相化抗原とを一定量の
標識化抗体に対して競合反応させた後固相と液相を分離
するか、あるいは、被検液中の抗原と過剰量の標識化抗
体とを反応させ、次に固相化抗原を加え未反応の標識化
抗体を固相に結合させたのち、固相と液相を分離する。
次に、いずれかの相の標識量を測定し被検液中の抗原量
を定量する。また、ネフロメトリーでは、ゲル内あるい
は溶液中で抗原抗体反応の結果生じた不溶性の沈降物の
量を測定する。被検液中の抗原量が僅かであり、少量の
沈降物しか得られない場合にもレーザーの散乱を利用す
るレーザーネフロメトリーなどが好適に用いられる。
チ法以外の測定システム、例えば、競合法、イムノメト
リック法あるいはネフロメトリーなどに用いることがで
きる。競合法では、被検液中の抗原と標識抗原とを抗体
に対して競合的に反応させたのち、未反応の標識抗原
(F)と、抗体と結合した標識抗原(B)とを分離し
(B/F分離)、B,Fいずれかの標識量を測定し、被
検液中の抗原量を定量する。本反応法には、抗体として
可溶性抗体を用い、B/F分離をポリエチレングリコー
ル、前記抗体に対する第2抗体などを用いる液相法、お
よび、第1抗体として固相化抗体を用いるか、あるい
は、第1抗体は可溶性のものを用い第2抗体として固相
化抗体を用いる固相化法とが用いられる。イムノメトリ
ック法では、被検液中の抗原と固相化抗原とを一定量の
標識化抗体に対して競合反応させた後固相と液相を分離
するか、あるいは、被検液中の抗原と過剰量の標識化抗
体とを反応させ、次に固相化抗原を加え未反応の標識化
抗体を固相に結合させたのち、固相と液相を分離する。
次に、いずれかの相の標識量を測定し被検液中の抗原量
を定量する。また、ネフロメトリーでは、ゲル内あるい
は溶液中で抗原抗体反応の結果生じた不溶性の沈降物の
量を測定する。被検液中の抗原量が僅かであり、少量の
沈降物しか得られない場合にもレーザーの散乱を利用す
るレーザーネフロメトリーなどが好適に用いられる。
【0050】これら個々の免疫学的測定法を本発明の定
量方法に適用するにあたっては、特別の条件、操作等の
設定は必要とされない。それぞれの方法における通常の
条件、操作法に当業者の通常の技術的配慮を加えて本発
明のタンパク質の測定系を構築すればよい。これらの一
般的な技術手段の詳細については、総説、成書などを参
照することができる。例えば、入江 寛編「ラジオイム
ノアッセイ〕(講談社、昭和49年発行)、入江 寛編
「続ラジオイムノアッセイ〕(講談社、昭和54年発
行)、石川栄治ら編「酵素免疫測定法」(医学書院、昭
和53年発行)、石川栄治ら編「酵素免疫測定法」(第
2版)(医学書院、昭和57年発行)、石川栄治ら編
「酵素免疫測定法」(第3版)(医学書院、昭和62年
発行)、「Methods in ENZYMOLOGY」Vol. 70(Immunochem
ical Techniques(Part A))、 同書 Vol. 73(Immunochem
ical Techniques(Part B))、 同書 Vol. 74(Immunochem
ical Techniques(Part C))、 同書 Vol. 84(Immunochem
ical Techniques(Part D:Selected Immunoassays))、
同書 Vol. 92(Immunochemical Techniques(Part E:Mono
clonal Antibodies and General Immunoassay Method
s))、 同書 Vol. 121(Immunochemical Techniques(Part
I:Hybridoma Technology and Monoclonal Antibodie
s))(以上、アカデミックプレス社発行)などを参照する
ことができる。以上のようにして、本発明の抗体を用い
ることによって、本発明のタンパク質を感度良く定量す
ることができる。さらには、本発明の抗体を用いて本発
明のタンパク質の濃度を定量することによって、本発明
のタンパク質の濃度の増加が検出された場合、例えば、
循環器系疾患(労作性および安静時狭心症(冠攣縮性狭
心症および異形狭心症)、高血圧、うっ血性心不全、肺
高血圧症、アテローム性動脈硬化症、血管開存性低下
症、血管狭窄、末梢血管疾患、脳卒中など)、閉塞性肺
疾患(慢性喘息、気管支炎など)、アレルギー性疾患
(アレルギー性喘息、アレルギー性鼻炎、じんましんな
ど)、消化管の運動性に特徴づけられる疾患(過敏性腸
症候群など)、糸球体疾患、尿細管間質性疾患、腎不
全、糖尿病合併症、緑内障、ヒトを含むオスの哺乳類動
物の勃起機能不全、ヒトを含むメスの哺乳動物の雌性機
能不全、早産、月経困難などの疾病である、または将来
罹患する可能性が高いと診断することができる。また、
本発明の抗体は、体液や組織などの被検体中に存在する
本発明のタンパク質を検出するために使用することがで
きる。また、本発明のタンパク質を精製するために使用
する抗体カラムの作製、精製時の各分画中の本発明のタ
ンパク質の検出、被検細胞内における本発明のタンパク
質の挙動の分析などのために使用することができる。
量方法に適用するにあたっては、特別の条件、操作等の
設定は必要とされない。それぞれの方法における通常の
条件、操作法に当業者の通常の技術的配慮を加えて本発
明のタンパク質の測定系を構築すればよい。これらの一
般的な技術手段の詳細については、総説、成書などを参
照することができる。例えば、入江 寛編「ラジオイム
ノアッセイ〕(講談社、昭和49年発行)、入江 寛編
「続ラジオイムノアッセイ〕(講談社、昭和54年発
行)、石川栄治ら編「酵素免疫測定法」(医学書院、昭
和53年発行)、石川栄治ら編「酵素免疫測定法」(第
2版)(医学書院、昭和57年発行)、石川栄治ら編
「酵素免疫測定法」(第3版)(医学書院、昭和62年
発行)、「Methods in ENZYMOLOGY」Vol. 70(Immunochem
ical Techniques(Part A))、 同書 Vol. 73(Immunochem
ical Techniques(Part B))、 同書 Vol. 74(Immunochem
ical Techniques(Part C))、 同書 Vol. 84(Immunochem
ical Techniques(Part D:Selected Immunoassays))、
同書 Vol. 92(Immunochemical Techniques(Part E:Mono
clonal Antibodies and General Immunoassay Method
s))、 同書 Vol. 121(Immunochemical Techniques(Part
I:Hybridoma Technology and Monoclonal Antibodie
s))(以上、アカデミックプレス社発行)などを参照する
ことができる。以上のようにして、本発明の抗体を用い
ることによって、本発明のタンパク質を感度良く定量す
ることができる。さらには、本発明の抗体を用いて本発
明のタンパク質の濃度を定量することによって、本発明
のタンパク質の濃度の増加が検出された場合、例えば、
循環器系疾患(労作性および安静時狭心症(冠攣縮性狭
心症および異形狭心症)、高血圧、うっ血性心不全、肺
高血圧症、アテローム性動脈硬化症、血管開存性低下
症、血管狭窄、末梢血管疾患、脳卒中など)、閉塞性肺
疾患(慢性喘息、気管支炎など)、アレルギー性疾患
(アレルギー性喘息、アレルギー性鼻炎、じんましんな
ど)、消化管の運動性に特徴づけられる疾患(過敏性腸
症候群など)、糸球体疾患、尿細管間質性疾患、腎不
全、糖尿病合併症、緑内障、ヒトを含むオスの哺乳類動
物の勃起機能不全、ヒトを含むメスの哺乳動物の雌性機
能不全、早産、月経困難などの疾病である、または将来
罹患する可能性が高いと診断することができる。また、
本発明の抗体は、体液や組織などの被検体中に存在する
本発明のタンパク質を検出するために使用することがで
きる。また、本発明のタンパク質を精製するために使用
する抗体カラムの作製、精製時の各分画中の本発明のタ
ンパク質の検出、被検細胞内における本発明のタンパク
質の挙動の分析などのために使用することができる。
【0051】(4)遺伝子診断剤 本発明のDNAは、例えば、プローブとして使用するこ
とにより、ヒトまたは温血動物(例えば、ラット、マウ
ス、モルモット、ウサギ、トリ、ヒツジ、ブタ、ウシ、
ウマ、ネコ、イヌ、サルなど)における本発明のタンパ
ク質またはその部分ペプチドをコードするDNAまたは
mRNAの異常(遺伝子異常)を検出することができる
ので、例えば、該DNAまたはmRNAの損傷、突然変
異あるいは発現低下や、該DNAまたはmRNAの増加
あるいは発現過多などの遺伝子診断剤として有用であ
る。本発明のDNAを用いる上記の遺伝子診断は、例え
ば、自体公知のノーザンハイブリダイゼーションやPC
R−SSCP法(ゲノミックス(Genomics),第5巻,
874〜879頁(1989年)、プロシージングズ・
オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシ
イズ・オブ・ユーエスエー(Proceedings ofthe Natina
l Academy of Sciences of the United States of Amer
ica),第86巻,2766〜2770頁(1989
年))などにより実施することができる。例えば、ノー
ザンハイブリダイゼーションにより該mRNAの発現過
多が検出された場合は、例えば、循環器系疾患(労作性
および安静時狭心症(冠攣縮性狭心症および異形狭心
症)、高血圧、うっ血性心不全、肺高血圧症、アテロー
ム性動脈硬化症、血管開存性低下症、血管狭窄、末梢血
管疾患、脳卒中など)、閉塞性肺疾患(慢性喘息、気管
支炎など)、アレルギー性疾患(アレルギー性喘息、ア
レルギー性鼻炎、じんましんなど)、消化管の運動性に
特徴づけられる疾患(過敏性腸症候群など)、糸球体疾
患、尿細管間質性疾患、腎不全、糖尿病合併症、緑内
障、ヒトを含むオスの哺乳類動物の勃起機能不全、ヒト
を含むメスの哺乳動物の雌性機能不全、早産、月経困難
などの疾病である可能性が高いと診断することができ
る。
とにより、ヒトまたは温血動物(例えば、ラット、マウ
ス、モルモット、ウサギ、トリ、ヒツジ、ブタ、ウシ、
ウマ、ネコ、イヌ、サルなど)における本発明のタンパ
ク質またはその部分ペプチドをコードするDNAまたは
mRNAの異常(遺伝子異常)を検出することができる
ので、例えば、該DNAまたはmRNAの損傷、突然変
異あるいは発現低下や、該DNAまたはmRNAの増加
あるいは発現過多などの遺伝子診断剤として有用であ
る。本発明のDNAを用いる上記の遺伝子診断は、例え
ば、自体公知のノーザンハイブリダイゼーションやPC
R−SSCP法(ゲノミックス(Genomics),第5巻,
874〜879頁(1989年)、プロシージングズ・
オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシ
イズ・オブ・ユーエスエー(Proceedings ofthe Natina
l Academy of Sciences of the United States of Amer
ica),第86巻,2766〜2770頁(1989
年))などにより実施することができる。例えば、ノー
ザンハイブリダイゼーションにより該mRNAの発現過
多が検出された場合は、例えば、循環器系疾患(労作性
および安静時狭心症(冠攣縮性狭心症および異形狭心
症)、高血圧、うっ血性心不全、肺高血圧症、アテロー
ム性動脈硬化症、血管開存性低下症、血管狭窄、末梢血
管疾患、脳卒中など)、閉塞性肺疾患(慢性喘息、気管
支炎など)、アレルギー性疾患(アレルギー性喘息、ア
レルギー性鼻炎、じんましんなど)、消化管の運動性に
特徴づけられる疾患(過敏性腸症候群など)、糸球体疾
患、尿細管間質性疾患、腎不全、糖尿病合併症、緑内
障、ヒトを含むオスの哺乳類動物の勃起機能不全、ヒト
を含むメスの哺乳動物の雌性機能不全、早産、月経困難
などの疾病である可能性が高いと診断することができ
る。
【0052】(5)アンチセンスDNAを含有する医薬 本発明のDNAに相補的に結合し、該DNAの発現を抑
制することができるアンチセンスDNAは、生体内にお
ける本発明のタンパク質または本発明のDNAの機能を
抑制することができるので、例えば、循環器系疾患(労
作性および安静時狭心症(冠攣縮性狭心症および異形狭
心症)、高血圧、うっ血性心不全、肺高血圧症、アテロ
ーム性動脈硬化症、血管開存性低下症、血管狭窄、末梢
血管疾患、脳卒中など)、閉塞性肺疾患(慢性喘息、気
管支炎など)、アレルギー性疾患(アレルギー性喘息、
アレルギー性鼻炎、じんましんなど)、消化管の運動性
に特徴づけられる疾患(過敏性腸症候群など)、糸球体
疾患、尿細管間質性疾患、腎不全、糖尿病合併症、緑内
障、ヒトを含むオスの哺乳類動物の勃起機能不全、ヒト
を含むメスの哺乳動物の雌性機能不全、早産、月経困難
などの治療・予防剤として使用することができる。上記
アンチセンスDNAを上記の治療・予防剤として使用す
る場合、前記した本発明のDNAを含有する各種疾病の
治療・予防剤と同様にして実施することができる。例え
ば、該アンチセンスDNAを用いる場合、該アンチセン
スDNAを単独あるいはレトロウイルスベクター、アデ
ノウイルスベクター、アデノウイルスアソシエーテッド
ウイルスベクターなどの適当なベクターに挿入した後、
常套手段に従って実施することができる。該アンチセン
スDNAは、そのままで、あるいは摂取促進のために補
助剤などの生理学的に認められる担体とともに製剤化
し、遺伝子銃やハイドロゲルカテーテルのようなカテー
テルによって投与できる。さらに、該アンチセンスDN
Aは、組織や細胞における本発明のDNAの存在やその
発現状況を調べるための診断用オリゴヌクレオチドプロ
ーブとして使用することもできる。
制することができるアンチセンスDNAは、生体内にお
ける本発明のタンパク質または本発明のDNAの機能を
抑制することができるので、例えば、循環器系疾患(労
作性および安静時狭心症(冠攣縮性狭心症および異形狭
心症)、高血圧、うっ血性心不全、肺高血圧症、アテロ
ーム性動脈硬化症、血管開存性低下症、血管狭窄、末梢
血管疾患、脳卒中など)、閉塞性肺疾患(慢性喘息、気
管支炎など)、アレルギー性疾患(アレルギー性喘息、
アレルギー性鼻炎、じんましんなど)、消化管の運動性
に特徴づけられる疾患(過敏性腸症候群など)、糸球体
疾患、尿細管間質性疾患、腎不全、糖尿病合併症、緑内
障、ヒトを含むオスの哺乳類動物の勃起機能不全、ヒト
を含むメスの哺乳動物の雌性機能不全、早産、月経困難
などの治療・予防剤として使用することができる。上記
アンチセンスDNAを上記の治療・予防剤として使用す
る場合、前記した本発明のDNAを含有する各種疾病の
治療・予防剤と同様にして実施することができる。例え
ば、該アンチセンスDNAを用いる場合、該アンチセン
スDNAを単独あるいはレトロウイルスベクター、アデ
ノウイルスベクター、アデノウイルスアソシエーテッド
ウイルスベクターなどの適当なベクターに挿入した後、
常套手段に従って実施することができる。該アンチセン
スDNAは、そのままで、あるいは摂取促進のために補
助剤などの生理学的に認められる担体とともに製剤化
し、遺伝子銃やハイドロゲルカテーテルのようなカテー
テルによって投与できる。さらに、該アンチセンスDN
Aは、組織や細胞における本発明のDNAの存在やその
発現状況を調べるための診断用オリゴヌクレオチドプロ
ーブとして使用することもできる。
【0053】(6)DNA転移動物 本発明は、外来性の本発明のタンパク質をコードするD
NA(以下、本発明の外来性DNAと略記する)または
その変異DNA(本発明の外来性変異DNAと略記する
場合がある)を有する非ヒト哺乳動物を提供する。すな
わち、本発明は、(1)本発明の外来性DNAまたはそ
の変異DNAを有する非ヒト哺乳動物、(2)非ヒト哺
乳動物がゲッ歯動物である第(1)記載の動物、(3)ゲ
ッ歯動物がマウスまたはラットである第(2)記載の動
物、および(4)本発明の外来性DNAまたはその変異
DNAを含有し、哺乳動物において発現しうる組換えベ
クターを提供するものである。本発明の外来性DNAま
たはその変異DNAを有する非ヒト哺乳動物(以下、本
発明のDNA転移動物と略記する)は、未受精卵、受精
卵、精子およびその始原細胞を含む胚芽細胞などに対し
て、好ましくは、非ヒト哺乳動物の発生における胚発生
の段階(さらに好ましくは、単細胞または受精卵細胞の
段階でかつ一般に8細胞期以前)に、リン酸カルシウム
法、電気パルス法、リポフェクション法、凝集法、マイ
クロインジェクション法、パーティクルガン法、DEA
E−デキストラン法などにより目的とするDNAを転移
することによって作出することができる。また、該DN
A転移方法により、体細胞、生体の臓器、組織細胞など
に目的とする本発明の外来性DNAを転移し、細胞培
養、組織培養などに利用することもでき、さらに、これ
ら細胞を上述の胚芽細胞と自体公知の細胞融合法により
融合させることにより本発明のDNA転移動物を作出す
ることもできる。
NA(以下、本発明の外来性DNAと略記する)または
その変異DNA(本発明の外来性変異DNAと略記する
場合がある)を有する非ヒト哺乳動物を提供する。すな
わち、本発明は、(1)本発明の外来性DNAまたはそ
の変異DNAを有する非ヒト哺乳動物、(2)非ヒト哺
乳動物がゲッ歯動物である第(1)記載の動物、(3)ゲ
ッ歯動物がマウスまたはラットである第(2)記載の動
物、および(4)本発明の外来性DNAまたはその変異
DNAを含有し、哺乳動物において発現しうる組換えベ
クターを提供するものである。本発明の外来性DNAま
たはその変異DNAを有する非ヒト哺乳動物(以下、本
発明のDNA転移動物と略記する)は、未受精卵、受精
卵、精子およびその始原細胞を含む胚芽細胞などに対し
て、好ましくは、非ヒト哺乳動物の発生における胚発生
の段階(さらに好ましくは、単細胞または受精卵細胞の
段階でかつ一般に8細胞期以前)に、リン酸カルシウム
法、電気パルス法、リポフェクション法、凝集法、マイ
クロインジェクション法、パーティクルガン法、DEA
E−デキストラン法などにより目的とするDNAを転移
することによって作出することができる。また、該DN
A転移方法により、体細胞、生体の臓器、組織細胞など
に目的とする本発明の外来性DNAを転移し、細胞培
養、組織培養などに利用することもでき、さらに、これ
ら細胞を上述の胚芽細胞と自体公知の細胞融合法により
融合させることにより本発明のDNA転移動物を作出す
ることもできる。
【0054】非ヒト哺乳動物としては、例えば、ウシ、
ブタ、ヒツジ、ヤギ、ウサギ、イヌ、ネコ、モルモッ
ト、ハムスター、マウス、ラットなどが用いられる。な
かでも、病体動物モデル系の作成の面から個体発生およ
び生物サイクルが比較的短く、また、繁殖が容易なゲッ
歯動物、とりわけマウス(例えば、純系として、C57
BL/6系統,DBA2系統など、交雑系として、B6
C3F1系統,BDF1系統,B6D2F1系統,BAL
B/c系統,ICR系統など)またはラット(例えば、
Wistar,SDなど)などが好ましい。哺乳動物に
おいて発現しうる組換えベクターにおける「哺乳動物」
としては、上記の非ヒト哺乳動物の他にヒトなどが挙げ
られる。本発明の外来性DNAとは、非ヒト哺乳動物が
本来有している本発明のDNAではなく、いったん哺乳
動物から単離・抽出された本発明のDNAをいう。本発
明の変異DNAとしては、元の本発明のDNAの塩基配
列に変異(例えば、突然変異など)が生じたもの、具体
的には、塩基の付加、欠損、他の塩基への置換などが生
じたDNAなどが用いられ、また、異常DNAも含まれ
る。該異常DNAとしては、異常な本発明のタンパク質
を発現させるDNAを意味し、例えば、正常な本発明の
タンパク質の機能を抑制するタンパク質を発現させるD
NAなどが用いられる。本発明の外来性DNAは、対象
とする動物と同種あるいは異種のどちらの哺乳動物由来
のものであってもよい。本発明のDNAを対象動物に転
移させるにあたっては、該DNAを動物細胞で発現させ
うるプロモーターの下流に結合したDNAコンストラク
トとして用いるのが一般に有利である。例えば、本発明
のヒトDNAを転移させる場合、これと相同性が高い本
発明のDNAを有する各種哺乳動物(例えば、ウサギ、
イヌ、ネコ、モルモット、ハムスター、ラット、マウス
など)由来のDNAを発現させうる各種プロモーターの
下流に、本発明のヒトDNAを結合したDNAコンスト
ラクト(例、ベクターなど)を対象哺乳動物の受精卵、
例えば、マウス受精卵へマイクロインジェクションする
ことによって本発明のDNAを高発現するDNA転移哺
乳動物を作出することができる。
ブタ、ヒツジ、ヤギ、ウサギ、イヌ、ネコ、モルモッ
ト、ハムスター、マウス、ラットなどが用いられる。な
かでも、病体動物モデル系の作成の面から個体発生およ
び生物サイクルが比較的短く、また、繁殖が容易なゲッ
歯動物、とりわけマウス(例えば、純系として、C57
BL/6系統,DBA2系統など、交雑系として、B6
C3F1系統,BDF1系統,B6D2F1系統,BAL
B/c系統,ICR系統など)またはラット(例えば、
Wistar,SDなど)などが好ましい。哺乳動物に
おいて発現しうる組換えベクターにおける「哺乳動物」
としては、上記の非ヒト哺乳動物の他にヒトなどが挙げ
られる。本発明の外来性DNAとは、非ヒト哺乳動物が
本来有している本発明のDNAではなく、いったん哺乳
動物から単離・抽出された本発明のDNAをいう。本発
明の変異DNAとしては、元の本発明のDNAの塩基配
列に変異(例えば、突然変異など)が生じたもの、具体
的には、塩基の付加、欠損、他の塩基への置換などが生
じたDNAなどが用いられ、また、異常DNAも含まれ
る。該異常DNAとしては、異常な本発明のタンパク質
を発現させるDNAを意味し、例えば、正常な本発明の
タンパク質の機能を抑制するタンパク質を発現させるD
NAなどが用いられる。本発明の外来性DNAは、対象
とする動物と同種あるいは異種のどちらの哺乳動物由来
のものであってもよい。本発明のDNAを対象動物に転
移させるにあたっては、該DNAを動物細胞で発現させ
うるプロモーターの下流に結合したDNAコンストラク
トとして用いるのが一般に有利である。例えば、本発明
のヒトDNAを転移させる場合、これと相同性が高い本
発明のDNAを有する各種哺乳動物(例えば、ウサギ、
イヌ、ネコ、モルモット、ハムスター、ラット、マウス
など)由来のDNAを発現させうる各種プロモーターの
下流に、本発明のヒトDNAを結合したDNAコンスト
ラクト(例、ベクターなど)を対象哺乳動物の受精卵、
例えば、マウス受精卵へマイクロインジェクションする
ことによって本発明のDNAを高発現するDNA転移哺
乳動物を作出することができる。
【0055】本発明のタンパク質の発現ベクターとして
は、大腸菌由来のプラスミド、枯草菌由来のプラスミ
ド、酵母由来のプラスミド、λファージなどのバクテリ
オファージ、モロニー白血病ウィルスなどのレトロウィ
ルス、ワクシニアウィルスまたはバキュロウィルスなど
の動物ウイルスなどが用いられる。なかでも、大腸菌由
来のプラスミド、枯草菌由来のプラスミドまたは酵母由
来のプラスミドなどが好ましく用いられる。上記のDN
A発現調節を行なうプロモーターとしては、例えば、
ウイルス(例、シミアンウイルス、サイトメガロウイル
ス、モロニー白血病ウイルス、JCウイルス、乳癌ウイ
ルス、ポリオウイルスなど)に由来するDNAのプロモ
ーター、各種哺乳動物(ヒト、ウサギ、イヌ、ネコ、
モルモット、ハムスター、ラット、マウスなど)由来の
プロモーター、例えば、アルブミン、インスリンII、
ウロプラキンII、エラスターゼ、エリスロポエチン、
エンドセリン、筋クレアチンキナーゼ、グリア線維性酸
性タンパク質ク、グルタチオンS−トランスフェラー
ゼ、血小板由来成長因子β、ケラチンK1,K10およ
びK14、コラーゲンI型およびII型、サイクリック
AMP依存タンパク質キナーゼβIサブユニット、ジス
トロフィン、酒石酸抵抗性アルカリフォスファターゼ、
心房ナトリウム利尿性因子、内皮レセプターチロシンキ
ナーゼ(一般にTie2と略される)、ナトリウムカリ
ウムアデノシン3リン酸化酵素(Na,K−ATPas
e)、ニューロフィラメント軽鎖、メタロチオネインI
およびIIA、メタロプロティナーゼ1組織インヒビタ
ー、MHCクラスI抗原(H−2L)、H−ras、レ
ニン、ドーパミンβ−水酸化酵素、甲状腺ペルオキシダ
ーゼ(TPO)、ポリペプチド鎖延長因子1α(EF−
1α)、βアクチン、αおよびβミオシン重鎖、ミオシ
ン軽鎖1および2、ミエリン基礎タンパク質、チログロ
ブリン、Thy−1、免疫グロブリン、H鎖可変部(V
NP)、血清アミロイドPコンポーネント、ミオグロビ
ン、トロポニンC、平滑筋αアクチン、プレプロエンケ
ファリンA、バソプレシンなどのプロモーターなどが用
いられる。なかでも、全身で高発現することが可能なサ
イトメガロウイルスプロモーター、ヒトポリペプチド鎖
延長因子1α(EF−1α)のプロモーター、ヒトおよ
びニワトリβアクチンプロモーターなどが好適である。
は、大腸菌由来のプラスミド、枯草菌由来のプラスミ
ド、酵母由来のプラスミド、λファージなどのバクテリ
オファージ、モロニー白血病ウィルスなどのレトロウィ
ルス、ワクシニアウィルスまたはバキュロウィルスなど
の動物ウイルスなどが用いられる。なかでも、大腸菌由
来のプラスミド、枯草菌由来のプラスミドまたは酵母由
来のプラスミドなどが好ましく用いられる。上記のDN
A発現調節を行なうプロモーターとしては、例えば、
ウイルス(例、シミアンウイルス、サイトメガロウイル
ス、モロニー白血病ウイルス、JCウイルス、乳癌ウイ
ルス、ポリオウイルスなど)に由来するDNAのプロモ
ーター、各種哺乳動物(ヒト、ウサギ、イヌ、ネコ、
モルモット、ハムスター、ラット、マウスなど)由来の
プロモーター、例えば、アルブミン、インスリンII、
ウロプラキンII、エラスターゼ、エリスロポエチン、
エンドセリン、筋クレアチンキナーゼ、グリア線維性酸
性タンパク質ク、グルタチオンS−トランスフェラー
ゼ、血小板由来成長因子β、ケラチンK1,K10およ
びK14、コラーゲンI型およびII型、サイクリック
AMP依存タンパク質キナーゼβIサブユニット、ジス
トロフィン、酒石酸抵抗性アルカリフォスファターゼ、
心房ナトリウム利尿性因子、内皮レセプターチロシンキ
ナーゼ(一般にTie2と略される)、ナトリウムカリ
ウムアデノシン3リン酸化酵素(Na,K−ATPas
e)、ニューロフィラメント軽鎖、メタロチオネインI
およびIIA、メタロプロティナーゼ1組織インヒビタ
ー、MHCクラスI抗原(H−2L)、H−ras、レ
ニン、ドーパミンβ−水酸化酵素、甲状腺ペルオキシダ
ーゼ(TPO)、ポリペプチド鎖延長因子1α(EF−
1α)、βアクチン、αおよびβミオシン重鎖、ミオシ
ン軽鎖1および2、ミエリン基礎タンパク質、チログロ
ブリン、Thy−1、免疫グロブリン、H鎖可変部(V
NP)、血清アミロイドPコンポーネント、ミオグロビ
ン、トロポニンC、平滑筋αアクチン、プレプロエンケ
ファリンA、バソプレシンなどのプロモーターなどが用
いられる。なかでも、全身で高発現することが可能なサ
イトメガロウイルスプロモーター、ヒトポリペプチド鎖
延長因子1α(EF−1α)のプロモーター、ヒトおよ
びニワトリβアクチンプロモーターなどが好適である。
【0056】上記ベクターは、DNA転移哺乳動物にお
いて目的とするメッセンジャーRNAの転写を終結する
配列(一般にターミネターと呼ばれる)を有しているこ
とが好ましく、例えば、ウィルス由来および各種哺乳動
物由来の各DNAの配列を用いることができ、好ましく
は、シミアンウィルスのSV40ターミネターなどが用
いられる。その他、目的とする外来性DNAをさらに高
発現させる目的で各DNAのスプライシングシグナル、
エンハンサー領域、真核DNAのイントロンの一部など
をプロモーター領域の5´上流、プロモーター領域と翻
訳領域間あるいは翻訳領域の3´下流 に連結すること
も目的により可能である。正常な本発明のタンパク質の
翻訳領域は、ヒトまたは各種哺乳動物(例えば、ウサ
ギ、イヌ、ネコ、モルモット、ハムスター、ラット、マ
ウスなど)由来の肝臓、腎臓、甲状腺細胞、線維芽細胞
由来DNAおよび市販の各種ゲノムDNAライブラリー
よりゲノムDNAの全てあるいは一部として、または肝
臓、腎臓、甲状腺細胞、線維芽細胞由来RNAより公知
の方法により調製された相補DNAを原料として取得す
ることが出来る。また、外来性の異常DNAは、上記の
細胞または組織より得られた正常なタンパク質の翻訳領
域を点突然変異誘発法により変異した翻訳領域を作製す
ることができる。該翻訳領域は転移動物において発現し
うるDNAコンストラクトとして、前記のプロモーター
の下流および所望により転写終結部位の上流に連結させ
る通常のDNA工学的手法により作製することができ
る。受精卵細胞段階における本発明の外来性DNAの転
移は、対象哺乳動物の胚芽細胞および体細胞のすべてに
存在するように確保される。DNA転移後の作出動物の
胚芽細胞において、本発明の外来性DNAが存在するこ
とは、作出動物の後代がすべて、その胚芽細胞および体
細胞のすべてに本発明の外来性DNAを保持することを
意味する。本発明の外来性DNAを受け継いだこの種の
動物の子孫はその胚芽細胞および体細胞のすべてに本発
明の外来性DNAを有する。
いて目的とするメッセンジャーRNAの転写を終結する
配列(一般にターミネターと呼ばれる)を有しているこ
とが好ましく、例えば、ウィルス由来および各種哺乳動
物由来の各DNAの配列を用いることができ、好ましく
は、シミアンウィルスのSV40ターミネターなどが用
いられる。その他、目的とする外来性DNAをさらに高
発現させる目的で各DNAのスプライシングシグナル、
エンハンサー領域、真核DNAのイントロンの一部など
をプロモーター領域の5´上流、プロモーター領域と翻
訳領域間あるいは翻訳領域の3´下流 に連結すること
も目的により可能である。正常な本発明のタンパク質の
翻訳領域は、ヒトまたは各種哺乳動物(例えば、ウサ
ギ、イヌ、ネコ、モルモット、ハムスター、ラット、マ
ウスなど)由来の肝臓、腎臓、甲状腺細胞、線維芽細胞
由来DNAおよび市販の各種ゲノムDNAライブラリー
よりゲノムDNAの全てあるいは一部として、または肝
臓、腎臓、甲状腺細胞、線維芽細胞由来RNAより公知
の方法により調製された相補DNAを原料として取得す
ることが出来る。また、外来性の異常DNAは、上記の
細胞または組織より得られた正常なタンパク質の翻訳領
域を点突然変異誘発法により変異した翻訳領域を作製す
ることができる。該翻訳領域は転移動物において発現し
うるDNAコンストラクトとして、前記のプロモーター
の下流および所望により転写終結部位の上流に連結させ
る通常のDNA工学的手法により作製することができ
る。受精卵細胞段階における本発明の外来性DNAの転
移は、対象哺乳動物の胚芽細胞および体細胞のすべてに
存在するように確保される。DNA転移後の作出動物の
胚芽細胞において、本発明の外来性DNAが存在するこ
とは、作出動物の後代がすべて、その胚芽細胞および体
細胞のすべてに本発明の外来性DNAを保持することを
意味する。本発明の外来性DNAを受け継いだこの種の
動物の子孫はその胚芽細胞および体細胞のすべてに本発
明の外来性DNAを有する。
【0057】本発明の外来性正常DNAを転移させた非
ヒト哺乳動物は、交配により外来性DNAを安定に保持
することを確認して、該DNA保有動物として通常の飼
育環境で継代飼育することが出来る。受精卵細胞段階に
おける本発明の外来性DNAの転移は、対象哺乳動物の
胚芽細胞および体細胞の全てに過剰に存在するように確
保される。DNA転移後の作出動物の胚芽細胞において
本発明の外来性DNAが過剰に存在することは、作出動
物の子孫が全てその胚芽細胞および体細胞の全てに本発
明の外来性DNAを過剰に有することを意味する。本発
明の外来性DNAを受け継いだこの種の動物の子孫はそ
の胚芽細胞および体細胞の全てに本発明の外来性DNA
を過剰に有する。導入DNAを相同染色体の両方に持つ
ホモザイゴート動物を取得し、この雌雄の動物を交配す
ることによりすべての子孫が該DNAを過剰に有するよ
うに繁殖継代することができる。本発明の正常DNAを
有する非ヒト哺乳動物は、本発明の正常DNAが高発現
させられており、内在性の正常DNAの機能を促進する
ことにより最終的に本発明のタンパク質の機能亢進症を
発症することがあり、その病態モデル動物として利用す
ることができる。例えば、本発明の正常DNA転移動物
を用いて、本発明のタンパク質の機能亢進症や、本発明
のタンパク質が関連する疾患の病態機序の解明およびこ
れらの疾患の治療方法の検討を行なうことが可能であ
る。また、本発明の外来性正常DNAを転移させた哺乳
動物は、遊離した本発明のタンパク質の増加症状を有す
ることから、本発明のタンパク質に関連する疾患に対す
る治療薬のスクリーニング試験にも利用可能である。
ヒト哺乳動物は、交配により外来性DNAを安定に保持
することを確認して、該DNA保有動物として通常の飼
育環境で継代飼育することが出来る。受精卵細胞段階に
おける本発明の外来性DNAの転移は、対象哺乳動物の
胚芽細胞および体細胞の全てに過剰に存在するように確
保される。DNA転移後の作出動物の胚芽細胞において
本発明の外来性DNAが過剰に存在することは、作出動
物の子孫が全てその胚芽細胞および体細胞の全てに本発
明の外来性DNAを過剰に有することを意味する。本発
明の外来性DNAを受け継いだこの種の動物の子孫はそ
の胚芽細胞および体細胞の全てに本発明の外来性DNA
を過剰に有する。導入DNAを相同染色体の両方に持つ
ホモザイゴート動物を取得し、この雌雄の動物を交配す
ることによりすべての子孫が該DNAを過剰に有するよ
うに繁殖継代することができる。本発明の正常DNAを
有する非ヒト哺乳動物は、本発明の正常DNAが高発現
させられており、内在性の正常DNAの機能を促進する
ことにより最終的に本発明のタンパク質の機能亢進症を
発症することがあり、その病態モデル動物として利用す
ることができる。例えば、本発明の正常DNA転移動物
を用いて、本発明のタンパク質の機能亢進症や、本発明
のタンパク質が関連する疾患の病態機序の解明およびこ
れらの疾患の治療方法の検討を行なうことが可能であ
る。また、本発明の外来性正常DNAを転移させた哺乳
動物は、遊離した本発明のタンパク質の増加症状を有す
ることから、本発明のタンパク質に関連する疾患に対す
る治療薬のスクリーニング試験にも利用可能である。
【0058】一方、本発明の外来性異常DNAを有する
非ヒト哺乳動物は、交配により外来性DNAを安定に保
持することを確認して該DNA保有動物として通常の飼
育環境で継代飼育することが出来る。さらに、目的とす
る外来DNAを前述のプラスミドに組み込んで原科とし
て用いることができる。プロモーターとのDNAコンス
トラク卜は、通常のDNA工学的手法によって作製する
ことができる。受精卵細胞段階における本発明の異常D
NAの転移は、対象哺乳動物の胚芽細胞および体細胞の
全てに存在するように確保される。DNA転移後の作出
動物の胚芽細胞において本発明の異常DNAが存在する
ことは、作出動物の子孫が全てその胚芽細胞および体細
胞の全てに本発明の異常DNAを有することを意味す
る。本発明の外来性DNAを受け継いだこの種の動物の
子孫は、その胚芽細胞および体細胞の全てに本発明の異
常DNAを有する。導入DNAを相同染色体の両方に持
つホモザイゴート動物を取得し、この雌雄の動物を交配
することによりすべての子孫が該DNAを有するように
繁殖継代することができる。本発明の異常DNAを有す
る非ヒト哺乳動物は、本発明の異常DNAが高発現させ
られており、内在性の正常DNAの機能を阻害すること
により最終的に本発明のタンパク質の機能不活性型不応
症となることがあり、その病態モデル動物として利用す
ることができる。例えば、本発明の異常DNA転移動物
を用いて、本発明のタンパク質の機能不活性型不応症の
病態機序の解明およびこの疾患を治療方法の検討を行な
うことが可能である。また、具体的な利用可能性として
は、本発明の異常DNA高発現動物は、本発明のタンパ
ク質の機能不活性型不応症における本発明の異常タンパ
ク質による正常タンパク質の機能阻害(dominant negat
ive作用)を解明するモデルとなる。また、本発明の外
来異常DNAを転移させた哺乳動物は、遊離した本発明
のタンパク質の増加症状を有することから、本発明のタ
ンパク質の機能不活性型不応症に対する治療薬スクリー
ニング試験にも利用可能である。
非ヒト哺乳動物は、交配により外来性DNAを安定に保
持することを確認して該DNA保有動物として通常の飼
育環境で継代飼育することが出来る。さらに、目的とす
る外来DNAを前述のプラスミドに組み込んで原科とし
て用いることができる。プロモーターとのDNAコンス
トラク卜は、通常のDNA工学的手法によって作製する
ことができる。受精卵細胞段階における本発明の異常D
NAの転移は、対象哺乳動物の胚芽細胞および体細胞の
全てに存在するように確保される。DNA転移後の作出
動物の胚芽細胞において本発明の異常DNAが存在する
ことは、作出動物の子孫が全てその胚芽細胞および体細
胞の全てに本発明の異常DNAを有することを意味す
る。本発明の外来性DNAを受け継いだこの種の動物の
子孫は、その胚芽細胞および体細胞の全てに本発明の異
常DNAを有する。導入DNAを相同染色体の両方に持
つホモザイゴート動物を取得し、この雌雄の動物を交配
することによりすべての子孫が該DNAを有するように
繁殖継代することができる。本発明の異常DNAを有す
る非ヒト哺乳動物は、本発明の異常DNAが高発現させ
られており、内在性の正常DNAの機能を阻害すること
により最終的に本発明のタンパク質の機能不活性型不応
症となることがあり、その病態モデル動物として利用す
ることができる。例えば、本発明の異常DNA転移動物
を用いて、本発明のタンパク質の機能不活性型不応症の
病態機序の解明およびこの疾患を治療方法の検討を行な
うことが可能である。また、具体的な利用可能性として
は、本発明の異常DNA高発現動物は、本発明のタンパ
ク質の機能不活性型不応症における本発明の異常タンパ
ク質による正常タンパク質の機能阻害(dominant negat
ive作用)を解明するモデルとなる。また、本発明の外
来異常DNAを転移させた哺乳動物は、遊離した本発明
のタンパク質の増加症状を有することから、本発明のタ
ンパク質の機能不活性型不応症に対する治療薬スクリー
ニング試験にも利用可能である。
【0059】また、上記2種類の本発明のDNA転移動
物のその他の利用可能性として、例えば、 組織培養のための細胞源としての使用、 本発明のDNA転移動物の組織中のDNAもしくはR
NAを直接分析するか、またはDNAにより発現された
タンパク質組織を分析することによる、本発明のタンパ
ク質により特異的に発現あるいは活性化するタンパク質
との関連性についての解析、 DNAを有する組織の細胞を標準組織培養技術により
培養し、これらを使用して、一般に培養困難な組織から
の細胞の機能の研究、 上記記載の細胞を用いることによる細胞の機能を高
めるような薬剤のスクリーニング、および 本発明の変異タンパク質を単離精製およびその抗体作
製などが考えられる。 さらに、本発明のDNA転移動物を用いて、本発明のタ
ンパク質の機能不活性型不応症などを含む、本発明のタ
ンパク質に関連する疾患の臨床症状を調べることがで
き、また、本発明のタンパク質に関連する疾患モデルの
各臓器におけるより詳細な病理学的所見が得られ、新し
い治療方法の開発、さらには、該疾患による二次的疾患
の研究および治療に貢献することができる。また、本発
明のDNA転移動物から各臓器を取り出し、細切後、ト
リプシンなどのタンパク質分解酵素により、遊離したD
NA転移細胞の取得、その培養またはその培養細胞の系
統化を行なうことが可能である。さらに、本発明のタン
パク質産生細胞の特定化、アポトーシス、分化あるいは
増殖との関連性、またはそれらにおけるシグナル伝達機
構を調べ、それらの異常を調べることなどができ、本発
明のタンパク質およびその作用解明のための有効な研究
材料となる。さらに、本発明のDNA転移動物を用い
て、本発明のタンパク質の機能不活性型不応症を含む、
本発明のタンパク質に関連する疾患の治療薬の開発を行
なうために、上述の検査法および定量法などを用いて、
有効で迅速な該疾患治療薬のスクリーニング法を提供す
ることが可能となる。また、本発明のDNA転移動物ま
たは本発明の外来性DNA発現ベクターを用いて、本発
明のタンパク質が関連する疾患のDNA治療法を検討、
開発することが可能である。
物のその他の利用可能性として、例えば、 組織培養のための細胞源としての使用、 本発明のDNA転移動物の組織中のDNAもしくはR
NAを直接分析するか、またはDNAにより発現された
タンパク質組織を分析することによる、本発明のタンパ
ク質により特異的に発現あるいは活性化するタンパク質
との関連性についての解析、 DNAを有する組織の細胞を標準組織培養技術により
培養し、これらを使用して、一般に培養困難な組織から
の細胞の機能の研究、 上記記載の細胞を用いることによる細胞の機能を高
めるような薬剤のスクリーニング、および 本発明の変異タンパク質を単離精製およびその抗体作
製などが考えられる。 さらに、本発明のDNA転移動物を用いて、本発明のタ
ンパク質の機能不活性型不応症などを含む、本発明のタ
ンパク質に関連する疾患の臨床症状を調べることがで
き、また、本発明のタンパク質に関連する疾患モデルの
各臓器におけるより詳細な病理学的所見が得られ、新し
い治療方法の開発、さらには、該疾患による二次的疾患
の研究および治療に貢献することができる。また、本発
明のDNA転移動物から各臓器を取り出し、細切後、ト
リプシンなどのタンパク質分解酵素により、遊離したD
NA転移細胞の取得、その培養またはその培養細胞の系
統化を行なうことが可能である。さらに、本発明のタン
パク質産生細胞の特定化、アポトーシス、分化あるいは
増殖との関連性、またはそれらにおけるシグナル伝達機
構を調べ、それらの異常を調べることなどができ、本発
明のタンパク質およびその作用解明のための有効な研究
材料となる。さらに、本発明のDNA転移動物を用い
て、本発明のタンパク質の機能不活性型不応症を含む、
本発明のタンパク質に関連する疾患の治療薬の開発を行
なうために、上述の検査法および定量法などを用いて、
有効で迅速な該疾患治療薬のスクリーニング法を提供す
ることが可能となる。また、本発明のDNA転移動物ま
たは本発明の外来性DNA発現ベクターを用いて、本発
明のタンパク質が関連する疾患のDNA治療法を検討、
開発することが可能である。
【0060】(8)ノックアウト動物 本発明は、本発明のDNAが不活性化された非ヒト哺乳
動物胚幹細胞および本発明のDNA発現不全非ヒト哺乳
動物を提供する。すなわち、本発明は、(1)本発明の
DNAが不活性化された非ヒト哺乳動物胚幹細胞、
(2)該DNAがレポーター遺伝子(例、大腸菌由来の
β−ガラクトシダーゼ遺伝子)を導入することにより不
活性化された第(1)項記載の胚幹細胞、(3)ネオマ
イシン耐性である第(1)項記載の胚幹細胞、(4)非
ヒト哺乳動物がゲッ歯動物である第(1)項記載の胚幹
細胞、(5)ゲッ歯動物がマウスである第(4)項記載
の胚幹細胞、(6)本発明のDNAが不活性化された該
DNA発現不全非ヒト哺乳動物、(7)該DNAがレポ
ーター遺伝子(例、大腸菌由来のβ−ガラクトシダーゼ
遺伝子)を導入することにより不活性化され、該レポー
ター遺伝子が本発明のDNAに対するプロモーターの制
御下で発現しうる第(6)項記載の非ヒト哺乳動物、
(8)非ヒト哺乳動物がゲッ歯動物である第(6)項記
載の非ヒト哺乳動物、(9)ゲッ歯動物がマウスである
第(8)項記載の非ヒト哺乳動物、および(10)第
(7)項記載の動物に、試験化合物を投与し、レポータ
ー遺伝子の発現を検出することを特徴とする本発明のD
NAに対するプロモーター活性を促進または阻害する化
合物またはその塩のスクリーニング方法などを提供す
る。
動物胚幹細胞および本発明のDNA発現不全非ヒト哺乳
動物を提供する。すなわち、本発明は、(1)本発明の
DNAが不活性化された非ヒト哺乳動物胚幹細胞、
(2)該DNAがレポーター遺伝子(例、大腸菌由来の
β−ガラクトシダーゼ遺伝子)を導入することにより不
活性化された第(1)項記載の胚幹細胞、(3)ネオマ
イシン耐性である第(1)項記載の胚幹細胞、(4)非
ヒト哺乳動物がゲッ歯動物である第(1)項記載の胚幹
細胞、(5)ゲッ歯動物がマウスである第(4)項記載
の胚幹細胞、(6)本発明のDNAが不活性化された該
DNA発現不全非ヒト哺乳動物、(7)該DNAがレポ
ーター遺伝子(例、大腸菌由来のβ−ガラクトシダーゼ
遺伝子)を導入することにより不活性化され、該レポー
ター遺伝子が本発明のDNAに対するプロモーターの制
御下で発現しうる第(6)項記載の非ヒト哺乳動物、
(8)非ヒト哺乳動物がゲッ歯動物である第(6)項記
載の非ヒト哺乳動物、(9)ゲッ歯動物がマウスである
第(8)項記載の非ヒト哺乳動物、および(10)第
(7)項記載の動物に、試験化合物を投与し、レポータ
ー遺伝子の発現を検出することを特徴とする本発明のD
NAに対するプロモーター活性を促進または阻害する化
合物またはその塩のスクリーニング方法などを提供す
る。
【0061】本発明のDNAが不活性化された非ヒト哺
乳動物胚幹細胞とは、該非ヒト哺乳動物が有する本発明
のDNAに人為的に変異を加えることにより、DNAの
発現能を抑制するか、もしくは該DNAがコードしてい
る本発明のタンパク質の活性を実質的に喪失させること
により、DNAが実質的に本発明のタンパク質の発現能
を有さない(以下、本発明のノックアウトDNAと称す
ることがある)非ヒト哺乳動物の胚幹細胞(以下、ES
細胞と略記する)をいう。非ヒト哺乳動物としては、前
記と同様のものが用いられる。本発明のDNAに人為的
に変異を加える方法としては、例えば、遺伝子工学的手
法により該DNA配列の一部又は全部の削除、他DNA
を挿入または置換させることによって行なうことができ
る。これらの変異により、例えば、コドンの読み取り枠
をずらしたり、プロモーターあるいはエキソンの機能を
破壊することにより本発明のノックアウトDNAを作製
すればよい。本発明のDNAが不活性化された非ヒト哺
乳動物胚幹細胞(以下、本発明のDNA不活性化ES細
胞または本発明のノックアウトES細胞と略記する)の
具体例としては、例えば、目的とする非ヒト哺乳動物が
有する本発明のDNAを単離し、そのエキソン部分にネ
オマイシン耐性遺伝子、ハイグロマイシン耐性遺伝子を
代表とする薬剤耐性遺伝子、あるいはlacZ(β−ガ
ラクトシダーゼ遺伝子)、cat(クロラムフェニコー
ルアセチルトランスフェラーゼ遺伝子)を代表とするレ
ポーター遺伝子等を挿入することによりエキソンの機能
を破壊するか、あるいはエキソン間のイントロン部分に
遺伝子の転写を終結させるDNA配列(例えば、polyA
付加シグナルなど)を挿入し、完全なメッセンジャーR
NAを合成できなくすることによって、結果的に遺伝子
を破壊するように構築したDNA配列を有するDNA鎖
(以下、ターゲッティングベクターと略記する)を、例
えば相同組換え法により該動物の染色体に導入し、得ら
れたES細胞について本発明のDNA上あるいはその近
傍のDNA配列をプローブとしたサザンハイブリダイゼ
ーション解析あるいはターゲッティングベクター上のD
NA配列とターゲッティングベクター作製に使用した本
発明のDNA以外の近傍領域のDNA配列をプライマー
としたPCR法により解析し、本発明のノックアウトE
S細胞を選別することにより得ることができる。
乳動物胚幹細胞とは、該非ヒト哺乳動物が有する本発明
のDNAに人為的に変異を加えることにより、DNAの
発現能を抑制するか、もしくは該DNAがコードしてい
る本発明のタンパク質の活性を実質的に喪失させること
により、DNAが実質的に本発明のタンパク質の発現能
を有さない(以下、本発明のノックアウトDNAと称す
ることがある)非ヒト哺乳動物の胚幹細胞(以下、ES
細胞と略記する)をいう。非ヒト哺乳動物としては、前
記と同様のものが用いられる。本発明のDNAに人為的
に変異を加える方法としては、例えば、遺伝子工学的手
法により該DNA配列の一部又は全部の削除、他DNA
を挿入または置換させることによって行なうことができ
る。これらの変異により、例えば、コドンの読み取り枠
をずらしたり、プロモーターあるいはエキソンの機能を
破壊することにより本発明のノックアウトDNAを作製
すればよい。本発明のDNAが不活性化された非ヒト哺
乳動物胚幹細胞(以下、本発明のDNA不活性化ES細
胞または本発明のノックアウトES細胞と略記する)の
具体例としては、例えば、目的とする非ヒト哺乳動物が
有する本発明のDNAを単離し、そのエキソン部分にネ
オマイシン耐性遺伝子、ハイグロマイシン耐性遺伝子を
代表とする薬剤耐性遺伝子、あるいはlacZ(β−ガ
ラクトシダーゼ遺伝子)、cat(クロラムフェニコー
ルアセチルトランスフェラーゼ遺伝子)を代表とするレ
ポーター遺伝子等を挿入することによりエキソンの機能
を破壊するか、あるいはエキソン間のイントロン部分に
遺伝子の転写を終結させるDNA配列(例えば、polyA
付加シグナルなど)を挿入し、完全なメッセンジャーR
NAを合成できなくすることによって、結果的に遺伝子
を破壊するように構築したDNA配列を有するDNA鎖
(以下、ターゲッティングベクターと略記する)を、例
えば相同組換え法により該動物の染色体に導入し、得ら
れたES細胞について本発明のDNA上あるいはその近
傍のDNA配列をプローブとしたサザンハイブリダイゼ
ーション解析あるいはターゲッティングベクター上のD
NA配列とターゲッティングベクター作製に使用した本
発明のDNA以外の近傍領域のDNA配列をプライマー
としたPCR法により解析し、本発明のノックアウトE
S細胞を選別することにより得ることができる。
【0062】また、相同組換え法等により本発明のDN
Aを不活化させる元のES細胞としては、例えば、前述
のような既に樹立されたものを用いてもよく、また公知
EvansとKaufmaの方法に準じて新しく樹立したものでも
よい。例えば、マウスのES細胞の場合、現在、一般的
には129系のES細胞が使用されているが、免疫学的
背景がはっきりしていないので、これに代わる純系で免
疫学的に遺伝的背景が明らかなES細胞を取得するなど
の目的で例えば、C57BL/6マウスやC57BL/
6の採卵数の少なさをDBA/2との交雑により改善し
たBDF1マウス(C57BL/6とDBA/2との
F1)を用いて樹立したものなども良好に用いうる。B
DF1マウスは、採卵数が多く、かつ、卵が丈夫である
という利点に加えて、C57BL/6マウスを背景に持
つので、これを用いて得られたES細胞は病態モデルマ
ウスを作出したとき、C57BL/6マウスとバックク
ロスすることでその遺伝的背景をC57BL/6マウス
に代えることが可能である点で有利に用い得る。また、
ES細胞を樹立する場合、一般には受精後3.5日目の
胚盤胞を使用するが、これ以外に8細胞期胚を採卵し胚
盤胞まで培養して用いることにより効率よく多数の初期
胚を取得することができる。また、雌雄いずれのES細
胞を用いてもよいが、通常雄のES細胞の方が生殖系列
キメラを作出するのに都合が良い。また、煩雑な培養の
手間を削減するためにもできるだけ早く雌雄の判別を行
なうことが望ましい。ES細胞の雌雄の判定方法として
は、例えば、PCR法によりY染色体上の性決定領域の
遺伝子を増幅、検出する方法が、その1例として挙げる
ことができる。この方法を使用すれば、従来、核型分析
をするのに約106個の細胞数を要していたのに対し
て、1コロニー程度のES細胞数(約50個)で済むの
で、培養初期におけるES細胞の第一次セレクションを
雌雄の判別で行なうことが可能であり、早期に雄細胞の
選定を可能にしたことにより培養初期の手間は大幅に削
減できる。
Aを不活化させる元のES細胞としては、例えば、前述
のような既に樹立されたものを用いてもよく、また公知
EvansとKaufmaの方法に準じて新しく樹立したものでも
よい。例えば、マウスのES細胞の場合、現在、一般的
には129系のES細胞が使用されているが、免疫学的
背景がはっきりしていないので、これに代わる純系で免
疫学的に遺伝的背景が明らかなES細胞を取得するなど
の目的で例えば、C57BL/6マウスやC57BL/
6の採卵数の少なさをDBA/2との交雑により改善し
たBDF1マウス(C57BL/6とDBA/2との
F1)を用いて樹立したものなども良好に用いうる。B
DF1マウスは、採卵数が多く、かつ、卵が丈夫である
という利点に加えて、C57BL/6マウスを背景に持
つので、これを用いて得られたES細胞は病態モデルマ
ウスを作出したとき、C57BL/6マウスとバックク
ロスすることでその遺伝的背景をC57BL/6マウス
に代えることが可能である点で有利に用い得る。また、
ES細胞を樹立する場合、一般には受精後3.5日目の
胚盤胞を使用するが、これ以外に8細胞期胚を採卵し胚
盤胞まで培養して用いることにより効率よく多数の初期
胚を取得することができる。また、雌雄いずれのES細
胞を用いてもよいが、通常雄のES細胞の方が生殖系列
キメラを作出するのに都合が良い。また、煩雑な培養の
手間を削減するためにもできるだけ早く雌雄の判別を行
なうことが望ましい。ES細胞の雌雄の判定方法として
は、例えば、PCR法によりY染色体上の性決定領域の
遺伝子を増幅、検出する方法が、その1例として挙げる
ことができる。この方法を使用すれば、従来、核型分析
をするのに約106個の細胞数を要していたのに対し
て、1コロニー程度のES細胞数(約50個)で済むの
で、培養初期におけるES細胞の第一次セレクションを
雌雄の判別で行なうことが可能であり、早期に雄細胞の
選定を可能にしたことにより培養初期の手間は大幅に削
減できる。
【0063】また、第二次セレクションとしては、例え
ば、G−バンディング法による染色体数の確認等により
行うことができる。得られるES細胞の染色体数は正常
数の100%が望ましいが、樹立の際の物理的操作等の
関係上困難な場合は、ES細胞の遺伝子をノックアウト
した後、正常細胞(例えば、マウスでは染色体数が2n
=40である細胞)に再びクローニングすることが望ま
しい。このようにして得られた胚幹細胞株は、通常その
増殖性は大変良いが、個体発生できる能力を失いやすい
ので、注意深く継代培養することが必要である。例え
ば、STO繊維芽細胞のような適当なフィーダー細胞上
でLIF(1−10000U/ml)存在下に炭酸ガス培養
器内(好ましくは、5%炭酸ガス、95%空気または5
%酸素、5%炭酸ガス、90%空気)で約37℃で培養
するなどの方法で培養し、継代時には、例えば、トリプ
シン/EDTA溶液(通常0.001−0.5%トリプシ
ン/0.1−5mM EDTA、好ましくは約0.1%ト
リプシン/1mM EDTA)処理により単細胞化し、
新たに用意したフィーダー細胞上に播種する方法などが
とられる。このような継代は、通常1−3日毎に行なう
が、この際に細胞の観察を行い、形態的に異常な細胞が
見受けられた場合はその培養細胞は放棄することが望ま
れる。ES細胞は、適当な条件により、高密度に至るま
で単層培養するか、または細胞集塊を形成するまで浮遊
培養することにより、頭頂筋、内臓筋、心筋などの種々
のタイプの細胞に分化させることが可能であり〔M. J.
Evans及びM. H. Kaufman, ネイチャー(Nature)第292
巻、154頁、1981年;G. R. Martin プロシーディング
ス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンス
・ユーエスエー(Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A.)第7
8巻、7634頁、1981年;T. C. Doetschm
anら、ジャーナル・オブ・エンブリオロジー・アンド
・エクスペリメンタル・モルフォロジー、第87巻、27
頁、1985年〕、本発明のES細胞を分化させて得られる
本発明のDNA発現不全細胞は、インビトロにおける本
発明のタンパク質の細胞生物学的検討において有用であ
る。本発明のDNA発現不全非ヒト哺乳動物は、該動物
のmRNA量を公知方法を用いて測定して間接的にその
発現量を比較することにより、正常動物と区別すること
が可能である。該非ヒト哺乳動物としては、前記と同様
のものが用いられる。
ば、G−バンディング法による染色体数の確認等により
行うことができる。得られるES細胞の染色体数は正常
数の100%が望ましいが、樹立の際の物理的操作等の
関係上困難な場合は、ES細胞の遺伝子をノックアウト
した後、正常細胞(例えば、マウスでは染色体数が2n
=40である細胞)に再びクローニングすることが望ま
しい。このようにして得られた胚幹細胞株は、通常その
増殖性は大変良いが、個体発生できる能力を失いやすい
ので、注意深く継代培養することが必要である。例え
ば、STO繊維芽細胞のような適当なフィーダー細胞上
でLIF(1−10000U/ml)存在下に炭酸ガス培養
器内(好ましくは、5%炭酸ガス、95%空気または5
%酸素、5%炭酸ガス、90%空気)で約37℃で培養
するなどの方法で培養し、継代時には、例えば、トリプ
シン/EDTA溶液(通常0.001−0.5%トリプシ
ン/0.1−5mM EDTA、好ましくは約0.1%ト
リプシン/1mM EDTA)処理により単細胞化し、
新たに用意したフィーダー細胞上に播種する方法などが
とられる。このような継代は、通常1−3日毎に行なう
が、この際に細胞の観察を行い、形態的に異常な細胞が
見受けられた場合はその培養細胞は放棄することが望ま
れる。ES細胞は、適当な条件により、高密度に至るま
で単層培養するか、または細胞集塊を形成するまで浮遊
培養することにより、頭頂筋、内臓筋、心筋などの種々
のタイプの細胞に分化させることが可能であり〔M. J.
Evans及びM. H. Kaufman, ネイチャー(Nature)第292
巻、154頁、1981年;G. R. Martin プロシーディング
ス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンス
・ユーエスエー(Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A.)第7
8巻、7634頁、1981年;T. C. Doetschm
anら、ジャーナル・オブ・エンブリオロジー・アンド
・エクスペリメンタル・モルフォロジー、第87巻、27
頁、1985年〕、本発明のES細胞を分化させて得られる
本発明のDNA発現不全細胞は、インビトロにおける本
発明のタンパク質の細胞生物学的検討において有用であ
る。本発明のDNA発現不全非ヒト哺乳動物は、該動物
のmRNA量を公知方法を用いて測定して間接的にその
発現量を比較することにより、正常動物と区別すること
が可能である。該非ヒト哺乳動物としては、前記と同様
のものが用いられる。
【0064】本発明のDNA発現不全非ヒト哺乳動物
は、例えば、前述のようにして作製したターゲッティン
グベクターをマウス胚幹細胞またはマウス卵細胞に導入
し、導入によりターゲッティングベクターの本発明のD
NAが不活性化されたDNA配列が遺伝子相同組換えに
より、マウス胚幹細胞またはマウス卵細胞の染色体上の
本発明のDNAと入れ換わる相同組換えをさせることに
より、本発明のDNAをノックアウトさせることができ
る。本発明のDNAがノックアウトされた細胞は、本発
明のDNA上またはその近傍のDNA配列をプローブと
したサザンハイブリダイゼーション解析またはターゲッ
ティングベクター上のDNA配列と、ターゲッティング
ベクターに使用したマウス由来の本発明のDNA以外の
近傍領域のDNA配列とをプライマーとしたPCR法に
よる解析で判定することができる。非ヒト哺乳動物胚幹
細胞を用いた場合は、遺伝子相同組換えにより、本発明
のDNAが不活性化された細胞株をクローニングし、そ
の細胞を適当な時期、例えば、8細胞期の非ヒト哺乳動
物胚または胚盤胞に注入し、作製したキメラ胚を偽妊娠
させた該非ヒト哺乳動物の子宮に移植する。作出された
動物は正常な本発明のDNA座をもつ細胞と人為的に変
異した本発明のDNA座をもつ細胞との両者から構成さ
れるキメラ動物である。該キメラ動物の生殖細胞の一部
が変異した本発明のDNA座をもつ場合、このようなキ
メラ個体と正常個体を交配することにより得られた個体
群より、全ての組織が人為的に変異を加えた本発明のD
NA座をもつ細胞で構成された個体を、例えば、コート
カラーの判定等により選別することにより得られる。こ
のようにして得られた個体は、通常、本発明のタンパク
質のヘテロ発現不全個体であり、本発明のタンパク質の
ヘテロ発現不全個体同志を交配し、それらの産仔から本
発明のタンパク質のホモ発現不全個体を得ることができ
る。卵細胞を使用する場合は、例えば、卵細胞核内にマ
イクロインジェクション法でDNA溶液を注入すること
によりターゲッティングベクターを染色体内に導入した
トランスジェニック非ヒト哺乳動物を得ることができ、
これらのトランスジェニック非ヒト哺乳動物に比べて、
遺伝子相同組換えにより本発明のDNA座に変異のある
ものを選択することにより得られる。
は、例えば、前述のようにして作製したターゲッティン
グベクターをマウス胚幹細胞またはマウス卵細胞に導入
し、導入によりターゲッティングベクターの本発明のD
NAが不活性化されたDNA配列が遺伝子相同組換えに
より、マウス胚幹細胞またはマウス卵細胞の染色体上の
本発明のDNAと入れ換わる相同組換えをさせることに
より、本発明のDNAをノックアウトさせることができ
る。本発明のDNAがノックアウトされた細胞は、本発
明のDNA上またはその近傍のDNA配列をプローブと
したサザンハイブリダイゼーション解析またはターゲッ
ティングベクター上のDNA配列と、ターゲッティング
ベクターに使用したマウス由来の本発明のDNA以外の
近傍領域のDNA配列とをプライマーとしたPCR法に
よる解析で判定することができる。非ヒト哺乳動物胚幹
細胞を用いた場合は、遺伝子相同組換えにより、本発明
のDNAが不活性化された細胞株をクローニングし、そ
の細胞を適当な時期、例えば、8細胞期の非ヒト哺乳動
物胚または胚盤胞に注入し、作製したキメラ胚を偽妊娠
させた該非ヒト哺乳動物の子宮に移植する。作出された
動物は正常な本発明のDNA座をもつ細胞と人為的に変
異した本発明のDNA座をもつ細胞との両者から構成さ
れるキメラ動物である。該キメラ動物の生殖細胞の一部
が変異した本発明のDNA座をもつ場合、このようなキ
メラ個体と正常個体を交配することにより得られた個体
群より、全ての組織が人為的に変異を加えた本発明のD
NA座をもつ細胞で構成された個体を、例えば、コート
カラーの判定等により選別することにより得られる。こ
のようにして得られた個体は、通常、本発明のタンパク
質のヘテロ発現不全個体であり、本発明のタンパク質の
ヘテロ発現不全個体同志を交配し、それらの産仔から本
発明のタンパク質のホモ発現不全個体を得ることができ
る。卵細胞を使用する場合は、例えば、卵細胞核内にマ
イクロインジェクション法でDNA溶液を注入すること
によりターゲッティングベクターを染色体内に導入した
トランスジェニック非ヒト哺乳動物を得ることができ、
これらのトランスジェニック非ヒト哺乳動物に比べて、
遺伝子相同組換えにより本発明のDNA座に変異のある
ものを選択することにより得られる。
【0065】このようにして本発明のDNAがノックア
ウトされている個体は、交配により得られた動物個体も
該DNAがノックアウトされていることを確認して通常
の飼育環境で飼育継代を行なうことができる。さらに、
生殖系列の取得および保持についても常法に従えばよ
い。すなわち、該不活化DNAの保有する雌雄の動物を
交配することにより、該不活化DNAを相同染色体の両
方に持つホモザイゴート動物を取得しうる。得られたホ
モザイゴート動物は、母親動物に対して、正常個体1,
ホモザイゴート複数になるような状態で飼育することに
より効率的に得ることができる。ヘテロザイゴート動物
の雌雄を交配することにより、該不活化DNAを有する
ホモザイゴートおよびヘテロザイゴート動物を繁殖継代
する。本発明のDNAが不活性化された非ヒト哺乳動物
胚幹細胞は、本発明のDNA発現不全非ヒト哺乳動物を
作出する上で、非常に有用である。また、本発明のDN
A発現不全非ヒト哺乳動物は、本発明のタンパク質によ
り誘導され得る種々の生物活性を欠失するため、本発明
のタンパク質の生物活性の不活性化を原因とする疾病の
モデルとなり得るので、これらの疾病の原因究明及び治
療法の検討に有用である。
ウトされている個体は、交配により得られた動物個体も
該DNAがノックアウトされていることを確認して通常
の飼育環境で飼育継代を行なうことができる。さらに、
生殖系列の取得および保持についても常法に従えばよ
い。すなわち、該不活化DNAの保有する雌雄の動物を
交配することにより、該不活化DNAを相同染色体の両
方に持つホモザイゴート動物を取得しうる。得られたホ
モザイゴート動物は、母親動物に対して、正常個体1,
ホモザイゴート複数になるような状態で飼育することに
より効率的に得ることができる。ヘテロザイゴート動物
の雌雄を交配することにより、該不活化DNAを有する
ホモザイゴートおよびヘテロザイゴート動物を繁殖継代
する。本発明のDNAが不活性化された非ヒト哺乳動物
胚幹細胞は、本発明のDNA発現不全非ヒト哺乳動物を
作出する上で、非常に有用である。また、本発明のDN
A発現不全非ヒト哺乳動物は、本発明のタンパク質によ
り誘導され得る種々の生物活性を欠失するため、本発明
のタンパク質の生物活性の不活性化を原因とする疾病の
モデルとなり得るので、これらの疾病の原因究明及び治
療法の検討に有用である。
【0066】本明細書および図面において、塩基やアミ
ノ酸などを略号で表示する場合、IUPAC−IUB
Commision on Biochemical Nomenclature による略号あ
るいは当該分野における慣用略号に基づくものであり、
その例を下記する。またアミノ酸に関し光学異性体があ
り得る場合は、特に明示しなければL体を示すものとす
る。 DNA :デオキシリボ核酸 cDNA :相補的デオキシリボ核酸 A :アデニン T :チミン G :グアニン C :シトシン RNA :リボ核酸 mRNA :メッセンジャーリボ核酸 dATP :デオキシアデノシン三リン酸 dTTP :デオキシチミジン三リン酸 dGTP :デオキシグアノシン三リン酸 dCTP :デオキシシチジン三リン酸 ATP :アデノシン三リン酸 EDTA :エチレンジアミン四酢酸 SDS :ドデシル硫酸ナトリウム
ノ酸などを略号で表示する場合、IUPAC−IUB
Commision on Biochemical Nomenclature による略号あ
るいは当該分野における慣用略号に基づくものであり、
その例を下記する。またアミノ酸に関し光学異性体があ
り得る場合は、特に明示しなければL体を示すものとす
る。 DNA :デオキシリボ核酸 cDNA :相補的デオキシリボ核酸 A :アデニン T :チミン G :グアニン C :シトシン RNA :リボ核酸 mRNA :メッセンジャーリボ核酸 dATP :デオキシアデノシン三リン酸 dTTP :デオキシチミジン三リン酸 dGTP :デオキシグアノシン三リン酸 dCTP :デオキシシチジン三リン酸 ATP :アデノシン三リン酸 EDTA :エチレンジアミン四酢酸 SDS :ドデシル硫酸ナトリウム
【0067】Gly :グリシン Ala :アラニン Val :バリン Leu :ロイシン Ile :イソロイシン Ser :セリン Thr :スレオニン Cys :システイン Met :メチオニン Glu :グルタミン酸 Asp :アスパラギン酸 Lys :リジン Arg :アルギニン His :ヒスチジン Phe :フェニルアラニン Tyr :チロシン Trp :トリプトファン Pro :プロリン Asn :アスパラギン Gln :グルタミン pGlu :ピログルタミン酸
【0068】また、本明細書中で繁用される置換基、保
護基および試薬を下記の記号で表記する。 Me :メチル基 Et :エチル基 Bu :ブチル基 Ph :フェニル基 TC :チアゾリジン−4(R)−カルボキサミド基 Tos :p−トルエンスルフォニル CHO :ホルミル Bzl :ベンジル C12Bzl :2,6−ジクロロベンジル Bom :ベンジルオキシメチル Z :ベンジルオキシカルボニル Cl−Z :2−クロロベンジルオキシカルボニル Br−Z :2−ブロモベンジルオキシカルボニル Boc :t−ブトキシカルボニル DNP :ジニトロフェニル Trt :トリチル Bum :t−ブトキシメチル Fmoc :N−9−フルオレニルメトキシカルボニル HOBt :1−ヒドロキシベンズトリアゾール HOOBt :3,4−ジヒドロ−3−ヒドロキシ−4−オキソ− 1,2,3−ベンゾトリアジン HONB :1-ヒドロキシ-5-ノルボルネン-2,3-ジカルボキシイミド DCC :N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド
護基および試薬を下記の記号で表記する。 Me :メチル基 Et :エチル基 Bu :ブチル基 Ph :フェニル基 TC :チアゾリジン−4(R)−カルボキサミド基 Tos :p−トルエンスルフォニル CHO :ホルミル Bzl :ベンジル C12Bzl :2,6−ジクロロベンジル Bom :ベンジルオキシメチル Z :ベンジルオキシカルボニル Cl−Z :2−クロロベンジルオキシカルボニル Br−Z :2−ブロモベンジルオキシカルボニル Boc :t−ブトキシカルボニル DNP :ジニトロフェニル Trt :トリチル Bum :t−ブトキシメチル Fmoc :N−9−フルオレニルメトキシカルボニル HOBt :1−ヒドロキシベンズトリアゾール HOOBt :3,4−ジヒドロ−3−ヒドロキシ−4−オキソ− 1,2,3−ベンゾトリアジン HONB :1-ヒドロキシ-5-ノルボルネン-2,3-ジカルボキシイミド DCC :N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド
【0069】本願明細書の配列表の配列番号は、以下の
配列を示す。[配列番号:1]配列番号:7で表される本
発明のヒト肺由来ホスホジエステラーゼVのアミノ酸配
列を示すと実質的に同一のアミノ酸配列を示す。 [配列番号:2]配列番号:1で表されるアミノ酸配列の
N末端から109個のアミノ酸が欠失している部分アミ
ノ酸配列を示す。 [配列番号:3]配列番号:1で表されるアミノ酸配列を
コードするDNAの塩基配列を示す。 [配列番号:4]配列番号:2で表されるアミノ酸配列を
コードするDNAの塩基配列を示す。 [配列番号:5]後述の実施例1において、本発明のヒト
肺由来ホスホジエステラーゼVをコードするDNAのク
ローニングに使用した合成プライマーの塩基配列を示
す。 [配列番号:6]後述の実施例1において、本発明のヒト
肺由来ホスホジエステラーゼVをコードするDNAのク
ローニングに使用した合成プライマーの塩基配列を示
す。 [配列番号:7]本発明のヒト肺由来ホスホジエステラー
ゼVのアミノ酸配列を示す。 [配列番号:8]配列番号:7で表されるアミノ酸配列の
N末端から109個のアミノ酸が欠失している部分アミ
ノ酸配列を示す。 [配列番号:9]配列番号:7で表されるアミノ酸配列を
コードするDNAの塩基配列を示す。 [配列番号:10]配列番号:8で表されるアミノ酸配列
をコードするDNAの塩基配列を示す。
配列を示す。[配列番号:1]配列番号:7で表される本
発明のヒト肺由来ホスホジエステラーゼVのアミノ酸配
列を示すと実質的に同一のアミノ酸配列を示す。 [配列番号:2]配列番号:1で表されるアミノ酸配列の
N末端から109個のアミノ酸が欠失している部分アミ
ノ酸配列を示す。 [配列番号:3]配列番号:1で表されるアミノ酸配列を
コードするDNAの塩基配列を示す。 [配列番号:4]配列番号:2で表されるアミノ酸配列を
コードするDNAの塩基配列を示す。 [配列番号:5]後述の実施例1において、本発明のヒト
肺由来ホスホジエステラーゼVをコードするDNAのク
ローニングに使用した合成プライマーの塩基配列を示
す。 [配列番号:6]後述の実施例1において、本発明のヒト
肺由来ホスホジエステラーゼVをコードするDNAのク
ローニングに使用した合成プライマーの塩基配列を示
す。 [配列番号:7]本発明のヒト肺由来ホスホジエステラー
ゼVのアミノ酸配列を示す。 [配列番号:8]配列番号:7で表されるアミノ酸配列の
N末端から109個のアミノ酸が欠失している部分アミ
ノ酸配列を示す。 [配列番号:9]配列番号:7で表されるアミノ酸配列を
コードするDNAの塩基配列を示す。 [配列番号:10]配列番号:8で表されるアミノ酸配列
をコードするDNAの塩基配列を示す。
【0070】後述の実施例2で得られた形質転換体エシ
ェリヒア コリ(Escherichia coli)BL21/pPD
E51は、平成10年7月13日から通商産業省工業技
術院生命工学工業技術研究所(NIBH)に寄託番号F
ERM BP−6417として、平成10年6月18日
から財団法人・発酵研究所(IFO)に寄託番号IFO
16185として寄託されている。
ェリヒア コリ(Escherichia coli)BL21/pPD
E51は、平成10年7月13日から通商産業省工業技
術院生命工学工業技術研究所(NIBH)に寄託番号F
ERM BP−6417として、平成10年6月18日
から財団法人・発酵研究所(IFO)に寄託番号IFO
16185として寄託されている。
【0071】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はそれに限定されるものではな
い。なお、大腸菌を用いての遺伝子操作法は、モレキュ
ラー・クローニング(Molecular cloning)に記載され
ている方法に従った。
的に説明するが、本発明はそれに限定されるものではな
い。なお、大腸菌を用いての遺伝子操作法は、モレキュ
ラー・クローニング(Molecular cloning)に記載され
ている方法に従った。
【0072】実施例1 ヒト肺由来ホスホジエステラー
ゼをコードする遺伝子のクローニング cDNAのクローニングは、ジーントラッパーポジティ
ブ選択システム(ギブコビーアールエル社)を用いて行
った。選択した大腸菌を培養後、DNAを抽出し、Ther
mo Sequenase Core Sequencing Kit(アマシャム社)を
用いて反応を行ない、SQ−3000 DNAシーケン
サー(日立社)により、cDNA断片の塩基配列を決定
した。取得したクローンは、配列番号:9で表される2
499個の塩基配列を含有する3036個の塩基配列を
有していた。このcDNA断片には、配列番号:7で表
される833個のアミノ酸からなる新規ホスホジエステ
ラーゼVがコードされていた。また、公知のウシ由来ホ
スホジエステラーゼV(Linda M. McAllister ら J.Bi
ol. Chem. 268(30), 22863(1993) NCBI GenBank Acces
sion No.L16545)とのアミノ酸レベルでの相同性は92
%であった。本発明のヒト肺由来ホスホジエステラーゼ
VをコードするDNAを保持するプラスミドpPDE5
0を公知の手法により、大腸菌(Escherichia coli)D
H10Bに導入して、形質転換体:大腸菌(Escherichi
a coli)DH10B/pPDE50を得た。
ゼをコードする遺伝子のクローニング cDNAのクローニングは、ジーントラッパーポジティ
ブ選択システム(ギブコビーアールエル社)を用いて行
った。選択した大腸菌を培養後、DNAを抽出し、Ther
mo Sequenase Core Sequencing Kit(アマシャム社)を
用いて反応を行ない、SQ−3000 DNAシーケン
サー(日立社)により、cDNA断片の塩基配列を決定
した。取得したクローンは、配列番号:9で表される2
499個の塩基配列を含有する3036個の塩基配列を
有していた。このcDNA断片には、配列番号:7で表
される833個のアミノ酸からなる新規ホスホジエステ
ラーゼVがコードされていた。また、公知のウシ由来ホ
スホジエステラーゼV(Linda M. McAllister ら J.Bi
ol. Chem. 268(30), 22863(1993) NCBI GenBank Acces
sion No.L16545)とのアミノ酸レベルでの相同性は92
%であった。本発明のヒト肺由来ホスホジエステラーゼ
VをコードするDNAを保持するプラスミドpPDE5
0を公知の手法により、大腸菌(Escherichia coli)D
H10Bに導入して、形質転換体:大腸菌(Escherichi
a coli)DH10B/pPDE50を得た。
【0073】実施例2 大腸菌発現ベクターの構築 本発明のヒト肺由来ホスホジエステラーゼVをコードす
るcDNAをEcoRIとXhoIで切断し、同様に処
理したpGEX4T−2(ファルマシア社)とライゲー
ションした。ライゲーション液を用いて大腸菌BL21
(フナコシ社)を形質転換し、本発明のヒト肺由来ホス
ホジエステラーゼVを発現する大腸菌(Escherichia co
li)BL21/pPDE51を取得した。
るcDNAをEcoRIとXhoIで切断し、同様に処
理したpGEX4T−2(ファルマシア社)とライゲー
ションした。ライゲーション液を用いて大腸菌BL21
(フナコシ社)を形質転換し、本発明のヒト肺由来ホス
ホジエステラーゼVを発現する大腸菌(Escherichia co
li)BL21/pPDE51を取得した。
【0074】実施例3 組換え型ヒト肺由来ホスホジエ
ステラーゼVの大腸菌での発現と精製 実施例2で得られた大腸菌BL21/pPDE51を用
いて、本発明の組換え型ヒト肺由来ホスホジエステラー
ゼVを取得した。大腸菌での発現および精製はGST
Gene Fusion System(ファルマシア
社)添付のプロトコールに準じて行った。その結果、目
的の約100kDaの組換え型ヒト肺由来ホスホジエス
テラーゼが1Lの大腸菌培養液から、12.5mg取得
できた。
ステラーゼVの大腸菌での発現と精製 実施例2で得られた大腸菌BL21/pPDE51を用
いて、本発明の組換え型ヒト肺由来ホスホジエステラー
ゼVを取得した。大腸菌での発現および精製はGST
Gene Fusion System(ファルマシア
社)添付のプロトコールに準じて行った。その結果、目
的の約100kDaの組換え型ヒト肺由来ホスホジエス
テラーゼが1Lの大腸菌培養液から、12.5mg取得
できた。
【0075】実施例4 ヒト肺由来ホスホジエステラー
ゼVのホスホジエステラーゼ活性の検出 ヒト肺由来ホスホジエステラーゼVのホスホジエステラ
ーゼ活性の検出はPhosphodiesterase[3H]cGMP SPA en
zyme assay kit(アマシャム社)を用いて行った。その
結果、実施例2で得た酵素溶液にホスホジエステラーゼ
活性が認められた。また、pGEX4T−2をBL21
に形質転換したものをコントロールとして用いたが、こ
れにはホスホジエステラーゼ活性は認められなかった。
ゼVのホスホジエステラーゼ活性の検出 ヒト肺由来ホスホジエステラーゼVのホスホジエステラ
ーゼ活性の検出はPhosphodiesterase[3H]cGMP SPA en
zyme assay kit(アマシャム社)を用いて行った。その
結果、実施例2で得た酵素溶液にホスホジエステラーゼ
活性が認められた。また、pGEX4T−2をBL21
に形質転換したものをコントロールとして用いたが、こ
れにはホスホジエステラーゼ活性は認められなかった。
【0076】実施例5 阻害剤探索系の設定 96穴プレート(OPTIプレート、パッカード社)に
緩衝液〔0.5M Tris−HCl(pH7.5)、
83mM MgCl2、17mM EGTA〕10μ
l、実施例3で得られた組換え型ヒト肺由来ホスホジエ
ステラーゼV(0.025mg/ml)10μl、超純
水65μl、阻害剤サンプル5μl、[3H]cGMP
10μlを添加し、30℃にて30分間反応した。反応
終了後、SPA beads溶液〔18mg/ml Ytt
rium silicate beads、18mMZnSO4〕50μlを
添加し、約20分間、室温で放置した後、シンチレーシ
ョンカウンター(Topcount、パッカード社)を
用いて測定した。無添加の場合の放射活性(1780c
pm)に対し、組換え型ヒト肺由来ホスホジエステラー
ゼVを添加した場合は、10367cpmの放射活性を
示した。この反応に各種濃度のホスホジエステラーゼV
の阻害剤であるシルデナフィル(Drugs of Future,22
(2)、1997)を添加することによりホスホジエス
テラーゼ活性は阻害され、シルデナフィルは約2nMで
この酵素反応を50%阻害した。このことから、本アッ
セイ系を用いて、ホスホジエステラーゼ阻害剤の探索が
可能であることを確認した。 実施例6 阻害剤探索の実施 実施例5で設定した方法を用いて組換え型ヒト肺由来ホ
スホジエステラーゼ阻害剤の探索を行った。その結果、
多種類の化合物が阻害活性を示した。その一例として下
記の化1で表される構造を有する化合物を挙げる。本化
合物は2.29nMでこの酵素反応を50%阻害した。
緩衝液〔0.5M Tris−HCl(pH7.5)、
83mM MgCl2、17mM EGTA〕10μ
l、実施例3で得られた組換え型ヒト肺由来ホスホジエ
ステラーゼV(0.025mg/ml)10μl、超純
水65μl、阻害剤サンプル5μl、[3H]cGMP
10μlを添加し、30℃にて30分間反応した。反応
終了後、SPA beads溶液〔18mg/ml Ytt
rium silicate beads、18mMZnSO4〕50μlを
添加し、約20分間、室温で放置した後、シンチレーシ
ョンカウンター(Topcount、パッカード社)を
用いて測定した。無添加の場合の放射活性(1780c
pm)に対し、組換え型ヒト肺由来ホスホジエステラー
ゼVを添加した場合は、10367cpmの放射活性を
示した。この反応に各種濃度のホスホジエステラーゼV
の阻害剤であるシルデナフィル(Drugs of Future,22
(2)、1997)を添加することによりホスホジエス
テラーゼ活性は阻害され、シルデナフィルは約2nMで
この酵素反応を50%阻害した。このことから、本アッ
セイ系を用いて、ホスホジエステラーゼ阻害剤の探索が
可能であることを確認した。 実施例6 阻害剤探索の実施 実施例5で設定した方法を用いて組換え型ヒト肺由来ホ
スホジエステラーゼ阻害剤の探索を行った。その結果、
多種類の化合物が阻害活性を示した。その一例として下
記の化1で表される構造を有する化合物を挙げる。本化
合物は2.29nMでこの酵素反応を50%阻害した。
【化1】
【0077】
【発明の効果】本発明のタンパク質は、本発明のタンパ
ク質の活性(具体的にはホスホジエステラーゼ活性、よ
り好ましくはホスホジエステラーゼV活性、さらに好ま
しくは、配列番号:7で表わされるアミノ酸配列を有す
るタンパク質が特異的に有するホスホジエステラーゼ活
性)を促進もしくは阻害する化合物またはその塩のスク
リーニングのための試薬として有用である。さらに、本
発明のタンパク質に対する抗体は、本発明のタンパク質
を特異的に認識することができるので、被検液中の本発
明のタンパク質の定量などに使用することができる。
ク質の活性(具体的にはホスホジエステラーゼ活性、よ
り好ましくはホスホジエステラーゼV活性、さらに好ま
しくは、配列番号:7で表わされるアミノ酸配列を有す
るタンパク質が特異的に有するホスホジエステラーゼ活
性)を促進もしくは阻害する化合物またはその塩のスク
リーニングのための試薬として有用である。さらに、本
発明のタンパク質に対する抗体は、本発明のタンパク質
を特異的に認識することができるので、被検液中の本発
明のタンパク質の定量などに使用することができる。
【0078】
【配列表】 [Sequence Listing] <110> Takeda Chemical Industries, Ltd. <120> Novel Protein and its DNA <130> A98119 <150> JP 10-204964 <151> 1998-07-21 <130> A99069 <150> JP 11-108974 <151> 1999-04-16 <160> 10 <210> 1 <211> 833 <212> PRT <213> Human <400> 1 Met Leu Pro Phe Gly Asp Lys Thr Arg Glu Met Val Asn Ala Trp Phe 1 5 10 15 Ala Glu Arg Val His Thr Ile Pro Val Cys Lys Glu Gly Ile Gln Gly 20 25 30 His Thr Glu Ser Cys Ser Cys Pro Leu Gln Gln Ser Pro Arg Ala Asp 35 40 45 Asn Ser Ala Pro Gly Thr Pro Thr Arg Lys Ile Ser Ala Ser Glu Phe 50 55 60 Asp Arg Pro Leu Arg Pro Ile Val Val Lys Asp Ser Glu Gly Thr Val 65 70 75 80 Ser Phe Leu Ser Asp Ser Glu Lys Lys Glu Gln Met Pro Leu Thr Pro 85 90 95 Pro Arg Phe Asp His Asp Glu Gly Asp Gln Cys Ser Arg Leu Leu Glu 100 105 110 Leu Val Lys Asp Ile Ser Ser His Leu Asp Val Thr Ala Leu Cys His 115 120 125 Lys Ile Phe Leu His Ile His Gly Leu Ile Ala Ala Asp Arg Tyr Ser 130 135 140 Leu Phe Leu Val Cys Glu Asp Ser Ser Asn Asp Lys Phe Leu Ile Ser 145 150 155 160 Arg Leu Phe Asp Val Ala Glu Gly Ser Thr Leu Glu Glu Val Ser Asn 165 170 175 Asn Cys Ile Arg Leu Glu Trp Asn Lys Gly Ile Val Gly His Val Ala 180 185 190 Ala Leu Gly Glu Pro Leu Asn Ile Lys Asp Ala Tyr Glu Asp Pro Arg 195 200 205 Phe Asn Ala Glu Val Asp Gln Ile Thr Gly Tyr Lys Thr Gln Ser Ile 210 215 220 Leu Cys Met Pro Ile Lys Asn His Arg Glu Glu Val Val Gly Val Ala 225 230 235 240 Gln Ala Ile Asn Lys Lys Ser Gly Asn Gly Gly Thr Phe Thr Glu Lys 245 250 255 Asp Glu Lys Asp Phe Ala Ala Tyr Leu Ala Phe Cys Gly Ile Val Leu 260 265 270 His Asn Ala Gln Leu Tyr Glu Thr Ser Leu Leu Glu Asn Lys Arg Asn 275 280 285 Gln Val Leu Leu Asp Leu Ala Ser Leu Ile Phe Glu Glu Gln Gln Ser 290 295 300 Leu Glu Val Ile Leu Lys Lys Ile Ala Ala Thr Ile Ile Ser Phe Met 305 310 315 320 Gln Val Gln Lys Cys Thr Ile Phe Ile Val Asp Glu Asp Cys Ser Asp 325 330 335 Ser Phe Ser Ser Val Phe His Met Glu Cys Glu Glu Leu Glu Lys Ser 340 345 350 Ser Asp Thr Leu Thr Arg Glu His Asp Ala Asn Lys Ile Asn Tyr Met 355 360 365 Tyr Ala Gln Tyr Val Lys Asn Thr Met Glu Pro Leu Asn Ile Pro Asp 370 375 380 Val Ser Lys Asp Lys Arg Phe Pro Trp Thr Thr Glu Asn Thr Gly Asn 385 390 395 400 Val Asn Gln Gln Cys Ile Arg Ser Leu Leu Cys Thr Pro Ile Lys Asn 405 410 415 Gly Lys Lys Asn Lys Val Ile Gly Val Cys Gln Leu Val Asn Lys Met 420 425 430 Glu Glu Asn Thr Gly Lys Val Lys Pro Phe Asn Arg Asn Asp Glu Gln 435 440 445 Phe Leu Glu Ala Phe Val Ile Phe Cys Gly Leu Gly Ile Gln Asn Thr 450 455 460 Gln Met Tyr Glu Ala Val Glu Arg Ala Met Ala Lys Gln Met Val Thr 465 470 475 480 Leu Glu Val Leu Ser Tyr His Ala Ser Ala Ala Glu Glu Glu Thr Arg 485 490 495 Glu Leu Gln Ser Leu Ala Ala Ala Val Val Pro Ser Ala Gln Thr Leu 500 505 510 Lys Ile Thr Asp Phe Ser Phe Ser Asp Phe Glu Leu Ser Asp Leu Glu 515 520 525 Thr Ala Leu Cys Thr Ile Arg Met Phe Thr Asp Leu Asn Leu Val Gln 530 535 540 Asn Phe Gln Met Lys His Glu Val Leu Cys Arg Trp Ile Leu Ser Val 545 550 555 560 Lys Lys Asn Tyr Arg Lys Asn Val Ala Tyr His Asn Trp Arg His Ala 565 570 575 Phe Asn Thr Ala Gln Cys Met Phe Ala Ala Leu Lys Ala Gly Lys Ile 580 585 590 Gln Asn Lys Leu Thr Asp Leu Glu Ile Leu Ala Leu Leu Ile Ala Ala 595 600 605 Leu Ser His Asp Leu Asp His Arg Gly Val Asn Asn Ser Tyr Ile Gln 610 615 620 Arg Ser Glu His Pro Leu Ala Gln Leu Tyr Cys His Ser Ile Met Glu 625 630 635 640 His His His Phe Asp Gln Cys Leu Met Ile Leu Asn Ser Pro Gly Asn 645 650 655 Gln Ile Leu Ser Gly Leu Ser Ile Glu Glu Tyr Lys Thr Thr Leu Lys 660 665 670 Ile Ile Lys Gln Ala Ile Leu Ala Thr Asp Leu Ala Leu Tyr Ile Lys 675 680 685 Arg Arg Gly Glu Phe Phe Glu Leu Ile Arg Lys Asn Gln Phe Asn Leu 690 695 700 Glu Asp Pro His Gln Lys Glu Leu Phe Leu Ala Met Leu Met Thr Ala 705 710 715 720 Cys Asp Leu Ser Ala Ile Thr Lys Pro Trp Pro Ile Gln Gln Arg Ile 725 730 735 Ala Glu Leu Val Ala Thr Glu Phe Phe Asp Gln Gly Asp Arg Glu Arg 740 745 750 Lys Gly Leu Asn Ile Glu Pro Thr Asp Leu Met Asn Arg Glu Lys Lys 755 760 765 Asn Lys Ile Pro Ser Met Gln Val Gly Phe Ile Asp Ala Ile Cys Leu 770 775 780 Gln Leu Tyr Glu Ala Leu Thr His Val Ser Glu Asp Cys Phe Pro Leu 785 790 795 800 Leu Asp Gly Cys Arg Lys Asn Arg Gln Lys Trp Gln Ala Leu Ala Glu 805 810 815 Gln Gln Glu Lys Met Leu Ile Asn Gly Glu Ser Gly Gln Ala Lys Arg 820 825 830 Asn <210> 2 <211> 724 <212> PRT <213> Human <400> 2 Leu Leu Glu Leu Val Lys Asp Ile Ser Ser His Leu Asp Val Thr Ala 1 5 10 15 Leu Cys His Lys Ile Phe Leu His Ile His Gly Leu Ile Ala Ala Asp 20 25 30 Arg Tyr Ser Leu Phe Leu Val Cys Glu Asp Ser Ser Asn Asp Lys Phe 35 40 45 Leu Ile Ser Arg Leu Phe Asp Val Ala Glu Gly Ser Thr Leu Glu Glu 50 55 60 Val Ser Asn Asn Cys Ile Arg Leu Glu Trp Asn Lys Gly Ile Val Gly 65 70 75 80 His Val Ala Ala Leu Gly Glu Pro Leu Asn Ile Lys Asp Ala Tyr Glu 85 90 95 Asp Pro Arg Phe Asn Ala Glu Val Asp Gln Ile Thr Gly Tyr Lys Thr 100 105 110 Gln Ser Ile Leu Cys Met Pro Ile Lys Asn His Arg Glu Glu Val Val 115 120 125 Gly Val Ala Gln Ala Ile Asn Lys Lys Ser Gly Asn Gly Gly Thr Phe 130 135 140 Thr Glu Lys Asp Glu Lys Asp Phe Ala Ala Tyr Leu Ala Phe Cys Gly 145 150 155 160 Ile Val Leu His Asn Ala Gln Leu Tyr Glu Thr Ser Leu Leu Glu Asn 165 170 175 Lys Arg Asn Gln Val Leu Leu Asp Leu Ala Ser Leu Ile Phe Glu Glu 180 185 190 Gln Gln Ser Leu Glu Val Ile Leu Lys Lys Ile Ala Ala Thr Ile Ile 195 200 205 Ser Phe Met Gln Val Gln Lys Cys Thr Ile Phe Ile Val Asp Glu Asp 210 215 220 Cys Ser Asp Ser Phe Ser Ser Val Phe His Met Glu Cys Glu Glu Leu 225 230 235 240 Glu Lys Ser Ser Asp Thr Leu Thr Arg Glu His Asp Ala Asn Lys Ile 245 250 255 Asn Tyr Met Tyr Ala Gln Tyr Val Lys Asn Thr Met Glu Pro Leu Asn 260 265 270 Ile Pro Asp Val Ser Lys Asp Lys Arg Phe Pro Trp Thr Thr Glu Asn 275 280 285 Thr Gly Asn Val Asn Gln Gln Cys Ile Arg Ser Leu Leu Cys Thr Pro 290 295 300 Ile Lys Asn Gly Lys Lys Asn Lys Val Ile Gly Val Cys Gln Leu Val 305 310 315 320 Asn Lys Met Glu Glu Asn Thr Gly Lys Val Lys Pro Phe Asn Arg Asn 325 330 335 Asp Glu Gln Phe Leu Glu Ala Phe Val Ile Phe Cys Gly Leu Gly Ile 340 345 350 Gln Asn Thr Gln Met Tyr Glu Ala Val Glu Arg Ala Met Ala Lys Gln 355 360 365 Met Val Thr Leu Glu Val Leu Ser Tyr His Ala Ser Ala Ala Glu Glu 370 375 380 Glu Thr Arg Glu Leu Gln Ser Leu Ala Ala Ala Val Val Pro Ser Ala 385 390 395 400 Gln Thr Leu Lys Ile Thr Asp Phe Ser Phe Ser Asp Phe Glu Leu Ser 405 410 415 Asp Leu Glu Thr Ala Leu Cys Thr Ile Arg Met Phe Thr Asp Leu Asn 420 425 430 Leu Val Gln Asn Phe Gln Met Lys His Glu Val Leu Cys Arg Trp Ile 435 440 445 Leu Ser Val Lys Lys Asn Tyr Arg Lys Asn Val Ala Tyr His Asn Trp 450 455 460 Arg His Ala Phe Asn Thr Ala Gln Cys Met Phe Ala Ala Leu Lys Ala 465 470 475 480 Gly Lys Ile Gln Asn Lys Leu Thr Asp Leu Glu Ile Leu Ala Leu Leu 485 490 495 Ile Ala Ala Leu Ser His Asp Leu Asp His Arg Gly Val Asn Asn Ser 500 505 510 Tyr Ile Gln Arg Ser Glu His Pro Leu Ala Gln Leu Tyr Cys His Ser 515 520 525 Ile Met Glu His His His Phe Asp Gln Cys Leu Met Ile Leu Asn Ser 530 535 540 Pro Gly Asn Gln Ile Leu Ser Gly Leu Ser Ile Glu Glu Tyr Lys Thr 545 550 555 560 Thr Leu Lys Ile Ile Lys Gln Ala Ile Leu Ala Thr Asp Leu Ala Leu 565 570 575 Tyr Ile Lys Arg Arg Gly Glu Phe Phe Glu Leu Ile Arg Lys Asn Gln 580 585 590 Phe Asn Leu Glu Asp Pro His Gln Lys Glu Leu Phe Leu Ala Met Leu 595 600 605 Met Thr Ala Cys Asp Leu Ser Ala Ile Thr Lys Pro Trp Pro Ile Gln 610 615 620 Gln Arg Ile Ala Glu Leu Val Ala Thr Glu Phe Phe Asp Gln Gly Asp 625 630 635 640 Arg Glu Arg Lys Gly Leu Asn Ile Glu Pro Thr Asp Leu Met Asn Arg 645 650 655 Glu Lys Lys Asn Lys Ile Pro Ser Met Gln Val Gly Phe Ile Asp Ala 660 665 670 Ile Cys Leu Gln Leu Tyr Glu Ala Leu Thr His Val Ser Glu Asp Cys 675 680 685 Phe Pro Leu Leu Asp Gly Cys Arg Lys Asn Arg Gln Lys Trp Gln Ala 690 695 700 Leu Ala Glu Gln Gln Glu Lys Met Leu Ile Asn Gly Glu Ser Gly Gln 705 710 715 720 Ala Lys Arg Asn <210> 3 <211> 2499 <212> DNA <213> Human <400> 3 ATGTTGCCCT TTGGAGACAA AACAAGAGAA ATGGTCAATG CATGGTTTGC TGAGAGAGTT 60 CACACCATCC CTGTGTGCAA GGAAGGTATA CAAGGCCACA CCGAATCTTG CTCTTGTCCC 120 TTGCAGCAGA GTCCTCGTGC AGATAACAGT GCCCCTGGAA CACCAACCAG GAAAATCTCT 180 GCCTCTGAAT TTGACCGGCC TCTTAGACCC ATTGTTGTCA AGGATTCTGA GGGAACTGTG 240 AGCTTCCTCT CTGACTCAGA AAAGAAGGAA CAGATGCCTC TAACCCCTCC AAGGTTTGAT 300 CATGATGAAG GGGACCAGTG CTCAAGACTC TTGGAATTAG TGAAGGATAT TTCTAGTCAT 360 TTGGATGTCA CAGCCTTATG TCACAAAATT TTCTTGCATA TCCATGGACT GATAGCTGCT 420 GACCGCTATT CCCTGTTCCT TGTCTGTGAA GACAGCTCCA ATGACAAGTT TCTTATCAGC 480 CGCCTCTTTG ATGTTGCTGA AGGTTCAACA CTGGAAGAAG TTTCAAATAA CTGTATCCGC 540 TTAGAATGGA ACAAAGGCAT TGTGGGACAT GTGGCAGCGC TTGGTGAGCC CTTGAACATC 600 AAAGATGCAT ATGAGGATCC TCGGTTCAAT GCAGAAGTTG ACCAAATTAC AGGCTACAAG 660 ACACAAAGCA TTCTTTGTAT GCCAATTAAG AATCATAGGG AAGAGGTTGT TGGTGTAGCC 720 CAGGCCATCA ACAAGAAATC AGGAAACGGT GGGACATTTA CTGAAAAAGA TGAAAAGGAC 780 TTTGCTGCTT ATTTGGCATT TTGTGGTATT GTTCTTCATA ATGCTCAGCT CTATGAGACT 840 TCACTGCTGG AGAACAAGAG AAATCAGGTG CTGCTTGACC TTGCTAGTTT AATTTTTGAA 900 GAACAACAAT CATTAGAAGT AATTTTGAAG AAAATAGCTG CCACTATTAT CTCTTTCATG 960 CAAGTGCAGA AATGCACCAT TTTCATAGTG GATGAAGATT GCTCCGATTC TTTTTCTAGT 1020 GTGTTTCACA TGGAGTGTGA GGAATTAGAA AAATCATCTG ATACATTAAC AAGGGAACAT 1080 GATGCAAACA AAATCAATTA CATGTATGCT CAGTATGTCA AAAATACTAT GGAACCACTT 1140 AATATCCCAG ATGTCAGTAA GGATAAAAGA TTTCCCTGGA CAACTGAAAA TACAGGAAAT 1200 GTAAACCAGC AGTGCATTAG AAGTTTGCTT TGTACACCTA TAAAAAATGG AAAGAAGAAT 1260 AAAGTTATAG GGGTTTGCCA ACTTGTTAAT AAGATGGAGG AGAATACTGG CAAGGTTAAG 1320 CCTTTCAACC GAAATGACGA ACAGTTTCTG GAAGCTTTTG TCATCTTTTG TGGCTTGGGG 1380 ATCCAGAACA CGCAGATGTA TGAAGCAGTG GAGAGAGCCA TGGCCAAGCA AATGGTCACA 1440 TTGGAGGTTC TGTCGTATCA TGCTTCAGCA GCAGAGGAAG AAACAAGAGA GCTACAGTCG 1500 TTAGCGGCTG CTGTGGTGCC ATCTGCCCAG ACCCTTAAAA TTACTGACTT TAGCTTCAGT 1560 GACTTTGAGC TGTCTGATCT GGAAACAGCA CTGTGTACAA TTCGGATGTT TACTGACCTC 1620 AACCTTGTGC AGAACTTCCA GATGAAACAT GAGGTTCTTT GCAGATGGAT TTTAAGTGTT 1680 AAGAAGAATT ATCGGAAGAA TGTTGCCTAT CATAATTGGA GACATGCCTT TAATACAGCT 1740 CAGTGCATGT TTGCTGCTCT AAAAGCAGGC AAAATTCAGA ACAAGCTGAC TGACCTGGAG 1800 ATACTTGCAT TGCTGATTGC TGCACTAAGC CACGATTTGG ATCACCGTGG TGTGAATAAC 1860 TCTTACATAC AGCGAAGTGA ACATCCACTT GCCCAGCTTT ACTGCCATTC AATCATGGAA 1920 CACCACCATT TTGACCAGTG CCTGATGATT CTTAATAGTC CAGGCAATCA GATTCTCAGT 1980 GGCCTCTCCA TTGAAGAATA TAAGACCACG TTGAAAATAA TCAAGCAAGC TATTTTAGCT 2040 ACAGACCTAG CACTGTACAT TAAGAGGCGA GGAGAATTTT TTGAACTTAT AAGAAAAAAT 2100 CAATTCAATT TGGAAGATCC TCATCAAAAG GAGTTGTTTT TGGCAATGCT GATGACAGCT 2160 TGTGATCTTT CTGCAATTAC AAAACCCTGG CCTATTCAAC AACGGATAGC AGAACTTGTA 2220 GCAACTGAAT TTTTTGACCA AGGAGACAGA GAGAGGAAAG GACTCAACAT AGAACCCACT 2280 GATCTAATGA ACAGGGAGAA GAAAAACAAA ATCCCAAGTA TGCAAGTTGG GTTCATAGAT 2340 GCCATCTGCT TGCAACTGTA TGAGGCCCTG ACCCACGTGT CAGAGGACTG TTTCCCTTTG 2400 CTAGATGGCT GCAGAAAGAA CAGGCAGAAA TGGCAGGCCC TTGCAGAACA GCAGGAGAAG 2460 ATGCTGATTA ATGGGGAAAG CGGCCAGGCC AAGCGGAAC 2499 <210> 4 <211> 2172 <212> DNA <213> Human <400> 4 CTCTTGGAAT TAGTGAAGGA TATTTCTAGT CATTTGGATG TCACAGCCTT ATGTCACAAA 60 ATTTTCTTGC ATATCCATGG ACTGATAGCT GCTGACCGCT ATTCCCTGTT CCTTGTCTGT 120 GAAGACAGCT CCAATGACAA GTTTCTTATC AGCCGCCTCT TTGATGTTGC TGAAGGTTCA 180 ACACTGGAAG AAGTTTCAAA TAACTGTATC CGCTTAGAAT GGAACAAAGG CATTGTGGGA 240 CATGTGGCAG CGCTTGGTGA GCCCTTGAAC ATCAAAGATG CATATGAGGA TCCTCGGTTC 300 AATGCAGAAG TTGACCAAAT TACAGGCTAC AAGACACAAA GCATTCTTTG TATGCCAATT 360 AAGAATCATA GGGAAGAGGT TGTTGGTGTA GCCCAGGCCA TCAACAAGAA ATCAGGAAAC 420 GGTGGGACAT TTACTGAAAA AGATGAAAAG GACTTTGCTG CTTATTTGGC ATTTTGTGGT 480 ATTGTTCTTC ATAATGCTCA GCTCTATGAG ACTTCACTGC TGGAGAACAA GAGAAATCAG 540 GTGCTGCTTG ACCTTGCTAG TTTAATTTTT GAAGAACAAC AATCATTAGA AGTAATTTTG 600 AAGAAAATAG CTGCCACTAT TATCTCTTTC ATGCAAGTGC AGAAATGCAC CATTTTCATA 660 GTGGATGAAG ATTGCTCCGA TTCTTTTTCT AGTGTGTTTC ACATGGAGTG TGAGGAATTA 720 GAAAAATCAT CTGATACATT AACAAGGGAA CATGATGCAA ACAAAATCAA TTACATGTAT 780 GCTCAGTATG TCAAAAATAC TATGGAACCA CTTAATATCC CAGATGTCAG TAAGGATAAA 840 AGATTTCCCT GGACAACTGA AAATACAGGA AATGTAAACC AGCAGTGCAT TAGAAGTTTG 900 CTTTGTACAC CTATAAAAAA TGGAAAGAAG AATAAAGTTA TAGGGGTTTG CCAACTTGTT 960 AATAAGATGG AGGAGAATAC TGGCAAGGTT AAGCCTTTCA ACCGAAATGA CGAACAGTTT 1020 CTGGAAGCTT TTGTCATCTT TTGTGGCTTG GGGATCCAGA ACACGCAGAT GTATGAAGCA 1080 GTGGAGAGAG CCATGGCCAA GCAAATGGTC ACATTGGAGG TTCTGTCGTA TCATGCTTCA 1140 GCAGCAGAGG AAGAAACAAG AGAGCTACAG TCGTTAGCGG CTGCTGTGGT GCCATCTGCC 1200 CAGACCCTTA AAATTACTGA CTTTAGCTTC AGTGACTTTG AGCTGTCTGA TCTGGAAACA 1260 GCACTGTGTA CAATTCGGAT GTTTACTGAC CTCAACCTTG TGCAGAACTT CCAGATGAAA 1320 CATGAGGTTC TTTGCAGATG GATTTTAAGT GTTAAGAAGA ATTATCGGAA GAATGTTGCC 1380 TATCATAATT GGAGACATGC CTTTAATACA GCTCAGTGCA TGTTTGCTGC TCTAAAAGCA 1440 GGCAAAATTC AGAACAAGCT GACTGACCTG GAGATACTTG CATTGCTGAT TGCTGCACTA 1500 AGCCACGATT TGGATCACCG TGGTGTGAAT AACTCTTACA TACAGCGAAG TGAACATCCA 1560 CTTGCCCAGC TTTACTGCCA TTCAATCATG GAACACCACC ATTTTGACCA GTGCCTGATG 1620 ATTCTTAATA GTCCAGGCAA TCAGATTCTC AGTGGCCTCT CCATTGAAGA ATATAAGACC 1680 ACGTTGAAAA TAATCAAGCA AGCTATTTTA GCTACAGACC TAGCACTGTA CATTAAGAGG 1740 CGAGGAGAAT TTTTTGAACT TATAAGAAAA AATCAATTCA ATTTGGAAGA TCCTCATCAA 1800 AAGGAGTTGT TTTTGGCAAT GCTGATGACA GCTTGTGATC TTTCTGCAAT TACAAAACCC 1860 TGGCCTATTC AACAACGGAT AGCAGAACTT GTAGCAACTG AATTTTTTGA CCAAGGAGAC 1920 AGAGAGAGGA AAGGACTCAA CATAGAACCC ACTGATCTAA TGAACAGGGA GAAGAAAAAC 1980 AAAATCCCAA GTATGCAAGT TGGGTTCATA GATGCCATCT GCTTGCAACT GTATGAGGCC 2040 CTGACCCACG TGTCAGAGGA CTGTTTCCCT TTGCTAGATG GCTGCAGAAA GAACAGGCAG 2100 AAATGGCAGG CCCTTGCAGA ACAGCAGGAG AAGATGCTGA TTAATGGGGA AAGCGGCCAG 2160 GCCAAGCGGA AC 2172 <210> 5 <211> 11 <212> DNA <213> Artifical Sequence <220> <223> <400> 5 CTTTGTACAC CTATAAAAAA T 11 <210> 6 <211> 30 <212> DNA <213> Artifical Sequence <220> <223> <400> 6 CCTCTCTCTA TCTCCTTGGT CAAAAAATTC 30 <210> 7 <211> 833 <212> PRT <213> Human <400> 7 Met Leu Pro Phe Gly Asp Lys Thr Arg Glu Met Val Asn Ala Trp Phe 1 5 10 15 Ala Glu Arg Val His Thr Ile Pro Val Cys Lys Glu Gly Ile Arg Gly 20 25 30 His Thr Glu Ser Cys Ser Cys Pro Leu Gln Gln Ser Pro Arg Ala Asp 35 40 45 Asn Ser Val Pro Gly Thr Pro Thr Arg Lys Ile Ser Ala Ser Glu Phe 50 55 60 Asp Arg Pro Leu Arg Pro Ile Val Val Lys Asp Ser Glu Gly Thr Val 65 70 75 80 Ser Phe Leu Ser Asp Ser Glu Lys Lys Glu Gln Met Pro Leu Thr Pro 85 90 95 Pro Arg Phe Asp His Asp Glu Gly Asp Gln Cys Ser Arg Leu Leu Glu 100 105 110 Leu Val Lys Asp Ile Ser Ser His Leu Asp Val Thr Ala Leu Cys His 115 120 125 Lys Ile Phe Leu His Ile His Gly Leu Ile Ser Ala Asp Arg Tyr Ser 130 135 140 Leu Phe Leu Val Cys Glu Asp Ser Ser Asn Asp Lys Phe Leu Ile Ser 145 150 155 160 Arg Leu Phe Asp Val Ala Glu Gly Ser Thr Leu Glu Glu Val Ser Asn 165 170 175 Asn Cys Ile Arg Leu Glu Trp Asn Lys Gly Ile Val Gly His Val Ala 180 185 190 Ala Leu Gly Glu Pro Leu Asn Ile Lys Asp Ala Tyr Glu Asp Pro Arg 195 200 205 Phe Asn Ala Glu Val Asp Gln Ile Thr Gly Tyr Lys Thr Gln Ser Ile 210 215 220 Leu Cys Met Pro Ile Lys Asn His Arg Glu Glu Val Val Gly Val Ala 225 230 235 240 Gln Ala Ile Asn Lys Lys Ser Gly Asn Gly Gly Thr Phe Thr Glu Lys 245 250 255 Asp Glu Lys Asp Phe Ala Ala Tyr Leu Ala Phe Cys Gly Ile Val Leu 260 265 270 His Asn Ala Gln Leu Tyr Glu Thr Ser Leu Leu Glu Asn Lys Arg Asn 275 280 285 Gln Val Leu Leu Asp Leu Ala Ser Leu Ile Phe Glu Glu Gln Gln Ser 290 295 300 Leu Glu Val Ile Leu Lys Lys Ile Ala Ala Thr Ile Ile Ser Phe Met 305 310 315 320 Gln Val Gln Lys Cys Thr Ile Phe Ile Val Asp Glu Asp Cys Ser Asp 325 330 335 Ser Phe Ser Ser Val Phe His Met Glu Cys Glu Glu Leu Glu Lys Ser 340 345 350 Ser Asp Thr Leu Thr Arg Glu His Asp Ala Asn Lys Ile Asn Tyr Met 355 360 365 Tyr Ala Gln Tyr Val Lys Asn Thr Met Glu Pro Leu Asn Ile Pro Asp 370 375 380 Val Ser Lys Asp Lys Arg Phe Pro Trp Thr Thr Glu Asn Thr Gly Asn 385 390 395 400 Val Asn Gln Gln Cys Ile Arg Ser Leu Leu Cys Thr Pro Ile Lys Asn 405 410 415 Gly Lys Lys Asn Lys Val Ile Gly Val Cys Gln Leu Val Asn Lys Met 420 425 430 Glu Glu Asn Thr Gly Lys Val Lys Pro Phe Asn Arg Asn Asp Glu Gln 435 440 445 Phe Leu Glu Ala Phe Val Ile Phe Cys Gly Leu Gly Ile Gln Asn Thr 450 455 460 Gln Met Tyr Glu Ala Val Glu Arg Ala Met Ala Lys Gln Met Val Thr 465 470 475 480 Leu Glu Val Leu Ser Tyr His Ala Ser Ala Ala Glu Glu Glu Thr Arg 485 490 495 Glu Leu Gln Ser Leu Ala Ala Ala Val Val Pro Ser Ala Gln Thr Leu 500 505 510 Lys Ile Thr Asp Phe Ser Phe Ser Asp Phe Glu Leu Ser Asp Leu Glu 515 520 525 Thr Ala Leu Cys Thr Ile Arg Met Phe Thr Asp Leu Asn Leu Val Gln 530 535 540 Asn Phe Gln Met Lys His Glu Val Leu Cys Arg Trp Ile Leu Ser Val 545 550 555 560 Lys Lys Asn Tyr Arg Lys Asn Val Ala Tyr His Asn Trp Arg His Ala 565 570 575 Phe Asn Thr Ala Gln Cys Met Phe Ala Ala Leu Lys Ala Gly Lys Ile 580 585 590 Gln Asn Lys Leu Thr Asp Leu Glu Ile Leu Ala Leu Leu Ile Ala Ala 595 600 605 Leu Ser His Asp Leu Asp His Arg Gly Val Asn Asn Ser Tyr Ile Gln 610 615 620 Arg Ser Glu His Pro Leu Ala Gln Leu Tyr Cys His Ser Ile Met Glu 625 630 635 640 His His His Phe Asp Gln Cys Leu Met Ile Leu Asn Ser Pro Gly Asn 645 650 655 Gln Ile Leu Ser Gly Leu Ser Ile Glu Glu Tyr Lys Thr Thr Leu Lys 660 665 670 Ile Ile Lys Gln Ala Ile Leu Ala Thr Asp Leu Ala Leu Tyr Ile Lys 675 680 685 Arg Arg Gly Glu Phe Phe Glu Leu Ile Arg Lys Asn Gln Phe Asn Leu 690 695 700 Glu Asp Pro His Gln Lys Glu Leu Phe Leu Ala Met Leu Met Thr Ala 705 710 715 720 Cys Asp Leu Ser Ala Ile Thr Lys Pro Trp Pro Ile Gln Gln Arg Ile 725 730 735 Ala Glu Leu Val Ala Thr Glu Phe Phe Asp Gln Gly Asp Arg Glu Arg 740 745 750 Lys Glu Leu Asn Ile Glu Pro Thr Asp Leu Met Asn Arg Glu Lys Lys 755 760 765 Asn Lys Ile Pro Ser Met Gln Val Gly Phe Ile Asp Ala Ile Cys Leu 770 775 780 Gln Leu Tyr Glu Ala Leu Thr His Val Ser Glu Asp Cys Phe Pro Leu 785 790 795 800 Leu Asp Gly Cys Arg Lys Asn Arg Gln Lys Trp Gln Ala Leu Ala Glu 805 810 815 Gln Gln Glu Lys Met Leu Ile Asn Gly Glu Ser Gly Gln Ala Lys Arg 820 825 830 Asn <210> 8 <211> 724 <212> PRT <213> Human <400> 8 Leu Leu Glu Leu Val Lys Asp Ile Ser Ser His Leu Asp Val Thr Ala 1 5 10 15 Leu Cys His Lys Ile Phe Leu His Ile His Gly Leu Ile Ser Ala Asp 20 25 30 Arg Tyr Ser Leu Phe Leu Val Cys Glu Asp Ser Ser Asn Asp Lys Phe 35 40 45 Leu Ile Ser Arg Leu Phe Asp Val Ala Glu Gly Ser Thr Leu Glu Glu 50 55 60 Val Ser Asn Asn Cys Ile Arg Leu Glu Trp Asn Lys Gly Ile Val Gly 65 70 75 80 His Val Ala Ala Leu Gly Glu Pro Leu Asn Ile Lys Asp Ala Tyr Glu 85 90 95 Asp Pro Arg Phe Asn Ala Glu Val Asp Gln Ile Thr Gly Tyr Lys Thr 100 105 110 Gln Ser Ile Leu Cys Met Pro Ile Lys Asn His Arg Glu Glu Val Val 115 120 125 Gly Val Ala Gln Ala Ile Asn Lys Lys Ser Gly Asn Gly Gly Thr Phe 130 135 140 Thr Glu Lys Asp Glu Lys Asp Phe Ala Ala Tyr Leu Ala Phe Cys Gly 145 150 155 160 Ile Val Leu His Asn Ala Gln Leu Tyr Glu Thr Ser Leu Leu Glu Asn 165 170 175 Lys Arg Asn Gln Val Leu Leu Asp Leu Ala Ser Leu Ile Phe Glu Glu 180 185 190 Gln Gln Ser Leu Glu Val Ile Leu Lys Lys Ile Ala Ala Thr Ile Ile 195 200 205 Ser Phe Met Gln Val Gln Lys Cys Thr Ile Phe Ile Val Asp Glu Asp 210 215 220 Cys Ser Asp Ser Phe Ser Ser Val Phe His Met Glu Cys Glu Glu Leu 225 230 235 240 Glu Lys Ser Ser Asp Thr Leu Thr Arg Glu His Asp Ala Asn Lys Ile 245 250 255 Asn Tyr Met Tyr Ala Gln Tyr Val Lys Asn Thr Met Glu Pro Leu Asn 260 265 270 Ile Pro Asp Val Ser Lys Asp Lys Arg Phe Pro Trp Thr Thr Glu Asn 275 280 285 Thr Gly Asn Val Asn Gln Gln Cys Ile Arg Ser Leu Leu Cys Thr Pro 290 295 300 Ile Lys Asn Gly Lys Lys Asn Lys Val Ile Gly Val Cys Gln Leu Val 305 310 315 320 Asn Lys Met Glu Glu Asn Thr Gly Lys Val Lys Pro Phe Asn Arg Asn 325 330 335 Asp Glu Gln Phe Leu Glu Ala Phe Val Ile Phe Cys Gly Leu Gly Ile 340 345 350 Gln Asn Thr Gln Met Tyr Glu Ala Val Glu Arg Ala Met Ala Lys Gln 355 360 365 Met Val Thr Leu Glu Val Leu Ser Tyr His Ala Ser Ala Ala Glu Glu 370 375 380 Glu Thr Arg Glu Leu Gln Ser Leu Ala Ala Ala Val Val Pro Ser Ala 385 390 395 400 Gln Thr Leu Lys Ile Thr Asp Phe Ser Phe Ser Asp Phe Glu Leu Ser 405 410 415 Asp Leu Glu Thr Ala Leu Cys Thr Ile Arg Met Phe Thr Asp Leu Asn 420 425 430 Leu Val Gln Asn Phe Gln Met Lys His Glu Val Leu Cys Arg Trp Ile 435 440 445 Leu Ser Val Lys Lys Asn Tyr Arg Lys Asn Val Ala Tyr His Asn Trp 450 455 460 Arg His Ala Phe Asn Thr Ala Gln Cys Met Phe Ala Ala Leu Lys Ala 465 470 475 480 Gly Lys Ile Gln Asn Lys Leu Thr Asp Leu Glu Ile Leu Ala Leu Leu 485 490 495 Ile Ala Ala Leu Ser His Asp Leu Asp His Arg Gly Val Asn Asn Ser 500 505 510 Tyr Ile Gln Arg Ser Glu His Pro Leu Ala Gln Leu Tyr Cys His Ser 515 520 525 Ile Met Glu His His His Phe Asp Gln Cys Leu Met Ile Leu Asn Ser 530 535 540 Pro Gly Asn Gln Ile Leu Ser Gly Leu Ser Ile Glu Glu Tyr Lys Thr 545 550 555 560 Thr Leu Lys Ile Ile Lys Gln Ala Ile Leu Ala Thr Asp Leu Ala Leu 565 570 575 Tyr Ile Lys Arg Arg Gly Glu Phe Phe Glu Leu Ile Arg Lys Asn Gln 580 585 590 Phe Asn Leu Glu Asp Pro His Gln Lys Glu Leu Phe Leu Ala Met Leu 595 600 605 Met Thr Ala Cys Asp Leu Ser Ala Ile Thr Lys Pro Trp Pro Ile Gln 610 615 620 Gln Arg Ile Ala Glu Leu Val Ala Thr Glu Phe Phe Asp Gln Gly Asp 625 630 635 640 Arg Glu Arg Lys Glu Leu Asn Ile Glu Pro Thr Asp Leu Met Asn Arg 645 650 655 Glu Lys Lys Asn Lys Ile Pro Ser Met Gln Val Gly Phe Ile Asp Ala 660 665 670 Ile Cys Leu Gln Leu Tyr Glu Ala Leu Thr His Val Ser Glu Asp Cys 675 680 685 Phe Pro Leu Leu Asp Gly Cys Arg Lys Asn Arg Gln Lys Trp Gln Ala 690 695 700 Leu Ala Glu Gln Gln Glu Lys Met Leu Ile Asn Gly Glu Ser Gly Gln 705 710 715 720 Ala Lys Arg Asn <210> 9 <211> 2499 <212> DNA <213> Human <400> 9 ATGTTGCCCT TTGGAGACAA AACAAGAGAA ATGGTCAATG CATGGTTTGC TGAGAGAGTT 60 CACACCATCC CTGTGTGCAA GGAAGGTATC AGAGGCCACA CCGAATCTTG CTCTTGTCCC 120 TTGCAGCAGA GTCCTCGTGC AGATAACAGT GTCCCTGGAA CACCAACCAG GAAAATCTCT 180 GCCTCTGAAT TTGACCGGCC TCTTAGACCC ATTGTTGTCA AGGATTCTGA GGGAACTGTG 240 AGCTTCCTCT CTGACTCAGA AAAGAAGGAA CAGATGCCTC TAACCCCTCC AAGGTTTGAT 300 CATGATGAAG GGGACCAGTG CTCAAGACTC TTGGAATTAG TGAAGGATAT TTCTAGTCAT 360 TTGGATGTCA CAGCCTTATG TCACAAAATT TTCTTGCATA TCCATGGACT GATATCTGCT 420 GACCGCTATT CCCTGTTCCT TGTCTGTGAA GACAGCTCCA ATGACAAGTT TCTTATCAGC 480 CGCCTCTTTG ATGTTGCTGA AGGTTCAACA CTGGAAGAAG TTTCAAATAA CTGTATCCGC 540 TTAGAATGGA ACAAAGGCAT TGTGGGACAT GTGGCAGCGC TTGGTGAGCC CTTGAACATC 600 AAAGATGCAT ATGAGGATCC TCGGTTCAAT GCAGAAGTTG ACCAAATTAC AGGCTACAAG 660 ACACAAAGCA TTCTTTGTAT GCCAATTAAG AATCATAGGG AAGAGGTTGT TGGTGTAGCC 720 CAGGCCATCA ACAAGAAATC AGGAAACGGT GGGACATTTA CTGAAAAAGA TGAAAAGGAC 780 TTTGCTGCTT ATTTGGCATT TTGTGGTATT GTTCTTCATA ATGCTCAGCT CTATGAGACT 840 TCACTGCTGG AGAACAAGAG AAATCAGGTG CTGCTTGACC TTGCTAGTTT AATTTTTGAA 900 GAACAACAAT CATTAGAAGT AATTTTGAAG AAAATAGCTG CCACTATTAT CTCTTTCATG 960 CAAGTGCAGA AATGCACCAT TTTCATAGTG GATGAAGATT GCTCCGATTC TTTTTCTAGT 1020 GTGTTTCACA TGGAGTGTGA GGAATTAGAA AAATCATCTG ATACATTAAC AAGGGAACAT 1080 GATGCAAACA AAATCAATTA CATGTATGCT CAGTATGTCA AAAATACTAT GGAACCACTT 1140 AATATCCCAG ATGTCAGTAA GGATAAAAGA TTTCCCTGGA CAACTGAAAA TACAGGAAAT 1200 GTAAACCAGC AGTGCATTAG AAGTTTGCTT TGTACACCTA TAAAAAATGG AAAGAAGAAT 1260 AAAGTTATAG GGGTTTGCCA ACTTGTTAAT AAGATGGAGG AGAATACTGG CAAGGTTAAG 1320 CCTTTCAACC GAAATGACGA ACAGTTTCTG GAAGCTTTTG TCATCTTTTG TGGCTTGGGG 1380 ATCCAGAACA CGCAGATGTA TGAAGCAGTG GAGAGAGCCA TGGCCAAGCA AATGGTCACA 1440 TTGGAGGTTC TGTCGTATCA TGCTTCAGCA GCAGAGGAAG AAACAAGAGA GCTACAGTCG 1500 TTAGCGGCTG CTGTGGTGCC ATCTGCCCAG ACCCTTAAAA TTACTGACTT TAGCTTCAGT 1560 GACTTTGAGC TGTCTGATCT GGAAACAGCA CTGTGTACAA TTCGGATGTT TACTGACCTC 1620 AACCTTGTGC AGAACTTCCA GATGAAACAT GAGGTTCTTT GCAGATGGAT TTTAAGTGTT 1680 AAGAAGAATT ATCGGAAGAA TGTTGCCTAT CATAATTGGA GACATGCCTT TAATACAGCT 1740 CAGTGCATGT TTGCTGCTCT AAAAGCAGGC AAAATTCAGA ACAAGCTGAC TGACCTGGAG 1800 ATACTTGCAT TGCTGATTGC TGCACTAAGC CACGATTTGG ATCACCGTGG TGTGAATAAC 1860 TCTTACATAC AGCGAAGTGA ACATCCACTT GCCCAGCTTT ACTGCCATTC AATCATGGAA 1920 CACCATCATT TTGACCAGTG CCTGATGATT CTTAATAGTC CAGGCAATCA GATTCTCAGT 1980 GGCCTCTCCA TTGAAGAATA TAAGACCACG TTGAAAATAA TCAAGCAAGC TATTTTAGCT 2040 ACAGACCTAG CACTGTACAT TAAGAGGCGA GGAGAATTTT TTGAACTTAT AAGAAAAAAT 2100 CAATTCAATT TGGAAGATCC TCATCAAAAG GAGTTGTTTT TGGCAATGCT GATGACAGCT 2160 TGTGATCTTT CTGCAATTAC AAAACCCTGG CCTATTCAAC AACGGATAGC AGAACTTGTA 2220 GCAACTGAAT TTTTTGATCA AGGAGACAGA GAGAGAAAAG AACTCAACAT AGAACCCACT 2280 GATCTAATGA ACAGGGAGAA GAAAAACAAA ATCCCAAGTA TGCAAGTTGG GTTCATAGAT 2340 GCCATCTGCT TGCAACTGTA TGAGGCCCTG ACCCACGTGT CAGAGGACTG TTTCCCTTTG 2400 CTAGATGGCT GCAGAAAGAA CAGGCAGAAA TGGCAGGCCC TTGCAGAACA GCAGGAGAAG 2460 ATGCTGATTA ATGGGGAAAG CGGCCAGGCC AAGCGGAAC 2499 <210> 10 <211> 2172 <212> DNA <213> Human <400> 10 CTCTTGGAAT TAGTGAAGGA TATTTCTAGT CATTTGGATG TCACAGCCTT ATGTCACAAA 60 ATTTTCTTGC ATATCCATGG ACTGATATCT GCTGACCGCT ATTCCCTGTT CCTTGTCTGT 120 GAAGACAGCT CCAATGACAA GTTTCTTATC AGCCGCCTCT TTGATGTTGC TGAAGGTTCA 180 ACACTGGAAG AAGTTTCAAA TAACTGTATC CGCTTAGAAT GGAACAAAGG CATTGTGGGA 240 CATGTGGCAG CGCTTGGTGA GCCCTTGAAC ATCAAAGATG CATATGAGGA TCCTCGGTTC 300 AATGCAGAAG TTGACCAAAT TACAGGCTAC AAGACACAAA GCATTCTTTG TATGCCAATT 360 AAGAATCATA GGGAAGAGGT TGTTGGTGTA GCCCAGGCCA TCAACAAGAA ATCAGGAAAC 420 GGTGGGACAT TTACTGAAAA AGATGAAAAG GACTTTGCTG CTTATTTGGC ATTTTGTGGT 480 ATTGTTCTTC ATAATGCTCA GCTCTATGAG ACTTCACTGC TGGAGAACAA GAGAAATCAG 540 GTGCTGCTTG ACCTTGCTAG TTTAATTTTT GAAGAACAAC AATCATTAGA AGTAATTTTG 600 AAGAAAATAG CTGCCACTAT TATCTCTTTC ATGCAAGTGC AGAAATGCAC CATTTTCATA 660 GTGGATGAAG ATTGCTCCGA TTCTTTTTCT AGTGTGTTTC ACATGGAGTG TGAGGAATTA 720 GAAAAATCAT CTGATACATT AACAAGGGAA CATGATGCAA ACAAAATCAA TTACATGTAT 780 GCTCAGTATG TCAAAAATAC TATGGAACCA CTTAATATCC CAGATGTCAG TAAGGATAAA 840 AGATTTCCCT GGACAACTGA AAATACAGGA AATGTAAACC AGCAGTGCAT TAGAAGTTTG 900 CTTTGTACAC CTATAAAAAA TGGAAAGAAG AATAAAGTTA TAGGGGTTTG CCAACTTGTT 960 AATAAGATGG AGGAGAATAC TGGCAAGGTT AAGCCTTTCA ACCGAAATGA CGAACAGTTT 1020 CTGGAAGCTT TTGTCATCTT TTGTGGCTTG GGGATCCAGA ACACGCAGAT GTATGAAGCA 1080 GTGGAGAGAG CCATGGCCAA GCAAATGGTC ACATTGGAGG TTCTGTCGTA TCATGCTTCA 1140 GCAGCAGAGG AAGAAACAAG AGAGCTACAG TCGTTAGCGG CTGCTGTGGT GCCATCTGCC 1200 CAGACCCTTA AAATTACTGA CTTTAGCTTC AGTGACTTTG AGCTGTCTGA TCTGGAAACA 1260 GCACTGTGTA CAATTCGGAT GTTTACTGAC CTCAACCTTG TGCAGAACTT CCAGATGAAA 1320 CATGAGGTTC TTTGCAGATG GATTTTAAGT GTTAAGAAGA ATTATCGGAA GAATGTTGCC 1380 TATCATAATT GGAGACATGC CTTTAATACA GCTCAGTGCA TGTTTGCTGC TCTAAAAGCA 1440 GGCAAAATTC AGAACAAGCT GACTGACCTG GAGATACTTG CATTGCTGAT TGCTGCACTA 1500 AGCCACGATT TGGATCACCG TGGTGTGAAT AACTCTTACA TACAGCGAAG TGAACATCCA 1560 CTTGCCCAGC TTTACTGCCA TTCAATCATG GAACACCATC ATTTTGACCA GTGCCTGATG 1620 ATTCTTAATA GTCCAGGCAA TCAGATTCTC AGTGGCCTCT CCATTGAAGA ATATAAGACC 1680 ACGTTGAAAA TAATCAAGCA AGCTATTTTA GCTACAGACC TAGCACTGTA CATTAAGAGG 1740 CGAGGAGAAT TTTTTGAACT TATAAGAAAA AATCAATTCA ATTTGGAAGA TCCTCATCAA 1800 AAGGAGTTGT TTTTGGCAAT GCTGATGACA GCTTGTGATC TTTCTGCAAT TACAAAACCC 1860 TGGCCTATTC AACAACGGAT AGCAGAACTT GTAGCAACTG AATTTTTTGA TCAAGGAGAC 1920 AGAGAGAGAA AAGAACTCAA CATAGAACCC ACTGATCTAA TGAACAGGGA GAAGAAAAAC 1980 AAAATCCCAA GTATGCAAGT TGGGTTCATA GATGCCATCT GCTTGCAACT GTATGAGGCC 2040 CTGACCCACG TGTCAGAGGA CTGTTTCCCT TTGCTAGATG GCTGCAGAAA GAACAGGCAG 2100 AAATGGCAGG CCCTTGCAGA ACAGCAGGAG AAGATGCTGA TTAATGGGGA AAGCGGCCAG 2160 GCCAAGCGGA AC 2172
【0079】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のヒト肺由来ホスホジエステラーゼVの
アミノ酸配列を示す(図2に続く)。
アミノ酸配列を示す(図2に続く)。
【図2】本発明のヒト肺由来ホスホジエステラーゼVの
アミノ酸配列を示す(図1の続き)。
アミノ酸配列を示す(図1の続き)。
【図3】本発明のヒト肺由来ホスホジエステラーゼVの
部分ペプチドのアミノ酸配列を示す。図1および図2に
示したアミノ酸配列のN末端から109個のアミノ酸が
欠失したアミノ酸配列である(図4に続く)。
部分ペプチドのアミノ酸配列を示す。図1および図2に
示したアミノ酸配列のN末端から109個のアミノ酸が
欠失したアミノ酸配列である(図4に続く)。
【図4】本発明のヒト肺由来ホスホジエステラーゼVの
部分ペプチドのアミノ酸配列を示す。図1および図2に
示したアミノ酸配列のN末端から109個のアミノ酸が
欠失したアミノ酸配列である(図3の続き)。
部分ペプチドのアミノ酸配列を示す。図1および図2に
示したアミノ酸配列のN末端から109個のアミノ酸が
欠失したアミノ酸配列である(図3の続き)。
【図5】本発明のヒト肺由来ホスホジエステラーゼVを
コードするDNAを含むDNAの配列を示す(図6に続
く)。
コードするDNAを含むDNAの配列を示す(図6に続
く)。
【図6】本発明のヒト肺由来ホスホジエステラーゼVを
コードするDNAを含むDNAの配列を示す(図5の続
き)。
コードするDNAを含むDNAの配列を示す(図5の続
き)。
【図7】図3および図4に示した部分ペプチドをコード
するDNAの配列を示す(図8に続く)。
するDNAの配列を示す(図8に続く)。
【図8】図3および図4に示した部分ペプチドをコード
するDNAの配列を示す(図7の続き)。
するDNAの配列を示す(図7の続き)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // A61K 38/46 A61K 39/395 D 4C085 38/55 N 4H045 39/395 37/54 37/64 (C12N 1/21 C12R 1:19) (C12N 9/16 C12R 1:19) Fターム(参考) 4B024 AA01 AA03 BA11 BA44 BA61 CA04 CA09 DA06 GA27 HA17 4B050 CC03 DD11 LL01 LL10 4B063 QQ33 QR42 QX07 4B065 AA26X AA90Y AA93Y AA99X AB01 BA01 CA25 CA31 CA44 CA46 4C084 AA06 AA07 AA13 AA17 CA53 DA39 DC22 DC32 MA17 MA35 MA37 MA38 MA66 ZA332 ZA362 ZA402 ZA422 ZA452 ZA612 ZA662 ZA812 ZB132 ZB212 ZB222 ZC192 ZC202 4C085 AA13 AA14 BB22 DD63 DD88 4H045 AA10 BA10 CA40 DA89 FA74
Claims (16)
- 【請求項1】配列番号:7で表されるアミノ酸配列と同
一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を有するタンパ
ク質またはその塩。 - 【請求項2】実質的に同一のアミノ酸配列が配列番号:
1で表されるアミノ酸配列である請求項1記載のタンパ
ク質。 - 【請求項3】寄託番号FERM BP−6417で表さ
れる大腸菌中のプラスミドpPDE51に保持されるcDNA
にコードされる請求項1記載のタンパク質。 - 【請求項4】ホスホジエステラーゼ活性を有する請求項
1記載のタンパク質。 - 【請求項5】配列番号:7で表されるアミノ酸配列のN
末端から第1ないし10番目のアミノ酸配列を含有する
ことを特徴とする請求項1記載のタンパク質の部分ペプ
チドまたはその塩。 - 【請求項6】請求項1記載のタンパク質または請求項5
記載の部分ペプチドをコードする塩基配列を有するDN
Aを含有するDNA。 - 【請求項7】配列番号:9で表わされる塩基配列を有す
る請求項6記載のDNA。 - 【請求項8】請求項6記載のDNAを含有する組換えベ
クター。 - 【請求項9】大腸菌での発現ベクターである請求項8記
載の組換えベクター。 - 【請求項10】請求項8記載の組換えベクターを保持す
る形質転換体。 - 【請求項11】宿主が大腸菌である請求項10記載の形
質転換体。 - 【請求項12】請求項10記載の形質転換体を培養し、
請求項1記載のタンパク質を生成、蓄積せしめ、これを
採取することを特徴とする請求項1記載のタンパク質ま
たはその塩の製造方法。 - 【請求項13】請求項1記載のタンパク質、請求項5記
載の部分ペプチドまたはそれらの塩に対する抗体。 - 【請求項14】請求項1記載のタンパク質、請求項5記
載の部分ペプチドまたはそれらの塩を用いることを特徴
とする請求項1記載のタンパク質、請求項5記載の部分
ペプチドまたはそれらの塩のホスホジエステラーゼ活性
を促進または阻害する化合物またはその塩のスクリーニ
ング方法。 - 【請求項15】請求項1記載のタンパク質、請求項5記
載の部分ペプチドまたはそれらの塩を用いることを特徴
とする請求項1記載のタンパク質、請求項5記載の部分
ペプチドまたはそれらの塩のホスホジエステラーゼ活性
を促進または阻害する化合物またはその塩のスクリーニ
ング用キット。 - 【請求項16】請求項14記載のスクリーニング方法ま
たは請求項15記載のスクリーニング用キットを用いて
得られうる化合物またはその塩。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11204336A JP2000354492A (ja) | 1998-07-21 | 1999-07-19 | 新規タンパク質およびそのdna |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20496498 | 1998-07-21 | ||
JP10897499 | 1999-04-16 | ||
JP10-204964 | 1999-04-16 | ||
JP11-108974 | 1999-04-16 | ||
JP11204336A JP2000354492A (ja) | 1998-07-21 | 1999-07-19 | 新規タンパク質およびそのdna |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000354492A true JP2000354492A (ja) | 2000-12-26 |
Family
ID=27311366
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11204336A Withdrawn JP2000354492A (ja) | 1998-07-21 | 1999-07-19 | 新規タンパク質およびそのdna |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000354492A (ja) |
-
1999
- 1999-07-19 JP JP11204336A patent/JP2000354492A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20061003 |