JP2000352363A - レゾネータ付きダクト - Google Patents

レゾネータ付きダクト

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JP2000352363A
JP2000352363A JP11164145A JP16414599A JP2000352363A JP 2000352363 A JP2000352363 A JP 2000352363A JP 11164145 A JP11164145 A JP 11164145A JP 16414599 A JP16414599 A JP 16414599A JP 2000352363 A JP2000352363 A JP 2000352363A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両振動等があっても気密性が確保され、且
つコスト的にも安くできるレゾネータ付きダクトを提供
する。 【解決手段】 中空ボックス状のレゾネータ3の両側に
該レゾネータ3がつくる空洞S内へ向う筒状体42,5
2を形成しさらに該筒状体42,52にスリット43,
53を形成する一方、二つのダクト1,2の先端部外周
面に小突起15,25を設け、該小突起15,25をを
前記スリット43,53に嵌入させて両ダクト1,2を
レゾネータ3のそれぞれの筒状体42,52に挿着可能
とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、消音装置たるレゾ
ネータを一体化させたレゾネータ付きダクトに関する。
【0002】
【従来の技術】近年の自動車は、車外騒音低減要求が高
まっており、エンジンの吸気音もその対象になってい
る。そのため、空気取入れ口の吸気ダクト(以下、単に
「ダクト」という。」)〜エアクリーナ〜スロットルボ
ディまでの吸気系部品には、レゾネータと呼ばれる共鳴
型消音器が多く取付けられている。レゾネータは、図1
0に示したような(イ)ヘルムホルツ型,(ロ)サイド
ブランチ型,(ハ)拡張室型,(ニ)挿入管付きの拡張
室型等がある。
【0002】ここで、上述の拡張室型レゾネータに関し
ては、従来、インジェクション成形などで予め成形され
たレゾネータにホース等を組付け、バンドクランプ等で
締め付けていた(図9)。部品点数が多く、また組立工
数も増大しコストが嵩んでいた。斯る対策として、予
めブロー成形されたダクトをレゾネータと一体でインサ
ートブロー成形する(例えば実用新案登録第25211
34号)、拡張室の箇所だけをブロー成形時に膨張さ
せて形成する、拡張室のところをブロー成形又はイン
ジェクション成形で造っておき、該拡張室とダクト,ダ
クトと拡張室をそれぞれ溶着する方法等が採られてき
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、前記の方
法は、ダクトとレゾネータの間の気密性が十分に確保で
きないため、2次側(クリーンサイド)に使用できなか
った。また、ダクトとレゾネータを保持している部分が
少ないため、車両振動等によりダクトとレゾネータの接
合部に応力が集中し変形が生じ気密性が低下するといっ
た問題があった。の方法は拡張比(拡張部の断面積/
ダクトの断面積)に限界があり、消音特性が優れなかっ
た。の方法はダクトとレゾネータを保持している部分
が少ないため、車両振動等により気密性が低下する問題
があった。また、溶着設備コストが高く製品コストは安
くならなかった。
【0004】本発明は上記問題点を解決するもので、車
両振動等があっても気密性が確保され、且つコスト的に
も安くできるレゾネータ付きダクトを提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
請求項1に記載の発明の要旨は、中空ボックス状のレゾ
ネータの両側に該レゾネータがつくる空洞内へ向う筒状
体を形成しさらに該筒状体にスリットを形成する一方、
二つのダクトの先端部外周面に小突起を設け、該小突起
を前記スリットに嵌入させて両ダクトをレゾネータのそ
れぞれの筒状体に挿着可能としたことを特徴とするレゾ
ネータ付きダクトにある。ここで、「スリット」には凹
みを含む。
【0006】請求項2に記載の発明たるレゾネータ付き
ダクトは、請求項1で、両筒状体が導入環部からテーパ
部を形成して縮小しさらにその縮小径のままの短管部が
空洞内へと向い、また、前記両テーパ部からスリットが
筒状体の軸方向で空洞内へ進み、且つその先にL字状に
曲がる切欠部を設けて、前記小突起を該切欠部に嵌合さ
せることにより両ダクトをレゾネータのそれぞれの筒状
体に挿着可能としたことを特徴とする。請求項3に記載
の発明たるレゾネータ付きダクトは、請求項1で、両筒
状体が導入環部からテーパ部を形成して縮小しさらにそ
の縮小径のままの短管部が空洞内へと向い、また、前記
両テーパ部からスリットが筒状体の軸方向で空洞内へ進
み且つその先で互いに周方向逆向きにしてL字状に曲が
る切欠部を設けて、前記小突起を該切欠部に嵌合させる
ことにより両ダクトをレゾネータのそれぞれの筒状体に
挿着可能としたことを特徴とする。請求項3に記載の発
明たるレゾネータ付きダクトは、請求項2で、切欠部を
形成する筒状体の周方向の周縁にノコギリ状の起伏部分
を設けると共に、前記小突起に該起伏部分に嵌合する凹
凸部を形成したことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るレゾネータ付
きダクトについて詳述する。 (1)実施形態1 図1〜図5は、本発明のレゾネータ付きダクトの一形態
で、図1はその分解斜視図、図2はダクトの先端部分の
断面図、図3はレゾネータの半割り部の断面図、図4は
レゾネータ付きダクトの断面図、図5はレゾネータ付き
ダクトの筒状体周りの断面図を示す。本レゾネータ付き
ダクトは、レゾネータ3の部分とダクト1,2の部分が
別個に造られ、レゾネータ3にダクト1,2を挿着一体
化したものである。
【0008】レゾネータ3は一対の半割り部4,5を接
合固着したもので、両半割り部4,5は図3のような同
形状品になっている。本実施形態のレゾネータ3を構成
する半割り部4,5はポリプロピレン,ポリエチレン,
ABS樹脂などの材料を用いて射出成形等によって造ら
れる合成樹脂成形品である。半割り部4,5は、外周縁
に鍔49,59を設けた上面開口の碗形状である。この
鍔同士を合わせ溶着接合や接着剤等で接合固着して空洞
Sをもつボックス状の挿入管付き拡張室型レゾネータ3
が出来る(図1)。半割り部4,5にはその碗部底面か
ら上面開口部の中央に向けてダクト挿着用の筒状体4
2,52を形成する。該筒状体の先端は碗部41,51
内に収められる。尚、本レゾネータ3は2分割構成品の
半割り部4,5で組みつけたが、2以上の構成部品で溶
着等により一体化を図ることもできる。
【0009】導孔48(58)をもつ円筒状短管からなる
上記筒状体42(52)は、大径の導入環部42a(52
a)からテーパ部42b(52b)を形成してコーン状に
縮小しさらにその縮小径を維持した短管部42c(52
c)が空洞S内へと向かう。該筒状体にはスリット43
(53)が形成される。スリット43(53)は細長の切り
口431(531)がまずコーン状テーパ部42b(52
b)から筒状体42(52)の軸方向で空洞S内へと直進
する。そして、細長口たる直進部431(531)の先に
L字状に曲がる切欠部432(532)を設ける。ここで
は、直進部431(531)が短管部42c(52c)の端
面まで突き抜けており、空洞Sに面する短管部42c
(52c)の端面側からスリット43(53)たる直進部4
31(531)および切欠部432(532)をL字状に切
欠いた格好とする。切欠部432(532)は、短管部4
2c(52c)に係る円周方向の周縁432c(532c)
と、この周縁の奥まった所で短管部軸方向に起立する立
壁432a(532a)とで形成される。直進部431
(531)から切欠部432(532)に移る傾斜カット部
432e(532e)は、後述の小突起15(25)を直進
部431(531)から切欠部432(532)へ導き易く
するために在る。こうした図3に見られる直進部および
切欠部からなるスリット43(53)は、小突起15(2
5)の個数に対応して2箇所形成され、図示のものと同
じスリット43(53)が筒状体42(52)の180゜回
転した対向面位置にも形成される(図6参照)。筒状体
42,52に設けられる該スリット43,53はレゾネ
ータ3の空洞S内に配される。
【0010】ダクト1,2は、ここでは吸気ダクトを意
味し、ブロー成形により造られ導通孔Oをもつ合成樹脂
製のパイプ状体になっている。該ダクト1,2は、先端
部がレゾネータ3の両サイドにある筒状体42,52に
それぞれ挿着できる形になっており、2つ用意される。
本ダクト1,2のレゾネータ3への挿着時に、ダクト
1,2が半割り部4,5(レゾネータ3)に係る筒状体
42,52の短管部42c,52c,テーパ部42b,
52b,導入環部42a,52aにそれぞれ密着するよ
う、これらより一回り小さな径の筒部11,21,テー
パ部12,22,拡径部13,23がダクト先端部に設
けられる(図2)。ダクト先端に位置する筒部11(2
1)はダクト本体14(24)とほぼ同径の短管である。
該筒部の基端から中空円錐台状に広がるテーパ面12a
(22a)をもつテーパ部12(22)を形成し、さらに該
テーパ部からダクト本体14(24)の径より大きな径を
有するビード部たる拡径部13(23)を設けて、再び径
が小さくなってダクト本体14(24)へとつながる。こ
こでは、筒部11(21)がレゾネータ3の短管部42c
(52c)より長く設定されており、レゾネータ付きダク
トにしたとき、図4のように筒部先端が空洞S内に少し
突き出す。
【0011】そして、両ダクト1,2の先端部外周面に
小突起15,25を設ける。詳しくは、ダクト先端寄り
の筒部11(21)にダクト先端に向けて下降傾斜する傾
斜面151(251)をもつ小突起15(25)を設ける。
小突起上面151(251)を下降傾斜面にするのは、該
小突起をスリット43(53)に挿入し易くすると同時に
小突起垂直面152(252)を切欠部432(532)の
円周方向の周縁432c(532c)に確実に係止させる
ためである。該小突起15(25)の周方向の幅は前記ス
リット43(53)の幅に入る寸法である。また、該小突
起15(25)をスリット43(53)に嵌入させて筒状体
42(52)内へダクト1(2)の筒部11(21)を侵入で
きるよう、小突起15(25)の高さに合わせて筒状体4
2(52)のテーパ部42b(52b)に前記スリット43
(53)の導入口431a(531a)が切り欠かれる。こ
こで、小突起15(25)からテーパ部12(22)までの
距離Lは、テーパ部42b(52b)から切欠部432
(532)までの距離l(図5参照)にほぼ等しい。ダク
ト1,2をレゾネータ3に挿着した後、ダクト1,2を
円周方向に回すことによって小突起15,25を切欠部
432,532に嵌合できるようにするためである。小
突起15(25)は前記スリット43(53)の個数に対応
して2箇所設けられ、図1に見えるものと同じ小突起1
5(25)がダクト1(2)の180゜回転した対向面位置
にも形成される。該小突起とテーパ部12(22)との距
離をLとして所定長さが確保される。小突起15(25)
については2箇所以上設け、該小突起の個数に応じて前
記スリット43(53)を対応箇所に同じ個数形成しても
よい。ダクト1,2については、熱可塑性樹脂を用いレ
ゾネータ3と同じ材料で成形すると、リサクル性が良く
なりより好ましくなるが、勿論異種材料で成形すること
もできる。
【0012】本発明に係るレゾネータ付きダクトは、前
記半割り部4,5、ダクト1,2を構成要素にしてこれ
らを組付けることによって出来上がるものである。既述
のごとく、まず、半割り部4,5の鍔49,59同士を
接合一体化して拡張室の空洞S内へ向う筒状体42,5
2を形成したレゾネータ3を組み立てる。そうして、筒
状体42,52のスリット43,53にダクト1,2の
小突起15,25を嵌入させて、レゾネータ3の両サイ
ドからダクト1,2を挿着していく(図1)。小突起1
5(25)をスリット43(53)に合わせて筒状体42
(52)の軸方向で空洞S内へと直進させ、ダクト1(2)
を筒状体42(52)内へ突っ込んでいく。そうすると、
筒状体42(52)の導入環部42a(52a),テーパ部
42b(52b),短管部42c(52c)にダクト1(2)
の拡径部13(23),テーパ部12(22),筒部11
(21)が当接,密着し、それ以上ダクト1,2を奥へ挿
入できなくなるところに到達する。このようになった
ら、次に、図4の細黒矢印のごとく両ダクト1,2を互
いに周方向逆向きにしてL字状に曲がる切欠部方向へ回
転させ、回転止めになる切欠部432(532)の立壁4
32a(532a)すなわち切欠部432,532の一番
奥まった所の起立壁に小突起15,25が当たるところ
まで回して小突起15(25)を切欠部432(532)に
嵌合させる。かくして、図4ごとく、中空ボックス状の
レゾネータ3の両側にレゾネータ3の空洞Sの内方へ向
かう筒状体42,52にダクト先端部が挿着一体化され
た所望のレゾネータ付きダクトが完成する。必要に応
じ、ダクト1,2とレゾネータ3との嵌合部は熱板,振
動,超音波等の溶着或いは接着剤等で接着することによ
りレゾネータ付きダクトを完成させてもよい。
【0013】このように構成したレゾネータ付きダクト
は、小突起15,25をスリット43,53に嵌入させ
て両ダクト1,2をレゾネータ3のそれぞれの筒状体4
2,52に挿着,一体化させることができる。ダクト
1,2の筒部11,21、テーパ部12,22、拡径部
13,23がレゾネータ3の筒状体42,52に係る短
管部42c,52c、テーパ部42b,52b、導入環
部42a,52aにその接触面積を広げて接合し互いに
保持されているので、車両振動等によりダクト1,2と
レゾネータ3との接合部で局所的な応力集中は発生しな
い。ダクト1,2とレゾネータ3の接合部が密着し且つ
その面積が大であるので、変形が生じたり気密性が低下
したりする不具合も起らない。スリット43,53は空
洞S内に配されるので、気密性を保つのに影響はない。
そして、スリット直進部431,531の先に切欠部4
32,532を設け、該切欠部の立壁432a,532
aに小突起15,25が当るように嵌合させてレゾネー
タ付きダクトとすると、これがそのまま車両に組み付け
られたときには、振動,回転等の外力が加えられてもダ
クト1,2とレゾネータ3との挿着部に弛みが生じな
い。即ち、図1で、ダクト1,2をレゾネータ3に挿着
後、レゾネータ上にある中黒矢印(図4の中黒矢印)方
向の外力がレゾネータ3に加わったとすると、切欠部4
32の立壁432aに小突起15が当接しておりこの外
力の働きを阻止できる。一方、図1で、ダクト1,2を
レゾネータ3に挿着後、レゾネータ上にある白抜き矢印
(図4の白抜き矢印)方向の外力がレゾネータ3に加わ
ったとすると、切欠部532の立壁532aに小突起2
5が当接しておりこの外力の働きを阻止できる。単にダ
クト1,2をレゾネータ3に挿着した状態のレゾネータ
付きダクトにあっても、この状態で車両に組みつけてし
まえば振動,回転等によって弛みは生じ難い構成にあ
り、気密性が要求されるレゾネータ付きダクトにおいて
優れたものとなる。また、レゾネータ3とダクト1,2
は別個に成形することから、拡張比(空洞拡張部の断面
積/ダクトの断面積)も自在に選定でき、所望の消音特
性を得ることができる。
【0014】さらに、本実施形態のレゾネータ付きダク
トは気密性確保するうえで特に優れた構造になってい
る。従来の挿着方式で一体化が図られるレゾネータ付き
ダクトは気密性保持が難しく、特に温度変化によるレゾ
ネータ3やダクト1,2の伸縮下では接合部のシール低
下を招いていた。しかるに、本実施形態のレゾネータ付
きダクトはこの問題を一挙に解決する。すなわち、図5
のAで、ダクト1,2とレゾネータ3の線膨張係数に関
し、異種材料形成等によりダクト1,2の方の線膨張係
数が大きい場合(ダクト>レゾネータ)にあって温度が
上昇し伸びる場合を考えてみる。レゾネータ短管部42
c,52cでテーパ部42b(52b)から切欠部432
(532)までの長さlの伸び量が小に対し、ダクト1
(2)の筒部11(21)でテーパ部12(22)から小突起
15(25)までの長さLの伸び量は大になるものの、導
入環部42a(52a),拡径部13(23)の所でシール
性がアップする。レゾネータ3の導入環部内径dよりダ
クト1,2の拡径部外径Dが大になり、この部分での密
着度が高まりシール性がアップし、気密性が確保される
ことになる。また、図5Aで、ダクト1,2とレゾネー
タ3の線膨張係数に関しダクト1,2の方が大きい場合
にあって温度が下降し縮む場合を考える。前述のレゾネ
ータ短管部42c(52c)でテーパ部42b(52b)か
ら切欠部432(532)までの長さlの縮み量が小に対
し、ダクト1(2)の筒部11(21)でテーパ部12(2
2)から小突起15(25)までの長さLの縮み量は大に
なる。その結果、ダクト1,2がレゾネータ内側へ相対
的に引き込まれ、テーパ部12(22)のテーパ面12a
(22a)での密着度が上がりシール性がアップし気密性
が担保される。一方、図5のBで、ダクト1,2とレゾ
ネータ3の線膨張係数に関しレゾネータの方が大きい場
合(ダクト<レゾネータ)にあって温度が上昇し伸びる
場合を考える。レゾネータ短管部42c(52c)でテー
パ部42b(52b)から切欠部432(532)までの長
さlの伸び量が大になるのに対し、ダクト1(2)の筒部
11(21)でテーパ部12(22)から小突起15(25)
までの長さLの伸び量は小になる。その結果、ダクト1
(2)がレゾネータ内側へ引き込まれ、テーパ部12(2
2)のテーパ面12a(22a)での密着度が上がりシー
ル性がアップする。また、図5Bで、ダクト1,2とレ
ゾネータ3の線膨張係数に関しレゾネータ3の方が大き
い場合にあって温度が下降し縮む場合を考える。ダクト
1(2)の拡径部外径Dよりレゾネータ3の導入環部内径
dの縮み量が大になり、この部分でダクト拡径部13
(23)をレゾネータ3の導入環部42a(52a)が締め
付けることになり密着度が高まりシール性がアップす
る。
【0015】かくのごとく、実施形態のレゾネータ付き
ダクトは、ダクト1,2とレゾネータとの接合面を広く
とり、車両振動等からの応力が分散するため、変形が生
じ難いばかりか、上述のごとく温度変化等に対しても長
期に亘って気密性を確保できるなど優れた構造になって
いる。このダクト1,2とレゾネータ間の気密性が十分
確保できることから、2次側のクリーンサイドのレゾネ
ータ付きダクトにおいても使用可能となり、その適用範
囲を広めることができる。加えて、既述のごとく本レゾ
ネータ付きダクトの組付け等の後加工は容易で低コスト
の提供が可能になり、一層有益なものとなる。
【0016】(2)実施形態2 本実施形態は、実施形態1のレゾネータ付きダクトに更
に加工を加え、図6〜図8のごとく切欠部432,53
2にノコギリ状の起伏部分44,54を設ける一方、小
突起15,25に該起伏部分44,54に嵌合する凹凸
部153,253を形成するものである。切欠部432
(532)を形成する筒状体42(52)の円周方向の周縁
432c(532c)にノコギリ状の起伏部分44(54)
を設ける。短管部42c(52c)のスリット直進部43
1(531)から切欠部432(532)に入る導入口には
傾斜カット部432e(532e)が形成される。そし
て、該傾斜カット部に続いて、立壁432a(532a)
に向けて所定距離上昇する傾斜面44a(54a)とその
後に短管部軸方向に切り立つ垂直壁44b(54b)とを
繰り返したノコギリ状の起伏部分44(54)が設けられ
る。一方、小突起15(25)の底面側には上記起伏部分
44(54)に対応する凹凸部153(253)が形成さ
れ、ダクト1,2をレゾネータ3の筒状体42,52に
挿入後、切欠部方向へ回転させたとき、小突起15,2
5の凹凸部153,253をノコギリ状起伏部分44,
54に嵌合させ得る構成とする。ダクト1,2を切欠部
方向へ回転させるにあたっては、起伏部分44,54の
ノコギリ状傾斜面44a(54a)と合成樹脂のもつ弾性
や可撓性が作用して少し無理に押し込めば小突起15,
25がノコギリ状起伏部分44,54を乗り越えていく
ことができ、両者(小突起15,25と筒状体42,5
2)をうまく嵌合させることができる。本実施形態で
は、切欠部432,532について、実施形態1のごと
くスリットの先で互いに周方向逆向きにしてL字状に曲
がる必要はなく、周方向同じ向きであっても構わない。
ノコギリ状起伏部分44,54に凹凸部153,253
が嵌合してしまえば両者(小突起と筒状体)が一体化し
動きがとれなくなるからである。勿論、切欠部432
(532)に関し周方向逆向きにすれば両者の一体化をよ
り完璧なものとすることができる。半割り品5,ダクト
2に関しては図示を省略するが、半割り品4,ダクト1
と同形となる。他の構成は実施形態1と同じで、その説
明を省く。実施形態1と同一符号は同一又は相当部分を
示す。
【0017】このように構成したレゾネータ付きダクト
は、切欠部432,532のノコギリ状の起伏部分4
4,54に小突起15,25の凹凸部153,253を
一度嵌合させてしまえば、ロックがかかり車両の振動,
回転作用が働いても動かず、実施形態1より更なる気密
性が担保される。小突起15,25が外れようとしても
起伏部分44,54の垂直壁44b,54bがストッパ
になってこれを制止するので、ダクト1,2が弛むこと
はない(図8)。他の作用,効果は実施形態1と同様で
その説明を省略する。
【0018】尚、本発明においては、前記実施形態に示
すものに限られず、目的,用途に応じて本発明の範囲で
種々変更できる。ダクト1,2,レゾネータ3、半割り
部4,5の形状,大きさ,材質等は用途に合わせて適宜
選択できる。例えば、スリット43の直進部431は螺
旋状にして筒状体42の軸方向で空洞内へ進むようにし
てもよい。同様の作用,効果が期待できるからである。
【0019】
【発明の効果】以上のごとく、本発明のレゾネータ付き
ダクトは、車両振動等があっても気密性が確保され、さ
らにコスト的にも安くできるなど優れた効果を発揮す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1で、レゾネータ付きダクトの分解斜
視図である。
【図2】ダクトの先端部分の断面図である。
【図3】レゾネータの半割り部の断面図である。
【図4】レゾネータ付きダクトの断面図である。
【図5】レゾネータ付きダクトの筒状体周りの断面図で
ある。
【図6】実施形態2で、筒状体のスリット周りの斜視図
である。
【図7】筒部の小突起周りの斜視図である。
【図8】筒状体に筒部を挿着一体化させた部分拡大斜視
図である。
【図9】従来技術の説明斜視図である。
【図10】従来技術の説明図である。
【符号の説明】
1,2 ダクト 15,25 小突起 153,253 凹凸部 3 レゾネータ 42,52 筒状体 42a,52a 導入環部 42b,52b テーパ部 42c,52c 短管部 43,53 スリット 432,532 切欠部 432c,532c 周縁 44,54 起伏部分
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年8月27日(1999.8.2
7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】請求項2に記載の発明たるレゾネータ付き
ダクトは、請求項1で、両筒状体が導入環部からテーパ
部を形成して縮小しさらにその縮小径のままの短管部が
空洞内へと向い、また、前記両テーパ部からスリットが
筒状体の軸方向で空洞内へ進み、且つその先にL字状に
曲がる切欠部を設けて、前記小突起を該切欠部に嵌合さ
せることにより両ダクトをレゾネータのそれぞれの筒状
体に挿着可能としたことを特徴とする。請求項3に記載
の発明たるレゾネータ付きダクトは、請求項1で、両筒
状体が導入環部からテーパ部を形成して縮小しさらにそ
の縮小径のままの短管部が空洞内へと向い、また、前記
両テーパ部からスリットが筒状体の軸方向で空洞内へ進
み且つその先で互いに周方向逆向きにしてL字状に曲が
る切欠部を設けて、前記小突起を該切欠部に嵌合させる
ことにより両ダクトをレゾネータのそれぞれの筒状体に
挿着可能としたことを特徴とする。請求項4に記載の発
明たるレゾネータ付きダクトは、請求項2又は3で、切
欠部を形成する筒状体の周方向の周縁にノコギリ状の起
伏部分を設けると共に、前記小突起に該起伏部分に嵌合
する凹凸部を形成したことを特徴とする。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空ボックス状のレゾネータの両側に該
    レゾネータがつくる空洞内へ向う筒状体を形成しさらに
    該筒状体にスリットを形成する一方、二つのダクトの先
    端部外周面に小突起を設け、該小突起を前記スリットに
    嵌入させて両ダクトをレゾネータのそれぞれの筒状体に
    挿着可能としたことを特徴とするレゾネータ付きダク
    ト。
  2. 【請求項2】 前記両筒状体が導入環部からテーパ部を
    形成して縮小しさらにその縮小径のままの短管部が空洞
    内へと向い、また、前記両テーパ部からスリットが筒状
    体の軸方向で空洞内へ進み且つその先にL字状に曲がる
    切欠部を設けて、前記小突起を該切欠部に嵌合させるこ
    とにより両ダクトをレゾネータのそれぞれの筒状体に挿
    着可能とした請求項1記載のレゾネータ付きダクト。
  3. 【請求項3】 前記両筒状体が導入環部からテーパ部を
    形成して縮小しさらにその縮小径のままの短管部が空洞
    内へと向い、また、前記両テーパ部からスリットが筒状
    体の軸方向で空洞内へ進み、且つその先で互いに周方向
    逆向きにしてL字状に曲がる切欠部を設けて、前記小突
    起を該切欠部に嵌合させることにより両ダクトをレゾネ
    ータのそれぞれの筒状体に挿着可能とした請求項1記載
    のレゾネータ付きダクト。
  4. 【請求項4】 前記切欠部を形成する筒状体の周方向の
    周縁にノコギリ状の起伏部分を設けると共に、前記小突
    起に該起伏部分に嵌合する凹凸部を形成した請求項2又
    は3に記載のレゾネータ付きダクト。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006176313A (ja) * 2004-12-24 2006-07-06 Mitsubishi Electric Corp エレベータホールランタン
JP2008133797A (ja) * 2006-11-29 2008-06-12 Inoac Corp 吸入レゾネータ機構
JP2011132844A (ja) * 2009-12-24 2011-07-07 Mahle Filter Systems Japan Corp 合成樹脂製部品の組付構造

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