JP2000353810A - 半導体装置およびその作製方法 - Google Patents
半導体装置およびその作製方法Info
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Abstract
中の汚染不純物を低減し、信頼性のあるTFTを得るこ
とを課題とする。 【解決手段】 TFTの被膜界面に存在する汚染不純物
155をフッ素を含有する溶液を用いて除去することに
より、信頼性のあるTFTを得ることができる。
Description
結晶質半導体膜を用いた薄膜トランジスタ(ThinFilm T
ransistor:TFT)等の半導体装置及びその作製方法
に関するものである。本発明の半導体装置は、薄膜トラ
ンジスタ(TFT)やMOSトランジスタ等の素子だけ
でなく、これら絶縁ゲート型トランジスタで構成された
半導体回路(マイクロプロセッサ、信号処理回路または
高周波回路等)を有する液晶表示装置、EL表示装置、
EC表示装置又はイメージセンサ等をも含むものであ
る。加えて、本発明の半導体装置は、これらの表示装置
を搭載したビデオカメラ、デジタルカメラ、プロジェク
ター、ゴーグルディスプレイ、カーナビゲーション、パ
ーソナルコンピュータ又は携帯情報端末等の電子機器を
も含むものである。
て薄膜トランジスタ(TFT)が各種集積回路に用いら
れており、特にアクティブマトリクス型液晶表示装置の
画素部のスイッチング素子として用いられている。更
に、TFTの高移動度化に伴って、画素部を駆動するド
ライバ回路の素子としても用いられている。ドライバ回
路に用いられる半導体膜としては、非晶質半導体膜より
も移動度の高い、結晶質半導体膜を用いることが必要で
ある。この結晶質半導体膜(結晶性半導体膜ともいう)
は多結晶半導体膜、ポリシリコン膜、微結晶半導体膜等
と呼ばれている。
は信頼性である。信頼性の問題の中で最大のものは可動
イオンであるアルカリ金属(1属元素)、おもにナトリ
ウム(Na)の混入であった。Naが正に帯電し、被膜
中をイオンとして動きまわることによりVthが変動する
現象として見出され、TFTの実用化を阻止していた。
このような不純物(以下、NaのようなTFTの信頼性
を低下させる不純物を本明細書では汚染不純物という)
としては、アルカリ金属(1属元素)やアルカリ土類金
属(2属元素)、例えばナトリウ(Na)、カリウム
(K)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、
バリウム(Ba)が挙げられる。これら汚染不純物の低
減が信頼性のあるTFT作製に必要不可欠であった。と
ころが汚染不純物は、大気やボンベなどの気相、ガラス
基板、スパッタリング装置などの製造装置等、様々な汚
染源からTFTに混入する。特に、ガラス基板からの汚
染は深刻な問題であり、Naの組成を0.1%以下に低
減したガラス基板を用いてもこの信頼性の問題は解決さ
れなかった。そのため、基板上に窒化珪素膜等のブロッ
キング膜を形成して、ガラス基板に含有されている汚染
不純物の拡散を防止し、信頼性の低下を防止していた。
染不純物の濃度を分析した結果、TFTを構成する被膜
界面の汚染不純物濃度が5×1016atoms/cm3 〜5×1
019atoms/cm3 と被膜中の汚染不純物濃度(一般に1×
1016atoms/cm3 以下)に比べて高く、TFTの信頼性
を低下させていることが判明した。特に半導体膜とそれ
に接する絶縁膜(ゲート絶縁膜として機能する絶縁膜
(以下ゲート絶縁膜という)、ブロッキング膜として機
能する絶縁膜、又は層間絶縁膜)との界面、又はゲート
絶縁膜とそれに接する被膜(半導体膜、ゲート配線(本
明細書ではゲート電極を含むものとする)、層間絶縁膜
など)との界面に汚染不純物が存在することは、TFT
の信頼性を損ねる大きな要因となった。
2次イオン分析(以下SIMS分析という)により深さ
方向の分析を行って測定された濃度とする。SIMS分
析は、1次イオンを試料に照射してその表面及び数Åの
深さから放出される2次イオンの質量分析を行う方法で
あり、検出感度が高く、微小領域の分析が可能であると
いう特徴を有する。ただし、SIMS分析は1次イオン
の電流密度を上げて表面をスパッタしながら分析を行う
ため、深さ方向に対する分解能には限界がある。従って
被膜界面の元素濃度の測定を正確に行うことは困難であ
り、実際には第1の被膜とそれに接する第2の被膜を連
続的にSIMS分析し、第1の被膜と第2の被膜の界面
及びその近傍(数Å)に相当する元素濃度が測定され
る。本明細書においては、第1の被膜と第2の被膜の界
面及びその近傍(数Å)に相当する元素濃度を、第1の
被膜と第2の被膜界面の元素濃度としている。
にナトリウム(Na)が存在する例を図4〜図6に示
す。図4、図5はTFTのSIMS分析結果を示したも
ので、BT(Bias Temperature :電圧を加えながら加
熱する)処理前のSIMS分析結果を図4に、BT処理
後のSIMS分析結果を図5に示す。なお、図4、図5
におけるNaの検出下限あるいはバックグラウンドレベ
ルは約1×1015 atoms/cm3 である。
ピークは1つだけ観測された。それはゲート配線とゲー
ト絶縁膜の界面及びその近傍に相当する位置に見られる
ピークAである。ところがBT処理後は図5に示すよう
にNaの存在を示すピークが2つ観測された。1つのピ
ークは図4(BT処理前)にも示されていたゲート配線
とゲート絶縁膜の界面及びその近傍に相当する位置に見
られるピークAであるが、もう1つのピークは図4(B
T処理前)では観測されていなかったゲート絶縁膜と半
導体膜の界面及びその近傍に相当する位置に見られるピ
ークBである。このように図4、図5から、BT処理に
よりNaがゲート絶縁膜中を移動していることがわかっ
た。その結果、nチャネル型TFT(図6(A)に示
す)、Pチャネル型TFT(図6(B)に示す)共にB
T処理前(実線)とBT処理後(破線)でID−VG特
性に変化が見られた。これはTFTの特性を評価するパ
ラメーターの1つであるしきい値電圧(Vth)の変動を
示し、TFTの信頼性が損なわれている結果を示すもの
である。
中だけでなく、その被膜界面の汚染不純物濃度をTFT
の信頼性に影響を及ぼさない程度にまで低減することを
課題とする。そしてTFTの信頼性の向上を図り、安
価、大画面、高性能な半導体装置を形成することを課題
とする。
ない被膜界面に関する課題であって、連続成膜された被
膜界面に関する課題ではない。なぜならば、連続成膜さ
れた被膜と被膜の界面には基本的に汚染不純物が混入せ
ず、被膜界面の汚染不純物濃度を被膜中の汚染不純物濃
度と同程度に低濃度とすることができるからである。し
かしながら連続成膜は連続成膜装置を用いて行わなけれ
ばならず、容易にできることではない。本発明は連続成
膜装置を用いず容易に被膜界面の汚染不純物濃度を低減
することを課題とする。更に、本発明は連続成膜するこ
とができない被膜界面の汚染不純物濃度を低減すること
を課題とする。実際、非晶質半導体膜上に絶縁膜が存在
するとアニールによる非晶質半導体膜の結晶化が困難な
ため、半導体膜上に絶縁膜がない状態で結晶化が行われ
ている。従って、半導体膜とそれに接して形成される絶
縁膜界面の汚染不純物低減を目的として本発明を適用す
ることができる。更に、ゲート絶縁膜とゲート配線は一
般に連続成膜されておらず、絶縁膜とゲート配線界面の
汚染不純物低減を目的として本発明を適用することがで
きる。
に、本発明は、第1の被膜形成後、第1の被膜上に第2
の被膜を形成する前に、第1の被膜表面の汚染不純物を
除去し、その後表面の汚染不純物が除去された第1の被
膜上に迅速に第2の被膜を形成することを特徴とする。
換言すると、第1の被膜を形成する工程と、前記第1の
被膜表面の汚染不純物を除去する工程と、汚染不純物が
除去された第1の被膜に接して第2の被膜を形成する工
程と、を有することを特徴とする。
不純物の除去はエッチング溶液としてフッ素を含有する
酸性溶液を用い、第1の被膜表面を極薄く(5nm以下)
エッチングすることにより行う。極薄くエッチングする
手段としては、スピン装置(スピンエッチャー)を用い
て基板をスピンさせ、被膜表面に接触させたエッチング
溶液を飛散させる手段(スピンエッチング、スピンエッ
チともいう)を用いることが有効である。
の組成が規格で0.5ppb 以下、実際の分析では0.0
5ppb 以下のフッ酸、希フッ酸、フッ化アンモニウム、
バッファードフッ酸(フッ酸とフッ化アンモニウムの混
合溶液、以下BHFという)、フッ酸と過酸化水素水の
混合溶液(FPM)、フッ化水素アンモニウム(NH 4
HF2)を7.13%とフッ化アンモニウム(NH4F)
を15.4%含む混合溶液(ステラケミファ社製、商品
名LAL500)等を用いることができる。このように
フッ素を含有する酸性溶液を用いて被膜表面の汚染不純
物を除去した場合、その被膜表面に微量のフッ素元素が
存在していると考えられるが、フッ素元素はアルカリ
(土類)金属と異なり可動性元素ではないので、特にT
FT特性に与える影響は見られない。
膜界面における汚染不純物濃度は前記被膜中の汚染不純
物濃度のノイズレベル内にあり、前記被膜中の汚染不純
物濃度とほぼ同じ濃度とみなすことができる。被膜中の
ナトリウム濃度はブロッキング膜により低く抑えられ、
SIMS分析において2×1016atoms/c m3 以下、条
件によってはノイズを考慮した現時点での検出下限以下
である1×1016atoms/cm3 以下とすることができる。
そして本発明により半導体装置の被膜界面における汚染
不純物濃度を被膜中の汚染不純物濃度とほぼ同じ2×1
016atoms/cm3以下、条件によってはノイズを考慮した
現時点での検出下限以下である1×10 16atoms/cm3 以
下とすることができる。なお、上記構成においてはフッ
素を含有する酸性溶液により被膜表面の汚染不純物を除
去した場合を示したが、被膜表面の汚染不純物を除去で
きる他の酸性溶液や有機溶剤を用いることもできる。
膜と、前記第1の被膜に接して設けられた第2の被膜と
を有し、前記第1の被膜と前記第2の被膜の界面におけ
る汚染不純物濃度は2×1016atoms/cm3 以下であるこ
とを特徴とする。
と、前記第1の被膜に接して設けられた第2の被膜とを
有し、前記第1の被膜中の汚染不純物濃度と前記第2の
被膜中の汚染不純物濃度と前記第1の被膜と前記第2の
被膜の界面における汚染不純物濃度は2×1016atoms/
cm3 以下であることを特徴とする。
の被膜は、結晶質半導体膜と前記結晶質半導体膜に接す
る絶縁膜であることを特徴とする。
と第2の被膜は、ゲート絶縁膜として機能する絶縁膜と
前記絶縁膜に接するゲート配線であることを特徴とす
る。
物除去を行ったSIMS分析結果の例を図7に示す。図
7のゲート絶縁膜とゲート配線界面には、Naの存在を
示すピークAが確認されるが、その濃度は1×1016at
oms/cm3 〜2×1016atoms/cm3 とかなり低減されてい
ることがわかる。なお、図7におけるNaの検出下限あ
るいはバックグラウンドレベルは約2×1014atoms/cm
3 である。
純物濃度を低減できるので、SIMS分析における汚染
不純物濃度を2×1016atoms /cm3 以下とでき、条
件によってはノイズを考慮した現時点での検出下限以下
である1×101 6atoms /cm3 以下とすることがで
きる。従って、TFT特性のばらつきを小さくできTF
Tの信頼性を向上させることができる。
又は2族元素から選択された1元素又は複数元素からな
るものを言う。特にNa、K 、Mg、Ca、Baから選択された
1元素又は複数元素からなるものを言う。特にNaを言
う。
CVD法、熱CVD法、減圧熱CVD法、蒸着法、スパ
ッタリング法、熱酸化法、陽極酸化法等、あらゆる形成
手段を用いて形成された被膜をいう。
素を含有する酸性溶液(フッ酸、希フッ酸など)の中に
基板を浸して被膜表面をエッチング処理する場合には、
わずかではあるがガラス基板が腐食されてガラス基板中
の汚染不純物が酸性溶液中に混入し酸性溶液が汚染され
る。この汚染された酸性溶液にTFTを構成する被膜表
面が接触すると、汚染の原因となり問題であった。そこ
で本発明はガラス基板を用いる場合、エッチングを酸性
溶液の中に浸して行うのではなく、スピン装置(スピン
エッチャー)を用いて基板をスピンさせ、被膜表面に接
触させた酸性溶液を飛散させる手段(スピンエッチン
グ、スピンエッチともいう)を用いることによって被膜
表面の汚染不純物除去を行った。スピンエッチングを用
いると汚染された酸性溶液をTFTを構成する被膜表面
に接触させることなくエッチングできる。なおスピンエ
ッチングを必ずしも用いなければならないわけではな
い。例えばエッチング溶液が一定方向に流れるような手
段を用いることによって、被膜表面を汚染することなく
被膜表面の汚染不純物を除去することも可能である。ま
た、ガラス基板の表面、裏面、側面の全てを耐酸性を有
する被膜で覆ってしまうことで、酸性溶液による基板の
腐食を防止し、基板中の汚染不純物により酸性溶液が汚
染されることを防止することも可能である。
するが、特にこれらに限定されないことは勿論である。
1〜図3により説明する。ここでは、nチャネル型TF
Tとpチャネル型TFTを同一基板上に作製し、CMO
S回路の基本構成であるインバータ回路を形成する実施
の形態について説明する。
板、セラミックス基板などを用いることができる。ま
た、酸化シリコン膜や窒化シリコン膜などの絶縁膜を表
面に形成したシリコン基板やステンレスに代表される金
属基板を用いても良い。勿論、石英基板を用いることも
可能である。
形成される表面には、窒化珪素膜から成る下地膜102
と、酸化珪素膜から成る下地膜103が形成される。こ
れらの下地膜はプラズマCVD法やスパッタ法で形成さ
れるものであり、基板101からTFTに有害な汚染不
純物が半導体膜へ拡散することを防ぐためにブロッキン
グ膜として設けてある。そのため、窒化珪素膜からなる
下地膜102を20〜100nm、代表的には50nm
の厚さに形成し、さらに酸化珪素膜からなる下地膜10
3を50〜500nm、代表的には150〜200nm
の厚さに形成している。
102または、酸化珪素膜からなる下地膜103のどち
らか一方のみで形成したり、窒化酸化珪素膜などの他の
絶縁膜を形成しても良いが、本実施の形態ではTFTの
信頼性を考慮して2層構造とした。
は、プラズマCVD法、減圧CVD法、スパッタ法など
の成膜法で形成される非晶質半導体膜を、レーザー結晶
化法や熱処理による固相成長法で結晶化された、結晶質
半導体膜を用いることが望ましい。また、前記成膜法で
形成される微結晶半導体膜を適用することも可能であ
る。ここで適用できる半導体材料は、シリコン(S
i)、ゲルマニウム(Ge)、またシリコンゲルマニウ
ム合金、炭化シリコンがあり、その他にガリウム砒素な
どの化合物半導体材料を用いることもできる。
m、代表的には50nmの厚さに形成される。非晶質半
導体膜150としては、非晶質半導体膜、微結晶を有す
る非晶質半導体膜、微結晶半導体膜を用いることができ
る。プラズマCVD法で形成される非晶質半導体膜には
10〜40atom%の割合で膜中に水素が含まれているの
で、結晶化の工程に先立って400〜500℃の熱処理
の工程を行い水素を膜中から脱離させて含有水素量を5
atom%以下としておくことが望ましい。また、非晶質半
導体膜をスパッタリング法や蒸着法などの他の方法で形
成しても良いが、膜中にナトリウム等のアルカリ金属が
混入しないように十分注意しなければならない。(図1
(A))
膜法で形成可能であるので、下地膜102と下地膜10
3と、さらに非晶質半導体膜150を連続形成すること
は好ましい。それぞれの膜を形成した後、その膜表面を
大気雰囲気に触れさせずに次の膜を形成することによ
り、膜界面の不純物汚染を防ぐことができる。その結
果、TFTの特性バラツキを発生させる要因の一つをな
くすことができる。なお、下地膜と半導体膜を連続成膜
しない場合は、下地膜表面の汚染不純物を除去してから
半導体膜を形成するとよい。
は、公知のレーザー結晶化技術または熱結晶化の技術を
用いれば良い。また、触媒元素を用いた熱結晶化の技術
により結晶質半導体膜を得ることもできる。さらに、触
媒元素を用いた熱結晶化の技術により形成された結晶質
半導体膜151に対してゲッタリングの工程を加えて、
前記触媒元素を除去すると優れたTFT特性を得ること
ができる。(図1(B))
ス発振型または連続発光型のエキシマレーザーや固体レ
ーザーであるYAGレーザー、YVO4レーザー、YL
Fレーザー、YAlO3レーザーを用いる。これら固体
レーザーはレーザーダイオード励起の方式を使用すると
高出力で高い繰り返し周波数を実現することができる。
YAGレーザー、YVO4レーザー、YLFレーザー、
YAlO3レーザーはその第2高調波(532nm)、第
3高調波(355nm)、第4高調波(266nm)を用い
ることができる。大別すると、波長400nm以上のレー
ザー光を照射した場合には光の侵入長との兼ね合いで半
導体膜の内部から加熱して結晶化することができる。一
方、波長400nm以下では半導体膜の表面から加熱して
結晶化させることができる。いずれにしても、照射パル
ス数や照射エネルギー密度を適したものとして行う。
ザー発振器から放射されたレーザー光を光学系で線状に
集光し半導体膜に照射する方法を用いるとよい。結晶化
の条件は実施者が適宣選択するものであるが、エキシマ
レーザーを用いる場合はパルス発振周波数30Hzと
し、レーザーエネルギー密度を100〜400mJ/cm
2(代表的には200〜300mJ/cm2)とする。また、Y
AGレーザーを用いる場合にはその第2高調波を用いパ
ルス発振周波数1〜10kHzとし、レーザーエネルギ
ー密度を300〜600mJ/cm2(代表的には350〜5
00mJ/cm2)とすると良い。そして幅100〜1000
μm、例えば400μmで線状に集光したレーザー光を
基板全面に渡って照射し、この時の線状レーザー光の重
ね合わせ率(オーバーラップ率)を80〜98%として
行う。
膜151を、第1のフォトマスクを使用して、公知のパ
ターニング法によりレジストマスクを形成し、ドライエ
ッチング法により第1の島状半導体膜105と、第2の
島状半導体膜104を形成した。(図1(C))
第2の島状半導体膜104表面に存在する汚染不純物1
55の除去を行った。汚染不純物155の除去は、スピ
ン装置(スピンエッチャー)を用いて基板を600rpm
、10秒スピンさせ、被膜表面に滴下して接触させた
フッ素を含有する酸性溶液を飛散させる手段(スピンエ
ッチング、スピンエッチともいう)を用いて行った。こ
こではフッ素を含有する酸性溶液としてフッ酸とフッ化
アンモニウムの混合比が体積比で1:50のバッファー
ドフッ酸(BHF)を用いた。スピンエッチングを用い
ることによって、極薄く被膜を除去することができ、か
つ汚染された酸性溶液による被膜表面の汚染を防止する
ことができる。なお、スピン装置の回転数や時間等の条
件は、基板面積、エッチング溶液濃度、被膜材料などに
よって適宜最適な条件を見つければよい。また、エッチ
ング溶液として1:50BHFを用いたが、混合比の違
うBHFやFPMなどの他のフッ素を含有する酸性溶液
を用いることもできる。(図1(D))
1の島状半導体膜105表面と第2の島状半導体膜10
4表面に、酸化珪素または窒化珪素を主成分とするゲー
ト絶縁膜106を形成する。ゲート絶縁膜106は、プ
ラズマCVD法やスパッタ法で形成し、その厚さを10
〜200nm、好ましくは50〜150nmとして形成
する。なお、汚染不純物155の除去後速やかにゲート
絶縁膜を形成することにより、半導体膜104、105
とゲート絶縁膜106界面の汚染不純物の濃度を低く保
つことができ、2×1016atoms /cm3 以下とするこ
とができる。(図1(E))
島状半導体膜104と、第1の島状半導体膜105のチ
ャネル形成領域を覆うレジストマスク107、108を
形成した。このとき、配線を形成する領域にもレジスト
マスク109を形成しておいても良い。
することにより第2の価電子制御用不純物領域を形成し
た。なお、本明細書では汚染不純物と区別するため、価
電子制御を目的としたn型又はp型の導電型を付与する
不純物を「価電子制御用不純物」という。また、n型又
はp型の導電型を付与する不純物は意図的に添加された
ものなので、「添加不純物」といってもよい。結晶質半
導体材料に対してn型を付与する価電子制御用不純物元
素としては、リン(P)、砒素(As)、アンチモン
(Sb)などが知られているが、ここではリンを価電子
制御用不純物元素として、フォスフィン(PH3 )を用
いたイオンドープ法で行った。この工程では、ゲート絶
縁膜106を通してその下の半導体膜にリンを添加する
ために、加速電圧は80keVと高めに設定した。半導
体膜に添加されるリンの濃度は、1×1016〜1×10
19atoms/cm3 の範囲にするのが好ましく、ここでは1×
1018atoms/cm3 とした。そして、半導体膜にリンが添
加された領域110、111が形成された。ここで形成
された第2の価電子制御用不純物領域の一部は、LDD
領域として機能するものである。( 図1(F))
ジストマスクを除去するためには、アルカリ性の市販の
剥離液を用いても良いが、アッシング法を用いると効果
的であった。アッシング法は酸化雰囲気中でプラズマを
形成し、そこに硬化したレジストをさらして除去する方
法であるが、その雰囲気中に酸素の他に水蒸気を添加し
ておくと効果的であった。(図2(A))
物156の除去を行った。汚染不純物の除去は、第1の
島状半導体膜105表面及び第2の島状半導体膜104
表面の汚染不純物除去と同様に、フッ素を含有する酸性
溶液としてBHFを用いてスピンエッチングにより行
い、極薄く被膜を除去することができ、かつ汚染された
酸性溶液による被膜表面の汚染を防止した。ここでも、
エッチング溶液としてFPMなどの他のフッ素を含有す
る酸性溶液を用いることもできる。(図2(B))
純物156が除去されたゲート絶縁膜106に接して第
1の導電膜112を形成した。第1の導電膜112は、
Ta、Ti、Mo、Wから選ばれた元素を主成分とする
導電性材料を用いて形成する。第1の導電膜112の厚
さは10〜100nm、好ましくは150〜400nm
で形成すれば良い。なお、汚染不純物156の除去後速
やかに第1の導電膜112を形成することにより、ゲー
ト絶縁膜106と第1の導電膜112界面の汚染不純物
の濃度を低く保つことができ、2×1016atoms /cm
3 以下とすることができる。(図2(C))
N、MoTa、WSix (x=2.4<X<2.7 )などの化合物
材料を用いて形成することができる。
は、AlやCuに比べ抵抗率が高いが、作製する回路の
面積との関係で、100cm2 程度までならば問題なく
使用できる。
マスク113、114、115、116を形成した。レ
ジストマスク113は、pチャネル型TFTのゲート電
極を形成するためのものであり、レジストマスク11
5、116は、ゲート配線およびゲートバスラインを形
成するためのものであった。また、レジストマスク11
4は第1の島状半導体層の全面を覆って形成され、次の
工程において、価電子制御用不純物が添加されるのを阻
止するマスクとするために設けられた。
不要な部分が除去され、第2のゲート電極117と、ゲ
ート配線119と、ゲートバスライン120が形成され
た。ここで、エッチング後残渣が残っている場合にはア
ッシング処理すればよい。
115、116をそのまま残して、pチャネル型TFT
が形成される第2の島状半導体膜104の一部に、p型
を付与する価電子制御用不純物元素を添加して第3の価
電子制御用不純物領域を形成する工程を行った。p型を
付与する価電子制御用不純物元素としては、ボロン
(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、が
知られているが、ここではボロンをその価電子制御用不
純物元素として、ジボラン(B2 H6 )を用いてイオン
ドープ法で添加した。ここでも加速電圧を80keVと
して、2×1020atoms/cm3 の濃度にボロンを添加し
た。そして、図2(D)に示すようにボロンが高濃度に
添加された第3の価電子制御用不純物領域121、12
2が形成された。
除去した後、第4のフォトマスクを用いてレジストマス
ク123、124、125を形成した。第4のフォトマ
スクはnチャネル型TFTのゲート電極を形成するため
のものであり、ドライエッチング法により第1のゲート
電極126が形成された。このとき第1のゲート電極1
26は、上面から見て第2の価電子制御用不純物領域1
10、111の一部とゲート絶縁膜を介して重なるよう
に形成された。(図2(E))
125を完全に除去した後、第5のフォトマスクにより
レジストマスク129、130、131を形成した。レ
ジストマスク130は第1のゲート電極126を覆っ
て、さらに上面から見て第2の価電子制御用不純物領域
110、111の一部と重なる形で形成されたものであ
った。レジストマスク130は、LDD領域のオフセッ
ト量を決めるものであった。
してゲート絶縁膜の一部を除去して、第1の価電子制御
用不純物領域が形成される半導体膜の表面を露出させて
おいても良い。このようにすると、次の工程で実施され
るn型を付与する価電子制御用不純物元素を添加する工
程を効率的に実施することができる。
物元素を添加して第1の価電子制御用不純物領域を形成
する工程を行った。そして、ソース領域、ドレイン領域
となる第1の価電子制御用不純物領域132、133が
形成された。ここでは、フォスフィン(PH3 )を用い
たイオンドープ法で行った。この工程でも、ゲート絶縁
膜106を通してその下の半導体層にリンを添加するた
めに、加速電圧は80keVと高めに設定した。この領
域のリンの濃度はn型を付与する第1の価電子制御用不
純物元素を添加する工程と比較して高濃度であり、1×
1019〜1×1021at oms/cm3 とするのが好ましく、
ここでは1×1020atoms/cm3 とした。(図3(A))
第2のゲート電極126、117、ゲート配線127、
ゲートバスライン128の表面に第1の層間絶縁膜13
4、135を形成した。第1の層間絶縁膜134は窒化
珪素膜であり、50nmの厚さで形成した。また第1の
層間絶縁膜135は酸化珪素膜であり、950nmの厚
さに形成された。なお、第1の層間絶縁膜形成前に表面
の汚染不純物除去を行うことが望ましい。
の層間絶縁膜134は次の熱処理の工程を行うために必
要なものであった。これは第1および第2のゲート電極
126、117、ゲート配線127、ゲートバスライン
128の表面が酸化することを防ぐために効果的であっ
た。
たn型またはp型を付与する価電子制御用不純物元素を
活性化するために行う必要があった。この工程は、電気
加熱炉を用いた熱アニール法や、前述のエキシマレーザ
ーを用いたレーザーアニール法や、ハロゲンランプを用
いたラピットサーマルアニール法(RTA法)で行えば
良い。レーザーアニール法は低い基板加熱温度で活性化
することができるが、ゲート電極の下にかくれる領域ま
で活性化させることは困難であった。従って、ここでは
熱アニール法を用いて活性化の工程を行った。加熱処理
は、窒素雰囲気中において300〜700℃、好ましく
は350〜550℃、ここでは450℃、2時間の処理
を行った。
ス発振型または連続発光型のエキシマレーザーや固体レ
ーザーであるYAGレーザー、YVO4レーザー、YL
Fレーザー、YAlO3レーザーを適用することができ
る。これら固体レーザーはレーザーダイオード励起の方
式を使用すると高出力で高い繰り返し周波数を実現する
ことができる。YAGレーザー、YVO4レーザー、Y
LFレーザー、YAlO3レーザーはその第2高調波
(532nm)、第3高調波(355nm)、第4高調波
(266nm)を用いることができる。大別すると、波長
400nm以上のレーザー光を照射した場合には光の侵入
長との兼ね合いで半導体膜の内部から加熱してアニール
することができる。一方、波長400nm以下では半導体
膜の表面から加熱してアニールすることができる。いず
れにしても、照射パルス数や照射エネルギー密度を適し
たものとして行う。
3〜90%の水素を添加しておいても良い。また、熱処
理の工程の後に、さらに3〜100%の水素雰囲気中で
150〜500℃、好ましくは300〜450℃で2〜
12時間の水素化処理の工程を行うと良い。または、1
50〜500℃、好ましくは200〜450℃の基板温
度で水素プラズマ処理をしても良い。いずれにしても、
水素が半導体膜中やその界面に残留する欠陥を補償する
ことにより、TFTの特性を向上させることができた。
後、第6のフォトマスクを用い、所定のレジストマスク
を形成した後、エッチング処理によりそれぞれのTFT
のソース領域と、ドレイン領域に達するコンタクトホー
ルが形成された。そして、第2の導電膜を形成し、第7
のフォトマスクを用いたパターニングの工程によりソー
ス電極、ドレイン電極136、137、138を形成し
た。図示していないが、本実施の形態ではこの第2の導
電膜を、Ti膜を100nm、Tiを含むAl膜300
nm、Ti膜150nmをスパッタ法で連続して形成し
た3層構造として用いた。
ト電極に自己整合的(セルフアライン)に形成され、n
チャネル型TFTはゲート電極に非自己整合的(ノンセ
ルフアライン)に形成された。
ャネル形成領域142、第1の価電子制御用不純物領域
145、146、第2の価電子制御用不純物領域14
3、144が形成された。ここで、第2の価電子制御用
不純物領域は、ゲート電極と重なる領域(GOLD領
域)143a、144aと、ゲート電極と重ならない領
域(LDD領域)143b、144bがそれぞれ形成さ
れた。第1の価電子制御用不純物領域145、146は
ソース領域、ドレイン領域となった。
成領域139、第3の価電子制御用不純物領域140、
141が形成された。そして、第3の価電子制御用不純
物領域140、141はソース領域、ドレイン領域とな
った。(図3(B))
図を示し、TFT部分のA−A' 断面構造、ゲート配線
部分のB−B' 断面構造,ゲートバスライン部分のC
−C' 断面構造は、図3(B)と対応している。本発
明において、ゲート電極とゲート配線とゲートバスライ
ンとは、第1の導電層から形成されている。なお、本実
施の形態においてゲート電極とゲート配線とゲートバス
ラインを区別したが、それらをまとめてゲート配線とい
うこともある。
チャネル型TFTとを相補的に組み合わせて成るCMO
S回路を例にして示したが、nチャネル型TFTを用い
たNMOS回路や、液晶表示装置の画素部に本願発明を
適用することもできる。
濃度を低減できるので、SIMS分析における有害な汚
染不純物濃度を2×1016atoms /cm3 以下、条件に
よってはノイズを考慮した現時点での検出下限以下であ
る1×1016atoms /cm3以下とすることができる。
従って、TFT特性のばらつきを小さくできTFTの信
頼性を向上させることができる。
程の前に非晶質半導体膜へ価電子制御用不純物の添加を
行ない、TFTのしきい値制御を行う工程を加えてもよ
い。しきい値制御を行う工程としては、例えば、非晶質
半導体膜上に制御絶縁膜(膜厚100〜200nm)を
設けて、ボロンをしきい値制御が可能な濃度範囲(SI
MS分析で1×1016〜1×1017atoms /cm3 )で
添加し、その後、制御絶縁膜を除去する工程を採用でき
る。
導体膜のパターニングを結晶化工程の後に行う例を示し
たが、特にこれに限定されず、例えば結晶化工程前、ま
たはドーピング工程前に行ってもよい。
ト型の例を示したが、ボトムゲート型に適用することも
できる。
の除去は島状半導体膜表面及びゲート絶縁膜表面に対し
て行ったが、それ以外の例えば下地膜表面や層間絶縁膜
表面に対して適用してもよい。
8、図9により説明する。ここでは、nチャネル型TF
Tとpチャネル型TFTを有するボトムゲート型のTF
Tを形成する実施の形態について説明する。
ニング1737;歪点667℃)を用意した。次いで、
基板からの汚染不純物拡散を防止してTFTの電気特性
を向上させるため下地膜として窒化酸化珪素膜850を
100nm〜300nmの膜厚に形成した。
を設けた例を示したが、基板の片面だけでなく両面に設
けることは有効である。基板の両面に下地膜を設けるこ
とによって、半導体装置作製時に基板から拡散するナト
リウム等汚染不純物を完全にブロックすることができ
る。そして更に、下地膜で基板全面を覆うことは有効で
ある。
化のため図示しない)のゲート配線(ゲート電極を含
む)802を形成した。本実施の形態では、スパッタリ
ング法を用いて窒化タンタル膜(膜厚50nm)とタン
タル膜(膜厚250nm)を積層形成し、公知のパター
ニング技術であるフォトリソグラフィー法を用いて積層
構造を有するゲート配線(ゲート電極を含む)802を
形成した。(図8(A))
02表面の汚染不純物860の除去を行う。汚染不純物
860の除去は、スピン装置(スピンエッチャー)を用
いて基板を600rpm 、10秒スピンさせ、被膜表面に
滴下して接触させたフッ素を含有する酸性溶液を飛散さ
せる手段(スピンエッチング、スピンエッチともいう)
を用いて行った。ここではフッ素を含有する酸性溶液と
してフッ酸とフッ化アンモニウムの混合比が体積比で
1:50のバッファードフッ酸(BHF)を用いた。ス
ピンエッチングを用いることによって、極薄く被膜を除
去することができ、かつ汚染された酸性溶液による被膜
表面の汚染を防止することができる。なお、スピン装置
の回転数や時間等の条件は、基板面積、エッチング溶液
濃度、被膜材料などによって適宜最適な条件を見つけれ
ばよい。また、エッチング溶液として1:50BHFを
用いたが、混合比の違うBHFやFPMなどの他のフッ
素を含有する酸性溶液を用いることもできる。(図8
(B))
面の汚染不純物を除去した後、ゲート絶縁膜803、非
晶質半導体膜804を順次大気開放しないで積層形成し
た。なお、汚染不純物860の除去後速やかにゲート絶
縁膜803、非晶質半導体膜804を形成することによ
り、ゲート配線802とゲート絶縁膜803界面の汚染
不純物の濃度を低く保つことができ、2×1016atoms
/cm3 以下とすることができる。
信頼性を考慮して窒化珪素膜803a(膜厚50nm)
と酸化珪素膜803b(膜厚125nm)をプラズマC
VD法により積層形成し、積層構造のゲート絶縁膜とし
た。本実施の形態では二層の絶縁膜をゲート絶縁膜とし
て採用しているが、単層または三層以上の積層構造とし
てもよい。また、本実施の形態ではゲート絶縁膜上に非
晶質半導体膜804として、膜厚54nmの非晶質珪素
膜(アモルファスシリコン膜)をプラズマCVD法によ
り形成した。なお、いずれの層の界面にも大気からの汚
染物質が付着しないようにするため順次大気開放せずに
積層形成した。その後、半導体膜の結晶化を妨げる非晶
質珪素膜中の水素濃度を低減するための加熱処理(50
0℃、1時間)を行った。(図8(C))
非晶質半導体膜804に対して赤外光または紫外光の照
射(レーザーアニール)による結晶化(レーザー結晶
化)を行い結晶質半導体膜(結晶を含む半導体膜)80
5を形成した。結晶化技術として紫外光を用いる場合は
エキシマレーザー光または紫外光ランプから発生する強
光を用いればよく、赤外光を用いる場合は赤外線レーザ
ー光または赤外線ランプから発生する強光を用いればよ
い。本実施の形態ではKrFエキシマレーザー光を線状
にビーム形成して照射した。なお、照射条件としては、
パルス周波数が30Hz、オーバーラップ率は96%、
レーザーエネルギー密度は100〜500m J/cm2 (代
表的には200〜300mJ/cm2) であり本実施の形態で
は360mJ/cm2とした。なお、レーザー結晶化の条件
(レーザー光の波長、オーバーラップ率、照射強度、パ
ルス幅、繰り返し周波数、照射時間等)は、非晶質半導
体膜804の膜厚、基板温度等を考慮して実施者が適宜
決定すればよい。なお、レーザー結晶化の条件によって
は、半導体膜が溶融状態を経過して結晶化する場合や、
半導体膜が溶融せずに固相状態、もしくは固相と液相の
中間状態で結晶化する場合がある。この工程により非晶
質半導体膜804は結晶化され、結晶質半導体膜805
に変化する。本実施の形態において結晶質半導体膜とは
多結晶珪素膜(ポリシリコン膜)である。なお本実施の
形態ではレーザ結晶化の技術を用いたが、触媒元素を用
いた熱結晶化の技術を用いて結晶化を行っても良い。
を作製するには、パルス発振型または連続発光型のエキ
シマレーザーや固体レーザーであるYAGレーザー、Y
VO 4レーザー、YLFレーザー、YAlO3レーザーを
用いることができる。これら固体レーザーはレーザーダ
イオード励起の方式を使用すると高出力で高い繰り返し
周波数を実現することができる。YAGレーザー、YV
O4レーザー、YLFレーザー、YAlO3レーザーはそ
の第2高調波(532nm)、第3高調波(355nm)、
第4高調波(266nm)を用いることができる。大別す
ると、波長400nm以上のレーザー光を照射した場合に
は光の侵入長との兼ね合いで半導体膜の内部から加熱し
て結晶化することができる。一方、波長400nm以下で
は半導体膜の表面から加熱して結晶化させることができ
る。いずれにしても、照射パルス数や照射エネルギー密
度を適したものとして行う。
ザー発振器から放射されたレーザー光を光学系で線状に
集光し半導体膜に照射する方法を用いると良い。結晶化
の条件は実施者が適宣選択するものであるが、YAGレ
ーザーを用いる場合にはその第2高調波を用いパルス発
振周波数1〜10kHzとし、レーザーエネルギー密度
を300〜600mJ/cm2(代表的には350〜500mJ/
cm2)とすると良い。そして幅100〜1000μm、例
えば400μmで線状に集光したレーザー光を基板全面
に渡って照射し、この時の線状レーザー光の重ね合わせ
率(オーバーラップ率)を80〜98%として行う。
805に価電子制御用不純物元素を添加する工程を行
い、価電子制御用不純物の活性化処理を行なった後、水
素雰囲気中で熱処理(350℃、1時間)を行い全体を
水素化した。なお、本実施の形態では水素化は熱処理を
用いて行ったがプラズマ水素処理を用いて行ってもよ
い。その後、公知のパターニング技術により所望の形状
を有する活性層として島状半導体膜を形成した。
は、ソース領域815、ドレイン領域816、価電子制
御用不純物が1×1016〜1×1019atoms/cm3 で添加
された低濃度価電子制御用不純物領域(低濃度不純物領
域ともいう)817、818、チャネル形成領域819
が形成され、Pチャネル型TFTは、ソース領域82
1、ドレイン領域822、チャネル形成領域820が形
成された。ここで、Nチャネル型TFTの低濃度価電子
制御用不純物領域817、818は、上面から見てゲー
ト電極と重なる領域(GOLD領域)とゲート領域と重
ならない領域(LDD領域)がそれぞれ形成された。
(図9(A))
1の除去を行った。汚染不純物861の除去は、下地膜
850表面及びゲート配線802表面の汚染不純物除去
と同様、フッ素を含有する酸性溶液としてBHFを用い
てスピンエッチングにより行い、極薄く被膜を除去する
ことができ、かつ汚染された酸性溶液による被膜表面の
汚染を防止した。ここでも、エッチング溶液としてFP
Mなどの他のフッ素を含有する酸性溶液を用いることも
できる。(図9(B))
体膜を覆って、プラズマCVD法により膜厚100nm
の酸化珪素膜と、TEOSと酸素(O2 )を原料ガスに
用いた膜厚940nmの酸化珪素膜との積層構造の層間
絶縁膜823を形成した。なお、汚染不純物861の除
去後速やかに層間絶縁膜823を形成することにより、
島状半導体膜と層間絶縁膜823界面の汚染不純物の濃
度を低く保つことができ、2×1016atoms /cm3 以
下とすることができる。(図9(C))
ス配線824、826、ドレイン配線825、827を
形成して図9(D)に示す状態を得た。最後に水素雰囲
気中で熱処理を行い、全体を水素化してNチャネル型T
FT及びPチャネル型TFTを完成させた。この水素化
はプラズマ水素処理を用いて行ってもよい。
を変更し非晶質半導体膜のパターニング後に結晶化処理
を行ってもよい。
価電子制御用不純物の添加を行ない、TFTのしきい値
制御を行ってもよい。
濃度を低減できるので、SIMS分析における有害な汚
染不純物濃度を2×1016atoms /cm3 以下、条件に
よってはノイズを考慮した現時点での検出下限以下であ
る1×1016atoms /cm3以下とすることができる。
従って、TFT特性のばらつきを小さくできTFTの信
頼性を向上させることができる。
記実施の形態1によって作製されたNチャネル型TFT
及びPチャネル型TFTを備えた液晶表示装置の例を図
10と図11に示す。本実施の形態の半導体装置は、同
一基板上にCMOS回路と画素部にマトリクス状に配置
された回路を備えている。
面図を示す。本実施の形態においても信頼性を考慮して
基板1101上に設けられた下地膜1102上にTFT
が設けられている。
ータ回路とも呼ばれ、半導体回路を構成する基本回路で
ある。このようなインバータ回路を組みあわせることで
更に複雑なロジック回路を構成することができる。
ャネル形成領域1154、第3の価電子制御用不純物領
域1155、1156が形成されている。第3の価電子
制御用不純物領域1155、1156には2×1020at
oms/cm3 の濃度でボロンが添加されている。
はチャネル形成領域1157、リンが1×1019〜1×
1021atoms/cm3 の濃度で添加された第1の価電子制御
用不純物領域1160、1161、リンが1×1016〜
1×1019atoms/cm3 で添加された第2の価電子制御用
不純物領域1158、1159が形成されている。ここ
で、第2の価電子制御用不純物領域は、ゲート電極11
31と重なる領域(GOLD領域)1158a、115
9a、ゲート電極1131と重ならない領域(LDD領
域)1158b、1159bがそれぞれ形成されてい
る。
は、チャネル形成領域1162、1163と第1の価電
子制御用不純物領域1168、1169、1145と第
2の価電子制御用不純物領域1164、1165、11
66、1167とオフセット領域1180、1181、
1182、1183が形成されている。第1の価電子制
御用不純物領域はリンが1×1019〜1×1021atoms/
cm3 の濃度で添加された領域であり、第2の価電子制御
用不純物領域は第1の価電子制御用不純物領域よりも価
電子制御用不純物が低濃度な低濃度領域でありリンが1
×1016〜1×1019atoms/cm3 の濃度で添加された領
域である。画素部ではオフ電流のバラツキを低減させる
ためマルチゲート構造を採用しており、また漏れ電流を
低減させるためオフセット構造を採用している。そのた
め第2の価電子制御用不純物領域はゲート電極と重なら
ない構造となっている。ドレイン側には、第2の価電子
制御用不純物領域と同じ濃度でN型を付与する価電子制
御用不純物元素が添加された、低濃度価電子制御用不純
物領域1170、ゲート絶縁膜1106、保持容量電極
1171とが形成され、画素部に設けられる保持容量が
形成されている。
nmの窒化珪素膜)、1148(950nmの酸化珪素
膜)、ソース電極1149、1150、1151とドレ
イン電極1152、1153、パッシベーション膜14
01(50nmの窒化珪素膜)、第2の層間絶縁膜14
02(1000nmの有機樹脂膜)、第3の層間絶縁膜
1404、画素電極1405(100nmの酸化インジ
ウム・スズ(ITO)膜)が形成されている。
機樹脂膜は、ポリイミド、アクリル、ポリイミドアミド
等を使用することができる。有機樹脂膜を用いることの
利点は、成膜方法が簡単である点や、比誘電率が低いの
で、寄生容量を低減できる点、平坦性に優れる点などが
上げられる。なお上述した以外の有機樹脂膜を用いるこ
ともできる。ここでは、基板に塗布後、熱重合するタイ
プのポリイミドを用いた。
素の上面図である。 画素部にはNチャネル型TFTが設
けられている。ゲート配線1703に連続して形成され
るゲート電極1702は、図示されていないゲート絶縁
膜を介してその下の半導体層1701と交差している。
図示はしていないが、半導体層には、ソース領域、ドレ
イン領域、第1の価電子制御用不純物領域が形成されて
いる。また、画素TFTのドレイン側には、半導体層
と、ゲート絶縁膜と、ゲート電極と同じ材料で形成され
た電極とから、保持容量1707が形成されている。ま
た、図11で示すA―A' 、およびB−B' に沿った断
面構造は、図10に示す画素部の断面図に対応してい
る。
ートの構造としているが、開口率を向上させるためシン
グルゲートの構造でも良いし、オフ電流のバラツキを低
減するためトリプルゲートとしたマルチゲート構造にし
ても構わない。本実施の形態のアクティブマトリクス基
板の構造は、本実施の形態の構造に限定されるものでは
ない。本願発明の構造は、ゲート電極の構造と、ゲート
絶縁膜を介して設けられた半導体層のソース領域と、ド
レイン領域と、その他の価電子制御用不純物領域の構成
に特徴があるので、それ以外の構成については実施者が
適宣決定すれば良い。
LCDを作製したが特にこれに限定されることはない。
例えば、画素電極の材料として反射性を有する金属材料
を用い、画素電極のパターニングの変更、または幾つか
の工程の追加/削除を適宜行えば反射型のLCDを作製
することが可能である。
製方法を採用しているため、半導体膜とゲート絶縁膜1
106の界面、及びゲート絶縁膜1106とゲート電
極、ゲート配線、ゲートバスライン、保持容量電極の界
面の汚染不純物濃度(Na濃度)が低減されている。そ
れぞれの被膜界面のSIMS分析における汚染不純物の
濃度は2×1016atoms /cm3 以下、条件によっては
ノイズを考慮した現時点での検出下限以下である1×1
016atoms /cm3 以下となっている。なお、実施の形
態2の作製方法と組み合わせたり、汚染不純物濃度の低
減が必要とされる他の被膜界面に汚染不純物除去工程を
適用することもできる。本実施の形態により、特性のば
らつきが小さく信頼性のあるTFTを得ることができ
る。
願発明によって作製された液晶表示装置の例を図12に
示す。画素TFT(画素スイッチング素子)の作製方法
やセル組工程は公知の手段を用いれば良いので詳細な説
明は省略する。
リクス型液晶パネルの概略図である。図12に示すよう
にアクティブマトリクス基板と対向基板とが対向し、こ
れらの基板間に液晶が挟まれている。アクティブマトリ
クス基板はガラス基板1000上に形成された画素部1
001、走査線駆動回路1002、信号線駆動回路10
03を有する。
1003はそれぞれ走査線1030、信号線1040に
よって画素部1001に接続されている。これら駆動回
路1002、1003はCMOS回路で主に構成されて
いる。
が形成され、列ごとに信号線1040が形成されてい
る。走査線1030、信号線1040の交差部近傍に
は、画素TFT810が形成されている。画素TFT1
010のゲート電極は走査線1030に接続され、ソー
スは信号線1040に接続されている。更に、ドレイン
には画素電極1060、保持容量1070が接続されて
いる。
O膜等の透明導電膜が形成されている。透明導電膜は画
素部1001の画素電極1060に対する対向電極であ
り、画素電極、対向電極間に形成された電界によって液
晶材料が駆動される。対向基板1080には必要であれ
ば配向膜や、ブラックマトリクスや、カラーフィルタが
形成されている。
にはFPC1031を取り付ける面を利用してICチッ
プ1032、1033が取り付けられている。これらの
ICチップ1032、1033はビデオ信号の処理回
路、タイミングパルス発生回路、γ補正回路、メモリ回
路、演算回路などの回路をシリコン基板上に形成して構
成される。
示装置は透過型か反射型かは問わない。どちらを選択す
るのも実施者の自由である。この様に本願発明はあらゆ
るアクティブマトリクス型の電気光学装置(半導体装
置)に対して適用することが可能である。
作製するにあたって、実施の形態1〜実施の形態3のど
の構成を採用しても良いし、各実施の形態を自由に組み
合わせて用いることが可能である。
トリクス型EL表示装置に適用することも可能である。
その例を図13に示す。
装置の回路図である。81は表示領域を表わしており、
その周辺にはX方向周辺駆動回路82、Y方向周辺駆動
回路83が設けられている。また、表示領域81の各画
素は、スイッチ用TFT84、コンデンサ85、電流制
御用TFT86、有機EL素子87を有し、スイッチ用
TFT84にX方向信号線88a (または88b )、Y
方向信号線80a (または80b 、80c )が接続され
る。また、電流制御用TFT86には、電源線89a 、
89b が接続される。
ス型EL表示装置に対して実施の形態1〜3のいずれの
構成を組み合わせても良い。
技術全般に適用することが可能である。即ち、現在市場
に流通している全ての半導体回路に適用できる。例え
ば、ワンチップ上に集積化されたRISCプロセッサ、
ASICプロセッサ等のマイクロプロセッサに適用して
も良いし、液晶用ドライバー回路(D/Aコンバータ、
γ補正回路、信号分割回路等)に代表される信号処理回
路や携帯機器(携帯電話、PHS、モバイルコンピュー
タ)用の高周波回路に適用しても良い。
は様々な電子機器に搭載されて中枢回路として機能す
る。代表的な電子機器としてはパーソナルコンピュー
タ、携帯型情報端末機器、その他あらゆる家電製品が挙
げられる。また、車両(自動車や電車等)の制御用コン
ピュータなども挙げられる。本願発明はその様な半導体
装置に対しても適用可能である。
て形成されたCMOS回路や画素部は様々な電気光学装
置(アクティブマトリクス型液晶ディスプレイ、アクテ
ィブマトリクス型ELディスプレイ、アクティブマトリ
クス型ECディスプレイ)に用いることができる。即
ち、それら電気光学装置を表示部に組み込んだ電子機器
全てに本願発明を実施できる。
ラ、デジタルカメラ、プロジェクター(リア型またはフ
ロント型)、ヘッドマウントディスプレイ(ゴーグル型
ディスプレイ)、カーナビゲーション、カーステレオ、
パーソナルコンピュータ、携帯情報端末(モバイルコン
ピュータ、携帯電話または電子書籍等)などが挙げられ
る。それらの一例を図14、図15及び図16に示す。
あり、本体2001、画像入力部2002、表示部20
03、キーボード2004等を含む。本発明を画像入力
部2002、表示部2003やその他の信号制御回路に
適用することができる。
2101、表示部2102、音声入力部2103、操作
スイッチ2104、バッテリー2105、受像部210
6等を含む。本発明を表示部2102やその他の信号制
御回路に適用することができる。
ービルコンピュータ)であり、本体2201、カメラ部
2202、受像部2203、操作スイッチ2204、表
示部2205等を含む。本発明は表示部2205やその
他の信号制御回路に適用できる。
あり、本体2301、表示部2302、アーム部230
3等を含む。本発明は表示部2302やその他の信号制
御回路に適用することができる。
媒体(以下、記録媒体と呼ぶ)を用いるプレーヤーであ
り、本体2401、表示部2402、スピーカ部240
3、記録媒体2404、操作スイッチ2405等を含
む。なお、このプレーヤーは記録媒体としてDVD(D
igtial Versatile Disc)、CD
等を用い、音楽鑑賞や映画鑑賞やゲームやインターネッ
トを行うことができる。本発明は表示部2402やその
他の信号制御回路に適用することができる。
体2501、表示部2502、接眼部2503、操作ス
イッチ2504、受像部(図示しない)等を含む。本願
発明を表示部2502やその他の信号制御回路に適用す
ることができる。
であり、投射装置2601、スクリーン2602等を含
む。本発明は投射装置2601の一部を構成する液晶表
示装置2808やその他の信号制御回路に適用すること
ができる。
り、本体2701、投射装置2702、ミラー270
3、スクリーン2704等を含む。本発明は投射装置2
702の一部を構成する液晶表示装置2808やその他
の信号制御回路に適用することができる。
図15(B)中における投射装置2601、2702の
構造の一例を示した図である。投射装置2601、27
02は、光源光学系2801、ミラー2802、280
4〜2806、ダイクロイックミラー2803、プリズ
ム2807、液晶表示装置2808、位相差板280
9、投射光学系2810で構成される。投射光学系28
10は、投射レンズを含む光学系で構成される。本実施
の形態は三板式の例を示したが、特に限定されず、例え
ば単板式であってもよい。また、図15(C)中におい
て矢印で示した光路に実施者が適宜、光学レンズや、偏
光機能を有するフィルムや、位相差を調節するためのフ
ィルム、IRフィルム等の光学系を設けてもよい。
おける光源光学系2801の構造の一例を示した図であ
る。本実施の形態では、光源光学系2801は、リフレ
クター2811、光源2812、レンズアレイ281
3、2814、偏光変換素子2815、集光レンズ28
16で構成される。なお、図15(D)に示した光源光
学系は一例であって特に限定されない。例えば、光源光
学系に実施者が適宜、光学レンズや、偏光機能を有する
フィルムや、位相差を調節するフィルム、IRフィルム
等の光学系を設けてもよい。
おいては、透過型の電気光学装置を用いた場合を示して
おり、反射型の電気光学装置及びEL表示装置での適用
例は図示していない。
01、音声出力部2902、音声入力部2903、表示
部2904、操作スイッチ2905、アンテナ2906
等を含む。本願発明を音声出力部2902、音声入力部
2903、表示部2904やその他の信号制御回路に適
用することができる。
り、本体3001、表示部3002、3003、記憶媒
体3004、操作スイッチ3005、アンテナ3006
等を含む。本発明は表示部3002、3003やその他
の信号回路に適用することができる。
3101、支持台3102、表示部3103等を含む。
本発明は表示部3103に適用することができる。本発
明のディスプレイは特に大画面化した場合において有利
であり、対角10インチ以上(特に30インチ以上)の
ディスプレイには有利である。
広く、あらゆる分野の電子機器に適用することが可能で
ある。また、本実施の形態の電子機器は実施の形態1〜
6のどのような組み合わせからなる構成を用いても実現
することができる。効果
発明を用いてEL(エレクトロルミネセンス)表示装置
を作製した例について説明する。なお、図17(A)は
本願発明のEL表示装置の上面図であり、図17(B)
はその断面図である。
4002は画素部、4003はソース側駆動回路、40
04はゲート側駆動回路であり、それぞれの駆動回路は
配線4005を経てFPC(フレキシブルプリントサー
キット)4006に至り、外部機器へと接続される。
回路4003及びゲート側駆動回路4004を囲むよう
にして第1シール材4101、カバー材4102、充填
材4103及び第2シール材4104が設けられてい
る。
A’で切断した断面図に相当し、基板4001の上にソ
ース側駆動回路4003に含まれる駆動TFT(但し、
ここではnチャネル型TFTとpチャネル型TFTを図
示している。)4201及び画素部4002に含まれる
画素TFT(但し、ここではEL素子への電流を制御す
るTFTを図示している。)4202が形成されてい
る。
は図10のCMOS回路と同じ構造のTFTが用いられ
る。また、画素TFT4202には図10の画素部と同
じ構造のTFTが用いられる。
2の上には樹脂材料でなる層間絶縁膜(平坦化膜)43
01が形成され、その上に画素TFT4202のドレイ
ンと電気的に接続する画素電極(陰極)4302が形成
される。画素電極4302としては遮光性を有する導電
膜(代表的にはアルミニウム、銅もしくは銀を主成分と
する導電膜またはそれらと他の導電膜との積層膜)を用
いることができる。本実施の形態ではアルミニウム合金
を画素電極として用いる。
4303が形成され、絶縁膜4303は画素電極430
2の上に開口部が形成されている。この開口部におい
て、画素電極4302の上にはEL(エレクトロルミネ
ッセンス)層4304が形成される。EL層4304は
公知の有機EL材料または無機EL材料を用いることが
できる。また、有機EL材料には低分子系(モノマー
系)材料と高分子系(ポリマー系)材料があるがどちら
を用いても良い。
用いれば良い。また、EL層の構造は正孔注入層、正孔
輸送層、発光層、電子輸送層または電子注入層を自由に
組み合わせて積層構造または単層構造とすれば良い。
る陽極4305が形成される。透明導電膜としては、酸
化インジウムと酸化スズとの化合物または酸化インジウ
ムと酸化亜鉛との化合物を用いることができる。また、
陽極4305とEL層4304の界面に存在する水分や
酸素は極力排除しておくことが望ましい。従って、真空
中で両者を連続成膜するか、EL層4304を窒素また
は希ガス雰囲気で形成し、酸素や水分に触れさせないま
ま陽極4305を形成するといった工夫が必要である。
本実施の形態ではマルチチャンバー方式(クラスターツ
ール方式)の成膜装置を用いることで上述のような成膜
を可能とする。
領域において配線4005に電気的に接続される。配線
4005は陽極4305に所定の電圧を与えるための配
線であり、導電性材料4307を介してFPC4006
に電気的に接続される。
02、EL層4304及び陽極4305からなるEL素
子が形成される。このEL素子は、第1シール材410
1及び第1シール材4101によって基板4001に貼
り合わされたカバー材4102で囲まれ、充填材410
3により封入されている。
RP(Fiberglass−Reinforced
Plastics)板、PVF(ポリビニルフルオライ
ド)フィルム、マイラーフィルム、ポリエステルフィル
ムまたはアクリルフィルムを用いることができる。本実
施の形態の場合、EL素子からの光の放射方向がカバー
材4102の方へ向かうため透光性材料を用いる。
ー材とは反対側に向かう場合には透光性材料を用いる必
要はなく、金属板(代表的にはステンレス板)、セラミ
ックス板、またはアルミニウムホイルをPVFフィルム
やマイラーフィルムで挟んだ構造のシートを用いること
ができる。
樹脂または熱硬化樹脂を用いることができ、PVC(ポ
リビニルクロライド)、アクリル、ポリイミド、エポキ
シ樹脂、シリコーン樹脂、PVB(ポリビニルブチラ
ル)またはEVA(エチレンビニルアセテート)を用い
ることができる。この充填材4103の内部に吸湿性物
質(好ましくは酸化バリウム)を設けておくとEL素子
の劣化を抑制できる。なお、本実施の形態ではEL素子
からの光が充填材4103を通過できるように、透明な
材料を用いる。
有させてもよい。このとき、スペーサを酸化バリウムで
形成すればスペーサ自体に吸湿性をもたせることが可能
である。また、スペーサを設けた場合、スペーサからの
圧力を緩和するバッファ層として陽極4305上に樹脂
膜を設けることも有効である。
を介してFPC4006に電気的に接続される。配線4
005は画素部4002、ソース側駆動回路4003及
びゲート側駆動回路4004に送られる信号をFPC4
006に伝え、FPC4006により外部機器と電気的
に接続される。
01の露呈部及びFPC4006の一部を覆うように第
2シール材4104を設け、EL素子を徹底的に外気か
ら遮断する構造となっている。こうして図17(B)の
断面構造を有するEL表示装置となる。なお、本実施の
形態のEL表示装置は実施の形態1乃至7のいずれの構
成を組み合わせて作製しても構わない。
の形態8に示したEL表示装置の画素部に用いることが
できる画素構造の例を図18(A)〜(C)に示す。な
お、本実施の形態において、4401はスイッチング用
TFT4402のソース配線、4403はスイッチング
用TFT4402のゲート配線、4404は電流制御用
TFT、4405はコンデンサ、4406、4408は
電流供給線、4407はEL素子とする。
線4406を共通とした場合の例である。即ち、二つの
画素が電流供給線4406を中心に線対称となるように
形成されている点に特徴がある。この場合、電源供給線
の本数を減らすことができるため、画素部をさらに高精
細化することができる。
8をゲート配線4403と平行に設けた場合の例であ
る。なお、図18(B)では電流供給線4408とゲー
ト配線4403とが重ならないように設けた構造となっ
ているが、両者が異なる層に形成される配線であれば、
絶縁膜を介して重なるように設けることもできる。この
場合、電源供給線4408とゲート配線4403とで専
有面積を共有させることができるため、画素部をさらに
高精細化することができる。
造と同様に電流供給線4408をゲート配線4403と
平行に設け、さらに、二つの画素を電流供給線4408
を中心に線対称となるように形成する点に特徴がある。
また、電流供給線4408をゲート配線4403のいず
れか一方と重なるように設けることも有効である。この
場合、電源供給線の本数を減らすことができるため、画
素部をさらに高精細化することができる。
る被膜中の汚染不純物濃度だけでなく被膜界面の汚染不
純物濃度を低減できるので、TFT特性のばらつきを小
さくできTFTの信頼性を向上させることができる。
図
斜視図
図
図
図
面図
を示す図
Claims (10)
- 【請求項1】第1の被膜と、前記第1の被膜に接して設
けられた第2の被膜と、を有する半導体装置であって、
前記第1の被膜と前記第2の被膜の界面における汚染不
純物濃度は、2×1016atoms/cm3 以下であることを特
徴とする半導体装置。 - 【請求項2】第1の被膜と、前記第1の被膜に接して設
けられた第2の被膜と、を有する半導体装置であって、
前記第1の被膜中の汚染不純物濃度と前記第2の被膜中
の汚染不純物濃度と前記第1の被膜と前記第2の被膜の
界面における汚染不純物濃度は2×1016atoms/cm3 以
下であることを特徴とする半導体装置。 - 【請求項3】請求項1又は請求項2において、前記汚染
不純物は、1族元素又は2族元素から選択された1元素
又は複数元素からなることを特徴とする半導体装置。 - 【請求項4】請求項1又は請求項2において、前記汚染
不純物は、Na、K 、Mg、Ca、Baから選択された1元素又
は複数元素からなることを特徴とする半導体装置。 - 【請求項5】請求項1又は請求項2において、前記第1
の被膜と第2の被膜は、結晶質半導体膜と前記結晶質半
導体膜に接する絶縁膜であることを特徴とする半導体装
置。 - 【請求項6】請求項1又は請求項2において、前記第1
の被膜と第2の被膜は、ゲート絶縁膜として機能する絶
縁膜と前記絶縁膜に接するゲート配線であることを特徴
とする半導体装置。 - 【請求項7】第1の被膜を形成する工程と、前記第1の
被膜表面の汚染不純物を除去する工程と、汚染不純物が
除去された第1の被膜に接して第2の被膜を形成する工
程と、を有することを特徴とする半導体装置の作製方
法。 - 【請求項8】請求項7において、前記汚染不純物は、1
族元素又は2族元素から選択された1元素又は複数元素
からなることを特徴とする半導体装置の作製方法。 - 【請求項9】請求項7において、前記汚染不純物は、N
a、K 、Mg、Ca、Baから選択された1元素又は複数元素
からなることを特徴とする半導体装置の作製方法。 - 【請求項10】請求項7において、前記汚染不純物をフ
ッ素を含有する酸性溶液で除去することを特徴とする半
導体装置の作製方法。
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